JP2021074833A - 研削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レスト装置の接触子に摩耗や変形が生じた場合であっても、加工精度の悪化を抑制可能な研削装置を提供する。【解決手段】砥石2が取り付けられ、砥石2を回転させる砥石台3と、軸状の研削対象物7を回転可能に保持する主軸台4と、砥石2により研削対象物7を研削する際に、接触子11を研削対象物7に押し付けて研削対象物7のたわみを抑制するレスト装置6と、レスト装置6を制御する制御装置20と、を備え、砥石2と研削対象物7とを軸方向に相対移動させつつ砥石2により研削対象物7を研削する研削装置1であって、接触子11の研削対象物7への押込み力を検出するための押込み力検出部24を備え、制御装置20は、押込み力検出部24で検出した押込み力が、所定の目標押込み力となるように、接触子11の位置を補正する接触子位置補正部22を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、レスト装置を備えた研削装置に関する。
砥石が取り付けられ砥石を回転させる砥石台と、軸状の研削対象物を回転可能に保持する主軸台と、を備え、回転する砥石を軸方向に移動させつつ研削対象物を研削する研削装置が知られている。このような研削装置として、砥石により研削対象物を研削する際に、接触子を研削対象物に押し付けて研削対象物のたわみを抑制するレスト装置を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2602965号公報
従来の研削装置では、レスト装置の接触子として、耐摩耗性に優れる超硬合金やダイヤモンド等が用いられていた。そのため、レスト装置を使用して研削を行うと、研削対象物の表面に接触子の摺動痕が残ってしまうという課題があった。接触子の摺動痕を残さないようにするために、従来の研削装置では、研削の仕上げ工程においてレスト装置を用いることができず、仕上げ工程において研削対象物のたわみを抑制するために、砥石の切込量を減らして時間をかけて研削を行う必要があり、生産性が低下してしまう場合があった。
この課題を解決するため、比較的柔らかい材料、すなわち硬度や弾性率が小さく研削対象物に対する攻撃性の低い材料(例えば、繊維材料や樹脂材料)を接触子に用いることで、研削対象物の表面に形成される摺動痕を低減することが考えられる。しかし、この場合、接触子に摩耗や変形が生じやすくなるため、この影響により接触子の先端位置が変化し、研削対象物にたわみが生じる等して加工精度が悪化するおそれがあった。
そこで、本発明は、レスト装置の接触子に摩耗や変形が生じた場合であっても、加工精度の悪化を抑制可能な研削装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、砥石が取り付けられ、前記砥石を回転させる砥石台と、軸状の研削対象物を回転可能に保持する主軸台と、前記砥石により前記研削対象物を研削する際に、接触子を前記研削対象物に押し付けて前記研削対象物のたわみを抑制するレスト装置と、前記レスト装置を制御する制御装置と、を備え、前記砥石と前記研削対象物とを軸方向に相対移動させつつ前記砥石により前記研削対象物を研削する研削装置であって、前記接触子の前記研削対象物への押込み力を検出するための押込み力検出部を備え、前記制御装置は、前記押込み力検出部で検出した押込み力が、所定の目標押込み力となるように、前記接触子の位置を補正する接触子位置補正部を有する、研削装置を提供する。
本発明によれば、レスト装置の接触子に摩耗や変形が生じた場合であっても、加工精度の悪化を抑制可能な研削装置を提供できる。
本発明の一実施の形態に係る研削装置の模式図である。 研削対象物の回転軸方向に沿って見た場合のレスト装置の構成例を示す概略構成図である。 接触子に摩耗や変形が生じた場合の接触子の位置補正を説明する説明図である。 研削時の制御フローの一例を示すフロー図である。 (a)〜(d)は、研削時の砥石とレスト装置の動作を説明する図である。 研削時の制御フローの一例を示すフロー図である。 研削時の接触子の押込み力の時間変化の一例を示すグラフ図である。
[実施の形態]
本発明の実施の形態について、図1乃至図7を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
(研削装置の全体構成)
図1は、本実施の形態に係る研削装置の模式図である。図1に示すように、研削装置1は、砥石2が取り付けられ、砥石2を回転させる砥石台3と、砥石2の回転軸と平行な方向(研削対象物7の軸方向)に移動可能に設けられたテーブル8と、軸状の研削対象物7を回転可能に保持する主軸台4及び心押台5と、研削時に研削対象物のたわみを抑制するためのレスト装置6と、レスト装置6を制御する制御装置20と、を備えている。
砥石台3及び主軸台4は、土台となるベッド10上に載置されている。研削装置1では、砥石台3は、砥石2の回転軸と垂直な方向(砥石2の切込方向)に移動可能に設けられている。砥石台3は、サーボモータ30、図略のボールネジを介して砥石2の切込方向に送り制御されている。主軸台4は、心押台5と対向配置されており、研削対象物7を主軸台4と心押台5とで挟み込むことで、研削対象物7を回転可能に支持するように構成されている。
レスト装置6、主軸台4及び心押台5は、テーブル8上に載置されている。研削装置1では、砥石台3を移動させて砥石2を研削対象物7に近づけ、回転する砥石2を研削対象物7に切り込んだ状態で、テーブル8を移動させることで、砥石2と研削対象物7とを軸方向に相対移動させつつ、回転する砥石2により研削対象物7を研削するように構成されている。テーブル8は、サーボモータ40、図略のボールネジを介して研削対象物7の軸方向に送り制御されている。研削対象物7は、その長手方向に垂直な断面が円形状である長尺物である。
(レスト装置6)
図2は、研削対象物7の回転軸線に沿って軸方向から見たレスト装置6の構成例を研削対象物7及び砥石2の一部と共に示す模式図である。図2では、砥石2及び研削対象物7の回転方向を矢印で示している。以下の説明において、「上」「下」とは、鉛直方向の上下をいうものとする。
レスト装置6は、砥石2により研削対象物7を研削する際に、砥石2の負荷により研削対象物7がたわんでしまうことを抑制するためのものであり、研削対象物7に押し付けられる接触子(シュー)11を有している。レスト装置6は、主軸台4及び心押台5と共にテーブル8上に載置されており、研削対象物7との相対位置が一定の位置となるようにテーブル8に固定されている。レスト装置6は、研削対象物7の軸方向中央部を支持するように設けられている。
本実施の形態では、レスト装置6は、研削対象物7の軸方向視において砥石2とは反対側に配置された第1のレスト機構部61と、第1のレスト機構部61よりも下方に配置された第2のレスト機構部62と、テーブル8に取り付けられた支持体63と、を有している。第1及び第2のレスト機構部61,62は、支持体63に支持されている。
第1のレスト機構部61は、支持体63に固定された第1のケース部材611と、第1のケース部材611に固定された第1のサーボモータ612と、カップリング613を介して第1のサーボモータ612の出力軸612aに連結されたボールねじシャフト614と、ボールねじシャフト614の外周に配置されたボールねじナット615と、ボールねじシャフト614の回転によりボールねじナット615と共に進退移動する第1の作動部材616と、第1の作動部材616にボルト113を介して取り付けられた第1の接触子111とを有している。
第1のサーボモータ612は、第1の作動部材616を動作させるアクチュエータであり、制御装置20から供給されるモータ電流によってトルクを発生し、ボールねじシャフト614を回転駆動する。ボールねじナット615は、第1のケース部材611に対して回り止めされており、第1の作動部材616は、ボールねじシャフト614の回転軸線に沿って直線移動可能に第1のケース部材611に案内支持されている。第1のサーボモータ612によってボールねじシャフト614が一方向に回転駆動されると、第1の作動部材616が研削対象物7に向かって前進し、第1の接触子111が研削対象物7の軸方向中央部に当接する。また、ボールねじシャフト614が逆方向に回転駆動されると、第1の接触子111が研削対象物7から離間する。
第2のレスト機構部62は、第1のケース部材611よりも下方で支持体63に固定された第2のケース部材621と、第2のケース部材621に固定された第2のサーボモータ622と、カップリング623を介して第2のサーボモータ622の出力軸622aに連結されたボールねじシャフト624と、ボールねじシャフト624の外周に配置されたボールねじナット625と、ボールねじシャフト624の回転によりボールねじナット625と共に進退移動するロッド626と、ロッド626の進退移動に伴って、支持体63に設けられた支持軸631を中心として回動する第2の作動部材627と、第2の作動部材627にボルト114を介して取り付けられた第2の接触子112とを有している。
第2のサーボモータ622は、第2の作動部材627を動作させるアクチュエータであり、制御装置20から供給されるモータ電流によってトルクを発生し、ボールねじシャフト624を回転駆動する。ボールねじナット625は、第2のケース部材621に対して回り止めされており、ロッド626は、ボールねじシャフト624の回転軸線に沿って直線移動可能に第2のケース部材621に案内支持されている。ロッド626と第2の作動部材627とは、ピボット軸629によって回動可能に連結されている。第2のサーボモータ622によってボールねじシャフト624が一方向に回転駆動されると、ロッド626が第2のケース部材621から突出して第2の作動部材627が支持軸631を中心として回動し、第2の接触子112が研削対象物7の軸方向中央部に当接する。また、ボールねじシャフト624が逆方向に回転駆動されると、第2の接触子112が研削対象物7から離間する。なお、第2のレスト機構部62は必須ではなく、省略可能である。
本実施の形態では、接触子11(第1及び第2の接触子111,112)として、研削対象物7よりも柔らかい材質からなるものを用いる。接触子11としては、硬度や弾性率が小さく研削対象物7に対する攻撃性が低い材料を用いることが望ましく、例えば、繊維材料や樹脂材料からなるものを用いることができる。これにより、研削時に研削対象物7の表面に接触子11の摺動痕が残ることを抑制できる。第1の接触子111は、研削対象物7における砥石2側とは反対側の外周面に接する接触面111aを有している。第2の接触子112は、研削対象物7の下端部における外周面に接する接触面112aを有している。
また、研削装置1は、接触子11の研削対象物7への押込み力を検出するための押込み力検出部24を有している。本実施の形態では、押込み力検出部24を、サーボモータ612,622を駆動する電流の電流値(すなわち動力)を検出するように構成した。本実施の形態では、押込み力検出部24を制御装置20に搭載しているが、これに限らず、制御装置20とは別体に構成されていてもよい。また、本実施の形態では、サーボモータ612,622の電流値を検出するように押込み力検出部24を構成したが、これに限らず、例えば、押込み力検出部24としてひずみゲージや荷重測定器等を用いてもよい。ひずみゲージや荷重測定器等を用いる場合、ひずみゲージや荷重測定器を、第1の接触子111と第1の作動部材616との間、あるいは第2の接触子112と第2の作動部材627との間に設けることができる。
(制御装置20)
制御装置20は、演算素子、メモリ、インターフェイス、ソフトウェア等を適宜組み合わせて実現される。制御装置20は、接触子位置制御部21、接触子位置補正部22、記憶部23、及び押込み力検出部24を有している。
接触子位置制御部21は、砥石2の研削対象物7への切込時に、サーボモータ612,622を駆動して予め設定された位置(砥石2を最初の切込量だけ切込んだ後に得られる研削対象物7の加工径に対応する位置)に接触子11(第1及び第2の接触子111,112)を移動させ、接触子11により研削対象物7を支持させる。この状態で、砥石2が軸方向に移動され、研削対象物7のトラバース研削が行われることになる。以下、砥石2の切込み時に移動させる接触子11の位置を研削開始時位置という。本実施の形態では、このトラバース研削時において、接触子11を研削開始時位置から移動させず一定の位置に接触子11を保持する。接触子位置制御部21は、サーボモータ612,622の出力軸612a,622aの回転量を検出するエンコーダの検出値に基づいて接触子11の位置を制御する。
研削装置1では、砥石2を研削対象物7に対して軸方向における一の方向に相対移動させて1パス目のトラバース研削を行った後、砥石2を1パス目と同じ切込量だけさらに切込み、砥石2を研削対象物7に対して軸方向における他の方向に相対移動させて2パス目のトラバース研削を行う。同様にして、研削対象物7の両端で1パス目の切込量と同じ切込量を砥石2に与え、トラバース研削を繰り返し、研削対象物7の研削加工を行う。接触子位置制御部21は、2パス目以降の研削開始時に、砥石2の切込量と等しい距離接触子11を前進させて、接触子11による押込み力を一定に保つように構成されている。
ここで、本実施の形態では、接触子11として研削対象物7よりも柔らかい材質からなるものを用いているため、接触子11に摩耗や変形が生じやすくなっている。そのため、この接触子11の摩耗や変形によらず、接触子11の押込み力を一定に維持することが求められる。
そこで、本実施の形態では、接触子位置補正部22により、押込み力検出部24で検出した押込み力が、所定の目標押込み力となるように、接触子11の位置を補正するように構成している。より具体的には、本実施の形態では、接触子位置補正部22は、接触子11を予め設定された研削開始時位置に移動させた際の押込み力(ここではサーボモータの電流値)を押込み力検出部24により検出し、当該押込み力(サーボモータ612,622の電流値)が目標押込み力(目標電流値)となるように、予め設定された位置から接触子11の位置を補正する。接触子位置補正部22は、例えば、押込み力検出部24により検出した押込み力(サーボモータ612,622の電流値)と、目標押込み力(目標電流値)とを基に、接触子11の押込み力が目標押込み力となる接触子11の位置(サーボモータ612,622の出力軸612a,622aの回転量)を求め、当該求めた位置に接触子11を移動させる。
接触子位置補正部22は、所定の研削開始時位置に接触子11を移動させた際に、押込み力(サーボモータ612,622の電流値)が目標押込み力(目標電流値)より小さい場合、押込み力(サーボモータ612,622の電流値)が目標押込み力(目標電流値)に等しくなるまで接触子11を前進させる。また、接触子位置補正部22は、所定の研削開始時位置に接触子11を移動させた際に、押込み力(サーボモータ612,622の電流値)が目標押込み力(目標電流値)より大きい場合、押込み力(サーボモータ612,622の電流値)が目標押込み力(目標電流値)に等しくなるまで接触子11を後退させる。
これにより、図3に示すように、接触子11に摩耗や変形が無い状態と比べて、接触子11に摩耗や変形がある状態の方が、接触子11が研削対象物7へと押し込まれることになり、接触子11の摩耗や変形によらず、接触子11の押込み力が一定に維持される。
目標押込み力については、予め設定され記憶部23に記憶されていてもよいが、最適な押込み力は研削対象物7の材質や外径等によって異なってくる。そのため、接触子11の使用初期の研削時に研削開始位置に接触子11を移動させた際の押込み力を目標押込み力として記憶部23に記憶しておき、以降の研削時に、接触子11の押込み力が記憶部23に記憶された目標押込み力となるように、接触子11の位置を補正することが望ましい。本実施の形態では、初回の研削時(1パス目の研削時)に予め設定された研削開始時位置に接触子11を移動させた際の押込み力、つまり初期の押込み力を、目標押込み力として記憶部23に記憶するようにし、2回目以降の研削時(2パス目以降の研削時。2パス目以降の砥石2の切込量が、1パス目の砥石2の切込量と同じ場合に限る)に、接触子11の押込み力が記憶部23に記憶された目標押込み力となるように、接触子11の位置を補正するようにした。
図2では、レスト装置6が第1のレスト機構部61と第2のレスト機構部62とを有する場合について示しているが、この場合、第1のレスト機構部61と第2のレスト機構部62について、それぞれ個別に目標押込み力が設定され、それぞれ個別に接触子11(第1及び第2の接触子111,112)の位置補正制御が行われる。ただし、これに限定されず、第1のレスト機構部61と第2のレスト機構部62の少なくとも一方で接触子11の位置補正制御が行われればよく、例えば第1のレスト機構部61のみに接触子11の位置補正制御が行われ、第2のレスト機構部62については位置補正制御が行われなくてもよい。
(制御フロー)
図4は、研削時の制御フローの一例を示すフロー図である。図5(a)〜(d)は、研削時の砥石とレスト装置の動作を説明する図である。図2に示すように、主軸台4に研削対象物7をセットした後に、ステップS1にて、接触子位置制御部21が、砥石2の切込と共に、記憶部23に設定された1パス目の研削時における研削開始時位置へと接触子11を前進させる(図5(a)参照)。
その後、ステップS2にて、接触子11を研削開始時時位置へと前進させた際の初期の押込み力(ここではサーボモータ612,622の電流値)を押込み力検出部24により検出し、目標押込み力(目標電流値)として記憶部23に記憶する。その後、ステップS3にて、砥石2を横送りしつつ1パス目のトラバース研削を行う(図5(b)参照)。
その後、ステップS4にて、接触子位置制御部21が、砥石2のさらなる切込みと共に、砥石2の切込量と等しい距離接触子11を前進させる(図5(c)参照)。すなわち、接触子11を2パス目の研削時における研削開始時位置に移動させる。その後、ステップS5にて、接触子位置補正部は22が、接触子11の押込み力(ここではサーボモータ612,622の電流値)を押込み力検出部24により検出する。その後、ステップS6にて、接触子位置補正部22が、ステップS5で検出した押込み力(サーボモータ612,622の電流値)が目標押込み力(目標電流値)となるように、研削開始時位置から接触子11の位置を補正する。
その後、ステップS7にて、砥石2を横送りしつつ2パス目のトラバース研削を行う(図3(d)参照)。その後、ステップS8にて、最終パスの研削が終了したかを判定し、NOと判定された場合ステップS4へと戻り、次のパスの研削を行う。ステップS8でYESと判定された場合、研削を終了する。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係る研削装置1では、押込み力検出部24で検出した接触子11の押込み力が、所定の目標押込み力となるように、接触子11の位置を補正している。これにより、接触子11に摩耗や変形が生じた場合であっても、意図しない接触子11の押込み力の変動を抑制し、加工精度の悪化を抑制することが可能になる。また、本実施の形態によれば、接触子11の摩耗や変形のみならず、レスト装置6の経年劣化等による誤差の補償も可能となるため、メンテナンス性や段取り効率が向上する。
(他の実施の形態)
上記実施の形態では、砥石2の切込み時における接触子11の研削開始時位置のみを補正し、トラバース研削中には接触子11の位置を一定の位置に維持したが、これに限らず、トラバース研削中において、接触子11の押込み力が一定となるように接触子11の位置補正を行ってもよい。砥石2による研削抵抗は、接触子11にかかる力、すなわち接触子11の押込み力と比例する関係にあるため、接触子11の押込み力を一定に維持することで、研削抵抗を一定に保ち、加工精度をより向上させることが可能になる。
ただし、この場合、接触子11の位置補正を細かく行うと、逆に研削むらが出てしまうおそれがある。そこで、本実施の形態では、砥石2を軸方向に移動させつつ研削対象物7をトラバース研削する際に、接触子11の押込み力が所定の閾値範囲外となったとき、接触子11の押込み力が閾値範囲内となるように接触子11の位置を補正するように接触子位置補正部22を構成した。より具体的には、接触子位置補正部22は、接触子11の押込み力が予め設定された上限閾値よりも大きくなったときに、接触子11を後退させ、接触子11の押込み力が予め設定された下限閾値よりも大きくなったときに、接触子11を前進させる。上限閾値及び下限閾値については、研削むらが生じないように適宜に設定されるとよい。
なお、研削対象物7の黒皮の除去等を行う荒加工時には、研削抵抗の変動が大きくなるために、荒加工によって黒皮の除去を行い、研削対象物7の振れがある程度抑制された状態において、接触子11の位置補正制御を行うことが望ましい。また、第2のレスト機構部62には研削抵抗が反映されにくいので、第2のレスト機構部62については、上記実施の形態と同様に、トラバース研削中に接触子11を研削開始時位置のまま保持することが望ましい。つまり、トラバース研削中の接触子11の位置補正は、第1のレスト機構部61に対して適用されるとよい。
本実施の形態における研削時の制御フローの一例を図6に示す。本実施の形態では、主軸台4に研削対象物7をセットし、荒加工を行った後に、図6の制御フローを実行する。図6に示すように、まず、ステップS11にて、接触子位置制御部21が、砥石2の切込と共に、記憶部23に設定された1パス目の研削時における研削開始時位置へと接触子11を前進させる。その後、ステップS12にて、砥石2を横送りしつつ1パス目のトラバース研削を開始する。その後、ステップS13にて、接触子位置補正部22が、押込み力検出部24により検出した接触子11の押込み力が、予め設定した閾値範囲内であるか(下限閾値以上で、かつ上限閾値以下であるか)を判定する(接触子11が接触している箇所の研削対象物7の外周が研削される前のトラバース研削に限る。接触子11が接触している箇所の研削対象物7の外周が研削された後のトラバース研削においては判定しない
)。ステップS13でYESと判定された場合、ステップS15に進む。ステップS13でNOと判定された場合、ステップS14にて、接触子11の押込み力が閾値範囲内となるように接触子11の位置を補正した後、ステップS15に進む。
ステップS15では、今回のパスのトラバース研削が終了したかを判定する。ステップS15でNOと判定された場合、ステップS12に戻り、トラバース研削を継続する。ステップS15でYESと判定された場合、ステップS16にて、最終パスの研削が終了したかを判定する。ステップS16でNOと判定された場合、ステップS17にて、接触子位置制御部21が、砥石2のさらなる切込みと共に、砥石2の切込量と等しい距離接触子11を前進させ、接触子11を2パス目の研削時における研削開始時位置に移動させた後、ステップS12に戻り、2パス目のトラバース研削を開始する。ステップS16でYESと判定された場合、研削を終了する。
図7は、研削時の接触子11の押込み力の時間変化の一例を示すグラフ図である。図7では、1回のトラバース研削時の押込み量の時間的な変化を示している。図7に示すように、本実施の形態によれば、接触子11の押込み力が閾値範囲外となったときに、接触子11の押込み力が閾値範囲内となるように接触子11の位置が補正されるため、接触子11の押込み力をほぼ閾値範囲内に維持し、加工精度を向上することができる。なお、ここでは、トラバース研削開始時の接触子11の位置補正(図4参照)について言及しなかったが、トラバース研削開始時の接触子11の位置補正と、トラバース研削中の接触子の位置補正の両方を行うことも当然に可能である。
さらに、研削抵抗は研削対象物7の材質等によって異なるために、1パス目のトラバース研削時に、最大の押込み力(最大の研削抵抗、ここではサーボモータ612の電流の最大値)を検出し、その検出値を基に上限閾値と下限閾値を設定し、2パス目以降のトラバース研削時に、接触子11の押込み力が閾値範囲内となるように接触子11の位置を補正するようにしてもよい。
また、砥石2による加工位置と接触子11の位置とのずれの影響により、研削抵抗と接触子11の押込み力との関係における誤差が大きくなる場合には、砥石2と接触子11との位置関係を基に、接触子11の押込み力(研削抵抗)を補正してもよい。さらに、ここでは研削抵抗の指標として接触子11の押込み力(サーボモータ612の電流値)を用いたが、これに限らず、例えば砥石台3をリニアモータで駆動する場合、当該リニアモータの電流値等によって、研削抵抗を検出することも可能である。例えば、接触子11の押込み力(サーボモータの電流値)を基にトラバース研削開始時の接触子11の位置補正を行い、砥石台3を駆動するリニアモータの電流値を基に、トラバース研削中の接触子11の位置補正を行うことも可能である。また、砥石2を回転させるモータの負荷(電流量)によって検出される研削抵抗が上限値と下限値との間になるように制御をしてもよい。
なお、本実施の形態によれば、閾値範囲を適宜制御して接触子11の位置を制御することにより、砥石2による研削抵抗を制御し、実切込量を制御することも可能になる。そのため、例えば、砥石2の移動に伴って閾値範囲が徐々に変化するように設定する等して接触子11の位置を適宜に制御することで、容易に中凸や中凹等の形状を形成することも可能である。
(付記)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、これらの実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、サーボモータ612,622で接触子11を駆動する場合について説明したが、これに限らず、例えば、接触子11の駆動を油圧または空圧のシリンダで行ってもよい。この場合、シリンダの駆動圧によって押込み力を制御することも可能である。
1…研削装置 2…砥石
3…砥石台 4…主軸台
5…心押台 6…レスト装置
61…第1のレスト機構部 611…第1のケース部材
612…第1のサーボモータ 612a…出力軸
613…カップリング 614…ボールねじシャフト
615…ボールねじナット 616…第1の作動部材
62…第2のレスト機構部 621…第2のケース部材
622…第2のサーボモータ 622a…出力軸
623…カップリング 624…ボールねじシャフト
625…ボールねじナット 626…ロッド
627…第2の作動部材 629…ピボット軸
63…支持体 631…支持軸
7…研削対象物 8…テーブル
10…ベッド 11…接触子
111…第1の接触子 111a…接触面
112…第2の接触子 112a…接触面
20…制御装置 21…接触子位置制御部
22…接触子位置補正部 23…記憶部
24…押込み力検出部

Claims (5)

  1. 砥石が取り付けられ、前記砥石を回転させる砥石台と、
    軸状の研削対象物を回転可能に保持する主軸台と、
    前記砥石により前記研削対象物を研削する際に、接触子を前記研削対象物に押し付けて前記研削対象物のたわみを抑制するレスト装置と、
    前記レスト装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記砥石と前記研削対象物とを軸方向に相対移動させつつ前記砥石により前記研削対象物を研削する研削装置であって、
    前記接触子の前記研削対象物への押込み力を検出するための押込み力検出部を備え、
    前記制御装置は、前記押込み力検出部で検出した押込み力が、所定の目標押込み力となるように、前記接触子の位置を補正する接触子位置補正部を有する、
    研削装置。
  2. 前記制御装置は、前記砥石の前記研削対象物への切込時に、予め設定された位置に前記接触子を移動させる接触子位置制御部を有し、
    前記接触子位置補正部は、前記接触子を前記予め設定された位置に移動させた際の押込み力を検出し、当該押込み力が前記目標押込み力となるように、前記予め設定された位置から前記接触子の位置を補正する、
    請求項1に記載の研削装置。
  3. 前記接触子の使用初期の研削時に前記予め設定された位置に前記接触子を移動させた際の押込み力を、前記目標押込み力として記憶する記憶部を有し、
    前記接触子位置補正部は、以降の研削時に、前記接触子の押込み力が前記記憶部に記憶された前記目標押込み力となるように、前記接触子の位置を補正する、
    請求項2に記載の研削装置。
  4. 前記接触子位置補正部は、前記砥石を軸方向に移動させつつ前記研削対象物を研削する際に、前記接触子の押込み力が所定の閾値範囲外となったとき、前記接触子の押込み力が前記閾値範囲内となるように前記接触子の位置を補正する、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の研削装置。
  5. 前記接触子は、前記研削対象物よりも柔らかい材質からなる、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の研削装置。
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