JP2021072897A - 摘出臓器の評価および治療 - Google Patents
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Abstract
【課題】摘出臓器灌流中に臓器を評価および/または治療する方法を提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、摘出臓器灌流中に臓器を評価および/または治療する方法、ならびに当該評価を実施するためのキットに関する。【選択図】なし
Description
本発明は、摘出臓器灌流中に臓器を評価および治療する方法、ならびに当該分析を実施するためのキットに関する。
ある人または動物から別の人または動物に移植できる臓器には、心臓、腎臓、肝臓、肺、膵臓、および腸が含まれる。腎臓移植が最も一般的に行われている。心臓、肝臓、および肺の移植も普通に実施されている。しかしながら、臓器移植が必要な人々は、利用できる臓器よりもはるかに多く、悲惨なことに、適合する臓器を待つ間に多くの人々が死亡する。
採取と移植との間に臓器が可能な限りの最良の状態に保たれることは非常に重要である。臓器を可能な限りの最良の状態に維持するために、臓器をドナーの血液循環から分離し、灌流液で灌流することができる。例えば、体外肺灌流(EVLP)は、今日、移植に利用可能な肺の数を増加させる能力を有する安全な処置と考えられている。350回以上の移植がEVLP後に行われている。しかしながら、この処置は、世界中のいくつかの肺移植センターで実施されているだけである。
末期の肺疾患を有する患者をより多く救うために、より多くの肺が利用できるようにするためには、この技術をより多くの施設で採用する必要がある。しかしながら、現状の問題点の1つは、移植に適しているかどうかを判断するために臓器を評価する方法が、それほど進歩していないことである。移植に臓器を使用するかどうかを判断するために客観的なデータが利用可能であれば、この手法をより広く採用できる可能性が高くなる。
摘出臓器灌流処置は、今日、肺などの臓器をドナーから取り出し、それをポンプ、リザーバ、ヒータークーラー、酸素供給器、およびベンチレータを含んでなる灌流回路に接続することを含む。臓器が肺以外の臓器である場合、ベンチレータは使用しない。臓器の血管系は、灌流液で汲み上げる。灌流液は、例えば、STEEN溶液(特許文献1参照)または臓器灌流に適した別の溶液であってもよい。この溶液は赤血球を含んでもよく、酸素化されていてもよい。EVLPは、摘出臓器灌流の1つの形態に過ぎない。心臓、腎臓、肝臓、膵臓、および小腸のような他の実質臓器もまた、体外臓器灌流モデル(EVOP)で灌流できる。さらに、臓器は、体内摘出灌流(IVIP)で身体内に留まっている間に、循環的に摘出することができる。摘出灌流はまた、手、腕、脚、または一時的に循環的に摘出され得る他の身体部分を含むように拡張することもできる。
異なる臓器特異的パラメータを、灌流中に評価することができるが、今まで、これらは、主に物理的パラメータであった。例えば、臓器が肺である場合、肺血管抵抗(PVR)、圧縮率、および酸素化能力などのパラメータがモニタリングされている。これらのパラメータはユーザに何らかの情報を提供するが、移植用に臓器を選択すべきか否かについての決定的な情報を与えないので、移植するかどうかの決定は依然として主観的評価に主として基づいている。したがって、臓器灌流評価中に臓器の質を判断するために使用することができる追加の客観的パラメータが緊急に必要とされている。
文献中の分子バイオマーカーへの焦点は、インターロイキンシグナル伝達、特にIL−1β、IL.6、IL−8、IL−10、およびTNFαに関連している。しかしながら、いくつかの刊行物があるにもかかわらず、これらのマーカーは、臨床的に有用であるとは示されていない。1つの理由は、一般的にはポイント・オブ・ケア(PoC)の方法で
分析されていないため、情報が臨床的に有益であるとしても、移植するかどうかの決定をしなければならないときに臨床家には情報を利用できないということである。EVLP処置は通常2〜6時間続き、この期間に利用できない情報は、その臓器を移植するかどうかの決定を知らせるためには役に立たない。
分析されていないため、情報が臨床的に有益であるとしても、移植するかどうかの決定をしなければならないときに臨床家には情報を利用できないということである。EVLP処置は通常2〜6時間続き、この期間に利用できない情報は、その臓器を移植するかどうかの決定を知らせるためには役に立たない。
さらに、虚血再灌流傷害(IRI)は、臓器移植に対する周知の合併症である。これは、酸素を含む血液による臓器の再循環の際に起こる。急性期反応であるにもかかわらず、この早期傷害の影響は、臓器レシピエントにおけるその後の罹患率および死亡率に対する重要な寄与因子であると考えられている。移植用に臓器を選択および選択解除する能力の向上は、IRIを緩和し、短期および長期の両方でレシピエントの生存および健康を改善することができる。
第1の態様において、本発明は、摘出臓器灌流中に臓器を評価する方法であって、摘出臓器を灌流液で灌流するステップと、TF、tPA、SpA、SpD、または細胞破壊マーカーからなる群から選択される1つ以上のバイオマーカーを含む1つ以上のバイオマーカーの前記灌流液中の濃度を測定するステップとを含んでなる前記方法に関する。
第2の態様において、本発明は、摘出臓器灌流中に臓器を治療する方法であって、前記摘出臓器を灌流液で灌流するステップを含んでなり、前記灌流液がTF抑制分子を含んでなる、前記方法に関する。
第3の態様において、本発明は、本発明は、摘出臓器灌流中にTF発現をダウンレギュレートするためのTF抑制分子の使用に関する。
第4の態様において、本発明は、摘出臓器灌流中の灌流液の分析用キットであって、TF、tPA、dsDNA、SpA、もしくはSpDの免疫学的分析、またはTFもしくはtPAの発色分析、またはdsDNAのピコグリーン(Picogreen)分析を含んでなる、前記キットに関する。
したがって、本発明は、臓器の健康状態を示すことができる1つ以上の重要なバイオマーカーの灌流液中の濃度を測定することによって、客観的な方法で臓器を評価する切望されていた方法を与える。バイオマーカーのそれぞれについてのさらなる情報を以下に示す。
摘出臓器は、動物またはヒト由来であり得、通常、肺、腎臓、肝臓、心臓、膵臓、または腸である。摘出とは、臓器が循環系から分離されていることを意味する。臓器灌流において既に知られているように、臓器を体内で摘出すること、または体外で摘出することができる。その後、臓器を灌流液で灌流し、灌流液を分析することができる。具体的には、1つ以上のバイオマーカーの灌流液中の濃度を測定する。本発明は、詳細には、以下のバイオマーカー、TF、tPA、SpA、SpD、または二本鎖DNA(dsDNA)、ミトコンドリアDNA、もしくはリボソームなどの細胞破壊マーカーのうち1つ以上を測定することに関する。
バイオマーカーの濃度の一回の測定を採用することができるが、1つ以上のバイオマーカーの濃度を所定の期間にわたって連続的に測定するか、または所定の間隔で繰り返し測
定することが好ましく、これは、通常、1〜6時間である灌流期間にわたることが、好ましい。
定することが好ましく、これは、通常、1〜6時間である灌流期間にわたることが、好ましい。
臓器を評価するための方法を実際に使用するために、1つ以上のバイオマーカーの灌流液中の測定濃度を基準値と比較し、次に、測定濃度が基準値と比較してどうかに基づいて臓器を選択または選択解除する。これにより、臨床家は、臓器が移植に適しているかどうかを判断するために使用する客観的なパラメータを得る。選択されたバイオマーカーのうちのただ1つの濃度でも臓器を評価する際に有益な情報を与えることができるが、この方法は、2つ以上のバイオマーカーの濃度を測定する場合に特に有益である。組み合わせ分析は、臓器が移植に成功する、成功しないという特に良好な予測をもたらすことができ、それにより患者の転帰を改善するために使用することができる。
さらに、バイオマーカーの測定濃度が基準値と比較してどうかに応じて、摘出臓器を実際に治療することができる。特定の条件が満たされている場合、灌流液に成分を加えることによって、摘出臓器を治療することができる。摘出臓器に対する成分の治療効果を、さらなる評価によってモニタリングすることができることが、好ましい。これの一例は、TFの測定濃度が基準値を超える場合に、TF抑制分子を灌流液に添加してTF発現をダウンレギュレートすることができるということである。種々の特定のバイオマーカーのさらなる例を以下に述べる。
本発明はまた、摘出臓器灌流中に臓器を治療する方法に関する。以下に述べるように、単に脳死の弊害から、または心停止ドナーの循環の停止から、臓器がストレスを受けている可能性が高い。したがって、例えばTF抑制分子を灌流液に添加してTF発現をダウンレギュレートすることにより、評価とは独立して臓器を治療することができる。これは、治療が直ちに開始できるという利点を有し、通常は評価と併せて使用される。すなわち、治療は評価の前または最中に行われる。
本発明の最も重要な目的は、患者のクオリティオブライフを改善するために、移植の成功率を改善することである。もう一つの重要な目的は、より多くの臓器を成功裏に移植することができ、より多くの人々が臓器移植から利益を得ることができるように、臓器を治療することである。臓器は一般的に他の人に移植され、ドナーには移植されない。
摘出臓器灌流の特殊性、特に灌流液としてのSTEEN溶液などの規定された溶液を用いる摘出臓器灌流の特殊性は、他の臓器系は存在しないということである。これは臓器系を調べる特有の機会を提供するが、同時に、生理は急転する。摘出臓器が非生理学的環境にどのように応答するかについては、実際にはほとんど知られていない。臓器が炎症および凝固などに対する正常な生理的反応を開始することが予測され得るが、臓器が生体内の状況で予想される外部応答を受けていない場合、何が起こるか。これは、ほとんど未踏の研究分野である。
灌流液は、STEEN溶液など、当業者に知られている。任意の適当な灌流液を本発明において使用することができる。摘出臓器灌流は、一般的に、完全な血液の灌流液では行われない。この主な理由の1つは、活性化すると臓器に害を及ぼす可能性があるいくつかの酵素系が血液に含まれていることである。これらの系の例は、凝固および補体活性化である。臓器は既にドナーでストレス下にあり、脳死または循環停止の全身的な影響により多かれ少なかれ損傷を受けている。この既存の損傷は、これらの酵素系を活性化し、臓器にさらに害を与える可能性がある。全血中に存在する免疫細胞もまた、これらの状況において特に有害である。したがって、生理食塩、デキストラン、およびアルブミンを含んでなるSTEEN溶液のような溶液は、臓器にとってより安全であると考えられている。臓
器内に常在するもの以外の酵素系も血液由来の免疫細胞も存在しないので、臓器には、最適な条件の間に治癒および機能回復の機会が与えられる。
器内に常在するもの以外の酵素系も血液由来の免疫細胞も存在しないので、臓器には、最適な条件の間に治癒および機能回復の機会が与えられる。
この比較的純粋な系は、他の部位からのシグナル伝達からの妨害なしに、臓器自体および臓器に含まれる免疫細胞が行う分子シグナル伝達を調べることを可能にする。
この系は、臓器の機能を評価する機会を与えるだけでなく、臓器を治療する機会も与える。摘出灌流中に、全身的な副作用が起こらないので、通常または高用量の医薬品または生物学的製剤で臓器を治療することができる。
組織因子−背景
組織因子(TF)は、全長で46KDaの膜貫通型タンパク質である。通常の状況の間、TFは血液に曝されない。TFは、血管内皮に損傷が生じた場合に発現され、または血液に曝される。TFの発現は、脳および肺組織といった高い血管含有量を有する臓器においてより高い。血液に曝されたTFは、第VII因子(FVII)に結合し、FVIIaへ活性化する。FVIIaはTFに結合したままであり、この相互作用はFVIIaの活性を2×107倍増強する。そして、TFおよびFVIIaは、チモーゲン第IX因子(FIX)および第X因子(FX)をFIXaおよびFXaに活性化する。FXaおよびFIXaは、それらのそれぞれの補助因子第Va因子および第FVIIIa因子に結合する。FXaはプロトロンビン(FII)をトロンビンに活性化し、トロンビンはフィブリノーゲンを切断して、重合して血餅を形成するフィブリンモノマーにする。したがって、TFは強力な血液凝固開始因子である。
組織因子(TF)は、全長で46KDaの膜貫通型タンパク質である。通常の状況の間、TFは血液に曝されない。TFは、血管内皮に損傷が生じた場合に発現され、または血液に曝される。TFの発現は、脳および肺組織といった高い血管含有量を有する臓器においてより高い。血液に曝されたTFは、第VII因子(FVII)に結合し、FVIIaへ活性化する。FVIIaはTFに結合したままであり、この相互作用はFVIIaの活性を2×107倍増強する。そして、TFおよびFVIIaは、チモーゲン第IX因子(FIX)および第X因子(FX)をFIXaおよびFXaに活性化する。FXaおよびFIXaは、それらのそれぞれの補助因子第Va因子および第FVIIIa因子に結合する。FXaはプロトロンビン(FII)をトロンビンに活性化し、トロンビンはフィブリノーゲンを切断して、重合して血餅を形成するフィブリンモノマーにする。したがって、TFは強力な血液凝固開始因子である。
内皮細胞は、腫瘍壊死因子α(TNFα)、インターロイキン1β(IL−1β)、およびCD40リガンドなどの炎症性サイトカインによる刺激で、また、ヒスタミンまたはセロトニンなどの生体アミンからの活性化で、酸化LDLおよびVEGFにより、活性化されてTFを産生する。(Steffel et al 2006参照)。単球およびマクロファージも、炎症性サイトカインおよび内毒素によってTFを産生するように活性化される。循環TFは、内皮細胞、血管平滑筋細胞、および単球から放出される微小粒子中に見られる。これは、血小板に吸収されるTF因子の供給源を与えるが、これ自体のTFの産生は全くない。TFの異なるスプライシング型は、遊離型で循環系に放出される凝固促進性TFを産生する。TFのこの形態は、サイトカインによって刺激される。
TFもまた炎症促進性であり、凝固−炎症−血栓形成回路において重要な役割を果たす。この回路は、癌、糖尿病、肥満、敗血症、DIC、心臓血管機能不全、または動脈硬化症などの多くの状態において示唆されている。
TFは、刺激時に単球、マクロファージ、および顆粒球によって発現されると考えられ、可溶性組織因子(sTF)は、炎症性サイトカインの刺激時に内皮細胞から放出される。TFのアップレギュレーションまたは曝露は、LPS、IL、TNFα、IFNなどによって刺激されることが知られている。また、低酸素状態の間にアップレギュレーションされることも知られている。
TFを含んでなる損傷組織由来の膜断片は、循環TFの別の供給源である。
TFのダウンレギュレーションは、HMG−CoAレダクターゼインヒビター、シクロオキシゲナーゼ(COX)インヒビター、パクリタキセル、リゾホスファチジルコリン、インスリン、ニコチンアミド、一酸化窒素(NO)/または可溶性グアニル酸シクラーゼ活性化因子、ヒドロキシ尿素、ピルビン酸エチル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アンギオテンシン変換酵素(ACE)インヒビター、アディポネクチン、レチノイン酸、
オールトランスレチノイン酸、ビタミンD3、PGJ2、PPARαアゴニスト活性化因子(WY14643およびエイコサテトラエン酸)、肝臓X受容体アゴニスト、ペントロキシフィリン(pentroxifylline)、フェノール/レスベラトロール誘導体、インドブフェン、アミオダロン、メトホルミン、高濃度細胞内cAMP、およびPI3K/Akt/PKBシグナリングなどへの曝露時に起こることが知られている。TFをダウンレギュレートする他の公知の方法は、miR−19、ショートヘアピンRNA、ヘアピンリボザイム、またはアンチセンスODNを使用することである。
オールトランスレチノイン酸、ビタミンD3、PGJ2、PPARαアゴニスト活性化因子(WY14643およびエイコサテトラエン酸)、肝臓X受容体アゴニスト、ペントロキシフィリン(pentroxifylline)、フェノール/レスベラトロール誘導体、インドブフェン、アミオダロン、メトホルミン、高濃度細胞内cAMP、およびPI3K/Akt/PKBシグナリングなどへの曝露時に起こることが知られている。TFをダウンレギュレートする他の公知の方法は、miR−19、ショートヘアピンRNA、ヘアピンリボザイム、またはアンチセンスODNを使用することである。
TFは、急性呼吸促迫症候群(ARDS)における肺傷害に関与することが示唆されている。ヒト化抗TF抗体は、ヒトTFノックインマウスARDSモデルで肺障害を改善することが示されている(He et al 2008参照)。TFはIRI後にアップレギュレートされることも言及されている(Yamane et al 2005参照)が、データは示されていない。TFは、移植心冠動脈病変を発症している心臓移植レシピエントにおいてアップレギュレートされていることが示されている(Yes et al 2002参照)。ペントキシフィリン(Pentoxifylin)は、腎臓移植レシピエントで単球TFのアップレギュレーションを阻止することが示され、移植片機能を改善した(Susen et al 2000参照)。しかしながら、言及した参考文献のいずれも、摘出臓器灌流に関連していなかった。摘出灌流中の臓器の評価または治療は、これまでTFと関連付けられていない。
組織因子−本発明において
TFは、本発明者らによって、EVLPの間に灌流液中に存在することが示された。TFは時間と共に増加し、特に移植可能とは考えられていなかった肺で増加した。これは、TFがEVLP中の肺機能の重要なバイオマーカーであることを示している。血管系、組織、および免疫細胞によってTFが放出されるので、心臓、肝臓、膵臓、腸、および腎臓など、移植される他の実質臓器にも同じ状況が関連することが予測される。したがって、摘出臓器灌流中の臓器からの灌流液中のTFの分析は、臓器機能および健康のためのバイオマーカーである。摘出臓器灌流は、臓器がまだ体内にあるが、循環が分離されている体内処置であり得る。このような処置は、例えば、癌治療、または他の臓器もしくは全身における有害反応が回避されるべき他の治療に使用され得る。さらに、体内または体外であろうと、摘出灌流中に臓器をどのように治療するかを決定するためのパラメータとして、TF分析を使用し得る。
TFは、本発明者らによって、EVLPの間に灌流液中に存在することが示された。TFは時間と共に増加し、特に移植可能とは考えられていなかった肺で増加した。これは、TFがEVLP中の肺機能の重要なバイオマーカーであることを示している。血管系、組織、および免疫細胞によってTFが放出されるので、心臓、肝臓、膵臓、腸、および腎臓など、移植される他の実質臓器にも同じ状況が関連することが予測される。したがって、摘出臓器灌流中の臓器からの灌流液中のTFの分析は、臓器機能および健康のためのバイオマーカーである。摘出臓器灌流は、臓器がまだ体内にあるが、循環が分離されている体内処置であり得る。このような処置は、例えば、癌治療、または他の臓器もしくは全身における有害反応が回避されるべき他の治療に使用され得る。さらに、体内または体外であろうと、摘出灌流中に臓器をどのように治療するかを決定するためのパラメータとして、TF分析を使用し得る。
TFは、免疫アッセイまたは活性アッセイのいずれかによって分析し得る。現在利用可能な技術では、活性アッセイが好ましく、これは、灌流液中のTFの濃度がピコ〜ナノグラムスケールの範囲内にあるためである。このような低濃度は、活性に基づくアッセイにはよく適している。しかしながら、免疫に基づくアッセイ技術がさらに発展する可能性があるので、PoC免疫アッセイが企図され得る。いずれの場合でも、使用されるアッセイは、実際の処置の間に有用であるために、約1時間以内、またはより好ましくは30分以内に結果を出すべきである。
活性アッセイは、分析される因子によって駆動される酵素的増幅系を利用する。TFの場合、このようなアッセイは、FVII、FIX、FX、またはFII活性化および基質切断の測定に基づき得る。例えば、TF活性は、TFによってFVIIaに活性化されるFVIIの添加、およびFVIIaへの基質の添加によって測定され得る。FVIIa基質の酵素的切断は、動的に、または反応停止後に、モニタリングされ得る。基質は発色基質であり得る。より増幅されるアッセイは、FVIIに加えてFXを含んでなり得る。この場合、TF/FVIIa複合体は、FXをFXaに活性化し、FXa活性はFXa基質でモニタリングする。FXa基質の酵素的切断は、動的に、または反応停止後に、モニタリングされ得る。基質は発色基質であり得る。さらに増幅されるがより複雑なアッセイでも、FII活性化を使用し得、その後、動的に、または停止反応で、FII基質を用いて
モニタリングが行われ得る。
モニタリングが行われ得る。
摘出臓器灌流中にTFを1回または繰り返し測定し得る。摘出臓器灌流は、EVOP、EVLP、体内摘出臓器灌流(IVIOP)または体内摘出肺灌流(IVILP)であり得る。測定は、例えば、1/2時間ごと、または1時間ごと、または2時間ごとのEVOP、IVIOP、またはより具体的にはEVLPまたはIVILPで行い得る。
灌流液中で測定されるTFは、いかなる起源であってもよい。例えば、灌流液中で測定されるTFは、瀕死の細胞または剪断応力下の細胞から放出された膜ミセルとして存在し得る。灌流液中で測定されるTFは、膜から放出されるか、または選択的スプライシングパターンを介して直接産生される可溶性TF(sTF)であり得るか、または、単球または顆粒球または他の起源などの灌流液中の循環免疫細胞に結合していることがあり得る。
TFは、凝固能亢進性状態および炎症促進性状態の両方のマーカーであるので、TFの増加は、移植後に悪影響を受ける臓器機能のマーカーであり、そのレベルは、臓器を移植すべきかどうかの指標として使用し得る。さらに、上昇したTFレベルに関する情報は、IVIOPまたは具体的にはIVILP中の臓器の状態をモニタリングするために使用し得る。TFは、TF活性および/または発現を減少させる治療を誘発し、それにより臓器を改善するためのシグナルとして使用し得る。摘出灌流中にTFが通常幾分増大するので、この治療は分析とは独立して開始することができるが、灌流液中のTF濃度の低下として、摘出臓器灌流中に、治療の効果を追跡することができる。
TF治療は、既に形成されたTFを除去するためのTF抗体を用いる除去を含み得る。治療は、TFの発現をダウンレギュレートする物質の使用を含み得ることが、より好ましい。本発明の本実施形態において、TFの測定濃度が基準値を超える場合に、TF抑制分子を灌流液に添加する。このようなTF抑制分子は、従来技術において公知であり、例えば、HMG−CoAレダクターゼインヒビター、シクロオキシゲナーゼ(COX)インヒビター、パクリタキセル、リゾホスファチジルコリン、インスリン、ニコチンアミド、一酸化窒素(NO)/または可溶性グアニル酸シクラーゼ活性化因子、ヒドロキシ尿素、ピルビン酸エチル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アンギオテンシン変換酵素(ACE)インヒビター、アディポネクチン、レチノイン酸、オールトランスレチノイン酸、ビタミンD3、PGJ2、PPARαアゴニスト活性化因子(WY14643およびエイコサテトラエン酸)、肝臓X受容体アゴニスト、ペントロキシフィリン(pentroxifylline)、フェノール/レスベラトロール誘導体、インドブフェン、アミオダロン、メトホルミン、高濃度細胞内cAMP、およびPI3K/Akt/PKBシグナリングなど、またはこれらの分子のいずれかの同等物から選択され得る。TFをダウンレギュレートする他の公知の方法は、miR−19、ショートヘアピンRNA、ヘアピンリボザイム、またはアンチセンスODNを使用することである。
TFのダウンレギュレーションは、生理的に許容される用量の1種以上の上記の分子を単独でまたは組み合わせて使用して行い得る。臓器が循環的に摘出されるので、全身性有害事象を引き起こすことなく、高濃度の1種以上の上記分子を使用し得る。
好ましくは、TFをダウンレギュレートする分子は、COXインヒビター、パクリタキセル、レチノイン酸、ビタミンD3、レスベラトロール誘導体、インドブフェン、アミオダロン、もしくはメトホルミン、またはこれらの組み合わせ、またはこれらの物質のいずれかの同等物から選択される。
COXインヒビターの濃度は、アスピリン、ナプロキセン、およびイブプロフェンなどの非選択的COXインヒビターまたはそれらの同等物について、1mg/l灌流液〜10
g/l灌流液、より好ましくは10mg/l灌流液〜2g/l灌流液、さらに好ましくは150mg/l灌流液〜1000mg/l灌流液の濃度で使用し得る。
g/l灌流液、より好ましくは10mg/l灌流液〜2g/l灌流液、さらに好ましくは150mg/l灌流液〜1000mg/l灌流液の濃度で使用し得る。
セレコキシブ、ロフェコキシブ、および他のCOX−2選択的NSAIDなどの選択的COX−2インヒビターは、1mg/l灌流液〜10g/l灌流液、より好ましくは10mg/l灌流液〜2g/l灌流液、さらに好ましくは50mg/l灌流液〜500mg/l灌流液の濃度で使用し得る。
パクリタキセルまたはその同等物の濃度は、1mg/l灌流液〜10g/l灌流液、より好ましくは10mg/l灌流液〜2g/l灌流液、さらに好ましくは15mg/l灌流液〜500mg/l灌流液であり得る。
レチノイン酸の濃度は、0.1mg/l灌流液〜1g/l灌流液、より好ましくは0.5mg/l灌流液〜500mg/l灌流液、さらに好ましくは1mg/l灌流液〜100mg/l灌流液であり得る。
ビタミンD3の濃度は、0.1μg/l灌流液〜100mg/l灌流液、より好ましくは1μg/l灌流液〜100mg/l灌流液、さらに好ましくは1μg/l灌流液〜1mg/l灌流液であり得る。
インドブフェンまたはその同等物の濃度は、1mg/l灌流液〜10g/l灌流液、より好ましくは10mg/l灌流液〜2g/l灌流液、さらに好ましくは15mg/l灌流液〜1000mg/l灌流液であり得る。
アミオダロンまたはその同等物の濃度は、1mg/l灌流液〜10g/l灌流液、より好ましくは10mg/l灌流液〜2g/l灌流液、さらに好ましくは15mg/l灌流液〜1.2g/l灌流液であり得る。
メトホルミンまたはその同等物の濃度は、1mg/l灌流液〜50g/l灌流液、より好ましくは10mg/l灌流液〜10g/l灌流液、さらに好ましくは100mg/l灌流液〜5g/l灌流液であり得る。
摘出臓器灌流中のTF抑制治療でのTFに依存する悪性凝固−炎症サイクルの短縮は、即時の臓器機能だけでなく、後の段階での機能も改善し得る。臓器移植では、再灌流IRI後の初期の損傷は、レシピエントの将来の生存および健康の決定要因である。肺移植では、IRIは、移植から数年後の細気管支閉塞性症候群(Broncho Obliterans Syndrome)(BOS)、拒絶反応、および他の形態の臓器不全の発症の決定要因であると考えられている。したがって、TF治療によって達成されるIRIの低下は、レシピエントにおいて長期間続く効果となり得る。
TFの許容濃度の特定のカットオフ基準値を使用すること、または摘出臓器灌流中に経時的に濃度を追跡し、その変化を用いて臓器がよく機能しているかどうか、または治療に応答しているかどうかを判定することができる。分析は単独で、または他の分析と組み合わせて使用できる。組み合わせアプローチは、より多くの臓器機能が試験されるので、分析の感度および/または特異性を改善することができる。
例えば、灌流液中のTFの濃度のカットオフ基準値は、50pg/ml超、または75pg/ml超、または100pg/ml超、または130pg/ml超、または150pg/ml超、または175pg/ml超、または200pg/ml超であり得る。これらの値より上では、臓器は移植について選択解除され得るか、または灌流液にTF抑制分子
などの分子を添加することによって臓器を治療する決定がなされ得る。
などの分子を添加することによって臓器を治療する決定がなされ得る。
組織プラスミノーゲン活性化因子−背景
組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)は、セリンプロテアーゼプラスミノーゲンの活性化因子である。活性化されたプラスミノーゲンであるプラスミンは、フィブリン分解により血餅を溶解する。したがって、tPAはフィブリン溶解系の一部である。血液が全身循環に入る前に肺は血餅のフィルターとして機能するので、血餅および微小血栓がしばしば肺に集められる。肺は、空気と血液循環との両方から酸素化されているので、これに対して比較的耐性がある。それでも、血餅および微小血栓は、連続的に除去される必要がある。この除去は、プラスミノーゲンのtPA活性化を伴う。したがって、tPAは、血餅または微小血栓に応答して肺の内皮から放出される。他の場所の内皮もまた、tPAを放出してプラスミノーゲンを活性化し、すべての組織および臓器において血餅および微小血栓を除去する必要がある。
組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)は、セリンプロテアーゼプラスミノーゲンの活性化因子である。活性化されたプラスミノーゲンであるプラスミンは、フィブリン分解により血餅を溶解する。したがって、tPAはフィブリン溶解系の一部である。血液が全身循環に入る前に肺は血餅のフィルターとして機能するので、血餅および微小血栓がしばしば肺に集められる。肺は、空気と血液循環との両方から酸素化されているので、これに対して比較的耐性がある。それでも、血餅および微小血栓は、連続的に除去される必要がある。この除去は、プラスミノーゲンのtPA活性化を伴う。したがって、tPAは、血餅または微小血栓に応答して肺の内皮から放出される。他の場所の内皮もまた、tPAを放出してプラスミノーゲンを活性化し、すべての組織および臓器において血餅および微小血栓を除去する必要がある。
Inci et al 2007による研究では、代替のプラスミノーゲン活性化因子であるウロキナーゼがEVLP中に使用された。これは、灌流液中のtPAのレベルに関連することなく行われた。この研究は、EVLP中のウロキナーゼの使用が、心停止ドナー(NHBD)からの肺における肺機能を改善することを示した。NHBDからの臓器は、循環がドナーで停止しているので、より多くの血餅および微小血栓を含むことが知られている。一方、Zhao et al 2010は、tPA枯渇がマウスモデルにおける虚血再灌流傷害を弱めることを示した。これまで、摘出臓器灌流中に灌流液中で、tPAは測定されていない。
組織プラスミノーゲン活性化因子−本発明において
本発明者らは、灌流液中のtPAが、灌流された臓器における線維素溶解状態のマーカーとみなされ得ることを理解する。すべての臓器はある程度の血餅または微小血栓を有する可能性があるため、tPAの放出を伴う内皮応答は、正常に機能する臓器応答とみなし得る。tPA応答が充分でない場合、内皮が応答するのに充分なほど健康でないことを意味し得る。しかしながら、応答が過度に上昇している場合、臓器が血餅で重度に循環的に制限されていることが示唆され得る。したがって、健康な臓器は、摘出臓器灌流中、tPAの中等度の上昇により応答することが、示唆される。肺は循環からの血餅および微小血栓のためのフィルターとして機能するので、一般に他の臓器より多くの血餅および微小血栓を含み、したがって線維素溶解に特に依存する。
本発明者らは、灌流液中のtPAが、灌流された臓器における線維素溶解状態のマーカーとみなされ得ることを理解する。すべての臓器はある程度の血餅または微小血栓を有する可能性があるため、tPAの放出を伴う内皮応答は、正常に機能する臓器応答とみなし得る。tPA応答が充分でない場合、内皮が応答するのに充分なほど健康でないことを意味し得る。しかしながら、応答が過度に上昇している場合、臓器が血餅で重度に循環的に制限されていることが示唆され得る。したがって、健康な臓器は、摘出臓器灌流中、tPAの中等度の上昇により応答することが、示唆される。肺は循環からの血餅および微小血栓のためのフィルターとして機能するので、一般に他の臓器より多くの血餅および微小血栓を含み、したがって線維素溶解に特に依存する。
本発明者らは肺においてこの効果を示したが、すべての臓器は血管系を含むので、灌流液に対してtPAを放出し、同じ関係が予測される。
tPAの分析は、免疫学的方法を用いて、または活性アッセイとして行うことができる。いずれの場合でも、使用されるアッセイは、実際の処置の間に有用であるために、約1時間以内、またはより好ましくは30分以内に結果を出すべきである。活性アッセイを使用する場合、tPA基質を直接使用するか、またはプラスミノーゲンを添加してプラスミン基質を用いて得られたプラスミン活性を測定することにより、活性を測定することができる。tPAまたはプラスミン基質は発色基質であり得る。
臓器中のtPA活性が分析後に充分でないと考えられる場合、線維素溶解剤を灌流液に含めることができる。この繊維素溶解剤は、例えば、tPA、ストレプトキナーゼ、またはウロキナーゼであり得る。線維素溶解剤の濃度は、0.1μg/l灌流液〜100mg/l灌流液、より好ましくは1μg/l灌流液〜800μg/l灌流液であり得る。
tPAの基準値が規定されており、tPAの許容濃度の特定のカットオフ値を使用すること、または摘出臓器灌流中に経時的に濃度を追跡し、その変化を用いて臓器がよく機能
しているかどうかを判定することができる。分析は単独で、または他の分析と組み合わせて使用できる。組み合わせアプローチは、より多くの臓器機能が試験されるので、分析の感度および/または特異性を改善することができる。
しているかどうかを判定することができる。分析は単独で、または他の分析と組み合わせて使用できる。組み合わせアプローチは、より多くの臓器機能が試験されるので、分析の感度および/または特異性を改善することができる。
例えば、カットオフ基準値は、>4000pg/mlかつ<7400pg/mlまたは>3500pg/mlかつ<7400pg/mlまたは>4500pg/mlかつ<7400pg/mlまたは>4500pg/mlかつ<8000pg/mlまたは>4000pg/mlかつ<8000pg/mlまたは>3500pg/mlかつ<8000pg/mlである。あるいは、単一のカットオフレベルを使用することもできる。これらは、灌流液中のtPAの濃度がこれらの基準値内にある場合にのみ、移植またはさらなる治療もしくは分析のために臓器を選択することを決定するために使用され得る。
TF/tPA比
凝血促進とフィブリン溶解とのバランスは、臓器機能にとって重要である。したがって、TFとtPAとの比は、凝固促進因子/抗凝固因子比として有益な情報を提供することもできる。本発明者らは肺のみにおいてこの効果を示したが、すべての臓器は血管系を含むので、灌流液に対して両方の物質を放出し、同じ関係が予測される。
凝血促進とフィブリン溶解とのバランスは、臓器機能にとって重要である。したがって、TFとtPAとの比は、凝固促進因子/抗凝固因子比として有益な情報を提供することもできる。本発明者らは肺のみにおいてこの効果を示したが、すべての臓器は血管系を含むので、灌流液に対して両方の物質を放出し、同じ関係が予測される。
血栓性/抗血栓性または血栓性/繊維素溶解性状態に関連する他のバイオマーカーを用いて、摘出臓器灌流中の臓器の機能を判定することができる。このようなバイオマーカーは、Dダイマー、フォンビルブラント因子(vWF)、プラスミノーゲン活性化因子インヒビター(PAI)などの分析に関与することができる。これらのバイオマーカーを、それ自体で、または別のバイオマーカーと関連して、または他のバイオマーカーと組み合わせて、臓器機能を判定するために分析することができる。
細胞破壊マーカー−背景
二本鎖DNA(dsDNA)は、通常、細胞核に含まれる。二本鎖DNA(dsDNA)の循環系への放出は異常な事象である。ミトコンドリアDNA、リボソームなどの健康な組織の循環に放出されない他の細胞内成分がある。
二本鎖DNA(dsDNA)は、通常、細胞核に含まれる。二本鎖DNA(dsDNA)の循環系への放出は異常な事象である。ミトコンドリアDNA、リボソームなどの健康な組織の循環に放出されない他の細胞内成分がある。
細胞破壊マーカー−本発明において
二本鎖DNA(dsDNA)は、細胞破壊マーカーであり、灌流液中の二本鎖DNA(dsDNA)の存在は、臓器内の細胞死の徴候とみなすことができる。細胞死は、ネクローシスまたはアポトーシスによるものであり得、イオンポンプがもはや働くエネルギーを有しないときに細胞の腫脹を引き起こす、低酸素状態に対する応答であり得る。結果として起こる細胞の破裂は、細胞内産物の灌流液への放出を引き起こす。摘出臓器灌流中に灌流液中のdsDNAを測定することにより、臓器機能に関する情報を得ることができ、高レベルのdsDNAは、臓器内でのより深刻な細胞死を示す。臓器は、例えば、肺、心臓、腎臓、肝臓、膵臓、または腸であり得る。代替として、ミトコンドリアDNAまたはリボソームを、dsDNAの代わりに分析に使用することができる。
二本鎖DNA(dsDNA)は、細胞破壊マーカーであり、灌流液中の二本鎖DNA(dsDNA)の存在は、臓器内の細胞死の徴候とみなすことができる。細胞死は、ネクローシスまたはアポトーシスによるものであり得、イオンポンプがもはや働くエネルギーを有しないときに細胞の腫脹を引き起こす、低酸素状態に対する応答であり得る。結果として起こる細胞の破裂は、細胞内産物の灌流液への放出を引き起こす。摘出臓器灌流中に灌流液中のdsDNAを測定することにより、臓器機能に関する情報を得ることができ、高レベルのdsDNAは、臓器内でのより深刻な細胞死を示す。臓器は、例えば、肺、心臓、腎臓、肝臓、膵臓、または腸であり得る。代替として、ミトコンドリアDNAまたはリボソームを、dsDNAの代わりに分析に使用することができる。
dsDNAは、免疫学的方法を用いて、またはPicogreen(登録商標)などのdsDNA特異的核酸染色を用いて分析することができる。いずれの場合でも、使用されるアッセイは、実際の処置の間に有用であるために、約1時間以内、またはより好ましくは30分以内に結果を出すべきである。
基準値を規定することができ、dsDNAの許容濃度の特定のカットオフ値を使用すること、または摘出臓器灌流中に経時的に濃度を追跡し、その変化を用いて臓器がよく機能しているかどうかを判定することができる。分析は単独で、または他の分析と組み合わせて使用できる。組み合わせアプローチは、より多くの臓器機能が試験されるので、分析の
感度および/または特異性を改善することができる。
感度および/または特異性を改善することができる。
例えば、2000ng/mlまたは3000ng/mlまたは3500ng/mlまたは4000ng/mlのカットオフである基準値を使用し得る。好ましくは、3000ng/mlのカットオフを使用するべきである。これは、基準値カットオフを上回る細胞破壊マーカー特にdsDNAの濃度が検出された場合、臓器は移植について選択解除されることを意味し得る。あるいは、基準値を超えた場合に、臓器を治療し得る。具体的には、抗アポトーシス剤を灌流液に添加し得る。適当な抗アポトーシス剤の例として、c−Myc、Bax、p53、tBid、BCL、およびカスパーゼのインヒビターが挙げられる。
界面活性物質プロテインAおよびD−背景
界面活性物質プロテインAおよびD(SpAおよびSpD)は、免疫活性を有する水溶性タンパク質であり、肺の上皮/肺胞側でオプソニンとして機能する。SpAは重要な免疫調節物質である。SpAおよびSpDはいずれも、大きな多量体タンパク質である。界面活性物質プロテインAはまた、上皮II型細胞からの層板体のエキソサイトーシスを介して界面活性物質の放出を制御すること、および小気道におけるクララ細胞をある程度伸長させることにも関与する。SpAの界面活性物質放出に対する効果は抑制的であり、その効果はSpDによって妨害される。
界面活性物質プロテインAおよびD(SpAおよびSpD)は、免疫活性を有する水溶性タンパク質であり、肺の上皮/肺胞側でオプソニンとして機能する。SpAは重要な免疫調節物質である。SpAおよびSpDはいずれも、大きな多量体タンパク質である。界面活性物質プロテインAはまた、上皮II型細胞からの層板体のエキソサイトーシスを介して界面活性物質の放出を制御すること、および小気道におけるクララ細胞をある程度伸長させることにも関与する。SpAの界面活性物質放出に対する効果は抑制的であり、その効果はSpDによって妨害される。
COPD患者からの気管支肺胞洗浄(Bronchio-Alveolar Lavage)(BAL)サンプルではSpDが減少するが、血液サンプルではSpDが増加し、漏出を示すことが示されている(Stockley 2014参照)。これまで、摘出臓器灌流中に灌流液中でSpDが試験されたことはない。
界面活性物質プロテインAおよびD−本発明において
肺胞側から血管系への界面活性物質プロテインAおよびD(SpAおよびSpD)の漏出は、肺における気液バリアの破壊の徴候とみなすことができる。この破壊がより顕著になるほど、肺の機能が悪化する。したがって、摘出した肺の灌流液中のSpAおよび/またはSpDを測定することにより、肺機能に関する情報が得られ得る。
肺胞側から血管系への界面活性物質プロテインAおよびD(SpAおよびSpD)の漏出は、肺における気液バリアの破壊の徴候とみなすことができる。この破壊がより顕著になるほど、肺の機能が悪化する。したがって、摘出した肺の灌流液中のSpAおよび/またはSpDを測定することにより、肺機能に関する情報が得られ得る。
SpAおよびSpDは、例えば免疫アッセイを用いて分析することができる。いずれの場合でも、使用されるアッセイは、実際の処置の間に有用であるために、約1時間以内、またはより好ましくは30分以内に結果を出すべきである。
基準値を規定することができ、SpAおよび/またはSpDの許容濃度の特定のカットオフ値を使用すること、または摘出肺灌流中に経時的に濃度を追跡し、その変化を用いて臓器がよく機能しているかどうかを判定し、それにより、移植および/または治療および/またはさらなる評価のために臓器を選択するべきかどうかを判断することができる。分析は単独で、または他の分析と組み合わせて使用できる。組み合わせアプローチは、より多くの臓器機能が試験されるので、分析の感度および/または特異性を改善することができる。
例えば、基準値は、10μg/mlを超える、または30μ/mlを超える、または40μg/mlを超える、または60μg/mlを超える、または80μg/mlを超える、灌流液中のSpAのカットオフレベルであり得る。
例えば、基準値は、50ng/mlを超える、または80ng/mlを超える、または100ng/mlまたは約120ng/mlを超える、または130ng/mlまたは約140ng/mlまたは約150ng/mlを超える、または160ng/mlを超える
、または180ng/mlを超える、または200ng/mlを超える、灌流液中のSpDのカットオフレベルであり得る。
、または180ng/mlを超える、または200ng/mlを超える、灌流液中のSpDのカットオフレベルであり得る。
基準値を上回ると、臓器は移植について選択解除される。基準値以下で、臓器は、移植、治療、および/またはさらなるモニタリングのために選択され得る。
組み合わせ分析
TF、tPA、dsDNA、SpA、SpD、および任意の他の潜在的に有用なバイオマーカーを含むバイオマーカーは、個々のバイオマーカーとして使用することができ、または臓器機能もしくは健康に関する情報を提供するために任意の組み合わせで使用することができる。組み合わせは、2つ以上のバイオマーカー、TF、tPA、dsDNA、SpA、およびSpD、または3つ以上のバイオマーカーTF、tPA、dsDNA、SpA、およびSpD、または4つ以上のバイオマーカーTF、tPA、dsDNA、SpA、およびSpDの選択を含んでなることができる。これらの分析は、臓器関連のバイオマーカーまたは機能性試験のための他の分析と組み合わせることもできる。
TF、tPA、dsDNA、SpA、SpD、および任意の他の潜在的に有用なバイオマーカーを含むバイオマーカーは、個々のバイオマーカーとして使用することができ、または臓器機能もしくは健康に関する情報を提供するために任意の組み合わせで使用することができる。組み合わせは、2つ以上のバイオマーカー、TF、tPA、dsDNA、SpA、およびSpD、または3つ以上のバイオマーカーTF、tPA、dsDNA、SpA、およびSpD、または4つ以上のバイオマーカーTF、tPA、dsDNA、SpA、およびSpDの選択を含んでなることができる。これらの分析は、臓器関連のバイオマーカーまたは機能性試験のための他の分析と組み合わせることもできる。
SpAおよびSpD分析は肺に特異的であり、他の臓器には関連しない。TF、tPA、およびdsDNAは、体内または体外摘出臓器灌流中に、単独でまたは任意の組み合わせで、いずれかの臓器に関連する。
本分析では、正常範囲に基づく基準値、カットオフ値、または経時的濃度変化を用いることができる。本分析は、臓器の治療をモニタリングするためにも使用することができる。治療は、1つ以上の抗炎症性物質および/または1つ以上の抗血栓性物質および/または1つ以上の抗アポトーシス物質を含んでなることができる。
灌流液中のTF
45セットのヒトの肺を、灌流液としてSTEEN溶液を用いて体外で灌流した。肺を移植するか、または移植に適していないと考えられる肺を捨てるために、ほとんどの場合、3時間または4時間後に灌流を停止したが、最大7時間まで灌流を行った。灌流液を集め、TFのその後の免疫学的分析のために凍結した。サンプルを通常、最初とその後1時間ごとに収集した。しかしながら、すべての場合に、サンプルをすべての時点で収集したわけではない。これは、サンプル収集が行われる臨床状況に起因するものであった。臓器の処理が主要な作業であり、サンプルの収集は、必然的に2番目の作業であった。
45セットのヒトの肺を、灌流液としてSTEEN溶液を用いて体外で灌流した。肺を移植するか、または移植に適していないと考えられる肺を捨てるために、ほとんどの場合、3時間または4時間後に灌流を停止したが、最大7時間まで灌流を行った。灌流液を集め、TFのその後の免疫学的分析のために凍結した。サンプルを通常、最初とその後1時間ごとに収集した。しかしながら、すべての場合に、サンプルをすべての時点で収集したわけではない。これは、サンプル収集が行われる臨床状況に起因するものであった。臓器の処理が主要な作業であり、サンプルの収集は、必然的に2番目の作業であった。
データをまとめると、捨てられた肺は、移植された肺よりもTFが増加していることを示すことができる。個々の肺については、これは常にそうであるとは限らず、一部の移植された肺は、示唆されたカットオフの外側の値を有する。本発明が利用可能であった場合、これらの肺は、EVLP中に分析が実施された場合には、選択解除されたか、または好ましくはこのパラメータに関して移植可能となるように治療された可能性がある。このような処置は、患者のIRIを減少させた可能性がある。臓器選択、選択解除、および治療のための基準値が最適化されていることを確実にするために、患者の転帰データを分析することができる。
値が一般に時間とともに増加するので、増加率または変化は臓器機能または健康の代替的尺度であり得る。この継続的な増加は、治療の機会、および治療の効果のモニタリングの機会とも見なすことができる。
灌流液中のt−PA
45セットのヒトの肺を、灌流液としてSTEEN溶液を用いて体外で灌流した。肺を移植するか、または移植に適していないと考えられる肺を捨てるために、ほとんどの場合、3時間または4時間後に灌流を停止したが、最大7時間まで灌流を行った。灌流液を集め、tPAのその後の免疫学的分析のために凍結した。サンプルを通常、最初とその後1時間ごとに収集した。しかしながら、すべての場合に、サンプルをすべての時点で収集したわけではない。これは、サンプル収集が行われる臨床状況に起因するものであった。臓器の処理が主要な作業であり、サンプルの収集は、必然的に2番目の作業であった。
45セットのヒトの肺を、灌流液としてSTEEN溶液を用いて体外で灌流した。肺を移植するか、または移植に適していないと考えられる肺を捨てるために、ほとんどの場合、3時間または4時間後に灌流を停止したが、最大7時間まで灌流を行った。灌流液を集め、tPAのその後の免疫学的分析のために凍結した。サンプルを通常、最初とその後1時間ごとに収集した。しかしながら、すべての場合に、サンプルをすべての時点で収集したわけではない。これは、サンプル収集が行われる臨床状況に起因するものであった。臓器の処理が主要な作業であり、サンプルの収集は、必然的に2番目の作業であった。
データをまとめると、捨てられた肺は、移植された肺よりもtPAが増加していることを示すことができる。個々の肺については、これは常にそうであるとは限らず、一部の移植された肺は、示唆されたカットオフの外側の値を有する。本発明が利用可能であった場合、これらの肺は、EVLP中に分析が実施された場合には、選択解除されたか、または好ましくはこのパラメータに関して移植可能となるように治療された可能性がある。このような処置は、患者のIRIを減少させた可能性がある。臓器選択、選択解除、および治療のための基準値が最適化されていることを確実にするために、患者の転帰データを分析することができる。
値が一般に時間とともに増加するので、増加率または変化は臓器機能または健康の代替的尺度であり得る。この継続的な増加は、治療の機会、および治療の効果のモニタリングの機会とも見なすことができる。
灌流液中のdsDNA
45セットのヒトの肺を、灌流液としてSTEEN溶液を用いて体外で灌流した。肺を移植するか、または移植に適していないと考えられる肺を捨てるために、ほとんどの場合、3時間または4時間後に灌流を停止したが、最大7時間まで灌流を行った。灌流液を集め、dsDNAのその後のPicogreen(登録商標)分析のために凍結した。サンプルを通常、最初とその後1時間ごとに収集した。しかしながら、すべての場合に、サンプルをすべての時点で収集したわけではない。これは、サンプル収集が行われる臨床状況に起因するものであった。臓器の処理が主要な作業であり、サンプルの収集は、必然的に2番目の作業であった。
45セットのヒトの肺を、灌流液としてSTEEN溶液を用いて体外で灌流した。肺を移植するか、または移植に適していないと考えられる肺を捨てるために、ほとんどの場合、3時間または4時間後に灌流を停止したが、最大7時間まで灌流を行った。灌流液を集め、dsDNAのその後のPicogreen(登録商標)分析のために凍結した。サンプルを通常、最初とその後1時間ごとに収集した。しかしながら、すべての場合に、サンプルをすべての時点で収集したわけではない。これは、サンプル収集が行われる臨床状況に起因するものであった。臓器の処理が主要な作業であり、サンプルの収集は、必然的に2番目の作業であった。
データをまとめると、捨てられた肺は、移植された肺よりもdsDNAが増加していることを示すことができる。個々の肺については、これは常にそうであるとは限らず、一部の移植された肺は、示唆されたカットオフの外側の値を有する。本発明が利用可能であった場合、これらの肺は、EVLP中に分析が実施された場合には、選択解除されたか、または好ましくはこのパラメータに関して移植可能となるように治療された可能性がある。このような処置は、患者のIRIを減少させた可能性がある。臓器選択、選択解除、および治療のための基準値が最適化されていることを確実にするために、患者の転帰データを分析することができる。
値が一般に時間とともに増加するので、増加率または変化は臓器機能または健康の代替的尺度であり得る。この継続的な増加は、治療の機会、および治療の効果のモニタリングの機会とも見なすことができる。
灌流液中のSpA
45セットのヒトの肺を、灌流液としてSTEEN溶液を用いて体外で灌流した。肺を移植するか、または移植に適していないと考えられる肺を捨てるために、ほとんどの場合、3時間または4時間後に灌流を停止したが、最大7時間まで灌流を行った。灌流液を集め、sPAのその後の免疫学的分析のために凍結した。サンプルを通常、最初とその後1時間ごとに収集した。しかしながら、すべての場合に、サンプルをすべての時点で収集したわけではない。これは、サンプル収集が行われる臨床状況に起因するものであった。臓器の処理が主要な作業であり、サンプルの収集は、必然的に2番目の作業であった。
45セットのヒトの肺を、灌流液としてSTEEN溶液を用いて体外で灌流した。肺を移植するか、または移植に適していないと考えられる肺を捨てるために、ほとんどの場合、3時間または4時間後に灌流を停止したが、最大7時間まで灌流を行った。灌流液を集め、sPAのその後の免疫学的分析のために凍結した。サンプルを通常、最初とその後1時間ごとに収集した。しかしながら、すべての場合に、サンプルをすべての時点で収集したわけではない。これは、サンプル収集が行われる臨床状況に起因するものであった。臓器の処理が主要な作業であり、サンプルの収集は、必然的に2番目の作業であった。
このデータセットでは、移植された肺と移植されていない肺とを比較した集計データに差はない。これは、使用された評価(身体診察のみ)が、SpA濃度によって示され得る肺内の気液バリアの破壊のレベルを考慮に入れるのに充分なほど精緻ではなかったことを示す。本発明が利用可能であった場合、これらの肺は、EVLP中に分析が実施された場合には、選択解除されたか、または好ましくはこのパラメータに関して移植可能となるように治療された可能性がある。このような処置は、患者のIRIを減少させた可能性がある。臓器選択、選択解除、および治療のための基準値が最適化されていることを確実にするために、患者の転帰データを分析することができる。
値が一般に時間とともに増加するので、増加率または変化は臓器機能または健康の代替的尺度であり得る。この継続的な増加は、治療の機会、および治療の効果のモニタリングの機会とも見なすことができる。
灌流液中のSpD
45セットのヒトの肺を、灌流液としてSTEEN溶液を用いて体外で灌流した。肺を移植するか、または移植に適していないと考えられる肺を捨てるために、ほとんどの場合、3時間または4時間後に灌流を停止したが、最大7時間まで灌流を行った。灌流液を集め、SpDのその後の免疫学的分析のために凍結した。サンプルを通常、最初とその後1時間ごとに収集した。しかしながら、すべての場合に、サンプルをすべての時点で収集したわけではない。これは、サンプル収集が行われる臨床状況に起因するものであった。臓器の処理が主要な作業であり、サンプルの収集は、必然的に2番目の作業であった。
45セットのヒトの肺を、灌流液としてSTEEN溶液を用いて体外で灌流した。肺を移植するか、または移植に適していないと考えられる肺を捨てるために、ほとんどの場合、3時間または4時間後に灌流を停止したが、最大7時間まで灌流を行った。灌流液を集め、SpDのその後の免疫学的分析のために凍結した。サンプルを通常、最初とその後1時間ごとに収集した。しかしながら、すべての場合に、サンプルをすべての時点で収集したわけではない。これは、サンプル収集が行われる臨床状況に起因するものであった。臓器の処理が主要な作業であり、サンプルの収集は、必然的に2番目の作業であった。
データをまとめると、捨てられた肺は、移植された肺よりもSpDが増加していることを示すことができる。個々の肺については、これは常にそうであるとは限らず、一部の移植された肺は、示唆されたカットオフの外側の値を有する。本発明が利用可能であった場合、これらの肺は、EVLP中に分析が実施された場合には、選択解除されたか、または好ましくはこのパラメータに関して移植可能となるように治療された可能性がある。このような処置は、患者のIRIを減少させた可能性がある。臓器選択、選択解除、および治療のための基準値が最適化されていることを確実にするために、患者の転帰データを分析することができる。
値が一般に時間とともに増加するので、増加率または変化は臓器機能または健康の代替的尺度であり得る。この継続的な増加は、治療の機会、および治療の効果のモニタリングの機会とも見なすことができる。
集計分析
異なる分析を、以下の示唆されたカットオフ値を用いて一緒に分析した:
TF>120pg/ml
tPA>4000かつ<7400pg/ml
dsDNA>3000ng/ml
SpA>40000ng/ml
SpD>130ng/ml。
異なる分析を、以下の示唆されたカットオフ値を用いて一緒に分析した:
TF>120pg/ml
tPA>4000かつ<7400pg/ml
dsDNA>3000ng/ml
SpA>40000ng/ml
SpD>130ng/ml。
これらのカットオフ基準値では、カットオフの外側が0、1以上、または3以上の値を有する肺のパーセンテージに差がある。また、多くの場合、これらのバイオマーカーは共存しており、これらが臓器障害または機能不全のバイオマーカーであることを示すことが分かる。
カットオフ基準値がさらに最適化されると、偽陽性および偽陰性の数が変化する。しかしながら、実施例は、評価のために選択されたバイオマーカーからの本発明を使用して利用可能な指標が、臓器の外観に基づいて現在行われている決定に相関することを実証する。集計されたデータは、本発明による評価が、拒否された肺および移植を認められた肺と相関していることを明確に示している。本発明の助けを借りると、臨床家は、任意の特定の臓器の移植に対する見通しについてより良い判断をすることができることが予測される。
臨床データとのさらなる相関は、カットオフレベルを最適化するために使用され得る。範囲外またはカットオフ外により多くの値を有する肺を受けている患者は、範囲内またはカットオフ内にすべての値を有する肺を受けている患者ほど健康が回復しなかったことが予測される。
Claims (10)
- 摘出臓器灌流中に臓器を治療する方法であって、前記摘出臓器を灌流液で灌流するステップを含んでなり、前記灌流液がTF抑制分子を含んでなる、前記方法。
- 前記TF抑制分子が、HMG−CoAレダクターゼインヒビター、シクロオキシゲナーゼ(COX)インヒビター、パクリタキセル、リゾホスファチジルコリン、インスリン、ニコチンアミド、一酸化窒素(NO)/または可溶性グアニル酸シクラーゼ活性化因子、ヒドロキシ尿素、ピルビン酸エチル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アンギオテンシン変換酵素(ACE)インヒビター、アディポネクチン、レチノイン酸、オールトランスレチノイン酸、ビタミンD3、PGJ2、PPARαアゴニスト活性化因子(WY14643およびエイコサテトラエン酸)、肝臓X受容体アゴニスト、ペントロキシフィリン(pentroxifylline)、フェノール/レスベラトロール誘導体、インドブフェン、アミオダロン、メトホルミン、高濃度細胞内cAMP、およびPI3K/Akt/PKBシグナリング、miR−19、ショートヘアピンRNA、ヘアピンリボザイム、またはアンチセンスODNからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記TF抑制分子が、シクロオキシゲナーゼ(COX)インヒビターである、請求項1または2に記載の方法。
- 前記TF抑制分子が、アスピリン、ナプロキセン、またはイブプロフェンであり、好ましくは前記TF抑制分子が、アスピリンである、請求項3に記載の方法。
- 前記TF抑制分子が、1mg/l灌流液〜10g/l灌流液、好ましくは10mg/l灌流液〜2g/l灌流液、より好ましくは150mg/l灌流液〜1000mg/l灌流液の濃度で用いられる、請求項4に記載の方法。
- 摘出臓器灌流中にTF発現をダウンレギュレートするためのTF抑制分子の使用。
- 前記TF抑制分子が、HMG−CoAレダクターゼインヒビター、シクロオキシゲナーゼ(COX)インヒビター、パクリタキセル、リゾホスファチジルコリン、インスリン、ニコチンアミド、一酸化窒素(NO)/または可溶性グアニル酸シクラーゼ活性化因子、ヒドロキシ尿素、ピルビン酸エチル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アンギオテンシン変換酵素(ACE)インヒビター、アディポネクチン、レチノイン酸、オールトランスレチノイン酸、ビタミンD3、PGJ2、PPARαアゴニスト活性化因子(WY14643およびエイコサテトラエン酸)、肝臓X受容体アゴニスト、ペントロキシフィリン(pentroxifylline)、フェノール/レスベラトロール誘導体、インドブフェン、アミオダロン、メトホルミン、高濃度細胞内cAMP、およびPI3K/Akt/PKBシグナリング、miR−19、ショートヘアピンRNA、ヘアピンリボザイム、またはアンチセンスODNからなる群から選択される、請求項6に記載の使用。
- 前記TF抑制分子が、シクロオキシゲナーゼ(COX)インヒビターである、請求項6または7に記載の使用。
- 前記TF抑制分子が、アスピリン、ナプロキセン、またはイブプロフェンであり、好ましくは前記TF抑制分子が、アスピリンである、請求項8に記載の使用。
- 前記TF抑制分子が、1mg/l灌流液〜10g/l灌流液、好ましくは10mg/l灌流液〜2g/l灌流液、より好ましくは150mg/l灌流液〜1000mg/l灌流液の濃度で用いられる、請求項9に記載の使用。
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