JP2021072657A - モータ駆動装置およびこれを用いた冷蔵庫 - Google Patents

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【課題】本開示は、トルク脈動を有する負荷の駆動において、駆動振動の低減と、振動に伴う駆動騒音も低減できるモータ駆動装置を提供する。【解決手段】本開示におけるモータ駆動装置は、ブラシレスDCモータと、ブラシレスDCモータに電力を供給するインバータと、ブラシレスDCモータにより駆動されると共に周期的な脈動トルクを有する負荷と、インバータの出力電力を調整することで、ブラシレスDCモータを任意の速度で駆動する速度制御手段と、ブラシレスDCモータの角速度あるいは所定の回転角度を回転する時間から負荷の周期的な変動を検出する負荷検出手段を有し、インバータは、負荷の変動に応じてブラシレスDCモータへの供給電力を変化させて駆動する。【選択図】図1

Description

本開示は、インバータ制御によりブラシレスDCモータを駆動するモータ駆動装置および、これを用いた冷蔵庫に関するものである。
特許文献1は、レシプロ圧縮機の負荷トルク変動に対する振動の抑制を図ったモータ駆動装置を開示する。このモータ駆動装置は、インバータ3と、ブラシレスDCモータ4と、ブラシレスDCモータ4の回転位置を判定する回転位置判定手段106と、第1PWM発生手段108と、第2PWM発生手段109と、圧縮機の回転位置に応じて第1PWM発生手段108または第2PWM発生手段109のどちらかを選択する選択手段110を備える。
特開2006−2732号公報
本開示は、トルク脈動を有する負荷の駆動において、駆動振動の低減と、振動に伴う駆動騒音も低減できるモータ駆動装置を提供する。
本開示におけるモータ駆動装置は、ブラシレスDCモータと、ブラシレスDCモータに電力を供給するインバータと、ブラシレスDCモータにより駆動されると共に周期的な脈動トルクを有する負荷と、インバータの出力電力を調整することで、ブラシレスDCモータを任意の速度で駆動する速度制御手段と、 ブラシレスDCモータの角速度あるいは所定の回転角度を回転する時間から負荷の周期的な変動を検出する負荷検出手段を有し、インバータは、負荷の変動に応じてブラシレスDCモータへの供給電力を変化させて駆動する。
本開示におけるモータ駆動装置は、ブラシレスDCモータによるトルク脈動を有する負荷の駆動において、駆動振動及び振動に伴う駆動騒音を低減することができる。
実施の形態1におけるモータ駆動装置及びそれを用いた冷蔵庫の構成を示すブロック図 実施の形態1におけるモータ駆動装置のタイミングチャート 実施の形態1におけるモータ駆動装置の圧縮機の1サイクル(ブラシレスDCモータの1回転)の負荷トルクを示す図 実施の形態1におけるモータ駆動装置の圧縮機駆動時のブラシレスDCモータの位置検出間隔を示す図 実施の形態1におけるモータ駆動装置のPWMデューティ補正量を示す図 実施の形態1におけるモータ駆動装置のブラシレスDCモータ駆動でのPWMデューティを示す図 実施の形態1におけるモータ駆動装置のブラシレスDCモータの速度脈動を示す図 従来のモータ駆動装置の構成を示すブロック図
(本開示の基礎となった知見等)
従来、この種のモータ駆動装置は、同期モータの1回転中の1/3区間で流す電流をその他の区間より大きくすることで、レシプロ圧縮機の負荷トルク変動に対する振動の抑制を図っている(例えば、特許文献1参照)。
図8は、上記特許文献1に記載された従来のモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。
図8において、従来のモータ駆動装置は、インバータ3と、ブラシレスDCモータ4と、ブラシレスDCモータ4の回転位置を判定する回転位置判定手段106と、第1PWM発生手段108と、第1PWM発生手段108よりオン時間デューティが高い第2PWM発生手段109と、圧縮機6の回転位置に応じて第1PWM発生手段108または第2PWM発生手段109のどちらかを選択する選択手段110を有し、回転位置判定手段106の信号から圧縮機6の機械工程を検出し、選択手段110は、機械工程に応じて、第1PWM発生手段108か第2PWM発生手段109かを選択するようにしている。
しかしながら、前記従来のモータ駆動装置の構成では、圧縮機6の回転位置を検出し、検出した回転位置により第1PWM発生手段108か第2PWM発生手段109に切り替えて、回転位置に応じた電力をブラシレスDCモータ4に供給している。
したがって、回転位置の誤検出や検出できなかった場合、適切な電力をブラシレスDCモータ4に供給できなくなり、圧縮機6の駆動振動を十分に低減することが出来ないという課題を有していた。
発明者らは、以上のような課題があることを発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで、本開示は、駆動振動の低減と、振動に伴う駆動騒音を低減可能なモータ駆動装置を提供する。
以下図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明を省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態1)
以下、図1〜7を用いて実施の形態1を説明する。
[1−1.構成]
図1において、本実施の形態におけるモータ駆動装置25は、整流平滑回路2と、インバータ3と、位置検出手段10と、速度検出手段11と、誤差検出手段12と、速度制御手段13と、負荷検出手段14と、位相調整部15と、補正演算部16と、波形生成手段17と、ドライブ手段18とを備えている。そして、モータ駆動装置25は、圧縮要素5を負荷とするブラシレスDCモータ4を駆動する。
交流電源1は、一般的な商用電源であり、日本国内ではAC100V50Hzまたは60Hzである。整流平滑回路2は、商用電源を整流平滑し、直流電圧に変換する。整流平滑回路2は、リレー2cを有し、整流平滑回路2の整流方式を全波整流か倍電圧整流化を切り替えることで、出力電圧を2段階に切り替えるようにしている。
インバータ3は、直列接続した2個のスイッチング素子を3組並列に接続した6個のスイッチング素子3a〜3fにより構成されている。ブラシレスDCモータ4は、図示しない3相固定子巻線を持つ固定子と永久磁石を持つ回転子により構成され、3相巻き線は、インバータ3の直列接続された2個のスイッチング素子(3aと3d、3bと3e、3cと3f)のそれぞれの接続点につながれている。
圧縮要素5は、冷凍サイクルの冷媒ガスの吸入、圧縮、吐出と、1サイクルにおいて負荷トルクが異なる工程を有する。この圧縮要素5は、ブラシレスDCモータ4の負荷として、その回転子(図示せず)の軸(図示せず)に接続されている。このため、ブラシレスDCモータ4の1回転中において負荷トルクは大きく変動する。
そして、ブラシレスDCモータ4と圧縮要素5を同一の密閉容器(図示せず)に収納し、圧縮機6を構成し、圧縮された冷媒ガスは、圧縮機6の吐出側から凝縮器7に送られ、減圧器8、蒸発器9を通って圧縮機6の吸入側に戻るような冷凍サイクルを構成する。
位置検出手段10は、ブラシレスDCモータ4の端子電圧から回転子(図示せず)の磁極位置を検出する。速度検出手段11は、位置検出手段10からの位置信号を基に、ブラシレスDCモータ4の駆動速度として回転速度と位置検出間隔毎の区間速度を検出する。
誤差検出手段12は、ブラシレスDCモータ4の駆動速度と目標速度との偏差および、検出した位置検出間隔と、目標速度における転流間隔との偏差を検出する。ブラシレスDCモータ4に接続した圧縮要素5は、1回転中にトルク脈動を有する負荷であるため、回転角における位置検出間隔毎の変化から、ブラシレスDCモータ4の1回転中の速度脈動を知ることができる。
またブラシレスDCモータ4の1回転中における速度誤差は、速度制御手段13により駆動速度と目標速度が一致する様に速度フィードバック制御に用いる。
速度制御手段13は、PWM(Pulse Width Modulation)制御によりブラシレスDCモータ4の駆動速度が目標速度で駆動するように、インバータ3がブラシレスDCモータ4に出力する電圧を調整する。
負荷検出手段14は、誤差検出手段12により得た、位置検出間隔誤差から、1回転中に変動する圧縮要素5の負荷状態を位置検出毎に検出する。
位相調整部15は、負荷検出手段14で検出した負荷情報に対し、回転子に接続された負荷の慣性により生じた位相遅れを補正し、印加トルクと検出した負荷の位相を一致させる。
補正演算部16は、負荷検出手段14で検出、位相調整した回転角毎の負荷から、負荷トルク脈動による速度の変動を抑制するために、PWM制御によるスイッチング素子(3a〜3f)のオン時間時比率(オン時間デューティ)の補正量を演算する。
波形生成手段17は、速度制御手段13で設定したブラシレスDCモータ4を目標速度で駆動するために必要となるPWMオン時間デューティと、位相調整部15により位相調整された補正演算部16によるオン時間デューティの補正量とを合成して通電角90度以上、150度未満の駆動波形を生成し、ドライブ手段18によりインバータ3の各スイッチング素子(3a〜3f)を駆動する。
本実施の形態におけるモータ駆動装置25を用いた冷蔵庫19は、圧縮機6と、凝縮器7と、減圧器8と、蒸発器9で構成される冷凍サイクルを備え、蒸発器9は、断熱材20で囲まれた食品貯蔵室21を冷却する。
[1−2.動作]
以上のように構成された実施の形態1のモータ駆動装置25について、以下その動作と作用について説明する。
まず位置検出手段10の動作について図1および図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態1におけるモータ駆動装置25のタイミングチャートであり、U相端子電圧波形Vu,ブラシレスDCモータ4の回転により発生するU相誘起電圧波形E、各相高圧側スイッチング素子の駆動信号U+、V+、W+と磁極位置の検出タイミングを示している。
なお図2において3相固定子巻線の通電角は120度とし、V相およびW相の端子電圧および誘起電圧波形はU相と±120度ずれた同様の波形となる。またブラシレスDCモータ4の速度制御に上側スイッチング素子(3a〜3c)をPWM制御により高周波でオン/オフ(U+、V+、W+の斜線部)を行うため、端子電圧波形にもPWM制御に伴う高周波成分が重畳するが本図では省略している。
インバータ3から電力を供給する3相固定子巻線の切替は、ブラシレスDCモータ4の回転子の回転位置(磁極位置)に基づき行われ、その回転位置として誘起電圧のゼロクロスポイントを検出する。
ゼロクロスポイントの検出は、当該3相固定子巻線への電圧印加がされていない(U相のゼロクロスポイント検出では、図1におけるスイッチング素子3a、3dの両方がオフとなる)区間(C1、C2)に現れる誘起電圧とインバータ入力電圧Vdcの1/2の大小関係が反転するポイント(P1、P2)を位置検出手段10によって位置検出信号として検出する。
よって電気角1周期あたり各相2回、3相合計で6回、ブラシレスDCモータ4の1回転ではさらに極対数倍(たとえば6極モータでは18回)の位置信号が発生する。この位置信号検出タイミングを起点として、ブラシレスDCモータ4の3相巻き線の通電相を決定し切り替える。
次にブラシレスDCモータ4の速度制御について説明する。
位置検出手段10は、永久磁石を有するブラシレスDCモータ4の回転子の回転により発生する誘起電圧のゼロクロスポイントを位置信号として検出するため、位置信号には、ブラシレスDCモータ4の回転速度情報を含んでいる。従って速度検出手段11は、位置検出手段10の位置信号間隔からブラシレスDCモータ4の速度を検出する。
具体的には、各位置検出の間隔を検出するとともに、ブラシレスDCモータ4の1回転(6極モータの場合は18回)分の位置検出間隔の和からブラシレスDCモータ4の回転速度を検出する。そして誤差検出手段12により検出したブラシレスDCモータ4の速度と目標速度との速度差が無くなるように、速度制御手段13は、速度フィードバック制御でブラシレスDCモータ4の駆動速度を制御する。
目標速度に対してブラシレスDCモータ4の実際の駆動速度が遅い場合、インバータ3からブラシレスDCモータ4への供給電力が増加するために、インバータ3の各スイッチング素子(3a〜3f)のPWM制御におけるオン時間デューティを上げ、目標に対して駆動速度が速い場合はオン時間デューティを下げることでブラシレスDCモータ4の速度制御を行う。
次にPWMデューティ補正について説明する。
図3は、圧縮機6の1サイクル(ブラシレスDCモータ4の1回転)における負荷トルクを示したグラフである。図3に示すように圧縮機6は、1サイクル中に冷媒ガスの圧縮、吐出、吸入と、負荷トルクが異なる工程を推移するため、ブラシレスDCモータ4の1回転中に周期的な負荷トルク脈動を発生させる。この負荷トルク脈動が、ブラシレスDCモータ4の1回転中に周期的な速度変動(速度脈動)を発生させ、圧縮機6の駆動振動および振動に伴う騒音の原因となる。
図4は、圧縮機6の1サイクル(ブラシレスDCモータ4の1回転)における位置検出手段10での位置検出の間隔を示している。本実施の形態では6極のブラシレスDCモータ4を使用しているため、1回転あたり18回、すなわち回転角20度毎に位置検出信号が発生する。
図4に示すように、圧縮機6に組み込まれたブラシレスDCモータ4は、1回転中に位置検出間隔が周期的に変動、即ち速度脈動が生じていることが分かる。従って負荷検出手段14は、ブラシレスDCモータ4の各回転位置における目標速度の位置検出間隔と実際に検出した位置検出間隔の差(誤差検出手段12の転流間隔誤差出力)から、1回転における負荷および、その変動を検出する。
また図3に示す圧縮機6の負荷トルクがピークとなる回転角に対し、図4に示す位置検出間隔が最大(即ち角速度が最低)となる回転角とは、回転子および回転子に接続された負荷の慣性により一定の位相ズレが発生している。即ち転流間隔誤差、つまり駆動速度の脈動から検出した負荷状態は、実際の負荷トルクより遅れた位相で現れている。従って、ブラシレスDCモータ4(圧縮機6)の各回転角における負荷状態を知るためには、速度脈度から検出した負荷状態に対して、位相差を補正する必要がある。
従って、位相調整部15は、圧縮機6の負荷トルクと印加トルクとの位相関係が一致する様に、所定の位相を付加し調整する。本実施の形態における冷蔵庫用の圧縮機6では、速度および負荷(圧縮機6の吸入および吐出圧力)状態によらず位相差は、ほぼ一定であるため、位相調整部15は一定の調整量を付加する様にしている。
補正演算部16は、位相調整を行った圧縮機6の負荷情報を基に、負荷トルク脈動で生じる速度脈動を抑制するため、速度フィードバック制御に基づき速度制御手段13で設定したPWMデューティに付加する補正量を算出する。
このようにして算出したPWMデューティ補正量を図5に示す。図5に示す様に図3に示したブラシレスDCモータ4の負荷トルクが最大となる回転角で、PWMデューティ増加により印加トルクを増やし、負荷トルクが低い回転角では印加トルクを減少する様に補正する。
なお、圧縮機6駆動の場合、1回転におけるブラシレスDCモータ4の速度脈動は、吐出圧力と吸入圧力差が大きくかつ吐出圧力が高い場合や、慣性力が小さい低速時ほど大きくなり、駆動振動が増大する傾向にある。負荷検出手段14は、誤差検出手段12で検出した位置検出間隔毎の目標区間速度と実際の区間速度の誤差から算出する。従って補正演算部16で得られる補正量は、速度脈動が大きいほど補正量(即ち速度脈動が大きく駆動振動が大きいほど、振動を抑制するためのPWMデューティ補正量)が大きくなり、圧縮機6の負荷状態により適切な補正量が付加できる。
図6は、本実施の形態におけるモータ駆動装置25の波形生成手段17で生成したPWMデューティを示したグラフで、補正演算部16で設定したPWMデューティ補正量と、速度フィードバック制御に基づき速度制御手段13で設定した基本PWMデューティを合成する。さらに波形生成手段17では、位置検出手段10によるブラシレスDCモータ4の位置信号を基にブラシレスDCモータ4の通電巻線を切り替え、120度通電波形を生成し、PWMデューティと合成することで、インバータ3の出力波形、すなわちブラシレスDCモータ4の駆動波形を生成する。そしてドライブ手段18によりインバータ3を駆動する。
このようにして生成したブラシレスDCモータ4の駆動波形は、負荷トルクが大きい圧縮工程でPWMデューティを上げ、印加トルクを増加させる。圧縮工程での印加トルク増大は、負荷トルクとの差を減少することになるため、印加トルク不足により生じるブラシレスDCモータ4の加速度が減少する。その結果、圧縮工程における速度低下が抑制される。また負荷トルクが小さい吐出および吸入工程では、PWMデューティを下げることで印加トルクを抑制する。これにより負荷トルクと印加トルクとの差が縮小するため、印加トルク過多によるブラシレスDCモータ4の加速が抑えられ目標速度に対する速度上昇が低減される。
図7は、ブラシレスDCモータ4の1回転における位置検出間隔の変動を示したグラフである。図7に示すように、本発明によりブラシレスDCモータ4の回転角における位置検出間隔の変化幅、つまり1回転における速度脈動が縮小されたことが確認できる。即ち、圧縮機6のトルク脈動に応じてPWMデューティを補正・適正化することは、ブラシレスDCモータ4の圧縮工程での速度低下と、吸入工程での速度上昇の抑制が図れ、ブラシレスDCモータ4の1回転中の速度脈動が抑制された。
圧縮機6の速度脈動(即ち1回転中の加減速)は、圧縮機6の振動発生要因となるため、本実施の形態におけるモータ駆動装置25は、圧縮機6のような周期的なトルク脈動を有する負荷の駆動振動を低減することが可能となる。実際の発明者らの実験において、本実施の形態におけるモータ駆動装置25により圧縮機6を駆動したとき、圧縮機6の駆動振動が最大50%以上抑制できることが確認出来ている。
また、圧縮機6の駆動振動は、図示しない配管等周辺部の共振等による駆動騒音の要因ともなるため、圧縮機6の駆動振動が抑制されることで配管等の周辺部の騒音低減効果も得られる。
近年の冷蔵庫は、真空断熱材(図示せず)の採用など断熱技術の向上により、外部からの熱侵入が非常に少なくなっている。このため扉(図示せず)の開閉が頻繁に行われる朝夕の家事時間帯を除けば、1日の大半で冷蔵庫の食品貯蔵室21内は安定した冷却状態にあり、圧縮機6は低速での駆動が行われている。さらに家庭用の冷蔵庫19に用いられているレシプロ型の圧縮機6は、負荷トルク脈動による駆動振動が低速駆動ほど増加する傾向にある。従って、圧縮機6の低速駆動での低振動化は、冷蔵庫19の静音化のために、重要な性能のひとつである。
よって本実施の形態における低振動・低騒音のモータ駆動装置25を含む冷凍サイクルを冷蔵庫19に搭載することで、低振動・低騒音の冷蔵庫19が提供可能となる。
また冷蔵庫19の省エネには、低負荷時に圧縮機6を低速で駆動して冷凍能力を低下させ冷凍サイクルのシステム効率を向上させることは非常に有効であるが、先述のように圧縮機6の低速化には駆動振動の増大が伴うため、実用可能な下限速度が制限される。しかし本実施の形態におけるモータ駆動装置25を用いた冷凍サイクルは、圧縮機6の駆動振動を抑制できるため、実用可能な冷蔵庫19の圧縮機6の下限速度の引き下げができるため、冷凍サイクルのシステム効率向上による冷蔵庫19の省エネも図ることができる。
[1−3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、モータ駆動装置25は、インバータ3と、速度制御手段13と、負荷検出手段14を有する。インバータ3は、ブラシレスDCモータ4に電力を供給する。負荷となる圧縮要素5は、ブラシレスDCモータ4により駆動されると共に周期的な脈動トルクを有する。
速度制御手段13は、インバータ3の出力電力を調整して、ブラシレスDCモータ4を任意の速度で駆動する。
負荷検出手段14は、ブラシレスDCモータ4の角速度あるいは所定の回転角度を回転する時間から圧縮要素5の周期的な変動を検出する。インバータ3は、圧縮要素5の変動に応じてブラシレスDCモータ4への供給電力を変化させて駆動する。これにより、周期的に変動する負荷トルク脈動に合わせた適切な電力をブラシレスDCモータ4に与えて、負荷脈動により生じる速度変動を抑制することができ、さらブラシレスDCモータ4の駆動振動を低減することができる。
また、ブラシレスDCモータ4で冷凍サイクルの圧縮機6を駆動することにより、圧縮機6の低速時に大きくなる負荷トルク脈動の影響により生じる駆動振動を低減することが可能になる。
さらに、冷蔵庫19に、上記実施の形態におけるモータ駆動装置25により駆動され低振動の圧縮機6を搭載することで、その圧縮機6を振動源とした共振による収納食品の振動防止と、収納食品の振動により発生する騒音、さらには圧縮機6の振動による配管共振等による騒音を低減することが可能な冷蔵庫を提供することができる。また、圧縮機6の低振動化により実用可能な下限速度の引き下げにより冷凍サイクル効率が向上し、消費電力量が少ない冷蔵庫19の提供が可能となる。
本開示は、ブラシレスDCモータによるトルク脈動を有する負荷の駆動において、駆動振動及び振動に伴う駆動騒音を低減することができるので、モータ駆動装置に適用可能である。具体的には、モータ駆動装置を用いた冷蔵庫、各種冷蔵・冷凍機器に適用可能である。
1 交流電源
2 整流平滑回路
2c リレー
3 インバータ
4 ブラシレスDCモータ
5 圧縮要素(負荷)
6 圧縮機
7 凝縮器
8 減圧器
9 蒸発器
10 位置検出手段
11 速度検出手段
12 誤差検出手段
13 速度制御手段
14 負荷検出手段
15 位相調整部
16 補正演算部
17 波形生成手段
18 ドライブ手段
19 冷蔵庫
20 断熱材
21 食品貯蔵室
25 モータ駆動装置
106 回転位置判定手段
108 第1PWM発生手段
109 第2PWM発生手段
110 選択手段

Claims (3)

  1. ブラシレスDCモータと、
    前記ブラシレスDCモータに電力を供給するインバータと、
    前記ブラシレスDCモータにより駆動されると共に周期的な脈動トルクを有する負荷と、
    前記インバータの出力電力を調整することで、前記ブラシレスDCモータを任意の速度で駆動する速度制御手段と、
    前記ブラシレスDCモータの角速度あるいは所定の回転角度を回転する時間から前記負荷の周期的な変動を検出する負荷検出手段を有し、
    前記インバータは、前記負荷の変動に応じて前記ブラシレスDCモータへの供給電力を変化させて駆動するモータ駆動装置。
  2. 前記ブラシレスDCモータは冷凍サイクルの圧縮機を駆動する請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 請求項1又は2に記載のモータ駆動装置により駆動される圧縮機を有する冷蔵庫。
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