JP2021071344A - 半導体ic、電子機器、及び時刻表示方法 - Google Patents

半導体ic、電子機器、及び時刻表示方法 Download PDF

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Abstract

【課題】過剰品質となることを回避しつつ、タイムゾーンに応じた時刻を表示する。【解決手段】GPS通信モジュールである通信装置10を備える電子機器1Aに、算出部410と、特定部430Aと、表示制御部440Aと、を設ける。算出部410は、ドップラー測位により位置を算出する。特定部430Aは、算出部410により算出済の位置に基づいてタイムゾーンを特定する。表示制御部440Aは、特定部430Aにより特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示装置20に表示させる。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体IC、電子機器、及び時刻表示方法、に関する。
GPS(Global Positioning System, Global Positioning Satellite)における測位方法の具体例としてはコードフェイズ測位とドップラー測位とが挙げられる。コードフェイズ測位では、位置が既知の4つのGPS衛星の各々と測位対象の電子機器との間の距離を求め、当該距離に基づいて当該電子機器の位置を示す三次元座標値が特定される。4つのGPS衛星を用いるのは、電子機器が有する時計が正確であるとは限らず、電子機器の位置を示す三次元座標値に加えて電子機器側の時間誤差を未知数とする必要があるからである。測位対象の電子機器とGPS衛星との間の距離は、GPS衛星から測位対象の電子機器に電波が到達するまでに要した時間と当該電子機器における時間誤差との和に光速を乗算することで得られる。GPS衛星から測位対象の電子機器に電波が到達するまでに要した時間に光速を乗算して得られる値は疑似距離と呼ばれる。この疑似距離は、以下の要領で算出される。
コードフェイズ測位では、GPS通信モジュールを備える電子機器の移動速度を時速150kmと想定し、前回の測位からの経過時間が1時間以内であれば、前回の測位により特定済みの位置を初期位置とし、当該初期位置、GPS衛星から送信される電波の搬送波に重畳されている航法メッセージ、及びC/Aコードに基づいて疑似距離が算出される。この場合、初期位置の精度は150km以内となる。C/Aコードとは、衛星毎に異なるPRNコードであり、C/Aコードの長さは1ミリ秒当たり1023チップであり、距離に換算すると1チップ当たり約293mである。疑似距離は、C/Aコードの整数倍に対応する整数部と、1023チップに満たない端数部とに分けられ、この端数部がコードフェイズと呼ばれる。GPS衛星から受信する電波を観測することでコードフェイズは得られる。一方、整数部については初期位置と航法メッセージから求まる衛星の位置とに基づいて推定される。推定した整数部と観測により得られたコードフェイズとを加算することで疑似距離が算出される。
これに対して、前回の測位からの経過時間が1時間を超えている場合には、GPS衛星から送信された電波が測位対象の電子機器に到達するまでに要した到達時間に基づいて疑似距離が算出される。前回の測位からの経過時間が1時間を超えている場合に前回の測位により得られた位置を用いないのは、当該位置と実際の電子機器の位置との間に150kmを超える差がある可能性があり、150kmを超える差を有する位置を用いて整数部の推定を行うと、前回の測位に比較して位置が大きく変動するビッグジャンプが発生し得るからである。到達時間の算出には、現在時刻を報知するために6秒毎に衛星から放送されるZCountのデコードが必須となる。測位の対象となる電子機器の種類及び使い方によっては、前回の測位からの経過時間が1時間を超えることが多々ある。ZCountのデコードには6秒程度の時間が必要となるため、コードフェイズ測位では、前回の測位からの経過時間が1時間を超えると、測位の実行に先立って6秒程度の待ち時間が発生する。
ドップラー測位では、GPS衛星が送信した電波の送信時の周波数と測位対象の電子機器にて受信された電波の周波数との差から当該電子機器の位置が直接算出される。ドップラー測位では、初期位置の精度が問題となることは無く、ZCountのデコードは不要である。このため、ドップラー測位によれば、即座に測位を行える。特許文献1には、ドップラー測位により求めた位置を初期位置としてコードフェイズ測位における疑似距離の算出を行うことが記載されている。ドップラー測位により求めた位置をコードフェイズ測位における初期位置とすることで、前回の測位からの経過時間が1時間を超える場合であっても待ち時間が発生することを回避できる。
米国特許第6771211号明細書
ドップラー測位に要する演算量はコードフェイズ測位に要する演算量よりも多いものの、ドップラー測位により求まる位置の精度はコードフェイズ測位により求まる位置の精度よりも低い。特許文献1に開示の技術のようにドップラー測位により求めた位置を初期位置としてコードフェイズ測位を行うのは、ドップラー測位のみでは十分な精度が得られないと考えられていたからである。しかし、測位対象の電子機器の種類及び測位結果の使い方によっては、ドップラー測位でも十分な場合がある。ドップラー測位のみでも十分であるにも拘らずコードフェイズ測位を行うのは過剰品質であり、好ましくない。
以上の課題を解決するために、本開示の半導体ICは、衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を算出する算出部と、前記算出部により算出される位置に基づいてタイムゾーンを特定する特定部と、前記特定部により特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示装置に表示する表示制御部と、を有することを特徴とする。
また、以上の課題を解決するために、本開示の半導体ICは、衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を算出する算出部と、前記算出部により算出される位置の精度がタイムゾーンを外れる精度であるか否かを、コードフェイズを用いて検証する検証部と、タイムゾーンを外れない精度であると前記検証部により検証済の位置に基づいてタイムゾーンを特定する特定部と、前記特定部により特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示装置に表示する表示制御部と、を有することを特徴とする。
また、以上の課題を解決するために、本開示の半導体ICは、衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を算出する算出部と、前記算出部により算出される位置のタイムゾーンの境界からの距離が所定の閾値以上であるか否かを検証する検証部と、前記境界からの距離が所定の閾値以上であることが前記検証部により検証済の位置に基づいてタイムゾーンを特定する特定部と、前記特定部により特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示装置に表示する表示制御部と、を有することを特徴とする。
また、以上の課題を解決するために、本開示の電子機器は、上記半導体ICと、衛星から送信される電波を受信する通信モジュールと、を含むことを特徴とする。
また、以上の課題を解決するために、本開示の時刻表示方法は、衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を求め、前記ドップラー測位により求まる位置に基づいてタイムゾーンを特定し、特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示することを特徴とする。
また、以上の課題を解決するために、本開示の時刻表示方法は、衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を求め、前記ドップラー測位により求まる位置の精度がタイムゾーンを外れる精度であるか否かを、コードフェイズを用いて検証し、タイムゾーンを外れない精度であれば、前記ドップラー測位により求まる位置に基づいてタイムゾーンを特定し、特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示することを特徴とする。
また、以上の課題を解決するために、本開示の時刻表示方法は、衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を求め、前記ドップラー測位により求まる位置のタイムゾーンの境界からの距離が所定の閾値以上であるか否かを検証し、前記境界からの距離が所定の閾値以上である場合に、前記ドップラー測位により求まる位置に基づいてタイムゾーンを特定し、特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示することを特徴とする。
本開示の第1実施形態に係る電子機器1Aの電気的な構成例を示すブロック図である。 ドップラー測位を説明するための図である。 電子機器1Aにおいて処理装置40がプログラムP1に従って実行する時刻表示方法の流れを示すフローチャートである。 ドップラー測位の精度についてのシミュレーション結果の一例を示す図である。 本開示の第2実施形態に係る電子機器1Bの電気的な構成例を示すブロック図である。 測位対象の電子機器とGPS衛星との間の疑似距離、コードフェイズ及びC/Aコードの関係を示す図である。 コードフェイズのばらつきとドップラー測位の精度との関係を示す図である。 電子機器1Bにおいて処理装置40がプログラムP2に従って実行する時刻表示方法の流れを示すフローチャートである。 本開示の第3実施形態に係る電子機器1Cの電気的な構成例を示すブロック図である。 電子機器1Cにおいて処理装置40がプログラムP3に従って実行する時刻表示方法の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。以下に述べる実施形態には、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、実施形態はこれらの形態に限られるものではない。
1.第1実施形態
図1は、本開示の第1実施形態に係る電子機器1Aの構成を示すブロック図である。電子機器1AはGPS衛星から送信される電波に基づいて電子機器1Aの位置を特定し、当該位置を含むタイムゾーンに応じた時刻を表示する機能を有する時計である。タイムゾーンとは、同じ標準時刻を用いる等時間帯のことをいう。図1には、電子機器1Aの他に、GPSに含まれる24個のGPS衛星のうち、GPS衛星2A、GPS衛星2B、GPS衛星2C、及びGPS衛星2Dが図示されている。以下では、GPS衛星2A、GPS衛星2B、GPS衛星2C、及びGPS衛星2Dの各々を区別する必要がない場合にはGPS衛星2と表記する。
図1に示すように、電子機器1Aは、通信装置10と、表示装置20と、記憶装置30と、処理装置40と、を有する。なお、電子機器1Aは、通信装置10、表示装置20、記憶装置30、及び処理装置40の他に、各種指示をユーザーに入力させる入力装置、及び計時を行う計時装置、を含む。しかし、入力装置、及び計時装置は、本開示との関連が薄いため、図1では省略されている。また、以下では、入力装置、及び計時装置についての詳細な説明を省略する。
図1では詳細な図示を省略したが、通信装置10は、UART、SPI又はI2C等のインターフェイスを介して処理装置40に接続される。通信装置10には、GPS衛星2から送信される電波を受信するアンテナ110が接続される。通信装置10は、アンテナ110により受信した電波に重畳されている情報を復調するGPS通信モジュールである。
通信装置10は、処理装置40による制御の下、アンテナ110により受信した電波の周波数を示す周波数情報、及び受信した電波に重畳されている情報を処理装置40に出力する。アンテナ110により受信される電波に重畳されている情報の具体例としては、C/Aコード及び航法メッセージが挙げられる。C/Aコードとは、GPS衛星毎に異なるPRNコードである。C/Aコードの長さは1ミリ秒当たり1023チップであり、距離に換算すると1チップ当たり約293mである。航法メッセージは、当該航法メッセージの送信元であるGPS衛星2の位置及び移動速度を特定する際に使用される。
表示装置20は、例えば液晶ディスプレイである。表示装置20は、処理装置40による制御の下、各種情報を表示する。本実施形態において表示装置20に表示される情報の具体例としては、電子機器1Aの位置に応じたタイムゾーンにおける時刻が挙げられる。
記憶装置30は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を備える。記憶装置30には、本開示の時刻表示方法を処理装置40に実行させるためのプログラムP1が予め記憶される。また、記憶装置30は、複数の等時間帯の各々の境界を示すタイムゾーン情報Dが予め記憶される。
処理装置40は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーを含んで構成される。処理装置40は、単一のプロセッサーで構成されてもよいし、複数のプロセッサーで構成されてもよい。処理装置40は、記憶装置30を含んでもよく、また、処理装置40は、通信装置10と一体であってもよい。処理装置40は、電子機器1Aの電源投入を契機としてプログラムP1の実行を開始し、電子機器1Aの各部の制御を行う。プログラムP1に従って作動中の処理装置40は、算出部410、特定部430A、及び表示制御部440Aとして機能する。本実施形態における算出部410、特定部430A、及び表示制御部440Aは、処理装置40をプログラムP1に従って動作させることで実現されるソフトウェアモジュールである。
算出部410は、ドップラー測位により電子機器1Aの位置を算出する。より詳細に説明すると、算出部410は、GPS衛星2Aから受信する電波の周波数と当該電波の送信時の周波数との周波数差を算出する。同様に、算出部410は、GPS衛星2B、GPS衛星2C及びGPS衛星2Dの各々から受信する電波についても送信時の周波数との周波数差を算出する。そして、算出部410は、上記の要領で算出した4つの周波数差と、GPS衛星2A、GPS衛星2B、GPS衛星2C及びGPS衛星2Dの各々の位置及び移動速度とから、電子機器1Aの位置を算出する。
例えば、GPS衛星2Aから受信する電波を用いて特定される電子機器1Aの位置は、図2にて破線で示す円錐面SA上の位置である。なお、図2におけるVSAはGPS衛星2Aの移動速度を意味する。また、図2における角度αは、GPS衛星2Aの位置から円錐面SA上の任意の位置に至るベクトルとGPS衛星2Aの移動速度を表すベクトルとの間の角度である。算出部410は、GPS衛星2A、GPS衛星2B、GPS衛星2C及びGPS衛星2Dの各々について、以下の式(1)に示す数式を生成する。なお、以下の式(1)において添え字iは、A、B、C及びDの何れかを意味する。以下の式(1)においてVSiは添え字iの示すGPS衛星2の移動速度を表すベクトルであり、PSiは添え字iの示すGPS衛星2の位置を表すベクトルである。VSi及びPSiは、航法メッセージから求まる既知の値である。また、以下の式(1)において、diは添え字iの示すGPS衛星2と移動速度の大きさに角度αの余弦を乗算して得られる値であり、Pは電子機器1Aの位置を示すベクトルであり、Vは電子機器1Aの移動速度を表すベクトルである。
Figure 2021071344
そして、算出部410は、式(1)の右辺における速度の差VSi−Vを添え字iの示すGPS衛星2についての周波数差から求め、更にGPS衛星2A、GPS衛星2B、GPS衛星2C及びGPS衛星2Dの各々について生成した式(1)を連立させ、Pについて解くことで、電子機器1Aの位置を算出する。なお、4つのGPS衛星2を用いるのは、観測されるdiには、電子機器1Aにおけるクロックドリフトが含まれ、電子機器1Aの位置P(x,y,z)とクロックドリフトの4つのパラメーターの推定が必要となるからである。本実施形態の算出部410は、4つのGPS衛星2から受信する電波を用いるドップラー測位により電子機器1Aの位置を算出するが、5つ以上のGPS衛星2から受信する電波を用いるドップラー測位により電子機器1Aの位置を算出してもよい。
特定部430Aは、タイムゾーン情報Dと算出部410により算出される位置とから、電子機器1Aが位置するタイムゾーンを特定する。そして、表示制御部440Aは、計時装置により計時される時刻を、特定部430Aにより特定されるタイムゾーンに応じた時刻に変換し、変換後の時刻を表示装置20に表示させる。
また、プログラムP1に従って作動している処理装置40は、本開示の時刻表示方法を周期的に実行する。図3は、処理装置40がプログラムP1に従って実行する時刻表示方法の流れを示すフローチャートである。図3に示すように本実施形態における時刻表示方法は、ドップラー測位処理SA100と、特定処理SA110と、第1表示処理SA120とを含む。
ドップラー測位処理SA100では、処理装置40は算出部410として機能し、ドップラー測位を実行する。このドップラー測位により、電子機器1Aの位置が求められる。特定処理SA110では、処理装置40は特定部430Aとして機能する。特定処理SA110では、処理装置40は、タイムゾーン情報Dとドップラー測位処理SA100にて算出済の位置とから、電子機器1Aが位置するタイムゾーンを特定する。第1表示処理SA120では、処理装置40は表示制御部440Aとして機能する。第1表示処理SA120では、処理装置40は、特定処理SA110にて特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示装置20に表示させる。
前述したように、ドップラー測位により得られる位置の精度は、コードフェイズ測位により得られる位置の精度よりも低い。しかし、本願発明者の行ったシミュレーションによれば、電子機器1Aが屋外にあり、且つ電子機器1Aが静止状態であれば、ドップラー測位により得られる位置の精度はタイムゾーンの特定に十分使用し得る精度であることが判った。図4は、このシミュレーションの結果を示す図である。図4に示すように、電子機器1Aが屋外にあり、且つ電子機器1Aが静止状態であれば、4つのGPS衛星2を用いるドップラー測位により得られる位置に含まれる最大誤差は700m程度である。タイムゾーンの特定については、電子機器1Aの位置に数km程度の誤差が含まれていても特段の問題は生じない。従って、ドップラー測位により得られる位置の精度はタイムゾーンの特定に十分に使用し得る。
以上説明したように、本実施形態の電子機器1Aでは、ドップラー測位による測位結果に基づいてタイムゾーンの特定が行われ、コードフェイズ測位は行われないので過剰品質となることを回避しつつ、タイムゾーンに応じた時刻を表示することが可能になる。
2.第2実施形態
図5は、電子機器1Bの電気的な構成例を示すブロック図である。図5では図1におけるものと同じ構成要素には同じ符号が付されている。図5と図1とを比較すれば明らかなように、電子機器1Bの記憶装置30には、プログラムP1に代えてプログラムP2が記憶される。電子機器1Bでは、プログラムP2に従って処理装置40を作動させることにより、算出部410、検証部420B、特定部430B及び表示制御部440Bが実現される。本実施形態における算出部410、検証部420B、特定部430B及び表示制御部440Bもソフトウェアモジュールである。算出部410の機能は第1実施形態と同一である。以下では、検証部420B、特定部430B、及び表示制御部440Bを中心に説明する。
検証部420Bは、算出部410により算出される位置の精度がタイムゾーンを外れる精度であるか否かを、コードフェイズを用いて検証する。より詳細に説明すると、検証部420Bは、まず、GPS衛星2Aの位置と算出部410により算出される位置とから第1のコードフェイズを算出する。電子機器1BとGPS衛星2Aとの間の疑似距離、コードフェイズ及びC/Aコードの間には図6に示す関係がある。検証部420Bは、GPS衛星2Aの位置と算出部410により算出される位置とからGPS衛星2Aと電子機器1Bとの間の疑似距離の候補値を算出し、この候補値をC/Aコードの長さで除算して得られる余りを第1のコードフェイズとする。同様に、検証部420Bは、GPS衛星2Bの位置と算出部410により算出される位置とから第2のコードフェイズを算出し、GPS衛星2Cの位置と算出部410により算出される位置とから第3のコードフェイズを算出し、GPS衛星2Dの位置と算出部410により算出される位置とから第4のコードフェイズを算出する。
次いで、検証部420Bは、第1のコードフェイズとGPS衛星2Aから送信される電波を観測して得られるコードフェイズとの差である第1の差を算出する。同様に、検証部420Bは、第2のコードフェイズとGPS衛星2Bから送信される電波を観測して得られるコードフェイズとの差である第2の差、第3のコードフェイズとGPS衛星2Cから送信される電波を観測して得られるコードフェイズとの差である第3の差、及び、第4のコードフェイズとGPS衛星2Dから送信される電波を観測して得られるコードフェイズとの差である第4の差を算出する。
そして、検証部420Bは、上記の要領で求めた4つの差から、第1のコードフェイズ、第2のコードフェイズ、第3のコードフェイズ、及び第4のコードフェイズのばらつきの大きさを示す指標値を算出する。より詳細には、検証部420Bは、第1のコードフェイズ、第2のコードフェイズ、第3のコードフェイズ、及び第4のコードフェイズのばらつきが小さいほど小さくなる指標値を算出する。従って、第1のコードフェイズ、第2のコードフェイズ、第3のコードフェイズ、及び第4のコードフェイズのばらつきが小さいときの指標値は、第1のコードフェイズ、第2のコードフェイズ、第3のコードフェイズ、及び第4のコードフェイズのばらつきが大きいときの指標値よりも小さくなる。本実施形態では、検証部420Bは、上記指標値として上記4つの差の標準偏差を算出する。
本実施形態では、上記の要領で算出される指標値に基づいて、算出部410により算出される位置の精度がタイムゾーンを外れる精度であるか否かが検証される。具体的には、検証部420Bは、上記指標値が所定の閾値以下であれば、算出部410により算出される位置の精度はタイムゾーンを外れない精度と判定し、上記指標値が所定の閾値よりも大きければ、タイムゾーンを外れる精度と判定する。第1のコードフェイズ、第2のコードフェイズ、第3のコードフェイズ、及び第4のコードフェイズのばらつきの大きさを示す指標値を用いて、算出部410により算出される位置の精度がタイムゾーンを外れる精度であるか否かを検証できる理由は次の通りである。
図7に示すグラフG01及びグラフG02は、上記指標値の一例である標準偏差とドップラー測位により求まる位置に含まれる誤差との関係を示す。グラフG02は、グラフG01における標準偏差が20000以下の部分を拡大したグラフである。図7のグラフG02に示されるように、第1のコードフェイズ、第2のコードフェイズ、第3のコードフェイズ、及び第4のコードフェイズのばらつきの大きさを示す指標値と、ドップラー測位により求まる位置に含まれる誤差の大きさとの間には、強い相関がある。具体的には、上記指標値が小さいときにドップラー測位により求まる位置に含まれる誤差は、上記指標値が大きいときに当該位置に含まれる誤差よりも小さくなる。このように、第1のコードフェイズ、第2のコードフェイズ、第3のコードフェイズ、及び第4のコードフェイズのばらつきの大きさを示す指標値は算出部410により算出される位置に含まれる誤差の大きさを表す。従って、この指標値を参照することで、算出部410により算出される位置の精度がタイムゾーンを外れる精度であるか否かが検証される。
特定部430Bは、タイムゾーンを外れない精度であると検証部420Bにより検証済の位置に基づいてタイムゾーンを特定する。実施形態では、タイムゾーンを外れない精度であると検証済の位置に基づいて特定されるタイムゾーンに応じた時刻が表示制御部440Bにより表示装置20に表示される。これに対して、算出部410により算出済の位置がタイムゾーンを外れる精度であるとの検証結果が得られた場合には、表示制御部440Bは、測位により得られた位置がタイムゾーンを外れる精度であることを示すメッセージを表示装置20に表示させる。
また、プログラムP2に従って作動している処理装置40は、図8に示す時刻表示方法を実行する。図8に示すように本実施形態における時刻表示方法は、ドップラー測位処理SA100と、指標値算出処理SB102と、判定処理SB104と、特定処理SB110と、第1表示処理SB120と、第2表示処理SB130とを含む。以下では、第1実施形態における時刻表示方法との相違点である指標値算出処理SB102、判定処理SB104、特定処理SB110、第1表示処理SB120及び第2表示処理SB130を中心に説明する。
指標値算出処理SB102及び判定処理SB104では、処理装置40は検証部420Bとして機能する。指標値算出処理SB102では、処理装置40は、第1のコードフェイズ、第2のコードフェイズ、第3のコードフェイズ、及び第4のコードフェイズのばらつきの大きさを示す指標値を算出する。判定処理SB104では、処理装置40は、指標値算出処理SB102にて算出済の指標値が所定の閾値以下であるか否かを判定する。判定処理SB104の判定結果が“Yes”である場合には、処理装置40は特定処理SB110と第1表示処理SB120とを実行する。判定処理SB104の判定結果が“No”である場合には、処理装置40は第2表示処理SB130を実行する。
特定処理SB110では、処理装置40は特定部430Bとして機能する。特定部430Bでは、処理装置40は、タイムゾーンを外れない精度であると検証部420Bにより検証済の位置に基づいてタイムゾーンを特定する。特定処理SB110に後続する第1表示処理SB120は、処理装置40は、表示制御部440Bとして機能し、特定処理SB110にて特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示装置20に表示させる。第2表示処理SB130では、処理装置40は、表示制御部440Bとして機能し、測位により得られた位置がタイムゾーンを外れる精度であることを示すメッセージを表示装置20に表示させる。
以上説明したように、本実施形態の電子機器1Bによれば、ドップラー測位により測位結果がタイムゾーンを外れない精度を有するか否かの検証がコードフェイズのばらつきに基づいて行われ、検証済の位置に基づいて特定されるタイムゾーンに応じた時刻が表示装置20に表示される。本実施形態では、ドップラー測位による測位結果の検証がコードフェイズのばらつきに基づいて行われるのであるが、コードフェイズ測位が行われる訳ではない。このため、本実施形態の電子機器1Bによっても、過剰品質となることを回避しつつ、タイムゾーンに応じた時刻を表示することが可能になる。
なお、本実施形態では、判定処理SB104の判定結果が“No”である場合には第2表示処理SB130が実行されたが、第2表示処理SB130を省略してもよく、また、第2表示処理SB130に加えて特定処理SB110と第1表示処理SB120とが実行されるように変形してもよい。後者の態様によれば、測位により得られた位置がタイムゾーンを外れる精度であることを示すメッセージを表示装置20に表示しつつ、当該位置に基づいて特定されるタイムゾーンに応じた時刻を表示装置20に表示させることができる。また、判定処理SB104の判定結果が“No”である場合には、コードフェイズ測位を行い、コードフェイズ測位により求まる位置に基づいてタイムゾーンを特定し、当該タイムゾーンに応じた時刻を表示装置20に表示させてもよい。
3.第3実施形態
図9は、本開示の第3実施形態による電子機器1Cの電気的な構成例を示すブロック図である。図9では図5におけるものと同じ構成要素には同じ符号が付されている。図9と図5とを比較すれば明らかなように、電子機器1Cの記憶装置30には、プログラムP2に代えてプログラムP3が記憶される。電子機器1Cでは、プログラムP3に従って処理装置40を作動させることにより、算出部410、検証部420C、特定部430C及び表示制御部440Bが実現される。本実施形態における算出部410、検証部420C、特定部430C及び表示制御部440Bもソフトウェアモジュールである。算出部410の機能は第1実施形態及び第2実施形態と同一であるため、以下では、検証部420C、及び特定部430Cを中心に説明する。
検証部420Cは、算出部410により算出される位置のタイムゾーンの境界からの距離が所定の閾値以上であるか否かを検証する。特定部430Cは、境界からの距離が所定の閾値以上であると検証済の位置に基づいてタイムゾーンを特定する。実施形態では、タイムゾーンの境界から所定の閾値以上の距離を隔てている位置に基づいて特定されるタイムゾーンに応じた時刻が表示制御部440Bにより表示装置20に表示される。これに対して、算出部410により算出済の位置のタイムゾーンの境界からの距離が所定の閾値未満である場合には、表示制御部440Bは、測位により得られた位置がタイムゾーンの境界から所定の閾値以上の距離を隔てていないことを示すメッセージを表示装置20に表示させる。
上記閾値の具体例としては、700mが挙げられる。電子機器1Cが屋外にあり、且つ静止している状態であっても、ドップラー測位により求められる電子機器1Cの位置には700m程度の誤差が含まれる。算出部410により算出される位置のタイムゾーンの境界からの距離が700m以下であると、当該位置に基づいて誤ったタイムゾーンが特定される場合がある。このため、本実施形態では、算出部410により算出される位置のタイムゾーンの境界からの距離が所定の閾値以上であるか否かを検証し、境界からの距離が所定の閾値以上であると検証済の位置に基づいてタイムゾーンの特定が行われる。本実施形態における上記閾値は固定値であるが、電子機器1Cの移動速度を検出する検出装置を電子機器1Cに設け、検証部420Cには、検出装置により検出される移動速度に応じて上記閾値を調整させてもよい。具体的には、電子機器1Cの移動速度が大きいときの上記閾値を電子機器1Cの移動速度が小さいときの上記閾値よりも大きくすることが考えられる。電子機器1Cの移動速度が大きいほど、ドップラー測位により求められる電位置に含まれる誤差は大きくなるからである。なお、電子機器1Cの移動速度を検出する検出装置の具体例としては、例えば速度センサー又は加速度センサー等が挙げられる。
また、プログラムP3に従って作動している処理装置40は、図10に示す時刻表示方法を実行する。図10に示すように本実施形態における時刻表示方法は、ドップラー測位処理SA100と、判定処理SC104と、特定処理SC110と、第1表示処理SB120と、第2表示処理SB130とを含む。以下では、第2実施形態における時刻表示方法との相違点である判定処理SC104、及び特定処理SC110を中心に説明する。
判定処理SC104では、処理装置40は検証部420Bとして機能し、ドップラー測位処理SA100にて算出済の位置のタイムゾーンの境界からの距離が所定の閾値以上であるか否かを判定する。判定処理SC104の判定結果が“Yes”である場合には、処理装置40は特定処理SC110と第1表示処理SB120とを実行する。判定処理SC104の判定結果が“No”である場合には、処理装置40は第2表示処理SB130を実行する。本実施形態の第2表示処理SB130では、測位により得られた位置がタイムゾーンの境界から所定の閾値以上の距離を隔てていないことを示すメッセージが表示装置20に表示される。
特定処理SC110では、処理装置40は特定部430Cとして機能する。特定処理SC110では、処理装置40は、境界からの距離が所定の閾値以上であると判定処理SC104にて判定済み位置に基づいてタイムゾーンを特定する。特定処理SC110に後続する第1表示処理B120では、処理装置40は、表示制御部440Bとして機能し、特定処理SC110にて特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示装置20に表示させる。
以上説明したように、本実施形態の電子機器1Cによれば、ドップラー測位により求めた位置が所定の閾値以上の距離を隔ててタイムゾーンの境界から離れている場合に、当該位置に基づいて特定されるタイムゾーンに応じた時刻が表示される。ドップラー測位により求めた位置が所定の閾値以上の距離を隔ててタイムゾーンの境界から離れていれば、当該位置に含まれる誤差を加味してもタイムゾーンが誤って特定されることがない。本実施形態においてもコードフェイズ測位は行われないので、過剰品質なることを回避しつつタイムゾーンに応じた時刻を表示することが可能になる。なお、本実施形態においても、第2表示処理SB130を省略してもよく、また、判定処理SC104の判定結果が“No”である場合には第2表示処理SB130に加えて特定処理SC110と第1表示処理SB120とが実行されるように変形してもよい。また、判定処理SC104の判定結果が“No”である場合には、コードフェイズ測位を行い、コードフェイズ測位により求まる位置に基づいてタイムゾーンを特定し、当該タイムゾーンに応じた時刻を表示装置20に表示させてもよい。
4.変形例
上記各実施形態に以下の変形を適宜組み合わせてもよい。
(1)上記各実施形態における通信装置10は、GPS衛星2から送信される電波を受信するGPS通信モジュールであった。しかし、通信装置10は、マルチGNSS(Global Navigation Satellite System)に含まれる衛星から送信される電波を受信するGNSS通信モジュールであってもよく、BeiDouやGLONASS、QZS、ガリレオなどの他の衛星システムに含まれる衛星から送信される電波を受信する通信モジュールであってもよい。要は、通信装置10は、衛星システムに含まれる衛星から送信される電波を受信する通信モジュールであればよい。また、上記各実施形態では、GPS通信モジュールを備える時計への本開示の適用例を説明した。しかし、本開示の適用対象は、衛星システムに含まれる衛星から送信される電波を受信する通信モジュールを備える電子機器であればよく、スマートフォン、タブレット端末、又はカーナビゲーション装置等の車載電子機器であってもよい。また、上記第2実施形態では、第1のコードフェイズ、第2のコードフェイズ、第3のコードフェイズ及び第4のコードフェイズのばらつきの大きさを示す指標値として標準偏差を用いたが、上記第1の差、第2の差、第3の差及び第4の差の平均値、t値又はp値等の他の統計量を用いてもよい。
(2)上記第1実施形態におけるプログラムP1が単体で製造又は配布されてもよい。プログラムP1の具体的な配布方法としては、フラッシュROM(Read Only Memory)等のコンピューター読み取り可能な記録媒体に上記プログラムを書き込んで配布する態様、又はインターネット等の電気通信回線経由のダウンロードにより配布する態様が考えられる。CPU等のコンピューターと衛星システムに含まれる衛星から送信される電波を受信する通信モジュールとを有する電子機器に当該プログラムをインストールし、当該電子機器のコンピューターを当該プログラムに従って作動させることで当該電子機器を本開示の電子機器として機能させることが可能になる。第2実施形態におけるプログラムP2及び第3実施形態におけるプログラムP3についても同様に単体で製造又は配布されてもよい。
(3)上記第1実施形態における算出部410、特定部430A、及び表示制御部440Aはソフトウェアモジュールであった。しかし、算出部410、特定部430A、及び表示制御部440Aの一部又は全部は、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで実現されてもよい。同様に、第2実施形態における算出部410、検証部420B、特定部430B、及び表示制御部440Bの一部又は全部がハードウェアであってもよく、第3実施形態における算出部410、検証部420C、特定部430C、及び表示制御部440Bの一部又は全部がハードウェアであってもよい。
(4)上記第1実施形態では本開示の一実施形態の電子機器1Aについて説明した。しかし、算出部410と、特定部430Aと、表示制御部440Aとを備える半導体ICを単体で製造又は販売してもよい。この半導体ICを、衛星システムに含まれる衛星から送信される電波を受信する通信モジュールを有する電子機器に組み込むことで、当該電子機器を上記第1実施形態の電子機器1Aとして機能させることが可能になる。同様に、算出部410と、検証部420Bと、特定部430Bと、表示制御部440Bとを備える半導体ICを単体で製造又は販売してもよい。この半導体ICを、衛星システムに含まれる衛星から送信される電波を受信する通信モジュールを有する電子機器に組み込むことで、当該電子機器を上記第2実施形態の電子機器1Bとして機能させることが可能になる。また、算出部410と、検証部420Cと、特定部430Cと、表示制御部440Bとを備える半導体ICを単体で製造又は販売してもよい。この半導体ICを、衛星システムに含まれる衛星から送信される電波を受信する通信モジュールを有する電子機器に組み込むことで、当該電子機器を上記第3実施形態の電子機器1Cとして機能させることが可能になる。
5.実施形態及び各変形例の少なくとも1つから把握される態様
本開示は、上述した実施形態及び変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実現することができる。例えば、本開示は、以下の態様によっても実現可能である。以下に記載した各態様中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部又は全部を解決するために、或いは本開示の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上述した半導体ICの一態様は、衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を算出する算出部と、前記算出部により算出される位置に基づいてタイムゾーンを特定する特定部と、前記特定部により特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示装置に表示する表示制御部と、を有する。本態様によれば、過剰品質となることを回避しつつ、タイムゾーンに応じた時刻を表示することが可能になる。
上述した半導体ICの一態様は、算出部と、検証部と、特定部と、表示制御部と、を有する。算出部は、衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を算出する。検証部は、前記算出部により算出される位置の精度がタイムゾーンを外れる精度であるか否かを、コードフェイズを用いて検証する。特定部は、タイムゾーンを外れない精度であると前記検証部により検証済の位置に基づいてタイムゾーンを特定する。表示制御部は、前記特定部により特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示装置に表示する。本態様によれば、ドップラー測位により求めた位置の精度がコードフェイズのばらつきに基づいて検証され、検証済の位置に基づいて特定されるタイムゾーンに応じた時刻が表示される。本態様によっても、過剰品質となることを回避しつつ、タイムゾーンに応じた時刻を表示することが可能になる。
上述した半導体ICの一態様において、タイムゾーンを外れる精度である場合、前記表示制御部は、タイムゾーンを外れる精度であることを前記表示装置に表示してもよい。本態様によれば、ドップラー測位により求めた位置の精度がタイムゾーンを外れる精度である場合に、タイムゾーンを外れる精度であることをユーザーに把握させることができる。
上述した半導体ICの一態様は、算出部と、検証部と、特定部と、表示制御部と、を有する。算出部は、衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を算出する。検証部は、前記算出部により算出される位置のタイムゾーンの境界からの距離が所定の閾値以上であるか否かを検証する。特定部は、前記境界からの距離が所定の閾値以上であることが前記検証部により検証済の位置に基づいてタイムゾーンを特定する。表示制御部は、前記特定部により特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示装置に表示する。ドップラー測位により求めた位置がタイムゾーンの境界から所定の閾値以上の距離を隔てていれば、当該位置に含まれる誤差を加味してもタイムゾーンが誤って特定されることはない。本態様によっても、過剰品質なることを回避しつつタイムゾーンに応じた時刻を表示することが可能になる。
上述した半導体ICの一態様において、前記半導体ICを含む機器の移動速度を検出する検出装置を備え、前記検証部は、前記検出装置により検出される移動速度に応じて前記閾値を調整してもよい。本態様によれば、半導体ICを含む機器の移動速度に応じて上記閾値を調整することができる。
上述した電子機器の一態様は、上記何れか1の態様の半導体ICと、衛星から送信される電波を受信する通信モジュールと、を含む。
上述した時刻表示方法の一態様は、衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を求め、前記ドップラー測位により求まる位置に基づいてタイムゾーンを特定し、特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示する。本態様によっても、過剰品質なることを回避しつつタイムゾーンに応じた時刻を表示することが可能になる。
上述した時刻表示方法の一態様は、衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を求め、前記ドップラー測位により求まる位置の精度がタイムゾーンを外れる精度であるか否かを、コードフェイズを用いて検証し、タイムゾーンを外れない精度であれば、前記ドップラー測位により求まる位置に基づいてタイムゾーンを特定し、特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示する。本態様によっても、過剰品質となることを回避しつつ、タイムゾーンに応じた時刻を表示することが可能になる。
上述した時刻表示方法の一態様は、衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を求め、前記ドップラー測位により求まる位置のタイムゾーンの境界からの距離が所定の閾値以上であるか否かを検証し、前記境界からの距離が所定の閾値以上である場合に、前記ドップラー測位により求まる位置に基づいてタイムゾーンを特定し、特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示する。本態様によっても、過剰品質なることを回避しつつタイムゾーンに応じた時刻を表示することが可能になる。
1A、1B、1C…電子機器、2…GPS衛星、2A…GPS衛星、2B…GPS衛星、2C…GPS衛星、2D…GPS衛星、10…通信装置、110…アンテナ、20…表示装置、30…記憶装置、40…処理装置、410…算出部、420B…検証部、420C…検証部、430A…特定部、430B…特定部、430C…特定部、440A…表示制御部、440B…表示制御部、P1…プログラム、P2…プログラム、P3…プログラム、D…タイムゾーン情報。

Claims (9)

  1. 衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を算出する算出部と、
    前記算出部により算出される位置に基づいてタイムゾーンを特定する特定部と、
    前記特定部により特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示装置に表示する表示制御部と、
    を有する半導体IC。
  2. 衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を算出する算出部と、
    前記算出部により算出される位置の精度がタイムゾーンを外れる精度であるか否かを、コードフェイズを用いて検証する検証部と、
    タイムゾーンを外れない精度であると前記検証部により検証済の位置に基づいてタイムゾーンを特定する特定部と、
    前記特定部により特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示装置に表示する表示制御部と、
    を有する半導体IC。
  3. タイムゾーンを外れる精度である場合、前記表示制御部は、タイムゾーンを外れる精度であることを前記表示装置に表示する、請求項2に記載の半導体IC。
  4. 衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を算出する算出部と、
    前記算出部により算出される位置のタイムゾーンの境界からの距離が所定の閾値以上であるか否かを検証する検証部と、
    前記境界からの距離が所定の閾値以上であることが前記検証部により検証済の位置に基づいてタイムゾーンを特定する特定部と、
    前記特定部により特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示装置に表示する表示制御部と、
    を有する半導体IC。
  5. 前記半導体ICを含む機器の移動速度を検出する検出装置を備え、
    前記検証部は、前記検出装置により検出される移動速度に応じて前記閾値を調整する、
    請求項4に記載の半導体IC。
  6. 請求項1〜5のうちの何れか1項に記載の半導体ICと、
    前記衛星から送信される電波を受信する通信モジュールと、を含む電子機器。
  7. 衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を求め、
    前記ドップラー測位により求まる位置に基づいてタイムゾーンを特定し、
    特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示する、時刻表示方法。
  8. 衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を求め、
    前記ドップラー測位により求まる位置の精度がタイムゾーンを外れる精度であるか否かを、コードフェイズを用いて検証し、
    タイムゾーンを外れない精度であれば、前記ドップラー測位により求まる位置に基づいてタイムゾーンを特定し、
    特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示する、時刻表示方法。
  9. 衛星から送信される電波を用いるドップラー測位により位置を求め、
    前記ドップラー測位により求まる位置のタイムゾーンの境界からの距離が所定の閾値以上であるか否かを検証し、
    前記境界からの距離が所定の閾値以上である場合に、前記ドップラー測位により求まる位置に基づいてタイムゾーンを特定し、
    特定済みのタイムゾーンに応じた時刻を表示する、時刻表示方法。
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