JP2021071213A - 製氷装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 熱伝導性が高く製氷時間を短縮する製氷装置を提供する。【解決手段】 樹脂製の製氷皿１０３と、内面が製氷皿１０３の外面の少なくとも一部に接するアタッチメント１０１と、を備え、アタッチメント１０１が金属または熱伝導フィラーを含有した樹脂からなる製氷装置を提供する。【選択図】図１

Description

本発明は、製氷装置、特に冷蔵庫に用いられる製氷装置に関する。

製氷装置に用いられる製氷皿は、熱可塑性樹脂などの樹脂製であった。しかしながら、樹脂は、熱伝導性が低いため、水を冷却するのに時間がかかっていた。そこで、特許文献１では、底面を金属製のプレートで形成し、残りの側壁を熱可塑性樹脂で形成することで、製氷時間を短縮することが試みられている。

特開２００５−１２７６０４号公報

しかしながら、底面が金属製であると曲げることができず、製氷後離氷することが困難であった。また、側面が樹脂のままであるため、放熱を十分にできなかった。

そこで、本発明は、放熱性能を向上させ、製氷時間を短縮する製氷装置を提供することを課題とする。また、従来の製氷装置同様に離氷しやすい製氷装置を提供することを課題とする。

本発明の製氷装置は、
樹脂製の製氷皿と、
内面が前記製氷皿の外面の少なくとも一部に接するアタッチメントと、
を備え、
前記アタッチメントが金属または熱伝導フィラーを含有した樹脂からなることを特徴とする。

製氷皿に接するアタッチメントを金属または熱伝導フィラーとすることにより、放熱性能を向上させ、製氷時間を短縮することができる。また、製氷皿は、樹脂製であるため、弾性変形し、ねじって離氷できる。

また、本発明は、前記製氷皿及び前記アタッチメントの接触領域の接触圧力を高めるため、前記製氷皿の内部に磁石が埋め込まれていることを特徴とする。

アタッチメントが磁性を有する金属でできている場合、製氷皿に磁石を取り付けることで接触圧力を上げることができる。接触圧力を上げることで熱伝導性が向上する。

また、本発明は、前記製氷皿及び前記アタッチメントの接触領域の接触圧力を高めるため、前記製氷皿の端部に、前記アタッチメントと係合する爪部が設けられていることを特徴とする。

製氷皿の端部にアタッチメントと係合する爪部が設けられることで、製氷皿とアタッチメントの接触領域の接触圧力を高めることができる。接触圧力を上げることで熱伝導性が向上する。

また、本発明は、前記製氷皿をねじって、前記製氷皿内の氷を落下させる離氷機構を備え、前記離氷機構によるねじり力により、前記磁石または前記爪部による力に抗して、前記製氷皿及び前記アタッチメントの接触領域における接触が解除されることを特徴とする。

製氷皿をねじる際、製氷皿は、アタッチメントとの接触が解除される。したがって、アタッチメントは、変形性がなくともよい。

また、本発明は、前記離氷機構によりねじれていた前記製氷皿を元の状態に戻したとき、前記製氷皿及び前記アタッチメントの接触領域における接触が復活し、前記磁石または前記爪部による力により前記接触領域の接触圧力を高められることを特徴とする。

爪部は、弾性変形し、製氷皿のねじれが戻ったとき、製氷皿とアタッチメントの接触が復活する。また磁石は、製氷皿のねじれが戻ったとき、再びアタッチメントに引きつけられ、製氷皿とアタッチメントの接触が復活する。このように、製氷皿とアタッチメントの接触が復活し、再び接触圧力が高められる。

本発明は、従来の製氷装置同様に離氷しやすい製氷装置を提供できる。また、放熱性能を向上させ、製氷時間を短縮する製氷装置を提供できる。

本発明の実施の形態に係る製氷装置の図である。 図１のＡ−Ａ断面図である。 本発明の実施の形態に係る（ａ）製氷皿と（ｂ）アタッチメントの図である。 本発明の実施の形態に係る磁石が埋め込まれた製氷皿の断面図である。 本発明の実施の形態に係る（ａ）爪部が設けられた製氷皿の断面図と、（ｂ）爪部が設けられた製氷皿の側面図と、（ｃ）爪部と係合する穴部が設けられたアタッチメントの側面図である。 離氷のためにねじられた製氷皿を示す図である。 離氷のためにねじられた製氷皿と、製氷皿と連動するアタッチメントの図である。 本発明の別の実施形態に係る製氷装置の断面図である。

以下、本発明を実施するための様々な実施の形態を、図面を参照して説明する。要点の説明または理解の容易性を考慮して、異なる図面で便宜上符号を同一にして示す。

（製氷装置の説明）
図１は、本発明の実施の形態に係る製氷装置の図である。図２は、図１のＡ−Ａ断面図である。図３は、本発明の実施の形態に係る（ａ）製氷皿と（ｂ）アタッチメントの図である。図１乃至３を参照しながら本発明の製氷装置を説明する。

図１に示すように、製氷皿１０３は仕切り１０５を備え、アタッチメント１０１の形状に適合してはめ込まれる。製氷皿１０３は、熱可塑性樹脂など樹脂製である。製氷皿１０３は、弾性変形する材質である。

製氷皿１０３は、仕切り１０５によって、複数に区分けされることが好ましい。仕切り１０５は、溝があり、１カ所の水が全体に行き渡るようにされることが好ましい。

アタッチメント１０１は、熱伝導性を上げるために、金属製または熱伝導フィラーを含有する樹脂であることが好ましい。金属は磁性を有することが好ましく、鉄、ニッケル、コバルトなどの合金などを用いることができる。一方で、アルミなど磁性を有しない金属でもよい。

熱伝導フィラーは、窒化ホウ素、酸化アルミニウムなど、熱伝導性の高い物質である。熱伝導フィラーを樹脂に混ぜて熱伝導性を上げることができる。熱伝導フィラー及び樹脂は磁性を有しないが、アタッチメント１０１として用いることができる。

図２に示すように、アタッチメント１０１の内面は、製氷皿１０３の外面と接触している。底面だけでなく側面も接触するので接触面積を増やすことができ、熱伝導性を上げ、製氷時間を短縮できる。

図３の（ａ）、（ｂ）に示すように、アタッチメント１０１と製氷皿１０３は、取り外し可能である。アタッチメント１０１の溝１０７と製氷皿１０３の仕切り１０５の形状とが適合するように取り付けられることで、接触面積を増やし、製氷時間を短縮できる。

アタッチメント１０１と製氷皿１０３からなる製氷装置は、冷蔵庫に入れられた状態で、水が自動または手動で注水される。一カ所または複数箇所から注水された水は、仕切り1０５の溝を通り、複数の区分けされたすべての区分で氷が作られる。

製氷皿１０３に接するアタッチメント１０１を金属または熱伝導フィラーとすることにより、放熱性能を向上させ、製氷時間を短縮することができる。また、製氷皿１０３は、樹脂製であるため、弾性変形し、ねじって離氷できる。

（磁石の埋め込まれた製氷皿）
図４は、本発明の実施の形態に係る磁石が埋め込まれた製氷皿の断面図である。図４を参照しながら、本発明の実施形態に係る磁石が埋め込まれた製氷皿を説明する。

図４に示すように、製氷皿１０３の内部に磁石１０９が埋め込まれる。磁石１０９が製氷皿１０３に埋め込まれることで、アタッチメント１０１が磁性を有する場合、製氷皿１０３とアタッチメント１０１の接触領域の接触圧力を高めることができる。接触圧力を高める上で、磁石１０９は製氷皿１０３の底面に埋め込まれることが好ましい。

アタッチメント１０１が磁性を有する金属でできている場合、製氷皿１０３に磁石１０９を取り付けることで接触圧力を上げることができる。接触圧力を上げることで熱伝導性が向上する。

（爪部が設けられた製氷皿）
図５は、本発明の実施の形態に係る（ａ）爪部が設けられた製氷皿の断面図と、（ｂ）爪部が設けられた製氷皿の側面図と、（ｃ）爪部と係合する穴部が設けられたアタッチメントの側面図である。図５を参照しながら、アタッチメント１０１と係合する爪部が設けられた製氷皿１０３を説明する。

図５（ａ）に示すように、本発明の実施形態に係る製氷皿１０３は、爪部１１１が設けられる。図５（ｂ）に示すように、製氷皿１０３の一側面に設けられることが好ましい。図５（ｃ）に示すように、アタッチメント１０１は、爪部１１１と係合する穴１１７が設けられる。

製氷皿１０３の端部にアタッチメント１０１と係合する爪部が設けられることで、製氷皿１０３とアタッチメント１０１の接触領域の接触圧力を高めることができる。また、接触圧力を上げることで熱伝導性が向上する。

（離氷動作）
図６は、離氷のためにねじられた製氷皿を示す図である。図７は、離氷のためにねじられた製氷皿と、製氷皿と連動するアタッチメントの図である。図４乃至図７を参照して、製氷後の離氷動作について説明する。

図６に示すように、製氷皿１０３は、自動で離氷するために、第１の回転軸棒１１３と第２の回転軸棒１１５を備える。製氷皿１０３は、第１の回転軸棒１１３に取り付けられたモータなど回転動作を行わせる離氷機構により回転する。第２の回転軸棒１１５は、第１の回転軸棒１１３の回転にあわせて自由に回転する。

製氷皿１０３はストッパ１１９を備える。ストッパ１１９が、離氷機構の一部に当たって回転が抑えられることにより、製氷皿１０３はねじられる。製氷後、製氷皿１０３を回転し、製氷皿１０３が垂直になった状態から、また製氷皿１０３を回転させることで製氷皿１０３及び仕切り１０５がねじられ、離氷する。離れた氷は、落下して冷蔵庫の受け皿（図示せず）に集められる。

図７に示すように、製氷皿１０３は、アタッチメント１０１とともに回転する。製氷皿１０３はアタッチメント１０１に設けられた爪部１２１で固定される。第１の回転軸棒１１３及び第２の回転軸棒１１５が回転するが、アタッチメント１０１は、爪部１２１で固定されているために同時に回転する。製氷皿１０３が垂直に立てられた状態でストッパ１１９が離氷機構の一部に当たって、製氷皿１０３とアタッチメント１０１の回転が抑えられる。

製氷皿１０３は、ねじられ、アタッチメント１０１から製氷皿１０３が離れる。製氷皿１０３に磁石１０９または爪部１１１がある場合、離氷機構のねじり力により、この磁石１０９または爪部１１１による力に抗して、製氷皿１０３及びアタッチメント１０１の接触領域における接触が解除される。

製氷皿１０３をねじる際、製氷皿１０３は、アタッチメントとの接触が解除される。したがって、アタッチメントは、変形性がなくともよい。

図７に示す製氷皿１０３の場合、磁石１０９は、アタッチメント１０１から離れる場所にあることが好ましい。すなわち、磁石１０９は、製氷皿１０３の４隅であれば、図７では第１の回転軸棒１１３側で、上側のねじられる側の仕切り１０５の下に、図４では手前側を第１の回転軸棒１１３として右側に、あることが好ましい。

同様に爪部１１１は、製氷皿１０３の４隅であれば、図７では、第１の回転軸棒１１３側で、上側のねじられる側、図５（ｂ）では手前側にあることが好ましい。

離氷機構によりねじれていた製氷皿１０３を元の状態に戻したとき、すなわち、反対に回転して、製氷皿１０３を水平の位置に戻したとき、製氷皿１０３及びアタッチメント１０１の接触領域における接触が復活する。

ここで、磁石１０９または爪部１１１が設けられていた場合、再び接触領域の接触圧力を高めることができる。

爪部１１１は、弾性変形し、製氷皿１０３のねじれが戻ったとき、製氷皿１０３とアタッチメント１０１の高められた接触が復活する。また磁石１０９は、製氷皿１０３のねじれが戻ったとき、再びアタッチメント１０１に引きつけられ、製氷皿１０３とアタッチメント１０１の高められた接触が復活する。このように、製氷皿１０３とアタッチメント１０１の接触が復活し、再び接触圧力が高められる。

（別の実施形態に係るアタッチメント）
図８は、本発明の別の実施形態に係る製氷装置の断面図である。図８を参照しながら、本発明の別の実施形態に係るアタッチメントを説明する。

図８に示すように、アタッチメント１０１は、溝１０７がなくてもよい。すなわち、アタッチメント１０１の内側と製氷皿１０３の外側は、少なくとも一部の側面と底面が接触領域を有すればよい。このようにすることで、熱伝導性を上げ、製氷時間を短くできる。

本発明は、従来の製氷装置同様に離氷しやすい製氷装置を提供できる。また、本発明は、放熱性能を向上させ、製氷時間を短縮する製氷装置を提供できる。

上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。

本発明は、冷蔵庫の製氷装置に用いることができる。

１０１ アタッチメント
１０３ 製氷皿
１０５ 仕切り
１０７ 溝
１０９ 磁石
１１１ 爪部
１１３ 第１の回転軸棒
１１５ 第２の回転軸棒
１１７ 穴
１１９ ストッパ
１２１ 爪部

Claims (5)

1. 樹脂製の製氷皿と、
   内面が前記製氷皿の外面の少なくとも一部に接するアタッチメントと、
   を備え、
   前記アタッチメントが金属または熱伝導フィラーを含有した樹脂からなることを特徴とする製氷装置。
2. 前記製氷皿及び前記アタッチメントの接触領域の接触圧力を高めるため、前記製氷皿の内部に磁石が埋め込まれていることを特徴とする請求項１に記載の製氷装置。
3. 前記製氷皿及び前記アタッチメントの接触領域の接触圧力を高めるため、前記製氷皿の端部に、前記アタッチメントと係合する爪部が設けられていることを特徴とする請求項１または２に記載の製氷装置。
4. 前記製氷皿を捻って、前記製氷皿内の氷を落下させる離氷機構を備え、
   前記離氷機構によるねじり力により、前記磁石または前記爪部による力に抗して、前記製氷皿及び前記アタッチメントの接触領域における接触が解除されることを特徴とする請求項２または３に記載の製氷装置。
5. 前記離氷機構によりねじれていた前記製氷皿を元の状態に戻したとき、前記製氷皿及び前記アタッチメントの接触領域における接触が復活し、前記磁石または前記爪部による力により前記接触領域の接触圧力を高められることを特徴とする請求項４に記載の製氷装置。

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