図1〜図7を参照して、申込受付システムの一実施形態を説明する。本実施形態では、一例として、申込受付システムが、住宅ローンの事前審査の申し込みに用いられる形態を説明する。当該住宅ローンは、夫婦2名での借入であるペアローン、もしくは、収入合算によるローンであり、第1対象者P1と第2対象者P2との2人の対象者が共同して事前審査を申し込む。
[申込システムの構成]
図1を参照して、申込受付システムを含む申込システムの構成を説明する。申込システム100は、店舗端末10と、第1対象者端末20と、第2対象者端末30と、管理サーバ40と、受付サーバ50とを備えている。管理サーバ40と受付サーバ50とから、申込受付システム200が構成される。
店舗端末10、第1対象者端末20、および、第2対象者端末30の各々と、管理サーバ40とは、ネットワークを通じて、相互にデータの送信および受信を行う。店舗端末10、第1対象者端末20、および、第2対象者端末30の各々は、受付サーバ50とも、ネットワークを通じて、相互にデータの送信および受信を行ってもよい。また、管理サーバ40と受付サーバ50とは、ネットワークを通じて、相互にデータの送信および受信を行う。各端末10,20,30と各サーバ40,50との通信に利用されるネットワーク、および、サーバ40,50間の通信に利用されるネットワークの各々は、インターネット等の汎用通信回線であってもよいし、各装置の通信のための専用通信回線であってもよい。また、上記ネットワークは、独立した複数のネットワークを含んでいてもよいし、共通した1つのネットワークであってもよい。
店舗端末10、第1対象者端末20、および、第2対象者端末30の各々は、スマートフォンやタブレット端末やパーソナルコンピュータ等のコンピュータ端末である。店舗端末10は、住宅ローンの対象となる物件を取り扱う不動産会社の店舗にて操作される端末である。第1対象者端末20は、第1対象者P1に操作される端末であり、例えば、第1対象者P1が所有する携帯端末である。第2対象者端末30は、第2対象者P2に操作される端末であり、例えば、第2対象者P2が所有する携帯端末である。
各端末10,20,30は、ネットワークへの接続処理等の通信処理を行う通信部と、情報を表示する表示部と、ユーザの操作を受け付ける操作部と、これらの各部の処理を制御する制御部とを備える。操作部に対する操作に基づき、端末に情報が入力されて、入力された情報が表示部に表示される。
住宅ローンの事前審査の申し込みに必要な情報である申込情報Imには、第1対象者P1によって入力される対象の情報である第1情報I1と、第2対象者P2によって入力される対象の情報である第2情報I2とが含まれる。第1情報I1は、店舗端末10に入力されるか、もしくは、店舗端末10と第1対象者端末20とに分けて入力される。すなわち、店舗端末10および第1対象者端末20は、第1情報I1が入力される第1端末として機能する。第2情報I2は、第2対象者端末30に入力される。すなわち、第2対象者端末30は、第2情報I2が入力される第2端末として機能する。
管理サーバ40は、各端末10,20,30に入力された情報を、主として申し込みの受付前において管理するサーバである。管理サーバ40は、通信部41と、制御部42と、記憶部43とを備えている。
通信部41は、ネットワークを通じて、管理サーバ40と各端末10,20,30および受付サーバ50との接続処理を実行し、接続された装置間でデータの送信および受信を行う。
制御部42は、CPU、および、RAM等の揮発性メモリを含む。制御部42は、記憶部43に記憶されたプログラムやデータに基づいて、通信部41による処理の制御、記憶部43における情報の読み出しや書き込み、各種の演算処理等、管理サーバ40が備える各部の制御を行う。
申込受付システム200において、制御部42は、情報管理部42aとして機能する。以下、情報管理部42aとして機能する制御部42が行う処理について説明する。情報管理部42aは、第1対象者P1が第1対象者端末20にて第1情報I1を入力するために必要な第1認証情報K1と、第2対象者P2が第2対象者端末30にて第2情報I2を入力するために必要な第2認証情報K2とを、各対象者P1,P2に向けて通知する。第1認証情報K1と第2認証情報K2との各々は、第1情報I1と第2情報I2とが含められる申込情報Imの識別情報を含む。
また、情報管理部42aは、管理サーバ40が受信した第1情報I1と第2情報I2とを互いに関連付けて、1つの申し込みのための申込情報Imとして記憶部43に記憶させる。このとき、情報管理部42aは、上記識別情報に基づき、当該申込情報Imに含める情報を判別する。
記憶部43は、不揮発性メモリを含み、制御部42が実行する処理に必要なプログラムやデータを記憶している。こうしたデータの一部として、記憶部43は、未受付データ43aと受付済データ43bとを記憶している。未受付データ43aは、受付が完了していない申し込みについてのデータであり、申込情報Imを含む。受付済データ43bは、受付が完了した申し込みについてのデータであり、未受付データ43aを用いた申し込みの受付が完了したとき、未受付データ43aに含まれる申込情報Imが、受付済データ43bを構成するように移行される。
なお、制御部42における各機能は、複数のCPUや、RAM等からなるメモリ等の各種のハードウェアと、これらを機能させるソフトウェアとによって具体化されてもよく、あるいは、共通する1つのハードウェアに複数の機能を与えるソフトウェアによって具体化されてもよい。
受付サーバ50は、申し込みを受け付けるサーバである。受付サーバ50は、通信部51と、制御部52と、記憶部53とを備えている。
通信部51は、ネットワークを通じて、受付サーバ50と通信対象の装置との接続処理を実行し、接続された装置間でデータの送信および受信を行う。
制御部52は、CPU、および、RAM等の揮発性メモリを含む。制御部52は、記憶部53に記憶されたプログラムやデータに基づいて、通信部51による処理の制御、記憶部53における情報の読み出しや書き込み、各種の演算処理等、受付サーバ50が備える各部の制御を行う。
申込受付システム200において、制御部52は、受付判定部52aおよび申込受付部52bとして機能する。受付判定部52aとして機能する制御部52は、申し込みの受付前に、申込情報Imを用いた申し込みが受け付けの条件を満たしているか否かを判定する。当該受付判定は、言い換えれば、当該申し込みが事前審査を通るか否かの仮の判定であり、申込先の金融機関ごとに判定が行われる。受付判定は、申込情報Imの一部を用いて行われる。
申込受付部52bとして機能する制御部52は、受付判定部52aによる受付判定の結果、受け付けの条件を満たしていると判定された申込先について、申し込みを受け付ける処理を行う。この受付処理には、例えば、申込情報Imを所定の保存先へ保存することや、申込先への通知等が含まれる。
記憶部53は、不揮発性メモリを含み、制御部52が実行する処理に必要なプログラムやデータを記憶している。
なお、制御部52における各機能は、複数のCPUや、RAM等からなるメモリ等の各種のハードウェアと、これらを機能させるソフトウェアとによって具体化されてもよく、あるいは、共通する1つのハードウェアに複数の機能を与えるソフトウェアによって具体化されてもよい。
[申込システムの動作]
図2〜図7を参照して、申込システム100の動作を説明する。申込システム100において、店舗端末10、第1対象者端末20、および、第2対象者端末30の各々に表示される、情報の入力のための画面およびそれに付随する画面は、管理サーバ40あるいは受付サーバ50が提供するWebアプリケーションの動作によって表示される画面である。
以下では、第1対象者P1が申し込みの進行についての主権限を有する形態を説明する。第1対象者P1は、住宅ローンの対象である物件を管理する不動産会社の店舗にて、必要に応じて物件および住宅ローンの説明を受け、申し込みを開始する。第2対象者P2は、第1対象者P1に同行していてもよいし、同行していなくてもよい。
図2が示すように、申し込みは、店舗端末10への不動産認証情報Kfの入力から開始される。不動産認証情報Kfは、申込システム100の利用が許可された不動産会社に対して発行された認証情報であって、IDおよびパスワードを含む。
詳細には、店舗端末10が、所定のURLにアクセスして受付サーバ50に接続することに基づき、不動産認証情報Kfの入力画面が店舗端末10に表示され、当該画面を通じて不動産認証情報Kfが店舗端末10に入力される。入力された不動産認証情報Kfは、店舗端末10から受付サーバ50に送信される(ステップS10)。
不動産認証情報Kfを受信すると、受付サーバ50は、認証処理を行う。すなわち、受付サーバ50の制御部52は、受信した不動産認証情報Kfと、受付サーバ50が記憶している情報とを照合して、不動産認証情報Kfの正当性を判断する。不動産認証情報Kfが正当である場合、受付サーバ50は、認証結果として、次のステップにおける情報の入力画面のデータを店舗端末10に送信する(ステップS11)。なお、店舗端末10から不動産認証情報Kfを受信して認証処理を行うサーバは、管理サーバ40であってもよい。
続いて、店舗端末10に、不動産会社情報Ifが入力され、当該不動産会社情報Ifが、店舗端末10から管理サーバ40に送信される(ステップS12)。不動産会社が管理する物件の販売に際し、不動産会社は、事前審査の申込状況や審査結果を知る必要がある。不動産会社情報Ifは、不動産会社への情報の通知に用いられる情報を含む。例えば、不動産会社情報Ifは、不動産会社の会社名や店舗名、担当者名、連絡先等を含む。当該連絡先には、メールアドレスが含まれる。
続いて、店舗端末10に、第1情報I1を構成する対象者基本情報Itが入力され、当該対象者基本情報Itが、店舗端末10から管理サーバ40に送信される(ステップS13)。対象者基本情報Itは、第1対象者P1を特定するための情報、および、第1対象者P1に情報を通知するための情報を含む。例えば、対象者基本情報Itは、第1対象者P1の氏名、生年月日、連絡先を含む。当該連絡先には、メールアドレスが含まれる。図3は、対象者基本情報Itの入力画面Daの一例を示す。
なお、対象者基本情報Itの入力に先立ち、申込システム100を利用した事前審査の申し込みについての注意事項や、個人情報の取り扱いについて、第1対象者P1の同意の取得が、店舗端末10の画面を通じて行われてもよい。
不動産会社情報Ifと対象者基本情報Itとを受信すると、管理サーバ40の情報管理部42aは、不動産会社情報Ifと対象者基本情報とItとを、1つの申し込みのための申込情報Imに含まれる情報として関連付け、未受付データ43aに含めて記憶部43に記憶させる(ステップS14)。
なお、本実施形態における1つの申し込みとは、図2,5〜7に示す一連のフローにて各端末10,20,30から入力された申込情報Imを共通に用いて行われる申し込みであって、申込先の数は1つとは限らない。共通の申込情報Imを用いて複数の申込先に対して一括して申し込みが行われる場合には、1つの申し込みに対して複数の申込先が存在することになる。
続いて、情報管理部42aは、第1入力用情報In1を、対象者基本情報Itに含まれる第1対象者P1のメールアドレス宛に、通信部41を介して送信する(ステップS15)。第1入力用情報In1は、第1対象者P1が第1対象者端末20にて第1情報I1を入力するために必要な第1認証情報K1と、第1認証情報K1の入力のための画面を表示させるWebページのURLとを含む。第1認証情報K1は、IDとパスワードとを含み、ステップS14で記憶された未受付データ43aと関連付けられて、記憶部43に記憶される。すなわち、上記IDは、対象者基本情報Itを含む第1情報I1が含められる申込情報Imの識別情報として機能するとともに、情報の入力者が第1対象者P1であること、言い換えれば、第1認証情報K1の認証を経た入力の対象が第1情報I1であることを示す情報として機能する。なお、第1認証情報K1が含むIDとパスワードとは別々のメールで通知されることが好ましい。
以後、店舗端末10に入力された情報は、第1対象者P1の指示による任意のタイミング、もしくは、店舗端末10に表示される画面の切り替わり等の所定のタイミングで管理サーバ40に送信され、申込情報Imを構成する情報として、未受付データ43aに含められて記憶部43に記憶される。
そして、第1対象者端末20によって、第1入力用情報In1として通知されたURLにアクセスし、第1認証情報K1の認証を受けることで、記憶されている未受付データ43aに含まれる情報に引き続いて、第1対象者端末20への第1情報I1の入力が可能となる。
詳細には、第1対象者端末20に入力された第1認証情報K1が管理サーバ40に送信され、管理サーバ40の情報管理部42aは、受信した第1認証情報K1と、記憶部43に記憶されている情報とを照合する。当該照合により、情報管理部42aは、当該第1認証情報K1に関連付けられている未受付データ43a、すなわち、上記IDである識別情報に対応する申込情報Imに含められる情報として既に記憶されている情報を特定する。この特定された情報は、第1情報I1の一部の情報であって、第1構成情報の一例である。そして、情報管理部42aは、上記IDに基づき認証情報の入力者が第1対象者P1であることを識別し、特定された第1構成情報に引き続いて第1情報I1の残部を入力するための画面のデータを第1対象者端末20に送信する。第1情報I1の残部は、第2構成情報の一例である。
これにより、第1対象者端末20における第1情報I1の残部の入力が可能となる。第1対象者端末20に入力された第1情報I1の残部、すなわち、第2構成情報は、管理サーバ40に送信される。情報管理部42aは、受信した第2構成情報を、上記識別情報に基づき特定された第1構成情報と共に第1情報I1として未受付データ43aに含め、記憶部43に記憶させる。
このように、ステップS16〜ステップS24の第1対象者P1による情報の入力は、そのすべてが店舗端末10にて行われてもよいし、そのすべてが第1対象者端末20にて行われてもよいし、その一部が店舗端末10にて行われた後に、その続きが第1対象者端末20にて行われてもよい。店舗端末10と第1対象者端末20とのいずれを用いて入力を行うかは、第1対象者P1が、例えば、不動産会社の店舗に第1対象者P1が滞在できる時間や、情報の入力に要する資料の準備の状況等に応じて選択すればよい。このように、第1対象者P1が第1情報I1を入力する端末が、不動産会社が管理する店舗端末10から、第1対象者P1が管理する第1対象者端末20に切り替え可能であるため、各情報を入力するタイミングや環境についての自由度が高められる。したがって、第1対象者P1にとっての利便性が高められる。
さらに、第1対象者端末20に入力された情報もまた、第1対象者P1の指示による任意のタイミング、もしくは、第1対象者端末20に表示される画面の切り替わり等の所定のタイミングで管理サーバ40に送信され、申込情報Imを構成する情報として、未受付データ43aに含められて記憶部43に記憶される。第1情報I1の全ての入力が完了する前に、第1対象者P1が情報の入力を中断した場合には、上記と同様に第1認証情報K1の認証を受けることで、記憶されている未受付データ43aに含まれる情報に引き続いて、第1対象者端末20への第1情報I1の入力を再開することができる。したがって、第1対象者P1は、第1情報I1の入力の中断と再開とを自由に行うことができる。これによっても、第1対象者P1にとっての利便性が高められる。
以下では、ステップS16〜ステップS24における情報の入力が店舗端末10で行われるものとして、申込システム100の動作の説明を継続する。
対象者基本情報Itに続いて、第1情報I1を構成する判定用借入情報Ihと相手方情報Iyと金融機関情報Isとが、店舗端末10に入力され、入力された各情報Ih,Iy,Isが、店舗端末10から管理サーバ40に送信される(ステップS16)。
判定用借入情報Ihは、借入に関する情報であって、受付サーバ50が、受付判定、すなわち、申込情報Imを用いた申し込みが受け付けの条件を満たしているか否かの判定に用いる情報である。受付判定は、事前審査よりも少ない項目の情報に基づき、明らかに事前審査を通らない申し込みを、申し込みの受付前に抽出するために行われる。事前審査には多数の項目についての情報が必要であり、また、一般に、事前審査には数日以上の期間を要する。予め事前審査に通るか否かが仮に判定され、事前審査に通らないと判定された場合には対象者に条件の見直し等を行う機会を与えることで、多数の情報の入力や事前審査の待ち時間が無駄になることが抑えられる。
判定用借入情報Ihに含まれる情報は、受付判定に用いられる項目に応じて設定されればよい。例えば、判定用借入情報Ihは、購入物件の種類や所在地、借入を希望する金額および期間、第1対象者P1の前年度年収等を含む。なお、受付判定には、対象者基本情報Itに含まれる情報も用いられればよい。
相手方情報Iyは、第2対象者P2に関して受付判定に用いられる情報と、第2対象者P2に情報を通知するための情報とを含む。例えば、相手方情報Iyは、第2対象者P2の生年月日、前年度年収、メールアドレスを含む連絡先を含む。
金融機関情報Isは、住宅ローンの事前審査を申し込む金融機関を指定する情報であって、複数の金融機関を指定可能とされる。当該金融機関は、第1対象者P1によって選択される。なお、既に入力された情報に応じて、例えば、不動産会社や物件の所在地に応じて、選択可能な金融機関が変更されてもよい。
判定用借入情報Ihと相手方情報Iyと金融機関情報Isとを受信すると、管理サーバ40の情報管理部42aは、受信した情報を、申込情報Imを構成する情報として、未受付データ43aに含めて記憶部43に記憶させる(ステップS17)。
続いて、情報管理部42aは、記憶されている未受付データ43aのうちの受付判定に要する情報を受付サーバ50に送信し、受付判定を要求する(ステップS18)。
管理サーバ40からの要求を受けて、受付サーバ50の受付判定部52aは、管理サーバ40から受信した情報に基づき、受付判定を行う。受付判定の結果は、受付サーバ50から、必要に応じて管理サーバ40を経由して、店舗端末10に送信される(ステップS19)。受付判定は、金融機関情報Isにて指定される金融機関ごと、すなわち、申込先ごとに行われる。受付判定における判定の基準は、金融機関ごとに適宜設定されていればよい。
店舗端末10が受付判定の結果を受信すると、当該結果が店舗端末10に表示される(ステップS20)。金融機関情報Isとして複数の金融機関が指定されている場合には、複数の金融機関の各々について、判定結果が示される。図4は、受付判定の判定結果の表示画面Dbの一例を示す。
第1対象者P1は、受付判定の判定結果を受けて、例えば、指定した金融機関の全部あるいは一部において、受け付けの条件を満たしていないという判定結果が得られている場合等には、既に入力した情報の一部を変更して、再度の受付判定を受けることができる。例えば、借入を希望する金額および期間を変更して、再度の受付判定を受けることが想定される。この場合、変更する情報が店舗端末10に入力された後、ステップS17〜ステップS20の処理が繰り返される。
なお、本実施形態においては、受付判定にて受け付けの条件を満たしていると判定された申込先についてのみ、申し込みの受付が行われる。したがって、受け付けの条件を満たしていると判定された金融機関が1つもない場合には、ステップS21以降の処理は行われない。
図5が示すように、続いて、第1情報I1を構成する審査用基本情報Ikが店舗端末10に入力され、当該審査用基本情報Ikが、店舗端末10から管理サーバ40に送信される(ステップS21)。審査用基本情報Ikは、事前審査に用いられる情報であって、主として物件および資金に関する情報である。また、審査用基本情報Ikは、第2対象者P2が第2情報I2を入力するにあたって、申し込もうとされている借入の概要の把握に寄与する情報である。審査用基本情報Ikは、例えば、延べ面積等の物件の詳細についての情報や、物件の購入資金や自己資金等の資金計画に関する情報を含む。
審査用基本情報Ikを受信すると、管理サーバ40の情報管理部42aは、審査用基本情報Ikを、申込情報Imを構成する情報として、未受付データ43aに含めて記憶部43に記憶させる(ステップS22)。
続いて、情報管理部42aは、第2入力用情報In2を、相手方情報Iyに含まれる第2対象者P2のメールアドレス宛に、通信部41を介して送信する(ステップS23)。第2入力用情報In2は、第2対象者P2が第2対象者端末30にて第2情報I2を入力するために必要な第2認証情報K2と、第2認証情報K2の入力のための画面を表示させるWebページのURLとを含む。第2認証情報K2は、IDとパスワードとを含み、ステップS22で記憶された未受付データ43aと関連付けられて、記憶部43に記憶される。すなわち、上記IDは、未受付データ43aの第1情報I1が含められる申込情報Imの識別情報として機能するとともに、情報の入力者が第2対象者P2であること、言い換えれば、第2認証情報K2の認証を経た入力の対象が第2情報I2であることを示す情報として機能する。第2認証情報K2が含むIDとパスワードとは別々のメールで通知されることが好ましい。
なお、第2対象者P2に向けた第2入力用情報In2の発信のタイミングは、相手方情報Iyを管理サーバ40が受信した後であれば、特に限定されない。例えば、第1対象者P1による第1情報I1の入力がすべて完了した後に、第2入力用情報In2が送信されてもよい。また、第2入力用情報In2の送信のタイミングが、第1対象者P1によって選択可能であってもよい。
続いて、第1情報I1を構成する審査用詳細情報Ipが店舗端末10に入力され、審査用詳細情報Ipが、店舗端末10から管理サーバ40に送信される(ステップS24)。審査用詳細情報Ipは、審査用基本情報Ikの他に事前審査に用いられる情報であって、主として第1対象者P1に関する情報である。審査用詳細情報Ipは、例えば、第1対象者P1についての性別や家族構成等の詳細情報、第1対象者P1の勤務先についての業種や資本金等の詳細情報、他の借入情報等が含まれる。また、審査用詳細情報Ipは、運転免許証等の本人確認書類や、源泉徴収票等の収入確認資料等、各種の資料の画像を含んでもよい。
審査用詳細情報Ipを受信すると、管理サーバ40の情報管理部42aは、審査用詳細情報Ipを、申込情報Imを構成する情報として、未受付データ43aに含めて記憶部43に記憶させる(ステップS25)。審査用詳細情報Ipの記憶により、申込情報Imのうち、第1情報I1の全てが記憶される。すなわち、第1情報I1は、対象者基本情報It、判定用借入情報Ih、相手方情報Iy、金融機関情報Is、審査用基本情報Ik、および、審査用詳細情報Ipを含む。
審査用詳細情報Ipの記憶を受けて、情報管理部42aは、第1情報I1を入力した第1対象者P1の本人確認のための確認通知を、第1対象者P1のメールアドレス宛に、通信部41を介して送信する(ステップS26)。確認通知は、所定のWebページのURLを含む。確認通知が送信されてから所定の時間内に、確認通知の受領に基づく上記URLへのアクセスが行われることが、第1情報I1を入力した第1対象者P1の本人確認として機能する。
なお、確認通知の送信前に、入力された各情報の内容の確認の要求や、事前審査の申し込みに関する注意事項についての第1対象者P1からの同意の取得が、店舗端末10の画面を通じて行われてもよい。
第1対象者端末20によって、確認通知に含まれるURLへのアクセスが行われることにより、上述のように本人確認が完了する(ステップS27)。
本人確認の完了に基づき、管理サーバ40の情報管理部42aは、未受付データ43aの第1情報I1に、第1対象者P1の本人確認が完了したことを示す情報を付す(ステップS28)。
そして、情報管理部42aは、第1対象者P1による第1情報I1の入力の完了を報告して第2情報I2の入力を促す通知を、相手方情報Iyに含まれる第2対象者P2のメールアドレス宛に、通信部41を介して送信する(ステップS29)。なお、後述する第2対象者P2による第2情報I2の入力が完了している場合には、上記通知は行われなくてもよい。
図6は、申込システム100における第2対象者端末30を中心とした処理のフロー、言い換えれば、第2対象者P2による第2情報I2の入力に関する処理のフローを示す。図6に示すフローは、先のステップS23にて、第2入力用情報In2が送信された後であれば、第2対象者P2の意志に基づき、任意のタイミングで開始できる。
図6が示すように、第2入力用情報In2として通知されたURLに第2対象者端末30がアクセスすることに基づき表示される画面を通じて、第2認証情報K2が第2対象者端末30に入力される。入力された第2認証情報K2は、第2対象者端末30から管理サーバ40に送信される(ステップS30)。
第2認証情報K2を受信すると、管理サーバ40の情報管理部42aは、認証処理として、受信した第2認証情報K2と、記憶部43に記憶されている情報とを照合する。当該照合により、情報管理部42aは、第2認証情報K2に関連付けられている未受付データ43a、すなわち、第2認証情報K2が含む識別情報に対応する申込情報Imに含められる情報として既に記憶されている情報を特定する(ステップS31)。この特定された情報は、第1情報I1の一部もしくは全部である。また、情報管理部42aは、上記識別情報に基づき、認証情報の入力者が第2対象者P2であることを識別する。
未受付データ43aが特定されると、情報管理部42aは、認証が成立した結果として、未受付データ43aに含まれる第1情報I1の少なくとも一部を第2対象者端末30に送信する(ステップS32)。送信される情報は、例えば、対象者基本情報It、判定用借入情報Ih、金融機関情報Is、および、審査用基本情報Ikに含まれる情報の一部もしくは全部である。
第2対象者端末30は、管理サーバ40から受信した情報を表示する(ステップS33)。これにより、第2対象者P2は、第1対象者P1によって入力された第1情報I1に含まれる情報を確認することが可能であり、それによって、申し込もうとされている借入の概要の把握することができる。
続いて、第2情報I2が、第2対象者端末30に入力され、当該第2情報I2が、第2対象者端末30から管理サーバ40に送信される(ステップS34)。第2情報I2は、事前審査に用いられる情報であって、主として第2対象者P2に関する情報である。例えば、第2情報I2は、第2対象者P2についての氏名、生年月日、性別、家族構成、続柄、前年度年収、連絡先等の詳細情報、第2対象者P2の勤務先についての業種や資本金等の詳細情報、他の借入情報等が含まれる。また、第2情報I2は、運転免許証等の本人確認書類や、源泉徴収票等の収入確認資料等、各種の資料の画像を含んでもよい。
ここで、第2情報I2には、第2対象者P2の前年度年収等のように、第1情報I1に含まれる相手方情報Iyと同一の項目の情報が含まれる。第2情報I2のうち、相手方情報Iyと同一の項目の情報については、当該相手方情報Iy、すなわち、第1対象者P1によって入力された情報が第2対象者端末30に表示されて、当該情報が変更可能とされる。なお、相手方情報Iyのうちのすべての項目が第2情報I2に含まれて、第1情報I1として入力された情報から変更可能であってもよいし、前年度年収等の一部のみが変更可能であってもよい。管理サーバ40には、変更された情報も含めて、第2情報I2が送信される。なお、相手方情報Iy以外の第1情報I1は、第2情報I2としての第2対象者P2による変更が許容されないことが好ましい。
なお、第2情報I2の入力に先立ち、申込システム100を利用した事前審査の申し込みについての注意事項や、個人情報の取り扱いについての第2対象者P2から同意の取得が、第2対象者端末30の画面を通じて行われてもよい。
第2情報I2を受信すると、管理サーバ40の情報管理部42aは、受信した第2情報I2を、ステップS31で特定した第1情報I1に関連付け、これらを1つの申し込みのための申込情報Imとして未受付データ43aに含めて、記憶部43に記憶させる(ステップS35)。
続いて、情報管理部42aは、未受付データ43aのうちの受付判定に要する情報を受付サーバ50に送信し、受付判定を要求する(ステップS36)。受付判定に用いられる情報のうち、相手方情報Iyと同項目の第2情報I2については、第2情報I2が用いられる。すなわち、第1対象者P1によって入力された情報が、第2対象者P2によって変更された場合には、変更後の情報が用いられて、再度の受付判定が行われる。受付判定に用いられる情報であって、第1情報I1と第2情報I2との各々に含まれる同一の項目についての情報が、共通情報である。なお、上述のように、受付判定には、共通情報に加えて、判定用借入情報Ih等の第1情報I1に含まれる情報も用いられる。
相手方情報Iyは、第1対象者P1が入力した第2対象者P2に関する情報であるため、必ずしも正しいとは限らず、第2対象者P2本人によって修正される場合があり得る。第2情報I2において、共通情報が第1情報I1から修正された場合、受付判定の結果も、第1情報I1に含まれる共通情報を用いて行われたステップS19の受付判定の判定結果から変わる場合がある。一方で、第2情報I2の入力完了まで受付判定を行わない場合、第1情報I1の入力が進められない事態、もしくは、第1情報I1として多くの情報を入力した後に、条件を満たさず申し込みが受け付けられないと判定されて、申し込みの内容を見直すことが求められる事態が発生して、第1対象者P1にとっての利便性が低くなる。
そこで、本実施形態では、まず、第1情報I1に含まれる共通情報を用いて受付判定を行い、第2情報I2が入力された後に、第2情報I2に含まれる共通情報を用いて再度の受付判定を行う。そして、最新の受付判定の結果に基づいて、申し込みの受付処理が進められる。これにより、受付判定の正確性が高まり、的確な申し込みの受け付けが可能であるとともに、第2情報I2の入力後にしか受付判定を行わない形態と比較して、多くの情報の入力後に申し込みが受け付けられないと判定される事態の発生頻度を低下させることができる。したがって、受付判定の正確性を保ちつつ、対象者の利便性を高めることができる。
管理サーバ40からの受付判定の要求を受けると、受付サーバ50の受付判定部52aは、管理サーバ40から受信した情報に基づき、受付判定を行う。受付判定の結果は、受付サーバ50から、管理サーバ40に送信される(ステップS37)。
なお、ステップS36およびステップS37の処理、すなわち、受付判定の要求とそれに応じた受付判定の処理は、共通情報、すなわち、相手方情報Iyと同項目の情報が第2情報I2にて変更された場合のみに行われてもよい。
受付判定の結果、受け付けの条件を満たしていると判定された申込先がある場合、管理サーバ40の情報管理部42aは、第2情報I2を入力した第2対象者P2の本人確認のための確認通知を、第2対象者P2のメールアドレス宛に、通信部41を介して送信する(ステップS38)。確認通知は、所定のWebページのURLを含み、確認通知が送信されてから所定の時間内に、確認通知の受領に基づく当該URLへのアクセスが行われることが、第2情報I2を入力した第2対象者P2の本人確認として機能する。
なお、確認通知の送信前に、入力情報の内容の確認の要求や、事前審査の申し込みについての注意事項についての第2対象者P2からの同意の取得が、第2対象者端末30の画面を通じて行われてもよい。
第2対象者端末30によって、確認通知に含まれるURLへのアクセスが行われることにより、上述のように本人確認が完了する(ステップS39)。
本人確認の完了に基づき、管理サーバ40の情報管理部42aは、未受付データ43aの第2情報I2に、第2対象者P2の本人確認が完了したことを示す情報を付す(ステップS40)。この時点において、第1情報I1の入力や第1対象者P1の本人確認が完了していない場合には、情報管理部42aは、第2対象者P2による第2情報I2の入力の完了を報告して第1対象者P1に処理の進行を促す通知を、第1対象者P1のメールアドレス宛に送信することが好ましい。
なお、第2対象者端末30に入力された情報は、第2対象者P2の指示による任意のタイミング、もしくは、第2対象者端末30に表示される画面の切り替わり等の所定のタイミングで管理サーバ40に送信され、申込情報Imを構成する情報として、未受付データ43aに含められて記憶部43に記憶される。第2情報I2の全ての入力が完了する前に、第2対象者P2が情報の入力を中断した場合には、第2認証情報K2の認証を受けることで、記憶されている未受付データ43aに含まれる情報に引き続いて、第2対象者端末30への第2情報I2の入力を再開することができる。したがって、第2対象者P2は、第2情報I2の入力の中断と再開とを自由に行うことができるため、第2対象者P2にとっての利便性が高められる。
ここで、ステップS37の受付判定において、受け付けの条件を満たしていると判定された申込先がない場合、ステップS38以降の処理に代えて、申込可能な金融機関がないことを通知する画面が第2対象者端末30に表示される。そして、第2対象者端末30に入力された第2情報I2が修正可能とされ、第2情報I2が修正された場合には、ステップS35以降の処理が繰り返される。
また、最新の受付判定にて受け付けの条件を満たしていると判定された申込先がない場合においては、第1情報I1の修正も可能とされる。例えば、第1情報I1の入力が完了していない場合は、その入力の過程で表示される画面にて、申込可能な金融機関がないことが通知され、第1情報I1の修正が可能とされる。第1情報I1が修正された場合には、再度の受付判定が行われて、受け付けの条件を満たしていると判定された申込先がある場合に、処理が継続される。
あるいは、第1情報I1の入力が完了して確認通知が送信されている場合には、ステップS27における第1対象者P1の本人確認の処理、すなわち、所定のURLへの第1対象者端末20のアクセスが行われた場合に、申込可能な金融機関がないことを通知する画面が第1対象者端末20に表示され、第1情報I1の修正が可能とされる。そして、第1情報I1が修正された場合には、再度の受付判定が行われて、受け付けの条件を満たしていると判定された申込先がある場合に、ステップS26から処理が再開される。
また、第1情報I1の入力および第1対象者P1の本人確認が完了し、ステップS29までの処理が完了している場合において、第2情報I2の入力による最新の受付判定にて受け付けの条件を満たしていると判定された申込先がない場合にも、第1情報I1の修正が可能とされる。この第1情報I1の修正は、第1対象者端末20にて所定のURLへアクセスし、第1認証情報K1の認証を経ることに基づき、行われる。そして、第1情報I1が修正された場合には、再度の受付判定が行われて、受け付けの条件を満たしていると判定された申込先がある場合に、ステップS26以降の処理が再び行われる。
図7が示すように、第1情報I1の入力および第1対象者P1の本人確認が完了していること、第2情報I2の入力および第2対象者P2の本人確認が完了していること、最新の受付判定にて受け付けの条件を満たしていると判定された申込先があること、これらの条件が揃っているとき、管理サーバ40の情報管理部42aは、申込情報Imの入力の完了を受付サーバ50に通知する(ステップS41)。言い換えれば、情報管理部42aは、受け付けの条件を満たしていると判定された申込先について、申込情報Imを用いた申し込みの受け付けを受付サーバ50に要求する。申し込みの受け付けに要する情報は、管理サーバ40から受付サーバ50に送信される。
管理サーバ40からの通知を受けると、受付サーバ50の申込受付部52bは、受け付けの条件を満たしていると判定されている申込先について、申込情報Imを用いた申し込みの受付処理を行う(ステップS42)。
受付処理が完了すると、申込受付部52bは、第1対象者P1のメールアドレス、第2対象者P2のメールアドレス、および、不動産会社情報Ifに含まれるメールアドレスの各々に、申し込みの受け付けが完了したことの通知を、通信部51を介して送信する(ステップS43)。なお、この通知は、受け付けの完了が受付サーバ50から管理サーバ40に通知されることに基づき、管理サーバ40が行ってもよい。
第1対象者P1、第2対象者P2、および、不動産会社の担当者は、上記通知であるメールを確認することにより、申し込みの受け付けが完了したことを確認できる(ステップS44〜S46)。なお、申し込みの受け付けが完了したことの通知には、申込先が記載されている。そして、第1情報I1のみを用いたステップS19の受付判定で条件を満たしていると判定された申込先のなかに、第2情報I2を用いたステップS37の受付判定にて条件を満たしていないと判定された申込先がある場合、当該申込先については、申し込みの受け付けができなかったことが、上記通知に記載される。
申し込みの受け付けの完了を受けて、管理サーバ40の情報管理部42aは、未受付データ43aとして管理していた申込情報Imを、受付済データ43bとして管理する(ステップS47)。
なお、申し込みの受付完了前において、未受付データ43aとして第1情報I1や第2情報I2が記憶される期間は、例えば30日間等の所定の期間に限られていることが好ましい。すなわち、申込情報Imを構成する情報の入力の中断や再開が可能な期間は、上記所定の期間に限られていることが好ましい。例えば、情報管理部42aは、第1入力用情報In1の送信日から所定の期間が経過したとき、未受付データ43aに含まれる申込情報Imを構成する情報を、記憶部43から削除する。これにより、個人情報が多く含まれる第1情報I1や第2情報I2が長期間にわたって管理サーバ40に記憶されることが抑えられるため、個人情報の漏洩に対するセキュリティが高められる。
受付サーバ50での申し込みの受け付けの完了に基づき、申込先である金融機関では、申込情報Imを用いて住宅ローンの事前審査が行われる。事前審査の結果は、金融機関の端末等を通じて、受付サーバ50に登録される。すなわち、審査結果が、記憶部53に記憶される(ステップS48)。なお、申込先の金融機関によって、申込情報Imのなかで事前審査に利用する情報は異なってもよい。
審査結果が登録されると、受付サーバ50の申込受付部52bは、第1対象者P1のメールアドレス、第2対象者P2のメールアドレス、および、不動産会社情報Ifに含まれるメールアドレスの各々に、事前審査が完了したことの通知を、通信部51を介して送信する(ステップS49)。なお、この通知は、審査の完了が受付サーバ50から管理サーバ40に通知されることに基づき、管理サーバ40が行ってもよい。
第1対象者P1、第2対象者P2、および、不動産会社の担当者は、上記通知であるメールを確認することに基づき、審査結果を確認できる(ステップS50〜S52)。審査結果は、上記通知に記載されていてもよいし、当該通知に記載されているURLにアクセスすること等によって審査結果の確認が可能であってもよい。
以上説明したように、本実施形態の申込システム100においては、店舗端末10または第1対象者端末20に第1情報I1が入力され、第1情報I1が含められる申込情報Imの識別情報が第2入力用情報In2として第2対象者P2に向けて発信される。そして、この識別情報を第2対象者端末30から管理サーバ40が受信することに基づき、識別情報に対応する第1情報I1が特定され、この第1情報I1と第2対象者端末30から管理サーバ40が受信した第2情報I2とが関連付けられて、1つの申し込みのための申込情報Imとして記憶される。
このように、本実施形態では、互いに異なる端末に入力された第1情報I1と第2情報I2とが、1つの申し込みのための申込情報Imを構成し、この申込情報Imを用いた申し込みが受け付けられる。したがって、第1対象者P1と第2対象者P2とが、別々の端末を利用して申し込みに必要な情報の入力を行うことができるため、申込情報Imの入力の完了までに要する時間を短縮することや、他の対象者が情報を入力している間の待ち時間の発生を抑えることが可能である。その結果、複数人が共同して行う申し込みにおける情報の入力効率を高めることができる。
例えば、第1対象者P1に同行して第2対象者P2が不動産会社の店舗を訪れている場合、店舗端末10と第2対象者端末30とで並行して情報の入力を進めることができる。したがって、申込情報Imの入力に要する時間の短縮が可能であるとともに、上記待ち時間が生じることを抑えられる。また、第2対象者P2が第1対象者P1に同行していない場合には、第1対象者P1は、店舗にて第2対象者P2による情報の入力を待つ必要がなく、また、第2対象者P2も、第1対象者P1による情報の入力が完了したか否かに関わらず、都合のよい時に第2対象者端末30にて情報の入力を行うことができる。したがって、この場合も、他の対象者が情報を入力している間の待ち時間が生じることが抑えられる。
なお、受付済データ43bに含まれる申込情報Im、すなわち、既に受け付けられた申し込みの申込情報Imを流用して、新たな申し込みが可能であってもよい。例えば、申込情報Imにおける物件や借入の条件や申込先等を変更して、新たな申し込みを行うことが想定される。上述のように、住宅ローンの事前審査の申し込みには多数の情報の入力が必要であるため、1つの申し込みを行った後に、再び全ての情報を入力して別の申し込みを行うことは、対象者にとって煩雑である。既に受け付けられた申し込みの申込情報Imの流用が可能であれば、受付済の申し込みと新たな申し込みとの間で重複する情報の入力が省略できるため、情報の入力の効率が高められ、対象者の利便性が高められる。
例えば、対象者端末20,30にて所定のURLへアクセスし、認証情報K1,K2の認証を経ることに基づき、受付済データ43bに含まれる申込情報Imの変更が可能とされる。そして、変更後の申込情報Imを用いた受付判定にて条件を満たしていると判定されている申込先について、変更後の申込情報Imを用いた申し込みの受付処理が行われる。
なお、受付済データ43bとして申込情報Imが記憶される期間は、例えば30日間等の所定の期間に限られていることが好ましい。すなわち、受付済の申込情報Imを流用して新たな申し込みが可能である期間は、上記所定の期間に限られていることが好ましい。例えば、情報管理部42aは、申し込みの受付完了日から所定の期間が経過したとき、受付済データ43bに含まれる申込情報Imを、記憶部43から削除する。これにより、個人情報が多く含まれる申込情報Imが長期間にわたって管理サーバ40に記憶されることが抑えられるため、個人情報の漏洩に対するセキュリティが高められる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)互いに異なる端末に入力された第1情報I1と第2情報I2とが、1つの申し込みのための申込情報Imを構成し、この申込情報Imを用いた申し込みが受け付けられる。したがって、第1対象者P1と第2対象者P2とが、別々の端末を利用して申し込みに必要な情報の入力を行うことができるため、情報の入力効率を高めることができる。すなわち、情報の入力の完了までに要する時間の短縮や、他の対象者が情報を入力している間の待ち時間の削減が可能である。
また、従来は、複数の対象者が共同して1つの申し込みを行う場合、すべての対象者が同席して1つの端末に申込情報Imを入力する必要があったため、複数の対象者が互いに離れた場所に住んでいる場合や、対象者同士の時間の都合が合わない場合等に、システムを利用し難いという問題があった。一方で、複数の対象者が、単に別々の端末を利用して情報を入力しようとしても、申し込みを受け付ける管理者において、別々の端末にて入力された情報が1つの申し込みのための情報であることを判別し、これらの情報をまとめて1つの申し込みとして受け付ける処理を行うことは煩雑であった。
こうした課題に対し、本実施形態の申込受付システム200によれば、複数の対象者が、別々の端末を利用して申し込みに必要な情報の入力を行うことが可能であるとともに、申込情報Imの識別情報に基づき、互いに異なる端末に入力された情報が1つの申し込みのための情報として関連付けられるため、対象者と申し込みの管理者との双方の利便性が高められる。
(2)管理サーバ40が、店舗端末10から受信した第1情報I1の一部である第1構成情報を記憶し、当該第1構成情報が含められる申込情報Imの識別情報を、第1入力用情報In1に含めて、第1対象者P1に向けて発信する。そして、管理サーバ40は、第1対象者端末20から上記識別情報および第1情報I1の一部である第2構成情報を受信することに基づいて、第2構成情報を、上記識別情報から特定される申込情報Imの第1情報I1に含めて記憶する。
上記構成によれば、互いに異なる端末に入力された情報から第1情報I1が構成されるため、第1対象者P1が第1情報I1を入力する端末の切り替えが可能である。したがって、第1情報I1を構成する各情報を入力するタイミングや環境についての自由度が高められるため、第1対象者P1にとっての利便性が高められる。
(3)受付判定として、申込情報Imの一部を用いて、申込情報Imを用いた申し込みが受け付けの条件を満たすか否かが判定される。そして、上記条件を満たすと判定されている場合に、上記申込情報Imを用いた申し込みの受付処理が進められる。こうした構成によれば、申込情報Imの全てが入力される前に受付判定が可能であるため、その結果に応じて、対象者は申込内容の見直しを行うことができる。そのため、申込情報Imとして多数の情報を入力した後に、申し込みの受け付けが拒否される場合と比較して、情報の入力が無駄になることが抑えられる。
(4)第1情報I1と第2情報I2との各々に、同一の項目についての情報である共通情報が含まれる。そして、第1情報I1に含まれる共通情報を用いて受付判定が行われた後、管理サーバ40が第2情報I2を受信することに基づいて、第2情報I2に含まれる共通情報を用いて再度の受付判定が行われる。そして、最新の受付判定において受け付けの条件を満たすと判定されている場合に、申し込みの受付処理が進められる。
したがって、第2情報I2の入力時に、第1情報I1とは共通情報が変更されることがあっても、再度の受付判定が行われて、最新の受付判定の結果に基づいて申し込みが受け付けられるため、受付判定の正確性が高まり、的確な申し込みの受け付けが可能である。また、第2情報I2の入力後にしか受付判定を行わない形態と比較して、多くの情報の入力後に申し込みが受け付けられないと判定される事態の発生を抑えることができる。したがって、受付判定の正確性を保ちつつ、対象者の利便性を高めることができる。
特に、共通情報に第2対象者P2に関する情報が含まれる場合、第2情報I2の入力時に、共通情報が変更される可能性が十分にある。したがって、上述のように、第2情報I2に含まれる共通情報を用いて再度の受付判定を行うことの効果が高く得られる。
(5)第1情報I1に含まれる共通情報を用いて受付判定が行われた後に、第2入力用情報In2が第2対象者P2に向けて発信されるため、第1情報I1に基づく受付判定後に、第2情報I2の入力が許容される。したがって、第1情報I1に含まれる共通情報の入力と、第2情報I2に含まれる共通情報の入力とが錯綜することが抑えられるため、申込受付システム200による処理が複雑になることが抑えられる。
(6)申込システム100の対象である申し込みが、住宅ローンに関する審査の申し込みであり、1つの申し込みが複数の申込先を有する。これにより、共通の申込情報Imを利用して複数の申込先について申し込みが受け付けられるため、申込先ごとに情報を入力して別々に申し込みを行う形態と比較して、情報の入力の効率が高められ、対象者の利便性が高められる。
[変形例]
上記実施形態は、以下のように変更して実施することが可能である。
・上記実施形態では、第1対象者P1による共通情報の入力後と、第2対象者P2による共通情報の入力後とに、受付判定が行われたが、これらのタイミング以外にも受付判定が行われてもよい。例えば、申込情報Imの全ての入力および対象者の本人確認が完了した後に、受付判定が行われ、その判定結果に基づき受付処理が行われてもよい。要は、第1情報I1に含まれる共通情報を用いた受付判定と、第2情報I2に含まれる共通情報を用いた再度の受付判定との、少なくとも2回の受付判定が行われ、最新の受付判定の結果に基づいて、申し込みの受付処理が進められればよい。
・第1情報I1に含まれる共通情報を用いた受付判定と、第2情報I2に含まれる共通情報を用いた再度の受付判定とで、判定結果が異なる場合の処理は、上記実施形態と異なっていてもよい。例えば、上記実施形態では、最新の受付判定で受け付けの条件を満たしていると判定された申込先について、申し込みの受け付けが行われる。これに限らず、上記2つの受付判定の判定結果が異なる場合には、受け付けの条件を満たしていると判定された申込先の有無に関わらず、受付処理が行われずに対象者への通知が行われてもよい。また、上記実施形態では、受付判定の判定結果が変わって一部の申込先について申し込みの受け付けができない場合、このことが、申し込みの受け付けの完了通知にて対象者に通知されたが、受付判定の判定結果が変わった場合には、そのことが、受付判定の直後に対象者に通知されてもよい。
・申込システム100が対象とする申し込みは、住宅ローンの事前審査の申し込みに限られない。申込システム100が対象とする申し込みは、複数人が共同して行う申し込みであれば、住宅ローンとは異なるローンの申し込みであってもよいし、ローン以外の各種の契約の申し込みであってもよい。例えば、申込システム100が対象とする申し込みは、連帯保証人を設定した各種ローンの申し込みや、相続人および被相続人による相続手続きの申し込みであってもよい。申込情報Imを構成する情報は、申し込みの種類に応じて設定されればよい。第1対象者P1と第2対象者P2との関係は、第1対象者P1が契約者で第2対象者P2が保証人である場合のように、第1対象者P1を主、第2対象者P2を従とする関係であってもよいし、第1対象者P1と第2対象者P2との双方が契約者である場合のように、第1対象者P1と第2対象者P2とが対等な関係であってもよい。また、第1対象者P1が譲渡人で第2対象者P2が譲受人である場合のように、第1対象者P1と第2対象者P2とは対となる関係であってもよい。
・上記実施形態では、第1対象者P1による入力対象の第1情報I1に、申し込み内容、すなわち、借入内容を示す情報と、第1対象者P1に関する情報と、第2対象者P2に関する仮の情報とが含まれ、第2対象者P2による入力対象の第2情報I2に、第2対象者P2に関する正式な情報が含まれる。第1情報I1と第2情報I2との各々に含まれる情報は、上記に限られず、申し込みにどのような項目の情報を要するかに応じて設定されればよい。
・上記実施形態では、申し込みの開始に際して不動産認証情報Kfの認証が行われ、申込情報Imに不動産会社情報Ifが含められる。こうした第1対象者P1および第2対象者P2とは異なる第三者についての、認証や情報の入力や各種の通知は、必要に応じて行われればよく、申し込みの種類によって不要な場合には行われなくてよい。
・第1情報I1に含まれる情報の入力順序、第2情報I2に含まれる情報の入力順序、第1情報I1に含まれる情報のうちのどの情報が入力されてから第1入力用情報In1が送信されるか、第1情報I1に含まれる情報のうちのどの情報が入力されてから第2入力用情報In2が送信されるかは、申し込みの種類に応じて適宜設定されればよい。
・申込システム100による処理において生じる各認証処理は、IDおよびパスワードを用いた認証に限られない。また、申込システム100による処理において生じる各通知は、メールでの通知とは異なる手段を用いて行われてもよい。また、第1対象者P1と第2対象者P2との本人確認の方法およびタイミングは、上記実施形態と異なっていてもよい。
・第1情報I1の入力に店舗端末10が用いられず、第1対象者P1が管理する第1対象者端末20のみが使用されてもよい。また、第1対象者P1に対して第1入力用情報In1が通知されず、第1情報I1の入力の開始から完了までが、1つの端末を用いて連続して行われてもよい。
・1つの申し込みが対象とする申込先は1つであってもよい。また、受付判定が行われず、対象者が指定した申込先のすべてについて、申し込みの受付処理が行われてもよい。
・上記実施形態では、各端末10,20,30における情報の入力の進行は、Webアプリケーションの動作によって実現されたが、これに代えて、各端末10,20,30にインストールされたアプリケーションソフトウェアの動作によって実現されてもよい。
・上記実施形態における管理サーバ40の機能の一部を受付サーバ50が担ってもよいし、上記実施形態における受付サーバ50の機能の一部を管理サーバ40が担ってもよい。また、上記実施形態における管理サーバ40の機能と受付サーバ50の機能とが、1つのサーバによって実現されてもよい。