JP2021066397A - 船外機の操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】船外機の操舵荷重を安定させて良好な操舵性を実現し、さらにステアリングに上方から荷重が作用しても耐久性に優れる船外機の操舵装置を提供する。【解決手段】ステアリングブラケットとスイベルブラケットの間に、ステアリングの操舵に伴うステアリング操作への負荷荷重を調整する操舵荷重調整装置(20)と、ステアリングブラケットに操舵荷重調整装置を支持させる懸架部(40)と、を備え、懸架部と操舵荷重調整装置のそれぞれに、ステアリングブラケットに上方からかかる荷重を吸収する負荷吸収部(44,22b)を設けた。【選択図】図2

Description

本発明は、船外機の操舵装置に関する。
船舶に取り付けられる船外機では、操舵に応じて船外機が操舵軸を中心に揺動して船体の進行方向を変化させる。操舵の際にステアリングを操船者が手動で操作する船外機において、操舵荷重を調整可能にしたものが知られている。
例えば、特許文献1では、円弧状の摩擦板と、摩擦板を両側から挟む締付パッド部と、からなるクラッチ機構を備えており、摩擦板に対して締付パッド部を押し付けて摩擦を増大させてステアリングブラケットを不動にして、船外機の操舵角を固定させる。
特許文献2には、操舵を固定したロック状態でステアリングに所定値以上の荷重をかけた場合に、ロック状態を解除する操舵装置が記載されている。
特開2000−53088号公報 特開昭58−145596号公報
特許文献1のクラッチ機構は、バネ定数が大きく変形しにくい摩擦板をスイベルブラケットにボルトで固定している。そのため、操船者がステアリングを抑え込むなどして上方から荷重が加わったときの摩擦板の追従性が悪く、締付パッド部と摩擦板の接触状態に変化が生じやすい。特に、上方からの荷重が大きい場合に、荷重への追従性が低い摩擦板に対して締付パッド部が片当たりで接触する等の現象が生じて、操舵フィーリングが変化しやすいという問題があった。
特許文献2の操舵装置は、操舵を固定するための構造が特許文献1とは異なり、摩擦板に締付パッド部が圧接したままの場合や、ロック状態でチルト動作などを行ってステアリングに所定値以上の荷重が作用した場合における、耐久性に関する示唆や配慮がなされていない。
船外機をチルト動作可能に支持するスイベルブラケットと、ステアリング動作可能に支持するステアリングブラケットとの間には、操舵に必要な関連部品を配置するために大きな空間が設けられていることが多い。しかし、操舵関連部品を取り付けても空間に余裕がある場合があり、当該空間の有効利用が潜在的な課題としてあった。
本発明は係る点に鑑みてなされたものであり、船外機の操舵荷重を安定させて良好な操舵性を実現し、さらにステアリングに上方から荷重が作用しても耐久性に優れる船外機の操舵装置を提供することを目的とする。
本発明の船外機の操舵装置は、ステアリングブラケットとスイベルブラケットの間に、ステアリングの操舵に伴うステアリング操作への負荷荷重を調整する操舵荷重調整装置と、前記ステアリングブラケットに前記操舵荷重調整装置を支持させる懸架部と、を備え、前記懸架部と前記操舵荷重調整装置のそれぞれに、前記ステアリングブラケットに上方からかかる荷重を吸収する負荷吸収部を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、懸架部と操舵荷重調整装置のそれぞれに負荷吸収部を設けたことにより、操舵荷重を安定させて良好な操舵性を実現し、さらにステアリングに上方から荷重が作用しても耐久性に優れる船外機の操舵装置を得ることができる。
本実施の形態に係る船外機を船尾に取り付けた状態の側面図である。 船外機の操舵装置を構成する操舵荷重調整装置付近の側面図である。 操舵荷重調整装置をステアリングブラケットに支持させる懸架部の側面図である。 懸架部の断面図である。 操舵荷重調整装置付近の操舵装置の上面図である。 ステアリングブラケットを透視して示す操舵装置の上面図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1に示すように、本実施の形態の船外機は、船外機本体1と取付装置10からなる。以下の説明及び各図面では、後述するドライブシャフト3が延びる方向を船外機の上下方向、プロペラシャフト4が延びる方向を船外機の前後方向と定義する。前後方向のうち前方が船体側で、後方が船外機側となる。また、上下方向及び前後方向に対して垂直な方向を、船外機の横幅方向と定義する。横幅方向のうち船体側に向かって右手側が右方で、左手側が左方である。
図1に示すように、船外機本体1は、上部のエンジンルーム内に配置されたエンジン2の出力軸から、ドライブシャフト3を介してプロペラシャフト4に回転を伝達し、プロペラシャフト4の後端に設けたプロペラ5を回転させる。プロペラ5の回転によって推進力が発生する。
船外機本体1は、取付装置10を介して船体の船尾部に取り付けられる。取付装置10によって船体に取り付けた状態では、横幅方向に延びるチルト軸11を中心として船外機本体1を前後に揺動させるチルト動作と、上下方向に延びる操舵軸12を中心として船外機本体1を左右に揺動させるステアリング動作(操舵)を行わせることができる。従って、船外機における上下、前後、左右(横幅)の各方向が、船体の上下、前後、左右(横幅)の各方向とは一致しない場合もある。
図1、図5及び図6に示すように、取付装置10は、クランプブラケット13とスイベルブラケット14とステアリングブラケット15を備えている。なお、取付装置10の説明における上下方向は、各図面に示す初期状態での上下方向を意味するものとする。すなわち、チルト動作に伴って、取付装置10のうちクランプブラケット13以外の部分の角度が船体に対して変化するが、このような角度変化を行わずにドライブシャフト3が鉛直方向に向いている状態を基準として、取付装置10の各部を説明する。
船体の船尾に設けたトランサム16に対して、クランプブラケット13が固定される。図5及び図6に示すように、クランプブラケット13は横幅方向に離間して設けられる左右一対の支持部を有し、クランプブラケット13の一対の支持部の間にスイベルブラケット14が配置されている。スイベルブラケット14は、クランプブラケット13の一対の支持部に沿う左右一対の被支持部14aを有し、一対の被支持部14aの間の上面に、下方に向けて凹んだ形状の凹部14bを有している。操舵に必要な関連部品(図示を省略するリンク部材やケーブル類)が凹部14bに配置される。クランプブラケット13の一対の支持部には、横幅方向へ貫通する左右一対の軸支持穴が形成されており、この軸支持穴にチルト軸11が支持されている(図2参照)。
スイベルブラケット14の一対の被支持部14aには、チルト軸11が挿通される軸穴が形成されており、スイベルブラケット14はチルト軸11を中心として揺動可能に支持される。図示を省略するチルトシリンダによってスイベルブラケット14に駆動力が付与されると、スイベルブラケット14がチルト軸11を中心として揺動を行う。すると、ステアリングブラケット15及び操舵軸12を介してスイベルブラケット14に接続している船外機本体1は、プロペラ5を上方へ引き上げる前傾動作(チルトアップ)や、プロペラ5を下げる後傾動作(チルトダウン)を行う。
スイベルブラケット14には、上下方向に貫通する操舵軸穴が形成され、この操舵軸穴に操舵軸12が挿入される。操舵軸穴に対して操舵軸12は、上下方向に向く軸線を中心として回転可能に支持される。操舵軸12の下端はスイベルブラケット14の操舵軸穴から下方に突出し、マウント部6を介して船外機本体1に固定される。
操舵軸12の上端はスイベルブラケット14の操舵軸穴から上方に突出し、この操舵軸12の突出部分にステアリングブラケット15が取り付けられる。ステアリングブラケット15は操舵軸12と一体的に揺動する関係になる。ステアリングブラケット15は、マウント部7を介して船外機本体1に固定される。
ステアリングブラケット15は、操舵軸12に接続する部分から前方に向けて延設されるアーム部17を備える。アーム部17は、スイベルブラケット14の上方を通る細長の形状を有している。スイベルブラケット14とアーム部17との間には上下方向に所定の隙間を空けた空間Sが形成される。チルト軸11付近では、スイベルブラケット14の上面とアーム部17の下面が略平行になって、空間Sを挟んで対向している。図1に示すように、アーム部17は、スイベルブラケット14よりも前方まで延びており、アーム部17の前端部に、操舵の際に操船者が操作を行うステアリング18が接続している。
以上のように構成した取付装置10の動作を説明する。チルト軸11を中心として前後へ揺動させる船外機本体1のチルト動作は、油圧によって動作するチルトシリンダの駆動によって行われる。操舵軸12を中心として左右に揺動させる船外機本体1のステアリング動作は、ステアリング18の手動操作によって行われる。操船者がステアリング18を左右に旋回させると、ステアリングブラケット15と操舵軸12が一体的に揺動して、ステアリングブラケット15及び操舵軸12と固定関係にある船外機本体1が左右に揺動する。その結果、船体の進行方向が変化する。
船外機の操舵装置は、スイベルブラケット14とステアリングブラケット15の間に、ステアリング動作の負荷荷重を調整する操舵荷重調整装置20を備えている。操舵荷重調整装置20の主要部分は、スイベルブラケット14の上面とアーム部17の下面の間の空間Sの前方に位置し、操舵荷重調整装置20の一部(後述する負荷吸収部22b)が空間S内に入り込んでいる。操舵荷重調整装置20は、支持板21と、摩擦板22と、操作部材23と、一対のパッド部材24,25と、軸ボルト26と、を有している。操舵荷重調整装置20は、左右一対の懸架部40を介してアーム部17に支持される。
図5及び図6に示すように、支持板21は、ベース部21aと、ベース部21aから二股状になって後方へ延びる一対の延設部21bと、を有している。ステアリングブラケット15のアーム部17は、左右に突出する一対の側方突出部17aを有している。一対の側方突出部17aと一対の延設部21bがそれぞれ懸架部40を介して接続されており、支持板21は、ステアリングブラケット15と共に揺動する。
図2から図4には左側の懸架部40を示しているが、右側の懸架部40も同様の構成を有している。左右の懸架部40はそれぞれ、軸部材41と、ボルト42と、ナット43と、スプリング44と、を備えている。アーム部17の側方突出部17aには、上下方向に貫通する貫通穴17bが形成されている。軸部材41は、貫通穴17bに挿入されて側方突出部17aの下方に突出する円筒状の部材であり、軸部材41の内部にはボルト挿通穴41aが形成されている。支持板21の延設部21bには、ボルト挿通穴41aに連通する貫通穴21cが形成されている。
側方突出部17aの上面に締結板45が支持される。軸部材41の上端が締結板45に当接し、軸部材41の下端が支持板21の延設部21bに当接する。締結板45の貫通穴45aと、軸部材41のボルト挿通穴41aと、延設部21bの貫通穴21cに対して、ボルト42が挿入される。ボルト42は頭部42aを締結板45に当接させた位置で挿入が規制される。この状態で、ボルト42の先端が延設部21bの下方に突出してナット43に螺合する。ナット43はワッシャ46に当接し、ワッシャ46が延設部21bの下面に当接する。
側方突出部17aと延設部21bの間にスプリング44が配置される。スプリング44は、軸部材41の外周面を囲む圧縮コイルバネであり、ナット43に対してボルト42を締め付けると圧縮変形して、側方突出部17aと延設部21bを離間させる方向の付勢力を生じる。この付勢力によって、側方突出部17aが締結板45に下方から当接した状態(図2から図4)が通常の状態となる。
支持板21のベース部21aには上部ナット27と制限ピン28が設けられている。上部ナット27と制限ピン28はそれぞれ溶接等によって支持板21に固定されており、制限ピン28がベース部21aの前縁寄りに位置し、上部ナット27が制限ピン28の後方に位置している。上部ナット27は、ベース部21aの上面に位置し、内部にネジ穴を有する。ベース部21aには上部ナット27のネジ穴に連通する貫通穴が形成されている。制限ピン28はベース部21aから下方に突出する円柱形状を有している。
図2に示すように、上部ナット27のネジ穴に軸ボルト26が挿入されている。軸ボルト26は、円柱状の軸部の外周面にネジを形成したものであり、軸方向に延びる一対の平行な側平面26aを有している。側平面26aにはネジが形成されていない。軸ボルト26は、上部ナット27のネジ穴に螺合する。
摩擦板22は、円弧板部22aと、負荷吸収部22bと、支持板部22cと、を有している。円弧板部22aは、横幅方向の中央部が最も前方に突出し、中央部から左右に進むにつれて後方へ湾曲する円弧形状の板状部分である。
図2に示すように、負荷吸収部22bは、船外機の側方から見て、後方(船外機本体1側)に向けてU字形状に形成されている。負荷吸収部22bは、円弧板部22aの横幅方向の中央部から後方に突出して、チルト軸11の上方で下方へ湾曲しながら前方へ折り返されており、スイベルブラケット14とアーム部17の間の空間Sに位置している。負荷吸収部22b(より詳しくは、U字形状の湾曲した先端を除く上辺部と下辺部)は、空間Sを挟んで対向するスイベルブラケット14の上部及びアーム部17の下部とほぼ平行になっている。
負荷吸収部22bからさらに下方に向けて屈曲されて、支持板部22cが形成されている。図2に示すように、スイベルブラケット14の前端部には、左右一対の取付部14cが設けられており、支持板部22cが取付部14cに対して前方からボルト留めで固定される。つまり、摩擦板22は、支持板部22cを基端とした片持ち構造でスイベルブラケット14に支持されている。そして摩擦板22は、負荷吸収部22bの箇所において、上方からの荷重に対して変形しやすい(バネ定数が小さい)構成になっている。
操作部材23は、支持板21のベース部21aの下面側に位置するベース部23aと、ベース部23aから前方に延びる把持部23bと、を有している。ベース部23aには嵌合穴23cが形成されている。嵌合穴23cは、軸ボルト26の側平面26aに対応する直線部を含む非円形形状の穴であり、軸ボルト26に対して回転規制された状態で嵌合する。把持部23bを左右へ揺動させると、操作部材23が軸ボルト26と共に回動する。
操作部材23のベース部23aにはさらに、嵌合穴23cを中心とする円弧形状の操作制限用長穴23d(図2に断面視で一部を示す)が形成されている。制限ピン28が操作制限用長穴23dに挿入されている。制限ピン28が操作制限用長穴23dの端部に当接することで、操作部材23の揺動範囲が制限される。
パッド部材24とパッド部材25は、摩擦板22の円弧板部22aを上下から挟む関係で設けられている。パッド部材24は、パッド保持板24aと、パッド保持板24aの下面に設けた摩擦パッド24bとによって構成されており、ベース部23aと円弧板部22aとの間(ベース部23aの下方、円弧板部22aの上方)に位置している。パッド部材25は、パッド保持板25aと、パッド保持板25aの上面に設けた摩擦パッド25bとによって構成されており、円弧板部22aの下方に位置している。摩擦パッド24bと摩擦パッド25bは、所定の摩擦係数を有する摩擦部材である。パッド部材24とパッド部材25は、軸ボルト26を介して支持板21及びステアリングブラケット15と共に揺動し、さらに軸ボルト26に沿って上下に移動可能である。
上部ナット27のネジ穴に螺合し且つ嵌合穴23cに嵌合する軸ボルト26は、さらに下方に延びて、パッド部材24及びパッド部材25を貫通して下方に突出し、下部ナット29のネジ穴に螺合する。パッド保持板25aの下面に接するワッシャ30に対して、下部ナット29が下方から当接する。
以上の構成の操舵荷重調整装置20では、軸ボルト26に対する下部ナット29の締め付けの程度に応じて、パッド部材24及びパッド部材25と摩擦板22との間に働く摩擦力(摩擦抵抗)が変化する。スイベルブラケット14側に支持された摩擦板22に対するパッド部材24及びパッド部材25の摩擦力の変化によって、ステアリングブラケット15の操舵荷重が調整される。
操舵荷重調整装置20の初期状態では、パッド部材24の摩擦パッド24bとパッド部材25の摩擦パッド25bが円弧板部22aに軽く接触して適度な抵抗感を与えて、操舵軸12を中心とするステアリングブラケット15の揺動、すなわちステアリング18の操舵を自在に行えるように設定する。
把持部23bを把持して操作部材23を締め付け方向に回動させると、支持板21と下部ナット29の間隔を狭くさせる力が加わり、円弧板部22aの両側から摩擦パッド24bと摩擦パッド25bが圧接し、摩擦によって支持板21と摩擦板22の間の回動抵抗が増大する。これにより、支持板21が取り付けられているステアリングブラケット15の操舵荷重が大きくなる。逆に、操作部材23を締め付け方向と反対方向に回動させると、摩擦板22への摩擦力が小さくなって、ステアリングブラケット15の操舵荷重が小さくなる。操作部材23の回動方向と操作量に応じて操舵荷重を適宜変更することができる。また、操作部材23を締め付け方向に所定位置まで回動させると、摩擦係合によってステアリングブラケット15の操舵角を固定した状態にできる。円弧板部22aは、操舵軸12を中心としてステアリングブラケット15が揺動するときの、パッド部材24及びパッド部材25の移動軌跡に沿う円弧形状であるため、所望の操舵角でステアリングブラケット15の操舵負荷を任意に調整することができる。
ところで、操船者がステアリング18を抑え込むなどして、操舵荷重調整装置20に対して上方から下方に向けての負荷が加わる場合がある。図1に示すように、操舵軸12により軸支される位置からアーム部17及びステアリング18が前方に長く延びており、ステアリング18を上方から抑え込むと、操舵荷重調整装置20の部分に大きな荷重が作用しやすい。
本実施の形態の操舵装置では、上方から下方に向けて大きな荷重が加わったときに、懸架部40によって負荷を吸収することができる。ステアリング18等に上方から荷重がかかると、アーム部17の側方突出部17aが下方に変位する。このとき、側方突出部17aの貫通穴17bが軸部材41の外周面に摺接し、軸部材41とその下方の支持板21(延設部21b)を直接押し下げずに、スプリング44の撓みを増大させながら側方突出部17aのみが下方に移動する。この動作の間は、支持板21と摩擦板22の位置関係に影響を及ぼさずに、スプリング44の変形により負荷を吸収することができる。すなわち、スプリング44が懸架部40における負荷吸収部として機能して、摩擦板22の円弧板部22aとパッド部材24及びパッド部材25との接触状態を変化させずに、上方からの荷重を吸収できる。
さらに操舵荷重調整装置20には、上方からの荷重に対して変形しやすい(バネ定数が小さい)構成として、摩擦板22に負荷吸収部22bを設けている。上方から荷重を受けた懸架部40がスプリング44の撓み限界に達すると、支持板21にも荷重が伝わるようになる。このような所定値以上の大きな負荷が加わった場合、摩擦板22のうちバネ定数が小さい部分として設けた負荷吸収部22bが変形して負荷を吸収する。負荷吸収部22bが優先的に変形することで、パッド部材24及びパッド部材25の上下方向の位置変化に対する円弧板部22aの追従性が向上する。その結果、円弧板部22aとパッド部材24及びパッド部材25との接触状態の変化、すなわち操舵負荷の変化が抑制される。
懸架部40における負荷吸収部であるスプリング44のバネ定数は、摩擦板22の負荷吸収部22bのバネ定数よりも小さい。従って、ステアリングブラケット15を含む操舵装置に対して上方から大きな荷重が加わると、バネ定数が小さい懸架部40のスプリング44での負荷吸収(変形)が先に行われ、懸架部40での負荷吸収が限界に達すると、摩擦板22の負荷吸収部22bでの負荷吸収(変形)が行われる。
このように、操舵荷重調整装置20がステアリングブラケット15(アーム部17)に支持される部分に懸架部40を設け、懸架部40と摩擦板22のそれぞれに、上方からの荷重を吸収する負荷吸収部を備えている。これにより、操作部材23の操作とは異なる外部からの荷重入力を起因とする操舵フィーリングの変化を防ぎ、操舵荷重を安定させて良好な操舵性を確保することができる。懸架部40と摩擦板22の2段階で負荷吸収を行うので、耐久性が高く優れた耐荷重性能を得ることができる。
また、スプリング44と負荷吸収部22bのバネ定数を異ならせて、摩擦板22に負荷がかかる前に、懸架部40で優先的に負荷を軽減するので、パッド部材24及びパッド部材25の上下方向の変化に対する摩擦板22の追従性を向上させて、操舵フィーリングの変化をより確実に防ぐことができる。
アーム部17の左右両側に懸架部40を設けているので、ある程度傾いた方向から荷重が加わる場合でも、左右の懸架部40でスプリング44の変形量を互いに異ならせるなどして、効率的且つ確実に負荷を吸収できる。
負荷吸収部22bは、円弧板部22aから後方(船外機本体1側)に突出し、スイベルブラケット14とステアリングブラケット15のアーム部17との間の空間Sに位置するU字形状になっている。より詳しくは、負荷吸収部22bの先端(U字形状の後方端部)が、チルト軸11の上方に位置している。スイベルブラケット14とステアリングブラケット15の間の空間Sには、操舵に必要な関連部品(図示を省略するリンク部材やケーブル類)が設けられており、負荷吸収部22bは、これらの操舵関連部品と共に、空間Sを有効利用して配置されている。従って、スペース効率に優れた構成によって、操舵荷重調整装置20に加わる負荷を吸収して操舵荷重を安定させることができる。
懸架部40では、軸部材41の長さの変更や、バネ力の異なるスプリング44への変更によって、負荷吸収性能の調整が可能である。
摩擦板22の負荷吸収部22bの変形のしやすさは、その形状や板厚等によって適宜設定することができる。例えば、負荷吸収部22bの中央部分に肉抜き部を形成することでバネ定数を小さくしてもよい。これにより、懸架部40で吸収する以上の大きさの負荷が加わったときの摩擦板22の追従性を変化させることができる。
図5に示すように、ステアリングブラケット15のアーム部17には、左右一対の側方突出部17aよりも後方(船外機本体1側)に、左右一対のストッパボス17cが設けられている。ストッパボス17cはアーム部17から側方に突出しており、一対のストッパボス17cの間隔が、スイベルブラケット14の凹部14bの横幅よりも大きい。従って、アーム部17を上面視すると、図6に示すように、一対のストッパボス17cが一対の被支持部14aに重なる(各ストッパボス17cが各被支持部14aの上方に位置する)関係になる。
上方からの荷重によってステアリングブラケット15のアーム部17が下方に所定量以上変位すると、ストッパボス17cがスイベルブラケット14の被支持部14aの上面に当接して、それ以上のアーム部17の移動を規制する。スイベルブラケット14へのストッパボス17cの当接は、上述した懸架部40のスプリング44と摩擦板22の負荷吸収部22bのそれぞれの変形による負荷吸収の動作を行った後で生じるように設定されている。従って、ストッパボス17cは、上方からスイベルブラケット14に当接する負荷受け部として機能し、懸架部40と摩擦板22に所定値以上の負荷をかけずに操舵荷重調整装置20を保護することができる。
図5及び図6に示すように、ストッパボス17cは、懸架部40や摩擦板22の負荷吸収部22bよりも後方(船外機本体1側)に位置している。ステアリング18やステアリングブラケット15(アーム部17)に上方から荷重が加わると、操舵軸12がスイベルブラケット14の支持を受けている箇所(操舵軸穴)を支点として、ステアリングブラケット15はアーム部17をスイベルブラケット14に近づける方向に傾動しようとする。懸架部40や摩擦板22の負荷吸収部22bよりも後方にストッパボス17cを設けることで、操舵軸12により近い位置でストッパボス17cがスイベルブラケット14の被支持部14aに当接するので、ステアリングブラケット15の傾動量を小さくして、懸架部40や操舵荷重調整装置20にかかる負荷を少なくさせる効果が得られる。
以上のように、本実施の形態の船外機の操舵装置では、操舵荷重調整装置20をステアリングブラケット15(アーム部17)に支持させる懸架部40と、操舵荷重調整装置20を構成する摩擦板22とがそれぞれ、上方からの荷重を吸収する負荷吸収部(スプリング44、負荷吸収部22b)を備えている。これにより、船外機の操舵荷重を安定させて操舵フィーリングの変化が少ない良好な操舵性を実現し、さらに上方から作用する荷重に対する耐久性を向上させることができる。
懸架部40のスプリング44と摩擦板22の負荷吸収部22bはそれぞれ、バネ定数の設定の自由度が大きく、上方からの荷重に対する摩擦板22の追従性を高めて操舵フィーリングの向上を容易に実現しやすい。
懸架部40はアーム部17の左右のスペースを有効利用して配置されており、アーム部17から突出する左右一対の側方突出部17aに軸部材41を挿通し、軸部材41の外側にスプリング44を組み付けている。また、摩擦板22の負荷吸収部22bは、スイベルブラケット14とステアリングブラケット15の間の空間Sを有効利用して配置されている。従って、懸架部40と操舵荷重調整装置20のそれぞれで、シンプル且つスペース効率に優れた構成によって上方からの負荷吸収を実現している。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状等については、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、懸架部40における負荷吸収部は、スプリング44のような圧縮コイルバネ以外に、板バネ等の別種のバネや、ゴム等の弾性体を用いてもよい。
摩擦板22の負荷吸収部は、負荷吸収部22bのようなU字形状に限られず、上方からの荷重を効率的に吸収できるものであれば、異なる形状であってもよい。
本発明の船外機の操舵装置は、船外機の操舵荷重を安定させて良好な操舵性を実現し、さらにステアリングに上方から荷重が作用しても耐久性に優れるという効果を有し、特に操舵装置に対して上方からの荷重が加わりやすい構造の船外機に有用である。
1 :船外機本体
10 :取付装置
11 :チルト軸
12 :操舵軸
13 :クランプブラケット
14 :スイベルブラケット
14a :被支持部
14b :凹部
15 :ステアリングブラケット
17 :アーム部
17a :側方突出部
17c :ストッパボス(負荷受け部)
18 :ステアリング
20 :操舵荷重調整装置
21 :支持板
22 :摩擦板
22a :円弧板部
22b :負荷吸収部(操舵荷重調整装置の負荷吸収部)
23 :操作部材
24 :パッド部材
24b :摩擦パッド
25 :パッド部材
25b :摩擦パッド
26 :軸ボルト
40 :懸架部
41 :軸部材
42 :ボルト
44 :スプリング(懸架部の負荷吸収部)

Claims (4)

  1. ステアリングブラケットとスイベルブラケットの間に、ステアリングの操舵に伴うステアリング操作への負荷荷重を調整する操舵荷重調整装置と、前記ステアリングブラケットに前記操舵荷重調整装置を支持させる懸架部と、を備え、
    前記懸架部と前記操舵荷重調整装置のそれぞれに、前記ステアリングブラケットに上方からかかる荷重を吸収する負荷吸収部を設けたことを特徴とする船外機の操舵装置。
  2. 前記懸架部の前記負荷吸収部のバネ定数は、前記操舵荷重調整装置の前記負荷吸収部のバネ定数よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の船外機の操舵装置。
  3. 前記ステアリングブラケットに負荷受け部を備え、
    前記負荷受け部が上方から前記スイベルブラケットに当接して、前記懸架部と前記操舵荷重調整装置とに所定値以上の荷重がかかるのを防ぐことを特徴とする請求項1又は2に記載の船外機の操舵装置。
  4. 前記負荷受け部は、前記操舵荷重調整装置の前記負荷吸収部よりも船外機本体側に位置することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の船外機の操舵装置。
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