JP2021065844A - 多糖類カラム担体が大型カラムに充填された充填ベッドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、スラリーを送液することにより大型カラムに担体を充填する方法において、従来の方法よりも高い充填率で、再現性よく良好なクロマトピークを得ることのできる充填ベッドを製造する方法を提供することを目的としている。【解決手段】円筒体、下部円盤状フィルター、円盤体、上部円盤状フィルターおよび噴出口を有するノズルを備えたカラムパッキング装置を用いて多糖類カラム担体の充填ベッドを製造する方法であって、(A)ポンプ脈動抑制装置を備えるポンプ、無脈動ポンプ、またはポンプ脈動抑制装置を備える無脈動ポンプを用いて担体を含むスラリーをノズルから噴出させ、一次充填ベッドを形成する一次充填工程、(B)上部円盤状フィルターからバッファーを軸流方向に通液させ一次充填ベッドを圧密する工程、(C)ノズルからスラリーを一次充填ベッドに噴出させ、二次充填ベッドを形成する二次充填工程、を含む充填ベッドの製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は、多糖類カラム担体を大型カラムに充填して充填ベッドを製造する方法に関する。
バイオセパレーション分野では、目的物精製のためにカラムクロマトグラフィーが用いられることが多い。通例、カラム担体は、カラムにポンプ送液、注入又は吸引された離散粒子の懸濁液(スラリーとして知られる)を圧密化することにより形成され、いわゆる、充填ベッドとしてカラム内に収容される。
他方、大型カラムのような大規模なカラムは、規定の濃度の担体粒子を有する所定の体積のスラリーをカラム内に吸引又は注入することによって製造される。例えばカラム下部からスラリーを導入してカラム上部とカラム下部との間に設置された可動アダプターを下方に移動させることにより、スラリー中の液体を外部に排出して充填ベッドを形成したり、または、スプレーノズルを利用して、カラム内上部よりスラリーをカラム内に噴出し、カラム下部より液体を排出することにより、充填ベッドを形成させたりする(特許文献1)。
この様に、この手順中に過剰の液体はカラム出口から追い出されるが、担体粒子はこれらの担体粒子が通り抜けられないような小さい細孔を有するフィルター物質、いわゆる「ベッド支持体」によって保持されることになる。その後、充填ベッドが最適な圧縮度で圧縮されたらパッキングプロセスは終了である。
S.C.Siu, C.Chia, Y.Mok, P.Pattnaik, Biotechnol. Prog.,2014, 30, 1319-1325.
上記特許文献1に記載される充填手法はpack in place法とも呼ばれているが、当該方法では特に大型カラムでは良好なクロマトピークを得ることが容易ではない。製造されたカラムの充填率が低い場合、長期間の使用や高線速による使用により充填ベッド高が低下し、カラム上部に隙間ができるといった問題が起こる。そうすると、担体の再充填を行う必要があり、再充填による費用損失、機会損失を受けることになる。
非特許文献1ではガラス担体の充填において、充填後に流体圧を複数回与えることで充填ベッドを安定化させる充填方法を提案している。しかしながら、上記の方法を弾性樹脂担体のカラム充填に適用すると充填ベッドが復元してしまい、所定の充填率を得るのは難しいといった問題がある。
弾性樹脂担体を用いる場合、pack in place充填を行った後に上部円盤状フィルターを押し下げて、カラム体積を小さくすることで充填率を上昇させることができるが、この手法を用いるとフィルター部のO-ring などのカラム部品を摩耗させてしまう。
上記問題に鑑み、本発明は、スラリーを送液することにより大型カラムに担体を充填する方法において、従来の方法よりも高い充填率で、再現性よく良好なクロマトピークを得ることのできる充填ベッドを製造する方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、ポンプの脈動を抑えてスラリーを圧送して一次充填ベッドを形成し、その後バッファーを軸流方向に送液させて一次充填ベッドを圧密させた後、一次充填ベッドにスラリーを再噴出させることで、従来の方法よりも高い充填率かつ再現性よく良好なクロマトピークを得ることのできる充填ベッドが形成されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、直径30cm以上270cm以下の内径を有する円筒体と、該円筒体内下部を横断する下部円盤状フィルターと、該下部円盤状フィルターの上方に配設された円盤体と、該円盤体下面に前記円筒体内を横断する上部円盤状フィルターおよび噴出口を有するノズルとを備えたカラムパッキング装置を用いて、前記下部円盤状フィルターの上に多糖類カラム担体の充填ベッドを製造する方法であって、
(A)ポンプ脈動抑制装置を備えるポンプ、無脈動ポンプ、またはポンプ脈動抑制装置を備える無脈動ポンプを用いて前記担体を含むスラリーを圧送して前記ノズルから噴出させ、一次充填をベッド形成する一次充填工程、
(B)前記上部円盤状フィルターからバッファーを軸流方向に通液させ前記一次充填ベッドを圧密する工程、
(C)前記ノズルから前記スラリーを前記一次充填ベッドに少なくとも一回噴出させ、二次充填ベッドを形成する二次充填工程、
を含む充填ベッドの製造方法に関する。
(A)ポンプ脈動抑制装置を備えるポンプ、無脈動ポンプ、またはポンプ脈動抑制装置を備える無脈動ポンプを用いて前記担体を含むスラリーを圧送して前記ノズルから噴出させ、一次充填をベッド形成する一次充填工程、
(B)前記上部円盤状フィルターからバッファーを軸流方向に通液させ前記一次充填ベッドを圧密する工程、
(C)前記ノズルから前記スラリーを前記一次充填ベッドに少なくとも一回噴出させ、二次充填ベッドを形成する二次充填工程、
を含む充填ベッドの製造方法に関する。
本発明では、前記工程(C)のスラリー噴出前に、ノズルからバッファーを噴出させ、前記一次充填ベッドを圧縮させることが好ましい。
本発明では、スラリーの担体濃度範囲を18体積%以上60体積%以下とすることが好ましい。
本発明では、工程(A)終了時におけるカラム充填率を65%以上90%以下とすることが好ましい。
本発明では、工程(A)におけるスラリーの充填停止時のカラム線速度の範囲を400cm/hr以上1200cm/hr以下とすることが好ましい。
本発明では、工程(B)におけるバッファーのカラム線速度は段階的もしくは連続的に上昇させ、その上限値を200cm/hr以上600cm/hr以下とすることが好ましい。
本発明では、工程(C)におけるスラリーの充填停止時のカラム線速度の範囲を400cm/hr以上1000cm/hr以下とすることが好ましい。
本発明では、工程(C)におけるバッファーのカラム線速度の最大値を400cm/hr以上1200cm/hr以下とすることが好ましい。
本発明では、工程(C)において、バッファーを噴出させる時間は1分以上20分以下が好ましい。
本発明では、二次充填ベッド形成終了時のカラム圧力/二次充填ベッド高を0.01Mpa/cm以上、0.025Mpa/cm以下とすることが好ましい。
本発明において、下記カラム性能評価法に従って得られるクロマトグラムが、形状:シングルピーク、理論段数:1500以上、アシンメトリー:0.7以上1.7以下となる充填ベッドを製造することが好ましい。
(カラム性能評価法)
ピーク形成用試料:濃度0.5mol/Lの塩水又は濃度10mg/mLのアセトン水
試料チャージ量:1.0L
移動相:水又は0.2mol/Lの塩水
移動相線速:48cm/hr
検知:電気伝導度
ピーク形成用試料:濃度0.5mol/Lの塩水又は濃度10mg/mLのアセトン水
試料チャージ量:1.0L
移動相:水又は0.2mol/Lの塩水
移動相線速:48cm/hr
検知:電気伝導度
本発明では、ポンプ脈動抑制装置が、パルセーションダンパー、又はアキュムレーターであることが好ましい。
本発明では、無脈動ポンプが、クワトロダイヤフラムポンプ、ギヤポンプ、マグネットポンプ、モーノポンプ、又はスムーズフローポンプであることが好ましい。
本発明では、スラリーを圧送するポンプの最大吐出カラム線速度が1500cm/hr超3950cm/hr以下となることが好ましい。
本発明では、多糖類カラム担体が、累積体積分布の中間粒径としての平均粒子径50〜100μmを有することが好ましい。
本発明によれば、スラリーを送液することにより大型カラムに担体を充填する方法において、従来のpack in place法よりも高い充填率で再現性よく良好なクロマトピークを得ることのできる充填ベッドを製造することが可能となる。
本発明は、直径30cm以上270cm以下の内径を有する円筒体と、該円筒体内下部を横断する円盤状フィルターと、該フィルターの上方に配設された円盤体と、この円盤体下面に噴出口を有するノズルとを備えたカラムパッキング装置を用い、多糖類カラム担体を含むスラリーをポンプ圧送して前記ノズルから噴出させ、円盤状フィルターの上に該担体の充填ベッドを製造する方法(以下、pack in place法ともいう)に関するものであり、pack in place法を一次充填工程(A)、圧密工程(B)、二次充填工程(C)に分割した充填ベッドを製造する方法(以下、分割pack in place法ともいう)に関するものである。
本発明で使用される分割pack in place法について図を参照して説明する。
カラムパッキング装置20は、例えば、スラリータンク2と、バッファータンク4と、大型カラム(円筒体9)と、スラリータンク2と円筒体9を接続するスラリー送液ライン15と、バッファータンク4と円筒体9を接続するバッファー送液ライン16とスラリー送液ライン15上のスラリー送液ポンプ5と、バッファー送液ライン16上のバッファー送液ポンプ7と、送液ポンプ5に直列に接続される脈動抑制装置6から構成される。スラリータンク2には、所定の担体と溶媒を含むスラリー1が収容されており、送液ポンプ5及び脈動抑制装置6により、スラリー送液ライン15を通じて円筒体9に送液(圧送)される。バッファータンク4には、任意のバッファー3が収容されており、バッファー送液ポンプ7によりバッファー送液ライン16を通じて円筒体9に送液(圧送)される。
円筒体9は、例えば、円筒体上端に設置される上部蓋体8、円筒体内に収容される円盤体17、円盤体下面に設置され円筒体内を横断する上部円盤状フィルター11、円盤体下面に設置されるノズル12、円筒体内に収容されかつ前記フィルターよりも下方に配設される下部円盤状フィルター13、円筒体下端を構成する底面部10、及び前記下部円盤状フィルターよりも下方で円筒体9に接続する(図示例では円筒体底面部10に接続する)排出ライン14から構成される。
一次充填工程(A)では、円筒体9の内部は、スラリー1を送液する前に、所定の溶媒で満たされていてもよく、送液されたスラリー1は、上部蓋体8から流入し、円盤体下面のノズル12の噴出口から噴出される。噴出されたスラリー1の担体は、円筒体内部において、低面部10の上に配置され、担体の粒径よりも小さい粒径を有する円盤状フィルター13上に堆積して圧密化される。スラリー1の溶媒は、円盤状フィルター13を通り抜けて、排出ライン14から円筒体9の外部に排出される。スラリー1の送液は、所定の一次充填ベッド高が形成されるまで、行えばよい。
圧密工程(B)ではバッファー3が上部円盤状フィルター11から流入し下部円盤状フィルター13を通り抜けて、排出ライン14から円筒体9の外部に排出される。これにより上記で形成された充填ベッドが圧密化される。
二次充填工程(C)では、送液されたスラリー1が上部蓋体8から流入し、円盤体下面のノズル12の噴出口から再度噴出され、所定の充填ベッド高が形成されることで充填が完了する。前記スラリー1の再噴出前に、送液されたバッファー3が上部蓋体8から流入し、円盤体下面のノズル12の噴出口から再度噴出され、充填ベッド高が水圧により圧縮されることがより好ましい。
スラリータンクは、スラリーを収容することができる限り、金属、プラスチック等から形成されてもよく、スラリータンクの形状は、円筒形、直方体形、球形等の任意の形状であってもよい。
スラリーは、所定のカラム担体と溶媒の混合物であればよい。多糖類カラム担体としては、セルロースカラム担体等が挙げられるが、イオン交換カラム担体(カチオン交換カラム担体、アニオン交換カラム担体)等の弾性樹脂担体であっても良い。中でも、セルロースカラム担体が好ましい。
セルロースカラム担体としては、本発明の効果が得られるものであれば特に制限されないが、例えば、Kaneka KncapA、Kaneka KancapA3Gなどが挙げられる。
多糖類カラム担体(好ましくはセルロースカラム担体)は、累積体積分布の中間粒径としての平均粒子径50〜100μmを有することが好ましく、該平均粒子径60〜90μmを有することがより好ましい。上記スラリーは、多糖類カラム担体をまず、分散溶媒に分散させて調製すればよく、従来公知の分散剤を添加してもよい。
溶媒は、例えば、水系溶媒;アルコール系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒などの有機溶媒等であってもよく、好ましくは水系溶媒、アルコール系溶媒であり、より好ましくは水、または水とエタノールの混和溶媒である。水とエタノールの混和溶媒はエタノール濃度が30体積%以下であることが好ましい。
スラリータンクに収容されるスラリーのスラリー濃度は、18体積%以上、60体積%以下であることが好ましく、30体積%以上、40体積%以下であることがより好ましい。18体積%未満のスラリー濃度では、大きなスラリータンク容量が要求され、60体積%超のスラリー濃度ではスラリー粘度が高くなるため、下記で説明するポンプでの送液が容易ではなくなる。なお、スラリー濃度はスラリータンクよりスラリーをサンプリングし、多糖類カラム担体を沈降、タッピングし、多糖類カラム担体沈降体積を全液量体積で割った値で評価することができる。
スラリー送液ラインは、スラリータンクと円筒体を接続するものであれば特に限定されないが、金属、プラスチック等の材料から構成される管状構造を有することが好ましい。
スラリー送液ポンプは、容積式ポンプであってもよい。
容積式ポンプとしては、ピストンポンプ、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプ、ウイングポンプ等の往復動ポンプ、偏心ポンプ、ねじポンプ等の回転ポンプ等が挙げられる。
中でも、往復動ポンプが好ましく、ダイヤフラムポンプがより好ましい。ダイヤフラムポンプは、逆止弁の働きによって液の吸引と吐出が交互に行われるものであればよい。
ダイヤフラムポンプとしては、例えば、タプフロー社製ダイヤフラムポンプTHU203、タプフロー社製T−100、タプフロー社製T−200、タプフロー社製T−400、タプフロー社製T−800、タプフロー社製T−50等が挙げられる。
バッファー送液ラインは、スラリータンクと円筒体を接続するものであれば特に限定されないが、金属、プラスチック等の材料から構成される管状構造を有することが好ましい。
バッファー送液ポンプは、容積式ポンプであってもよい。容積式ポンプとしては、ピストンポンプ、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプ、ウイングポンプ等の往復動ポンプ、偏心ポンプ、ねじポンプ等の回転ポンプ等が挙げられる。
ポンプ脈動を抑制する方法としては、送液ポンプと円筒体のライン間に脈動抑制装置を設置することが挙げられる。脈動抑制装置は、例えば、送液ポンプ吐出側の配管に連結され、吸引及び吐出時の圧変動や量変動を均一にするように、吐出量や吐出圧力の瞬時的変動を窒素ガスが封入されたブラダやエアーチャンバー等によって緩和する装置であればよい。
具体的な脈動抑制装置としてパルセーションダンパー、アキュムレーター等が使用できる。脈動抑制装置は、送液ポンプに対して1つ又は複数を直列又は並列につないでもよい。脈動抑制装置は、例えば直径10〜100mm程度、好ましくは直径10〜60mmを有する管状構造を有しており、この管状構造を介して送液ポンプ側のラインと円筒体側のラインとが接続されていてもよい。
脈動抑制装置としては、パルセーションダンパー(DT200PT(直径45mmの管状構造を有し、当該管状構造を介して送液ポンプ側と円筒体側を接続する) タプフロー社製、PD50PTT(直径19mmの管状構造を有し、当該管状構造を介して送液ポンプ側と円筒体側を接続する) タプフロー社製、AD−TTNシリーズ 株式会社ヤマダコーポレーション製、ADシリーズ 株式会社ヤマダコーポレーション製)、アキュムレーター(Nシリーズ、Aシリーズ、Jシリーズ、日本アキュムレーター株式会社製)等が使用できる。
また、脈動抑制装置を設置する代わりに、無脈動ポンプ、または脈動抑制装置を備える無脈動ポンプを使用することが好ましい。
無脈動ポンプは、吸引及び吐出時の圧変動や量変動を均一にするものであればよい。
無脈動ポンプは、好ましくはクワトロダイヤフラムポンプ、ギヤポンプ、マグネットポンプ、モーノポンプ、スムーズフローポンプ等である。
無脈動ポンプとしては、クワトロダイヤフラムポンプ(QF150シリーズ、QF1200シリーズ、QF4400シリーズ、QF20K、クワトロフロー社製等)、ギヤポンプ(MC型シールレスギアポンプ、大東工業株式会社;CF型ステンレスロータリーポンプ、PF型ステンレスロータリーポンプ、株式会社花塚製作所製等)、マグネットポンプ(ND・MD−F型、MX・MXM型マグネットポンプ、株式会社イワキ製;TSN型、TS型、TSM型マグネットポンプ、株式会社トーケミ製;YD−GV/GVF型バルブレス自吸式マグネットポンプ、YD−GS/GSF型シールレスマグネットポンプ、株式会社ワールドケミカル製;SLシリーズシールレスポンプ、エレポン化工機製等)、モーノポンプ(NE型、NY型・NYT型、NYS型ヘイシンモーノポンプ(登録商標)、兵神装備株式会社製等)、スムーズフローポンプ(TPL、XPL、APL、BPL、PL、PLSS、Q、株式会社タクミナ製等)等を使用することができる。
大型カラム(円筒体)は、本発明の効果が得られるものであれば材質及び形状において特に制限されない。大型カラム(円筒体)は、直径30cm以上270cm以下の内径を有し、直径40cm以上240cm以下の内径を有することが好ましく、直径50cm以上200cm以下の内径を有することがより好ましく、直径60cm以上150cm以下の内径を有することがさらに好ましい。
円筒体は、円筒体上部蓋体と円筒体上面部とこれらを接続する円筒形状を有していればよく、円筒体上部蓋体と円筒体下部との間に、円筒体の内周囲に沿って円盤体が配置されていてもよい。
円盤体は、円筒体上部蓋体側に近くなるように、円筒体上方に配設されていることが好ましい。当該円盤体下面には、スラリーを噴出するための噴出口を有するノズルが設置されていてもよい。円盤体は、使用するスラリーや必要とされる充填ベッド高に応じて、上下方向に移動してもよい。
上部円盤状フィルターは、円盤体を横断していてもよく、円盤体底面部(この場合円盤体底面部は、円盤状フィルターを支持でき、溶媒を通液できる構造を有する)下にあってもよく、スラリーの担体と溶媒を分けることができるように、所定の孔径を有していればよい。
ノズルは、円盤体に1つ又は複数存在してもよく、円盤体に1つ存在することが好ましい。ノズルの噴出口の形状や構造は、スラリーによってノズルが詰まらない限り、特に制限されない。
下部円盤状フィルターは、円筒体底面部を横断していてもよく、円筒体底面部(この場合円筒体底面部は、円盤状フィルターを支持でき、溶媒を通液できる構造を有する)上にあってもよく、スラリーの担体と溶媒を分けることができるように、所定の孔径を有していればよい。カラム担体が円盤状フィルター上に堆積して充填ベッドが形成され、一方、スラリーの溶媒は円盤状フィルターの孔径を通過して、円筒体外部に排出される。
スラリーを大型カラム(円筒体)に充填する前に、カラム内をバッファーで満たし、カラム内の空気を除去することが好ましい。前記バッファーとしては水、0.2mol/Lの塩水等を用いることができる。その後、スラリーを送液ポンプでスラリータンクから円筒体に送液し、円筒体の円盤体下部のノズルからスラリーを噴出することで、一次充填ベッドが所定のベッド高まで形成される。
一次充填工程(A)におけるスラリー送液ポンプの稼働空気圧は0.3Mpa以上1Mpa以下が好ましく、0.35Mpa以上0.55Mpaがより好ましい。
一次充填工程(A)におけるスラリーの充填停止時のカラム線速度は、400cm/hr以上1200cm/hr以下が好ましく、600cm/hr以上900cm/hr以下がより好ましい。
前記スラリーの充填停止時のカラム線速度は、スラリーが送液ラインから大型カラムに導入される際の線速度であってもよく、スラリーが大型カラムを通過した後の線速度であってもよい。好ましくはスラリーが大型カラムを通過した後の線速度であり、大型カラムの直後に接続される配管に設置された流量センサー(例えばクランプオン式流量センサー FD−Q32C 株式会社キーエンス製)で計測してもよい。
一次充填工程(A)における充填停止時のカラム圧力は、0.15Mpa以上0.5Mpa以下が好ましく、0.2Mpa以上0.3Mpa以下がより好ましい。充填停止時のカラム圧力は、例えば、長野計器株式会社製サニタリタイプ防水型デジタル圧力計を用いて測定可能である。
一次充填停止時のベッド高は11cmから18cmが好ましく、15cmから17cmがさらに好ましい
一次充填工程(A)終了時におけるカラム充填率は、65%以上90%以下が好ましく、75%以上90%以下がさらに好ましい。
上記充填率は、前記流量センサーにより測定されたスラリー流量とスラリー濃度から計算しても良い。
一次充填工程(A)中に過剰の液体はカラム出口から追い出されるが、多糖類カラム担体粒子はこれらの多糖類カラム担体粒子が通り抜けられないような小さい細孔を有するフィルター物質、いわゆる「ベッド支持体」によって保持される。
その後、圧密工程(B)において、上部円盤状フィルターからバッファーを軸流方向に通液して一次充填ベッドが圧密化される。バッファーの通液方向が軸流方向でない場合、充填層が乱れてしまい、カラムパフォーマンスの低下につながる恐れがある。また、十分に一次充填ベッドを圧密化するために複数回圧密化を行っても良い。
上記圧密化の後は、充填ベッドの圧力を緩和させるため、所定の時間静置をすることが好ましい。静置は5分以上行うことが好ましく、10分以上行うことがより好ましい。複数回圧密化を行う場合は各圧密化の後に充填ベッドを静置させることが好ましい。
圧密工程(B)時のカラム線速は、バッファーが送液ラインから大型カラムに導入される際の線速度であってもよく、バッファーが大型カラムを通過した後の線速度であってもよい。好ましくはバッファーが大型カラムを通過した後の線速度であり、大型カラムの直後に接続される配管に設置された流量センサー(例えばクランプオン式流量センサー FD−Q32C 株式会社キーエンス製)で計測してもよい。
圧密工程(B)時のカラム線速の上限値は、200cm/hr以上600cm/hr以下が好ましく、250cm/hr以上350cm/hr以下がより好ましい。また、圧密時のカラム線速は、段階的或いは連続的に上昇させるのが好ましく、段階的に上昇させるのがより好ましい。各段階のカラム線速で十分充填ベッドを圧密するのがさらに好ましい。
その後、二次充填工程(C)において、スラリーを送液ポンプでスラリータンクから円筒体に再度送液し、円筒体の円盤体下部のノズルからスラリーを少なくとも一回噴出させることで、充填ベッドが形成される。その際、スラリー送液ポンプでバッファーが送液された後にスラリーが送液されるのがより好ましい。上記スラリーの噴出は複数回に分けて実施しても良い。
二次充填工程(C)におけるスラリー送液ポンプの稼働空気圧は0.3Mpa以上1Mpa以下が好ましく、0.35Mpa以上0.55Mpaがより好ましい。
二次充填工程(C)時のバッファーを送液するカラム線速の上限値は、400cm/hr以上1200cm/hr以下が好ましく、600cm/hr以上800cm/hr以下がより好ましい。バッファーのカラム線速は、一段階で所定のカラム線速としても良いし、段階的或いは連続的に上昇させても良い。
バッファーを送液するカラム線速度は、バッファーが送液ラインから大型カラムに導入される際の線速度であってもよく、バッファーが円盤体下面のノズル噴出口から噴出される際の線速度であってもよく、バッファーが大型カラムを通過した後の線速度であってもよい。
二次充填工程(C)時のバッファーを噴出させる時間は1分以上20分以下が好ましく、3分以上10分以下がより好ましい。
二次充填工程(C)におけるスラリーの充填停止時のカラム線速度は、400cm/hr以上1000cm/hr以下が好ましく、500cm/hr以上750cm/hr以下がより好ましい。
充填停止時のカラム線速度は、スラリーが送液ラインから大型カラムに導入される際の線速度であってもよく、スラリーが円盤体下面のノズル噴出口から噴出される際の線速度であってもよく、スラリーが大型カラムを通過した後の線速度であってもよい。充填停止時のカラム線速度は、好ましくはスラリーが大型カラムを通過した後の線速度であり、前記圧密時の方法で計測してもよい。
二次充填工程(C)の充填停止時のカラム圧力は、バッファーを送液した後スラリーを送液する場合、0.2Mpa以上0.50Mpa以下が好ましく、0.2Mpa以上0.35Mpa以下がより好ましい。
また、バッファーを送液せずにスラリーを送液する場合は、充填停止時のカラム圧力は、0.2Mpa以上0.3Mpa以下がより好ましい。
二次充填ベッド形成終了時のカラム圧力/二次充填ベッド高は、0.01MPa/cm以上、0.025MPa/cm以下であることが好ましく、0.01MPa/cm以上、0.0175MPa/cm以下がより好ましい。充填停止時のカラム圧/二次充填ベッド高を前記好ましい範囲にすることにより、より良好なクロマトピークを得ることができる。
この様にして得られた充填ベッドは、次にカラム性能評価に供されてもよく、バッファーを通液して充填ベッドを平衡化してもよい。
カラム性能評価では、カラム充填評価マーカーを用いてクロマトグラムのピーク形状を評価する。用いるカラム充填評価マーカーとしては、0.5mol/Lの塩水、10mg/mlのアセトン水溶液等が挙げられる。
上記カラム充填評価マーカーをカラムに注入し、バッファーをカラムに通液する。カラム通過液の電気伝導度を検知し、クロマトグラムのピーク形状を評価する。
電気伝導度は、例えば導電率センサ(マイクロゼロ社製、MZS206)等により求めることができる。
(カラム性能評価法)
ピーク形成用試料:濃度0.5mol/Lの塩水又は濃度10mg/mLのアセトン水
試料チャージ量:1L
移動相:水又は0.2mol/Lの塩水
移動相線速:48cm/hr
検知:電気伝導度
ピーク形成用試料:濃度0.5mol/Lの塩水又は濃度10mg/mLのアセトン水
試料チャージ量:1L
移動相:水又は0.2mol/Lの塩水
移動相線速:48cm/hr
検知:電気伝導度
充填状態はカラム高1mあたりの理論段数とアシンメトリーを次式で評価する。
上記式中、σ0.5はピーク半分高さの幅、Lはカラム高を表している。ta、tbはピーク高さ10%の位置で、ta<tc、tb>tcである。
本発明の製造方法で得られる充填ベッドは上記評価方法で評価した際、理論段数が1500以上、アシンメトリーが0.7以上1.7以下であることが望ましい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
多糖類カラム担体としてスラリー濃度34体積%のプロテインA担体(Kaneka KancapA)をスラリータンクに370L調製した。Kaneka KancapAは、累積体積分布の中間粒径として平均粒子径80μmのプロテインA担体である。スラリー溶媒、バッファーは水を使用した。スラリー濃度はスラリータンクよりサンプリングし、100mLのメスシリンダーにスラリーをいれ、一晩沈降させることで測定した。その際に、メスシリンダーはシンフォニアテクノロジー株式会社製バイブレトリーパッカVP−4Dを使用し、タッピングした。
多糖類カラム担体としてスラリー濃度34体積%のプロテインA担体(Kaneka KancapA)をスラリータンクに370L調製した。Kaneka KancapAは、累積体積分布の中間粒径として平均粒子径80μmのプロテインA担体である。スラリー溶媒、バッファーは水を使用した。スラリー濃度はスラリータンクよりサンプリングし、100mLのメスシリンダーにスラリーをいれ、一晩沈降させることで測定した。その際に、メスシリンダーはシンフォニアテクノロジー株式会社製バイブレトリーパッカVP−4Dを使用し、タッピングした。
スラリータンク中のスラリーは佐竹化学機械株式会社製ポータブルミキサーA740を使用して攪拌した。
(一次充填工程A)
スラリーは、バッファーでカラム内を空気抜きされたGE healthcare社製クロマフローカラムに送液した。クロマフローカラムはカラム径80cmのものを使用し、カラム高は20cmに設定した。スラリーの送液はタプフロー社製ダイヤフラムポンプTHU203(内径80cmのカラムに対する最大吐出カラム線速度3950cm/hr)を使用した。ポンプ駆動のための圧縮空気は日立社製マルチドライブスクロールSRL−15DMN6を用いて作製し、ポンプ駆動空気圧はレギュレーターで表1に示す値に調整した脈動抑制装置として、パルセーションダンパー(DT200PT 直径45mmの管状構造を介して送液ポンプ(ダイヤフラムポンプ)側と大型カラム(クロマフローカラム)側を接続した。タプフロー社製)を、送液ポンプの吐出側に直列に接続し、パルセーションダンパー空気圧はポンプ駆動空気圧と同じ値に調整した。スラリーがカラム内に送液されていくにつれ、充填ベッドが形成された。充填ベッドの形成は目視で確認し、充填中のベッド高が16cmに到達したところで、スラリーの送液を停止した。充填中又は充填停止時のカラム圧力は、長野計器株式会社製サニタリタイプ防水型デジタル圧力計SU1で測定し、カラム出口から追い出された水の流量や最大カラム線速度はキーエンス社製クランプオン式流量センサーFD−Q32Cで検知した。
スラリーは、バッファーでカラム内を空気抜きされたGE healthcare社製クロマフローカラムに送液した。クロマフローカラムはカラム径80cmのものを使用し、カラム高は20cmに設定した。スラリーの送液はタプフロー社製ダイヤフラムポンプTHU203(内径80cmのカラムに対する最大吐出カラム線速度3950cm/hr)を使用した。ポンプ駆動のための圧縮空気は日立社製マルチドライブスクロールSRL−15DMN6を用いて作製し、ポンプ駆動空気圧はレギュレーターで表1に示す値に調整した脈動抑制装置として、パルセーションダンパー(DT200PT 直径45mmの管状構造を介して送液ポンプ(ダイヤフラムポンプ)側と大型カラム(クロマフローカラム)側を接続した。タプフロー社製)を、送液ポンプの吐出側に直列に接続し、パルセーションダンパー空気圧はポンプ駆動空気圧と同じ値に調整した。スラリーがカラム内に送液されていくにつれ、充填ベッドが形成された。充填ベッドの形成は目視で確認し、充填中のベッド高が16cmに到達したところで、スラリーの送液を停止した。充填中又は充填停止時のカラム圧力は、長野計器株式会社製サニタリタイプ防水型デジタル圧力計SU1で測定し、カラム出口から追い出された水の流量や最大カラム線速度はキーエンス社製クランプオン式流量センサーFD−Q32Cで検知した。
(圧密工程B)
一次充填終了後、TEKNOFLOW社製ロータリーポンプLABTOP450を使用し、バッファーを軸流方向に流した。バッファーの線速度を95cm/hrから286cm/hrまで4分間ごとに48cm/hrずつ上昇させ、圧密化させた。圧密化後は10分間充填ベッドを静置させた。この圧密と静置を3回繰り返した。
一次充填終了後、TEKNOFLOW社製ロータリーポンプLABTOP450を使用し、バッファーを軸流方向に流した。バッファーの線速度を95cm/hrから286cm/hrまで4分間ごとに48cm/hrずつ上昇させ、圧密化させた。圧密化後は10分間充填ベッドを静置させた。この圧密と静置を3回繰り返した。
(二次充填工程C)
バッファーを上部ノズルから噴出させ、充填ベッドを所定の時間、水圧により圧縮した後、スラリー送液に切り替えた。スラリーの送液はタプフロー社製ダイヤフラムポンプTHU203を使用した。充填中のベッド高が19.5cmに到達したところで、スラリーの送液を停止した。充填終了後、TEKNOFLOW社製ロータリーポンプLABTOP450を使用し、2カラム体積分のバッファーを流し、カラムの平衡化を行うことで、充填ベッドを得た。
バッファーを上部ノズルから噴出させ、充填ベッドを所定の時間、水圧により圧縮した後、スラリー送液に切り替えた。スラリーの送液はタプフロー社製ダイヤフラムポンプTHU203を使用した。充填中のベッド高が19.5cmに到達したところで、スラリーの送液を停止した。充填終了後、TEKNOFLOW社製ロータリーポンプLABTOP450を使用し、2カラム体積分のバッファーを流し、カラムの平衡化を行うことで、充填ベッドを得た。
(カラム性能評価)
その後、0.5mol/Lの塩水をカラムに1L注入し、MILLIPORE社製チューブポンプProFluxM12により48cm/hrの速度で通液することで、カラム性能を評価した。具体的には、カラム出口より追い出されたバッファーの電気伝導度をマイクロゼロ社製の導電率センサ(MZS206)で測定した。カラム性能と充填率の結果を表1に記す。
その後、0.5mol/Lの塩水をカラムに1L注入し、MILLIPORE社製チューブポンプProFluxM12により48cm/hrの速度で通液することで、カラム性能を評価した。具体的には、カラム出口より追い出されたバッファーの電気伝導度をマイクロゼロ社製の導電率センサ(MZS206)で測定した。カラム性能と充填率の結果を表1に記す。
実施例2
二次充填時のポンプ稼働空気圧を0.35MPaとした以外は、実施例1と同様の方法、条件により充填ベッドを得た。カラム性能と充填率の結果を表2に記す。
二次充填時のポンプ稼働空気圧を0.35MPaとした以外は、実施例1と同様の方法、条件により充填ベッドを得た。カラム性能と充填率の結果を表2に記す。
実施例3
二次充填時のポンプ稼働空気圧を0.50MPaとした以外は、実施例1と同様の方法、条件により充填ベッドを得た。カラム性能と充填率の結果を表3に記す。
二次充填時のポンプ稼働空気圧を0.50MPaとした以外は、実施例1と同様の方法、条件により充填ベッドを得た。カラム性能と充填率の結果を表3に記す。
実施例4
一次充填時のポンプ停止時ベッド高を17cmとした以外は、実施例1と同様の方法、条件により充填ベッドを得た。カラム性能と充填率の結果を表4に記す。
一次充填時のポンプ停止時ベッド高を17cmとした以外は、実施例1と同様の方法、条件により充填ベッドを得た。カラム性能と充填率の結果を表4に記す。
比較例
一次充填工程においてポンプ停止時ベッド高を19.5cmとし、圧密工程、二次充填工程無しで充填ベッド形成を完了させた以外は、実施例1と同様の方法で充填ベッドを得た。この手法は従来のPack in place手法である。カラム性能と充填率の結果を表5に記す。加えて、図2に実施例1〜4と比較例のカラム圧力/ベッド高に対する充填率の結果を記す。本願の充填手法では従来のPack in place手法に比べ、高い充填率を達成している。
一次充填工程においてポンプ停止時ベッド高を19.5cmとし、圧密工程、二次充填工程無しで充填ベッド形成を完了させた以外は、実施例1と同様の方法で充填ベッドを得た。この手法は従来のPack in place手法である。カラム性能と充填率の結果を表5に記す。加えて、図2に実施例1〜4と比較例のカラム圧力/ベッド高に対する充填率の結果を記す。本願の充填手法では従来のPack in place手法に比べ、高い充填率を達成している。
1:スラリー
2:スラリータンク
3:バッファー
4:バッファータンク
5:スラリー送液ポンプ
6:脈動抑制装置
7:バッファー送液ポンプ
8:上部蓋体
9:円筒体
10:底面部
11:上部円盤状フィルター
12:ノズル
13:下部円盤状フィルター
14:排出ライン
15:スラリー送液ライン
16:バッファー送液ライン
17:円盤体
20:カラムパッキング装置
2:スラリータンク
3:バッファー
4:バッファータンク
5:スラリー送液ポンプ
6:脈動抑制装置
7:バッファー送液ポンプ
8:上部蓋体
9:円筒体
10:底面部
11:上部円盤状フィルター
12:ノズル
13:下部円盤状フィルター
14:排出ライン
15:スラリー送液ライン
16:バッファー送液ライン
17:円盤体
20:カラムパッキング装置
Claims (15)
- 直径30cm以上270cm以下の内径を有する円筒体と、該円筒体内下部を横断する下部円盤状フィルターと、該下部円盤状フィルターの上方に配設された円盤体と、該円盤体下面に前記円筒体内を横断する上部円盤状フィルターおよび噴出口を有するノズルとを備えたカラムパッキング装置を用いて、前記下部円盤状フィルターの上に多糖類カラム担体の充填ベッドを製造する方法であって、
(A)ポンプ脈動抑制装置を備えるポンプ、無脈動ポンプ、またはポンプ脈動抑制装置を備える無脈動ポンプを用いて前記担体を含むスラリーを圧送して前記ノズルから噴出させ、一次充填ベッドを形成する一次充填工程、
(B)前記上部円盤状フィルターからバッファーを軸流方向に通液させ前記一次充填ベッドを圧密する工程、
(C)前記ノズルから前記スラリーを前記一次充填ベッドに少なくとも一回噴出させ、二次充填ベッドを形成する二次充填工程、
を含む充填ベッドの製造方法。 - 前記工程(C)のスラリー噴出前に、前記ノズルからバッファーを噴出させ、前記一次充填ベッドを圧縮させることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
- 前記スラリーの担体濃度範囲を18体積%以上60体積%以下とする請求項1〜2に記載の製造方法。
- 前記工程(A)終了時におけるカラム充填率を65%以上90%以下とする請求項1〜3に記載のいずれかの製造方法
- 前記工程(A)におけるスラリーの充填終了時のカラム線速度の範囲を400cm/hr以上1200cm/hr以下とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 前記工程(B)におけるバッファーのカラム線速度を段階的もしくは連続的に上昇させ、その上限値を200cm/hr以上600cm/hr以下とする請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
- 前記工程(C)におけるスラリーの充填終了時のカラム線速度の範囲を400cm/hr以上1000cm/hr以下とする請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
- 前記工程(C)におけるバッファーのカラム線速度の最大値を400cm/hr以上1200cm/hr以下とする請求項2〜7のいずれかに記載の製造方法。
- 前記工程(C)において、バッファーを噴出させる時間が1分以上20分以下である請求項2〜8に記載の製造方法。
- 二次充填ベッド形成終了時のカラム圧力/二次充填ベッド高が0.01Mpa/cm以上、0.025Mpa/cm以下とする請求項1〜9に記載の製造方法。
- 下記カラム性能評価法に従って得られるクロマトグラムが、形状:シングルピーク、理論段数:1500以上、アシンメトリー:0.7以上1.7以下となる請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法。
(カラム性能評価法)
ピーク形成用試料:濃度0.5mol/Lの塩水又は濃度10mg/mLのアセトン水
試料チャージ量:1.0L
移動相:水又は0.2mol/Lの塩水
移動相線速:48cm/hr
検知:電気伝導度 - 前記ポンプ脈動抑制装置が、パルセーションダンパー、又はアキュムレーターである請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法。
- 前記無脈動ポンプが、クワトロダイヤフラムポンプ、ギヤポンプ、マグネットポンプ、モーノポンプ、又はスムーズフローポンプである請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法。
- 前記スラリーを圧送するポンプの最大吐出カラム線速度が1500cm/hr超3950cm/hr以下となる請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法。
- 前記多糖類カラム担体が、累積体積分布の中間粒径としての平均粒子径50〜100μmを有する、前記請求項1〜14のいずれかに記載の充填ベッド製造方法。
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JP2019193616A JP2021065844A (ja) | 2019-10-24 | 2019-10-24 | 多糖類カラム担体が大型カラムに充填された充填ベッドの製造方法 |
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