JP2021065829A - 排ガス処理方法及び排ガス処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】別途の微粉砕装置や薬剤生成装置が不要であり、取り扱いが容易かつ低価格でしかも効率よく酸性成分を除去することが可能な排ガス処理方法及び排ガス処理システムを提供する。【解決手段】本発明の排ガス処理方法は、廃棄物を焼却処理するごみ焼却炉1と、前記ごみ焼却炉1で発生した排ガス中の有害物質をろ過するろ布を備えるとともにろ過作業を行う前に予め当該ろ布表面にアルカリ薬剤からなるプレコート層を形成するプレコート式バグフィルタ3と、前記ごみ焼却炉で発生した排ガスを前記バグフィルタに流通させる排ガス煙道7と、前記排ガス煙道に前記アルカリ薬剤を吹き込む薬剤供給装置4とを有するごみ焼却処理施設において、平均粒径が70〜200μmの粗重曹を所定期間にわたってバグフィルタ3入口の排ガス煙道7に吹き込むことで前記バグフィルタのろ布表面に炭酸ナトリウムのプレコート層を形成するステップを有する。【選択図】図1
Description
本発明は、排ガス処理方法及び排ガス処理システムに関し、特に、廃棄物を焼却した際に発生する塩化水素(HCl)や硫黄酸化物(SOx)等の有害酸性ガスを高効率で除去するための技術に関する。
都市ごみや産業廃棄物を焼却処理するのに伴い発生する排ガス中には、塩化水素(HCl)や硫黄酸化物(SOx)等の有害酸性ガスが含有されており、このような有害物質がそのまま大気中に排出されると環境を破壊する原因となる。
これら有害酸性成分を中和除去する方法として、乾式法と湿式法の二つの手段が用いられる。
湿式法は酸性成分の除去効率が高いため、規制値の要求が厳しい場合に採用されてきたが、使用する装置のメンテナンスに手間がかかり、維持管理費がかさむという問題があるため、最近では採用される例が少ない。
これに対し、乾式法は、使用する装置が簡便で維持管理が容易な方式であり、広く採用されている。これまで、乾式法では消石灰を薬剤として使用してきており、消石灰を使用する方式として、連続吹込み式又はプレコート式がある。
連続吹込み式は、消石灰をバグフィルタ等の入口煙道に連続して吹き込む方式であるが、消石灰の反応効率が低く、一般には必要薬剤量の1.3倍の量(当量比1.3)で除去率60〜90%程度と言われており、規制値以下まで除去するためには過剰な消石灰を吹き込まなければならない。また、バグフィルタ等の集じん装置で捕集された飛灰は特別管理廃棄物として扱われるため、キレート等の薬剤による安定化処理を施した上で管理型の処分場に埋め立てる必要があり、過剰な消石灰を吹き込むことで捕集飛灰量が増加して最終処分費がかさみ、また、処分地の安定化に時間がかかるという問題もあった。
プレコート式は、消石灰を所定の時間だけバグフィルタ入口煙道に一気に吹き込むことで、ろ布に消石灰の反応層を形成するもので、上記の連続吹込み式と比べて高い除去率が得られるが、規制値より必要以上に低い濃度まで除去してしまうため消石灰の使用量が増えるという問題があった。
このように、乾式法において消石灰を使用した方式では、効率が低いことに付随する問題が生じるため、より除去効率の高い炭酸水素ナトリウム(重曹)を用いた方式が提案されており、重曹を使用する方式として微粉砕吹込み式と、粗重曹直前微粉砕式がある。
微粉砕吹込み式は、20μm程度に微粉砕した重曹を消石灰と同様にバグフィルタ等の入口煙道に吹き込むもので、当量比1.3で98%の高い除去率が得られる。ここで、無調整の重曹は70〜200μm程度の粒度であり、そのまま吹き込んでも効率が低いため、20μm程度まで微粉砕することで反応効率を向上させているが、微粉砕のための費用がかさむという問題が生じる。また、微粉砕した重曹は流動性が悪く、貯槽内での架橋(ブリッジ)現象や貯槽からの排出不良等の問題が新たに発生し、これらを防止するための薬剤等を混合すると、微粉砕前の重曹と比して、数倍の価格になるという問題がある。
粗重曹の直前微粉砕式は、上記の微粉砕吹込み式の問題点を解決するための方法であり、粗重曹を貯槽から切り出して、バグフィルタ等の入口煙道に吹き込む直前に粉砕機にて20μm程度に微粉砕しながら入口煙道に吹き込むもので、貯槽でのブリッジ等の問題はない。しかし、重曹の吹込み量の変化に対して効率が良いと言われている20μm程度の粒度に安定して粉砕するのは困難であること、粉砕機のメンテナンスに手間がかかること等の問題がある。
この問題に対処するために、反応率の高い多孔質の炭酸ナトリウムを生成して排ガスを処理する方式が提案されている。(特許文献1)
特許文献1に開示された技術によると、重曹を微粉砕し、排ガス中に微粉砕された重曹を吹き込むことで生成された、多孔質の炭酸ナトリウムを排ガス処理に用いることによって、効率的な酸性成分の除去を行うことができる。しかしながら、特許文献1に開示された技術は、湿式法を用いた技術であることと、別途、重曹を微粉砕する装置が必要があることに起因して、使用する装置のメンテナンスに手間がかかり、維持管理費がかさむという問題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、別途の微粉砕装置や薬剤生成装置が不要であり、取り扱いが容易かつ低価格でしかも効率よく酸性成分を除去することが可能な排ガス処理方法及び排ガス処理システムを提供することを目的とする。
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
第1の特徴に係る発明は、廃棄物を焼却処理するごみ焼却炉と、ごみ焼却炉で発生した排ガス中の有害物質をろ過するろ布を備えるとともにろ過作業を行う前に予めろ布表面にアルカリ薬剤からなるプレコート層を形成するプレコート式バグフィルタと、ごみ焼却炉で発生した排ガスをバグフィルタに流通させる排ガス煙道と、排ガス煙道にアルカリ薬剤を吹き込む薬剤供給装置とを有するごみ焼却処理施設において、ごみ焼却炉から排出される排ガスを処理する排ガス処理方法であって、平均粒径が70〜200μmの粗重曹を所定期間にわたってバグフィルタ入口の排ガス煙道に吹き込むことでバグフィルタのろ布表面に炭酸ナトリウムのプレコート層を形成するステップを有する。
第1の特徴に係る発明によれば、粗重曹を所定期間にわたってバグフィルタ入口に吹き込むことにより、別途の薬剤生成装置や微粉砕装置等を用いることなく、排ガスの熱を利用して、取り扱いが容易な粗重曹から炭酸ナトリウムのプレコート層をバグフィルタのろ布に形成することができる。このようにして生成された炭酸ナトリウムのプレコート層は、空隙率が高く、効率よく酸性成分を除去することができる。
第2の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明であって、排ガス煙道における粗重曹を吹き込む位置よりも上流にダンパを備えるとともに、プレコート層を形成するステップの前に、ダンパを通常の運転時よりも所定の開度だけ絞りバグフィルタ内の圧力を下げるステップを有する。
第2の特徴に係る発明によれば、プレコート層を形成する前にダンパ開度を絞ってバグフィルタ内の圧力を下げることにより、真空状態となっているろ布表面で粗重曹を加熱して、多孔質の炭酸ナトリウムのプレコート層を形成することができ、通常よりもはるかに高い効率での酸性成分の除去が可能となる。
本発明によれば、別途の微粉砕装置や薬剤生成装置が不要であり、取り扱いが容易で、低価格で効率よく酸性成分を除去することが可能な排ガス処理方法及び排ガス処理システムを提供できる。
以下、本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
[排ガス処理システムの構成]
図1を用いて、本実施形態に係る排ガス処理システムの構成を説明する。
図1を用いて、本実施形態に係る排ガス処理システムの構成を説明する。
図1に示すように、本実施形態の排ガス処理システムは、ごみ焼却炉1と、ガス冷却装置2と、バグフィルタ3と、薬剤供給装置4と、誘引通風機5と、煙突6と、排ガス煙道7と、制御装置8と、ダンパ9とを備える。
ごみ焼却炉1は、図示しない1次燃焼空気供給手段によって供給される燃焼空気を用いて都市ごみや産業廃棄物等を焼却処理するものであり、その形式は問わない。
ガス冷却装置2は、ごみ焼却炉1から排出された排ガスの温度をバグフィルタ3に供給可能な程度であって、「ごみ処理に係るダイオキシン類発生防止等ガイドライン」に記された概ね200℃程度以下まで減温するものであり、その形式は問わない。
バグフィルタ3は、ガス冷却装置2で減温された排ガスをろ過する図示しない複数のろ布を備え、ろ布に排ガスを流通させることによって、排ガス中に含まれる媒じんや有害成分などの不純物を中和あるいは吸着し除去するものである。
薬剤供給装置4は、吹き込み口がバグフィルタ3の入口煙道に配設され、排ガス中に含まれる塩化水素や硫黄酸化物等の酸性成分を中和するためのアルカリ薬剤、及び、排ガス中に含まれる有害物質を吸着するための活性炭等の吸着剤を、排ガス中及びバグフィルタ3に吹き込むものであり、図示しない粗重曹の貯槽、切り出し装置、及び、吹き込み口によって構成される。
誘引通風機5は、バグフィルタ3の下流に配設される通風機であり、バグフィルタ3で浄化された排ガスを吸引して、煙突6から排ガスを大気に放出するためのものである。
煙突6は、ごみ焼却炉1から排出された排ガスを大気中に排出するものであって、誘引通風機5の下流に配設される。
排ガス煙道7は、ごみ焼却炉1、ガス冷却装置2、バグフィルタ3、誘引通風機5及び煙突6の間を接続して排ガスを流通させるものであり、バグフィルタ3の入口側における排ガス煙道7に、薬剤供給装置4の図示しない吹き込み口が接続されている。
制御装置8は、状況に応じて、薬剤の排ガス煙道への供給や一次燃焼空気の供給等、各装置の制御を行う。
ダンパ9は、薬剤供給装置4の吹き込み口より上流の排ガス煙道7に備えられ、排ガス煙道7を流れる排ガスの流量を調整する周知の開度調節機構が備えられたものであり、その形式は問わない。
ダンパ9の開度を絞ることによって、排ガス煙道7を流れる排ガスの流量を減ずることができ、それにより、ごみ焼却炉1から供給される排ガスの流量が誘引通風機5によって吸引される排ガスの流量よりも小さくなるため、ダンパ9と誘引通風機5との間の圧力は、ダンパ9の上流側の圧力よりも低くなる。
〔排ガス処理の手順〕
次に、図2に示すフローチャートを用いて、本実施形態に係る排ガス処理システムを使用した排ガス処理の手順について説明する。なお、前提として、ごみ焼却炉1は通常運転を行っており、ダンパ9の開度は全開となっているものの、誘引通風機5の作用によって、ごみ焼却炉1内の圧力は大気圧以下のやや負圧に調整されている。
次に、図2に示すフローチャートを用いて、本実施形態に係る排ガス処理システムを使用した排ガス処理の手順について説明する。なお、前提として、ごみ焼却炉1は通常運転を行っており、ダンパ9の開度は全開となっているものの、誘引通風機5の作用によって、ごみ焼却炉1内の圧力は大気圧以下のやや負圧に調整されている。
〔ステップS100:ダンパ開度を絞る〕
まず、制御装置8は、ダンパ9を通常の運転時から所定の開度まで絞る動作を行う(ステップS100)。
まず、制御装置8は、ダンパ9を通常の運転時から所定の開度まで絞る動作を行う(ステップS100)。
このとき、誘引通風機5は通常通り動作しており、ダンパ開度を絞ることで、ごみ焼却炉1から供給される排ガスの流量が誘引通風機5によって吸引される排ガスの流量よりも小さくなるため、ダンパ9と誘引通風機5の間における排ガス煙道7及びバグフィルタ3内は減圧される。
このとき、ダンパ9とバグフィルタ3入口との間の排ガス煙道7及びバグフィルタ3内における圧力が10Pa〜5kPaの真空状態となるよう、制御装置8によってダンパ開度を調整することが好ましい。
〔ステップS110:粗重曹の供給〕
ステップS100においてダンパ9の開度変更を行うと、次に、制御装置8は、薬剤供給装置4から排ガス煙道7内に平均粒径が70〜200μmの粗重曹を所定時間にわたって供給する(ステップS110)。
ステップS100においてダンパ9の開度変更を行うと、次に、制御装置8は、薬剤供給装置4から排ガス煙道7内に平均粒径が70〜200μmの粗重曹を所定時間にわたって供給する(ステップS110)。
このとき、薬剤供給装置4の吹き込み口はダンパ9とバグフィルタ3入口の間の排ガス煙道7に位置するため、減圧されている箇所に平均粒径が70〜200μmの粗重曹を供給することになる。
供給される粗重曹は70〜200μmの平均粒径を持つため、微粉砕された重曹とは異なり、流動性が良好で、供給経路内でブリッジや詰まり等の供給不良を引き起こすことなく、円滑に供給される。
排ガス煙道7に供給された粗重曹は、ガス冷却装置2で200℃程度まで減温された排ガスによって下流に流され、バグフィルタ3に到達する。
そして、バグフィルタ3内では、ろ布表面に平均粒径が70〜200μmの粗重曹の層が形成されるとともに、ごみ焼却炉10からの200℃程度の温度を有する排ガスによって粗重曹が150〜200℃程度に加熱される。
排ガスによる加熱によって、式(1)で示される以下の反応が生じ、NaHCO3で表される重曹からH2OとCO2が放出され、粗重曹から炭酸ナトリウムが生成される。
2NaHCO3→Na2CO3+H2O+CO2・・・・式(1)
2NaHCO3→Na2CO3+H2O+CO2・・・・式(1)
このとき、誘引通風機5からの負圧を受けて、ろ布表面に付着した粗重曹から、多くのH2OとCO2が放出されるため、単に加熱するだけよりも空隙が多く生成される。このようにして生成された炭酸ナトリウムは空隙率が高く、多くの比表面積を有するため、高い除去性能を発揮することができる。
しかも、本実施形態においては、粗重曹の供給前にダンパ9の開度を絞ったことによって、粗重曹を真空下で加熱することができ、多孔質の炭酸ナトリウムが生成される。多孔質の炭酸ナトリウムは、表1に示すように、単に粗重曹を大気圧下で加熱した場合と比べ、2倍以上の比表面積を、10倍以上の全細孔容積を有するため、はるかに高い除去効率を有する。
そして、このような粗重曹の供給を所定時間、例えば、数分間にわたって継続することにより、バグフィルタ3のろ布表面にプレコート層を形成することができる。
このようにして、ステップS110においては、バグフィルタ3のろ布表面に、多孔質の炭酸ナトリウムのプレコート層が形成される。
〔ステップS120:ダンパ開度を元に戻す操作〕
ステップS110において所定時間にわたる粗重曹の供給が完了すると、次に、制御装置8は、ダンパ9の開度を元の開度に戻す操作を行う(ステップS120)。
ステップS110において所定時間にわたる粗重曹の供給が完了すると、次に、制御装置8は、ダンパ9の開度を元の開度に戻す操作を行う(ステップS120)。
このときのダンパ9の開度としては、ステップS100においてダンパ9を絞る前の開度に戻すことが好ましい。
このようにすることで、炭酸ナトリウムのプレコート層を形成した状態で通常運転に戻し、効果的な排ガス処理を実行することができる。
上記のような真空状態におけるプレコート層の形成を、ごみ焼却炉1の立ち上げ時に行うことで、始動初期から効率的な排ガス処理を行うことができる。また、運転時間の経過に伴い、多孔質の炭酸ナトリウムに目詰まりが発生するため、プレコート層をろ布表面から除去する払落し操作を行ったうえで、再びステップS100〜S120の操作を行うことで多孔質の炭酸ナトリウムのプレコート層の再形成を行う。このような払落し操作とプレコート層の再形成操作を、通常の運転時において定期的に行うことにより、常に高い除去効率を保持することができる。
このようにしてろ布表面に生成された多孔質の炭酸ナトリウムは、排ガス中に含有される塩化水素や二酸化硫黄と接触することで、式(2)及び式(3)で示される以下の反応が生じる。
Na2CO3+2HCl→2NaCl+H2O+CO2・・・・・式(2)
Na2CO3+SO2+1/2O2→Na2SO4+CO2・・・・式(3)
Na2CO3+2HCl→2NaCl+H2O+CO2・・・・・式(2)
Na2CO3+SO2+1/2O2→Na2SO4+CO2・・・・式(3)
つまり、炭酸ナトリウムが塩化水素と反応することで、塩化水素が中和されて塩化ナトリウムと水と二酸化炭素が生成され、炭酸ナトリウムと二酸化硫黄及び酸素が反応することで、二酸化硫黄が中和されて硫酸ナトリウムと二酸化炭素が生成される。
また、表1に示すように、本実施形態に係る生成手順によって生成した多孔質の炭酸ナトリウムは、単に粗重曹を大気圧下で加熱した場合と比べ、2倍以上の比表面積を、10倍以上の全細孔容積を有するため、はるかに高い除去効率を有し、大量に薬剤を供給せずとも、効果的に酸性成分を中和することができる。また、微粉砕した重曹を大気圧下で加熱したものと比べても、比表面積及び全細孔容積ともに大きく、微粉砕したもの以上の除去効率を発揮できることが分かる。さらに、微粉砕したものとは異なり、平均粒径が70〜200μmであるため、供給経路内での詰まり、貯槽内でのブリッジや排出不良といった問題も生じず、微粉砕のための装置も不要であるため、本実施形態に係る排ガス処理手順によって、メンテナンスコストやランニングコストにも優れた排ガス処理方法を提供することができる。
以上のように、本実施形態に係る排ガス処理手順を適用することにより、微粉砕装置や薬剤生成装置のような別途の機器を使用せずとも、効率よく酸性成分を除去することが可能で、しかも、薬剤の取り扱いも容易で、メンテナンス費用を節約することが可能な排ガス処理方法を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
また、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
この発明の排ガス処理方法及び排ガス処理システムは、様々な種類の廃棄物を処理する、種々の形式のごみ焼却処理施設に適用することができる。
1 ごみ焼却炉
2 ガス冷却装置
3 バグフィルタ
4 薬剤供給装置
5 誘引通風機
6 煙突
7 排ガス煙道
8 制御装置
9 ダンパ
2 ガス冷却装置
3 バグフィルタ
4 薬剤供給装置
5 誘引通風機
6 煙突
7 排ガス煙道
8 制御装置
9 ダンパ
Claims (4)
- 廃棄物を焼却処理するごみ焼却炉と、前記ごみ焼却炉で発生した排ガス中の有害物質をろ過するろ布を備えるとともにろ過作業を行う前に予め当該ろ布表面にアルカリ薬剤からなるプレコート層を形成するプレコート式バグフィルタと、前記ごみ焼却炉で発生した排ガスを前記バグフィルタに流通させる排ガス煙道と、前記排ガス煙道に前記アルカリ薬剤を吹き込む薬剤供給装置とを有するごみ焼却処理施設において、前記ごみ焼却炉から排出される排ガスを処理する排ガス処理方法であって、
平均粒径が70〜200μmの粗重曹を所定期間にわたって前記バグフィルタ入口の前記排ガス煙道に吹き込むことで前記バグフィルタのろ布表面に炭酸ナトリウムのプレコート層を形成するステップを有する、排ガス処理方法。 - 前記排ガス煙道における粗重曹を吹き込む位置よりも上流にダンパを備えるとともに、
前記プレコート層を形成するステップの前に、前記ダンパを通常の運転時よりも所定の開度だけ絞り前記バグフィルタ内の圧力を下げるステップを有する、
請求項1に記載の排ガス処理方法。 - 廃棄物を焼却処理するごみ焼却炉、前記ごみ焼却炉で発生した排ガス中の有害物質をろ過するろ布を備えるとともにろ過作業を行う前に予め当該ろ布表面にアルカリ薬剤からなるプレコート層を形成するプレコート式バグフィルタ、前記ごみ焼却炉で発生した排ガスを前記バグフィルタに流通させる排ガス煙道、及び、各機器を制御する制御装置を有するごみ焼却処理施設において、前記ごみ焼却炉から排出される排ガスを処理する排ガス処理システムであって、
前記制御装置は、平均粒径が70〜200μmの粗重曹を所定期間にわたって前記バグフィルタ入口の前記排ガス煙道に吹き込むことで前記バグフィルタのろ布表面に炭酸ナトリウムのプレコート層を形成する、排ガス処理システム。 - 前記排ガス煙道における粗重曹を吹き込む位置よりも上流にダンパを備えるとともに、
前記制御装置は、前記プレコート層を形成する前に、前記ダンパを通常の運転時よりも所定の開度だけ絞り前記バグフィルタ内の圧力を下げる、
請求項3に記載の排ガス処理システム。
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JP2000354736A (ja) | 排ガス処理装置およびその運転方法 |
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