JP3980226B2 - 排ガス処理方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば廃棄物を焼却する焼却炉等のような排ガスの発生源より排出される排ガス中のダイオキシン類を酸化、分解処理する排ガス処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図14は例えば特開平9−145043号公報に示された従来の排ガス処理装置の概略構成を示すブロック図である。
図において、1は例えば都市ゴミ等を焼却する焼却炉、2はこの焼却炉1から排出される排ガスを煙突3に導くダクト、4、5、6はこのダクト2の排ガスの排出方向に沿って順次接続される冷却塔、1段目のバグフィルタおよび2段目のバグフィルタ、7は両バグフィルタ5、6間のダクト2に連結されるオゾン発生装置、8は冷却塔4と1段目バグフィルタ5の間、および両バグフィルタ5、6間でオゾン発生装置7が連結されるよりも下流側のダクト2にそれぞれ連結される消石灰供給装置である。
【0003】
従来の排ガス処理装置は上記のように構成され、焼却炉1から排出される排ガスはダクト2を介して冷却塔4内に導かれ、冷却塔4内で排ガス処理を行うに適当な温度(150℃〜170℃)まで減温された後、消石灰供給装置8から吹き込まれる消石灰のダクト2内および1段目のバグフィルタ5のろ布の付着層における反応により、塩化水素、硫黄酸化物等の酸性ガスおよびダイオキシンが除去され、さらに両バグフィルタ5、6間にオゾン発生装置7から供給されるオゾンにより、排ガス中のNOが酸化されてNO2となり、消石灰供給装置から吹き込まれる消石灰と反応してNOxが除去され、煙突3を介して大気中に排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の排ガス処理装置は以上のように構成され、消石灰の反応により塩化水素、硫黄酸化物等の酸性ガスおよびダイオキシンが除去され、さらに、排ガス中のNOはオゾンで酸化されてNO2となり、排ガス中の水分および消石灰との反応によりNOxが除去されるが、このような処理方法では、排ガス中の難分解性物質の一種であるダイオキシン類は凝縮、液化して煤塵に吸着され両バグフィルタ5、6に付着されて蓄積されるため、その二次公害が懸念されるという問題点があり、又、両バグフィルタ5、6や消石灰供給装置8を必要とするため、特に既設の小型廃棄物焼却炉に適用する場合等、大幅な改造を必要とし費用がかかるとともに、設置スペースの確保が困難である等の問題点があった。
【0005】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、ダイオキシンの酸化、分解を容易に実現することが可能な排ガス処理装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る排ガス処理方法は、水にオゾンを含ませることにより得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に、粒子状にして供給することにより、排ガス温度を250℃〜600℃に減温するようにしたものである。
【0007】
又、この発明の請求項2に係る排ガス処理装置は、オゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記排ガス通路へのオゾン含有水の供給は多数の吐出口部を介して行われ、上記各吐出口部は上記排ガス通路の周辺部より中心部の方が多数配設されているものである。
【0008】
又、この発明の請求項3に係る排ガス処理装置は、オゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記排ガス通路へのオゾン含有水の供給は多数の吐出口部を介して行われ、上記各吐出口部は上記排ガス通路の周辺部より中心部の方が口径が大に形成されているものである。
【0009】
又、この発明の請求項4に係る排ガス処理装置は、オゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路の一部に設けられた減温部上流に冷却水を供給する第2の手段、および上記第2の手段より下流側に上記オゾン含有水を粒子状にして供給する第3の手段を備え、オゾン含有水が供給される部位の温度が予め設定された温度となるように、第2の手段の出力冷却水量を制御する冷却水量制御手段を設けたものである。
【0010】
又、この発明の請求項5に係る排ガス処理装置は、オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記オゾン含有水を粒子状にして供給することにより、排ガス温度を250℃〜600℃に減温するように成されているものである。
【0011】
又、この発明の請求項6に係る排ガス処理装置は、オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記排ガス通路へのオゾン含有水の供給は多数の吐出口部を介して行われ、上記各吐出口部は上記排ガス通路の周辺部より中心部の方が多数配設されているものである。
【0012】
又、この発明の請求項7に係る排ガス処理装置は、オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記排ガス通路へのオゾン含有水の供給は多数の吐出口部を介して行われ、上記各吐出口部は上記排ガス通路の周辺部より中心部の方が口径が大に形成されているものである。
【0013】
又、この発明の請求項8に係る排ガス処理装置は、オゾンを発生するオゾン発生器、水供給ポンプ、この水供給ポンプに入口側が、上記オゾン発生器に吸引側がそれぞれ接続されたエジェクタ、およびこのエジェクタの出口側に設けられエジェクタの出口から吐出される水にエジェクタの吸引側から吸引されたオゾンを含ませてオゾン含有水を得る気液混合器を備え、オゾン含有水が粒子状をなして、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に供給されるように成され、排ガス温度を250℃〜600℃に減温するように成されたものである。
【0014】
又、この発明の請求項9に係る排ガス処理装置は、オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路の一部に設けられた減温部内に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記オゾン含有水を粒子状にして供給することにより、排ガス温度を250℃〜600℃に減温するように成されているものである。
【0015】
又、この発明の請求項10に係る排ガス処理装置は、オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路の一部に設けられた減温部上流に冷却水を供給する第2の手段、および第2の手段より下流側にオゾン含有水を粒子状にして供給する第3の手段を備え、オゾン含有水が供給される部位の温度が予め設定された温度となるように、第2の手段の出力冷却水量を制御する冷却水量制御手段を設けたものである。
【0016】
又、この発明の請求項11に係る排ガス処理装置は、オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路の一部に設けられた減温部上流に冷却水を供給する第2の手段、および上記第2の手段より下流側に粒子状にして供給する第3の手段を備え、上記オゾン含有水を粒子状にして供給することにより、排ガス温度を250℃〜600℃に減温するように成されているものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1はこの発明の実施の形態1における排ガス処理装置の概略構成を示す図、図2は図1における排ガス処理装置の要部の構成を示す図、図3は図1における排ガス処理装置においてダイオキシンが酸化、分解する過程を説明するための模式図である。
【0018】
図において、9は廃棄物投入装置9a、2次燃焼装置9b等を備えた排ガスの発生源としてのストーカ型の焼却炉、10はこの焼却炉9の出口側に連結され、焼却炉9から排出される排ガスを炉外に導く排ガス通路、11はこの排ガス通路10の上流側に連結され、焼却炉9から排出される700℃〜1000℃の温度の排ガスを内部に導入し、この排ガスに内部に配設されるノズル12を介して、後述のオゾン含有水を噴霧して供給することにより200℃程度まで減温可能な減温筒、13はこの減温筒11の下流側に連結され、200℃程度に冷却された排ガス中の煤塵等を集塵する電気集塵機、14は集塵後の排ガスを誘引し煙突15を介して大気中に放出する送風機である。
【0019】
16は図2に示すように配管17を介してノズル12と接続され、冷却水にオゾンが含まれたオゾン含有水をノズル12側に送出するオゾン含有水製造装置で、冷却水供給源からの冷却水を吸引、加圧して送出する水供給ポンプ16a、この水供給ポンプ16aから供給される冷却水により吸引側から後述のオゾンを吸い込むエジェクタ16b、このエジェクタ16bの吸引側と接続されオゾン原料(酸素または空気)によりオゾンを生成するオゾン発生器16c、およびエジェクタ16bの出口側に連結され、エジェクタ16bと協働することにより冷却水中にオゾンを溶け込ませ、冷却水にオゾンを含んだオゾン含有水を生成する気液混合器16dで構成されている。
【0020】
次に、上記のように構成されるこの発明の実施の形態1における排ガス処理装置の動作について説明する。
まず、焼却炉9の稼動により発生した排ガスが、排ガス通路10を介して減温筒11内に導入されると、オゾン含有水製造装置16で製造された冷却水にオゾンを含んだオゾン含有水が、ノズル12を介してこの排ガスに噴霧され、700℃〜1000℃程度の温度に維持されていた排ガスは減温筒11内で200℃程度の温度まで減温される。
【0021】
そして、この減温過程において、図3に示すようにオゾン含有水(図示はこのオゾン含有水に後述の実施の形態2において説明する過酸化水素H2O2が含まれた状態を示す)の微細な水滴(図中矢印Aで示す)中のオゾンO3は、水滴の蒸発に伴って酸化、分解力の強いOHラジカルを多量に生成しながら排ガスと接触する。すると、これらのOHラジカルは排ガス中の気相状態のダイオキシン類DXNs(図中矢印Cで示す)との間で気相反応を起こす。
【0022】
そして、この気相反応によりダイオキシン類の前駆体の分解、二重結合の切断、酸化(図中矢印Dで示す)が行われ、排ガス中の猛毒のダイオキシン類が無害なベンゼン環、二酸化炭素、水等に分解(図中矢印Dで示す)される。なお、気相反応は、排ガスの温度が例えば800℃というように高温過ぎるとオゾン含有水の水滴の蒸発が瞬時に行われるため、又、例えば200℃以下というように低温過ぎるとダイオキシン類が液化するため反応効率がそれぞれ低下するので、オゾン含有水が供給されるノズル12近傍の温度が250℃〜600℃となるように、オゾン含有水の供給水量を制御して減温するようにすれば、気相反応を効率良く起こすことができ、より著しいダイオキシン類の酸化、分解の促進が可能となる。
【0023】
そして、ダイオキシン類の酸化、分解が行われた後の排ガスは、減温筒11内で200℃に減温された後、減温筒11から排出されて電気集塵機13内に送り込まれ、この電気集塵機13内において排ガス中に含まれる煤塵等が集塵され、送風機14により煙突15を介し無公害な排ガスとして大気中へ放出される。
【0024】
このように上記実施の形態1によれば、排ガスが減温筒11内で減温される過程において、冷却水にオゾンを含んだオゾン含有水を噴霧させて微細な水滴中にオゾンを閉じ込めることにより、オゾンの高温中における瞬時の分解を抑制し、水滴が蒸発するに伴ってOHラジカルを生成させ、排ガス中の気体状態のダイオキシン類との間で気相反応させるようにしているため、ダイオキシン類の酸化、分解が容易に可能となり、ダイオキシン類が凝縮、液化して煤塵に吸着、付着され、電気集塵機13やバグフィルタ等に蓄積して二次公害を誘引する等という事態を回避することが可能になり、又、減温筒11を設けず排ガス通路10でこれを兼用し、排ガス通路10内にノズル12を設けてオゾン含有水を供給するようにしても良いため、大幅な改造が不要となる分、費用が安く且つ設置スペースの確保が容易となるため、既設の小型廃棄焼却炉等への適用も可能になる。
【0025】
又、オゾン含有水を微細噴霧することで、オゾンと排ガス中のダイオキシンとの接触面積の拡大を図ることができるため、効率の高い反応が可能となり今回行った実験では、冷却水中のオゾン濃度が数十ppmのオゾン含有水の噴霧により、ダイオキシン類を約1/6に分解可能であるという結果を得た。又、排ガスの減温過程において、600℃→250℃の温度範囲でオゾン含有水を噴霧するようにすれば、気相反応を効率良く起こすことができるため、ダイオキシン類の酸化、分解をより促進することが可能になる。
【0026】
なお、上記構成においては、オゾン含有水を図2に示すオゾン含有水製造装置16によって製造するようにしたが、例えば固体電解膜等を利用した電気分解式のオゾン水製造装置を適用しても良くより簡便となる。又、オゾン含有水を減温筒11内を排ガスが流れる方向と同方向の上流側から下流に向けて噴霧するようにしているが、これに限定されるものではなく、排ガスが流れる方向と逆方向の下流側から上流に向けて噴霧するようにしても良く、上記と同様の効果を得ることが可能であることは言うまでもない。
【0027】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2における排ガス処理装置の概略構成を示す図、図5は図4における排ガス処理装置の要部の構成を示す図である。
図において、上記実施の形態1におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0028】
18は図5に示すように配管17を介してノズル12と接続され、オゾン含有水に過酸化水素を含ませてノズル12側に送出するオゾン含有水製造装置で、冷却水供給源からの冷却水を吸引加圧して送出する水供給ポンプ18a、過酸化水素貯蔵槽18b内の過酸化水素を水供給ポンプ18aによって送出される冷却水に混入させる過酸化水素供給ポンプ18c、オゾン原料(酸素または空気)によりオゾンを発生させるオゾン発生器18d、水供給ポンプ18aおよび過酸化水素供給ポンプ18cによって供給される冷却水により吸引側からオゾンを吸い込むエジェクタ18e、およびエジェクタ18eの出口側に連結され、エジェクタ18eと協働することにより冷却水中にオゾンおよび過酸化水素を溶け込ませ、オゾンおよび過酸化水素を含んだ冷却水を生成する気液混合器18fで構成されている。
【0029】
このように上記実施の形態2によれば、オゾン含有水製造装置18で製造されたオゾンにさらに過酸化水素を含んだオゾン含有水を、減温筒11内で減温される排ガスに噴霧させるようにしているので、上記実施の形態1におけると同様に、水滴が蒸発する過程でOHラジカルを生成し、排ガス中の気体状態のダイオキシン類との間で気相反応を起こさせ、ダイオキシン類の酸化、分解が容易に可能となる。なお、上記実施の形態1におけるように冷却水にオゾンのみを含ませた生成水を噴霧する場合と比較し、過酸化水素を含ませたことによりOHラジカルの生成をさらに促進し、ダイオキシン類の酸化、分解の促進をより向上させることができる。
【0030】
又、図5におけるオゾン含有水製造装置18の構成では、エジェクタ18eの入口側で過酸化水素を混入させるようにしているが、気液混合器18fの出口側で混入させるようにしても良く、上記と同様の効果を得ることができる。
【0031】
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3における排ガス処理装置の概略構成を示す図である。
図において、上記実施の形態1におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。19は減温筒11内に配設されノズル12から噴霧されるオゾン含有水に紫外線を照射する紫外線ランプであり、紫外線が放射状に放出されるように構成されている。
【0032】
このように上記実施の形態3によれば、噴霧されるオゾン含有水に紫外線ランプ19により紫外線を照射するようにしているので、噴霧された水滴中から放出されるオゾンに光エネルギが与えられるため、上記実施の形態2におけると同様に、冷却水にオゾンのみを含ませた生成水を噴霧する場合と比較し、OHラジカルの生成をさらに促進し、ダイオキシン類の酸化、分解の効率をより向上させることができる。
【0033】
実施の形態4.
図7はこの発明の実施の形態4における排ガス処理装置の概略構成を示す図である。
図において、上記実施の形態2におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0034】
20は減温筒11の上流側に配設され、冷却水供給装置21から配管22を介して供給される冷却水を噴霧する第1のノズルで、図示はしないが後述の第2のノズルの噴霧位置近傍の温度が第1の設定温度、すなわち実施の形態1において述べたように、OHラジカルとダイオキシン類との間で、特に著しい気相反応が行われる250℃〜600℃の温度となるように、冷却水量制御手段(図示せず)により冷却水供給装置21により供給され噴霧される冷却水の量が制御されている。23は減温筒11の下流側に配設され、オゾン含有水製造装置18から配管17を介して供給される過酸化水素も含まれたオゾン含有水を噴霧する第2のノズルで、オゾン含有水量制御手段(図示せず)により減温筒11の出口近傍の温度が第2の設定温度200℃程度となるように噴霧されるオゾン含有水の量が制御されている。
【0035】
このように上記実施の形態4によれば、減温筒11の上流側に冷却水を噴霧する第1のノズル20を、下流側にオゾン含有水を噴霧する第2のノズル23をそれぞれ配設するとともに、第2のノズル23近傍の排ガスの温度が250℃〜600℃となるように、冷却水量制御手段により冷却水供給装置21から供給され第1のノズル20から噴霧される冷却水の量を制御するようにしているので、上記各実施の形態1ないし3におけると同様にOHラジカルの生成をさらに促進し、ダイオキシン類の酸化、分解の効率をより向上し得ることは勿論、排ガスが適温に減温された後にオゾン含有水が噴霧されることになるので、OHラジカルの寿命を延ばすことができ、冷却水に溶け込ませるオゾンの量を大幅に低減することができる。
【0036】
実施の形態5.
図8はこの発明の実施の形態5における排ガス処理装置の概略構成を示す図である。
図において、上記実施の形態2におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0037】
24は廃棄物投入装置24a、2次燃焼装置24b等を備えた排ガスの発生源としての固定炉床型の焼却炉、25はこの焼却炉24の出口側に連結され、焼却炉24から排出される排ガスを炉外に導く排ガス通路、26はこの排ガス通路25の下流側に連結されるサイクロン方式の煤塵集塵機で、誘引送風機27から煙突28への送風により200℃程度に減温された排ガスが旋回流を引き起こしながら吸引され、この旋回流効果で排ガスに比べて比重の大きい煤塵を分離させ、下方で回収できるように構成されている。そして、煙突28内にはノズル12が配設され、オゾン含有水製造装置18より供給されるオゾン含有水を噴霧できるようになっている。
【0038】
このように上記実施の形態5によれば、200℃程度の温度にまで減温された排ガスが通過する煙突28内にノズル12を配設し、このノズル12を介して排ガスにオゾン含有水を噴霧するようにしているので、上記各実施の形態1ないし4におけると同様に、OHラジカルの生成をさらに促進し、ダイオキシン類の酸化、分解の効率をより向上し得ることは勿論、既設の炉構成を殆ど変更する必要がないため、図5における小型の固定炉床型の焼却炉等のように、配置スペースが期待できない場合に適用すればさらに有効となる。
【0039】
実施の形態6.
図9はこの発明の実施の形態6における排ガス処理装置の要部の概略構成を示す図である。
図において、上記実施の形態1におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。29はオゾン含有水製造装置18の気液混合器18f側に連結され噴霧口29aを有するオゾン含有水噴霧用のノズル、30はこのノズル29の周囲を覆うように形成され、ノズル29の噴霧口29aと対応する位置に、順次離れる方向に絞り部30a、空間部30bおよび噴霧口30cがそれぞれ形成された二流体噴霧式のノズルで、オゾン含有水製造装置18のオゾン発生器18dと連結され、ノズル29の周囲にオゾンが供給されるように構成されている。
なお、18gは逆止弁で、オゾンを矢印で示すようにオゾン発生器18dからノズル30の方にのみ通す。18hは過酸化水素の供給装置で、気液混合器18fからノズル29に至るオゾン含有水の通路に過酸化水素を供給する。
【0040】
一般に、冷却水中へのオゾンの溶け込み量は圧力に比例し温度に反比例する。このため、水供給ポンプ18aの吐出圧力が十数Kg/cm2程度では、冷却水中へのオゾンの溶け込み量は通常数十ppm(冷却水1リットル中にオゾン数十ミリグラム)程度しか溶け込めない。したがって、この実施の形態6では、冷却水中へのオゾンの溶け込みを促進し、オゾンを多量に含んだ含有水を噴霧できるように二流体噴霧式のノズル30を用いるようにしたものである。
【0041】
以下、上記のように構成される二流体噴霧式のノズル30の動作について説明する。
まず、図示されない冷却水供給源からの冷却水を、水供給ポンプ18aで吸引、加圧する。吸引、加圧された冷却水はエジェクタ18eに供給され、オゾン発生器18dで発生したオゾンを吸引する。吸引され微細な気泡となったオゾンはエジェクタ18eのディフューザ部、および気液混合器18f内で冷却水中に溶け込み、オゾンを含んだオゾン含有水となり、このオゾン含有水に供給装置18hから供給された過酸化水素をも含んだオゾン含有水がノズル29の噴霧口29aから噴射される。そして、このオゾン含有水はノズル30内の周辺部から供給されるオゾンと共に、絞り部30aで微粒化が促進されるとともに、空間部30bでオゾンの溶け込み、微粒子化されたオゾン含有水と、逆止弁18gを通って来たオゾンガスとの均一混合が促進され、微細で多量のオゾンを含むオゾン含有水と多量のオゾンガスとの混合流体がノズル30の噴霧口30cから噴霧される。
【0042】
このように上記実施の形態6によれば、ノズル29から噴射されるオゾン含有水に、ノズル30内の周囲からオゾンを供給し、絞り部30aおよび空間部30bでオゾン含有水の微粒化、およびオゾンの溶け込み、微粒子化されたオゾン含有水とオゾンガスとの均一混合を促進させた後、ノズル30の噴霧口30cから噴霧させるようにしているので、微細で多量のオゾンを含んだオゾン含有水と多量のオゾンガスとの混合流体の噴霧が可能となる。
なお、例えば、通常のエジェクタで水にオゾンを含有させた場合と比べ、本実施の形態の場合は、排ガス通路へのオゾン供給量を多く出来、さらに効率良くダイオキシン類の酸化、分解が可能になる。
【0043】
なお、上記構成ではノズル29からオゾン含有水を噴射させ、その周囲にオゾンを供給するようにしたが、配管の接続を変えてノズル29からオゾンを噴射させ、その周囲にオゾン含有水を供給するようにしても良く、又、周囲に供給されるオゾンに空気を混入、さらにオゾン含有水に過酸化水素を含ませるようにすれば、OHラジカルの生成をさらに促進させ多大の効果を発揮し得ることは言うまでもない。
【0044】
実施の形態7.
図10はこの発明の実施の形態7における排ガス処理装置の概略構成を示し、(A)は断面図、(B)は(A)に示す線B−Bに沿って視た断面図である。
図において、上記実施の形態1におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。31は減温筒11の上流側に配設される多数のノズルで、配管17を介してオゾン含有水製造装置(図示せず)から供給されるオゾン含有水を、減温筒11内を流れる排ガスに噴霧するために設けられ、図10(B)に示すように減温筒11内の周辺部より中心部の方が多数配置されている。
【0045】
このように上記実施の形態7によれば、減温筒11内に多数のノズル31を配設し、且つ周辺部より中心部の方に多数配置するようにしているので、減温筒11内を流れる排ガスの流速が周辺部より速い中心部に多量のオゾン含有水を噴霧させることができるため、排ガスとオゾン含有水の均一反応が可能となり、酸化、分解効率の向上を図ることができる。
【0046】
なお、上記構成ではノズル31を減温筒11内の中心部に多数配置して、排ガスの流速の速い中心部に多量のオゾン含有水を噴霧させることにより、排ガスとオゾン含有水の均一反応を図っているが、中心部に配置されるノズル31の口径を、周辺部に配置されるノズル31の口径より大きくするようにしても、中心部に多量のオゾン含有水を噴霧させることができ、上記構成の場合と同様に排ガスとオゾン含有水の均一反応を図ることができる。
【0047】
実施の形態8.
図11はこの発明の実施の形態8における排ガス処理装置の概略構成を示し、(A)は断面図、(B)は(A)に示す線B−Bに沿って視た断面図である。
図において、上記実施の形態1におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。32は減温筒11の上流側に配設される多数のノズルで、配管17を介してオゾン含有水製造装置(図示せず)から供給されるオゾン含有水を、減温筒11内を流れる排ガスに噴霧するために設けられ、図11(B)に示すように少なくとも2種類以上の異なる口径のものが配置されている。
【0048】
このように上記実施の形態8によれば、減温筒11内に少なくとも2種類以上の口径の異なる多数のノズル32を配置するようにしているので、オゾンガス噴霧後、小さな口径を有するノズル31から噴霧される小さな粒子径の水滴は瞬時に気化してOHラジカルを生成し、大きな口径を有するノズル31から噴霧される大きな粒子径の水滴は暫くしてから気化してOHラジカルを生成するというように、蒸発するまでの時間が異なるため、OHラジカルと排ガスの接触反応時間を長く取ることができるようになり、ダイオキシン類の酸化、分解効率の向上を図ることが可能になる。
【0049】
又、水滴が煤塵と衝突した場合、その煤塵が粉砕されるとともに水滴の微粒子化、蒸発が起こり、OHラジカルが発生する反応が促進されるわけであるから、煤塵の粒径に対して最も反応しやすい水滴の粒径が存在するはずである。したがって、なるべく多種類の口径のノズル32を配置し、多種類の粒径の水滴を噴霧させることにより、多種類のごみ質への対応が可能になる。
【0050】
実施の形態9.
図12はこの発明の実施の形態9における排ガス処理装置の要部の概略構成を示す断面図である。
図において、上記実施の形態1におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。33は減温筒11内のノズル12からオゾン含有水が噴霧される部位より下流側に配設され、無数の空孔を有した例えばジルコニア等のような透水性部材でハニカム状に形成された反応促進体である。
【0051】
このように上記実施の形態9によれば、オゾン含有水が噴霧される部位より下流側に反応促進体33を配置するようにしているので、流れの偏りにより未蒸発のまま減温筒11を通過しようとする含有水を、反応促進体33で捕捉してその空孔内に浸透させ、反応促進体33自身の熱により完全に蒸発させるとともに、反応促進体33のハニカム状により流れの偏りを防止することができるため、排ガスとオゾン含有水の均一な反応が行われ、効率の良いダイオキシン類の酸化、分解が可能になる。
【0052】
なお、反応促進体33の設置位置としては、ダイオキシン類がガス状の状態を維持している排ガス温度帯域に設置することが反応を促進させるためにも効果的であり、さらに又、反応促進体33に例えば微細に加工されたチタン等のように触媒機能を有した金属を担持させることにより、触媒効果による反応促進が期待できる。
【0053】
実施の形態10.
図13はこの発明の実施の形態10における排ガス処理装置の要部の概略構成を示す図である。
図において、上記実施の形態1におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。34は減温筒11内のノズル12の噴霧口と対応する位置に配設されるディフューザで、ノズル12のオゾン含有水噴霧の広がり径よりも咽径が小さくなるように形成されている。35は減温筒11の下部に一端が連結された冷却水槽で、内部に冷却水36が貯溜されその表面に沿って排ガスが他端側に移動可能なように形成されている。
【0054】
37は冷却水槽35の他端側に連結された水滴除去筒で、内部に水滴除去エレメント38が設けられている。39は被処理水を循環させる循環用配管、40はこの循環用配管39の途中に接続された被処理水循環ポンプ、41はこの被処理水循環ポンプ40に接続され被処理水に化学処理薬品を注入して放流可能な水質に調整する水処理装置、42はこの水処理装置41に接続され処理水中の煤塵を除去する濾過装置、43はこの濾過装置42に接続され水質調整された処理水を貯溜する処理水貯溜タンク、44はこの処理水貯溜タンク43内の処理水を冷却水槽35内に戻す処理水循環ポンプである。
【0055】
次に、上記のように構成された実施の形態10における排ガス処理装置の動作を説明する。
まず、減温筒11内に導入された排ガスは、ディフューザ34の入口部で図中実線矢印で示すように急速に絞り込まれる。一方、ノズル12より噴霧されるオゾン含有水は、図中破線矢印で示すように一度広がった後、ディフューザ34の咽部で狭まりながら排ガスと混合され、緩やかな勾配の広がり部を通過しながら減温筒11から排出される。そして、この間上記のようなディフューザ34の作用により、噴霧されたオゾン含有水と排ガスの均一混合がスムーズに行われる。
【0056】
上記のようにして、減温筒11内で所定の温度に冷却され、ダイオキシン類が酸化、分解された排ガスは、冷却水槽35内に送り込まれ槽内の冷却水36に衝突して熱交換が行われる。この時、排ガス中の煤塵、塩化水素、亜硫酸ガス等は冷却水36により凝集され、その殆どは冷却水36中に取り込まれる。そして、冷却された排ガスは多量の水分を含んだ状態で水滴除去筒37に導かれ、筒内の水滴除去エレメント38により余分な水分が除去された後、図示はしないが焼却炉の廃熱を利用した再加熱装置で加熱され、送風機により煙突から排出される。
【0057】
一方、冷却水槽35内で煤塵、塩化水素、亜硫酸ガス等が取り込まれた冷却水36は、被処理水循環ポンプ40により循環用配管39を介して水処理装置41内に被処理水として送り込まれる。そして、この水処理装置41内において化学処理薬品が注入され放流可能な水質に調整された後、濾過装置42により煤塵が除去される。このようにして、水質調整された処理水は処理水貯溜タンク43内に貯溜され、必要に応じて、処理循環ポンプ44により冷却水槽35に戻され冷却水36として機能する。なお、上記構成では水質調整された処理水を冷却水槽に戻すようにしているが、廃棄物焼却場内の例えば焼却灰飛散防止用水、場内清掃用水等に利用することも可能である。
【0058】
このように上記実施の形態10によれば、オゾン含有水が噴霧されるノズル12より下流側にディフューザ34を配設するようにしたので、噴霧されるオゾン含有水と排ガスの均一混合がスムーズに行われるため、ダイオキシン類の酸化、分解の効率が格段に向上し、又、ディフューザ34の下流側に冷却水槽35を設け、内部に貯溜される冷却水36の表面に沿って移動させることにより、排ガスに含まれる煤塵も除去できるようにしているので、ダイオキシン類の酸化、分解後に必要であった電気集塵機、バグフィルタ等が不要となる等という効果を得ることができる。
【0059】
なお、上記各実施の形態1ないし10では、排ガスの発生源が焼却炉の場合について説明したが、これに限定されるものではなく例えば電気炉、溶融炉等であっても良く、又、上記各実施の形態7ないし10では、オゾン含有水を噴霧するノズル12が減温筒11の上流側に配設された場合について説明したが、実施の形態4におけるように、冷却水を噴霧する第1のノズル20の下流側に、オゾン含有水を噴霧する第2のノズル23が配設される場合に適用しても、上記と同様の効果を発揮し得ることは言うまでもない。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1によれば、水にオゾンを含ませることにより得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に、粒子状にして供給することにより、排ガス温度を250℃〜600℃に減温するようにしたので、ダイオキシン類の酸化、分解を容易に実現することが可能な排ガス処理方法を提供することができる。
【0061】
又、この発明の請求項2によれば、オゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記排ガス通路へのオゾン含有水の供給は多数の吐出口部を介して行われ、上記各吐出口部は上記排ガス通路の周辺部より中心部の方が多数配設されているので、排ガスとオゾン含有水の反応の均一化を図り、さらに効率良くダイオキシン類の酸化、分解が可能な排ガス処理装置を提供することができる。
【0062】
又、この発明の請求項3によれば、オゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記排ガス通路へのオゾン含有水の供給は多数の吐出口部を介して行われ、上記各吐出口部は上記排ガス通路の周辺部より中心部の方が口径が大に形成されているものであるので、排ガスとOHラジカルの接触反応時間の延長化を図り、さらに効率良くダイオキシン類の酸化、分解が可能な排ガス処理装置を提供することができる。
【0063】
又、この発明の請求項4によれば、オゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路の一部に設けられた減温部上流に冷却水を供給する第2の手段、および上記第2の手段より下流側に上記オゾン含有水を粒子状にして供給する第3の手段を備え、オゾン含有水が供給される部位の温度が予め設定された温度となるように、第2の手段の出力冷却水量を制御する冷却水量制御手段を設けたものであるので、ダイオキシン類の酸化 、分解が容易に実現できることは勿論、所望の反応温度をさらに容易に得ることが可能な排ガス処理装置を提供することができる。
【0064】
又、この発明の請求項5によれば、オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記オゾン含有水を粒子状にして供給することにより、排ガス温度を250℃〜600℃に減温するように成されているものであるので、さらに効率良くダイオキシン類の酸化、分解が可能な排ガス処理装置を提供することができる。
【0065】
又、この発明の請求項6によれば、オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記排ガス通路へのオゾン含有水の供給は多数の吐出口部を介して行われ、上記各吐出口部は上記排ガス通路の周辺部より中心部の方が多数配設されているものであるので、排ガスとオゾン含有水の反応の均一化を図り、さらに効率良くダイオキシン類の酸化、分解が可能な排ガス処理装置を提供することができる。
【0066】
又、この発明の請求項7によれば、オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記排ガス通路へのオゾン含有水の供給は多数の吐出口部を介して行われ、上記各吐出口部は上記排ガス通路の周辺部より中心部の方が口径が大に形成されているものであるので、排ガスとオゾン含有水の反応の均一化を図り、さらに効率良くダイオキシン類の酸化、分解が可能な排ガス処理装置を提供することができる。
【0067】
又、この発明の請求項8によれば、オゾンを発生するオゾン発生器、水供給ポンプ、この水供給ポンプに入口側が、上記オゾン発生器に吸引側がそれぞれ接続されたエジェクタ、およびこのエジェクタの出口側に設けられエジェクタの出口から吐出される水にエジェクタの吸引側から吸引されたオゾンを含ませてオゾン含有水を得る気液混合器を備え、オゾン含有水が粒子状をなして、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に供給されるように成され、排ガス温度を250℃〜600℃に減温するように成されたものであるので、さらに効率良くダイオキシン類の酸化、分解が可能な排ガス処理装置を提供することができる。
【0068】
又、この発明の請求項9によれば、オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路の一部に設けられた減温部内に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記オゾン含有水を粒子状にして供給することにより、排ガス温度を250℃〜600℃に減温するように成されているものであるので、さらに効率良くダイオキシン類の酸化、分解が可能な排ガス処理装置を提供することができる。
【0069】
又、この発明の請求項10によれば、オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路の一部に設けられた減温部上流に冷却水を供給する第2の手段、および第2の手段より下流側にオゾン含有水を粒子状にして供給する第3の手段を備え、オゾン含有水が供給される部位の温度 が予め設定された温度となるように、第2の手段の出力冷却水量を制御する冷却水量制御手段を設けたものであるので、ダイオキシン類の酸化、分解が容易に実現できることは勿論、所望の反応温度を正確に得ることが可能な排ガス処理装置を提供することができる。
【0070】
又、この発明の請求項11によれば、オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、上記第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路の一部に設けられた減温部上流に冷却水を供給する第2の手段、および上記第2の手段より下流側にオゾン含有水を粒子状にして供給する第3の手段を備え、上記オゾン含有水を粒子状にして供給することにより、排ガス温度を250℃〜600℃に減温するように成されているものであるので、さらに効率良くダイオキシン類の酸化、分解が可能な排ガス処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における排ガス処理装置の概略構成を示す図である。
【図2】 図1における排ガス処理装置の要部の構成を示す図である。
【図3】 図1における排ガス処理装置においてダイオキシンが酸化、分解する過程を説明するための模式図である。
【図4】 この発明の実施の形態2における排ガス処理装置の概略構成を示す図である。
【図5】 図4における排ガス処理装置の要部の構成を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態3における排ガス処理装置の概略構成を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態4における排ガス処理装置の概略構成を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態5における排ガス処理装置の概略構成を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態6における排ガス処理装置の要部の概略構成を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態7における排ガス処理装置の概略構成を示し、(A)は断面図、(B)は(A)に示す線B−Bに沿って視た断面図である。
【図11】 この発明の実施の形態8における排ガス処理装置の概略構成を示し、(A)は断面図、(B)は(A)に示す線B−Bに沿って視た断面図である。
【図12】 この発明の実施の形態9における排ガス処理装置の要部の概略構成を示す断面図である。
【図13】 この発明の実施の形態10における排ガス処理装置の概略構成を示す図である。
【図14】 従来の排ガス処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
9,24 焼却炉、10,25 排ガス通路、11 減温筒、
12,29,30,31,32 ノズル、13 電気集塵機、14 送風機、
15,28 煙突、16,18 オゾン含有水製造装置、
16a,18a 水供給ポンプ、16b,18e エジェクタ、
16c,18d オゾン発生器、16d,18f 気液混合器、
18b 過酸化水素貯蔵槽、19 紫外線ランプ、20 第1のノズル、
21 冷却水供給装置、23 第2のノズル、26 煤塵集塵機、33 反応促進体、
34 ディフューザ、35 冷却水槽。
Claims (11)
- 水にオゾンを含ませることにより得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に、粒子状にして供給することにより、排ガス温度を250℃〜600℃に減温するようにしたことを特徴とする排ガス処理方法。
- オゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および上記第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記排ガス通路へのオゾン含有水の供給は多数の吐出口部を介して行われ、上記各吐出口部は上記排ガス通路の周辺部より中心部の方が多数配設されていることを特徴とする排ガス処理装置。
- オゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および上記第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記排ガス通路へのオゾン含有水の供給は多数の吐出口部を介して行われ、上記各吐出口部は上記排ガス通路の周辺部より中心部の方が口径が大に形成されていることを特徴とする排ガス処理装置。
- オゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、上記第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路の一部に設けられた減温部上流に冷却水を供給する第2の手段、および上記第2の手段より下流側に上記オゾン含有水を粒子状にして供給する第3の手段を備え、上記オゾン含有水が供給される部位の温度が予め設定された温度となるように、上記第2の手段の出力冷却水量を制御する冷却水量制御手段を設けたことを特徴とする排ガス処理装置。
- オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および上記第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記オゾン含有水を粒子状にして供給することにより、排ガス温度を250℃〜600℃に減温するように成されていることを特徴とする排ガス処理装置。
- オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および上記第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記排ガス通路へのオゾン含有水の供給は多数の吐出口部を介して行われ、上記各吐出口部は上記排ガス通路の周辺部より中心部の方が多数配設されていることを特徴とする排ガス処理装置。
- オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および上記第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記排ガス通路へのオゾン含有水の供給は多数の吐出口部を介して行われ、上記各吐出口部は上記排ガス通路の周辺部より中心部の方が口径が大に形成されていることを特徴とする排ガス処理装置。
- オゾンを発生するオゾン発生器、水供給ポンプ、この水供給ポンプに入口側が、上記オゾン発生器に吸引側がそれぞれ接続されたエジェクタ、およびこのエジェクタの出口側に設けられ上記エジェクタの出口から吐出される水に上記エジェクタの吸引側から吸引されたオゾンを含ませてオゾン含有水を得る気液混合器を備え、上記オゾン含有水が粒子状をなして、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路に供給されるように成され、排ガス温度を250℃〜600℃に減温するように成されていることを特徴とする排ガス処理装置。
- オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、および上記第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路の一部に設けられた減温部内に粒子状にして供給する第2の手段を備え、上記オゾン含有水を粒子状にして供給 することにより、排ガス温度を250℃〜600℃に減温するように成されていることを特徴とする排ガス処理装置。
- オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、上記第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路の一部に設けられた減温部上流に冷却水を供給する第2の手段、および上記第2の手段より下流側に上記オゾン含有水を粒子状にして供給する第3の手段を備え、上記オゾン含有水が供給される部位の温度が予め設定された温度となるように、第2の手段の出力冷却水量を制御する冷却水量制御手段を設けたことを特徴とする排ガス処理装置。
- オゾンを発生するオゾン発生器、このオゾン発生器により発生したオゾンを水に含ませてオゾン含有水を得る第1の手段、上記第1の手段によって得られたオゾン含有水を、排ガスの発生源から排出口に至る排ガス通路の一部に設けられた減温部上流に冷却水を供給する第2の手段、および上記第2の手段より下流側に上記オゾン水を粒子状にして供給する第3の手段を備え、上記オゾン含有水を粒子状にして供給することにより、排ガス温度を250℃〜600℃に減温するように成されていることを特徴とする排ガス処理装置。
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