JP2021065363A - 清掃具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の清掃具1は、対象物表面Rに付着した繊維状ゴミFを捕集して取り除く捕集部2と、捕集部2を保持する清掃具本体3と、を有する清掃具1であって、捕集部2は、対象物表面Rに面する側に、対象物表面Rに面接触可能な捕集面4を有しており、捕集面4には、対象物表面R側に向かって突出すると共に捕集面4上の中心の周囲を周回する凸条部11が、中心に対して同心状に且つ互いに平行となるように複数本に亘って形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
さらにまた、特許文献4には、下方に向いた開口に、軟質樹脂材料からなる板状の第1および第2のブレード部と、を備えた清掃具が開示されている。この第1のブレード部は、第2のブレード部よりも柔軟性が高く、第1のブレード部における基端から先端までの長さは、第2のブレード部における基端から先端までの長さよりも短くされている。そして、第1のブレード部および第2のブレード部それぞれの先端は、第1のブレード部から第2のブレード部に向かう方向に進むにつれて基端から遠ざかるように傾斜している。この特許文献4の清掃具は、敷物に絡んだ繊維状ゴミを第1のブレード部で掻き集め、掻き集めた繊維状ゴミを第1のブレード部と第2のブレード部との間から清掃具の内部に溜め置く構造となっている。
即ち、本発明の清掃具は、対象物表面に付着した繊維状ゴミを捕集して取り除く捕集部と、前記捕集部を保持する清掃具本体と、を有する清掃具であって、前記捕集部は、前記対象物表面に面する側に、前記対象物表面に面接触可能な捕集面を有しており、前記捕集面には、前記対象物表面側に向かって突出すると共に前記捕集面上の中心の周囲を周回する凸条部が、前記中心に対して同心状に且つ互いに平行となるように複数本に亘って形成されていることを特徴とする。
好ましくは、前記捕集部は、長手方向に対して外縁が湾曲した長板状に形成されており、前記凸条部は、前記捕集部の外縁と平行となるように湾曲した軌跡で前記中心の周囲を周回しているとよい。
好ましくは、前記捕集部がS字状または円弧状に湾曲した長円状の平板として形成されているとよい。
「全体構成」
以下、本発明の清掃具1の第1実施形態を、図面に基づき詳しく説明する。
図1〜図4は、第1実施形態の清掃具1の使用態様を模式的に示したものである。
図1に示すように、第1実施形態の清掃具1は、対象物表面Rに付着した繊維状ゴミFを捕集して取り除く捕集部2と、捕集部2を保持する清掃具本体3と、を有するものとなっている。この清掃具1は、特にカーペットなどの敷物の対象物表面Rに絡み合っているペットの抜毛などの繊維状ゴミFを捕集して取り除くものであり、対象物表面Rに散らばった繊維状ゴミFを棒状のペレットPに纏めることが可能となっている。つまり、この清掃具1では、捕集部2を対象物表面Rに沿ってスライドさせると、捕集部2が対象物表面Rに散らばった繊維状ゴミFを棒状のペレットPに纏め上げ、纏められたペレットPをつまんで破棄すれば繊維状ゴミFを簡単に破棄することができる。また、清掃具本体3には、捕集部2の下面(捕集面4)が対象物表面Rに対して面接触可能な姿勢に、清掃具本体3を保持する柄部5も設けられている。
「方向の定義」
以降の説明において、図3の平面図における上下方向を、清掃具1を説明する際の右左方向という。また、図3の平面図における左右方向を、清掃具1を説明する際の前後方向という。さらに、図4の側面図における上下方向を、清掃具1を説明する際の上下方向という。これらの方向については、適宜図中に記載している。
「清掃具本体」
図2及び図3に示すように、清掃具本体3は、上述した捕集部2を保持する部材であり、本実施形態の場合は角が丸まった細長い板状に形成されている。清掃具本体3は、対象物表面Rに面する下面に、対象物表面Rから離れる方向(上方)に向かって凹んだ凹部6を有しており、この凹部6に捕集部2を嵌め込み可能となっている。
さらに、清掃具本体3の下面中央には、上方に向かって凹んだ凹部6が形成されている。この凹部6は、上述した捕集部2より寸法が大きくて相似な外形形状(S字の平板形状)に形成されている。また、この凹部6は、捕集部2の外縁から開口縁までの間隔が周方向のいずれの箇所でも等しくなるように下面中央に形成されている。なお、本実施形態の場合であれば清掃具本体3の外寸に対して凹部6の開口幅は5%程度小さくなるように形成されている。
「柄部」
清掃具本体3の長手方向の一端側(後端側)には、上述した柄部5が設けられている。この柄部5は、清掃具本体3に対して着脱自在に連結されていても良いし、清掃具本体3に対して一体物として分離不可なように形成されていても良い。
説明する。
柄部5は、清掃具本体3の捕集部2の捕集面4(下面)を対象物表面Rに押し当てることを可能とする部材であり、使用者Uが握りやすいように長尺棒状に形成されている。具体的には、柄部5の長手方向の中途側は上下方向に湾曲しており、使用者Uが把持する後端側に対して捕集部2が設けられた前端側の方が下方に位置するように曲がった形状とされている。
さらに、柄部5の長手方向の前端は、捕集部2との接触面積を大きく取れるように、前方に向かうにつれて広がるような形状とされており、後端や中途側よりも広幅に形成されている。なお、本実施形態の柄部5は、柄部5の前端が清掃具本体3の長手方向の後端に一体物として一体化(連結)させられており、柄部5が清掃具本体3に分離できない状態とされている。
「捕集部」
捕集部2は、下面に形成された捕集面4を対象物表面R(敷物の表面)に擦り合わせることで対象物表面Rに付着した繊維状ゴミFを捕集する機能を備えており、本実施形態では上述した清掃具本体3の凹部6に下方から嵌め込まれた状態とされている。
この場合、図例のように、上述した捕集部2の外縁には、水平方向の外周側に向かって庇状に突出したフランジ部9を、全周に亘って連続して形成するのが好ましい。そして、
上述した清掃具本体3の凹部6には、凹部6の開口縁に沿ってフランジ部9を差し込む段部10を形成するのが好ましい。このようなフランジ部9及び段部10を設ければ、フランジ部9や段部10を設けた分だけ清掃具本体3と捕集部2との接触面積が広くなり、凹部6の表面に予め接着剤を塗布しておき、凹部6に捕集部2を嵌め込んで接触剤で接着する場合に、接触面積が広くなった分だけ高い接着強度を発揮することができ、長期間に亘って対象物表面Rに擦りつけても凹部6から捕集部2が脱落することを防止することが可能となる。
「捕集面」
図3及び図4に示すように、上述した捕集部2は、対象物表面R(敷物)に対面する側(本実施形態の場合であれば下面)が、対象物表面Rに面接触可能な捕集面4とされている。この捕集面4は捕集部2の下面に形成されており、捕集面4には上述した凸条部11が略同心円状に複数条に亘って形成されている。そして、本発明の清掃具1は、上述した捕集部2を対象物表面R(敷物)に対してどの方向にスライドさせた場合でも、この凸条部11で繊維状ゴミFが捕集できるように、凸条部11が略同心状に配備されていることを特徴としている。
図4の断面図に示すように、一つ一つの凸条部11は、A−A線(上述した軌跡を横断する方向)に沿って切断した場合に、略波状の断面を有している。この凸条部11の断面は、本実施形態の場合であれば、左右方向に沿った横幅が2mm〜5mm、上下方向の幅が2mm〜5mmであり、凸条部11の頂部11T及び谷部11Bはいずれも丸形に面取りされたものとなっている。このように凸条部11の頂部11Tを面取りすれば、対象物表面Rに接触した場合に、尖った頂部11Tに比べて対象物表面Rに対する接触面積を広くできるようになり、繊維状ゴミFをより確実に捕集できるようになる。また、凸条部11間の谷部11Bをなだらかに窪むように面取りすれば、対象物表面Rから捕集した繊維状ゴミFが凸条部11と凸条部11との間に嵌まり込んで残ることがなくなり、繊維状ゴミFを漏らさず棒状ペレットPに纏めることが可能となる。
図3の底面図に示すように、上述した凸条部11は、捕集部2の外縁から等間隔をあけて、外縁の内周側に位置する軌跡に沿うように形成されている。本実施形態の場合であれば、捕集部2はS字の平板形状に形成されているため、波状に湾曲した外縁から等間隔の軌跡を有する凸条部11も、波状に湾曲した軌跡に沿って捕集面4の中心を周回している。そして、複数条の凸条部11は、ほぼ等しい間隔をあけて、互いに平行となるように並んで配備されている。
言い換えれば、上述した捕集面4の中心とは、凹部6の中央を長手方向に走る、凹部6を左側と右側とに二分する中心線Cに他ならない。この中心線Cは本実施形態の場合は捕集部2の長手方向に対して蛇行したS字の軌跡を描くものとなる。そして、上述した捕集部2の外形は、中心線C上に設けられた中心点を中心とする円を、中心点を中心線Cに沿って移動させながら、同じ半径の円を重ね合わせるように描いたときに得られる図形となっている。また、上述した凸条部11は、捕集部2よりも半径が小さい円を、同様に重ね合わせるように描いたものである。
「作用効果」
上述したようにエラストマーなどの弾性部材を用いて同心状に配備された複数条の凸条部11を形成すれば、対象物表面Rに捕集部2の捕集面4を擦り付けた場合に、凸条部11が複数回に亘って繊維状ゴミFに接触し、弾性部材の凸条部が強固に対象物表面Rに絡みついた繊維状ゴミFであっても確実に引き抜くため、繊維状ゴミFを漏らさず対象物表面Rから除去することが可能となる。
例えば、清掃具1の前端を狭隘な壁際や隅などに差し入れて、清掃具1を前後方向に動かせば、通常の清掃具1であれば狭隘で取りにくい場所に散らばった繊維状ゴミFをも捕集して取り除くことができる。
[第2実施形態]
次に、図5を用いて第2実施形態の清掃具1について説明する。
つまり、第2実施形態の清掃具1は、捕集部2が、円弧状に湾曲した長円状の平板として形成されており、長手方向に沿った外縁は円弧状に湾曲したものとなっている。より正確には、第2実施形態の清掃具1の捕集部2は、右側の外縁が右方に向かって大きく膨らむように湾曲しており、逆に左側の外縁は右方に向かって大きく凹むように湾曲していて、外縁は波状ではなく円弧状に湾曲している。
第2実施形態の清掃具1は、上述した構成以外の点について、第1実施形態の清掃具1と相違しない。そのため、第1実施形態と同じ構成については、説明を割愛する。
[第3実施形態]
次に、図6を用いて第3実施形態の清掃具1について説明する。
つまり、第3実施形態の清掃具1は、捕集部2の外縁が、第1実施形態と同様に波状に湾曲したものである。しかし、第1実施形態の捕集部2の場合、前端側の外縁については左側の外縁も右側の外縁も右側に向かって湾曲しており、後端側の外縁については左側の外縁も右側の外縁も左側に向かって湾曲していた。しかし、第3実施形態の捕集部2の場合、前端側の外縁においても後端側の外縁においても、左側の外縁が左側に向かって湾曲する場合は、右側の外縁も右側に向かって湾曲している。また、前後方向の中途側の外縁においては、左側の外縁が右側に向かって湾曲する場合は、右側の外縁も左側に向かって湾曲している。
第3実施形態の清掃具1は、上述した構成以外の点について、第1実施形態や第2実施形態の清掃具1と相違しない。そのため、第1実施形態や第2実施形態と同じ構成については、説明を割愛する。
位置する凸条部11間の距離とが異なるように構成することもできる。このような例としては、レーストラック状の軌跡に沿って頂部11Tが並ぶ凸条部11において、軌跡が円弧状に曲がるコーナ部と、軌跡が直線状に伸びる直線部とで、凸条部11間の距離が異なるものを挙げることができる。
2 捕集部
3 清掃具本体
4 捕集面
5 柄部
6 凹部
7 デザイン部
8 柄部挿通孔
9 フランジ部
10 段部
11 凸条部
11T 凸条部の頂部
11B 凸条部の谷部
C 中心線
F 繊維状ゴミ
P ペレット
R 対象物表面
Claims (5)
- 対象物表面に付着した繊維状ゴミを捕集して取り除く捕集部と、前記捕集部を保持する清掃具本体と、を有する清掃具であって、
前記捕集部は、前記対象物表面に面する側に、前記対象物表面に面接触可能な捕集面を有しており、
前記捕集面には、前記対象物表面側に向かって突出すると共に前記捕集面上の中心の周囲を周回する凸条部が、前記中心に対して同心状に且つ互いに平行となるように複数本に亘って形成されている
ことを特徴とする清掃具。 - 前記清掃具本体は、前記対象物表面に面する下面に凹んだ凹部を有しており、
前記凹部には、前記捕集部が嵌め込み可能とされている
ことを特徴とする請求項1に記載の清掃具。 - 前記捕集部は、長手方向に対して外縁が湾曲した長板状に形成されており、
前記凸条部は、前記捕集部の外縁と平行となるように湾曲した軌跡で前記中心の周囲を周回している
ことを特徴とする請求項1または2に記載の清掃具。 - 前記清掃具本体には、前記捕集面が対象物表面に対して面接触する姿勢に、前記清掃具本体を保持する柄部が設けられている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の清掃具。 - 前記捕集部がS字状または円弧状に湾曲した長円状の平板として形成されている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の清掃具。
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