JP2021062412A - 触覚提示装置、及び触覚提示システム - Google Patents

触覚提示装置、及び触覚提示システム Download PDF

Info

Publication number
JP2021062412A
JP2021062412A JP2018027903A JP2018027903A JP2021062412A JP 2021062412 A JP2021062412 A JP 2021062412A JP 2018027903 A JP2018027903 A JP 2018027903A JP 2018027903 A JP2018027903 A JP 2018027903A JP 2021062412 A JP2021062412 A JP 2021062412A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
contact
vibration
tactile presentation
user
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018027903A
Other languages
English (en)
Inventor
竜太 堀江
Ryuta Horie
竜太 堀江
一生 本郷
Kazuo Hongo
一生 本郷
智子 永仮
Tomoko Nagakari
智子 永仮
良 寺澤
Ryo Terasawa
良 寺澤
川浪 康範
Yasunori Kawanami
康範 川浪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2018027903A priority Critical patent/JP2021062412A/ja
Priority to EP19757817.2A priority patent/EP3742261B1/en
Priority to US16/969,194 priority patent/US20200405426A1/en
Priority to PCT/JP2019/001657 priority patent/WO2019163359A1/ja
Priority to CN201980013359.3A priority patent/CN111712784A/zh
Publication of JP2021062412A publication Critical patent/JP2021062412A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B34/00Computer-aided surgery; Manipulators or robots specially adapted for use in surgery
    • A61B34/70Manipulators specially adapted for use in surgery
    • A61B34/76Manipulators having means for providing feel, e.g. force or tactile feedback
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer
    • G06F3/016Input arrangements with force or tactile feedback as computer generated output to the user
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B34/00Computer-aided surgery; Manipulators or robots specially adapted for use in surgery
    • A61B34/30Surgical robots
    • A61B34/35Surgical robots for telesurgery
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B34/00Computer-aided surgery; Manipulators or robots specially adapted for use in surgery
    • A61B34/70Manipulators specially adapted for use in surgery
    • A61B34/74Manipulators with manual electric input means
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B34/00Computer-aided surgery; Manipulators or robots specially adapted for use in surgery
    • A61B34/70Manipulators specially adapted for use in surgery
    • A61B34/77Manipulators with motion or force scaling
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J3/00Manipulators of master-slave type, i.e. both controlling unit and controlled unit perform corresponding spatial movements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J9/00Programme-controlled manipulators
    • B25J9/16Programme controls
    • B25J9/1694Programme controls characterised by use of sensors other than normal servo-feedback from position, speed or acceleration sensors, perception control, multi-sensor controlled systems, sensor fusion
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B34/00Computer-aided surgery; Manipulators or robots specially adapted for use in surgery
    • A61B34/70Manipulators specially adapted for use in surgery
    • A61B34/74Manipulators with manual electric input means
    • A61B2034/741Glove like input devices, e.g. "data gloves"

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Robotics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • User Interface Of Digital Computer (AREA)
  • Manipulator (AREA)
  • Selective Calling Equipment (AREA)

Abstract

【課題】力センサに伝達されるノイズを低減することが可能な触覚提示装置を提供する。【解決手段】ユーザが操作する操作部と、前記操作部の操作対象の振動を提示する振動部と、前記振動部による前記振動を前記ユーザへ伝える接触部と、前記接触部が弾性体を介して設けられた上で、前記操作部に接続される設置部と、を備える、触覚提示装置。【選択図】図12

Description

本開示は、触覚提示装置、及び触覚提示システムに関する。
近年、内視鏡外科手術を施す際に用いられる外科手術システムとして、患者の体を大きく切開することなく患部へのアプローチを可能とするマスタースレーブ方式のシステムが知られている。かかるシステムでは、医師等の術者(ユーザ)が入力インタフェースを備えたマスター装置を操作すると、マスター装置に設けられた力センサが計測する術者の入力操作の力に応じて、鉗子又は攝子等の医療用術具を備えたスレーブ装置が遠隔操作される。スレーブ装置は、例えば、先端に術具が保持されるアーム装置として構成され、腹腔内において術具の位置又は姿勢を変化させることができる。
かかるシステムでは、術具が患者に接触した時の触覚が術者に伝達されない場合、術者は、術具が患者に接触していることに気付かず、患者の生体組織に損傷を与える恐れがある。そのため、術具が患者に接触した時の触覚が術者に伝達されることが望ましい。術具が患者に接触した時の触覚を術者に伝達する手法には、例えば、スレーブ装置に触覚を計測するセンサを設け、当該センサが計測した触覚に関する情報をマスター装置側に送信し、振動等により術者へ触覚を伝達する手法がある。これに関連し、下記の特許文献1には、操作状況の表現として、疑似的圧覚・触覚を、ボイスコイルモータ等の振動アクチュータ等の振動を用いて表現する圧覚・触覚提示装置が開示されている。
特開平08−254472号公報
しかし、上述の特許文献1の手法では、マスター装置に圧覚・触覚提示装置を搭載した場合、マスター装置の力センサに振動アクチュエータの振動が伝達されるおそれがある。かかる振動アクチュエータの振動は、マスター・スレーブシステムの制御においてはノイズとなり、悪影響を及ぼす可能性がある。
そこで、本開示では、力センサに伝達されるノイズを低減することが可能な、新規かつ改良された触覚提示装置、及び触覚提示システムを提案する。
本開示によれば、ユーザが操作する操作部と、前記操作部の操作対象の振動を提示する振動部と、前記振動部による前記振動を前記ユーザへ伝える接触部と、前記接触部が弾性体を介して設けられた上で、前記操作部に接続される設置部と、を備える、触覚提示装置が提供される。
また、本開示によれば、スレーブ装置から受信する操作対象の振動に関する第1の信号を触覚としてユーザに提示する触覚提示装置を備え、当該第1の信号に基づき推定される振動ノイズを、前記ユーザが印加した力から除去した第2の信号を、前記スレーブ装置へ送信するマスター装置として機能する第1の情報処理装置と、前記第1の情報処理装置から受信する前記第2の信号に基づき駆動した際に計測する前記第1の信号を、前記第1の情報処理装置へ送信する前記スレーブ装置として機能する第2の情報処理装置と、を有する、触覚提示システムが提供される。
以上説明したように本開示によれば、力センサに伝達されるノイズを低減することが可能である。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
本開示の実施形態に係る触覚提示システムの概要を示す説明図である。 同実施形態に係るマスター装置の外部構成例を示すブロック図である。 同実施形態に係るマスター装置の内部構成例を示す説明図である。 同実施形態に係る信号処理部の構成例を示すブロック図である。 同実施形態に係る信号処理部の構成例を示すブロック図である。 同実施形態に係る信号処理部の構成例を示すブロック図である。 本開示の第1の実施形態に係る触覚提示装置を示す斜視図である。 同実施形態に係る触覚提示装置の操作例を示す説明図である。 同実施形態に係る触覚提示装置の部分構成例を示す説明図である。 同実施形態に係る触覚提示装置の組み立て例を示す説明図である。 同実施形態に係る触覚提示装置の組み立て例を示す説明図である。 同実施形態に係る触覚提示装置のフローティング構造部の断面図である。 同実施形態に係る触覚提示装置を示す簡略図である。 同実施形態に係る第1の接触面の初期位置の例を示す説明図である。 同実施形態に係る第1の接触面の初期位置の例を示す説明図である。 同実施形態に係る信号処理部の動作例を示すフローチャートである。 同実施形態に係る第1の変形例を示す説明図である。 同実施形態に係る第1の変形例を示す説明図である。 同実施形態に係る第1の変形例を示す説明図である。 同実施形態に係る第2の変形例を示す説明図である。 本開示の第2の実施形態に係る触覚提示装置を示す斜視図である。 同実施形態に係る触覚提示装置の操作例を示す説明図である。 同実施形態に係る触覚提示装置の部分構成例を示す説明図である。 同実施形態に係る触覚提示装置の組み立て例を示す説明図である。 同実施形態に係る触覚提示装置のフローティング構造部の断面図である。 同実施形態に係る第1の変形例を示す説明図である。 同実施形態に係る第2の変形例を示す断面図である。 同実施形態に係る第3、第4の変形例を示す断面図である。 本開示の実施形態に係る触覚提示装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.触覚提示システムの概要
2.本開示の実施形態のマスター装置
2.1.マスター装置の外部構成例
2.2.マスター装置の内部構成例
3.第1の実施形態
3.1.操作装置の外部構成例
3.2.動作例
3.3.変形例
4.第2の実施形態
4.1.操作装置の外部構成例
4.2.動作例
4.3.変形例
5.ハードウェア構成
6.まとめ
<<1.触覚提示システムの概要>>
以下では、図1を参照しながら、本開示の実施形態に係る触覚提示システムの概要を説明する。なお、マスタースレーブ方式の医療ロボットシステムを例に、本開示の実施形態に係る触覚提示システムの概要について説明する。
図1は、本開示の実施形態に係る触覚提示システムの概要を示す説明図である。図1に示すように、当該触覚提示システムは、大きくはマスター装置10(10R及び10L)、スレーブ装置50で構成されている。マスター装置10は、医師等の術者(以下では、ユーザとも称される)が操作する入力インタフェースを備えた装置である。また、スレーブ装置50は、マスター装置10におけるユーザの操作に応じて遠隔操作される鉗子又は攝子等の医療用術具を備えた装置である。
当該触覚提示システムには、一例としてバイラテラル制御が採用されている。バイラテラル制御とは、マスター装置10とスレーブ装置50との間で、入力インタフェースと術具の位置、及び力の状態を一致させるフィードバック制御である。例えば、ユーザが入力インタフェースを操作すると、当該操作に応じて術具は移動する。術具が移動して患者に接触すると、接触した時の力が入力インタフェースにフィードバックされる。
なお、マスター装置10とスレーブ装置50は、任意の通信方式で接続されている。例えば、マスター装置10とスレーブ装置50は、有線通信または無線通信によって接続されている。また、例えば、マスター装置10とスレーブ装置50は、直接的に通信を行う構成であってもよいし、ネットワーク(または他の装置)を介して通信を行う構成であってもよい。
(1)マスター装置10
マスター装置10は、スレーブ装置50の駆動制御、スレーブ装置50のセンサが計測した振動信号(第1の信号)をユーザへ提示する機能を有する情報処理装置(第1の情報処理装置)である。マスター装置10は、例えば、受動関節を含む1または2以上の関節と、関節に接続されるリンクとを有する装置(受動関節を含むリンク機構を有する装置)である。なお、受動関節は、モータやアクチュエータなどにより駆動しない関節である。
図1に示すように、マスター装置10は、ユーザが把持して操作する操作装置100(100R、及び100L)を備えている。当該操作装置100は、本開示の実施形態に係る触覚提示装置に相当する。また、マスター装置10には、術野が表示されるモニタ30が接続され、ユーザが両腕又は両肘を載せる支持台32が設けられている。なお、マスター装置10は、右手用のマスター装置10R、及び左手用のマスター装置10Lで構成されている。さらに、右手用のマスター装置10Rには右手用の操作装置100Rが備えられ、左手用のマスター装置10Lには左手用の操作装置100Lが備えられている。
ユーザは、両腕又は両肘を支持台32上に載せ、右手及び左手でそれぞれ操作装置100R、100Lを把持する。この状態で、ユーザは、術野が表示されるモニタ30を見ながら操作装置100R、100Lを操作する。ユーザは、それぞれの操作装置100R、100Lの位置及び向きを変位させることにより、スレーブ装置50に取り付けられた術具の位置又は向きを遠隔操作し、あるいは、それぞれの術具による把持動作を行ってもよい。
(2)スレーブ装置50
スレーブ装置50は、手術における患者の患部(以下では、対象物とも称される)と、対象物と接触するスレーブ装置50の部位が接触した際の力及び振動をマスター装置10へ提示する情報処理装置(第2の情報処理装置)である。スレーブ装置50は、例えば、マスター装置10の動きに対応して動くための、1または2以上の能動関節と、能動関節に接続されるリンクとを有する装置(能動関節を含むリンク機構を有する装置)である。なお、能動関節は、モータやアクチュエータなどにより駆動する関節である。
スレーブ装置50では、図1に示すアームの先端部分(図1に示すA)に、各種センサ(例えば、原点センサや、Limitセンサ、エンコーダ、マイクロフォン、加速度センサなど)が設けられる。また、スレーブ装置50のアームの先端部分には、力センサ(図1に示すB)が設けられる。当該力センサは、アームの先端部分が患者と接触した際に、アームの先端部分に印加される力を計測する。なお、上述した各種センサが備えられる場所は特に限定されず、各種センサは、アームの先端部分の任意の場所に備えられてもよい。
スレーブ装置50は、例えば、能動関節の動きを計測するための動きセンサを、能動関節それぞれに対応する位置に備える。上記動きセンサとしては、例えば、エンコーダなどが挙げられる。また、スレーブ装置50は、例えば、能動関節を駆動させるための駆動機構を、能動関節それぞれに対応する位置に備える。上記駆動機構としては、例えば、モータとドライバとが挙げられる。
なお、本開示の実施形態は、バーチャルリアリティな環境に適用されてもよい。例えば、マスター装置10を操作した際に、モニタ30に仮想的なスレーブ装置50側の環境を示す映像を映し、ユーザは、当該映像に基づき、マスター装置10を操作してもよい。
以上、図1を参照しながら、本開示の実施形態に係る触覚提示システムの概要について説明した。続いて、本開示の実施形態のマスター装置について説明する。
<<2.本開示の実施形態のマスター装置>>
以下では、図2〜図6を参照しながら、本開示の実施形態のマスター装置10についてより詳細に説明する。
<2.1.マスター装置の外部構成例>
まず、図2を参照しながら、マスター装置10の外部構成例について説明する。図2は、本開示の実施形態に係るマスター装置10の外部構成例を示す説明図である。
図2に示すマスター装置10は、支持アーム部40と、本体部20と、ベース部34と、操作装置100とを備える。ベース部34は、マスター装置10の基台部分であり、例えばアルミニウム製のフレーム材が組み合わされることで構成されてもよい。ただし、ベース部34の構成はかかる例に限定されない。ベース部34には、支持台32が取り付けられている。ユーザは、支持台32に肘又は腕を載せた状態で操作装置100を操作することで、操作の安定性を得ることができる。なお、支持台32は、ベース部34に取り付けられていなくてもよく、マスター装置10の構成要素に含まれていなくてもよい。
支持アーム部40は、基端側で本体部20に支持される。支持アーム部40の先端側には、操作装置100が取り付けられている。支持アーム部40は、第1のアーム部40aと、第2のアーム部40bと、第3のアーム部40cと、第4のアーム部40dとを有する。第1のアーム部40a、第2のアーム部40b、及び第3のアーム部40cのそれぞれの先端側は第4のアーム部40dに連結され、基端側は本体部20に連結される。本体部20には、第1のアーム部40a、第2のアーム部40b、及び第3のアーム部40cと本体部20との連結部分の回転を制御する3つのモータ36(1つは不図示)が備えられる。
第1のアーム部40a、第2のアーム部40b、及び第3のアーム部40cは、それぞれ複数のリンク部が互いに回動可能に直列に連結されることで構成される。また、第1のアーム部40a、第2のアーム部40b、及び第3のアーム部40cと、第4のアーム部40dとの連結部分も互いに回動可能に連結されている。さらに、第1のアーム部40a、第2のアーム部40b、及び第3のアーム部40cと、本体部20との連結部分も互いに回動可能に連結されている。
これらの複数のリンク部あるいはアーム部の連結部分が関節部となって、当該関節部を中心に、それぞれのリンク部あるいはアーム部の角度が自由に変化し得る。これにより、支持アーム部40の先端側に取り付けられた操作装置100の空間上の位置が自由に変化し得る。また、第4のアーム部40dは、複数のアームが連結されることで構成され、それぞれのアームは、軸回転可能になっている。これにより、支持アーム部40の先端側に取り付けられた操作装置100の向きが自由に変化し得る。
第1のアーム部40a、第2のアーム部40b、及び第3のアーム部40cと、本体部20とのそれぞれの連結部分には、各アーム部の回転角度を検出するためのエンコーダが設けられている。また、第4のアーム部40dには、各アームの軸回転角度を検出する複数のエンコーダが設けられている。エンコーダは回転角度を検出するセンサの一例であり、他のセンサに置き換えられてもよい。これらのエンコーダによって検出された回転角度を示す信号は、マスター装置10が備え、後述される制御部に送信される。
操作装置100は、スレーブ装置50に支持された術具を動作させるための把持インタフェースとして機能する。ユーザが、操作装置100の位置や向きを変化させることにより、支持アーム部40の姿勢が変化し、関節部の回転角度やアームの軸回転角度が変化する。操作装置100と第4のアーム部40dとの接続部分には力センサ152が設けられている。かかる力センサ152によって、ユーザにより操作装置100に対して入力される力が検出される。
なお、関節部の回転角度及びアームの軸回転角度を検出する回転角度センサを含む支持アーム部40は、従来公知の支持アーム装置を用いて構成し得るものであり、支持アーム部40の構成についての詳細な説明は省略する。
以上、図2を参照しながら、本開示の実施形態に係るマスター装置10の外部構成例について説明した。
<2.2.マスター装置の内部構成例>
次に、図3〜図6を参照しながら、本開示の実施形態のマスター装置10の内部構成例について説明する。図3は、本開示の実施形態に係るマスター装置10の内部構成例を示すブロック図である。図3に示すように、マスター装置10は、振動部120、センサ部150、制御部160で構成される。
(1)振動部120
振動部120は、操作装置100の操作対象の振動を提示するための振動装置であり、操作装置100に備え付けられる。例えば、振動部120は、操作対象がオブジェクトに触れることで発生する振動に基づく信号処理部170からの入力に応じて振動する。なお、本開示の第1の実施形態では、振動部120としてボイスコイルモータ(VCM:Voice Coil Motor)式の振動アクチュエータが用いられているが、他の振動装置であってもよい。例えば、振動装置として、LRA(Linear Resonant Actuator)、または圧電素子が用いられてもよい。
(2)センサ部150
センサ部150は、スレーブ装置50の駆動制御及び力覚提示を行うための情報を計測する機能を有する。例えば、センサ部150は、力センサ152(トルクセンサ)、回転角度センサを備える。図2を参照して上記説明したように、力センサ152は、例えば、支持アーム部40と、当該支持アーム部40の先端に取り付けられた操作装置100との接続部分に設けられて、互いに直交する3軸方向に作用する力を計測する。つまり、力センサ152は、ユーザによって操作装置100に入力される力を計測する。また、回転角度センサは、支持アーム部40の複数の関節部に設けられ、各関節部の回転角度を計測する。回転角度センサは、例えば、エンコーダであってもよい。
なお、力センサ152は、ユーザが操作装置100を操作した際に印加されるユーザの力の計測を試みる。しかし、力センサ152が計測する力は、ユーザの力以外に、操作装置100の自重により生じる重力と操作装置100が動くことにより生じる慣性力が含まれる。また、力センサ152が計測する力には、振動部120が発生させる振動がノイズとして含まれる場合もある。上述のように、ユーザの力以外に、重力、慣性力、またはノイズの少なくともいずれかを含む、力センサ152が計測した力は、以下では外力とも称される。また、以下では、外力にはユーザの力、重力、慣性力、及びノイズが含まれるものとして、本開示の実施形態を説明する。
上述のようにしてセンサ部150が計測した情報は、制御部160に出力される。
(3)制御部160
制御部160は、スレーブ装置50の動作を制御する機能を有する。例えば、制御部160は、マスター装置10に備えられたエンコーダにより検出される回転角度の情報に基づき、スレーブ装置50のアームの姿勢を制御して、スレーブ装置50に支持された術具の位置や向きを変化させる。このとき、制御部160は、スレーブ装置50の術具に対して作用する外力を検出し、当該外力に基づいて3つのモータ36(1つは不図示)を駆動制御することによりユーザによって操作される操作装置100の動きに対して反力を付与し、ユーザに対して、操作装置100の移動動作に対する力覚を提示する。
また、制御部160は、ユーザが操作装置100の把持動作を行うことにより、操作装置100から把持動作の操作量を示す信号を取得し、当該信号に基づいて、スレーブ装置50に取り付けられた術具に把持動作を行わせる。このとき、制御部160は、スレーブ装置50に取り付けられた術具の把持動作時に対する反力を検出し、当該反力に基づいて操作装置100に備えられた図示しないモータを駆動制御することによって、ユーザに対して、操作装置100の把持動作に対する力覚を提示してもよい。
また、制御部160は、スレーブ装置50で計測された振動をユーザへ伝達する処理を制御する機能を有する。当該処理を実現するために、本開示の実施形態に係る制御部160は、図3に示すように、信号処理部170、記憶部180、上位制御部190を備える。
(信号処理部170)
信号処理部170は、スレーブ装置50から受信した信号に基づき振動部120の振動を制御する機能を有する。例えば、信号処理部170は、スレーブ装置50のセンサが計測した振動信号を後述する上位制御部190を介して受信し、当該振動信号からノイズを除去する信号処理を行い、処理後の振動信号に基づき振動部120を振動させる制御を行う。
また、信号処理部170は、センサ部150が計測した力に対応する力を上位制御部190へ出力する処理を制御する機能を有する。例えば、信号処理部170は力センサ152が計測する外力から、振動部120により提示される振動の成分を除去する。
ここで、図4〜図6を参照しながら、本開示の実施形態の信号処理部170の構成例について説明する。図4〜図6は、本開示の実施形態に係る信号処理部170の構成例を示すブロック図である。上述の機能を実現するために、本開示の実施形態に係る信号処理部170は、図4に示すように、帯域制限部171、DRI(DRIVER)172、A/D173、逆動力学演算部174、ノイズ推定部175、加算器178、加算器179を備える信号処理回路として構成される。
・帯域制限部171
帯域制限部171は、入力信号から特定の帯域を除去する機能を有する。例えば帯域制限部171は、フィルタを用いて、マスター装置10の力センサ152に振動ノイズとして影響するおそれのある低周波成分の除去や、ユーザが触覚として感知しない音などの振動に対応する周波数成分、またはあらかじめ記憶している所定の周波数成分を振動信号から除去する。より具体的には、帯域制限部171は、入力信号をフィルタに通すことで、所定の周波数帯域成分を除去する。より具体的には、例えば、帯域制限部171は、低域の信号を遮断して高域の信号のみを通すハイパスフィルタ(HPF:High−Pass Filter)を用いて、所定の周波数以下の振動信号を遮断することで、入力信号から特定の帯域を除去する。ここでの所定の周波数とは、マスター装置10の力センサ152に振動ノイズとして影響するおそれのある低周波成分の下限値である。例えば、所定の周波数は、30Hz程度であってもよい。なお、上記の所定の周波数は、記憶部180にあらかじめ登録されてもよい。
また、帯域制限部171は、例えば、高域の信号を遮断して低域の信号のみを通すローパスフィルタ(LPF:Low−Pass Filter)を用いて、所定の周波数以上の振動信号を遮断することで、入力信号から特定の帯域を除去してもよい。ここでの所定の周波数とは、ユーザが触覚として感知可能な周波数の上限値である。例えば、所定の周波数は、700Hz程度であってもよい。また、所定の周波数は、ユーザの年齢、性別、皮膚の状態、及び手袋を装着しているか否か等に応じて制御されてもよい。なお、上記の所定の周波数は、記憶部180にあらかじめ登録されてもよい。
また、帯域制限部171は、例えば、あらかじめ記憶している所定の周波数成分を振動信号から除去する。より具体的に、記憶部180があらかじめ所定の周波数成分に対応する周波数を記憶しておき、帯域制限部171は、当該周波数に対応する周波数成分が入力された場合、入力信号から当該周波数成分を除去する。そして、帯域制限部171は、特定の帯域を除去した入力信号をDRI172、及びノイズ推定部175に出力する。
このように、帯域制限部171が特定の帯域を除去することで、触覚に対応しない周波数領域の振動やあらかじめ周波数がわかっている振動を、マスター装置10に設けられた振動部120から出力されることが防止される。
なお、帯域制限部171が用いるフィルタは、HPF又はLPFに限定されず、任意のフィルタであってもよい。また、帯域制限部171が特定の帯域を除去する方法は、フィルタを用いる方法に限定されず、任意の方法であってもよい。
・DRI172
DRI172は、駆動回路であり、入力された信号に基づいてマスター装置10の振動部120を駆動させる機能を有する。例えば、DRI172は、帯域制限部171から入力された特定の帯域除去後の振動信号に基づき、振動部120を振動させる。これにより、スレーブ装置50で検出された触覚に対応する振動が振動部120により生成され、術具に生じた触覚振動がユーザに対して伝達される。
・A/D173
A/D173は、アナログ−デジタル変換回路(A/D変換回路)であり、アナログ信号をデジタル信号に変換する機能を有する。例えば、A/D173は、センサ部150の力センサ152から入力信号を受信し、アナログ信号からデジタル信号に変換し、変換後の振動信号を加算器178へ出力する。なお、A/D173は、力センサ152からユーザの力、重力、慣性力、ノイズを含む外力(以下では、力+重力+慣性力+ノイズとも表現される)を入力信号として受信する。
・逆動力学演算部174
逆動力学演算部174は、マスター装置10の動作情報に対して逆動力学演算を行う機能を有する。ここで、動作情報とは、マスター装置10が備える動きセンサの計測結果のことである。例えば、逆動力学演算部174は、力センサ152が計測した力を逆動力学演算により補正する。上述したように、力センサ152が計測した力は、ユーザの力以外に重力、慣性力、またはノイズの少なくともいずれかが含まれる外力である。したがって、力センサ152が計測した力は、正確なユーザの力を示すとは言い難い。そこで、逆動力学演算部174は、逆動力学演算により、当該重力、及び当該慣性力を求めることができるため、力センサ152が計測した力から、より正確なユーザの力を算出することができる。
ここで、逆動力学演算について説明する。逆動力学演算部174は、マスター装置10に備えられた動きセンサの計測結果(即ち、動作情報)である(θ,θ’,θ’’)に対して、逆動力学演算を行う。ここで、(θ,θ’,θ’’)は、(関節の角度,関節の角速度,関節の角加速度)を示している。一般的に、本開示の実施形態のマスター装置10のようなロボットの動力学は、下記の数式1で示される。
Figure 2021062412
ここで、上記数式1の左辺は、ロボットにおける各関節のトルク値を示している。また、上記数式1の右辺の第一項、第二項、および第三項は、慣性項、遠心力・コリオリ力項、および重力項をそれぞれ示している。
逆動力学演算部174は、逆動力学演算を利用した手法により、力センサ部に仮想関節を設けることで力センサ部にかかる重力・慣性力を計算し、外力から減算することで、より正確なユーザの力を算出する。
なお、本開示の実施形態では、逆動力学演算部174は、逆動力学演算により操作装置100の自重により生じる重力を計算し、当該重力を加算器178へマイナス値として出力する。また、逆動力学演算部174は、操作装置100が動くことにより生じる慣性力を計算し、当該慣性力を加算器178へマイナス値として出力する。
・ノイズ推定部175
ノイズ推定部175は、入力された信号に基づきノイズを推定する機能を有する。例えば、ノイズ推定部175は、帯域制限部171から入力された特定の帯域除去後の振動信号に基づき、力センサ152が計測した外力に含まれる、振動部120の振動によるノイズを推定する。
ノイズ推定部175は、予め推定した伝達関数H(ω)に基づき、ノイズを推定してもよい。例えば、図5に示すノイズ推定部175−1は、予め操作装置100の伝達関数H(ω)をシステム同定によって求めておく。そして、ノイズ推定部175−1は、当該伝達関数H(ω)と帯域制限部171から入力された振動信号に基づき、力センサ152が計測した外力に含まれる振動部120の振動によるノイズを推定する。ここで、伝達関数(H)は、入力と出力の関係を示す関数である。
また、ノイズ推定部175は、帯域制限部171から入力された振動信号に対して適応フィルタを用いることで、外力に含まれるノイズを推定してもよい。ここで、図6を参照しながら、ノイズ推定部175が適応フィルタを用いる場合のノイズ推定について説明する。図6は、信号処理部170がノイズ推定部175としてADF(Adaptive Digital Filter:適応フィルタ)を用いたノイズ推定部175−2の例を示している。また、図6に示す信号処理部170は、ノイズ推定部175−2のADFとしてフィードバック回路であるFIR(Finite Impulse Response)フィルタを用いているとする。ここで、適応フィルタは、伝達関数(H)を自己適応させるフィルタである。
ノイズ推定部175−2は、帯域制限部171から入力された振動信号に基づき推定したノイズを加算器179に出力する。当該ノイズを入力された加算器179は、加算器178の加算結果と当該ノイズを用いて加算を行い、加算結果を出力する。そして、当該加算結果に応じたエラー信号がフィードバック回路によりノイズ推定部175−2にフィードバックされ、ノイズ推定部175−2のADFは、当該フィードバックに基づき、エラーが小さくなるように伝達関数(H)を調整することができる。
そして、ノイズ推定部175は、上述のいずれかの方法で推定したノイズを加算器179へマイナス値として出力する。
・加算器178、加算器179
加算器178、及び加算器179は、加算を行う演算器である。例えば、加算器178、及び加算器179は、入力された複数の値に基づき、加算を行う。具体的に、加算器178は、A/D173から入力された外力(力+重力+慣性力+ノイズ)に、逆動力学演算部174からマイナス値として入力された重力と慣性力を加算する。そして、加算器178は、加算により算出された外力(力+ノイズ)を加算器179へ出力する。
また、加算器179は、加算器178から入力された外力(力+ノイズ)に、ノイズ推定部175からマイナス値として入力されたノイズを加算する。そして、加算器179が加算により算出した外力(力)を、制御部160は、信号(第2の信号)として上位制御部190へ出力する。
(記憶部180)
記憶部180は、マスター装置10に関する情報を記憶するための装置である。例えば、記憶部180は、信号処理部170の処理において出力されるデータや、各種アプリケーション等のデータを記憶する。
(上位制御部190)
上位制御部190は、スレーブ装置50の動作の制御に関する機能を有する。例えば、上位制御部190は、スレーブ装置50のセンサが計測した振動信号をスレーブ装置50から受信し、当該駆動信号を信号処理部170の帯域制限部171へ出力する。また、上位制御部190は、信号処理部170が駆動信号に基づき算出した信号を信号処理部170の加算器179から入力され、当該信号に応じてスレーブ装置50を駆動させる。
以上、図3〜図6を参照しながら、本開示の実施形態に係るマスター装置10の内部構成例について説明した。
以上、図2〜図6を参照しながら、本開示の実施形態のマスター装置10について説明した。続いて、第1の実施形態について説明する。
<<3.第1の実施形態>>
第1の実施形態では、同実施形態に係る触覚提示装置である操作装置100として、スタイラス型の把持インタフェースを用いる例について説明する。
<3.1.操作装置の外部構成例>
以下では、図7〜図15を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る操作装置100の外部構成例について説明する。
<3.1.1.全体構成例>
まず、図7、図8を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る操作装置100の全体構成例について説明する。図7は、本開示の第1の実施形態に係る触覚提示装置を示す斜視図である。図8は、本開示の第1の実施形態に係る触覚提示装置の操作例を示す説明図である。
図7に示す操作装置100は、内部にモータ及びエンコーダを収容する筐体101を有する。筐体101は、ユーザが把持しやすいように、全体として長尺の棒状の外形を有する。すなわち、操作装置100は、いわゆるスタイラス型の把持インタフェースとなっている。かかる操作装置100は、先端側において、マスター装置10の第4のアーム部40dに取り付けられる。操作装置100の先端側と第4のアーム部40dとの接続部分には、力センサ152が設けられている。
筐体101の後端側には回転軸部材151が設けられている。回転軸部材151の両端は、軸受部155及び筐体101により支持されている。回転軸部材151には、フレーム部としてのマスタフレーム108が回転軸部材151を中心に回動自在に連結されている。
マスタフレーム108は、操作装置100の一側面側に、操作装置100の長手方向に沿って配置された長尺の部材であり、回転軸部材151の軸方向に対して交差する方向に沿って延在する。マスタフレーム108の先端側の適宜の位置には、マスタフレーム108の回転方向に対して交差し、かつ、操作装置100の長手方向に沿って延在する面を有する設置部140が設けられている。設置部140は、孔114(孔114a、孔114b、及び孔114c)を介して、ネジ、またはボルト等の固定手段を用いてマスタフレーム108に取り付けられている。
設置部140の表側の面は、ユーザの指が接触する第2の接触面105である。第2の接触面105は、ユーザの指の形に適合しやすいように、アーチ状に凹んだ形状を有する。ユーザは、図8に示すように、筆記用のペンを握るようにして操作装置100を把持し、その際に、例えば人差し指を第2の接触面105に当てて押し込むことで、マスタフレーム108を回動させることができる。なお、第2の接触面105が設けられる面は、設置部140のうち押し込み方向と逆方向の面とも捉えられる。
また、設置部140の近傍には振動部120が設けられている。具体的に、振動部120は、接触部130を介して設置部140の裏側に設けられている。また、接触部130は、ユーザの指が接触する第1の接触面111を有している。よって、ユーザの指が当該第1の接触面に接している時に振動部120が振動すると、振動部120の振動は、第1の接触面111を介してユーザの指に伝達される。なお、第1の接触面111は、第2の接触面105に接触しているユーザの指のうち、第2の接触面105に接触していない部位に接触する。典型的には、第1の接触面111には人差し指の腹が接触し、第2の接触面105には人差し指の腹以外の部位が接触する。よって、接触部130は、第1の接触面111と部分的に接触しているユーザの指の部位に対して、振動部120が発生させた振動を伝達する。
上述のようにして、スレーブ装置50の術具に作用する触覚振動に対応する振動を振動部120が発生させ、当該振動は、接触部130の第1の接触面111を介してユーザに対して提示される。
また、マスタフレーム108の先端側には、マスタフレーム108の回転方向に向かって延在するレール部123が設けられている。レール部123は、略円弧状の外形を有し、マスタフレーム108の回動に伴って、レール部123の延在方向に沿って回動する。すなわち、レール部123は、回転軸部材151を中心に回転する。
また、レール部123上に配設されるワイヤ135は、動力を伝達する部材として機能し、モータにより生成される駆動トルクが、ワイヤ135を介して、レール部123に伝達される。一方、レール部123の回動に伴って、レール部123の回転トルクが、ワイヤ135を介して、モータにも伝達され得る。
また、ワイヤ135の端部は、レール部123に設けられた孔を介して、レール部123に固定されたスプリング124の一端に固定される。これにより、スプリング124の弾性力を利用してワイヤ135に張力が付与され、レール部123上でのワイヤ135の弛みを抑制することができる。スプリング124は、ワイヤ135に張力を付与するための構成の一例であって、他の張力発生部が採用されてもよい。
上述のように、操作装置100と支持アーム部40の第4のアーム部40dとの接続部分には、力センサ152が設けられている。力センサ152は、ユーザによって操作される操作装置100に対して入力される3方向6軸成分の力及び捻じれを検出する6軸力センサであってもよい。力センサ152は、操作装置100に対して並進力あるいは捻じり方向の力が付与されたときに、当該力のモーメントに対応する出力を生成する。スレーブ装置50の術具の位置及び向きを力制御する場合、上述の制御部160は、力センサ152によって操作装置100に入力された力モーメントを検出し、当該力モーメントに基づいてスレーブ装置50のアームの姿勢を制御する。これにより、スレーブ装置50に取り付けられた術具の位置及び向きをスムーズに制御することができる。
かかる操作装置100において、モータ及びエンコーダは、それぞれ図示しないケーブル等により、上述の制御部160に電気的に接続される。操作装置100に入力される力を検出する力センサ152も、制御部160に電気的に接続される。また、振動部120も、制御部160に電気的に接続される。これにより、エンコーダ及び力センサ152の検出信号が制御部160に出力されるとともに、制御部160からモータに対して駆動信号が入力される。また、制御部160の駆動回路から振動部120に対して駆動信号が入力される。
なお、上述のケーブル等は、操作装置100の内部を通るように配線されもよいし、操作装置100の外部を通るように配線されてもよい。
以上、図7、図8を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る操作装置100の全体構成例について説明した。続いて、本開示の第1の実施形態に係るフローティング構造について説明する。
<3.1.2.フローティング構造部の構成例>
以下では、図9〜図13を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る触覚提示装置のフローティング構造部の構成例について説明する。図9は、本開示の第1の実施形態に係る触覚提示装置の部分構成例を示す説明図である。図10は、設置部140の表側から見た本開示の第1の実施形態に係る触覚提示装置の組み立て例を示す説明図である。図11は、設置部140の裏側から見た本開示の第1の実施形態に係る触覚提示装置の組み立て例を示す説明図である。図12は、本開示の第1の実施形態に係る触覚提示装置の切断線Iにおけるフローティング構造部の断面図である。本節において、表側とは、マスタフレーム108の押し込み方向と逆方向の側である。また、裏側とは、マスタフレーム108の押し込み方向の側である。
本開示の第1の実施形態に係る操作装置100は、図9に示すように、大きく4つの部で構成されている。具体的に、操作装置100は、操作部110、振動部120、接触部130、設置部140で構成されている。本開示の第1の実施形態に係るフローティング構造部は、振動部120、接触部130、及び設置部140で構成される。本開示の第1の実施形態に係るフローティング構造は、当該振動部120で生成される振動が力センサ152に伝達することを抑制するための構造である。
操作部110は、操作装置100におけるユーザが操作する部である。なお、上述した筐体101、及び回転軸部材151を中心に回動するマスタフレーム108が、本開示の第1の実施形態における操作部に相当する。また、図7に示したように操作部110の筐体101の先端側には力センサ152が接続される。ユーザが操作部110を把持して操作することで、力センサ152は、操作部110に入力されるユーザの力を計測する。
設置部140は、ユーザの指が接触する部である。設置部140は、図10に示す孔114(孔114a、孔114b、及び孔114c)の各々の孔を介して、ボルト115(ボルト115a、ボルト115b、及びボルト115c)によりマスタフレーム108に取り付けられている。設置部140は、上述したように、ユーザの指が接触する第2の接触面105を有する。また、設置部140は、図9に示すように、ユーザの指が接触する第2の接触面105、及び第2の接触面105側と第2の接触面の裏側とを貫通する開口部107を有する。
なお、開口部107の形状は、図9に示す円形に限定されない。例えば、開口部107の形状は、四角形等の多角形であってもよい。また、開口部107は、図9に示すように設置部140の中央付近だけではなく、設置部140の中央付近から外周に達するまでが開口部107となっていてもよい。
接触部130は、振動部120により発生した振動をユーザに伝達する部である。接触部130は、ユーザの指に接触する第1の接触面111を有する。接触部130は、第1の接触面111により、ユーザの指に直接的に振動を伝達することができる。図12に示すように、設置部140に設けられた開口部107には、接触部130の凸部が第2の接触面105の裏側から挿通される。かかる凸部のうち、設置部140の表側(即ち、第2の接触面105が設けられた側)でユーザの指と接触する部分の表面が、第1の接触面111である。このような構成により、第1の接触面111と第2の接触面105とが共にユーザの同一の指に接触することとなる。従って、ユーザが、第2の接触面105を指で押し込んでマスタフレーム108を回動させる動作を行った際に、第2の接触面105を押し込んだ指に、振動部120により発生した振動が伝達される。これにより、例えば鉗子で物をつかむ際に触覚が鉗子を操作する指に伝達されることと、同等のフィードバックを実現することができる。
接触部130は、設置部140の裏側に、滑動可能に配置される。具体的に、接触部130は、接触部130に設けられた孔122(孔122a、孔122b、及び孔122c)に、孔122より小さい断面形状を有する柱状の固定具118(固定具118a、固定具118b、及び固定具118c)が挿通されて、固定具118に沿って滑動可能に配置される。固定具118は、図10に示す設置部140の表側の孔116(孔116a、孔116b、及び孔116c)から挿通されたネジ117(ネジ117a、ネジ117b、及びネジ117c)により、設置部140に固定される。このような構成により、接触部130は、振動部120と共に振動する際に、固定具118に沿って滑動することが可能となる。
ここで、接触部130は、設置部140と直接接触しないように、弾性体を介して設置部140に取り付けられる。例えば、図12に示すように、接触部130は、孔122cに関して、弾性体である2つのばね119(ばね119a、及び119b)により挟持された状態で、設置部140に取り付けられる。より具体的に、ばね119aは、接触部130の第1の接触面111がある表側と設置部140の裏側(第2の接触面105とは反対側の面)との間に取り付けられる。また、ばね119bは、接触部130の裏側(第1の接触面111とは反対側の面)と固定具118cの頭部との間に取り付けられる。図示しない孔122a及び孔122bについても同様である。このような構成により、接触部130と振動部120とが共に振動する際に、振動の少なくとも一部が弾性体により吸収される。よって、接触部130から設置部140に伝達される振動を抑制することが可能となり、その結果、当該設置部140が取り付けられた操作部110を介して力センサ152に伝達される振動をも抑制することが可能となる。
なお、接触部130には、アルミやマグネシウム等の軽量部品が用いられることが望ましい。接触部130に軽量部品が用いられることで、接触部130の自重が力センサ152の計測値に与える影響が軽減され、さらに振動部120が振動させる質量が小さくなることにより、振動部120として用いるアクチュエータの小型化が可能である。
ばね119の内側の空間に固定具118が挿通されている。これにより、ばね119が伸縮する方向と接触部130の滑動方向とが一致することとなり、接触部130の滑動方向を1軸に固定することができる。また、接触部130は、ユーザの指が第1の接触面111に触れた際に、滑動することでユーザの指になじむように位置を変更することが可能となる。
なお、弾性体の数は、上述の例で用いた数に限定されず、任意の数の弾性体が用いられてもよい。例えば、上述の孔122cでは2つのばね119が用いられているが、設置部140と接触部130を直接ばねで接続することで、1つのばね119だけが用いられてもよい。図示しない孔122a及び孔122bについても同様にした場合、全体で3つのばね119が用いられることとなる。また、孔122ごとに1つのばねでなく、接触部130、及び設置部140の全体で1つのばね119が用いられてもよい。また、弾性体は、接触部130と接触するように、接触部130の凸部の周辺にバランスよく配置されていることが好ましい。例えば、2つの弾性体が接触部130の凸部を挟んで対向する位置に1つずつ配置されるとよい。弾性体がバランスよく配置されていることで、接触部130が傾かずに安定して設置される。そして、ユーザが接触部130の凸部を設置部140の裏側方向に押し込んだ際に、接触部130は、傾かずに並進することができる。
また、弾性体は上述のばねに限定されず、任意の弾性体が用いられてもよい。例えば、弾性体として、ゴム、または柔軟素材等が用いられてもよい。
なお、接触部130の取り付けに用いられる孔122は、孔122dを含めた4つの孔122が存在するが、当該4つの孔122のうちの少なくとも2つが用いられればよい。例えば、接触部130の凸部を挟んで対向する2つの孔122が用いられればよい。具体的に、孔122aと孔122cの組み合わせ、または孔122bと孔122dの組み合わせの2つの孔122が用いられればよい。このように、4つの孔122の内、接触部130の凸部を挟んで対向する2つの孔122が用いられることで、接触部130は安定して設置される。
上述のように、接触部130が弾性体を介して設置部140に取り付けられ、接触部130と設置部140が非接触である構造は、フローティング構造と称される。なお、接触部130が弾性体を介して設置部140に取り付けられることにより、接触部130と操作部110は非接触であるため、接触部130と操作部110とは分離している。
振動部120は、接触部130の第1の接触面の裏側に設けられる。具体的に、図11に示すネジ112(ネジ112a、ネジ112b、及びネジ112c)が、図9に示す振動部120の孔125(孔125a、孔125b、及び孔125c)に裏側から貫通される。そして、当該ネジ112は、接触部130のネジ穴126(ネジ穴126a、ネジ穴126b、及びネジ穴126c)に固定される。このようにして、振動部120は、接触部130の裏側に固定して取り付けられる。
また、振動部120は、弾性体が伸縮する方向と対応する方向に振動する。例えば、振動部120は、弾性体が伸縮する方向と一致又は略一致する方向に振動する。具体的に、振動部120は、図12に示す振動方向121の方向に振動する。当該振動方向121は、図12に示す弾性体であるばね119a、及びばね119bが伸縮する方向と一致する。典型的には、弾性体による振動吸収能力は、弾性体に加えられる力の方向が伸縮方向と一致するほど高く発揮される。そのため、振動部120が、弾性体が伸縮する方向と一致又は略一致する方向に振動することにより、弾性体は、振動部120による振動を、効率的に吸収することが可能となる。
ここで、図13を参照しながら上記説明したフローティング構造についてまとめる。図13は、本開示の第1の実施形態に係る触覚提示装置を示す簡略図である。なお、図13では、操作部110と設置部140は、1つにまとめて図示されている。接触部130には振動部120が設けられる。設置部140には、当該接触部130が弾性体(ばね119a〜119d)を介して設けられる。そして、当該設置部140は、操作部110に設けられる。これにより、振動部120が振動すると、振動部120から生じる振動が接触部130に伝達し、接触部130も共に振動する。さらに、接触部130の第1の接触面111にユーザの指131が接触している場合、接触部130から生じる振動は、第1の接触面111を介して、ユーザの指に伝達される。
また、接触部130は、固定具118(固定具118a、及び固定具118b)により、設置部140に固定具118に沿って滑動可能に配置される。また、接触部130は、固定具118aに関しては、弾性体(ばね119a、及びばね119b)により挟持された状態で、設置部140に取り付けられる。また、接触部130は、固定具118bに関しては、弾性体(ばね119c、及びばね119d)により挟持された状態で、設置部140に取り付けられる。したがって、接触部130と振動部120とが共に振動する際に、振動の少なくとも一部が弾性体により吸収される。よって、接触部130から設置部140に伝達される振動を抑制することが可能となり、その結果、当該設置部140が取り付けられた操作部110を介して力センサ152に伝達される振動をも抑制することが可能となる。
以上、図9〜図13を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る触覚提示装置のフローティング構造部の構成例について説明した。続いて、本開示の第1の実施形態に係る第1の接触面の初期位置について説明する。
<3.1.3.第1の接触面の初期位置>
以下では、図14、図15を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る第1の接触面の初期位置について説明する。図14、及び図15は、本開示の第1の実施形態に係る第1の接触面の初期位置の例を示す説明図である。
上述の構成では、例えば、図12に示す振動方向121の方向に振動部120が振動する場合、接触部130も振動方向121の方向に振動する。この時、振動部120の振幅の大きさ、及び接触部130の取り付け位置によって、接触部130の第1の接触面111がユーザの指に接触しない可能性がある。よって、上述の構成を実現するにあたり、振動部120の振幅を考慮した上で、接触部130の第1の接触面の初期位置が設定されるとよい。初期位置とは、振動部120が停止(即ち、静止)した状態における、第1の接触面111の位置である。換言すると、初期位置は、接触部130を設置部140に取り付けた際の第1の接触面111の位置である。
例えば、第1の接触面111は、振動部120が停止した状態で、振動部120の振動方向における第1の接触面111と第2の接触面105とは一致又は略一致する位置にあるとよい。第2の接触面105と一致する位置は、例えば、設置部140の表側(第2の接触面側)にある開口部107の縁と、振動方向121に対して一致する位置である。開口部107の縁は、開口部107を形成する第2の接触面105の端部である。より具体的に、図14に示す例の場合、第2の接触面105と一致する位置は、第2の接触面105aの端部127a、または第2の接触面105bの端部127bと、振動方向121に対して一致する位置のことである。ユーザの指131が第2の接触面105に接触すると、典型的には、ユーザの指131の腹の位置は、振動方向121に対して端部127の少なくともいずれかと一致する位置となる。したがって、第1の接触面111の初期位置が端部127の少なくともいずれかと一致する位置であれば、振動部120が振動した際に、第1の接触面111は、ユーザの指131と接触することができる。
また、第2の接触面105と略一致する位置は、第1の接触面111と端部127との振動方向の最短距離が振動部120の振幅に対応する値の範囲内にある位置である。振動部120が振動した際の1周期あたりの第1の接触面111の動きを考えると、まず、第1の接触面111は初期値から振動部120の振幅だけ設置部140の表側方向に移動する。次に、第1の接触面111は、振動部120の振幅の2倍だけ設置部140の裏側方向に移動する。最後に、第1の接触面111は、振動部120の振幅だけ設置部140の表側方向に移動して初期値に戻る。したがって、第1の接触面111の初期位置が端部127から設置部140の裏側方向に振動部120の振幅の距離129内の位置にあれば、振動部120が振動した際に、第1の接触面111は、ユーザの指と接触することができる。
また、図14には、端部127aと端部127bが振動方向121に対して一致する位置である例を示しているが、開口部107の位置によって、図15に示す端部127cと端部127dのように、振動方向121に対して端部127の位置が一致しない場合もある。その場合、第1の接触面111からの距離が最短となる端部127cと一致する位置、または当該端部127cから設置部140の裏側方向に振動部120の振幅の距離129内の位置に第1の接触面111の初期位置を設定すればよい。
以上、図14、図15を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る第1の接触面の初期位置について説明した。続いて、本開示の第1の実施形態に係る振動の伝達例について説明する。
以上、図7〜図15を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る操作装置100の外部構成例について説明した。続いて、本開示の第1の実施形態に係る動作例について説明する。
<3.2.動作例>
以下では、図16を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る信号処理部170の処理における動作例について説明する。図16は、本開示の第1の実施形態に係る信号処理部の動作例を示すフローチャートである。
信号処理部170は、入力された信号に対して、特定の帯域除去処理を行う。まず、信号処理部170は、上位制御部190がスレーブ装置50から受信した信号から特定の帯域を除去する処理を行う。信号処理部170は、上位制御部190からから信号を入力されると、信号処理部170の帯域制限部171は、例えばHPFを用いて、当該信号から低域の帯域を除去する(ステップS1000)。帯域制限部171は、低域の帯域除去後の信号をノイズ推定部175へ出力する(ステップS1004)。
また、信号処理部170は、力センサ152から入力された信号に対してノイズ低減処理を行う。まず、信号処理部170は、力センサ152から信号を入力されると、A/D173で変換し、外力(力+重力+慣性力+ノイズ)に関するデジタル信号を取得し、加算器178へ出力する(ステップS1008)。また、逆動力学演算部174は、逆動力学演算により、操作装置100の自重による重力と操作装置100が動くことにより生じる慣性力を算出し、マイナス値として加算器178へ出力する(ステップS1012)。加算器178は、外力(力+重力+慣性力+ノイズ)にマイナス値の重力と慣性力を加算することで、外力(力+ノイズ)を算出し、加算器179へ出力する(ステップS1016)。
また、上述のステップS1008、S1012、S1016の処理と並列して、ノイズ推定部175は、帯域制限部171から入力された低域の帯域除去後の信号に基づき、ノイズ推定によりノイズを取得し、当該ノイズをマイナス値として加算器179へ出力する(ステップS1020)。
加算器179は、加算器178に入力された外力(力+ノイズ)に、ノイズ推定部175に入力されたマイナス値としてのノイズを加算し、外力(力)を算出する(ステップS1024)。そして、制御部160は、当該外力(力)に関する信号をスレーブ装置50へ送信する(ステップS1028)。
以上、図16を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る操作装置100をマスター装置10に適用した場合の動作例についてについて説明した。続いて、本開示の第1の実施形態に係る変形例について説明する。
<3.3.変形例>
以下では、図17〜図20を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る変形例を説明する。なお、以下に説明する変形例は、単独で本開示の第1の実施形態に適用されてもよいし、組み合わせで本開示の第1の実施形態に適用されてもよい。また、変形例は、本開示の第1の実施形態で説明した構成に代えて適用されてもよいし、本開示の第1の実施形態で説明した構成に対して追加的に適用されてもよい。
(1)第1の変形例
以下では、図17〜図19を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る第1の変形例について説明する。図17は、設置部140の裏側から見た本開示の第1の実施形態に係る第1の変形例を示す説明図である。図18は、設置部140の側面から見た本開示の第1の実施形態に係る第1の変形例を示す説明図である。図19は、本開示の第1の実施形態に係る第1の変形例の切断面IIにおける断面を示す説明図である。上述の第1の実施形態では、振動部120としてVCMが用いられる例について説明したが、振動部120としてLRAが用いられてもよい。以下では、振動部120としてLRAが用いられた場合の触覚提示装置の組み立て例について説明する。
上述した第1の実施形態によれば、図12に示したように、VCM(振動部120)は、第1の接触面111に対して垂直な方向(振動方向121)に振動する。一方で、本変形例によれば、図17に示すように、LRA(振動部220)は、当該第1の接触面111に対して水平な方向に振動する。具体的に、LRAは、図17に示す振動方向221の方向に振動する。
このような振動方向の相違に起因して、図17に示すように、本変形例における接触部230の形状、及び接触部230の設置部140への取り付け方は、上述した第1の実施形態とは異なる。例えば、振動部220が振動方向221に振動した際に、接触部230も振動方向221に振動するように、接触部230が設置部140に取り付けられる。
具体的に、接触部230は、図17に示す設置部140の固定部218(固定部218a、固定部218b、及び固定部218c)に、ばね219(ばね219a、ばね219b、ばね219c、及びばね219d)を介して滑動可能に取り付けられる。なお、図17に示す例では、固定部218cに対して、2つのばね219(ばね219c、及びばね219d)により接触部230が取り付けられている。これに対し、設置部140は、固定部218cを分割して固定部218dをさらに設け、ばね219cは固定部218cに、ばね219dは固定部218dに対して用いられてもよい。
なお、接触部230は、上述のようにして弾性体であるばね219を介して設置部140に取り付けられることにより、上述の実施形態と同様に、接触部230は、設置部140と直接接触しない。
また、接触部230が振動方向221の方向に振動しても、接触部230と固定部218とが接触しないように、固定部218の内部には所定の空間222(空間222a、空間222b、空間222c、及び空間222d)が確保されている。なお、当該空間222は、固定部218内部の接触部230の端部から、少なくとも振動部220の振幅を超える距離まで確保されていれば、接触部230と固定部218が接触することは防止される。
上述のように、第1の接触面111に対して水平な方向に振動する振動装置が用いられる場合でも、接触部230の形状、及び接触部230を設置部140に取り付ける構造を、振動装置の振動方向に応じた構造とすることで、フローティング構造を実現することは可能である。
(2)第2の変形例
以下では、図20を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る第2の変形例について説明する。図20は、本開示の第1の実施形態に係る第2の変形例を示す説明図である。上述の第1の実施形態では、第1の接触面111が平らである例について説明したが、第1の接触面111は、凹凸を有してもよい。例えば、図20に示すように、第1の接触面111は、スリットを有してもよい。第1の接触面111が当該スリットを有することで、振動した際にスリットの角がユーザの指に接触するため、第1の接触面111が平らな場合と比較し、ユーザは、第1の接触面111から指に伝達される振動をより感度よく感じることができる。
以上、図17〜図20を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る変形例について説明した。続いて、本開示の第2の実施形態について説明する。
<<4.第2の実施形態>>
第1の実施形態では、操作装置100の設置部140を押し込むことで操作するインタフェースの例について説明したが、第2の実施形態では、操作装置の操作部を回転させることで操作するインタフェースの例について説明する。なお、本節において、プロキシマル側とは、操作装置とマスター装置10の本体部との接続部に近い側(近位端側)である。また、ディスタル側とは、操作装置とマスター装置10の本体部との接続部に遠い側(遠位端側)である。
<4.1.操作装置の外部構成例>
以下では、図21〜図25を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る操作装置300の外部構成例について説明する。
<4.1.1.全体構成例>
まず、図21、図22を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る操作装置300の全体構成例について説明する。図21は、本開示の第2の実施形態に係る触覚提示装置を示す斜視図である。図22は、本開示の第2の実施形態に係る触覚提示装置の操作例を示す説明図である。
図21に示す操作装置200は、内部にモータ、及び力センサ等を収容可能な操作部310を有する。操作部310は、ユーザが把持しやすいように、全体として長尺の棒状の外形を有する。かかる操作装置300は、プロキシマル側において、マスター装置10の第4のアーム部40dに取り付けられる。
操作装置300のディスタル側に接触部330が設けられている。接触部330は、ユーザの手のひらが接触する部であり、接触部330の外周表面は、ユーザの手のひらが接触する第3の接触面332である。接触部330は、ユーザが操作装置300を把持した際に、第3の接触面332がユーザの手のひらに適合しやすいように、ディスタル側の外周がプロキシマル側の外周よりも大きい形状となっている。当該形状により、ユーザは、接触部330を手のひらと小指等で安定的に把持することができる。その結果、把持に用いられない指は比較的自由に動かすことが可能となるので、ユーザは、後述するように操作部310を親指及び人差し指等で容易に回転させることができる。図22に示す例では、ユーザは、図22に示すように、手のひらと小指で接触部330を把持することで操作装置300全体を支えつつ、他の指を操作部310に添えている。
操作装置300は、操作部310及び接触部330が図22に示す回転方向302に、それぞれ独立に回転可能な構造となっている。よって、ユーザが上述のように操作装置300を把持した際に、例えば、操作部310に沿えている親指と人差し指を互いに逆方向に動かすことで、図22に示す回転方向302のいずれかの方向へ、操作部310を回転させることができる。
また、接触部330には振動部120が設けられている。例えば、接触部330のディスタル側に振動部320が設けられる。当該振動部320には、振動装置が図22に示す振動方向304の方向に振動するように取り付けられる。また、振動部320が振動すると、接触部330も振動するため、振動部320の振動は、第3の接触面332を介してユーザの手のひらに伝達される。
操作装置300がマスター装置10に搭載された場合、スレーブ装置50の術具に作用する触覚振動に対応する振動を振動部320が発生させ、当該振動は、接触部330の第3の接触面332を介してユーザに対して提示される。
なお、操作装置300におけるケーブル等の配線は、第1の実施形態における操作装置100と同様に、操作装置300の内部を通るように配線されてもよいし、操作装置300の外部を通るように配線されてもよい。
以上、図21、図22を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る操作装置300の全体構成例について説明した。続いて、本開示の第2の実施形態に係るフローティング構造について説明する。
<4.1.2.フローティング構造部の構成例>
以下では、図23〜図25を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る触覚提示装置のフローティング構造部の構成例について説明する。図23は、本開示の第2の実施形態に係る触覚提示装置の部分構成例を示す説明図である。図24は、ディスタル側から見た本開示の第2の実施形態に係る触覚提示装置の組み立て例を示す説明図である。図25は、本開示の第2の実施形態に係る触覚提示装置の切断線IIIにおけるフローティング構造部の断面図である。
本開示の第2の実施形態に係る操作装置300は、図23に示すように、大きく4つの部で構成されている。具体的に、操作装置300は、操作部310、振動部320、接触部330、設置部340で構成されている。操作部310は、ディスタル側に操作部310の長手方向に延伸する軸部313を有する。設置部340は、軸部313が挿通されて、軸部313に沿って回転可能に設けられる。軸部313が延伸する方向、即ち操作部310の長手方向が、接触部330の回転軸の方向である。なお、操作部310自体も操作部310の長手方向を回転軸として回転可能に設けられる。即ち、操作部310と接触部330の回転軸は同一である。接触部330の内部は空洞であり、プロキシマル側の端部とディスタル側の端部に開口部を有する筒状の形状を有している。設置部340、接触部330及び振動部320は、設置部340が接触部330の内部空間に収められた状態で、固定される。接触部330のプロキシマル側の開口部には、操作部310のディスタル側の端部が遊挿される。また、本開示の第2の実施形態に係るフローティング構造部は、振動部320、接触部330、及び設置部340で構成される。本開示の第2の実施形態に係るフローティング構造は、当該振動部320で生成される振動が力センサ352に伝達することを抑制するための構造である。
なお、操作装置300では、振動部320、接触部330、及び設置部340は、操作部310のディスタル側に設けられる構造となっている。当該構造により、操作装置300の重心がユーザに把持されるディスタル側に寄るため、ユーザは、操作装置300を安定して把持することができる。また、ユーザが操作装置300を安定して把持できることにより、操作装置300を把持して操作する際の操作部310のプロキシマル側におけるぶれが軽減される。
操作部310は、操作装置300におけるユーザが操作する部である。図25に示すように、操作部310の内部には力センサ352が収容される。ユーザが操作部310を操作すると、力センサ352は、操作部310に入力されるユーザの力を計測する。
設置部340は、操作部310と接触部330を接続する部である。図25に示すように、設置部340の形状は、接触部330と同様に、ディスタル側の外周がプロキシマル側の外周よりも大きい形状となっている。また、設置部340は、プロキシマル側とディスタル側とを貫通する開口部342を有する。当該開口部342に操作部310のディスタル側の端部に設けられた軸部313が挿入される。操作部310は、ベアリング331(ベアリング331a、及びベアリング331b)を介して、設置部340と接続される。これにより、操作部310と設置部340とは、図22に示す回転方向302にそれぞれ独立に回転可能となる。従って、操作部310と、設置部340と固定される接触部330とは、図22に示す回転方向302にそれぞれ独立に回転可能となる。一方で、軸部313のディスタル側の端部には、軸部313を覆って固定される固定具333が設けられる。固定具333により、設置部340及びベアリング331の、ディスタル側へのずれが防止される。
接触部330は、振動部320により発生した振動をユーザに伝達する部である。接触部130は、ユーザの指に接触する第3の接触面332を有する。接触部330は、第3の接触面332により、ユーザの手のひらに直接的に振動を伝達することができる。
接触部330は、設置部340のディスタル側に、操作部310の長手方向に沿って滑動可能に取り付けられる。具体的に、接触部330は、接触部330に設けられた孔322(孔322a、孔322b、及び孔322c)に、孔322より小さい断面形状を有する固定具318(固定具318a、固定具318b、及び固定具318c)が挿通されて、固定具318に沿って滑動可能に取り付けられる。そして、固定具318は、図23に示す設置部340の孔316(孔316a、孔316b、及び孔316c)に固定される。このような構成により、接触部330は、振動部320と共に振動する際に、固定具318に沿って滑動することが可能となる。
ここで、接触部330は、設置部340と直接接触しないように、弾性体を介して設置部340に取り付けられる。例えば、図25に示すように、接触部330は、孔322cに関して、弾性体である2つのばね319(ばね319a、及び319b)により挟持された状態で、設置部340に取り付けられる。より具体的に、ばね319aは、接触部330のプロキシマル側と設置部340のディスタル側との間に取り付けられる。また、ばね319bは、接触部330のディスタル側と固定具318cの頭部との間に取り付けられる。図示しない孔322a及び孔322bについても同様である。このような構成により、接触部330と振動部320とが共に振動する際に、振動の少なくとも一部が弾性体により吸収される。よって、接触部330から設置部340に伝達される振動を抑制することが可能となり、その結果、当該設置部340が取り付けられた操作部310を介して力センサ352に伝達される振動をも抑制することが可能となる。
ばね319の内側の空間に固定具318が挿通されている。これにより、ばね319が伸縮する方向と接触部330の滑動方向とが一致することとなり、接触部330の滑動方向を1軸に固定することができる。
上述のように、接触部330が弾性体を介して設置部340に取り付けられ、接触部330と設置部340が非接触である構造は、フローティング構造と称される。なお、当該フローティング構造を実現するために、ばね以外の弾性体が用いられてもよい。例えば、ばねの代わりにばねダンパが用いられてもよい。また、当該フローティング構造に対して、剛性を変更することが可能な剛性可変機構を採用することで、弾性体の剛性が変更可能とされてもよい。また、接触部330が弾性体を介して設置部340に取り付けられることにより、接触部330と操作部310は非接触であるため、接触部330と操作部310とは分離している。
また、上述のように、操作装置300は、操作部310がベアリング331を介して設置部340と接続され、当該設置部340に接触部330が取り付けられる構造となっている。当該構造により、操作部310は、所定の回転軸に沿って回転可能であり、接触部330は、操作部310とは独立して当該所定の回転軸に沿って回転することが可能となる。また、操作部310が、接触部330と独立して回転することで、ユーザが操作部310を回転させても、接触部330がユーザの手のひらと接触する位置が変化しない。よって、ユーザは、接触部330から手のひらの一定の位置に振動を提示されるため、接触する位置が変換する場合と比較し、振動の強弱の変化をより感じ取りやすくなる。
また、操作部310は、基準状態からプラスマイナス180度以上回転することが可能である。ここで、基準状態とは、ユーザが手のひらと小指で接触部330を把持しつつ、他の指を操作部310に添えた最初の状態である。操作部310は、ユーザが操作部310を持ち直すことなく回転させられる角度以上に、操作部310が回転可能であることが望ましい。したがって、操作部310は、基準状態から90度以上回転可能であることが望ましい。また、操作部310は、ユーザが操作部310を持ち直して再度同じ方向に回転させるような操作も許容されることが望ましい。したがって、操作部310は、基準状態から180度以上回転可能であることが望ましい。よって、操作部310は、基準状態から180度以上回転可能であることにより、操作部310を持ち直すことなく、上述の操作を実現することができる。
また、操作部310が円柱状であることにより、ユーザは、操作部310のどこを把持しても、それぞれの把持している場所に置いて同じ操作感を得ることができる。また、ユーザは、操作を行う度に操作部310を持ち直す必要もなくなる。また、接触部330が円錐台状であることにより、ユーザは、上述した操作部310が円柱状であることと同様の効果を得ることができる。
なお、上述の効果を得るためには、操作部310の回転軸方向に直交する断面の形状は、円形であることが望ましいが、操作部310が回転可能な形状であれば、円形以外の形状であってもよい。例えば、操作部310の回転軸方向に直交する断面の形状は、多角形であってもよい。また、当該断面の直径は特に限定されないが、人間の手で現実的に扱いやすい直径であることが望ましい。
また、操作部310と接触部330とが独立して回転する上述の構造を実現するために、ベアリング以外の部品が用いられてもよい。例えば、ベアリングの代わりにブッシュが用いられてもよい。
振動部320は、接触部330のディスタル側に設けられる。具体的に、図24に示すように、ネジ312(ネジ312a、ネジ312b、及びネジ312c)が振動部320の孔325(孔325a、孔325b、及び孔325c)にディスタル側から貫通される。そして、当該ネジ312は、接触部330のネジ穴326(ネジ穴326a、ネジ穴326b、及びネジ穴326c)固定される。このようにして、振動部320は、接触部330のディスタル側に固定して取り付けられる。
また、振動部320は、弾性体が伸縮する方向、及び所定の回転軸の方向と対応する方向に振動する。例えば、振動部320は、弾性体が伸縮する方向と一致又は略一致する方向に振動する。具体的に、振動部320は、図25に示す振動方向304の方向に振動する。当該振動方向304は、図25に示す弾性体であるばね319a、及びばね319bが伸縮する方向と一致する。また、当該振動方向304は、操作部310の回転軸の方向とも一致する。典型的には、弾性体による振動吸収能力は、弾性体に加えられる力の方向が伸縮方向と一致するほど高く発揮される。そのため、振動部320が、弾性体が伸縮する方向と一致又は略一致する方向に振動することにより、弾性体は、振動部320による振動を、効率的に吸収することが可能となる。また、振動部320の振動方向と、操作部310の回転軸方向とが一致することで、操作部310や接触部330がどのような回転状態であっても、接触部330は、それぞれの状態においてユーザに同じ振動を与えることができる。また、振動部320の振動方向と、操作部310の回転軸方向とが一致することで、接触部330は、ユーザがどのような持ち方をしていても、それぞれの状態において同じ操作感を与えることができる。
ここで、上記をまとめると、接触部330には振動部320が設けられる。設置部340には、当該接触部330が弾性体を介して設けられる。そして、当該設置部340は、操作部310に設けられる。これにより、振動部320が振動すると、振動部320から生じる振動が接触部330に伝達し、接触部330も共に振動する。さらに、接触部330の第3の接触面332にユーザの体の一部、例えばユーザの手のひらが接触している場合、接触部330から生じる振動は、第3の接触面332を介して、ユーザの手のひらや指に伝達される。
また、接触部330は、ばね319を介して、固定具318により、設置部340に滑動可能に固定されている。したがって、接触部330と振動部320とが共に振動する際に、振動の少なくとも一部が弾性体により吸収される。よって、接触部330から設置部340に伝達される振動を抑制することが可能となり、その結果、当該設置部340が取り付けられた操作部310を介して力センサ352に伝達される振動をも抑制することが可能となる。
なお、上述のように、振動部320が振動すると接触部330も共に振動する。すなわち、振動部320が接触部330を振動させているとも言える。この時、振動部320は、接触部330の質量に応じた出力が必要となるため、接触部330の質量が大きいほど大きな出力が必要となり、それに応じて振動部320に用いる振動装置の大きさも大きくなってしまう。よって、振動装置の大型化を避けるために、接触部330の素材には軽量な素材が用いられることが望ましい。例えば、POM(PolyOxyMethylene)樹脂を用いることで、接触部330を軽量化することができる。
以上、図23〜図25を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る触覚提示装置のフローティング構造部の構成例について説明した。
以上、図20〜図25を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る操作装置300の外部構成例について説明した。続いて本開示の第2の実施形態に係る動作例について説明する。
<4.2.動作例>
本開示の第2の実施形態に係る信号処理部の動作は、<3.2.動作例>にて説明した、本開示の第1の実施形態に係る信号処理部170の動作と同一のため、重複した説明を避けるため、本節での説明を省略する。続いて、本開示の第2の実施形態に係る変形例について説明する。
<4.3.変形例>
以下では、図26〜図28を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る変形例を説明する。なお、以下に説明する変形例は、単独で本開示の第2の実施形態に適用されてもよいし、組み合わせで本開示の第2の実施形態に適用されてもよい。また、変形例は、本開示の第2の実施形態で説明した構成に代えて適用されてもよいし、本開示の第2の実施形態で説明した構成に対して追加的に適用されてもよい。
(1)第1の変形例
以下では、図26を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る第1の変形例について説明する。図26は、本開示の第2の実施形態に係る第1の変形例を示す説明図である。上述の第2の実施形態では、操作装置300がパラレルリンク機構の先端に取り付けられる例について説明したが、当該操作装置300は、図26に示すように、1軸スライダ339と支持台337の先端に取り付けられてもよい。図26に示す構造では、ユーザは、操作装置300を移動方向338の方向(即ち、プロキシマル方向又はディスタル方向)に支持台337ごとスライドさせるこができる。また、ユーザは、操作部310を回転方向334へ回転させることができる。
上述の構造は、例えば、カテーテルの挿入操作を行う場合のマスター装置10に適用できる。具体的に、ユーザが操作装置300を移動方向338にスライドさせると、スレーブ装置50側の対応する装置が、カテーテルを挿入する動作を行う。また、ユーザが操作部310を回転方向334へ回転させると、スレーブ装置50側の対応する装置が、カテーテルの向きを回転により変えることができる。また、操作装置300は、スレーブ装置50側の装置の動作によるフィードバックをユーザに伝達することもできる。例えば、スレーブ装置50からフィードバックを受信すると、当該フィードバックに基づき操作装置300のモータ335が駆動することで、支持台337をスライドさせたり、操作部310を回転させたりとフィードバックをユーザに伝達することができる。
また、上述の構造は、スライド、または回転させるだけで操作できるゲーム筐体に適用されてもよい。
(2)第2の変形例
以下では、図27を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る第2の変形例について説明する。図27は、本開示の第2の実施形態に係る第2の変形例を示す説明図である。上述の第2の実施形態では、操作装置300におけるケーブル等の配線は、操作装置300の内部、または外部のどちらを通るように配線されてもよいと説明した。例えば、振動部320と操作部310の配線が操作装置300の内部を通るように配線する場合、振動部320と操作部310の内部の配線は、スリップリングを介して電気的に接続されてもよい。具体的に、図27に示すように、スリップリング341は、接触部330のプロキシマル側と設置部340のディスタル側との間に設けられる。そして、当該スリップリング341と振動部320は、ケーブル343aで電気的に接続される。また、スリップリング341から出るケーブル343bは、操作部310に設けられた開口部314の中を通される。また、力センサ352には、プロキシマル側とディスタル側とを貫通する開口部を有する力センサ352が用いられてもよい。当該力センサ352が用いられることで、図27に示すように、開口部314は力センサ352の開口部の中を通ることができるため、力センサ352のプロキシマル側へ容易にケーブル343bを配線することができる。
上述のようにして、振動部320と操作部310の内部の配線がスリップリングを介して電気的に接続されることで、操作部310が回転しても内部のケーブルが絡まないため、回転により内部のケーブルが絡み、当該ケーブルが断線することを回避することができる。
(3)第3の変形例
以下では、図28を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る第3の変形例について説明する。図28は、本開示の第2の実施形態に係る第3、第4の変形例を示す説明図である。上述の第2の実施形態では、接触部330の第3の接触面332の形状については明示していないが、第3の接触面332は、接触部330の回転方向に沿って突出する凸部又は接触部330の回転方向に沿って陥没する凹部を有してもよい。例えば、図28に示すように、第3の接触面332は、接触部330の回転方向に沿って突出する凸部345を有する。また、当該凸部345の部分は、接触部330の回転方向に沿って陥没する凹部であってもよい。また、接触部330の回転軸方向に直交する接触部330の断面の形状を多角形にすることで、第3の接触面332に凸部又は凹部を設けてもよい。
上述のように、第3の接触面332が接触部330の回転方向に沿って突出する凸部又は陥没する凹部を有することで、ユーザは、操作装置300を把持した際に、指を凸部又は凹部に引っ掛けることができる。よって、当該凸部又は当該凹部は、ユーザが操作装置300を把持した際の安定性を向上することができる。
(4)第4の変形例
以下では、図28を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る第4の変形例について説明する。図28は、本開示の第2の実施形態に係る第3、第4の変形例を示す説明図である。上述の第2の実施形態では、操作部310の内部に設けられる力センサ352の種類、及び位置については明示されていない。
力センサ352の種類としては、例えば、多軸の力センサが挙げられる。より具体的に、多軸の力センサとして、6軸の力センサが用いられてもよい。6軸の力センサが操作部310の内部に設けられることで、6軸の力センサは、ユーザが操作装置300を動かした際の並進力とモーメントを検出する。
また、ユーザが操作装置300を把持した際に、力センサ352は、図28に示すように、ユーザの手の内側の中央付近に位置することが望ましい。なぜならば、上述の6軸の力センサのようにモーメントを検出可能な力センサ352が操作部310のプロキシマル側の端部に設けられた場合、少しの並進力に対して過大なモーメントが作用し、力センサ352が壊れやすくなるおそれがあるからである。一般的に、ある位置におけるモーメントの大きさは、支点からの距離に比例する。ユーザが操作装置300を把持した際の手の内側の中央付近を支点とすると、力センサ352の位置が支点から操作部310のプロキシマル側の端部の方へ離れるほど、支点と力センサ352との距離が大きくなるため、モーメントの大きさが大きくなる。そこで、力センサ352が支点であるユーザの手の内側の中央付近に設けられることで、力センサ352と支点との距離が小さくなり、モーメントの大きさも小さくなるため、並進力がモーメントとして作用しにくくなる。
上述のように、力センサ352がユーザの手の中央付近に設けられることで、過度なモーメントの発生が抑制され、力センサ352の破損を防ぐとともに、センシングの感度を高めることができる。
以上、図26〜図28を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る変形例について説明した。続いて、本開示の一実施形態に係る触覚提示装置のハードウェア構成例について説明する。
<<5.ハードウェア構成>>
最後に、図29を参照して、本開示の実施形態に係るマスター装置のハードウェア構成について説明する。図29は、本開示の実施形態に係るマスター装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。本開示の実施形態に係るマスター装置10による情報処理は、ソフトウェアと、以下に説明するハードウェアとの協働により実現される。
マスター装置10は、CPU(Central Processing Unit)901と、ROM(Read Only Memory)903と、RAM(Random Access Memory)905を備える。また、マスター装置10は、入力装置907と、ストレージ装置909と、通信装置911とを備える。
CPU901は、演算処理装置及び制御装置として機能し、各種プログラムに従ってマスター装置10内の動作全般を制御する。また、CPU901は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM903は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM905は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバスにより相互に接続されている。CPU901、ROM903及びRAM905は、例えば、図3を参照して説明した信号処理部170の機能を実現し得る。
入力装置907は、タッチパネル、ボタン、カメラ、マイクロフォン、センサ、スイッチ及びレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。ユーザは、例えば、マスター装置10を操作してスレーブ装置50を動作させることで、該入力装置907がデータを取得することにより、スレーブ装置50に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりする。入力装置907は、例えば、図3を参照して説明したセンサ部150の機能を実現し得る。
ストレージ装置909は、データ格納用の装置である。ストレージ装置909は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置及び記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。ストレージ装置909は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid Strage Drive)、あるいは同等の機能を有するメモリ等で構成される。このストレージ装置909は、ストレージを駆動し、CPU901が実行するプログラムや各種データを格納する。ストレージ装置909は、例えば、図3を参照して説明した記憶部180の機能を実現し得る。
通信装置911は、例えば、マスター装置10とスレーブ装置50を接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。かかる通信インタフェースは、例えば、Bluetooth(登録商標)またはZigBee(登録商標)等の近距離無線通信インタフェースや、無線LAN(Local Area Network)、Wi−Fi(登録商標)、または携帯通信網(LTE、3G)等の通信インタフェースである。また、通信装置911は、有線による通信を行う有線通信装置であってもよい。
以上、図29を参照しながら、マスター装置10のハードウェア構成について説明した。
<<6.まとめ>>
以上説明したように、本開示に係る触覚提示装置は、ユーザが操作する操作部、操作部の操作対象の振動を提示する振動部、振動をユーザへ伝える接触部、及び接触部と操作部を接続する設置部を有する。また、触覚提示装置は、振動部が接触部に取り付けられ、当該接触部が弾性体を介して設置部に取り付けられ、当該設置部が操作部に取り付けられる構成となっている。
当該構成により、触覚提示装置は、接触部を介して振動部から生じる振動をユーザへ伝えることができ、かつマスター装置が備える力センサへの当該振動の伝達を弾性体により低減することが可能となる。よって、力センサに伝達されるノイズを低減することが可能な、新規かつ改良された触覚提示装置、及び触覚提示システムを提供することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書においてフローチャート及びシーケンス図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
ユーザが操作する操作部と、
前記操作部の操作対象の振動を提示する振動部と、
前記振動部による前記振動を前記ユーザへ伝える接触部と、
前記接触部が弾性体を介して設けられた上で、前記操作部に接続される設置部と、
を備える、触覚提示装置。
(2)
前記接触部は、前記ユーザの指に接触する第1の接触面を有し、
前記振動部は、前記第1の接触面を介して前記ユーザの指に前記振動を伝える、前記(1)に記載の触覚提示装置。
(3)
前記設置部は、前記ユーザの指が接触する第2の接触面、及び前記第2の接触面側と前記第2の接触面の裏側とを貫通する開口部を有し、
前記接触部は、前記第2の接触面の裏側から前記開口部を挿通して設けられる、前記(2)に記載の触覚提示装置。
(4)
前記振動部が停止した状態で、前記振動部の振動方向における前記第1の接触面と前記第2の接触面とは一致又は略一致する、前記(3)に記載の触覚提示装置。
(5)
前記第1の接触面と前記開口部を形成する前記第2の接触面の端部との前記振動方向の最短距離は、前記振動部の振幅に対応する値の範囲内である、前記(4)に記載の触覚提示装置。
(6)
前記振動部は、前記弾性体が伸縮する方向と対応する方向に振動する、前記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の触覚提示装置。
(7)
前記振動部は、前記弾性体が伸縮する方向と一致又は略一致する方向に振動する、前記(6)に記載の触覚提示装置。
(8)
前記第1の接触面は、凹凸を有する、前記(2)〜(5)のいずれか一項に記載の触覚提示装置。
(9)
前記触覚提示装置は、
前記操作部に入力される力を計測する力センサと、
前記力センサにより計測された力から、前記振動部により提示される振動の成分を除去する信号処理部と、
をさらに備える、前記(1)〜(8)のいずれか一項に記載の触覚提示装置。
(10)
前記信号処理部は、前記振動に対して適応フィルタを用いることで、前記ユーザの力と相関のある振動ノイズの影響を低減する、前記(9)に記載の触覚提示装置。
(11)
前記信号処理部は、前記力センサが計測した前記ユーザの力を逆動力学演算により補正する、前記(9)または前記(10)に記載の触覚提示装置。
(12)
前記信号処理部は、フィルタを用いて、人の触覚に対応する周波数成分以外の周波数成分またはあらかじめ記憶している所定の周波数成分を前記振動から除去する、前記(9)に記載の触覚提示装置。
(13)
前記操作部は、所定の回転軸に沿って回転可能であり、
前記接触部は、前記操作部とは独立して前記所定の回転軸に沿って回転可能である、前記(1)に記載の触覚提示装置。
(14)
前記振動部は、前記所定の回転軸の方向と対応する方向に振動する、前記(13)に記載の触覚提示装置。
(15)
前記振動部、前記接触部、及び前記設置部は、前記操作部の遠位端側に設けられる、前記(13)または前記(14)に記載の触覚提示装置。
(16)
前記接触部の外周表面は、第3の接触面であり、
前記振動部は、前記第3の接触面を介して前記ユーザに前記振動を伝える、前記(13)〜(15)のいずれか一項に記載の触覚提示装置。
(17)
前記接触部の遠位端側の外周は、前記接触部の近位端側の外周よりも大きい、前記(16)に記載の触覚提示装置。
(18)
前記操作部は、基準状態からプラスマイナス180度以上回転することが可能である、前記(13)〜(17)のいずれか一項に記載の触覚提示装置。
(19)
前記操作部は、内部に力センサが設けられる、前記(13)に記載の触覚提示装置。
(20)
前記第3の接触面は、前記接触部の回転方向に沿って突出する凸部又は前記接触部の回転方向に沿って陥没する凹部を有する、前記(16)に記載の触覚提示装置。
(21)
前記振動部と前記操作部の内部の配線とは、スリップリングを介して電気的に接続される、前記(13)〜(20)のいずれか一項に記載の触覚提示装置。
(22)
スレーブ装置から受信する操作対象の振動に関する第1の信号を触覚としてユーザに提示する触覚提示装置を備え、当該第1の信号に基づき推定される振動ノイズを、前記ユーザが印加した力から除去した第2の信号を、前記スレーブ装置へ送信するマスター装置として機能する第1の情報処理装置と、
前記第1の情報処理装置から受信する前記第2の信号に基づき駆動した際に計測する前記第1の信号を、前記第1の情報処理装置へ送信する前記スレーブ装置として機能する第2の情報処理装置と、
を有する、触覚提示システム。
10 マスター装置
50 スレーブ装置
100 操作装置
110 操作部
120 振動部
130 接触部
140 設置部
150 センサ部
152 力センサ
170 信号処理部
171 帯域制限部
172 DRI
173 A/D
174 逆動力学演算部
175 ノイズ推定部
178 加算器
179 加算器
180 記憶部
190 上位制御部

Claims (20)

  1. ユーザが操作する操作部と、
    前記操作部の操作対象の振動を提示する振動部と、
    前記振動部による前記振動を前記ユーザへ伝える接触部と、
    前記接触部が弾性体を介して設けられた上で、前記操作部に接続される設置部と、
    を備える、触覚提示装置。
  2. 前記接触部は、前記ユーザの指に接触する第1の接触面を有し、
    前記振動部は、前記第1の接触面を介して前記ユーザの指に前記振動を伝える、請求項1に記載の触覚提示装置。
  3. 前記設置部は、前記ユーザの指が接触する第2の接触面、及び前記第2の接触面側と前記第2の接触面の裏側とを貫通する開口部を有し、
    前記接触部は、前記第2の接触面の裏側から前記開口部を挿通して設けられる、請求項2に記載の触覚提示装置。
  4. 前記振動部が停止した状態で、前記振動部の振動方向における前記第1の接触面と前記第2の接触面とは一致又は略一致する、請求項3に記載の触覚提示装置。
  5. 前記第1の接触面と前記開口部を形成する前記第2の接触面の端部との前記振動方向の最短距離は、前記振動部の振幅に対応する値の範囲内である、請求項4に記載の触覚提示装置。
  6. 前記振動部は、前記弾性体が伸縮する方向と対応する方向に振動する、請求項1に記載の触覚提示装置。
  7. 前記振動部は、前記弾性体が伸縮する方向と一致又は略一致する方向に振動する、請求項6に記載の触覚提示装置。
  8. 前記第1の接触面は、凹凸を有する、請求項2に記載の触覚提示装置。
  9. 前記触覚提示装置は、
    前記操作部に入力される力を計測する力センサと、
    前記力センサにより計測された力から、前記振動部により提示される振動の成分を除去する信号処理部と、
    をさらに備える、請求項1に記載の触覚提示装置。
  10. 前記信号処理部は、前記振動に対して適応フィルタを用いることで、前記ユーザの力と相関のある振動ノイズの影響を低減する、請求項9に記載の触覚提示装置。
  11. 前記信号処理部は、フィルタを用いて、人の触覚に対応する周波数成分以外の周波数成分またはあらかじめ記憶している所定の周波数成分を前記振動から除去する、請求項9に記載の触覚提示装置。
  12. 前記操作部は、所定の回転軸に沿って回転可能であり、
    前記接触部は、前記操作部とは独立して前記所定の回転軸に沿って回転可能である、請求項1に記載の触覚提示装置。
  13. 前記振動部は、前記所定の回転軸の方向と対応する方向に振動する、請求項12に記載の触覚提示装置。
  14. 前記振動部、前記接触部、及び前記設置部は、前記操作部の遠位端側に設けられる、請求項12に記載の触覚提示装置。
  15. 前記接触部の外周表面は、第3の接触面であり、
    前記振動部は、前記第3の接触面を介して前記ユーザに前記振動を伝える、請求項12に記載の触覚提示装置。
  16. 前記接触部の遠位端側の外周は、前記接触部の近位端側の外周よりも大きい、請求項15に記載の触覚提示装置。
  17. 前記操作部は、内部に力センサが設けられる、請求項12に記載の触覚提示装置。
  18. 前記第3の接触面は、前記接触部の回転方向に沿って突出する凸部又は前記接触部の回転方向に沿って陥没する凹部を有する、請求項15に記載の触覚提示装置。
  19. 前記振動部と前記操作部の内部の配線とは、スリップリングを介して電気的に接続される、請求項12に記載の触覚提示装置。
  20. スレーブ装置から受信する操作対象の振動に関する第1の信号を触覚としてユーザに提示する触覚提示装置を備え、当該第1の信号に基づき推定される振動ノイズを、前記ユーザが印加した力から除去した第2の信号を、前記スレーブ装置へ送信するマスター装置として機能する第1の情報処理装置と、
    前記第1の情報処理装置から受信する前記第2の信号に基づき駆動した際に計測する前記第1の信号を、前記第1の情報処理装置へ送信する前記スレーブ装置として機能する第2の情報処理装置と、
    を有する、触覚提示システム。
JP2018027903A 2018-02-20 2018-02-20 触覚提示装置、及び触覚提示システム Pending JP2021062412A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018027903A JP2021062412A (ja) 2018-02-20 2018-02-20 触覚提示装置、及び触覚提示システム
EP19757817.2A EP3742261B1 (en) 2018-02-20 2019-01-21 Tactile sensation presentation device and tactile sensation presentation system
US16/969,194 US20200405426A1 (en) 2018-02-20 2019-01-21 Tactile presentation apparatus and tactile presentation system
PCT/JP2019/001657 WO2019163359A1 (ja) 2018-02-20 2019-01-21 触覚提示装置、及び触覚提示システム
CN201980013359.3A CN111712784A (zh) 2018-02-20 2019-01-21 触觉呈现设备和触觉呈现系统

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018027903A JP2021062412A (ja) 2018-02-20 2018-02-20 触覚提示装置、及び触覚提示システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021062412A true JP2021062412A (ja) 2021-04-22

Family

ID=67686776

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018027903A Pending JP2021062412A (ja) 2018-02-20 2018-02-20 触覚提示装置、及び触覚提示システム

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20200405426A1 (ja)
EP (1) EP3742261B1 (ja)
JP (1) JP2021062412A (ja)
CN (1) CN111712784A (ja)
WO (1) WO2019163359A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023200012A1 (ja) * 2022-04-15 2023-10-19 川崎重工業株式会社 遠隔制御システム、遠隔制御方法及び遠隔制御プログラム

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7289578B2 (ja) * 2020-11-13 2023-06-12 リバーフィールド株式会社 操作装置
JP2023055151A (ja) * 2021-10-05 2023-04-17 川崎重工業株式会社 制御装置、ロボットシステム、ロボット制御方法及びロボット制御プログラム
CN114201044A (zh) * 2021-12-09 2022-03-18 浙江理工大学 一种具有交互功能的类人触觉再现装置及方法

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62208881A (ja) * 1986-03-10 1987-09-14 株式会社東芝 マスタスレ−ブマニピユレ−タ
JPH08254472A (ja) 1995-03-17 1996-10-01 Olympus Optical Co Ltd 圧覚・触覚伝達装置及び圧覚・触覚伝達方法
JP2000137576A (ja) * 1998-10-30 2000-05-16 Nec Corp タッチパネル式入力装置
JP4111278B2 (ja) * 2003-11-20 2008-07-02 独立行政法人産業技術総合研究所 触力覚情報提示システム
US10936074B2 (en) * 2003-11-20 2021-03-02 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Haptic information presentation system and method
DE602006017820D1 (de) * 2006-07-03 2010-12-09 Force Dimension S A R L Schwerkraftausgleich für eine haptische Vorrichtung
KR101084852B1 (ko) * 2009-09-09 2011-11-21 삼성전기주식회사 터치스크린장치
KR20110047917A (ko) * 2009-10-31 2011-05-09 이인호 선형진동기의 노이즈 감쇄 장치
WO2012105592A1 (ja) * 2011-02-04 2012-08-09 株式会社村田製作所 触覚提示装置
JP5978828B2 (ja) * 2012-07-25 2016-08-24 富士通株式会社 力覚提示装置、力覚提示方法及び力覚提示システム
KR101932659B1 (ko) * 2012-09-10 2018-12-28 주식회사 엠플러스 진동발생장치
KR101452055B1 (ko) * 2012-12-03 2014-10-21 삼성전기주식회사 진동발생장치
JP6358463B2 (ja) * 2013-11-13 2018-07-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 マスタースレーブ装置用マスター装置及びその制御方法、及び、マスタースレーブ装置
CN104127245B (zh) * 2014-08-14 2016-06-22 中国科学院重庆绿色智能技术研究院 遥操作手术机器人的磁阻式力反馈控制系统及方法
US9849595B2 (en) * 2015-02-06 2017-12-26 Abb Schweiz Ag Contact force limiting with haptic feedback for a tele-operated robot
CN104739519B (zh) * 2015-04-17 2017-02-01 中国科学院重庆绿色智能技术研究院 一种基于增强现实的力反馈手术机器人控制系统
CN105404156B (zh) * 2015-12-31 2018-02-06 微创(上海)医疗机器人有限公司 触觉反馈装置及其变阻尼控制方法和应用
EP3409232B1 (en) * 2016-01-26 2023-03-29 Sony Group Corporation Grip force sensation feedback device
CN108883703B (zh) * 2016-03-23 2022-06-14 贝洱海拉温控系统有限公司 用于设备、特别是用于车辆组件的操作单元
JP6741339B2 (ja) * 2016-04-12 2020-08-19 東洋電装株式会社 衝撃フィードバック操作装置
KR101695828B1 (ko) * 2016-08-18 2017-01-13 자화전자(주) 댐퍼를 포함하는 선형 진동 발생장치 및 댐퍼
WO2018061683A1 (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 ソニー株式会社 力覚提示装置
JP6936976B2 (ja) * 2017-05-24 2021-09-22 株式会社村田製作所 刺激伝達装置
US11049674B2 (en) * 2017-07-12 2021-06-29 Microsoft Technology Licensing Push button with haptic feedback
JP2021192130A (ja) * 2018-08-29 2021-12-16 ソニーグループ株式会社 触覚提示装置及び触覚提示システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023200012A1 (ja) * 2022-04-15 2023-10-19 川崎重工業株式会社 遠隔制御システム、遠隔制御方法及び遠隔制御プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019163359A1 (ja) 2019-08-29
EP3742261A1 (en) 2020-11-25
CN111712784A (zh) 2020-09-25
EP3742261A4 (en) 2021-02-24
US20200405426A1 (en) 2020-12-31
EP3742261B1 (en) 2024-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2019163359A1 (ja) 触覚提示装置、及び触覚提示システム
US11622822B2 (en) Surgery supporting apparatus for controlling motion of robot arm, control method of the same, and non-transitory computer-readable storage medium
JP6806091B2 (ja) 把持力覚提示装置及びスタイラス型力覚提示装置
JP6996510B2 (ja) 力覚提示装置
JP6473757B2 (ja) ロボット外科手術システムのための入力デバイスアセンブリ
WO2017033379A1 (ja) ロボットシステム
WO2019150866A1 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
KR101114235B1 (ko) 로봇의 마스터 조작 디바이스 및 이를 이용한 수술용 로봇
CN115335193A (zh) 外科机器人的控制系统
JP2023052783A (ja) 指掴持部を有するユーザインターフェースデバイス
JP6427253B1 (ja) ロボット制御用医療器具、ドレープアダプタ及び手術支援システム
US10507069B2 (en) Operating device for a robot-assisted surgical system
CN113194870B (zh) 使用者界面装置、手术机器人装置的主控制台及其操作方法
WO2020045250A1 (ja) 触覚提示装置及び触覚提示システム
WO2020235364A1 (ja) 触覚提示装置、キャリブレーション方法及びプログラム
RU2716353C1 (ru) Контроллер кисти для использования в контроллере оператора роботохирургического комплекса
Thiem et al. User-interface for teleoperation with mixed-signal haptic feedback
JP7451004B1 (ja) 遠隔操作システム
JP2011142939A (ja) 超音波診断装置
JP2009116848A (ja) 力触覚提示装置
JPH03149193A (ja) マニピュレータの操作装置