JP2021061361A - 製品の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業効率を大幅に改善できるとともに微小な部品その他の配置要素を基体上に正確かつ確実に配置することができる製品の製造方法及び製造装置を提供する。【解決手段】基体10の表面上に配置要素Pが配置された製造過程を備える製品の製造方法であって、設置領域120内で配置要素を前記基体の表面の上方若しくは下方において浮上させる要素浮上手段130と、基体の表面の上方若しくは下方において、配列要素を個別に少なくとも平面方向に、保持可能で、かつ、移動させることの可能な態様の静電ポテンシャル分布を形成する静電ポテンシャル分布形成手段140とが設けられ、配置要素は、設置領域内に導入された後に、要素浮上手段による浮上状態で、静電ポテンシャル分布に応じて生ずる静電力により少なくとも平面方向に移動し、配置要素の浮上状態及び静電ポテンシャル分布の変遷により、基体10の表面上に配置される。【選択図】図1
Description
本発明は製品の製造方法及び製造装置に関する。
従来から、各種製品を製造する過程で、部品を移動させたり、位置決めしたりする作業が行われている。しかし、このような作業は、人件費が高騰した国内では製造コストを増大させる原因になるため、近年では、特定の自動化設備や汎用ロボットなどにより、部品を移載したり、所定の位置に位置決めしたりするなど、作業の自動化が進んでいる。一方、近年では、各種製品の複雑化、高度化により、製造過程において要求される部品の微細化と部品供給の高速化が進展し、上記作業はますます煩雑なものとなっている。
例えば、パレット内に多数の部品を収容し、パレットに振動や揺動を与えることによって多数の部品を配列させ、整列したパレット内の部品をロボットにより把持して所定の場所に供給するといったシステムが知られている(例えば、以下の特許文献1、2参照)。
一方、多数の微細なナノワイヤを電極間の電界方向に沿った姿勢で配置し、半導体素子などを構成する方法が提案されている(例えば、以下の特許文献3、4参照)。これらの方法では、半導体素子を形成する電極間に電界を生じさせ、その状態で多数のナノワイヤを含む懸濁液を供給し、多数のナノワイヤを電界に沿った姿勢で電極間に固定する方法、或いは、移送基体上の電極間に電界によって多数のナノワイヤを配置し、これらの多数のナノワイヤを、移送基体と合わせた受取基体上の高分子付着材料と接触させ、付着させることなどによって転写する方法などが提案されている。
ところが、上記ロボットアームにより部品を把持して供給する方法では、部品を一つずつ移載していく必要があるため、人手はかからないものの、作業効率が悪く、時間がかかるという問題点がある。一方、表面実装型の抵抗、コンデンサ、インダクタ、ダイオード、トランジスタ、LEDなどの部品を取り扱う場合には、従来に比べると1辺が1mm未満の微小サイズのものが増えてきてはいるものの、上記ナノワイヤのように液中において分散させることができるほど微細なものではないため、ナノワイヤを扱う上記方法の対象である、液中に懸濁状態で浮遊する微細なナノワイヤとはサイズや形状が異なることから、上記方法をそのまま部品の組立や実装に用いることは不可能であるという問題がある。
また、上記方法では、一対の電極間に形成される電界に沿って分極された複数のナノワイヤをまとめて配列させることができるだけであり、個々のナノワイヤを個別に位置決めすることはできず、また、過剰なナノワイヤを除去するための処理も必要になるなど、部品の精密な位置決めが困難であり、また、前述の転写による実装では、その上にさらに転写時の位置ずれや姿勢ずれが生じ易いことから、実際の組立工程には適しないという問題がある。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであり、その課題は、作業効率を改善できるとともに、微小な部品その他の配置要素を基体上に正確かつ確実に配置することができる製品の製造方法及び製造装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の製造方法は、基体の表面上に配置要素が配置された製造過程を備える製品の製造方法であって、前記基体が設置される設置領域内で前記配置要素を前記基体の表面の上方若しくは下方において浮上させる要素浮上手段と、前記設置領域内における前記基体の表面の上方若しくは下方において、前記配列要素を個別に少なくとも平面方向に、保持可能で、かつ、移動させることの可能な態様の静電ポテンシャル分布を形成する静電ポテンシャル分布形成手段とが設けられ、前記配置要素は、前記設置領域内に導入された後に、前記要素浮上手段による浮上状態で、前記静電ポテンシャル分布に応じて生ずる静電力により少なくとも平面方向に移動し、前記配置要素の浮上状態及び前記静電ポテンシャル分布の変遷に従って前記基体の表面上に配置される。
本発明において、前記配置要素は、前記静電ポテンシャル分布に形成されたポテンシャル井戸の内部に保持された態様で移動することが好ましい。これにより、配置要素を個別に移動させることが可能になるとともに、任意の位置に正確に位置決めできる。また、前記静電ポテンシャル分布形成手段は、複数の電極が平面的に配列された電界形成パネル構造を備えることが好ましい。このとき、前記複数の電極は、前記配置要素の平面方向の寸法以下の周期で平面的に配列されることが望ましい。特に、前記複数の電極は縦横にマトリクス状に配列されていることが望ましい。
本発明において、前記配置要素としては、まず、基体に取り付けられる製品の一部を構成する部品、例えば、基体を基板としたときのLED、抵抗、コンデンサ、インダクタ、トランジスタ、ダイオード、水晶振動子、端子片、インクジェットヘッドなどの電子・電気部品、基体をフレームとしたときのコイルばね、端子、レバー、リンク、ぜんまい、歯車などの機械部品のようなものが挙げられる。また、製造過程において基体に装着されて種々の処理を施すための部材、例えば、生体内の臓器などの基体に表面から薬剤を投入するための微細なタブレット、各種の基体に表面コーティングを行うためのコーティング材などのようなものも含む。さらに、ねじなどの種々の部材を所定の配列態様となるようにパレット上に配置する振込機の代わりに、基体をパレットとして多数の部材を配列させる場合などにも適用可能である。
本発明において、前記配置要素は、種々の手段、例えば、各種のエンドエフェクタ(ロボットハンド)、プランジャ付きソレノイド、リニアモータなどの機械的駆動手段、圧縮空気などの流体圧、電磁気力などにより前記設置領域内に導入され得る。特に、前記配置要素は、前記静電ポテンシャル分布によって生ずる静電力により前記設置領域内に導入されることが好ましい。このとき、前記静電ポテンシャル分布により、前記配置要素が前記設置領域内に引き込まれるように導入されることが望ましい。また、複数の配置要素を前記設置領域内に導入する場合には、前記配置要素を個々に導入するようにしてもよく、複数の前記配置要素をまとめて導入するようにしてもよい。
本発明において、前記配置要素が前記基体の表面上に配置される際に、要素浮上手段による前記配置要素の浮上状態が解除される場合があり、また、前記配置要素の浮上状態が維持される場合もある。例えば、後述する実施形態の製造装置100のように、配置要素に浮上力(浮力)が作用した状態で平面方向に移動させ、配置要素に作用する浮上力(浮力)が消失することによって、例えば、液位が下降することによって、基体の表面上に配置されるようにしてもよい。また、製造装置200のように、配置要素に浮上力(浮力)が作用した状態で平面方向に移動させ、その後、配置要素に作用する浮上力(浮力)を維持したまま、液位を上昇させることによって、基体の表面上に配置されるようにしてもよい。
本発明において、前記配置要素が前記基体の表面上に配置された後に、前記基体と前記配置要素の間で、物理的、化学的若しくは生体的作用を生じさせる処理が実施されることが好ましい。この場合において、前記処理は、前記配置要素を前記基体の表面上に固定するものである場合があり、また、前記基体の表面上の導電体に導電接続するものである場合もある。前記処理の内容としては、前記基体の表面上に前記配置要素を加圧する処理、前記基体と前記配置要素の当接部分を加熱する処理、当該当接部分に光を照射する処理などが挙げられる。
本発明において、前記設置領域内に複数の前記配置要素が導入され、前記複数の配列要素が、前記要素浮上手段による浮上状態で、前記静電ポテンシャル分布により前記設置領域内の所定の位置に位置決めされることにより平面的に配列される第1工程と、その後、前記配列要素の浮上状態若しくは前記静電ポテンシャル分布の変遷に従って、前記複数の配列要素が前記静電ポテンシャル分布により位置決めされた状態で前記基体の表面上に配置される第2工程と、を有することが好ましい。
本発明において、前記要素浮上手段は、液体の浮力によって前記配列要素を浮上させる手段であることが好ましい。すなわち、前記配列要素の浮上状態は、前記配列要素が液体から受ける浮力によって得られることが好ましい。このとき、前記要素浮上手段により前記液体の液位が変化することにより、前記配置要素が前記基体の表面上に配置されることが望ましい。液位の変化により確実に配置要素の高さを制御できるため、配置要素を基体の表面上に正確かつ確実に配置できる。ただし、前記要素浮上手段の前記配置要素に与える浮上力は、浮力以外にも、静電力や磁力(磁気吸引力若しくは磁気反発力)などの電磁力、圧縮空気などの流体圧、底面の振動などにより与えられるようにしてもよい。例えば、振動を利用する場合には、振動により振動面から浮上している間において配置要素が静電力により平面方向に移動するように構成すればよい。
本発明において、前記配置要素は、前記静電ポテンシャル分布により静電力を受ける帯電部が付加された構造を備えることが好ましい。この場合に、前記配置要素の前記設置領域への導入前に、前記配置要素に前記帯電部を付加する準備段階をさらに具備することが望ましい。例えば、未硬化材料の塗布と効果処理を行う段階である。帯電部を備えた配置要素は、ウエハ表面に電荷保持材料をコーティングし、その後ダイシングによりチップ状に分割することにより形成するようにしてもよい。前記帯電部は電荷を保持可能な材料、例えば、ガラスや樹脂材料などで構成される。特に、前記帯電部は、エレクトレット(電石)で構成されることが望ましい。ここで、前記帯電部は、前記配置要素が受ける前記静電力を生じさせ、或いは、前記配置要素が受ける前記静電力を増大させるように、電荷を保持する。このとき、前記帯電部は、保持する電荷(電荷密度)が前記配置要素の残りの部分よりも大きいことが好ましい。また、前記配置要素に対する前記帯電部の位置は、前記静電ポテンシャル分布内において前記静電力が最も大きくなる位置に設定されることが好ましい。さらに、前記配置要素に対する前記帯電部の位置又は形状、大きさなどは、前記配置要素の必要とされる姿勢における姿勢安定性が高まるように設定されることが好ましい。
本発明において、前記帯電部は、前記配置要素に付加することで、前記要素浮上手段による浮上力を生じさせ、或いは、前記浮上力を増大させることが好ましい。例えば、前記帯電部は、前記浮力を生じさせ、或いは、前記浮力を増大させるように、前記配置要素よりも比重の軽い素材で構成されることが好ましい。また、前記帯電部は、前記磁力を生じさせ、或いは、前記磁力を増大させるように、強磁性体で構成されることが好ましい。また、保持する磁気量(磁荷)若しくは磁化が前記配置要素の残りの部分よりも大きいことが望ましい。なお、上記帯電部とは別に、或いは、上記帯電部とともに、配置要素の浮上力を生じさせ、若しくは、増大させるための、或いは、配置要素の必要とされる姿勢における姿勢安定性を高めるための付加部分を配置要素に設けてもよい。さらに、この付加部分は、上記機能を有する場合とは別に、或いは、上記機能とともに、配置要素が基体の表面上に配置された後に行われる上記処理において物理的、化学的若しくは生体的作用を果たす機能を有する部分であってもよい。
次に、本発明に係る製造装置は、基体の表面上に配置要素が配置された製造過程を備える製品の製造装置であって、前記配置要素を前記基体が設置される設置領域に導入する要素導入手段と、前記設置領域内で前記配置要素を前記基体の表面の上方若しくは下方において浮上させる要素浮上手段と、前記設置領域内に設置される前記基体の表面の上方若しくは下方において、前記配列要素を個別に少なくとも平面方向に、保持可能で、かつ、移動させることの可能な態様の静電ポテンシャル分布を形成する静電ポテンシャル分布形成手段と、前記要素浮上手段及び前記静電ポテンシャル分布形成手段を、前記設置領域内に導入された前記配置要素が浮上状態で少なくとも平面方向に移動し、前記設置領域内の所定の位置で前記基体の表面上に配置されるまで、前記配置要素の浮上状態及び前記静電ポテンシャル分布を変遷させるように制御する制御手段と、を具備する。
本発明において、前記要素浮上手段は、前記設置領域に前記配置要素に浮力を与える液体を供給し、その液体の供給量により液位を調整して前記配置要素の高さを変更可能に構成されることが好ましい。また、前記静電ポテンシャル分布形成手段は、前記配置要素を、前記静電ポテンシャル分布に形成されたポテンシャル井戸の内部に保持された態様で、移動させることが好ましい。また、複数の電極を平面的に配列させた電界形成パネル構造を備えることが好ましい。特に、前記複数の電極は縦横にマトリクス状に配列されていることが望ましい。
この発明によれば、作業効率を改善できるとともに、微小な部品その他の配置要素を基体上に正確かつ確実に配置することができる製品の製造方法及び製造装置を実現することができる。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。最初に、図1及び図9を参照して、本発明に係る製造方法の実施形態を実施するために用いる製造装置の実施形態の全体構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態の製造装置100は、部品Pを導入する部品導入部(要素導入手段に相当する。)110と、基体である実装基板10の設置領域120と、設置領域120内において部品Pに浮上力を与え、浮上させるための浮上作用部(要素浮上手段に相当する。)130と、設置領域120内において基体10と対面する電界形成パネル141を備え、部品Pに静電力を与えるための静電ポテンシャル分布を形成する電界形成部(静電ポテンシャル分布形成手段)140と、上述の装置各部の後述する各駆動部110x、110y、110z、130x、140xを制御するための制御部150とを具備する。
部品導入部110は、部品Pを設置領域120内に導入するための部分であり、図示例では、部品Pを搬入するトラック(部品搬送路)111aを備えるパーツフィーダ等からなる搬送機構111と、搬入された部品Pを収容する部品待機部112とを有する。部品待機部112は、設置領域120に隣接する部品Pの収容空間112aを備える。また、部品待機部112は、搬送機構111との間に設けられた搬入口112bと、設置領域120との間に設けられた導入口112cとを有し、それぞれは適宜の構造により開閉可能に構成される。図示例では、搬入口112bを開閉可能に構成する搬入ゲート113と、導入口112cを開閉可能に構成する導入ゲート114とがそれぞれ設けられる。搬送機構111は、圧電体や支持ばねなどからなる駆動部110xにより駆動され、部品待機部112の各ゲート113,114は、図示しないモータなどからなる駆動部110yにより駆動される。ここで、部品待機部112の収容空間112aに臨む底面は、部品Pをスムーズに導入するために、後述する処理槽121内における液位を設定可能な範囲内(最高液位よりも低い高さ)であることが好ましく、また、処理槽121の底面より、より具体的には、当該底面上に設置された基体の表面(実装基板10の上面)よりも高いことが望ましい。
部品導入部110には、図示例のように、強制帯電ユニット116を設置してもよい。この強制帯電ユニット116は、例えば、先端部116aからコロナ放電によるイオンが放出されるように構成されたものを用いることができる。先端部116aは上記収容空間112aにイオンを放出し、収容空間112aに収容されている部品Pを帯電させる。なお、部品Pが帯電しにくいものである場合には、後述するように絶縁樹脂などを塗布した帯電部PEを形成し、この帯電部PEを帯電させればよい。また、部品Pの素材や構造によっては、強制帯電を行わなくても、形成された静電ポテンシャル分布により静電力を受けることができる場合があり、この場合には、上記強制帯電ユニット116は不要である。また、部品Pの少なくとも一部がエレクトレット(電石)により構成され、予め電荷を持っている場合も同様である。さらに、上記帯電部PEをエレクトレットで構成してもよい。強制帯電ユニット116は、電源供給回路などの駆動部110zにより駆動される。
設置領域120は、上方に開口した箱状の構造を備える処理槽121の内部に構成される。この処理槽121には、上記浮上作用部130における給排液経路、開閉弁、ポンプなどを含む給排液構造131が付設される。給排液構造131は、処理槽121内に液体を供給したり、処理槽121内から液体を排出したりする機能を有し、また、図示しない水位センサなどの出力に応じて給排液量を制御することにより、処理槽121内の液位を調整することができるようになっている。ここで、給排液構造131により供給される液体は、特に限定されないが、水、アルコール、グリセリン、油脂類などを用いることができる。絶縁性、若しくは、導電率の低い液体が好ましい。この給排液構造131の各部は、電磁ソレノイドやモータなどからなる駆動部130xにより駆動される。
電界形成部140は、静電ポテンシャル分布を形成するための電界形成パネル141を有する。この電界形成パネル141は、図示例では、上記設置領域120内に設置された実装基板(基体)10に対面するように配置される。ただし、本発明では、静電ポテンシャル分布形成手段の電界形成パネル141に相当する部分は、実装基板10等の基体に対面する位置に設置されるものに限定されず、結果として、基体の表面の上方若しくは下方において、配置要素である部品Pに静電力を与えることができるような静電ポテンシャル分布を形成できるものであればよい。電界形成パネル141の実装基板10の側にある面(図示下面)上には、設置領域120内に静電ポテンシャル分布を形成するための複数の電極142が平面的に配列される。図示例の場合、図9の一部に示すように、複数の電極142は、縦横にマトリクス状に配列されている。なお、図9に示すように、電界形成パネル141の上記面上には、電極142が平面的に配列される電極配列領域141Aが、電界形成パネル141の外周部を除く態様で設定される。
電界形成パネル141の等価回路は図15に示される。各電極142はそれぞれトランジスタなどのスイッチング素子143に接続され、このスイッチング素子143は、複数平行に形成されたゲート線G1、G2、・・・のいずれかと、複数平行に形成されたデータ線D1、D2、・・・のいずれかとに接続される。ゲート線G1、G2、・・・の電位の高低に応じてスイッチング素子143がオン・オフし、スイッチング素子143がオンとなることにより、データ線D1、D2、・・・の電位が電極142に供給される。したがって、ゲート線G1、G2、・・・の電位とデータ線D1、D2、・・・の電位とを各線ごとに適宜に設定することにより、ゲート線とデータ線の交差部にある各電極142の電位を個々に制御することができる。また、各線の電位は所定のクロック等に従って切り替えることにより、各電極142の電位を時間的に変化させ、静電ポテンシャル分布を変遷させていくことができる。例えば、図示例の電界形成パネル141は、アクティブマトリクス駆動方式により、空間的及び時間的に高速に任意に変化する静電ポテンシャル分布を形成できる。この電界形成パネル141は、上記ゲート線G1、G2、・・・と上記データ線D1、D2、・・・に接続されたアクティブマトリクス駆動回路などを構成する駆動部140xにより駆動される。
上記電界形成パネル141の電極配列領域141Aは、基本的には、設置領域120の平面範囲に対応して形成されていればよい。ただし、図示例の場合、電界形成パネル141の電極配列領域141Aは、上記部品待機部112の収容空間112aにも広がるように構成される。これにより、電界形成パネル141の一部である延長部144は、部品待機部110に配置された部品Pにも静電ポテンシャル分布の一部を及ぼすことが可能になる。これにより、静電ポテンシャル分布により、部品Pを設置領域120内に静電力で引き込むことができる。すなわち、図示例では、電界形成パネル141の延長部144は、上記搬送機構111や部品待機部112とともに、部品導入部110の一部として、要素導入手段を構成している。
上記の各部の駆動部110x、110y、110z、130x、140xは、いずれも制御部150によって制御される。制御部150は、各部の作動順序や作動タイミング、作動条件などを制御し、以下に述べる製造方法を実現する。制御部150は、例えば、プログラミング可能なシーケンサ装置、動作プログラムに従って機能するコンピュータ装置などによって構成できる。なお、制御部150は、図示はしないが、設置領域120内の部品Pなどの配置要素の位置を検出する手段(カメラと画像解析手段など)を設けて、その検出結果に応じて、配置要素の位置や移動態様を最適化するために各部を制御するように構成してもよい。また、各部の作動状況を検出して制御態様を調整するようにしても構わない。
次に、上記製造装置を用いた本発明に係る製造方法の実施形態について説明する。まず、図1に示すときには、複数の部品Pが搬送機構111により搬入され、搬入口112bを通して部品待機部112の収容空間112aに既に配列されている。また、設置領域120内には、基体である実装基板10が収容され、処理槽121内の底面上に設置されている。ここで、実装基板10の表面には、複数の実装電極(導電性パッド)11が配列されている。
次に、図2に示すように、浮上作用部130により、処理槽121内に液体122を供給する。図示例では、設置領域120内において液体122を満たしている。また、処理槽121内の液位は、図示のように、部品待機部112の収容空間112aの底面より高いことが好ましい。ただし、この時点では、導入口112cは導入ゲート114が閉鎖していることにより、収容空間112a内には液体122は供給されていないので、待機している部品Pには変わりがない。また、この時点若しくはそれ以前に、必要な場合には、部品待機部112において待機する部品Pを、上記強制帯電ユニット116の先端部116aから吹き付けられるイオンにより帯電させておく。図示例では、一例として、正に帯電した様子を示している。
次に、図3に示すように、導入ゲート114を開放し、導入口112cを開くことにより、部品待機部112内にも液体122が流入し、そこに待機している部品Pが液体122により浮上する。ここで、部品Pは、液体122に浮く比重を有する場合を想定している。なお、部品Pの比重が或る程度変わっても、当該比重が或る程度の範囲であれば、液体122を選定することによって対応することができる。また、後述するように、事前に部品Pに比重の小さい付加部分を設けることによって、全体として液体122に浮くように構成してもよい。例えば、上記帯電部PEや付加部分PMの比重を小さく設定しておくことにより、帯電部PEや付加部分PMを備えた部品Pが、液体122に浮くように、或いは、液体122による浮力がさらに増大するように、設定することができる。
その後、図4に示すように、電界形成パネル141の上記延長部144に配列された複数の電極142により、所定の静電ポテンシャル分布を形成し、部品待機部112において浮上した部品Pを少しずつ設置領域120内に引き込んでいく。なお、図示例では、上記延長部144は部品待機部112の導入口112cの側にのみ形成されているが、全ての部品Pをスムーズに設置領域120へ導入するために必要であれば、部品待機部112の収容空間112aの平面範囲全体にわたり静電ポテンシャル分布を形成できるように、上記延長部144を収容空間112aの全体を平面的に覆うように設けてもよい。
その後、図5に示すように、電界形成パネル141により形成された静電ポテンシャル分布により、部品Pを設置領域120内において液体122により浮上した状態で移動させる。そして、最終的に、図6に示すように、全ての部品Pが実装基板10の表面上の配置されるべき位置と一致する平面位置、若しくは、この平面位置に対応する別の平面位置に位置決めされる。なお、図示例の場合には、全ての実装基板10の表面上の配置されるべき最終位置(図8に示す部品Pが実装基板10上に配置されているときの位置)と一致する平面上の位置に各部品Pが位置決めされているが、これに限らず、各部品Pの平面位置が上記最終位置とは一致しないが、実装基板10の表面上の最終位置に配置させるのに適した対応位置、例えば、各部品Pが相互に分散して配置される態様となるように設定した複数の平面位置にそれぞれ配置されるように、相互に位置決めしてもよい。
静電ポテンシャル分布により部品Pに作用する静電力(クーロン力)Fは、以下のクーロンの法則により示される。
F=k0×(q1・q2/r2)
ここで、k0はクーロン定数、q1は部品Pの電荷量、q2は電界形成パネル141の各電極142の電荷量、rは両者間の距離である。電界形成部140は、複数の電極141により、静電ポテンシャル分布を形成し、この静電ポテンシャル分布により、部品Pを移動させる。特に、CCD(電荷結合素子)における電荷のポテンシャル井戸の変化による移動と同様に、静電ポテンシャル分布の変化により移動させることが好ましい。特に、静電ポテンシャル分布中に形成された部品Pを閉じ込めるポテンシャル井戸の移動により部品Pを移動させることで、安定的な移動態様を実現でき、かつ、正確な位置決めが可能になる。
F=k0×(q1・q2/r2)
ここで、k0はクーロン定数、q1は部品Pの電荷量、q2は電界形成パネル141の各電極142の電荷量、rは両者間の距離である。電界形成部140は、複数の電極141により、静電ポテンシャル分布を形成し、この静電ポテンシャル分布により、部品Pを移動させる。特に、CCD(電荷結合素子)における電荷のポテンシャル井戸の変化による移動と同様に、静電ポテンシャル分布の変化により移動させることが好ましい。特に、静電ポテンシャル分布中に形成された部品Pを閉じ込めるポテンシャル井戸の移動により部品Pを移動させることで、安定的な移動態様を実現でき、かつ、正確な位置決めが可能になる。
その後、図7に示すように、給排液構造131により、設置領域120内の液位を徐々に低下させることにより、各部品Pの高さを低下させて実装基板10に近づけていく。このとき、前記複数の部品Pがそれぞれ静電ポテンシャル分布により所定の平面位置に位置決めされた状態が維持され続けるように構成することが好ましい。やがて、設置領域120内の液体122がほとんど排出されると、図8に示すように、実装基板10上の所定位置(上記最終位置)に部品Pが配置される。図示例では、部品Pは、実装基板10の表面上、すなわち、実装電極11上に配置される。この状態で、部品Pが基板表面や実装電極11に固定されたり、実装電極11に導電接続されたりする処理が実施されるようにしてもよい。例えば、予め部品Pの底面や実装電極11の表面に接着層、粘着層や半田層を形成しておき、実装基板10と部品Pとの間に圧力を付加したり、加熱したり、光照射したりすることで両者を固着させるといった、実装基板10上に実装するための上記処理を実施できる。
図10は、上記部品Pが帯電層PEを備える場合の態様を示す断面図(a)〜(c)である。帯電部PEは、上記電界形成パネル141により形成された静電ポテンシャル分布から静電力を受けることができるように、帯電した状態とされる。帯電部PEの例としては、電荷を保持できる材料、例えば、絶縁樹脂をコーティングすることによって形成することができる。また、帯電部PEとしてエレクトレット(電石)を設けた場合には、強制帯電を行う必要がなくなる。さらに、水晶振動子などのような絶縁体であれば、帯電部PEを別途設ける必要はない。上記製造装置100のように、電界形成パネル141が設置領域120の上方に配置される場合には、図10(a)に示すように、帯電部PEが静電ポテンシャル分布から静電力をより強く受けるように、電界形成パネル141の側(図示上方)に設けることが好ましい。この場合の帯電部PEの形成位置は、部品P(配置要素)が実装基板10(基体)上における最終的な配置姿勢に制限がある場合には、当該配置姿勢において静電力を受けやすい箇所に設けられる。なお、この配置姿勢を維持することができるように、浮力を受けたときの部品Pの姿勢も考慮する必要がある。図10(a)には、配置姿勢が定まっている例として、部品Pの左右端にそれぞれ電極部が設けられ、各電極部が実装基板10上の一対の導電パッド11a、11bにそれぞれ接合される場合を示す。
また、図10(b)に示すように、帯電部PE′は、部品Pが効率的に静電力を受けることができる大きさを備えることが好ましい。図示例の場合、帯電部PE′は、部品Pよりも大きな平面寸法を有し、これによって静電力を受ける面積を増大させることができる。また、帯電部PE′は、前述のように、要素浮上手段である液体122から浮力を受けることができ、或いは、当該浮力を増大させることができるように、或る程度の大きさが重要なときもある。このように帯電部PE′が浮力を受けるように構成されている場合には、帯電部PE′は、その大きさによって部品Pの姿勢安定性を高める作用をも奏する。なお、図示例の帯電部PE′が図示左右に長い形状を備えた例を示すものとすれば、静電ポテンシャル分布により、帯電部PE′の長手形状を所定の方向に合わせ易くなるなど、部品Pの姿勢を制御することが容易になる。
さらに、図10(c)に示すように、帯電部PE″は、部品Pの両側に取り付けられる。この帯電部PE″は、静電力をより広い範囲で受けることができ、また、浮力などをも受ける場合には、部品Pの姿勢安定性をさらに高める作用をも果たす場合がある。その上、静電力を複数個所(両端の2箇所)で受けることができることにより、静電ポテンシャル分布により、部品Pの姿勢を制御することが可能になる。
図11は、上記部品Pに、帯電部PE以外の付加部分PMを設けた場合の態様を示す断面図(a)〜(c)である。図11(a)の付加部分PMや図11(b)の付加部分PM′は、磁化(磁気量、磁荷)を有し、これによって、磁界中に配置されることで、磁力を受けやすくなるように構成される。このようにすると、付加部分PMを設けることによって、部品Pの特性とは別に、磁界による吸引力や反発力に基づいて、設置領域120内で浮上力を受けるように構成できる。図11(a)の付加部分PMは、図示上方に磁界発生源があって磁気吸引力Maを受ける場合に対応する構成を示し、図11(b)の付加部分PM′は、図示下方に磁界発生源があって磁気反発力Mbを受ける場合に対応する構成を示す。なお、これらの付加部分PM、PM′は、前述の帯電部PEと同様の機能を備えるものであれば帯電部PEを兼ねていてもよい。さらには、付加部分PM,PM′は、帯電部PEとは別に設けられていてもよい。
図11(c)の付加部分PM″は、最終的な配置において実装基板10の表面に対する接着層、粘着層を構成する場合を示す。特に、実装電極11に対する導電接続状態を得ようとする場合には、付加部分PM″を異方性導電膜で構成すれば、複数の電極部の間の絶縁を確保できる。また、通常の導電性接着層を形成する場合には、図11(b)の付加部分PM′と同様に、各電極部ごとに付加部分PM″を設ければよい。さらに、これらの付加部分PM″は、前述の磁気的作用を有するものであってもよく、或いは、上記帯電部PEの機能を有するものであってもよい。
電界形成パネル141が実装基板10の表面の上方(若しくは後述する別の実施形態では下方)に形成する静電ポテンシャル分布は、配置要素である部品Pを個別に保持可能で、しかも、部品Pを個別に移動可能とするものである。これにより、個々の部品Pを正確に位置決めすることができるので、最終的に実装基板10の表面上(実装電極11上)に正確かつ確実に配置できる。また、多数の部品Pを効率的に実装基板10上に配置できる。このような静電ポテンシャル分布を形成するために、電界形成パネル141の電極142は、配置要素である部品Pの最も長い平面寸法よりも小さな周期で配列されることが好ましい。また、電極142は、部品Pの最も短い平面寸法以下の配列周期を備えることがさらに望ましい。これは、一つの部品Pを保持し、しかも、平面方向に共に移動することができるサイズのポテンシャル井戸を形成可能とするためである。
図12(a)〜(e)は、前述の製造方法における静電ポテンシャル分布145の形状と、その変遷態様とを示す。この場合、部品Pの正電荷を静電吸引力により引き付ける負の電位と、部品Pの正電荷を静電反発力により反発させる正の電位とを有する静電ポテンシャル分布145が形成され、部品待機部112から部品Pが少しずつ設置領域120内に引き出されていく。このとき、静電ポテンシャル分布145は、各部品Pをそれぞれ保持することのできるポテンシャル井戸145a、145b、・・・、145eを含む。各ポテンシャル井戸145a、145b、・・・、145eは、それぞれ部品P1〜P5のいずれかを内部に保持した状態で設置領域120内において移動していき、これにより、各部品P1〜P5を移動させる。この静電ポテンシャル分布145の変遷態様では、複数の部品Pを並行して移動させていき、最終的に全ての部品P1〜P5をそれぞれの平面位置に位置決めした状態とする。このようにすると、複数の部品Pを短時間に移動させ、位置決めすることができる。
図13は、前述の製造方法に用いることができる別の静電ポテンシャル分布146の形状と、その変遷態様とを示す。この例では、部品待機部112から部品P1を上記ポテンシャル井戸146aに保持しながら移動させていき、所定の平面位置に位置決めし、その後、次の部品P2をポテンシャル井戸146bによって移動、位置決めするようにしていく。このようにすると、各部品Pを個別に移動させていくので時間はかかるものの、各部品Pの位置決めを並行して行うことができる点は同様であり、複数の部品Pを確実に位置決めすることができる。なお、図12と図13に示す静電ポテンシャル分布145,146は、配置要素である部品Pが正に帯電している場合の例であり、部品Pが負に帯電している場合には、正の電位と負の電位を反転させた静電ポテンシャル分布を用いることができる。ここで、上記帯電部PE,PE′,PE″や部品Pの素材として、正に帯電しやすいものとしては、ガラス、石英、雲母、毛髪、ナイロンなどがあり、負に帯電しやすいものとしては、ポリテトラフルオロエチレン、塩化ビニール、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタンなどがあるので、特性に合わせて帯電させればよい。
図14は、別の実施形態に係る製造装置200の構造を示すための模式的な断面図である。この実施形態でも、部品導入部210、設置領域220、浮上作用部230、及び電界形成部240が設けられるが、部品導入部210及び浮上作用部230の構造は省略して示してある。また、電界形成部240では、処理槽221の内部に電極242が平面的に配列されてなる電界形成パネル241が設置されている。また、処理槽221の上部開口には電界形成パネル241と対向する支持部材223が取り付けられ、この支持部材223の内面223a上に基体である実装基板10が実装電極11を備えた表面を電界形成パネル241に対面させる向きに取り付けられている。このとき、液体222の浮力により浮上した状態で部品Pが移動され、位置決めされる点は上記と同様である。ただし、液体222の液位を上昇させていくことにより、部品Pが実装基板10に近づき、やがて、部品Pが実装電極11に当接することで、実装基板10上に配置される。なお、部品Pの配置後に押さえ盤などのような別の手段により(できればすべての部品Pを一括して)部品Pを実装基板10上に押し付けて保持するようにしてもよい。この点は、先の実施形態でも同様である。この実施形態の場合、帯電部PEは、電界形成パネル241の側、すなわち、部品Pの下部に設けることが好ましい。また、付加部分PM″を部品Pの上面に形成することで、実装電極11と接触した後の処理、例えば、接着層や粘着層を介した固定のための加圧処理、半田層や異方性導電膜を介した導電接続のための加熱処理などによって、部品Pの接着による固定状態や導電接続状態を実現することができる。
以上説明した各実施形態によれば、部品Pを実装基板10の設置領域120、220内に導入し、移動抵抗が少ない浮上状態とした上で、個々の部品Pを独立して保持可能な静電ポテンシャル分布によって生ずる静電力により少なくとも平面方向に移動させ、位置決めするようにし、上記浮上状態と静電ポテンシャル分布を変遷させることで実装基板10の表面(実装電極11)上に配置するようにしたことにより、従来方法よりも作業効率を改善できるとともに、部品Pを実装基板10上に正確かつ確実に配置することができる。
この場合に、部品Pのそれぞれを静電ポテンシャル分布145,146のポテンシャル井戸145a〜145e、146a〜146e内において保持した状態で少なくとも平面方向に移動させることができるので、複数の部品Pが設置領域120内に導入されても、移動及び位置決めの少なくとも一方を並行して行うことができることから、さらに製造効率を向上させることができる。特に、図12に示すように、設置領域120内での移動及び位置決めのいずれをも並行して行うことにより、より効率を高めることができ、部品の配列処理の迅速化を図ることができるとともに、多数の部品を配列させる場合にも容易に対応できるようになる。特に、図10(a)に示すような、複数個所(導電性パッド)に対して複数個所(電極部)を対応させるように、部品Pを所定の姿勢で配置するような場合には、極めて高い位置や姿勢の配置精度が必要となるので、本実施形態の技術は好適である。
さらに、部品Pに帯電部PE,PE′,PE″や付加部分PM,PM′,PM″を設けることにより、浮上状態の容易化や安定化を図ることができ、部品Pの姿勢安定性も向上できる。ここで、帯電部PEは、静電ポテンシャル分布から静電力を受ける機能に加えて、浮上状態を実現するための機能を生じさせ、或いは、当該機能を増大させるための部分とすることができる。このとき、浮上力は、浮力、静電力、磁力、流体圧、振動などによって実現することができる。また、付加部分PMは、静電ポテンシャル分布から静電力を受ける機能とは別に、上記各浮上力を受ける要素として用いることができる他、実装基板10上への配置後に行われる処理を実施するための機能部分、例えば、接着層、粘着層、半田層、異方性導電膜などとして設けることも可能である。
なお、本発明の製造方法及び製造装置は、上記各実施形態に限らず、本発明の趣旨に従って種々変更及び改変を行うことができる。例えば、上記部品導入部110などの要素導入手段は、前述のように複数の部品Pを並列に導入可能なものに限らず、部品Pを一つずつ設置領域120内に導入するものであってもよい。また、部品Pの導入態様としては、前述のように静電ポテンシャル分布145,146によって生ずる静電力により設置領域120内に引き込む場合に限らず、別の導入手段、例えば、ロボットやプランジャ等による機械的手段、圧縮エアなどの流体圧、電磁力などの別の手段によって、部品Pを設置領域120内に導入するようにしてもよい。例えば、部品Pを設置領域120に所定の力で打ち出すようにしてもよい。
また、浮上作用部130などの要素浮上手段は、前述のように電界形成部(静電ポテンシャル分布形成手段)140とは別に設けられたものに限らず、移動抵抗を低減できる浮上状態(例えば、流体のみに囲まれる状態)が得られればよいので、静電ポテンシャル分布145,146によって生ずる静電力の一部を浮上力とするものであってもよい。
10…実装基板(基体)、11…実装電極、100…製造装置、110…部品導入部(要素導入手段)、110x、110y、110z…駆動部、111…搬送機構、111a…トラック、112…部品待機部、112a…収容空間、112b…搬入口、112c…導入口、113…搬入ゲート、114…導入ゲート、116…強制帯電ユニット、116a…先端部、120…設置領域、121…処理槽、122…液体、123…支持部材、130…浮上作用部(要素浮上手段)、131…給排液構造、130x…駆動部、140…電界形成部(静電ポテンシャル分布形成手段)、140x…駆動部、141…電界形成パネル、142…電極、143…スイッチング素子、144…延長部、150…制御部
Claims (11)
- 基体の表面上に配置要素が配置された製造過程を備える製品の製造方法であって、
前記基体が設置される設置領域内で前記配置要素を前記基体の表面の上方若しくは下方において浮上させる要素浮上手段と、前記設置領域内における前記基体の表面の上方若しくは下方において、前記配列要素を個別に少なくとも平面方向に、保持可能で、かつ、移動させることの可能な態様の静電ポテンシャル分布を形成する静電ポテンシャル分布形成手段とが設けられ、
前記配置要素は、前記設置領域内に導入された後に、前記要素浮上手段による浮上状態で、前記静電ポテンシャル分布に応じて生ずる静電力により少なくとも平面方向に移動し、前記配置要素の浮上状態及び前記静電ポテンシャル分布の変遷に従って前記基体の表面上に配置されることを特徴とする製造方法。 - 前記配置要素は、前記静電ポテンシャル分布に形成されたポテンシャル井戸の内部に保持された態様で移動する、
請求項1に記載の製造方法。 - 前記静電ポテンシャル分布形成手段は、複数の電極が前記配置要素の平面方向の寸法以下の周期で平面的に配列された電界形成パネル構造を備える、
請求項1又は2に記載の製造方法。 - 前記要素浮上手段は、液体の浮力によって前記配置要素を浮上させる手段である、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。 - 前記要素浮上手段により前記液体の液位が変化されることにより、前記配置要素が前記基体の表面上に配置される、
請求項4に記載の製造方法。 - 前記配置要素は、前記静電ポテンシャル分布により静電力を受ける帯電部が付加された構造を備える、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。 - 前記帯電部は、前記配置要素に付加することで、前記要素浮上手段による浮上力を生じさせ、或いは、前記浮上力を増大させる、
請求項6に記載の製造方法。 - 基体の表面上に配置要素が配置された製造過程を備える製品の製造装置であって、
前記配置要素を前記基体が設置される設置領域に導入する要素導入手段と、
前記設置領域内で前記配置要素を前記基体の表面の上方若しくは下方において浮上させる要素浮上手段と、
前記設置領域内に設置される前記基体の表面の上方若しくは下方において、前記配列要素を個別に少なくとも平面方向に、保持可能で、かつ、移動させることの可能な態様の静電ポテンシャル分布を形成する静電ポテンシャル分布形成手段と、
前記要素浮上手段及び前記静電ポテンシャル分布形成手段を、前記設置領域内に導入された前記配置要素が浮上状態で少なくとも平面方向に移動し、前記設置領域内の所定の位置で前記基体の表面上に配置されるまで、前記配置要素の浮上状態及び前記静電ポテンシャル分布を変遷させるように制御する制御手段と、
を具備する製造装置。 - 前記要素浮上手段は、前記設置領域に前記配置要素に浮力を与える液体を供給し、その液体の供給量により液位を調整して前記配置要素の高さを変更可能に構成される、
請求項8に記載の製造装置。 - 前記静電ポテンシャル分布形成手段は、前記配置要素を、前記静電ポテンシャル分布に形成されたポテンシャル井戸の内部に保持した態様で、移動させる、
請求項8又は9に記載の製造装置。 - 前記静電ポテンシャル分布形成手段は、複数の電極が前記配置要素の平面方向の寸法以下の周期で平面的に配列された電界形成パネル構造を備える、
請求項8〜10のいずれか一項に記載の製造装置。
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