JP2021059664A - 半芳香族ポリアミド樹脂組成物およびそれからなる成形体 - Google Patents

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美穂 浅井
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Abstract

【課題】耐熱性、耐衝撃性に優れつつ、流動性が向上した半芳香族ポリアミド樹脂組成物を提供する。【解決手段】半芳香族ポリアミド(A)100質量部と耐衝撃改良剤(B)1〜50質量部と流動性改良材(C)1〜100質量部とを含有する半芳香族ポリアミド樹脂組成物、および、半芳香族ポリアミド(A)が、テレフタル酸を主成分とする芳香族ジカルボン酸成分と、炭素数8〜12の脂肪族ジアミンを主成分とする脂肪族ジアミン成分から構成される前記半芳香族ポリアミド樹脂組成物、および、耐衝撃改良剤(B)が、オレフィン系重合体である前記半芳香族ポリアミド樹脂組成物、および、流動性改良材(C)が、脂肪族ポリアミドまたはポリエチレンである前記半芳香族ポリアミド樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、耐衝撃性及び流動性に優れた半芳香族ポリアミド樹脂組成物に関する。
ポリアミド6T、ポリアミド9T、ポリアミド10Tに代表される半芳香族ポリアミドは、耐熱性、機械特性に加え、低吸水性に優れ、多くの電気・電子部品、自動車のエンジン周りの部品として使用されている。また、電気・電子部品は年々小型化の傾向にあり、より薄肉での性能が求められている。一方、液晶ポリエステルに代表される高耐熱材料は、電気、電子部品の基板材料として用いられている。しかしながら、このような材料は、性能面で非常に優れるものの、非常に高価であり加工適性に劣るため、前記半芳香族ポリアミドをこのような用途で用いることが検討されている。
例えば、特許文献1には、半芳香族ポリアミドに耐衝撃改良剤を添加した樹脂組成物が開示されている。しかしながら、特許文献1の半芳香族ポリアミド樹脂組成物は、流動性が低く、例えば、電子・電材部品のような薄肉成形品では末端部まで樹脂が流れないといった問題があった。
特開2013−60495号公報
本発明は、上記問題を解決するものであって、耐熱性、耐衝撃性に優れつつ、流動性が向上した半芳香族ポリアミド樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、半芳香族ポリアミドと耐衝撃改良剤に、流動性改良剤を特定量含有させることにより、上記目的が達成されることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は下記の通りである。
(1)半芳香族ポリアミド(A)100質量部と耐衝撃改良剤(B)1〜50質量部と流動性改良材(C)1〜100質量部とを含有する半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
(2)半芳香族ポリアミド(A)が、テレフタル酸を主成分とする芳香族ジカルボン酸成分と、炭素数8〜12の脂肪族ジアミンを主成分とする脂肪族ジアミン成分から構成される(1)に記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
(3)耐衝撃改良剤(B)が、オレフィン系重合体である(1)または(2)に記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
(4)流動性改良材(C)が、脂肪族ポリアミドまたはポリエチレンである(1)〜(3)いずれかに記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
(5)さらに繊維状強化材(D)を含有する(1)〜(4)いずれかに記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
(6)繊維状強化材(D)が、ガラス繊維または炭素繊維である(5)に記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
(7)(1)〜(6)いずれかに記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形体。
本発明によれば、耐熱性、耐衝撃性に優れつつ、流動性が向上した半芳香族ポリアミド樹脂組成物を提供することができる。
本発明の半芳香族ポリアミド樹脂組成物は、半芳香族ポリアミド(A)、耐衝撃性改良剤(B)、流動性改良材(C)とを含有する。
本発明に用いる半芳香族ポリアミド(A)は、芳香族ジカルボン酸成分と脂肪族ジアミン成分とから構成される。
芳香族ジカルボン酸成分は、テレフタル酸を主成分とすることが必要である。本発明において、「主成分とする」とは、芳香族ジカルボン酸成分において、テレフタル酸の含有量が70モル%以上であることを意味し、好ましくは90モル%以上であり、より好ましくは100モル%である。
脂肪族ジアミン成分は、炭素数8〜12の脂肪族ジアミンを主成分とすることが必要である。本発明において、「主成分とする」とは、脂肪族ジカルボン酸成分において、炭素数8〜12の脂肪族ジアミンの含有量が70モル%以上であることを意味し、好ましくは95モル%以上であり、より好ましくは100モル%である。炭素数8〜12の脂肪族ジアミンとしては、例えば、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミンが挙げられ、中でも、汎用性が高いことから、1,10−デカンジアミンが好ましい。炭素数8〜12の脂肪族ジアミンは、単独で用いてもよいし、併用してもよいが、機械的特性の向上の観点から、単独で用いることが好ましい。
本発明において、ジカルボン酸成分において、テレフタル酸以外のジカルボン酸や炭素数8〜12の脂肪族ジアミン成分以外の他のジアミンを含有してもよい。テレフタル酸以外のジカルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸成分;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸が挙げられる。炭素数8〜12の脂肪族ジアミン成分以外の他のジアミンとしては、例えば、1,2−エタンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,13−トリデカンジアミン、1,14−テトラデカンジアミン、1,15−ペンタデカンジアミン等の脂肪族ジアミン成分;シクロヘキサンジアミン等の脂環式ジアミン;キシリレンジアミン、ベンゼンジアミン等の芳香族ジアミンが挙げられる。テレフタル酸以外のジカルボン酸や炭素数8〜12の脂肪族ジアミン成分以外の他のジアミンは、原料モノマーの総モル数に対し、5モル%以下とすることが好ましく、実質的に含まないことがより好ましい。
半芳香族ポリアミド(A)には、必要に応じて、カプロラクタム、ラウロラクタム等のラクタム類;アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸等のω−アミノカルボン酸を含有してもよい。
本発明において、半芳香族ポリアミド(A)は、構成成分としてモノカルボン酸成分を含有することが好ましい。モノカルボン酸成分の含有量は、半芳香族ポリアミド(A)を構成する全モノマー成分に対して、0.3〜4.0モル%とすることが好ましく、0.3〜3.0モル%とすることがより好ましく、0.3〜2.5モル%とすることがさらに好ましく、0.8〜2.5モル%とすることが特に好ましい。
モノカルボン酸の分子量は、140以上であることが好ましく、170以上であることがより好ましい。モノカルボン酸成分としては、脂肪族モノカルボン酸、脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸が挙げられ、中でも脂肪族モノカルボン酸が好ましい。分子量が140以上の脂肪族モノカルボン酸としては、例えば、カプリル酸、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸およびそれらの誘導体が挙げられる。中でも、汎用性が高いことから、ステアリン酸が好ましい。分子量が140以上の脂環族モノカルボン酸としては、例えば、4−エチルシクロヘキサンカルボン酸、4−へキシルシクロヘキサンカルボン酸、4−ラウリルシクロヘキサンカルボン酸およびそれらの誘導体が挙げられる。分子量が140以上の芳香族モノカルボン酸としては、例えば、4−エチル安息香酸、4−へキシル安息香酸、4−ラウリル安息香酸、アルキル安息香酸類、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸およびそれらの誘導体が挙げられる。モノカルボン酸成分は、上記のうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、分子量が140以上のモノカルボン酸と分子量が140未満のモノカルボン酸を併用してもよい。なお、本発明において、モノカルボン酸の分子量は、原料のモノカルボン酸の分子量を指す。
本発明において、半芳香族ポリアミド(A)の具体例としては、例えば、ポリアミド8T、ポリアミド9T、ポリアミド10T、ポリアミド11T、ポリアミド12Tが挙げられる。
本発明において、半芳香族ポリアミド(A)の、96%硫酸中、25℃、濃度1g/dLで測定した場合の相対粘度は、機械的特性の点から、1.8以上であることが好ましく、1.8〜3.5であることがより好ましく、2.2〜3.1であることがさらに好ましい。半芳香族ポリアミド(A)の前記相対粘度が3.5を超えると、溶融加工が困難となる場合がある。
ポリアミド樹脂の重量平均分子量は、15,000〜50,000であることが好ましく、20,000〜50,000であることがより好ましく、26,000〜50,000であることがさらに好ましい。ポリアミド樹脂の重量平均分子量が15,000未満であると得られるポリアミド樹脂の結晶化は速くなるものの、剛性が低下する。ポリアミド樹脂の重量平均分子量が50,000を超えると結晶化は遅くなり、射出成形時の流動性が低下する。
半芳香族ポリアミド(A)は、従来から知られている加熱重合法や溶液重合法の方法を用いて製造することができる。中でも、工業的に有利である点から、加熱重合法が好ましく用いられる。加熱重合法としては、ジカルボン酸成分とジアミン成分とから反応物を得る工程(i)と、得られた反応物を重合する工程(ii)とからなる方法が挙げられる。
工程(i)としては、例えば、ジカルボン酸粉末を、予めジアミンの融点以上かつジカルボン酸の融点以下の温度に加熱し、この温度のジカルボン酸粉末に、ジカルボン酸の粉末の状態を保つように、実質的に水を含有させずに、ジアミンを添加する方法が挙げられる。または、別の方法としては、溶融状態のジアミンと固体のジカルボン酸とからなる懸濁液を攪拌混合し、混合液を得た後、最終的に生成する半芳香族ポリアミドの融点未満の温度で、ジカルボン酸とジアミンの反応による塩の生成反応と、生成した塩の重合による低重合物の生成反応とをおこない、塩および低重合物の混合物を得る方法が挙げられる。この場合、反応をさせながら破砕をおこなってもよいし、反応後に一旦取り出してから破砕をおこなってもよい。工程(i)としては、反応物の形状の制御が容易な前者の方が好ましい。
工程(ii)としては、例えば、工程(i)で得られた反応物を、最終的に生成する半芳香族ポリアミドの融点未満の温度で固相重合し、所定の分子量まで高分子量化させ、半芳香族ポリアミドを得る方法が挙げられる。固相重合は、重合温度180〜270℃、反応時間0.5〜10時間で、窒素等の不活性ガス気流中でおこなうことが好ましい。
工程(i)および工程(ii)の反応装置は特に限定されず、公知の装置を用いればよい。工程(i)と工程(ii)を同じ装置でおこなってもよいし、異なる装置でおこなってもよい。
ポリアミドの製造において、重合の効率を高めるため重合触媒を用いたり、重合度の調整、熱分解や着色を抑制するため末端封止剤を用いたりしてもよい。
重合触媒としては、例えば、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸またはそれらの塩が挙げられる。重合触媒の添加量としては、通常、半芳香族ポリアミド(A)を構成する全モノマーに対して、2モル%以下とすることが好ましい。
本発明に用いる耐衝撃改良剤(B)は特に限定されず、例えば、(エチレンおよび/またはプロピレン)・α−オレフィン系共重合体、(エチレンおよび/またはプロピレン)・(α,β−不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸エステル)系共重合体;アイオノマー重合体等のオレフィン系重合体;スチレン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、フッ素系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー等のエラストマー;チオコールゴム、多硫化ゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、ポリエーテルゴム、エピクロルヒドリンゴム等の合成ゴムが挙げられる。中でも、耐熱性、半芳香族ポリアミドとの相溶性に優れることから、オレフィン系重合体、エラストマーが好ましく、(エチレンおよび/またはプロピレン)・α−オレフィン系共重合体、アイオノマー重合体、スチレン系エラストマーがより好ましい。耐衝撃改良剤は、上記のうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(エチレンおよび/またはプロピレン)・α−オレフィン系共重合体とは、エチレンおよび/またはプロピレンと炭素数3以上のα−オレフィンを共重合した重合体である。炭素数3以上のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセンおよびこれらの組み合わせが挙げられる。
アイオノマー重合体とは、オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸共重合体のカルボキシル基の少なくとも一部が金属イオンの中和によりイオン化されたものである。オレフィンとしては、例えば、エチレンが挙げられ、α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられる。金属イオンとしては、例えば、Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba等のアルカリ金属やアルカリ土類金属のほか、Al、Sn、Sb、Ti、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Cdが挙げられる。
スチレン系エラストマーとは、スチレン等の芳香族ビニル化合物系重合体ブロックと共役ジエン系重合体ブロックとからなるブロック共重合体である。前記ブロック共重合体において、共役ジエン系重合体ブロックの不飽和結合は水素添加されていてもよい。
芳香族ビニル化合物系重合体ブロックは、芳香族ビニル化合物に由来する構造単位を主とする重合体ブロックである。芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,6−ジメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレンが挙げられる。芳香族ビニル化合物系重合体ブロックは、上記のうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。芳香族ビニル化合物系重合体ブロックは、他の不飽和単量体からなる構造単位を含有してもよい。
共役ジエン系重合体ブロックは、共役ジエン系化合物に由来する構造単位を主とする重合体ブロックである。共役ジエン系化合物としては、例えば、1,3−ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンが挙げられる。共役ジエン系化合物に由来する構造単位の不飽和結合部分は、一部または全部が水素添加により飽和結合となっていてもよい。共役ジエン系化合物に由来する構造単位において、重合体ブロック中の分布は、ランダム状、ブロック状またはこれら任意の組み合わせいずれであってもよい。
スチレン系エラストマーは、直鎖状、分岐状、放射状、またはそれら任意の組み合わせのいずれであってもよい。スチレン系エラストマーとしては、例えば、未水添または水添スチレン・ブタジエン共重合体、未水添または水添スチレン・イソプレン共重合体、未水添または水添スチレン・イソプレン・スチレン共重合体、未水添または水添スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、未水添または水添スチレン・イソプレン・ブタジエン・スチレン共重合体、未水添または水添スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体が挙げられる。
耐衝撃改良剤(B)は、カルボン酸および/またはその誘導体で変性されていることが好ましい。前記成分で変性することにより、半芳香族ポリアミドに対して親和性を有する官能基をその分子中に導入することができる。半芳香族ポリアミドに対して親和性を有する官能基としては、例えば、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、カルボン酸エステル基、カルボン酸金属塩基、カルボン酸イミド基、カルボン酸アミド基、エポキシ基が挙げられる。
前記半芳香族ポリアミドと親和性の高い官能基を有する化合物としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、メチルマレイン酸、メチルフマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エンドビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸およびこれらカルボン酸の金属塩;マレイン酸モノメチル、イタコン酸モノメチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸アミノエチル、マレイン酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、エンドビシクロ−[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物、マレイミド、N−エチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジル、シトラコン酸グリシジルが挙げられる。
耐衝撃改良剤(B)の含有量は、半芳香族ポリアミド(A)100質量部に対して、1〜50質量部とすることが必要であり、1〜30質量部とすることが好ましく、1〜20質量部とすることがさらに好ましい。耐衝撃改良剤(B)の含有量が5質量部未満の場合、得られる成形体の耐衝撃性が低下するので好ましくない。一方、耐衝撃改良剤(B)の含有量が50質量部を超える場合、効果が飽和して経済的に不利であるだけでなく、流動性が低下するので好ましくない。
本発明に用いる流動性改良材(C)は特に限定されないが、脂肪族ポリアミドや脂環族ポリアミド等のポリアミドや、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系重合体が挙げられる。
オレフィン系重合体としては、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン挙げられる。オレフィン系重合体は直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。
流動性改良材(C)の含有量は、半芳香族ポリアミド(A)100質量部に対して、1〜100質量部であることが必要であり、1〜25質量部であることが好ましく、1〜20質量部であることがさらに好ましい。流動性改良材(C)の含有量が1質量部未満の場合、流動性が向上せず、耐衝撃性が向上しないので好ましくない。一方、流動性改良材(C)の含有量が25質量部を超える場合、効果が飽和するだけでなく、得られる成形体の耐衝撃性が低下するので好ましくない。
脂肪族ポリアミドとは、主鎖中に芳香族成分を含まないポリアミドである。脂肪族ポリアミドとしては、例えば、ポリε−カプラミド(ポリアミド6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ポリアミド116)、ポリウンデカナミド(ポリアミド11)、ポリドデカナミド(ポリアミド12)が挙げられる、中でも、流動性が向上することから、ポリアミド6、ポリアミド66が好ましい。脂肪族ポリアミドは、上記のうち単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
脂肪族ポリアミドの相対粘度は、1.9〜4.0であることが好ましく、2.0〜3.5であることがより好ましい。脂肪族ポリアミドの相対粘度が1.9未満の場合、得られる成形体の靱性や機械的特性が低下する場合がある。一方、脂肪族ポリアミドの相対粘度が4.0を超える場合、成形加工が困難となり、得られる成形体の外観が劣る場合がある。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、さらに繊維状強化材(D)を含有してもよい。繊維状強化材としては特に限定されないが、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ボロン繊維、アスベスト繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、全芳香族ポリアミド繊維、ポリベンズオキサゾール繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ケナフ繊維、竹繊維、麻繊維、バガス繊維、高強度ポリエチレン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、チタン酸カリウム繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、セラミックス繊維、玄武岩繊維が挙げられる。中でも、機械的特性の向上効果の高く、ポリアミド樹脂との溶融混練時の加熱温度に耐え得る耐熱性や入手しやすさから、ガラス繊維、炭素繊維が好ましい。
繊維状強化材(D)として、ガラス繊維、炭素繊維を用いる場合、シランカップリング剤で表面処理されていることが好ましい。シランカップリング剤としては、例えば、ビニルシラン系、アクリルシラン系、エポキシシラン系、アミノシラン系が挙げられる。中でも、ポリアミド樹脂とガラス繊維または炭素繊維との密着効果が向上することから、アミノシラン系カップリング剤が好ましい。
繊維状強化材(D)の繊維長は、0.1〜7mmであることが好ましく、0.5〜6mmとすることがより好ましい。繊維状強化材(D)の繊維長が0.1mm未満である場合、補強効果が向上しない場合があり、一方、繊維状強化材(D)の繊維長が7mmを超えると、成形性に悪影響を及ぼす場合がある。また、繊維状強化材(D)の繊維径は3〜20μmであることが好ましく、5〜13μmであることより好ましい。(D)の繊維径が3μm未満である場合、溶融混練時に折損しやすく、一方、繊維状強化材(D)の繊維径が20μmを超えると、補強効果に向上しない場合がある。また、繊維状強化材(D)の断面形状は、円形断面であることが好ましいが、必要に応じて、長方形、楕円、それ以外の異形断面であってもよい。繊維状強化材(D)は、上記の種類の繊維状強化材を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
繊維状強化材(D)を用いる場合、繊維状強化材(D)の含有量は、半芳香族ポリアミド(A)100質量部に対して、1〜100質量部であることが好ましく、1〜75質量部であることがさらに好ましく、1〜50質量部であることが特に好ましい。繊維状強化材(D)の含有量が10質量部未満の場合、樹脂組成物は、補強効果が向上しない場合がある。一方、繊維状強化材(D)の含有量が80質量部を超える場合、溶融混練ができない場合がある。
本発明の半芳香族ポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤、着色剤、帯電防止剤等のその他の添加剤をさらに加えてもよい。酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤が挙げられる。光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。熱安定剤としては、例えば、銅系化合物、多価アルコールが挙げられる。着色剤としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック等の顔料;ニグロシン等の染料が挙げられる。帯電防止剤としては、例えば、アルキルスルホン酸塩、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルが挙げられる。
本発明において、半芳香族ポリアミド(A)、耐衝撃改良剤(B)、流動性改良材(C)、および必要に応じてその他の添加剤等を配合して、本発明の半芳香族ポリアミド樹脂組成物を製造する方法は特に限定されないが、溶融混練法が好ましい。溶融混練法としては、例えば、ブラベンダー等のバッチ式ニーダー、バンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、ヘリカルローター、ロール、一軸押出機、二軸押出機等を用いる方法が挙げられる。溶融混練温度は、半芳香族ポリアミド(A)が溶融し分解しない領域から選ばれ、通常、(A)の融点をTmとして、(Tm−20℃)〜(Tm+50℃)である。
本発明の半芳香族ポリアミド樹脂組成物の加工方法としては、溶融混合物をストランド状に押出しペレット形状にする方法;溶融混合物をホットカットやアンダーウォーターカットしてペレット形状にする方法;シート状に押出しカッティングする方法;ブロック状に押出し粉砕してパウダー形状にする方法が挙げられる。
本発明の半芳香族ポリアミド樹脂組成物の成形方法としては、例えば、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、焼結成形法が挙げられ、機械的特性、成形性の向上効果が大きいことから、射出成形法が好ましい。射出成形機は特に限定されないが、例えば、スクリューインライン式射出成形機またはプランジャ式射出成形機が挙げられる。射出成形機のシリンダー内で加熱溶融された半芳香族ポリアミド樹脂組成物は、ショットごとに計量され、金型内に溶融状態で射出され、所定の形状で冷却、固化された後、成形体として金型から取り出される。射出成形時の樹脂温度は、半芳香族ポリアミド(A)の融点をTmとして、Tm以上とすることが好ましく、(Tm+50℃)未満とすることがより好ましい。なお、半芳香族ポリアミド樹脂組成物の加熱溶融時には、用いる半芳香族ポリアミド樹脂組成物ペレットは十分に乾燥されたものを用いることが好ましい。含有する水分量が多いと、射出成形機のシリンダー内で樹脂が発泡し、最適な成形体を得ることが困難となることがある。射出成形法に用いる半芳香族ポリアミド樹脂組成物ペレットの水分率は、半芳香族ポリアミド樹脂組成物100質量部に対して、0.3質量部未満とすることが好ましく、0.1質量部未満とすることがより好ましい。
本発明で用いるポリアミド樹脂組成物を射出成形する場合、金型温度は、半芳香族ポリアミド(A)のガラス転移温度をTgとして、Tg未満に保持することが好ましく、(Tg−30℃)未満であることがより好ましく、(Tg−50℃)未満であることがさらに好ましい。金型温度がTgを超えると、ポリアミド樹脂の繊維状強化材配合による機械特性向上の効果を十分に引き出すことができない。なお、金型温度とは、金型分割表面の実温であり、この部位が上記温度範囲内になるよう、金型温度調節機を用いて調節する。必要に応じて、金型内に冷媒を循環してもよい。
本発明の半芳香族ポリアミド樹脂組成物は、機械的特性、耐衝撃性に加えて、精密成形性およびリフロー処理した際の寸法安定性が優れているため、自動車部品、電気電子部品、雑貨、土木建築用品等広範な用途に用いることができる。中でも、自動車部品、電気電子部品、雑貨に好適に用いることができる。
自動車部品としては、例えば、エンジンカバー、エアインテークマニホールド、スロットルボディ、エアインテークパイプ、ラジエタータンク、ラジエターサポート、ラジエターホース、ラジエターグリル、タイミングベルトカバー、ウォーターポンプインレット、ウォーターポンプアウトレット、クーリングファン、ファンシュラウド、エンジンマウント等のエンジン周辺部品;プロペラシャフト、スタビライザーバーリンケージロッド、アクセルペダル、ペダルモジュール、シールリング、ベアリングリテーナー、ギア等の機構部品;オイルパン、オイルフィルターハウジング、オイルフィルターキャップ、オイルレベルゲージ、燃料タンク、燃料チューブ、フューエルカットオフバルブ、キャニスター、フューエルデリバリーパイプ、フューエルフィラーネック、フューエルセンダーモジュール、モーターインシュレーター、燃料配管用継手等の燃料・配管系部品;ワイヤーハーネス、リレーブロック、センサーハウジング、エンキャプシュレーション、イグニッションコイル、ディストリビューター、サーモスタットハウジング、クイックコネクター、ランプリフレクタ、ランプハウジング、ランプエクステンション、ランプソケット等の電装系部品;リアスポイラー、ホイールカバー、ホイールキャップ、カウルベントグリル、エアアウトレットルーバー、エアスクープ、フードバルジ、フェンダー、バックドア、シフトレバーハウジング、ウインドーレギュレータ、ドアロック、ドアハンドル、アウトサイドドアミラーステー等の各種内外装部品が挙げられる。
電気電子部品としては、例えば、コネクタ、LEDリフレクタ、スイッチ、センサー、ソケット、コンデンサー、ジャック、ヒューズホルダー、リレー、コイルボビン、抵抗器、IC、LEDのハウジングが挙げられる。
雑貨としては、例えば、トレー、シート、結束バンドが挙げられる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
1.測定方法
半芳香族ポリアミド樹脂組成物の物性測定は以下の方法によりおこなった。
(1)相対粘度
十分に乾燥した半芳香族ポリアミドのペレットを削り、その削り屑10mgを、96質量%硫酸に溶解させ、濃度1g/dL、25℃の条件で測定した。
(2)融点、ガラス転移温度
(1)で得られた削り屑10mgを、パーキンエルマー社製示差走査型熱量計DSC−7を用いて、窒素雰囲気下、下記の条件で測定した。
昇温速度20℃/分で350℃まで昇温(1st scan)→350℃で5分間保持→降温速度20℃/分で25℃まで降温→25℃で5分間保持→再び昇温速度20℃/分で昇温(2nd scan)
1st scanの昇温曲線中のガラス転移に由来する2つの折曲点温度の中間値を、ガラス転移温度(Tg)とし、2nd scanの吸熱ピークのトップを融点(Tm)とした。
(3)曲げ強度
十分に乾燥した樹脂組成物のペレットを、射出成形機S2000i−100B型(ファナック社製)を用いて、シリンダー温度330℃、金型温度120℃、型締力100トン、射出圧力100MPa、射出速度300mm/秒、射出時間5秒の条件で、ダンベル片を作製した。
得られたダンベル片を用いて、ISO178に準拠して測定した。
(4)シャルピー衝撃強度(ノッチ付き)
(3)で得られたダンベル片を用いて、JIS K 7111に準拠して測定し、耐衝撃性の指標とした。
シャルピー衝撃強度は、60mJ/m以上であることが好ましい。
(5)流動性(バーフロー流動長)
十分に乾燥した樹脂組成物のペレットを、射出成形機S2000i-100B型(ファナック社製)を用いて、シリンダー温度330℃、金型温度120℃、型締力100トン、射出圧力100MPa、射出速度300mm/秒、射出時間5秒の条件で、シリンダー先端に片側1点ゲートの専用金型を取り付けて、バーフロー流動長を測定した。専用金型は、厚さ1.0mm、幅20mmのL字状の成形体が採取できる形状であり、L字の上部中心にゲートを有し、流動長は最大300mmである。
バーフロー流動長は、160mm以上であることが好ましい。
実施例および比較例で用いた原料を以下に示す。
(A)半芳香族ポリアミド
・半芳香族ポリアミド(A1):
芳香族ジカルボン酸成分として粉末状のテレフタル酸(TPA)48.1kgと、モノカルボン酸成分としてステアリン酸(STA)1.5kgと、重合触媒として次亜リン酸ナトリウム一水和物93gとを、リボンブレンダー式の反応装置に投入し、窒素密閉下、回転数30rpmで撹拌しながら170℃に加熱した。その後、温度を170℃に保ち、かつ回転数を30rpmに保ったまま、液注装置を用いて、脂肪族ジアミン成分として100℃に加温した1,10−デカンジアミン(DDA)50.4kgを、2.5時間かけて連続的(連続液注方式)に添加し反応生成物を得た。なお、原料モノマーのモル比は、TPA:DDA:STA=49.3:49.8:0.9(原料モノマーの官能基の当量比率は、TPA:DDA:STA=49.5:50.0:0.5)であった。
続いて、得られた反応生成物を、同じ反応装置で、窒素気流下、250℃、回転数30rpmで8時間加熱して重合し、半芳香族ポリアミドの粉末を作製した。
その後、得られた半芳香族ポリアミドの粉末を、二軸混練機を用いてストランド状とし、ストランドを水槽に通して冷却固化し、それをペレタイザーでカッティングして、半芳香族ポリアミド(A1)のペレットを得た。
・A2:
樹脂組成を表1に示すように変更した以外は、半芳香族ポリアミド(A1)のペレットと同様にして、半芳香族ポリアミド(A2)のペレットを得た。
表1に、半芳香族ポリアミド(A1)、(A2)の樹脂組成およびその特性値を示す。
Figure 2021059664
(B)耐衝撃改良剤
・B1:無水マレイン酸変性エチレン・1−ブテン共重合体(タフマーMH5020、三井化学社製)
(C)流動性改良剤
・C1:直鎖状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製SP0540)
・C2:ポリアミド66(ユニチカ社製 ユニチカナイロン66 A125J)、融点260℃
(D)繊維状強化材
・D1:炭素繊維(三菱レイヨン製 TR06NLB5K)
・D2:ガラス繊維(日本電気硝子社製 T−262H)
実施例1
半芳香族ポリアミド(A1)を100質量部、耐衝撃改良剤(B1)を5質量部、流動性改良剤(C1)を12質量部とをロスインウェイト式連続定量供給装置(クボタ社製 CE−W−1型)を用いて計量し、スクリュー径26mm、L/D50の同方向二軸押出機(東芝機械社製 TEM26SS型)の主供給口に供給して、溶融混練をおこなった。ダイスからストランド状に引き取った後、水槽に通して冷却固化し、それをペレタイザーでカッティングして半芳香族ポリアミド樹脂組成物のペレットを得た。押出機のバレル温度設定は、(PA10Tの融点−5〜+15℃)、スクリュー回転数250rpm、吐出量30kg/時間とした。
実施例2〜11、比較例1〜5
半芳香族ポリアミド樹脂組成物の組成を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様の操作をおこなって半芳香族ポリアミド樹脂組成物のペレットを得た。
得られた半芳香族ポリアミド樹脂組成物の樹脂組成と評価を表2に示す。
Figure 2021059664
実施例1〜11の半芳香族ポリアミド樹脂組成物は、いずれもシャルピー衝撃強度が高く、バーフロー流動長が大きかった。
比較例1、2の半芳香族ポリアミド樹脂組成物は、耐衝撃改良剤を添加しなかったため、耐衝撃性が低かった。
比較例3の半芳香族ポリアミド樹脂組成物は、耐衝撃改良剤の添加量が多かったため、バーフロー流動長が小さかった。
比較例4の半芳香族ポリアミド樹脂組成物は、流動性改良剤を添加しなかったため、流動性が悪く、耐衝撃性が低かった。
比較例5の半芳香族ポリアミド樹脂組成物は、流動性改良剤の添加量が多かったため、耐衝撃性が低かった。

Claims (7)

  1. 半芳香族ポリアミド(A)100質量部と耐衝撃改良剤(B)1〜50質量部と流動性改良材(C)1〜100質量部とを含有する半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
  2. 半芳香族ポリアミド(A)が、テレフタル酸を主成分とする芳香族ジカルボン酸成分と、炭素数8〜12の脂肪族ジアミンを主成分とする脂肪族ジアミン成分から構成される請求項1に記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
  3. 耐衝撃改良剤(B)が、オレフィン系重合体である請求項1または2に記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
  4. 流動性改良材(C)が、脂肪族ポリアミドまたはポリエチレンである請求項1〜3いずれかに記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
  5. さらに繊維状強化材(D)を含有する請求項1〜4いずれかに記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
  6. 繊維状強化材(D)が、ガラス繊維または炭素繊維である請求項5に記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6いずれかに記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形体。
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