[1.第1の実施形態]
図1は、本実施形態に係る管理システムを表す図である。本実施形態の管理システムは、発注システム12と、受注システム14と、情報処理装置16とを含んで構成されている。発注システム12は、例えば、配送対象の物品の荷主側によって管理されるシステムである。また、受注システム14は、例えば、配送対象の物品を輸送する運輸会社側によって管理されるシステムである。ここで物品とは、不動産以外の有体物であり、売買の対象となるもの(例えば有料の製品や商品等)でもよいし、売買の対象とならないもの(例えば無料のパンフレットやリーフレット等)でもよい。
図1に示されるように、例えば、発注システム12は、複数の端末12A,12B,12Cによって構成される。また、図1に示されるように、受注システム14は、例えば、単一のコンピュータによって構成される。
図1に示されるように、配送対象の物品Xは、配送元である荷主の事業所13Aから事業所13Bを経由して事業所13Cへ配送される。
この場合、発注システム12である複数の端末12A,12B,12Cは、配送対象の物品Xが現在どのような状態であるのかといった情報を簡易に取得したい場合がある。このため、例えば、どの事業所まで物品Xの配送が完了しており、物品Xはどの時間帯に自らの事業所に到着するのかということを表す情報を簡易に閲覧することができるような、サプライチェーンに係るシステムが構築される。
しかし、そのようなサプライチェーンに係るシステムが一旦構築されてしまった後に、新たな発注システム又は新たな受注システムを追加することは困難である。このため、既存のサプライチェーンに係るシステムに新たに追加されるシステムは、サプライチェーンに係る既存システムと簡易に情報をやりとりすることができない、という課題がある。
そこで、本実施形態の管理システム10のうちの情報処理装置16は、図1に示されるように、発注システム12が有する発注に関する情報である発注情報Hと、受注システム14が有する情報である受注情報Jとを取得する。
そして、情報処理装置16は、発注情報Hと受注情報Jとを対応付けて共有情報Kとして設定し、外部から閲覧可能な状態とする。これにより、サプライチェーンに係る既存のシステムに新たなシステムが追加される場合であっても、新たなシステムは既存システムと情報を簡易にやりとりすることができる。また、外部の端末15を操作するユーザも共有情報Kを簡易に取得することができる。
以下、具体的に説明する。
図2に示されるように、本実施形態の管理システム10は、発注システム12と、受注システム14と、情報処理装置16とを含んで構成されている。発注システム12と、受注システム14と、情報処理装置16とは、例えばインターネット等の所定の通信網17によって接続されている。なお、図2では、発注システム12及び受注システム14が単一のコンピュータによって構成されている場合が示されている。
[1−1.発注システム12]
図2に示されるように、発注システム12は、発注情報受付部120と、発注情報データベース121と、発注情報印刷制御部122と、発注情報アップロード部123とを備えている。
発注情報受付部120は、配送対象の物品の発注に関する情報である発注情報を受け付ける。本実施形態の発注情報には、例えば、配送先を表す「お届け先名」、配送対象の物品の識別情報を表す「出荷指示番号」、配送対象の物品の配送の予定時間帯を表す「時間指定区分」、配送対象の物品の配送の予定日を表す「配達指定日」、「配達指定時間」、「品名コード」、「品名」、「お届け先郵便番号」、「お届け先住所」、「お届け先担当者名」、「お届け先電話番号」、「個数」、「重量」、「輸送備考」、及び「出荷元名」等が含まれている。
なお、輸送備考とは、荷主、荷主の利害関係人、運輸会社、運輸会社の利害関係人等で共有する情報(自由記載欄)である。例えば、荷主、荷主の利害関係人、運輸会社、運輸会社の利害関係人等により、「割物注意。」、「災害で配送不可。」、「製造遅延で出荷遅延。」、「輸送遅延についてお客様に連絡済み。」等の輸送備考が設定される。
例えば、発注情報受付部120は、配送対象の物品に付与されたバーコード、二次元コード、カラーコード、又はICタグ等がスキャンされたデータを、発注情報として受け付ける。または、例えば、発注情報受付部120は、配送対象の物品の荷主によって入力された情報を発注情報として受け付ける。
例えば、発注情報受付部120は、図3に示されるような画面をディスプレイ等の表示部(図示省略)へ表示させる。そして、発注システム12を操作するユーザは、図3の画面に所定の情報を入力する。なお、図3に示される項目のうちいくつかの項目はバーコード、二次元コード、カラーコード、又はICタグ等から読み取るようにして、入力するようにしてもよい。
そして、例えば、図4に示されるように入力が完了したとする。そして、ユーザによって「受付」ボタンが押下されると、図5に示されるように「発送日」を含む各情報が自動的に確定する。次に、ユーザによって「受付」ボタンが押下されると、図6に示されるように、発注情報の受付が完了する。
そして、発注情報受付部120は、受け付けた発注情報を発注情報データベース121へ格納する。
発注情報データベース121には、配送対象の物品の各々についての発注情報が格納される。例えば、発注情報は、図7に示されるようにテーブル形式により管理される。
図7に示されるテーブルに格納された発注情報のうち、「お届け先名」、「時間指定区分」、「配達指定日」、「配達指定時間」、「品名コード」、「品名」、「お届け先郵便番号」、「お届け先住所」、「お届け先担当者名」、「お届け先電話番号」、「個数」、「重量」、「輸送備考」、及び「出荷元名」は、ユーザによって入力された発注情報である。一方、図7に示されるテーブルに格納された発注情報のうち、「発送日」、「出荷指示番号」、「集荷日時」、「発注番号」、及び「送り状番号」は、発注システム12によって自動的に付与された発注情報である。「出荷指示番号」、「発注番号」、及び「送り状番号」は、発注システム12によって自動的に採番された情報であり、「発送日」及び「集荷日時」はユーザから発注情報の入力を受け付けたときに確定する情報である。
発注情報印刷制御部122は、発注情報データベース121に格納された、配送対象の物品の発注情報を印刷するように制御する。具体的には、発注情報印刷制御部122は、発注情報が記録された送り状が印刷されるように、所定の印刷機(図示省略)を制御する。なお、送り状とは、規定のフォーマットの紙媒体であり、配送対象の物品に付す紙媒体である。発注情報印刷制御部122によって印刷された送り状は、配送対象の物品へ付与される。
発注情報アップロード部123は、発注情報データベース121に格納された複数の配送対象の物品の発注情報の一覧を、後述する情報処理装置16へ送信する。例えば、発注情報アップロード部123は、複数の配送対象の物品の発注情報を用いて、アップロード用の情報(例えば、CSV(Comma−Separated Values)ファイル)を生成し、当該アップロード用の情報を後述する情報処理装置16へ送信する。
ここで発注情報アップロード部123は、TSV(Tab−Separated Values)ファイル、SSV(Space−Separated Values)ファイル、SSV(Semicolon−Separated Values)ファイル、HTML(HyperText Markup Language)ファイル、又はXML(Extensible Markup Language)ファイル等のアップロード用の情報を生成してもよい。
なお、発注情報アップロード部123は、予め決められたファイルフォーマットに基づきアップロード用の情報を生成してもよいし、発注システム12と情報処理装置16とのやりとりで決まったファイルフォーマットに基づきアップロード用の情報を生成してもよい。例えば、発注システム12(発注情報アップロード部123)においてアップロード用の情報をCSVファイルで生成すると決められていると、発注情報アップロード部123は、CSVファイルのアップロード用の情報を生成する。例えば、発注システム12(発注情報アップロード部123)と情報処理装置16とのやりとりにおいてアップロード用の情報をHTMLファイルで生成すると決められると、発注情報アップロード部123は、HTMLファイルのアップロード用の情報を生成する。
なお、発注情報アップロード部123は、複数の配送対象の物品の発注情報を周期的に情報処理装置16へ送付してもよいし、ユーザの操作(例えば、アップロードの指示)後に発注情報を情報処理装置16へ送付してもよい。または、発注情報アップロード部123は、後述する情報処理装置16からの指示に基づき発注情報を情報処理装置16へ送付してもよい。
[1−2.受注システム14]
図2に示されるように、受注システム14は、受注情報受付部140と、受注情報データベース141と、受注情報アップロード部142とを備えている。
受注情報受付部140は、配送対象の物品の受注に関する情報である受注情報を受け付ける。この受注情報は、例えば、受注システム14を管理しているユーザによって入力される。または、遠隔の端末を操作する配達員によって受注情報が更新され、端末経由で受注情報が入力される。受注情報受付部140は、配送対象の物品の受注情報を取得し、受注情報データベース141へ格納する。
受注情報データベース141には、複数の配送対象の物品の受注情報が格納される。例えば、受注情報は、図8に示されるようにテーブル形式により管理される。
図8に示されるテーブルには、「出荷指示番号」、「最新状況」、「配達日時」、「受取情報」、「受取人名」、及び「最新更新日」等が受注情報として格納されている。
受注情報アップロード部142は、例えば、受注情報データベース141に格納された、複数の配送対象の物品の受注情報を自社のWebページ(ホームページ)等へアップロードする。または、受注情報アップロード部142は、受注情報データベース141に格納された複数の配送対象の物品の受注情報の一覧を、後述する情報処理装置16へ送信するようにしてもよい。
[1−3.情報処理装置16]
図2に示されるように、情報処理装置16は、情報取得部160と、データベース161と、要求取得部162と、認証部163と、情報出力部164とを備えている。情報処理装置16は、本発明の情報処理システムの一例でもある。また、データベース161は、本発明の記憶部の一例である。
情報取得部160は、発注システム12が有する発注情報及び受注システム14が有する受注情報を取得する。具体的には、情報取得部160は、発注システム12から送信された発注情報を取得する。また、情報取得部160は、受注システム14によってWebページへアップされた受注情報を取得する。情報取得部160による情報の取得は、能動的であってもよいし、受動的であってもよいし、周期的(例えば1時間毎)であってもよい。
情報取得部160は、例えば、FTP(File Transfer Protocol)、HTTP(HyperText Transfer Protocol)等の通信プロトコルに基づき、発注システム12から送信された発注情報を取得する。
情報取得部160がFTPの通信プロトコルで発注情報を取得する場合、情報取得部160はFTPサーバ(図示省略)を有し、発注情報アップロード部123はFTPクライント(図示省略)を有する。そして、情報取得部160のFTPサーバと発注情報アップロード部123のFTPクライントとのやりとりで、発注情報アップロード部123のFTPクライントは情報取得部160のFTPサーバに対し発注情報を与える。こうして、情報取得部160はFTPの通信プロトコル基づき発注システム12から送信された発注情報を取得する。
情報取得部160がHTTPの通信プロトコルで発注情報を取得する場合、情報取得部160はHTTPサーバ(Webサーバ)(図示省略)を有し、発注情報アップロード部123はHTTPクライアント(ブラウザ、エディタ、Webロボット等のWebクライアント)(図示省略)を有する。そして、情報取得部160のHTTPサーバと発注情報アップロード部123のHTTPクライアントとのやりとりで、発注情報アップロード部123のHTTPクライアントは情報取得部160のHTTPサーバに対し発注情報を与える。この場合、発注情報アップロード部123のHTTPクライアントは、情報取得部160のHTTPサーバに対し、リクエスト行にPOSTメソッド(文字「POST」)又はPUTメソッド(文字「PUT」)を含むHTTPメッセージで発注情報を与える。こうして、情報取得部160はHTTPの通信プロトコルに基づき発注システム12から送信された発注情報を取得する。
情報取得部160は、例えば、HTTP等の通信プロトコルに基づき、受注システム14によってWebページへアップされた受注情報を取得する。
情報取得部160がHTTPの通信プロトコルで受注情報を取得する場合、情報取得部160はHTTPクライアント(図示省略)を有し、受注システム14はHTTPサーバ(図示省略)を有する。そして、情報取得部160のHTTPクライアントと受注システム14のHTTPサーバとのやりとりで、受注システム14のHTTPサーバは情報取得部160のHTTPクライアントに対し受注情報を与える。こうして、情報取得部160はHTTPの通信プロトコルに基づき受注システム14によってWebページへアップされた受注情報を取得する。
受注システム14が、HTTPサーバを有し、HTTPサーバで公開する公開情報の場所を示す値としてURL(Uniform Resource Locator)「http://xxx.yyy.zzz/yusou/shoukai.do」を設定している場合、情報取得部160のHTTPクライアントは、受注システム14のHTTPサーバに対し、リクエスト行にGETメソッド(文字「GET」)及びリクエスト対象「http://xxx.yyy.zzz/yusou/shoukai.do」(文字)が含まれるHTTPメッセージを送付し、受注情報に係るWebページの閲覧要求を行う。情報取得部160のHTTPクライアントは、HTTPメッセージ送付後、受注システム14のHTTPサーバから受注情報に係るWebページを受ける。
なお、HTTPサーバで公開する公開情報の場所を示す情報であるURL「http://xxx.yyy.zzz/yusou/shoukai.do」は、HTTPプロトコル宣言を表す識別情報「http://」、HTTPサーバ(受注システム14)アドレスを表す識別情報「xxx.yyy.zzz」、パスを表す識別情報「yusou」、受注情報を提供するプログラムやWebページを表す識別情報「shoukai.do」から構成されている。
なお、HTTPは、HTTPサーバとHTTPクライアントとの間でテキストメッセージをやりとりすることでWebページ(HTML、XML、CSS(Cascading Style Sheets)等を組み合わせて形成されたコンテンツ)の送受を実現する通信プロトコルである。
次に、情報取得部160は、発注情報と受注情報とで共通する情報に基づいて、発注情報と受注情報とを対応付けて共有情報を生成する。例えば、発注情報と受注情報とで共通する情報の一例としては、配送対象の物品の識別情報を表す「出荷指示番号」等がある。このため、情報取得部160は、「出荷指示番号」が一致する発注情報と受注情報とを対応付けて共有情報とする。そして、情報取得部160は、発注情報と受注情報とが対応付けられた共有情報をデータベース161へ格納する。
情報取得部160が発注システム12から図7の発注情報を取得し、受注システム14から図8の受注情報に係るWebページを取得する場合の共有情報の生成を具体的に説明する。まず、情報取得部160は、発注情報に含まれる出荷指示番号「19689975」を取得する。次に、情報取得部160は、出荷指示番号「19689975」に基づき発注情報を参照し、出荷指示番号「19689975」に係る発送日、お届け先名、出荷指示番号、集荷日時、時間指定区分、配達指定日、配達指定時間、発注番号、送り状番号、品名コード、品名、お届け先郵便番号、お届け先住所、お届け先担当者名、お届け先電話番号、個数、重量、輸送備考、及び出荷元名を取得する。次に、情報取得部160は、出荷指示番号「19689975」に基づきWebページに含まれる受注情報を参照し、出荷指示番号「19689975」に係る出荷指示番号、最新状況、配達日時、受領情報、受取人名、及び最新更新日を取得する。次に、情報取得部160は、発注情報から取得した出荷指示番号「19689975」に係る発送日、お届け先名、出荷指示番号、集荷日時、時間指定区分、配達指定日、配達指定時間、発注番号、送り状番号、品名コード、品名、お届け先郵便番号、お届け先住所、お届け先担当者名、お届け先電話番号、個数、重量、輸送備考、及び出荷元名とWebページに含まれる受注情報から取得した出荷指示番号「19689975」に係る出荷指示番号、最新状況、配達日時、受領情報、受取人名、及び最新更新日とを対応付けて共有情報を生成する。
つまり、情報取得部160は、Webページへアップされた受注情報をWebスクレイピングにより取得する。このようにすることで、HTTPサーバで情報を公開する受注システム14に機能追加や機能変更を行わずに、情報取得部160は受注情報を取得できる。
なお、情報取得部160は、発注情報に含まれる出荷指示番号毎に上述のような共有情報の生成を行う。
なお、情報取得部160は、発注情報、受注情報、及び共有情報等の取得や生成に際し、一時ファイルを生成し取得や生成の状態を保持してもよい。
データベース161には、情報取得部160によって得られた共有情報が格納される。
要求取得部162は、外部からの要求を受け付ける。具体的には、要求取得部162は、発注システム12、受注システム14、又はその他の外部の端末からの共有情報の閲覧要求を受け付ける。
ここで要求取得部162は、発注システム12、受注システム14、又はその他の外部の端末と情報処理装置16とのやりとりから、発注システム12、受注システム14、又はその他の外部の端末から到来するHTTPメッセージを識別し、要求を受け付ける。具体的には、要求取得部162は、発注システム12、受注システム14、又はその他の外部の端末から到来するHTTPメッセージのリクエスト行に基づきGETメソッドとリクエスト対象とを識別することで、共有情報の閲覧要求を識別する。
情報処理装置16が、HTTPサーバ(図示省略)を有し、HTTPサーバで公開する公開情報の場所を示す値としてURL「http://aaa.bbb.cccc/transport/init」を設定している場合、要求取得部162は、発注システム12、受注システム14、又はその他の外部の端末から到来するHTTPメッセージのリクエスト行に、GETメソッド(文字「GET」)及びリクエスト対象「http://aaa.bbb.cccc/transport/init」(文字)が含まれているか識別することで、共有情報の閲覧要求を識別する。この場合、要求取得部162は、GETメソッド及びリクエスト対象「http://aaa.bbb.cccc/transport/init」が含まれていると共有情報の閲覧要求を受け付け、GETメソッド及びリクエスト対象「http://aaa.bbb.cccc/transport/init」が含まれていないと共有情報の閲覧要求を受け付けない。このようにすることで、特定のURLに係る共有情報の閲覧要求を識別できるため、効率的に要求を識別できる。
なお、HTTPサーバで公開する公開情報の場所を示す情報であるURL「http://aaa.bbb.cccc/transport/init」は、HTTPプロトコル宣言を表す識別情報「http://」、HTTPサーバ(情報処理装置16)アドレスを表す識別情報「aaa.bbb.cccc」、パスを表す識別情報「transport」、共有情報を提供するプログラムやWebページを表す識別情報「init」から構成されている。
認証部163は、外部から要求を受け付けた端末の認証を行う。例えば、認証部163は、外部から要求を受け付けた端末に対してID及びパスワードの入力を要求する。具体的には、認証部163は、要求元(リクエスト行にGETメソッド及びリクエスト対象を含むHTTPメッセージを送出する発注システム12、受注システム14、又はその他の外部の端末)に対しID及びパスワードの入力を要求するWebページを与え、ID及びパスワードの入力を促す。そして、認証部163は、入力されたID及びパスワードを用いて認証処理を実行する。
ここで認証部163による認証は、指紋認証、網膜認証、虹彩認証、顔認証、音声(声紋)認証、筆跡認証又はジェスチャ認証等であってもよい。この場合、認証部163は、要求元に対し指紋情報、網膜情報、虹彩情報、顔情報、音声(声紋)情報、筆跡情報又はジェスチャ情報の入力を要求するWebページを与え、指紋情報、網膜情報、虹彩情報、顔情報、音声(声紋)情報、筆跡情報又はジェスチャ情報の入力を促す。そして、認証部163は、入力された指紋情報、網膜情報、虹彩情報、顔情報、音声(声紋)情報、筆跡情報又はジェスチャ情報を用いて認証処理を実行する。このようにすることで、いずれかの認証処理を実行できるため、セキュリティを向上することができる。
なお、認証部163による認証は、ID及びパスワード認証、指紋認証、網膜認証、虹彩認証、顔認証、音声(声紋)認証、筆跡認証、ジェスチャ認証等の種々の認証を組み合わせた認証であってもよい。
また、認証部163は、要求元に対しID及びパスワード認証、指紋認証、網膜認証、虹彩認証、顔認証、音声(声紋)認証、筆跡認証、ジェスチャ認証等のいずれの認証を行うか選択を要求するWebページを与え、要求元で認証が選択されると、要求元に対し選択された認証に係る情報の入力を要求するWebページを与え選択された認証に係る情報の入力を促してもよい。このようにすることで、要求元のニーズに合わせた認証処理を実行できるため、要求元の利便性を確保しつつセキュリティを向上することができる。
また、認証部163による認証は、IPアドレス認証を併用してもよい。この場合、認証部163は、要求元IPアドレス(リクエスト行にGETメソッド及びリクエスト対象を含むHTTPメッセージに係るパケットに付された要求元のIPアドレス)に基づき、認証をするか否か識別し、認証すると識別すると認証処理を実行し、認証しないと識別すると認証処理を実行しない。このようにすることで、特定の要求元に係る認証処理を実行できるため、セキュリティを向上することができる。
情報出力部164は、要求取得部162により外部からの要求を受け付けた後に、認証部163による認証処理によって正規のユーザであると認証された場合、要求を受け付けた端末に対し共有情報を出力する。具体的には、情報出力部164は、外部からの要求に対応する共有情報をデータベース161から読み出し、当該共有情報を出力する。例えば、情報出力部164は、共有情報に基づいて、HTTPによって提示されるWebページを生成し、閲覧が許可された端末へ当該Webページを出力するようにしてもよい。ここで、共有情報に基づいて生成するWebページは、共有情報に係る文字、動画像、音等を含むWebページであってもよいし、共有情報に係る文字、動画像、音等に加え、共有情報に係わらない文字、動画像、音等を含むWebページであってもよい。
図9は、本実施形態の発注システム12、受注システム14、又は情報処理装置16のハードウェア構成であるコンピュータ100を示すブロック図である。
図9に示されるように、コンピュータ100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、ストレージ104、入力部105、表示部106及び通信インタフェース(I/F)107を有する。各構成は、バス109を介して相互に通信可能に接続されている。
CPU101は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU101は、ROM102又はストレージ104からプログラムを読み出し、RAM103を作業領域としてプログラムを実行する。CPU101は、ROM102又はストレージ104に記憶されているプログラムに従って、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM102又はストレージ104には、入力装置より入力された情報を処理する各種プログラムが格納されている。
ROM102は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM103は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ104は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
入力部105は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
表示部106は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部106は、タッチパネル方式を採用して、入力部105として機能してもよい。
通信I/F17は、入力装置等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、例えば、ISDN(Integrated Services Network)、DSL(Digial Subscriber Line)、トークンリング(Token Ring)、FDDI(Fiber Distributed Data Interface)、有線LAN(Local Area Network)(IEEE(the Institute of Electrical and Electronic Engineers) 802.3シリーズ)、無線LAN(IEEE 802.11シリーズ)、LTE(登録商標)(Long Term Evolution)、WiMAX(登録商標)(Worldwide Interoperability for Microwave Access)(IEEE 802.16シリーズ)、PON(Passive Optical Network)、等の規格が用いられる。
[1−4.管理システム10の作用]
情報処理装置16は、発注情報又は受注情報を取得する旨の指示信号を受け付けると、図10に示すフローチャートを実行する。情報処理装置16は、発注情報又は受注情報を取得する旨の指示信号を受け付ける毎に、図10に示すフローチャートを実行する。
ステップS100において、情報取得部160は、発注システム12の発注情報アップロード部123によって送信された発注情報を取得する。
ステップS102において、情報取得部160は、受注システム14によってWebページへアップロードされた受注情報をスクレイピングによって取得する。
ステップS104において、情報取得部160は、上記ステップS100で取得された発注情報と、上記ステップS102で取得された受注情報とを、例えば、共通する情報である「出荷指示番号」を用いて対応付けることにより、共有情報を生成する。
ステップS106において、情報取得部160は、上記ステップS104で生成された共有情報をデータベース161へ格納して処理を終了する。
また、情報処理装置16は、図11に示すフローチャートを実行する。
ステップS200において、要求取得部162は、外部からの要求を受け付けたか否かを判定する。外部からの要求を受け付けた場合には、ステップS202へ移行する。一方、外部からの要求を受け付けていない場合には、ステップS200の処理を繰り返す。
ステップS202において、認証部163は、上記ステップS200で要求を受け付けた端末の認証処理を実行する。
ステップS204において、認証部163は、上記ステップS202による認証処理結果に基づき、外部への共有情報の出力が許可されるか否かを判定する。外部への共有情報の出力が許可されている場合には、ステップS206へ進む。一方、外部への共有情報の出力が許可されていない場合には、ステップS200へ戻る。
ステップS206において、情報出力部164は、データベース161に格納された共有情報を読み出す。
ステップS208において、情報出力部164は、上記ステップS206で読み出された共有情報を出力する。例えば、情報出力部164は、共有情報に基づいて、HTTPによって提示されるWebページを生成し、閲覧が許可された端末へ当該Webページを出力する。
共有情報の閲覧要求を行った、発注システム12、受注システム14、又は外部の端末を操作するユーザは閲覧可能となった共有情報を確認し、配送対象の物品の現在の状況を把握する。
以上説明したように、本実施形態の管理システム10の情報処理装置16によれば、発注に関する情報である発注情報を有する発注システム及び発注に対する受注に関する情報である受注情報を有する受注システムから情報を取得し、外部からの要求を受け付けた後に、取得した情報を出力する。これにより、新たな利害関係人のシステムがサプライチェーンに係る既存のシステムに追加される場合であっても、新たな利害関係人のシステムがサプライチェーンに係る既存のシステムと情報のやりとりをすることができる。
具体的には、新たな利害関係人がサプライチェーンに追加され、既存のシステムに新たな利害関係人のシステムが追加されたとしても、情報処理装置16によって各システムから情報の収集が行われるため、既存のシステムを改修することなく、情報をやりとりすることができる。
また、例えば、発注システム12を管理するユーザ側において「送り状番号」が配送対象の物品の管理情報であり、かつ受注システム14側で更新されるWebページでは「出荷指示番号」が配送対象の物品の管理情報であったとする。その場合、発注システム12を管理するユーザ側において配送対象の物品の状態を共有する場合には、「出荷指示番号」から「送り状番号」へ読み替える作業が必要であり、配送対象の物品の状態を、即時かつ簡易に把握することができない。
これに対し、本実施形態の管理システム10によれば、発注システム12側の管理情報と受注システム14側の管理情報とが対応付けられた形式により表示されるため、読み替えの作業を行うことなく、配送対象の物品の状態を即時かつ簡易に把握することができる。
なお、上記実施形態でCPUがソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した各処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field−Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、各処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
また、上記実施形態では、情報処理プログラムがストレージに予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。プログラムは、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の非一時的(non−transitory)記憶媒体に記憶された形態で提供されてもよい。また、プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
また、本実施形態の各処理を、汎用演算処理装置及び記憶装置等を備えたコンピュータ又はサーバ等により構成して、各処理がプログラムによって実行されるものとしてもよい。このプログラムは記憶装置に記憶されており、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等の記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。もちろん、その他いかなる構成要素についても、単一のコンピュータやサーバによって実現しなければならないものではなく、ネットワークによって接続された複数のコンピュータに分散して実現してもよい。
[2.第2の実施形態]
上述した実施形態では、情報取得部160のHTTPクライアントが、受注システム14のHTTPサーバに送付し、リクエスト行にGETメソッド(文字「GET」)及びリクエスト対象「http://xxx.yyy.zzz/yusou/shoukai.do」(文字)が含まれるHTTPメッセージを送付し、受注情報に係るWebページの閲覧要求を行い、受注情報(図8)に係るWebページを取得した。
第2の実施形態では、受注情報(図8)の一部に係るWebページを取得するものである。
具体的には、情報取得部160のHTTPクライアントは、受注システム14のHTTPサーバに送付し、リクエスト行にGETメソッド(文字「GET」)及びリクエスト対象「http://xxx.yyy.zzz/yusou/shoukai.do?shijibanngou=19689975」(文字)が含まれるHTTPメッセージを送付し、出荷指示番号「19689975」の受注情報に係るWebページの閲覧要求を行う。情報取得部160のHTTPクライアントは、HTTPメッセージ送付後、受注システム14のHTTPサーバから出荷指示番号「19689975」の受注情報に係るWebページを受ける。このようにすることで、絞り込んだ出荷指示番号の受注情報に係るWebページの取得が行える。
[3.第3の実施形態]
上述した実施形態では、情報出力部164が、要求取得部162により外部からの要求を受け付けた後に、要求を受け付けた端末に対し共有情報を出力した。
第3の実施形態では、検索用Webページを与え、検索用ページで検索対象とされた共有情報を出力するものである。
具体的には、情報出力部164は、要求取得部162により外部からの要求を受け付けた後に、認証部163による認証処理によって正規のユーザであると認証された場合、要求を受け付けた端末に対し検索用Webページを出力し、検索用Webページで指定された検索条件に該当する共有情報を、要求を受け付けた端末に対し出力する。
なお、検索用Webページは、発送日、お届け先名、出荷指示番号、集荷日時、時間指定区分、配達指定日、配達指定時間、発注番号、送り状番号、品名コード、品名、お届け先郵便番号、お届け先住所、お届け先担当者名、お届け先電話番号、個数、重量、輸送備考、及び出荷元名等に係る入力を受け付け、抽出すべき共有情報を指定するものである。抽出すべき共有情報の指定は、例えば、出荷指示番号のみによる指定であってもよいし、発送日、品名、及びお届け先担当者名の組み合わせによる指定であってもよい。
例えば、情報出力部164は、要求取得部162により外部からの要求を受け付けた後に、認証部163による認証処理によって正規のユーザであると認証された場合、要求を受け付けた端末に対し検索用Webページを出力し、検索用Webページにおいて出荷指示番号「19689975」が抽出すべき共有情報と指定されたとする。この場合、情報出力部164は、外部からの要求に対応する共有情報として、データベース161から出荷指示番号「19689975」に該当する共有情報を検索し抽出し、抽出した共有情報を、要求を受け付けた端末に対し出力する。このようにすることで、絞り込んだ共有情報に係るWebページの取得が行える。
[4.その他の形態]
なお、本実施形態は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
例えば、上述した各実施形態の情報処理装置16によって得られた共有情報を監査に用いるようにしてもよい。本実施形態の管理システム10によれば、情報処理装置16のデータベース161に発注情報と受注情報とが対応付けられた共有情報が逐次格納される。受注情報は、配送対象の物品の配送状況に応じて更新される情報であり、配送対象の物品の配送先への到着を表す「配達日時」が含まれている。このような情報は、配達を証明する根拠となり得る情報であり、監査に用いることが可能な情報である。このため、情報処理装置16は、データベース161から監査に用いることが可能な情報を読み出す管理部を更に備えるようにしてもよい。この場合、情報処理装置16は監査用テンプレートファイル(監査用データを作成する上で雛形となるデータ)を有し、管理部は、監査用テンプレートファイルに基づきデータベース161から監査に用いることが可能な情報を読み出し、読み出した情報と監査用テンプレートファイルとに基づき監査用データ(報告書やCSVファイル)を作成してもよい。また、管理部は、データベース161から読み出した監査に用いることが可能な情報や作成した監査用データを、ネットワークを介して、外部の会計ソフトに与えてもよい。このようにして、ユーザは、監査が行われる際に管理部によって読み出された情報を用いて監査に臨むこととなる。