JP2021053239A - 吸収体及び該吸収体を備えた吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】体液吸収量が比較的多く、体液の吸収性や拡散性に優れ、体液を繰り返し吸収しても吸収速度が低下せず、着用感の良好な吸収体、及びこれを備える吸収性物品の提供。【解決手段】スパンボンド不織布と、スパンボンド不織布上に一体化されたパルプ繊維ウェブと、を含む複合型不織布を備え、さらに、スパンボンド不織布と、パルプ繊維ウェブとを部分的に接合して複合型不織布の内部を複数の領域に区画する接合部と、接合部で区画された領域内に封入されたブロック状の高吸収性ポリマー層とを備える吸収体、及び該吸収体を備える吸収性物品。【選択図】図1

Description

本発明は、吸収体及び該吸収体を備えた吸収性物品に関し、詳しくは、吸収性及び着用感の良好な吸収体及び該吸収体を備える吸収性物品に関する。
パルプ繊維ウェブとスパンボンド不織布とによる複合型の不織布は、パルプ繊維に基づく吸液性とスパンボンド不織布に基づく強度との両方を兼ね備えることから、ウエス等の工業用ワイパー、手ぬぐい、タオル等の対人用のワイパー等の様々な用途で広く使用されている。
例えば、特許文献1には、スパンボンド不織布とパルプ繊維ウェブとを重ねた後に、高圧のウォータジェット(水流)を吹き付ける水流交絡処理によって一体化された複合型不織布が開示されている。ここでスパンボンド不織布は強度に優れるので製造された複合型不織布の裏打ち層的な機能を果たす。一方、パルプ繊維ウェブは優れた吸液機能を備えている。よって、このような複合型不織布は、水性、油性のいずれの液体に対しても吸収性が良好なパルプ繊維ウェブと、強度に優れるスパンボンド不織布との利点を併有している優れた複合型不織布として消費者に提供することができる。
テープ止めタイプ、パンツタイプ、尿取りパッド等の吸収性物品では、尿等の体液を吸収する部材(吸収体)として複合型不織布が汎用されている。しかしながら、紙おむつの交換作業には手間がかかることから、最近では体液を繰り返し吸収するようなタイプが多く市販されるようになっている。複合型不織布を吸収体とする従来の吸収性物品では、体液の吸収量、吸収性や拡散性、繰り返し吸収するときの吸収速度、着用感等の点で、さらなる改良の余地が残されている。
特許第2533260号公報
本発明の目的は、体液を比較的多く吸収することができ、体液の吸収性や拡散性に優れ、体液を繰り返し吸収しても吸収速度が低下せず、さらに着用感の良好な吸収体、及び該吸収体を備える吸収性物品を提供することである。
本発明は、好ましい実施形態として、下記(1)〜(9)の吸収体、及び(10)〜(12)の吸収性物品を提供する。
(1)スパンボンド不織布と、スパンボンド不織布上に一体化されたパルプ繊維ウェブと、を含む複合型不織布を備える吸収体であって、
スパンボンド不織布と、パルプ繊維ウェブとを部分的に接合して複合型不織布の内部を複数の領域に区画する接合部と、
接合部で区画された領域内に封入されたブロック状の高吸収性ポリマー層と、を備えることを特徴とする、吸収体。
(2)複合型不織布は、スパンボンド不織布とパルプ繊維ウェブとの水流交絡一体化物であり、水流交絡工程における、ウォータージェットを噴射するウォータージェットノズルの穴直径Φが0.06mm以上0.15mm以下であり、且つ前記ウォータージェットノズルの間隔が0.4mm以上1.0mm以下である、上記(1)の吸収体。
(3)吸収体を備える吸収性物品を着用したときに、スパンポンド不織布の被水流交絡面が着用者の肌側を臨み、高吸収性ポリマー層が、スパンボンド不織布の被水流交絡面の少なくとも一部に接触した、上記(2)の吸収体。
(4)複合型不織布はその縁辺に沿って接合部を有する、上記(1)〜(3)のいずれかの吸収体。
(5)複合型不織布は、スパンボンド不織布の坪量が7g/m以上20g/m以下であり、パルプ繊維ウェブの坪量が30g/m以上70g/m以下であり、かつスパンボンド不織布とパルプ繊維ウェブとの重量構成比が40/60重量%以上10/90重量%以下である、上記(1)〜(4)のいずれかの吸収体。
(6)複合型不織布はテンシロンでの引張強度試験において、25mm幅に形成した試験片を縦方向に2mm伸ばすのに必要な力が1.5N/25mm以上5.0N/25mm以下である、上記(1)〜(5)のいずれかの吸収体。
(7)スパンボンド不織布の材質は、ナイロン(商標名)、ビニロン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリスチレンから成る群から選ばれた1種又は2種以上の組合わせである、上記(1)〜(6)のいずれかの吸収体。
(8)複合型不織布における高吸収性ポリマーの坪量が200g/m以上1200g/m以下である、上記(1)〜(7)のいずれかの吸収体。
(9)パルプ繊維ウェブは、ラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルース及びダグラスファーからなる群から選択される1種又は2種以上のクラパルプの繊維を含む、上記(1)〜(8)のいずれかの吸収体。
(10)液透過性トップシートと、液不透過性バックシートと、その間に介在する吸収体と、を備える吸収性物品であって、吸収体が、上記(1)〜(9)のいずれかの吸収体であることを特徴とする、吸収性物品。
(11)吸収体に含まれる複合型不織布の被水流交絡面が、吸収性物品を身体に着用したときに、肌側を臨む、上記(10)の吸収性物品。
(12)吸収体を全体的に覆う親水性シートをさらに備える、上記(10)又は(111)の吸収性物品。
本発明によれば、体液を比較的多く吸収することができ、体液の吸収性や拡散性に優れ、体液を繰り返し吸収しても吸収速度が低下せず、さらに着用感の良好な吸収体、及び該吸収体を備える吸収性物品を提供できる。
本発明の第一実施形態である吸収性物品の構成を模式的に示す平面図である。 図1に示すX1−X1断面線における模式断面図である。 接合前の複合型不織布の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第二実施形態である吸収性物品の構成を模式的に示す平面図である。 本発明の第三実施形態である吸収性物品の構成を模式的に示す平面図である。
以下、図面を参照しつつ本実施形態の吸収性物品1及び吸収体3について詳細に説明する。図1は、第一実施形態である吸収性物品1の構成を模式的に示す平面図である。図2は、吸収性物品1の、図1に示すX1−X1断面線における模式断面図である。図3は。接合前の複合型不織布13の構成を模式的に示す断面図である。図4は、第二実施形態である吸収性物品6の構成を模式的に示す平面図である。本発明の第三実施形態である吸収性物品7の構成を模式的に示す平面図である。図1、図4及び図5は、それぞれ、吸収性物品1、6、7をトップシート2側から見た平面図である。なお、図1、図4及び図5において、吸収体3はトップシート2の厚み方向下側に位置することから、全体又は一部点線で記載すべきであるが、本実施形態の構成をより明確に説明するために敢えて実線で示している。
本明細書において、吸収性物品1の着用時とは、吸収性物品1の着用時及び着用後の少なくとも一方をいう。着用とは、吸収性物品1を身体に装着した状態をいう。なお、吸収性物品1は、通常衣類の内部において身体に装着されるものであるが、吸収性物品1の少なくとも一部が外部に露出するように身体に装着してもよい。吸収性物品1の長手方向とは、吸収性物品1を着用したときに着用者の股間部を介して身体の前後にわたる方向である。吸収性物品1の幅方向とは、長手方向に対して直交する方向である。吸収性物品1の厚み方向とは、トップシート2、親水性シート5で被覆した吸収体3、及びバックシート4といった各部材の積層方向である。また、肌側面とは、吸収性物品1の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌を臨む面であり、非肌側面とは、吸収性物品1の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の衣服を臨む面である。体液とは、尿や血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。
吸収性物品1としては、ベビー用又は成人用を問わず、軽失禁パッド、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつ等が例示されるが、これに限定されるものではなく、その他の吸収性物品であってもよい。また、アウターとしての各種紙おむつと、インナーとしての吸収性物品1とを組み合わせて用いることもできる。
[吸収性物品]
本実施形態の吸収性物品1は、着用時に肌側に位置する液透過性のトップシート2と、着用時に非肌側に位置する液不透過性のバックシート4と、トップシート2とバックシート4との間に設けられ、親水性シート5で覆われた吸収体3と、立体ギャザー(不図示)と、を備えている。より好ましい形態では、フラッフパルプを含有せず、吸収性及び着用感の良好な吸収性物品1となる。吸収性物品1の、長手方向及び幅方向の寸法は特に限定されないが、それぞれ例えば100mm以上800mm以下の範囲、及び50mm以上500mm以下の範囲である。吸収性物品1の寸法を前記の範囲に調整することにより、軽失禁パッド、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつ等に適した吸収性物品1を得ることができる。
(トップシート)
トップシート2は、本実施形態では吸収体3の全面を覆うように設けられているが、これに限定されず、例えば、図5に示すように、親水性シート5で覆われた吸収体3の一部が露出する(実際には親水性シート5の一部が露出する)吸収性物品7を構成してもよい。
トップシート2は、体液が吸収体3へと移動するような液透過性を備えた基材から構成される。トップシート用の液透過性基材としては、例えば、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンド等の同種又は異種の不織布を積層した複合不織布、ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム等からなる発泡フィルム、これらの2種以上の積層体である複合シート等が挙げられる。これらの中でも、体液の吸収体3への移行性、吸収性物品1内での体液の拡散性等の観点から、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布、サーマルボンド/スパンボンド複合不織布などが好ましい。
トップシート2には、例えば液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。エンボス加工や穿孔加工は、公知の方法で制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシート2には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。
本実施形態のトップシート2の坪量は特に限定されないが、強度、加工性及び液戻り量の観点から、18g/m以上40g/m以下であることが好ましい。トップシート2の形状としては特に制限はないが、漏れがないように体液を吸収体3へと誘導するために必要とされる、吸収体3を覆う形状であればよい。
(吸収体)
本実施形態の吸収体3は、図2に示すように、スパンボンド不織布11上にパルプ繊維ウェブ12を一体化した複合型不織布である。スパンボンド不織布11とパルプ繊維ウェブ12とは線状に設けられた複数の接合部10により部分的に接合されている。本実施形態では、図1に示すように、該複合型不織布の縁辺の全周が接合されて接合部10となり、さらに該複合型不織布の幅方向に延びて両端が縁辺の接合部10に繋がる複数の接合部10が、該複合型不織布の長手方向に間隔を空けて連なっている。該複合型不織布の内部では、略直線状の接合部10により区画されたほぼ矩形状の領域(内部空間又は隙間)が形成され、該領域にはブロック状、薄葉状等の高吸収性ポリマー層15が封入されている。本実施形態では、接合部10で四周を囲まれた領域が複数形成されている。
吸収体3(又は複合型不織布)における、高吸収性ポリマーの坪量は特に限定されないが、例えば吸収量、触感、吸収後の快適性等の観点から、好ましくは200g/m以上1200g/m以下である。なお、高吸収性ポリマー層15を吸収体3中に固定化する観点から、複数の接合部10を互いに離隔して設けることが好ましい。このとき、接合部10は本実施形態に限定されず、例えば、同心円状、ハニカム状、複数の三角形が長手方向及び幅方向に並び、隣り合う一対の三角形が一辺を共有する形状、複数の斜線等が挙げられる。
このように接合部10を設けることで、吸収体3からの高吸収性ポリマーの脱落が防止されることから、体液を複数回吸収しても、吸収性及び体液吸収速度が高水準に維持され、また、体液拡散性も良好である。その結果、体液の逆戻りもなく、着用感の良好な収納性物品1が得られる。
ここで使用されるスパンボンド不織布11としては、スパンボンド法、メルトブロー法、フラッシュ紡糸法等で作製された不織布を特に限定なく使用できるが、その材質としては、例えば、ナイロン(商標名)、ビニロン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の合成樹脂を好ましく使用できる。スパンボンド不織布は、複数の合成樹脂繊維を含んでいてもよい。スパンボンド不織布11の坪量は特に限定されないが、引っ張り強度と触感の柔らかさの観点から、好ましくは7g/m以上20g/m以下である。
パルプ繊維ウェブ12としては、パルプ繊維を主体とする不織布を特に限定なく使用でき、さらに、スパンボンド不織布11の表面に水流交絡法によりパルプ繊維を吹き付けることにより形成されるパルプ繊維ウェブ12でもよい。ここで使用されるパルプ繊維としては特に限定されないが、好ましくはラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルースおよびダグラスファー等の針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)である。NBKPは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。パルプ繊維ウェブの坪量は特に限定されないが、例えば、均一性、触感、吸収性等の観点から、好ましくは30g/m以上70g/m以下である。
吸収体3(又は複合型不織布)における、スパンボンド不織布11とパルプ繊維ウェブ12との重量構成比は特に限定されないが、例えば、吸収性、拡散性等の観点から、(スパンボンド不織布11/パルプ繊維ウェブ12)が好ましくは40/60重量%以上10/90重量%以下である。
高吸収性ポリマー層15は、図3に示すように、高吸収性ポリマー14を含む層であり、例えば、高吸収性ポリマー14のみからなる層(高吸収性ポリマー粒子をシート状形状の型に充填し、高吸収性ポリマーの粒子形状が残存する程度に加熱及び/加圧したシート状の層等)、高吸収性ポリマー14と吸収性に影響を与えない程度のバインダーとを含む層(高吸収性ポリマー粒子と適量のバインダーと溶剤との分散液をスパンボンド不織布11の表面に塗布し、加熱及びバインダーを固化させた層等)、高吸収性ポリマー14とパルプ繊維ウェブを構成するパルプ繊維とを含む層(例えば、スパンボンド不織布11の表面に高吸収性ポリマーを含む層を形成した後、水流交絡法によりパルプ繊維を吹き付けることにより得られる層等)等が挙げられる。ここで、高吸収性ポリマーの形状は、図3に示すように、本実施形態では粒子状であるが、これに限定されず、繊維状、薄片状、薄葉状等の種々の形状を採ることができる。
本実施形態では、後述するように、吸収体3(又は複合型不織布)が水流交絡法により作製されることがある。複合型不織布において、スパンボンド不織布11の被水流交絡面が肌面を臨むように配置される場合、被水流交絡面の上側に高吸収性ポリマー層15が配置される。その結果、被水流交絡面に形成されたウォータージェットによる凹凸が高吸収性ポリマー層15のズレ、移動を顕著に抑制することから、体液の吸収性や吸収速度を高水準に維持しつつ、体液の吸収後も厚さや触感を長手方向、幅方向でより均一に保つことができるため、着用感が向上する。
高吸収性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、体液の逆流を防止できるものであれば特に限定されないが、例えば、ポリアクリル酸塩、ポリアスパラギン酸塩、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン・無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の、カルボキシル基含有モノマーを含む重合体が挙げられる。高吸収性ポリマーは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。これら高吸収性ポリマーの中でも、重量当たりの体液吸収量の観点から、ポリアクリル酸塩が好ましく、ポリアクリル酸ナトリウムがより好ましい。
また、吸収体3(又は複合型不織布)について、テンシロンでの引張強度試験において、25mm幅に形成した試験片を縦方向に2mm伸ばすのに必要な力(引張強度)は特に限定されないが、例えば、吸収性物品1の全体的な強度や、交換時の吸収性物品1の引き抜き性等の観点から、好ましくは1.5N/25mm以上5.0N/25mm以下である。
[吸収体(又は複合型不織布)の製造方法]
本実施形態の複合型不織布は、例えば、接合前の複合型不織布13(図3)を、所定の位置で接合することにより作製できる。接合前の複合型不織布13は、例えば、スパンボンド不織布11と高吸収性ポリマー層15とパルプ繊維ウェブ12と、を積層する工程と、得られた積層体を必要に応じてロールなどを用いて加圧及び/又は加熱する工程と、を含む製造方法により作製することができる。また、スパンボンド不織布11と高吸収性ポリマー層15とパルプ繊維ウェブ12とを接着剤を用いるか又は縫製により一体化してもよい。また、スパンボンド不織布11と高吸収性ポリマーを含む層とパルプ繊維ウェブ12との積層体のパルプ繊維ウェブ12に対しウォータージェットを噴射する水流交絡工程と、を含む製造方法によっても、接合前の複合型不織布13が得られる。接合前の複合型不織布13にはエンボス加工を施してもよい。
前述した製造方法のなかでも、外観、触感の柔らかさと強度の両立の観点から、水流交絡法を利用する方法が好ましい。水流交絡工程では、外観、触感の柔らかさと効率のバランスの観点から、ウォータージェットを噴射するウォータージェットノズルの穴直径Φが0.06mm以上0.15mm以下であることが好ましく、且つ前ウォータージェットノズルの間隔が0.4mm以上1.0mm以下であることが好ましい。
接合方法は特に限定されず、例えば、接合前の複合型不織布13の所定の位置(接合部10を形成しようとする位置)にヒートシール、超音波シール等の適宜の方法により、接合部10を形成すればよい。また、接合前の複合型不織布13の所定の位置にホットメルト接着剤を塗布し、これらを重ね合わせて加熱又は加圧加熱することにより、接合部10を形成してもよい。
こうして得られる吸収体3の形状は、本実施形態では、吸収性物品1の長手方向に延びる帯状又は矩形状であるが、これに限定されず、例えば、砂時計状、I字状等でもよい。吸収体3は、2層以上を重ねて用いてもよい。また、吸収体3の厚みは、吸収しようとする体液の種類や、吸収体3の材質等に応じて適宜選択されるが、吸収性物品1における体液の吸収性、吸収速度、保持性、着用感等の観点から、好ましくは1mm以上10mm以下の範囲である。また、吸収体3の、長手方向の寸法は好ましくは50mm以上750mm以下、幅方向の寸法は好ましくは20mm以上470mm以下である。
(バックシート)
バックシート4は、吸収体3が保持している体液が衣類を濡らしたり、皮膚表面に付着したりしないような通気性又は非通気性の液不透過性基材からなる。バックシート用基材としては、例えば、樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布との積層体である複合シート等が挙げられる。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂からなるフィルム、ポリエチレンとポリプロピレンとの複合フィルム等が挙げられる。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布とメルトブロー不織布との積層体である複合不織布、スパンボンド不織布とメルトブロー不織布とスパンボンド不織布との積層体である複合不織布などが挙げられる。
バックシート4の坪量は特に限定されないが、強度及び加工性の観点から、15g/m以上40g/m以下であることが好ましい。また、着用時の蒸れを防止するため、バックシート4には、通気性を持たせることが好ましい。バックシート4に通気性を付与する方法としては特に限定されず公知の方法を採用できるが、例えば、バックシート用基材である樹脂フィルムを多孔質化する方法、バックシート用基材にエンボス加工を施す方法などが挙げられる。樹脂フィルムを多孔質化する方法の一例としては、樹脂にフィラーを含有させてフィルム化し、得られたフィルムからフィラーを除去する方法等が挙げられる。フィラーとしては例えば炭酸カルシウム等の無機塩が挙げられる。
(親水性シート)
親水性シート5は、例えば、吸収体3の形状の安定化や、高吸収性ポリマーの一層の脱落防止等の観点から、吸収体3の全体を包むように構成されている。親水性シート5の基材としては親水性を有するものであればよく、ティシュー、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布等が挙げられる。親水性シート5を複数備える場合は、複数のキ親水性シート5の基材は同一のものであっても異なるものであってもよい。なお、親水性シート5は設けなくてもよい。
(立体ギャザー)
また、立体ギャザーは、必要に応じて、吸収性物品1の使用者が排泄した体液の横漏れを防止するために設けられる。立体ギャザーは、例えば、吸収性物品1の長手方向に沿って、トップシート2の幅方向両端部、バックシート4の非肌側面の幅方向両端部等から、それぞれの幅方向外方に延伸し、折り曲げ自在の一対の部材である。
より具体的には、例えば、吸収性物品1の幅方向における立体ギャザーの外端は、バックシート4の非肌側面に固定され、その内端はトップシート2に固着され、その中央はトップシート2に固定されない自由端となるように、立体ギャザーシートが配される。立体ギャザー用弾性部材を長手方向に沿って設けることで、立体ギャザーに起立性を付与し、着用者の体型に合わせて変形可能なものとなる。立体ギャザー用弾性部材としては、例えば、天然ゴム、合成ゴム、ポリウレタン等からなる、糸状、紐状、帯状のものを適宜使用することができる。立体ギャザーシートとしては、疎水性繊維にて形成された撥水性又は液不透過性の不織布、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布等が使用される。
[吸収性物品の製造方法]
吸収性物品1の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用することができ、例えば、衣類側から、バックシート4、親水性シート5で全体を覆われた吸収体3、トップシート2の順に積層し、トップシート2とバックシート4とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定することで製造することができる。そして、これを包装体に個別包装した後、長手方向に3つ折りにして折り畳めばよい。
図4は、本発明の第二実施形態である吸収性物品6の構成を模式的に示す平面図である。なお、吸収性物品1と共通する部材については、同一の参照符号を付して説明を省略する。吸収性物品6は、吸収体3に代えて吸収体3aを含む以外は、吸収性物品1と同じ構成である。吸収体3aは接合部10aにより接合されている。
接合部10aは、吸収体3aの全周に設けられた接合部10aと、吸収体3aの幅方向両端を結び、かつ吸収体3aの長手方向に間隔を空けて形成された複数の線状の接合部10aと、吸収体3aの長手方向両端を結び、かつ吸収体3aの幅方向に間隔を空けて形成された複数の線状の接合部10aと、を含む。ここで、吸収体3aの幅及び長手方向は、吸収性物品1、6の幅及び長手方向にそれぞれ一致する。このように接合部10aを設けることにより、吸収体3a内部の接合部10aで区画された複数の内部空間内に高吸収性ポリマー層(不図示)が収納されている。
このため、吸収体3aからの高吸収性ポリマーの脱落がより一層防止され、吸収体3aが体液を繰り返し吸収しても、吸収性、吸収速度が高水準に維持され、着用感も向上する。また、吸収体3aだけでなく、吸収性物品6全体としての強度が向上するので、寝たきりの被介護者の紙おむつを交換するときの引き抜き性が向上し、介護者の負担を軽減できる。
図5は、本発明の第三実施形態である吸収性物品7の構成を模式的に示す平面図である。なお、吸収性物品1と共通する部材については、同一の参照符号を付して説明を省略する。吸収性物品7は、トップシート2に代えてトップシート8を有する以外は、吸収性物品6と同じ構成である。トップシート8は、トップシート2よりも幅狭に構成され、親水性シート5の一部が吸収性物品7の表面の一部が露出している。このように構成しても。吸収体3aが体液を吸収した後、強固に保持することから、吸収性物品7は、体液の吸収体3aへの拡散性(移行性)を向上させつつ、繰り返し吸収後の吸収性及び吸収速度を高水準に維持し、着用感に優れたものとなる。
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1、6、7 吸収性物品
2、8 トップシート
3、3a 吸収体
4 バックシート
5 親水性シート
10 接合部
11 スパンボンド不織布
12 パルプ繊維ウェブ
13 接合前の複合型不織布
14 高吸収性ポリマー
15 高吸収性ポリマー層

Claims (12)

  1. スパンボンド不織布と、前記スパンボンド不織布上に一体化されたパルプ繊維ウェブと、を含む複合型不織布を備える吸収体であって、
    前記スパンボンド不織布と、前記パルプ繊維ウェブとを部分的に接合して前記複合型不織布の内部を複数の領域に区画する接合部と、
    前記接合部で区画された領域内に封入されたブロック状の高吸収性ポリマー層と、を備えることを特徴とする、吸収体。
  2. 前記複合型不織布は、前記スパンボンド不織布と前記パルプ繊維ウェブとの水流交絡一体化物であり、水流交絡工程における、ウォータージェットを噴射するウォータージェットノズルの穴直径Φが0.06mm以上0.15mm以下であり、且つ前記ウォータージェットノズルの間隔が0.4mm以上1.0mm以下である、請求項1に記載の吸収体。
  3. 前記吸収体を備える吸収性物品を着用したときに、前記スパンポンド不織布の被水流交絡面が着用者の肌側を臨み、前記高吸収性ポリマー層が、前記スパンボンド不織布の前記被水流交絡面の少なくとも一部に接触した、請求項2に記載の吸収体。
  4. 前記複合型不織布はその縁辺に沿って前記接合部を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収体。
  5. 前記複合型不織布は、前記スパンボンド不織布の坪量が7g/m以上20g/m以下であり、前記パルプ繊維ウェブの坪量が30g/m以上70g/m以下であり、かつ前記スパンボンド不織布と前記パルプ繊維ウェブとの重量構成比が40/60重量%以上10/90重量%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収体。
  6. 前記複合型不織布は、テンシロンでの引張強度試験において、25mm幅に形成した試験片を縦方向に2mm伸ばすのに必要な力が1.5N/25mm以上5.0N/25mm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収体。
  7. 前記スパンボンド不織布の材質は、ナイロン(商標名)、ビニロン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリスチレンから成る群から選ばれた1種又は2種以上の組合わせである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸収体。
  8. 前記複合型不織布における前記高吸収性ポリマーの坪量が200g/m以上1200g/m以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収体。
  9. 前記パルプ繊維ウェブは、ラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルース及びダグラスファーからなる群から選択される1種又は2種以上のクラパルプ繊維を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸収体。
  10. 液透過性トップシートと、液不透過性バックシートと、その間に介在する吸収体と、を備える吸収性物品であって、前記吸収体が、請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸収体であることを特徴とする、吸収性物品。
  11. 前記吸収体に含まれるスパンボンド不織布の被水流交絡面が、吸収性物品を身体に着用したときに、肌側を臨む、請求項10に記載の吸収性物品。
  12. 前記吸収体を全体的に覆う親水性シートをさらに備える、請求項10又は11に記載の吸収性物品。
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