JP2022007744A - 吸収体及び吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収量が高く、繰り返し吸収時の吸収速度を維持でき、逆戻り量が少なく、かつ、体液の拡散性に優れ、良好な着用感を得ることができる吸収体、及びこれを備える吸収性物品を提供すること。【解決手段】吸収性物品1に用いられ、吸収性物品1の着用者の体液を吸収及び保持する吸収体10であって、着用者の肌側に配置される、フラッフパルプを吸収基材として含有する第一の吸収体11と、着用者の非肌側に配置される、フラッフパルプを含有しない第二の吸収体12と、を含む積層体であり、第二の吸収体12は、高吸収性シート13を含み、高吸収性シート13は、第一の複合型不織布層14と、第二の複合型不織布層15と、第一の複合型不織布層14及び第二の複合型不織布層15の間に配置された高吸収性ポリマー16とを備え、高吸収性シート13には、長手方向に延びる開口部が設けられている、吸収体10を提供する。【選択図】図2

Description

本発明は、吸収体及びこれを備える吸収性物品に関する。
一般に、吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体とから構成されており、尿等の体液は、トップシートを通って吸収体に吸収される。これらの吸収性物品には、成人用又は幼児用であるか否かを問わず、テープタイプの紙おむつ、パンツタイプの紙おむつ、尿取りパッド、軽失禁パッド等、用途に応じて様々な種類が存在する。
そして、このような吸収性物品に用いられる吸収体として、例えば、複合型不織布が用いられている。例えば、特許文献1には、約30重量パーセント以下の不織連続フィラメント支持体と、約70重量%以上のパルプ繊維を含むことを特徴とする水圧による交絡によって形成されたパルプ含有率の高い不織複合布が開示されている。
特開平05-179545号公報
一方、最近は、紙おむつ等の吸収性物品の使用において、装着した吸収性物品を取り替える回数を減らすことが可能な、尿等の体液を繰り返し吸収できるタイプの商品が好まれている。このようなニーズを踏まえ、上述した従来の複合型不織布を用いた吸収体は、体液の吸収量、繰り返し吸収時の吸収速度、液戻り量、拡散性、着用感等について改良の余地がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、吸収量が高く、繰り返し吸収時の吸収速度を維持でき、逆戻り量が少なく、かつ、体液の拡散性に優れ、良好な着用感を得ることができる吸収体、及びこれを備える吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明者は、上述した目的を達成するために鋭意検討した結果、吸収体について、着用者の肌側に配置される、フラッフパルプを吸収基材として含有する第一の吸収体と、着用者の非肌側に配置される、フラッフパルプを含有しない第二の吸収体と、を含む積層体であり、第二の吸収体は、高吸収性シートを含み、高吸収性シートは、スパンボンド不織布の表面上にパルプ繊維ウェブが積層された第一の複合型不織布層と、スパンボンド不織布の表面上にパルプ繊維ウェブが積層された第二の複合型不織布層と、第一の複合型不織布層及び第二の複合型不織布層の間に配置された高吸収性ポリマーと、を備えるとともに、高吸収性シートには、長手方向に延びる開口部を設けることに知見を得て、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)
吸収性物品に用いられ、前記吸収性物品の着用者の体液を吸収及び保持する吸収体であって、前記着用者の肌側に配置される、フラッフパルプを吸収基材として含有する第一の吸収体と、前記着用者の非肌側に配置される、フラッフパルプを含有しない第二の吸収体と、を含む積層体であり、前記第二の吸収体は、高吸収性シートを含み、前記高吸収性シートは、スパンボンド不織布の表面上にパルプ繊維ウェブが積層された第一の複合型不織布層と、スパンボンド不織布の表面上にパルプ繊維ウェブが積層された第二の複合型不織布層と、前記第一の複合型不織布層及び前記第二の複合型不織布層の間に配置された高吸収性ポリマーと、を備え、前記高吸収性シートには、長手方向に延びる開口部が設けられている、吸収体である。
(2)
前記第二の吸収体は、前記高吸収性シートの表面の少なくとも一部を覆う親水性シートを更に備える、(1)の吸収体である。
(3)
前記第一の複合型不織布層及び/又は前記第二の複合型不織布層は、テンシロンでの引張強度試験において、25mm幅に形成した試験片を縦方向に2mm伸ばすのに必要な力が、1.5~5.0N/25mmである、(1)又は(2)の吸収体である。
(4)
前記第一の複合型不織布層及び/又は前記第二の複合型不織布層は、前記スパンボンド不織布の材質が、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリスチレンからなる群より選択される少なくとも1つである、(1)~(3)のいずれかの吸収体である。
(5)
前記第一の複合型不織布層及び/又は前記第二の複合型不織布層は、前記スパンボンド不織布の坪量が、7~20g/mであり、前記パルプ繊維ウェブの坪量が、30~70g/mであり、かつ、前記スパンボンド不織布と前記パルプ繊維ウェブとの重量構成比が、40/60~10/90である、(1)~(4)のいずれかの吸収体である。
(6)
前記第一の複合型不織布層及び/又は前記第二の複合型不織布層は、前記高吸収性シートの前記高吸収性ポリマーと接する面が、前記スパンボンド不織布及び前記パルプ繊維ウェブが水流交絡されており、前記複合型不織布層の前記水流交絡された面には凹凸が形成されており、前記凹凸が前記高吸収性ポリマーを保持する、(1)~(5)のいずれかの吸収体である。
(7)
前記高吸収性シートの前記開口部の幅方向の寸法が、1~15mmである、(1)~(6)のいずれかの吸収体である。
(8)
前記高吸収性シートの前記開口部が幅方向に複数設けられ、前記開口部の幅方向における配置間隔が、30~120mmである、(1)~(7)のいずれかの吸収体である。
(9)
前記高吸収性シートの前記開口部の長手方向の寸法が、前記高吸収性シートの長手方向の最大寸法に対して50~95%である、(1)~(8)のいずれかの吸収体である。
(10)
液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置された(1)~(9)のいずれかの吸収体と、を備え、前記着用者の肌側に配置されるトップシート側に、前記第一の吸収体が位置し、前記着用者の非肌側に配置されるバックシート側に、前記第二の吸収体が位置するように、前記吸収体が配置されている、吸収性物品である。
本発明によれば、吸収量が高く、繰り返し吸収時の吸収速度を維持でき、逆戻り量が少なく、かつ、体液の拡散性に優れ、良好な着用感を得ることができる吸収体、及びこれを備える吸収性物品を提供することができる。
図1は、第一の実施形態に係る吸収性物品の平面模式図である。 図2は、図1のX-X線における断面模式図である。 図3は、第一の複合型不織布層と第二の複合型不織布層と高吸収性ポリマーとの配置を示すための断面模式図である。 図4は、比較例1の吸収性物品の断面模式図である。 図5は、比較例2の吸収性物品の断面模式図である。 図6は、比較例3の吸収性物品の断面模式図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
さらに、本明細書において、「略」を付した用語は、当業者の技術常識の範囲内でその「略」を除いた用語の意味を示すものであり、「略」を除いた意味自体をも含むものとする。
図1は、第一の実施形態に係る吸収性物品の平面模式図であり、図2は、図1のX-X線における断面模式図であり、図3は、第一の複合型不織布層と第二の複合型不織布層と高吸収性ポリマーとの配置を示すための断面模式図である。
本実施形態に係る吸収性物品1は、吸収性物品1を着用したときに相対的に肌側に位置する、液透過性のトップシート20と、トップシート20に対向して配置され、吸収性物品1を着用したときに相対的に非肌側に位置する液不透過性のバックシート30と、トップシート20とバックシート30との間に配置された吸収体10と、トップシート20の肌側表面に設けられた一対の立体ギャザー40とを備える。吸収体10がトップシート20とバックシート30との間に挟まれた構造となり、尿等の体液はトップシート20を通して吸収体10に吸収及び保持される。吸収性物品1の用途やタイプに応じて、レッグギャザー、ウエストギャザー、サイドフラップ等を適宜設けることができる。
吸収体10は、吸収性物品1の着用者の体液を吸収及び保持するものであり、フラッフパルプを吸収基材として含有する第一の吸収体11と、フラッフパルプを含有しない第二の吸収体12と、を含む積層体である。そして、第二の吸収体12は、高吸収性シート13を含んでおり、高吸収性シート13は、親水性シート17で包まれている。吸収体10は、トップシート20側に第一の吸収体11が位置し、バックシート30側に第二の吸収体12が位置するように配置される。
高吸収性シート13は、スパンボンド不織布の表面上にパルプ繊維ウェブが積層された第一の複合型不織布層14と、スパンボンド不織布の表面上にパルプ繊維ウェブが積層された第二の複合型不織布層15と、第一の複合型不織布層14及び第二の複合型不織布層15の間に配置された高吸収性ポリマー16とを備えており、高吸収性シート13には、長手方向に延びる開口部18が設けられている。
吸収性物品1は、このような吸収体10を備えることにより、吸収量が高く、繰り返し吸収時の吸収速度を維持でき、逆戻り量が少なく、かつ、体液の拡散性に優れ、良好な着用感を呈することができる。さらに、吸収性物品1を薄型の使い捨て紙おむつ等に用いる場合、通常、紙おむつの大部分を占める吸収体10の薄型化が望まれるが、この吸収体10を用いることにより、吸収性物品1の薄型化及び軽量化を図ることもできる。
なお、特に断りがない限り、吸収性物品1の着用時とは、吸収性物品1の着用時及び着用後の少なくとも一方をいう。着用とは、吸収性物品1を身体に装着した状態をいう。吸収性物品1は、通常衣類の内部において身体に装着されるものであるが、吸収性物品1の少なくとも一部が外部に露出するように身体に装着してもよい。
また、吸収性物品1は、ベビー用又は成人用を問わず、軽失禁製品、尿取りパッド、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつ等として好適に用いることができるが、これらに限定されるものではなく、その他の吸収性物品とすることもできる。また、アウターとしての各種紙おむつと、インナーとしての吸収性物品1とを組み合わせて用いることもできる。したがって、吸収性物品1は、その用途に応じて、体液の流出を防ぐための立体ギャザー40を設けてもよい。
さらに、吸収性物品1の長手方向とは、吸収性物品1の長尺方向をいい、吸収性物品1の幅方向とは、長手方向に対して直交する方向である。吸収性物品1の厚み方向とは、トップシート20、吸収体10、及びバックシート30といった各部材の積層方向である。また、肌側面とは、吸収性物品1の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌を臨む面であり、非肌側面とは、吸収性物品1の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の衣服を臨む面である。体液とは、尿や血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。
吸収性物品1の長手方向の寸法は、特に限定されないが、例えば、100~800mmの範囲である。また、吸収性物品1の幅方向の寸法は、特に限定されないが、例えば、50~500mmの範囲である。吸収性物品1の寸法をこのような範囲に調整することにより、軽失禁パッド、尿取りパッド、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつ等に適した吸収性物品1とすることができる。
以下、各構成部材についてさらに詳しく説明する。なお、これらの構成部材は、シート状及び板状以外の立体構造を有していてもよい。
<トップシート>
トップシート20は、吸収体10の全面を覆うように設けられているが、これに限定されず、例えば、吸収体10の一部が露出する(後述する親水性シートを備える場合は、親水性シート17の一部が露出する)構成としてもよい。
トップシート20は、体液が吸収体10へ移動可能な液透過性を有する基材を用いることができる。液透過性のトップシート20としては、例えば、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の親水性の不織布;サーマルボンド/スパンボンド等の同種又は異種の不織布を積層した複合型不織布;ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム等からなる発泡フィルム、これらの2種以上の積層体である複合シート等が挙げられる。これらの中でも、体液の吸収体10への移行性(液透過性)、吸収性物品1内での体液の拡散性等の観点から、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布、サーマルボンド/スパンボンド複合型不織布等であることが好ましい。
トップシート20には、液透過性を向上させる観点から、その表面にエンボス加工又は穿孔加工を施してもよい。エンボス加工及び穿孔加工は、公知の方法によって実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシート20には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。
トップシート20の坪量は、特に限定されないが、強度、加工性、及び液戻り量の観点から、18g~400g/mであることが好ましい。トップシート20の形状は、特に限定されないが、体液が外に漏れないように吸収体10へ誘導できる形状であればよい。このような観点から、トップシート20は吸収体10を覆うように配置されていることが好ましい。
<立体ギャザー>
また、吸収性物品1は、図1に示すように、使用者の排泄した体液の横漏れを防止するため、吸収性物品1の長手方向に沿って、トップシート20の肌側面の両側端部に、一対の立体ギャザー40を備えている。吸収性物品1の幅方向における立体ギャザー40の幅方向一端は、バックシート30の肌側面の両側端部付近(又は非肌側面の両側端部付近)に固定されている。また、その幅方向途中部はトップシート20の肌側面の両側端部付近に固定され、その幅方向他端はトップシート20に固定されない自由端41となるように、立体ギャザー40が配置されている。
この自由端41付近に立体ギャザー用弾性伸縮部材を長手方向に沿って設けることで、立体ギャザー40の自由端41に起立性を付与し、着用者の体型に合わせて変形可能とすることができる。立体ギャザー40の幅方向一端の固定位置は、例えば、バックシート30の非肌側面の幅方向両端、トップシート20とバックシート30とを部分的又は全体的に接合した袋体の幅方向両端、トップシート20の肌側面の幅方向両端等が挙げられる。なお、本実施形態の吸収性物品1は、立体ギャザー40を含まない態様も包含する。
立体ギャザー用弾性伸縮部材としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状又は帯状の天然ゴム等が使用され、立体ギャザーシートとしては、疎水性繊維によって形成された撥水性又は液不透過性の不織布、例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布の積層体である複合型不織布等が使用される。
<バックシート>
バックシート30は、吸収体10が保持している体液が衣類を濡らしたり、皮膚表面に付着したりすることがないよう、通気性又は非通気性の液不透過性を有する基材を用いることができる。液不透過性のバックシート30としては、例えば、樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布との積層体である複合シート等が挙げられる。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂からなるフィルム、ポリエチレンとポリプロピレンとの複合フィルム等が挙げられる。複合シートに用いられる不織布としては、例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布とメルトブロー不織布との積層体である複合型不織布、スパンボンド不織布とメルトブロー不織布とスパンボンド不織布との積層体である複合型不織布等が挙げられる。
バックシート30の坪量は、特に限定されないが、強度及び加工性の観点から、15~40g/mであることが好ましい。また、着用時の蒸れを防止する観点から、通気性を有するバックシート30であることが好ましい。バックシート30に通気性を付与する方法は、特に限定されず、公知の方法を採用することができる。例えば、バックシート30の基材となる樹脂フィルムを多孔質化する方法、バックシート30の基材にエンボス加工を施す方法等が挙げられる。樹脂フィルムを多孔質化する方法の一例としては、樹脂にフィラーを含有させてフィルム化し、得られたフィルムからフィラーを除去する方法等が挙げられる。フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム等の無機塩が挙げられる。
<吸収体>
本実施形態に係る吸収体10は、相対的にトップシート20側に配置される第一の吸収体11と、相対的にバックシート30側に配置される第二の吸収体12との積層体である。
(第一の吸収体)
第一の吸収体11は、吸収基材としてフラッフパルプ(不図示)を含む吸収体であり、好ましくは、吸収基材としてのフラッフパルプと、吸収成分としての高吸収性ポリマー(不図示)と、を含む吸収体である。
フラッフパルプとしては、木材パルプ、合成繊維、ポリマー繊維、非木材パルプ等を綿状に解繊したものが挙げられる。フラッフパルプの坪量は、吸収性能及び肌触りの観点から、その坪量は、例えば50~800g/mの範囲である。本実施形態では、フラッフパルプと共に他の吸収基材を使用することができる。他の吸収基材としては、生理用ナプキン、おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に限定されないが、例えば、コットン、レーヨン、アセテート、ティシュ、吸収紙、親水性不織布等が挙げられる。
第一の吸収体11に使用される高吸収性ポリマー(Super Absorbent Polymer、「SAP」とも称される。)としては、体液を吸収し、かつ、体液の逆流を防止できるものであれば特に限定されず、例えば、ポリアクリル酸塩、ポリアスパラギン酸塩、(デンプン-アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸-ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン-無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等が挙げられる。これらの中でも、重量あたりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸塩であることが好ましく、ポリアクリル酸ナトリウムであることがより好ましい。SAPは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
SAPの形態としては、例えば、ゲルブロッキング等の発生を抑制する観点から、粒子状であることが好ましく、中位粒子径を有する粒子状であることがより好ましい。高吸収性ポリマーの中位粒子径は、例えば、50~600μmの範囲であることが好ましく、50~550μmの範囲であることがより好ましい。第一の吸収体11におけるSAPの坪量は、吸収性能及び肌触りの観点から、例えば、10~500g/mの範囲であることが好ましい。また、吸収体10中のSAP含有量は、例えば、第一の吸収体11全量の15~50質量%の範囲であることが好ましい。
第一の吸収体11の形態としては、例えば、吸収基材中にSAP粒子を混合分散して形成した積層マットの形態が挙げられる。また、SAP粒子の脱落防止や第一の吸収体11の形状の安定化の観点から、第一の吸収体11をキャリアシートに包んでもよい。キャリアシートとしては、例えば、ティシュ、吸収紙や、エアレイド不織布等の親水性不織布が挙げられる。第一の吸収体11の形状や各寸法は、吸収体10の形状や各寸法に準じる。
(第二の吸収体)
第二の吸収体12は、吸収基材としてフラッフパルプを含有しない積層体であり、高吸収性シート13を含むものである。高吸収性シート13は、スパンボンド不織布の表面上にパルプ繊維ウェブが積層された第一の複合型不織布層14と、スパンボンド不織布の表面上にパルプ繊維ウェブが積層された第二の複合型不織布層15とを有しており、その複層間に高吸収性ポリマー16が配置されている。
そして、高吸収性シート13には、長手方向に延びる開口部18が設けられている。体液の拡散性の観点から、開口部18の幅方向の寸法は、1~15mmであることが好ましい。この寸法の下限は5mm以上であることがより好ましい。また、この寸法の上限は12mm以下であることがより好ましい。そして、開口部18の長手方向の寸法は、高吸収性シート13の長手方向の最大寸法に対して50~95%であることが好ましい。この割合の下限は60%以上であることがより好ましい。また、この割合の上限は80%以下であることがより好ましい。さらに、開口部18が高吸収性シート13の幅方向に複数設けられていてもよく、この場合の開口部18の幅方向における配置間隔は、30~120mmであることが好ましい。この配置間隔の下限は60mm以上であることがより好ましい。また、この配置間隔の上限は100mm以下であることがより好ましい。
図2に示すように、第二の吸収体12は、高吸収性シートの表面の少なくとも一部を覆う親水性シート17を更に含むことが好ましい。また、図示はしないが、第二の吸収体12は、複数層の高吸収性シート13の積層体とし、これらを親水性シート17で包みこむ態様としてもよい。
第一の複合型不織布層14及び第二の複合型不織布層15(以下、これらを複合型不織布層14,15と総称することがある。)は、スパンボンド不織布と、このスパンボンド不織布の表面上に積層されたパルプ繊維ウェブとを含む。複合型不織布層14,15は、スパンボンド不織布と、スパンボンド不織布の少なくとも一方の表面に一体化したパルプ繊維ウェブとを含むことが好ましい。ここでいう「一体化」とは、少なくとも吸収性物品1の使用前後にスパンボンド不織布とパルプ繊維ウェブとが部分的でも剥離してその機能が大きく低減することがない状態にあることを意味する。
複合型不織布層14,15は、例えば、スパンボンド不織布及びパルプ繊維ウェブを積層して一体化する工程と、得られた積層体を必要に応じてロール等を用いて加圧及び/又は加熱する工程と、を含む製造方法により作製することができる。また、スパンボンド不織布及びパルプ繊維ウェブを、接着剤による接着又は縫製により一体化してもよい。また、スパンボンド不織布に対し、ウォータージェット(水流)とともにパルプ繊維ウェブを構成するパルプ繊維を噴射する水流交絡工程を含む製造方法によっても、複合型不織布層14,15が得られる。複合型不織布層14,15にはエンボス加工を施してもよい。
これらの製造方法のなかでも、外観、触感の柔らかさと強度の両立の観点から、水流交絡法を用いる方法が好ましい。水流交絡工程では、外観、触感の柔らかさ、及び効率のバランスの観点から、ウォータージェットを噴射するウォータージェットノズルの穴直径は、0.06~0.15mmであることが好ましく、かつ、ウォータージェットノズルの間隔が0.4~1.0mmであることが好ましい。
すなわち、複合型不織布層14,15の好適な態様としては、水流交絡による一体化物であることが挙げられる。具体的には、高吸収性シート13の高吸収性ポリマー16と接する面が、スパンボンド不織布及びパルプ繊維ウェブが水流交絡されていることが好ましい。このような水流交絡による一体化物は、例えば、スパンボンド不織布の表面に、バインダーを用いることなく、木材パルプ繊維をウォータージェットで交絡し、一体化することによって、パルプ繊維ウェブが設けられたパルプ含有複合型不織布として得ることができる。
複合型不織布層14,15がこのようなパルプ含有複合型不織布である場合、スパンボンド不織布の一方の表面において、このスパンボンド不織布を構成する繊維と木材パルプ繊維とが絡み合うことによってパルプ繊維ウェブが一体化されるとともに、木材パルプ繊維の一部が、スパンボンド不織布を厚み方向に突き抜けて他方の面に露出した状態になっており、スパンボンド不織布及びパルプ繊維ウェブを強固に結合させることができる。
さらに、複合型不織布層14,15の水流交絡された面(水流交絡面)には凹凸が形成されていることから、後述する高吸収性ポリマー16の固定に関して、この凹凸が高吸収性ポリマー16を保持することができる。これにより、複合型不織布層14,15上の高吸収性ポリマー16の位置ずれによる分布の偏りを防止することができる。例えば、高吸収性ポリマーが充填された従来の高吸収性シート(SAPシート)を吸収体として用いた場合、吸収体の内部に充填された高吸収性ポリマーが着用時の着用者の動作によって位置ずれしてしまい、これによって高吸収性ポリマーの分布に偏りが生じ、吸収性の低下や着用感の悪化が起きるといった不具合があったが、本実施形態によれば、このような不具合を防止することができる。
複合型不織布層14,15について、テンシロンでの引張強度試験において、25mm幅に形成した試験片を縦方向に2mm伸ばすのに必要な力(引張強度)は特に限定されないが、1.5~5.0N/25mmであることが好ましい。
複合型不織布層14,15について、スパンボンド不織布とパルプ繊維ウェブとの重量構成比(不織布/パルプ繊維ウェブ;質量%基準)は、40/60~10/90の範囲であることが好ましい。この重量構成比が40/60以上であることにより、パルプ繊維ウェブを十分に充填することができ、風合いや汗の吸収性が一層良好になり、蒸れにくくすることができる。また、この重量構成比が10/90以下であることにより、複合型不織布層14,15の硬さが硬くならず、柔らかさが優れたものとなる。このような観点から、この重量構成比の下限は35/65以上であることがより好ましい。また、この重量構成比の上限は25/75以下であることがより好ましい。
以下、複合型不織布層14,15を構成するスパンボンド不織布及びパルプ繊維ウェブについて説明する。
スパンボンド不織布を用いることによって、パルプ繊維ウェブに対する支持性、並びに複合型不織布層14,15の全体の強度、柔らかさ、及び風合い等が優れたものとなる。このような観点から、スパンボンド不織布は、スパンボンド不織布の材質が、ナイロン(商標名)、ビニロン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリスチレンからなる群より選択される少なくとも1つの合成樹脂を好ましく用いることができる。例えば、スパンボンド不織布は、これらの材質からなる合成樹脂繊維から構成されるものを用いることができ、2種以上の合成樹脂繊維から構成されているものを用いることもできる。
また、スパンボンド不織布の製法は特に限定されず、例えば、スパンボンド法、メルトブロー法、又はフラッシュ紡糸法等によって作製された不織布を用いることができる。さらに、スパンボンド不織布は、界面活性剤等の公知の親水剤によって親水処理されていてもよい。このような親水処理により、体液がスパンボンド不織布を通液して、パルプ繊維ウェブに到達しやすくすることができる。
スパンボンド不織布の坪量は、7~20g/mの範囲であることが好ましい。この下限は10g/m以上であることがより好ましい。また、この上限は17g/m以下であることがより好ましい。そして、パルプ繊維ウェブの坪量は、30~50g/mの範囲であることが好ましい。この下限は35g/m以上であることがより好ましい。また、この上限は45g/m以下であることがより好ましい。スパンボンド不織布及びパルプ繊維ウェブの各坪量を、このような範囲とすることにより、複合型不織布層14,15の坪量を、適切な範囲に調整することが容易になる。
パルプ繊維ウェブは、良好な体液吸収性を有することから、例えば、スパンボンド不織布を局所的に通過した体液を素早く拡散させ、吸収体10の全領域に体液を容易に拡散させることができる。したがって、スパンボンド不織布が吸収体10の外側に位置し、パルプ繊維ウェブが吸収体10の内側に位置していることが好ましい。
パルプ繊維ウェブは、パルプ繊維を主体とする不織布を特に限定なく用いることができる。パルプ繊維としては、特に限定されないが、ラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルース、ダグラスファー等の針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)であることが好ましい。NBKPは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、パルプ繊維ウェブの坪量は、特に限定されないが、均一性、触感、吸収性等の観点から、30~70g/mであることが好ましい。
第一の複合型不織布層14及び第二の複合型不織布層15は、同一の層構造であってもよいし、異なる層構造であってもよい。
第一の複合型不織布層14及び第二の複合型不織布層15の間に配置される高吸収性ポリマー(SAP)16は、体液を吸収でき、かつ、その逆流を防止できるものであればよく、その材料は特に限定されない。高吸収性ポリマー16の材料としては、例えば、ポリアクリル酸塩、ポリアスパラギン酸塩、(デンプン-アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸-ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン-無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等が挙げられる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸塩であることが好ましく、ポリアクリル酸ナトリウムであることがより好ましい。
また、粉体としての流動性が悪い微粉末の高吸収性ポリマー16の使用を避けることにより、吸収に関する基本性能を高め、かつ、第二の吸収体12が硬くなることにより発生するごつごつ又はザラザラとした触感を低減する観点から、高吸収性ポリマー16の中位粒子径は、50~600μmであることが好ましく、100~500μmであることがより好ましい。
例えば、第一の複合型不織布層14におけるパルプ繊維ウェブの表面に所定の坪量で高吸収性ポリマー16を配置し、その固着域に位置する高吸収性ポリマー16を固着させた後、第二の複合型不織布層15のパルプ繊維ウェブを重ね合わせ、その四囲の縁辺を接合し、さらにその固着域と非固着域の境界を接合することによって、高吸収性ポリマー16を所定の位置に配置することができる。
この接合方法としては、例えば、ホットメルト接着剤による接着、熱融着、超音波接着等が挙げられる。例えば、上述した固着域と非固着域との境界の接合にホットメルト接着剤を用いる場合は、第一の複合型不織布層14のパルプ繊維ウェブ表面の幅方向に延びる2つの所定域に、あらかじめホットメルト接着剤を塗布する。そして、第二の複合型不織布層15のパルプ繊維ウェブを重ね合わせた後に、これら2つの所定域を加熱して接合すればよい。
さらに、第二の吸収体12は、高吸収性シート13を親水性シート17によって覆うことが好ましい。第二の吸収体12が、親水性シート17を備えることで、吸収体10の形状の更なる安定化や、高吸収性ポリマー16の更なる脱落防止を図ることができる。親水性シート17は、高吸収性シート13の少なくとも一部を覆う構成であればよいが、高吸収性ポリマー16の安定的な配置及び脱落防止の観点から、その全体を覆うように配置されていることが好ましい。
親水性シート17の材料は、親水性を有するものであればよく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布等が挙げられる。親水性シート17は複数用いてもよく、その場合、複数の親水性シート17の基材は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
以上説明してきたように、本実施形態に係る吸収体10及びこれを備える吸収性物品1は、薄型でありながら、吸収量が高く、繰り返し吸収時の吸収速度を維持でき、逆戻り量が少なく、かつ、体液の拡散性に優れ、良好な着用感を得ることができるものである。
吸収体10及びこれを備える吸収性物品1の好適な態様として、繰り返し吸収速度については、底面140×100mm、外径40mm、内径35mm、重量1400gの治具を用いて、荷重下で150mLの生理食塩水を10分間隔で3回注水し、3回目の注水分150mLを吸収するのに要する時間は、50秒未満であることが好ましく、45秒以下であることがより好ましく、40秒以下であることが更に好ましい。また、体液の拡散性については、底面140×100mm、外径40mm、内径35mm、重量1400gの治具を用いて、荷重下で150mLの生理食塩水を10分間隔で3回注水した後、生理食塩水を吸収した領域の最大長さが、280mmを超えていることが好ましく、300mm以上であることがより好ましく、320mm以上であることが更に好ましい。
<吸収性物品の製造方法>
吸収性物品1の製造方法としては、特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。例えば、液透過性のトップシート20、吸収体10、及び液不透過性のバックシート30をこの順に積層し、トップシート20及びバックシート30の一部又は全周を、ホットメルト接着剤、ヒートエンボス、超音波エンボス、又は高周波エンボス等によって固定することで、吸収性物品1を製造することができる。このようにして得られる吸収性物品1は、例えば、包装体に個別包装した後、長手方向に3つ折りにして折り畳めばよい。
以下の実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
図1~図3に示す吸収体10及び吸収性物品1(実施例1)、図4に示す吸収体100及び吸収性物品A(比較例1)、図5に示す吸収体200及び吸収性物品B(比較例2)、並びに図6に示す吸収体300及び吸収性物品C(比較例3)をそれぞれ作製した。そして、各吸収体及び各吸収性物品について、生理食塩水を用いて、総吸収量、繰り返し吸収速度、液戻り量、拡散長さ、及び着用感を評価した。
(実施例1)
以下に示すトップシート20、バックシート30、及び第一の複合型不織布層14及び第二の複合型不織布層15を準備して、図1~図3に示す構成を有する吸収体10及び吸収性物品1を作製した。
まず、トップシート20として液透過性のエアスルー不織布(坪量20g/m)を用い、バックシート30として液不透過性の通気性ポリエチレンフィルム(坪量35g/m)を用いた。
そして、第二の吸収体12は以下の方法によって作製した。まず、スパンボンド不織布(ポリプロピレン製、1枚当たりの坪量15g/m)とパルプ繊維ウェブ(1枚当たりの坪量40g/m)とを、ウォータージェットで交絡し、一体化させることによって、スパンボンド不織布/パルプ繊維ウェブの重量構成比(質量%基準)が30/70であるパルプ含有複合型不織布シートを得た。このような水流交絡法によって得られたパルプ含有複合型不織布シートを、第一の複合型不織布層14、第二の複合型不織布層15として用いた。なお、このパルプ含有複合型不織布シートは、スパンボンド不織布の表面にパルプ繊維ウェブが一体化されており、水流交絡面には凹凸が形成されているものであった。そして、このパルプ含有複合型不織布シートは、テンシロンでの引張強度試験において、25mm幅に形成した試験片を縦方向に2mm伸ばすのに必要な力を測定したところ、1.5~5.0N/25mmの範囲内にあることが確認された。
続いて、第一の複合型不織布層14及び第二の複合型不織布層15のパルプ繊維ウェブが設けられたスパンボンド不織布上に高吸収性ポリマー(SAP;ポリアクリル酸ナトリウム製、坪量380g/m)を分散配置させた。そして、これらを重ね合わせ、固着担持させることによって、高吸収性シート13を得た。
さらに、親水性シート17であるエアスルー不織布(幅方向寸法140mm、長手方向寸法300mm、坪量50g/m)を内三つ折りにし、そこに高吸収性シート13を配置した。そして、高吸収性シート13の全面が親水性シート17によって包み込まれるように被覆して、第二の吸収体12を得た(表1の「複合型不織布+SAP」、図3参照)。
表1に示す第一の吸収体11(「フラッフパルプ+SAP」)と第二の吸収体12(「複合型不織布+SAP」)とを積層し、ホットメルト接着剤により部分的に固着し、吸収体10を得た。得られた吸収体10と、トップシート20とバックシート30とを用い、図1~図3に示す構成を有する吸収性物品1を得た。なお、第一の吸収体11で用いられたSAPは、第二の吸収体12に用いられたSAPと同じである。
(比較例1)
表1に示す条件に変更した以外は実施例1と同様にして、図4に示す構成を有する吸収体100及び吸収性物品Aを得た。吸収性物品Aの第一の吸収体110は、実施例1の吸収性物品1の第二の吸収体12と同じである(表1参照)。吸収性物品Aの第二の吸収体120は、実施例1の吸収性物品1の第一の吸収体11と同じものである(表1参照)。すなわち、実施例1とは、第一の吸収体11と第二の吸収体12の配置の上下が異なるものである。
(比較例2)
表1に示す条件に変更した以外は実施例1と同様にして、図5に示す構成を有する吸収体200及び吸収性物品Bを得た。吸収性物品Bの第一の吸収体210は、実施例1の吸収性物品1の第一の吸収体11と同じである(表1参照)。吸収性物品Bの第二の吸収体220は、表1に示すフラッフパルプ量及びSAP量を有する吸収体である。
(比較例3)
表1に示す条件に変更した以外は実施例1と同様にして、図6に示す構成を有する吸収体300及び吸収性物品Cを得た。吸収性物品Cの第一の吸収体310は、表1に示すフラッフパルプ量及びSAP量を有する吸収体である。吸収性物品Cの第二の吸収体320は、実施例1の吸収性物品1の第一の吸収体11と同じである(表1参照)。
実施例1及び比較例1~3で得られた各吸収体及び吸収性物品について、以下の方法に準拠して、製品厚さ、総吸収量、繰り返し吸収速度、液戻り量、拡散長さ、及び着用感を評価した。
(製品厚さの測定)
実施例1及び比較例1~3の各吸収性物品の厚みを、70gf/cm荷重下で測定した。
(総吸収量の測定)
あらかじめ重量を測定した実施例1及び比較例1~3の各吸収体を、生理食塩水に完全に浸かるように5分間浸漬させた。浸漬から5分後、吸収体を金網の上において30秒水切りをして、吸収後の重量を測定し、吸収前後の重量差を計測することで、総吸収量(g)を測定した。
(繰り返し吸収速度の測定)
底面140×100mm、外径40mm、内径35mm、重量1400gの治具を用いて、荷重下150mLの生理食塩水を10分間隔で3回注水し、3回目の注水分150mLを吸収するのに要した時間を測定した。
(液戻り量の測定)
繰り返し吸収速度の測定試験における注水3回目の測定終了時から10分経過後に、35gf/cmの荷重条件の下、円形定性ろ紙(アドバンテック東洋社製、ADVANTEC No.2、直径55mm)に1分間で逆戻り吸収された水分量を測定した。
(拡散長さの測定)
繰り返し吸収速度の測定試験における注水3回目の測定終了後に、生理食塩水を吸収した領域の最大長さを測定した。
(着用感、装着から交換まで)
20名のモニターテストを実施し、下記の基準で着用感を評価した。
○:「着用感が良い」が16人以上20人以下であった。
△:「着用感が良い」が11人以上15人以下であった。
×:「着用感が良い」がいないか、1人以上10人以下であった。
表1に、実施例1及び比較例1~3の各吸収性物品(製品)及び各吸収体の条件、並びにこれらの評価結果を示す。
Figure 2022007744000002
表1に示すように、実施例1の吸収性物品1は、薄型でありながら、吸収量が高く、繰り返し吸収時の吸収速度を維持でき、逆戻り量が少なく、かつ、体液の拡散性に優れ、良好な着用感を得ることができることが少なくとも確認された。
1:吸収性物品、10:吸収体、11:第一の吸収体、12:第二の吸収体、13:高吸収性シート、14:(第一の)複合型不織布層、15:(第二の)複合型不織布層、16、16a,16b,16c,16d:高吸収性ポリマー、17:親水性シート、18:(第二の吸収体の)開口部、20:トップシート、30:バックシート、40:立体ギャザー、41:(立体ギャザーの)自由端、A,B,C:吸収性物品、100,200,300:吸収体、110,210,310:第一の吸収体、120,220,320:第二の吸収体

Claims (10)

  1. 吸収性物品に用いられ、前記吸収性物品の着用者の体液を吸収及び保持する吸収体であって、
    前記着用者の肌側に配置される、フラッフパルプを吸収基材として含有する第一の吸収体と、
    前記着用者の非肌側に配置される、フラッフパルプを含有しない第二の吸収体と、を含む積層体であり、
    前記第二の吸収体は、高吸収性シートを含み、
    前記高吸収性シートは、スパンボンド不織布の表面上にパルプ繊維ウェブが積層された第一の複合型不織布層と、スパンボンド不織布の表面上にパルプ繊維ウェブが積層された第二の複合型不織布層と、前記第一の複合型不織布層及び前記第二の複合型不織布層の間に配置された高吸収性ポリマーと、を備え、
    前記高吸収性シートには、長手方向に延びる開口部が設けられている、
    吸収体。
  2. 前記第二の吸収体は、前記高吸収性シートの表面の少なくとも一部を覆う親水性シートを更に備える、
    請求項1に記載の吸収体。
  3. 前記第一の複合型不織布層及び/又は前記第二の複合型不織布層は、テンシロンでの引張強度試験において、25mm幅に形成した試験片を縦方向に2mm伸ばすのに必要な力が、1.5~5.0N/25mmである、
    請求項1又は2に記載の吸収体。
  4. 前記第一の複合型不織布層及び/又は前記第二の複合型不織布層は、
    前記スパンボンド不織布の材質が、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリスチレンからなる群より選択される少なくとも1つである、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の吸収体。
  5. 前記第一の複合型不織布層及び/又は前記第二の複合型不織布層は、
    前記スパンボンド不織布の坪量が、7~20g/mであり、
    前記パルプ繊維ウェブの坪量が、30~70g/mであり、かつ、
    前記スパンボンド不織布と前記パルプ繊維ウェブとの重量構成比が、40/60~10/90である、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の吸収体。
  6. 前記第一の複合型不織布層及び/又は前記第二の複合型不織布層は、
    前記高吸収性シートの前記高吸収性ポリマーと接する面が、前記スパンボンド不織布及び前記パルプ繊維ウェブが水流交絡されており、
    前記複合型不織布層の前記水流交絡された面には凹凸が形成されており、前記凹凸が前記高吸収性ポリマーを保持する、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の吸収体。
  7. 前記高吸収性シートの前記開口部の幅方向の寸法が、1~15mmである、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の吸収体。
  8. 前記高吸収性シートの前記開口部が幅方向に複数設けられ、
    前記開口部の幅方向における配置間隔が、30~120mmである、
    請求項1~7のいずれか一項に記載の吸収体。
  9. 前記高吸収性シートの前記開口部の長手方向の寸法が、前記高吸収性シートの長手方向の最大寸法に対して50~95%である、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の吸収体。
  10. 液透過性のトップシートと、
    液不透過性のバックシートと、
    前記トップシート及び前記バックシートの間に配置された請求項1~9のいずれか一項に記載の吸収体と、
    を備え、
    前記着用者の肌側に配置されるトップシート側に、前記第一の吸収体が位置し、前記着用者の非肌側に配置されるバックシート側に、前記第二の吸収体が位置するように、前記吸収体が配置されている、
    吸収性物品。
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