JP2021052282A - 撮像装置、撮像装置の制御方法、及びプログラム - Google Patents

撮像装置、撮像装置の制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】周辺光量低下の改善と信号増幅による画質劣化の発生の抑制を目的とする。【解決手段】露出制御を行うための構成の制御値の組み合わせをプログラミングしてあるプログラム線図を複数有する撮像装置(100)は、周辺光量低下を補正するための補正増幅量を取得する補正量取得手段(270c)と、補正増幅量に基づいて撮影画像に周辺光量補正処理を行う補正手段(240b)と、撮影画像の露出状態を制御するための信号増幅量を含む制御値を取得する制御値取得手段(270d)と、補正増幅量と信号増幅量とに基づいて、複数のプログラム線図の中から所定のプログラム線図を選択する選択手段(270e)と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像を撮像する撮像装置の制御技術に関する。
レンズを介して光学像を得ることで被写体を撮影する撮像装置では、撮影された画像において、その画像の中心部から画像周辺部にかけて光量が低下する周辺光量低下現象が発生する。周辺光量低下現象は、撮像装置が備えるレンズの特性と撮像素子の特性との関係で決まることが知られている。具体的には、有効像円に対する撮像素子の位置との関係で、周辺光量の低下量が一意的に決まる。また、周辺光量の低下量は絞り値にも依存し、開放側において光量低下が顕著である。周辺光量低下を改善するために、絞り値に応じて、像の画面中心から周辺にかけての光量低下分を補正するような周辺光量補正の技術が知られている。ただしこの技術では画像周辺部の信号を増幅させるため、画面周辺部の信号量とノイズの比率(以下S/Nとする)が画面中央部のS/Nに対して低下してしまうという問題がある。そこで、周辺光量低下に対する補正量が所定量を超えた場合に、周辺光量低下の補正量が小さくなるようなプログラム線図に切り替えることで、S/Nの低下を抑える手法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2009−4967号公報
また撮像装置では、前述した周辺光量補正の他にも、信号増幅を伴う処理が行われる。このため、特許文献1に記載の手法の場合、周辺光量低下に対する補正量が所定量を超えてプログラム線図が切り替えられるまでに、信号増幅による影響で画質劣化が生ずることがある。
そこで、本発明は、周辺光量低下を改善しつつ、信号増幅による画質劣化の発生を抑制可能にすることを目的とする。
本発明は、露出制御を行うための構成の制御値の組み合わせをプログラミングしてあるプログラム線図を複数有する撮像装置であって、周辺光量低下を補正するための補正増幅量を取得する補正量取得手段と、前記補正増幅量に基づいて撮影画像に周辺光量補正処理を行う補正手段と、撮影画像の露出状態を制御するための信号増幅量を含む制御値を取得する制御値取得手段と、前記補正増幅量と前記信号増幅量とに基づいて、前記複数のプログラム線図の中から所定のプログラム線図を選択する選択手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、周辺光量低下を改善しつつ、信号増幅による画質劣化の発生を抑制可能となる。
撮像装置の構成例を示すブロック図である。 周辺光量補正とプログラム線図変更の流れを示すフローチャートである。 ISO1600でのプログラム線図を示す図である。 多重露光撮影の流れを示すフローチャートである。 撮像装置で撮影された画像例を示す図である。 撮像装置で撮影された画像の領域分割例を示す図である。 多重露光撮影を実施した場合のプログラム線図変更例の説明図である。
本発明の実施形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例にすぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
図1は、本実施形態の撮像装置100の構成例を示したブロック図である。
<第1の実施形態>
第1の実施形態の撮像装置100において、レンズ110は被写体等の光像を撮像素子200上に形成する。撮像素子200は、光電変換機能を有するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子である。絞り120は、撮像素子200への入射光量を調整する。絞り120は絞り駆動モーター130により駆動されることで絞り値が変更される。絞り駆動モーター130は絞り駆動装置140により駆動される。絞り状態検出器150は、絞り120の状態、つまり絞り120がどのような絞り値(絞り位置)の状態になっているかを検出する。
素子駆動装置210は、撮像素子200から光電変換により得られた信号を読み出すとともに、撮像素子200の蓄積時間を制御することで電子シャッター機能を実現する。また、素子駆動装置210は、撮像素子200を、レンズ110の光軸に対して直交する方向や光軸回りに回転する方向に移動させることで、手ブレ等による撮像装置のブレを解消するようないわゆるイメージャ防振機構をも有している。
SH/AGC回路220は、撮像素子200で光電変換された信号をサンプリングし、且つその信号を電気的に増幅させる、サンプルホールド/AGC(感度制御)回路である。A/D変換器230は、SH/AGC回路220の出力であるアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器である。A/D変換器230から出力されたデジタル信号(以下、撮像信号あるいは撮像画像とよぶ)は信号処理部240に送られる。
信号処理部240は、撮像信号に対して各種画像処理を行うことで画像信号(撮影画像)を生成するカメラ信号処理装置である。本実施形態の場合、信号処理部240には、輝度取得部240a、画像合成部240c、および周辺光量補正部240bの各機能部が含まれている。
輝度取得部240aは、A/D変換器230からの撮像信号を受け取ると、その撮像信号における撮像画像の各画素の輝度値を取得する。
周辺光量補正部240bは、撮影された画像に対して周辺光量補正処理を行う。すなわち周辺光量補正部240bは、撮像画像の中心から周辺にかけての光量低下を補正することで光量特性を平坦化する周辺光量補正処理を行う。
画像合成部240cは、複数枚以上の画像を合成する画像合成処理を行う。
メモリ250は信号処理部240で処理された画像データを一時的に記憶する。記録媒体260は、動画や静止画のデータを記録する。
表示装置280は、画像やユーザインタフェース用の画面等を表示する。
加速度センサ290は、三次元空間内における撮像装置100の動きを計測するセンサである。加速度センサ290は、検出した計測データをマイコン270に渡す。
マイコン270は、信号処理部240に処理命令を出すマイクロコンピュータである。本実施形態の場合、マイコン270には、評価値取得部270a、防振制御部270b、補正量取得部270c、制御値取得部270d、および選択部270eの各機能部が形成されている。
評価値取得部270aは、撮影された画像が適正な露出状態であるかどうかを判定するための露出評価値を算出する。本実施形態の場合、評価値取得部270aは、輝度取得部240aから送られてきた画素毎の輝度値から、撮像画像が適正な露出状態であるかどうかを判定するための露出評価値を算出する。
防振制御部270bは、加速度センサ290が検出した撮像装置100の動きの計測データを基に、素子駆動装置210が撮像素子200を移動させるイメージャ防振のための駆動量、つまり撮像装置100のブレ補正のための補正量を算出する。以下、ブレ補正のための補正量(イメージャ防振のための駆動量)をIS駆動量とよぶ。
補正量取得部270cは、周辺光量補正のための補正量をレンズ特性から算出する。本実施形態の場合、補正量取得部270cは、予め取得したレンズ特性を表す情報と、絞り状態検出器150の出力である現在の絞り値に関する情報とを取得する。そして、補正量取得部270cは、それらレンズ特性および絞り値の情報を基に、当該絞り値において生じている周辺光量低下を補正するために必要とされる周辺光量補正量としての補正増幅量(ゲイン増幅量)を算出する。
制御値取得部270dは、撮像装置100において設定されている撮影設定値と、評価値取得部270aで取得された露出評価値とに基づいて、信号増幅(ゲイン増幅)を含む撮影制御値を取得する。本実施形態の場合、制御値取得部270dは、評価値取得部270aで算出した評価値を基に、プログラム線図に沿った露出制御を行うための信号増幅を含む撮影制御値を生成して出力する。
選択部270eは、制御値取得部270dで取得された露出制御のための信号増幅量と、補正量取得部270cで算出された周辺光量補正のための補正増幅量とに基づいて、適切なプログラム線図の選択、および、周辺光量補正を実施するかどうかの判定を行う。本実施形態の場合、選択部270eは、周辺光量補正のためのゲイン増幅量(補正増幅量)と撮影設定値に応じたゲイン増幅量(信号増幅量)とに基づいて、ノイズ判定値を算出する、ノイズ判定値算出機能を有する。そして、選択部270eは、算出したノイズ判定値が所定量以上の場合、既に設定されているプログラム線図を、絞り値がより小絞り側となっている所定のプログラム線図に切り換える。
なお、プログラム線図とは、露出制御を行うための構成の制御値の組み合わせをプログラミングしてあるプログラムである。すなわち、プログラム線図は、撮影画像の明るさについて、絞り値と、蓄積時間(電子シャッターのシャッタースピード)と、AGCにおけるゲイン増幅量(信号増幅量)とを、どのように組み合わせて制御するかを決めるための線図である。撮像装置100の選択部270eは、プログラム線図を複数有しており、それら複数のプログラム線図のなかから、絞り値、シャッタースピード(蓄積時間)、およびAGCの制御値(ゲイン)の適切な組み合わせのプログラム線図を選択可能となされている。本実施形態の場合、後述するように、選択部270eは、撮像装置100の撮影設定値に応じたゲイン増幅量(信号増幅量)と周辺光量補正のためのゲイン増幅量(補正増幅量)とに基づき、絞り値が小絞り側の所定のプログラム線図を選択可能となされている。なおここでは、露出制御のための構成として、絞り値、シャッタースピード、AGCのゲインを制御する構成を例に挙げたが、これらに限られるわけではなく、NDフィルタ等を制御する構成が加えられてもよい。
図2は、本実施形態の撮像装置100における周辺光量補正処理およびプログラム線図選択の判定処理の流れを示したフローチャートである。また図3は、撮像装置100の撮影設定としてISO感度が1600に設定されている場合のプログラム線図を表している。以下、プログラム線図のうち絞り値を例に挙げて説明する。被写体が暗くなるほど、絞り値は小さく(絞りの開口径は大きく)なり、被写体が明るくなるほど、絞り値は大きく(絞りの開口径は小さく)なる。図3において、絞り値に関する点線は絞り値が大きい(小絞り)側のプログラム線図を表しており、実線は小絞り側のプログラム線図ではない通常のプログラム線図を表しているとする。
まずステップS101の処理として、補正量取得部270cは、現在の絞り値とイメージャ防振のためのIS駆動量とから周辺光量の低下量を算出し、その周辺光量低下の補正に必要とされる周辺光量補正量(補正増幅量)を決定する。
次にステップS102に進むと、選択部270eは、プログラム線図を切り替える(変更する)か、または周辺光量補正処理を実施するかを判定する。ステップS102の判定処理において、選択部270eは、まず下記の式(1)の算出式によりノイズ判定値を求める。なお式(1)中のNVはノイズ判定値、IGはIS0感度設定に応じたゲイン増幅量(信号増幅量)、PGは周辺光量補正のためのゲイン増幅量(補正増幅量)を示している。
NV=IG×PG 式(1)
そして選択部270eは、式(1)により算出したノイズ判定値と、予め決められた所定量(増幅量の上限値)とを比較し、その比較結果を基に、周辺光量補正を実施するか、またはプログラム線図を変更するか(切り替えるか)を決定する。選択部270eは、ノイズ判定値が所定量より下回る場合には周辺光量補正を実施すると決定してステップS103に処理を進める。一方、ノイズ判定値が所定量以上である場合、選択部270eは、プログラム線図の変更を行うかをさらに決定するためのステップS104以降に処理を進める。
ステップS103に進んだ場合、選択部270eは、図3中に実線で示された通常のプログラム線図を選択し、周辺光量補正部240bに対して周辺光量補正を実施するように指示する。これより、周辺光量補正部240bでは、画像に対して周辺光量補正処理が行われる。
一方、ステップS104に進むと、選択部270eは、撮像装置100における撮影設定モードを確認し、撮影設定モードがAV値固定モード(絞り値固定モード)であるかを判定し、AV値固定モードである場合にはステップS109に処理を進める。ここで、絞りが固定される設定の際に絞りを変更してしまうと、ユーザが意図していない画像が撮影されることになる。このため、AV値固定モードの場合、選択部270eは、プログラム線図を切り替ないようにすることで、ユーザの設定が優先されるようにする。一方、撮影設定モードがAV値固定モードでない場合、選択部270eは、ステップS105に処理を進める。
ステップS105に進むと、選択部270eは、撮影画像がクロップされているかどうか判定し、クロップされている場合にはステップS109に処理を進める。すなわち、クロップされている場合、光量低下している周辺領域が撮影画像の範囲外になり周辺光量補正が必要なくなる可能性が高い。このため、クロップされている場合、選択部270eはプログラム線図を切り替ないようにする。一方、クロップされていない場合、選択部270eは、ステップS106に処理を進める。
ステップS106に進むと、選択部270eは、撮像装置100が三脚に設置されているかどうかを判定し、三脚に設置されている場合にはステップS109に処理を進める。一方、撮像装置100が三脚に設置されていない場合、選択部270eは、ステップS107に処理を進める。
ステップS107に進むと、選択部270eは、防振制御部270dからIS駆動量を取得し、IS駆動量が所定量以上であるかどうかを判定し、IS駆動量が所定量以上である場合にはステップS109に処理を進める。一方、IS駆動量が所定量未満である場合、選択部270eは、ステップS108に処理を進める。
ステップS108に進むと、選択部270eは、プログラム線図を図3中に点線で示した小絞り側のプログラム線図に変更し、また周辺光量補正部240bに対して周辺光量補正を行わないように指示する。絞り値を大きくして小絞りとすることで、周辺光量低下現象が軽減される。なお、小絞り側のプログラム線図に変更された場合、絞り値が小絞りになることで撮影画像は暗くなるが、これを補うためにIS0感度を上げてしまうと、これによりノイズが増えてしまい、小絞り側のプログラム線図に変更した意味がなくなってしまう。そのため、小絞り側のプログラム線図に変更した場合には、シャッタースピードを遅く(露光時間を長く)する必要がでてくる。このため、図2のフローチャートでは、ステップS108における小絞り側のプログラム線図への変更よりも、ステップS106での三脚設置およびステップS107での大きいIS駆動量によるブレ軽減を優先させるような処理となっている。ステップS108の後は、ステップS109に進む。
ステップS109に進むと、マイコン270は、次のフレームがあれば処理をステップS101に戻し、次のフレームがなければ図2のフローチャートの処理を終了する。
ここで例えばf値を1.4、ノイズ判定値に対する所定量を3と設定し、またf値が1.4のときの周辺光量低下を補正するための最大補正増幅量(最大補正ゲイン)が1.2であるレンズが使用される場合を挙げてプログラム線図を変更する場合を考えてみる。例えばISO感度が800で信号増幅量のゲインが2である場合、ノイズ判定値は2.4(=1.2×2)になり、ノイズ判定値に対する所定量の3を下回るので、選択部270eは、通常プログラム線図を選択する。また例えばISO感度が1600で信号増幅量のゲインが4の場合、ノイズ判定値は4.8(=1.2×4)になり、ノイズ判定値に対する所定量の3以上になるので、選択部270eは、小絞り側のプログラム線図に切り替える。
なお、周辺光量補正においてレンズ特性とIS駆動量を考慮した場合、周辺光量補正および露出変更の制御が複雑になり、安定した露出変化が得られなくなってしまう場合がある。したがって、補正量取得部270cでは、画像の連続性、つまり違和感のない露出変化になるようにするために、IS駆動量を最大補正量として絞り値のみで周辺光量補正量を算出してもよい。また本実施形態では、撮像素子200を移動させるイメージャ防振機構を例に挙げて、IS駆動量を、撮像素子200を移動させるための駆動量としているが、防振機構はこの例に限られず、レンズを光軸に対して直交する方向に移動させるレンズ防振機構でもよい。レンズ防振機構が用いられる場合、IS駆動量はレンズを移動させるための駆動量となる。また、イメージャ防振とレンズ防振を協働させてブレ補正を行う場合にも本実施形態は適用可能である。さらに、小絞り側のプログラム線図に切り替えた後でも周辺光量補正をかけ続けてもよい。
以上説明したように、本実施形態の撮像装置100では、周辺光量補正量とISO感度設定値とに基づいてプログラム線図を切り替える。すなわち撮像装置100は、撮影設定に応じた信号増幅量と周辺光量補正の補正増幅量の両方を加味してプログラム線図を切り替えることで、周辺光量低下を改善しつつ信号増幅に伴う信号対ノイズ比(S/N)の低下による画質劣化の発生を抑制できる。
<第2の実施形態>
図4は、第2の実施形態の撮像装置100において、多重露光撮影の際の周辺光量補正の実施およびプログラム線図変更の判定処理の流れを示すフローチャートである。第2の実施形態の撮像装置100の構成は図1と同様であるため、その図示と各構成の説明は省略する。
まずステップS201の処理として、マイコン270は、撮像素子200を制御して撮像を行わせてRaw画像を取得させ、そのRaw画像のデータが信号処理部240に入力される。
次にステップS202の処理として、信号処理部240では、Raw画像に対する各種画像処理により撮影画像を生成し、その撮影画像を複数の小領域に分割する。図5は撮影画像500の一例を示し、図6は図5の撮影画像500を複数の小領域601毎に分割した後の画像600を示している。
次にステップS203に進むと、マイコン270の補正量取得部270cは、絞り値とIS駆動量とを基に小領域毎の周辺光量低下量を算出して、周辺光量補正に必要とされる周辺光量補正量を決定する。
次にステップS204に進むと、選択部270eは、式(3)により、撮影設定に応じて決定されたISO設定感度のゲイン増幅量と、ステップS203で算出された周辺光量補正量のゲイン増幅量との加算または乗算によりトータル増幅量を算出する。さらに、選択部270eは、式(4)により、撮影の度にトータル増幅量を積算し、その積算トータル増幅量を算出する。式(3)中のTGはトータル増幅量を示し、IGはISO感度設定によるゲイン増幅量を、PGは周辺光量補正によるゲイン増幅量を示している。式(4)中のTTGは積算トータル増幅量を示し、f(i)はi枚目の画像におけるトータル増幅量、Nは撮影枚数を表している。
TG=IG×PG 式(3)
Figure 2021052282
ここで例えば、1枚目の画像のISO感度のゲイン増幅量が2で、周辺光量補正量のゲイン増幅量が3、2枚目の画像のISO感度のゲイン増幅量が1で、周辺光量補正量のゲイン増幅量が2であったとする。この場合、1枚目と2枚目の画像のトータル増幅量は、それぞれ6(=2×3)、2(=1×2)となり、積算トータル増幅量は8(=6+2)となる。
次にステップS205に進むと、選択部270eは、プログラム線図を切り替えるかまたは周辺光量補正を実施するかを判定する。ここで、判定に利用するノイズ判定値の算出式は式(5)に示される。式中のNVはノイズ判定値、TTGはトータル増幅量である。
NV=√(TTG) 式(5)
選択部270eは、図6の小領域601毎に、ノイズ判定値と所定量とを比較し、周辺光量補正の実施とプログラム線図の変更を行うかどうかを判定する。そして、選択部270eは、図6に示した全ての小領域601でノイズ判定値が所定量より下回る場合にはステップS206に処理を進め、そうでない場合はステップS207に処理を進める。
ステップS206に進むと、選択部270eは、通常のプログラム線図を選択し、さらに周辺光量補正部240bに補正指示を行う。これにより周辺光量補正部240bは周辺光量補正を画像にかける。ステップS206の後はステップS208の処理に進む。
ステップS207に進むと、選択部270eは、小絞り側のプログラム線図に変更し、また周辺光量補正部240bには補正指示を行わない。ステップS207の後はステップS208の処理に進む。
ステップS208に進むと、信号処理部240は、多重露光撮影の1枚目か判定する。信号処理部240は、1枚目であると判定した場合にはステップS210に処理を進め、2枚以上であると判定した場合にはステップS209に処理を進める。
ステップS209に進むと、画像合成部240cは、撮影された画像と、その1つ前の撮影とを合成した合成画像、あるいは多重露光撮影の1枚目の画像とを合成した合成画像を生成する。ステップS209の後はステップS210に処理を進める。
ステップS210に進むと、信号処理部240は、ステップS209で合成された画像、あるいは多重露光撮影の1枚目の画像をメモリ250に保存させる。
次にステップS211に進むと、マイコン270は、多重露光撮影を続けるか否かを判定し、多重露光撮影を続ける場合にはステップS201に処理を戻し、一方、次の撮影がない場合は図4のフローチャートの処理を終了、つまり多重露光撮影を終了する。
第2の実施形態の場合、ステップS202〜ステップS209のように小領域毎にトータル増幅量を積算した判断が行われる。これにより、多重露光撮影の撮影画像毎のトータル増幅量の最大値を積算して判断するよりも、S/Nが顕著になる領域が現れる直前まで周辺光量補正をかけることができる。特に、IS駆動している場合には、撮像素子200を移動させることで撮影画像毎に周辺光量低下の隔たりが変化するので、有効である。
図7は多重露光撮影による1枚目〜3枚目までの各画像701〜703と、それら各画像701〜703における積算値の例を示した図である。図7では、ノイズ判定値に対する所定量を2、多重露光撮影の合成方法を単純加算にした場合を考える。ここでは説明を簡単にするため、画像内の各小領域のうち右上端と左下端の小領域のみに注目する。同じ小領域でも画像毎でIS駆動により撮像素子200の位置が変わり、周辺光量補正量も変わるので、トータル増幅量も変化する。そして、画像毎のトータル増幅値の最大値を積算していき、プログラム線図の切り替えを判断すると、2枚目の画像を撮影した時点で、ノイズ判定値が2(=√(2+2))となり、所定量に達する。ゆえに、選択部270eは、プログラム線図を小絞り側に切り替える。しかし、実際には小領域毎で確認すると所定量に達しておらず、まだ周辺光量補正をかける余地がある。よって、小領域毎でプログラム線図の切り替えを判断すると、3枚目の画像では右上端の小領域がノイズ判定値2.2となり、初めて所定量を超える。ゆえに、選択部270eは、4枚目以降の画像で周辺光量補正をかけないようにし、小絞り側のプログラム線図を選択する。これにより周辺光量補正をかける余地がなくなる3枚目の画像まで周辺光量補正をかけることができる。また、所定量は1枚ごとのノイズ判定と多重露光撮影でのノイズ判定とで異なる値を用いてよい。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の各実施形態の一部を適宜組み合わせることも可能である。
前述した実施形態に係る構成または各フローチャートの処理は、ハードウェア構成により実現されてもよいし、例えばCPUが本実施形態に係るプログラムを実行することによりソフトウェア構成により実現されてもよい。また、一部がハードウェア構成で残りがソフトウェア構成により実現されてもよい。ソフトウェア構成のためのプログラムは、予め用意されている場合だけでなく、不図示の外部メモリ等の記録媒体から取得されたり、不図示のネットワーク等を介して取得されたりしてもよい。
なお、上述した実施形態において、信号処理部240やマイコン270における各構成部では、人工知能(AI:artificial intelligence)を適用した処理が行われてもよい。例えば、それらの各部の代わりとして、機械学習された学習済みモデルを用いてもよい。その場合には、それら各部への入力データと出力データとの組合せを学習データとして複数個準備し、それらから機械学習によって知識を獲得し、獲得した知識に基づいて入力データに対する出力データを結果として出力する学習済みモデルを生成する。この学習済みモデルは、例えばニューラルネットワークモデルで構成できる。そして、それらの学習済みモデルは、前述の各部と同等の処理をするためのプログラムとして、CPUあるいはGPUなどと協働で動作することにより、前述した各部の処理を行う。また、前述の学習済みモデルは、必要に応じて一定のデータを処理する毎に更新する等も可能である。
本発明に係る制御処理における1以上の機能を実現するプログラムは、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給可能であり、そのシステム又は装置のコンピュータの1つ以上のプロセッサにより読また出し実行されることで実現可能である。
前述の各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明は、その技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100:撮像装置、110:レンズ、120:絞り、200:撮像素子、210:撮像素子駆動装置、240:信号処理装置、240b:周辺光量補正部、270:マイクロコンピュータ、270b:補正量取得部、270c:制御値取得部、270e:選択部

Claims (15)

  1. 露出制御を行うための構成に対する制御値の組み合わせをプログラミングしてあるプログラム線図を複数有する撮像装置であって、
    周辺光量低下を補正するための補正増幅量を取得する補正量取得手段と、
    前記補正増幅量に基づいて、撮影画像に周辺光量補正処理を行う補正手段と、
    撮影画像の露出状態を制御するための信号増幅量を含む制御値を取得する制御値取得手段と、
    前記補正増幅量と前記信号増幅量とに基づいて、前記複数のプログラム線図の中から所定のプログラム線図を選択する選択手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記選択手段は、前記補正増幅量と前記信号増幅量とに基づいてノイズ判定値を算出し、前記ノイズ判定値が所定量以上になる場合、既に設定されているプログラム線図から、絞り値がより小絞り側となる前記所定の所定のプログラム線図に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記選択手段は、前記ノイズ判定値を、前記補正増幅量と前記信号増幅量との積または和により算出することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記選択手段は、当該撮像装置の絞り値が固定の絞り値に設定されている場合には、前記小絞り側の前記所定のプログラム線図への切り替えを実施しないことを特徴とする請求項2または3に記載の撮像装置。
  5. 前記選択手段は、当該撮像装置で撮影画像のクロップがなされる場合には、前記小絞り側の前記所定のプログラム線図への切り替えを実施しないことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記選択手段は、当該撮像装置が三脚に設置されている場合には、前記小絞り側の前記所定のプログラム線図への切り替えを実施しないことを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記選択手段は、ブレ補正のための補正量が所定量以上の場合には、前記小絞り側の前記所定のプログラム線図への切り替えを実施しないことを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記撮影画像が適正な露出状態であるかどうかを判定するための露出評価値を取得する評価値取得手段を有し、
    前記制御値取得手段は、当該撮像装置における撮影設定値と前記露出評価値とに基づいて、前記信号増幅量を含む前記制御値を取得することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 前記補正量取得手段は、前記撮影画像のフレームごとに前記補正増幅量を取得することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記補正量取得手段は、レンズの特性とブレ補正のための補正量とに基づいて、前記補正増幅量を算出することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の撮像装置。
  11. 前記補正量取得手段は、ブレ補正のための最大補正量でのレンズ特性に基づいて、前記補正増幅量を算出することを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
  12. 前記選択手段は、多重露光撮影で撮影される画像ごとに前記ノイズ判定値を算出し、前記多重露光撮影による撮影ごとの画像を合成した合成画像を、複数の領域に分割した小領域ごとに算出した前記ノイズ判定値が前記所定量以上である場合、前記小絞り側の前記所定のプログラム線図への切り替えを行うことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  13. 前記選択手段は、前記多重露光撮影が行われる場合、前記小領域ごとの、前記補正増幅量と前記信号増幅量との積または和によるトータル増幅量を算出し、更に撮影の度にトータル増幅量を加算または乗算することで前記ノイズ判定値を算出することを特徴とする請求項12に記載の撮像装置。
  14. 露出制御を行うための構成の制御値の組み合わせをプログラミングしてあるプログラム線図を複数有する撮像装置の制御方法であって、
    周辺光量低下を補正するための補正増幅量を取得する補正量取得工程と、
    前記補正増幅量に基づいて、撮影画像に周辺光量補正処理を行う補正工程と、
    撮影画像の露出状態を制御するための信号増幅量を含む制御値を取得する制御値取得工程と、
    前記補正増幅量と前記信号増幅量とに基づいて、前記複数のプログラム線図の中から所定のプログラム線図を選択する選択工程と、
    を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  15. 撮像装置が有するコンピュータを、請求項1から13のいずれか1項に記載の撮像装置が有する各手段として機能させるためのプログラム。
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