JP2021051914A - 可動部用ケーブル及び寿命予測システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ケーブルの寿命を精度よく予測することに使用可能な断線検知線入りの可動部用ケーブル及び寿命予測システムを提供する。【解決手段】可動部用ケーブル1は、複数本の絶縁電線21を含むケーブルコア2と、ケーブルコア2の周囲を被覆するように設けられ、金属素線31と断線検知線33とを編み組みして形成された編組シールド3と、編組シールド3の周囲を被覆するシース4と、を備え、シース4は、当該シース4と編組シールド3とがケーブル長手方向に相対移動可能に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、可動部用ケーブル及び寿命予測システムに関する。
従来、編組シールドに断線検知線が編み込まれており、屈曲や捻回等に対して断線検知線が断線することを、ケーブルの断線時期(寿命)を予測することに使用することが可能な断線検知線入りのケーブルが知られている(例えば、特許文献1参照。)。当該ケーブルでは、屈曲あるいは捻回の繰り返しや外圧等によって編組シールドの金属素線よりも早く断線検知線を断線させるよう構成されている。このケーブルを用いた寿命予測システムでは、断線検知線の断線を検知することで、屈曲や捻回等に対するケーブルの寿命(以下、単にケーブルの寿命という)が近づいていることを判定する。ケーブルの寿命が近づいていることを判定することで、ケーブルが寿命に到達することによって生じるケーブルの断線やショート等の不具合を未然に防ぐことが可能になる。
特開平10−326526号公報
産業用ロボットや自動車等の可動部の配線に用いられるケーブル(以下、単に可動部用ケーブルという)に、上述した従来のケーブルを用いる場合では、屈曲や捻回等により編組シールドに配置された断線検知線が断線した場合であっても、当該断線箇所が離間せずに接触し続けてしまい、断線検知線の断線を検知できない場合があった。その結果、ケーブルの寿命が近づいたか否かを正確に判定できず、ケーブルの断線やショート等の不具合を未然に防ぐことが困難となる場合があった。
そこで、本発明は、ケーブルの寿命を精度よく予測することに使用可能な断線検知線入りの可動部用ケーブル及び寿命予測システムを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、複数本の絶縁電線を含むケーブルコアと、前記ケーブルコアの周囲を被覆するように設けられ、金属素線と断線検知線とを編み組みして形成された編組シールドと、前記編組シールドの周囲を被覆するシースと、を備え、前記シースは、当該シースと前記編組シールドとがケーブル長手方向に相対移動可能に設けられている、可動部用ケーブルを提供する。
また、本発明は、上記課題を解決することを目的として、可動部用ケーブルと、前記断線検知線の断線を検知する検知部と、を備えた、寿命予測システムを提供する。
本発明によれば、ケーブルの寿命を精度よく予測することに使用可能な断線検知線入りの可動部用ケーブル及び寿命予測システムを提供できる。
本発明の一実施の形態に係る可動部用ケーブルを示す図であり、(a)は長手方向に垂直な断面を示す断面図、(b)は編組シールドを説明する図である。 (a)〜(c)は、検知線束の位置関係の一例を示す模式図である。 本発明の一実施の形態に係る寿命予測システムを示す図であり、(a)は概略構成図、(b)は断線が発生していないときの等価回路図、(c)は断線が発生したときの等価回路図である。 本発明の一変形例に係る可動部用ケーブルの長手方向に垂直な断面を示す断面図である。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本実施の形態に係る可動部用ケーブルを示す図であり、(a)は長手方向に垂直な断面を示す断面図、(b)は編組シールドを説明する図である。
図1(a),(b)に示すように、可動部用ケーブル1は、ケーブルコア2と、ケーブルコア2の周囲を被覆するように設けられた遮蔽層としての編組シールド3と、編組シールドの周囲を被覆するシース4と、を備えている。可動部用ケーブル1は、例えば、産業用ロボットや自動車等の可動部の配線に用いられる。
(ケーブルコア2)
ケーブルコア2は、複数本の絶縁電線21を含んでいる。本実施の形態では、4本の絶縁電線21と介在24とを撚り合わせた集合体22の周囲に押さえ巻きテープ23を螺旋状に巻き付けてケーブルコア2を形成した。絶縁電線21は、焼鈍された純銅や銅合金等からなる複数本の素線を所定の撚りピッチでより合わせた撚線導体211の周囲に絶縁体212を被覆して構成されている。
絶縁電線21は、信号伝送用の信号線であってもよいし、電源供給用の電源線であってもよく、信号線と電源線の両方を含んでいてもよい。ここでは、ケーブルコア2に4本の絶縁電線21を用いた場合を示しているが、ケーブルコア2に用いる絶縁電線21の本数はこれに限定されない。また、ここではケーブルコア2に含まれる全ての絶縁電線21が同じ外径である場合を示しているが、外径の異なる絶縁電線21が含まれていてもよく、また同軸線等の外部導体を有するものが含まれていてもよい。介在24としては、例えばスフ糸等の線状体を用いることができる。押さえ巻きテープ23としては、例えば、和紙や不織布からなるテープ、あるいは樹脂テープ等を用いることができる。
(編組シールド3)
編組シールド3は、金属素線31と断線検知線33とを編み組みして形成されている。図1(b)では、金属素線31と断線検知線33とを区別するために、断線検知線33にハッチングを付して示している。金属素線31は、例えば純銅で構成される軟銅線、銅合金線、純アルミニウムあるいはアルミニウム合金で構成されるアルミニウム線などからなる。金属素線31は、糸状体に銅箔を巻き付けた銅箔糸で構成されてもよい。断線検知線33は、導体331の周囲に絶縁体332を被覆して構成されている。導体331は、軟銅線や銅合金線等の単線導体からなる。断線検知線33は、絶縁体332としてエナメル層を用いたエナメル線であってもよい。また、断線検知線33は、絶縁体332としてフッ素樹脂等の絶縁樹脂を押出被覆した押出被覆線であってもよい。
可動部用ケーブル1では、繰り返し屈曲や捻回が加えられた際に、金属素線31よりも先に断線検知線33が断線するように構成されている。具体的には、断線検知線33の導体331は、金属素線31よりも断面積が大きく、かつ、金属素線31よりも伸びが大きくされており、金属素線31よりも引張強度が小さいことがよい。このような導体331を用いた断線検知線33とすることにより、可動部用ケーブル1に繰り返し屈曲や捻回が加えられた際に、金属素線31が断線するよりも先に断線検知線33の方が断線しやすくすることができる。そのため、可動部用ケーブル1では、編組シールド3のシールド性能を劣化させずに断線検知線の断線を検知することができる。また、断線検知線33は、絶縁体332の厚さを薄くした方が断線しやすくなる。そのため、絶縁体332の厚さwは、15μm以上30μm以下とするとよい。絶縁体332の厚さwを15μm以上とすることで、屈曲時や稔回時の摩擦等により絶縁体332が損傷しにくくなり、絶縁体332の厚さwを30μm以下とすることで、断線検知線33が断線しにくくなることを抑制できる。
編組シールド3は、図1(b)に示すように、1打が複数本の金属素線31を並列に配置して構成される複数の素線束32と、1打が複数本の断線検知線33を並列に配置して構成される複数の検知線束34と、を編み組みして構成されているとよい。ここでいう「1打」とは、金属素線31や断線検知線33を並列に配置して構成される束(例えば、素線束32や検知線束34)が1本であることをいい、後述する「打ち数」とは、編組シールドを構成する前記束(例えば、素線束32や検知線束34)の合計の本数をいう。このとき、検知線束34は、後述する結線作業の観点から、一対以上の打ち数で構成されているとよい。例えば、編組シールド3は、素線束32と検知線束34との合計の打ち数が16打(束が16本)である場合、そのうちの検知線束34の打ち数が2打(一対)、4打(二対)、6打(三対)などとすることができる。
編組シールド3は、上述したような複数の素線束32と複数の検知線束34とを編み組みして構成されていることにより、断線検知線33と金属素線31とが混在してなる1打の場合に比べて、断線検知線33の端部同士を接続する際の作業が容易になる。例えば、1打に断線検知線33と金属素線31とが混在している場合は、1打内の端部に配置された断線検知線33と金属素線31とを区別するように解く作業などが必要となる。これに対して、1打が複数本の金属素線31を並列に配置して構成される複数の素線束32と、1打が複数本の断線検知線33を並列に配置して構成される複数の検知線束34と、を編み組みして編組シールド3が構成されている場合は、1打である検知線束34の端部を編組シールド3から取り出して検知線束34の端部同士を接続することにより、断線検知線33の端部同士を接続することができる。そのため、断線検知線33の端部同士を接続する結線作業の効率を向上させることができる。また、図1(b)に示すような編組シールド3では、1打に断線検知線33と金属素線31とが混在している場合と比較して、編組シールド3の端部を解く作業によってシールド性能が低下することを抑制することができる。さらに、図1(b)に示すような編組シールド3では、可動部用ケーブル1の端部以外の部分(例えば、ケーブル長手方向の任意の部分)において、検知線束34を素線束32と分岐させた状態でシース4の外部へ取り出し、後述する演算装置11等に接続することができる。本実施の形態では、複数の素線束32と、2打からなる一対の検知線束34とを編み合わせることで、編組シールド3を構成した。1打の素線束32や1打の検知線束34を構成する金属素線31や断線検知線33の本数(持ち数)は、特に限定されない。ここでは、一例として1打の持ち数が5である場合を説明する。
編組シールド3は、可動部用ケーブル1の長手方向に対して所定角度(例えば、30度〜40度程度)傾斜した素線束32と、長手方向に対して反対方向に所定角度傾斜した素線束32及び検知線束34とを、編み合わせて構成される。図1(b)に示す本実施の形態では、両検知線束34の傾斜方向を同じ方向とした。なお、編組シールド3のシールド性能を劣化させずに断線検知線の断線を正確に検知する観点から、素線束32及び検知線束34を編み合わせる際には、絶縁電線21を構成する撚線導体211の撚りピッチ、あるいはケーブルコア2を構成する複数本の絶縁電線21の撚りピッチよりも大きいピッチで編み合わせるとよい。
また、本実施の形態では、図2(a)に示すように、可動部用ケーブル1の長手方向に対して垂直な断面視において、両検知線束34の周方向位置がケーブル中心に対して略90度の位置関係となるように検知線束34を配置している。ただし、これに限らず、例えば、図2(b)に示すように、両検知線束34がケーブルコア2を挟んで径方向に対抗するようにしてもよい。両検知線束34を近い位置に配置することで、複数本の断線検知線33がほぼ同時に断線して、速やかにケーブルの劣化を検知できるため、特に安全性を高めたい用途に可動部用ケーブル1を用いる場合には、図2(a)のような配置、または両検知線束34をより近づけた配置とすればよい。また、可動部用ケーブル1の外径が大きく、使用する素線束32の数(すなわち打ち数)が多い場合には、屈曲位置や屈曲方向によって断線検知線33が断線しにくくなる場合も考えられる。その場合は、図2(b)のように検知線束34を離して配置するとよい。
また、本実施の形態では、両検知線束34の傾斜方向を同じ方向としたが、図2(c)に示すように、両検知線束34の傾斜方向を異なる方向としてもよい。この場合、可動部用ケーブル1の長手方向において両検知線束34が周期的に交差することになり、この交差する位置では両検知線束34が径方向に重なって配置されることになる。
なお、本実施の形態では、検知線束34を一対で用いる場合を説明したが、例えば二対など、一対以上の打ち数で検知線束34を用いてもよい。ただし、本実施の形態のように、一対の検知線束34を用いることによって、打ち数が少ない場合であっても使用する素線束32の数を確保し、シールド性能の劣化を抑制できる。また、一対の検知線束34を用いることによって、使用する断線検知線33の本数を少なくして結線作業を容易とすることができる。さらに、使用する断線検知線33の本数を少なくすることにより、1本の断線検知線33の断線による抵抗値の変化が大きくなり、可動部用ケーブル1の寿命を予測する感度が低下してしまうことを抑制可能になる。
断線検知線33は、検知線束34毎に、異なる色に着色されていてもよい。これにより、後述する寿命予測システム10を構成する際に、どの断線検知線33がどの検知線束34に属するかを容易に判別可能となり、結線作業が容易になる。
(シース4)
シース4は、ポリ塩化ビニル樹脂等の絶縁性の樹脂からなり、編組シールド3の周囲を被覆している。本実施の形態に係る可動部用ケーブル1では、シース4は、可動部用ケーブル1が直線状に配置された状態において、当該シース4と編組シールド3とが長手方向に相対移動可能となるように設けられている。シース4は、例えば、チューブ押出しにより形成され、編組シールド3を径方向内側に押さえ付ける力がなるべく加わらないように緩く形成されている。また、シース4は、編組シールド3の網目(素線束32や検知線束34の間に形成される隙間)に入り込まないように設けられている。ここで、「シース4と編組シールド3とが長手方向に相対移動可能」とは、可動部用ケーブル1を直線状にした状態で、シース4の端部から編組シールド3の端部をケーブル長手方向へ引き抜いたときに、編組シールド3をシース4から引き抜くことができる(編組シールド3がシース4と独立して動くことができる)ことを意味している。なお、シース4から編組シールド3を引き抜くときには、ケーブルコア2も編組シールド3と一緒に動いてもよい。
例えば、シース4により編組シールド3が径方向内側に強固に押さえ付けられている場合、可動部用ケーブル1を屈曲あるいは捻回した状態において、金属素線31や断線検知線33がシース4により固定されて動きにくくなるため、可動部用ケーブル1を繰り返し屈曲あるいは捻回することによって断線検知線33が断線した際にも、断線した箇所がシース4により保持され接触し続けてしまうおそれがある。また、この場合、可動部用ケーブル1を繰り返し屈曲あるいは捻回した際に、断線検知線33同士、金属素線31同士、あるいは断線検知線33と金属素線31とがケーブルコア2側へ押さえつけられた状態で擦れ合い断線しやすくなるため、可動部用ケーブル1の寿命が低下してしまうことや可動部用ケーブル1の寿命を正確に予測することができないおそれも生じる。本実施の形態のように、シース4と編組シールド3を長手方向に相対移動可能とすることで、可動部用ケーブル1を繰り返し屈曲あるいは捻回した際に、上述したような不具合が抑制され、断線検知線33が断線した際には、当該断線した箇所が離れやすくなる。これにより、断線検知線33の断線箇所が接触し続けて断線が検知できないことを防止することができるため、屈曲あるいは捻回に対する可動部用ケーブル1の寿命(劣化)を正確に予測することができるようになる。また、可動部用ケーブル1を繰り返し屈曲あるいは捻回した際に、断線検知線33同士や断線検知線33および金属素線31が互いに擦れることによって断線検知線33が断線することを抑制できるため、可動部用ケーブル1の寿命の低下を抑制し、可動部用ケーブル1の寿命を正確に予測することが可能になる。
断線検知線33が断線した際に、当該断線した箇所がより離れやすくなるように、可動部用ケーブル1は、直線状に配置された状態で、周方向における少なくとも一部において、シース4と編組シールド3とが径方向に離間しており、シース4と編組シールド3との間に隙間5を有することがより望ましい。可動部用ケーブル1は、シース4と編組シールド3との間に隙間5を有することにより、シース4と編組シールド3とをケーブル長手方向に対して相対移動させやすくなる。このため、上述した作用および効果が得られやすくなる。この隙間5の幅(シース4と編組シールド3との径方向に沿った間隔の最大値)dは、0.2mm以下(0mm<d≦0.2mm)とすることが望ましい。隙間5の幅dを0.2mm以下とすることで、端末加工時にシース4からケーブルコア2と編組シールド3とが飛び出して端末加工性が悪化することが抑制され、また隙間5が大きくなりすぎてシース4が座屈してしまうことも抑制可能になる。なお、隙間5の幅は、可動部用ケーブル1の長手方向に垂直な断面(横断面)を、例えば、光学顕微鏡あるいは電子顕微鏡を用いて観察し、観察して得られた断面写真から、シース4と編組シールド3との径方向に沿った間隔の最大値を隙間5の幅として算出することができる。
(寿命予測システム)
図3は、本実施の形態に係る寿命予測システムを示す図であり、(a)は概略構成図、(b)は断線が発生していないときの等価回路図、(c)は断線が発生したときの等価回路図である。
図3(a)に示すように、寿命予測システム10は、本実施の形態に係る可動部用ケーブル1と、可動部用ケーブル1の断線検知線33の断線を検知する検知部12を有する演算装置11と、を備えている。
寿命予測システム10では、可動部用ケーブル1の一対の検知線束34は、その両端部で当該検知線束34を構成する断線検知線33の端部(導体331の端部)がそれぞれ電気的に接続されており、かつ、一方の検知線束34の一端部(図3(a)の左側の端部)と他方の検知線束34の一端部(図3(a)の左側の端部)とが電気的に接続されている。両検知線束34の他端部(図3(a)の右側の端部)は、演算装置11に接続されている。
演算装置11は、例えばマイクロコンピュータであり、検知部12は、CPU、メモリ、インターフェイス、ソフトウェア等を適宜組み合わせて実現されている。検知部12は、両検知線束34の他端部間の導体抵抗の変化を基に、断線検知線33の断線を検知する。具体的には、検知部12は、両検知線束34の他端部間に電圧を印加し、その際に流れる電流を測定することで導体抵抗を常時測定する。そして、常時測定する導体抵抗が変化したことに基づいて、断線検知束34が断線したことを検知する。
例えば、持ち数を5とし、1本の断線検知線の導体抵抗をRとした場合、図3(b)に示すように、断線検知線33に断線が発生していない状態では、検知部12で測定される導体抵抗は(2/5)R=0.4Rとなる。ここで、両検知線束34で1本ずつ断線検知線33が断線したとすると、図3(c)に示すように、検知部12で測定される導体抵抗は(2/4)R=0.5Rとなり、初期値(0.4R)に対して導体抵抗が25%増加する。よって、両検知線束34の他端部間の導体抵抗を測定することで、測定した導体抵抗の値から、断線検知線33が何本断線しているかを推定することができる。
本実施の形態では、演算装置11には、検知部12で測定した導体抵抗の値を基に、可動部用ケーブル1の寿命に到達する時期を判定する寿命判定部13と、寿命判定部13の判定に応じて警報を発する警報部14と、が搭載されている。寿命判定部13及び警報部14は、CPU、メモリ、インターフェイス、ソフトウェア等を適宜組み合わせて実現されている。
寿命判定部13は、導体抵抗の値あるいは導体抵抗の値の増加割合と可動部用ケーブル1の寿命との関係が蓄積されたデータベースを有する。寿命判定部13は、検知部12で測定した導体抵抗が、初期値に対して所定の割合増加したときに(例えば、導体抵抗が初期値より10%増加したときに)、上記データベースに基づいて、可動部用ケーブル1が所定の時期で寿命に到達することを判定する。なお、寿命判定部13は、可動部用ケーブル1の寿命に到達する時期を段階的に判定してもよい。例えば、導体抵抗が初期値より5%増加したとき、初期値より10%増加したとき、初期値より20%増加したとき、と段階的に判定してもよい。なお、演算装置11は、上記データベースに蓄積された導体抵抗の値や導体抵抗の値の増加割合と可動部用ケーブル1の寿命との関係を、検知部12で実際に得られたデータに基づいて更新する機能を有していてもよい。
警報部14は、寿命判定部13が可動部用ケーブル1が所定の寿命に到達したと判定したとき、警報を発し、可動部用ケーブル1の交換を促す。警報部14は、例えば、光や音により警報を発する警報装置15を駆動して、警報を発してもよい。また、警報部14は、管理者にメール等で警報を発してもよいし、管理用のディスプレイにメッセージを表示する等して警報を発してもよい。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係る可動部用ケーブル1では、金属素線31と断線検知線33とを編み組みして形成された編組シールド3を備え、編組シールド3の周囲を被覆するシース4は、当該シース4と編組シールド3とが長手方向に相対移動可能となるように設けられている。
このように構成することで、断線検知線33が断線しても、当該断線箇所がシース4に保持され接触したままになる、といった不具合が抑制され、可動部用ケーブル1の寿命を精度よく予測することが可能になる。また、擦れによる断線検知線33や金属素線31の断線を抑制でき、可動部用ケーブル1の寿命の低下を抑制できる。
(変形例)
図4に示す可動部用ケーブル1aのように、ケーブルコア2は、一対の絶縁電線21を撚り合わせた対撚線25を含んでもよい。可動部用ケーブル1aでは、4つの対撚線25を介在24と共に撚り合わせた集合体22の周囲に、押さえ巻きテープ23を螺旋状に巻き付けてケーブルコア2を構成する場合を示している。なお、ケーブルコア2は、対撚線25と、対撚線25でない絶縁電線21(例えば電源線)の両方を含んでいてもよい。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]複数本の絶縁電線(21)を含むケーブルコア(2)と、前記ケーブルコア(2)の周囲を被覆するように設けられ、金属素線(31)と断線検知線(33)とを編み組みして形成された編組シールド(3)と、前記編組シールド(3)の周囲を被覆するシース(4)と、を備え、前記シース(4)は、当該シース(4)と前記編組シールド(3)とがケーブル長手方向に相対移動可能に設けられている、可動部用ケーブル(1)。
[2]周方向における少なくとも一部において、前記シース(4)と前記編組シールド(3)とが径方向に離間している、[1]に記載の可動部用ケーブル(1)。
[3]前記編組シールド(3)は、複数本の前記金属素線(31)からなる素線束(32)と、複数本の前記断線検知線(33)からなる検知線束(34)と、を編み組みして構成されており、前記検知線束(34)は、一対以上の打ち数で構成されている、[1]または[2]に記載の可動部用ケーブル(1)。
[4]前記編組シールド(3)は、前記検知線束(34)が一対で構成されている、[3]に記載の可動部用ケーブル(1)。
[5]前記断線検知線(33)は、導体(331)の周囲に絶縁体(332)を被覆して構成され、前記導体(331)は、前記金属素線(31)よりも断面積が大きく、前記金属素線(31)よりも伸びが大きく、前記金属素線(31)よりも引張強度が小さい、[1]乃至[4]の何れか1項に記載の可動部用ケーブル(1)。
[6][1]乃至[5]の何れか1項に記載の可動部用ケーブル(1)と、前記断線検知線(3)の断線を検知する検知部(12)と、を備えた、寿命予測システム(10)。
[7]前記編組シールド(3)は、複数本の前記金属素線(31)からなる素線束(32)と、複数本の前記断線検知線(33)からなる検知線束(34)と、を編み組みして構成されており、前記検知線束(34)は、一対で構成され、それらの両端部で当該検知線束(34)を構成する前記断線検知線(3)の端部がそれぞれ電気的に接続されており、かつ、一方の検知線束(34)の一端部と他方の検知線束(34)の一端部とが電気的に接続されており、前記検知部(21)は、前記一対の検知線束(34)の他端部間の導体抵抗を基に、前記断線検知線(33)の断線を検知する、[6]に記載の寿命予測システム(10)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。
1…可動部用ケーブル
2…ケーブルコア
21…絶縁電線
3…編組シールド
31…金属素線
32…素線束
33…断線検知線
331…導体
332…絶縁体
34…検知線束
4…シース
5…隙間
10…寿命予測システム
12…検知部

Claims (7)

  1. 複数本の絶縁電線を含むケーブルコアと、
    前記ケーブルコアの周囲を被覆するように設けられ、金属素線と断線検知線とを編み組みして形成された編組シールドと、
    前記編組シールドの周囲を被覆するシースと、を備え、
    前記シースは、当該シースと前記編組シールドとがケーブル長手方向に相対移動可能に設けられている、
    可動部用ケーブル。
  2. 周方向における少なくとも一部において、前記シースと前記編組シールドとが径方向に離間している、
    請求項1に記載の可動部用ケーブル。
  3. 前記編組シールドは、複数本の前記金属素線からなる素線束と、複数本の前記断線検知線からなる検知線束と、を編み組みして構成されており、前記検知線束は、一対以上の打ち数で構成されている、
    請求項1または2に記載の可動部用ケーブル。
  4. 前記編組シールドは、前記検知線束が一対で構成されている、
    請求項3に記載の可動部用ケーブル。
  5. 前記断線検知線は、導体の周囲に絶縁体を被覆して構成され、
    前記導体は、前記金属素線よりも断面積が大きく、前記金属素線よりも伸びが大きく、前記金属素線よりも引張強度が小さい、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の可動部用ケーブル。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の可動部用ケーブルと、
    前記断線検知線の断線を検知する検知部と、を備えた、
    寿命予測システム。
  7. 前記編組シールドは、複数本の前記金属素線からなる素線束と、複数本の前記断線検知線からなる検知線束と、を編み組みして構成されており、
    前記検知線束は、一対で構成され、それらの両端部で当該検知線束を構成する前記断線検知線の端部がそれぞれ電気的に接続されており、かつ、一方の検知線束の一端部と他方の検知線束の一端部とが電気的に接続されており、
    前記検知部は、前記一対の検知線束の他端部間の導体抵抗を基に、前記断線検知線の断線を検知する、
    請求項6に記載の寿命予測システム。
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