JP2021050062A - 物体搬送用テーブルおよび搬送装置 - Google Patents

物体搬送用テーブルおよび搬送装置 Download PDF

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Abstract

【課題】流体の圧力により物体を浮上させて搬送する物体搬送用テーブルおよび搬送装置において、作業者にとって不快な騒音の発生の低減を図り、作業者の作業環境を改善することができるようにした物体搬送用テーブルおよび搬送装置を提供する。【解決手段】流体の圧力により物体を浮上させて搬送する物体搬送用テーブルにおいて、上面に穿設された穴から流体を噴き出して、上記流体の圧力により物体を浮上させる本体部と、上記本体部内に配設されるとともに、予め設定された周波数あるいは周波数帯域の音波を減衰する吸音機構とを有するようにした。【選択図】 図2

Description

本発明は、物体搬送用テーブルおよび搬送装置に関する。さらに詳細には、本発明は、例えば、フラットパネルディスプレイ(FPD:Flat Panel Display)製造工程などのような各種の作業工程において、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板などのような各種の物体を搬送する際などに用いて好適な物体搬送用テーブルおよび搬送装置に関する。
一般に、液晶ディスプレイ(LCD:Lliquid Crystal Display)、プラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)あるいは低温ポリシリコン薄膜トランジスタ(LTPS−TFT:Low Temperature Poly Silicon−Thin Film Transistor)などを含むフラットパネルディスプレイ製造工程の分野においては、各作業工程においてフラットパネルディスプレイ用のガラス基板を搬送したり姿勢変更したりするための装置として、エアー(空気)の圧力を利用してガラス基板などの物体を浮上させて非接触で搬送する搬送装置が用いられている。
こうした搬送装置としては、例えば、特許文献1として提示する特開平10−139160号公報などに開示された構成を備えたものが知られている。
ここで、図1(a)(b)には、上記した特開平10−139160号公報などに開示された従来の物体搬送用テーブルおよび搬送装置の一例が示されている。
即ち、図1(a)(b)には、従来の物体搬送用テーブルおよび搬送装置の概略構成を模式的に示す構成説明図があらわされている。なお、図1(a)は、一部を破断して示した図1(b)のA矢視説明図である。また、図1(b)は、図1(a)のB−B線により一部を破断して示した断面説明図である。
図1(a)(b)に示すように、従来の搬送装置100は、略中空長方体形状の箱形状の物体搬送用テーブル102と、物体搬送用テーブル102へのエアーの供給源となるコンプレッサー104と、物体搬送用テーブル102とコンプレッサー104との間に配置されてコンプレッサー104から物体搬送用テーブル102へ供給されるエアーの圧力をガラス基板などの物体200の搬送に好適な圧力に調整する圧力調整手段としてのレギュレーター106と、物体搬送用テーブル102とレギュレーター106とを連結する第1ダクト108と、レギュレーター106とコンプレッサー104とを連結する第2ダクト110とを有して構成されている。
より詳細には、物体搬送用テーブル102は、略長方形状の底板部102aと、底板部102aの前縁部から底板部102aに対して略直角に上方に立ち上がり形成された前板部102bと、底板部102aの後縁部から底板部102aに対して略直角に上方に立ち上がり形成された後板部102cと、底板部102aの左縁部から底板部102aに対して略直角に上方に立ち上がり形成された左側板102dと、底板部102aの右縁部から底板部102aに対して略直角に上方に立ち上がり形成された右側板102eと、前板部102bと後板部102cと左側板102dと右側板102eとにより形成された上方開口部を塞ぐ略長方形状の上板部102fとを有している。
ここで、前板部102bと後板部102cと左側板102dと右側板102eとの高さ方向の長さは略同一に設定されていて、底板部102aと上板部102fとが平行に配置され、前板部102bと後板部102cとが平行に配置され、左側板102dと右側板102eとが平行に配置されている。
物体搬送用テーブル102においては、底板部102aと前板部102bと後板部102cと左側板102dと右側板102eと上板部102fとにより、予め設定された容量のエアチャンバー112が形成されている。
物体搬送用テーブル102の上板部102fには、上下方向に貫通する小径の穴114が複数穿設されている。従って、エアチャンバー112内にエアーAIRが供給されると、エアチャンバー112内に供給されたエアーAIRは穴114を通過して外部へ噴出し、この外部へ噴き出したエアーAIRの圧力によりガラス基板などの物体200を浮上させて搬送する。
ここで、穴114は、浮上させる物体200の各部位において浮上量に差が出ることなく、同一平面を維持して浮上させることができるように、直径、穴長ならびに穴の数や配列などは予め設定されている。
また、物体搬送用テーブル102の底板部102aには、第1ダクト108の一方の端部の開口部108aと連通する大径の連通孔116が複数個穿設されている。なお、第1ダクト108の他方の端部108bの開口部は、レギュレーター106に接続されている。
そして、第2ダクト110の一方の端部110aの開口部がレギュレーター106に接続され、かつ、第2ダクト110の他方の端部110bがコンプレッサー104に接続されている。
以上の構成において、従来の搬送装置100によれば、コンプレッサー104から第2ダクト110、レギュレーター106および第1ダクト108を介して物体搬送用テーブル102のエアーチャンバー112へエアーAIRを供給すると、上板板102fに穿設された穴114を通過してエアーAIRが外部へ噴出する。
この上板板102fに穿設された穴114から外部へ噴き出したエアーAIRの圧力により物体200を浮上させて、物体200を非接触で搬送することができる。
しかしながら、上記したような従来の搬送装置においては、ガラス基板などの物体を非接触で搬送することができるものであるが、物体搬送用テーブルの穴からエアーが噴出する際に、物体搬送用テーブルの穴からの噴き出し音として作業者にとって不快な騒音(例えば、周波数3000Hz〜6000Hzの音波である。)が発生し、作業者の作業環境が悪化するという問題点があった。
特開平10−139160号公報
本発明は、上記したような従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、流体の圧力により物体を浮上させて搬送する物体搬送用テーブルおよび搬送装置において、作業者にとって不快な騒音の発生の低減を図り、作業者の作業環境を改善することができるようにした物体搬送用テーブルおよび搬送装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、流体の圧力により物体を浮上させて搬送する物体搬送用テーブル内に、予め設定された周波数あるいは周波数帯域の音波を減衰して、当該周波数あるいは周波数帯域における騒音レベルを低減する効果を備えた吸音機構を設けるようにしたものである。
従って、本発明によれば、吸音機構により減衰する音波の周波数あるいは周波数帯域を、作業者にとって不快な騒音の周波数あるいは周波数帯域(例えば、周波数3000Hz〜6000Hzである。)に設定することによって、作業者にとって不快な騒音の発生の低減を図ることができるようになり、作業者の作業環境を改善することができるものである。
即ち、本発明による物体搬送用テーブルは、流体の圧力により物体を浮上させて搬送する物体搬送用テーブルにおいて、上面に穿設された穴から流体を噴き出して、上記流体の圧力により物体を浮上させる本体部と、上記本体部内に配設されるとともに、予め設定された周波数あるいは周波数帯域の音波を減衰する吸音機構とを有するようにしたものである。
また、本発明による物体搬送用テーブルは、上記した本発明による物体搬送用テーブルにおいて、上記吸音機構は、単数あるいは複数のヘルムホルツ共鳴器として作用する構造を備えているようにしたものである。
また、本発明による物体搬送用テーブルは、上記した本発明による物体搬送用テーブルにおいて、上記吸音機構は、上面部から底面部に向けて第1の厚さ貫通した第1の開口径を備えた第1段貫通孔部と、第1段貫通孔部の下端から上記底面部までの第2の厚さ貫通した第2の開口径を備えた第2段貫通孔部とよりなる貫通孔を備えるとともに、上記第1の開口径は上記第2の開口径よりも細径な共鳴ボックスと、上記共鳴ボックスの上記底面部における上記第2段貫通孔部の開口部を遮蔽する遮蔽部とを有するようにしたものである。
また、本発明による物体搬送用テーブルは、上記した本発明による物体搬送用テーブルにおいて、上記遮蔽部材は、上記共鳴ボックスの上記底面部の全面を被覆するパッキンと、上記パッキンの底面部の全面を被覆する底蓋とを有し、上記吸音機構は、上記共鳴ボックスと上記底蓋とが上記パッキンとを介して互いに密着して緊密に結合されたものである。
また、本発明による物体搬送用テーブルは、上記した本発明による物体搬送用テーブルにおいて、上記吸音機構は、多孔質材料を用いた吸音構造、または、板振動または膜振動を利用した吸音構造を備えているようにしたものである。
また、本発明による物体搬送用テーブルは、上記した本発明による物体搬送用テーブルにおいて、上記吸音機構は、上記本体部内に単数または複数配設されたものである。
また、本発明による物体搬送用テーブルは、上記した本発明による物体搬送用テーブルにおいて、上記流体は、気体である。
また、本発明による搬送装置は、上記した本発明による物体搬送用テーブルを備えるようにしたものである。
本発明は、以上説明したように構成されているので、流体の圧力により物体を浮上させて搬送する物体搬送用テーブルおよび搬送装置において、作業者にとって不快な騒音の発生の低減を図り、作業者の作業環境を改善することができるようになるという優れた効果を奏するものである。
図1(a)(b)は、従来の物体搬送用テーブルおよび搬送装置の概略構成を模式的に示す構成説明図である。なお、図1(a)は、一部を破断して示した図1(b)のA矢視説明図である。また、図1(b)は、図1(a)のB−B線により一部を破断して示した断面説明図である。 図2(a)(b)は、本発明の実施の形態の一例による物体搬送用テーブルおよび搬送装置の概略構成を模式的に示す構成説明図である。なお、図2(a)は、一部を破断して示した図2(b)のC矢視説明図である。また、図2(b)は、図2(a)のD−D線により一部を判断して示した断面説明図である。 図3(a)(b)(c)は、図2(a)(b)に示す搬送装置の物体搬送用テーブル内に設置された吸音機構における共鳴ボックスの概略構成を模式的に示す構成説明図である。なお、図3(a)は、図3(b)のE矢視説明図である。また、図3(b)は、図3(a)のF−F線により破断して示した断面説明図である。また、図3(c)は、図3(b)のG矢視説明図である。 図4は、本願発明者により行った実験における測定ポイントを示す説明図である。 図5は、図4に示す測定ポイントにより測定した測定結果を示すグラフである。なお、グラフの縦軸は1/3オクターブ毎のA特性騒音レベル(dB)であり、グラフの横軸は音波の周波数(Hz)である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による物体搬送用テーブルおよび搬送装置の実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
なお、以下の説明においては、上記において図1(a)(b)を参照しながら説明した従来の物体搬送用テーブルおよび搬送装置と同一または相当する構成については、それぞれ同一の符号を付して示すことにより、それらの詳細な構成ならびに作用の説明については適宜に省略する。
ここで、図2(a)(b)には、本発明の実施の形態の一例による物体搬送用テーブルおよび搬送装置の概略構成を模式的に示す構成説明図があらわされている。なお、図2(a)は、一部を破断して示した図2(b)のC矢視説明図である。また、図2(b)は、図2(a)のD−D線により一部を判断して示した断面説明図である。
また、図3(a)(b)(c)には、図2(a)(b)に示す搬送装置の物体搬送用テーブル内に設置された吸音機構における共鳴ボックスの概略構成を模式的に示す構成説明図があらわされている。なお、図3(a)は、図3(b)のE矢視説明図である。また、図3(b)は、図3(a)のF−F線により破断して示した断面説明図である。また、図3(c)は、図3(b)のG矢視説明図である。
この本発明の実施の形態の一例による搬送装置10は、上記において説明した従来の搬送装置100と比較すると、物体搬送用テーブル102内に予め設定された周波数あるいは周波数帯域の音波を減衰する吸音機構20が配設されている点において、従来の搬送装置100と異なる。
なお、本発明の理解を容易にするために、説明の便宜上、本発明の実施の形態の一例による搬送装置10における吸音機構20を配設した物体搬送用テーブルについては、符号11として示すこととすると、物体搬送用テーブル11は、従来の物体搬送用テーブル102と比較すると、エアーチャンバー112内に吸音機構20を配設した点において、従来の物体搬送用テーブル102と異なることとなる。
また、物体搬送用テーブル11における吸音機構20を除くその他の構成については、従来の物体搬送用テーブル102と異なるものではないが、当該構成については「本体部」と称することとする。
従って、物体搬送用テーブル11は、本体部内に吸音機構20を備えている点において、従来の物体搬送用テーブル102と異なるものと言える。
この物体搬送用テーブル11の本体部内に配設された吸音機構20は、略長方体形状を備えており、上板部102fの下面102faから高さ方向下方において予め設定された距離Lだけ離れた位置に当該吸音機構20を配置するため、高さ位置調整用のカラー30を介してボルト32により底板部102aに固定されている。
以下に、物体搬送用テーブル11の本体部内に配設された吸音機構20の詳細な構成について説明する。
吸音機構20は、共鳴ボックス22とパッキン24と底蓋26と有して構成されており、これら共鳴ボックス22とパッキン24と底蓋26とは、ネジ28により互いに締結されることによって一体化されている。
ここで、共鳴ボックス22は、高さ方向において厚さT1を備えるとともに、上面部22aが上板部102fと平行な平面であり、かつ、底面部22bが底板部102aと平行な平面である略板状体形状を備えている。この共鳴ボックス22は、例えば、金属や樹脂などにより形成することができる。
また、共鳴ボックス22には、高さ方向に沿って上面部22aから底面部22bまで貫通する貫通孔40が複数穿設されている。この貫通孔40は、上面部22aから底面部22bに向けて厚さT1aまでの第1段貫通孔部40aの開口径(第1段開口径)D1は細径であるが、第1段開口径D1を備えた細径の第1段貫通孔部40aの下方側、即ち、第1段貫通孔部42aの下端から底面部22bまでの厚さT1bの第2段貫通孔部40bの開口径(第2段開口径)D2は大径とされている。
ここで、図2乃至図3において図示した例においては、厚さT1aは厚さT1bよりも薄く設定(T1a<T1b)されているが、これに限られるものではなく、厚さT1aと厚さT1bとを同一に設定(T1a=T1b)したり、あるいは、厚さT1aを厚さT1bよりも厚く設定(T1a>T1b)するようにしてもよい。
また、第1段開口径D1は、第2段開口径D2よりも細径に設定されている(D1<D2)。
従って、後においても詳述するように、共鳴ボックス22の底面部22bが、パッキン24を介して底蓋26と緊密に締結されることにより、貫通孔40のそれぞれはヘルムホルツ共鳴器として作用する。
なお、パッキン24と底蓋26とにより、共鳴ボックス22の底面部22bにおける第2段貫通孔部40bの開口部を遮蔽する遮蔽部が構成されている。
ここで、第1段貫通孔部40aおよび第2段貫通孔部40bよりなる貫通孔40の寸法や数あるいは配列などは、吸音機構20により低減させる音波の周波数あるいは周波数帯域に応じて適宜に設定すればよい。
パッキン24は、厚さT2を備えるとともに、共鳴ボックスの底面部22bの下面の全面を被覆するように配置されている。このパッキン24は、例えば、ゴムやシリコンなどにより形成することができる。
また、底蓋26は、厚さT3を備えるとともに、パッキン24の下面の全面を被覆するように配置されている。この底蓋26は、例えば、金属や樹脂などにより形成することができる。
ネジ28は、共鳴ボックス22と底蓋26とがパッキン24を介して互いに密着して緊密に結合されるように、共鳴ボックス22とパッキン24と底蓋26とを一体的に締結している。これにより、共鳴ボックス22とパッキン24との間やパッキン24と蓋26との間からエアーが漏れることが防止される。
なお、共鳴ボックス22における符号34は、ボルト32を挿通する貫通孔である。また、共鳴ボックス22における符号36は、ネジ28を挿通する貫通孔である。
以上の構成において、搬送装置10によれば、コンプレッサー104から第2ダクト110、レギュレーター106および第1ダクト108を介して物体搬送用テーブル11のエアーチャンバー112へエアーAIRを供給すると、上板板102fに穿設された穴114を通過してエアーAIRが外部へ噴出する。
この上板板102fに穿設された穴114から外部へ噴き出したエアーAIRの圧力により物体200を浮上させて、物体200を非接触で搬送することができる。
この際に、物体搬送用テーブル11の本体部内に配設された吸音機構20により、ヘルムホルツ共鳴を利用して予め設定された周波数あるいは周波数帯域の音波が減衰され、物体搬送用テーブル11の穴114からエアーが噴出する際における噴き出し音から、当該周波数あるいは周波数帯域における騒音レベルが低減される。
従って、吸音機構20により減衰する音波の周波数あるいは周波数帯域を、作業者にとって不快な騒音の周波数あるいは周波数帯域(例えば、周波数3000Hz〜6000Hzである。)に設定することにより、搬送装置10においては不快な騒音の発生の低減を図ることができる。
ここで、図4には、本願発明者により行った実験における測定ポイントを示す説明図があらわされている。
また、図5には、図4に示す測定ポイントにより測定した測定結果を示すグラフがあらわされている。なお、図5に示すグラフの縦軸は1/3オクターブ毎のA特性騒音レベル(dB)であり、図5に示すグラフの横軸は音波の周波数(Hz)である。
この本願発明者による実験は、以下の条件・寸法等により構成した搬送装置10を用いて、図4の説明図に示す測定ポイントにより騒音を測定した。
(1)物体搬送用テーブル11における寸法:長さL1=315mm,幅W1=80mm、高さH1=40mm,穴114の開口径=φ1.5mm,穴114の個数=略均一の間隔で100個配置
(2)共鳴ボックス22の寸法:長さL2=136mm,幅W2=46mm、厚さT1a=6mm,厚さT1b=5mm
(3)貫通穴40の寸法:第1段開口径D1=φ1.5mm,第2段開口径D2=φ6.6〜7.4mm,貫通穴40の個数=略均一の間隔で67個配置
(4)パッキン24の寸法:厚さT2=2mm
(5)底蓋26の寸法:厚さT3=3mm
(6)エアーAIRの条件:圧力=0.4kPa、流量=201L/min
なお、上記(1)乃至(6)において示した条件・寸法等において、上記(2)ならびに上記(3)については対象騒音(作業者にとって不快な周波数あるいは周波数帯域の騒音)に応じて変化させて設定するが、上記(1)および上記(4)乃至(6)については対象騒音とは関係なく設定してよい。
また、第2段開口径D2の寸法は、対象騒音の周波数に幅がある場合には広く設定し、あまり幅がない場合には狭く設定することにより、対象騒音を効果的に低減することができるが、第1段開口径D1や厚さT1bの寸法に幅を持たせることによっても同様な効果を得ることができる。
上記した条件・寸法等において、騒音計としてリオン社製「NL−52」を用いて図4に示す測定ポイントで騒音を測定したところ、図5に示すように、作業者にとって不快な騒音の周波数あるいは周波数帯域として設定した周波数3000Hz〜6000Hzの音波が減衰されており、作業者にとって不快な騒音の発生の低減が図られている。
この本願発明者の実験より、上記した本発明による搬送装置10によれば、上記(2)ならびに上記(3)に示す各種の条件・寸法等を変更することにより、物体搬送用テーブル11の上板部102fに穿設された穴114からエアーが噴出する際の噴き出し音中における低減したい周波数あるいは周波数帯域の音波(例えば、作業者にとって不快の周波数あるいは周波数帯域の音波である。)を目標として、その目標とした周波数あるいは周波数帯域の音波の低減を図ることができることが理解される。
また、上記した目標とする音波の周波数あるいは周波数帯域が複数あっても、目標とするそれぞれの周波数あるいは周波数帯域の音波の低減に資するように共鳴ボックス22を設計することにより、目標とするそれぞれの周波数あるいは周波数帯域の音波の低減を図ることができる。
具体的には、例えば、低減の目標とする音波の周波数として周波数帯Aと周波数帯Bとの2つの周波数帯がある場合には、共鳴ボックス22の貫通孔40の一部については周波数帯Aの音波を低減可能に設計するとともに、共鳴ボックス22の貫通孔40の残部については周波数帯Bの音波を低減可能に設計するなどしてもよい。
なお、本願発明者は、実験環境の温度を変化させて実験を行ったところ、いずれの温度においても図5に示すと同様の実験結果が得られた。
即ち、本発明による搬送装置10によれば、搬送装置10の設置環境に関わらず、上記した目標とする周波数の音波を低減することができる。
以上において説明したように、上記した本発明による物体搬送用テーブル11ならびに搬送装置10によれば、物体搬送用テーブル11を配置する位置や、物体搬送用テーブル11の上板部102fに穿設された穴114の直径、穴長ならびに穴の数や配列などを変更することなく、また、何らの動力源や作動機構などを用いることなしに、穴114からの噴き出し音による作業者にとって不快な周波数あるいは周波数帯域の騒音を低減することができる。
また、本発明による物体搬送用テーブル11ならびに搬送装置10においては、穴114からの噴き出し音による作業者にとって不快な周波数あるいは周波数帯域の騒音を低減することができるため、穴114からの噴き出し音の全体の騒音レベルも下げることができる。
なお、上記において説明した実施の形態は例示に過ぎないものであり、本発明は他の種々の形態で実施することができる。即ち、本発明は、上記において説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。
例えば、上記において説明した実施の形態は、以下の(1)乃至(9)に示すように変形するようにしてもよい。
(1)上記において説明した実施の形態においては、本発明の理解を容易にするために、本発明による搬送装置10が単一の物体搬送用テーブル11を備えた場合について図示して説明したが、これに限られるものではないことは勿論である。即ち、本発明による搬送装置10は、複数の物体搬送用テーブル11を備えるようにしてもよいことは勿論である。また、複数の物体搬送用テーブル11を備えるようにした場合には、各物体搬送用テーブル11のそれぞれがコンプレッサー104などのエアーの供給源を備えるようにしてもよいし、あるいは、複数の物体搬送用テーブル11がコンプレッサー104などのエアーの供給源を共用するようにしてもよい。
(2)上記において説明した実施の形態においては、本発明の理解を容易にするために、本発明による物体搬送用テーブル11内に単一の吸音機構20を設けた場合について図示して説明したが、これに限られるものではないことは勿論である。即ち、本発明による物体搬送用テーブル11は、単一の物体搬送用テーブル11内に複数の吸音機構20を設けるようにしてもよいことは勿論である。また、単一の物体搬送用テーブル11内に複数の吸音機構20を設けるようにした場合には、各吸音機構20は同一の周波数あるいは周波数帯域の音波を減衰するようにしてもよいし、あるいは、各吸音機構20はそれぞれ異なる周波数あるいは周波数帯域の音波を減衰するようにしてもよい。
(3)上記した実施の形態においては、吸音機構20は、それぞれ別体として形成された共鳴ボックス22とパッキン24と底蓋26とを一体的に連結して、貫通孔40がヘルムホルツ共鳴器として作用するように構成したが、これに限られるものではないことは勿論である。即ち、本発明による吸音機構20においては、金属や樹脂などの種々の材料を一体成型してヘルムホルツ共鳴器として作用する構造を形成するようにしてもよい。
(4)上記した実施の形態においては、吸音機構20は、複数の貫通孔40がヘルムホルツ共鳴器として作用するように構成している。換言すれば、上記した実施の形態においては、吸音機構20が複数のヘルムホルツ共鳴器を備えている。しかしながら、本発明はこれに限られるものではないことは勿論である。即ち、本発明による吸音機構20は、単数のヘルムホルツ共鳴器を備えるようにしてもよい。
(5)上記した実施の形態においては、吸音機構20は、それぞれ別体として形成された共鳴ボックス22とパッキン24と底蓋26とをネジ28により一体的に連結するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論である。即ち、本発明による吸音機構20においては、それぞれ別体として形成された共鳴ボックス22とパッキン24と底蓋26とを接着剤により一体的に連結するようにしてもよい。
(6)上記において説明した実施の形態においては、吸音機構20がヘルムホルツ共鳴を利用して予め設定された周波数あるいは周波数帯域の音波を減衰するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論である。吸音機構20は、例えば、多孔質材料を用いた吸音構造を備えるようにしてもよいし、あるいは、板振動や膜振動を利用した吸音構造を備えるようにしてもよい。
(7)上記した実施の形態においては、流体としてエアーを用いた場合について説明したが、これに限られるものではないことは勿論である。流体としては、例えば、窒素やアルゴンなどのような不活性ガスなどの他の気体を用いるようにしてもよい。
(8)上記した実施の形態において、図4ならびに図5を参照しながら説明した実験における条件・寸法等は一例に過ぎないものであり、本発明は上記した条件・寸法等に限定されるものではないことは勿論である。
(9)上記した各実施の形態ならびに上記した(1)乃至(8)に示す各実施の形態や変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよいことは勿論である。
本発明は、フラットパネルディスプレイ製造工程などのような各種の作業工程において、各種の物体を搬送したり姿勢変更したりする際などに利用することができる。
10 搬送装置
11 物体搬送用テーブル
20 吸音機構
22 共鳴ボックス
22a 上面部
22b 底面部
24 パッキン
26 底蓋
28 ネジ
30 カラー
32 ボルト
34 貫通孔
36 貫通孔
40 貫通孔
40a 第1段貫通孔部
40b 第2段貫通孔部
100 搬送装置
102 物体搬送用テーブル
102a 底板部
102b 前板部
102c 後板部
102d 左側板
102e 右側板
102f 上板部
102fa 下面
104 コンプレッサー
106 レギュレーター
108 第1ダクト
108a 開口部
108b 端部
110 第2ダクト
110a 端部
110b 端部
112 エアーチャンバー
114 穴
116 連通孔
200 物体
AIR エアー

Claims (8)

  1. 流体の圧力により物体を浮上させて搬送する物体搬送用テーブルにおいて、
    上面に穿設された穴から流体を噴き出して、前記流体の圧力により物体を浮上させる本体部と、
    前記本体部内に配設されるとともに、予め設定された周波数あるいは周波数帯域の音波を減衰する吸音機構と
    を有することを特徴とする物体搬送用テーブル。
  2. 請求項1に記載の物体搬送用テーブルにおいて、
    前記吸音機構は、単数あるいは複数のヘルムホルツ共鳴器として作用する構造を備えている
    ことを特徴とする物体搬送用テーブル。
  3. 請求項2に記載の物体搬送用テーブルにおいて、
    前記吸音機構は、
    上面部から底面部に向けて第1の厚さ貫通した第1の開口径を備えた第1段貫通孔部と、第1段貫通孔部の下端から前記底面部までの第2の厚さ貫通した第2の開口径を備えた第2段貫通孔部とよりなる貫通孔を備えるとともに、前記第1の開口径は前記第2の開口径よりも細径な共鳴ボックスと、
    前記共鳴ボックスの前記底面部における前記第2段貫通孔部の開口部を遮蔽する遮蔽部と
    を有することを特徴とする物体搬送用テーブル。
  4. 請求項3記載の物体搬送用テーブルにおいて、
    前記遮蔽部材は、
    前記共鳴ボックスの前記底面部の全面を被覆するパッキンと、
    前記パッキンの底面部の全面を被覆する底蓋と
    を有し、
    前記吸音機構は、前記共鳴ボックスと前記底蓋とが前記パッキンとを介して互いに密着して緊密に結合された
    ことを特徴とする物体搬送用テーブル。
  5. 請求項1に記載の物体搬送用テーブルにおいて、
    前記吸音機構は、多孔質材料を用いた吸音構造、または、板振動または膜振動を利用した吸音構造を備えている
    ことを特徴とする物体搬送用テーブル。
  6. 請求項1、2、3、4または5のいずれか1項に記載の物体搬送用テーブルにおいて、
    前記吸音機構は、前記本体部内に単数または複数配設された
    ことを特徴とする物体搬送用テーブル。
  7. 請求項1、2、3、4、5または6のいずれか1項に記載の物体搬送用テーブルにおいて、
    前記流体は、気体である
    ことを特徴とする物体搬送用テーブル。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6または7のいずれか1項に記載の物体搬送用テーブルを備える
    ことを特徴とする搬送装置。
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