JP2021049565A - スポット溶接用電極供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シャンクとの嵌合部分周辺に広いスペースを設けた状態で電極を1つずつ供給することができる電極供給装置を提供する。【解決手段】電極供給装置1は、スポット溶接ガンGに電極10を供給可能になっている。電極供給装置1は、複数の電極10を格納可能な電極格納ユニット2と、電極格納ユニット2から電極10を取り出して電極待機位置W1まで送り出す電極送出ユニット3と、電極待機位置W1の電極10を把持可能な把持ユニット5とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、工場等で使用するスポット溶接ガンの電極を交換する際に、電極を供給可能なスポット溶接用電極供給装置に関する。
従来より、自動車生産ラインでは、複数のプレス成形品をスポット溶接で繋ぐことで車体フレームが組み立てられ、このスポット溶接は、一般的に、溶接ガンと呼ばれる機器を用いて行われる。
ところで、溶接ガンのシャンクには、その先端が電極の嵌合凹部に嵌合することによって電極が装着される。そして、電極は、スポット溶接を繰り返し行うことで消耗するので、定期的に交換する必要がある。したがって、電極交換時において電極を効率よく溶接ガンのシャンクに装着するために、自動車生産ラインには、スポット溶接用の電極格納装置が設置されている。
例えば、特許文献1に開示されている電極格納装置は、収容通路を内部に有する角筒状の収容ケースを備え、収容通路には、電極をその中心軸と直交する方向に直線状に、且つ、嵌合凹部が同一方向に開口するように複数並設した状態で収容可能となっている。収容通路の一端には、収容通路から電極を取り出す際の電極取出口が形成される一方、収容通路の他端側には、当該収容通路に収容された1つ又は並設状態の複数の電極を収容通路の一端側にバネ力によって押圧する押圧ユニットが設けられている。収容通路の一端側には、収容ケースの長手方向と直交する方向に移動可能な取出規制部材が配設されている。該取出規制部材は、コイルバネの付勢力によって一方側に移動した状態で電極取出口の一部を遮って電極の電極取出口からの取り出しを規制する一方、コイルバネの付勢力に抗して他方側に移動した状態で電極取出口を開放して電極の電極取出口からの取り出しを可能にするようになっている。そして、産業用ロボットのアーム先端に取り付けられた溶接ガンのシャンク先端を収容通路に並設された各電極のうちの取出規制部材に接する電極の嵌合凹部に嵌合するとともにその電極を電極取出口に向けて移動させると、取出規制部材がコイルバネの付勢力に抗して他方側に移動することによって開放した電極取出口から電極が取り出され、その後、取り出された電極に隣り合う電極が押圧ユニットのバネ力によって収容通路の一端側に移動するとともに、コイルバネの付勢力によって一方側に移動した取出規制部材に接触して電極取出口からの取り出しが規制されるようになっている。
特表2013−514182号公報
ところで、溶接ガンが生産ラインの所定の位置に固定された定置式の場合、特許文献1の如き電極格納装置を用いて自動的に電極を交換しようとすると、例えば、当該電極格納装置を産業用ロボット等により定置式の溶接ガンまで搬送する必要がある。そうすると、電極格納装置に格納された電極が無くなった際、安全に作業を行うために電極格納装置を搬送する産業用ロボットが停止するまで電極格納装置に新たな電極を充填することができず、生産効率が悪くなってしまうという問題がある。
これを回避するために、電極格納装置を所定の位置に設置するとともに、当該電極格納装置に収容された電極を専用の搬送手段を用いて定置式の溶接ガンまで1つずつ搬送していくことが考えられる。
しかし、電極を専用の搬送手段にて搬送する際、定置式の溶接ガンのシャンク先端に搬送手段で搬送する電極を装着するためには、電極の開口部分を塞がないように搬送手段が電極を把持する必要があるが、特許文献1の電極格納装置の場合、収容通路における電極取出口に対応して位置する電極の周囲にスペースが無く、搬送手段にて電極をその開口部分を塞がないように把持することができないという問題がある。
また、基端側に溶接ガンのシャンク先端を外嵌合させる嵌合部が突出する所謂オステーパー型と呼ばれる電極を特許文献1の如き電極格納装置に収容する場合、収容通路における電極取出口に対応して位置する電極の嵌合部に溶接ガンのシャンク先端を外嵌合させようとすると、嵌合させる電極に隣合う電極にシャンク先端が接触してしまって電極を装着できないという問題もある。
すなわち、定置式のスポット溶接ガンや、或いは、オステーパー型電極用のスポット溶接ガンに対して電極を供給するために、シャンク先端との嵌合部分周辺に広いスペースを設けた状態で電極を1つずつ供給することができる電極供給装置が強く求められていた。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シャンクとの嵌合部分周辺に広いスペースを設けた状態で電極を1つずつ供給することができる電極供給装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、電極を格納する電極格納ユニットを所定の位置に設置するとともに、当該電極格納ユニットから電極を電極待機位置まで送り出した後、電極待機位置に位置する電極をその側方から把持するようにしたことを特徴とする。
具体的には、スポット溶接用電極を供給可能なスポット溶接用電極供給装置を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明では、所定の位置に設置され、複数の電極を格納可能な電極格納ユニットと、該電極格納ユニットから電極を順次取り出して電極待機位置まで送り出す電極送出ユニットと、上記電極待機位置の電極をスポット溶接ガンのシャンク先端が嵌合する嵌合凹部の開口部分を塞がない姿勢で把持可能な把持ユニットとを備えていることを特徴とする。
第2の発明では、第1の発明において、上記電極格納ユニットは、上記嵌合凹部が同一方向に開口する状態で複数の電極を収容可能な電極収容部と、当該電極収容部に連通する電極取出口とを有する収容ケースを備え、上記電極送出ユニットは、中心線に沿って進退可能に構成され、前進した際、先端部が上記電極収容部の上記電極取出口に対応する位置に収容された上記電極の嵌合凹部に挿入されるスライド体と、該スライド体の中心線と直交する方向に伸縮可能なピストンロッドを有し、該ピストンロッドを伸長させた際、上記スライド体の先端部を挿入させた電極が上記電極取出口を通過するように上記スライド体を押圧する第1流体圧シリンダとを備えていることを特徴とする。
第3の発明では、第2の発明において、上記電極送出ユニットは、上記電極取出口を通過するとともに上記第1流体圧シリンダによってさらに押圧される電極を上記電極取出口から上記電極待機位置まで案内する凹条溝を有するガイド部材を備えていることを特徴とする。
第4の発明では、第2又は第3の発明において、上記電極送出ユニットは、上記ピストンロッドの伸長動作に連動して上記スライド体を前進させる一方、上記ピストンロッドの収縮動作に連動して上記スライド体を後退させるカム機構を備えていることを特徴とする。
第5の発明では、第4の発明において、上記カム機構は、上記スライド体の外周面に設けられ、当該スライド体の中心線と上記ピストンロッドの伸縮方向との両方と直交する方向に突出する突起と、上記ピストンロッドの収縮方向に行くにつれて次第に上記スライド体の前進方向に位置するよう傾斜して延び、上記突起をガイド可能に支持する溝形状又はスリット形状をなす第1ガイド穴とで構成されていることを特徴とする。
第6の発明では、第5の発明において、上記電極送出ユニットは、上記ピストンロッドを伸長させる際、上記ピストンロッドの伸長動作により上記スライド体に加わる力よりも小さな負荷を上記スライド体に対して上記ピストンロッドの収縮方向に発生させる一方、上記ピストンロッドを収縮させる際、上記ピストンロッドの収縮動作により上記スライド体に加わる力よりも小さな負荷を上記スライド体に対して上記ピストンロッドの伸長方向に発生させるブレーキ機構を備えていることを特徴とする。
第7の発明では、第1から第6のいずれか1つの発明において、上記把持ユニットは、筒中心線に沿ってブロック体を移動させる第2流体圧シリンダと、上記筒中心線に沿って延び、且つ、当該筒中心線を境に並設され、先端に互いに対向する掴み部を有する一対の爪部材と、当該両爪部材が互いに接近離間可能となるように上記両爪部材の基端側を回動可能に軸支する支持部材とを備え、上記爪部材の中途部には、当該爪部材の基端側に行くにつれてもう一方の爪部材に接近するように傾斜する溝形状又はスリット形状をなす第2ガイド穴が形成され、上記ブロック体には、上記各爪部材の第2ガイド穴にそれぞれ移動可能に嵌合するピンが突設され、上記両爪部材で上記電極待機位置の電極を把持する際、上記両爪部材の掴み部の間に上記電極が位置するようにし、且つ、上記ブロック体を一方側に移動させるとともに上記各第2ガイド穴が上記各ピンを一端側に案内することで上記両爪部材が互いに接近し、この接近動作により上記電極を把持するよう構成される一方、上記両爪部材で把持する電極を解放する際、上記ブロック体を他方側に移動させるとともに上記各第2ガイド穴が上記各ピンを他端側に案内することで上記両爪部材が互いに離間し、この離間動作により上記電極を解放するよう構成されていることを特徴とする。
第8の発明では、第1から第7のいずれか1つの発明において、上記スポット溶接ガンは、定置式であり、上記把持ユニットを上記スポット溶接ガンへの電極供給位置まで搬送する搬送ユニットを備えていることを特徴とする。
第9の発明では、第8の発明において、上記搬送ユニットには、上記スポット溶接ガンのシャンクに嵌合する電極を上記シャンクに対して捩ることにより上記シャンクから取り外すことが可能な電極取外ユニットがさらに取り付けられていることを特徴とする。
第1の発明では、電極待機位置において把持ユニットにて把持される電極の嵌合凹部の開口部分が開放しているので、例えば、把持ユニットを定置式スポット溶接ガンまで移動させることにより、把持ユニットに把持したままの状態で電極を溶接ガンのシャンク先端に装着することができたり、或いは、オステーパー型電極用のスポット溶接ガンのシャンク先端を電極待機位置に近づけることにより、他の電極に接触することなく電極をシャンク先端に装着させることができる。
第2の発明では、電極送出ユニットによる収容ケースから電極を取り出す動作をスライド体の前進動作と第1流体圧シリンダによるピストンロッドの伸長動作との2種類のシンプルな動作のみで行えるようになる。したがって、電極送出ユニットの構造がシンプルなものになり、装置の故障の発生を抑制することができる。
第3の発明では、電極送出ユニットにおいて収容ケースから電極を取り出すピストンロッドの伸長動作を利用して収容ケースから取り出された電極を電極待機位置まで送り出すことができるようになる。したがって、収容ケースから取り出した電極を電極待機位置まで送り出すためだけの設備を別途用意する必要が無くなり、コストを抑えた構造にすることができる。
第4の発明では、ピストンロッドの伸縮動作によってスライド体の進退動作が行われるようになるので、スライド体にその中心線に沿った進退動作を行わせるためだけの設備を別途用意する必要が無くなり、さらにコストを抑えた構造にすることができる。
第5の発明では、スライド体が元位置の状態においてピストンロッドが伸長すると、突起が第1ガイド穴の一方の端部から他方の端部まで案内されることによってスライド体が前進してその先端部が電極取出口に対応する電極の嵌合凹部に挿入される。そして、ピストンロッドをさらに伸長させると、突起が第1ガイド穴の他方の端部で維持された状態になってスライド体がピストンロッドの伸長方向に移動し、それに伴って電極が電極取出口を通過してガイド部材に案内されながら電極待機位置まで送り出される。その後、電極が電極待機位置に位置する状態でピストンロッドが収縮すると、突起が第1ガイド穴の他方の端部から一方の端部まで案内されることによってスライド体が後退してその先端部が電極の嵌合凹部から外れる。そして、ピストンロッドをさらに収縮させると、突起が第1ガイド穴の一方の端部で維持された状態になってスライド体がピストンロッドの収縮方向に移動して元位置に戻る。このように、第1流体圧シリンダにおけるピストンロッドの伸縮動作だけで収容ケースに収容された各電極を電極待機位置まで順次移動させることができるようになり、シンプルで低コストな設備にすることができる。
第6の発明では、突起が第1ガイド穴の一方の端部に位置する状態でピストンロッドが伸長する場合には、ブレーキ機構によってスライド体に掛かる負荷により、スライド体がピストンロッドと共に当該ピストンロッドの伸長方向に移動することなく突起が第1ガイド穴にスムーズに案内されてスライド体が前進するようになる。一方、突起が第1ガイド穴の他方の端部に位置する状態でピストンロッドが収縮する場合には、ブレーキ機構によってスライド体に掛かる負荷により、スライド体がピストンロッドと共に当該ピストンロッドの収縮方向に移動することなく突起が第1ガイド穴にスムーズに案内されてスライド体が後退するようになる。このように、ピストンロッドの伸縮動作によってスライド体の進退動作がスムーズに行われるようにすることができる。
第7の発明では、第2流体圧シリンダによってブロック体を一方側に移動させると、両爪部材の掴み部が互いに離間するので、電極に把持ユニットを近づけるときや把持ユニットに電極を近づけるときに、両爪部材の掴み部の間に電極を誘い込み易くなる。したがって、把持作業時の把持ユニット及び電極送出ユニットの速度を上げることができるようになり、電極の把持動作に掛かる時間を短くすることができる。一方、ブロック体を他方側に移動させると、両爪部材の掴み部が互いに接近するとともに当該両掴み部によって電極が強固に固定されるようになるので、把持ユニットから電極が不意に脱落してしまうといったことを確実に防ぐことができる。
第8の発明では、電極格納ユニットが所定の位置に設置されているので、電極格納ユニットに格納されている電極が電極交換作業を繰り返すことにより無くなっても、作業者は把持ユニットが搬送ユニットにて定置式スポット溶接ガンと電極格納ユニットとの間を移動する間に電極格納ユニットに電極を充填する作業を行うことができるようになる。したがって、作業者は把持ユニットが動いていない領域において電極の充填作業を行えるので、安全に作業を行うことができる。また、作業者は把持ユニットが定置式スポット溶接ガンに電極を供給しているときに電極の充填作業を行えるので、電極の充填作業を理由に生産ラインを停止させる必要が無く、生産効率の良いスポット溶接用電極供給装置にすることができる。
第9の発明では、搬送ユニットによって定置式スポット溶接ガンに電極を把持する把持ユニットを近づけるとき、定置式スポット溶接ガンに電極取外ユニットも近づくようになる。したがって、電極取外ユニットにて定置式スポット溶接ガンから電極を取り外した直後に把持ユニットに把持する電極を定置式スポット溶接ガンに供給できるようになり、電極の交換作業を効率良く行うことができる。
本発明の実施形態1に係るスポット溶接用電極供給装置の斜視図である。 電極格納ユニットを電極送出ユニットから取り外した状態を示す図1相当図である。 本発明の実施形態1に係る電極格納ユニットの斜視図である。 本発明の実施形態1に係る電極格納ユニット及び電極送出ユニットの斜視図である。 本発明の実施形態1に係る把持ユニットの斜視図である。 図4のVI−VI線における断面図であり、電極送出ユニットにより電極を電極格納ユニットから取り出す直前の状態を示す図である。 図6の後、電極送出ユニットにより電極を電極格納ユニットから取り出している途中の状態を示す図である。 図7の後、電極送出ユニットにより電極を電極格納ユニットから取り出した直後の状態を示す図である。 図8の後、搬送ユニットにより把持ユニットを定置式スポット溶接ガンへと搬送する直前の状態を示す図である。 本発明の実施形態2に係る図3相当図である。 本発明の実施形態2に係る図4相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係るスポット溶接用電極供給装置1を示す。この電極供給装置1は、自動車生産ラインに配置され、定置式のスポット溶接ガンGのシャンクG1に電極10を供給可能になっている。
電極供給装置1は、複数の電極10を格納可能な電極格納ユニット2と、生産ラインの側方に配置され、図示しない支柱に固定された電極送出ユニット3と、産業用ロボットAのアーム先端A1に取り付けられた電極取外ユニット4と、該電極取外ユニット4の両側面に取り付けられた一対の把持ユニット5とを備え、電極格納ユニット2は、図2に示すように、電極送出ユニット3に着脱可能に取り付けられるようになっている。
電極格納ユニット2は、図3に示すように、水平方向に直線状に延びる略角筒状の収容ケース21を備え、該収容ケース21は、上方に開放する断面U字状のケース本体22と、該ケース本体22の上方の開放部分を塞ぐカバー部材23とを有している。
ケース本体22の内側部分は、電極10を複数収容可能な直線状の収容通路R1(電極収容部)になっていて、当該収容通路R1の一端には、収容通路R1に連通する電極取出口20が設けられている。
収容通路R1は、電極10をその中心軸と直交する方向に直線状に、且つ、シャンクG1先端に嵌合する嵌合凹部10aが同一方向に開口するように複数並設した状態で収容可能になっている。
ケース本体22の一方の側壁の電極取出口20側には、収容通路R1に連通する長方形状の開口部22aが形成されている。
一方、ケース本体22の他方の側壁の上下方向中途部には、ケース本体22の長手方向に沿って直線状に延びるスリット22bが形成され、該スリット22bは、収容通路R1に連通している。
カバー部材23の長手方向の寸法は、ケース本体22の長手方向の寸法より短くなっていて、ケース本体22の長手方向一端側は、上方に開放して上記電極取出口20に連続するシャンク出入口23aとなっている。
ケース本体22の一方の側壁の外側で、且つ、上記開口部22aに対応する位置には、ケース本体22の長手方向に沿って延びるレバー部材24が配設されている。
レバー部材24は、その中途部に設けられた上下方向に延びる図示しない揺動軸周りに揺動可能になっていて、一方側に揺動すると、レバー部材24の先端側が開口部22aを介して収容通路R1に進入するようになっている。
ケース本体22の一方の側壁とレバー部材24との間には、図示しないコイルバネが配設され、当該コイルバネの付勢力によってレバー部材24は一方側に揺動するようになっている。
そして、レバー部材24は、図示しないコイルバネの付勢力によって一方側に揺動すると、先端側が開口部22aを介して収容通路R1へと進入して電極取出口20の一部を遮る一方、図示しないコイルバネの付勢力に抗して他方側に揺動すると、先端側が収容通路R1から離間して電極取出口20を開放するようになっている。
収容ケース21の長手方向他端には、収容通路R1の延長方向に沿って延びる押圧機構25が取り付けられている。
該押圧機構25は、図示しないコイルバネにより収容通路R1に収容された状態の1つ又は複数の電極10を電極取出口20側に押圧するようになっていて、電極取出口20から収容通路R1に収容された各電極10のうちの1つを取り出すと、収容通路R1の残りの各電極10を電極取出口20側へと移動させるようになっている。
電極送出ユニット3は、図2に示すように、断面U字状の取付ブラケット31を備え、該取付ブラケット31は、前方及び後方と一方の側方とに開放された取付空間S1を有している。
取付ブラケット31は、電極格納ユニット2を一方の側方から取付空間S1に挿入するとともに一対のインデックスプランジャP1によって電極格納ユニット2を固定可能になっている。
取付ブラケット31の前方下部には、図4に示すように、当該取付ブラケット31に固定された電極格納ユニット2の電極取出口20に対応するブロック形状をなすガイド部材30が固定されている。
ガイド部材30の上面には、電極格納ユニット2の長手方向に沿って延び、且つ、断面形状が電極10の先端側の形状に対応する凹条溝30aが形成され、該凹条溝30aにおける電極取出口20から最も離れた領域が本発明の電極待機位置W1を構成している。
取付ブラケット31の上部には、前面及び裏面が電極格納ユニット2の長手方向に向く矩形板状のベースプレート32が固定され、該ベースプレート32の中央には、図6乃至図9に示すように、電極格納ユニット2の長手方向に沿って貫通する第1貫通孔32aと第2貫通孔32bとが上下に並んで形成されている。
ベースプレート32裏面の下部には、図4に示すように、筒中心線が電極格納ユニット2の長手方向に沿って延びる第1エアシリンダ33(第1流体圧シリンダ)が固定され、該第1エアシリンダ33の第1ピストンロッド33aは、第2貫通孔32bを通過するとともにベースプレート32の前面側に伸縮可能に延びている。
ベースプレート32前面の上部には、筒状ストッパ34aが第1貫通孔32aに対応するように固定され、ベースプレート32前面における筒状ストッパ34aの両隣りには、第1ピストンロッド33aと同方向に延びる一対の断面円形状をなす細棒状のガイド棒34bが設けられている。
該両ガイド棒34bの先端には、当該両ガイド棒を連結する連結部材34cが固定され、該連結部材34cの中央には、頭側が両ガイド棒34bの間に飛び出すように締結ボルト34dが取り付けられている。
ベースプレート32と連結部材34cとの間には、両ガイド棒34bに跨る移動ブロック34eが設けられ、該移動ブロック34eは、筒状ストッパ34aと締結ボルト34dとの間を両ガイド棒34bに案内されて移動するようになっている。
移動ブロック34eの中央には、上下に貫通するスライド孔34fが形成され、該スライド孔34fには、丸棒状をなすスライド体35が上下方向に進退可能に嵌挿されている。
該スライド体35は、外周面がテーパ形状をなす先端部が下方に位置する姿勢となっていて、図6に示すように、電極格納ユニット2のシャンク出入口23aの上方に位置するときが元位置となっている。
また、スライド体35の中途部における外周面には、当該スライド体35の中心線と第1ピストンロッド33aの伸縮方向との両方と直交する方向に突出する突起35aが中心線を挟んで一対設けられている。
移動ブロック34eの下方には、ベースプレート32側に開放する断面U字状をなすとともに下方に向かって延びるガイドプレート35bがスライド体35を囲うように移動ブロック34eの下面に固定され、ガイドプレート35bの各側壁には、スライド体35が上下方向に前進又は後退する際、スライド体35に設けられた各突起35aを案内する上下方向に延びるスリット形状の内側ガイド穴35cが形成されている。
また、移動ブロック34eの下方には、ガイドプレート35bを囲う上下に短い角筒状をなすカム部材36が配設され、該カム部材36は、第1ピストンロッド33aの先端に固定されている。
カム部材36におけるガイドプレート35bの各内側ガイド穴35cに対応する位置には、第1ピストンロッド33aの収縮方向に行くにつれて次第にスライド体35の前進方向に位置するように直線状に傾斜して延びるスリット形状の外側ガイド穴36a(第1ガイド穴)が一対形成され、該各外側ガイド穴36aは、各内側ガイド穴35cを通過した各突起35aをガイド可能に支持している。
スライド体35に設けられた各突起35aとカム部材36における各外側ガイド穴36aは本発明のカム機構12を構成しており、該カム機構12は、第1ピストンロッド33aの伸長動作に連動してスライド体35を前進させる一方、第1ピストンロッド33aの収縮動作に連動してスライド体35を後退させるようになっている。
カム機構12の動作を具体的に説明すると、図6及び図7に示すように、スライド体35が元位置の状態において第1エアシリンダ33の第1ピストンロッド33aが伸長すると、各突起35aが各内側ガイド穴35cに案内されながら各外側ガイド穴36aの一方の端部から他方の端部まで案内されることによってスライド体35が前進してその先端部が収容ケース21における収容通路R1の電極取出口20に対応する位置に収容された電極10の嵌合凹部10aに挿入されるようになっている。
スライド体35の先端部が嵌合凹部10aに挿入された状態で第1ピストンロッド33aをさらに伸長させると、図8に示すように、各突起35aが各外側ガイド穴36aの他方の端部で維持された状態になってスライド体35の先端部を挿入させた電極10が電極取出口20を通過するように第1ピストンロッド33aがスライド体35を押圧するようになっている。そして、移動ブロック34eが締結ボルト34dに接触するまで両ガイド棒34bによって案内されるに伴ってスライド体35が第1ピストンロッド33aの伸長方向に移動し、それにより、電極10が電極取出口20を通過してガイド部材30に案内されながら電極待機位置W1まで送り出すようになっている。
さらに、電極10が電極待機位置W1に位置する状態で第1ピストンロッド33aが収縮すると、図9に示すように、各突起35aが各内側ガイド穴35cに案内されながら各外側ガイド穴36aの他方の端部から一方の端部まで案内されることによってスライド体35が後退してその先端部が電極10の嵌合凹部10aから外れるようになっている。
そして、第1ピストンロッド33aをさらに収縮させると、各突起35aが各外側ガイド穴36aの一方の端部で維持された状態になって第1ピストンロッド33aがスライド体35を引っ張るようになり、移動ブロック34eが筒状ストッパ34aに接触するまで両ガイド棒34bによって案内されるのに伴ってスライド体35が第1ピストンロッド33aの収縮方向に移動して元位置に戻るようになっている。
その後、第1エアシリンダ33の第1ピストンロッド33aの伸縮動作を繰り返すことにより、電極格納ユニット2から電極10を順次取り出して電極待機位置W1まで送り出されるようになっている。
ベースプレート32裏面の上部には、筒中心線が電極格納ユニット2の長手方向に沿って延びるエア式のクッションシリンダ37(ブレーキ機構)が固定されている。
該クッションシリンダ37のロッド部37aは、第1貫通孔32a及び筒状ストッパ34aを通過するとともにベースプレート32の前面側に伸縮可能に延びていて、その先端は、移動ブロック34eに固定されている。
そして、クッションシリンダ37は、第1エアシリンダ33の第1ピストンロッド33aを伸長させる際、当該第1ピストンロッド33aの伸長動作によりスライド体35に加わる力よりも小さな負荷をスライド体35に対して移動ブロック34eを介して第1ピストンロッド33aの収縮方向に発生させる一方、第1エアシリンダ33の第1ピストンロッド33aを収縮させる際、当該第1ピストンロッド33aの収縮動作によりスライド体35に加わる力よりも小さな負荷をスライド体35に対して移動ブロック34eを介して第1ピストンロッド33aの伸長方向に発生させるよう構成されている。したがって、各突起35aが各外側ガイド穴36aの一方の端部に位置する状態で第1ピストンロッド33aが伸長する場合には、クッションシリンダ37によってスライド体35に掛かる負荷により、スライド体35が第1ピストンロッド33aと共に当該第1ピストンロッド33aの伸長方向に移動することなく各突起35aが各外側ガイド穴36aにスムーズに案内されてスライド体35が前進するようになる。一方、各突起35aが外側ガイド穴36aの他方の端部に位置する状態で第1ピストンロッド33aが収縮する場合には、クッションシリンダ37によってスライド体35に掛かる負荷により、スライド体35が第1ピストンロッド33aと共に当該第1ピストンロッド33aの収縮方向に移動することなく各突起35aが外側ガイド穴36aにスムーズに案内されてスライド体35が後退するようになる。このように、クッションシリンダ37を設けることによって第1ピストンロッド33aの伸縮動作によるスライド体35の進退動作がスムーズに行われる。
把持ユニット5は、図1及び図5に示すように、前面及び裏面が電極取外ユニット4の前後方向に向く略矩形板状の支持部材51を備え、該支持部材51には、当該支持部材51の前面に開口するとともに当該支持部材51の幅方向に幅広な収容凹部51aが形成されている。
支持部材51裏面の中央には、第2エアシリンダ52(第2流体圧シリンダ)が固定され、該第2エアシリンダ52の第2ピストンロッド52aは、支持部材51の裏面に形成された収容凹部51aに連通する図示しない連通孔を通過するとともに支持部材51の前面側に伸縮可能に延びている。
第2ピストンロッド52aの先端には、支持部材51の幅方向と同方向に延びるブロック体53の中央部分が固定され、ブロック体53は、第2エアシリンダ52の筒中心線C1に沿って移動するようになっている。
支持部材51の前面側には、筒中心線C1に沿って延びる一対の爪部材54が配設され、該両爪部材54は、筒中心線C1を境に並設されている。
両爪部材54の先端側の互いに対向する面には、平面視で略V字状に窪む形状をなす掴み部54aが形成されている。
一方、各爪部材54の基端側は、支持部材51の収容凹部51aに収容されていて、支持部材51は、両爪部材54が互いに接近離間可能となるように両爪部材54の基端側を回動軸54bによって回動可能に軸支している。
爪部材54の中途部には、もう一方の爪部材54側とその反対側とに開口する中空部54cが形成され、各爪部材54の中空部54cには、ブロック体53の各端部が入り込むようになっている。
爪部材54の中途部におけるブロック体53の端部を境に離間する各壁部分には、基端側に行くにつれてもう一方の爪部材に接近するように直線状に傾斜して延びるスリット形状の開閉用ガイド穴54d(第2ガイド穴)がそれぞれ形成されている。
一方、ブロック体53の各端部には、第2ピストンロッド52aの伸縮方向とブロック体53の長手方向との両方と交差する方向に延びるピン53aがブロック体53を貫通するようにそれぞれ取り付けられ、ピン53aにおけるブロック体53から飛び出す各端部が各開閉用ガイド穴54dにそれぞれ移動可能に嵌合している。
そして、図6乃至図9に示すように、両爪部材54で電極待機位置W1の電極10を把持する際、両爪部材54の掴み部54aの間に電極10が位置するようにし、且つ、ブロック体53を一方側に移動させるとともに各爪部材54の各開閉用ガイド穴54dがピン53aを一端側に案内することで両爪部材54が互いに接近し、この接近動作により電極10を嵌合凹部10aの開口部分を塞がない姿勢で把持するよう構成されている。一方、両爪部材54で把持する電極10を解放する際、ブロック体53を他方側に移動させるとともに各爪部材54の各開閉用ガイド穴54dがピン53aを他端側に案内することで両爪部材54が互いに離間し、この離間動作により電極10を解放するよう構成されている。
電極取外ユニット4は、図1及び図2に示すように、平面視で略矩形状をなす厚みを有する板状のケーシング41を備え、該ケーシング41前側の幅方向一側には、平面視で略矩形状をなす上側開口孔41a及び下側開口孔41bが形成されている。
ケーシング41後側の幅方向他側には、第3エアシリンダ42が取り付けられている。
ケーシング41内部における上側開口孔41a及び下側開口孔41bの間には、第3エアシリンダ42の伸縮動作によって正逆回転可能な回転中心が上下方向に延びる略ドーナツ形状の回転体43が取り付けられ、該回転体43の中心に溶接ガンGのシャンクG1に嵌合する電極10を配置するとともに回転体43を回転させてシャンクG1に対して捩ることにより電極10がシャンクG1から外れるようになっている。
産業用ロボットAは、一般的な6軸垂直多関節型のロボットであり、把持ユニット5を定置式スポット溶接ガンGの電極供給位置X1まで搬送するようになっている。
次に、本発明の実施形態1に係る電極供給装置1を用いた定置式スポット溶接ガンGへの電極10の供給作業について詳述する。
まず、図1の一方の把持ユニット5のように両爪部材54を互いに離間させた状態において、産業用ロボットAを作動させて電極取外ユニット4及び一対の把持ユニット5を電極送出ユニット3の電極待機位置W1にまで移動させ、図6に示すように、把持ユニット5における両爪部材54の掴み部54aの間に電極待機位置W1が位置するようにする。
次に、電極送出ユニット3の第1エアシリンダ33を作動させて第1ピストンロッド33aを伸長させる。すると、カム部材36が第1ピストンロッド33aによってその伸長方向に押圧されるがクッションシリンダ37が第1ピストンロッド33aの収縮方向に負荷を加えるので、各突起35aが各外側ガイド穴36aの一方の端部から他方の端部までスムーズに案内され、それに伴って、図7に示すように、スライド体35が前進してその先端部が収容ケース21における収容通路R1の電極取出口20に対応する位置に収容された電極10の嵌合凹部10aに挿入される。
次いで、第1ピストンロッド33aは、スライド体35の先端部が電極10の嵌合凹部10aに挿入された状態でさらに伸長しようとするので、各突起35aが各外側ガイド穴36aの他方の端部で維持された状態になった後、移動ブロック34eが締結ボルト34dに接触するまで両ガイド棒34bによって案内され、それに伴って、スライド体35が第1ピストンロッド33aの伸長方向に移動する。すると、スライド体35の移動に伴う電極10の移動により、電極格納ユニット2のレバー部材24が図示しないコイルバネの付勢力に抗して他方側に揺動して電極取出口20が開放し、電極10が電極取出口20を通過してガイド部材30に案内されながら電極待機位置W1まで送り出される。
電極10が電極取出口20を通過すると、収容通路R1に並設されたその他の複数の電極10が押圧機構25によって押圧されて収容通路R1の一端側に移動する。
そして、レバー部材24が図示しないコイルバネの付勢力によって一方側に揺動することによりレバー部材24の先端部分が電極取出口20の一部を遮って次の電極10の取り出しが可能な状態になる。
しかる後、電極待機位置W1に電極10が到達すると、把持ユニット5の第2エアシリンダ52のブロック体53を移動させる。すると、両爪部材54が互いに接近するように回動して両掴み部54aによって電極待機位置W1の電極10が把持される。
そして、電極送出ユニット3の第1エアシリンダ33を作動させて第1ピストンロッド33aを収縮させる。すると、カム部材36が第1ピストンロッド33aによってその収縮方向に引っ張られるがクッションシリンダ37が第1ピストンロッド33aの伸長方向に負荷を加えるので、各突起35aが各外側ガイド穴36aの他方の端部から一方の端部までスムーズに案内され、それに伴って、図9に示すように、スライド体35が後退してその先端部が電極待機位置W1に位置する電極10の嵌合凹部10aから外れる。
その後、第1ピストンロッド33aは、さらに収縮しようとするので、各突起35aが各外側ガイド穴36aの一方の端部で維持された状態になった後、移動ブロック34eが筒状ストッパ34aに接触するまで両ガイド棒34bによって案内され、それに伴って、スライド体35が第1ピストンロッド33aの収縮方向に移動して元位置に戻る。
電極待機位置W1において電極10を把持ユニット5が把持すると、図1に示すように、産業用ロボットAは電極取外ユニット4及び一対の把持ユニット5を定置式スポット溶接ガンGまで搬送する。
そして、電極取外ユニット4の回転体43を定置式スポット溶接ガンGのシャンクG1に装着された電極10に接近させた後、回転体43の中心に電極10を配置して回転体43を回転させることによってシャンクG1に嵌合する電極10を捩ってシャンクG1から外す。
その後、把持ユニット5が把持する電極10を電極供給位置X1まで移動させ、電極10の嵌合凹部10aにシャンクG1を嵌合させることにより電極10の交換が終了する。
以上より、本発明の実施形態1によると、電極待機位置W1において把持ユニット5にて把持される電極10の嵌合凹部10aの開口部分が開放しているので、把持ユニット5を定置式スポット溶接ガンGまで移動させることにより、把持ユニット5に把持したままの状態で電極10を溶接ガンGのシャンクG1に装着することができる。
また、電極格納ユニット2が所定の位置に設置されているので、電極格納ユニット2に格納されている電極10が電極交換作業を繰り返すことにより無くなっても、作業者は把持ユニット5が産業用ロボットAにて定置式スポット溶接ガンGと電極格納ユニット2との間を移動する間に電極格納ユニット2に電極10を充填する作業を行うことができるようになる。したがって、作業者は把持ユニット5が動いていない領域において電極10の充填作業を行えるので、安全に作業を行うことができる。また、作業者は把持ユニット5が定置式スポット溶接ガンGに電極10を供給しているときに電極10の充填作業を行えるので、電極10の充填作業を理由に生産ラインを停止させる必要が無く、生産効率の良いスポット溶接用電極供給装置1にすることができる。
また、電極送出ユニット3による収容ケース21から電極10を取り出す動作をスライド体35の前進動作と第1エアシリンダ33による第1ピストンロッド33aの伸長動作との2種類のシンプルな動作のみで行えるようになる。したがって、電極送出ユニット3の構造がシンプルなものになり、装置の故障の発生を抑制することができる。
また、電極送出ユニット3において収容ケース21から電極10を取り出す第1ピストンロッド33aの伸長動作を利用して収容ケース21から取り出された電極10を電極待機位置W1まで送り出すことができるようになる。したがって、収容ケース21から取り出した電極10を電極待機位置W1まで送り出すためだけの設備を別途用意する必要が無くなり、コストを抑えた構造にすることができる。
また、第1エアシリンダ33の第1ピストンロッド33aの伸縮動作によってスライド体35の進退動作が行われるようになるので、スライド体35にその中心線に沿った進退動作を行わせるためだけの設備を別途用意する必要が無くなり、さらにコストを抑えた構造にすることができる。
また、第1エアシリンダ33における第1ピストンロッド33aの伸縮動作だけで収容ケース21に収容された各電極10を電極待機位置W1まで順次移動させることができるようになり、シンプルで低コストな設備にすることができる。
また、把持ユニット5において、第2エアシリンダ52によってブロック体53を一方側に移動させると、両爪部材54の掴み部54aが互いに離間するので、電極10に把持ユニット5を近づけるときや把持ユニット5に電極10を近づけるときに、両爪部材54の掴み部54aの間に電極10を誘い込み易くなる。したがって、把持作業時の把持ユニット5及び電極送出ユニット3の速度を上げることができるようになり、電極10の把持動作に掛かる時間を短くすることができる。一方、ブロック体53を他方側に移動させると、両爪部材54の掴み部54aが互いに接近するとともに当該両掴み部54aによって電極10が強固に固定されるようになるので、把持ユニット5から電極10が不意に脱落してしまうといったことを確実に防ぐことができる。
また、産業用ロボットAのアーム先端A1には、把持ユニット5だけでなく電極取外ユニット4も取り付けられているので、産業用ロボットAによって定置式スポット溶接ガンGに電極10を把持する把持ユニット5を近づけるとき、電極取外ユニット4も近づくようになる。したがって、電極取外ユニット4にて定置式スポット溶接ガンGから電極10を取り外した直後に把持ユニット5に把持する電極10を定置式スポット溶接ガンGに供給できるようになり、電極10の交換作業を効率良く行うことができる。
尚、本発明の実施形態1では、把持ユニット5を搬送する搬送ユニットとして産業用ロボットAを用いているが、これに限らず、その他の種類の搬送機を用いて搬送してもよい。
また、本発明の実施形態1では、把持ユニット5の爪部材54に形成された開閉用ガイド穴54dがスリット形状をなしているが、溝形状であってもよい。
《発明の実施形態2》
図10及び図11は、本発明の実施形態2に係る電極供給装置1の電極格納ユニット2及び電極送出ユニット3を示す。この実施形態2では、電極格納ユニット2における収容ケース21がオステーパー型電極10に対応する形状になっている点と、電極送出ユニット3におけるクッションシリンダ37が第1エアシリンダ33と取付ブラケット31との間に位置する構造になっている点と、ガイド部材30に把持ユニット6が設けられている点とが実施形態1と異なるだけでその他の各機構の動作等は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と異なる部分のみを説明する。
実施形態2のオステーパー型電極10の基端側には、当該電極10の先端側よりも外径が小さい円筒状をなす嵌合部10bがその筒中心線が電極10の中心軸に一致するように設けられ、スポット溶接ガンGのシャンクG1が嵌合部10bに外嵌合することにより電極10がシャンクG1に装着されるようになっている。
実施形態2のガイド部材30上部の側方には、互いに対向するとともに上記ガイド部材30の延長方向に沿って延びる一対のガイド壁30bが設けられている。
一方のガイド壁30bの内面には、ガイド部材30によって案内される電極10の側面を他方のガイド壁30bの内面に押し付けて電極10をその嵌合部10b周辺に広いスペースを設けた状態で保持する複数のクッションピン30cが設けられ、両ガイド壁30b及びクッションピン30cが本発明の把持ユニット6を構成している。
尚、本発明の実施形態2に係る電極供給装置1を用いたスポット溶接ガンGへのオステーパー型電極10の供給時における電極送出ユニット3の動作は、電極待機位置W1における電極10の把持の仕方が異なるだけであってその他は実施形態1と同じであるので、詳細な説明を省略する。
以上より、本発明の実施形態2によると、電極待機位置W1において把持ユニット6にて把持される電極10の嵌合凹部10aの開口部分が開放しているので、オステーパー型電極10用のスポット溶接ガンGのシャンクG1を電極待機位置W1に近づけることにより、他の電極10に接触することなく電極10をシャンクG1に装着させることができる。
尚、本発明の実施形態1,2では、スライド体35の進退動作を突起35a及び外側ガイド穴36aからなるカム機構12により動作させているが、その他の種類のカム機構により動作させるようにしてもよい。
また、本発明の実施形態1,2では、カム機構12の外側ガイド穴36aがスリット形状であるが、溝形状であってもよい。
また、本発明の実施形態1,2では、流体圧シリンダとして第1エアシリンダ33及び第2エアシリンダ52を用いているが、これに限らず、流体圧シリンダとして油圧式のシリンダを用いてもよい。
本発明は、例えば、工場等で使用するスポット溶接ガンの電極を交換する際に、電極を供給可能なスポット溶接用電極供給装置に適している。
1 スポット溶接用電極格納装置
2 電極格納ユニット
3 電極送出ユニット
4 電極取外ユニット
5 把持ユニット
6 把持ユニット
10 電極
10a 嵌合凹部
12 カム機構
20 電極取出口
21 収容ケース
30 ガイド部材
30a 凹条溝
33 第1エアシリンダ(第1流体圧シリンダ)
33a 第1ピストンロッド
35 スライド体
35a 突起
36a 外側ガイド穴(第1ガイド穴)
37 クッションシリンダ(ブレーキ機構)
52 第2エアシリンダ(第2流体圧シリンダ)
53 ブロック体
53a ピン
54 爪部材
54a 掴み部
54d 開閉用ガイド穴(第2ガイド穴)
A 産業用ロボット(搬送ユニット)
G 定置式スポット溶接ガン
G1 シャンク
R1 収容通路(電極収容部)
W1 電極待機位置
X1 電極供給位置

Claims (9)

  1. スポット溶接用電極を供給可能なスポット溶接用電極供給装置であって、
    所定の位置に設置され、複数の電極を格納可能な電極格納ユニットと、
    該電極格納ユニットから電極を順次取り出して電極待機位置まで送り出す電極送出ユニットと、
    上記電極待機位置の電極をスポット溶接ガンのシャンク先端が嵌合する嵌合凹部の開口部分を塞がない姿勢で把持可能な把持ユニットとを備えていることを特徴とするスポット溶接用電極供給装置。
  2. 請求項1に記載のスポット溶接用電極供給装置において、
    上記電極格納ユニットは、上記嵌合凹部が同一方向に開口する状態で複数の電極を収容可能な電極収容部と、当該電極収容部に連通する電極取出口とを有する収容ケースを備え、
    上記電極送出ユニットは、中心線に沿って進退可能に構成され、前進した際、先端部が上記電極収容部の上記電極取出口に対応する位置に収容された上記電極の嵌合凹部に挿入されるスライド体と、
    該スライド体の中心線と直交する方向に伸縮可能なピストンロッドを有し、該ピストンロッドを伸長させた際、上記スライド体の先端部を挿入させた電極が上記電極取出口を通過するように上記スライド体を押圧する第1流体圧シリンダとを備えていることを特徴とするスポット溶接用電極供給装置。
  3. 請求項2に記載のスポット溶接用電極供給装置において、
    上記電極送出ユニットは、上記電極取出口を通過するとともに上記第1流体圧シリンダによってさらに押圧される電極を上記電極取出口から上記電極待機位置まで案内する凹条溝を有するガイド部材を備えていることを特徴とするスポット溶接用電極供給装置。
  4. 請求項2又は3に記載のスポット溶接用電極供給装置において、
    上記電極送出ユニットは、上記ピストンロッドの伸長動作に連動して上記スライド体を前進させる一方、上記ピストンロッドの収縮動作に連動して上記スライド体を後退させるカム機構を備えていることを特徴とするスポット溶接用電極供給装置。
  5. 請求項4に記載のスポット溶接用電極供給装置において、
    上記カム機構は、上記スライド体の外周面に設けられ、当該スライド体の中心線と上記ピストンロッドの伸縮方向との両方と直交する方向に突出する突起と、上記ピストンロッドの収縮方向に行くにつれて次第に上記スライド体の前進方向に位置するよう傾斜して延び、上記突起をガイド可能に支持する溝形状又はスリット形状をなす第1ガイド穴とで構成されていることを特徴とするスポット溶接用電極供給装置。
  6. 請求項5に記載のスポット溶接用電極供給装置において、
    上記電極送出ユニットは、上記ピストンロッドを伸長させる際、上記ピストンロッドの伸長動作により上記スライド体に加わる力よりも小さな負荷を上記スライド体に対して上記ピストンロッドの収縮方向に発生させる一方、上記ピストンロッドを収縮させる際、上記ピストンロッドの収縮動作により上記スライド体に加わる力よりも小さな負荷を上記スライド体に対して上記ピストンロッドの伸長方向に発生させるブレーキ機構を備えていることを特徴とするスポット溶接用電極供給装置。
  7. 請求項1から6に記載のスポット溶接用電極供給装置において、
    上記把持ユニットは、筒中心線に沿ってブロック体を移動させる第2流体圧シリンダと、上記筒中心線に沿って延び、且つ、当該筒中心線を境に並設され、先端に互いに対向する掴み部を有する一対の爪部材と、当該両爪部材が互いに接近離間可能となるように上記両爪部材の基端側を回動可能に軸支する支持部材とを備え、
    上記爪部材の中途部には、当該爪部材の基端側に行くにつれてもう一方の爪部材に接近するように傾斜する溝形状又はスリット形状をなす第2ガイド穴が形成され、
    上記ブロック体には、上記各爪部材の第2ガイド穴にそれぞれ移動可能に嵌合するピンが突設され、
    上記両爪部材で上記電極待機位置の電極を把持する際、上記両爪部材の掴み部の間に上記電極が位置するようにし、且つ、上記ブロック体を一方側に移動させるとともに上記各第2ガイド穴が上記各ピンを一端側に案内することで上記両爪部材が互いに接近し、この接近動作により上記電極を把持するよう構成される一方、上記両爪部材で把持する電極を解放する際、上記ブロック体を他方側に移動させるとともに上記各第2ガイド穴が上記各ピンを他端側に案内することで上記両爪部材が互いに離間し、この離間動作により上記電極を解放するよう構成されていることを特徴とするスポット溶接用電極供給装置。
  8. 請求項1から7に記載のスポット溶接用電極供給装置において、
    上記スポット溶接ガンは、定置式であり、
    上記把持ユニットを上記スポット溶接ガンへの電極供給位置まで搬送する搬送ユニットを備えていることを特徴とするスポット溶接用電極供給装置。
  9. 請求項8に記載のスポット溶接用電極供給装置において、
    上記搬送ユニットには、上記スポット溶接ガンのシャンクに嵌合する電極を上記シャンクに対して捩ることにより上記シャンクから取り外すことが可能な電極取外ユニットがさらに取り付けられていることを特徴とするスポット溶接用電極供給装置。
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