JP2021048542A - 光ネットワーク装置および伝送路監視方法 - Google Patents

光ネットワーク装置および伝送路監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】通信サービスを継続しながら偏波依存損失が発生している場所を特定する。【解決手段】光ネットワーク装置は、取得部、特徴抽出部、変動量計算部、および特定部を備え、送信ノードから送信される、偏波状態を表わす偏波情報が付加された光信号を、伝送路を介して受信する。取得部は、光信号の偏波回転量ごとに、偏波情報により指定される期間に光信号の電界を表す電界情報信号を取得する。特徴抽出部は、光信号の偏波回転量ごとに、電界情報信号に基づいて、伝送路上の複数の位置における光信号のパワーに対応する評価値を計算する。変動量計算部は、複数の位置それぞれについて、光信号の偏波回転量に対応する評価値の変動量を計算する。特定部は、複数の位置の中の第1の位置における評価値の変動量が、第1の位置に対して送信ノード側に隣接する第2の位置における評価値の変動量より大きいときに、第1の位置を表す情報を出力する。【選択図】図5

Description

本発明は、光ネットワーク装置および伝送路を監視する方法に係わる。
通信トラフィック量の増大により、長距離伝送および大容量伝送の光ファイバ通信が求められている。一方、伝送機器の限界に近い性能で通信が行われるため、伝送路の状態の変化が伝送特性の劣化の要因となることがある。そのような伝送特性の劣化の原因の1つは、偏波依存損失(PDL: Polarization Dependent Loss)である。PDLは、偏波によって挿入損失が異なる現象であり、デバイス等の製造で生じるだけでなく、光ノードでの経路変更、光ファイバの再接続、光ファイバの曲げなどにより運用中にも発生する。
PDLが存在すると、例えば、いずれかの偏波の受信パワーが低くなり、伝送品質が低下する。このため、運用中にPDLの状態を検知することは、伝送システムの性能が低下している期間を短縮するうえで重要である。
PDLの測定においては、例えば、送信ノードから測定対象(すなわち、光ファイバ伝送路)に単一偏波のテスト光を入力しながら、そのテスト光の偏波の角度の少しずつ変えていく。そして、受信ノードにおいて、測定対象から出力される光のパワーが偏波ごとに測定され、それらの測定値うちの最大値および最小値に基づいてPDLが計算される。
なお、伝送路の区間ごとの状態を監視する装置および方法が提案されている(例えば、特許文献1)。また、伝送路上の各地点の物理状態を推定する装置および方法が提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2018−133725号公報 特開2019−009647号公報
上述した方法(すなわち、偏波の角度を変えながら受信ノードにおいて光パワーの最大値および最小値からPLDを計算する方法)においては、伝送路上のどの位置でPDLが発生しているのかを検知することは難しい。加えて、この方法では、PDLを測定するための専用のテスト光が伝送路に挿入されるので、PDLの測定時に通信サービスを停止する必要がある。
なお、伝送路上の複数の位置で光信号をそれぞれ分岐して光パワーをモニタすれば、PDLが発生している場所を特定できるかもしれない。ただし、この方法では、PDLが発生している位置を特定するために要する労力および時間が大きくなる。特に、数100kmの伝送路を調査するためには、膨大な労力および時間が必要となる。
本発明の1つの側面に係わる目的は、通信サービスを継続しながら偏波依存損失が発生している場所を特定できる装置および方法を提供することである。
本発明の1つの態様の光ネットワーク装置は、送信ノードから送信される、偏波状態を表わす偏波情報が付加された光信号を、伝送路を介して受信する。この光ネットワーク装置は、前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波回転量が制御されるときに、前記光信号の偏波回転量ごとに、前記偏波情報により指定される期間に前記光信号の電界を表す電界情報信号を取得する取得部と、前記光信号の偏波回転量ごとに、前記電界情報信号に基づいて、前記伝送路上の複数の位置における前記光信号のパワーに対応する評価値を計算する特徴抽出部と、前記複数の位置それぞれについて、前記光信号の偏波回転量に対応する評価値の変動量を計算する変動量計算部と、前記複数の位置の中の第1の位置における評価値の変動量が、前記複数の位置の中で前記第1の位置に対して前記送信ノード側に隣接する第2の位置における評価値の変動量より大きいときに、前記第1の位置を表す情報を出力する特定部と、を備える。
上述の態様によれば、通信サービスを継続しながら偏波依存損失が発生している場所を特定できる。
伝送路上の光信号のパワーを測定する方法の一例を示す図である。 デジタル信号処理部の一例を示す図である。 光信号のパワーおよび波長分散の変化の一例を示す図である。 伝送路上の複数の位置における光信号のパワーを測定する処理の一例を示すフローチャートである。 光ネットワークシステムの一例を示す図である。 偏波回転量の設定の一例を示す図である。 偏波情報の構成および挿入の例を示す図である。 偏波情報の実施例を示す図である。 偏波回転部の一例を示す図である。 偏波情報抽出部の動作の一例を示すフローチャートである。 偏波情報に基づいて電界情報信号を保存する方法の一例を示すフローチャートである。 偏波依存損失の発生位置を特定する方法の一例を示すフローチャートである。 偏波回転量ごとに相関値を計算する方法の一例を示す図である。 偏波依存損失が発生している位置を特定する方法の一例を示す図である。 偏波依存損失が発生している位置を特定する方法の他の例を示す図である。 第1のバリエーションに係わる構成の一例を示す図である。 第2のバリエーションに係わる構成および動作の一例を示す図である。 第3のバリエーションにおいて使用される偏波情報の例を示す図である。 第3のバリエーションに係わる構成の一例を示す図である。 第4のバリエーションに係わる構成の一例を示す図である。 第5のバリエーションにおいて使用される偏波情報の例を示す図である。 第5のバリエーションに係わる構成の一例を示す図である。 第6のバリエーションにおいて使用される偏波情報の例を示す図である。 第7のバリエーションに係わる動作の一例を示す図である。
本発明の実施形態に係わる光ネットワーク装置は、受信光信号に基づいて伝送路上の任意の位置における光パワーを測定する機能、およびその測定結果を利用して偏波依存損失が発生している位置を特定する機能を備える。よって、偏波依存損失が発生している位置を特定する機能の説明の前に、伝送路上の任意の位置における光信号のパワーを測定する機能について記載する。
図1は、伝送路上の任意の位置における光信号のパワーを測定する方法の一例を示す。この例では、送信ノードから送信される光信号は、伝送路(光ファイバ)を介して光ネットワーク装置1に伝送される。
光ネットワーク装置1は、コヒーレント受信器11、アナログ/デジタル変換器(ADC:Analog-to-Digital Converter)12、デジタル信号処理部13、模擬送信器14、メモリ15、および特徴抽出部16を備える。なお、光ネットワーク装置1は、図1に示していない他の機能または回路を備えていてもよい。
コヒーレント受信器11は、90度光ハイブリッド回路を含み、受信光信号の電界を表す電界情報信号(または、電場を表す電場データ)を生成する。電界情報信号は、受信光信号の同相(I:In-phase)成分および直交(Q:Quadrature)成分を含む。なお、光信号が偏波多重光信号であるときは、電界情報信号は、H偏波のI成分およびQ成分、及び、V偏波のI成分およびQ成分を含む。ADC12は、電界情報信号をデジタル信号に変換する。
デジタル信号処理部13は、図2に示すように、固定等化器13a、適応等化器13b、周波数オフセット推定器13c、キャリア位相再生器13d、および識別器13eを備える。固定等化器13aは、既知の波形劣化成分(例えば、伝送路の波長分散)を補償する。適応等化器13bは、適応的に等化を行う。なお、受信光信号が偏波多重光信号であるときは、適応等化器13bは、偏波を分離する機能を含む。周波数オフセット推定器13cは、送信ノード100と光ネットワーク装置1との間の周波数オフセットを推定して補償する。キャリア位相再生器13dは、送信ノード100から送信される光信号の位相を再生する。すなわち、コンスタレーション上の信号点が再生される。識別器13eは、主信号のビット列を再生する。なお、識別器13eは、デジタル信号処理部13に含まれてもよいし、デジタル信号処理部13の出力側に設けられてもよい。
模擬送信器14は、デジタル信号処理部13(または、識別器13e)により再生される主信号をコンスタレーション上にマッピングして電界情報信号を生成する。ここで、このマッピングは、送信ノード100で行われるマッピングと同じである。よって、模擬送信器14により生成される電界情報信号は、送信ノード100において光信号を生成するための電界情報信号と実質的に同じである。すなわち、模擬送信器14の出力信号は、送信ノード100における光信号の電界を表す。
メモリ回路15は、受信光信号の電界を表す電界情報信号を取得して対応するメモリ領域に格納する。なお、この電界情報信号には、伝送路の波長分散が補償される前の状態を表している。
特徴抽出部16は、第1の分散補償部16a、非線形補償部16b、第2の分散補償部16c、相関計算部16dを含み、受信光信号の電界を表す電界情報信号に対して波長分散および非線形歪の補償を行う。第1の分散補償部16aは、電界情報信号に対して、伝送路の波長分散のうちの一部の波長分散(以下、第1の波長分散)の補償を行う。非線形補償部16bは、第1の分散補償部16aの出力信号に対して、伝送路の非線形歪の補償を行う。第2の分散補償部16cは、非線形補償部16bの出力信号に対して、伝送路の波長分散のうちの残りの波長分散(以下、第2の波長分散)の補償を行う。相関計算部16dは、第2の分散補償部16cの出力信号と模擬送信器14の出力信号との相関を計算する。ここで、模擬送信器14の出力信号は、上述したように、送信ノード100における光信号の電界を表す。すなわち、相関計算部16dは、特徴抽出部16において波長分散および非線形歪が補償された電界情報信号と、送信ノード100における光信号の電界を表す電界情報信号との相関を計算する。
この相関値は、伝送路を介して伝送される光信号のパワーを表す。すなわち、光ネットワーク装置1は、この相関値を計算することにより、伝送路を介して伝送される光信号のパワーを測定できる。ここで、図3を参照して、相関値と光信号のパワーとの関係について記載する。
図3は、光信号のパワーおよび波長分散の変化の一例を示す。この例では、送信ノード100から光ネットワーク装置1に光信号が伝送される。伝送路上には、光アンプが設けられている。
光信号のパワーは、送信ノード100から遠ざかるにつれて減衰していく。そして、光信号は、光アンプにより増幅される。その後、光信号のパワーは、光アンプから遠ざかるにつれて減衰していく。光信号に付加される累積波長分散は、送信ノード100からの距離に比例して増加していく。なお、図3に示すCDは、送信ノード100と光ネットワーク装置1との間の伝送路の総波長分散を表す。
ここで、光ネットワーク装置1は、図3に示す位置Pにおける光信号のパワーを測定するものとする。なお、光ネットワーク装置1と位置Pとの間の伝送路の波長分散はCD1である。位置Pと送信ノード100との間の波長分散はCD2である。CD1とCD2との和はCDである。
この場合、第1の分散補償部16aは、受信光信号を表す電界情報信号に対して、波長分散CD1の補償を行う。非線形補償部16bは、第1の分散補償部16aの出力信号に対して非線形歪の補償を行う。第2の分散補償部16cは、非線形補償部16bの出力信号に対して、波長分散CD2の補償を行う。このとき、非線形補償部16bが所定の量の非線形補償を行い、相関計算部16dが、第2の分散補償部16cの出力と送信ノード100における光信号の電界を表す電界情報信号との相関をとることによって、非線形補償の効果が調べられる。
ここで、相関計算部16dにより計算される相関値は、特徴抽出部16において波長分散および非線形歪が補償された電界情報信号と、送信ノード100における光信号の電界を表す電界情報信号との相関を表す。そして、例えば、図3に示す位置Pにおける非線形歪の量が多いときは、特徴抽出部16において補償される非線形歪の量が多くなり、相関値が大きくなる。換言すれば、相関計算部16dにより計算される相関値は、位置Pにおける非線形歪の量に相当する。
他方、非線形歪の量は、光信号のパワーに依存する。具体的には、光信号のパワーが大きいほど非線形歪の量が多くなる。よって、図3に示す例では、位置Pにおける光信号のパワーが大きいときは、位置Pにおける非線形歪の量が多くなり、相関計算部16dにより計算される相関値は大きくなる。これに対して、位置Pにおける光信号のパワーが小さいときは、位置Pにおける非線形歪の量が少なくなり、相関計算部16dにより計算される相関値は大きくならない。したがって、特徴抽出部16において計算される相関値は、実質的に、伝送路上の所定の位置(図3では、位置P)における光信号のパワーを表す。よって、この相関値は、伝送路上の光信号のパワーに対応する評価値の一例である。
また、図3に示す位置Pは、波長分散CD1および波長分散CD2の組合せにより指定される。よって、特徴抽出部16は、受信光信号を表す電界情報信号に対して、波長分散CD1および波長分散CD2の組合せを変えることにより、伝送路上の所望の位置における光信号のパワーを測定できる。
図4は、伝送路上の複数の位置における光信号のパワーを測定する処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、光ネットワーク装置1が、送信ノード100から送信される光信号を、伝送路を介して受信したときに実行される。
S1において、特徴抽出部16は、模擬送信器14により生成される送信信号を取得する。この送信信号は、送信ノード100における光信号の電界を表す電界情報信号に相当する。S2において、特徴抽出部16は、受信光信号の電界情報信号を取得する。この電界情報信号は、図1に示すメモリ回路15により取得され、対応するメモリ領域に保存されている。
S3において、特徴抽出部16は、波長分散CD1を「ゼロ」に初期化する。なお、波長分散CD1の値は、光ネットワーク装置1を基準とする伝送距離に相当する。また、波長分散CD2は、「CD1+CD2=CD」から計算される。CDは、送信ノード100と光ネットワーク装置1との間の伝送路の総波長分散を表す。S4において、特徴抽出部16は、波長分散CD1がCD以下であるか判定する。そして、波長分散CD1がCD以下であるときは、特徴抽出部16の処理はS5に進む。
S5において、特徴抽出部16は、受信光信号の電界情報信号に対して、順番に、波長分散CD1の補償、非線形補償、波長分散CD2の補償を実行する。S6において、特徴抽出部16は、S6で補償された電界情報信号とS1で取得した送信信号との相関を計算する。
S7において、特徴抽出部16は、波長分散CD1にΔCDを加算する。この後、特徴抽出部16の処理はS4に戻る。すなわち、特徴抽出部16は、S4〜S7において、波長分散CD1がCDより大きくなるまで、波長分散CD1をΔCDずつ増加させながらそれぞれ相関値を計算する。ここで、波長分散CD1の値は、光ネットワーク装置1を基準とする伝送距離に相当する。よって、波長分散CD1をΔCDずつ増加させる工程は、ΔCDに対応する距離だけ伝送路上の位置をシフトさせる工程と等価である。したがって、特徴抽出部16は、S4〜S7の処理を繰り返し実行することにより、伝送路上の複数の位置における相関値を計算することになる。
波長分散CD1がCDより大きくなると、特徴抽出部16は、S4〜S7において計算した相関値を出力する。ここで、相関値は、実質的に、波長分散CD1、CD2の組合せに対応する伝送路上の所定の位置における光信号のパワーを表す。すなわち、特徴抽出部16は、伝送路上の複数の位置における光信号のパワーを表す情報を出力する。
このように、光ネットワーク装置1は、伝送路上の所望の位置における光信号のパワーを測定できる。そして、光ネットワーク装置1は、この機能を利用して、伝送路上の所望の位置における偏波依存損失を推定する。
図5は、本発明の実施形態に係わる光ネットワークシステムの一例を示す。光ネットワークシステムは、送信ノード100および光ネットワーク装置1を含む。送信ノード100および光ネットワーク装置1は、伝送路により接続されている。伝送路上には、1または複数の光アンプが設けられていてもよい。そして、送信ノード100から送信される光信号は、伝送路を介して伝搬され、光ネットワーク装置1により受信される。
送信ノード100は、偏波制御部101、偏波情報付加部102、偏波回転部103、デジタル/アナログ変換器(DAC:Digital-to-Analog Converter)104、および変調器105を備える。なお、送信ノード100は、図5に示していない他の回路または機能を備えてもよい。
偏波制御部101は、送信ノード100から送信される光信号の偏波を制御する。具体的には、偏波制御部101は、偏波回転量を少しずつ変化させていく。例えば、偏波回転量は、ゼロ度から90度まで、10度ずつ変化される。このとき、偏波回転量が目標値に到達すると、偏波制御部101は、一定期間その偏波回転量を保持する。例えば、図6に示す時刻T1において偏波回転量が目標値P1に到達すると、期間T1〜T2において偏波回転量が目標値P1に保持される。この後、偏波制御部101は、偏波回転量をゆっくりと増加させる。そして、時刻T3において偏波回転量が目標値P2に到達すると、期間T3〜T4において偏波回転量が目標値P2に保持される。なお、後で説明するが、光ネットワーク装置1は、光信号の偏波回転量が一定の値に保持されている期間内に、受信光信号の電界情報を取得することで伝送路の偏波依存損失を推定する。
偏波制御部101は、偏波情報を生成する。偏波情報は、送信ノード100における制御状態を受信ノード(図5においては、光ネットワーク装置1)に通知するために使用される。例えば、偏波情報は、図7(a)に示すように、偏波回転量が一定であるか否かを表す。この例では、「1」は、偏波回転量が一定である状態を表す。また、「0」は、偏波回転量が一定でない状態を表す。具体的には、「0」は、偏波回転量がある一定の値から他の一定の値に変化している状態を表す。なお、図7(a)に示すケースでは、偏波情報は、1ビットで表され得る。
偏波情報は、図7(a)に示す構成に限定されるものではない。例えば、偏波情報は、図7(b)に示すように、測定の開始および終了を指示する情報を含んでもよい。この例では、「2」は測定開始を指示し、「3」は測定終了を指示する。
偏波情報付加部102は、主信号に偏波情報を付加する。例えば、主信号がフレームに格納されて伝送されるときは、偏波情報は、フレームのヘッダ内の所定の領域に挿入される。この場合、偏波情報付加部102は、図7(c)に示すように、主信号メモリ102a、偏波情報メモリ102b、およびセレクタ102cを備える。主信号メモリ102aには主信号が書き込まれ、偏波情報メモリ102bには偏波情報が書き込まれる。なお、主信号メモリ102aに書き込まれる主信号および偏波情報メモリ102bに書き込まれる偏波情報は、それぞれ、指定された変調方式に対応する電界情報で表されている。そして、セレクタ102cは、フレームのヘッダ内の所定の領域に偏波情報が挿入されるように、主信号メモリ102aまたは偏波情報メモリ102bから信号を読み出す。
偏波情報は、各フレームのヘッダに挿入されてもよいし、所定の間隔で挿入されてもよい。例えば、2フレーム毎に偏波情報が挿入されてもよい。この場合、図7(d)に示すように、偏波情報および同期情報が交互に挿入される。同期情報の値は、例えば、所定の数値範囲内でサイクリックに変化する(0→1→2→3→0...)。
図8は、偏波情報の実施例を示す。この例では、偏波制御部101は、図6に示すように、偏波回転量を段階的に増加させるものとする。なお、図8に示す各四角形は、それぞれ1個のフレームを表す。また、各四角形内に表記されている数字は、偏波情報の値を表す。
図8(a)は、図7(a)に示す偏波情報が各フレームに挿入されるケースを表す。ここで、図6に示す期間T1〜T2においては、偏波回転量はP1に保持される。したがって、期間T1〜T2に送信される各フレームのヘッダには、偏波情報として「1」が挿入される。続いて、期間T2〜T3においては、偏波回転量はP1からP2にゆっくりと変化する。よって、期間T2〜T3に送信される各フレームのヘッダには、偏波情報として「0」が挿入される。さらに、期間T3〜T4においては、偏波回転量はP2に保持される。したがって、期間T3〜T4に送信される各フレームのヘッダには、偏波情報として「1」が挿入される。
図8(b)は、図7(b)に示す偏波情報が各フレームに挿入されるケースを表す。この場合、測定開始時に、偏波情報として「2」が設定される。また、測定終了時に、偏波情報として「3」が設定される。なお、この実施例では、偏波回転量がP1からP100まで段階的に変更される。
偏波回転部103は、偏波制御部101から与えられる指示に従って、光信号の偏波を制御する。ただし、偏波回転部103は、光信号の偏波を直接的に制御するのではなく、光信号を生成するための電界情報信号を補正することで光信号の偏波を制御する。この場合、偏波回転は、例えば、主信号を表す電界情報信号にジョーンズ行列を乗算することで実現される。
偏波回転を実現するジョーンズ行列は、(1)式および/または(2)式で表される。
Figure 2021048542
Figure 2021048542
(1)式は、X偏波信号およびY偏波信号を含む信号の偏波を制御する。(2)式は、X偏波信号の位相とY偏波信号の位相との差分を制御する。そして、偏波回転は、(1)式中のθおよび(2)式中のδの組合せで表される。よって、θおよびδの双方が一定の値に制御されると、偏波回転量は一定の値に保持される。ただし、以下の記載では、説明を簡単にするために、(1)式中のθを使用して偏波回転を表すことがある。
偏波回転部103は、例えば、図9に示すように、主信号メモリ103a、ジョーンズ行列メモリ103b、および乗算器103cを備える。主信号メモリ102aには主信号が書き込まれ、ジョーンズ行列メモリ103bはジョーンズ行列を表すパラメータを保存する。そして、乗算器103cは、主信号を表す電界情報にジョーンズ行列を乗算する。例えば、偏波回転が(1)式で表されるときは、乗算器103cは(3)式の行列演算を実行する。なお、(3)式において、Ex_inおよびEy_inは、偏波回転部103に入力される電界情報を表す。また、Ex_outおよびEy_outは、偏波回転部103から出力される電界情報を表す。
Figure 2021048542
なお、偏波制御部101、偏波情報付加部102、偏波回転部103は、例えば、プロセッサにより実現される。すなわち、送信ノード100において、プロセッサがプログラムを実行することにより、偏波制御部101、偏波情報付加部102、偏波回転部103の機能を実現してもよい。
DAC104は、偏波回転部103の出力信号をアナログ信号に変換する。なお、偏波回転部103の出力信号は、偏波情報を含んでいる。変調部105は、DAC104の出力信号に基づいて変調光信号を生成する。このとき、変調部105は、例えば、DAC104の出力信号で連続光を変調して変調光信号を生成する。ここでこの光信号の偏波は、偏波制御部101により制御されている。すなわち、送信ノード100から送信される光信号の偏波は、図6に示すように、偏波制御部101により制御される。また、送信ノード100から送信される光信号には、図7に示すように偏波情報が付加されている。
送信ノード100から送信される光信号は、伝送路を介して伝搬される。そして、光ネットワーク装置1は、伝送路を介してこの光信号を受信する。
光ネットワーク装置1は、図5に示すように、コヒーレント受信器11、ADC12、デジタル信号処理部13、メモリ回路15、特徴抽出部16、偏波情報抽出部21、受信制御部22、集計部23、PDL検出部24、および位置特定部25を備える。なお、図面を見やすくするために省略されているが、図5に示す構成においても、光ネットワーク装置1は、図1に示す模擬送信器14を備えている。また、光ネットワーク装置1は、図5に示していない他の機能または回路を備えていてもよい。
コヒーレント受信器11、ADC12、デジタル信号処理部13は、図1および図5において実質的に同じである。よって、デジタル信号処理部13は、受信光信号の電界を表す電界情報信号に基づいて主信号を再生する。なお、この主信号には、送信ノード100において、偏波情報が付加されている。
偏波情報抽出部21は、主信号に付加されている偏波情報を取得する。この例では、偏波情報は、フレームのヘッダ内の所定の領域に挿入されている。よって、偏波情報抽出部21は、再生されたフレームのヘッダから偏波情報を抽出する。
図10は、偏波情報抽出部21の動作の一例を示すフローチャートである。なお、この実施例では、送信ノード100から光ネットワーク装置1に伝送される各フレームのヘッダに、同期情報および偏波情報が挿入されているものとする。
S11において、偏波情報抽出部21は、カウンタをゼロに初期化する。このカウンタは、同期情報を含むフレームの数をカウントする。S12において、偏波情報抽出部21は、受信フレームから正しい同期情報を検出できたか否かを判定する。そして、正しい同期情報が検出されたときには、S13において、偏波情報抽出部21は、カウンタをインクリメントする。S14において、偏波情報抽出部21は、カウント値CNTが所定の閾値N1以上であるか否かを判定する。そして、カウント値CNTが閾値N1より小さいときは、偏波情報抽出部21の処理はS12に戻る。一方、カウント値CNTが閾値N1以上であれば、偏波情報抽出部21の処理はS15に進む。すなわち、正しい同期情報を含むN1個のフレームを受信すると、偏波情報抽出部21の処理はS15に進む。
S15において、偏波情報抽出部21は、カウンタに所定数N2を設定する。S16において、偏波情報抽出部21は、再生された主信号から偏波情報を抽出する。即ち、偏波情報抽出部21は、フレーム同期が確立した後に、主信号から偏波情報を抽出する。
正しい同期情報が検出されないときは(S12:No)、偏波情報抽出部21は、S17において、カウンタをデクリメントする。S18において、偏波情報抽出部21は、カウント値CNTがゼロより大きいか否かを判定する。そして、カウント値CNTがゼロより大きいときは、偏波情報抽出部21の処理はS16に進む。すなわち、いったんフレーム同期が確立した後は、正しい同期情報を含むフレームが検出されなくても、偏波情報抽出部21は、カウント値CNTがゼロになるまで偏波情報を抽出する。一方、カウント値CNTがゼロ以下になると、偏波情報抽出部21の処理はS11に戻る。
受信制御部22は、主信号から抽出される偏波情報に基づいて受信処理を制御する。具体的には、偏波情報が「0(変更中)」を表しているときは、受信制御部22は、受信光信号の電界を表す電界情報信号を保存しない旨を表す指示をメモリ回路15に与える。一方、偏波情報が「1(一定)」を表しているときは、受信制御部22は、電界情報信号を保存する旨を表す指示をメモリ回路15に与える。
メモリ回路15は、受信光信号の電界を表す電界情報信号を保存する。ここで、メモリ回路15は、複数のメモリ領域(15a、15b...)を備える。そして、各メモリ領域は、送信ノード100において制御される偏波回転量に割り当てられる。例えば、図6に示すように偏波回転量が制御されるときは、P1、P2、P3...に対してそれぞれメモリ領域が割り当てられる。また、メモリ回路15は、受信制御部22から与えられる指示に従って、電界情報信号を保存する。
図11は、偏波情報に基づいて電界情報信号を保存する方法の一例を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの処理は、上述したフレーム同期が確立した後に実行される。また、メモリ回路15は、複数のメモリ領域の中から信号を保存するメモリ領域を選択する機能、及び選択したメモリ領域に信号を書き込む機能を備えるものとする。
S21において、メモリ回路15は、電界情報信号を保存するメモリ領域を選択する。S22において、受信制御部22は、測定開始を表すトリガをモニタする。たとえば、図7(a)に示す偏波情報を使用する構成では、フレーム同期が確立した後に最初に偏波情報の値がゼロから1に変化したときに、受信制御部22は、測定開始を表すトリガを検出する。また、図7(b)に示す偏波情報を使用する構成では、「偏波情報:2」を受信したときに、受信制御部22は、測定開始を表すトリガを検出する。そして、測定開始を表すトリガが検出されると、受信制御部22およびメモリ回路15の処理はS23に進む。
S23〜S24において、受信制御部22は、偏波情報に基づいて、偏波回転量が一定であるか否かを判定する。ここで、「偏波情報:1」を受信したときは、受信制御部22は、偏波回転量が一定であると判定する。そして、偏波回転量が一定であるときは、メモリ回路15は、受信光信号を表す電界情報信号を、選択したメモリ領域に保存する。
偏波回転量が一定でないときは、メモリ回路15は、受信光信号を表す電界情報信号を保存しない。即ち、「偏波情報:0」を受信したときは、受信制御部22は、送信ノード100において偏波回転量が変更されていると判定する。この場合、メモリ回路15は、メモリ領域への書込みを停止する。
S25において、メモリ回路15は、次のメモリ領域を選択する。S26において、受信制御部22は、偏波情報に基づいて、送信ノード100において偏波回転量が一定であるか否かを判定する。ここで、「偏波情報:1」を受信したときは、受信制御部22は、偏波回転量が一定であると判定する。そして、偏波回転量が一定の値に保持されると、受信制御部22およびメモリ回路15の処理はS23に戻る。すなわち、受信光信号を表す電界情報信号は、新たなメモリ領域に保存される。
このように、光ネットワーク装置1は、偏波情報を取得することにより、送信ノード100において偏波回転量が一定の値に保持されているか否かを認識できる。そして、光ネットワーク装置1は、送信ノード100において偏波回転量が一定の値に保持されているときにのみ、受信光信号を表す電界情報信号をメモリ領域に保存する。したがって、光ネットワーク装置1は、偏波回転量(P1、P2...)ごとに正しい電界情報を収集できる。
なお、光ネットワーク装置1は、各偏波回転量について電界情報を取得すると、電界情報の収集を終了する。また、図7(b)に示す偏波情報を使用する構成では、「偏波情報:3」を受信したときに、光ネットワーク装置1は、電界情報の収集を終了する。
特徴抽出部16は、図1および図5において実質的に同じである。即ち、特徴抽出部16は、特徴抽出部16において波長分散および非線形歪を補償した電界情報信号と、送信ノード100における光信号の電界を表す電界情報信号との相関を計算する。このとき、特徴抽出部16は、波長分散CD1、CD2の組合せを変えながら相関値を計算する。ここで、波長分散CD1、CD2の組合せは、送信ノード100または光ネットワーク装置1から測定点までの伝送距離に相当する。即ち、波長分散CD1、CD2の組合せは、伝送路上の位置に相当する。したがって、特徴抽出部16は、伝送路上の複数の異なる位置に対してそれぞれ相関値を計算することになる。また、送信ノード100が偏波回転量を変えるときは、特徴抽出部16は、偏波回転量ごとに相関値を計算する。なお、各偏波回転量P1、P2...に対応する電界情報信号は、それぞれメモリ領域15a、15b...に保存されている。このように、特徴抽出部16は、異なる偏波回転量それぞれに対して、伝送路上の複数の異なる位置に対応する相関値を計算する。
集計部23は、特徴抽出部16により計算された相関値を、波長分散CD1、CD2の組合せ毎に集計する。すなわち、伝送路上の複数の異なる位置に対してそれぞれ相関値が集計される。なお、集計部23は、受信光信号から抽出される偏波情報を利用して集計を行ってもよい。
PDL検出部24は、集計部23による集計結果を利用して、伝送路上で偏波依存損失が発生しているかを判定する。そして、伝送路上で偏波依存損失が発生しているときは、位置特定部25は、その偏波依存損失が発生している伝送路上の位置を特定する。
図12は、電界情報信号に基づいて偏波依存損失の発生位置を特定する方法の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、特徴抽出部16、集計部23、PDL検出部24、及び位置特定部25により実行される。また、各偏波回転量(P1、P2...)に対応する電界情報信号は、それぞれメモリ領域(15a、15b...)に保存されているものとする。
S31〜S32において、特徴抽出部16は、メモリ15が備える複数のメモリ領域の中から1つのメモリ領域を選択する。そして、特徴抽出部16は、選択したメモリ領域に保存されている電界情報信号を取得する。すなわち、特徴抽出部16は、ある偏波回転量に対応する電界情報信号を取得する。
S33において、特徴抽出部16は、波長分散CD1、CD2の組合せを変えながら、取得した電界情報信号の相関値を計算する。すなわち、特徴抽出部16は、伝送路上の複数の異なる位置に対して、取得した電界情報信号の相関値を計算する。
たとえば、図13(a)に示すように、送信ノード100および光ネットワーク装置1は、5kmの光ファイバで接続されているものとする。この光ファイバの波長分散は、20ps/nm/kmである。すなわち、送信ノード100と光ネットワーク装置1との間の伝送路の総波長分散は100ps/nmである。
特徴抽出部16は、送信ノード100を基準として0km(即ち、送信端)、1km、2km、3km、4km、5km(即ち、受信端)の位置における相関値を計算する。ここで、伝送路上の各位置は、波長分散CD1、CD2の組合せで表される。例えば、送信ノード100から光ネットワーク装置1に向って1km進んだ位置は、「CD1=80、CD2=20」で表される。また、送信ノード100から光ネットワーク装置1に向って2km進んだ位置は、「CD1=60、CD2=40」で表される。この結果、例えば、送信ノード100において制御される偏波回転量がP1であるときには、特徴抽出部16は、図13(b)に示すように、相関値C01〜C51を得る。C01、C11、C21、C31、C41、C51は、それぞれ、偏波回転量がP1であるときに送信ノード100から光ネットワーク装置1に向って0km、1km、2km、3km、4km、5km進んだ位置に対応する相関値を表す。
なお、相関値は、上述したように、光信号のパワーに相当する。したがって、偏波依存損失が無いものとすると、伝送路上の光信号のパワーは、図13(a)に示すように、伝送距離に応じて減衰していくことになる。
S34において、特徴抽出部16は、すべての電界情報信号に対して相関値を計算したか否かを判定する。そして、相関値を計算していない電界情報信号が残っていれば、特徴抽出部16の処理はS31に戻る。即ち、特徴抽出部16は、各偏波回転量に対して、それぞれ相関値を計算する。これにより、図13(b)に示すように、各偏波回転量P1〜P5に対して、伝送路上の複数の位置に対応する相関値が得られる。
S35において、集計部23は、特徴抽出部16により得られた相関値を、波長分散CD1、CD2の組合せ毎に集計する。すなわち、伝送路上の複数の異なる位置に対してそれぞれ相関値が集計される。図13に示す例では、位置X0〜X5に対してそれぞれ相関値が集計される。例えば、位置X1に対して相関値C11〜C15が集計され、位置X2に対して相関値C21〜C25が集計される。
S36において、PDL検出部24は、指定された測定位置について最大相関値と最小相関値との差分を計算する。例えば、位置X2に対してS36の処理が実行されるときには、PDL検出部24は、相関値C21〜C25の中から、最大相関値および最小相関値を抽出する。そして、PDL検出部24は、抽出した最大相関値と最小相関値との差分を計算する。
ここで、位置X2の送信側で偏波依存損失が発生するものとすると、光信号の偏波の角度によっては、位置X2において検出される光信号のパワーが低下することがある。すなわち、送信ノード100において光信号の偏波を回転させたときに、位置X2において検出される光信号のパワーの変動が大きくなる。他方、相関値C21〜C25は、位置X2において検出される光信号のパワーに相当する。したがって、相関値C21〜C25の変動が大きいときは、位置X2の送信側で偏波依存損失が発生していると推定される。すなわち、相関値C21〜C25の中の最大相関値と最小相関値との差分が大きいときは、位置X2の送信側で偏波依存損失が発生していると推定される。
S37において、PDL検出部24は、ある測定位置(以下、対象位置)に対してS36で計算された差分と、対象位置の送信側に隣接する測定位置(以下、隣接位置)に対して計算された差分とを比較する。そして、対象位置の差分が隣接位置の差分より大きいときは、PDL検出部24は、隣接位置と対象位置との間で偏波依存損失が発生していると判定する。この場合、PDL検出部24の処理は、S38に進む。一方、対象位置の差分が隣接位置の差分以下であるときは、PDL検出部24は、隣接位置と対象位置との間で偏波依存損失が発生していないと判定する。この場合、PDL検出部24の処理は、S36に戻る。
S38において、PDL検出部24は、対象位置の差分が所定の閾値より大きいか否かを判定する。そして、対象位置の差分が閾値以下であれば、PDL検出部24は、隣接位置と対象位置との間で発生している偏波依存損失は、十分に小さいと判定する。或いは、雑音または誤差等に起因して、対象位置の差分が隣接位置の差分より大きくなったと推定する。この場合、PDL検出部24の処理は、S36に戻る。一方、対象位置の差分が閾値より大きいときは、隣接位置と対象位置との間で偏波依存損失が発生していると判定する。
S39において、位置特定部25は、偏波依存損失が発生している判定された位置を表す情報を生成する。すなわち、波長分散CD1、CD2の組合せを、送信ノード100または光ネットワーク装置1から対象位置までの距離に変換する。
S40は、すべての測定位置に対してS36〜S39の処理を実行するために設けられている。そして、すべての測定位置に対してS36〜S39の処理を終了すると、S41において、光ネットワーク装置1は、処理結果を出力する。すなわち、偏波依存損失が発生している位置を表す情報が出力される。
図14は、偏波依存損失が発生している位置を特定する方法の一例を示す。この実施例では、送信ノード100において制御される偏波回転量がP1、P2、P3である。そして、図14(a)は、偏波回転量がP1であるときに、位置X1〜X3対して計算されるパワー(相関値C11〜C31)を示す。同様に、図14(b)は、偏波回転量がP2であるときに、位置X1〜X3対して計算されるパワー(相関値C12〜C32)を示す。図14(c)は、偏波回転量がP3であるときに、位置X1〜X3対して計算されるパワー(相関値C13〜C33)を示す。そして、PDL検出部24は、各測定位置(ここでは、X1〜X3)対して計算されている相関値を利用して、偏波依存損失が発生しているか否かを判定する。
位置X1おいては、偏波回転量P1、P2、P3に対してそれぞれ相関値C11、C12、C13が得られている。この実施例では、相関値C11、C12、C13は、互いにほぼ同じである。この場合、最大相関値と最小相関値との差分がほぼゼロなので、S38の判定は「No」となる。すなわち、偏波依存損失が発生していないと判定される。
位置X2おいては、偏波回転量P1、P2、P3に対してそれぞれ相関値C21、C22、C23が得られている。この実施例では、相関値C21、C23は互いにほぼ同じであるが、相関値C22は他の相関値より小さくなっている。そして、位置X2において得られる最大相関値と最小相関値との差分は、位置X1において得られる最大相関値と最小相関値との差分より大きくなる。すなわち、位置X2において得られる差分は、位置X2の送信側に隣接する測定位置において得られる差分より大きい。したがって、S37の判定は「Yes」となる。また、位置X2において得られる差分は、S38の閾値より大きいものとする。この結果、位置X1と位置X2との間で偏波依存損失が発生していると判定される。
位置X3おいては、偏波回転量P1、P2、P3に対してそれぞれ相関値C31、C32、C33が得られている。この実施例では、相関値C31、C33は互いにほぼ同じであるが、相関値C32は他の相関値より小さくなっている。ここで、位置X3において得られる最大相関値と最小相関値との差分は、S38の閾値より大きいものとする。この場合、位置X3より送信側で偏波依存損失が発生していると推定される。ただし、位置X3において得られる最大相関値と最小相関値との差分は、位置X2において得られる最大相関値と最小相関値との差分とほぼ同じである。即ち、S37の判定は「No」となる。この場合、PDL検出部24は、偏波依存損失は、位置X2と位置X3との間で発生しているのではなく、位置X2より送信側で発生していると推定する。
図15は、偏波依存損失が発生している位置を特定する方法の他の例を示す。この実施例でも、図13(a)に示すように、送信ノード100および光ネットワーク装置1は、5kmの光ファイバで接続されている。そして、図15に示す測定結果が得られている。なお、図15に示す値は、位置および偏波回転量の組合せに対して得られる相関値(または、相関値から計算される光パワー)を表す。以下の記載では、図15に示す値を「評価値」と呼ぶことがある。また、図15に示す「差分」は、測定位置ごとに計算される最大値と最小値との差分を表す。
位置X0においては、最大評価値および最小評価値はそれぞれ「81」および「80」であり、差分は「1」である。また、位置X1においては、最大評価値および最小評価値はそれぞれ「71」および「69」であり、差分は「2」である。すなわち、位置X1において得られる差分は、位置X0において得られる差分より大きい(S37:Yes)。ただし、ここで、この例では、S38の閾値は「5」であるものとする。そうすると、位置X1において得られる差分は、閾値より小さい(S38:No)。したがって、PDL検出部24は、位置X1より送信側で偏波依存損失は発生していないと判定する。
位置X2においては、最大評価値および最小評価値はそれぞれ「60」および「50」であり、差分は「10」である。すなわち、位置X2において得られる差分は、位置X1において得られる差分より大きい(S37:Yes)。また、位置X2において得られる差分は、閾値より大きい(S38:Yes)。したがって、PDL検出部24は、位置X1と位置X2との間で偏波依存損失が発生していると判定する。
位置X3においては、最大評価値および最小評価値はそれぞれ「50」および「40」であり、差分は「10」である。すなわち、位置X3において得られる差分は、閾値より大きい(S38:Yes)。この場合、位置X3より送信側で偏波依存損失が発生していると考えられる。ただし、位置X3において得られる差分は、位置X2において得られる差分と同じである(S37:No)。この場合、偏波依存損失は、位置X2と位置X3との間では発生していないと判定される。すなわち、偏波依存損失は、位置X2より送信側で発生していると判定される。以下、位置X4、X5についても、位置X3と同様の判定結果が得られる。
このように、光ネットワーク装置1は、受信光信号の電界情報を解析することにより、偏波依存損失が発生している位置を特定できる。したがって、偏波依存損失が発生している位置の特定に必要な労力および/または時間を削減できる。加えて、偏波の状態を表す偏波情報が、主信号を伝送する光信号に付加されるので、通信サービスの運用中であっても、偏波依存損失が発生している位置を特定できる。
なお、図12に示すフローチャートは、1つの実施例であり、本発明はこの手順に限定されない。例えば、PDL検出部24は、S37の処理の前にS38の処理を実行してもよい。また、図12に示すフローチャートでは、最大相関値と最小相関値との差分に基づいて偏波依存損失を検出するが、最大相関値と最小相関値との比に基づいて偏波依存損失を検出してもよい。
デジタル信号処理部13、特徴抽出部16、偏波情報抽出部21、受信制御部22、集計部23、PDL検出部24、および位置特定部25は、例えば、1または複数のプロセッサで実現される。この場合、デジタル信号処理部13、特徴抽出部16、偏波情報抽出部21、受信制御部22、集計部23、PDL検出部24、および位置特定部25の機能を記述したプログラムが不図示のメモリに格納される。そして、プロセッサがそのプログラムを実行することより、デジタル信号処理部13、特徴抽出部16、偏波情報抽出部21、受信制御部22、集計部23、PDL検出部24、および位置特定部25の機能が提供される。なお、これらの機能は、ハードウェア回路で実現してもよい。
さらに、図5に示す実施例では、デジタル信号処理部13の入力側でタップされる電界情報信号を使用して光パワーの測定および偏波依存損失の検出が行われるが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、光ネットワーク装置1は、図2に示す固定等化器13aおよび適応等化器13bの出力信号を利用して、光パワーの測定および偏波依存損失の検出を行ってもよい。この場合、固定等化器13aにおいて伝送路の波長分散が補償され、適応等化器13bにおいて偏波分離が行われる。すなわち、波長分散が補償されたX偏波成分およびY偏波成分が得られる。
ただし、光パワーの測定および偏波依存損失の検出は、波長分散が補償されていない受信光信号の電界情報信号を使用して行われる。よって、光ネットワーク装置1は、適応等化器13bから出力されるX偏波成分およびY偏波成分にそれぞれ伝送路の波長分散を付加する。なお、伝送路の波長分散は、光ファイバの特性および長さに依存するので、実質的に既知である。
そして、光ネットワーク装置1は、伝送路の波長分散が付加されたX偏波成分およびY偏波成分それぞれに対して上述の相関値を計算する。そして、得られた相関値を利用して光パワーの測定および偏波依存損失の検出を行う。この方法によれば、X偏波およびY偏波それぞれについて偏波依存損失を検出するので、偏波依存損失が発生している位置を精度よく特定できる。
<第1のバリエーション>
図5または図7(c)に示す実施例では、主信号はフレームに格納されて伝送され、偏波情報は、フレームのヘッダに挿入される。これに対して第1のバリエーションでは、振幅変調を利用して偏波情報が伝送される。すなわち、偏波情報は、振幅変調により光信号に重畳されて送信ノード100から光ネットワーク装置1に伝送される。
送信ノード100は、図5に示す偏波情報付加部102の代わりに、図16(a)に示す振幅変調部111を備える。振幅変調部111は、偏波情報に値に応じて、主信号を表す電界情報の振幅を変化させる。
光ネットワーク装置1は、図5に示す偏波情報抽出部21の代わりに、図16(b)に示すカプラ31、直接検波部32、偏波情報抽出部33を備える。なお、図16(b)においては、偏波情報の抽出に直接的に係わらない機能は省略されている。
カプラ31は、受信光信号を分岐して直接検波部32に導く。直接検波部32は、受信光信号の振幅またはパワーを表す信号を出力する。ここで、直接検波部32は、例えば、主信号のシンボルレートと比較して十分に低速のフォトダイオードを利用して受信光を検波する。そして、偏波情報抽出部33は、直接検波部32の出力信号から偏波情報を再生する。
このように、第1のバリエーションでは、振幅変調を利用して偏波情報が伝送される。よって、偏波情報を伝送するために主信号の伝送レートを上げる必要はない。すなわち、第1のバリエーションによれば、主信号の伝送レートを変えることなく、送信ノードから受信ノードに偏波情報を伝送できる。
<第2のバリエーション>
第1のバリエーションでは、振幅変調を利用して偏波情報が伝送される。これに対して第2のバリエーションでは、周波数変調を利用して偏波情報が伝送される。すなわち、偏波情報は、周波数変調により光信号に重畳されて送信ノード100から光ネットワーク装置1に伝送される。
送信ノード100は、図5に示す偏波情報付加部102の代わりに、図17(a)に示す波長制御部121を備える。そして、波長制御部121は、偏波情報の値に応じて、変調器104が備えるレーザ光源の発振波長を制御する。一例としては、図17(b)に示すように、偏波情報の値が「0」であるときの波長より、偏波情報の値が「1」であるときの波長が長くなるように、レーザ光源の発振波長が制御される。この波長制御により、偏波情報を伝送する周波数変調が実現される。
光ネットワーク装置1は、図5に示す偏波情報抽出部21の代わりに、図17(c)に示す周波数変調復調部41および偏波情報抽出部42を備える。なお、図17(c)においては、偏波情報の抽出に直接的に係わらない機能は省略されている。
周波数変調復調部41は、図2に示す固定等化器13aの出力信号を利用して、受信信号の波長の変化を検出する。すなわち、周波数変調信号が復調される。なお、周波数変調信号を復調する回路は、公知の技術であり、例えば、Z. Tao, H. Zhang, A. Isomura, L. Li, T. Hoshida and J. C. Rasmussen, "Simple, Robust, and Wide-Range Frequency Offset Monitor for Automatic Frequency Control in Digital Coherent Receivers," Optical Communication (ECOC), 2007 33rd European Conference and Exhibition of, Berlin, Germany, 2007, pp. 1-2に記載されている。
このように、第2のバリエーションにおいては、周波数変調を利用して偏波情報が伝送される。よって、偏波情報を伝送するために主信号の伝送レートを上げる必要はない。すなわち、第2のバリエーションによれば、主信号の伝送レートを変えることなく、送信ノードから受信ノードに偏波情報を伝送できる。
<第3のバリエーション>
第3のバリエーションにおいては、偏波情報は、図18(a)に示すように、一定フラグおよび回転量識別子を含む。一定フラグは、例えば、図7(a)に示す偏波情報と同じである。すなわち、一定フラグは、送信ノード100において制御される偏波回転量が一定であるか否かを表す。この例では、偏波回転量が一定の値に保持されているときの一定フラグは「1」であり、偏波回転量が変化しているときの一定フラグは「0」である。ただし、一定フラグは、例えば、図7(b)に示す偏波情報と同じであってもよい。
回転量識別子は、送信ノード100において制御される偏波回転量を識別する。たとえば、偏波回転量P1、P2、P3...に対して回転量識別子「1」「2」「3」...が割り当てられる。
なお、一定フラグおよび回転量識別子は、互いに分離されていなくてもよい。例えば、図18(b)に示す例では、偏波回転量が一定の値に保持される期間は、偏波情報は偏波回転量を識別する値を表し、偏波回転量が変化する期間は、偏波情報は偏波回転量が一定でない状態に対応する値(例えば、「−1」)を表す。
図19は、光ネットワークシステムの第3のバリエーションを示す。第3のバリエーションにおいては、送信ノード100は、識別子生成部131、識別子付加部132、フラグ付加部133を備える。偏波制御部101、偏波回転部103、DAC104、変調部105は、図5および図19において実質的に同じである。
識別子生成部131は、偏波制御部101による偏波回転量の設定に応じて、偏波回転量を識別する回転量識別子を生成する。識別子付加部132は、主信号を伝送するフレームのヘッダ内に回転量識別子を挿入する。また、フラグ付加部133は、偏波制御部101による偏波回転量の設定に応じて、偏波回転量が一定の値に保持されているか否かを表す一定フラグをフレームのヘッダに挿入する。
光ネットワーク装置1は、図5に示す構成に加えて、識別子処理部51を備える。識別子処理部51は、回転量識別子ごとに、メモリ回路15の保存処理を制御する。例えば、メモリ回路15は、受信光信号の電界を表す電界情報を回転量識別子に対応づけてメモリ領域に保存してもよい。すなわち、偏波回転量に対応づけて電界情報が保存される。よって、光ネットワーク装置1は、各偏波回転量に対応する電界情報を確実に取得できる。
<第4のバリエーション>
第3のバリエーションにおいて、回転量識別子に対応づけて電界情報を保存する場合、ある偏波回転量に対応する電界情報が欠落しても、光ネットワーク装置1は、後の測定サイクルにおいてその電界情報を取得できる。但し、伝送路の状態が変化することがある。このため、すべての偏波回転量に対応する電界情報を収集するまでに長い時間がかかるときは、異なる状態に対応する電界情報が混在するおそれがある。この場合、偏波依存損失の測定結果の信頼性が低くなる。そこで、第4のバリエーションでは、光ネットワーク装置1は、最初の電界情報を保存したときから所定時間が経過するまでにすべての電界情報を収集できなかったときは、メモリに保存している電界情報を廃棄する。
図20は、第4のバリエーションで使用される光ネットワーク装置1の一例を示す。第4のバリエーションにおいては、光ネットワーク装置1は、図19に示す構成に加えてタイマ52を備える。タイマ52は、メモリ回路15が最初の電界情報を保存したときに起動される。また、識別子処理部51は、主信号に付加されている回転量識別子をモニタする。そして、光ネットワーク装置1がすべての回転量識別子を受信する前にタイマ52が終了したときには、識別子処理部51は、メモリ回路15に対して廃棄指示を与える。そうすると、メモリ回路15は、メモリ領域に保存されている電界情報を廃棄する。この場合、光ネットワーク装置1は、新たな電界情報の収集を開始する。
このように、第4のバリエーションにおいては、電界情報の収集に要する時間が閾値を越えるときは、先に保存してある電界情報を廃棄する。よって、偏波依存損失の測定結果の信頼性が高くなる。
<第5のバリエーション>
第5のバリエーションの偏波情報は、図21(a)に示すように、一定フラグおよび残りフレーム数情報を含む。一定フラグは、第3のバリエーションと同様に、送信ノード100において制御される偏波回転量が一定であるか否かを表す。残りフレーム数情報は、偏波回転量が一定の値に保持される期間の残り時間を表す。図21(a)に示す例では、偏波回転量が一定の値に保持される期間は、4フレームである。この場合、残りフレーム数情報は、3からゼロまで1ずつデクリメントされる。
また、第3のバリエーションの回転量識別子と残りフレーム数情報とを組み合わせてもよい。この場合、偏波回転量が一定の値に保持される期間内の先頭フレームに回転量識別子が挿入され、後続の各フレームには残りフレーム数情報が挿入される。図21(b)に示す例では、偏波回転量がP2に保持される期間において、先頭フレームには回転量識別子として2が挿入され、後続のフレームには残りフレーム数情報として順番に2、1、0が挿入される。また、偏波回転量がP3に保持される期間においては、先頭フレームには回転量識別子として3が挿入され、後続のフレームには残りフレーム数情報として順番に2、1、0が挿入される。
なお、一定フラグ、回転量識別子、および残りフレーム数情報は、互いに分離されていなくてもよい。例えば、図21(c)に示す例では、偏波回転量が一定の値に保持される期間は、偏波情報は、回転量識別子および残りフレーム数情報を表し、偏波回転量が変化する期間は、偏波情報は、偏波回転量が一定でない状態に対応する値(例えば「−1」)を表す。
図22は、本発明の実施形態に係わる光ネットワークシステムの第5のバリエーションを示す。第5のバリエーションにおいては、送信ノード100は、カウンタ141、残量付加部142、偏波情報付加部143を備える。偏波回転部103、DAC104、変調部105は、図5および図22において実質的に同じである。
偏波制御部101は、図6に示すように、偏波回転量を設定する。カウンタ141は、偏波回転量が一定の値に保持される期間の開始タイミングに起動される。ここで、カウンタ141の初期値は、偏波回転量が一定の値に保持される期間を表す。そして、カウンタ141は、フレームが送信される間隔でデクリメントされる。よって、カウンタ141のカウント値は、偏波回転量が一定の値に保持される期間の残り時間(すなわち、残りフレーム数)を表す。
残量付加部142は、カウンタ141のカウント値をフレームのヘッダに挿入する。これにより、残りフレーム数が主信号に付加される。偏波情報付加部143は、偏波情報をフレームのヘッダに挿入する。例えば、図21(a)に示す例では、一定フラグがフレームのヘッダに挿入される。図21(b)に示す例では、一定フラグおよび回転量識別子がフレームのヘッダに挿入される。
光ネットワーク装置1は、図22に示すように、蓄積制御部61を備える。蓄積制御部61は、偏波情報中の残りフレーム数情報に基づいてメモリ回路15の動作を制御する。例えば、蓄積制御部61は、メモリ回路15が電界情報を取得してメモリ領域に保存するために必要な時間と、残りフレーム数情報が表す残り時間とを比較する。そして、残り時間が必要な時間より長ければ、メモリ回路15は、電界情報を取得してメモリ領域に保存する。一例として、偏波回転量が一定の値に保持される期間が4フレームであり、メモリ回路15が電界情報を取得してメモリ領域に保存するために必要な時間が2フレームであるものとする。この場合、残りフレーム数が2以上であれば、メモリ回路15は保存処理を開始し、残りフレーム数が2より小さいときは、メモリ回路15は保存処理を開始しない。
<第6のバリエーション>
光ネットワーク1において受信信号を適応的に等化する処理の高速化には限界がある。このため、送信ノード100において偏波回転量をある一定の値から次の一定の値に変化させるとき、偏波制御部101は、偏波回転量をゆっくりと変化させる。例えば、図23に示す例では、偏波制御部101は、1個のフレームに割り当てられる時間内に変化回転量を1度だけ変化させる。そして、送信ノード100は、偏波回転量をある一定の値から次の一定の値に変化させるために要する時間を受信ノード(すなわち、光ネットワーク装置1)に通知する。
そこで、第6のバリエーションの偏波情報は、一定フラグおよび残りフレーム数情報を含む。一定フラグは、第3または第5のバリエーションと同様に、送信ノード100において制御される偏波回転量が一定であるか否かを表す。残りフレーム数情報は、第5のバリエーションと異なり、偏波回転量をある一定の値から次の一定の値に変化させるために要する期間の残り時間を表す。図23に示す例では、偏波回転量が15度から18度に変化するための期間は3フレームである。この場合、残りフレーム数情報は、2からゼロまで1ずつデクリメントされる。また、偏波回転量が18度から22度に変化するための期間は4フレームである。この場合、残りフレーム数情報は、3からゼロまで1ずつデクリメントされる。
第6のバリエーションの送信ノード100の構成は、図22に示す第5のバリエーションと実質的に同じである。ただし、カウンタ141は、偏波回転量が一定の値に保持される期間の終了タイミングに起動される。また、カウンタ141の初期値は、偏波回転量が現在の一定値から次の一定値に変化するまでの期間を表す。そして、カウンタ141は、フレームが送信される間隔でデクリメントされる。よって、カウンタ141のカウント値は、偏波回転量が変化する期間の残り時間(即ち、残りフレーム数)を表す。そして、残量付加部142は、カウンタ141のカウント値をフレームのヘッダに挿入する。これにより、残りフレーム数が主信号に付加される。
第6のバリエーションの光ネットワーク装置1の構成は、図22に示す第5のバリエーションと実質的に同じである。ただし、蓄積制御部61は、偏波情報中の残りフレーム数情報に基づいてメモリ回路15の動作を制御する。ここで、蓄積制御部61は、フレーム数情報に基づいて、メモリ回路15が次の電界情報の蓄積を開始すべきタイミングを認識する。よって、蓄積制御部61は、蓄積開始タイミングを表す指示をメモリ回路15に与える。そうすると、メモリ回路15は、この指示に応じて、電界情報を対応するメモリ領域に保存する。
なお、第1〜第6のバリエーションの処理は、例えば、プロセッサにより実現される。すなわち、送信ノード100において、プロセッサがプログラムを実行することにより、振幅変調部111、波長制御部121、識別子生成部131、識別子付加部132、フラグ付加部133、残量付加部142、偏波情報付加部143の機能を実現してもよい。また、光ネットワーク装置1において、プロセッサがプログラムを実行することにより、偏波情報抽出部33、周波数変調復調部41、偏波情報抽出部42、識別子処理部51、蓄積制御部61の機能を実現してもよい。
<第7のバリエーション>
偏波回転量を段階的に設定する場合、ある一定の値と次の一定の値との間隔が大きければ、測定時間が短くなるが、偏波依存損失の検出精度が低下する。一方、ある一定の値と次の一定の値との間隔が小さければ、偏波依存損失の検出精度が高くなるが、測定時間が長くなる。そこで、第7のバリエーションにおいては、測定サイクル毎に偏波回転量の初期値をシフトさせる。
例えば、図24(a)に示す例では、1回目の測定サイクルにおいては、10度から90度まで10度間隔で偏波回転量が保持され、2回目の測定サイクルにおいては、15度から95度まで10度間隔で偏波回転量が保持される。そして、4回の測定サイクルが終了すると、必要に応じて、それらの測定サイクルが繰り返し実行される。
なお、図24(a)に示す例では、1回目の測定サイクルの最後の偏波回転量(すなわち、90度)と2回目の測定サイクルの最初の偏波回転量(すなわち、15度)との差分が大きい。よって、2回目の測定サイクルにおいて、95度から15度まで10度間隔で偏波回転量をデクリメントしてもよい。同様に、4回目の測定サイクルにおいて、87度から7度まで10度間隔で偏波回転量をデクリメントしてもよい。
第7のバリエーションの偏波制御部101は、図24(b)に示すように、データメモリ101a、読出し部101b、内挿部101c、偏波情報作成部101dを備える。データメモリ101aには、測定サイクル毎の偏波回転量を表すデータが保存されている。なお、図24(a)は、データメモリ101aに保存されるデータの一例を示す。読出し部101bは、偏波回転量を表すデータをデータメモリ101aから読み出す。内挿部101cは、読出し部101bから読み出したデータから実際の偏波回転量を計算する。例えば、1回目の測定サイクルにおいて偏波回転量が10度から20度に変化する期間は、内挿部101cは、10度から20度まで1度ずつインクリメントされる値を生成して偏波回転部103に出力する。偏波情報作成部101dは、偏波回転量が一定の値に保持されるか否かを表す偏波情報を作成する。この偏波情報は、例えば、図5に示す構成では、偏波情報付加部102に与えられる。
上述の実施例を含む実施形態に関し、さらに下記の付記を開示する。
(付記1)
送信ノードから送信される、偏波状態を表わす偏波情報が付加された光信号を、伝送路を介して受信する光ネットワーク装置であって、
前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波回転量が制御されるときに、前記光信号の偏波回転量ごとに、前記偏波情報により指定される期間に前記光信号の電界を表す電界情報信号を取得する取得部と、
前記光信号の偏波回転量ごとに、前記電界情報信号に基づいて、前記伝送路上の複数の位置における前記光信号のパワーに対応する評価値を計算する特徴抽出部と、
前記複数の位置それぞれについて、前記光信号の偏波回転量に対応する評価値の変動量を計算する変動量計算部と、
前記複数の位置の中の第1の位置における評価値の変動量が、前記複数の位置の中で前記第1の位置に対して前記送信ノード側に隣接する第2の位置における評価値の変動量より大きいときに、前記第1の位置を表す情報を出力する特定部と、
を備える光ネットワーク装置。
(付記2)
前記第1の位置における評価値の変動量が前記第2の位置における評価値の変動量より大きく、且つ、前記第1の位置における評価値の変動量が所定の閾値より大きいときに、前記特定部は、前記第1の位置を表す情報を出力する
ことを特徴とする付記1に記載の光ネットワーク装置。
(付記3)
前記偏波情報は、前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波が一定の状態に保持されている否かを表す情報を含み、
前記取得部は、前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波が一定の状態に保持されているときに、前記電界情報信号を取得する
ことを特徴とする付記1に記載の光ネットワーク装置。
(付記4)
前記特徴抽出部は、
前記電界情報信号に対して前記伝送路の波長分散のうちの第1の波長分散を補償する第1の分散補償部と、
前記第1の分散補償部の出力信号に対して前記伝送路の非線形歪を補償する非線形補償部と、
前記非線形補償部の出力信号に対して前記伝送路の波長分散のうちの残りの波長分散を補償する第2の分散補償部と、
前記第2の分散補償部の出力信号に基づいて、前記第1の波長分散と前記残りの波長分散との組合せに対応する前記評価値を計算する計算部と、を備え、
前記特徴抽出部は、前記第1の波長分散の量を変えながらそれぞれ前記評価値を計算することで、前記伝送路上の複数の位置における評価値を計算する
ことを特徴とする付記1に記載の光ネットワーク装置。
(付記5)
前記評価値は、前記送信ノードにおける前記光信号を表す信号と前記第2の分散補償部の出力信号との相関を表す
ことを特徴とする付記1に記載の光ネットワーク装置。
(付記6)
送信ノードと前記送信ノードから送信される光信号を受信する光ネットワーク装置との間の伝送路を監視する伝送路監視方法であって、
前記送信ノードは、
複数の異なる偏波状態の光信号を順番に出力するときに、前記光信号に偏波状態を表す偏波情報を付加し、
前記光ネットワーク装置は、
前記偏波状態ごとに、前記偏波情報により指定される期間に前記光信号の電界を表す電界情報信号を取得し、
前記偏波状態ごとに、前記電界情報信号に基づいて、前記伝送路上の複数の位置における前記光信号のパワーに対応する評価値を計算し、
前記複数の位置それぞれについて、前記光信号の偏波状態に対応する評価値の変動量を計算し、
前記複数の位置の中の第1の位置における評価値の変動量が、前記複数の位置の中で前記第1の位置に対して前記送信ノード側に隣接する第2の位置における評価値の変動量より大きいときに、前記第1の位置と前記第2の位置との間で偏波依存損失が発生していると判定する
ことを特徴とする伝送路監視方法。
(付記7)
前記偏波情報は、前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波が一定の状態に保持されている否かを表す情報を含み、
前記光ネットワーク装置は、前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波が一定の状態に保持されているときに、前記電界情報信号を取得する
ことを特徴とする付記6に記載の伝送路監視方法。
(付記8)
前記光信号はフレームを伝送し、
前記偏波情報は、前記フレーム内に挿入される
ことを特徴とする付記6に記載の伝送路監視方法。
(付記9)
前記偏波情報は、振幅変調により前記光信号に重畳される
ことを特徴とする付記6に記載の伝送路監視方法。
(付記10)
前記偏波情報は、周波数変調により前記光信号に重畳される
ことを特徴とする付記6に記載の伝送路監視方法。
(付記11)
前記偏波情報は、前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波が一定の状態に保持されている否かを表すフラグおよび偏波回転量を識別する識別子を含み、
前記光ネットワーク装置は、前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波が一定の状態に保持されているときに、前記電界情報信号を取得して前記識別子に対応づけて保存する
ことを特徴とする付記6に記載の伝送路監視方法。
(付記12)
前記光ネットワーク装置は、予め指定されている複数の識別子に対応する電界情報信号を所定時間内に取得できなかったときは、保存されている電界情報信号を廃棄する
ことを特徴とする付記11に記載の伝送路監視方法。
(付記13)
前記偏波情報は、前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波が一定の状態に保持されている否かを表すフラグおよび偏波が一定の状態に保持されている期間の残り時間を表す情報を含み、
前記光ネットワーク装置は、前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波が一定の状態に保持されているときに、前記電界情報信号を取得する
ことを特徴とする付記6に記載の伝送路監視方法。
(付記14)
前記偏波情報は、前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波が一定の状態に保持されている否かを表すフラグおよび偏波が一定の状態から次の一定の状態に変化する期間の残り時間を表す情報を含み、
前記光ネットワーク装置は、前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波が一定の状態に保持されているときに、前記電界情報信号を取得する
ことを特徴とする付記6に記載の伝送路監視方法。
1 光ネットワーク装置
13 デジタル信号処理部
14 模擬送信器
15 メモリ
16 特徴抽出部
16a 第1の分散補償部
16b 非線形補償部
16c 第2の分散補償部
16d 相関計算部
21 偏波情報抽出部
22 受信制御部
23 集計部
24 PDL検出部
25 位置特定部
100 送信ノード
101 偏波制御部
102 偏波情報付加部
103偏波回転部
111 振幅変調部
121 波長制御部
131 識別子生成部
132 識別子付加部
133フラグ付加部
142 残量付加部

Claims (7)

  1. 送信ノードから送信される、偏波状態を表わす偏波情報が付加された光信号を、伝送路を介して受信する光ネットワーク装置であって、
    前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波回転量が制御されるときに、前記光信号の偏波回転量ごとに、前記偏波情報により指定される期間に前記光信号の電界を表す電界情報信号を取得する取得部と、
    前記光信号の偏波回転量ごとに、前記電界情報信号に基づいて、前記伝送路上の複数の位置における前記光信号のパワーに対応する評価値を計算する特徴抽出部と、
    前記複数の位置それぞれについて、前記光信号の偏波回転量に対応する評価値の変動量を計算する変動量計算部と、
    前記複数の位置の中の第1の位置における評価値の変動量が、前記複数の位置の中で前記第1の位置に対して前記送信ノード側に隣接する第2の位置における評価値の変動量より大きいときに、前記第1の位置を表す情報を出力する特定部と、
    を備える光ネットワーク装置。
  2. 前記第1の位置における評価値の変動量が前記第2の位置における評価値の変動量より大きく、且つ、前記第1の位置における評価値の変動量が所定の閾値より大きいときに、前記特定部は、前記第1の位置を表す情報を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ネットワーク装置。
  3. 前記偏波情報は、前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波が一定の状態に保持されている否かを表す情報を含み、
    前記取得部は、前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波が一定の状態に保持されているときに、前記電界情報信号を取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ネットワーク装置。
  4. 前記特徴抽出部は、
    前記電界情報信号に対して前記伝送路の波長分散のうちの第1の波長分散を補償する第1の分散補償部と、
    前記第1の分散補償部の出力信号に対して前記伝送路の非線形歪を補償する非線形補償部と、
    前記非線形補償部の出力信号に対して前記伝送路の波長分散のうちの残りの波長分散を補償する第2の分散補償部と、
    前記第2の分散補償部の出力信号に基づいて、前記第1の波長分散と前記残りの波長分散との組合せに対応する前記評価値を計算する計算部と、を備え、
    前記特徴抽出部は、前記第1の波長分散の量を変えながらそれぞれ前記評価値を計算することで、前記伝送路上の複数の位置における評価値を計算する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ネットワーク装置。
  5. 前記評価値は、前記送信ノードにおける前記光信号を表す信号と前記第2の分散補償部の出力信号との相関を表す
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ネットワーク装置。
  6. 送信ノードと前記送信ノードから送信される光信号を受信する光ネットワーク装置との間の伝送路を監視する伝送路監視方法であって、
    前記送信ノードは、
    複数の異なる偏波状態の光信号を順番に出力するときに、前記光信号に偏波状態を表す偏波情報を付加し、
    前記光ネットワーク装置は、
    前記偏波状態ごとに、前記偏波情報により指定される期間に前記光信号の電界を表す電界情報信号を取得し、
    前記偏波状態ごとに、前記電界情報信号に基づいて、前記伝送路上の複数の位置における前記光信号のパワーに対応する評価値を計算し、
    前記複数の位置それぞれについて、前記光信号の偏波状態に対応する評価値の変動量を計算し、
    前記複数の位置の中の第1の位置における評価値の変動量が、前記複数の位置の中で前記第1の位置に対して前記送信ノード側に隣接する第2の位置における評価値の変動量より大きいときに、前記第1の位置と前記第2の位置との間で偏波依存損失が発生していると判定する
    ことを特徴とする伝送路監視方法。
  7. 前記偏波情報は、前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波が一定の状態に保持されている否かを表す情報を含み、
    前記光ネットワーク装置は、前記送信ノードにおいて前記光信号の偏波が一定の状態に保持されているときに、前記電界情報信号を取得する
    ことを特徴とする請求項6に記載の伝送路監視方法。
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