JP2021048535A - 圧電振動片の製造方法、圧電振動片および圧電振動子 - Google Patents

圧電振動片の製造方法、圧電振動片および圧電振動子 Download PDF

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Abstract

【課題】振動特性の優れた圧電振動片を製造できる圧電振動片の製造方法を提供する。【解決手段】圧電振動片の製造方法は、ウェハの第1面に第1メサマスクを形成し、ウェハの第2面に第2メサマスクを形成するメサマスク形成工程S20と、各メサマスクを介してウェハをウェットエッチングする第1メサエッチング工程S30と、各メサマスクを除去した状態でウェハをウェットエッチングする第2メサエッチング工程S50と、を備える。第1メサ部および第2メサ部のY’軸方向の高さをdとし、第2メサエッチング工程S50におけるウェハのY’軸方向のエッチング量をhとし、第1メサマスクのZ’軸方向の中心に対し、第2メサマスクのZ’軸方向の中心のZ’軸方向の−側へのずれ量をDとしたとき、メサマスク形成工程S20で、d×1/3+2h<D<d×7/3+5hの関係を満たすように各メサマスクを形成する。【選択図】図6

Description

本発明は、圧電振動片の製造方法、圧電振動片および圧電振動子に関するものである。
ATカット水晶基板により形成される圧電振動片において、圧電振動片を小型化、低周波数化すると、中央に形成された励振部で発振した振動が圧電振動片の端部へ伝搬しやすくなる。そのため、振動エネルギーを中央部に効率よく閉じ込める構造が必要である。厚みすべり振動による主振動の振動エネルギーを圧電振動片の中央部に閉じ込めるために、中央部を肉厚かつ平坦にしたいわゆるメサ型の圧電振動片が知られている。例えば、特許文献1に記載の圧電振動片では、ウェットエッチングによりメサ部を形成している。このとき、ATカットにより形成される圧電振動片は結晶異方性を有しているため、ウェットエッチングにより形成されるメサ部側面は、特定の傾斜角度を有する自然結晶面となる。
特開2008−067345号公報
ところで、上述した圧電振動片は、自然結晶面であるメサ部の側面のうち、特にm面以外の結晶面(例えばR面)で形成される側面が頂面に対して直角に近い角度で接続されるため、メサ部の頂面と側面との接続部には鋭い稜線が形成される。その結果、主振動がメサ部の頂面と側面との接続部で反射してスプリアスが発振し、振動特性が悪化する。
そこで本発明は、振動特性の優れた圧電振動片を製造できる圧電振動片の製造方法、並びに振動特性の優れた圧電振動片および圧電振動子を提供するものである。
本発明の圧電振動片の製造方法は、ATカット水晶基板により形成された圧電板を有する圧電振動片の製造方法であって、前記圧電板は、Y’軸方向の+側に向く第1主面と、Y’軸方向の−側に向く第2主面と、前記第1主面に設けられ、Y’軸方向の+側に膨出する第1メサ部と、前記第2主面に設けられ、Y’軸方向の−側に膨出する第2メサ部と、を備え、前記第1メサ部および前記第2メサ部のそれぞれは、Y’軸に直交する頂面と、前記頂面を囲み、前記頂面に対して傾斜した側面と、を備え、ウェハの第1面に前記第1メサ部の外形パターンの第1メサマスクを形成し、前記ウェハの第2面に前記第2メサ部の外形パターンの第2メサマスクを形成するメサマスク形成工程と、前記第1メサマスクおよび前記第2メサマスクを介して前記ウェハをウェットエッチングする第1エッチング工程と、前記第1メサマスクおよび前記第2メサマスクを除去した状態で前記ウェハをウェットエッチングする第2エッチング工程と、を備え、前記第1メサ部および前記第2メサ部のY’軸方向の高さをdとし、前記第2エッチング工程における前記ウェハのY’軸方向のエッチング量をhとし、前記第1メサマスクのZ’軸方向の中心に対し、前記第2メサマスクのZ’軸方向の中心のZ’軸方向の−側へのずれ量をDとしたとき、前記メサマスク形成工程で、d×1/3+2h<D<d×7/3+5hの関係を満たすように前記第1メサマスクおよび前記第2メサマスクを形成する、ことを特徴とする。
本発明によれば、メサマスク形成工程で、d×1/3+2h<D<d×7/3+5hの関係を満たすように第1メサマスクおよび第2メサマスクを形成する。これにより、第1メサ部の頂面が第2メサ部にZ’軸方向で重なり、第2メサ部の頂面が第1メサ部にZ’軸方向で重なる。したがって、振動エネルギーを効率よく閉じ込めることができ、CI値の低い圧電振動片を製造できる。以上により、振動特性の優れた圧電振動片を製造できる。
上記の圧電振動片の製造方法において、前記ウェハの前記第1面に前記圧電板の外形パターンの第1外形マスクを形成し、前記ウェハの前記第2面に前記圧電板の外形パターンの第2外形マスクを形成する外形マスク形成工程と、前記第1外形マスクおよび前記第2外形マスクを介して前記ウェハをウェットエッチングする外形エッチング工程と、を備え、前記外形マスク形成工程および前記外形エッチング工程を前記第2エッチング工程の後に行ってもよい。
本発明によれば、他のエッチング工程よりも後に圧電板の外形を形成するので、他のエッチング工程よりも前に圧電板の外形を形成する方法と比較して、圧電板を所望の形状に形成しやすい。
上記の圧電振動片の製造方法において、前記ウェハの前記第1面に前記圧電板の外形パターンの第1外形マスクを形成し、前記ウェハの前記第2面に前記圧電板の外形パターンの第2外形マスクを形成する外形マスク形成工程と、前記第1外形マスクおよび前記第2外形マスクを介して前記ウェハをウェットエッチングする外形エッチング工程と、を備え、前記外形マスク形成工程および前記外形エッチング工程を前記第1エッチング工程の後、かつ前記第2エッチング工程の前に行ってもよい。
本発明によれば、圧電板の外周の端面が外形エッチング工程および第2エッチング工程の2つの工程において2回ウェットエッチングされることで形成される。このため、他のエッチング工程よりも後に圧電板の外形を形成する場合と比較して、圧電板の外周の端面に現れる平面のZ’軸方向に対する傾斜角度を小さくすることができる。よって、本発明の製造方法によって製造された圧電振動片は、圧電板の端部に伝わる振動を外周の端面において効率的に減衰することができる。したがって、振動特性の優れた圧電振動片を製造できる。
上記の圧電振動片の製造方法において、前記ウェハの前記第1面に前記圧電板の外形パターンの第1外形マスクを形成し、前記ウェハの前記第2面に前記圧電板の外形パターンの第2外形マスクを形成する外形マスク形成工程と、前記第1外形マスクおよび前記第2外形マスクを介して前記ウェハをウェットエッチングする外形エッチング工程と、を備え、前記外形マスク形成工程および前記外形エッチング工程を前記第1エッチング工程の前に行ってもよい。
本発明によれば、圧電板の外周の端面が外形エッチング工程、第1エッチング工程および第2エッチング工程の3つの工程において3回ウェットエッチングされることで形成される。このため、他のエッチング工程よりも後に圧電板の外形を形成する場合と比較して、圧電板の外周の端面に現れる平面のZ’軸方向に対する傾斜角度を小さくすることができる。また、圧電板の外周の端面を2回のウェットエッチングにより形成する場合と比較して、圧電板の外周の端面に現れる平面のZ’軸方向に対する傾斜角度を小さくすることができる。よって、本発明の製造方法によって製造された圧電振動片は、圧電板の端部に伝わる振動を外周の端面においてより効率的に減衰することができる。したがって、振動特性の優れた圧電振動片を製造できる。
本発明の圧電振動片は、ATカット水晶基板により形成された圧電板を有し、前記圧電板は、Y’軸方向の+側に向く第1主面と、Y’軸方向の−側に向く第2主面と、前記第1主面に設けられ、Y’軸方向の+側に膨出する第1メサ部と、前記第2主面に設けられ、Y’軸方向の−側に膨出する第2メサ部と、を備え、前記第1メサ部および前記第2メサ部のそれぞれは、Y’軸に直交する頂面と、前記頂面を囲み、前記頂面に対して傾斜した側面と、を備え、前記第1メサ部の前記側面のうちZ’軸方向+側に向く側面は、3つ以上の平面がY’軸方向に連なって形成され、前記第2メサ部の前記側面のうちZ’軸方向−側に向く側面は、3つ以上の平面がY’軸方向に連なって形成されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、3つ以上の平面がそれぞれ水晶結晶の自然結晶面によって形成される場合には、これら自然結晶面はZ’軸方向に対して傾斜するので、メサ部の側面全体のZ’軸方向に対する傾斜角度が90°未満となる。これにより、メサ部の側面がZ’軸方向に対して略90°で傾斜した構成と比較して、メサ部における圧電振動片の厚み変化を滑らかにすることが可能になる。したがって、圧電振動片のCI値を低減することができる。
上記の圧電振動片において、前記第1メサ部の前記3つ以上の平面は、Z’軸方向に対する傾斜角度がY’軸方向の+側に向かうに従い小さくなり、前記第2メサ部の前記3つ以上の平面は、Z’軸方向に対する傾斜角度がY’軸方向の−側に向かうに従い小さくなっていてもよい。
本発明によれば、第1メサ部および第2メサ部それぞれにおける頂面と側面との接続部が均される。これにより、第1メサ部および第2メサ部それぞれにおける頂面と側面との接続部において、振動の反射が小さくなり、スプリアス発振が抑制される。したがって、振動特性の優れた圧電振動片が得られる。
上記の圧電振動片において、前記第1メサ部の前記3つ以上の平面は、Z’軸方向に対する傾斜角度がY’軸方向の+側に向かうに従い大きくなり、前記第2メサ部の前記3つ以上の平面は、Z’軸方向に対する傾斜角度がY’軸方向の−側に向かうに従い大きくなっていてもよい。
本発明によれば、圧電振動片の厚み変化が第1メサ部および第2メサ部それぞれの側面において圧電板の外周側に向かうに従って小さくなる。これにより、第1メサ部および第2メサ部それぞれから圧電板の外周部に向かう振動を効率的に減衰することができる。したがって、圧電振動片のCI値を低減することができる。
上記の圧電振動片において、前記第1メサ部の前記側面のうちZ’軸方向+側に向く側面のZ’軸方向に対する傾斜角度は、70°未満であり、前記第2メサ部の前記側面のうちZ’軸方向−側に向く側面のZ’軸方向に対する傾斜角度は、70°未満であってもよい。
本発明によれば、メサ部の側面がZ’軸方向に対して略90°で傾斜した構成と比較して、メサ部における圧電振動片の厚み変化を滑らかにすることが可能になる。したがって、圧電振動片のCI値を低減することができる。
本発明の圧電振動片は、上記の圧電振動片と、前記圧電振動片が実装されたパッケージと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、上述した圧電振動片を備えているため、優れた振動特性を有する圧電振動子を提供できる。
本発明によれば、振動特性の優れた圧電振動片を製造できる圧電振動片の製造方法、並びに振動特性の優れた圧電振動片および圧電振動子を提供できる。
第1実施形態に係る圧電振動子の分解斜視図である。 第1実施形態に係る圧電振動片の平面図である。 第1実施形態に係る圧電振動片の側面図である。 第1実施形態に係る圧電振動片の側面図である。 図2のV−V線における断面図である。 第1実施形態に係る圧電振動片の製造方法を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る圧電振動片の製造方法を説明する工程図である。 第1実施形態に係る圧電振動片の製造方法を説明する工程図である。 第1実施形態に係る圧電振動片の製造方法を説明する工程図である。 第1実施形態に係る圧電振動片の製造方法を説明する工程図である。 第1実施形態に係る圧電振動片の製造方法を説明する工程図である。 第1実施形態に係る圧電振動片の製造方法を説明する工程図である。 ウェハのエッチング量とメサ部の第1側面の傾斜角度の関係を示すグラフである。 第1実施形態に係る圧電振動片の変形例を示す側面図である。 第1実施形態に係る圧電振動片の変形例を示す側面図である。 第1実施形態の変形例に係る圧電振動片を示す図であって、図2のV−V線に相当する部分おける断面図である。 第2実施形態に係る圧電振動片の製造方法を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る圧電振動片の側面図である。 第2実施形態の変形例に係る圧電振動片の側面図である。 第3実施形態に係る圧電振動片の製造方法を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る圧電振動片の側面図である。 第3実施形態の変形例に係る圧電振動片の側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。
[第1実施形態]
(圧電振動子)
最初に第1実施形態の圧電振動子1について説明する。
図1は、第1実施形態に係る圧電振動子の分解斜視図である。
図1に示すように、圧電振動子1は、圧電振動片10と、圧電振動片10が実装されたパッケージ70と、を備える。圧電振動片10は、厚みすべりモードで振動する圧電振動片10である。圧電振動片10は、圧電板11と、圧電板11を厚みすべり振動させる電極膜12と、を備える。
圧電板11は、ATカット水晶基板により形成されている。ここで、ATカットとは、人工水晶の結晶軸である電気軸(X軸)、機械軸(Y軸)および光学軸(Z軸)の3つの結晶軸のうち、Z軸に対してX軸周りに35度15分だけ傾いた方向(Z’軸方向)に切り出す加工手法である。ATカットによって切り出された圧電板11を有する圧電振動片10は、周波数温度特性が安定しており、構造や形状が単純で加工が容易であり、CI値が低いという利点がある。なお、以下の説明において、各図の構成を説明する際には、XY’Z’座標系を用いる。このXY’Z’座標系のうち、Y’軸はX軸およびZ’軸に直交する軸である。また、X軸方向、Y’軸方向およびZ’軸方向は、図中矢印方向を+方向とし、矢印とは反対の方向を−方向として説明する。圧電板11は、Y’軸方向を厚さ方向とするとともにX軸方向を長手方向とする矩形板状に形成されている。
図2は、第1実施形態に係る圧電振動片の平面図である。図3および図4は、第1実施形態に係る圧電振動片の側面図である。
図2から図4に示すように、圧電板11は、Y’軸方向の+側に向く第1主面15と、Y’軸方向の−側に向く第2主面16と、第1主面15および第2主面16の外周縁同士を接続する外周端面17と、を備える。圧電板11は、第1主面15および第2主面16それぞれに、Y’軸方向の外側に膨出して振動領域となるメサ部(第1メサ部20および第2メサ部30)を有する、いわゆるメサ型とされている。具体的に、第1主面15は、中央部においてY’軸方向の+側に膨出する第1メサ部20と、外周部分に位置して第1メサ部20を囲む第1外周部21と、を備える。第2主面16は、中央部においてY’軸方向の−側に膨出する第2メサ部30と、外周部分に位置して第2メサ部30を囲む第2外周部31と、を備える。
第1メサ部20は、第1外周部21に対してY’軸方向+側に膨出している。第1メサ部20は、四角錐台形状に形成されている。第1メサ部20は、頂面22と、頂面22を囲む4つの側面23,24,25,26と、を備える。頂面22は、平面視において、X軸方向を長手方向とする矩形状に形成されている。頂面22は、Y’軸方向に直交する平坦面になっている。
4つの側面23,24,25,26は、それぞれ頂面22に対して傾斜している。4つの側面23,24,25,26のそれぞれは、第1外周部21に連なり、頂面22の外周縁と、第1外周部21の内周縁と、を接続している。4つの側面23,24,25,26は、Z’軸方向+側に向く第1側面23と、Z’軸方向−側に向く第2側面24と、X軸方向+側に向く第3側面25と、X軸方向−側に向く第4側面26と、である。第1側面23のZ’軸方向に対する傾斜角度は、20°以上85°未満であり、より好ましくは20°以上70°未満である。なお、第1側面23のZ’軸 方向に対する傾斜角度は、第1側面23のY’Z’断面における両端部を通る仮想直線L1がZ’軸に対してなす角度θ1で定義される(図5参照)。仮想直線L1は、第1側面23と第1外周部21との接続部と、第1側面23と頂面22との接続部と、を通る。他の側面24,25,26のZ’軸 方向に対する傾斜角度も同様である。
ここで、第1側面23の具体的な形状について詳述する。
図5は、図2のV−V線における断面図である。
図5に示すように、第1側面23は、Z’軸方向に対する傾斜角度が互いに異なる複数の平面がY’軸方向に連なって形成されている。複数の平面は、水晶結晶の自然結晶面により形成されている。本実施形態では、複数の平面は、3つの平面を備える。なお、複数の平面は、4つ以上の平面を備えてもよい。複数の平面は、それぞれZ’軸方向に対する傾斜角度が10°以上となっている。第1側面23は、X軸方向から見たY’Z’断面において、前記仮想直線L1に対して第1メサ部20から離れる方向(すなわちZ’軸方向の+側)に膨出している。複数の平面のZ’軸方向に対する傾斜角度は、Y’軸方向の外側(+側)に向かうに従い小さくなっている。なお、第1側面23と第1外周部21との間にZ’軸方向に対する傾斜角度が10°未満の平面が形成されている場合、該平面は第1外周部21に含むものとする。
図2から図4に示すように、第1外周部21は、平面視において、矩形枠状に形成されている。第1外周部21の外周縁は、外周端面17のY’軸方向+側の端縁に接続されている。
図3および図4に示すように、第2メサ部30は、第2外周部31に対してY’軸方向−側に膨出している。本実施形態では、第2メサ部30は、第1メサ部20と点対称になるように形成されている。第2メサ部30は、四角錐台形状に形成されている。第2メサ部30は、頂面32と、頂面32を囲む4つの側面33,34,35,36と、を備える。頂面32は、平面視において、X軸方向を長手方向とする矩形状に形成されている。頂面32は、Y’軸方向に直交する平坦面になっている。頂面32は、第1メサ部20の頂面22と同形同大に形成されている。
4つの側面33,34,35,36は、それぞれ頂面32に対して傾斜している。4つの側面33,34,35,36のそれぞれは、第2外周部31に連なり、頂面32の外周縁と、第2外周部31の内周縁と、を接続している。4つの側面33,34,35,36は、Z’軸方向−側に向く第1側面33と、Z’軸方向+側に向く第2側面34と、X軸方向−側に向く第3側面35と、X軸方向+側に向く第4側面36と、である。各側面33,34,35,36の形状は、第1メサ部20の各側面23,24,25,26の形状と同様である。
第2外周部31は、平面視において、矩形枠状に形成されている。第2外周部31の外周縁は、外周端面17のY’軸方向−側の端縁に接続されている。
外周端面17は、水晶結晶の自然結晶面に倣った角度に形成されている。外周端面17のうち、X軸方向+側に向く第1端面41、およびX軸方向−側に向く第2端面42は、それぞれ複数の平面がY’軸方向に連なって形成されている。これにより、圧電板11のうち、少なくともX軸方向両側の端部は、X軸方向の外側に向かうに従いY’軸方向の厚さが漸次薄くなっている。
図2および図4に示すように、電極膜12は、圧電板11の外表面に形成されている。電極膜12は、励振電極(第1励振電極61Aおよび第2励振電極61B)と、マウント電極(第1マウント電極62Aおよび第2マウント電極62B)と、配線(第1配線63Aおよび第2配線63B)と、を有している。なお、電極膜12は、金等の単層膜や、クロム等を下地層とし、金等を上地層とした積層膜等で形成されている。
第1励振電極61Aは、第1メサ部20の頂面22上に配置されている。第1励振電極61Aは、平面視矩形状に形成され、第1メサ部20の頂面22の外周縁よりも内側に配置されている。
第2励振電極61Bは、第2メサ部30の頂面32上に配置されている。第2励振電極61Bは、平面視矩形状に形成され、第2メサ部30の頂面32の外周縁よりも内側に配置されている。
第1マウント電極62Aは、圧電板11のうちX軸方向+側かつZ’軸方向−側に位置する角部の外面上に形成されている。第1マウント電極62Aは、第1外周部21、外周端面17および第2外周部31に亘って配置されている。第1マウント電極62Aは、Y’軸方向から見てZ’軸方向を長手方向とする矩形状に形成されている。
第2マウント電極62Bは、圧電板11のうちX軸方向+側かつZ’軸方向+側に位置する角部の外面上に形成されている。第2マウント電極62Bは、第1外周部21、外周端面17および第2外周部31に亘って配置されている。第2マウント電極62Bは、Y’軸方向から見てZ’軸方向を長手方向とする矩形状に形成されている。
第1配線63Aは、第1主面15上において、第1励振電極61Aと第1マウント電極62Aとを接続している。
第2配線63Bは、第2主面16上において、第2励振電極61Bと第2マウント電極62Bとを接続している。
図1に示すように、パッケージ70は、キャビティCの内部に圧電振動片10を収容する。パッケージ70は、ベース基板71とリッド基板72とを重ね合わせて形成されている。ベース基板71およびリッド基板72は、ともにセラミックス材料等により形成されている。
ベース基板71は、矩形板状に形成された底壁部73と、底壁部73の周縁部から立設された側壁部74と、を備える。底壁部73の内面には、一対の内部電極75が形成されている。一対の内部電極75は、所定方向に離間して形成されている。また、底壁部73の外面には、一対の外部電極(不図示)が形成されている。そして、底壁部73を貫通する貫通電極(不図示)により、内部電極75と外部電極とが接続されている。
リッド基板72は、矩形板状に形成されている。リッド基板72の周縁部は、ベース基板71の側壁部74の端面に接着されている。そして、ベース基板71の底壁部73および側壁部74とリッド基板72とによって囲まれた領域に、キャビティCが形成されている。
キャビティCには、圧電振動片10が収容される。圧電振動片10は、導電ペースト等の実装部材を利用して、ベース基板71の底壁部73に実装される。具体的には、ベース基板71の底壁部73に形成された一対の内部電極75に対して、圧電振動片10の第1マウント電極62Aおよび第2マウント電極62Bが実装部材を介して実装される。これにより、圧電振動片10は、パッケージ70に機械的に保持されるとともに、第1マウント電極62Aおよび第2マウント電極62Bと内部電極75とがそれぞれ導通された状態となっている。
(圧電振動片の製造方法)
次に、圧電振動片10の製造方法について説明する。なお、以下の説明では、ATカット水晶基板(以下、ウェハSという。)から複数の圧電振動片10を一括で形成する方法について説明する。
図6は、第1実施形態に係る圧電振動片の製造方法を示すフローチャートである。図7から図12は、第1実施形態に係る圧電振動片の製造方法を説明する工程図である。
図6に示すように、本実施形態の圧電振動片10の製造方法は、主にウェハ準備工程S10と、メサマスク形成工程S20と、第1メサエッチング工程S30(第1エッチング工程)と、メサマスク除去工程S40と、第2メサエッチング工程S50(第2エッチング工程)と、外形マスク形成工程S60と、外形エッチング工程S70と、外形マスク除去工程S80と、電極膜形成工程S90と、個片化工程S100と、を備える。
最初にウェハ準備工程S10を行う。ウェハ準備工程S10では、水晶のランバート原石をATカットして一定の厚みとしたウェハSをラッピングして粗加工した後、加工変質層をエッチングで取り除く。その後、ポリッシュ等の鏡面研磨加工を行なって所定の厚みのウェハSを準備する。なお、以下の説明において、ウェハSの第1面80は、Y’軸方向の+側に向く主面であって、上述した圧電板11の第1主面15に対応している。ウェハSの第2面81は、Y’軸方向の−側に向く主面であって、圧電板11の第2主面16に対応している。
続いてメサマスク形成工程S20を行う。図7に示すように、メサマスク形成工程S20では、ウェハSの第1面80に第1メサ部20の外形パターンの第1メサマスク82を形成し、ウェハSの第2面81に第2メサ部30の外形パターンの第2メサマスク83を形成する。第1メサマスク82および第2メサマスク83は、一般的なフォトリソグラフィによって金属膜をパターニングすることで形成される。金属膜は、例えば、クロムを数10nm成膜したエッチング保護膜と、金を数10nm成膜したエッチング保護膜と、が順次積層された積層膜である。本実施形態では、第1メサ部20の頂面22、および第2メサ部30の頂面32それぞれは同形同大のため、第1メサマスク82および第2メサマスク83それぞれも同形同大である。
ここで、第1メサマスク82および第2メサマスク83の相対位置について説明する。
第2メサマスク83は、第1メサマスク82に対してZ’軸方向−側にずらして配置されている。具体的に、第1メサマスク82のZ’軸方向の中心に対し、第2メサマスク83のZ’軸方向の中心をZ’軸方向の−側へ距離Dずらして配置する。
続いて第1メサエッチング工程S30を行う。図8に示すように、第1メサエッチング工程S30では、第1メサマスク82および第2メサマスク83を介してウェハSをウェットエッチングする。第1メサエッチング工程S30では、ウェハSの両面のうち、第1メサマスク82および第2メサマスク83によりマスクされていない部分が選択的にエッチングされる。これにより、ウェハSにおける第1メサマスク82および第2メサマスク83によりマスクされていない部分が薄くなり、第1メサマスク82および第2メサマスク83によりマスクされた部分が第1メサ部20および第2メサ部30に対応する凸部となる。以下、第1メサ部20に対応する凸部を第1メサ原形部84と称し、第2メサ部30に対応する凸部を第2メサ原形部85と称する。
各メサ原形部84,85の頂面86,87は、ウェハSの主面により形成され、Y’軸の垂直面となっている。各メサ原形部84,85の側面は、水晶結晶の自然結晶面により形成される。第1メサ原形部84におけるZ’軸方向+側に向く第1側面88aは、Z’軸方向−側に向く第2側面88bよりもZ’軸方向に対して大きく傾斜した傾斜面であり、第1メサマスク82下へ進行したサイドエッチングにより形成されている。第2メサ原形部85におけるZ’軸方向−側に向く第1側面89aも同様である。一方で、第1メサ原形部84における第2側面88bにはm面が含まれ、サイドエッチングが進行していない。第2メサ原形部85におけるZ’軸方向+側に向く第2側面89bも同様である。よって、第1メサ原形部84の頂面86と第1側面88aとの接続部に、第1メサ原形部84の頂面86と第2側面88bとの接続部よりも鋭い稜線が形成されている。また、第2メサ原形部85の頂面87と第1側面89aとの接続部に、第2メサ原形部85の頂面87と第2側面89bとの接続部よりも鋭い稜線が形成されている。
ここで、第1メサ原形部84における第1側面88aのサイドエッチング量は、第1メサエッチング工程S30におけるウェハSのY’軸方向のエッチング量をdとしたとき、d×1/3となっている。第2メサ原形部85における第1側面89aのサイドエッチング量も同様である。よって、第1メサ原形部84の頂面86のZ’軸方向の寸法は、第1メサマスク82のZ’軸方向の寸法よりもd×1/3小さくなっている。また、第1メサ原形部84の頂面86におけるZ’軸方向の中心は、第1メサマスク82のZ’軸方向の中心に対して、Z’軸方向の−側にd/6ずれている。また、第2メサ原形部85の頂面87のZ’軸方向の寸法は、第2メサマスク83のZ’軸方向の寸法よりもd×1/3小さくなっている。また、第2メサ原形部85の頂面87におけるZ’軸方向の中心は、第2メサマスク83のZ’軸方向の中心に対して、Z’軸方向の+側にd×1/6ずれている。これらの結果、第2メサ原形部85の頂面87におけるZ’軸方向の中心は、第1メサ原形部84の頂面86におけるZ’軸方向の中心に対し、Z’軸方向の−側へD−d×1/3の位置にある。
続いてメサマスク除去工程S40を行う。図9に示すように、メサマスク除去工程S40では、第1メサマスク82および第2メサマスク83を除去する。
続いて第2メサエッチング工程S50を行う。図10に示すように、第2メサエッチング工程S50では、ウェハSをウェットエッチングする。第1メサ原形部84がエッチングされることで、第1メサ部20が形成される。第2メサ原形部85がエッチングされることで、第2メサ部30が形成される。
第2メサエッチング工程S50のウェットエッチングでは、ウェハSにおけるY’軸方向の垂直面は、おおよそ均等に法線方向にエッチングされる。つまり、第1メサ原形部84および第2メサ原形部85それぞれの頂面86,87、並びに第1メサ原形部84および第2メサ原形部85の周囲は、Y’軸方向の内側にエッチングされる。第1メサ原形部84および第2メサ原形部85それぞれの頂面86,87がエッチングされることで、第1メサ部20および第2メサ部30それぞれの頂面22,32が形成される。第1メサ部20および第2メサ部30それぞれのY’軸方向の高さは、第1メサエッチング工程S30におけるウェハSのY’軸方向のエッチング量d(図8参照)となる。
また、第2メサエッチング工程S50のウェットエッチングでは、第1メサ原形部84の第1側面88a、および第2メサ原形部85の第1側面89aは、その法線方向にエッチングされる。第1メサ原形部84および第2メサ原形部85それぞれの第1側面88a,89aがエッチングされることで、第1メサ部20および第2メサ部30それぞれの第1側面23,33が形成される。第1メサ原形部84の頂面86と第1側面88aとの接続部がエッチングされることで、第1メサ原形部84の第1側面88aは、Z’軸方向に対する傾斜角度が小さくなる。第2メサ原形部85の第1側面89aも同様である。
図13は、ウェハのエッチング量とメサ部の第1側面の傾斜角度の関係を示すグラフである。図13において、横軸は第2メサエッチング工程S50におけるウェハSのY’軸方向のエッチング量h(図10参照)である。縦軸は第1メサ部20の第1側面23のZ’軸方向に対する傾斜角度である。
図13に示すように、第2メサエッチング工程S50におけるウェハSのY’軸方向のエッチング量が増加するに従い、第1メサ部20の第1側面23の傾斜角度が小さくなっている。本実施形態では、第2メサエッチング工程S50におけるウェハSのY’軸方向のエッチング量を8μm以下とすることで、第1メサ部20の第1側面23のZ’軸方向に対する傾斜角度が20°以上となる。
図10に示すように、第2メサエッチング工程S50におけるウェハのY’軸方向のエッチング量をhとしたとき、第1メサ原形部84の頂面86と第1側面88aとの接続部は、第2メサエッチング工程S50のウェットエッチングによってZ’軸方向の−側にずれる。第2メサ原形部85の頂面87と第1側面89aとの接続部は、第2メサエッチング工程S50のウェットエッチングによってZ’軸方向の+側にずれる。なお、第1メサ原形部84の第1側面88aにおけるZ’軸方向の+側の端部は、第2メサエッチング工程S50のウェットエッチングによってZ’軸方向の−側に1.2hずれる。第2メサ原形部85の第1側面89aも同様である。
また、第2メサエッチング工程S50のウェットエッチングでは、第1メサ原形部84の第2側面88b、および第2メサ原形部85の第2側面89bは、その法線方向にエッチングされない。よって、第1メサ原形部84および第2メサ原形部85それぞれの第2側面88b,89bは、第1メサ部20および第2メサ部30それぞれの第2側面24,34となる。第1メサ原形部84の頂面86と第2側面88bとの接続部は、第2メサエッチング工程S50のウェットエッチングによってZ’軸方向の−側にずれる。第2メサ原形部85の頂面87と第2側面89bとの接続部は、第2メサエッチング工程S50のウェットエッチングによってZ’軸方向の+側にずれる。
第1メサ原形部84の頂面86におけるZ’軸方向の中心は、第2メサエッチング工程S50のウェットエッチングによって、Z’軸方向の−側に2.5hずれる。また、第2メサ原形部85の頂面87におけるZ’軸方向の中心は、第2メサエッチング工程S50のウェットエッチングによって、Z’軸方向の+側に2.5hずれる。これらの結果、第2メサ部30の頂面32におけるZ’軸方向の中心は、第1メサ部20の頂面22におけるZ’軸方向の中心に対し、Z’軸方向の−側へD−d×1/3−5hの位置にある。
続いて外形マスク形成工程S60を行う。図11に示すように、外形マスク形成工程S60では、ウェハSの第1面80に圧電板11の外形パターンの第1外形マスク90を形成し、ウェハSの第2面81に圧電板11の外形パターンの第2外形マスク91を形成する。第1外形マスク90および第2外形マスク91は、一般的なフォトリソグラフィによって金属膜をパターニングすることで形成される。金属膜は、第1メサマスク82および第2メサマスク83と同様である。第1外形マスク90および第2外形マスク91は、第1メサ部20および第2メサ部30を完全に覆っている。
続いて外形エッチング工程S70を行う。図12に示すように、外形エッチング工程S70では、第1外形マスク90および第2外形マスク91を介してウェハSをウェットエッチングする。これにより、ウェハSのうち第1外形マスク90および第2外形マスク91によりマスクされていない部分が選択的にエッチングされ、圧電板11の外形が形成される。このとき、ウェハSは自然結晶面に倣ってエッチングされ、圧電板11の外周端面17が形成される。
続いて外形マスク除去工程S80を行う。外形マスク除去工程S80では、第1外形マスク90および第2外形マスク91を除去する。
続いて電極膜形成工程S90において電極膜12をウェハS上に形成した後、個片化工程S100においてウェハSを圧電板11毎に個片化する。
以上の工程により、ウェハSから複数の圧電振動片10を一括して製造することができる。
上述したメサマスク形成工程S20において、第1メサマスク82に対する第2メサマスク83のずれ量Dをd×1/3+5hとすることで、第2メサ部30の頂面32におけるZ’軸方向の中心は、第1メサ部20の頂面22におけるZ’軸方向の中心に対し、Z’軸方向で同じ位置に設けられる。すなわち、第1メサ部20および第2メサ部30それぞれの頂面22,32は、Y’軸方向から見てZ’軸方向で互いに完全に重なる。
なお、メサマスク形成工程S20において、第1メサマスク82に対する第2メサマスク83のずれ量Dをd×1/3+5hより小さくしてもよい。この場合、第1メサマスク82に対する第2メサマスク83のずれ量Dをd×1/3+2hより大きくする。すなわち、メサマスク形成工程S20で、d×1/3+2h<D≦d×1/3+5hの関係を満たすように第1メサマスク82および第2メサマスク83を形成する。これにより、図14に示すように、第1メサ部20の頂面22が第2メサ部30にZ’軸方向で重なり、第2メサ部30の頂面32が第1メサ部20にZ’軸方向で重なる。
また、メサマスク形成工程S20において、第1メサマスク82に対する第2メサマスク83のずれ量Dをd×1/3+5hより大きくしてもよい。この場合、第1メサマスク82に対する第2メサマスク83のずれ量Dをd×7/3+5hより小さくする。すなわち、メサマスク形成工程S20で、d×1/3+5h≦D<d×7/3+5hの関係を満たすように第1メサマスク82および第2メサマスク83を形成する。これにより、図15に示すように、第1メサ部20の頂面22が第2メサ部30にZ’軸方向で重なり、第2メサ部30の頂面32が第1メサ部20にZ’軸方向で重なる。
以上に説明したように、本実施形態の圧電振動片10の製造方法は、ウェハSの第1面80に第1メサ部20の外形パターンの第1メサマスク82を形成し、ウェハSの第2面81に第2メサ部30の外形パターンの第2メサマスク83を形成するメサマスク形成工程S20と、第1メサマスク82および第2メサマスク83を介してウェハSをウェットエッチングする第1メサエッチング工程S30と、第1メサマスク82および第2メサマスク83を除去した状態でウェハSをウェットエッチングする第2メサエッチング工程S50と、を備える。
この方法によれば、第1メサエッチング工程S30で、ウェハSにおける第1メサマスク82にマスクされた部分に第1メサ部20に対応する凸部(第1メサ原形部84)が形成され、第2メサマスク83にマスクされた部分に第2メサ部30に対応する凸部(第2メサ原形部85)が形成される。第2メサエッチング工程S50で、凸部の稜線がエッチングされるので、第1メサ部20および第2メサ部30それぞれにおける頂面22,32と第1側面23,33との接続部が均される。したがって、本実施形態の製造方法によって製造された圧電振動片10は、第1メサ部20および第2メサ部30それぞれにおける頂面22,32と第1側面23,33との接続部において、振動の反射が小さくなり、スプリアス発振が抑制される。
しかも、メサマスク形成工程S20で、d×1/3+2h<D<d×7/3+5hの関係を満たすように第1メサマスク82および第2メサマスク83を形成する。これにより、第1メサ部20の頂面22が第2メサ部30にZ’軸方向で重なり、第2メサ部30の頂面32が第1メサ部20にZ’軸方向で重なる。したがって、振動エネルギーを効率よく閉じ込めることができ、CI値の低い圧電振動片10を製造できる。
以上により、振動特性の優れた圧電振動片10を製造できる。
また、第1メサ部20および第2メサ部30それぞれにおける頂面22,32と第1側面23,33との接続部が均されるので、第1メサ部20および第2メサ部30における欠けや割れ等が生じることを抑制できる。
また、本実施形態の圧電振動片10の製造方法は、圧電板11の外形パターンの第1外形マスク90および第2外形マスク91を形成する外形マスク形成工程S60と、第1外形マスク90および第2外形マスク91を介してウェハSをウェットエッチングする外形エッチング工程S70と、をさらに備え、外形マスク形成工程S60および外形エッチング工程S70を第2メサエッチング工程S50の後に行う。
この方法によれば、他のエッチング工程よりも後に圧電板11の外形を形成するので、他のエッチング工程よりも前に圧電板11の外形を形成する方法と比較して、圧電板11を所望の形状に形成しやすい。
また、本実施形態の圧電振動片10および圧電振動子1では、第1メサ部20におけるZ’軸方向+側に向く第1側面23は、3つの平面がY’軸方向に連なって形成され、第2メサ部30におけるZ’軸方向−側に向く第1側面33は、3つの平面がY’軸方向に連なって形成されている。
この構成によれば、第1側面23,33の3つの平面それぞれを形成している水晶結晶の自然結晶面はZ’軸方向に対して傾斜しているので、第1メサ部20の第1側面23全体のZ’軸方向に対する傾斜角度、および第2メサ部30の第1側面33全体のZ’軸方向に対する傾斜角度は、それぞれ90°未満となる。これにより、メサ部の側面がZ’軸方向に対して略90°で傾斜した構成と比較して、第1メサ部20および第2メサ部30における圧電振動片10の厚み変化を滑らかにすることが可能になる。したがって、圧電振動片10のCI値を低減することができる。
また、第1メサ部20の第1側面23の3つの平面は、Z’軸方向に対する傾斜角度がY’軸方向の+側に向かうに従い小さくなり、第2メサ部30の第1側面33の3つの平面は、Z’軸方向に対する傾斜角度がY’軸方向の−側に向かうに従い小さくなっている。
この構成によれば、第1メサ部20における頂面22と第1側面23との接続部、および第2メサ部30における頂面32と第1側面33との接続部がそれぞれ均される。これにより、第1メサ部20および第2メサ部30それぞれにおける前記接続部において、振動の反射が小さくなり、スプリアス発振が抑制される。したがって、振動特性の優れた圧電振動片10が得られる。
また、第1メサ部20の第1側面23のZ’軸方向に対する傾斜角度は、70°未満が好適であり、第2メサ部30の第1側面33のZ’軸方向に対する傾斜角度は、70°未満が好適とされている。
この構成によれば、メサ部の側面がZ’軸方向に対して略90°で傾斜した構成と比較して、第1メサ部20および第2メサ部30における圧電振動片10の厚み変化を滑らかにすることが可能になる。したがって、圧電振動片10のCI値を低減することができる。
[第1実施形態の変形例]
なお、上記第1実施形態では、第1メサ部20の第1側面23、および第2メサ部30の第1側面33は、X軸方向から見たY’Z’断面において、仮想直線L1に対してメサ部から離れる方向に膨出しているが、これに限定されない。
図16は、第1実施形態の変形例に係る圧電振動片を示す図であって、図2のV−V線に相当する部分おける断面図である。
図16に示すように、第1メサ部20の第1側面23は、Z’軸方向に対する傾斜角度が互いに異なる複数の平面がY’軸方向に連なって形成されている。複数の平面は、水晶結晶の自然結晶面により形成されている。本変形例では、複数の平面は、3つの平面を備える。なお、複数の平面は、4つ以上の平面を備えてもよい。複数の平面は、それぞれZ’軸方向に対する傾斜角度が10°以上となっている。第1側面23は、X軸方向から見たY’Z’断面において、前記仮想直線L1に対して第1メサ部20の中央に近付く方向(すなわちZ’軸方向の−側)に窪んでいる。複数の平面のZ’軸方向に対する傾斜角度は、Y’軸方向の外側(+側)に向かうに従い大きくなっている。なお、この場合であっても、第1側面23のZ’軸方向に対する傾斜角度は、20°以上85°未満であり、より好ましくは20°以上70°未満である。また、図示しないが、第2メサ部30は第1メサ部と点対称になるように形成され、第2メサ部30の第1側面33の形状は、第1メサ部の第1側面23の形状と同様となる。
本変形例における第1メサ部20の第1側面23の形状は、第1実施形態の圧電振動片10の製造方法の第2メサエッチング工程S50におけるウェットエッチング時間を短くすることで現れる。すなわち、第2メサエッチング工程S50におけるウェットエッチング時間を適宜調整することで、図5に示す形状の第1側面23、または図16に示す形状の第1側面23を形成することができる。
このように、本変形例の圧電振動片10によれば、第1メサ部20の第1側面23のZ’軸方向に対する傾斜角度は70°未満が好適とされているので、第1実施形態と同様に、第1メサ部20における圧電振動片10の厚み変化を滑らかにすることが可能になる。第2メサ部30についても同様である。したがって、圧電振動片10のCI値を低減することができる。
また、本変形例では、第1メサ部20の第1側面23の3つの平面は、Z’軸方向に対する傾斜角度がY’軸方向の+側に向かうに従い大きくなり、第2メサ部30の第1側面33の3つの平面は、Z’軸方向に対する傾斜角度がY’軸方向の−側に向かうに従い大きくなっている。
この構成によれば、圧電振動片10の厚み変化が第1メサ部20の第1側面23、および第2メサ部30の第1側面33それぞれにおいて圧電板11の外周側に向かうに従って小さくなる。これにより、第1メサ部20および第2メサ部30それぞれから圧電板11の外周部に向かう振動を効率的に減衰することができる。したがって、圧電振動片10のCI値を低減することができる。
[第2実施形態]
(圧電振動片の製造方法)
次に第2実施形態の圧電振動片10の製造方法について説明する。
図17は、第2実施形態に係る圧電振動片の製造方法を示すフローチャートである。図17は、第2実施形態に係る圧電振動片の側面図である。
図17に示すように、第2実施形態の圧電振動片10の製造方法は、外形マスク形成工程S60、外形エッチング工程S70および外形マスク除去工程S80を第1メサエッチング工程S30の後、かつ第2メサエッチング工程S50の前に行う点で、第1実施形態と異なる。なお、以下で説明する以外の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態の圧電振動片10の製造方法では、メサマスク除去工程S40に続いて、外形マスク形成工程S60、外形エッチング工程S70、および外形マスク除去工程S80を順に行う。外形マスク形成工程S60、外形エッチング工程S70および外形マスク除去工程S80は、それぞれ第1実施形態と同様である。
続いて第2メサエッチング工程S50を行う。第2実施形態の第2メサエッチング工程S50では、圧電板11の外周端面17に対応する部分がエッチングされる点で、第1実施形態と異なる。すなわち、圧電板11の外周端面17は、外形エッチング工程S70および第2メサエッチング工程S50の2つの工程において、2回ウェットエッチングされる。これにより、図18に示すように、外周端面17のうち、Z’軸方向+側に向く第3端面43、およびZ’軸方向−側に向く第4端面44には、第1メサ部20および第2メサ部30の第1側面23,33の形成時と同様の現象によって、Z’軸方向に対して傾斜した複数の平面が生じる。その結果、圧電板11のうちZ’軸方向両側の端部は、Z’軸方向の外側に向かうに従いY’軸方向の厚さが漸次薄くなっている。なお、第3端面43および第4端面44は、図18に示す例ではそれぞれZ’軸方向に対して同じ側に傾斜する複数の平面を備えるが、図19に示すようにZ’軸方向に対して互いに異なる側に傾斜する複数の平面を備えていてもよい。第3端面43および第4端面44それぞれが備える複数の平面の傾斜は、第1外形マスク90および第2外形マスク91(いずれも図11参照)のZ’軸方向における位置関係によって適宜調整することができる。
続いて電極膜形成工程S90および個片化工程S100を順に行う。電極膜形成工程S90および個片化工程S100は、それぞれ第1実施形態と同様である。
なお、本実施形態では、メサマスク除去工程S40に続いて外形マスク形成工程S60を行ったが、メサマスク除去工程S40を省略して外形マスク形成工程S60を行ってもよい。すなわち、メサマスク82,83に重ねるように外形マスク90,91を形成してもよい。
以上に説明したように、本実施形態の圧電振動片10の製造方法は、メサマスク形成工程S20、第1メサエッチング工程S30および第2メサエッチング工程S50を備えるので、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、本実施形態では、外形マスク形成工程お0よび外形エッチング工程S70を第1メサエッチング工程S30の後、かつ第2メサエッチング工程S50の前に行う。
この方法によれば、圧電板11の外周端面17が外形エッチング工程S70および第2メサエッチング工程S50の2つの工程において2回ウェットエッチングされることで形成される。このため、他のエッチング工程よりも後に圧電板11の外形を形成する場合と比較して、圧電板11の外周端面17に現れる平面のZ’軸方向に対する傾斜角度を小さくすることができる。よって、本実施形態の製造方法によって製造された圧電振動片10は、圧電板11の端部に伝わる振動を外周端面17において効率的に減衰することができる。したがって、振動特性の優れた圧電振動片10を製造できる。
[第3実施形態]
(圧電振動片の製造方法)
次に第3実施形態の圧電振動片の製造方法について説明する。
図20は、第3実施形態に係る圧電振動片の製造方法を示すフローチャートである。図19は、第3実施形態に係る圧電振動片の側面図である。
図20に示すように、第3実施形態の圧電振動片10の製造方法は、外形マスク形成工程S60、外形エッチング工程S70および外形マスク除去工程S80を第1メサエッチング工程S30の前に行う点で、第1実施形態と異なる。なお、以下で説明する以外の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態の圧電振動片10の製造方法では、ウェハ準備工程S10に続いて、外形マスク形成工程S60、外形エッチング工程S70、および外形マスク除去工程S80を順に行う。外形マスク形成工程S60、外形エッチング工程S70および外形マスク除去工程S80は、それぞれ第1実施形態と同様である。
続いてメサマスク形成工程S20および第1メサエッチング工程S30を順に行う。メサマスク形成工程S20は、第1実施形態と同様である。第3実施形態の第1メサエッチング工程S30では、圧電板11の外周端面17に対応する部分がエッチングされる点で、第1実施形態と異なる。
続いてメサマスク除去工程S40および第2メサエッチング工程S50を順に行う。メサマスク除去工程S40は、第1実施形態と同様である。第3実施形態の第2メサエッチング工程S50では、圧電板11の外周端面17に対応する部分がエッチングされる点で、第1実施形態と異なる。すなわち、圧電板11の外周端面17は、外形エッチング工程S70、第1メサエッチング工程S30および第2メサエッチング工程S50の3つの工程において、3回ウェットエッチングされる。これにより、図21に示すように、外周端面17のうち、Z’軸方向+側に向く第3端面43、およびZ’軸方向−側に向く第4端面44には、第1メサ部20および第2メサ部30の第1側面23,33の形成時と同様の現象によって、Z’軸方向に対して傾斜した複数の平面が生じる。その結果、圧電板11のうちZ’軸方向両側の端部は、Z’軸方向の外側に向かうに従いY’軸方向の厚さが漸次薄くなっている。なお、第3端面43および第4端面44は、図21に示す例ではそれぞれZ’軸方向に対して同じ側に傾斜する複数の平面を備えるが、図22に示すようにZ’軸方向に対して互いに異なる側に傾斜する複数の平面を備えていてもよい。第3端面43および第4端面44それぞれが備える複数の平面の傾斜は、第1外形マスク90および第2外形マスク91(いずれも図11参照)のZ’軸方向における位置関係によって適宜調整することができる。
続いて電極膜形成工程S90および個片化工程S100を順に行う。電極膜形成工程S90および個片化工程S100は、それぞれ第1実施形態と同様である。
以上に説明したように、本実施形態の圧電振動片10の製造方法は、メサマスク形成工程S20、第1メサエッチング工程S30および第2メサエッチング工程S50を備えるので、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、本実施形態では、外形マスク形成工程S60および外形エッチング工程S70を第1メサエッチング工程S30の前に行う。
この方法によれば、圧電板11の外周端面17が外形エッチング工程S70、第1メサエッチング工程S30および第2メサエッチング工程S50の3つの工程において3回ウェットエッチングされることで形成される。このため、他のエッチング工程よりも後に圧電板11の外形を形成する場合と比較して、圧電板11の外周端面17に現れる平面のZ’軸方向に対する傾斜角度を小さくすることができる。また、第2実施形態のように圧電板11の外周端面17を2回のウェットエッチングにより形成する場合と比較して、圧電板11の外周端面17に現れる平面のZ’軸方向に対する傾斜角度を小さくすることができる。よって、本実施形態の製造方法によって製造された圧電振動片10は、圧電板11の端部に伝わる振動を外周端面17においてより効率的に減衰することができる。したがって、振動特性の優れた圧電振動片10を製造できる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、圧電振動片として、圧電板11の第1主面15および第2主面16にそれぞれ一段のメサ部が形成された構成について説明したが、これに限られない。例えば、メサ部を多段に形成してもよい。
また、上述した実施形態では、圧電板11がX軸方向を長手方向とする矩形板状に形成されているが、これに限定されず、Z’軸方向を長手方向とする矩形板状に形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、メサマスク除去工程S40においてメサマスク82,83を全て除去しているが、これに限定されない。第2メサエッチング工程S50でメサ部の頂面と側面との接続部をエッチングできればよく、すなわちメサマスクの一部のみを除去してもよい。これにより、多段のメサを形成できるとともに、メサ部の頂面と側面との接続部を均すことができる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1…圧電振動子 10…圧電振動片 11…圧電板 15…第1主面 16…第2主面 20…第1メサ部 22…頂面 23…第1側面(側面) 24…第2側面(側面) 25…第3側面(側面) 26…第4側面(側面) 30…第2メサ部 32…頂面 33…第1側面(側面) 34…第2側面(側面) 35…第3側面(側面) 36…第4側面(側面) 70…パッケージ 80…第1面 81…第2面 82…第1メサマスク 83…第2メサマスク 90…第1外形マスク 91…第2外形マスク S…ウェハ S20…メサマスク形成工程 S30…第1メサエッチング工程(第1エッチング工程) S50…第2メサエッチング工程(第2エッチング工程) S60…外形マスク形成工程 S70…外形エッチング工程

Claims (9)

  1. ATカット水晶基板により形成された圧電板を有する圧電振動片の製造方法であって、
    前記圧電板は、
    Y’軸方向の+側に向く第1主面と、
    Y’軸方向の−側に向く第2主面と、
    前記第1主面に設けられ、Y’軸方向の+側に膨出する第1メサ部と、
    前記第2主面に設けられ、Y’軸方向の−側に膨出する第2メサ部と、
    を備え、
    前記第1メサ部および前記第2メサ部のそれぞれは、
    Y’軸に直交する頂面と、
    前記頂面を囲み、前記頂面に対して傾斜した側面と、
    を備え、
    ウェハの第1面に前記第1メサ部の外形パターンの第1メサマスクを形成し、前記ウェハの第2面に前記第2メサ部の外形パターンの第2メサマスクを形成するメサマスク形成工程と、
    前記第1メサマスクおよび前記第2メサマスクを介して前記ウェハをウェットエッチングする第1エッチング工程と、
    前記第1メサマスクおよび前記第2メサマスクを除去した状態で前記ウェハをウェットエッチングする第2エッチング工程と、
    を備え、
    前記第1メサ部および前記第2メサ部のY’軸方向の高さをdとし、
    前記第2エッチング工程における前記ウェハのY’軸方向のエッチング量をhとし、
    前記第1メサマスクのZ’軸方向の中心に対し、前記第2メサマスクのZ’軸方向の中心のZ’軸方向の−側へのずれ量をDとしたとき、
    前記メサマスク形成工程で、
    d×1/3+2h<D<d×7/3+5h
    の関係を満たすように前記第1メサマスクおよび前記第2メサマスクを形成する、
    ことを特徴とする圧電振動片の製造方法。
  2. 前記ウェハの前記第1面に前記圧電板の外形パターンの第1外形マスクを形成し、前記ウェハの前記第2面に前記圧電板の外形パターンの第2外形マスクを形成する外形マスク形成工程と、
    前記第1外形マスクおよび前記第2外形マスクを介して前記ウェハをウェットエッチングする外形エッチング工程と、
    を備え、
    前記外形マスク形成工程および前記外形エッチング工程を前記第2エッチング工程の後に行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片の製造方法。
  3. 前記ウェハの前記第1面に前記圧電板の外形パターンの第1外形マスクを形成し、前記ウェハの前記第2面に前記圧電板の外形パターンの第2外形マスクを形成する外形マスク形成工程と、
    前記第1外形マスクおよび前記第2外形マスクを介して前記ウェハをウェットエッチングする外形エッチング工程と、
    を備え、
    前記外形マスク形成工程および前記外形エッチング工程を前記第1エッチング工程の後、かつ前記第2エッチング工程の前に行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片の製造方法。
  4. 前記ウェハの前記第1面に前記圧電板の外形パターンの第1外形マスクを形成し、前記ウェハの前記第2面に前記圧電板の外形パターンの第2外形マスクを形成する外形マスク形成工程と、
    前記第1外形マスクおよび前記第2外形マスクを介して前記ウェハをウェットエッチングする外形エッチング工程と、
    を備え、
    前記外形マスク形成工程および前記外形エッチング工程を前記第1エッチング工程の前に行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片の製造方法。
  5. ATカット水晶基板により形成された圧電板を有し、
    前記圧電板は、
    Y’軸方向の+側に向く第1主面と、
    Y’軸方向の−側に向く第2主面と、
    前記第1主面に設けられ、Y’軸方向の+側に膨出する第1メサ部と、
    前記第2主面に設けられ、Y’軸方向の−側に膨出する第2メサ部と、
    を備え、
    前記第1メサ部および前記第2メサ部のそれぞれは、
    Y’軸に直交する頂面と、
    前記頂面を囲み、前記頂面に対して傾斜した側面と、
    を備え、
    前記第1メサ部の前記側面のうちZ’軸方向+側に向く側面は、3つ以上の平面がY’軸方向に連なって形成され、
    前記第2メサ部の前記側面のうちZ’軸方向−側に向く側面は、3つ以上の平面がY’軸方向に連なって形成されている、
    ことを特徴とする圧電振動片。
  6. 前記第1メサ部の前記3つ以上の平面は、Z’軸方向に対する傾斜角度がY’軸方向の+側に向かうに従い小さくなり、
    前記第2メサ部の前記3つ以上の平面は、Z’軸方向に対する傾斜角度がY’軸方向の−側に向かうに従い小さくなる、
    ことを特徴とする請求項5に記載の圧電振動片。
  7. 前記第1メサ部の前記3つ以上の平面は、Z’軸方向に対する傾斜角度がY’軸方向の+側に向かうに従い大きくなり、
    前記第2メサ部の前記3つ以上の平面は、Z’軸方向に対する傾斜角度がY’軸方向の−側に向かうに従い大きくなる、
    ことを特徴とする請求項5に記載の圧電振動片。
  8. 前記第1メサ部の前記側面のうちZ’軸方向+側に向く側面のZ’軸方向に対する傾斜角度は、70°未満であり、
    前記第2メサ部の前記側面のうちZ’軸方向−側に向く側面のZ’軸方向に対する傾斜角度は、70°未満である、
    ことを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の圧電振動片。
  9. 請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の圧電振動片と、
    前記圧電振動片が実装されたパッケージと、
    を備えることを特徴とする圧電振動子。
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