JP2021048274A - ピックアップ方法、ピックアップ装置、及び、試験装置 - Google Patents

ピックアップ方法、ピックアップ装置、及び、試験装置 Download PDF

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Abstract

【課題】異なるウェハの品種ごとであっても、入力操作ミスや誤動作を防止、生産性を向上させるシステムを提供する。【解決手段】ウェーハユニットからチップをピックアップするピックアップ方法であって、ウェーハユニットの環状フレームを固定手段(フレーム固定機構)で固定することでウェーハユニットを保持するフレーム固定ステップと、ウェーハを撮像し撮像画像を形成する撮像ステップと、ウェーハの全体マップMを形成する全体マップ形成ステップと、全体マップMをもとにピックアップするチップの位置を位置付けるとともに、コレットを位置付ける位置付けステップと、チップを突き上げるとともに突き上げられたチップをコレットで保持するピックアップステップと、を備える。【選択図】図12

Description

本発明は、ウェーハを分割することで複数のチップとされた各チップをピックアップするピックアップ方法に関する。
従来、例えば、特許文献1に開示されるように、ダイボンダやピックアップ装置等において、分割されたウェーハからチップをピックアップするために、事前にウェーハやチップの寸法、及びチップ位置の情報を含むウェーハマップを装置の制御ユニットに登録しておくことが知られている。
そしてウェーハマップに基づいてコレットでチップをピックアップしている。
特許文献1では、ウェーハテーブルを作動してピックアップ対象となるチップをピックアップ位置へ移動するとともに、突き上げ機構にてピックアップ位置に配置されたチップを突き上げると同時に、コレットで吸着してチップをピックアップする。ウェーハテーブルを作動させる際には、予め記憶されたウェーハマップから基本となるチップの離間距離を演算して設定距離を規定し、この設定距離に従ってウェーハテーブルを順次移動させることとしている。
特開2008−283006号公報
チップのサイズやチップの配列はウェーハの品種毎に異なるものであり、異なる品種毎にウェーハマップを予め作成し装置に登録するのは非常に手間であり、作業性の向上が切望されていた。
また、ウェーハやチップの寸法を新たに登録する際には、誤入力が生じることが懸念される。また、予め登録されたウェーハの情報を更新する場合や、そのまま使用する場合においても、その更新情報の誤入力や、複数の登録情報の中から誤ったものを指定してしまうことなど、操作ミスが生じることが懸念される。そして、このような操作ミスが生じた場合には、ウェーハテーブルを移動した際に認識領域内にチップが存在せず、ピックアップができない状況が生じてしまう。
本発明は、以上の問題に鑑み、事前にウェーハマップの作成や登録の必要がなく、人為的な誤操作の恐れも解消することができ、これにより、生産性を向上させることを可能とする新規な技術を提案するものである。
本発明の一態様によれば、
複数のチップに分割されたウェーハと該ウェーハの裏面に貼着されたテープと該テープの外周が貼着された環状フレームとからなるウェーハユニットからチップをピックアップするピックアップ方法であって、
該ウェーハには、第一方向に伸長した複数の第一分割痕と、該第一方向に交差する第二方向に伸長した複数の第二分割痕が形成され、
該ウェーハユニットの環状フレームを固定手段で固定することで該ウェーハユニットを保持するフレーム固定ステップと、
該ウェーハユニットの該ウェーハを撮像し撮像画像を形成する撮像ステップと、
該撮像ステップで形成した該撮像画像をもとに該固定手段で保持された該ウェーハユニットの該ウェーハに形成各該第一分割痕の座標位置と、各該第二分割痕の座標位置と、を含むウェーハの全体マップを形成する全体マップ形成ステップと、
該固定手段で保持された該ウェーハユニットの該テープを介して各チップを突き上げるための突き上げ機構に対し、該全体マップをもとにピックアップするチップの位置を位置付けるとともに、該ウェーハユニットを挟んで該突き上げ機構に対面する位置に該突き上げ機構で突き上げたチップを保持するためのコレットを位置付ける位置付けステップと、
該位置付けステップを実施した後、該突き上げ機構で該テープを介してチップを突き上げるとともに突き上げられたチップを該コレットで保持するピックアップステップと、
を備えたピックアップ方法とするものである。
また、本発明の一態様によれば、
該撮像ステップでは、ウェーハの該第一方向の一端側を撮像し、ウェーハ外周縁と、互いに隣接する複数の第一分割痕と、互いに隣接する複数の第二分割痕と、を含む撮像画像を形成し、
該全体マップ形成ステップでは、該撮像画像と該ウェーハサイズをもとに該全体マップを形成する、こととするものである。
また、本発明の一態様によれば、
該撮像ステップでは、
該ウェーハの該第一方向の一端側を撮像し、該ウェーハ外周縁と、互いに隣接する複数の第一分割痕と、を含む第一撮像画像を形成するとともに、
該ウェーハの該第二方向の一端側を撮像し、該ウェーハ外周縁と、互いに隣接する複数の第二分割痕と、を含む第二撮像画像を形成し、
該全体マップ形成ステップでは、該第一撮像画像と該第二撮像画像と該ウェーハサイズをもとに該全体マップを形成する、こととするものである。
また、本発明の一態様によれば、
複数のチップに分割されたウェーハと該ウェーハの裏面に貼着されたテープと該テープの外周が貼着された環状フレームとからなるウェーハユニットからチップをピックアップするピックアップ装置であって、
該ウェーハユニットの該ウェーハを撮像する撮像手段と、
撮像手段により取得された撮像画像から全体マップを作成するマップ作成手段と、
該全体マップに基づいて該ウェーハの位置を移動させる位置付け機構と、
該位置付け機構によって位置付けられた位置にある該チップを突き上げる突き上げ機構と、
該突き上げ機構で突き上げたチップを保持するためのコレットを含むピックアップ機構と、
を有する、ピックアップ装置とするものである。
また、本発明の一態様によれば、
ピックアップ装置と、
ピックアップした該チップの抗折強度を測定するための抗折強度測定機構と、を備える試験装置とするものである。
本発明の構成によれば、撮像画像に基づきウェーハの全体マップを形成するため、事前にウェーハマップの作成や登録の必要がなく、人為的な誤操作の恐れも解消することができ、生産性を向上させることが可能となる。
また、例えば、チップを保持するテープの伸縮によって実際のインデックスサイズと設計値に違いが生じた場合でも、実際の撮像画像に基づいて作成されるウェーハの全体マップを利用することで、正確な位置合わせを行うことができ、ピックアップに失敗するというピックアップ不良を防ぐことができる。
ダイシング装置とピックアップ装置をインラインで構成したダイシングシステムについて示す斜視図である。 ピックアップ装置を構成要素の一部を省略して示す斜視図である。 ウェーハユニットを示す斜視図である。 ウェーハ撮像カメラによるウェーハの撮像について説明する図である。 (A)は突き上げ機構上に配置されたウェーハユニットを示す断面図である。(B)は突き上げ機構の一部を拡大して示す断面図である。 ピックアップ機構を示す斜視図である。 (A)は突き上げ機構によってテープが吸引された状態のウェーハユニットを示す断面図である。(B)は突き上げ機構によってチップが突き上げられた状態のウェーハユニットを示す断面図である。(C)はコレットによってチップがピックアップされた状態のウェーハユニットを示す断面図である。 (A)は第一領域の撮像について説明する図である。(B)は撮像画像の例について説明する図である。 (A)は第一領域の部分マップについて説明する図である。(B)は部分マップの角度補正を実施する例について説明する図である。 (A)は頂点の定義について説明する図である。(B)はウェーハの中心座標(座標原点)の定義について説明する図である。 (A)は第一方向のチップ配列が複数である場合について説明する図である。(B)は第一方向のチップ配列が奇数である場合について説明する図である。(C)は余剰距離等について説明する図である。 全体マップの一例について説明する図である。 (A)は第一領域、第二領域の撮像について説明する図である。(B)は第一領域の撮像画像の例について説明する図である。(C)は第二領域の撮像画像の例について説明する図である。 (A)は第一領域の頂点の定義について説明する図である。(B)は第二領域の頂点の定義について説明する図である。(C)はウェーハの中心座標(座標原点)の定義について説明する図である。 全体マップの一例について説明する図である。 (A)は分割痕に対応するラインが認識できない状況について説明する図である。(B)は第二方向に伸びる少なくとも3本の第二分割痕を検出する例について説明する図である。(C)は第一方向に伸びる少なくとも3本の第一分割痕を検出する例について説明する図である。 チップ観察機構や強度測定機構を備える構成例について説明する図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、ダイシング装置302(切削装置)とピックアップ装置2をインラインで構成したダイシングシステム301について示す斜視図である。図2は、ピックアップ装置2の構成について示す斜視図である。
まず、本願発明において検査対象となる被加工物としてのウェーハ等の構成について図3を用いて説明する。
図3は、ウェーハ13をテープ19に貼着してなるウェーハユニット11を示す斜視図であり、ダイシング装置302によって加工された後の状態を示すものである。ウェーハ13は、例えばシリコン等の材料を用いて円盤状に形成され、表面13a及び裏面13bを備える。ウェーハ13の表面13a側には、IC(IntegratedCircuit)、LSI(LargeScaleIntegration)、LED(LightEmittingDiode)等でなる複数のデバイス15が形成されている。
また、ウェーハ13は互いに交差するように格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)17に沿って切削加工がなされた状態となっている。複数のデバイス15はそれぞれ、分割予定ライン17によって区画された各領域の表面13a側に形成されている。
なお、ウェーハ13の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えばウェーハ13は、シリコン以外の半導体(SiC、GaAs、InP、GaN等)、サファイア、ガラス、セラミックス、樹脂、金属等の材料によって形成された基板であってもよい。また、デバイス15の種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等にも制限はない。
ウェーハ13の裏面13b側には、円形のテープ19が貼着される。例えばテープ19は、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート等の樹脂でなる基材上にゴム系やアクリル系の粘着層(糊層)が形成された、柔軟なフィルムによって構成される。なお、テープ19の径はウェーハ13の径よりも大きく、ウェーハ13はテープ19の中央部に貼着される。
また、テープ19の外周部には、金属等でなり中央部に円形の開口21aを備える環状フレーム21が貼着される。これにより、ウェーハ13は、開口21aの内部に配置された状態で、テープ19を介して環状フレーム21によって支持される。
ウェーハ13は、分割予定ライン17に沿って切断され、デバイス15をそれぞれ備える複数のチップ23に分割され、分割予定ライン17に沿った分割痕201,202が形成される。ウェーハ13の分割には、例えば、後述するダイシング装置302(図1)が用いられる。切削ブレードを回転させ、分割予定ライン17に沿ってウェーハ13に切り込ませることにより、ウェーハ13が切削されて複数のチップ23に分割される。なお、ウェーハの分割方法に制限はない。
複数のチップ23はそれぞれ、後の工程でテープ19から剥離される。そのため、テープ19は、所定の処理を施すことにより接着力が低下する性質を備えることが好ましい。テープ19としては、例えば紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型のテープを用いることができる。また、テープ19として、紫外線の照射により膨張するマイクロカプセルや、紫外線の照射により発泡する発泡剤などを粘着層に含有させたテープを用いてもよい。このようなテープ19に対して紫外線を照射すると、チップ23に対するテープ19の接着力が低下する。
以上のように、ウェーハユニット11上において分割された複数のチップ23は、後に説明するピックアップ機構70(図2)によってピックアップされる。
図1に示すように、ダイシング装置302は、被加工物であるウェーハ13(図3)をダイシングするものである。ダイシング装置302は、各構成要素を支持する基台304を備えている。
基台304の前方の角部には、図示せぬ昇降機構によって昇降するカセット支持台306が設けられている。カセット支持台306の上面には、複数のウェーハ13(図3)を収容するカセット308が載せられる。
カセット支持台306の側方には、X軸方向(左右方向、加工送り方向)に長い開口304bが形成されている。開口304bが形成される部位には、保持テーブル318を備える移動テーブル316や、移動テーブル316をX軸方向に移動させるボールネジ式のX軸移動機構(不図示)が設けられ、保持テーブル318がX軸方向に移動される構成とされる(加工送り)。開口304bの開口部分は、移動テーブル316や蛇腹式のテーブルカバー312によって覆われる。
保持テーブル318は、ウェーハ13(図3)を吸引、保持するためのものであり、その保持面が上側に露出して設けられている。この保持テーブル318は、モータ等の回転駆動源(不図示)に連結されており、Z軸軸(鉛直軸)を回転軸として回転する。
保持テーブル318の上面は、ウェーハ13(図3)を下側から吸引、保持する保持面318aになっている。保持面318aは、X軸方向及びY軸方向(前後方向、割り出し送り方向)に対して概ね平行に形成されており、保持テーブル318の内部に設けられた図示せぬ吸引路等を介してエジェクタ等の吸引源に接続されている。
保持テーブル318の周囲には、ウェーハ13(図3)を支持する環状フレーム21(図3)を四方から固定するための4個のクランプ320が設けられている。
開口304bに隣接する領域には、上述したウェーハ13(図3)を保持テーブル318等へと搬送する図示せぬ搬送ユニットが配置されている。搬送ユニットでカセット308から搬出されたウェーハ13(図3)は、例えば、表面側が上方に露出する態様で保持テーブル318に載せられる。
基台304の上面には、2組の切削ユニット324を支持するための門型のコラム326が、開口304bを跨ぐように配置されている。コラム326の前面上部には、各切削ユニット324をY軸方向及びZ軸方向に移動させる2組の切削ユニット移動機構328が設けられている。
各切削ユニット移動機構328のY軸移動プレート332は、コラム326の前面にY軸方向に平行に設けられた長い一対のY軸ガイドレール330に対し、スライド可能に取り付けられ、これにより、各切削ユニット移動機構328が全体としてY軸方向に移動可能に構成される。
各Y軸移動プレート332の裏面側(後面側)には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、Y軸ガイドレール330に対して概ね平行なY軸ボールネジ334がそれぞれ螺合されている。各Y軸ボールネジ334の一端部には、Y軸パルスモータ336が連結されている。Y軸パルスモータ336でY軸ボールネジ334を回転させると、Y軸移動プレート332は、Y軸ガイドレール330に沿ってY軸方向に移動する。
各Y軸移動プレート332の表面(前面)には、Z軸方向に長い一対のZ軸ガイドレール338が設けられている。すなわち、Z軸ガイドレール338は、その長手方向がZ軸方向に対して平行になるように配置されている。また、Z軸ガイドレール338には、Z軸移動プレート340がスライド可能に取り付けられている。
各Z軸移動プレート340の裏面側(後面側)には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、Z軸ガイドレール338に対して概ね平行なZ軸ボールネジ342がそれぞれ螺合されている。各Z軸ボールネジ342の一端部には、Z軸パルスモータ344が連結されている。Z軸パルスモータ344でZ軸ボールネジ342を回転させると、Z軸移動プレート340は、Z軸ガイドレール338に沿ってZ軸方向に移動する。
各Z軸移動プレート340の下部には、切削ユニット324が設けられている。一方の切削ユニット324に隣接する位置には、保持テーブル318によって吸引、保持されたウェーハ等を撮像するためのカメラ333(撮像ユニット)が設けられている。
各切削ユニット移動機構328でY軸移動プレート332をY軸方向に移動させれば、切削ユニット324、カメラ、及びレーザー変位計は、Y軸方向に移動する(割り出し送り)。また、各切削ユニット移動機構328でZ軸移動プレート340をZ軸方向に移動させれば、切削ユニット324、カメラ333は、Z軸方向に移動する(切り込み送り)。
開口304bを挟んでカセット支持台306と反対側の位置には、開口304cが形成されている。開口304c内には、切削ユニット324で切削加工(切削)された後のウェーハ等を洗浄するための洗浄ユニット350が配置されている。
また、カセット支持台306を昇降させる昇降機構、X軸移動機構、保持テーブル318、搬送ユニット、切削ユニット324、切削ユニット移動機構328、カメラ333、洗浄ユニット350等の構成要素は、図示せぬ制御ユニット150に接続されて制御される。
上述した各構成要素は、ダイシング装置302の外観を構成する外装カバー(不図示)によって覆われている。このカバー(不図示)の外側には、ユーザーインターフェースとなるタッチパネル式のモニター352が設けられ、モニター352は上述した制御ユニット150と接続される。
また、ダイシング装置302は、切削ユニット324を備える切削装置の構成とする他、レーザー発振器と、レーザー発振器から出射されたレーザー光線を被加工物に集光して照射する集光レンズとを備え、被加工物にレーザーダイシングを実施するレーザー加工装置に構成されるものであってもよい。
次に図1、及び、図2に示すピックアップ装置2について説明する。
ピックアップ装置2は、ピックアップ装置2を構成する各構要素を支持する基台4を備える。基台4の前方側(図1、図2における右上方向側)の一端側には仮置台4aが設けられており、受け渡し搬送装置5(図1)によって、ダイシング装置302の洗浄ユニット350による洗浄を終えたウェーハユニット11(図3)が、仮置台4aへと搬送される。なお、ピックアップ装置2は、ダイシング装置302とインラインで設けずに単独で構成してもよく、その場合には、仮置台4aの箇所は、複数のウェーハユニット11(図3)を収容するカセット載置台として構成することができる。
図1に示す受け渡し搬送装置5は、X軸方向、及び、Y軸方向に移動可能に構成されており、下端に設けた保持部によってウェーハユニット11(図3)の環状フレームを保持し、洗浄ユニット350から仮置台4aへのウェーハユニットの搬送を可能とするものである。
図1に示す仮置台4aの前方側(図1、図2における左下方向側)には、ウェーハユニットを二段で仮置き可能な仮置き機構10が設けられている。仮置き機構10は、互いに平行に配置された一対のガイドレール12を備える。一対のガイドレール12はそれぞれ、二段の棚を形成すべく構成され、X軸方向(第一水平方向、左右方向)及びY軸方向(第二水平方向、前後方向)と概ね平行な第一支持面12a及び第二支持面12bを備える。
図1に示すように、第一支持面12aはそれぞれ、第二支持面12bの上方で第二支持面12bと重なるように配置されている。そして、一対の第一支持面12aと一対の第二支持面12bとはそれぞれ、ウェーハユニットの端部(環状フレーム21(図3))の下面側を支持する。例えば、一対の第一支持面12aは仮置台4aから搬送されたウェーハユニットを支持し、一対の第二支持面12bは後述のフレーム固定機構14から搬送されたウェーハユニットを支持する。
図1に示すように、仮置き機構10の後方には、ウェーハユニットの環状フレーム21(図3)を固定するフレーム固定機構14が設けられている。フレーム固定機構14は、環状フレーム(図3)の下面側を支持するフレーム支持部16と、フレーム支持部16の上方に配置され環状フレーム(図3)の上面側と接触するフレーム押さえ部18とを備える。フレーム支持部16とフレーム押さえ部18とはそれぞれ、環状フレーム(図3)の形状に対応して環状に形成され、互いに重なるように配置されている。
図1に示すフレーム支持部16は、Z軸方向(鉛直方向、上下方向)に沿って移動可能に構成されている。環状フレーム21(図3)がフレーム支持部16によって支持されるようにウェーハユニットを配置した状態で、フレーム支持部16を上方に移動させると、環状フレーム21(図3)がフレーム支持部16とフレーム押さえ部18とによって挟まれて固定される。
なお、環状フレーム21(図3)がフレーム固定機構14によって適切に固定されているか否かは、例えば、フレーム支持部16とフレーム押さえ部18とが環状フレーム(図3)を介して導通しているか否かを検出することによって確認される。
また、図1に示すように、仮置き機構10及びフレーム支持部16の上方には、仮置台4aとフレーム固定機構14との間でウェーハユニット11(図3)を搬送する搬送機構(搬送手段)20が設けられている。搬送機構20は、Y軸方向及びZ軸方向に沿って移動可能に構成されており、ウェーハユニット11の環状フレーム21(図3)を上下から把持する第一把持部22a及び第二把持部22bを備える。なお、第一把持部22aは搬送機構20の仮置台4a側に設けられており、第二把持部22bは搬送機構20のフレーム固定機構14側に設けられている。
図1に示すように、仮置台4aからウェーハユニット11(図3)を搬出する際は、仮置台4aに収容されたウェーハユニット11(図3)の端部を第一把持部22aで把持した状態で、搬送機構20をY軸方向に沿って仮置き機構10側に移動させる。これにより、ウェーハユニット11(図3)が仮置台4aから引き出され、仮置き機構10が備える一対の第一支持面12a上(上段)に配置される。その後、第一把持部22aによる把持を解除する。
次に、ウェーハユニット11(図3)の仮置台4a側の端部を搬送機構20の第二把持部22bで把持した状態で、搬送機構20をY軸方向に沿ってフレーム固定機構14側に移動させる。これにより、ウェーハユニット11(図3)がフレーム支持部16とフレーム押さえ部18との間に搬送され、環状フレーム21(図3)がフレーム支持部16によって支持される。
なお、図1及び図2に示すように、フレーム押さえ部18の仮置き機構10側には、フレーム押さえ部18が切り欠かれて形成された切り欠き部18aが設けられている。この切り欠き部18aは、搬送機構20が通過可能な大きさで構成されている。これにより、ウェーハユニット11(図3)がフレーム固定機構14に搬送される際に、搬送機構20がフレーム押さえ部18と接触することを防止できる。
その後、図1に示すように、第二把持部22bによる把持を解除し、フレーム支持部16を上方に移動させる。これにより、環状フレーム21(図3)がフレーム支持部16とフレーム押さえ部18とによって挟まれて固定される。
図1及び図2に示すように、フレーム固定機構14は、フレーム固定機構14の位置を制御する位置付け機構30に支持されている。位置付け機構30は、フレーム固定機構14をX軸方向に沿って移動させるX軸移動機構32と、フレーム固定機構14をY軸方向に沿って移動させるY軸移動機構42とを備える。X軸移動機構32及びY軸移動機構42により、フレーム固定機構14の水平方向における位置が制御される。
X軸移動機構32は、基台4上にX軸方向に沿って配置された一対のガイドレール34を備える。一対のガイドレール34の間には、一対のガイドレール34と概ね平行に配置されたボールねじ36が設けられている。また、ボールねじ36の一端部には、ボールねじ36を回転させるパルスモータ38が連結されている。
一対のガイドレール34上には、移動ブロック40がスライド可能に配置されている。移動ブロック40の下面側(裏面側)にはナット部(不図示)が設けられており、このナット部はボールねじ36に螺合されている。パルスモータ38によってボールねじ36を回転させると、移動ブロック40が一対のガイドレール34に沿ってX軸方向に移動する。
Y軸移動機構42は、移動ブロック40上にY軸方向に沿って配置された一対のガイドレール44を備える。一対のガイドレール44の間には、一対のガイドレール44と概ね平行に配置されたボールネジ46が設けられている。また、ボールネジ46の一端部には、ボールネジ46を回転させるパルスモータ48が連結されている。
図1に示すように、一対のガイドレール44上には、フレーム固定機構14がスライド可能に配置されている。フレーム固定機構14の支持部14fにはナット部(不図示)が設けられており、このナット部はボールネジ46に螺合されている。パルスモータ48によってボールネジ46を回転させると、フレーム固定機構14が一対のガイドレール44に沿ってY軸方向に移動する。
図1及び図2に示すように、移動ブロック40は、板状にて構成されており、フレーム固定機構14の下方の位置において、上下方向に貫通する開口部41が形成される。この開口部41を通じて後述する突き上げ機構50による下方からの突き上げが可能となる。
基台4において一対のガイドレール36によって挟まれた領域には、矩形状の開口4bが設けられている。この開口4bの内部には、ウェーハユニット11のウェーハ13に含まれるチップ23(図3)を下面側から上方に向かって突き上げる円筒状の突き上げ機構(突き上げ手段)50が設けられている。突き上げ機構50は、エアシリンダ等で構成される昇降機構(不図示)と接続されており、Z軸方向に沿って昇降する。
ウェーハユニット11(図3)の環状フレーム21をフレーム固定機構14によって固定した状態で、位置付け機構30によってフレーム固定機構14をX軸方向に沿って移動させると、ウェーハユニット11が開口4b上に位置付けられる。
図1、図2、及び図4に示すように、フレーム固定機構14を突き上げ機構50の上方までに移動させる経路には、フレーム固定機構14によって固定された環状フレーム21に貼着されたウェーハ13(図4)の上面を撮像する撮像手段としてのウェーハ撮像カメラ60が設けられる。
このウェーハ撮像カメラ60によって撮像する領域は、図8(A)のようにウェーハ13の全体のうちの一箇所の撮像領域(撮像画像410)とすることや、図13(X)に示すようにウェーハ13の全体のうちの二箇所の撮像領域(撮像画像510,520)とすることができる。
ウェーハ撮像カメラ60による撮像は、フレーム固定機構14に固定された状態で行われることとする他、フレーム固定機構14に固定される前の搬送機構20によって搬送されるタイミング、仮置き機構10に載置されたタイミング、仮置台4aに載置されたタイミングなど、であってもよい。また、ウェーハ撮像カメラ60の配置も、各タイミングに対応する適切な位置に応じて設計されることができる。
図1及び図2に示すように、開口4bの上方に位置付けられたフレーム固定機構14は、図5に示すように、ピックアップするチップ23の位置を突き上げ機構50の真上に位置合わせするために、位置付け機構30(図1,図2)によって位置調整がされる。ピックアップするチップ23と突き上げ機構50の位置合わせの際には、詳しくは後述するように、ウェーハ撮像カメラ60(図4)に取得された撮像画像に基づいて作成されたウェーハの全体マップが利用される。
図5(A)は、突き上げ機構50の上方に配置されたウェーハユニット11を示す断面図であり、突き上げ機構50は、中空の円柱状に形成された外層部52と、外層部52の内部に配置された四角柱状の突き上げ部54とを備える。
図5(B)は、突き上げ機構50の一部を拡大して示す断面図である。外層部52の上面52a側には、外層部52の周方向に沿って同心円状に形成された複数の吸引溝52bが形成されている。吸引溝52bはそれぞれ、突き上げ機構50の内部に形成された吸引路(不図示)及びバルブ56(図5(A))を介して、エジェクタ等でなる吸引源58に接続されている。
また、突き上げ部54は、四角柱状に形成された第一突き上げピン54aと、中空の四角柱状に形成され第一突き上げピン54aを囲繞する第二突き上げピン54bと、中空の四角柱状に形成され第二突き上げピン54bを囲繞する第3突き上げピン54cと、中空の四角柱状に形成され第3突き上げピン54cを囲繞する第4突き上げピン54dとを備える。第一突き上げピン54a、第二突き上げピン54b、第3突き上げピン54c、第4突き上げピン54dはそれぞれ、モータ等で構成される昇降機構(不図示)と接続されており、Z軸方向に沿って昇降する。
ウェーハユニット11が突き上げ機構50の上方に位置付けられた状態で、突き上げ機構50を上昇させると、突き上げ機構50と重なる位置に配置されたチップ23が突き上げられる。なお、突き上げ機構50の寸法は、チップ23のサイズに応じて適宜調整される。
図2に示すように、突き上げ機構50によって突き上げられたチップ23は、ピックアップ機構70によってピックアップされる。ピックアップ機構70は、突き上げ機構50によって突き上げられたチップ23をピックアップするコレット76を備えるとともに、コレット76の位置を制御するコレット移動機構(コレット移動手段)80に接続されている。
図6は、ピックアップ機構70を示す斜視図である。ピックアップ機構70は、コレット移動機構80に接続される移動基台72と、移動基台72からコレット移動機構80とは反対側に向かってX軸方向に沿うように配置され、コレット76とコレット移動機構80とを接続する柱状のアーム74とを備える。アーム74は、移動基台72を介してコレット移動機構80と接続された柱状の第一支持部74aと、第一支持部74aの先端部から下方に向かって突出する第二支持部74bとを備える。
なお、第一支持部74aと第二支持部74bとは、互いに結合及び分離可能に構成されている。例えば、第一支持部74a及び第二支持部74bは、ツールチェンジャー等によって互いに着脱自在に構成される。また、第一支持部74aはX軸方向移動機構74cによりX軸方向に移動するように構成されており、これにより、第二支持部74bがX軸方向に移動可能に構成される。これにより、後述するチップトレイ501内への収容に際し、X軸方向の収容位置が選択可能となる。
図6に示すように、第二支持部74bの下端側には、チップ23(図3)を保持するコレット76が固定されている。コレット76の下面は、チップ23を吸引保持する吸引面76aを構成する。吸引面76aは、コレット76の内部に形成された吸引路(不図示)を介して吸引源(不図示)と接続されている。コレット76の吸引面76aにチップ23を接触させた状態で、吸引面76aに吸引源の負圧を作用させることにより、チップ23がコレット76によって吸引保持される。
図2に示すように、ピックアップ機構70は、コレット移動機構80に接続されている。コレット移動機構80は、ピックアップ機構70をY軸方向に沿って移動させるY軸移動機構82と、ピックアップ機構70をZ軸方向に沿って移動させるZ軸移動機構92とを備える。Y軸移動機構82及びZ軸移動機構92により、コレット76のY軸方向及びZ軸方向における位置が制御される。
Y軸移動機構82は、Y軸方向に沿って配置された一対のガイドレール84を備える。一対のガイドレール84の間には、一対のガイドレール84と概ね平行に配置されたボールねじ86が設けられている。また、ボールねじ86の一端部には、ボールねじ86を回転させるパルスモータ88が連結されている。
一対のガイドレール84には、移動ブロック90がスライド可能に装着されている。また、移動ブロック90にはナット部(不図示)が設けられており、このナット部はボールねじ86に螺合されている。パルスモータ88によってボールねじ86を回転させると、移動ブロック90が一対のガイドレール84に沿ってY軸方向に移動する。
図2及び図6に示すように、Z軸移動機構92は、移動ブロック90の側面にZ軸方向に沿って配置された一対のガイドレール94を備える。一対のガイドレール94の間には、一対のガイドレール94と概ね平行に配置されたボールねじ96が設けられている。また、ボールねじ96の一端部には、ボールねじ96を回転させるパルスモータ98が連結されている。
図6に示すように、一対のガイドレール94には、ピックアップ機構70の移動基台72がスライド可能に装着されている。また、移動基台72にはナット部(不図示)が設けられており、このナット部はボールねじ96に螺合されている。パルスモータ98によってボールねじ96を回転させると、移動基台72が一対のガイドレール94に沿ってZ軸方向に移動する。
以上のように構成されたピックアップ機構70により、突き上げ機構50によって突き上げたチップ23をピックアップする。以下、ウェーハ13から所定のチップ23をピックアップする際の突き上げ機構50及びコレット76の動作例について説明する。
図5(A)に示すように、まず、フレーム固定機構14によって固定されたウェーハユニット11を位置付け機構30によって移動させ、突き上げ機構50の上方に配置する。次いで、後述する全体マップM(図12)に基づいて、ピックアップされる所定のチップ23が突き上げ機構50の位置と重なるように、フレーム固定機構14の位置を調整する。なお、このときピックアップ機構70のコレット76は、突き上げ機構50の上面50aと対向する位置(重なる位置)に配置される(図7(A)参照)。
次に、図7(A)に示すように、突き上げ機構50を上方に移動させ、突き上げ機構50の上面50aをチップ23の裏面側に貼着されたテープ19に接触させる。この状態で、バルブ56を開き、吸引溝52b(図5(B)参照)を介して外層部52の上面52aに吸引源58の負圧を作用させる。これにより、テープ19の突き上げ機構50と接触する領域が吸引される。図7(A)は、突き上げ機構50によってテープ19が吸引された状態のウェーハユニット11を示す断面図である。
次に、図7(B)に示すように、突き上げ機構50の突き上げ部54を上方に移動させ、テープ19を介してチップ23の下面側を上方に向かって突き上げる。このとき、突き上げ部54を構成する第一突き上げピン54a、第二突き上げピン54b、第3突き上げピン54c、第4突き上げピン54d(図5(B)参照)はそれぞれ、上端が突き上げ機構50の中心に近いほど上方に配置されるように移動する。突き上げ機構50によって突き上げられたチップ23は、他のチップ23よりも上方に配置された状態となる。
次に、図7(C)に示すように、ピックアップ機構70を下方に移動させ、突き上げられたチップ23と重なるように配置されたコレット76の吸引面76aを、突き上げ機構50によって突き上げられたチップ23の上面側に接触させる。そして、コレット76の吸引面76aとチップ23とが接触した状態で、吸引面76aに負圧を作用させる。これにより、チップ23がコレット76によって吸引保持される。この状態でピックアップ機構70を上方に移動させると、チップ23がテープ19から剥離され、コレット76によってピックアップされる。
なお、テープ19が紫外線の照射によって接着力が低下する性質を有する場合、突き上げ機構50の上面50a側(図5)には紫外線を照射する光源が備えられていてもよい。この場合、突き上げ機構50をテープ19と接触させる際に(図7(A)参照)、テープ19のうちピックアップされるチップ23の下側に位置する領域のみに紫外線を照射し、テープ19の接着力を部分的に弱めることができる。これにより、所定のチップ23のピックアップが容易になるとともに、テープ19の紫外線が照射されていない領域の接着力によって他のチップ23の配置が維持される。
また、突き上げ機構50の上面50a側、又はコレット76の吸引面76a側には、チップ23にかかる荷重を測定するためのロードセルが設けられていてもよい。この場合、チップ23をピックアップする際にチップ23にかかる荷重をロードセルによって測定できる。そして、ロードセルによって測定された荷重に基づき、例えば、チップ23がピックアップ時に破損したか否かを確認したり、ピックアップの条件(チップ23をピックアップする際のコレット76の高さ等)を適切に変更したりすることが可能となる。
なお、チップ23がピックアップされた後のウェーハユニット11は、再度仮置台4aに収容されてもよい。この場合は、まず、フレーム固定機構14を仮置き機構10の後方に移動させ、フレーム固定機構14による環状フレーム21の固定を解除する。その後、搬送機構20の第二把持部22b(図2参照)でウェーハユニット11の端部を把持し、ウェーハユニット11を仮置き機構10が備える一対の第二支持面12b上に搬送する。そして、搬送機構20の第一把持部22aでウェーハユニット11の端部を把持し、ウェーハユニット11を仮置台4aに収容する。
図7(C)に示すようにコレット76にピックアップされたチップ23は、図2に示すように、ピックアップ装置2の基台4に設けられたチップトレイ501の所定の置き場に搬送される。
次に、ウェーハの全体マップを作成する方法について説明する。
全体マップは、ウェーハ上のチップの配列を定義するための情報であり、本実施例では、以下の情報を含むものである。
(1)ウェーハの中心座標
(2)第一方向のインデックスサイズ
(3)第一方向のカットライン数(第一分割痕の本数)
(4)第一方向の各第一分割痕の座標位置
(5)第一方向と直交する第二方向のインデックスサイズ
(6)第二方向のカットライン数(第二分割痕の本数)
(7)第二方向の各第二分割痕の座標位置
全体マップを作成するために、手動で入力が必要となるパラメータ(数値)は、ウェーハサイズ(例えば、8インチ、300mm、など円形ウェーハの直径)であり、本実施例によれば、このウェーハサイズの入力と、以上の(1)乃至(7)を利用することで全体マップを作成することを可能とするものである。以下では、(2)乃至(7)を撮像画像に基づいて検出する方法について説明する。なお、以下で実施する各ステップは、装置全体を制御する制御ユニット150(図1,図2)や、制御ユニット150に組み込まれるマップ作成手段160によって実施可能であり、これら制御ユニット150やマップ作成手段160により所定のプログラムが実行されるものである。
図8(A)(B)に示すように、第一領域の撮像画像410を取得する(ステップS1)。
第一領域の撮像画像410は、第一向の一側端においてウェーハの外縁302と、少なくとも2本の第一分割痕102と、少なくとも2本の第二分割痕202と、を含むものである。
なお、説明の便宜上、第一方向はY軸方向とし、第二方向はX軸方向とし、互いに同一平面内で直交する方向である。
図9(A)に示すように、撮像画像410を画像処理することで、ウェーハの外縁302、第一分割痕102、第二分割痕202が認識された部分マップMaが作成される(ステップS2)。次いで、この部分マップMaから、任意の第一分割痕102を一つ検出し、第一分割痕102がY軸に対して傾いているか否かが判定される(ステップS3)。なお、部分マップMaにおいてはデバイスの表示は省略されている。
図9(B)に示すように、第一分割痕102がY軸に対して傾いている場合には、任意の第一分割痕102がY軸と平行となるように、部分マップMaを回転させて角度補正を実施する(ステップS4)。
次いで、図10(A)に示すように、部分マップMaに含まれるウェーハの外縁302において、第一方向(Y軸方向)の座標が最も大きい値を呈する点を頂点304として定義し、図10(B)に示すように、頂点304の第二方向(X軸方向)の座標位置をウェーハの第二方向(X軸方向)の中心と定義する(ステップS5)。なお、頂点304は、フレーム固定機構14(図2)の中心座標から最も離れた点(フレーム押さえ部16,18の中心から一番外側方向に離れている点)で定義することや、部分マップMaに表示されたラインにおいて第一方向(Y軸方向)において最も大きな値を呈する点にて定義することができる。
また、図10(B)に示すように、頂点304の第一方向の座標位置からウェーハサイズDの半分D/2だけ第一方向(Y軸方向)にズレた位置をウェーハの第一方向(Y軸方向)の中心とする。そして、この第一方向(Y軸方向)の中心を、ウェーハの中心座標N(座標原点)として定義する(ステップS6)。
次いで、図10(A)に示すように、部分マップMaにおいて、ウェーハの中心座標Nを通過する第一方向の仮想線310(頂点304を通過する)が、第一分割痕102のいずれか一つと一致するかを判定する(ステップS7)。
図11(A)に示すように、一致する場合には、第二方向(X軸方向)のチップ配列が偶数であると判定する(ステップS8)。なお、図11(A)においては、一部のチップ配列のみを表現している。
図11(B)に示すように、一致しない場合には、第二方向(X軸方向)のチップ配列が奇数であると判定する(ステップS8)。なお、図11(B)においては、一部のチップ配列のみを表現している。
次いで、図11(C)に示すように、部分マップMaにおいて、頂点304と、頂点304に最も近い第二分割痕202との間の余剰距離Sを検出する(ステップS9)。
次いで、図11(C)に示すように、部分マップMaにおいて、2本の第二分割痕202,202の間のインデックスサイズWyを取得する(ステップS10)。
次いで、図12に示すように、ウェーハサイズD(ウェーハの直径寸法)から余剰距離Sの二倍を引いたものを、インデックスサイズWyで割ることにより、第一方向のチップの配列数Myを取得する(ステップS11)。
第一方向の配列数:My=(D―2×S)÷Wy (式1)
こうして求めたMyに1を加えることにより、第一方向のカットライン数Cyを取得する(ステップS12)。
第一方向のカットライン数:Cy=My+1 (式2)
同様に、図11(B)に示すように、部分マップMaにおいて、2本の第一分割痕の間のインデックスサイズWxを取得する(ステップS13)。
次いで、図12に示すように、ウェーハサイズD(ウェーハの直径寸法)から余剰距離Sの二倍を引いたものを、インデックスサイズWxで割ることにより、第二方向のチップの配列数Mxを取得する(ステップS14)。
第二方向の配列数:Mx=(D―2×S)÷Wx (式3)
こうして求めたMxに1を加えることにより、第二方向のカットライン数Cxを取得する(ステップS15)。
第二方向のカットライン数:Cx=Mx+1 (式4)
以上のようにして求めたウェーハの中心座標N、インデックスサイズWx,Wy,カットライン数Cx,Cyを求めることができ、これらの数値に基づいて、図12に示すような全体マップMを作成することができる。なお、全体マップMにおいてはデバイスの表示は省略されている。
また、この実施例1は、チップサイズが第一方向、第二方向で同じ場合、つまりは、正方形である場合に好適に実施されるものであり、以上の説明では、図12に示すような全体マップMに示すように、第一、第二方向の端部の余剰距離Sが同一である場合を例として説明している。チップサイズが第一方向、第二方向で異なる場合には、例えば、ステップS12を実施した後に、ウェーハについて90度回転させて撮像して、図12における第二方向の端部の余剰距離Sを計測することとしてもよい。
また、以上に説明した各ステップの順序は、上記の例に限定されるものではない。
例えば、ステップS10,S13をステップS4〜S11,S14の間のタイミングで実施することや、ステップS6〜S8は順番に行いながらステップS9,S10,S11,S12の順番とする、あるいは、ステップS9,S14,S15の順番とするなど、ステップS1〜S15の順番を可能な範囲で入れ替えることとしてもよい。
この実施例2は、実施例1と比較してウェーハ撮像カメラ60(図4)の画角が狭い場合(視野が狭い場合)において好適である。なお、この実施例1は、チップサイズが第一方向、第二方向で同じであって正方形である場合に好適に実施される他、チップサイズが第一方向、第二方向で違う長方形である場合にも好適に実施される。
まず、図13(A)に示すように、第一領域の撮像画像510と、第二領域の撮像画像520を取得する(ステップS21)。
ここで、図13(B)に示すように、第一領域の撮像画像510は、第二方向の一側端においてウェーハの外縁302と、少なくとも2本の第一分割痕102と、少なくとも1本の第二分割痕202と、を含むものである。
また、図13(C)に示すように、第二領域の撮像画像520は、第一方向の一側端においてウェーハの外縁302と、少なくとも1本の第一分割痕102と、少なくとも2本の第二分割痕202と、を含むものである。
図14(A)は、撮像画像510を画像処理して作成した部分マップMaを示すものであり、3本の第一分割痕102と、1本の第二分割痕202と、が含まれる場合を示している。
そして、この部分マップMaから、任意の第一分割痕102を検出し、第一分割痕102がY軸に対して傾いているかを判定する。第一分割痕102がY軸に対して傾いている場合には、実施例1と同様に、第一分割痕102がY軸と平行となるように、撮像画像510を回転させる補正を実施する(ステップS22)。
次いで、図14(A)に示すように、第一領域の撮像画像510に含まれるウェーハの外縁302において、第一方向(Y軸方向)の座標が最も大きい値を呈する点を頂点304として定義し、図11(C)に示すように、頂点304の第一方向の座標位置をウェーハの第二方向の中心とする(ステップS23)。なお、頂点304は、フレーム固定機構14(図2)の中心座標から最も離れた点(フレーム押さえ部16,18の中心から一番外側方向に離れている点)で定義することや、部分マップMaに表示されたラインにおいて第一方向(Y軸方向)において最も大きな値を呈する点にて定義することができる。
また、図14(B)は、第二領域の撮像画像520を画像処理して作成した部分マップMbを示すものであり、1本の第一分割痕102と、3本の第二分割痕202と、が含まれる場合を示している。部分マップMbのウェーハの外縁302において、第二方向(X軸方向)の座標が最も大きい値を呈する点を頂点305として定義し、図14(C)に示すように、頂点305の第一方向の座標位置をウェーハの第一方向の中心とする(ステップS24)。なお、頂点305は、フレーム固定機構14(図2)の中心座標から最も離れた点(フレーム押さえ部16,18の中心から一番外側方向に離れている点)で定義することや、部分マップMaに表示されたラインにおいて第二方向(X軸方向)において最も大きな値を呈する点にて定義することができる。
以上のように、図14(C)に示すように、頂点304,306により、ウェーハの第一方向、第二方向の中心が定義され、各頂点304,306からそれぞれウェーハサイズDの半分D/2だけズレた位置をウェーハの中心座標N(座標原点)として定義する(ステップS25)。
次いで、図14(A)に示す部分マップMaにおいて、ウェーハの中心座標Nを通過する第一方向の仮想線310(頂点304を通過する)が、第一分割痕102のいずれか一つと一致するかを判定する。
図11(A)に示すように、一致する場合には、第一方向のチップ配列が偶数であると判定する(ステップS26)。なお、図11(A)においては、一部のチップ配列のみを表現している。
図11(B)に示すように、一致しない場合には、第一方向のチップ配列が奇数であると判定する(ステップS26)。なお、図11(B)においては、一部のチップ配列のみを表現している。
次いで、図14(A)に示す部分マップMaにおいて、頂点304と、頂点304に最も近い第二分割痕202との間の余剰距離Syを検出する(ステップS27)。同様に、図14(B)に示す部分マップMbにおいて、頂点305と、頂点305に最も近い第一分割痕102との間の余剰距離Sxを検出する(ステップS28)。
次いで、図14(A)に示す部分マップMaにおいて、2本の第一分割痕102の間のインデックスサイズWxを取得する(ステップS29)。
そして、図15に示すように、ウェーハサイズDから余剰距離Sxの二倍を引いたものを、インデックスサイズWxで割ることにより、第二方向のチップの配列数Mxを取得する(ステップS30)。
第二方向の配列数:配列数Mx=(D―2×Sx)÷Wx (式5)
こうして求めたMyに1を加えることにより、第一方向のカットライン数Cxを取得する(ステップS31)。
第二方向のカットライン数:Cx=Mx+1 (式6)
同様に、図14(B)に示す部分マップMbにおいて、撮像画像520において、2本の第二分割痕202の間のインデックスサイズWyを取得する(ステップS32)。
そして、図15に示すように、ウェーハサイズDから余剰距離Syの二倍を引いたものを、インデックスサイズWyで割ることにより、第一方向のチップの配列数Myを取得する(ステップS33)。
第一方向の配列数:My=(D―2×Sx)÷Wy (式7)
こうして求めたMyに1を加えることにより、第二方向のカットライン数Cyを取得する(ステップS34)。
第一方向のカットライン数:Cy=My+1 (式8)
以上のようにして求めたウェーハの中心座標N、インデックスサイズWx,Wy,カットライン数Cx,Cyを求めることができ、これらの数値に基づいて、図15に示すような全体マップMを作成することができる。
なお、以上に説明した各ステップの順序は、上記の例に限定されるものではなく、ステップS21〜S34の順番を可能な範囲で入れ替えることとしてもよい。
以上のように作成した全体マップM(図12、図15)が参照されてピックアップが行われる。例えば、図12に示すように、特定のチップ23mをピックアップする場合において、突き上げ機構50(図2)の真上に特定のチップ23mを位置付ける際には、特定のチップ23mが含まれる四角形の区画Tを画成する第一分割痕102,202の座標を求め、当該区画Tの対角線の交点の座標Vを特定し、この座標Vが突き上げ機構50の真上に来るように、フレーム固定機構14(図1,図2)を制御するものである。これにより、特定のチップ23mの位置を、突き上げ機構50(図2)の位置に正確に合わせることができ、位置ずれに伴う突き上げ不良を防ぐことができる。
次に、ウェーハ撮像カメラにより取得した画像の補正方法について説明する。
上記実施例1,2において、撮像画像中の第一分割痕、第二分割痕が明確に認識できない場合が生じる。例えば、ウェーハやチップに反りが生じた場合などである。
図16(A)の例では、分割痕に対応するラインU1〜U6が認識できない状況が生じた場合を示している。このような場合には、上述したインデックスサイズなどの必要な数値が得られないことになる。
このような場合に対応する方法として、まず、図16(B)に示すように、第二方向に伸びる少なくとも3本の第二分割痕X1〜X3を検出し、各第二分割痕X1〜X3の間の第二方向の間隔H1、H2を検出し、値が小さい方の間隔H2を第一方向のインデックスサイズWyとして規定する。ここで小さい方の間隔を選択するのは、小さい方の間隔内に別の第二分割痕が存在する可能性が低く、信頼性が高いためである。
同様に、図16(C)に示すように、第一方向に伸びる少なくとも3本の第一分割痕Y1〜Y3を検出し、各第一分割痕Y1〜Y3の間の第一方向の間隔W1、W2を検出し、値が小さい方の間隔W2を第二方向のインデックスサイズWxとして規定する。ここで小さい方の間隔を選択するのは、小さい方の間隔内に別の第二分割痕が存在する可能性が低く、信頼性が高いためである。
以上のようにして、第一方向、第二方向のそれぞれにおいてインデックスサイズを検出することができ、このインデックスサイズを元に、ラインU1〜U6について仮想的な分割痕を規定することができる。例えば、ラインU3について仮想線を規定する際には、第一分割痕Y1からインデックスサイズWxだけプラス方向(右側)にズレた位置と、第一分割痕Y2からインデックスサイズWyだけマイナス方向(左側)にズレた位置と、にそれぞれ規定し、両者が一致した場合には、当該位置をラインU3として確定する。なお、このラインU3を延長し第一分割痕として使用することもできる。
なお、仮に、一致しない場合には、第一分割痕Y1,Y2の間に2本以上の第一分割痕が存在する可能性があり、検出できないものとして処理を中止する、あるいは、撮像する位置をずらして、別の第一分割痕に基づいて再度検出を実行する。
以上のようにして、実施例1、2において、撮像画像中に第一分割痕102、第二分割痕202が明確に認識できない場合を補完することができる。
以上のようにして図12、図15に示すような全体マップMを自動作成することができる。そして、この全体マップMを元に、図1及び図2に示すように、フレーム固定機構14を位置付け機構30によって移動し、図7(A)に示すように、ピックアップの対象とする特定のチップ23の位置を、突き上げ機構50の真上に正確に位置付けることができる。なお、本実施例では、突き上げ機構50が移動しない構成としたが、突き上げ機構50を移動させる構成とし、固定されたフレーム固定機構14のチップ23の位置に突き上げ機構50を合わせる構成としてもよい。この場合においても、全体マップMを利用することができる。
また、図17に示すように、ピックアップ装置2において、ピックアップ機構70によってピックアップしたチップを観察するためのチップ観察機構100を備えることとしてもよい。チップ観察機構100は、例えば、チップの下面を観察する下面観察機構122と、チップの側面を観察する側面観察機構112とを備える構成とすることができる。
さらに、図17に示すように、ピックアップ装置2において、ピックアップ機構70によってピックアップしたチップの抗折強度(曲げ強度)を測定するための抗折強度測定機構200を備えることとしてもよい。
以上のようにして本発明を実現することができる。
即ち、図1乃至3,及び、図8から図12に示すように、
複数のチップ23に分割されたウェーハ13とウェーハ13の裏面に貼着されたテープ19とテープ19の外周が貼着された環状フレーム21とからなるウェーハユニット11からチップ23をピックアップするピックアップ方法であって、
ウェーハ13には、第一方向に伸長した複数の第一分割痕102と、第一方向に交差する第二方向に伸長した複数の第二分割痕202が形成され、
ウェーハユニット11の環状フレーム21を固定手段(フレーム固定機構14)で固定することでウェーハユニット11を保持するフレーム固定ステップと、
ウェーハユニット11のウェーハ13を撮像し撮像画像を形成する撮像ステップと、
撮像ステップで形成した撮像画像をもとに固定手段(フレーム固定機構14)で保持されたウェーハユニット11のウェーハ13に形成各第一分割痕102の座標位置と、各第二分割痕202の座標位置と、を含むウェーハ13の全体マップMを形成する全体マップ形成ステップと、
固定手段(フレーム固定機構14)で保持されたウェーハユニット11のテープ19を介して各チップ23を突き上げるための突き上げ機構50に対し、全体マップMをもとにピックアップするチップ23の位置を位置付けるとともに、ウェーハユニット11を挟んで突き上げ機構50に対面する位置に突き上げ機構50で突き上げたチップ23を保持するためのコレット76を位置付ける位置付けステップと、
位置付けステップを実施した後、突き上げ機構50でテープ19を介してチップ23を突き上げるとともに突き上げられたチップ23をコレット76で保持するピックアップステップと、
を備えたピックアップ方法とするものである。
この方法によれば、撮像画像に基づきウェーハの全体マップを形成するため、事前にウェーハマップの作成や登録の必要がなく、人為的な誤操作の恐れも解消することができ、生産性を向上させることが可能となる。
また、例えば、チップを保持するテープの伸縮によって実際のインデックスサイズと設計値に違いが生じた場合でも、実際の撮像画像に基づいて作成されるウェーハの全体マップを利用することで、正確な位置合わせを行うことができ、ピックアップに失敗するというピックアップ不良を防ぐことができる。
また、図8(A)(B)に示すように、
撮像ステップでは、ウェーハ13の第一方向の一端側を撮像し、ウェーハ13外周縁と、互いに隣接する複数の第一分割痕102と、互いに隣接する複数の第二分割痕202と、を含む撮像画像を形成し、
全体マップ形成ステップでは、撮像画像とウェーハ13サイズをもとに全体マップMを形成する、こととするものである。
これにより、ウェーハ13の第一方向の一端側を撮像するだけで、全体マップMを形成することができ、短時間でウェーハマップを形成することができる。
また、図13(A)〜(C)に示すように、
撮像ステップでは、
ウェーハ13の第一方向の一端側を撮像し、ウェーハ13外周縁と、互いに隣接する複数の第一分割痕102と、を含む第一撮像画像(510)を形成するとともに、
ウェーハ13の第二方向の一端側を撮像し、ウェーハ13外周縁と、互いに隣接する複数の第二分割痕202と、を含む第二撮像画像(520)を形成し、
全体マップ形成ステップでは、第一撮像画像(510)と第二撮像画像(520)とウェーハ13サイズをもとに全体マップMを形成する、こととするものである。
この方法では、二箇所を撮像することにより、全体マップMを形成するものであり、撮像に利用する撮像手段(ウェーハ撮像カメラ60)の画角が狭い場合(視野が狭い場合)に好適に実施できる。
また、図1乃至図3に示すように、
複数のチップ23に分割されたウェーハ13とウェーハ13の裏面に貼着されたテープ19とテープ19の外周が貼着された環状フレーム21とからなるウェーハユニット11からチップ23をピックアップするピックアップ装置2であって、
ウェーハユニット11のウェーハ13を撮像する撮像手段(ウェーハ撮像カメラ60)と、
撮像手段(ウェーハ撮像カメラ60)により取得された撮像画像から全体マップMを作成するマップ作成手段150と、
全体マップMに基づいてウェーハ13の位置を移動させる位置付け機構30と、
位置付け機構30によって位置付けられた位置にあるチップ23を突き上げる突き上げ機構50と、
突き上げ機構50で突き上げたチップ23を保持するためのコレット76を含むピックアップ機構70と、
を有する、ピックアップ装置とするものである。
この装置によれば、撮像画像に基づきウェーハの全体マップを形成するため、事前にウェーハマップの作成や登録の必要がなく、人為的な誤操作の恐れも解消することができ、生産性を向上させることが可能となる。
また、例えば、チップを保持するテープの伸縮によって実際のインデックスサイズと設計値に違いが生じた場合でも、実際の撮像画像に基づいて作成されるウェーハの全体マップを利用することで、正確な位置合わせを行うことができ、ピックアップに失敗するというピックアップ不良を防ぐことができる。
また、図17に示すように、ピックアップ装置2と、ピックアップしたチップ23の抗折強度を測定するための抗折強度測定機構200と、を備える試験装置として構成されるものであってもよい。
これによれば、ピックアップしたチップの抗折強度(曲げ強度)を測定することができる。
2 ピックアップ装置
11 ウェーハユニット
13 ウェーハ
14 フレーム固定機構
15 デバイス
19 テープ
23 チップ
30 位置付け機構機構
32 X軸移動機構
42 Y軸移動機構
50 突き上げ機構
60 ウェーハ撮像カメラ
70 ピックアップ機構
76 コレット
80 コレット移動機構
100 チップ観察機構
102 第一分割痕
112 側面観察機構
122 下面観察機構
200 抗折強度測定機構
201 第一分割痕
202 第二分割痕
301 ダイシングシステム
302 ダイシング装置
304 頂点
305 頂点
310 仮想線
410 撮像画像
510 撮像画像
520 撮像画像
Cx カットライン数
Cy カットライン数
D ウェーハサイズ
M 全体マップ
Ma 部分マップ
Mb 部分マップ
Mx 配列数
My 配列数
N 中心座標
S 余剰距離
Sx 余剰距離
Sy 余剰距離
Wx インデックスサイズ
Wy インデックスサイズ

Claims (5)

  1. 複数のチップに分割されたウェーハと該ウェーハの裏面に貼着されたテープと該テープの外周が貼着された環状フレームとからなるウェーハユニットからチップをピックアップするピックアップ方法であって、
    該ウェーハには、第一方向に伸長した複数の第一分割痕と、該第一方向に交差する第二方向に伸長した複数の第二分割痕が形成され、
    該ウェーハユニットの環状フレームを固定手段で固定することで該ウェーハユニットを保持するフレーム固定ステップと、
    該ウェーハユニットの該ウェーハを撮像し撮像画像を形成する撮像ステップと、
    該撮像ステップで形成した該撮像画像をもとに該固定手段で保持された該ウェーハユニットの該ウェーハに形成各該第一分割痕の座標位置と、各該第二分割痕の座標位置と、を含むウェーハの全体マップを形成する全体マップ形成ステップと、
    該固定手段で保持された該ウェーハユニットの該テープを介して各チップを突き上げるための突き上げ機構に対し、該全体マップをもとにピックアップするチップの位置を位置付けるとともに、該ウェーハユニットを挟んで該突き上げ機構に対面する位置に該突き上げ機構で突き上げたチップを保持するためのコレットを位置付ける位置付けステップと、
    該位置付けステップを実施した後、該突き上げ機構で該テープを介してチップを突き上げるとともに突き上げられたチップを該コレットで保持するピックアップステップと、
    を備えたピックアップ方法。
  2. 該撮像ステップでは、ウェーハの該第一方向の一端側を撮像し、ウェーハ外周縁と、互いに隣接する複数の第一分割痕と、互いに隣接する複数の第二分割痕と、を含む撮像画像を形成し、
    該全体マップ形成ステップでは、該撮像画像と該ウェーハサイズをもとに該全体マップを形成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のピックアップ方法。
  3. 該撮像ステップでは、
    該ウェーハの該第一方向の一端側を撮像し、該ウェーハ外周縁と、互いに隣接する複数の第一分割痕と、を含む第一撮像画像を形成するとともに、
    該ウェーハの該第二方向の一端側を撮像し、該ウェーハ外周縁と、互いに隣接する複数の第二分割痕と、を含む第二撮像画像を形成し、
    該全体マップ形成ステップでは、該第一撮像画像と該第二撮像画像と該ウェーハサイズをもとに該全体マップを形成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のピックアップ方法。
  4. 複数のチップに分割されたウェーハと該ウェーハの裏面に貼着されたテープと該テープの外周が貼着された環状フレームとからなるウェーハユニットからチップをピックアップするピックアップ装置であって、
    該ウェーハユニットの該ウェーハを撮像する撮像手段と、
    撮像手段により取得された撮像画像から全体マップを作成するマップ作成手段と、
    該全体マップに基づいて該ウェーハの位置を移動させる位置付け機構と、
    該位置付け機構によって位置付けられた位置にある該チップを突き上げる突き上げ機構と、
    該突き上げ機構で突き上げたチップを保持するためのコレットを含むピックアップ機構と、
    を有する、ピックアップ装置。
  5. 請求項4に記載のピックアップ装置と、
    ピックアップした該チップの抗折強度を測定するための抗折強度測定機構と、
    を備える試験装置。
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