JP2021047098A - センシング方向推定装置、センシング方向推定方法及びプログラム - Google Patents

センシング方向推定装置、センシング方向推定方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】センシング方向の推定についてセンシングデータのノイズに対する耐性を高めること。【解決手段】センシング方向推定装置は、複数のセンサ端末のそれぞれによって測定された、移動する物体と当該センサ端末との距離についての複数の測定値に基づいて、前記各センサ端末のセンシング方向の推定値を計算する推定部を有し、前記推定部は、前記複数のセンサ端末のうちの第1のセンサ端末と他の各センサ端末との組ごとに、前記第1のセンサ端末との組に係る第2のセンサ端末の測定値群を非剛体変換し、非剛体変換後の測定値群と、前記第1のセンサ端末の測定値との距離を最小化する処理を繰り返すことで、前記第1のセンサ端末及び前記第2のセンサ端末それぞれのセンシング方向の推定値を計算する。【選択図】図5

Description

本発明は、センシング方向推定装置、センシング方向推定方法及びプログラムに関する。
近年、小型の無線機能付きセンサを監視対象領域にばら撒いてネットワーク化し、様々なアプリケーションに用いようとする試みがなされている。特に、センサ位置の事前設計や登録が必要なく、また、センサそのものもGPSなどの測位機能を搭載していない、廉価、低消費電力、低機能なものを用いる状況を想定することが望ましい。
そのようなセンサの一例として小型の距離センサがある。距離センサは、指向性を持っており、或る角度方向(以下、「センシング方向」という。)に線分状のセンシング領域を持つ。センシング領域内に物体が入ってきたとき、距離センサは自身とその物体までの距離を計測し、計測結果(以下、「センシングデータ」という。)を、ネットワーク上の計算サーバ等に送信する。
ばら撒かれた距離センサを用いたアプリケーションの一つに、対象物の形状推定技術がある。非特許文献1では、直線運動する車などの対象物について、全体形状を推定する方法が提案されている。一般的に距離センサはランダムにばら撒かれるため、各距離センサの位置やセンシング方向は未知である。そこで、非特許文献1では、多数の距離センサから得られるセンシングデータを集積し解析することで、まず各距離センサのセンシング方向を算出し、それに基づいて形状推定を行っている。距離センサのセンシング方向を算出することは、対象物の形状推定に限らず、距離センサの位置特定、センサ間の時刻同期など、他のアプリケーションを考える上でも重要である。
H. Ikeuchi and H. Saito, "Shape Estimation Using Location-Unknown Distance Sensors: A Curvature Based Approach," in Proc. of DCOSS 2019, 2019.
前述のように、距離センサのセンシング方向は一般的に未知であるため、従来技術による対象物の形状推定は、距離センサのセンシング方向の推定を必要とする。ところが、非特許文献1で提案するセンシング方向の推定方法は、距離センサから得られるセンシングデータの時刻に関する高階微分値の計算が必要であるため、センシングデータのノイズに極めて弱いという課題がある。実際、非特許文献1の中でも、センシングデータが大きなノイズを含む場合、センシング方向の推定精度が極めて低くなることが言及されており、結果として対象物の形状推定精度が低下、あるいは推定自体が困難となる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、センシング方向の推定についてセンシングデータのノイズに対する耐性を高めることを目的とする。
そこで上記課題を解決するため、センシング方向推定装置は、複数のセンサ端末のそれぞれによって測定された、移動する物体と当該センサ端末との距離についての複数の測定値に基づいて、前記各センサ端末のセンシング方向の推定値を計算する推定部を有し、前記推定部は、前記複数のセンサ端末のうちの第1のセンサ端末と他の各センサ端末との組ごとに、前記第1のセンサ端末との組に係る第2のセンサ端末の測定値群を非剛体変換し、非剛体変換後の測定値群と、前記第1のセンサ端末の測定値との距離を最小化する処理を繰り返すことで、前記第1のセンサ端末及び前記第2のセンサ端末それぞれのセンシング方向の推定値を計算する。
センシング方向の推定についてセンシングデータのノイズに対する耐性を高めることができる。
本発明の実施の形態におけるセンシング方向推定システムの構成例を示す図である。 本発明の実施の形態において与えられる問題設定を説明するための図である。 対象物Tの部分形状を与える式の導出を説明するための図である。 本発明の実施の形態におけるセンシング方向推定装置10のハードウェア構成例を示す図である。 本発明の実施の形態におけるセンシング方向推定装置10の機能構成例を示す図である。 センシング方向推定装置10が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。 非剛体変換ICPアルゴリズムの処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。 シミュレーションにおける対象物Tのスタート時点での状況及び各センサ端末dの番号、及びセンシング領域を示す図である。 シミュレーションの結果を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるセンシング方向推定システムの構成例を示す図である。本実施の形態におけるセンシング方向推定システムは、センシング方向推定装置10と、センサ端末d1〜センサ端末dNのN個(複数)のセンサ端末(以下、それぞれを区別しない場合「センサ端末d」という。)とを含む。センシング方向推定装置10と各センサ端末dとは、有線又は無線のネットワークを介して接続される。なお、Nは、図中においてNの上の「〜」が付加された記号に相当する。
各センサ端末dは、監視対象領域内を移動する物体(以下、「対象物T」という。)を検出するとともに、対象物Tまでの距離を測定する距離センサである。各センサ端末dは、シャープな指向性を持つ距離センサであって、対象物Tとの距離がrmax以下のとき、対象物Tまでの距離r(0≦r≦rmax)を測定結果(以下、「センシングデータ」という。)として得て、センシングデータをセンシング方向推定装置10に送信する。本実施の形態において、各センサ端末dのセンシング領域(対象物Tを検知可能な範囲)は、それぞれ特定の方向(以下、「センシング方向」という。)を有し、長さがrmaxである線分としてモデル化される。なお、各センサ端末dの配置位置はランダムである。すなわち、各センサ端末dは、ランダムに決定される配置位置に撒かれる。
センシング方向推定装置10は、「非剛体変換ICP(Iterative Closest Point)アルゴリズム」を含む、後述される処理を実行して、各センサ端末dのセンシング方向を推定する1以上のコンピュータである。センシング方向推定結果は、センシング方向推定装置10からユーザ端末20に送信される。あるいは、当該推定結果は、非特許文献1における、対象物Tの形状推定に用いられてもよい。
ユーザ端末20は、センシング方向推定装置10における推定結果を表示する端末である。
図2は、本発明の実施の形態において与えられる問題設定を説明するための図である。なお、以下で説明する問題設定は一例に過ぎず、適用可能な問題設定はこれに限られるわけではない。
対象物Tは、単純閉曲線∂Tで囲まれた二次元領域である。対象物Tは、十分広い二次元監視対象領域内をx軸方向に一定速度v(v>0)で平行移動している。対象物Tのうち、y座標の値が最小の点を下端、最大の点を上端と呼ぶことにする。以下では下端、上端はそれぞれ唯一つ存在するものとする。対象物Tを通るx軸に平行な直線を適当に一つ定め、それより上の領域を上半平面、それより下の領域を下半平面と呼ぶことにする。
監視対象領域内には、十分な数のセンサ端末dがランダムにばら撒かれているとする。センサ端末dは指向性を有し、方向θ∈[0、2π)、長さrmaxの線分状のセンシング領域を持つ。センサ端末dの位置、センシング方向θは未知であり、センシング領域の長さrmaxは既知である。各変数の下添え字iは、センサ端末番号を表す(θなど)が、一つのセンサ端末dについて議論するときはセンサ端末番号を省略することがある。
各センサ端末dは、各時刻tにおける対象物Tまでの距離r(t)≦rmaxを得る。但し、センサ端末dと対象物Tまでの距離がrmaxを超えるときはr(t)=Φ(空集合)、センサ端末dが対象物T内に含まれるときはr(t)=0とする。
以下では、センシングデータが∀t(r(t)>0 or r(t)=Φ)かつ∃t(r(t)≠Φ)を満たすようなセンサ端末dのみ考えることとする。センシングデータ{r(t)}は、センシング方向推定装置10に送信され、センシング方向推定装置10はそれらを用い、後述の処理手順に基づいて{θ(i=1) を求める。
ここで、準備として、θを用いて対象物Tの部分形状を与える式を導いておく。θ∈[0,π)とし、∂Tの主に下半平面部分の推定を考える。t=argminr(t)とし、対象物Tの下端を(0,0)∈∂Tとする。このとき、図3から容易に導かれるように以下の式(1)が成立する。
Figure 2021047098
ここで、(X(t),Y(t))は、時刻tにセンサ端末dによってセンシングされた対象物T上の点の座標である。
なお、非特許文献1では、θを推定した後、式(1)を用いることでセンシングデータr(t)から対象物Tの部分形状を求めている。さらに、各センサ端末dから導かれる∂Tの部分形状を接続することで、∂Tの全体形状を推定している。
次に、本実施の形態で提案するセンシング方向θの推定方法を実行するセンシング方向推定装置10について説明する。
図4は、本発明の実施の形態におけるセンシング方向推定装置10のハードウェア構成例を示す図である。図4のセンシング方向推定装置10は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100、補助記憶装置102、メモリ装置103、CPU104、及びインタフェース装置105等を有する。
センシング方向推定装置10での処理を実現するプログラムは、CD−ROM等の記録媒体101によって提供される。プログラムを記憶した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、プログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体101より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従ってセンシング方向推定装置10に係る機能を実行する。インタフェース装置105は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。
図5は、本発明の実施の形態におけるセンシング方向推定装置10の機能構成例を示す図である。図5において、センシング方向推定装置10は、受信部11及び推定部12を有する。これら各部は、センシング方向推定装置10にインストールされた1以上のプログラムが、CPU104に実行させる処理により実現される。センシング方向推定装置10は、また、データ記憶部13を利用する。データ記憶部13は、例えば、補助記憶装置102、又はセンシング方向推定装置10にネットワークを介して接続可能な記憶装置等を用いて実現可能である。
受信部11は、各センサ端末dからセンシングデータを受信し、当該センシングデータをデータ記憶部13に記憶する。データ記憶部13には、各センサ端末dのセンシングデータが時系列に記憶される。
推定部12は、データ記憶部13に記憶されている、各センサ端末dの時系列のセンシングデータに基づき、各センサ端末dのセンシング方向θを推定する。
以下、センシング方向推定装置10が実行する、センシング方向θの推定方法の処理手順について説明する。図6は、センシング方向推定装置10が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。なお、図6の開始時点において、データ記憶部13には、センシングデータ{r(t)}i=1 が時系列に記憶されている(有効なセンサ端末数をNとした)。また、図6では、センサ端末d1が下半平面に属すると仮定する(θ∈[0,π))。但し、本手法ではθのx軸方向に関する鏡映対称性により、下半平面に属するか上半平面に属するかの区別はできないため、この仮定は本質的ではない。
ステップS101において、推定部12は、(r,r),(r,r),…,(r,r)の各ペア(すなわち、センサ端末d1と他のセンサ端末dとの組)に対して、後述する「非剛体変換ICP(Iterative Closest Point)アルゴリズム」に基づいて、θの推定(θの推定値θ^の計算)を実行する。
適当な閾値αを用いれば、各ペアから得られる計N−1個の解のうち、一般には約半数は閾値α以内の範囲[θ^−α,θ^+α](θ^とほとんど同じ値)に入り、残りは、θ^−α未満又はθ^+αより大きくなるか、空集合となる。
そこで、推定部12は、[θ^−α,θ^+α]の範囲(θ^とほとんど同じ値)の解を与えたセンサ端末d群を下半平面、それ以外のセンサ端末d群を上半平面に分類する(S102)。なお、下半平面に属する各センサ端末d群のそれぞれのセンシング方向θの推定値は、上記の過程でθ^のペアとして既に求められている。
続いて、推定部12は、上半平面に属するセンサ端末d同士に「非剛体変換ICPアルゴリズム」を適用することで、上半平面に属する各センサ端末dのセンシング方向θの推定値を求める(S103)。すなわち、推定部12は、上半平面に属するセンサ端末d群のうちの一つのセンサ端末dを、ステップS101におけるセンサ端末d1と同じ位置付けとし、当該センサ端末dのセンシングデータと、上半平面に属する他のセンサ端末dのセンシングデータとのペアに対して「非剛体変換ICPアルゴリズム」を適用して、当該各センサ端末dのセンシング方向θの推定値を計算する。
次に、「非剛体変換ICPアルゴリズム」について述べる。これは2つのセンサ端末dm、センサ端末dnのセンシングデータr(t)、r(t)を用いて、センシング方向の推定値(θ^、θ^)を求めるアルゴリズムである。
ここで、センサ端末dm、dnがともに下半平面に属するとする。
=argmin(t)(i=m,n)
とし、
=t−t ,r (t )=r(t)−r(t
とする。このとき、式(1)は、以下の式(2)のように書き換えることができる。
Figure 2021047098
すなわち、(t,r)→(X,Y)は、行列A(θ)によって表現される線形変換である。以下では、表記を簡単にするため、t を改めてtと書き、r を改めてrと書くことにする。また、センサ端末diによる測定値(t,r)が属する空間を、センサ端末diの測定値空間といい、座標系(X,Y)が与えられた、対象物Tが存在する空間を実空間という。
ここで、センサ端末dmの測定値群(センシングデータ群){q={(t ,r )}と、センサ端末dnの測定値群(センシングデータ群){p={(t ,r )}が得られているとする(現実的にはセンサ端末dは、連続時間でセンシングできず、測定値(センシングデータ)は離散化された有限個の点となる。添え字j、kは、その測定値を区別するためのインデックスである。)。
図7は、非剛体変換ICPアルゴリズムの処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップS201において、推定部12は、2つのセンサ端末dm、センサ端末dnのそれぞれのセンシング方向について、適当な初期値(θ,θ)を定める。
続いて、推定部12は、(θ,θ)を用いてセンサ端末dnの各測定値pをR(θ,θ)pで変換(非剛体変換)する(S202)。ここで、R(θ,θ)≡A(θ−1(θ)である。これにより、センサ端末dnの各測定値(センシングデータ)がセンサ端末dmの測定値空間に写像されたことになる。
続いて、推定部12は、センサ端末dmの測定値群{qの中から各R(θ,θ)pとの所定の距離が最も小さい測定値(これをqj(k))と書くことにする)を特定する(S203)。所定の距離の定義としては、例えば、(速度vを用いて次元を合わせた上での)ユークリッド距離d((t,r),(t',r'))≡√((vt−vt')+(r−r'))などを用いればよい。
続いて、推定部12は、誤差関数1/M(Σd(R(θ,θ)p,qj(k))(Mはセンサ端末dnの測定値群のデータ数)を確率勾配法などの任意の最適化手法でθ、θに関し最小化する(S204)。但し、誤差関数を最小化するためθ、θを動かす際、ステップS203で定めたpとqj(k)の対応関係は保ったままとする。
続いて、推定部12は、現在のループで得られた誤差(今回の誤差)1/M(Σd(R(θ,θ)p,qj(k))の値と、一回前のループで得られた誤差(前回の誤差)との差が閾値β以下であるか否かを判定する(S205)。当該差が閾値βより大きい場合(S205でNo)、推定部12は、最小化手続きで得られた(更新された)(θ,θ)を用いて、ステップS202〜S204を繰り返す。
一方、今回の誤差と前回の誤差との差が閾値β以下である場合(S205でYes)、推定部12は、その時点の(θ,θ)を本アルゴリズムによる推定値(θ^,θ^)として出力する(S206)。
このように、本アルゴリズムでは、一方のセンサ端末dの複数のセンシングデータを非剛体変換し、非剛体変換後のセンシングデータ群と、他方のセンサ端末dのセンシングデータ間の距離を最小化する処理を逐次的に繰り返していくことで、これら2つのセンサ端末dのセンシング方向が推定される。
本アルゴリズムは、非特許文献1におけるθ推定手法と異なり、センシングデータr(t)の高階微分の計算を必要とせず、後述の数値例が示すように、r(t)にノイズが乗る場合でも高い推定精度を維持することができる。
なお、「P.J. Besl, N.D. McKay, "A method for registration of 3D shapes," IEEE Trans. Pattern Analysis and Machine Intelligence vol. 14, no. 2, 1992.」で提唱され、広く用いられているICPアルゴリズムは、二つの点群(上記で言う{q、{pに相当するもの)を近づけるための変換(上記で言うR(θ,θ)に相当する変換)として剛体変換(回転と平行移動)を考えている。本アルゴリズムにおけるR(θ,θ)は剛体変換ではないため、非剛体変換ICPアルゴリズムと呼んでいる。
非剛体変換ICPアルゴリズの収束性(ループを繰り返すことで誤差が極小値に収束し、アルゴリズムが停止すること)は、通常のICPアルゴリズムと同様の証明で保証されている。
なお、ステップS204において、全ての測定値群を用いるのではなく、d(R(θ,θ)p,qj(k)が、或る一定値以上離れたkに関しては、Σの中に含めないこととしてもよい。この場合、MはΣの中に含まれたkの個数となる。
また、通常のICPアルゴリズムでは様々な変種(例えば「上記ステップS203にあたるR(θ,θ)pとqj(k)を対応付ける方法として、点間の距離を用いるのではなく垂直距離(点R(θ,θ)pから点群{qがなす接線へ下ろした垂線の距離)を用いる」、「ステップS204での誤差関数として、kごとに異なる重みをつけたものを用いる」など)が考えられている(「S. Rusinkiewicz and M. Levoy, "Efficient variants of the ICP algorithm," in Proc. of 3DIM 2001, 2001.」)が、同様な変種が本アルゴリズムに適用されてもよい。
続いて、実際に本実施の形態を用いて、楕円形の対象物を用いた数値シミュレーションを実施した結果について説明する。
物体の速度v=1は既知とし、2つのセンサ端末dの位置、方向を表1のように与えた。
Figure 2021047098
但し、センシング方向推定装置10はこれらのセンサ端末dの位置及び方向の情報は利用しない。各センサ端末dは、rmax=100とし、Δt=0.05刻みでセンシングデータr(t)を取得していく。楕円形の対象物Tは、右端を(0,75)につけた状態からv=1でx軸方向へ平行移動していく。シミュレーションにおける対象物Tのスタート時点での状況及び各センサ端末dの番号、及びセンシング領域を図8に示す。
対象物Tが破線の長方形の領域(監視対象領域)を脱したら計測終了とする。このような設定で得られたセンシングデータ{r(t)}(i=1,2)に、平均0、標準偏差10−7、10−6、10−5、10−4、10−3、10−2、10−1、2×10−1、5×10−1のノイズを含めたデータを準備した。各ケースに対し、非特許文献1と本実施の形態の「非剛体変換ICPアルゴリズム」のそれぞれの方法でθ、θの推定を行った。
図9は、シミュレーションの結果を示す図である。図9において、横軸は、ノイズの標準偏差を示し、縦軸はセンシング方向(θ)を示す。また、◆のプロットは、本実施の形態(非剛体変換ICPアルゴリズム)で求めたθを示し、□のプロットは、本実施の形態(非剛体変換ICPアルゴリズム)で求めたθを示す。一方、△のプロットは、非特許文献1の方法(従来技術)で求めたθを示し、●のプロットは、非特許文献1の方法(従来技術)で求めたθを示す。更に、破線は、真の(ノイズの無い)θを示し、一点鎖線は、真の(ノイズの無い)θを示す。
図9によれば、ノイズが10−4以下であれば、どちらの方法でも最大で0.3程度のずれでθ、θを求めることができている。しかし、ノイズが10−4より大きくなると、非特許文献1の方法では、θ、θを推定すること自体ができなかったため、図9内に結果はプロットできなかった。一方で、本実施の形態の「非剛体変換ICPアルゴリズム」を用いた場合は、依然として精度よくθ、θが求められていることがわかる。この結果は、本実施の形態を用いればセンシングデータにノイズが含まれている場合であっても、高精度なセンシング方向の推定が可能であることを示すものである。
上述したように、本実施の形態によれば、監視対象領域内を移動する対象物Tに対するセンサ端末dのセンシングデータを集積し解析することで、センシングデータにノイズが含まれている場合であっても、高精度にセンシング方向を推定することが可能となる。すなわち、従来技術と異なり高階微分の計算が不要であるため、センシング方向の推定についてセンシングデータのノイズに対する耐性を高めることができる。その結果、高精度な物体形状推定、センサ端末dの位置特定、センサ端末dの時刻同期などが可能になる。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 センシング方向推定装置
11 受信部
12 推定部
13 データ記憶部
20 ユーザ端末
100 ドライブ装置
101 記録媒体
102 補助記憶装置
103 メモリ装置
104 CPU
105 インタフェース装置
B バス
d センサ端末

Claims (5)

  1. 複数のセンサ端末のそれぞれによって測定された、移動する物体と当該センサ端末との距離についての複数の測定値に基づいて、前記各センサ端末のセンシング方向の推定値を計算する推定部を有し、
    前記推定部は、前記複数のセンサ端末のうちの第1のセンサ端末と他の各センサ端末との組ごとに、前記第1のセンサ端末との組に係る第2のセンサ端末の測定値群を非剛体変換し、非剛体変換後の測定値群と、前記第1のセンサ端末の測定値との距離を最小化する処理を繰り返すことで、前記第1のセンサ端末及び前記第2のセンサ端末それぞれのセンシング方向の推定値を計算する、
    ことを特徴とするセンシング方向推定装置。
  2. 前記推定部は、前記複数のセンサ端末のうち、前記推定値が前記第1のセンサ端末の推定値に対して閾値以内でないセンサ端末群については、当該センサ端末群について前記処理を繰り返すことで、当該センサ端末群に係る各センサ端末のセンシング方向の推定値を計算する、
    ことを特徴とする請求項1記載のセンシング方向推定装置。
  3. 複数のセンサ端末のそれぞれによって測定された、移動する物体と当該センサ端末との距離についての複数の測定値に基づいて、前記各センサ端末のセンシング方向の推定値を計算する推定手順をコンピュータが実行し、
    前記推定手順は、前記複数のセンサ端末のうちの第1のセンサ端末と他の各センサ端末との組ごとに、前記第1のセンサ端末との組に係る第2のセンサ端末の測定値群を非剛体変換し、非剛体変換後の測定値群と、前記第1のセンサ端末の測定値との距離を最小化する処理を繰り返すことで、前記第1のセンサ端末及び前記第2のセンサ端末それぞれのセンシング方向の推定値を計算する、
    ことを特徴とするセンシング方向推定方法。
  4. 前記推定手順は、前記複数のセンサ端末のうち、前記推定値が前記第1のセンサ端末の推定値に対して閾値以内でないセンサ端末群については、当該センサ端末群について前記処理を繰り返すことで、当該センサ端末群に係る各センサ端末のセンシング方向の推定値を計算する、
    ことを特徴とする請求項3記載のセンシング方向推定方法。
  5. 請求項3又は4記載のセンシング方向推定方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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