JP2021046304A - エレベーター異常診断システム、エレベーター異常診断装置及びエレベーター異常診断方法 - Google Patents

エレベーター異常診断システム、エレベーター異常診断装置及びエレベーター異常診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】新たな検出器を設置せずに、エレベーターのガイドレールの異常を診断する。【解決手段】本発明の一実施形態は、乗りかご1にかかる荷重を計測する荷重検出装置4と、巻上機のモーターの軸部に設置されて磁極位置を検出するロータリーエンコーダー14と、荷重検出装置4とロータリーエンコーダー14の出力信号に基づいて乗りかご1の走行を制御するエレベーター制御装置20と、エレベーター異常診断装置30と、を備えたエレベーター異常診断システムである。エレベーター異常診断装置30は、乗りかご1の定常走行時に、荷重検出装置4及びロータリーエンコーダー14の出力信号から算出した加速度の変動量とに基づいて、かご側ガイドレール及び釣合い錘側ガイドレールのそれぞれの据付け異常の有無を診断する。【選択図】図1

Description

本発明は、ガイドレールの据付け異常を診断するエレベーター異常診断システム、エレベーター異常診断装置及びエレベーター異常診断方法に関する。
エレベーターの乗り心地に影響を及ぼす要因の1つにガイドレールの据付け精度がある。通常、エレベーターの一対のガイドレールはそれぞれ、昇降方向に連結された複数本のレール部材からなり、据付け精度が悪い(レール部材同士の段差等がある)場合、乗りかごに異常振動が発生し、乗り心地が悪化する。また、地震により据付け状態が変化する場合(段差や曲がりの発生)があり、これに影響を受け乗り心地が悪化する。
そのため、従来、ガイドレールを点検するための測定機器として特許文献1に開示されている技術があった。特許文献1に記載の技術は、エレベーターの保守点検時に誘導検出器や差動トランス式検出器などを乗りかご上に設置し、ガイドレール間寸法を測定するものである。これにより、これまで部分的で且つ多くの時間を要していた目視での作業に対して、定量的で正確な測定が可能となる。
実開昭62−168418号公報
しかしながら、特許文献1に記載のような検出器を用いれば、ガイドレール間寸法の据付け異常を正確に測定可能であるが、新たに検出器を設置する必要があるため、新たな費用が発生する。さらに、作業員が検出器を設置する必要があるため、作業時間がかかり負担が増加してしまう。
上記の状況から、新たな検出器を設置せずに、エレベーターのガイドレールの異常を診断する手法が要望されていた。
上記課題を解決するために、本発明の一態様のエレベーター異常診断システムは、主ロープが巻きかけられた巻上機と、主ロープの一端部に連結され、一対の第1のガイドレールに案内されて昇降する乗りかごと、主ロープの他端部に連結され、一対の第2のガイドレールに案内されて昇降する釣合い錘と、乗りかごにかかる荷重を計測する荷重検出装置と、巻上機のモーターの軸部に設置されて磁極位置を検出するロータリーエンコーダーと、荷重検出装置とロータリーエンコーダーの出力信号に基づいて乗りかごの走行を制御するエレベーター制御装置と、エレベーター異常診断装置と、を備えたエレベーター異常診断システムである。
上記エレベーター異常診断装置は、乗りかごの定常走行時に、荷重検出装置の出力信号から算出した加速度の変動量と、ロータリーエンコーダーの出力信号から算出した加速度の変動量とに基づいて、第1のガイドレール及び第2のガイドレールのそれぞれの据付け異常の有無を診断する診断部、を備える。
本発明の少なくとも一態様によれば、新たな検出器を設置せずに、エレベーターのガイドレールの異常を診断することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係るエレベーターの一例を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態に係るエレベーター制御盤の内部構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るエレベーター制御盤が備えるコンピューターのハードウェア構成例を示すブロック図である。 ガイドレール据付け異常が発生した場合におけるエレベーターの走行時の速度特性の一例を示した図である。 本発明の一実施形態に係るかご側ガイドレールの据付け異常発生時の加速度データ及び位置データの一例を示した図である。 本発明の一実施形態に係る釣合い錘側ガイドレールの据付け異常発生時の加速度データ及び位置データの一例を示した図である。 本発明の一実施形態に係るガイドレール据付け異常を検出する処理の手順例を示したフローチャート(1)である。 本発明の一実施形態に係るガイドレール据付け異常を検出する処理の手順例を示したフローチャート(2)である。 本発明の一実施形態に係るガイドレール据付け異常を検出する処理の手順例を示したフローチャート(3)である。 本発明の一実施形態に係るガイドレール据付け異常を検出する処理の手順例を示したフローチャート(4)である。 本発明の一実施形態に係る保守端末に表示される異常発生個所表示画面の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る保守運転実施中に保守端末に表示される異常発生個所表示画面の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る保守作業時の作業員の作業及び保守端末の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と記述する)の例について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び添付図面において実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<一実施形態>
[エレベーターの概略]
まず、本発明の一実施形態に係るエレベーター構成例及び動作例について説明する。
図1は、一実施形態に係るエレベーター100の一例を示す概略構成図である。
図1において、エレベーター100は、建築構造物内に形成された昇降路101に設けられている。エレベーター100は、昇降路101内を昇降動作し、人や荷物を載せる乗りかご1と、主ロープ7と、釣合い錘8と、綱車11と、を備えている。昇降路101の頂部には、機械室102が設けられている。機械室102内には、綱車11と、綱車11の駆動を制御するエレベーター制御盤15が設けられている。また、綱車11の近傍には、主ロープ7が装架される反らせ車12が設けられている。主ロープ7の一端部は、乗りかご1に連結され、主ロープ7の他端部は、乗りかご1の昇降時の負荷を軽減する釣合い錘8に連結されている。そして、主ロープ7は、綱車11と反らせ車12に巻きかけられている。
乗りかご1は、略直方体状に形成され、乗りかご枠2に載せられている。乗りかご1の床下には、乗りかご枠2に取り付けられ乗りかご1の積載量に応じて撓んで(弾性変形して)乗りかご1の振動を抑制する防振ゴム3が設けられている。また、乗りかご1の床下には、防振ゴム3の変位量を検出する荷重検出装置4が設けられている。荷重検出装置4は、防振ゴム3の変位量に応じた出力信号(荷重情報)を出力する。
かご側ガイドレール5a,5bは、それぞれ昇降方向に連結された複数本のレール部材で構成され、乗りかご1の昇降をガイドする。かご側ガイド装置6a,6bは、乗りかご枠2に設置され、かご側ガイドレール5a,5bに沿って乗りかご1の昇降動作をガイドする。
釣合い錘8側に設けられた釣合い錘側ガイドレール9a,9bも、それぞれ昇降方向に連結された複数本のレール部材で構成され、乗りかご1の昇降をガイドする。釣合い錘側ガイド装置10a,10bは、釣合い錘8に設置され、釣合い錘側ガイドレール9a,9bに沿って釣合い錘8の走行動作をガイドする。
また、機械室102には、綱車11を回転駆動させるモーター13と、このモーター13に取り付けられてモーター13の磁極位置を検出するロータリーエンコーダー14が設置されている。綱車11とモーター13は、巻上機を構成する。ロータリーエンコーダー14が出力するモーター13の回転駆動に応じた出力信号から、乗りかご1の速度及び走行距離(位置)を検出することができる。モーター13及びロータリーエンコーダー14は、エレベーター制御盤15のエレベーター制御装置20と接続されている。
エレベーター制御盤15には、エレベーター制御装置20及びエレベーター異常診断装置30が組み込まれている。エレベーター制御装置20は、荷重検出装置4、モーター13、ロータリーエンコーダー14などエレベーター100の各種信号を取り込みエレベーター100の運行制御を行う。エレベーター異常診断装置30は、エレベーター100の稼働状態の監視や異常の有無を診断する。エレベーター異常診断装置30は、管制センター40と通信可能に接続されている。
管制センター40は、エレベーター異常診断装置30で検出した異常信号を受信し、作業員へ通知する。かご上機器17は、エレベーター異常診断装置30と保守端末16を電気的に接続するインターフェース(中継機器)である。保守端末16は、作業員がエレベーター100の保守作業を行う際に使用される。エレベーター異常診断装置30と保守端末16は、エレベーター異常診断システムを構成する。
保守端末16には、タブレット型端末等の可搬型のパーソナルコンピューター(PC)が用いられる。なお、本実施形態では、かご上機器17を介して保守端末16をエレベーター異常診断装置30に接続する構成としたが、無線通信により保守端末16をエレベーター異常診断装置30と直接通信する構成としてもよい。
[エレベーター制御盤]
次に、エレベーター制御盤15の内部構成を説明する。
図2は、一実施形態に係るエレベーター制御盤15の内部構成例を示すブロック図である。エレベーター制御盤15は、エレベーター制御装置20とエレベーター異常診断装置30を備える。
(エレベーター制御装置)
エレベーター制御装置20は、入力インターフェース21、加速度データ変換部22、及び位置データ変換部23を備える。
入力インターフェース21は、荷重検出装置4及びロータリーエンコーダー14の出力信号を取り込み、それぞれの出力信号を加速度データ変換部22及び位置データ変換部23へ入力する。
加速度データ変換部22は、入力インターフェース21に取り込まれた荷重検出装置4の出力信号を、エレベーター異常診断装置30において利用する加速度データに変換する。また、加速度データ変換部22は、上記と同様に、ロータリーエンコーダー14の出力信号を加速度データに変換する。本明細書において、荷重検出装置4の出力信号に基づいて生成された加速度データを「荷重検出装置4の加速度データ」と表現することがある。同様に、ロータリーエンコーダー14の出力信号に基づいて生成された加速度データを「ロータリーエンコーダー14の加速度データ」と表現することがある。
位置データ変換部23は、入力インターフェース21に取り込まれたロータリーエンコーダー14の出力信号を、エレベーター異常診断装置30において利用する位置データに変換する。位置データは、乗りかご1の位置データと釣合い錘8の位置データの2種類が作成される。本明細書において、ロータリーエンコーダー14の出力信号に基づいて生成された位置データを「ロータリーエンコーダー14の位置データ」と表現することがある。
(エレベーター異常診断装置)
エレベーター異常診断装置30は、据付け異常診断部31と運転指令部32を備える。
据付け異常診断部31(診断部の一例)は、エレベーター制御装置20から乗りかご1が定常走行における加速度データと位置データを取り込み、ガイドレールの据付け異常を診断する処理(以下「据付け異常診断処理」と表記する。)を実行する。据付け異常診断部31は、通常運転時において乗りかご1が走行するごとに、後述する図7〜図9のフローチャートに従い据付け異常診断処理を行う。
据付け異常診断部31は、かご側ガイドレール異常カウンタ31aと、釣合い錘側ガイドレール異常カウンタ31bを備える。かご側ガイドレール異常カウンタ31a及び釣合い錘側ガイドレール異常カウンタ31bは、それぞれのガイドレールにおいてガイドレール間寸法や曲がり等の異常が検出された場合に、前回走行時において異常が検出された異常部位の位置と、今回走行時において異常が検出された異常部位の位置とが一致するとき、当該異常部位の位置で異常が検出された回数をカウントする。
据付け異常診断部31は、ガイドレール据付け異常と判断した場合には、管制センター40に異常信号を送信し、作業員にガイドレールの異常を通知する。作業員は、管制センター40に通知されたガイドレールの異常を確認して現場へ出動し、乗りかご1のかご上機器17に保守端末16を接続する。そして、作業員は、保守端末16にエレベーター異常診断装置30の据付け異常診断の結果を取り込み、保守端末16に表示される異常発生個所表示画面80(後述する図11)でガイドレール据付け異常個所を確認し、是正作業を行う。
運転指令部32は、据付け異常診断部31の据付け異常診断の結果に基づいて、エレベーター制御装置20に運転指令を出力し、エレベーター100の運転を制御する。
[各装置のハードウェア構成]
次に、各装置のハードウェア構成について説明する。ここでは、保守端末16、エレベーター異常診断装置30及び管制センター40が備える計算装置のハードウェア構成例を説明する。
図3は、計算装置50のハードウェア構成例を示すブロック図である。各装置の機能や使用目的に合わせて各ブロックは取捨選択される。計算装置50として、例えばパーソナルコンピュータを用いることができる。
計算装置50は、CPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53、表示装置54、入力装置55、不揮発性ストレージ56、及び通信インターフェース57を備える。計算装置50内の各ブロックは、システムバスを介して相互にデータの送受信が可能に接続されている。
CPU51、ROM52、及びRAM53は制御部を構成する。この制御部は、エレベーター異常診断装置30の各ブロックの動作を制御するコンピューターの一例として用いられる。CPU51は、本実施形態に係る各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM52から読み出してRAM53にロードし、実行する。RAM53には、CPU51の演算処理の途中で発生した変数やパラメータ等が一時的に書き込まれ、CPU51によって適宜読み出される。演算処理装置としてCPU51を用いているが、MPU(Micro Processing Unit)等の他のプロセッサでもよい。
表示装置54は、例えば、表示灯や液晶ディスプレイモニタであり、計算装置50で行われる処理の結果等を表示する。管制センター40では、ガイドレール据付け異常についての検出結果が表示装置54に表示される。判定結果の出力は、不図示のスピーカによる音声出力でもよい。入力装置55には、例えば、マウスやタッチパネル等のポインティングデバイス、キーボード、ボタンスイッチ、操作スイッチなどが用いられ、ユーザーが所定の操作入力、指示を行うことが可能である。なお、エレベーター異常診断装置30において、表示装置54及び入力装置55を不要としてもよい。
不揮発性ストレージ56は、記録媒体の一例であり、OS(Operating System)等のプログラム、プログラムを実行する際に使用するパラメータや、プログラムを実行して得られたデータなどを保存することが可能である。不揮発性ストレージ56に、CPU51が実行するプログラムを記憶させてもよい。不揮発性ストレージ56としては、半導体メモリやハードディスク、SSD(Solid State Drive)、磁気や光を利用する記録媒体等が用いられる。なお、プログラムは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線又は無線の伝送媒体を介して提供されてもよい。
通信インターフェース57には、例えばNIC(Network Interface Card)やモデム等が用いられ、端子が接続されたLANやインターネット等の通信ネットワーク又は専用線等を介して、外部装置との間で各種のデータを送受信することが可能に構成されている。
[ガイドレール据付け異常発生時のエレベーターの速度特性]
次に、ガイドレール据付け異常発生時のエレベーターの速度特定について説明する。
図4は、ガイドレール据付け異常が発生した場合におけるエレベーター100(乗りかご1)の走行時の速度特性の一例を示している。図中、縦軸はエレベーター100の速度データすなわち乗りかご1の走行速度[m/min]、横軸は時間[s]を表す。乗りかご1は走行を開始すると、一定時間加速した後に一定の速度で走行する定常走行に移行し、目的階に近づくと減速する。
図4において、例えば、地震で釣合い錘側ガイドレール9a,9bのいずれかの継ぎ目に段差が生じた状態で乗りかご1が定常走行した場合、段差部分で釣合い錘側ガイド装置10a,10bが釣合い錘側ガイドレール9a,9bに引っ掛かり、上下横方向に異常振動が発生する。そのため、図中に破線の丸枠60で示すように、乗りかご1の走行速度に変化(速度変動異常)が発生する。ガイドレール間寸法等、ガイドレールの据付けが異常の場合、この速度変化は、乗りかご1の定常走行中に継続的(周期的)には発生せず、ある特定の個所で発生する。
[かご側ガイドレールの据付け異常発生時の加速度データ及び位置データ]
図5は、かご側ガイドレール5a,5bの据付け異常発生時の加速度データ及び位置データの一例を示している。
図5の上段は、かご側ガイドレール5a,5bの据付け異常発生時における荷重検出装置4の出力信号から算出した加速度データ[m/s]を示す。また、図5の中段は、ロータリーエンコーダー14の出力信号から算出した加速度データ[m/s]を示し、同下段は、ロータリーエンコーダー14の出力信号から算出した乗りかご1の位置データ(走行位置)[mm]を示す。それぞれの横軸には時間[s]が示されている。以下、かご側ガイドレール5a,5bの据付け異常発生時の加速度データの状態について、図1、図5を用いて説明する。
図5において、例えば、地震によりかご側ガイドレール5a,5bのいずれかの継ぎ目に段差が生じたとする。この状態において、乗りかご1が最下階からUP運転(上昇)し、かご側ガイドレール5a,5b上の段差を通過する場合、乗りかご枠2に取り付けられたかご側ガイド装置6a,6bがかご側ガイドレール5a,5b上の段差に引っ掛かる。これにより、乗りかご枠2に取り付けられた荷重検出装置4に上下横方向に振動が発生し、荷重検出装置4の加速度データは破線で示した丸枠61の如く変化し、その変動量が判定閾値Thを超える。例えば、変動量の判定閾値Thは、定常走行時の加速度に対して+0.2[m/s]及び−0.2[m/s]のようにその範囲が設定される。判定閾値Thは、物理量に限らず、百分率(%)や検出値に対する比率でもよい。
このように、荷重検出装置4の加速度データによる異常振動の検出は、かご側ガイドレール5a,5bの段差のように乗りかご枠2に直接振動が伝わる場合に有効である。例えば、ガイドレールの据付け異常以外の乗りかご1の異常振動としては、綱車11の偏摩耗や主ロープ7の素線断線、乗りかご1に乗車している乗客の暴れなどが考えられる。これらの異常振動は、防振ゴム3や主ロープ7などの構成機器を経由することで減衰し、ガイドレールの据付け異常の振動と比較して十分に小さいと考えられるため、据付け異常の振動と区別することが可能である。したがって、荷重検出装置4の加速度データからガイドレールの据付け異常を推定できる。
一方、ロータリーエンコーダー14の加速度データは、乗りかご枠2の振動が主ロープ7を介して伝わることで変動する。この変動は、かご側ガイドレール5a,5bの据付け段差の大きさによって変わり、ロータリーエンコーダー14の加速度データが荷重検出装置4の加速度データと共に判定閾値Thを超える場合もある。しかし、荷重検出装置4から得られた加速度データが異常データとなっているため(図5上段)、かご側ガイドレール5a,5bの据付け異常と判断できる。
図5の下段に示すように、かご側ガイドレール5a,5bの据付け異常が発生した部位は、異常が発生した時点t1の走行位置データに基づいて最下階(目盛り0mm)から約2300mmの位置と特定される。
以上のとおり、本実施形態に係るエレベーター異常診断システムでは、エレベーター異常診断装置30は、作業員が使用する保守端末16に該当ガイドレールの据付け異常を通知し、保守端末16は、据付け異常が検出されたかご側ガイドレール5a,5b(第1のガイドレール)又は釣合い錘側ガイドレール9a,9b(第2のガイドレール)に関する情報(ガイドレール異常状況82、詳細情報83a,84a)を表示するように構成されている。
これにより、乗りかご1上に新たに検出器を設置する必要もなく、保守端末16の異常発生個所表示画面80に据付け異常が検出されたガイドレールに関する情報が表示されるため、作業員は事前に据付け異常が検出されたガイドレールを把握できる。
また、本実施形態に係るエレベーター異常診断システムでは、エレベーター異常診断装置30の診断部は、荷重検出装置4の出力信号から算出した加速度、又はロータリーエンコーダー14の出力信号から算出した加速度から据付け異常が検出された該当ガイドレール(かご側ガイドレール5a,5b又は釣合い錘側ガイドレール9a,9b)上の異常部位の位置を算出し、据付け異常が検出された該当ガイドレール上の異常部位の位置(詳細情報83a,84a)を保守端末16に送信し、保守端末16は、据付け異常が検出された該当ガイドレール上の異常部位の位置(詳細情報83a,84a)を表示するように構成されている。
これにより、異常発生個所表示画面80に該当ガイドレールの異常状態に応じて作業員に具体的な点検箇所が表示されるため、作業員が異常個所を探す作業がなくなり、保守作業の効率化が図れる。
[釣合い錘側ガイドレールの据付け異常発生時の加速度データ及び位置データ]
図6は、釣合い錘側ガイドレール9a,9bの据付け異常発生時の加速度データ及び位置データの一例を示している。
図6の上段は、釣合い錘側ガイドレール9a,9bの据付け異常発生時における荷重検出装置4の出力信号から算出した加速度データ[m/s]を示す。また、図6の中段は、ロータリーエンコーダー14の出力信号から算出した加速度データ[m/s]を示し、同下段は、ロータリーエンコーダー14の出力信号から算出した釣合い錘8の位置データ(走行位置)[mm]を示す。それぞれの横軸には時間[s]が示されている。釣合い錘側ガイドレール9a,9bの据付け異常発生時の加速度データの状態について、図1、図6を用いて説明する。
図6の上段において、釣合い錘側ガイドレール9a,9bのいずれかに異常があった場合の荷重検出装置4の加速度データは、綱車11などのエレベーター構成機器で異常振動が減衰するため大きな変化はない。一方で、釣合い錘側ガイドレール9a,9bに据付け異常(段差等)が生じた状態で乗りかご1を最下階からUP運転した場合、釣合い錘8が段差位置を通過する際に、釣合い錘側ガイド装置10a,10bが釣合い錘側ガイドレール9a,9bの段差に引っ掛かり、釣合い錘8が振動する。この釣合い錘8の振動が主ロープ7を介してロータリーエンコーダー14に伝達し、ロータリーエンコーダー14の加速度データに変化が生じる。この変化量が大きい場合、加速度データは判定閾値Thを超えて異常となる。
図6の下段に示すように、釣合い錘側ガイドレール9a,9bの据付け異常が発生した部位は、異常が発生した時点t2の走行位置データから最下階(目盛り0mm)から約2300mmの位置と特定される。なお、図5及び図6の例では、据付け異常が発生した位置が共に最下階から約2300mmと同じであるが、かご側ガイドレール5a,5bと釣合い錘側ガイドレール9a,9bは別体であるため、異常位置が同じであることに特に意味はない。
このように、ガイドレールの据付け異常の診断において、荷重検出装置4の加速度データにのみ、又は荷重検出装置4とロータリーエンコーダー14の双方の加速度データに異常が生じた場合は、かご側ガイドレール5a,5bの据付け異常と判断できる。一方、荷重検出装置4の加速度データに異常がなくロータリーエンコーダー14の加速度データにのみ異常が生じた場合は、釣合い錘側ガイドレール9a,9bの据付け異常と判断できる。
[ガイドレール据付け異常を検出する処理]
次に、前述した2種類の加速度データの変動を利用したガイドレール据付け異常を検出する処理の手順について説明する。
図7〜図10はそれぞれ、主に据付け異常診断部31によるガイドレール据付け異常を検出する処理の手順例を示したフローチャート(1)〜(4)である。図7及び図8は、主に乗りかご1がUP方向(上方向)へ運転時の処理手順であり、図9及び図10は、主に乗りかご1がDN方向(下方向)へ運転時の処理手順である。以下、据付け異常診断部31による処理手順を、図1、図2、及び図7〜図10を用いて説明する。
まず、エレベーター制御装置20は、エレベーター100(乗りかご1)の走行開始を検出し、運転方向がUP方向か否かを判定する(S1)。運転方向がUP方向ではない場合(S1のNo)、処理ステップがステップS2へ遷移する。エレベーター制御装置20(CPU51)は、乗りかご1の走行を制御するため、走行開始や走行方向の情報を常に把握している。また、乗りかご1の走行開始及び運転方向は、荷重検出装置4又はロータリーエンコーダー14の加速度データからも判断可能である。
次いで、エレベーター制御装置20は、運転方向がDN方向か否かを判定し(S2)、DN方向への運転であれば(S2のYes)、図9のステップS19へ遷移し(結合子B)、DN方向への運転ではない場合(S2のNo)、本フローチャートの処理を終了する。なお、ステップS19(図9)〜S32(図10)の処理は、これから説明するステップS3〜S16の処理と同じであるため説明を省略する。
ステップS1において乗りかご1のUP方向への走行開始を検出したら(S1のYes)、荷重検出装置4及びロータリーエンコーダー14の出力信号が定期的に、エレベーター制御装置20の入力インターフェース21に取り込まれる。そして、加速度データ変換部22及び位置データ変換部23はそれぞれ、入力された各出力信号から加速度データと位置データの作成を開始する(S3)。エレベーター異常診断装置30は、加速度データ変換部22及び位置データ変換部23から加速度データと位置データを取得する。
次いで、据付け異常診断部31は、定常走行中に荷重検出装置4の加速度データ変動量のみ又は、荷重検出装置4の加速度データ変動量とロータリーエンコーダー14の加速度データ変動量が共に判定閾値Thを超えたか否かを判定する(S4)。加速度データ変動量が判定閾値Thを超えている場合(S4のYes)、据付け異常診断部31は、かご側ガイドレール5a,5bに異常ありと判断する。据付け異常診断部31は、加速度データが判定閾値Thを超えた時点における乗りかご1のかご側ガイドレール5a,5b上の走行位置(以下「かご側ガイドレール閾値超え位置」)を、据付け異常診断部31の内部メモリに記憶する(S5)。あるいは、当該走行位置の情報をRAM53に記憶してもよい。
ガイドレールに据付け異常が発生していた場合、加速度データは継続的に異常を検出せず、走行ごとにある特定の位置で異常データとなる。このことから、据付け異常診断部31は、前回走行時の閾値超え位置と今回走行時の閾値超え位置のデータを比較し、両者が一致するか否かによりかご側ガイドレール5a,5bの据付け異常を判断する(S6)。
仮に、荷重検出装置4の出力信号から算出した加速度データ、又はロータリーエンコーダー14の出力信号から算出した加速度データに周期的な変動がある場合には、据付け異常診断部31は、巻上機の異常(例えば綱車11の偏摩耗)と診断する。このように、荷重検出装置4又はロータリーエンコーダー14の出力信号に基づいて、ガイドレール以外の異常を検出することもできる。
次いで、前回走行時の閾値超え位置と今回走行時の閾値超え位置が一致する場合(S6のYes)、据付け異常診断部31は、かご側ガイドレール5a,5bの閾値超え回数を数えるかご側ガイドレール異常カウンタをカウントアップする(S7)。閾値超え回数は、ガイドレールの閾値超え位置ごとにカウントされる。
次いで、据付け異常診断部31は、かご側ガイドレール異常カウンタのカウント値が任意に定められた判定閾値(例えば2回)を超えたか否かを判定する(S8)。そして、据付け異常診断部31は、当該カウント値が判定閾値を超えている場合には(S8のYes)、かご側ガイドレールに異常があることを示すかご側ガイドレール異常フラグをオンさせる(S9)。かご側ガイドレール異常フラグの情報は、例えば据付け異常診断部31の内部メモリ又はRAM53に記憶されている。
そして、ステップS9の処理が終了した場合、荷重検出装置4の加速度データ変動量が判定閾値以下の場合(S4のNo)、前回走行時と今回走行時の閾値超え位置が一致しない場合(S6のNo)、又は、カウント値が判定閾値以下の場合(S8のNo)、据付け異常診断部31は、図8のステップS10に遷移する(結合子A)。
次に、据付け異常診断部31は、定常走行中にロータリーエンコーダー14の加速度データ変動量が判定閾値Thを超えたか否かを判定する(S10)。加速度データ変動量が判定閾値Thを超えている場合(S10のYes)、据付け異常診断部31は、釣合い錘側ガイドレール9a,9bに異常ありと判断する。
次いで、据付け異常診断部31は、加速度データが判定閾値Thを超えた時点における釣合い錘8の釣合い錘側ガイドレール9a,9b上の走行位置(以下「釣合い錘側ガイドレール閾値超え位置」)を、据付け異常診断部31の内部メモリに記憶する(S11)。あるいは、当該走行位置の情報をRAM53に記憶してもよい。
次いで、据付け異常診断部31は、前回走行時の閾値超え位置と今回走行時の閾値超え位置のデータを比較し、両者が一致するか否かにより釣合い錘側ガイドレール9a,9bの据付け異常を判断する(S12)。
次いで、前回走行時の閾値超え位置と今回走行時の閾値超え位置が一致する場合(S12のYes)、据付け異常診断部31は、釣合い錘側ガイドレール9a,9bの閾値超え回数を数える釣合い錘側ガイドレール異常カウンタをカウントアップする(S13)。
次いで、据付け異常診断部31は、釣合い錘側ガイドレール異常カウンタのカウント値が判定閾値(例えば2回)を超えたか否かを判定する(S14)。そして、据付け異常診断部31は、当該カウント値が判定閾値を超えている場合には(S14のYes)、釣合い錘側ガイドレール異常フラグをオンさせる(S15)。釣合い錘側ガイドレール異常フラグの情報は、例えば据付け異常診断部31の内部メモリ又はRAM53に記憶されている。
そして、ステップS15の処理が終了した場合、荷重検出装置4の加速度データ変動量が判定閾値以下の場合(S10のNo)、前回走行時と今回走行時の閾値超え位置が一致しない場合(S12のNo)、又は、カウント値が判定閾値以下の場合(S14のNo)、据付け異常診断部31は、ステップS16に遷移する。
次いで、据付け異常診断部31は、エレベーター100が停止したか否かを判定し(S16)、エレベーター100が停止していない場合には(S16のNo)、図7のステップS3(結合子C)に遷移して荷重検出装置4及びロータリーエンコーダー14の出力信号を取り込み、一連の異常検出処理を継続する。一方、エレベーター100が停止した場合には(S16のYes)、据付け異常診断部31は、荷重検出装置4及びロータリーエンコーダー14の出力信号の取り込みを終了する(計測完了)。
次いで、据付け異常診断部31は、かご側ガイドレール異常フラグ又は釣合い錘側ガイドレール異常フラグのいずれかがオンしているかをチェックする(S17)。そして、どちらかのガイドレール異常フラグがオンしていた場合(S17のYes)、据付け異常診断部31は、ガイドレールに据付け異常があることを示す異常信号を管制センター40に送信する(S18)。
据付け異常診断部31は、ステップS18において異常信号を送信後、又は、いずれのガイドレール異常フラグもオフであった場合(S17のNo)、本フローチャートの処理を終了する。
一方、エレベーター制御装置20は、ステップS2において乗りかご1がDN方向への運転であれば(S2のYes)、ステップS19(図9)〜ステップS32(図10)の処理を適宜実行する。そして、ステップS32においてエレベーター100が停止していない場合には(S32のNo)、図9のステップS19(結合子F)に遷移する。
一方、ステップS32においてエレベーター100が停止した場合には(S32のYes)、図8のステップS17(結合子D)に遷移する。そして、据付け異常診断部31は、かご側ガイドレール異常フラグ又は釣合い錘側ガイドレール異常フラグのどちらかがオンしていた場合(S17のYes)、管制センター40に異常信号を送信する(S18)。
[異常発生個所表示画面]
次に、保守端末16に表示される異常発生個所表示画面について説明する。
図11は、保守端末16に表示される異常発生個所表示画面80の一例を示す。
異常発生時、作業員は保守端末16をかご上機器17に接続し、表示装置54に異常発生個所表示画面80を表示する。作業員は、異常発生個所表示画面80を操作及び確認することによって、ガイドレールのどの位置に据付け異常が発生しているかを確認することができる。以下、保守端末16における異常発生個所表示画面80の表示内容について説明する。
異常発生個所表示画面80には、データ読出しボタン81、ガイドレール異常状況82、かご側ガイドレール異常位置83、釣合い錘側ガイドレール異常位置84が表示される。
データ読出しボタン81は、エレベーター異常診断装置30から、異常発生個所表示画面80に表示するデータを読み出す機能が割り当てられたアイコンである。保守端末16のCPU51は、データ読出しボタン81が操作されたことを検知すると、エレベーター異常診断装置30から異常発生個所表示画面80に表示する各種データを読み出す。
ガイドレール異常状況82は、例えば異常発生個所表示画面80の左側半分に表示される。ガイドレール異常状況82には、各ガイドレールの異常状況が分かるように、エレベーター100の概略図が描かれている。概略図は、乗りかご1、かご側ガイドレール5a,5b、釣合い錘8、及び釣合い錘側ガイドレール9a,9bが簡略的に描かれている。
ガイドレール異常状況82において、異常が発生したガイドレールを色付きで表示する。例えば、据付け異常があるガイドレールを赤色、正常なガイドレールを白色などで表示する。
異常発生個所表示画面80の右側上部には、かご側ガイドレール異常位置83が表示される。かご側ガイドレール異常位置83には、異常位置の詳細情報83aと、異常位置への運転を指示するアイコン(運転実行ボタン83b)が含まれる。異常位置は、ガイドレール上の据付け異常が検出された部位の、昇降路101内における位置である。
運転実行ボタン83bは、該当ガイドレール上の異常部位の位置まで乗りかご1を移動させる指令(運転実行指令)を出力する機能が割り当てられた操作部の一例である。CPU51は、運転実行ボタン83bが操作されたことを検知すると、エレベーター制御装置20に対して運転実行指令を出力する。エレベーター制御装置20は、運転実行指令に基づいて、乗りかご1を該当ガイドレール上の異常部位の位置まで移動させる制御を行う。
また、異常発生個所表示画面80の右側下部には、釣合い錘側ガイドレール異常位置84が表示される。釣合い錘側ガイドレール異常位置84には、右側上部のかご側ガイドレールの場合と同様に、異常位置の詳細情報84aと、異常位置への運転を指示dするアイコン(運転実行ボタン84b)が含まれる。
各ガイドレールの異常位置の詳細情報83a,84aは、表形式になっており、表示項目として「階床」、異常発生時の「運転方向」、判定結果を示す「判定」、異常部位の「位置(mm)」、「確認」を含む。「判定」では、異常発生個所の該当階床を正常(異常なし)であれば“〇”、異常であれば“×”を表示する。「位置(mm)」では、異常発生個所の最下階からの高さの詳細位置を表示する。「確認」では、作業員が保守作業時に入力するチェックボックスを表示する。詳細情報83a,84aでは、異常なしの階床については表示色を灰色にするなどして、非活性状態を表示する。
図11の例では、ガイドレール異常状況82におけるエレベーター概略図より、かご側ガイドレール5a,5bに異常が発生していることが確認できる。そして、かご側ガイドレール異常位置83の詳細情報83aに、UP運転中に建築構造物の2階(階床“02”)に該当する高さ2300mmの位置に異常が発生していることが示されている。2階以外の表示(下から2番目の行以外)と釣合い錘側ガイドレール異常位置84の表示は、異常個所がないため、灰色(非活性状態)となる。
このように、保守作業時には、保守端末16にガイドレール異常個所を表示し、自動運転で乗りかご1を異常個所まで移動できるため、作業員が異常個所を探す作業が無くなり作業効率の改善が見込める。
図12は、保守運転実施中に保守端末16に表示される異常発生個所表示画面80Aの一例を示す。以下、保守端末16における保守運転実施中の異常発生個所表示画面80Aの表示内容について、図11及び図12を用いて説明する。
図12に示した異常発生個所表示画面80Aが異常発生個所表示画面80(図11)と異なる点は、注意メッセージ85が表示されることである。異常発生個所表示画面80Aにおいて、作業員は保守運転を実行する場合、かご側ガイドレール異常位置83内の詳細情報83aの階床“02”(下から2番目の行)のチェックボックスにチェックマークを入れ、運転実行ボタン83bを押下する。すると図12に示すように、異常発生個所表示画面80Aの中央に「保守運転中(異常検出位置へ移動中) しばらくお待ちください。」の注意メッセージ85が表示される。
この表示と並行して保守運転が自動的に開始され、エレベーター制御装置20は、乗りかご1を該当ガードレールの異常が検出された位置まで移動する。すなわち、運転実行ボタン83bが押下されたことを検知したエレベーター異常診断装置30が、エレベーター制御装置20に運転指令を出力する。作業員は、乗りかご1の上面(天井裏)に載って作業を行う。よって、作業員が作業しやすいように、エレベーター制御装置20は、運転指令に基づいて乗りかご1を該当ガイドレール上の異常部位よりも所定距離だけ下方に移動させる。ガイドレールの異常部位の位置が2階とすれば、乗りかご1は2階(通常運転時の停止目標位置)よりも所定距離だけ下方に停止する。
このとき、保守端末16に対する操作を不可能に設定すれば、保守運転中に作業員が保守端末16に対して不規則な操作をすることを防止できる。
[作業員の作業及び保守端末の動作]
図13は、ガイドレール据付け異常個所の保守作業における作業員の作業(左側)及び保守端末16の動作(右側)を示すフローチャートである。以下、図13の処理手順について、図5、図11、及び図12を用いて説明する。
まず、作業員は、保守端末16をかご上機器17に接続して入力装置55により所定の操作を行い(S41)、ガイドレール異常位置を確認するための異常発生個所表示画面80を開く(S42)。この時点では、表示装置54には、実質的にデータ読出しボタン81だけが表示される。
次いで、作業員が、異常発生個所表示画面80のデータ読出しボタン81を押下する(S43)。保守端末16(CPU51)は、データ読出しボタン81に対する入力の有無を判定し(S51)、データ読出しボタン81の入力があった場合(S51のYes)、保守端末16は、いずれかのガイドレール異常フラグがオン状態かどうかを判定する(S52)。そして、いずれかのガイドレール異常フラグがオン状態である場合には(S52のYes)、保守端末16は、エレベーター異常診断装置30からガイドレールの据付け異常に関するデータを取得する(S53)。
上記ステップS51においてデータ読出しボタン81の入力がない場合(S51のNo)、又は、ステップS52においていずれのガイドレール異常フラグもオフである場合には(S52のNo)、本フローチャートの処理を終了する。
ステップS53の処理後、保守端末16は、据付け異常に関するデータに基づいて異常発生個所表示画面80にガイドレール異常状況82(例えば図11)を表示する(S54)。異常が検出されたガイドレールは、ガイドレール異常状況82に赤色で表示される。例えば、かご側ガイドレール5a,5bに異常が発生している場合には、図11に示すように、異常発生個所表示画面80のガイドレール異常状況82のかご側ガイドレール5a,5bを赤色表示(図11では斜線)に切り替えられる。
また、保守端末16は、ガイドレール異常位置83,84の詳細情報83a,84aに、加速度データが判定閾値Thを超えた時点における該当ガイドレール上の位置(閾値超え位置)を表示する(S55)。この閾値超え位置は、かご側ガイドレール異常位置、又は釣合い錘側ガイドレールの異常位置である。例えば、図11に示すように、異常発生個所表示画面80のかご側ガイドレール異常位置83の詳細情報83aにおいて、「運転方向」に異常検出時の“UP方向”、「判定」の該当箇所(階床“02”)に“×”を表示し、且つ「位置(mm)」の該当箇所に“2300”を表示する。
ステップS43の後、作業員は異常発生個所表示画面80を確認し(S44)、ガイドレール異常位置83,84の詳細情報83a,84aに異常発生箇所の情報が表示されると、作業員は、項目「確認」の該当箇所のチェックボックスにチェックマークを入れる(S45)。保守端末16は、チェックボックスへの入力の有無を監視しており(S56)、チェックボックスへの入力を検知すると(S56のYes)、該当するガイドレールの運転実行ボタン(例えば運転実行ボタン83b)を活性化する(S57)。これにより、運転実行ボタンが押下可能となる。
作業員は、保守作業を実施するにあたり運転実行ボタンを押下する(S46)。保守端末16は、運転実行ボタンに対する操作の有無を監視しており(S58)、運転実行ボタンの押下を検知すると(S58のYes)、エレベーター制御装置20に対し保守運転指令を出し、該当ガイドレールの異常発生個所まで乗りかご1を移動させる。また、乗りかご1が保守運転モードで移動中は、安全確保のため保守端末16では画面等に対する操作を不可に設定する(S59)。
ステップS60は、乗りかご1がガイドレール異常位置へ移動している状態を示している。上記ステップS56においてチェックボックスへの入力がない場合(S56のNo)、又は、ステップS58において運転実行ボタンが押下されなかった場合には(S58のNo)、保守端末16の動作を終了する。
次いで、保守端末16は、乗りかご1がガイドレール異常位置への移動を完了後に、保守端末16の操作を可能とし(S61)、本フローチャートの処理を終了する。作業員は、乗りかご1がガイドレール異常位置へ移動した後、該当ガイドレールの保守作業(是正作業)を開始する(S47)。
以上のとおり、本実施形態に係るエレベーター異常診断システムは、主ロープ7が巻きかけられた巻上機(綱車11、モーター13)と、主ロープ7の一端部に連結され、一対の第1のガイドレール(かご側ガイドレール5a,5b)に案内されて昇降する乗りかご1と、主ロープ7の他端部に連結され、一対の第2のガイドレール(釣合い錘側ガイドレール9a,9b)に案内されて昇降する釣合い錘8と、乗りかご1にかかる荷重を計測する荷重検出装置4と、巻上機を駆動するモーター13の軸部に設置されて磁極位置を検出するロータリーエンコーダー14と、荷重検出装置4とロータリーエンコーダー14の出力信号に基づいて乗りかご1の走行を制御するエレベーター制御装置20と、エレベーター異常診断装置30と、を備えたものである。
上記エレベーター異常診断装置30は、乗りかご1の定常走行時に、荷重検出装置4の出力信号から算出した加速度の変動量と、ロータリーエンコーダー14の出力信号から算出した加速度の変動量とに基づいて、第1のガイドレール及び第2のガイドレールのそれぞれの据付け異常の有無を診断する診断部(据付け異常診断部31)、を備える。
上記構成によれば、本実施形態に係るエレベーター異常診断システムは、新たな検出器を設置せずに、エレベーターのガイドレール(かご側ガイドレール5a,5b、釣合い錘側ガイドレール9a,9b)の異常を診断することができる。
また、既存の荷重検出装置4とロータリーエンコーダー14の出力信号の変動を、ガイドレールの据付け異常の診断に応用することで、新たな検出器の設置費用(物品費、作業費)がなくなり、コスト低減が可能となる。
また、以上のとおり、診断部(据付け異常診断部31)は、少なくとも荷重検出装置4の出力信号から算出した加速度の変動量が閾値(判定閾値Th)を超えた場合に、第1のガイドレール(かご側ガイドレール5a,5b)の据付け異常を検出するように構成されている。
上記構成によれば、荷重検出装置4の出力信号から算出した加速度の変動量を据付け異常の診断に利用することで、かご側ガイドレール5a,5bの段差のように乗りかご枠2に直接振動が伝わる異常とその他の振動による異常を区別し、かご側ガイドレール5a,5bの据付け異常を検出することが可能である。
また、以上のとおり、診断部(据付け異常診断部31)は、荷重検出装置4の出力信号から算出した加速度の変動量が閾値(判定閾値Th)以下であり、且つロータリーエンコーダー14の出力信号から算出した加速度の変動量が閾値(判定閾値Th)を超えた場合に、第2のガイドレール(釣合い錘側ガイドレール9a,9b)の据付け異常を検出するように構成されている。
上記構成によれば、荷重検出装置4及びロータリーエンコーダー14の両方の出力信号から算出した加速度の変動量を据付け異常の診断に利用することで、ロータリーエンコーダー14の出力信号単独の場合よりも、より確実にロータリーエンコーダー14の据付け異常を検出することができる。
また、以上のとおり、診断部(据付け異常診断部31)は、前回走行時において据付け異常が検出されたガイドレール上の異常部位の位置と、今回走行時において据付け異常が検出された該当ガイドレール上の異常部位の位置とが一致する場合(S6,S12のYes)、ガイドレール上の異常部位の位置において異常が検出された回数が閾値を超えたか否かを判定し(S8,S14)、異常が検出された回数が閾値を超えた場合に、該当ガイドレールの異常を外部へ出力(異常フラグオン)する(S18)ように構成されている。
上記構成により、診断部は、今回検出した異常部位の位置を過去の異常履歴と比較することで、ガイドレールの据付け異常をより正確に診断することができる。
さらに、本発明は上述した一実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した一実施形態は本発明を分かりやすく説明するためにエレベーター異常診断装置の構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成要素を備えるものに限定されない。また、一実施形態の構成の一部について、他の構成要素の追加、置換、削除をすることも可能である。
また、図7〜図10、図13に示すフローチャートにおいて、処理結果に影響を及ぼさない範囲で、複数の処理を並列的に実行したり、処理順序を変更したりしてもよい。
また、上記の各構成、機能、処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。ハードウェアとして、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などを用いてもよい。
1…乗りかご、 2…乗りかご枠、 3…防振ゴム、 4…荷重検出装置、 5a,5b…かご側ガイドレール、 6a,6b…側ガイド装置、 7…主ロープ、 8…釣合い錘、 9a,9b…釣合い錘側ガイドレール、 10a,10b…釣合い錘側ガイド装置、 11…綱車、 12…反らせ車、 13…モーター、 14…ロータリーエンコーダー、 15…エレベーター制御盤、 16…保守端末、 17…かご上機器、 20…エレベーター制御装置、 21…入力インターフェース、 22…加速度データ変換部、 23…位置データ変換部、 30…エレベーター異常診断装置、 31…据付け異常診断部、 32…運転指令部、 40…管制センター、 50…計算装置、 51…CPU、 54…表示装置、 55…入力装置、 80,80A…異常発生個所表示画面、 100…エレベーター、 101…昇降路

Claims (11)

  1. 主ロープが巻きかけられた巻上機と、前記主ロープの一端部に連結され、一対の第1のガイドレールに案内されて昇降する乗りかごと、前記主ロープの他端部に連結され、一対の第2のガイドレールに案内されて昇降する釣合い錘と、前記乗りかごにかかる荷重を計測する荷重検出装置と、前記巻上機のモーターの軸部に設置されて磁極位置を検出するロータリーエンコーダーと、前記荷重検出装置と前記ロータリーエンコーダーの出力信号に基づいて前記乗りかごの走行を制御するエレベーター制御装置と、エレベーター異常診断装置と、を備えたエレベーター異常診断システムであって、
    前記エレベーター異常診断装置は、前記乗りかごの定常走行時に、前記荷重検出装置の出力信号から算出した加速度の変動量と、前記ロータリーエンコーダーの出力信号から算出した加速度の変動量とに基づいて、前記第1のガイドレール及び前記第2のガイドレールのそれぞれの据付け異常の有無を診断する診断部、を備える
    エレベーター異常診断システム。
  2. 前記診断部は、少なくとも前記荷重検出装置の出力信号から算出した加速度の変動量が閾値を超えた場合に、前記第1のガイドレールの据付け異常を検出する
    請求項1に記載のエレベーター異常診断システム。
  3. 前記診断部は、前記荷重検出装置の出力信号から算出した加速度の変動量が閾値以下であり、且つ前記ロータリーエンコーダーの出力信号から算出した加速度の変動量が前記閾値を超えた場合に、前記第2のガイドレールの据付け異常を検出する
    請求項1に記載のエレベーター異常診断システム。
  4. 前記エレベーター異常診断装置は、作業員が使用する保守端末に該当ガイドレールの据付け異常を通知し、
    前記保守端末は、前記据付け異常が検出された前記第1のガイドレール又は前記第2のガイドレールに関する情報を表示する
    請求項2又は3に記載のエレベーター異常診断システム。
  5. 前記診断部は、前記荷重検出装置の出力信号から算出した加速度、又は前記ロータリーエンコーダーの出力信号から算出した加速度から前記据付け異常が検出された該当ガイドレール上の異常部位の位置を算出し、
    前記エレベーター異常診断装置は、前記据付け異常が検出された該当ガイドレール上の異常部位の位置を前記保守端末に送信し、
    前記保守端末は、前記据付け異常が検出された該当ガイドレール上の異常部位の位置を表示する
    請求項4に記載のエレベーター異常診断システム。
  6. 前記保守端末は、該当ガイドレール上の異常部位の位置まで前記乗りかごを移動させる指令を出力する機能が割り当てられた操作部を表示し、前記操作部が操作されたことを検知すると前記エレベーター制御装置に対して前記指令を出力し、
    前記エレベーター制御装置は、前記指令に基づいて、前記乗りかごを該当ガイドレール上の異常部位の位置まで移動させる制御を行う
    請求項5に記載のエレベーター異常診断システム。
  7. 前記エレベーター制御装置は、前記指令に基づいて、前記乗りかごを該当ガイドレール上の異常部位よりも所定距離だけ下方に移動させる
    請求項6に記載のエレベーター異常診断システム。
  8. 前記診断部は、前回走行時において前記据付け異常が検出されたガイドレール上の異常部位の位置と、今回走行時において前記据付け異常が検出された該当ガイドレール上の異常部位の位置とが一致する場合、前記ガイドレール上の異常部位の位置において異常が検出された回数が閾値を超えたか否かを判定し、前記異常が検出された回数が閾値を超えた場合に、該当ガイドレールの異常を外部へ出力する
    請求項2又は3に記載のエレベーター異常診断システム。
  9. 前記診断部は、前記荷重検出装置の出力信号から算出した加速度、又は前記ロータリーエンコーダーの出力信号から算出した加速度に周期的な変動がある場合には、前記巻上機の異常と診断する
    請求項1に記載のエレベーター異常診断システム。
  10. 主ロープが巻きかけられた巻上機と、前記主ロープの一端部に連結され、一対の第1のガイドレールに案内されて昇降する乗りかごと、前記主ロープの他端部に連結され、一対の第2のガイドレールに案内されて昇降する釣合い錘と、前記乗りかごにかかる荷重を計測する荷重検出装置と、前記巻上機のモーターの軸部に設置されて磁極位置を検出するロータリーエンコーダーと、前記荷重検出装置と前記ロータリーエンコーダーの出力信号に基づいて前記乗りかごの走行を制御するエレベーター制御装置と、を備えたエレベーターに用いられるエレベーター異常診断装置であって、
    前記荷重検出装置の出力信号から算出した加速度の変動量と、前記ロータリーエンコーダーの出力信号から算出した加速度の変動量とに基づいて、前記第1のガイドレール及び前記第2のガイドレールのそれぞれの据付け異常の有無を診断する診断部、を備える
    エレベーター異常診断装置。
  11. 主ロープが巻きかけられた巻上機と、前記主ロープの一端部に連結され、一対の第1のガイドレールに案内されて昇降する乗りかごと、前記主ロープの他端部に連結され、一対の第2のガイドレールに案内されて昇降する釣合い錘と、前記乗りかごにかかる荷重を計測する荷重検出装置と、前記巻上機のモーターの軸部に設置されて磁極位置を検出するロータリーエンコーダーと、前記荷重検出装置と前記ロータリーエンコーダーの出力信号に基づいて前記乗りかごの走行を制御するエレベーター制御装置と、を備えたエレベーターにおけるエレベーター異常診断方法であって、
    前記荷重検出装置の出力信号から加速度の変動量を算出する処理と、
    前記ロータリーエンコーダーの出力信号から加速度の変動量を算出する処理と、
    前記荷重検出装置と前記ロータリーエンコーダーの出力信号から算出した各加速度の変動量に基づいて、前記第1のガイドレール及び前記第2のガイドレールのそれぞれの据付け異常の有無を診断する処理と、を有する
    エレベーター異常診断方法。
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