JP2007168937A - エレベータの異常検出装置 - Google Patents

エレベータの異常検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007168937A
JP2007168937A JP2005365539A JP2005365539A JP2007168937A JP 2007168937 A JP2007168937 A JP 2007168937A JP 2005365539 A JP2005365539 A JP 2005365539A JP 2005365539 A JP2005365539 A JP 2005365539A JP 2007168937 A JP2007168937 A JP 2007168937A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
elevator
car
feature point
detection device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005365539A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4849395B2 (ja
Inventor
Daiki Fukui
大樹 福井
Seiji Watanabe
誠治 渡辺
Takashi Yumura
敬 湯村
Hideki Nishiyama
秀樹 西山
Hideki Shiozaki
秀樹 塩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Building Solutions Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd filed Critical Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd
Priority to JP2005365539A priority Critical patent/JP4849395B2/ja
Publication of JP2007168937A publication Critical patent/JP2007168937A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4849395B2 publication Critical patent/JP4849395B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)

Abstract

【課題】エレベータの異常をより確実に検出することができ、また安価にすることができるエレベータの異常検出装置を得る。
【解決手段】異常検出装置10は、巻上機トルクパターンと判定基準パターンとを比較することにより、エレベータの異常の有無を検出する。異常検出装置10は、判定基準パターンを更新するために、最上階及び最下階の一方から他方へかご2を移動させる更新運転を定期的に行い、巻上機トルクパターンの特徴を示す複数の点を所定の特徴点として特定する定期更新部11と、各特徴点を記憶する特徴点記憶部12と、特徴点記憶部12に記憶された各特徴点の線形補間を行うことにより推定パターンを求め、求めた推定パターンに基づいて、更新後の判定基準パターンを生成する演算部13と、点検運転時に、判定基準パターンによってエレベータの異常の有無を検出する異常検出部14とを有している。
【選択図】図1

Description

この発明は、エレベータの異常の有無を検出するためのエレベータ異常検出装置に関するものである。
従来、かごの振動を定期的に測定し、過去の最大・最小振動レベルから、現時点の振動レベルが異常かどうかを判定するエレベータ異常検出装置が提案されている。過去に測定した振動レベルは、メモリに保存される(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−59645号公報
しかし、特許文献1に示されたエレベータ異常検出装置では、エレベータの経年変化によって振動レベルが変化するので、異常の判定基準が明確でなく、誤検出の発生が多くなるおそれがある。また、過去の振動データを保存するためのメモリを確保する必要があるので、高価な装置となってしまう。
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、エレベータの異常をより確実に検出することができ、また安価にすることができるエレベータの異常検出装置を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータの異常検出装置は、かごの移動に伴って動作するエレベータ機器の動作に応じて発生する信号パターンと、判定基準パターンとを比較することにより、エレベータの異常の有無を検出するエレベータの異常検出装置であって、判定基準パターンを更新するために、最上階及び最下階の一方から他方へかごを移動させる更新運転を定期的に行い、かごの移動行程についての信号パターンの中から、信号パターンの特徴を示す複数の点を所定の特徴点として特定する定期更新部、各特徴点を記憶する特徴点記憶部、及び特徴点記憶部に記憶された各特徴点の補間を行うことにより推定パターンを求め、求めた推定パターンに基づいて、更新後の判定基準パターンを生成する演算部を備えている。
この発明に係るエレベータの異常検出装置では、判定基準パターンを更新するために、最上階及び最下階の一方から他方へのかごを移動させる更新運転を定期的に行い、かごの移動行程についての巻上機トルクパターンの中から、巻上機トルクパターンの特徴を示す複数の点を所定の特徴点として特定し、各特徴点を特徴点記憶部に記憶した後、各特徴点の補間を行って推定パターンを演算部により求めるようになっているので、判定基準パターンを更新するときに特徴点記憶部に記憶されるデータ量を少なくすることができるとともに、演算部による演算負荷も少なくすることができる。従って、エレベータの異常の有無の検出を安価な異常検出装置で行うことができる。また、据え付け精度に伴う巻上機のトルク変動に対応した判定基準パターンの設定を行うことができ、エレベータの固体差に対する対応も行うことができる。さらに、判定基準パターンの更新により、エレベータの経年変化や個体差等に対して、適切な判定基準パターンを設定することができ、エレベータの異常をより確実に検出することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による異常検出装置が設けられたエレベータを示す構成図である。図において、昇降路1内には、かご2及び釣合おもり3が昇降可能に設けられている。昇降路1の上部には、かご2及び釣合おもり3を昇降させるための巻上機(エレベータ機器)4と、そらせ車5とが設けられている。
巻上機4は、モータを含む巻上機本体6と、巻上機本体6により回転される駆動シーブ7とを有している。駆動シーブ7及びそらせ車5には、かご2及び釣合おもり3を吊り下げる複数本の主索8が巻き掛けられている。かご2及び釣合おもり3は、駆動シーブ7の回転により昇降路1内を昇降される。
巻上機本体6のモータには、駆動シーブ7の回転トルクに応じたトルク電流が流れるようになっている。モータに流れるトルク電流は、駆動シーブ7の回転トルクを検出するためのトルク検出装置(図示せず)によって測定される。即ち、トルク検出装置からは、かご2及び釣合おもり3の移動に伴う巻上機4の動作に応じたトルク信号が発生する。
昇降路1の上部には、エレベータの運転を制御する運転制御装置9が設けられている。運転制御装置9には、エレベータの異常の有無を検出するための異常検出装置10が搭載されている。エレベータの異常の有無の検出は、巻上機4のトルク信号の値と、巻上機4のトルク信号の異常の有無の判定基準となる判定基準値とを、最上階及び最下階の一方から他方へ移動されるかご2の位置に応じて比較することにより行われる。即ち、エレベータの異常の有無の検出は、最上階及び最下階の一方から他方へかご2が移動される行程において、巻上機4からの信号パターンである巻上機トルクパターン(巻上機4のトルク信号の値をかご2の位置について連続させた波形)と、判定基準パターン(判定基準値をかご2の位置について連続させた波形)とを比較することにより行われる。
異常検出装置10は、巻上機4を点検するための点検運転と、判定基準パターンを更新するための更新運転とを行う。点検運転は、例えば地震や強風等により建物が揺れた後に行われる。また、更新運転は、定期的(例えば1ヶ月ごと)に行われる。さらに、点検運転及び更新運転は、最上階及び最下階の一方から他方へかご2を移動させることにより行われる。
異常検出装置10は、定期更新部11、特徴点記憶部12、演算部13及び異常検出部14を有している。
定期更新部11は、更新運転を定期的に行い、巻上機トルクパターンをトルク検出装置から取得する。また、定期更新部11は、取得した巻上機トルクパターンから、巻上機トルクパターンの特徴を示す複数の点を所定の特徴点として特定する。この例では、巻上機トルクパターンにおける変化量の大きい複数の点が所定の特徴点として特定される。
ここで、図2は、図1の定期更新部11によって取得される巻上機トルクパターンを示すグラフである。図において、巻上機トルクパターン15は、かご2が最上階及び最下階のそれぞれに隣接する各区間にあるときに大きく変化している。従って、この例では、最上階及び最下階のそれぞれに隣接する各区間に、各特徴点16を特定するためのかご2の位置があらかじめ3つずつ設定されている。即ち、定期更新部11は、更新運転によって、6つの特徴点16を特定する。
特徴点記憶部12は、更新運転によって定期更新部11が特定した各特徴点16を記憶する。更新運転が行われたときには、特徴点記憶部12に記憶されるデータが、すでに記憶されている各特徴点から、更新運転によって検出された新たな各特徴点に書き換えられる。即ち、特徴点記憶部12に記憶される各特徴点16は、最新の特徴点とされる。
演算部13は、特徴点記憶部12に記憶された各特徴点16に基づいて、判定基準パターンを生成する。即ち、演算部13は、特徴点記憶部12に記憶された各特徴点16の線形補間を行うことにより推定パターンを求め、求めた推定パターンに基づいて、判定基準パターンを生成する。
定期更新部11は、演算部13によって生成された判定基準パターンを新たな判定基準パターンとして設定する。即ち、定期更新部11は、演算部13からの情報に基づいて、異常検出装置10に設定する判定基準パターンを更新する。
ここで、図3は、図2の各特徴点16から算出される推定パターンを示すグラフである。図に示すように、推定パターン17は、各特徴点16間を直線で結ぶことにより求められる。即ち、推定パターン17は、更新運転時に定期更新部11によって取得された巻上機トルクパターン15の近似形となる。
また、図4は、図3の推定パターン17から生成された判定基準パターンを示すグラフである。図に示すように、判定基準パターン18は、推定パターン17に対して所定の条件を付加することにより生成される。この例では、判定基準パターン18は、推定パターン17に対して10%大きな値とされている。
図5は、図2の巻上機トルクパターン15と、更新運転によって得られた新たな巻上機トルクパターンとを示すグラフである。図に示すように、更新運転により得られた新たな巻上機トルクパターン19と、前回の更新運転により得られた巻上機トルクパターン17とは、互いに異なっている。従って、新たな巻上機トルクパターン19から特定される各特徴点20も、前回の巻上機トルクパターン17から特定される各特徴点16と異なっている。
定期更新部11は、更新運転によって新たな各特徴点20を特定する。特徴点記憶部12には、更新運転によって特定された新たな各特徴点20が記憶される。即ち、新たな更新運転によって、特徴点記憶部12に記憶されるデータの更新が行われる。
図6は、図5の新たな各特徴点20から求められた新たな推定パターンと、新たな推定パターンから生成された新たな判定基準パターンとを示すグラフである。図に示すように、演算部13による新たな推定パターン21の算出は、特徴点記憶部12に記憶された新たな各特徴点20の線形補間を行うことにより行われる。また、演算部13による新たな判定基準パターン22の生成は、新たな推定パターン21に対する所定の条件の付加により行われる。この例では、新たな判定基準パターン22は、新たな推定パターン21に対して10%大きな値とされている。
定期更新部11は、演算部13によって生成された新たな判定基準パターン22を更新後の判定基準パターンとして設定する。このとき、異常検出装置10にすでに設定されている判定基準パターン18は、定期更新部11により消去される。
異常検出部14は、点検運転が行われているときに、かご2の移動行程での巻上機トルクパターンをトルク検出装置から取得する。また、異常検出部14は、取得した巻上機トルクパターンと、すでに設定されている判定基準パターンとを比較することにより、巻上機4の異常の有無を検出する。即ち、異常検出部14は、点検運転時の巻上機トルクパターンが判定基準パターンを超えているときに、エレベータが異常であるとの判定(異常判定)を行い、点検運転時の巻上機トルクパターンが判定基準パターン以下であるときに、エレベータが正常であるとの判定(正常判定)を行う。
なお、異常検出装置10は、演算処理部(CPU)、記憶部(ROM、RAM及びハードディスク等)及び信号入出力部を持ったコンピュータにより構成されている。定期更新部11、特徴点記憶部12、演算部13及び異常検出部14の機能は、異常検出装置10のコンピュータにより実現される。
即ち、コンピュータの記憶部には、定期更新部11、特徴点記憶部12、演算部13及び異常検出部14の機能を実現するための制御プログラムが格納されている。演算処理部は、制御プログラムに基づいて、異常検出装置10の機能に関する演算処理を実行する。
図7は、図4の判定基準パターン18及び判定基準値が一定とされた判定基準パターンのそれぞれによってエレベータの異常を検出するときの比較を説明するためのグラフであり、図7(a)は、かご2が中間階にあるときにエレベータの異常が発生したときのグラフ、図7(b)は、かご2が最上階付近にあるときにエレベータの異常が発生したときのグラフである。図に示すように、判定基準パターン18は、定期的に更新されて巻上機トルクパターンの経年変化等に対応しているので、一定値の判定基準パターン23よりも低い値に設定される。即ち、判定基準パターン18と巻上機トルクパターン15との差は、一定値の判定基準パターン23と巻上機トルクパターン15との差よりも小さくなっている。
従って、かご2が中間階にあるときの巻上機トルクパターンの異常24は、一定値の判定基準パターン23よりも早期に判定基準パターン18により検出される(図7(a))。また、最上階や最下階の付近等のように、巻上機トルクパターン15の変化量の大きい部分で巻上機トルクパターンの異常25が発生したときには、一定値の判定基準パターン23による異常の検出が不可能となることがあるが、判定基準パターン18によれば、異常の検出がより確実になる(図7(b))。
次に、更新運転時の動作について説明する。ここでは、異常検出装置10に判定基準パターン18(図4)がすでに設定されているときの更新運転時の動作を説明する。図8は、図1のエレベータの更新運転時の動作を説明するためのフローチャートである。図に示すように、更新運転が開始されると、異常検出装置10の制御により、最上階及び最下階の一方から他方へかご2が低速で移動される(S1)。このとき、駆動シーブ7の回転トルクがトルク検出装置により継続的に検出され、更新運転時の巻上機トルクパターン19(図5)が定期更新部11により取得される(S2)。
この後、巻上機トルクパターン19に基づいて、各特徴点20が定期更新部11により特定される(S3)。この後、特定された各特徴点20が特徴点記憶部12に記憶される(S4)。このとき、特徴点記憶部12にすでに記憶されている各特徴点16のデータは消去される。これにより、特徴点記憶部12に記憶されるデータの更新が行われる。
この後、特徴点記憶部12に記憶された各特徴点20に基づいて、新たな判定基準パターン22が演算部13により生成される(S5)。
この後、演算部13により生成された新たな判定基準パターン22は、定期更新部11により、更新後の判定基準パターン22として異常検出装置10に更新設定される(S6)。
次に、点検運転時の動作について説明する。ここでは、異常検出装置10に判定基準パターン22(図6)が設定されている状態での点検運転時の動作を説明する。図9は、図1のエレベータの点検運転時の動作を説明するためのフローチャートである。図に示すように、点検運転が開始されると、異常検出装置10の制御により、最上階及び最下階の一方から他方へかご2が低速で移動される(S11)。このとき、駆動シーブ7の回転トルクがトルク検出装置により継続的に検出される。これにより、点検運転時の巻上機トルクパターンが異常検出部14によって取得される(S12)。
この後、点検運転時の巻上機トルクパターンと、すでに設定されている判定基準パターン22とに基づいて、巻上機4の異常の有無の検出が異常検出部14により行われる。即ち、点検運転時の巻上機トルクパターンが判定基準パターン22を超えているときには異常判定が異常検出部14により行われ、点検運転時の巻上機トルクパターンが判定基準パターン22以下であるときには正常判定が異常検出部14により行われる(S13)。
この後、異常判定が異常検出部14により行われた場合には、かご2が緊急停止される(S14)。また、正常判定が異常検出部14により行われた場合には、点検運転後、エレベータの運転が通常運転とされる(S15)。
このようなエレベータの異常点検装置では、判定基準パターンを更新するために、最上階及び最下階の一方から他方へのかご2を移動させる更新運転を定期的に行い、かご2の移動行程についての巻上機トルクパターンの中から、巻上機トルクパターンの特徴を示す複数の点を所定の特徴点として特定し、各特徴点を特徴点記憶部12に記憶した後、各特徴点の線形補間を行って推定パターンを演算部13により求めるようになっているので、判定基準パターンを更新するときに特徴点記憶部12に記憶されるデータ量を少なくすることができるとともに、演算部13による演算負荷も少なくすることができる。従って、巻上機4の異常の有無の検出を安価な異常検出装置10で行うことができる。また、据え付け精度に伴う巻上機4のトルク変動に対応した判定基準パターンの設定を行うことができ、エレベータの固体差に対する対応も行うことができる。さらに、判定基準パターンの更新により、エレベータの経年変化や個体差等に対して、適切な判定基準パターンを設定することができ、様々な巻上機4の異常をより確実に検出することができる。
また、巻上機4のトルク信号の異常の有無を検出するので、巻上機4自体の異常だけでなく、例えば昇降路1内での主索8の引っ掛かり等の異常も簡単な構成でかつ容易に検出することができる。
また、巻上機トルクパターンの変化量の大きい部分における複数の点を所定の特徴点として特定するので、推定パターンの再現精度の向上を図ることができる。
なお、上記の例では、演算部13による判定基準パターンの生成は、更新運転時に行われるようになっているが、更新運転時には各特徴点を特徴点記憶部12に記憶させるにとどめておき、点検運転時に判定基準パターンを演算部13により生成させながら、異常検出部14によってエレベータの異常の有無を検出するようにしてもよい。
また、上記の例では、所定の特徴点は、巻上機トルクパターンの変化量の大きい部分における複数の点とされているが、かご2の移動速度が一定となる区間における巻上機トルクパターンの複数の点を所定の特徴点としてもよい。かご2が加減速する区間では、巻上機4のトルク変動が大きいので、特徴点の数を多くする必要があるが、巻上機4のトルク変動の小さいかご2の定速区間では、特徴点の数を少なくしても推定パターンの再現精度の低下は小さい。従って、特徴点の数を少なくすることができる。また、点検運転時には、かご2の速度が低速であるので、巻上機4の異常の有無の検出の精度の低下も小さく抑えることができる。
また、巻上機トルクパターンにおける値を検出する検出点を、かご2の移動方向について等間隔に設け、検出した複数の値のうち、最大値及び最小値となる各点を所定の特徴点として特定してもよい。即ち、巻上機トルクパターンの特徴を示す複数の点は、かご2の移動方向について等間隔に設けられた位置で検出される巻上機トルクパターンの値のうち、最大値及び最小値となる各点としてもよい。また、巻上機トルクパターンにおいて、変化量の大きい複数の点と、最大値及び最小値となる各点との両方を所定の特徴点として設定してもよい。このようにすると、推定パターンの再現精度の向上を図ることができる。
また、上記の例では、1回の更新運転により、判定基準パターンが更新されるようになっているが、かご2が上昇する上昇運転と、かご2が下降する下降運転とを個別に行い、上昇運転及び下降運転のそれぞれについての個別の判定基準パターンを演算部13によって生成するようにしてもよい。この場合、点検運転においても、個別の判定基準パターンに対応させて、かご2を上昇させる上昇運転と、かご2を下降させる下降運転とが個別に行われる。これにより、かご2の上昇時と下降時とについて、エレベータの異常の有無を個別に検出することができ、検出精度の向上を図ることができる。
また、更新運転において、かご2の移動速度が互いに異なる第1速度運転及び第2速度運転を個別に行い、第1速度運転及び第2速度運転のそれぞれについての個別の判定基準パターンを演算部13によって生成するようにしてもよい。この場合、点検運転においても、個別の判定基準パターンに対応させて、互いに異なる速度でかご2を移動させる第1速度運転及び第2速度運転が個別に行われる。このようにしても、かご2の速度が互いに異なる場合について、エレベータの異常の有無を個別に検出することができ、検出精度の向上を図ることができる。
また、上記の例では、巻上機4のトルク信号の異常の有無を検出することにより、エレベータの異常の有無を検出するようになっているが、かご2の位置及び速度を検出するためのエンコーダ(エレベータ機器)からの検出信号の異常の有無を検出するようにしてもよい。
この場合、エンコーダは、かご2の移動に伴って回転される調速機シーブを有する調速機に搭載される。また、エンコーダは、調速機シーブの回転を検出することにより、かご2の移動に応じた信号を発生する。さらに、エレベータの異常の有無の検出は、最上階及び最下階の一方から他方へかご2が移動される行程について、エンコーダの信号パターン(エンコーダからの検出信号の値をかご2の位置について連続させた波形)と、エンコーダについての判定基準パターン(判定基準値をかご2の位置について連続させた波形)とを比較することにより行われる。
図10は、図1の定期更新部11によって取得されるエンコーダの信号パターンを示すグラフである。図において、エンコーダの信号パターン26は、かご2が最上階及び最下階のそれぞれに隣接する各区間にあるときに大きく変化している。従って、この例では、最上階及び最下階のそれぞれに隣接する各区間に、各特徴点27を特定するためのかご2の位置があらかじめ3つずつ設定されている。即ち、定期更新部11は、更新運転によって、6つの特徴点27を特定する。
図11は、図10の各特徴点27から算出される推定パターンを示すグラフである。図に示すように、推定パターン28は、各特徴点27間を直線で結ぶことにより求められる。即ち、推定パターン28は、更新運転時に定期更新部11によって取得されたエンコーダの信号パターン26の近似形となる。
図12は、図11の推定パターン28から生成される判定基準パターンを示すグラフである。図に示すように、演算部13は、エンコーダについての判定基準パターンを生成するときには、推定パターン28に基づいて、推定パターン28よりも大きな値とされた上限判定基準パターン29と、推定パターン28よりも小さな値とされた下限判定基準パターン30とを生成する。この例では、上限判定基準パターン29は推定パターン28に対して10%大きな値とされ、下限判定基準パターン30は、推定パターン28に対して10%小さな値とされている。
このように、エンコーダの異常の有無を検出するようにしても、上記と同様の効果を奏する。
実施の形態2.
図13は、この発明の実施の形態2による異常検出装置が設けられたエレベータを示す構成図である。図において、異常検出装置10は、定期更新部11、特徴点記憶部12、比較部31、演算部13及び異常検出部14を有している。定期更新部11、特徴点記憶部12、演算部13及び異常検出部14の機能は、実施の形態と同様である。
比較部31は、更新運転による巻上機トルクパターンの検出により特徴点記憶部12に新たに記憶する所定の特徴点と、特徴点記憶部12にすでに記憶されている所定の特徴点とを比較する。
異常検出装置10は、更新運転時に、比較部31からの情報に基づいて、エレベータの異常の有無を検出する。即ち、異常検出装置10は、更新運転による新たな所定の特徴点と、すでに記憶されている所定の特徴点との差が所定の基準値よりも大きいときに、エレベータの異常を検出し、各所定の特徴点の差が所定の基準値以下であるときに、エレベータが正常であることを検出する。
所定の基準値は、判定基準パターンの値よりも小さく、かつ推定パターンの値よりも大きい値とされる。また、所定の基準値は、誤検出を防止するために、エレベータの経年変化や個体差等により発生する変動幅よりも大きな値とされる。この例では、判定基準パターンの値が推定パターンの値に対して10%大きな値とされ、推定パターンの値に対して5%大きな値を所定の基準値としている。他の構成は実施の形態1と同様である。
このようなエレベータの異常検出装置では、更新運転により特徴点記憶部12に新たに記憶する所定の特徴点と、特徴点記憶部12にすでに記憶されている所定の特徴点とが比較部31により比較され、比較部31からの情報に基づいて、エレベータの異常の有無が検出されるので、点検運転では検出することができない小さな異常を更新運転時に検出することができる。
なお、各上記実施の形態では、1回の更新運転により判定基準パターンの更新を行うようになっているが、複数回の更新運転を行うようにしてもよい。このようにすれば、更新後の判定基準パターンの信頼性を向上させることができる。
この発明の実施の形態1による異常検出装置が設けられたエレベータを示す構成図である。 図1の定期更新部によって取得される巻上機トルクパターンを示すグラフである。 図2の各特徴点から算出される推定パターンを示すグラフである。 図3の推定パターンから生成された判定基準パターンを示すグラフである。 図2の巻上機トルクパターンと、更新運転によって得られた新たな巻上機トルクパターンとを示すグラフである。 図5の新たな各特徴点から求められた新たな推定パターンと、新たな推定パターンから生成された新たな判定基準パターンとを示すグラフである。 図4の判定基準パターン及び固定値の判定基準パターンのそれぞれによってエレベータの異常を検出するときの比較を説明するためのグラフであり、図7(a)は、かごが中間階にあるときにエレベータの異常が発生したときのグラフ、図7(b)は、かごが最上階付近にあるときにエレベータの異常が発生したときのグラフである。 図1のエレベータの更新運転時の動作を説明するためのフローチャートである。 図1のエレベータの点検運転時の動作を説明するためのフローチャートである。 図1の定期更新部によって取得されるエンコーダの信号パターンを示すグラフである。 図10の各特徴点から算出される推定パターンを示すグラフである。 図11の推定パターンから生成される判定基準パターンを示すグラフである。 この発明の実施の形態2による異常検出装置が設けられたエレベータを示す構成図である。
符号の説明
2 かご、4 巻上機、11 定期更新部、12 特徴点記憶部、13 演算部、14 異常検出部、15,19 巻上機トルクパターン(信号パターン)、16,20,27 特徴点、17,21,28 推定パターン、18,22,29,30 判定基準パターン、26 エンコーダの信号パターン、31 比較部。

Claims (9)

  1. かごの移動に伴って動作するエレベータ機器の動作に応じて発生する信号パターンと、判定基準パターンとを比較することにより、エレベータの異常の有無を検出するエレベータの異常検出装置であって、
    上記判定基準パターンを更新するために、最上階及び最下階の一方から他方へかごを移動させる更新運転を定期的に行い、上記かごの移動行程についての上記信号パターンの中から、上記信号パターンの特徴を示す複数の点を所定の特徴点として特定する定期更新部、
    各上記特徴点を記憶する特徴点記憶部、及び
    上記特徴点記憶部に記憶された各上記特徴点の補間を行うことにより推定パターンを求め、求めた推定パターンに基づいて、更新後の上記判定基準パターンを生成する演算部
    を備えていることを特徴とするエレベータの異常検出装置。
  2. 上記更新運転による上記信号パターンの検出により上記特徴点記憶部に新たに記憶する上記所定の特徴点と、上記特徴点記憶部にすでに記憶されている上記所定の特徴点とを比較する比較部をさらに備え、
    新たな上記所定の特徴点と、すでに記憶されている上記所定の特徴点との差が所定の基準値よりも大きいときに、上記エレベータの異常を検出することを特徴とする請求項1に記載のエレベータの異常検出装置。
  3. 上記エレベータ機器は、巻上機であり、
    上記定期更新部は、上記かごを移動させるときの上記巻上機のトルク信号を上記信号パターンとして取得するようになっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータの異常検出装置。
  4. 上記エレベータ機器は、エンコーダであり、
    上記定期更新部は、上記かごが移動するときの上記エンコーダからの信号を上記信号パターンとして取得するようになっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータの異常検出装置。
  5. 上記信号パターンの特徴を示す複数の点は、上記信号パターンの変化量の大きい部分における複数の点であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のエレベータの異常検出装置。
  6. 上記信号パターンの特徴を示す複数の点は、上記かごの移動速度が一定となる区間における上記信号パターンの複数の点であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のエレベータの異常検出装置。
  7. 上記信号パターンの特徴を示す複数の点は、上記かごの移動方向について等間隔に設けられた位置で検出される上記信号パターンの値のうち、最大値及び最小値となる各点であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のエレベータの異常検出装置。
  8. 上記更新運転では、上記かごが上昇する上昇運転と、上記かごが下降する下降運転とが個別に行われるようになっており、
    上記上昇運転及び上記下降運転のそれぞれについての個別の上記判定基準パターンが上記演算部によって生成されることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のエレベータの異常検出装置。
  9. 上記更新運転では、上記かごの移動速度が互いに異なる第1速度運転及び第2速度運転が個別に行われるようになっており、
    上記第1速度運転及び上記第2速度運転のそれぞれについての個別の上記判定基準パターンが上記演算部によって生成されることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のエレベータの異常検出装置。
JP2005365539A 2005-12-19 2005-12-19 エレベータの異常検出装置 Active JP4849395B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005365539A JP4849395B2 (ja) 2005-12-19 2005-12-19 エレベータの異常検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005365539A JP4849395B2 (ja) 2005-12-19 2005-12-19 エレベータの異常検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007168937A true JP2007168937A (ja) 2007-07-05
JP4849395B2 JP4849395B2 (ja) 2012-01-11

Family

ID=38296031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005365539A Active JP4849395B2 (ja) 2005-12-19 2005-12-19 エレベータの異常検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4849395B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009126686A (ja) * 2007-11-27 2009-06-11 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd エレベータの制御装置及び制御方法、並びに既設エレベータの改修方法
JP2011011861A (ja) * 2009-07-01 2011-01-20 Hitachi Ltd エレベーターのかごロック異常検出方法
JP2014227233A (ja) * 2013-05-20 2014-12-08 株式会社日立製作所 安全装置付きエレベータ
WO2019003310A1 (ja) * 2017-06-27 2019-01-03 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 異常検出装置
US11845632B2 (en) 2017-11-13 2023-12-19 Its Co., Ltd. Method of predictively maintaining elevator driving unit

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05186153A (ja) * 1992-01-14 1993-07-27 Hitachi Building Syst Eng & Service Co Ltd エレベーターの診断運転装置
JPH07228444A (ja) * 1994-02-15 1995-08-29 Hitachi Ltd エレベーターの監視装置及び制御装置
JPH0977406A (ja) * 1995-09-18 1997-03-25 Hitachi Building Syst Co Ltd エレベーターの乗り心地評価装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05186153A (ja) * 1992-01-14 1993-07-27 Hitachi Building Syst Eng & Service Co Ltd エレベーターの診断運転装置
JPH07228444A (ja) * 1994-02-15 1995-08-29 Hitachi Ltd エレベーターの監視装置及び制御装置
JPH0977406A (ja) * 1995-09-18 1997-03-25 Hitachi Building Syst Co Ltd エレベーターの乗り心地評価装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009126686A (ja) * 2007-11-27 2009-06-11 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd エレベータの制御装置及び制御方法、並びに既設エレベータの改修方法
JP2011011861A (ja) * 2009-07-01 2011-01-20 Hitachi Ltd エレベーターのかごロック異常検出方法
JP2014227233A (ja) * 2013-05-20 2014-12-08 株式会社日立製作所 安全装置付きエレベータ
WO2019003310A1 (ja) * 2017-06-27 2019-01-03 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 異常検出装置
JPWO2019003310A1 (ja) * 2017-06-27 2019-11-14 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 異常検出装置
US11845632B2 (en) 2017-11-13 2023-12-19 Its Co., Ltd. Method of predictively maintaining elevator driving unit

Also Published As

Publication number Publication date
JP4849395B2 (ja) 2012-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6049902B2 (ja) エレベータ診断装置
JP4588773B2 (ja) エレベータの異常検出装置
CN111108054B (zh) 断裂检测装置
JP4849397B2 (ja) エレベータの異常検出装置
JP4994633B2 (ja) エレベータの自動点検装置
JP4849395B2 (ja) エレベータの異常検出装置
JP2009215057A (ja) エレベータの強制減速制御システム
JP5289574B2 (ja) エレベータ制御装置
JP4828215B2 (ja) エレベータ制御装置
JP2006321642A (ja) エレベーターのかご内荷重検出装置
JP2019099324A (ja) エレベーター用制御装置
JP4844165B2 (ja) エレベータの異常検出装置
KR20190007471A (ko) 엘리베이터의 제어 장치 및 제어 방법
JP4864436B2 (ja) エレベータの制御装置
JP6648668B2 (ja) エレベータ装置
WO2011089691A1 (ja) エレベーター装置
CN112469656B (zh) 电梯装置
JP2015124033A (ja) エレベータ装置及びその乗りかご内荷重検出方法
JP2021046304A (ja) エレベーター異常診断システム、エレベーター異常診断装置及びエレベーター異常診断方法
JP7239026B1 (ja) エレベータ装置
JPWO2016084161A1 (ja) エレベータの制御装置
JP2016069112A (ja) エレベーター装置およびエレベーター装置の地震時仮復旧運転装置
JP4530738B2 (ja) エレベータ
JP5431281B2 (ja) エレベータの懸架手段異常位置検出装置
JP2017206363A (ja) エレベータのロープ揺れ検出装置およびエレベータのロープ揺れ抑制制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070727

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111011

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111011

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4849395

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141028

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250