JP2021045908A - インクジェットプリンター - Google Patents

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daisuke Hiruma
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Abstract

【課題】漏れた液体がインクジェットプリンターの外に流出するという不具合を抑制すること。【解決手段】インクジェットプリンター1は、メディアMに液体を液滴として吐出可能な液体吐出ヘッド26,27と、液体吐出ヘッド26,27から吐出される液体を受け容れ可能なフラッシングユニット6と、重力方向において下からフラッシングユニット6を支持するフレーム7と、フレーム7に取り付けられ、フラッシングユニット6からの液体を重力方向に誘導可能な溝74,75,76,77を含む流路部材70と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェットプリンターに関する。
従来、メディアにインク(液体)を液滴として噴射(吐出)し、メディアに画像や文字を形成するヘッド(液体吐出ヘッド)を備える液体噴射装置(インクジェットプリンター)が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載のインクジェットプリンターは、液体吐出ヘッドのノズル開口から液体を強制的に吐出しヘッドを正常な状態に回復させるフラッシング部(フラッシングユニット)と、フラッシングユニットを下から支持するフレームとしての延出部と、を備えている。
特開2016−78404号公報
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェットプリンターでは、トラブルなどでフラッシングユニットから液体が漏れる場合に、フラッシングユニットから漏れた液体が延出部を伝ってインクジェットプリンターの外に流出し、インクジェットプリンターの設置場所を汚してしまうおそれがあった。
インクジェットプリンターは、メディアに液体を液滴として吐出可能な吐出部と、前記吐出部から吐出される前記液体を受け容れ可能な受容部と、重力方向において下から前記受容部を支持するフレームと、前記フレームに取り付けられ、前記受容部からの液体を前記重力方向に誘導可能な溝を含む部材と、を備えることを特徴とする。
実施形態に係るインクジェットプリンターの概要を示す断面図。 メンテナンス部の概要を示す平面図。 液体回収機構の概要を示す斜視図。 液体回収機構の構成要素である流路部材の状態を示す斜視図。 変形例1の液体回収機構の状態を示す模式図。 変形例1の液体回収機構の状態を示す他の模式図。 変形例2の液体回収機構の状態を示す模式図。
1.実施形態
1.1インクジェットプリンターの概要
図1は、実施形態に係るインクジェットプリンター1の概要を示す断面図である。図2は、メンテナンス部45の概要を示す平面図である。
最初に図1及び図2を参照し、本実施形態に係るインクジェットプリンター1の概要を説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るインクジェットプリンター1は、メディアMを支持する支持台12と、支持台12の表面に沿ってメディアMを搬送する搬送部13とを備えている。さらに、インクジェットプリンター1は、搬送部13に搬送されるメディアMに液体を吐出する印刷部14と、メディアMに付着した液体を乾燥させるための発熱部15及び送風部16とを備えている。
以降の説明では、インクジェットプリンター1の幅方向をX方向とし、インクジェットプリンター1の奥行方向をY方向とし、インクジェットプリンター1の高さ方向をZ方向とする。また、方向を示す矢印の先端側を+方向とし、方向を示す矢印の基端側を−方向とする。
後述する支持台12に支持されるメディアMの搬送方向は+Y方向と一致し、以降、搬送方向Yと称す。
支持台12は、X方向に長尺に設けられ、重力方向(+Z方向)の下方からメディアMを支持する。搬送部13は、搬送方向Yにおいて支持台12の上流側に設けられる搬送ローラー対17と、搬送方向Yにおいて支持台12の下流側に設けられる搬送ローラー対18と、を含む。搬送方向Yにおいて、搬送ローラー対17よりも上流側に案内板19が配置され、搬送ローラー対18よりも下流側に案内板20が配置されている。搬送ローラー対17,18は、メディアMを挟持しながら回転することによって、支持台12及び案内板19,20の表面に沿ってメディアMを搬送する。
印刷部14は、支持台12の上方に配置され、支持台12の表面と対向している。印刷部14(液体吐出ヘッド26,27)は、支持台12に支持されるメディアMに液体を吐出し、メディアMに文字、写真等の画像を印刷する。メディアMは、例えば用紙で構成され、供給リール21にロール状態で巻かれたロール紙Rから巻き出されることによって連続紙として搬送される。メディアMは、印刷部14により印刷された後に、巻取リール22によって再びロール状に巻き取られる。
インクジェットプリンター1は、メディアMの幅方向(X方向)に延びるガイド軸23,24を有している。印刷部14は、ガイド軸23,24に支持されるキャリッジ25を有している。キャリッジ25は、不図示の駆動源によってメディアMの幅方向に往復移動可能とされている。印刷部14は、互いに性質の異なる液体を液滴として吐出可能な第1液体吐出ヘッド26及び第2液体吐出ヘッド27を有している。第1液体吐出ヘッド26は第1液体を液滴として吐出可能に構成され、第2液体吐出ヘッド27は第1液体とは別の液体である第2液体を液滴として吐出可能に構成されている。
第1液体は、メディアMに対する第2液体の定着を促進させる処理液である。第2液体は、例えば、溶媒に水を含む水系のインクである。第1液体は、第2液体よりも先にメディアMに付着されることによって、メディアMに対する第2液体の定着を促進させる。
なお、第1液体吐出ヘッド26及び第2液体吐出ヘッド27は、本願における吐出部の一例である。
液体吐出ヘッド26,27は、支持台12と対向するようにキャリッジ25に搭載され、キャリッジ25と一緒にメディアMの幅方向に往復移動可能である。液体吐出ヘッド26,27の支持台12と対向する下面は、液体を吐出するノズル44(図2参照)が形成されるノズル形成面28,29である。液体吐出ヘッド26,27は、搬送方向Yにおいて互いに位置がずれるように配置されている。本実施形態において、第1液体吐出ヘッド26は、搬送方向Yにおいて第2液体吐出ヘッド27よりも上流側寄りに配置されている。すなわち、第1液体吐出ヘッド26は、搬送方向Yの上流側から搬送されるメディアMに対して第2液体吐出ヘッド27よりも先に液体を吐出可能に配置されている。
印刷部14は、液体吐出ヘッド26,27に供給するための第1液体及び第2液体を貯留する貯留部30を有している。印刷部14は、流路アダプター31を介して貯留部30に第1液体及び第2液体を供給する接続チューブ32を有している。貯留部30は、印刷部14が吐出する液体の種別ごとに設けられ、本実施形態では少なくとも第1液体及び第2液体に対応するように2つ以上設けられている。貯留部30は、キャリッジ25に取り付けられた保持体33により保持されている。流路アダプター31は、接続チューブ32の下流側端部と接続されている。接続チューブ32の上流側端部は、キャリッジ25に設けられた接続部34を介して供給チューブ35の下流側端部と接続されている。供給チューブ35は、キャリッジ25の移動に追従して変形可能に設けられている。
インクジェットプリンター1は、第1液体及び第2液体が収容される液体収容体(図示省略)を有している。供給チューブ35の上流側端部は、ポンプ(図示省略)を経由して液体収容体に接続される。ポンプを駆動することによって、液体収容体に収容される第1液体及び第2液体は、供給チューブ35と接続部34と接続チューブ32と流路アダプター31とを経由して、貯留部30に供給される。
発熱部15は、印刷部14を挟んで支持台12と対向するように配置されている。発熱部15は、支持台12に対応するように、X方向に長尺に設けられる。発熱部15は、発熱体36と、反射板37とを備えている。発熱体36は、例えば赤外線ヒーターで構成され、赤外線による熱を発生させる。発熱部15は、発熱体36から放射される赤外線と、反射板37で反射される輻射熱により、図1に一点鎖線の矢印で示すように支持台12に支持されるメディアMを加熱する。これにより、発熱部15は、メディアMに付着した液体の乾燥を促進させる。なお、キャリッジ25は、その上面に、発熱部15からの熱を遮断するための遮断部材38を有している。遮断部材38は、例えばステンレススチール、アルミニウム等の金属材料で構成されている。
送風部16は、支持台12に支持されるメディアMに向けて風を吹きつけるための送風ファン39を有している。送風部16は、発熱部15により気化した液体を拡散させて、液体の乾燥を促進させる。
インクジェットプリンター1は、インクジェットプリンター1が備える構成要素の駆動を統括的に制御する制御部40と操作パネル4とを備える。制御部40は、これらの構成要素の制御に用いるプログラムを記憶したメモリー(図示省略)を備え、メモリーに記憶されたプログラムを実行することによって、各種の処理を行う。
操作パネル4は、タッチパネル機構を有する液晶表示パネルであり、インクジェットプリンター1の+Y方向側(前面側)の上部に配置される。操作パネル4は、インクジェットプリンター1の動作に必要な各種条件を設定する機能と、インクジェットプリンター1の状態を表示する機能とを有する。
なお、操作パネル4は、本願における報知部の一例である。
図2に示すように、液体吐出ヘッド26,27は、X方向から見たときに互いに一部分同士が重なるようにずれて配置され、搬送方向Yから見たときに互いに重ならないようにずれて配置されている。第1液体吐出ヘッド26のノズル形成面28には、第1液体を吐出する第1ノズル群41が形成されている。第2液体吐出ヘッド27のノズル形成面29には、第2液体を吐出する第2ノズル群42が形成されている。第1ノズル群41は、X方向から見たときに、第2ノズル群42に対してずれるように配置されている。
ノズル群41,42は、複数のノズル列43により構成されている。本実施形態において、ノズル群41,42は、X方向において互いに接近して位置する2列のノズル列43が一定の間隔で配列された合計8列のノズル列43により構成されている。ノズル列43は、搬送方向Yに一定の間隔で並ぶように形成された多数個(例えば180個)のノズル44により構成されている。すなわち、ノズル列43は、搬送方向Yに延びるように構成されている。液体吐出ヘッド26,27は、図示しないアクチュエーターの駆動によって、ノズル44の開口から第1液体及び第2液体を吐出する。
インクジェットプリンター1は、支持台12に支持されるメディアMに対して液体吐出ヘッド26,27が液体を吐出可能な吐出領域PAを有している。すなわち、吐出領域PAは、液体吐出ヘッド26,27が第1液体及び第2液体のうち少なくとも一方をメディアMに吐出可能な領域である。また、吐出領域PAは、支持台12によりメディアMが支持される領域に相当する。
インクジェットプリンター1は、X方向において吐出領域PAと隣り合う位置に、メンテナンス領域MAを有している。本実施形態では、メンテナンス領域MAは吐出領域PAに対して−X方向に位置する。
メンテナンス領域MAには、液体吐出ヘッド26,27をメンテナンスするためのメンテナンス部45が設けられている。メンテナンス部45は、X方向において支持台12と隣り合うように配置され、液体吐出ヘッド26,27が対向可能に配置されている。
メンテナンス部45は、キャップユニット50と、フラッシングユニット6と、回収ボックス2とを有している。メンテナンス部45には、吐出領域PAに近い側から順にフラッシングユニット6と、回収ボックス2と、キャップユニット50とが配置されている。
フラッシングユニット6とキャップユニット50とは、フレーム7によって支持されている。さらに、フレーム7は、支持台12を支持する。
キャップユニット50は、第1液体吐出ヘッド26及び第2液体吐出ヘッド27に対してそれぞれ接触可能な第1キャップ部51及び第2キャップ部52を有している。第1キャップ部51及び第2キャップ部52は、液体吐出ヘッド26,27の配置に対応するように、搬送方向Yにおいてずれて配置されている。詳述すると、本実施形態において、第1キャップ部51と第2キャップ部52とは、X方向から見たときに互いに一部分同士が重なるようにずれて配置され、搬送方向Yから見たときに互いに重ならないようにずれて配置されている。また、第1キャップ部51は、X方向において第2キャップ部52に対して吐出領域PA側に配置され、搬送方向Yにおいて第2キャップ部52よりも所定量上流側にずらして配置されている。
キャップユニット50は、キャップ部51,52を動作させるためのモーター53を有している。キャップ部51,52は、モーター53の動力により、液体吐出ヘッド26,27と接触する接触位置と、液体吐出ヘッド26,27から離れた退避位置との間で移動可能とされている。
キャップ部51,52は、それぞれ1つの吸引用キャップ54と4つの保湿用キャップ55とを有している。吸引用キャップ54及び保湿用キャップ55は、ノズル44をキャッピング可能に構成されている。キャッピングとは、ノズル44を囲む閉空間を形成する動作である。保湿用キャップ55は、X方向で互いに接近して位置する2列のノズル列43をキャッピング可能に構成されている。すなわち、キャップ部51,52は、4つの保湿用キャップ55によって、合計8列のノズル列43を同時にキャッピング可能とされている。保湿用キャップ55は、ノズル列43をキャッピングすることによって、ノズル44内の液体を保湿する。キャップ部51,52の保湿用キャップ55が液体吐出ヘッド26,27をキャッピングする位置は、液体吐出ヘッド26,27のホームポジションとされている。
吸引用キャップ54は、吸引チューブ56を介して吸引ポンプ57と接続されている。吸引ポンプ57は、例えばチューブポンプで構成されている。吸引用キャップ54がノズル44をキャッピングした状態で吸引ポンプ57を駆動させると、吸引用キャップ54内に及ぶ負圧の作用によりノズル44から液体が吸引されて排出される。これにより、ノズル44から増粘した液体、気泡等が液体とともに排出され、ノズル44がクリーニングされる。本実施形態における吸引用キャップ54は、X方向において互いに接近して位置する2列のノズル列43ごとにクリーニングすることが可能とされている。
このように、吸引用キャップ54(キャップユニット50)は、負圧の作用により液体吐出ヘッド26,27のノズル44から排出される液体を受け入れ可能に構成されている。
フラッシングユニット6は、本願における受容部の一例であり、フラッシングにより液体吐出ヘッド26,27から吐出される液体を受け容れ可能に構成されている。フラッシングユニット6は、第1液体受け部60と、第2液体受け部65とを有している。フレーム7は、+Z方向(重力方向)において下から第1液体受け部60及び第2液体受け部65を支持する。換言すれば、フレーム7は、重力方向において下からフラッシングユニット6を支持する。
なお、フラッシングとは、液体吐出ヘッド26,27がノズル44の目詰まり等の発生を抑制するべく、印刷には寄与しない液体を吐出する動作である。
第1液体受け部60及び第2液体受け部65は、第1液体吐出ヘッド26の第1ノズル群41及び第2液体吐出ヘッド27の第2ノズル群42の配置と対応するように、搬送方向Yにおいてずれた位置に配置されている。本実施形態において、第1液体受け部60と第2液体受け部65とは、X方向から見たときに互いに一部分同士が重なるようにずれて配置され、搬送方向Yから見たときに互いに重ならないようにずれて配置されている。また、第1液体受け部60は、X方向において第2液体受け部65よりも吐出領域PA側に配置され、搬送方向Yにおいて第2液体受け部65よりも所定量上流側にずらして配置されている。
フラッシングにおいて、第1液体吐出ヘッド26から吐出される第1液体は第1液体受け部60によって受け止められ、第2液体吐出ヘッド27から吐出される第2液体は第2液体受け部65によって受け止められる。
第1液体受け部60は、第1液体吐出ヘッド26から吐出される第1液体を吸収可能なスポンジ状の第1液体吸収体62と、第1液体吸収体62が着脱可能に取り付けられる第1ホルダー63とを含む。フラッシングにより第1液体吐出ヘッド26から吐出される第1液体は、第1液体吸収体62に着弾し、第1液体吸収体62によって吸収される。その結果、第1液体受け部60において、第1液体吐出ヘッド26から吐出される第1液体の跳ね返りが抑制される。
第2液体受け部65は、第2液体吐出ヘッド27から吐出される第2液体を吸収可能なスポンジ状の第2液体吸収体67と、第2液体吸収体67が着脱可能に取り付けられる第2ホルダー68とを含む。フラッシングにより第2液体吐出ヘッド27から吐出される第2液体は、第2液体吸収体67に着弾し、第2液体吸収体67によって吸収される。その結果、第2液体受け部65において、第2液体吐出ヘッド27から吐出される第2液体の跳ね返りが抑制される。
第1液体受け部60は、搬送方向Yに延びるスリット状の第1吸引口64を有している。第2液体受け部65は、搬送方向Yに延びるスリット状の第2吸引口69を有している。吸引口64,69は、それぞれチューブ61,66を介して回収ボックス2と接続されている。
回収ボックス2は、搬送方向Yにおいて上流側となる端部に、回収ボックス2内を吸引するための吸引ファン3を有している。吸引ファン3は、回収ボックス2内から回収ボックス2外に向けて排気するように駆動される。
フラッシング時に液体吐出ヘッド26,27から第1液体及び第2液体が吐出されると、第1液体及び第2液体の霧状のミストが生じることがある。液体受け部60,65の吸引口64,69は、そうした第1液体及び第2液体のミストを吸引するための開口である。吸引ファン3を駆動させることにより、第1吸引口64は主として第1液体のミストを吸引し、第2吸引口69は主として第2液体のミストを吸引する。
回収ボックス2は、吸引口64,69から吸引された第1液体及び第2液体のミストを捕集する。
1.2液体回収機構の概要
メディアMに画像を印刷する場合、液体吐出ヘッド26,27は、吐出領域PAに配置され、メディアMに対して液体を吐出しながらメディアMの幅方向に往復移動する。液体吐出ヘッド26,27を正常な状態に回復させる場合、液体吐出ヘッド26,27は、メンテナンス領域MAに配置され、ノズル44から液体を排出するフラッシングやノズル44から液体を吸引する吸引が実施される。このように、液体吐出ヘッド26,27は、吐出領域PAにおいてメディアMの幅方向に往復移動したり、吐出領域PAとメンテナンス領域MAとの間を移動したりする。
液体を液体収容体から貯留部30に供給する供給チューブ35は、液体吐出ヘッド26,27の移動に追従して変形するので、液体吐出ヘッド26,27が移動すると、供給チューブ35に対して機械的ストレスが作用する。さらに、液体吐出ヘッド26,27が移動すると、供給チューブ35の下流側端部が接続される接続部34に対しても、機械的ストレスが作用する。
液体吐出ヘッド26,27は、メディアMの幅方向の往復移動を繰り返し、吐出領域PAとメンテナンス領域MAとの間の移動を繰り返すので、供給チューブ35及び接続部34に対して機械的ストレスが繰り返し作用する。
供給チューブ35に対して機械的ストレスが繰り返し作用すると、供給チューブ35が劣化しやすくなり、例えば、供給チューブ35が劣化によって裂け、液体が漏れるというトラブルが生じるおそれがある。接続部34に対して機械的ストレスが繰り返し作用すると、供給チューブ35と接続部34との接続が解除され、液体が漏れるというトラブルが生じるおそれがある。あるいは、インクジェットプリンター1を長期間使用すると、供給チューブ35や接続部34に経時的な劣化が生じ、供給チューブ35や接続部34から液体が漏れるトラブルが生じるおそれがある。あるいは、フラッシングにより液体吐出ヘッド26,27から吐出される液体が、フラッシングユニット6において受け入れ可能な最大量を超えると、フラッシングユニット6から液体が漏れるトラブルが生じるおそれがある。
インクジェットプリンター1は、供給チューブ35や接続部34の他に、液体が流動する他のチューブ(図示省略)や、チューブ同士を接続する他の接続部(図示省略)を有する。
例えば、インクジェットプリンター1の保守作業やインクジェットプリンター1の故障を修理する作業において、これら他のチューブや他の接続部に余分な力が作用すると、他のチューブと他の接続部との接続が解除され、液体が漏れるトラブルが生じるおそれがある。さらに、インクジェットプリンター1を長期間使用すると、他のチューブや他の接続部に経時的な劣化が生じ、他のチューブや他の接続部から液体が漏れるトラブルが生じるおそれがある。
チューブや接続部、フラッシングユニット6から液体が漏れた場合、チューブや接続部から漏れた液体は、インクジェットプリンター1の部材を汚染し、当該部材に不具合が生じるおそれがある。例えば、電装部材が液体によって汚染されると、電装部材に不具合が生じ、インクジェットプリンター1が正常に駆動しなくなる。
さらに、チューブや接続部、フラッシングユニット6から漏れた液体がインクジェットプリンター1の外に流出すると、インクジェットプリンター1の設置場所が汚染されるという不具合が生じる。
すなわち、供給チューブ35や接続部34が劣化すること、液体が流動する他のチューブ(図示省略)やチューブ同士を接続する他の接続部(図示省略)が劣化すること、フラッシングにより液体吐出ヘッド26,27から吐出される液体がフラッシングユニット6において受け入れ可能な最大量を超えること、のうち、少なくとも一つの原因によって、フラッシングユニット6から液体が漏れるトラブルが生じるおそれがある。
本実施形態に係るインクジェットプリンター1は、フラッシングユニット6において液体が漏れるというトラブルが生じた場合、フラッシングユニット6から漏れた液体を回収する液体回収機構10を有している。フラッシングユニット6から漏れた液体は、液体回収機構10によって回収されるので、フラッシングユニット6から漏れた液体に起因する不具合が抑制される。
このように、本実施形態に係るインクジェットプリンター1は、フラッシングユニット6から漏れた液体を誘導可能、及び/又は、回収可能な液体回収機構10を有し、フラッシングユニット6から漏れた液体に起因する様々な不具合が抑制される優れた構成を有しているので、以下に、その詳細を説明する。
なお、フラッシングユニット6から漏れた液体は、本願における受容部からの液体の一例であり、以降、漏れた液体と称す。
図3は、液体回収機構10の概要を示す斜視図である。図4は、液体回収機構10の構成要素である流路部材70の状態を示す斜視図である。
なお、図3では、支持台12とフラッシングユニット6とキャップユニット50とが、二点鎖線で図示されている。図4では、フレーム7が二点鎖線で図示されている。また、図4では、流路部材70のフレーム7から離間する部分に網掛けが施され、流路部材70のフレーム7に接触する部分には網掛けが施されていない。
図3に示すように、図中に実線で図示されるフレーム7は、X方向に延在する部材であり、図中に二点鎖線で図示される支持台12とフラッシングユニット6とキャップユニット50とを支持する。フレーム7は、金属材料で構成される。本実施形態では、フレーム7の構成材料はSUSである。
フレーム7は、XY平面(水平面)に対して平行な支持面8と、XZ平面(鉛直面)に対して平行なフレーム面9と、を含む。また、X方向において吐出領域PAとメンテナンス領域MAとを区画する壁面5を有する区画部材48が、フレーム7の側面に連結されている。壁面5は、YZ平面(他の鉛直面)に対して平行である。フレーム面9は支持面8に対して重力方向(+Z方向)に配置され、壁面5は支持面8に対して少なくとも重力方向と反対方向(−Z方向)に延在する。支持面8とフレーム面9と壁面5とは、互いに直交する。また、区画部材48は、フレーム7を介してフラッシングユニット6やキャップユニット50を支持することができる。
なお、区画部材48はフレーム7と一体形成されていてもよいし、別体形成されていてもよい。
本願における重力方向とは、重力(自重)によって液体が流動可能な方向である。例えば、+Z方向は、水平面に垂直で下向きの方向(鉛直方向)であり、本願における重力方向の一例である。なお、+Z方向と交差する方向であっても、自重で液体が+Z方向と交差する方向に流動可能であれば、+Z方向と交差する方向は本願における重力方向に含まれる。
以降の説明では、特別の注釈がない限り、重力方向は+Z方向を意味する。
液体回収機構10は、流路部材70と、受け皿90と、漏液センサー95とを有する。図中に二点鎖線で図示されるフラッシングユニット6と、流路部材70と、受け皿90とは重力方向において順に配置される。すなわち、流路部材70はフラッシングユニット6に対して重力方向に配置され、受け皿90は流路部材70に対して重力方向に配置される。このように、液体回収機構10は、フラッシングユニット6に対して重力方向に配置される。
なお、受け皿90は、本願における回収部の一例であり、重力方向において流路部材70の下に配置され、漏れた液体を回収可能である。
流路部材70は、漏れた液体を受け皿90に誘導する部材である。受け皿90は、流路部材70によって誘導された漏れた液体を貯留する部材である。漏液センサー95は、受け皿90のうち漏れた液体が貯留される部分における最も低い場所に取り付けられている。これにより、流路部材70によって誘導された漏れた液体は、漏液センサー95に向けて流動する。
なお、流路部材70は本願における部材の一例であり、漏液センサー95は本願における検知部の一例である。
流路部材70は、可撓性を有する樹脂フィルムで構成され、変形可能である。本実施形態では、流路部材70はルミラー(登録商標)で構成される。このように、流路部材70は樹脂材料で構成される。流路部材70の厚さは概略0.2mmである。
流路部材70を樹脂材料で構成すると、流路部材70を金属材料で構成する場合と比べて軽量化が図られる。さらに、流路部材70を樹脂材料で構成すると、流路部材70を金属材料で構成する場合と比べて、電蝕等の不具合が生じにくい。
図4に示すように、流路部材70は、壁面5に対向する部分71と、支持面8に対向する部分72と、フレーム面9に対向する部分73とを含む。流路部材70の壁面5に対向する部分71は両面テープによって壁面5に固定され、流路部材70の支持面8に対向する部分72は両面テープによって支持面8に固定されている。
漏れた液体は、支持面8と、支持面8に固定された流路部材70の部分72と、フレーム面9に固定された流路部材70の部分73とを伝って、重力方向に流動する。または、漏れた液体は、壁面5と、壁面5に固定された流路部材70の部分71と、支持面8に固定された流路部材70の部分72と、フレーム面9に固定された流路部材70の部分73とを伝って、重力方向に流動する。
流路部材70のフレーム面9に対向する部分73において、網掛けが施されていない部分は、両面テープ(図示省略)によってフレーム面9に固定され、フレーム面9に接する。流路部材70のフレーム面9に対向する部分73において、網掛けが施された部分は、両面テープによってフレーム面9に固定されず、フレーム面9から離間する。
このように、流路部材70は、両面テープによって、フレーム7に固定されている。また、流路部材70をフレーム7から遠ざかる方向に引っ張ると、流路部材70をフレーム7から取り外すことができる。
流路部材70のフレーム面9に対向する部分73において、両面テープによってフレーム面9に固定されフレーム面9に接する部分は、本願におけるフレーム面に接する第1部分の一例であり、以降、第1部分731と称す。流路部材70のフレーム面9に対向する部分73において、フレーム面9から離間する部分は、本願における第2部分の一例であり、以降、第2部分732と称す。
流路部材70のフレーム面9に対向する部分73において、流路部材70は第1部分731と第2部分732との境界で折れ曲がる。また、流路部材70のフレーム面9に接する部分が第1部分731であり、第1部分731と連なって流路部材70のフレーム面9から離間する部分が第2部分732である。第1部分731は、フレーム面9(XZ平面)に平行であり、フレーム面9に沿って配置される。第2部分732は、フレーム面9から離間し、フレーム面9に沿う方向(XZ平面と平行な方向)と異なる方向に屈曲する。
第2部分732は第1部分731と連なるとともに、重力方向において第1部分731の下に位置する。
第1部分731は、+X方向に張り出した部分と、−X方向に張り出した部分とを有する。
第1部分731の+X方向に張り出した部分には、流路部材70の+X方向の端70aを始端として、端70aから流路部材70の中央に向けて延在すると共に、端70aから離れるに従ってフレーム面9又は第1部分731を平面視して重力方向に対して傾斜する二つの溝74,75が形成されている。溝74,75は、流路部材70に形成される切り欠きである。
溝75は、溝74に対して重力方向に配置される。すなわち、第1部分731の+X方向に張り出した部分には、重力方向において順に配置される二つの溝74,75が形成されている。
なお、流路部材70の+X方向の端70aは、本願における部材の端の一例である。
溝74は、流路部材70の+X方向の端70aに配置される始端74aと、溝74が延在する延在方向において始端74aと反対側に位置する終端74cと、始端74aから終端74cまでの部分74bとを含む。始端74aと部分74bと終端74cとは、互いに連なっている。溝74が延在する延在方向と直交する直交方向において、終端74cの幅は部分74bの幅よりも大きい。ここで、直交方向は、溝74が延在する延在方向と直交する方向のうち、フレーム面9と平行な方向である。始端74a或いは始端74a近傍は、漏れた液体が溝74に誘導される際の導入部として機能する。また、部分74bは、フレーム面9又は第1部分731を平面視して重力方向に対して傾斜する傾斜面としても機能する。部分74bは、漏れた液体を受け止めることができる。
溝75は、流路部材70の+X方向の端70aに配置される始端75aと、始端75aと反対側に位置する終端75cと、始端75aから終端75cまでの部分75bとを含む。始端75aと部分75bと終端75cとは、互いに連なっている。溝75が延在する延在方向と直交する直交方向において、終端75cの幅は部分75bの幅よりも大きい。ここで、直交方向は、溝75が延在する延在方向と直交する方向のうち、フレーム面9と平行な方向である。始端75a或いは始端75a近傍は、漏れた液体が溝75に誘導される際の導入部として機能する。また、部分75bは、フレーム面9又は第1部分731を平面視して重力方向に対して傾斜する傾斜面75b1と、傾斜面75b1に対向してフレーム面9又は第1部分731を平面視して重力方向に対して傾斜する対向面75b2と、を含む。傾斜面75b1と対向面75b2とフレーム面9とが、漏れた液体を誘導可能な流路を構成する。また、部分75bは、漏れた液体が溝74に誘導される際の導入部として機能することが可能である。
溝74,75が延在する延在方向において、溝75の部分75bは溝74の部分74bよりも長い。溝74,75における部分74b,75bは、重力方向に対して傾斜し、重力方向となす角度は概略45度である。
フレーム面9を伝って重力方向に流動する漏れた液体は、最初に溝74によって受け止められ、自重によって溝74の部分74bが傾斜する方向(重力方向)に流動する。その結果、フレーム面9を伝って重力方向に流動する漏れた液体は、溝74の始端74aから溝74の終端74cに向けて流動して誘導され、溝74の終端74cに一時的に貯留される。
このように、流路部材70は、フレーム7のフレーム面9と共に漏れた液体を重力方向に誘導可能な流路を構成する溝74を有する。
さらに、フレーム面9を伝って重力方向に流動する漏れた液体のうち、溝74によって受け止められない漏れた液体は、溝74から溢れ、溝75の部分75aと溝75の部分75bとの少なくとも一方によって受け止められ、自重によって溝75の部分75bが傾斜する方向(重力方向)に流動する。その結果、フレーム面9を伝って重力方向に流動する漏れた液体は、溝75の始端75aから溝75の終端75cに向けて流動して誘導され、溝75の終端75cに一時的に貯留される。漏れた液体が始端75aから終端75cに向けて流動する際、漏れた液体に対して、重力だけでなく、傾斜面75b1と対向面75b2とフレーム面9とで構成される流路における毛細管現象による毛細管力も作用する。
このように、流路部材70は、フレーム7のフレーム面9と共に漏れた液体を重力方向に誘導可能な流路を構成する溝75を有する。
なお、傾斜面75b1から対向面75b2までの距離は、漏れた液体に対して毛細管現象が作用し過ぎない程度であれば適宜設計変更可能である。具体的には、少なくとも漏れた液体の粘度と質量を考慮して、毛細管力よりも重力の方が大きくなるように、傾斜面75b1から対向面75b2までの距離を設定すればよい。これにより、終端75cから始端75aに働く毛細管力の方が重力よりも強く働いて、終端75cに一時的に貯留できなくなることを抑制できる。
第1部分731の+X方向に張り出した部分において、フレーム面9を伝って重力方向に流動する漏れた液体は、溝74,75の部分74b,75bによって溝74,75の終端74c,75cに誘導され、溝74,75の終端74c,75cに一時的に貯留される。
さらに、溝74,75の終端74c,75cが漏れた液体で満たされると、漏れた液体は、溝74,75の終端74c,75cから溢れ出し、流路部材70の第1部分731を伝って重力方向に流動し、流路部材70の第2部分732に至る。
すなわち、フレーム面9を伝って重力方向に流動する漏れた液体は、溝74,75によって受け止められ、溝74,75によって重力方向に誘導され、溝74,75の終端74c,75cに一時的に貯留され、第1部分731の溝74,75に対して重力方向に配置される部分を伝って、流路部材70の第2部分732に誘導される。
なお、重力方向において溝75の上に設けられる溝74は、始端74aと連なって流路部材70の+X方向の端70aに向かって幅が大きくなる拡幅部74dを含む。重力方向において溝75の上に設けられる溝74が拡幅部74dを備えることで、例えばフラッシングユニット6からフレーム7を介して伝ってくる漏れた液体を、最初に拡幅部74dにて効率的に捕捉することができる。これにより、第一段階として溝74の終端74cに漏れた液体が一時的に貯留され、第二段階として終端74cから溢れた分が溝75に誘導されやすくなる。これにより、漏れた液体が流路部材70以外の予期せぬ場所に漏れ出てしまうことを抑制できる。
第1部分731の−X方向に張り出した部分には、流路部材70の−X方向の端70bを始端として、端70bから流路部材70の中央に向けて延在すると共に、端70bから離れるに従ってフレーム面9又は第1部分731を平面視して重力方向に対して傾斜する二つの溝76,77が形成されている。溝76,77は、溝74,75と同様に流路部材70に形成される切り欠きである。
溝77は、溝76に対して重力方向に配置される。すなわち、第1部分731の−X方向に張り出した部分には、重力方向において順に配置される二つの溝76,77が形成されている。
なお、流路部材70の−X方向の端70bは、本願における部材の端の一例である。
溝76は、流路部材70の−X方向の端70bに配置される始端76aと、溝76が延在する延在方向において始端76aと反対側に位置する終端76cと、始端76aから終端76cまでの部分76bとを含む。始端76aと部分76bと終端76cとは、互いに連なっている。溝76が延在する延在方向と直交する直交方向において、終端76cの幅は部分76bの幅よりも大きい。ここで、直交方向は、溝76が延在する延在方向と直交する方向のうち、フレーム面9と平行な方向である。始端76a或いは始端76a近傍は、漏れた液体が溝76に誘導される際の導入部として機能する。また、部分74bは、漏れた液体を受け止めることができる。
溝77は、流路部材70の−X方向の端70bに配置される始端77aと、始端77aと反対側に位置する終端77cと、始端77aから終端77cまでの部分77bとを含む。始端77aと部分77bと終端77cとは、互いに連なっている。溝77が延在する延在方向と直交する直交方向において、終端77cの幅は部分77bの幅よりも大きい。ここで、直交方向は、溝77が延在する延在方向と直交する方向のうち、フレーム面9と平行な方向である。始端77a或いは始端77a近傍は、漏れた液体が溝77に誘導される際の導入部として機能する。また、部分77bは、フレーム面9又は第1部分731を平面視して重力方向に対して傾斜する傾斜面77b1と、傾斜面77b1に対向してフレーム面9又は第1部分731を平面視して重力方向に対して傾斜する対向面77b2と、を含む。傾斜面77b1と対向面77b2とフレーム面9とが、漏れた液体を誘導可能な流路を構成する。また、部分77bは、漏れた液体が溝77に誘導される際の導入部として機能することが可能である。
溝76,77が延在する延在方向において、溝77の部分77bは溝76の部分76bよりも長い。溝76,77における部分76b,77bは、重力方向に対して傾斜し、重力方向となす角度は概略45度である。
フレーム面9を伝って重力方向に流動する漏れた液体は、最初に溝76によって受け止められ、自重によって溝76の部分76bが傾斜する方向(重力方向)に流動する。その結果、フレーム面9を伝って重力方向に流動する漏れた液体は、溝76の始端76aから溝76の終端76cに向けて流動して誘導され、溝76の終端76cに一時的に貯留される。
このように、流路部材70は、フレーム7のフレーム面9と共に漏れた液体を重力方向に誘導可能な流路を構成する溝76を有する。
さらに、フレーム面9を伝って重力方向に流動する漏れた液体のうち、溝76によって受け止められない漏れた液体は、溝76から溢れ、溝77の部分77aと溝77の部分75bとの少なくとも一方によって受け止められ、自重によって溝77の部分77bが傾斜する方向(重力方向)に流動する。その結果、フレーム面9を伝って重力方向に流動する漏れた液体は、溝77の始端77aから溝77の終端77cに向けて流動し、溝77の終端77cに一時的に貯留される。漏れた液体が始端77aから終端77cに向けて流動する際、漏れた液体に対して、重力だけでなく、傾斜面77b1と対向面77b2とフレーム面9とで構成される流路における毛細管現象による毛細管力も作用する。
このように、流路部材70は、フレーム7のフレーム面9と共に漏れた液体を重力方向に誘導可能な流路を構成する溝77を有する。
なお、傾斜面77b1から対向面77b2までの距離は、漏れた液体に対して毛細管現象が作用し過ぎない程度であれば適宜設計変更可能である。具体的には、少なくとも漏れた液体の粘度と質量を考慮して、毛細管力よりも重力の方が大きくなるように、傾斜面77b1から対向面77b2までの距離を設定すればよい。これにより、終端77cから始端77aに働く毛細管力の方が重力よりも強く働いて、終端77cに一時的に貯留できなくなることを抑制できる。
第1部分731の−X方向に張り出した部分において、フレーム面9を伝って重力方向に流動する漏れた液体は、溝76,77の部分76b,77bによって溝76,77の終端76c,77cに誘導され、溝76,77の終端76c,77cに一時的に貯留される。
さらに、溝76,77の終端76c,77cが漏れた液体で満たされると、漏れた液体は、溝76,77の終端76c,77cから溢れ出し、流路部材70の第1部分731を伝って重力方向に流動し、流路部材70の第2部分732に至る。
すなわち、フレーム面9を伝って重力方向に流動する漏れた液体は、溝76,77によって受け止められ、溝76,77によって重力方向に誘導され、溝76,76の終端76c,77cに一時的に貯留され、第1部分731の溝76,77に対して重力方向に配置される部分を伝って、流路部材70の第2部分732に誘導される。
なお、重力方向において溝77の上に設けられる溝76は、始端76aと連なって流路部材70の−X方向の端70aに向かって幅が大きくなる拡幅部76dを含む。重力方向において溝77の上に設けられる溝76が拡幅部76dを備えることで、例えばフラッシングユニット6からフレーム7を介して伝ってくる漏れた液体を、最初に拡幅部76dにて効率的に捕捉することができる。これにより、第一段階として溝76の終端76cに漏れた液体が一時的に貯留され、第二段階として終端76cから溢れた分が溝77に誘導されやすくなる。これにより、漏れた液体が流路部材70以外の予期せぬ場所に漏れ出てしまうことを抑制できる。
さらに、第1部分731の+X方向に張り出した部分と第1部分731の−X方向に張り出した部分との間の領域では、漏れた液体は、第1部分731の溝74,75と溝76,77との間に配置される部分を伝って重力方向に流動し、流路部材70の第2部分732に誘導される。すなわち、第1部分731に誘導された漏れた液体は、第1部分731を伝って流路部材70の第2部分732に誘導される。
このように、漏れた液体は、第1部分731に形成される溝74,75と、第1部分731に形成される溝76,77と、第1部分731の溝75と溝77との間に配置される部分とを伝って、流路部材70の第2部分732に誘導される。これにより、例えば、漏れた液体がインクジェットプリンター1の中、或いは、インクジェットプリンター1の外の予期せぬところに漏れ出してしまうことを抑制できる。
第2部分732は、フレーム面9から離間するように屈曲した第1屈曲部分732aと、第1屈曲部分732aから重力方向に垂れ下がるように屈曲する第2屈曲部分732bとを含む。流路部材70は、第1部分731と第2部分732(第1屈曲部分732a)との境界、及び第1屈曲部分732aと第2屈曲部分732bとの境界で屈曲する。第1屈曲部分732aは、フレーム面9から遠くなるに従って重力方向に傾斜する。すなわち、第1屈曲部分732aは、第2屈曲部分732bに近くなるに従って低くなる。換言すれば、X方向から見て、フレーム面9と直交する方向(Y方向)に対して下り勾配を有する。換言すれば、重力方向において、第1部分731から遠いほど第1屈曲部分732aとフレーム面9との間隔が連続的または段階的に広くなる。また、本実施形態では、第2屈曲部分732bは、フレーム面9と略平行である。
重力方向と直交してフレーム面9と平行な方向において、第1屈曲部分732aは幅(重力方向と直交してフレーム面9と平行な方向の寸法)が略一定であり、第2屈曲部分732bは重力方向に幅が徐々に狭くなっている。
このように、第2部分732(垂れ下がった部分732b)は、重力方向に連続的または段階的に幅が狭くなる。換言すれば、流路部材70は、重力方向に連続的または段階的に幅が狭くなる第2部分732を含む。
また、第1屈曲部分732aは、+X方向の端に、フレーム面9から遠ざかる向きに折り曲げられた第1縁部732a1と、−X方向の端に、フレーム面9から遠ざかる向きに折り曲げられた第2縁部732a2と、を有していてもよい。これにより、第1部分731を伝って流路部材70の第2部分732に誘導される漏れた液体が、第1縁部732a1を超えて+X方向へ、及び/又は、第2縁部732a2を超えて−X方向へ溢れてしまうことを抑制できる。これにより、例えば、漏れた液体がインクジェットプリンター1の中、或いは、インクジェットプリンター1の外の予期せぬところに漏れ出してしまうことを更に抑制できる。
第2屈曲部分732bは、重力方向に位置する先端732b1を有する。第2屈曲部分732bの先端732b1は、第2部分732及び流路部材70の重力方向における端であり、重力方向において第2部分732及び流路部材70における最も低い位置に配置される。重力方向から見て、第2屈曲部分732bの先端732b1(第2部分732の先端732b1)は、受け皿90と重なる。
第2屈曲部分732bの先端732b1(第2部分732の先端732b1)は、本願における重力方向における第2部分の端の一例であり、且つ本願における重力方向における部材の端の一例である。
本実施形態は、重力方向から見て、本願における重力方向における第2部分の端(第2部分732の先端732b1)が受け皿90と重なる。さらに、本実施形態は、本願における重力方向における部材の端(第2部分732の先端732b1)が受け皿90と重なる。
第1部分731に形成される溝74,75と、第1部分731に形成される溝76,77と、第1部分731の溝75と溝77との間に配置される部分とを伝って第2部分732に誘導される漏れた液体は、第1屈曲部分732aを伝って第2部分732の垂れ下がった部分732bに誘導され、第2屈曲部分732bの先端732b1に向けて流動する。
受け皿90は第2屈曲部分732bの先端732b1に対して重力方向の下に配置されていると共に、重力方向から見て第2屈曲部分732bの先端732b1(第2部分732の先端732b1)と重なる。従って、垂れ下がった部分732bの先端732b1に到達した漏れた液体は、第2屈曲部分732bの先端732b1から重力方向に落下し、受け皿90によって受け止められ、受け皿90によって回収される。
このように、漏れた液体は受け皿90によって回収されるので、例えば、漏れた液体がインクジェットプリンター1の中の部材(例えば、電装部材)を汚染するという不具合や、漏れた液体がインクジェットプリンター1の外に流出しインクジェットプリンターの設置場所を汚染するという不具合が生じにくくなる。
受け皿90によって受け止められた漏れた液体は、受け皿90の最も低い場所に設置される漏液センサー95に向けて流動する。漏れた液体が漏液センサー95に到達すると、制御部40は、漏液センサー95からの信号によって、フラッシングユニット6から液体が漏れるという異常を検出し、フラッシングユニット6から液体が漏れるという異常を操作パネル4に表示させる。
さらに、制御部40は、フラッシングユニット6から液体が漏れるという異常に起因する被害(例えば、電装部材やインクジェットプリンター1の設置場所の汚染)を最小限に抑えるために、チューブに液体を供給するポンプ(例えば、供給チューブ35に液体を供給するポンプ)の駆動を停止し、フラッシングユニット6の漏液に対する応急処置を実施する。
作業者は、操作パネル4によって、フラッシングユニット6において液体が漏れるという異常が生じたことを確認し、フラッシングユニット6の漏液の原因を究明し、フラッシングユニット6の漏液の原因を解消する処置(修理)を実施する。処置は、例えば供給チューブ35の交換や修理、第1液体吸収体62と第2液体吸収体67との少なくとも一方の交換などが挙げられる。作業者は、操作パネル4による異常の報知によって、フラッシングユニット6から液体が漏れるという異常を早期に把握し、早期に当該異常に対処することができる。
なお、音や光によって、作業者にフラッシングユニット6から液体が漏れるという異常が生じたことを報知してもよい。すなわち、本願における報知部は、異常を表示する操作パネル4に限定されず、例えば光によって異常を報知するパトライト(登録商標)であってもよく、例えば音によって異常を報知するブザーであってもよい。
フラッシングユニット6から液体が漏れるという異常が解消されると、作業者は、受け皿90を清掃し、受け皿90を正常な状態に回復させる。さらに、作業者は、漏れた液体によって汚染された流路部材70を取り外し、漏れた液体によって汚染されていない新しい流路部材70に交換し、液体回収機構10を正常な状態に回復させる。
このように、流路部材70は漏れた液体を受け皿90に誘導する流路を形成し、流路部材70の先端732b1は漏れた液体の排出口を形成する。流路部材70は、可撓性を有する薄い樹脂フィルムで構成され、フレーム面9から離間し変形可能な第2部分732を有するので、流路部材70を狭い空間に引き回し、液体回収機構10のコンパクト化を図ることができる。さらに、第2部分732の傾きが変化するように第2部分732を変形させることによって、漏れた液体の排出口(先端732b1)の位置を変更することができる。
受け皿90は、流路部材70の排出口(先端732b1)から排出される漏れた液体を回収する容器である。
例えば、他の部材が障害物となり、受け皿90を重力方向において流路部材70の第1部分731の下流に配置することが難しく、受け皿90を流路部材70の第1部分731に対して+Z方向と交差する方向に配置する場合であっても、流路部材70の第2部分732を変形させ、流路部材70の排出口(先端732b1)を受け皿90に対して−Z方向に配置すると、流路部材70の排出口(先端732b1)から排出される漏れた液体は、受け皿90によって受け止められ、受け皿90によって回収される。換言すれば、重力方向から見て、流路部材70の第1部分731が受け皿90と重ならないようなレイアウトにせざるを得ない場合であっても、流路部材70の第2部分732を変形させることで流路部材70の先端732b1が受け皿90に向かうようにすることができる。
このように、フレーム面9から離間し変形可能な第2部分732に漏れた液体の排出口(先端732b1)を設け、漏れた液体の排出口(先端732b1)の位置が変更可能である。これにより、漏れた液体を回収する受け皿90を任意の場所に配置し、受け皿90の設置場所の自由度を高めることができる。
2.変形例1
図5は、変形例1の液体回収機構10Aの状態を示す模式図である。図6は、変形例1の液体回収機構10Aの状態を示す他の模式図である。図5及び図6では、実施形態と同一の構成部位については同一の符号を附す。以降、実施形態との相違点を中心に説明し、実施形態と重複する説明を省略する。
図5に示すように、本変形例では、流路部材70のフレーム面9に対向する部分73は、フレーム面9に接する第1部分731と、フレーム面9から離間する第2部分732Aとを有する。フレーム面9から離間する第2部分732Aは、フレーム面9(第1部分731)から重力方向に垂れ下がり、フレーム面9に沿う方向(XZ平面と平行な方向)に沿って配置され、フレーム面9に沿う方向(XZ平面と平行な方向)と異なる方向に屈曲していない。
一方、上述した実施形態では、フレーム面9から離間する第2部分732は、フレーム面9に沿う方向(XZ平面と平行な方向)と異なる方向に屈曲している。
本変形例では流路部材70のフレーム面9に対向する部分73が屈曲していなく、上述した実施形態では流路部材70のフレーム面9に対向する部分73が屈曲している。この点が、本変形例と実施形態との主な相違点である。
本変形例の液体回収機構10Aにおいても、漏れた液体は、重力方向に幅が狭くなった先端732b1に誘導され、幅が狭くなった先端732b1から重力方向に落下し、重力方向の下に配置される受け皿90によって受け止められ、受け皿90の中に貯留されるので、実施形態の液体回収機構10と同じ効果を奏することができる。
このように、流路部材70のフレーム面9に対向する部分73は、フレーム面9に沿う方向(XZ平面と平行な方向)と異なる方向に屈曲する構成であってもよく、フレーム面9に沿う方向(XZ平面と平行な方向)と異なる方向に屈曲していない構成であってもよい。
3.変形例2
図7は、変形例2の液体回収機構10Bの状態を示す模式図である。図7では、実施形態と同一の構成部位については同一の符号を附す。以降、実施形態との相違点を中心に説明し、実施形態と重複する説明を省略する。
図7に示すように、変形例2では、流路部材70のフレーム面9に対向する部分73は、全てフレーム面9に接し、フレーム面9から離間する部分を有していない。一方、上述した実施形態では、流路部材70のフレーム面9に対向する部分73は、フレーム面9に接する第1部分731と、フレーム面9から離間する第2部分732とを有する。この点が本変形例と実施形態との主な相違点である。
変形例2の流路部材70のフレーム面9に対向配置する部分73は、重力方向に連続的または段階的に幅が狭くなった先端73aを有する。上述した実施形態の流路部材70のフレーム面9に対向する部分73は、重力方向に連続的または段階的に幅が狭くなった先端732b1を有する。この点は本変形例と実施形態とで同じである。
変形例2の液体回収機構10Bにおいても、漏れた液体は、重力方向に幅が狭くなった先端73aに誘導され、幅が狭くなった先端73aからフレーム面9を伝って重力方向に落下し、重力方向の下に配置される受け皿90によって受け止められ、受け皿90の中に貯留されるので、実施形態の液体回収機構10と同じ効果を奏することができる。
このように、流路部材70のフレーム面9に対向する部分73は、一部がフレーム面9に接する構成であってもよく、全部がフレーム面9に接する構成であってもよい。
4.変形例3
上述した実施形態では、フレーム7は、XY平面(水平面)に対して平行な支持面8と、XZ平面(鉛直面)に対して平行なフレーム面9と、を有していた。漏れた液体は、支持面8を伝ってフレーム面9に向けて流動し、さらにフレーム面9に貼り付けられた流路部材70を伝って重力方向に流動し、最終的に受け皿90に落下し、受け皿90に回収される。
漏れた液体が支持面8を伝ってフレーム面9に向けて流動しやすいように、支持面8は、フレーム面9に近づくに従って低くなるように、傾斜してもよい。さらに、漏れた液体が支持面8を伝ってフレーム面9の流路部材70が貼り付けられる部分に向けて流動しやすいように、支持面8は、フレーム面9の流路部材70が貼り付けられる部分に近づくに従って、傾斜し、且つ湾曲してもよい。
また、図6に示すように、変形例1の液体回収機構10の流路部材70が固定されるフレーム面9は、XZ平面(鉛直面)に対して傾斜してもよい。同様に、実施形態の液体回収機構10の流路部材70が固定されるフレーム面9は、XZ平面(鉛直面)に対して傾斜してもよい。この場合、図6に示すように、フレーム面9から離間する第2部分732Aは、フレーム面9(第1部分731)から重力方向に垂れ下がり、フレーム面9に沿う方向(XZ平面と平行な方向)に沿って配置され、フレーム面9に沿う方向(XZ平面と平行な方向)と異なる方向に屈曲していてもよい。
5.変形例4
漏れた液体は、支持面8と、支持面8に固定された流路部材70の部分72と、フレーム面9に固定された流路部材70の部分73とを伝って、重力方向に流動し、最終的に受け皿90に落下し、受け皿90に回収される。
例えば、フレーム7が液体をはじく材料で構成され、流路部材70が液体が濡れ拡がりやすい材料で構成されると、支持面8に対して漏れた液体が濡れ拡がりにくく、流路部材70に対して漏れた液体が濡れ拡がりやすくなるので、漏れた液体は、流路部材70を伝って流動しやすくなり、流路部材70に対して重力方向の下に配置される受け皿90に落下しやすくなる。従って、フレーム7は液体が濡れ拡がりにくく、流路部材70は液体が濡れ拡がりやすいことが好ましい。
例えばフレーム7に対して液体がはじかれやすくなる表面処理を施してもよく、例えば流路部材70に対して液体が濡れ拡がりやすくなる表面処理を施してもよい。例えばフレーム7を液体がはじかれやすい材料で被覆してもよく、例えば流路部材70を液体が濡れ拡がりやすい材料で被覆してもよい。
6.変形例5
上述した実施形態に係るインクジェットプリンター1は、フラッシングユニット6に対して重力方向に配置される液体回収機構10を有していた。変形例5に係るインクジェットプリンターは、フラッシングユニット6に対して重力方向に配置される液体回収機構10に加えて、キャップユニット50に対して重力方向に配置される液体回収機構10を有している。すなわち、フラッシングユニット6及びキャップユニット50の一方又は両方に対応させて、液体回収機構10を設けてもよい。すなわち、本願における受容部の一例として、キャップユニット50を採用してもよい。
さらに、インクジェットプリンター1では、液体が流動するチューブやチューブ同士を接続する接続部などにおいて、液体が漏れるというトラブルが生じるおそれがある。この液体が漏れるというトラブルが生じるおそれがある場所に対して、液体回収機構10を設けてもよい。すなわち、フラッシングユニット6及びキャップユニット50に対して重力方向に位置する場所に液体回収機構10を設けることに限定されず、液体が漏れるというトラブルが生じるおそれがある他の場所に液体回収機構10を設けてもよい。
7.変形例6
上述した実施形態では、流路部材70の部分73は、第1部分731と、第1部分731と連なってフレーム面9から離間する第2部分732と、を有していた。そして、第2部分732は、第1屈曲部分732aと、第1屈曲部分732aから屈曲する第2屈曲部分732aと、を有していた。
本変形例では、第2部分732の第2屈曲部分732bは省略されてもよい。すなわち、第2部分732が第1屈曲部分732aのみを含んでいてもよい。この場合、第1屈曲部分732aは、重力方向に連続的または段階的に幅(重力方向と直交してフレーム面9と平行な方向の寸法)が狭くなることが好ましい。
8.変形例7
上述した実施形態では、流路部材70は、可撓性を有する樹脂フィルムで構成されていた。
流路部材70が漏れた液体を受け皿90に向けて誘導可能な構成を有していれば、流路部材70は、可撓性を有する樹脂フィルムで構成されることに限定されず、例えば剛性を有する樹脂板で構成されてもよく、例えば可撓性を有する金属板で構成されてもよく、例えば剛性を有する金属板で構成されてもよい。
以下に、実施形態から導き出される内容を記載する。
インクジェットプリンターは、メディアに液体を液滴として吐出可能な吐出部と、前記吐出部から吐出される前記液体を受け容れ可能な受容部と、重力方向において下から前記受容部を支持するフレームと、前記フレームに取り付けられ、前記受容部からの液体を前記重力方向に誘導可能な溝を含む部材と、を備えることを特徴とする。
受容部に対して重力方向に配置されるフレームには、受容部からの液体を重力方向に誘導可能な溝を含む部材が取り付けられている。これにより、受容部からの液体は、部材によって重力方向に誘導される。
例えば、部材に対して重力方向に液体を回収可能な容器を配置すると、受容部からの液体は、部材によって重力方向に誘導され、容器によって回収可能となるので、受容部からの液体がインクジェットプリンターの外に流出しにくくなる。
上述したインクジェットプリンターでは、前記溝は、前記部材の端を始端として前記端から前記部材の中央に向けて延在すると共に、前記端から離れるに従って前記重力方向に傾斜し、前記溝が延在する延在方向において、前記溝は前記始端と反対側に位置する終端を含み、前記延在方向と直交する直交方向において、前記終端の幅は、前記始端から前記終端までの部分の幅よりも大きいことが好ましい。
端から離れるに従って重力方向に傾斜する溝の始端から終端までの部分は、受容部からの液体が自重で重力方向に流動する流路となる。自重で溝の始端から終端までの部分を流動した液体は、延在方向と直交する直交方向における幅が大きい溝の終端に貯留される。
すなわち、受容部からの液体は、溝の始端から終端までの部分から溢れることなく、溝の始端から終端までの部分を流動し、溝の終端に貯留される。さらに、溝の終端が受容部からの液体で満たされると、受容部からの液体は、溝の終端から重力方向に落下する。
このように、受容部からの液体を部材の終端に誘導し、受容部からの液体を部材の終端から重力方向に落下させることができる。これにより、受容部からの液体を特定場所に誘導し、受容部からの液体を特定場所で回収することができる。
上述したインクジェットプリンターでは、前記フレームは、前記部材が取り付けられるフレーム面を含み、前記部材は、前記フレーム面に接する第1部分と、前記重力方向において前記第1部分の下に位置し、前記フレーム面に沿う方向とは異なる方向に屈曲する第2部分と、を有し、前記第2部分は、前記重力方向に連続的または段階的に幅が狭くなることが好ましい。
受容部からの液体を、自重によって、部材の第1部分から部材の第2部分に流動させ、幅が狭くなった第2部分の重力方向の端に誘導し、第2部分の重力方向の端から重力方向に落下させることができる。これにより、受容部からの液体を特定場所に誘導し、受容部からの液体を特定場所で回収することができる。
上述したインクジェットプリンターでは、前記重力方向において前記部材の下に配置され、前記受容部からの液体を回収可能な回収部をさらに有し、前記重力方向から見て、前記重力方向における前記第2部分の端は前記回収部と重なることが好ましい。
重力方向から見て、重力方向における第2部分の端と重なる回収部を設けると、受容部からの液体を、部材の第2部分の端に誘導し、部材の第2部分の端から回収部に向けて落下させ、回収部に回収することができる。
上述したインクジェットプリンターでは、前記部材は、前記重力方向に連続的または段階的に幅が狭くなることが好ましい。
受容部からの液体を、自重によって、幅が狭くなった部材の重力方向の端に誘導し、幅が狭くなった部材の重力方向の端から重力方向に落下させることができる。これにより、受容部からの液体を特定場所に誘導し、受容部からの液体を特定の場所で回収することができる。
上述したインクジェットプリンターでは、前記重力方向において前記部材の下に配置され、前記受容部からの液体を回収可能な回収部をさらに有し、前記重力方向から見て、前記重力方向における前記部材の端は前記回収部と重なることが好ましい。
重力方向から見て、重力方向における部材の端と重なる回収部を設けると、受容部からの液体を、自重によって、部材の端に誘導し、部材の端から回収部に向けて落下させ、回収部に回収することができる。
上述したインクジェットプリンターでは、前記回収部に設けられ、前記受容部からの液体を検出する検知部と、前記受容部からの液体が前記回収部に到達したことを報知する報知部と、をさらに有することが好ましい。
作業者は、検知部及び報知部によって受容部から液体が漏れるという異常を早期に把握し、当該異常に早期対処することで、受容部から液体が漏れるという異常に起因する被害を最小限に抑えることができる。
上述したインクジェットプリンターでは、前記フレームは金属材料で構成され、前記部材は樹脂材料で構成されることが好ましい。
部材を樹脂材料で構成すると、部材を金属材料で構成する場合と比べて、インクジェットプリンターの軽量化を図ることができる。加えて電蝕等の不具合を抑制することができる。
1…インクジェットプリンター、5…壁面、6…フラッシングユニット、7…フレーム、8…支持面、9…フレーム面、10…液体回収機構、26,27…液体吐出ヘッド、45…メンテナンス部、50…キャップユニット、70…流路部材、70a…+X方向の端、70b…−X方向の端、71…壁面に対向する部分、72…支持面に対向する部分、73…フレーム面に対向する部分、74,75,76,77…溝、74a,75a,76a,77a…始端、74b,75b,76b,77b…始端から終端までの部分、74c,75c,76c,77c…終端、731…第1部分、732…第2部分、732a…屈曲した部分、732b…重力方向に垂れ下がった部分、73a,732b1…先端。

Claims (8)

  1. メディアに液体を液滴として吐出可能な吐出部と、
    前記吐出部から吐出される前記液体を受け容れ可能な受容部と、
    重力方向において下から前記受容部を支持するフレームと、
    前記フレームに取り付けられ、前記受容部からの液体を前記重力方向に誘導可能な溝を含む部材と、
    を備えることを特徴とするインクジェットプリンター。
  2. 請求項1に記載のインクジェットプリンターであって、
    前記溝は、
    前記部材の端を始端として前記端から前記部材の中央に向けて延在すると共に、前記端から離れるに従って前記重力方向に傾斜し、
    前記溝が延在する延在方向において、前記溝は前記始端と反対側に位置する終端を含み、
    前記延在方向と直交する直交方向において、前記終端の幅は、前記始端から前記終端までの部分の幅よりも大きいことを特徴とするインクジェットプリンター。
  3. 請求項1または2に記載のインクジェットプリンターであって、
    前記フレームは、前記部材が取り付けられるフレーム面を含み、
    前記部材は、前記フレーム面に接する第1部分と、前記重力方向において前記第1部分の下に位置し、前記フレーム面に沿う方向とは異なる方向に屈曲する第2部分と、を有し、
    前記第2部分は、前記重力方向に連続的または段階的に幅が狭くなることを特徴とするインクジェットプリンター。
  4. 請求項3に記載のインクジェットプリンターであって、
    前記重力方向において前記部材の下に配置され、前記受容部からの液体を回収可能な回収部をさらに有し、
    前記重力方向から見て、前記重力方向における前記第2部分の端は前記回収部と重なることを特徴とするインクジェットプリンター。
  5. 請求項1または2に記載のインクジェットプリンターであって、
    前記部材は、前記重力方向に連続的または段階的に幅が狭くなることを特徴とするインクジェットプリンター。
  6. 請求項5に記載のインクジェットプリンターであって、
    前記重力方向において前記部材の下に配置され、前記受容部からの液体を回収可能な回収部をさらに有し、
    前記重力方向から見て、前記重力方向における前記部材の端は前記回収部と重なることを特徴とするインクジェットプリンター。
  7. 請求項4または6に記載のインクジェットプリンターであって、
    前記回収部に設けられ、前記受容部からの液体を検出する検知部と、
    前記受容部からの液体が前記回収部に到達したことを報知する報知部と、
    をさらに有することを特徴とするインクジェットプリンター。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェットプリンターであって、
    前記フレームは金属材料で構成され、前記部材は樹脂材料で構成されることを特徴とするインクジェットプリンター。
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