JP2021044922A - 車両用電源システム - Google Patents

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Shigeru Namiki
滋 並木
裕紀 小泉
Yuki Koizumi
裕紀 小泉
直人 多賀谷
Naoto Tagaya
直人 多賀谷
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Abstract

【課題】複数の蓄電装置の残容量が低い場合に、これら複数の蓄電装置をできるだけ早く有効利用可能な状態にできる車両用電源システムを提供すること。【解決手段】取得部31は、第1バッテリBAT1の端子間電圧である第1端子間電圧と、第2バッテリBAT2の端子間電圧である第2端子間電圧とを取得する。充電制御部32は、上記の第1端子間電圧及び第2端子間電圧に基づいて、第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2への充電を制御する。具体的には、第1端子間電圧が第1電圧以下且つ第2端子間電圧が第2電圧以下であれば、第1バッテリBAT1から供給された電力によってISG10がエンジンENGを始動できたか否かに応じて、第1バッテリBAT1と第2バッテリBAT2とのうち優先して充電するバッテリを変更する。【選択図】図8

Description

本発明は、車両用電源システムに関する。
車両が走行することによって発電機が発電した電力を二次電池に蓄えておき、車両が有する様々な電気負荷(例えば車両の走行用モータ、エアコンやライト等の補機)に供給する車両用電源システムが知られている。近年では、例えば鉛蓄電池及びリチウムイオン蓄電池といった二つの二次電池を備える車両用電源システムもある。
特許文献1には、第1の蓄電池(EV3)のSOC(State Of Charge)と基準値を比較し、その比較結果に基づいて第1の蓄電池の充電又は充電停止をし、第1の蓄電池の充電が停止された場合であって第1の蓄電池のSOCが上記基準値以上である場合には第2の蓄電池(BATT4)の充電をするようにした技術が記載されている。
特開2016−208638号公報
内燃機関を有する車両にあっては、スタータモータ等によって構成される始動装置が内燃機関の始動に用いられる。そして、始動装置は、通常、車両が有する蓄電装置から電力の供給を受けて、この電力によって内燃機関を始動させる。このため、始動装置に電力を供給する蓄電装置には、始動装置に対し内燃機関を始動可能な電力を供給可能な状態であることが望まれる。
一方、複数の蓄電装置を有する車両にあっては、それぞれの蓄電装置を有効利用する観点から、それぞれの蓄電装置が一定以上の残容量を有する状態であることが望まれる。即ち、残容量の低い蓄電装置があると、この蓄電装置をせっかく有しているにもかかわらず有効利用できない虞がある。
本発明は、複数の蓄電装置の残容量が低い場合に、これら複数の蓄電装置をできるだけ早く有効利用可能な状態にする車両用電源システムを提供する。
本発明は、
車両における電力の供給状態を制御する車両用電源システムであって、
内燃機関と、
前記内燃機関が出力した動力によって発電する発電機と、
前記発電機が発電した電力によって充電可能な第1蓄電装置と、
前記第1蓄電装置と電気的に接続され、所定値以上の電力が供給された場合に前記内燃機関を始動させることが可能な始動装置と、
前記発電機が発電した電力によって充電可能であり、且つ前記第1蓄電装置とは異なる第2蓄電装置と、
前記第1蓄電装置の端子間電圧である第1端子間電圧と、前記第2蓄電装置の端子間電圧である第2端子間電圧と、を取得する充電状態取得部と、
前記充電状態取得部が取得した前記第1端子間電圧と前記第2端子間電圧とに基づいて、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置への充電を制御する充電制御部と、
を備え、
前記充電制御部は、前記第1端子間電圧が第1電圧値以下であり、且つ前記第2端子間電圧が第2電圧値以下である場合には、前記第1蓄電装置から供給された電力によって前記始動装置が前記内燃機関を始動できたか否かに応じて、前記第1蓄電装置と前記第2蓄電装置とのうち優先して充電する蓄電装置を変更する。
本発明によれば、第1端子間電圧及び第2端子間電圧が共に低い場合に、第1蓄電装置から供給された電力によって始動装置が内燃機関を始動できる状態であるか否かによって、優先して充電する蓄電装置を選択することで、第1蓄電装置及び第2蓄電装置をできるだけ早く有効利用可能な状態にすることができる。
本実施形態の車両用電源システムの構成を示す図である。 第1スイッチパターン時の電力の供給状態を示す図である。 第2スイッチパターン時の電力の供給状態を示す図である。 第3スイッチパターン時の電力の供給状態を示す図である。 第4スイッチパターン時の電力の供給状態を示す図である。 第5スイッチパターン時の電力の供給状態を示す図である。 放電時スイッチパターン時の電力の供給状態を示す図である。 制御装置の機能的構成を示すブロック図である。 外部電源始動であった場合の第1バッテリ及び第2バッテリの充電例を示す図である。 通常始動であった場合の第1バッテリ及び第2バッテリの充電例を示す図である。 外部電源始動であった場合の第1バッテリ及び第2バッテリの他の充電例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の車両用電源システム1は、不図示の車両に搭載され、車両が有する第1蓄電装置、第2蓄電装置及び電気負荷等への電力の供給状態を制御するものである。具体的に説明すると、車両用電源システム1は、ISG(Integrated Starter Generator)10と、第1電気負荷11と、第2電気負荷12と、第1バッテリBAT1と、第2バッテリBAT2と、エンジンENGと、第1スイッチSW1と、第2スイッチSW2と、第3スイッチSW3と、第4スイッチSW4と、始動装置13と、制御装置CTRと、を備える。また、ここで、第2バッテリBAT2、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、第3スイッチSW3及び第4スイッチSW4は、一体化されて、バッテリパック15を構成している。
ISG10は、車両の制動時に回生発電することが可能な発電機の一例であり、配線Wr11を介して、バッテリパック15の端子Tr1と電気的に接続される。また、ISG10は、ベルトやプーリー等の動力伝達機構10aを介して、車両の動力源である内燃機関の一例であるエンジンENGの出力軸と連結される。これにより、ISG10は、エンジンENGが出力する動力によって発電することもできる。エンジンENGが出力する動力によるISG10の発電を、以下「通常発電」ともいう。
ISG10は、通常発電を行うことで、車両の走行状態によらず発電できる。また、ISG10は、回生発電と通常発電とを同時に行うこともできる。例えば、ISG10は、車両の制動時において、回生発電だけでは発電量が足りない場合に、回生発電に合わせて通常発電も行うことで、一定の減速度合いを維持したまま発電量を増加させることができる。
ISG10が発電することによって発生した電流、即ち、発電したISG10から出力される電流(以下「出力電流」ともいう)は、例えば、ISG10の製造者等により設定された所定範囲内の出力電圧でISG10から出力される。
また、ISG10は、配線Wr11を介してバッテリパック15側から供給された電力に応じて、エンジンENGの出力軸を回転させる動力を出力する電動機としても機能する。ここで、エンジンENGの出力軸は、ギヤやシャフト等の不図示の動力伝達機構を介して、車両の駆動輪と機械的に連結されている。これにより、ISG10は、エンジンENGの出力軸を回転させる動力を、車両を走行させるための動力として出力できる。なお、以下、このように車両を走行させるための動力をISG10に出力させる機能を、「アシスト機能」ともいう。
また、ISG10は、エンジンENGを再始動させる再始動装置としても機能する。具体的に説明すると、エンジンENGは、例えばイグニッション電源をオンとする操作が行われた場合に、後述する始動装置13によって始動される。始動装置13によって始動されたエンジンENGは、その後、車両が停車した際に自動的に停止する場合がある。そして、自動的に停止したエンジンENGは、その後、例えばアクセルペダルが操作された場合(即ち車両の走行が再開される場合)に、再始動される。ISG10は、このように、車両の停車に伴って停止したエンジンENGを再始動させる際に用いられる。なお、以下、このように車両の停車等に伴ってエンジンENGを自動的に停止させ、その後にアクセルペダルが操作される等した際にISG10によりエンジンENGを再始動させる機能(いわゆる「アイドリングストップ機能」)を、「ENG停止・再始動機能」ともいう。
ISG10は、発電機センサユニット20を有する。発電機センサユニット20は、ISG10の発電量を検出する。より具体的には、発電機センサユニット20は、発電したISG10から出力される出力電流の電流値を、ISG10の発電量として検出する。なお、回生発電時のISG10の発電量を、以下「回生量」ともいう。発電機センサユニット20によって検出されたISG10の発電量を示す情報は、発電量情報として制御装置CTRへ送られる。
第1電気負荷11は、車両に搭載され、電力の供給に応じて所定の動作を行う電子機器である。第1電気負荷11は、例えば、車両に搭載された電子機器のうち車両を走行させるために重要な役割を果たす電子機器(即ち安定した電力の供給を必要とする電子機器)である。より具体的には、第1電気負荷11は、例えば、メータ、ヘッドライト、パワーステアリングの駆動装置等であり、また、制御装置CTRを含んでもよい。
第1電気負荷11は、配線Wr12を介して、配線Wr12の一端に設けられる第1バッテリBAT1と電気的に接続される。また、配線Wr12の他端は、バッテリパック15の端子Tr2と接続される。これにより、配線Wr12を介して、第1バッテリBAT1又はバッテリパック15側から第1電気負荷11に電力が供給され、第1電気負荷11は動作できる。また、第1電気負荷11は、例えば、自装置が動作するために必要な電力(以下「要求電力」ともいう)を示す要求電力情報を制御装置CTRへ送る。
第1バッテリBAT1は、第1蓄電装置の一例である。第1バッテリBAT1は、例えば、第2バッテリBAT2よりも高電位な二次電池であり、具体的な一例を挙げると鉛蓄電池である。また、第1バッテリBAT1は、前述したように、配線Wr12を介して第1電気負荷11に電力を供給できる。さらに、第1バッテリBAT1は、配線Wr12を介してバッテリパック15側から供給された電力によって充電することもできる。なお、第1バッテリBAT1のSOC(State Of Charge:残容量ともいう)を、以下「第1SOC」ともいう。SOCは、例えばバッテリの充電状態を百分率によってあらわす変数である。
また、第1バッテリBAT1は、第1バッテリセンサユニット21を有する。第1バッテリセンサユニット21は、第1バッテリBAT1の端子間電圧や充放電電流(即ち第1バッテリBAT1の出力)を検出する。第1バッテリセンサユニット21によって検出された第1バッテリBAT1の端子間電圧や充放電電流を示す情報は、第1バッテリ情報として制御装置CTRへ送られる。なお、第1バッテリBAT1の端子間電圧を、以下「第1端子間電圧」ともいう。
第2電気負荷12は、第1電気負荷11と同様に、車両に搭載され、電力の供給に応じて所定の動作を行う電子機器である。第2電気負荷12は、車両に搭載された電子機器のうち第1電気負荷11とは異なる電子機器であり、例えば、車両に搭載された電子機器のうち車両を走行させるために重要な役割を果たさない電子機器(即ち安定した電力の供給を必要としない電子機器)である。より具体的には、第2電気負荷12は、車両における音響機器等である。
第2電気負荷12は、配線Wr13を介して、バッテリパック15の端子Tr3と接続される。これにより、配線Wr13を介して、バッテリパック15側から第2電気負荷12に電力が供給され、第2電気負荷12は動作できる。また、第2電気負荷12も、第1電気負荷11と同様に、要求電力情報を制御装置CTRへ送るようにしてもよい。
バッテリパック15は、前述したように、第2バッテリBAT2と、第1スイッチSW1と、第2スイッチSW2と、第3スイッチSW3と、第4スイッチSW4と、を有する。また、バッテリパック15は、端子Tr1と端子Tr2とを接続する配線Wr21と、配線Wr21と合流する合流部P1が一端に設けられるとともに第2バッテリBAT2が他端に設けられる配線Wr22と、合流部P1よりも端子Tr2側で配線Wr21と合流する合流部P2が一端に設けられるとともに端子Tr3が他端に設けられる配線Wr23と、合流部P1よりも第2バッテリBAT2側で配線Wr22と合流する合流部P3が一端に設けられるとともに合流部P2よりも端子Tr3側で配線Wr23と合流する合流部P4が他端に設けられる配線Wr24と、を有する。
第2バッテリBAT2は、第1蓄電装置とは異なる第2蓄電装置の一例である。例えば、第2バッテリBAT2は、第1バッテリBAT1よりも、低電位・高出力密度・大容量で、短時間で繰り返し充電が可能な二次電池であり、具体的な一例を挙げるとリチウムイオン蓄電池である。また、第2バッテリBAT2は、前述したように、配線Wr22の端部に設けられており、配線Wr22を介してバッテリパック15の外部(例えば第2電気負荷12)に電力を供給できる。さらに、第2バッテリBAT2は、配線Wr22を介して供給された電力によって充電することもできる。なお、第2バッテリBAT2のSOCを、以下「第2SOC」ともいう。
また、第2バッテリBAT2は、第2バッテリセンサユニット22を有する。第2バッテリセンサユニット22は、第2バッテリBAT2の端子間電圧や充放電電流(即ち第2バッテリBAT2の出力)を検出する。第2バッテリセンサユニット22によって検出された第2バッテリBAT2の端子間電圧や充放電電流を示す情報は、第2バッテリ情報として制御装置CTRへ送られる。なお、第2バッテリBAT2の端子間電圧を、以下「第2端子間電圧」ともいう。
第1スイッチSW1は、第1電気負荷11及び第1バッテリBAT1とISG10とが電気的に接続される接続状態と、第1電気負荷11及び第1バッテリBAT1とISG10とが電気的に接続されない非接続状態と、を切り替え可能なスイッチである。具体的に説明すると、第1スイッチSW1は、配線Wr21において合流部P1と合流部P2との間に設けられる。そして、第1スイッチSW1は、オンであるときには、配線Wr21における合流部P1と合流部P2との間を接続状態とする。一方、第1スイッチSW1は、オフであるときには、配線Wr21における合流部P1と合流部P2との間を非接続状態とする。
第2スイッチSW2は、第2バッテリBAT2とISG10とが電気的に接続される接続状態と、第2バッテリBAT2とISG10とが電気的に接続されない非接続状態と、を切り替え可能なスイッチである。具体的に説明すると、第2スイッチSW2は、配線Wr22において合流部P1と合流部P3との間に設けられる。そして、第2スイッチSW2は、オンであるときには、配線Wr22における合流部P1と合流部P3との間を接続状態とする。一方、第2スイッチSW2は、オフであるときには、配線Wr22における合流部P1と合流部P3との間を非接続状態とする。
第3スイッチSW3は、第2電気負荷12と第2バッテリBAT2とが電気的に接続される接続状態と、第2電気負荷12と第2バッテリBAT2とが電気的に接続されない非接続状態と、を切り替え可能なスイッチである。具体的に説明すると、第3スイッチSW3は、配線Wr24において合流部P3と合流部P4との間に設けられる。そして、第3スイッチSW3は、オンであるときには、配線Wr24における合流部P3と合流部P4との間を接続状態とする。一方、第3スイッチSW3は、オフであるときには、配線Wr24における合流部P3と合流部P4との間を非接続状態とする。
第4スイッチSW4は、第1電気負荷11及び第1バッテリBAT1と第2電気負荷12とが電気的に接続される接続状態と、第1電気負荷11及び第1バッテリBAT1と第2電気負荷12とが電気的に接続されない非接続状態と、を切り替え可能なスイッチである。具体的に説明すると、第4スイッチSW4は、配線Wr23において合流部P2と合流部P4との間に設けられる。そして、第4スイッチSW4は、オンであるときには、配線Wr23における合流部P2と合流部P4との間を接続状態とする。一方、第4スイッチSW4は、オフであるときには、配線Wr23における合流部P2と合流部P4との間を非接続状態とする。
なお、第1スイッチSW1〜第4スイッチSW4の各スイッチは、例えば不図示のソレノイドによってオン及びオフの切り替え動作を実行可能に構成される。そして、第1スイッチSW1〜第4スイッチSW4のオン及びオフを切り替えるソレノイドは、制御装置CTRによって制御される。即ち、第1スイッチSW1〜第4スイッチSW4の各スイッチは、制御装置CTRの制御にしたがってオン及びオフを切り替える。
始動装置13は、例えば、スタータモータ、該スタータモータに電力を供給するための電気回路、及び該スタータモータが出力した動力をエンジンENGに伝達する動力伝達機構等を有し、所定値以上の電力が供給された場合にエンジンENGを始動可能に構成される。
また、始動装置13は、配線Wr12に接続されるように配置される。これにより、始動装置13は、第1バッテリBAT1と電気的に接続され、第1バッテリBAT1から電力の供給を受け付けることができる。そして、始動装置13は、第1バッテリBAT1から供給された電力が所定値以上であれば、該電力に応じてエンジンENGを始動させることができる。第1バッテリBAT1から供給された電力によって始動装置13がエンジンENGを始動させることを、以下「通常始動」ともいう。
また、始動装置13は、外部電源から供給された電力によってエンジンENGを始動させることもできる。例えば、車両が長期間にわたって利用されていないと自然放電によって第1SOCが低下して、第1端子間電圧が低くなる。また、第1バッテリBAT1が劣化した場合、第1バッテリBAT1を十分に充電したとしても第1端子間電圧が上がりにくくなる。このようにして第1端子間電圧が低くなり、第1バッテリBAT1が所定値以上の電力を始動装置13に供給できなくなることがある。このような場合、第1バッテリBAT1は、十分な電力を始動装置13に供給することができず、この結果、始動装置13が第1バッテリBAT1からの電力によってエンジンENGを始動できなくなる。
このように、始動装置13が第1バッテリBAT1からの電力によってエンジンENGを始動できない場合に、車両の利用者は、第1バッテリBAT1とは異なる外部電源と始動装置13とをケーブル等を用いて電気的に接続し、外部電源から始動装置13に電力を供給するようにすることで、始動装置13にエンジンENGの始動を行わせることができる。外部電源から供給された電力によって始動装置13がエンジンENGを始動させることを、以下「外部電源始動」ともいう。なお、外部電源は、例えば他の車両のバッテリである。
制御装置CTRは、第1バッテリセンサユニット21や第2バッテリセンサユニット22から受け付けたバッテリ情報等に基づいて、第1バッテリBAT1や第2バッテリBAT2への充電を制御する。制御装置CTRは、例えば、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、第3スイッチSW3及び第4スイッチSW4の接続状態又は非接続状態(即ちオン・オフ)を制御したり、ISG10に発電(回生発電や通常発電)を行わせることで、第1バッテリBAT1や第2バッテリBAT2への充電を制御できる。第1バッテリBAT1や第2バッテリBAT2への具体的な充電の制御例については図9〜図11等を用いて後述する。
なお、制御装置CTRは、バッテリパック15の内部に設けられてもよいし、バッテリパック15の外部に設けられてもよい。また、制御装置CTRがバッテリパック15の外部に設けられた場合、制御装置CTRは、バッテリパック15の内部に設けられた別のECUを介して、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、第3スイッチSW3及び第4スイッチSW4の接続状態又は非接続状態を制御してもよい。
また、図示及び詳細な説明は省略するが、車両のアクセルペダルに対する操作量(アクセルペダル開度)を示す情報、車両の車速を示す情報、ボンネットの開閉状態を示す情報等も、車両に設けられた各種センサから制御装置CTRに入力される。制御装置CTRは、例えば、プロセッサ、メモリ、インターフェース等を備えるECU(Electronic Control Unit)によって実現される。
[スイッチの設定パターン]
次に、制御装置CTRによる第1スイッチSW1〜第4スイッチSW4の設定パターンについて説明する。まず、ISG10が発電した電力によって、第1バッテリBAT1又は第2バッテリBAT2の少なくとも一方が充電される場合に設定されうる設定パターンについて説明する。
[第1スイッチパターン]
第1スイッチパターンは、第1スイッチSW1及び第3スイッチSW3を接続状態(即ちオン)とし、且つ、第2スイッチSW2及び第4スイッチSW4を非接続状態(即ちオフ)とする設定パターンである。
図2に示すように、第1スイッチパターンの場合、ISG10からの出力電流は、矢印A1aに示すように、第1バッテリBAT1及び第1電気負荷11へは流れる一方で、第2バッテリBAT2及び第2電気負荷12へは流れない。即ち、第1スイッチパターンの場合、ISG10が発電した電力は、第1バッテリBAT1及び第1電気負荷11には供給される一方で、第2バッテリBAT2及び第2電気負荷12には供給されない。そして、第1スイッチパターンの場合、矢印A1bに示すように、第2電気負荷12には第2バッテリBAT2から電力が供給される。
したがって、第1スイッチパターンとすることで、ISG10が発電した電力を第1バッテリBAT1に供給して第1バッテリBAT1を充電できる。また、第1スイッチパターンとすることで、ISG10が発電した電力を第1電気負荷11に供給して、第1バッテリBAT1に充電された電力の消費(即ち第1SOCの低下)を抑えつつ、第1電気負荷11を動作できる。このため、第1スイッチパターンとすることで、第1バッテリBAT1を効率よく充電できる。
また、第1スイッチパターンとすることで、第1バッテリBAT1を、第2バッテリBAT2や第2電気負荷12から電気的に切り離すことができる。これにより、第1バッテリBAT1に充電された電力が第2バッテリBAT2や第2電気負荷12に供給されることによって、第1SOCが低下することを抑制できる。さらに、第1スイッチパターンとすることで、第2バッテリBAT2に充電された電力によって第2電気負荷12を動作できるため、第2電気負荷12を動作させつつ、第1バッテリBAT1を効率よく充電できる。
[第2スイッチパターン]
第2スイッチパターンは、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3を接続状態(即ちオン)とし、且つ、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4を非接続状態(即ちオフ)とする設定パターンである。
図3に示すように、第2スイッチパターンの場合、ISG10からの出力電流は、矢印A2aに示すように、第2バッテリBAT2及び第2電気負荷12へは流れる一方で、第1バッテリBAT1及び第1電気負荷11へは流れない。即ち、第2スイッチパターンの場合、ISG10が発電した電力は、第2バッテリBAT2及び第2電気負荷12には供給される一方で、第1バッテリBAT1及び第1電気負荷11には供給されない。そして、第2スイッチパターンの場合、矢印A2bに示すように、第1電気負荷11には第1バッテリBAT1から電力が供給される。
したがって、第2スイッチパターンとすることで、ISG10が発電した電力を第2バッテリBAT2に供給して第2バッテリBAT2を充電できる。また、第2スイッチパターンとすることで、ISG10が発電した電力を第2電気負荷12に供給して、第2バッテリBAT2に充電された電力の消費(即ち第2SOCの低下)を抑えつつ、第2電気負荷12を動作できる。このため、第2スイッチパターンとすることで、第2バッテリBAT2を効率よく充電できる。
また、第2スイッチパターンとすることで、第1バッテリBAT1に充電された電力によって第1電気負荷11を動作できるため、第1電気負荷11を動作させつつ、第2バッテリBAT2を効率よく充電できる。また、第2スイッチパターンとすることで、第1バッテリBAT1を、第2バッテリBAT2や第2電気負荷12から電気的に切り離すことができる。これにより、第1バッテリBAT1に充電された電力が第2バッテリBAT2や第2電気負荷12に供給されることによって、第1SOCが低下することも抑制できる。
[第3スイッチパターン]
第3スイッチパターンは、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4を接続状態(即ちオン)とし、且つ、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3を非接続状態(即ちオフ)とする設定パターンである。
図4に示すように、第3スイッチパターンの場合、ISG10からの出力電流は、矢印A3に示すように、第1バッテリBAT1、第1電気負荷11及び第2電気負荷12へは流れる一方で、第2バッテリBAT2へは流れない。即ち、第3スイッチパターンの場合、ISG10が発電した電力は、第1バッテリBAT1、第1電気負荷11及び第2電気負荷12には供給される一方で、第2バッテリBAT2には供給されない。
したがって、第3スイッチパターンとすることで、ISG10が発電した電力を第1バッテリBAT1に供給して第1バッテリBAT1を充電できる。また、ISG10が発電した電力を第1電気負荷11に供給し、第1バッテリBAT1に充電された電力の消費(即ち第1SOCの低下)を抑えつつ、第1電気負荷11を動作できる。さらに、ISG10が発電した電力を第2電気負荷12に供給し、第2バッテリBAT2に充電された電力の消費(即ち第2SOCの低下)を抑えつつ、第2電気負荷12を動作できる。
また、第3スイッチパターンとすることで、第1バッテリBAT1を第2バッテリBAT2から電気的に切り離すことができる。これにより、第1バッテリBAT1に充電された電力が第2バッテリBAT2や第2電気負荷12に供給されることによって、第1SOCが低下することも抑制できる。
[第4スイッチパターン]
第4スイッチパターンは、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3を接続状態(即ちオン)とし、且つ、第4スイッチSW4を非接続状態(即ちオフ)とする設定パターンである。
図5に示すように、第4スイッチパターンの場合、ISG10からの出力電流は、矢印A4に示すように、第1バッテリBAT1、第1電気負荷11、第2バッテリBAT2及び第2電気負荷12のいずれへも流れる。即ち、第4スイッチパターンの場合、ISG10が発電した電力は、第1バッテリBAT1及び第1電気負荷11と第2バッテリBAT2と第2電気負荷12とのいずれにも供給される。
したがって、第4スイッチパターンとすることで、ISG10が発電した電力を第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2に供給してこれらを充電できる。また、ISG10が発電した電力を第1電気負荷11及び第2電気負荷12に供給して、第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2に充電された電力の消費(即ち第1SOC及び第2SOCの低下)を抑えつつ、第1電気負荷11及び第2電気負荷12を動作できる。
[第5スイッチパターン]
第5スイッチパターンは、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2及び第4スイッチSW4を接続状態(即ちオン)とし、且つ、第3スイッチSW3を非接続状態(即ちオフ)とする設定パターンである。
図6に示すように、第5スイッチパターンの場合、ISG10からの出力電流は、矢印A5に示すように、第1バッテリBAT1、第1電気負荷11、第2バッテリBAT2及び第2電気負荷12のいずれへも流れる。即ち、第5スイッチパターンの場合も、第4スイッチパターンと同様に、ISG10が発電した電力は、第1バッテリBAT1及び第1電気負荷11と第2バッテリBAT2と第2電気負荷12とのいずれにも供給される。
したがって、第5スイッチパターンとすることで、ISG10が発電した電力を第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2に供給してこれらを充電できる。また、ISG10が発電した電力を第1電気負荷11及び第2電気負荷12に供給して、第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2に充電された電力の消費(即ち第1SOC及び第2SOCの低下)を抑えつつ、第1電気負荷11及び第2電気負荷12を動作できる。なお、第5スイッチパターンでは、第4スイッチパターンに比べて、ISG10が発電した電力をより多く第2バッテリBAT2に供給できるので、第2バッテリBAT2を効率よく充電することが可能となる。
[放電時スイッチパターン]
次に、ISG10が発電をしておらず、第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2に充電された電力を第1電気負荷11、第2電気負荷12及びISG10へ供給する場合に設定されうる設定パターン(以下「放電時スイッチパターン」ともいう)について説明する。
放電時スイッチパターンは、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3を接続状態(即ちオン)とし、且つ、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4を非接続状態(即ちオフ)とする設定パターンである。
図7に示すように、放電時スイッチパターンの場合、第1バッテリBAT1から出力された電流は、矢印A6aに示すように第1電気負荷11へ流れる。また、放電時スイッチパターンの場合、第2バッテリBAT2から出力された電流は、矢印A6bに示すように第2電気負荷12及びISG10へ流れる。即ち、放電時スイッチパターンの場合、第1電気負荷11には第1バッテリBAT1から電力が供給され、第2電気負荷12及びISG10には第2バッテリBAT2から電力が供給される。
したがって、放電時スイッチパターンとすることで、第1バッテリBAT1の電力を第1電気負荷11に供給して、第1電気負荷11を動作できる。また、放電時スイッチパターンとすることで、第2バッテリBAT2の電力を第2電気負荷12に供給して、第2電気負荷12を動作できる。さらに、放電時スイッチパターンとすることで、第2バッテリBAT2の電力をISG10に供給して、ISG10を動作できる。具体的には、ISG10を再始動装置として機能させたり、ISG10に車両を走行させるための動力を出力させたりすることができる。
なお、例えば車両の停車時からエンジンENGを再始動させるまでの期間等、ISG10が動作していない時期もある。このような時期におけるスイッチの設定パターンも、例えば放電時スイッチパターンであるが、このときにはISG10が電力を消費しないので、ISG10には電力が供給されなくなる。即ち、このときには、第2バッテリBAT2は第2電気負荷12のみに電力を供給する。また、始動装置13がエンジンENGを始動させる際も例えば放電時スイッチパターンとされ、これにより、始動装置13に対し第1バッテリBAT1から電力を供給可能な状態とされる。
[制御装置の機能的構成]
次に、制御装置CTRの機能的構成について説明する。図8に示すように、制御装置CTRは、各種情報を取得する取得部31と、第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2への充電を制御する充電制御部32と、を有する。取得部31は、第1端子間電圧取得部31aと、第2端子間電圧取得部31bと、始動情報取得部31cと、を有する。
第1端子間電圧取得部31aは、第1バッテリBAT1の端子間電圧である第1端子間電圧を取得する。第1端子間電圧取得部31aは、例えば、第1バッテリセンサユニット21から制御装置CTRへ送られた第1バッテリ情報から第1端子間電圧を取得できる。第2端子間電圧取得部31bは、第2バッテリBAT2の端子間電圧である第2端子間電圧を取得する。第2端子間電圧取得部31bは、例えば、第2バッテリセンサユニット22から制御装置CTRへ送られた第2バッテリ情報から第2端子間電圧を取得できる。
始動情報取得部31cは、第1バッテリBAT1から供給された電力によって始動装置13がエンジンENGを始動できたか否か、即ち、通常始動であるか外部電源始動であるかを示す始動情報を取得する。
例えば、制御装置CTRは、始動装置13がエンジンENGを始動した際に、この始動が通常始動であるか外部電源始動であるかを判別する。具体的には、例えば、制御装置CTRは、始動装置13がエンジンENGを始動した際に、ボンネットが開状態であれば外部電源始動と判別する一方、ボンネットが閉状態であれば通常始動と判別する。なお、このような通常始動であるか外部電源始動であるかを判別するための条件は、例えば車両用電源システム1の製造者等によって制御装置CTRに予め記憶される。
そして、制御装置CTRは、通常始動と判別した場合には「通常始動」を示す始動情報を自装置のメモリ等に記憶する一方、外部電源始動と判別した場合には「外部電源始動」を示す始動情報を記憶する。なお、制御装置CTRは、始動装置13がエンジンENGを始動する度に始動情報を更新することが好ましい。始動情報取得部31cは、このようにして制御装置CTRが記憶した始動情報を取得することで、直近の始動装置13によるエンジンENGの始動が通常始動であるか外部電源始動であるかを示す始動情報を取得できる。
充電制御部32は、スイッチ制御部32aと、発電制御部32bと、を有する。スイッチ制御部32aは、取得部31が取得した第1端子間電圧、第2端子間電圧及び始動情報に基づいて、第1スイッチSW1〜第4スイッチSW4の接続状態(即ちオン)及び非接続状態(即ちオフ)を制御する。発電制御部32bは、エンジンENGを動作させ、エンジンENGが出力した動力によってISG10に通常発電を行わせる。
以下、充電制御部32(即ちスイッチ制御部32a及び発電制御部32b)による制御装置CTRの第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2の具体的な充電例について説明する。
[外部電源始動であった場合の第1バッテリ及び第2バッテリの充電例]
まず、外部電源始動であった場合の第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2の充電例について説明する。図9において、縦軸は第1端子間電圧(単位は例えば[V])及び第1SOC(単位は例えば[%])を示す。また、図9において、横軸は第2端子間電圧(単位は例えば[V])及び第2SOC(単位は例えば[%])を示す。
図9の第1端子間電圧において、V11は、第1バッテリBAT1が始動装置13に対してエンジンENGを始動可能な電力を供給可能となる電圧(「ENG始動可能電圧」と図示)である。V12(ただしV12>V11)は、第1バッテリBAT1が通常動作可能な電圧(「通常動作可能電圧」と図示)である。例えば、V12は、第1バッテリBAT1の製造者等によって定められた第1バッテリBAT1の動作保証電圧である。また、例えば、V12は、車両の製造者等によってENG停止・再始動機能を作動させるための条件の一つとして定められた電圧でもある。即ち、ENG停止・再始動機能は、第1端子間電圧がV12以上であることを条件に作動されうる。
また、図9の第1端子間電圧において、V13(ただしV13>V12)は、車両の製造者等によってアシスト機能を作動させるための条件の一つとして定められた電圧である。即ち、アシスト機能は、第1端子間電圧がV13以上であることを条件に作動されうる。
なお、本実施形態において、上記のように、ENG停止・再始動機能やアシスト機能を作動させるための条件の一つとして第1端子間電圧による条件が定められているのは、ENG停止・再始動機能やアシスト機能を作動させることによって第1SOCが低下する可能性があるためである。
具体的に説明すると、ENG停止・再始動機能やアシスト機能を作動させた際には、図7に示した放電時スイッチパターンとされる。そして、前述したように、放電時スイッチパターンであるときには、第1バッテリBAT1は第1電気負荷11に電力を供給する。このため、本実施形態では、ENG停止・再始動機能やアシスト機能を作動させたとしても第1SOCが低下し過ぎることを防止するために、これらの機能を作動させるための条件の一つとして第1端子間電圧による条件を定めている。
また、図9の第1端子間電圧において、V14(ただしV14>V13)は、第1バッテリBAT1への充電を停止させる電圧である。即ち、第1端子間電圧がV14に達した場合には、それ以上の第1バッテリBAT1への充電は過充電となる可能性があるため禁止される。
なお、図9において、V10(ただしV10<V11)は、第1SOCが低すぎるために第1バッテリBAT1の劣化する虞がある第1端子間電圧である。即ち、第1バッテリBAT1は、劣化を抑制するために、第1端子間電圧がV10からV14の間に収まるように利用されることが好ましい。さらに言うと、第1バッテリBAT1は、性能を十分に発揮するために、第1端子間電圧がV12からV14の間に収まるように利用されることが、より好ましい。
一方、図9の第2端子間電圧において、V21は、第2バッテリBAT2が通常動作可能な電圧(「通常動作可能電圧」と図示)である。例えば、V21は、第2バッテリBAT2の製造者等によって定められた第2バッテリBAT2の動作保証電圧である。また、例えば、V21は、車両の製造者等によってENG停止・再始動機能を作動させるための条件の一つとして定められた電圧でもある。即ち、ENG停止・再始動機能は、第2端子間電圧がV21以上であることを条件に作動されうる。より具体的には、ENG停止・再始動機能は、第1端子間電圧がV12以上且つ第2端子間電圧がV21以上であることを条件に作動されうる。
また、図9の第2端子間電圧において、V22(ただしV22>V21)は、車両の製造者等によってアシスト機能を作動させるための条件の一つとして定められた電圧である。即ち、アシスト機能は、第2端子間電圧がV22以上であることを条件に作動されうる。より具体的には、アシスト機能は、第1端子間電圧がV13以上且つ第2端子間電圧がV22以上であることを条件に作動されうる。
また、V23(ただしV23>V22)は、第2バッテリBAT2への充電を停止させる電圧である。即ち、第2端子間電圧がV23に達した場合には、それ以上の第2バッテリBAT2への充電は過充電となる可能性があるため禁止される。
なお、図9において、V20(ただしV20<V21)は、第2SOCが低すぎるために第2バッテリBAT2の劣化する虞がある第2端子間電圧である。即ち、第2バッテリBAT2は、劣化を抑制するために、第2端子間電圧がV20からV23の間に収まるように利用されることが好ましい。さらに言うと、第2バッテリBAT2は、性能を十分に発揮するために、第2端子間電圧がV21からV23の間に収まるように利用されることが、より好ましい。
図9に示す例では、符号X1に示すように、外部電源始動が行われた際の第1端子間電圧がVx1、第2端子間電圧がVy1であったとする。ここで、Vx1<V11であり、Vy1<V21である。即ち、図9に示す例では、第1端子間電圧がV11を下回っているためにエンジンENGの始動に外部電源を必要とした。
このような場合、制御装置CTRは、まず、矢印B1に示すように、第1端子間電圧がV13となるまで第1バッテリBAT1を優先して充電する。具体的に説明すると、この際、制御装置CTRは、ISG10に通常発電を行わせるとともに、図4に示した第3スイッチパターンとする。即ち、制御装置CTRは、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4をオンとし、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3をオフとする。このように第3スイッチパターンとすることで、第2SOCの低下を抑制しつつ、第1バッテリBAT1を充電できる。
そして、第1端子間電圧がV13となると、制御装置CTRは、つづいて、矢印B2に示すように、第2端子間電圧がV22となるまで第2バッテリBAT2を充電する。具体的に説明すると、この際、制御装置CTRは、ISG10に通常発電を行わせるとともに、図3に示した第2スイッチパターンとする。即ち、制御装置CTRは、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3をオンとし、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4をオフとする。このように第2スイッチパターンとすることで、ISG10が発電した電力を第2バッテリBAT2に重点的に回すことができ、第2バッテリBAT2を効率よく充電できる。
そして、第2端子間電圧がV22となると、制御装置CTRは、つづいて、矢印B3に示すように、第1端子間電圧がV14となる又は第2端子間電圧がV23となるまで、第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2を充電する。具体的に説明すると、この際、制御装置CTRは、図5に示した第4スイッチパターンとする。即ち、制御装置CTRは、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3をオンとし、第4スイッチSW4をオフとする。このように第4スイッチパターンとすることで、ISG10が発電した電力によって第1電気負荷11及び第2電気負荷12を動作させつつ、第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2を充電できる。
また、この際には、第1SOC及び第2SOCがすでに或る程度回復しているので、制御装置CTRは、回生発電のみによって第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2を充電する。これにより、ISG10に通常発電を行わせるためのエンジンENGの燃料消費を抑制できる。
そして、図9に示すように、例えば、第1端子間電圧がV14となる前に第2端子間電圧がV23となると、制御装置CTRは、矢印B4に示すように、第2バッテリBAT2の充電を終了し、第1端子間電圧がV14となるまで第1バッテリBAT1を充電する。具体的に説明すると、この際、制御装置CTRは、例えば、図4に示した第3スイッチパターンとする。即ち、制御装置CTRは、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4をオンとし、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3をオフとする。
また、このように第2SOCが或る程度回復しており、第1バッテリBAT1のみを充電する場合には、制御装置CTRは、図2に示した第1スイッチパターンとしてもよい。即ち、制御装置CTRは、第1スイッチSW1及び第3スイッチSW3をオンとし、第2スイッチSW2及び第4スイッチSW4をオフとしてもよい。
なお、図示及び詳細な説明は省略するが、第2端子間電圧がV23となる前に第1端子間電圧がV14となった場合には、制御装置CTRは、例えば図3に示した第2スイッチパターンとすることで、第1バッテリBAT1の充電を終了して、第2端子間電圧がV23となるまで第2バッテリBAT2を充電すればよい。
以上説明したように、制御装置CTRは、第1端子間電圧及び第2端子間電圧が共に低い(即ち第1SOC及び第2SOCが共に低い)ために、第1バッテリBAT1から供給される電力によって始動装置13がエンジンENGを始動できなかった場合は、第1バッテリBAT1から優先して充電する。これにより、制御装置CTRは、第1SOCを回復させて、次に行われる始動装置13によるエンジンENGの始動は第1バッテリBAT1から供給される電力によって行える可能性を高めることができる。したがって、制御装置CTRは、外部電源なしで車両を走行可能な状態とできる可能性を高めることができる。
[通常始動であった場合の第1バッテリ及び第2バッテリの充電例]
次に、通常始動であった場合の第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2の充電例について説明する。なお、以下の図10の説明において、前述した図9の説明と同様の箇所についてはその説明を適宜省略する。また、図10においては、V10及びV20の図示を省略している。
図10に示す例では、符号X2に示すように、通常始動が行われた際の第1端子間電圧がVx2、第2端子間電圧がVy2であったとする。ここで、V11<Vx2<V12であり、Vy2<V21である。即ち、図10に示す例では、第1端子間電圧がV11より大きいために第1バッテリBAT1からの電力によってエンジンENGを始動させることができたものの、第2端子間電圧(即ち第2SOC)が低いために第2バッテリBAT2を有効利用できていない。
このような場合、制御装置CTRは、まず、矢印C1に示すように、第2端子間電圧がV21となるまで第2バッテリBAT2を充電する。具体的に説明すると、この際、制御装置CTRは、ISG10に通常発電を行わせるとともに、例えば、図6に示した第5スイッチパターンとする。即ち、制御装置CTRは、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2及び第4スイッチSW4をオンとし、第3スイッチSW3をオフとする。このように第5スイッチパターンとすることで、第1SOCの低下を抑制しつつ、第2バッテリBAT2を充電できる。
そして、第2端子間電圧がV21となると、制御装置CTRは、つづいて、矢印C2に示すように、第1端子間電圧がV13となるまで第1バッテリBAT1を充電する。具体的に説明すると、この際、制御装置CTRは、ISG10に通常発電を行わせるとともに、図4に示した第3スイッチパターンとする。即ち、制御装置CTRは、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4をオンとし、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3をオフとする。
そして、第1端子間電圧がV13となると、制御装置CTRは、つづいて、矢印C3に示すように、第1端子間電圧がV14となる又は第2端子間電圧がV23となるまで、第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2を充電する。具体的に説明すると、この際、制御装置CTRは、図5に示した第4スイッチパターンとする。即ち、制御装置CTRは、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3をオンとし、第4スイッチSW4をオフとする。また、この際には、第1SOC及び第2SOCがすでに或る程度回復しているので、制御装置CTRは、回生発電のみによって第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2を充電する。
そして、図10に示すように、例えば、第1端子間電圧がV14となる前に第2端子間電圧がV23となると、制御装置CTRは、矢印C4に示すように、第2バッテリBAT2の充電を終了し、第1端子間電圧がV14となるまで第1バッテリBAT1を充電する。具体的に説明すると、この際、制御装置CTRは、例えば、図4に示した第3スイッチパターンとする。即ち、制御装置CTRは、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4をオンとし、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3をオフとする。
以上説明したように、制御装置CTRは、第1端子間電圧及び第2端子間電圧が共に低いが第1バッテリBAT1から供給される電力によって始動装置13がエンジンENGを始動できた場合は、第2バッテリBAT2を充電する。これにより、制御装置CTRは、第2SOCを回復させて、第2バッテリBAT2を有効利用できる機会を増やせる。
具体的には、前述したように、第2バッテリBAT2が、車両を走行させるための動力を出力するISG10に電力を供給する蓄電装置であるならば、車両を走行させるための動力をISG10に出力させることが可能な機会(即ち車両の利用者がアシスト機能を利用できる機会)を増やせる。また、前述したように、第2バッテリBAT2が、エンジンENGを再始動させる再始動装置として機能するISG10に電力を供給する蓄電装置であるならば、ISG10がエンジンENGを再始動させることが可能な機会(即ち車両の利用者がENG停止・再始動機能を利用できる機会)を増やせる。そして、このように、第2バッテリBAT2を有効利用できる機会を増やすことで、車両の商品性を向上できる。
[外部電源始動であった場合の第1バッテリ及び第2バッテリの他の充電例]
次に、外部電源始動であった場合の第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2の他の充電例について説明する。なお、以下の図11の説明において、前述した図9又は図10の説明と同様の箇所についてはその説明を適宜省略する。また、図11においては、V10及びV20の図示を省略している。
図11に示す例では、符号X3に示すように、外部電源始動が行われた際の第1端子間電圧がVx3、第2端子間電圧がVy3であったとする。ここで、Vx3<V11であり、Vy3<V21である。即ち、図11に示す例では、第1端子間電圧がV11を下回っているためにエンジンENGの始動に外部電源を必要とした。
このような場合、制御装置CTRは、第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2への充電を以下のように制御してもよい。即ち、このような場合、制御装置CTRは、まず、矢印D1に示すように、第1端子間電圧がV11となるまで第1バッテリBAT1を優先して充電する。具体的に説明すると、この際、制御装置CTRは、ISG10に通常発電を行わせるとともに、図4に示した第3スイッチパターンとする。即ち、制御装置CTRは、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4をオンとし、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3をオフとする。
そして、第1端子間電圧がV11となると、制御装置CTRは、つづいて、矢印D2に示すように、第2端子間電圧がV21となるまで第2バッテリBAT2を充電する。具体的に説明すると、この際、制御装置CTRは、ISG10に通常発電を行わせるとともに、例えば、図6に示した第5スイッチパターンとする。即ち、制御装置CTRは、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2及び第4スイッチSW4をオンとし、第3スイッチSW3をオフとする。
そして、第2端子間電圧がV21となると、制御装置CTRは、つづいて、矢印D3に示すように、第1端子間電圧がV13となるまで第1バッテリBAT1を充電する。具体的に説明すると、この際、制御装置CTRは、ISG10に通常発電を行わせるとともに、図4に示した第3スイッチパターンとする。即ち、制御装置CTRは、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4をオンとし、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3をオフとする。
そして、第1端子間電圧がV13となると、制御装置CTRは、つづいて、矢印D4に示すように、第2端子間電圧がV22となるまで第2バッテリBAT2を充電する。具体的に説明すると、この際、制御装置CTRは、ISG10に通常発電を行わせるとともに、図3に示した第2スイッチパターンとする。即ち、制御装置CTRは、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3をオンとし、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4をオフとする。
そして、第2端子間電圧がV22となると、制御装置CTRは、つづいて、矢印D5に示すように、第1端子間電圧がV15(ただしV13<V15<V14)となるまで第1バッテリBAT1を充電する。具体的に説明すると、この際、制御装置CTRは、ISG10に通常発電を行わせるとともに、図4に示した第3スイッチパターンとする。即ち、制御装置CTRは、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4をオンとし、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3をオフとする。なお、ここで、V15は、例えば通常発電を終了させる条件の一つとして定められた電圧である。
そして、第1端子間電圧がV15となると、制御装置CTRは、つづいて、矢印D6に示すように、第2端子間電圧がV24(ただしV22<V24<V23)となるまで第2バッテリBAT2を充電する。具体的に説明すると、この際、制御装置CTRは、図3に示した第2スイッチパターンとする。即ち、制御装置CTRは、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3をオンとし、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4をオフとする。
また、この際には、第1SOC及び第2SOCがすでに或る程度回復しているので、制御装置CTRは、例えば回生発電のみによって第2バッテリBAT2を充電する。これにより、ISG10に通常発電を行わせるためのエンジンENGの燃料消費を抑制できる。なお、この際には、制御装置CTRは、通常発電を行って第2バッテリBAT2を充電してもよい。このようにした場合には、車両の走行状態によらず第2バッテリBAT2を充電できる。
そして、第2端子間電圧がV24となると、制御装置CTRは、つづいて、矢印D7に示すように、第1端子間電圧がV14となる又は第2端子間電圧がV23となるまで、第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2を充電する。具体的に説明すると、この際、制御装置CTRは、図5に示した第4スイッチパターンとする。即ち、制御装置CTRは、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3をオンとし、第4スイッチSW4をオフとする。
なお、第2端子間電圧側にも、第1端子間電圧側のV15と同様に、通常発電を終了させる条件の一つとなる電圧(例えばV25とする)を設けてもよい。この場合、V25は、例えばV22<V25<V23であり、より具体的にはV22<V25<V24とすることができる。
以上説明したように、制御装置CTRは、第1端子間電圧及び第2端子間電圧が共に低い(即ち第1SOC及び第2SOCが共に低い)ために、第1バッテリBAT1から供給される電力によって始動装置13がエンジンENGを始動できなかった場合は、第1バッテリBAT1から優先して充電する。これにより、制御装置CTRは、第1SOCを回復させて、次に行われる始動装置13によるエンジンENGの始動は第1バッテリBAT1から供給される電力によって行える可能性を高めることができる。したがって、制御装置CTRは、外部電源なしで車両を走行可能な状態とできる可能性を高めることができる。
そして、制御装置CTRは、第1バッテリBAT1の充電したことによって第1端子間電圧がV11となった場合には、第2端子間電圧がV21となるまで第2バッテリBAT2の充電を行う。これにより、制御装置CTRは、第2SOCの早期に回復させることができ、第2バッテリBAT2を有効利用できる機会を増やせる。具体的には、前述したように、V21を、ENG停止・再始動機能を作動させるための条件とした場合、ENG停止・再始動機能を作動できる機会を増やせる。
そして、制御装置CTRは、第2バッテリBAT2の充電したことによって第2端子間電圧がV21となった場合には、第1端子間電圧がV13となるまで第1バッテリBAT1の充電を行う。これにより、制御装置CTRは、第1SOCを回復させることができる。そして、前述したように、V13を、アシスト機能を作動させるための条件とした場合、アシスト機能を作動できる機会を増やせる。
以上説明したように、本実施形態の車両用電源システム1によれば、第1端子間電圧及び第2端子間電圧が共に低い場合に、第1バッテリBAT1から供給された電力によって始動装置13がエンジンENGを始動できる状態であるか否かによって、優先して充電するバッテリを選択できる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、前述した実施形態では、第1端子間電圧及び第2端子間電圧に基づいて、第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2の充電を制御したが、これに限らない。例えば、制御装置CTRは、第1端子間電圧に基づき第1SOCを導出するとともに第2端子間電圧に基づき第2SOCを導出し、導出した第1SOC及び第2SOCによって、第1バッテリBAT1及び第2バッテリBAT2の充電を制御するようにしてもよい。
また、制御装置CTRは、発電機センサユニット20から受け付けた発電量情報を参照して、ISG10の発電量に応じて、第1スイッチSW1〜第4スイッチSW4のオン・オフを切り替えるようにしてもよい。例えば、制御装置CTRは、ISG10の発電量が少ない(例えば回生発電時の回生量が少ない)場合は、第1バッテリBAT1と第2バッテリBAT2とを電気的に切り離すスイッチの設定パターンをとるようにしてもよい。
また、前述した実施形態では、第1バッテリBAT1を鉛蓄電池、第2バッテリBAT2をリチウムイオン蓄電池としたが、これらは他の種類の二次電池であってよい。
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、前述した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
(1) 車両における電力の供給状態を制御する車両用電源システム(車両用電源システム1)であって、
内燃機関(エンジンENG)と、
前記内燃機関が出力した動力によって発電する発電機(ISG10)と、
前記発電機が発電した電力によって充電可能な第1蓄電装置(第1バッテリBAT1)と、
前記第1蓄電装置と電気的に接続され、所定値以上の電力が供給された場合に前記内燃機関を始動させることが可能な始動装置(始動装置13)と、
前記発電機が発電した電力によって充電可能であり、且つ前記第1蓄電装置とは異なる第2蓄電装置(第2バッテリBAT2)と、
前記第1蓄電装置の端子間電圧である第1端子間電圧と、前記第2蓄電装置の端子間電圧である第2端子間電圧と、を取得する充電状態取得部(取得部31)と、
前記充電状態取得部が取得した前記第1端子間電圧と前記第2端子間電圧とに基づいて、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置への充電を制御する充電制御部(充電制御部32)と、
を備え、
前記充電制御部は、前記第1端子間電圧が第1電圧(V11)以下であり、且つ前記第2端子間電圧が第2電圧(V21)以下である場合には、前記第1蓄電装置から供給された電力によって前記始動装置が前記内燃機関を始動できたか否かに応じて、前記第1蓄電装置と前記第2蓄電装置とのうち優先して充電する蓄電装置を変更する、車両用電源システム。
(1)によれば、第1端子間電圧が第1電圧以下、且つ第2端子間電圧が第2電圧以下である場合には、第1蓄電装置から供給された電力によって始動装置が内燃機関を始動できたか否かに応じて、第1蓄電装置と第2蓄電装置とのうち優先して充電する蓄電装置を変更する。これにより、第1端子間電圧及び第2端子間電圧が共に低い(即ち第1蓄電装置及び第2蓄電装置の残容量が共に低い)場合には、第1蓄電装置から供給された電力によって始動装置が内燃機関を始動できる状態(即ち自車両のみで始動できる状態)であるか否かによって、優先して充電する蓄電装置を選択できる。
(2) (1)に記載の車両用電源システムであって、
前記第1電圧は、前記第1蓄電装置が通常動作可能な電圧(V13)以下であり、
前記第2電圧は、前記第2蓄電装置が通常動作可能な電圧(V21)以下である、車両用電源システム。
(2)によれば、第1電圧が第1蓄電装置の通常動作可能な電圧以下であり、第2電圧が第2蓄電装置の通常動作可能な電圧以下であるので、第1蓄電装置及び第2蓄電装置が共に通常動作不可の可能性があるくらい第1端子間電圧及び第2端子間電圧が共に低い場合の制御を規定することで、第1蓄電装置から供給された電力によって始動装置が内燃機関を始動できない状態を避けることができる。
(3) (1)又は(2)に記載の車両用電源システムであって、
前記発電機は、前記始動装置による始動後に停止した前記内燃機関を、電力が供給されることによって再始動可能に構成され、
前記第2蓄電装置は、前記発電機に電力を供給可能な蓄電装置である、車両用電源システム。
(3)によれば、第2蓄電装置が、始動装置による始動後に停止した内燃機関を再始動させる発電機に電力を供給可能な蓄電装置であるので、第2蓄電装置を充電することによって内燃機関を停止及び再始動させる機能を利用できる機会を増やせる。
(4) (1)〜(3)のいずれかに記載の車両用電源システムであって、
前記発電機は、電力が供給されることによって、前記車両を走行させるための動力を出力可能に構成され、
前記第2蓄電装置は、前記発電機に電力を供給可能な蓄電装置である、車両用電源システム。
(4)によれば、第2蓄電装置が、車両を走行させるための動力を出力可能な発電機に電力を供給可能な蓄電装置であるので、第2蓄電装置を充電することによって発電機が車両を走行させるための動力を出力する機会を増やせる。
(5) (1)〜(4)のいずれかに記載の車両用電源システムであって、
前記充電制御部は、外部電源から供給された電力によって前記始動装置が前記内燃機関を始動させた場合には、前記第1蓄電装置を優先して充電する、車両用電源システム。
(5)によれば、外部電源から供給された電力によって始動装置が内燃機関を始動させた場合には、第1蓄電装置を優先して充電するので、次に内燃機関を始動させる際には、第1蓄電装置からの電力によって内燃機関を始動できる可能性を高められる。
(6) (5)に記載の車両用電源システムであって、
前記充電制御部は、前記第1蓄電装置を充電しているときに、前記第1端子間電圧が前記第1電圧より大きい第3電圧(V13)以上となった場合には、前記第2蓄電装置を充電する、車両用電源システム。
(6)によれば、第1蓄電装置を充電しているときに、第1端子間電圧が第1電圧より大きい第3電圧以上となった場合には、第2蓄電装置を充電するので、第1蓄電装置と第2蓄電装置とをバランスよく充電できる。
(7) (6)に記載の車両用電源システムであって、
前記発電機は、前記第2蓄電装置から電力が供給されることによって、前記車両を走行させるための動力を出力可能に構成され、
前記第3電圧は、前記第2蓄電装置が前記発電機に電力を供給するための条件となる電圧である、車両用電源システム。
(7)によれば、第3電圧が、車両を走行させるための動力を出力可能な発電機に第2蓄電装置が電力を供給するための条件となる電圧であるので、発電機が車両を走行させるための動力を出力するための電力を第2蓄電装置が供給できる機会を増やせる。
(8) (1)〜(4)のいずれかに記載の車両用電源システムであって、
前記充電制御部は、前記第1蓄電装置から供給された電力によって前記始動装置が前記内燃機関を始動できた場合には、前記第2蓄電装置を充電する、車両用電源システム。
(8)によれば、第1蓄電装置から供給された電力によって始動装置が内燃機関を始動できた場合には、第2蓄電装置を充電するので、第1蓄電装置から供給された電力によって始動装置が内燃機関を始動できる範囲で、第2蓄電装置を利用可能な機会を増やせる。
(9) (8)に記載の車両用電源システムであって、
前記充電制御部は、前記第2蓄電装置を充電しているときに、前記第2端子間電圧が前記第2電圧より大きい第4電圧(V22)以上となった場合には、前記第1蓄電装置を充電する、車両用電源システム。
(9)によれば、第2蓄電装置を充電しているときに、第2端子間電圧が第2電圧より大きい第4電圧以上となった場合には、第1蓄電装置を充電するので、第1蓄電装置と第2蓄電装置とをバランスよく充電できる。
(10) (9)に記載の車両用電源システムであって、
前記発電機は、前記始動装置による始動後に停止した前記内燃機関を、前記第2蓄電装置から電力が供給されることによって再始動可能に構成され、
前記第4電圧は、前記第2蓄電装置が前記発電機に電力を供給するための条件となる電圧である、車両用電源システム。
(10)によれば、第4電圧が、始動装置による始動後に停止した内燃機関を再始動させる発電機に第2蓄電装置が電力を供給するための条件となる電圧であるので、内燃機関を停止及び再始動させる機能を利用できる機会を増やせる。
1 車両用電源システム
10 ISG(発電機)
11 第1電気負荷
12 第2電気負荷
31 取得部
32 充電制御部
BAT1 第1バッテリ(第1蓄電装置)
BAT2 第2バッテリ(第2蓄電装置)

Claims (10)

  1. 車両における電力の供給状態を制御する車両用電源システムであって、
    内燃機関と、
    前記内燃機関が出力した動力によって発電する発電機と、
    前記発電機が発電した電力によって充電可能な第1蓄電装置と、
    前記第1蓄電装置と電気的に接続され、所定値以上の電力が供給された場合に前記内燃機関を始動させることが可能な始動装置と、
    前記発電機が発電した電力によって充電可能であり、且つ前記第1蓄電装置とは異なる第2蓄電装置と、
    前記第1蓄電装置の端子間電圧である第1端子間電圧と、前記第2蓄電装置の端子間電圧である第2端子間電圧と、を取得する充電状態取得部と、
    前記充電状態取得部が取得した前記第1端子間電圧と前記第2端子間電圧とに基づいて、前記第1蓄電装置及び前記第2蓄電装置への充電を制御する充電制御部と、
    を備え、
    前記充電制御部は、前記第1端子間電圧が第1電圧以下であり、且つ前記第2端子間電圧が第2電圧以下である場合には、前記第1蓄電装置から供給された電力によって前記始動装置が前記内燃機関を始動できたか否かに応じて、前記第1蓄電装置と前記第2蓄電装置とのうち優先して充電する蓄電装置を変更する、車両用電源システム。
  2. 請求項1に記載の車両用電源システムであって、
    前記第1電圧は、前記第1蓄電装置が通常動作可能な電圧以下であり、
    前記第2電圧は、前記第2蓄電装置が通常動作可能な電圧以下である、車両用電源システム。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用電源システムであって、
    前記発電機は、前記始動装置による始動後に停止した前記内燃機関を、電力が供給されることによって再始動可能に構成され、
    前記第2蓄電装置は、前記発電機に電力を供給可能な蓄電装置である、車両用電源システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用電源システムであって、
    前記発電機は、電力が供給されることによって、前記車両を走行させるための動力を出力可能に構成され、
    前記第2蓄電装置は、前記発電機に電力を供給可能な蓄電装置である、車両用電源システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用電源システムであって、
    前記充電制御部は、外部電源から供給された電力によって前記始動装置が前記内燃機関を始動させた場合には、前記第1蓄電装置を優先して充電する、車両用電源システム。
  6. 請求項5に記載の車両用電源システムであって、
    前記充電制御部は、前記第1蓄電装置を充電しているときに、前記第1端子間電圧が前記第1電圧より大きい第3電圧以上となった場合には、前記第2蓄電装置を充電する、車両用電源システム。
  7. 請求項6に記載の車両用電源システムであって、
    前記発電機は、前記第2蓄電装置から電力が供給されることによって、前記車両を走行させるための動力を出力可能に構成され、
    前記第3電圧は、前記第2蓄電装置が前記発電機に電力を供給するための条件となる電圧である、車両用電源システム。
  8. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用電源システムであって、
    前記充電制御部は、前記第1蓄電装置から供給された電力によって前記始動装置が前記内燃機関を始動できた場合には、前記第2蓄電装置を充電する、車両用電源システム。
  9. 請求項8に記載の車両用電源システムであって、
    前記充電制御部は、前記第2蓄電装置を充電しているときに、前記第2端子間電圧が前記第2電圧より大きい第4電圧以上となった場合には、前記第1蓄電装置を充電する、車両用電源システム。
  10. 請求項9に記載の車両用電源システムであって、
    前記発電機は、前記始動装置による始動後に停止した前記内燃機関を、前記第2蓄電装置から電力が供給されることによって再始動可能に構成され、
    前記第4電圧は、前記第2蓄電装置が前記発電機に電力を供給するための条件となる電圧である、車両用電源システム。
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