JP2021044363A - 半導体装置実装部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】柱状の電気コネクタを予め作る必要がなく、高さの異なる半導体チップも同時に実装できる新規なビア配線形成用基板を提供し、これを用いて製造した半導体装置実装部品を提供する。【解決手段】第1絶縁層からなる第1層と、前記第1層上に積層された第2層とが積層され、前記第1層および前記第2層には前記第1層および前記第2層のみを位置ずれなしに貫通して形成されているビア配線形成用ビアが形成されている部品受け積層体と、前記部品受け積層体の前記第1層又は前記第2層に接着され、前記ビア配線形成用ビアに対向して接続端子を具備する少なくとも1つの部品と、前記部品を埋め込むモールド樹脂からなる第3層と、前記部品の接続端子に一端が接続され他端が前記ビア配線形成用ビアを介して前記部品受け積層体の反対側に引き出されたビア配線とを具備し、前記部品受け積層体の前記第1層及び前記第2層の総厚みが15μm〜70μmの範囲から選択される。【選択図】図1

Description

本発明は、新規なビア配線形成用基板を用いて製造した半導体装置実装部品に関する。
従来より、携帯端末や情報家電分野において、小型軽量化や高機能化、さらには高速化及び高周波数化の要求に対応するため、半導体チップを内蔵する多層基板構造が必要となる。このような半導体チップを内蔵した多層基板構造とする技術として、高密度配線に対応するために、半導体チップの領域外にも再配線層が形成されるファンアウト・ウェハレベルパッケージ(Fan-out Wafer-Level Package:FO−WLP)が注目されている。
このようなFO−WLPとしては、ウェハから切り出された半導体チップが隙間をあけて配列された状態で一体化されたもの(以下「疑似ウェハ」という)をまず準備し、この疑似ウェハ上に再配線層を形成し、再配線層が形成された後に疑似ウェハを切断して個々のパッケージを得る手法(チップファースト(Chip-first))が提案されている(特許文献1参照)。
また、量産化されているFO−WLPの一つとして、InFO(Integrated Fan-Out)と呼ばれる手法がある(特許文献2参照)。この手法では、サポート基板102上に設けた内部配線層104上に柱状の電気コネクタ108を設け(FIG.1B)、電気コネクタ108の間の内部配線層104上に、電気コネクタ112を有する第1の半導体チップ110を能動面を上にして設置し(FIG.1C)、電気コネクタ108及び半導体チップ110をモールド材114でモールドし、硬化した後(FIG.1D)、電気コネクタ108の上端面108A及び半導体チップ110の電気コネクタ112の上端面112Aを露出するようにモールド材114を研磨し、電気コネクタ108及び112をスルーモールディングビアとする(FIG.1E)。次いで、スルーモールディングビアである電気コネクタ108及び112に接続する内部配線層(再配線層)116を設け、この上に電気コネクタ118を形成し(FIG.1F)、この上に第2の半導体チップ120を実装する(FIG.1G)。
この手法では、柱状の電気コネクタ108と、半導体チップ110上の電気コネクタ112とを一緒にモールドし、その後上端面を研磨で露出する必要があり、高密度配線になるほど困難性を伴い、また、再配線層との接続にも困難性を伴う。また、柱状の電気コネクタ108の高さは、150〜200μm程度が限界であり、半導体チップ110の高さが大きい場合には製造上困難となる可能性がある。さらに、最初に半導体チップを複数実装する場合、半導体チップの高さが異なると、一方の半導体チップの電気コネクタを柱状にするなどの必要があり、対応が困難となるという問題もある。
特開2013−58520号公報 米国特許出願公開第2018/0138089号明細書
本発明は、上述した課題を解消し、柱状の電気コネクタを予め作る必要がなく、高さの異なる半導体チップも同時に実装できる新規なビア配線形成用基板を提供し、これを用いて製造した半導体装置実装部品を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、第1絶縁層からなる第1層と、前記第1層上に積層された第2層とが積層され、前記第1層および前記第2層には前記第1層および前記第2層のみを位置ずれなしに貫通して形成されているビア配線形成用ビアが形成されている部品受け積層体と、前記部品受け積層体の前記第1層又は前記第2層に接着され、前記ビア配線形成用ビアに対向して接続端子を具備する少なくとも1つの部品と、前記部品を埋め込むモールド樹脂からなる第3層と、前記部品の接続端子に一端が接続され他端が前記ビア配線形成用ビアを介して前記部品受け積層体の反対側に引き出されたビア配線とを具備し、前記部品受け積層体の前記第1層及び前記第2層の総厚みが15μm〜70μmの範囲から選択されることを特徴とする半導体装置実装部品にある。
本発明の第2の態様は、前記第1層の前記第1絶縁層がエポキシ系封止材料からなることを特徴とする第1の態様に記載の半導体装置実装部品にある。
本発明の第3の態様は、前記部品が、接続端子を有する少なくとも1つの半導体チップと、前記半導体チップと前記部品受け積層体の厚さ方向の寸法である高さが異なる少なくとも1つの半導体チップ又は受動部品とを含むことを特徴とする第1又は2の態様に記載の半導体装置実装部品にある。
本発明の第4の態様は、前記第2層が第2絶縁層からなり、前記部品が前記第2層に接着されていることを特徴とする第1〜3の何れかの態様の半導体装置実装部品にある。
本発明の第5の態様は、前記ビア配線は、前記ビア配線形成用ビア内に設けられた再配線用絶縁層に設けられた貫通孔を介して前記部品の接続端子から前記部品受け積層体の反対側まで引き出されていることを特徴とする第4の態様の半導体装置実装部品にある。
本発明の第6の態様は、前記第2層が低流動性接着材からなることを特徴とする第4又は5の態様に記載の半導体装置実装部品にある。
本発明の第7の態様は、前記第2層が金属層からなり、前記部品が前記第1層に接着されており、前記ビア配線は、前記ビア配線形成用ビア内に設けられた再配線用絶縁層に設けられた貫通孔を介して前記部品の接続端子から引き出されており、前記再配線用絶縁層及び前記第1層には、前記金属層を露出する第2貫通孔が設けられ、前記第2貫通孔内には前記金属層に接続する第2配線が設けられていることを特徴とする第1〜3の何れかの態様の半導体装置実装部品にある。
本発明の第8の態様は、前記金属層が銅箔であることを特徴とする第7の態様の半導体装置実装部品にある。
本発明の第9の態様は、前記ビア配線形成用ビアの1つに対して、前記部品の接続端子が1つ対応して配置され、前記ビア配線形成用ビアを介して設けられた第1ビア配線を覆う感光性樹脂層が設けられ、前記感光性樹脂層には前記第1ビア配線に対向する位置に貫通孔が設けられ、前記感光性樹脂層上には前記第1ビア配線に接続する前記貫通孔に形成された第2ビア配線を含む配線層が設けられていることを特徴とする第1〜8の何れかの態様の半導体装置実装部品にある。
本発明の第10の態様は、前記ビア配線形成用ビアの1つは、前記部品の複数の接続端子が対応して配置され、前記ビア配線形成用ビアの前記感光性樹脂層には前記複数の接続端子に対向する複数の前記貫通孔が形成され、各貫通孔に前記ビア配線が設けられていることを特徴とする第1〜8の何れかの態様に記載の半導体装置実装部品にある。
本発明の第11の態様は、前記部品が、複数の接続端子が中央部の所定エリアに配置されたエリアパッドタイプの半導体チップであり、前記ビア配線形成用ビアが前記所定エリアに対応する形状に形成され、前記感光性樹脂層は、前記ビア配線形成用ビアを埋めるように形成され、前記複数の接続端子に対向する複数の前記貫通孔が形成され、各貫通孔に前記ビア配線が設けられていることを特徴とする第10の態様に記載の半導体装置実装部品にある。
本発明の第12の態様は、前記部品が、複数の接続端子が中央部を囲む所定の周縁部に配置されたペリフェラルパッドタイプの半導体チップであり、前記ビア配線形成用ビアが前記中央部を囲む前記所定の周縁部に対応する形状に形成され、前記感光性樹脂層は、前記ビア配線形成用ビアを埋めるように形成され、前記複数の接続端子に対向する複数の前記貫通孔が形成され、各貫通孔に前記ビア配線が設けられていることを特徴とする第10の態様に記載の半導体装置実装部品にある。
本発明の第13の態様は、前記ビア配線が引き出された表面に感光性樹脂層を介して再配線を形成した再配線層を設けたことを特徴とする第1〜8の何れかの態様に記載の半導体装置実装部品にある。
本発明の第14の態様は、前記再配線層を3層又は4層以上設けたことを特徴とする第13の態様に記載の半導体装置実装部品にある。
本発明の第15の態様は、前記再配線層が2層又は3層であり、その上に前記部品受け積層体をさらに設け、その上にさらに再配線層を設けたことを特徴とする第13の態様に記載の半導体装置実装部品にある。
本発明の第16の態様は、前記部品が再配線層の最表層の上に前記部品受け積層体をさらに設けたことを特徴とする第13の態様に記載の半導体装置実装部品にある。
本発明の第17の態様は、前記部品が、半導体チップにeWLPにより前記再配線層を2層又は3層設けたものであることを特徴とする第10〜13の何れかの態様に記載の半導体装置実装部品にある。
以上説明したように、本発明によると、柱状の電気コネクタを予め作る必要がなく、高さの異なる半導体チップも同時に実装できるビア配線形成用基板を用いて製造した半導体装置実装部品を提供することができる。
基板実施形態1に係るビア配線形成用基板の断面図である。 基板実施形態1に係るビア配線形成用基板の製造プロセスを示す断面図である。 基板実施形態1に係るビア配線形成用基板の製造プロセスを示す断面図である。 基板実施形態2に係るビア配線形成用基板の断面図である。 基板実施形態3に係るビア配線形成用基板の断面図である。 基板実施形態3に係るビア配線形成用基板の製造プロセスを示す断面図である。 銅PAD及び接着剤層を有する半導体チップの製造プロセスを示す断面図である。 実施形態1に係るビア配線形成用基板の製造プロセスを示す断面図である。 実施形態1に係る実装プロセスの効果を示す断面図である。 銅PAD及び接着剤層を有する半導体チップの製造プロセスを示す断面図である。 実施形態2に係る実装プロセスを示す断面図である。 本発明の半導体チップ実装部品と、従来のeWLP構造との比較を示す断面図である。 本発明の半導体チップ実装部品の変形例を示す断面図である。 本発明の半導体チップ実装部品の変形例を示す断面図である。 本発明の半導体チップ実装部品の変形例を示す断面図である。 本発明の半導体チップ実装部品の変形例を示す断面図である。 本発明の半導体チップ実装部品の変形例を示す断面図である。 本発明の半導体チップ実装部品の変形例を示す断面図である。 本発明の半導体チップ実装部品の変形例を示す断面図である。 本発明の半導体チップ実装部品の変形例を示す断面図である。 本発明の半導体チップ実装部品の変形例を示す断面図である。 本発明の半導体チップ実装部品の変形例を示す断面図である。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
まず、本発明の半導体装置実装部品を製造するために用いるビア配線形成用基板について説明する。
(基板実施形態1)
図1には、本実施形態に係るビア配線形成用基板の断面図、図2〜図3は、ビア配線形成用基板の製造プロセスを示す断面図である。
これらの図面に示すように、ビア配線形成用基板1は、サポート基板11と、サポート基板11の片側に設けられた剥離可能接着剤層12と、剥離可能接着剤層12上に設けられた第1絶縁層13と、第1絶縁層13上に設けられた第2絶縁層14とを具備し、第1絶縁層13および第2絶縁層14のみを貫通する複数のビア配線形成用ビア15が形成されている。
ビア配線形成用ビア15は、ビア配線を形成するための孔であり、例えば、製造予定のFO−WLPに実装する半導体チップの接続端子の位置、および実装した半導体チップの周囲に設けられるビア配線の位置に合わせて形成されたものである。
ビア配線形成用ビア15は、サポート基板11と、サポート基板11の片側に設けられた剥離可能接着剤層12に影響せずに、第1絶縁層13および第2絶縁層14のみを貫通しており、第1絶縁層13および第2絶縁層14を位置ずれなしに貫通して設けられている。ここで、位置ずれなしに貫通しているとは、ビア配線形成用ビア15の第1絶縁層13を貫通するビア15aと第2絶縁層14を貫通するビア15bとが、位置ずれすることなく一体的に連続して形成されている状態をいう。
第1絶縁層13および第2絶縁層14は、これのみでは自立できず、サポート基板11でサポートされている必要があり、また、第1絶縁層13および第2絶縁層14は素材が異なり、機械的特性、加工特性などが異なるものであるので、ドリル加工やレーザー加工では形成することができない。このようなサポート基板11でサポートされた第1絶縁層13および第2絶縁層14のみを貫通するビア配線形成用ビア15は、以下のような新規なフォトリソグラフィープロセスで形成することができる。
ここで、ビア配線形成用ビア15は、サポート基板11上に支持された状態の第1絶縁層13および第2絶縁層14にフォトリソグラフィープロセスで形成されたものと同等の精度となるので、位置精度がよく、ドリル加工より微細な孔径且つピッチで形成することが可能である。ビア配線形成用ビア15は、直径が15μm〜70μmのストレートビアであり、位置精度がフォトリソグラフィー精度である。具体的には、例えば、±5μm以下である。
第1絶縁層13および第2絶縁層14は、これのみでは自立できず、サポート基板11でサポートされている必要があり、また、第1絶縁層13および第2絶縁層14のみをドリル加工やレーザー加工してビア配線形成用ビア15を形成することができない。また、たとえドリル加工で形成しても、直径が75μm程度までであり、加工精度が±5μmであるから、70μm以下の貫通孔は形成できず、また、位置制度は±10μm程度となる。また、レーザー加工によると、テーパー形状の孔が形成できてしまい、ストレート孔は形成できない。さらに、サポート基板11にもダメージを与える可能性があり、サポート基板11の繰り返し使用の妨げになる。
ここで、前記第1絶縁層13及び前記第2絶縁層14の総厚みが15μm〜70μmの範囲から選択される。また、第1絶縁層13の厚みは5μm〜50μmの範囲から選択され且つ第2絶縁層14の厚みが3μm〜35μmから選択される。このような厚みの積層体は、これ自体では自立せずに実装工程で取り扱うことができないので、サポート基板と共に実装プロセスに供する必要がある。なお、第1絶縁層13及び第2絶縁層14のそれぞれの厚みは上述した範囲から選択すればよい。
また、ビア配線形成用ビア15はフォトリソグラフィープロセスで形成したレジストを利用して金属層のエッチング・めっき金属のエッチングで形成されるので、機械加工とは異なり、ビア数が多数となっても大きなコスト増にはならないという利点がある。また、ドリル加工やレーザー加工とは異なり、第1絶縁層13および第2絶縁層14の加工性に影響されず、フォトリソグラフィープロセスの精度で高精度に形成することができ、逆に、第1絶縁層13および第2絶縁層14の素材選定の自由度も大きい。
ビア配線形成用ビア15の孔径および最小ピッチは、ドリル加工では困難な微小領域を想定しているが、ドリル加工が可能な領域としてもよい。ビア配線形成用ビア15の孔径は、例えば、15μm〜70μm、好ましくは、20μm〜50μmであり、最小ピッチは、50μm〜200μmである。
サポート基板11は、製造プロセスでのハンドリング性を高めるために一時的に用いられる基板で、再利用可能なものである。機械的強度があり、熱膨張係数が小さくて寸法安定性の高く、また、フォトリソグラフィープロセスで使用するエッチング液に対する耐性を有する材料を用いればよい。また、剥離可能接着剤層12が光照射により剥離するものである場合には、使用波長に対して透明である必要があるが、加熱によって剥離するものである場合には、透明である必要はない。サポート基板11としては、例えば、ガラス板、金属板、樹脂板などを用いることができ、ガラス板が好適である。
剥離可能接着剤層12は、製造プロセスでは剥離しないが、必要なときに光照射や加熱などにより剥離可能なものである。このような機能を有するものであれば、特に限定されないが、例えば、紫外線(UV)照射により剥離可能なものとして、JV剥離テープ SELFA−SE(積水化学社製)などを用いることができる。また、加熱により剥離可能となるものとしては、接着剤中に所定温度の加熱により膨張する発泡剤が含有されたものなどを挙げることができる。
第1絶縁層13は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂にシリカなどの無機系のフィラーを充填した低熱膨張係数の熱硬化性樹脂などで形成することができ、特にエポキシ系封止樹脂を用いることができる。何れにしても、マスクを介して部分的に感光し、未露光部を現像除去することが可能な感光性レジスト樹脂などではなく、配線基板の構造体として利用できる耐久性を有する絶縁材料からなる。よって、第1絶縁層13に直接フォトリソグラフィーによってエッチング等により貫通孔を形成することはできない。
第1絶縁層13上には第2絶縁層14が存在するので、半導体チップを実装しても半導体チップのアクティブ面と直接接触しないので、低不純物、ハロゲンフリーのものを必ずしも用いる必要はないが、微小ピッチでビア配線形成用ビア15を形成するので、微小フィラーが充填された熱硬化性樹脂材料を用いるのが好ましい。フィラーの最大粒径としては、5μm〜30μm程度のものを用いるのが好ましい。
第2絶縁層14は、フィラーを含有しない又はフィラーの充填量が第1絶縁層13より少なく、第1絶縁層13より低弾性率を有する熱硬化性又は熱可塑性樹脂材料を用いる。これは第1絶縁層13の上層として設けられて半導体チップが直接接合される第2絶縁層14を第1絶縁層13より低弾力性とするためである。また、第2絶縁層14は、実装される半導体チップの能動面と直接接触するので、低不純物、ハロゲンフリーのものを用いる。
このような特性を有する樹脂材料として、一般的な接着剤よりも低流動性の接着樹脂を用いることができ、例えば、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂またはポリイミド系樹脂などの接着樹脂を用いた接着樹脂層とすることができる。
このような第2絶縁層14を設けることにより、後述するように、半導体チップを第2絶縁層14に接合した後、半導体チップをモールドした際に、第1絶縁層13に直接接合した場合と比較して低弾性を有する第2絶縁層14に接着されているので、クラックが入り難いという利点がある。逆に、第1絶縁層13に半導体チップを直接接合してモールドすると、第1絶縁層13が剛直過ぎるため、クラックが入る虞があり、上記本発明の構成は、このような問題点を解決するものである。
かかる接着樹脂層は、接着樹脂を印刷したり、シート状としたものを貼付したりすることにより形成することができる。
第2絶縁層14は、後述するように、半導体チップの能動面と接着される面であり、能動面の凹凸に追従するような適正な流動性が必要であるが、流動性が大きすぎると、ビア配線形成用ビア15内に入り込んでしまうので、適正な弾性、流動性の樹脂を用いるのが好ましい。本実施形態では、第2絶縁層14は、一般的な接着剤より低流動性のノンフロー接着剤層(NFA)とした。この場合、例えば、市販の低弾性のダイボンディングフィルム、例えば、HSシリーズ(日立化成社製)を用いることができる。
ビア配線形成用ビア15は、後述する製造プロセスで示すように、フォトリソグラフィーで形成されたビアと同等な穴径及びピッチで形成できるが、深さ(アスペクト比)及び穴径の深さ方向の均一性は、第1絶縁層13及び第2絶縁層14に直接、フォトリソグラフィープロセスで加工したものより良好なものとなる。なお、サポート基板11が存在するので、レーザー加工やドリル加工で形成するのは不可能であるが、サポート基板がない状態で加工できたとしても、これらの加工によるビアより、微細な穴径且つピッチのビアが可能であり、深さ(アスペクト比)及び深さ方向に亘って穴径が均一である良好なものとなる。
ビア配線形成用ビア15は、実装予定の半導体チップの端子配置及び寸法並びにその周囲に設ける予定の柱状ビア配線の配置及び寸法に合わせて形成するものであり、孔径が異なるものがパターニングされて複数配置されるものであるので、孔径やピッチは一概には限定されないが、孔径が15μm〜70μm、好ましくは、20μm〜50μm、最小ピッチが、50μm〜200μm、好ましくは、50μm〜120μm、さらに好ましくは、50μm〜100μmである。
以下、ビア配線形成用基板1の製造プロセスの一例を図2、図3を参照しながら説明する。
まず、例えば、ガラス製の第1サポート基板21を用意し(図2(a))、この片面に第1剥離可能接着剤層22を設ける(図2(b))。第1剥離可能接着剤層22は塗布によってもシート状の接着剤層を貼付してもよいが、ここでは、UV剥離テープ SELFA HW(積水化学社製)を貼付した。
次に、第1剥離可能接着剤層22の上に第1金属層23及び第2金属層24を設ける(図2(c))。第1金属層23と第2金属層24とは、この後の工程で第1金属層23をエッチングストップ層として第2金属層24のみをエッチングできるように、エッチング特性の異なるものを用いる。また、マスクとなるレジスト層との関係から、酸性のエッチング液でエッチングされるものが好ましい。
第1金属層23及び第2金属層24を形成する金属としては、チタン(Ti)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)などから選択すればよい。Tiのエッチング液は、例えば、NHFHF−Hであり、Agのエッチング液は、例えば、CHCOOH−Hであり、Alのエッチング液は、例えば、HClであり、Snのエッチング液は、NHFHF−Hであり、Niのエッチング液は、例えば、HClである。例えば、これらの金属の何れかを一方に使用すると、これらとエッチングストップ層としてCuをエッチングできるエッチング液として、FeCl、Cu(NH、HSO−Hなどを挙げることができる。
第1金属層23及び第2金属層24を形成する金属の組み合わせとしては、Ti−Cu、Ag−Cu、Al−Cu、Sn−Cu、Ni−Cu、Ni−Ti、Ni−Sn、Al−Ti、Al−Sn、Ti−Ag、Al−Ag、An−Ag、Ni−Agなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、第1金属層23及び第2金属層24の形成方法は、特に限定されず、各種気相法での成膜や、めっき法などによる成膜、又は箔又はシートを貼付する方法など特に限定されないが、作業効率上は、市販されている二層金属シートを貼付するのが好ましい。
本例では、第1金属層23をニッケル、第2金属層24を銅となる二層金属箔を貼付した。また、この例では、第1金属層23のニッケルの厚みは0.5μmで、第2金属層24の銅の厚みは、12μmである。ここで、第1金属層23の厚さは特に限定されないが、0.5μm〜5μm程度あればよく、これ以上厚くても無駄になるだけである。一方、第2金属層24の厚さは、ビア配線形成用基板1の第2絶縁層14の厚さにほぼ相当するので、必要となる第2絶縁層14の厚さに合わせて選定される必要がある。ビア配線形成用基板1の用途によっても異なるが、5μm〜40μm程度、好ましくは、5μm〜35μm程度である。
なお、本件明細書において、例えば、単に、ニッケル又は銅と呼称した場合、所望の添加元素又は不可避の微量元素を含んだものも包含するものであり、また、所望の添加元素や微量元素を含有するものをニッケル合金又は銅合金と呼称することもある。
次に、第2金属層24の上に、レジスト層25を形成し、常法により、フォトレジストパターニングにより、レジスト層25を貫通する開口26を形成する(図2(d))。レジスト層25の厚さは、直接的ではないがビア配線形成用基板1の第1絶縁層13の厚さに影響を与え、また、そのパターニング特性、すなわち、開口26の形状(孔径及び垂直性)が、ビア配線形成用ビア15の形状に転写される。よって、レジスト層25を形成するレジスト樹脂としては、ポジ型でもネガ型でもよいが、上述した要求特性を満足するようなレジスト樹脂を選定するのが好ましい。好ましいレジスト樹脂としては、フォテックPKG基板回路形成用RYシリーズ(日立化成社製)などを挙げることができる。ここでは、レジスト層25の厚さは、35μm、開口26の直径は30μmとした。
露光は、UVを100〜300mJ/cm照射し、NaCO1%溶液を30秒スプレーして現像し、パターニングを行った。
次いで、パターニングされたレジスト層25をマスクとして、開口26内のCuからなる第2金属層24のみをエッチングする(図2(e))。この例では、エッチング液として、FeCl、Cu(NH、又はHSO−Hを用いることで、Tiからなる第1金属層23をエッチングストップ層として第2金属層24のみをエッチングすることができる。
次に、開口26内に露出したNiからなる第1金属層23を電極として、開口26内にニッケルからなる金属柱27を形成する(図2(f))。この例では、金属柱27の厚さは20μmとした。
なお、この例では金属柱27はニッケルとしたが、後述するプロセスで第2金属層24をエッチング除去する際にエッチング耐性のある金属であれば特に限定されず、第1金属層23と同一金属であっても、異なる金属であってもよい。
また、金属柱27は、電気メッキにより行ったが、開口26内に完全に充填できる方法であれば、特にメッキに限定されない。
次いで、レジスト層25を剥離し(図2(g))、第1絶縁層13となる第1モールド樹脂28を塗布し(図2(h))、その後、第1モールド樹脂28に覆われた金属柱27の上面を露出するように第1モールド樹脂28を研磨する(図2(i))。
第1モールド樹脂28としては、上述した第1絶縁層13となる樹脂材料を用いればよく、厚さは、金属柱27が覆われる程度とする。第1モールド樹脂28の塗布方法は特に限定されないが、真空印刷、フィルムラミネート、金型を用いたコンプレッション成形などで行うことができる。この例では、ナガセケムテック社製R4212のモールド樹脂を用い、コンプレッション成形で成形条件120℃で10minとし、ポストキュア条件を150℃で1hで硬化させて第1モールド樹脂28とした。
また、金属柱27の上面を露出させるための研磨は、ダイヤモンドバイトなど一般的な研磨機を用いて行うことができる。
次いで、金属柱27の上面が露出した第1モールド樹脂28上に第2剥離可能接着剤層29を介して第2サポート基板30を設ける(図3(a))。第2サポート基板30及び第2剥離可能接着剤層29は、それぞれ、ビア配線形成用基板1のサポート基板11及び剥離可能接着剤層12となるものである。第2剥離可能接着剤層29は塗布によってもシート状の接着剤層を貼付してもよいが、ここでは、UV剥離テープ SELFA−HW積水化学社製)を貼付し、第2サポート基板30はガラス板とした。
次いで、全体を裏返して、第1剥離可能接着剤層22を剥離して第1サポート基板21を除去し(図3(b))、その後、最上面の第1金属層23を除去する(図3(c))。第1金属層23の除去は、エッチング除去してもよいし、研磨除去でもよいし、エッチングの後研磨してもよい。エッチングする場合には、エッチング液としては、塩酸溶液、硫酸、又は過水硫酸(HSO−H)を用いることができる。
次に、第2金属層24を除去し、金属柱27の上端部を露出させる(図3(d))。第2金属層24の除去は、エッチングで行う。この場合のエッチング液としては、FeCl、Cu(NH、HSO−Hなどを用いることができる。
次に、金属柱27の上端部を覆うように第2絶縁層14となる第2樹脂層31を設け(図3(e))、その後、金属柱27の上端面を露出するように、第2樹脂層31を研磨する(図3(f))。ここで、第2樹脂層31は、第2絶縁層14の材料を用いればよい。また、金属柱27の上面を露出させるための研磨は、ダイヤモンドバイトなど一般的な研磨機を用いて行うことができる。
次に、金属柱27をエッチングで除去し、ビア配線形成用基板1のビア配線形成用ビア15となる、ビア配線形成用ビア32を形成する(図3(g))。これにより、サポート基板11及び剥離可能接着剤層12上に、第1絶縁層13及び第2絶縁層14を有し、第1絶縁層13及び第2絶縁層14のみを貫通するビア配線形成用ビア15を有するビア配線形成用基板1となる。
(基板実施形態2)
図4には、本実施形態に係るビア配線形成用基板の断面図を示す。
図4に示すように、ビア配線形成用基板1Aは、サポート基板11と、サポート基板11の片側に設けられた剥離可能接着剤層12と、剥離可能接着剤層12上に設けられた第1絶縁層13と、第1絶縁層13上に設けられた第2絶縁層14Aとを具備し、第1絶縁層13および第2絶縁層14Aを貫通する複数のビア配線形成用ビア15が形成されている。
ビア配線形成用基板1Aは、第2絶縁層14Aがノンフロー接着剤層(NFA)ではなく、フィラーを含有しない又はフィラーの充填量が第1絶縁層13より少なく、第1絶縁層13より低弾性率を有する熱硬化性又は熱可塑性樹脂材料を用いた以外は、実施形態1と同様であり、製造プロセスも同じであるので、重複する説明は省略する。具体的には、第2絶縁層14Aとしては、日立化成社製のHS−270(DAF)を用い、80℃〜200℃でラミネートし、120℃〜160℃で0.02MPa〜0.2MPaの圧力下30秒間で貼り合わせた。
なお、第2絶縁層14に用いられる樹脂材料としては、再配線層に用いられる感光性ポリイミド樹脂などの感光性樹脂か、熱硬化性樹脂も用いることができる。
(基板実施形態3)
図5には、本実施形態に係るビア配線形成用基板の断面図を示す。
図5に示すように、ビア配線形成用基板1Bは、サポート基板11と、サポート基板11の片側に設けられた剥離可能接着剤層12と、剥離可能接着剤層12上に設けられた金属層16と絶縁層17とを具備し、金属層16及び絶縁層17のみを貫通する複数のビア配線形成用ビア18が形成されている。
何れの場合も、ビア配線形成用ビア18は、ビア配線を形成するための孔であり、例えば、製造予定のFO−WLPに実装する半導体チップの接続端子の位置、および実装した半導体チップの周囲に設けられるビア配線の位置に合わせて形成されたものである。
ここで、絶縁層17は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂にシリカなどの無機系のフィラーを充填した低熱膨張整数の熱硬化性樹脂材料などで形成することができ、特にエポキシ系封止樹脂を用いることができる。何れにしても、マスクを介して部分的に感光し、未露光部を現像除去することが可能な感光性レジスト樹脂などではなく、配線基板の構造体として利用できる耐久性を有する絶縁材料からなる。よって、絶縁層17に直接フォトリソグラフィーによってエッチング等により貫通孔を形成することはできない。
また、絶縁層17は、半導体チップのアクティブ面と直接接触する可能性があるので、低不純物、ハロゲンフリーのものを用いるのが好ましく、微小ピッチでビア配線形成用ビア18を形成するので、微小フィラーが充填された樹脂材料を用いるのが好ましい。フィラーの最大粒径としては、5μm〜30μm程度のものを用いるのが好ましい。
ビア配線形成用ビア18は、サポート基板11と、剥離可能接着剤層12に影響せずに、金属層16及び絶縁層17のみを貫通して設けられている。
ここで、ビア配線形成用ビア18は、直径が15μm〜70μmのストレートビアであり、位置精度がフォトリソグラフィー精度である。具体的には、例えば、±5μm以下である。
金属層16及び絶縁層17は、これのみでは自立できず、サポート基板11でサポートされている必要があり、また、金属層16及び絶縁層17のみをドリル加工やレーザー加工してビア配線形成用ビア18を形成することができない。また、たとえドリル加工で形成しても、直径が75μm程度までであり、加工精度が±5μmであるから、70μm以下の貫通孔は形成できず、また、位置制度は±10μm程度となる。また、レーザー加工によると、テーパー形状の孔が形成できてしまい、ストレート孔は形成できない。このようなサポート基板11でサポートされた金属層16及び絶縁層17のみを貫通するビア配線形成用ビア18は、以下のような新規なプロセスで形成することができる。
ここで、金属層16及び絶縁層17の総厚みは15μm〜70μmの範囲から選択される。また、金属層16の厚みは1μm〜20μmの範囲から選択され且つ絶縁層17の厚みが5μm〜50μmから選択される。このような厚みの積層体は、これ自体では自立せずに実装工程で取り扱うことができないので、サポート基板と共に実装プロセスに供する必要がある。なお、第1絶縁層13及び第2絶縁層14のそれぞれの厚みは上述した範囲から選択すればよい。
なお、金属層16は、グランド配線や半導体チップに対するシールド層、半導体チップの放熱のためのヒートスプレッド層として利用可能であるので、各機能に応じて必要な導電性や熱伝導性を考慮して厚みを設定すればよい。
サポート基板11は、製造プロセスでのハンドリング性を高めるために一時的に用いられる基板で、再利用可能なものである。機械的強度があり、熱膨張係数が小さくて寸法安定性の高く、また、以下のプロセスで使用するエッチング液に対する耐性を有する材料を用いればよい。また、剥離可能接着剤層12が光照射により剥離するものである場合には、使用波長に対して透明である必要があるが、加熱によって剥離するものである場合には、透明である必要はない。サポート基板11としては、例えば、ガラス板、金属板、樹脂板などを用いることができ、ガラス板が好適である。
剥離可能接着剤層12は、製造プロセスでは剥離しないが、必要なときに光照射や加熱などにより剥離可能なものである。このような機能を有するものであれば、特に限定されないが、例えば、紫外線(UV)照射により剥離可能なものとして、UV剥離テープ SELFA−HW(積水化学社製)などを用いることができる。また、加熱により剥離可能となるものとしては、接着剤中に所定温度の加熱により膨張する発泡剤が含有されたものなどを挙げることができる。
絶縁層17は、上述したとおり、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂にフィラーを充填したモールド樹脂などで形成することができ、特にエポキシ系封止樹脂を用いることができる。
ビア配線形成用ビア18は、後述する製造プロセスで示すように、フォトリソグラフィーで形成されたビアと同等な精度の穴径及びピッチで形成できるが、深さ(アスペクト比)及び穴径の深さ方向の均一性は、絶縁層17に直接、フォトリソグラフィープロセスで加工したものより良好なものとなる。すなわち、絶縁層17が感光性で、露光・現像によりビア加工が直接可能であっても、フィラー入りであるため、光屈折、光透過性が異なったり、塗布厚のバラツキが大きかったりするので、これらが影響して穴径が異なってしまい易いが、本発明のプロセスによると、高解像度のレジストに形成されるビアを金属柱を介して転写できるので、フォトリソグラフィーで形成されたビアと同等な精度の穴径及びピッチで形成できる。なお、サポート基板11が存在するので、レーザー加工やドリル加工で形成するのは不可能であるが、サポート基板がない状態で加工できたとしても、これらの加工によるビアより、微細な穴径且つピッチのビアが可能であり、深さ(アスペクト比)及び深さ方向に亘って穴径が均一である良好なものとなる。
ビア配線形成用ビア18は、実装予定の半導体チップの端子配置及び寸法並びにその周囲に設ける予定の柱状ビア配線の配置及び寸法に合わせて形成するものであり、孔径が異なるものがパターニングされて複数配置されるものであるので、孔径やピッチは一概には限定されないが、孔径が15μm〜70μm、好ましくは、20μm〜50μm、最小ピッチが、50μm〜200μm、好ましくは、50μm〜120μm、さらに好ましくは、50μm〜100μmである。
以下、ビア配線形成用基板1Bの製造プロセスの一例を図6を参照しながら説明する。
まず、例えば、ガラス製のサポート基板121を用意し(図6(a))、この片面に剥離可能接着剤層122を設ける(図6(b))。剥離可能接着剤層122は塗布によってもシート状の接着剤層を貼付してもよいが、ここでは、UV剥離テープ SELFA−HW(積水化学社製)を貼付した。
次に、剥離可能接着剤層122の上に金属層123を設ける(図6(c))。金属層123は、マスクとなるレジスト層との関係から、酸性のエッチング液でエッチングされるものが好ましい。
金属層123を形成する金属としては、チタン(Ti)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)などから選択すればよいが、銅が好ましい。
また、金属層123の形成方法は、特に限定されず、各種気相法での成膜や、めっき法などによる成膜、又は箔又はシートを貼付する方法など特に限定されないが、作業効率上は、市販されている金属箔を貼付するのが好ましい。
本例では、金属層123としてCuからなる金属箔を貼付した。また、この例では、金属層123のCu厚みは0.5μmである。
次に、金属層123の上に、レジスト層125を形成し、常法により、フォトレジストパターニングにより、レジスト層125を貫通する開口126を所定パターンで形成する(図6(d))。レジスト層125の厚さは、直接的ではないがビア配線形成用基板1の絶縁層17の厚さに影響を与え、また、そのパターニング特性、すなわち、開口126の形状(孔径及び垂直性)が、ビア配線形成用ビア18の形状に転写される。よって、レジスト層125を形成するレジスト樹脂としては、ポジ型でもネガ型でもよいが、上述した要求特性を満足するようなレジスト樹脂を選定するのが好ましい。好ましいレジスト樹脂としては、フォテックPKG基板回路形成用RYシリーズ(日立化成社製)などを挙げることができる。
次いで、パターニングされたレジスト層125をマスクとして、開口126内に露出したNiからなる金属層123を電極として、開口126内に銅からなる金属柱127を形成する(図6(e))。この例では、金属柱127の厚さは25μmとした。この金属柱127の厚さは、上述したビア配線形成用ビア18の深さに直接関係するので、必要な深さに応じて金属柱127の厚さを決定する。
また、この例では金属柱127は金属層123と同じ銅としたが、金属層123と同一金属であっても、異なる金属であってもよい。
また、金属柱127は、電気メッキにより行ったが、開口126内に完全に充填できる方法であれば、特にメッキに限定されない。しかしながら、電気メッキにより形成するのが、最も効率的で低コストである。
次いで、レジスト層125を剥離し(図6(f))、絶縁層17となるモールド樹脂128を塗布し(図6(g))、その後、モールド樹脂128に覆われた金属柱127の第1端面である上面を露出するようにモールド樹脂128を研磨する(図6(h))。
モールド樹脂128としては、上述した絶縁層17となる樹脂材料を用いればよく、厚さは、金属柱127が覆われる程度とする。モールド樹脂128の塗布方法は特に限定されないが、真空印刷、フィルムラミネート、金型を用いたコンプレッション成型などで行うことができる。この例では、ナガセケムテック社製R4212のモールド樹脂を用い、コンプレッションプレッション成形で成形条件120℃で10minとし、ポストキュア条件を150℃で1hで硬化させてモールド樹脂128とした。
また、金属柱127の上面を露出させるための研磨は、ダイヤモンドバイトなど一般的な研磨機を用いて行うことができる。
次に、金属柱127および金属層123をエッチングで除去し、ビア配線形成用基板1のビア配線形成用ビア18となる、ビア配線形成用ビア129を形成する(図6(i))。これにより、サポート基板11及び剥離可能接着剤層12上に、金属層16及び絶縁層17を有し、金属層16及び絶縁層17のみを貫通するビア配線形成用ビア18を有するビア配線形成用基板1B(図5参照)となる。
(実施形態1)
以下、ビア配線形成用基板1に半導体チップを実装するプロセスの一例を図面を参照しながら説明する。
まず、銅PADを有する半導体チップの製造方法の一例を図7を参照しながら説明する。
図7(a)に示すように、アルミPAD51を有する半導体チップ50を用意し、この上にシード金属層55を設ける(図7(b))。次に、感光性樹脂層56を設け(図7(c))、露光現像してパターニングしてアルミPAD51の上方に開口56aを形成し(図7(d))、開口56a内のシード金属層55上に電気メッキで銅PAD52を形成し(図7(e))、感光性樹脂層56を除去し(図7(f))、シード金属層55をソフトエッチングで除去して銅PAD52を有する半導体チップ50とする(図7(g))。
なお、銅PAD52を設ける方法は上述した方法に限定されない。例えば、銅PAD52は、銅メッキによるものに限定されず、アルミPAD51上にシード金属をスパッタした後、銅ペーストを設け、メタライゼーションするか、アルミPAD51上に直接銅ペーストを設けてメタライゼーションすることにより形成することもできる。何れにしても、従来技術で述べたInFOの柱状の電気コネクタと比較すると、大幅なプロセス削減となる。
次に、このような銅PAD52を備えた半導体チップ50を本発明のビア配線形成用基板1に実装する工程を説明する。なお、本発明のビア配線形成用基板1は、サポート基板11及び剥離可能接着剤層12上に、第1絶縁層13及び第2絶縁層14を有し、第1絶縁層13及び第2絶縁層14のみを貫通するビア配線形成用ビア15を有するものであるが、第1絶縁層13がエポキシ系モールディング樹脂、第2絶縁層14をノンフロー接着剤層(NFA)としたものである。
また、第1絶縁層13及び第2絶縁層14のみを貫通するビア配線形成用ビア15は、半導体チップ50の接続端子の位置に合わせて形成されたものである。
銅PAD52をビア配線形成用ビア15に合わせた状態で、半導体チップ50をNFAである第2絶縁層14上に接着する(図8(a))。 具体的には、常法に従い、各半導体チップ50を加圧、加熱しながら仮接着し、全体を位置決めしながら加圧、加熱して本接着する。
次に、半導体チップ50を埋め込むように、モールド樹脂層41を設ける(図8(b))。モールド樹脂層41としては、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂にフィラーを充填したモールド樹脂などで形成することができ、特にエポキシ系封止樹脂を用いることができる。モールド樹脂層41は、半導体チップ50のアクティブ面と直接接触するので、低不純物、ハロゲンフリーのものを用いる必要がある。なお、微小ピッチでの加工をするものではないので、第1絶縁層13に用いられる樹脂材料より大きめのフィラーを含有するものでもよい。例えば、最大粒径5μm〜50μmのフィラーを含有する熱硬化性樹脂を用いることができる。
なお、モールド樹脂層41を設けた後、剥離可能接着剤層を介してサポート基板を設けてもよい。このサポート基板は、次工程でサポート基板11を剥離した後のハンドリング性を上げるためのものであり、最終工程で剥離して製品とするが、何れにしても図示は省略する。
次に、剥離可能接着剤層12を介してサポート基板11を剥離する(図8(c))。剥離可能接着剤層12としてUV剥離テープ SELFA−HW(積水化学社製)を用いた場合には、UV照射によりサポート基板11を剥離することができる。
次に、ビア配線形成用ビア15内に、電気メッキによりビア配線59を形成する(図8(d))。具体的には、ビア配線形成用ビア15内に化学銅シード又はスパッタシードを設けた後、電気めっきによりビア配線59を形成する。なお、絶縁層13の表面に形成された配線層は所定の大きさにパターニングしてビア配線59とする。
ここで、ビア配線59の形成は、電気メッキ法に限定されるものではなく、例えば、銅を含む導電性ペーストをビア配線形成用ビア15内に充填してビア配線59としてもよい。
また、ビア配線59の形成は、パターンめっき法によっても形成可能である。パターンめっき法は、銅のシード層を設けた後、めっき用レジスト層をパターン形成した後、めっき用レジスト層を介してビア配線形成用ビア15にパターン電気めっきによりビア配線59を形成し、めっき用レジストを剥離し、ビア配線59の下層以外のシード層をソフトエッチングにより除去してビア配線59とすることもできる。
なお、このパターンめっき法によりビア配線59を形成する場合には、必ずしも半導体チップ50のアルミPAD51を銅PAD52にする必要はなく、アルミPAD51のまま半導体50を実装することもできる。
次に、図8(e)に示すように、ビア配線59を形成した絶縁層13上に、常法により再配線層70を複数(図示では3層)形成し、半導体チップ実装部品3とする。半導体チップ実装部品3が本実施形態の半導体部品実装部品である。
本発明のビア配線形成用基板1を用いると、高密度の接続端子を有する半導体チップや機能性部品に合わせて、ビア配線形成用ビア15を高精度に形成することができるので、種々の半導体チップや機能性部品を容易に実装可能である。また、この際、接合端子側をビア配線形成用基板1に接着した後、複数の半導体チップ50や機能性部品をモールドするので、複数の半導体チップ50や機能性部品の高さが異なっても、容易に実装することができるという利点がある。
このような実装例を図9に示す。図9(a)は、本発明のビア配線形成用基板1に高さの異なる半導体チップ501及び502を実装した場合であり、図9(b)は、半導体チップ501と受動部品510とを実装した場合を示す。これら何れも場合も、半導体チップ501、502や受動部品510の端子側を本発明のビア配線形成用基板1に接着するので、半導体チップ501、502や受動部品510は、問題とならない。
一方、従来技術で述べたInFOでは、柱状の電気コネクタ108と、半導体チップ110上の電気コネクタ112とを一緒にモールドし、その後上端面を研磨で露出する必要があり、高密度配線になるほど困難性を伴い、また、再配線層との接続にも困難性を伴う。また、柱状の電気コネクタ108の高さは、150μm〜200μm程度が限界であり、半導体チップ110の高さが大きい場合には製造上困難となる可能性がある。さらに、最初に半導体チップを複数実装する場合、半導体チップの高さが異なると、一方の半導体チップの柱状の電気コネクタを長くするなどの必要があり、対応が困難となるという問題もある。
また、本発明のビア配線形成用基板1を用いた場合、相対的に剛直な第1絶縁層13が再配線層70と半導体チップ50との間に存在するので第1絶縁層13上に複数層の再配線層70を設けても再配線層70にクラックが入り難いという効果を奏する。また、相対的に剛直な第1絶縁層13と半導体チップ50との間に、第1絶縁層13より低弾性の第2絶縁層14が存在するので第1絶縁層13上に複数層の再配線層70を設けても再配線層70にクラックがさらに入り難いという効果を奏する。
(実施形態2)
次に、ビア配線形成用基板1Aに半導体チップを実装するプロセスの一例を図面を参照しながら説明する。
ビア配線形成用基板1Aは、表面の第2絶縁層14Aがノンフロー接着剤層(NFA)ではないので、半導体チップにNFAを設ける必要がある。
この工程を図10を参照しながら説明する。
図10に示すように、図9に示す工程により製造した銅PAD52を有する半導体チップ50を準備し、次いで、比較的低流動性のノンフロー接着剤を用いて銅PAD52を覆うように接着剤層61を設け(図10(a))、その後、研磨工程により銅PAD52のトップだしを行い、接着剤層61を有する半導体チップ50Aとする(図10(b))。
次に、ビア配線形成用基板1Aに半導体チップ50Aを実装するプロセスを説明する。
銅PAD52をビア配線形成用ビア15に合わせた状態で、半導体チップ50Aを第2絶縁層14Aに接着剤層61で接着する(図11(a))。
次に、半導体チップ50Aを埋め込むように、モールド樹脂層41を設ける(図11(b))。モールド樹脂層41としては、図8の工程で用いたものと同様である。
なお、モールド樹脂層41を設けた後、剥離可能接着剤層を介してサポート基板を設けてもよい。このサポート基板は、次工程でサポート基板11を剥離した後のハンドリング性を上げるためのものであり、最終工程で剥離して製品とするが、何れにしても図示は省略する。
次に、剥離可能接着剤層12を介してサポート基板11を剥離する(図11(c))。すなわち、剥離可能接着剤層12としてUV剥離テープ SELFA−HW(積水化学社製)を用いた場合には、UV照射によりサポート基板11を剥離することができる。
次に、ビア配線形成用ビア15内に、電気メッキによりビア配線を形成する。具体的には、ビア配線形成用ビア15内に化学銅シード又はスパッタシードからなるシード層57を設け(図11(d))、その後、電気メッキによりビア配線を含む配線層58を形成する(図11(e))。なお、絶縁層13の表面に形成された配線層58は所定の大きさにパターニングしてビア配線59とする(図11(f))。
次に、図11(g)に示すように、ビア配線59を形成した第2絶縁層14A上に、常法により再配線層70を複数(図示では3層)形成し、表面にビア配線91を有する半導体チップ実装部品3Aとする。半導体チップ実装部品3Aが本実施形態の半導体装置実装部品である。なお、再配線層70は、再配線用絶縁層と、再配線用絶縁層を貫通するビア配線と、再配線用絶縁層上に設けられた配線パターンとからなる。また、再配線用絶縁層としては、感光性ポリイミド樹脂などの感光性樹脂か、熱硬化性樹脂が用いられる。非感光性樹脂を用いた場合には、貫通孔形成などのパターニングはレーザー加工などにより行う。
(その他の実施形態)
実施形態1、実施形態2で製造した本発明の半導体チップ実装部品3と、従来のeWLP(Embedded Wafer Level Package)構造との比較を図12に示す。
図12(b)の従来のeWLP構造では、半導体チップ50をモールドするモールド樹脂層410上に直接、再配線層700が設けられる。一方、図12(a)に示す本発明の半導体チップ実装部品3では、モールド樹脂層41と再配線層70との間に、モールド樹脂層41側から、相対的に低弾性の第2絶縁層14と、相対的に高弾性で剛直な第1絶縁層13とが配置されるので、再配線層70にクラックが入り難いという効果を奏する。
また、実施形態1、2のビア配線形成用基板1、1Aは、実施形態3、4などの標準的な使用方法の他、種々の用途に使用できる。
例えば、図13(a)に示すように、実施形態3、4の半導体チップ実装部品3の複数の再配線層70の間にビア配線形成用基板1を用いて第2絶縁層14及び第1絶縁層13を設けてもよい。最上面には、ビア配線92が設けられる。この場合、再配線層70のクラック防止を実現でき、従来より多数層の再配線層70の積層を可能とする。例えば、再配線層70は、3〜4層又はそれ以上積層すると、クラックが入る虞があるとされているが、中間に第2絶縁層14及び第1絶縁層13からなる部品受け積層体を設けることにより、特に、剛直な第1絶縁層13の存在により、クラックの発生を防止できるという利点がある。
なお、再配線層70を多層にすると、ビア配線のピッチを拡げることができるという利点があり、図13(a)の場合、例えば、半導体チップ50のピッチP1が40μm〜100μm程度として、最上面のピッチP2は300μm〜500μm程度まで拡げることができる。
また、図13(b)に示すように、実施形態3、4の半導体チップ実装部品3の表面にビア配線形成用基板1を用いて第2絶縁層14及び第1絶縁層13を設けるような使用方法もある。これは実装部品表面に通常設けられるソルダーレジストの代わりとして設けることができるものである。このような使用方法が可能なのは、部品受け積層体が非常に薄くできることと、貫通孔の位置精度がよいので、微細な配線構造に対して 感光性のソルダーレジストと変わらぬ対応が可能だからである。なお、ドリル加工やレーザー加工などの機械加工では実現できない。さらに、表面に剛直な第1絶縁層13が存在するのが、再配線層70のクラック防止を図ることができるという効果を奏する。なお、ビア配線形成用ビア15は、ビア配線91への接続用として使用する。
さらに、実施形態1、2のビア配線形成用基板1、1Aは、従来構造の実装構造に加えて用いることができる。
例えば、図14(a)に示すように、従来のeWLP500(図14(b)参照)の複数の再配線層700の中間にビア配線形成用基板1を用いて第2絶縁層14及び第1絶縁層13を設け、第1絶縁層13上の再配線層70を介してビア配線93を設けるようにしてもよい。
また、図14(b)に示すように、eWLP500の表面にビア配線形成用基板1を用いて第2絶縁層14及び第1絶縁層13を設け、ビア配線94を形成してもよく、さらには、図14(c)に示すように、eWLP500の表面にビア配線形成用基板1を用いて第2絶縁層14及び第1絶縁層13を設けて、ビア配線形成用ビア15は、eWLP500の配端子への接続用として用いるようにしてもよい。
さらに、実施形態1、2のビア配線形成用基板1、1Aは、半導体チップを実装する代わりに、例えば、eWLP500(図14(b)参照)を実装することもできる。
この製造プロセスの一例を図15に示す。図15(a)に示すように、eWLP500を用意し、図15(b)に示すように、ビア配線形成用基板1の上に、eWLP500を実装し、接着する。
次に、上述した実施形態と同様に、eWLP500をモールド樹脂層41でモールドする(図15(c))。
なお、モールド樹脂層41を設けた後、剥離可能接着剤層を介してサポート基板を設けてもよい。このサポート基板は、次工程でサポート基板11を剥離した後のハンドリング性を上げるためのものであり、最終工程で剥離して製品とするが、何れにしても図示は省略する。
次に、剥離可能接着剤層12を介してサポート基板11を剥離し(図15(d))、次に、ビア配線形成用ビア15内に、電気メッキ等によりビア配線95を形成する(図15(e))。次に、図15(f)に示すように、ビア配線95を形成した絶縁層13上に、常法により再配線層70を複数(図示では3層)形成し、最上面にビア配線97を有する半導体チップ実装部品とする。
以上、半導体部品実装プロセスを説明しながら種々の半導体部品実装部品を説明したが、何れの場合もビア配線形成用ビア15と、銅PAD52とが1対1で対応し、ビア配線ビア15の全体に充填されたビア配線59を有するものであるが、これに限定されない。
上述した例の構造の特徴をまとめると図16に表される。図16(a)に示すように、モールド樹脂層41によりモールドされた半導体チップ50の1つの銅PAD52に対応してビア配線用ビア15が形成され、ビア配線59がビア配線用ビア15を充填するように設けられている。また、この場合、一般的には、図16(b)に示すように、ビア配線59を含む第1絶縁層13上に感光性樹脂や熱硬化性樹脂などからなる再配線用絶縁層81が形成され、再配線用絶縁層81のビア配線59に対向する位置に形成された貫通孔82にビア配線59に接続するビア配線83が形成される。なお、実際には、再配線用絶縁層81上には、ビア配線83と接続する図示しない配線が形成され、再配線層80を構成する。
図17は、ビア配線形成用ビア15と、銅PAD52とが1対1で対応する場合の別の例を表すものである。図17(a)に示すように、ビア配線形成用ビア15の周縁部と第1絶縁層13上に再配線用絶縁層81Aを形成し、再配線用絶縁層81Aの銅PAD52に対向する部分に貫通孔82Aを設けたものである。そして、図17(b)に示すように、ビア配線形成用ビア15内の再配線用絶縁層81Aに設けられた貫通孔82A内に銅PAD52と接続するビア配線83Aを設けたものである。なお、実際には、再配線用絶縁層81A上には、ビア配線83Aと接続する図示しない配線が形成され、再配線層80Aを構成する。
図16及び図17は、ビア配線形成用ビア15と、銅PAD52とが1対1で対応する場合であるが、1対複数個で対応する場合の例を図18及び図19に示す。
図18及び図19は、モールド樹脂層41によりモールドされた半導体チップがエリアパッドタイプの半導体チップ51Aであり、ビア配線形成用ビア15Aが、エリアパッドタイプの複数の銅PAD52が設けられた矩形エリア53に対応する形状で形成されたものである。図18は、再配線用絶縁層が形成された状態であり、図19は配線が形成された状態であり、(a)は平面図、図(b)は、(a)のb−b′断面に対応する。
これらの図面に示すように、矩形エリア53に対応するビア配線用ビア15Aを含む第1絶縁層15上に再配線用絶縁層81Bを設け、複数の銅PAD52のそれぞれに対向する位置の再配線用絶縁層81Bに貫通孔82Bを設けたものである。そして、貫通孔82B内に銅PAD52に接続するビア配線83Bを設け、ビア配線83Bを再配線する配線84Bを設け、再配線層80Bとしたものである。これは本発明の半導体装置実装部品の一例である。
図20及び図21は、ビア配線形成用ビア15と、銅PAD52とが1対複数個で対応する場合の他の例を表すものである。
図20及び図21は、モールド樹脂層41によりモールドされた半導体チップがペリフェラルパッドタイプの半導体チップ51Bであり、ビア配線形成用ビア15Bが、ペリフェラルパッドタイプの複数の銅PAD52が設けられた矩形ドーナツ状の周縁部エリア54に対応する形状で形成されたものである。図20は、再配線用絶縁層が形成された状態であり、図21は配線が形成された状態であり、(a)は平面図、図(b)、(c)は、(a)のb−b′断面、c−c′断面に対応する。
これらの図面に示すように、矩形ドーナツ状の周縁部エリア54に対応したビア配線用ビア15Bを含む第1絶縁層15上に再配線用絶縁層81Cを設け、複数の銅PAD52のそれぞれに対向する位置の再配線用絶縁層81Cに貫通孔82Cを設けたものである。そして、貫通孔82C内に銅PAD52に接続するビア配線83Cを設け、ビア配線83Cを再配線する配線84Cを設け、再配線層80Cとしたものである。これは本発明の半導体装置実装部品の一例である。
図22は、本発明の半導体部品実装部品の一例の実装プロセスを示す。この例は、基板実施形態3のビア配線形成用基板1B(図5参照)を用いての半導体部品実装部品を示す。
図22(a)は、ビア配線形成用基板1Bに図10の接着剤層61を有する半導体チップ50Aを接着し、半導体チップ50Aをモールド樹脂層41によりモールドした後、サポート基板1を剥離した状態であり、部品実装用積層体に半導体チップ50Aが実装された状態を示す。次に、図22(b)に示すように、ビア形成用ビア18を含む金属層17上に再配線用絶縁層81Dを設け、図22(c)に示すように、銅PAD52に対向する位置に銅PAD52を露出する貫通孔82Dと、金属層17を露出するグランド用貫通孔85Dを形成する。そして、図22(d)に示すように、貫通孔82D内に銅PAD52に接続するビア配線83Dと、ビア配線83を再配線する配線84Dとを形成し、さらに、金属層17に接続するグランド配線86Dをグランド用貫通孔85Dに設ける。これにより、金属層17に接続する第2配線86Dを具備する再配線層80Dが形成される。
このような半導体部品実装部品では、金属層17は、グランド配線や半導体チップに対するシールド層、半導体チップの放熱のためのヒートスプレッド層として利用可能である。
1,1A ビア配線形成用基板
11,21,30 サポート基板
12,22,29 剥離可能接着剤層
13,28 第1絶縁層
14,31 第2絶縁層
15,15A,15B ビア配線形成用ビア
27 金属柱
28 モールド樹脂
50 半導体チップ
51 アルミPAD
52 銅PAD
61 接着剤層
41 モールド樹脂層
70,70A,70B,80,80A〜80D 再配線層
81,81A〜81D 再配線用絶縁層

Claims (17)

  1. 第1絶縁層からなる第1層と、前記第1層上に積層された第2層とが積層され、前記第1層および前記第2層には前記第1層および前記第2層のみを位置ずれなしに貫通して形成されているビア配線形成用ビアが形成されている部品受け積層体と、
    前記部品受け積層体の前記第1層又は前記第2層に接着され、前記ビア配線形成用ビアに対向して接続端子を具備する少なくとも1つの部品と、
    前記部品を埋め込むモールド樹脂からなる第3層と、
    前記部品の接続端子に一端が接続され他端が前記ビア配線形成用ビアを介して前記部品受け積層体の反対側に引き出されたビア配線とを具備し、
    前記部品受け積層体の前記第1層及び前記第2層の総厚みが15μm〜70μmの範囲から選択される
    ことを特徴とする半導体装置実装部品。
  2. 前記第1層の前記第1絶縁層がエポキシ系封止材料からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置実装部品。
  3. 前記部品が、接続端子を有する少なくとも1つの半導体チップと、前記半導体チップと前記部品受け積層体の厚さ方向の寸法である高さが異なる少なくとも1つの半導体チップ又は受動部品とを含む
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置実装部品。
  4. 前記第2層が第2絶縁層からなり、前記部品が前記第2層に接着されている
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項記載の半導体装置実装部品。
  5. 前記ビア配線は、前記ビア配線形成用ビア内に設けられた再配線用絶縁層に設けられた貫通孔を介して前記部品の接続端子から前記部品受け積層体の反対側まで引き出されている
    ことを特徴とする請求項4記載の半導体装置実装部品。
  6. 前記第2層が低流動性接着材からなる
    ことを特徴とする請求項4又は5記載の半導体装置実装部品。
  7. 前記第2層が金属層からなり、前記部品が前記第1層に接着されており、前記ビア配線は、前記ビア配線形成用ビア内に設けられた再配線用絶縁層に設けられた貫通孔を介して前記部品の接続端子から引き出されており、前記再配線用絶縁層及び前記第1層には、前記金属層を露出する第2貫通孔が設けられ、前記第2貫通孔内には前記金属層に接続する第2配線が設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項記載の半導体装置実装部品。
  8. 前記金属層が銅箔である
    ことを特徴とする請求項7記載の半導体装置実装部品。
  9. 前記ビア配線形成用ビアの1つに対して、前記部品の接続端子が1つ対応して配置され、前記ビア配線形成用ビアを介して設けられた第1ビア配線を覆う感光性樹脂層が設けられ、前記感光性樹脂層には前記第1ビア配線に対向する位置に貫通孔が設けられ、前記感光性樹脂層上には前記第1ビア配線に接続する前記貫通孔に形成された第2ビア配線を含む配線層が設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項記載の半導体装置実装部品。
  10. 前記ビア配線形成用ビアの1つは、前記部品の複数の接続端子が対応して配置され、前記ビア配線形成用ビアの前記感光性樹脂層には前記複数の接続端子に対向する複数の前記貫通孔が形成され、各貫通孔に前記ビア配線が設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項記載の半導体装置実装部品。
  11. 前記部品が、複数の接続端子が中央部の所定エリアに配置されたエリアパッドタイプの半導体チップであり、前記ビア配線形成用ビアが前記所定エリアに対応する形状に形成され、前記感光性樹脂層は、前記ビア配線形成用ビアを埋めるように形成され、前記複数の接続端子に対向する複数の前記貫通孔が形成され、各貫通孔に前記ビア配線が設けられている
    ことを特徴とする請求項10記載の半導体装置実装部品。
  12. 前記部品が、複数の接続端子が中央部を囲む所定の周縁部に配置されたペリフェラルパッドタイプの半導体チップであり、前記ビア配線形成用ビアが前記中央部を囲む前記所定の周縁部に対応する形状に形成され、前記感光性樹脂層は、前記ビア配線形成用ビアを埋めるように形成され、前記複数の接続端子に対向する複数の前記貫通孔が形成され、各貫通孔に前記ビア配線が設けられている
    ことを特徴とする請求項10記載の半導体装置実装部品。
  13. 前記ビア配線が引き出された表面に感光性樹脂層を介して再配線を形成した再配線層を設けた
    ことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項記載の半導体装置実装部品。
  14. 前記再配線層を3層又は4層以上設けた
    ことを特徴とする請求項13記載の半導体装置実装部品。
  15. 前記再配線層が2層又は3層であり、その上に前記部品受け積層体をさらに設け、その上にさらに再配線層を設けた
    ことを特徴とする請求項13記載の半導体装置実装部品。
  16. 前記部品が再配線層の最表層の上に前記部品受け積層体をさらに設けた
    ことを特徴とする請求項13記載の半導体装置実装部品。
  17. 前記部品が、半導体チップにeWLPにより前記再配線層を2層又は3層設けたものである
    ことを特徴とする請求項10〜13の何れか一項記載の半導体装置実装部品。


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