JP2021043739A - タッチセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】外観上及び操作上の不具合を解消するタッチセンサを提供する。【解決手段】タッチセンサ100は、基材フィルム101と、基材フィルム上に配置されるセンサ電極102と、基材フィルム上に配置されセンサ電極に繋がる配線103と、少なくとも基材フィルムのセンサ電極の周囲に設けられる図柄部107とを備える。配線103は図柄部107に含まれる線部に沿って配置される。配線103は、センサ電極102から繋がっている複数の細い配線であり、各配線が所定の間隔を介して設けられていることが好ましい。図柄部107がセンサ電極102の周囲に設けられている連続的な模様である場合には、配線103が模様に含まれる線部に沿って配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、タッチセンサに関する。
各種電子機器の入力装置として、例えば、マトリクス状に配置されたセンサ電極の電荷の変化を読み取る静電容量方式のタッチパネル装置が用いられている。タッチパネル装置は、表側にスイッチ画面が表示されたタッチパネルと、そのスイッチに対応するセンサ電極が複数設けられたタッチセンサとが重なって配置されている。
近年、タッチパネル装置に三次元形状を付与する提案がなされており、その際には、タッチセンサ自体も折り曲げ可能であることが望ましい。タッチセンサを三次元形状に折り曲げ易くする関連技術として、例えば、特許文献1には、樹脂からなる基材フィルムにセンサ電極が形成された本体部と、センサ電極から伸長する配線が束ねられて本体部から突出して端部に端子が設けられているテール部を備え、テール部に基材フィルムが曲がって癖付けされた折曲部を形成したタッチセンサが開示されている。
再表2015−147323号公報
車載用等のタッチパネル装置として、外観や美観を考慮してタッチパネルに模様やイラスト等の図柄デザインを施したものが開発されている。図柄デザインを施したタッチパネルでは、図柄デザインを施したカバーパネルにタッチセンサを積層する構成となっている。このような構成のタッチパネル装置では、カバーガラスに施された図柄デザインとタッチセンサのセンサ電極との位置ずれが発生することがある。このような位置ずれが発生すると、タッチセンサに設けられた電極や配線パターンが外部から視認可能になる外観上の不具合や、センサ電極が押圧されずに操作信号が送信されない操作上の不具合が懸念される。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、タッチセンサの外観上及び操作上の不具合を解消することを実現することを目的とする。
本発明の一態様は、基材フィルム上にセンサ電極と前記センサ電極に繋がる配線とを備えるタッチセンサにおいて、少なくとも前記基材フィルムの前記センサ電極の周囲に図柄部が設けられ、前記配線が前記図柄部に含まれる線部に沿って配置されていることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、基材フィルムに図柄部をセンサ電極の周囲に設けて、配線が図柄部に含まれる線部に沿って配置されることによって、センサ電極及び配線が図柄部と位置ずれしなくなるので、電極や配線パターンが外部から視認可能になる外観上の不具合や、センサ電極を介した操作信号が正確に送信されない操作上の不具合を解消できる。
本発明の一態様では、前記基材フィルムが透光性を有する樹脂フィルムからなることとしてもよい。このようにすれば、タッチセンサの設置個所においてバックライト照光が可能になる。
本発明の一態様では、前記センサ電極及び前記配線の少なくとも何れかが有色遮光性を有する導電層からなることとしてもよい。このようにすれば、配線の低抵抗化が図れるので、配線の細線化させることができるようになる。
本発明の一態様では、前記センサ電極及び前記配線の少なくとも何れかが透明導電層からなることとしてもよい。このようにすれば、センサ電極や配線を透明な層とすることができるので、電極や配線パターンが視認可能となる外観上の不具合を解消できる。
本発明の一態様では、前記図柄部と前記配線が同一材質又は同色材質であることとしてもよい。このようにすれば、基板フィルムに図柄部を直接描けるので、図柄部と配線との位置ずれを防げるようになる。
本発明の一態様では、前記基材フィルムには、前記配線と同一材質又は同色材質の細線で描かれたダミー配線が前記図柄部に含まれる前記線部のうち前記配線が配置されていない線部に沿って配置されていることとしてもよい。このようにすれば、配線がダミー配線と紛れて、外部から視認し難くすることができる。
本発明の一態様では、前記配線は、前記センサ電極から繋がっている複数の導電細線であり、各導電細線が所定の間隔を介して設けられていることとしてもよく、具体的には、前記センサ電極の前記所定の間隔は、前記導電細線の線幅が1mm、前記基材フィルムの板厚が3mmの場合に、少なくとも3.6mm以上であることが好ましい。このようにすれば、タッチセンサを指先で操作する際に複数の導電細線を同時に指先で触れて操作信号の誤送信されるリスクを低減できる。
本発明の一態様では、前記図柄部が前記センサ電極の周囲に設けられている連続的な模様であり、前記配線が前記模様に含まれる線部に沿って配置されていることとしてもよい。このようにすれば、図柄部を構成する模様に含まれる線部と配線の位置ずれが防止されるので、外観上の不具合や操作上の不具合を解消できる。
本発明の一態様では、前記図柄部が前記センサ電極を含むイラストであり、前記配線が前記イラストの輪郭線に沿って配置されていることとしてもよい。このようにすれば、図柄部を構成するイラストに含まれる線部と配線の位置ずれが防止されるので、外観上の不具合や操作上の不具合を解消できる。
以上説明したように本発明によれば、センサ電極及び配線と図柄部の位置ずれを抑制して、タッチセンサの外観上及び操作上の不具合を解消できる。
第1実施形態のタッチセンサの概略構成を示す平面図である。 図1のA部の拡大図である。 第2実施形態のタッチセンサの概略構成を示す平面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係るタッチセンサの構成の概略について、図1及び図2を使用しながら説明する。図1は、第1実施形態のタッチセンサの概略構成を示す平面図であり、図2は、図1のA部の拡大図である。
タッチセンサ100は、タッチパネル等の表示装置と組み合わせてタッチ位置を検出する機能を有する入力装置であり、例えば、静電容量方式のタッチパネルセンサとして使用され、透明パネルに重ねて配置されて外観から視認できるようになっている。本実施形態のタッチセンサ100は、図1に示すように、基材フィルム101上に複数のセンサ電極102と各センサ電極102から伸長する複数の配線103と、これらの配線103の一端に接続される端子部104とが形成されている。
タッチセンサ100は、複数のセンサ電極102が形成される部位が指等で触れて操作を行う機能を有する本体部105となる。一方、本体部105から帯状に突出する部位は、センサ電極102からの配線103が集約されて密集し、端部に設けられた端子部104に接続され、タッチセンサ100の接続先の回路基板に接続する機能を有するテール部106となる。タッチセンサ100を構造的に見れば、本体部105もテール部106も単一の基材フィルム101をベースに形成されている。
基材フィルム101は、タッチセンサ100の基材であり、透明性が要求される場合には、透明性のある樹脂フィルムを用いて形成される。基材フィルム101に求められる透明性は、タッチセンサ100の裏面に表示部分を設ける場合に、この表示部分がタッチセンサ100の表面から視認できる程度である。
樹脂フィルムは、配線102及びセンサ電極103を有することから、ある程度の剛性があるものが好ましい。こうした樹脂フィルムの材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリウレタン(PU)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリエーテルサルフォン(PES)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)等を挙げることができる。特に、タッチセンサ100のバックライト照光を行えるようにするためには、基材フィルム101は、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂やポリカーボネート(PC)樹脂等の透光性を有する樹脂フィルムからなることが好ましい。
基材フィルム101の厚さは、タッチセンサ100の形状保持のため、10〜300μmであることが好ましい。基材フィルム101には、導電性高分子との密着性を高めるプライマー層や、表面保護層、帯電防止等を目的とするオーバーコート層等を設けて表面処理を施すこともできる。
センサ電極102は、指等で触れて操作を行うスイッチに対応する機能を有し、導電インキや導電性高分子を含む導電層からなる。センサ電極102は、導電性高分子を用いれば、液状の塗液を形成し印刷形成することができ、ITO等と比べて安価にセンサ電極102が得られる点でも好ましい。一方、透明性が必要でない場合には、センサ電極102は、銀インキやカーボンペースト等の導電インキでセンサ電極102を形成することができる。銀インキは、低抵抗で感度の優れたセンサ電極102を形成できる点で好ましい。一方、カーボンペーストは、導電性高分子よりも安価にセンサ電極102が得られる点や、耐候性に優れる点で好ましい。
センサ電極102を透明な層とする場合には、透明性のある導電性高分子が用いられる。こうした導電性高分子には、ポリパラフェニレンまたはポリアセチレン、PEDOT−PSS(ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸)等が例示される。
センサ電極102の層厚は、0.04μm〜1.0μmが好ましく、0.06μm〜0.4μmがさらに好ましい。層厚が0.04μm未満であると、センサ電極102の抵抗値が高くなるおそれがあり、層厚が1.0μmを超えると透明性が低くなるおそれがある。なお、センサ電極102の層厚は、基材フィルム101にセンサ電極102を形成して原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定することができる。
配線103は、センサ電極102からテール部106の先端の端子部104まで引かれており、端子部104を通じて接続先となる電子機器の回路基板にセンサ電極102を導電接続する。本実施形態では、配線103は、線幅が所定幅以下の複数の導電細線から構成されている。本実施形態では、配線103は、図1に示すように、上流側配線103aと、下流側配線103bと、合流部103cとを有する。
上流側配線103aは、図2に示すように、1つのセンサ電極102から合流部103cに向けて線幅が例えば2mm以下の導電細線として複数設けられており、各上流側配線103aが所定の間隔を介して設けられている。そして、複数の上流側配線103aは、1つの電極102から伸長してから合流部103cで合流して1本の下流側配線103bに接続され、当該下流側配線103bがテール部106の先端側に有する端子部104に接続されている。
配線103の材質として、上流側配線103aは、導電性高分子を用いれば、液状の塗液を形成し印刷形成することができ、ITO等と比べて安価に得られる点でも好ましい。透明な層とする場合には、透明性のある導電性高分子が用いられる。こうした導電性高分子には、ポリパラフェニレンまたはポリアセチレン、PEDOT−PSS(ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸)等が例示される。下流側配線103bの材質は、銅、アルミニウム、銀またはそれらの金属を含む合金等の高導電性金属を含む導電ペースト、又は導電インキから形成されることが好ましい。特に、下流側配線103bは、前述した各金属や合金の中でも導電性が高く、銅よりも酸化し難いという理由から銀配線とすることが好ましい。ただし、上流側配線103aが銀系等の有色遮光性の材質とした場合には、上流側配線103aが透明とならないので、外部から視認し難くするために、上流側配線103aを極めて細く描く必要がある。
上流側配線103aの厚さは、0.04μm〜1.0μmが好ましく、0.06μm〜0.4μmがさらに好ましい。厚さが0.04μm未満であると、抵抗値が高くなるおそれがあり、厚さが1.0μmを超えると透明性が低くなるおそれがある。下流側配線103bの厚さは、1.0μm〜20μmとすることが好ましい。下流側配線103bの厚さが1.0μm未満では、配線の抵抗値が上昇しやすく、ノイズの原因になるおそれがある。一方、下流側配線103bの厚さが20μmを超えると、段差が大きくなることから、端子部104に積層するレジスト層を塗布するときに気泡が入るおそれが高くなるので好ましくない。また、配線103(上流側配線103a、下流側配線103b)の抵抗値は、ノイズが増加して感度が悪くならないようにするために、300Ω以下とすることが好ましい。
さらに、本実施形態では、センサ電極102と配線103との感度の区別ができるようにするために、配線パターンの単位面積当たりの密度で示される占有率は、20%以下に分散させることが好ましい。
また、本実施形態では、これらの複数の配線103の上流側配線103aは、配線103と同材質又は同色材質の連続的な模様からなる図柄部107に含まれる線部に沿って配置されている。図柄部107は、図2に示すように、各センサ電極102の周囲から網目状の連続的な模様で本体部105の基板フィルム101に形成されている。そして、複数の上流側配線103aが図柄部107の模様に含まれる線部に沿って、分岐と合流を繰り返して合流部103cに到達するようになっている。なお、本実施形態において、同一材質又は同色材質とは、色の差の区別が難しい程度に近いものであればよい。例えば色差(ΔE*ab)が13以下であると、肉眼で色の差が区別しづらい範囲であり、好ましい。色差(ΔE*ab)が6.5以下であるとより好ましい。色差(ΔE*ab)は、JIS Z 8781−4に準拠して、CIE1976 L*a*b*色空間における座標間の距離として定義される。例えばハンディ分光測色計(株式会社カラーテクノシステム製「JX777」)や色彩色差計(コニカミノルタ社製「CR−400」)を用いて、色差を求めることができる。
また、本実施形態では、図2に示すように、上流側配線103aと同一材質又は同色材質の細線で描かれたダミー配線108が図柄部107に含まれる線部のうち、上流側配線103aが配置されていない線部に沿って配置されている。上流側配線103aがダミー配線108と紛れて、外部から視認し難くするために、ダミー配線108は、網目模様の外周側に有する外周側ダミー配線108aと、網目模様の内周側に有する内周側ダミー配線108bとから構成される。
端子部104は、配線103の一端に設けられ、別部材としての回路基板に設けたコネクタに対して挿抜するため、配線103の一端を保護する端子保護層(図示せず)が配線103の表面に設けられて構成される。
なお、本実施形態では、センサ電極102間の導通防止と、センサ電極102を紫外線や引っ掻き等から保護するために、例えば、アクリル系やウレタン系、エポキシ系、ポリオレフィン系の樹脂等の透明性を有する絶縁性の被膜であるレジスト層(図示せず)がセンサ電極102や配線103の表面に被覆されている。
次に、第1実施形態のタッチセンサ100の作用・効果について、図面を使用しながら説明する。
本実施形態では、基材フィルム101のセンサ電極102の周囲に配線103(上流側配線103a)と同材質又は同色材質の図柄部107が設けられており、配線103の上流側配線103aが図柄部107に含まれる線部に沿って配置されている。すなわち、本実施形態では、タッチセンサ100の基板フィルム101に配線103の上流側配線103aと同材質又は同色材質の図柄部107の連続模様に含まれる線部に沿って、上流側配線103aが配置されるようになっている。
このように、基材フィルム101のセンサ電極102の周囲に図柄部107を設けて、配線103が図柄部107に含まれる線部に沿って配置されることによって、センサ電極102と配線103が図柄部107と位置ずれしなくなる。このため、センサ電極102及び配線103と図柄部107との位置ずれによって、センサ電極102や配線103のパターンの位置が外部から分かってしまうような外観上の不具合が解消される。また、基板フィルム101に配線103と同材質又は同色材質の図柄部107を直接描けるので、図柄部107と配線103との位置ずれを容易に防げるようになる。
また、本実施形態では、図柄部107に描かれたセンサの配置とタッチセンサ100のセンサ電極102の配置の位置ずれがなくなるので、図柄部107に描画されたセンサを押圧すれば、センサ電極102がそのまま押圧されるようになる。このため、センサ電極102の押圧による操作信号が正確に送信されて、操作上の不具合を解消できる。
さらに、本実施形態では、配線パターンと図柄デザインを一緒に印刷することによって、センサ電極102と配線103とを基材フィルム101に設けられた図柄部107の図柄デザイン内に形成する。このため、センサ電極102の位置が図柄部107の連続模様に合わせ易く、かつ、印刷工程を削減できるので、外観上の不具合と操作上の不具合を解消できるタッチセンサ100を効率的に製造できる。
また、本実施形態では、配線103は、センサ電極102から繋がっている複数の導電細線としている。関連技術にあるように、抵抗値が高い材料を用いてタッチセンサの配線パターンを形成する場合、導通させるために太くする必要があるが、配線パターン部分の配線を太くすると、指先が配線にタッチした場合の感度と、指先がセンサ電極にタッチした場合の感度との差が小さくなり、センサ電極からの操作信号のON/OFFの閾値を決めるのが困難になる。また、配線が太くなると、外部から視認し易くなり、外観上の不具合を有するものとなる。
このため、本実施形態では、1つのセンサ電極102に対する配線パターンを複数の細い線状に分けて導電細線となるように形成している。これによって、導電細線からなる配線103に触れても反応度合いがセンサ電極102と比べて低くなるため、センサ電極102を触れた際との区別が付け易くなり、操作上の不具合を解消できる。
さらに、本実施形態では、複数化した同一信号の配線パターンは、指先の大きさよりも離して配置した方が良い。すなわち、1つのセンサ電極101から伸長する各配線103が指先の大きさより大きい所定の間隔を介して設けられている。
このように、1つのセンサ電極101から伸長する複数の配線103は、特定間隔以上に離して配置すると、指先が複数の配線103を跨いで両方検知することを抑制できるので好ましい。すなわち、タッチセンサ100のセンサ電極102を指先で押圧して操作する際に、複数の配線103を同時に指先で触れることによって操作信号が誤送信されるリスクを低減できる。
1つのセンサ電極101から伸長する各配線103の間隔の下限値は、下記の式(1)と式(2)の関係から算出される。すなわち、コンデンサの半径をr(mm)、誘電体の厚さをd(mm)、樹脂の比誘電率をεとすると、d<<rという条件付きだと、エッジ効果を含む円形平行板コンデンサの全静電容量Cは、円形コンデンサに関する下記の式(1)から導き出される。
C=(0.00885・ε・πr/d)+0.00885ε・r[ln(16πr/d)−1]・・・(1)
一方、エッジ効果を無視した一般的な容量Cの計算式は、下記の式(2)で表わせる。
C=0.00885・ε・πr/d・・・(2)
ここで、線幅1mm、板厚3mmの場合を想定すると、線を直径1mmの円の集合とし、その一つの円の容量を考えると、板厚3mmの場合、式(1)より容量値Cが0.03065と求まる。
次に、エッジ効果を無視した式(2)を用いると、容量値C(0.03065)と同じになる円の半径rが0.887mmと求まる。これにより、直径1mmの円電極は、エッジ効果を無視した場合、直径1.774mmの円電極と同等と言える。
また、線幅1mmが1.774mmピッチで並んだ場合、1つのセンサ電極102と同じ感度となる塊としてみなすことができる。ここで、塊のサイズを半分にすることで感度も半分になり、このくらいの感度差があれば、パターン部とセンサ部の差を検出できるため、配線103のピッチを倍の3.548mm以上にする必要がある。
このことから、配線パターンを平行と近似した場合には、線幅1mm、板厚3mmの場合の配線パターンのピッチを3.548mm以上にする必要があることが求まる。すなわち、本実施形態では、1つのセンサ電極101から伸長する複数の導電細線からなる配線103の間隔は、配線103の線幅が1mm、基材フィルム101の板厚が3mmの場合に、少なくとも3.6mm以上であることが好ましいことが分かる。
また、本実施形態では、センサ電極102及び配線103の少なくとも何れかが銀系、カーボン系等の導電性ペーストからなる有色遮光性を有する導電層とした場合には、配線103を細くしても低抵抗化が図れる。このため、センサ電極102からの操作信号が送信し易くした上で外部から配線103が視認し難くなるので好ましい。ただし、配線103が透明でない場合には、外部から目立たなくして視認し難くするために、配線103を線幅1mm程度に極めて細く描く必要がある。
さらに、本実施形態では、センサ電極102及び配線103の少なくとも何れかがPEDOT系有機透明導電層、ITO系無機透明導電層、銀ナノワイヤ系透明導電層等の透明導電層から形成する場合には、外部から電極102や配線103のパターンが視認可能となる外観上の不具合を解消できるようになる。ただし、PEDOT系等の透明導電層を配線103に使用する場合には、銀系の導電層と比べると抵抗値が大きくなるので、配線103の高い導電性を確保しながら細くするためには、1つのセンサ電極101から伸長する配線103の本数を増やす必要がある。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るタッチセンサの構成の概略について、図3を使用しながら説明する。なお、図3は、本体部の要部のみを表示し、本体部から帯状に突出するテール部の表示を省略している。
本実施形態のタッチセンサ200は、第1実施形態と同様に、基板フィルム201上に複数のセンサ電極202と、各センサ電極202から伸長される配線203と、図柄部207と、ダミー配線208を有する。しかしながら、本実施形態のタッチセンサ200は、図柄部207の形態と配線203の配置が第1実施形態と異なる。
すなわち、本実施形態では、図柄部207がセンサ電極202を含むイラストであり、配線203がイラストの輪郭線の何れかに沿って配置されていることを特徴とする。具体的には、図3に示すように、基板フィルム201上に形成された図柄部207が花のイラストで表わされ、センサ電極202に対応する花のイラスト207aとダミー描画となる他の花のイラスト207bと葉のイラスト207cとの色が異なっている。
そして、センサ電極202から伸長する配線203が他の花のイラスト207bの輪郭線に沿って配置されている。一方、ダミー配線208は、他の花のイラスト207bの輪郭線のうち、配線203が配置されていない線部に沿って配置されている。なお、本実施形態では、図3に示すように、各センサ電極202から1本の配線203が伸長しているが、各センサ電極202から2本以上の複数の配線203が伸長するようにしてもよい。
図柄部207に含まれる花びら形状部分のイラスト207a、207bは、PEDOT等の透明導電材を用いて面状に形成して、センサ電極202と、他のダミー絵柄208aとしている。イラスト207a、207bの輪郭線は、銀ペースト等の導電材を用いて線状に形成して、配線203と、ダミー配線208とを形成する。
センサ電極202と配線203は、その周りのダミーの絵柄と輪郭線と接触しないように、電気絶縁部分を介して所定間隔で離して配置する。このようにして、本実施形態では、隣接するセンサ電極202同士や配線203同士が導通してしまうことを避けている。
このように、本実施形態では、絵柄及び輪郭線からなる図柄部207内に、センサ電極202と配線203とを配置した。このため、図柄部207を構成するイラスト207a、207bに含まれる線部と配線203の位置ずれが防止されるので、センサ電極202や配線203が外部から視認される外観上の不具合や、センサ電極202の位置ずれによる操作上の不具合を解消できる。
なお、前述した各実施形態では、配線が基材フィルムのセンサ電極の周囲に設けられている図柄部に含まれる線部に沿って配置されているタッチセンサについて説明しているが、本発明の一実施形態に係るタッチセンサは、図柄部がない場合にも適用可能である。
すなわち、本実施形態では、基材フィルム上にセンサ電極とセンサ電極に繋がる配線とを備えるタッチセンサにおいて、基材フィルム上のセンサ電極から複数の導線を伸長させる際に、1つのセンサ電極に対する配線パターンを複数の細い線状に分けて導電細線となるように形成すれば、外観上の不具合を軽減した上でセンサ電極に触れた際との区別が付け易くなり、操作上の不具合を解消できる。また、1つのセンサ電極から複数の導線を伸長させる際には、指先が複数の配線を跨いで両方検知する操作上の不具合を抑制するために、各配線を特定間隔以上に離して配置することが好ましい。
なお、上記のように本発明の各実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には、容易に理解できるであろう。従って、このような変形例は、全て本発明の範囲に含まれるものとする。
例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、タッチセンサの構成、動作も本発明の各実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
100、200 タッチセンサ
101、201 基板フィルム
102、202 センサ電極
103、203 配線
103a 上流側配線
103b 下流側配線
103c 合流部
104 端子部
105 本体部
106 テール部
107、207 図柄部
108、208 ダミー配線

Claims (10)

  1. 基材フィルム上にセンサ電極と前記センサ電極に繋がる配線とを備えるタッチセンサにおいて、
    少なくとも前記基材フィルムの前記センサ電極の周囲に図柄部が設けられ、前記配線が前記図柄部に含まれる線部に沿って配置されていることを特徴とするタッチセンサ。
  2. 前記基材フィルムが透光性を有する樹脂フィルムからなる請求項1に記載のタッチセンサ。
  3. 前記センサ電極及び前記配線の少なくとも何れかが有色遮光性を有する導電層からなる請求項1又は2に記載のタッチセンサ。
  4. 前記センサ電極及び前記配線の少なくとも何れかが透明導電層からなる請求項1乃至3の何れか1項に記載のタッチセンサ。
  5. 前記図柄部と前記配線が同一材質又は同色材質である請求項1乃至4の何れか1項に記載のタッチセンサ。
  6. 前記基材フィルムには、前記配線と同一材質又は同色材質の細線で描かれたダミー配線が前記図柄部を構成する前記線部のうち前記配線が配置されていない線部に沿って配置されている請求項1乃至5の何れか1項に記載のタッチセンサ。
  7. 前記配線は、前記センサ電極から繋がっている複数の導電細線であり、各導電細線が所定の間隔を介して設けられている請求項1乃至6の何れか1項に記載のタッチセンサ。
  8. 前記所定の間隔は、前記導電細線の線幅が1mm、前記基材フィルムの板厚が3mmの場合に、少なくとも3.6mm以上である請求項7に記載のタッチセンサ。
  9. 前記図柄部が前記センサ電極の周囲に設けられている連続的な模様であり、前記配線が前記模様に含まれる線部に沿って配置されている請求項1乃至8の何れか1項に記載のタッチセンサ。
  10. 前記図柄部が前記センサ電極を含むイラストであり、前記配線が前記イラストの輪郭線に沿って配置されている請求項1乃至8の何れか1項に記載のタッチセンサ。


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