JP2021043236A - 調光シート、および、調光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶層の耐久性を向上可能にした調光シート、および、調光装置を提供する。【解決手段】調光シートは、第1透明シート部10と、第2透明シート部20Aと、第2透明シート部20Aに隣接する折り曲げ部20Bと、を一体として備えた第2基材20と、第1透明シート部10の縁10Eと第2透明シート部20Aの縁20Eとを繋ぐ液晶端面31を有し、第1透明シート部10と第2透明シート部20Aとに挟まれた液晶層30と、を備え、折り曲げ部20Bは、液晶端面31を覆うように第2透明シート部20Aから折り曲げられている。【選択図】図1
Description
本発明は、調光シート、および、調光装置に関する。
調光シートは、液晶層と、液晶層を挟む2つの透明シート部とを備える。各透明シート部は、透明電極を備える。液晶層は、透明電極間の電圧の変化に応じて、調光シートの光透過率を変える。調光シートの型式は、ノーマル型とリバース型とに分類される。ノーマル型の調光シートは、非通電時に不透明であり、通電時に透明である。リバース型の調光シートは、非通電時に透明であり、通電時に不透明である(例えば、特許文献1参照)。
上述した調光シートは、例えば、建築物や移動体が備える窓ガラスなどの透過性を有した支持体に貼り付けられる。支持体に貼り付けられた調光シートは、液晶層と外気との接触による液晶層の特性劣化を抑えるため、液晶層が外気に曝されないように、別途、液晶層が備える液晶端面を封止材によって被覆される(例えば、特許文献2参照)。
水分などを含む外気が液晶層に接触すると、調光シートの透明さが低下したり、調光シートの不透明さが低下したりする。液晶組成物を露出させる液晶端面は、液晶層のなかで特に外気と接触しやすい部位であって、透明さや不透明さを特に低下させやすい部位である。一方、上述した封止材は、透明シート部とは別体であり、封止材による液晶端面の被覆は、液晶端面と封止部との隙間を形成しやすい。そのため、封止材を備えた調光シートであっても、隙間を通して少なからず液晶層の内部に侵入してしまうおそれがある。近年、適用範囲が広がる一途の調光シートにおいては、寒暖差が大きい環境や、高温で多湿の環境などのように、様々な使用環境に対応するべく、液晶層の耐久性を高めることが強く望まれている。
なお、上述した課題は、一方の透明シート部における縁と、他方の透明シート部における縁と、を液晶端面が繋ぐように構成された調光シートにおいて、新たに生じ得るものである。すなわち、一方の透明シート部における縁と、他方の透明シート部における縁と、を環状の封止材が繋ぐように構成された液晶ディスプレイでは、注入口から充填された液晶組成物が注入口から漏れることこそあれど、液晶端面と封止部との隙間による耐久性の低下はなく、液晶端面と封止部との隙間すら生じ得ない。
なお、上述した課題は、一方の透明シート部における縁と、他方の透明シート部における縁と、を液晶端面が繋ぐように構成された調光シートにおいて、新たに生じ得るものである。すなわち、一方の透明シート部における縁と、他方の透明シート部における縁と、を環状の封止材が繋ぐように構成された液晶ディスプレイでは、注入口から充填された液晶組成物が注入口から漏れることこそあれど、液晶端面と封止部との隙間による耐久性の低下はなく、液晶端面と封止部との隙間すら生じ得ない。
本発明は、液晶層の耐久性を向上可能にした調光シート、および、調光装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための調光シートは、第1透明シート部と、第2透明シート部と、前記第2透明シート部に隣接する折り曲げ部と、を一体として備えた第2基材と、前記第1透明シート部の縁と前記第2透明シート部の縁とを繋ぐ液晶端面を有し、前記第1透明シート部と前記第2透明シート部とに挟まれた液晶層と、を備え、前記折り曲げ部は、前記液晶端面を覆うように前記第2透明シート部から折り曲げられている。
上記構成によれば、液晶端面を覆う折り曲げ部が第2透明シート部と一体である。そのため、液晶端面を覆う折り曲げ部と第2透明シート部とが別体である構成と比べて、外気などの異物が液晶層に浸入し難い。これにより、液晶層の耐久性が向上する。
上記調光シートにおいて、前記液晶端面と前記折り曲げ部との間を埋める接着材をさらに備えてもよい。この構成によれば、折り曲げ部と液晶端面との接着性が接着材によって高まるため、液晶層の耐久性が向上することの実効性をさらに高めることが可能ともなる。
上記調光シートにおいて、前記液晶端面と前記折り曲げ部との間を埋める封止材をさらに備えてもよい。この構成によれば、液晶端面に対する気密性が封止材によって高まるため、液晶層の耐久性が向上することの実効性をさらに高めることが可能ともなる。
上記調光シートにおいて、前記第1透明シート部は、前記液晶層と対向する面とは反対側に表面を備え、前記折り曲げ部は、前記第1透明シート部の表面を覆うように折り返された折り返し部を有していてもよい。
上記構成によれば、第1透明シート部と第2透明シート部とに挟まれた液晶端面が、液晶層の厚み方向における全体にわたり、折り曲げ部によって覆われる。これにより、第2透明シート部と連続した構造体である折り曲げ部が液晶端面の厚み方向における全体を覆うため、液晶端面を覆う部材の点数を低減することが可能ともなる。
上記調光シートにおいて、前記第1透明シート部は、第1透明電極を備え、前記第2基材は、透明シートと、前記透明シートに支持される透明電極と、を備え、前記透明電極のなかで前記第2透明シート部に位置する部分が第2透明電極であり、前記透明電極のなかで前記折り曲げ部に位置する部分が折り曲げ電極であり、前記透明電極のなかで前記折り曲げ電極と前記第2透明電極とが互いに絶縁されていてもよい。
上記構成によれば、透明電極のなかで折り曲げ電極と第2透明電極とが互いに絶縁される。そのため、液晶端面を覆う折り曲げ部が透明電極を備える構成であっても、折り曲げ部に含まれる透明電極によって透明電極間が短絡することが抑えられる。
上記調光シートにおいて、前記第2透明シート部の縁は、1つの辺を備え、前記折り曲げ部は、前記辺における延在方向の全体にわたり連続していてもよい。この構成によれば、第2透明シート部の縁が備える1つの辺の全体にわたり液晶端面が折り曲げ部に覆われる。そのため、第2透明シート部の縁が備える1つの辺の全体にわたり液晶層の耐久性を高めることが可能となる。
上記調光シートにおいて、前記第1透明シート部は、前記液晶層と対向する面とは反対側に表面を備え、前記第2透明シート部の縁は、1つの角を構成する2つの辺を備え、前記折り曲げ部は、一方の辺における延在方向の全体にわたり連続して前記第1透明シート部の表面上を覆うように折り返された第1折り返し部と、他方の辺における延在方向の全体にわたり連続して前記第1透明シート部の表面上を覆うように折り返された第2折り返し部と、を備え、前記第1透明シート部と対向する点から見て、前記角では、前記第1折り返し部の端と前記第2折り返し部の端とが、前記第1透明シート部の表面上で突き合わせられていてもよい。
第1折り返し部の端と第2折り返し部の端とは、互いに重なることなく、第1透明シート部の表面上で突き合わせられている。そのため、第1折り返し部と第2折り返し部との重なりによる隙間の形成が抑えられる。
上記課題を解決するための調光装置は、上記調光シートと、前記調光シートを駆動する駆動部と、を備える。
本発明に係る調光シート、および、調光装置によれば、調光シートが有する液晶層の耐久性を向上可能である。
図1から図10を参照して、調光シート、および、調光装置の一実施形態を説明する。以下では、調光シートを有する調光装置の構成、調光シートの製造方法、および、調光シートの構成材料を順に説明する。
調光シートは、例えば、車両や航空機などの移動体が備える窓に取り付けられる。また、調光シートは、例えば、住宅、駅、空港などの各種の建物が備える窓、オフィスに設置されたパーティション、店舗に設置されたショーウインドウなどに取り付けられる。また、調光シートは、映像を投影するスクリーンなどに用いられる。
調光シートの形状は、平面状であってもよいし、曲面状であってもよい。調光シートの形状は、調光シートが取り付けられる対象の形状に追従した形状であってもよいし、調光シートが取り付けられる対象とは異なる形状であってもよい。
図1および図2を参照して、ノーマル型の調光シート、および、ノーマル型の調光シートを備えた調光装置を説明する。なお、調光シートの型式は、ノーマル型であってもよいし、リバース型であってもよい。以下では、ノーマル型の調光シートが適用された調光装置について詳しく説明する。図1は、ノーマル型の調光シートが有する各層を分解した分解斜視図を示し、図2は、図1の調光シートにおけるII‐II線に沿う断面構造を示す。
図1が示すように、調光装置は、調光シートと、調光シートを駆動する駆動部15とを備える。調光シートは、例えば、矩形シート状を有している。調光シートは、第1基材、第2基材20、液晶層30、および、接着材40を備える。
調光シートは、第1基材の一例である第1透明シート部10を備える。第1透明シート部10は、第1シート11と、第1シート11に支持される第1透明電極12とを備える。第1透明シート部10は、液晶層30と対向する面、および、当該面とは反対側の面である表面10Sを備える。
調光シートは、第2基材20を備える。第2基材20は、透明シートの一例である第2シート21と、第2シート21に支持される透明電極とを備える。透明電極は、第2透明電極22を備える。第2透明電極22は、透明電極の一部であって、第2シート21の一部に支持される。第2基材20は、第2透明シート部20Aと、第2透明シート部20Aに隣接する折り曲げ部20Bとを備える。
調光シートにおいて、第1透明シート部10の全体と第2透明シート部20Aの全体とが、液晶層30の厚さ方向において、液晶層30を挟んでいる。第1透明電極12の全体と第2透明電極22の一部とが、液晶層30の厚さ方向において、液晶層30を挟んでいる。
第2基材20において、第2透明シート部20Aと折り曲げ部20Bとは一体である。すなわち、第2シート21は、第2透明シート部20Aと折り曲げ部20Bとに共通している。また、第2基材20を構成する透明電極は、第2透明シート部20Aと折り曲げ部20Bとに共通している。
第2基材20において、液晶層30を挟んで第1透明シート部10と対向する部分が第2透明シート部20Aである。第1透明シート部10の縁10Eは第2透明シート部20Aの縁20Eと対向する。折り曲げ部20Bは、第2透明シート部20Aの縁から第2基材20の縁まで連続して延びている。
折り曲げ部20Bは、第2透明シート部20Aが有する辺のなかの一辺において、当該辺の全体に位置する。折り曲げ部20Bは、第2基材20における一辺が第1透明シート部10の表面10Sを覆うように折り返された折り返し部である。本実施形態において、第2透明シート部20Aから延びる折り曲げ部20Bが第1透明シート部10の表面に向けてU字状に曲げられている状態を折り返しという。折り曲げは、第2透明シート部20Aから延びる折り曲げ部20Bが第1透明シート部10の表面に向けてL字状に曲げられている状態、および、折り返しを含む。
液晶層30は、例えば、高分子分散型液晶(PDLC)、カプセル型ネマティック液晶(NCAP)などから構成される。PDLCは、高分子ネットワーク型液晶(PNLC)を含む。例えば、高分子ネットワーク型液晶は、3次元の網目状を有した高分子樹脂層である高分子ネットワークを備え、高分子ネットワークが有する空隙に、液晶分子を含む液晶組成物を保持する。液晶層30が含む液晶分子は、例えば、誘電率異方性が正であって、液晶分子の長軸方向の誘電率が液晶分子の短軸方向の誘電率よりも大きい。液晶層30には、駆動部15から第1透明電極12および第2透明電極22を介して液晶分子の配向を変える電圧が印加される。液晶層30は、駆動部15から印加された電圧に応じて、液晶分子の配向を変える。液晶層30は、液晶分子の配向の変化に基づいて、透明状態と不透明状態とに切り替わる。
液晶層30は、第1透明シート部10の縁10Eと第2透明シート部20Aの縁20Eとを繋ぐ液晶端面31を有する。液晶端面31は、平面であってもよいし、調光シートの外側に向けて突き出る曲面であってもよいし、調光シートの内側に向けて窪む曲面であってもよい。
調光シートにおいて、液晶端面31と折り曲げ部20Bとの間は、接着材40で埋められている。接着材40は、液晶端面31と折り曲げ部20Bとを接着する機能を有する。接着材40によって折り曲げ部20Bと液晶端面31との接着性を高めることができる。そのため、接着材40によって液晶端面31の周囲に隙間が形成され難くなる。
折り曲げ部20Bのなかで第1透明シート部10の縁を覆う部分は、第2透明シート部20Aとの間に、折り曲げ部20Bの折り返しによる隙間を形成する。折り曲げ部20Bが形成する隙間の高さTBは、第1透明シート部10の厚みT10と液晶層30の厚みT30とを合わせた長さよりも長い。
図2が示すように、液晶層30は、液晶層30の厚さ方向において、第1透明シート部10と第2透明シート部20Aとに挟まれている。
折り曲げ部20Bは、液晶端面31を覆うように第2透明シート部20Aの縁から折り曲げられている。折り曲げ部20Bは、液晶層30の厚さ方向において液晶端面31の全体を覆っている。なお、図1が示すように、折り曲げ部20Bは、接着材40を介して液晶端面31を覆っていてもよいし、液晶端面31に接触するように液晶端面31を直接覆っていてもよい。
折り曲げ部20Bは、液晶端面31を覆うように第2透明シート部20Aの縁から折り曲げられている。折り曲げ部20Bは、液晶層30の厚さ方向において液晶端面31の全体を覆っている。なお、図1が示すように、折り曲げ部20Bは、接着材40を介して液晶端面31を覆っていてもよいし、液晶端面31に接触するように液晶端面31を直接覆っていてもよい。
ここで、液晶端面31を覆う折り曲げ部20Bは、第2透明シート部20Aと一体である。そのため、液晶端面31を覆う折り曲げ部20Bと第2透明シート部20Aとが別体である構成と比べて、外気などの異物が液晶層30に浸入し得る隙間が液晶端面31の周囲に形成され難くなる。これにより、外気と液晶層30とが接触することに起因した液晶層30の機能低下を抑制できる。すなわち、液晶層30の耐久性が向上する。なお、液晶層30の耐久性には、液晶端面31から液晶層30内に水分が入ることを抑えるための耐水性、液晶端面31と気体とが接触すること、および、その接触によって液晶層30が変質することを抑えるための耐候性などを含む。
また、上述したように、折り曲げ部20Bは、第2透明シート部20Aの縁20Eが備える辺における延在方向の全体にわたって連続している。すなわち、第2透明シート部20Aの縁20Eが備える1つの辺の全体にわたり液晶端面31が折り曲げ部20Bに覆われている。そのため、第2透明シート部20Aの縁20Eが備える1つの辺の全体にわたり液晶層30の耐久性を高めることが可能となる。
第2基材20が備える透明電極は、第2透明電極22と折り曲げ電極22Bとを備える。第2基材20が備える透明電極のなかで第2透明シート部20Aを構成する部分が第2透明電極22である。第2基材20が備える透明電極のなかで折り曲げ部20Bを構成する部分が折り曲げ電極22Bである。
透明電極において、第2透明電極22と折り曲げ電極22Bとはカット部22Eによって互いに絶縁されている。カット部22Eは、第2透明電極22と折り曲げ電極22Bとの間に位置するくさび状の切り欠きである。透明電極において、第2透明電極22と折り曲げ電極22Bとが互いに絶縁されているため、液晶端面31を覆う折り曲げ部20Bが折り曲げ電極22Bを備える構成であっても、折り曲げ電極22Bによって第1透明電極12と第2透明電極22とが短絡することが抑えられる。なお、カット部22Eは、接着材40によって埋められていることが好ましい。カット部22Eが接着材40によって埋められた構成は、カット部22Eが空隙を有している場合に比べて、第1透明電極12と第2透明電極22とが短絡すること、および、液晶層30が外気などの異物に接触することを抑えることの実効性を高める。
折り曲げ部の幅WBは、第2透明シート部20Aの縁20Eの延在方向と直交する方向において折り曲げ部20Bが有する長さである。折り曲げ部の幅WBは、第2基材20の厚み程度に抑えることができるため、調光シートにおいて調光機能を有さない部分の面積を小さくすることができる。
[調光シートの製造方法]
次に、図3から図6を参照して、調光シートの製造工程を説明する。図3から図6は、調光シートの製造過程において得られる構造体の断面構造における一部を示す。なお、以下では、ノーマル型の調光シートを製造する場合の調光シートの製造方法を説明するが、以下に説明する調光シートの製造方法によって、リバース型の調光シートを製造することも可能である。
次に、図3から図6を参照して、調光シートの製造工程を説明する。図3から図6は、調光シートの製造過程において得られる構造体の断面構造における一部を示す。なお、以下では、ノーマル型の調光シートを製造する場合の調光シートの製造方法を説明するが、以下に説明する調光シートの製造方法によって、リバース型の調光シートを製造することも可能である。
調光シートの製造方法は、切断工程、除去工程、塗布工程、および、折り曲げ工程を含んでいる。
切断工程では、調光シートが有する一辺に対して、ハーフカットを行う。除去工程では、ハーフカットによって露出した液晶層30の除去を行う。塗布工程では、液晶層30が除去された後の第2基材20の折り曲げ部20Bに接着材40の塗布を行う。折り曲げ工程では、折り曲げ部20Bを液晶層30の液晶端面31を覆うように折り曲げる。
切断工程では、調光シートが有する一辺に対して、ハーフカットを行う。除去工程では、ハーフカットによって露出した液晶層30の除去を行う。塗布工程では、液晶層30が除去された後の第2基材20の折り曲げ部20Bに接着材40の塗布を行う。折り曲げ工程では、折り曲げ部20Bを液晶層30の液晶端面31を覆うように折り曲げる。
以下、図面を参照して、調光シートの製造方法をより詳しく説明する。
調光シートを製造する際には、まず、第1基材と第2基材20との間に液晶層30が位置する積層体が形成される。なお、上述したように、第1基材は、第1シート11と第1透明電極12とを備える。第2基材20は、第2シート21と第2透明電極22とを備える。第1透明電極12は、第1シート11に形成される。また、第2透明電極22は、第2シート21に形成される。第1透明電極12、および、第2透明電極22は、スパッタリング法、真空蒸着法、および、印刷法などの方法によって形成される。
調光シートを製造する際には、まず、第1基材と第2基材20との間に液晶層30が位置する積層体が形成される。なお、上述したように、第1基材は、第1シート11と第1透明電極12とを備える。第2基材20は、第2シート21と第2透明電極22とを備える。第1透明電極12は、第1シート11に形成される。また、第2透明電極22は、第2シート21に形成される。第1透明電極12、および、第2透明電極22は、スパッタリング法、真空蒸着法、および、印刷法などの方法によって形成される。
図3が示すように、積層体における第1透明シート部10、液晶層30、および、第2透明電極22に対して、ハーフカットを行い、これによって、切断痕10Tを形成する。切断痕10Tは、積層体において、第2透明シート部20Aと加工領域10Bとの境を定める。加工領域10Bは、積層体の外縁から切断痕10Tまでの領域であり、製造後の調光シートにおける折り曲げ部20Bに相当する。第2基材20の透明電極に対して切断痕10Tが形成されることによって、カット部22Eが形成される。これにより、第2基材20の透明電極において、第2透明電極22と折り曲げ電極22Bとが互いに絶縁される。切断痕10Tは、例えば、カッターなどの刃を用いた切断によって形成されてもよいし、第1透明シート部10の表面に対するレーザーの照射によって形成されてもよい。
加工領域10Bは、少なくとも折り曲げ部20Bによって液晶端面31を覆うことができる長さを有していればよく、例えば1mm以上であることが好ましい。さらに、各工程における作業の容易さから5mm以下であることが好ましい。
図4が示すように、除去工程において、切断工程において切断された加工領域10Bにおける第1透明シート部10を積層体から取り除く。これにより、加工領域10Bにおける液晶加工域30Bに液晶層30が露出する。そして、液晶層30を液晶加工域30Bから取り除く。液晶加工域30Bから液晶層30を除去する方法は、例えば、溶剤を滲み込ませたウエスなどによって液晶層30を拭き取る方法などであってよい。これにより、液晶層30を積層体から取り除く。
図5が示すように、液晶層30が除去された液晶加工域30Bに接着材40を塗布する。接着材40の塗布は、吹き付けや滴下など適宜選択される。なお、切断工程において第2透明電極22と折り曲げ電極22Bとの間に形成された切断痕10Tに接着材40を塗布してもよい。
図6が示すように、折り曲げ工程において、接着材40が塗布された加工領域10Bを、接着材40を巻き込みながら液晶端面31を覆うように折り曲げる。折り曲げ工程には、例えば、折り曲げ部20Bの折り曲げを補助する治具を用いてもよい。具体的には、留め具によって二枚の板が開閉可能に可動する挟み板60を用いることができる。まず、開状態の挟み板60に対して、挟み板60の一方の板に加工領域10Bのみが位置するように積層体を固定する。そして、挟み板60を閉状態に近づけることによって、加工領域10Bにおける各層が第1透明シート部10に対して近づくように折り曲がる。これにより、第2基材20において折り曲げ部20Bが形成される。液晶端面31は、接着材40、および、折り曲げ部20Bによって覆われている。そして、挟み板60をさらに閉状態に近づけることによって、第1透明シート部10の表面10Sを覆うように折り曲げ部20Bを折り返すことが可能である。これにより、液晶端面31の耐久性が高められる。
[調光シートの構成材料]
以下、調光シートを構成する材料を説明する。
第1シート11、第2シート21、および、折り曲げシート21Bの各シートは、透明な高分子フィルムや透明なガラスシートである。高分子フィルムを構成する材料は、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリサルホン、シクロオレフィンポリマー、および、トリアセチルセルロースなどであってよい。
以下、調光シートを構成する材料を説明する。
第1シート11、第2シート21、および、折り曲げシート21Bの各シートは、透明な高分子フィルムや透明なガラスシートである。高分子フィルムを構成する材料は、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリサルホン、シクロオレフィンポリマー、および、トリアセチルセルロースなどであってよい。
第1透明電極12、第2透明電極22、および、折り曲げ電極22Bの各電極は、光透過性を有する導電膜である。上記各電極を構成する材料は、例えば、光透過性を有した導電性ポリマーである。導電性ポリマーは、例えば、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリアニリン、および、ポリピロールなどであってよい。ポリチオフェン系の化合物の一例は、PEDOT(Polyethylenedioxythiophene)である。また、各電極を構成する材料は、例えば、光透過性を有し、かつ、導電性を有する金属酸化物である。金属酸化物は、例えば、ATO(SnO2:Sb)、FTO(SnO2:F)、ITO(In2O3:Sn)、AZO(ZnO:Al)、および、GZO(ZnO:Ga)などであってよい。
液晶層30が有する液晶分子は、例えば、シッフ塩基系、アゾ系、アゾキシ系、ビフェニル系、ターフェニル系、安息香酸エステル系、トラン系、ピリミジン系、シクロヘキサンカルボン酸エステル系、フェニルシクロヘキサン系、ジオキサン系の液晶分子である。液晶組成物は、液晶分子以外の構成要素として、二色性色素や紫外線吸収剤などを含むことも可能である。
接着材40を構成する材料は、例えば、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤、エポキシ系接着剤などの各種の接着剤によって形成されてよい。
以上、上記実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)液晶端面31を覆う折り曲げ部20Bが第2透明シート部20Aと一体である。そのため、液晶端面を覆う折り曲げ部と第2透明シート部とが別体である構成と比べて、外気などの異物が液晶層30に浸入し難い。これにより、液晶層30の耐久性が向上する。
(1)液晶端面31を覆う折り曲げ部20Bが第2透明シート部20Aと一体である。そのため、液晶端面を覆う折り曲げ部と第2透明シート部とが別体である構成と比べて、外気などの異物が液晶層30に浸入し難い。これにより、液晶層30の耐久性が向上する。
(2)折り曲げ部20Bと液晶端面31との接着性が接着材40によって高まるため、液晶層30の耐久性が向上することの実効性をさらに高めることが可能ともなる。
(3)第1透明シート部10と第2透明シート部20Aとに挟まれた液晶端面31が、液晶層30の厚み方向における全体にわたり、折り曲げ部20Bによって覆われる。これにより、第2透明シート部20Aと連続した構造体である折り曲げ部20Bが液晶端面31の厚み方向における全体を覆うため、液晶端面31を覆う部材の点数を低減することが可能ともなる。
(3)第1透明シート部10と第2透明シート部20Aとに挟まれた液晶端面31が、液晶層30の厚み方向における全体にわたり、折り曲げ部20Bによって覆われる。これにより、第2透明シート部20Aと連続した構造体である折り曲げ部20Bが液晶端面31の厚み方向における全体を覆うため、液晶端面31を覆う部材の点数を低減することが可能ともなる。
(4)透明電極のなかで折り曲げ電極22Bと第2透明電極22との間にカット部22Eが介在する。そのため、液晶端面31を覆う折り曲げ部20Bが透明電極の一部を備える構成であっても、折り曲げ電極22Bと第2透明電極22とが短絡することが抑えられる。
(5)第2透明シート部20Aの縁20Eが備える1つの辺の全体にわたり液晶端面31が折り曲げ部20Bに覆われる。そのため、第2透明シート部20Aの縁20Eが備える1つの辺の全体にわたり液晶層30の耐久性を高めることが可能となる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。
[折り曲げ部]
・調光シートは、2以上の折り曲げ部20Bを備えてもよい。以下、図7および図8を参照して、2つの折り曲げ部20Bを備えた変更例を説明する。図7および図8は、調光シートの製造工程において得られる構造体が有する第1透明シート部10の表面10Sと対向する視点から見た調光シートの平面構造を示す。
[折り曲げ部]
・調光シートは、2以上の折り曲げ部20Bを備えてもよい。以下、図7および図8を参照して、2つの折り曲げ部20Bを備えた変更例を説明する。図7および図8は、調光シートの製造工程において得られる構造体が有する第1透明シート部10の表面10Sと対向する視点から見た調光シートの平面構造を示す。
図7が示すように、調光シートの製造方法において、積層体における第1透明シート部10、液晶層30、および、第2透明電極22に対して、ハーフカットを行い、これによって、第1切断痕10T1、および、第2切断痕10T2を形成する。そして、第1切断痕10T1で切り離された第1透明シート部10、および、液晶層30が取り除かれる。また、第2切断痕10T2で切り離された第1透明シート部10、および、液晶層30が取り除かれる。第1切断痕10T1は、第2透明シート部20Aと第1折り曲げ部20B1との境を定める。第2切断痕10T2は、第2透明シート部20Aと第2折り曲げ部20B2との境を定める。第1折り曲げ部20B1は、積層体の外縁から第1切断痕10T1までの領域であり、第2折り曲げ部20B2は、積層体の外縁から第2切断痕10T2までの領域である。
第2透明シート部20Aの縁は、第1折り曲げ辺20L1と第2折り曲げ辺20L2とを備える。第1折り曲げ辺20L1と第2折り曲げ辺20L2とは、第2透明シート部20Aにおける1つの角を構成する。図7では、第2透明シート部20Aの縁において、液晶端面31が露出している。
次に、積層体の四角のなかで、第1折り曲げ部20B1と第2折り曲げ部20B2とを含む角を切断し、第1端20E1、および、第2端20E2を形成する。第1端20E1は、第1折り曲げ部20B1における端部である。第2端20E2は、第2折り曲げ部20B2における端部である。第1端20E1、および、第2端20E2は、角を切断することによって得られる切断線である。切断線は、第1折り曲げ辺20L1と第2折り曲げ辺20L2とによって構成される1つの角を通ることが好ましい。
積層体のなかで切断される角の形状は、例えば、矩形状であってもよいし、三角形状であってもよく、特に、二等辺三角形であることが好ましい。切断される角の形状が矩形状であるとき、第1端20E1と第2端20E2とによって形成される角度θは、180°未満であってもよいし、180°よりも大きくてもよい。また、切断される角の形状が三角形状であるとき、第1端20E1と第2端20E2とによって形成される角度θは、180°である。図7では、切断部が三角形状になるように切断される。
図8が示すように、調光シートにおいて、第1折り曲げ部20B1、および、第2折り曲げ部20B2が液晶端面31を覆うように折り返される。第1折り曲げ部20B1は、第1折り曲げ辺20L1における延在方向の全体にわたり連続して第1透明シート部10の表面10S上を覆うように折り返されている。第2折り曲げ部20B2は、第2折り曲げ辺20L2における延在方向の全体にわたり連続して第1透明シート部10の表面10S上を覆うように折り返されている。第1折り曲げ辺20L1、および、第2折り曲げ辺20L2は、調光シートの内側に位置する谷折り線となる。
第1透明シート部10と対向する点から見て、調光シートの角では、第1折り曲げ部20B1の第1端20E1と第2折り曲げ部20B2の第2端20E2とが、第1透明シート部10の表面10S上で突き合わされる。図8において、第1端20E1と第2端20E2とは、互いに等しい長さを有し、互いに重なることなく接している。
上記変更例によれば、上記(1)から(5)の効果に加えて、以下の効果が得られる。
(6)第1折り曲げ部20B1と第2折り曲げ部20B2とが液晶端面31を覆うため、液晶層30の耐久性をさらに向上させることが可能ともなる。そして、第1折り曲げ部20B1と第2折り曲げ部20B2との重なりによって隙間が形成されることが抑えられるため、特に、第1折り曲げ部20B1と第2折り曲げ部20B2とが構成する角での耐久性を高めることが可能ともなる。
(6)第1折り曲げ部20B1と第2折り曲げ部20B2とが液晶端面31を覆うため、液晶層30の耐久性をさらに向上させることが可能ともなる。そして、第1折り曲げ部20B1と第2折り曲げ部20B2との重なりによって隙間が形成されることが抑えられるため、特に、第1折り曲げ部20B1と第2折り曲げ部20B2とが構成する角での耐久性を高めることが可能ともなる。
・調光シートは、突き合わせた第1端20E1と第2端20E2とを覆う防水テープなどを有していてもよい。これにより、第1端20E1と第2端20E2との隙間から外気などの異物が侵入すること、および、第1折り曲げ部20B1および第2折り曲げ部20B2が第1透明シート部10の表面10Sから剥がれることが抑えられる。
・なお、第1端20E1と第2端20E2とは、互いに重なっていてもよいし、隙間を空けて突き合わされていてもよい。こうした場合であっても、少なくとも(1)から(5)に準じた効果を得ることは可能である。
・上述した調光シートにおいて、第1端20E1と第2端20E2とは、調光シートの側面において突き合わされていてもよい。こうした調光シートでは、例えば、積層体の角から、四角形状の片が切断される。第1端20E1と第2端20E2とによって形成される角度θは90°である。
・折り曲げ部20Bは、第1透明シート部10の表面10Sを覆うように折り返されていなくてもよい。すなわち、第2透明シート部20AからL字状に曲げられてもよい。
図9が示すように、調光シートがL字状の折り曲げによって液晶端面31を覆う場合には、調光シートが貼り付けられる窓ガラスなどの透明体50に第1透明シート部10が貼り付けられて、透明体50の端面にまで折り曲げ部20Bが延在していてもよい。折り曲げ部の隙間の高さTBは、液晶層30の厚みT30、第1透明シート部10の厚みT10、および、透明体50の厚みT50を合わせた長さ以上の長さを有していてもよい。こうした構成によれば、調光シートが貼り付けられる対象である透明体50を折り曲げ部20Bによって支持することが可能である。
図9が示すように、調光シートがL字状の折り曲げによって液晶端面31を覆う場合には、調光シートが貼り付けられる窓ガラスなどの透明体50に第1透明シート部10が貼り付けられて、透明体50の端面にまで折り曲げ部20Bが延在していてもよい。折り曲げ部の隙間の高さTBは、液晶層30の厚みT30、第1透明シート部10の厚みT10、および、透明体50の厚みT50を合わせた長さ以上の長さを有していてもよい。こうした構成によれば、調光シートが貼り付けられる対象である透明体50を折り曲げ部20Bによって支持することが可能である。
・第2透明シート部20Aの縁20Eが備える辺において、折り曲げ部は、当該辺における延在方向の一部に設けられていてもよい。また、第2透明シート部20Aの縁20Eが備える辺において、折り曲げ部と折り返し部とが1つの辺に設けられてもよいし、折り曲げ部と折り返し部とが各別の辺に設けられていてもよい。
[調光シート]
・調光シートは、ガラスなどの基材に施工する場合、基材の面積に合わせて調光シートを二枚以上並べて使用することがある。一般に、調光シートの端部では、透明電極の端面が露出している。こうした透明電極を有する調光シートを並べた場合、調光シートの透明電極間において短絡するおそれがある。そのため、調光シートを二枚以上並べて使用する場合には、互いに隣り合う調光シートの間で短絡が生じない程度に、調光シートの間隙に一定の幅が空けられる。二枚の調光シートにおける液晶層は、例えば、5mm程度に幅を空け、調光シートの間隙に封止材などが充填される。二枚の調光シートの間隙では、調光シートの特徴である透明状態と不透明状態の切り替えが行われないため、この間隙が大きいほど、調光シート群としての透明さや不透明さが低まる。このことから、二枚の調光シートの間隙を狭くすることが望まれている。
・調光シートは、ガラスなどの基材に施工する場合、基材の面積に合わせて調光シートを二枚以上並べて使用することがある。一般に、調光シートの端部では、透明電極の端面が露出している。こうした透明電極を有する調光シートを並べた場合、調光シートの透明電極間において短絡するおそれがある。そのため、調光シートを二枚以上並べて使用する場合には、互いに隣り合う調光シートの間で短絡が生じない程度に、調光シートの間隙に一定の幅が空けられる。二枚の調光シートにおける液晶層は、例えば、5mm程度に幅を空け、調光シートの間隙に封止材などが充填される。二枚の調光シートの間隙では、調光シートの特徴である透明状態と不透明状態の切り替えが行われないため、この間隙が大きいほど、調光シート群としての透明さや不透明さが低まる。このことから、二枚の調光シートの間隙を狭くすることが望まれている。
本実施形態における調光シートでは、折り曲げ部20Bが液晶端面31を覆うように折り曲げられる。これと同時に透明電極の端面も覆うように折り曲げられることによって、調光シートの施工前にあらかじめ透明電極の端面を覆うことができる。これにより、透明電極の端面において短絡が生じることを防ぐことができる。加えて、二枚の調光シートの間隙の大きさを二枚の透明シートの厚み程度に収めることができる。
図10が示すように、二枚の調光シートにおける各折り曲げ部20Bを突き合せて基材51に配置したとき、一方の調光シートの透明電極と他方の調光シートの透明電極との間の距離EWは、例えば、100μm以上200μmである。このように、本実施形態における調光シートであれば、複数の調光シートを突き合わせた際の調光シートの間隙を狭くすることができる。こうした複数の調光シートは、恰も連続する一体の調光シートとして機能し得るため、調光シートを通じた視認性、および、調光シート群の意匠性を向上することができる。
・調光シートは、ノーマル型の調光シートに限らず、リバース型の調光シートであってもよい。リバース型の調光シートは、ノーマル型の調光シートが有する各構成に加えて、液晶層30を挟む一対の配向膜を備える。一対の配向膜は、液晶層30の厚さ方向において、液晶層30を挟む。第1透明電極12および第2透明電極22が、液晶層30の厚さ方向において、一対の配向膜を挟む。
一対の配向膜は、例えば、透明な垂直配向膜である。配向膜を構成する材料は、例えば、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリシロキサン、ポリエステル、および、ポリアクリレートなどであってよい。なお、配向膜を形成するための配向処理には、例えば、ラビング処理、偏光照射処理、および、微細加工処理などを用いることも可能である。
・調光シートは、その他の層として、着色層、ハードコート層、紫外線遮蔽層、赤外線遮蔽層、可視光線反射層、防汚層、および、断熱層の少なくとも1つを備えていてもよい。紫外線遮蔽層は、紫外線反射層、紫外線吸収層、または、その双方の機能を有する層であってよい。赤外線遮蔽層は、赤外線反射層、赤外線吸収層、または、その双方の機能を有する層であってよい。
[液晶層]
・液晶層30は、液晶層30の厚みを保つためのスペーサを含んでいてもよい。スペーサを構成する材料は、例えば、ガラス粒子、あるいは、樹脂粒子などであって、液晶層30が有する色と同じ色を有することが好ましい。
・液晶層30は、液晶層30の厚みを保つためのスペーサを含んでいてもよい。スペーサを構成する材料は、例えば、ガラス粒子、あるいは、樹脂粒子などであって、液晶層30が有する色と同じ色を有することが好ましい。
[カット部]
・第2透明電極22と折り曲げ電極22Bとを互いに絶縁するためのカット部22Eの形成方法は、カッターなどの切断刃によって透明電極に対して切れ目を入れてもよいし、レーザー照射によって透明電極の一部を損傷させてもよい。
・第2透明電極22と折り曲げ電極22Bとを互いに絶縁するためのカット部22Eの形成方法は、カッターなどの切断刃によって透明電極に対して切れ目を入れてもよいし、レーザー照射によって透明電極の一部を損傷させてもよい。
・調光シートにおいて、第2透明電極22にカット部22Eが設けられていなくてもよい。こうした場合であっても、第1透明電極12と折り曲げ電極22Bとの間が絶縁されていれば、透明電極間の短絡を防ぐことは可能である。調光シートは、例えば、第1透明電極12と折り曲げ電極22Bとの間に絶縁性を有する樹脂などを備えることによって絶縁されていてもよい。
[接着材]
・調光シートは、接着材40を有していなくてもよい。こうした場合であっても、調光シートにおいて、折り曲げ部20Bが液晶端面31に接触するように液晶端面31を直接覆うことによって、上述した(1)に準じた効果を得ることはできる。
・調光シートは、接着材40を有していなくてもよい。こうした場合であっても、調光シートにおいて、折り曲げ部20Bが液晶端面31に接触するように液晶端面31を直接覆うことによって、上述した(1)に準じた効果を得ることはできる。
・接着材40が接着機能のみを備える場合には、液晶端面31と折り曲げ部20Bとの間を外気などの異物から封止するために、別途、封止テープなどを用いてもよい。
・接着材40は、例えば、封止材であってもよい。すなわち、液晶端面31と折り曲げ部20Bとの間に封止材が充填されていてもよい。封止材は、液晶端面31と折り曲げ部20Bとの間を外気などの異物から封止する機能を有する。なお、封止材が封止機能のみを備える場合には、液晶端面31と折り曲げ部20Bとの接着性を高めるために、別途、接着テープなどを用いてもよい。
・接着材40は、例えば、封止材であってもよい。すなわち、液晶端面31と折り曲げ部20Bとの間に封止材が充填されていてもよい。封止材は、液晶端面31と折り曲げ部20Bとの間を外気などの異物から封止する機能を有する。なお、封止材が封止機能のみを備える場合には、液晶端面31と折り曲げ部20Bとの接着性を高めるために、別途、接着テープなどを用いてもよい。
こうした構成であれば、以下の効果を得ることができる。
(7)折り曲げ部20Bと液晶端面31との間の封止性を高めることが可能であるから、液晶端面31の周囲に隙間が形成され難くなる。
(7)折り曲げ部20Bと液晶端面31との間の封止性を高めることが可能であるから、液晶端面31の周囲に隙間が形成され難くなる。
封止材を構成する材料は、例えば、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エン‐チオール系樹脂、シリコーン系樹脂、および、変性ポリマーなどの各種樹脂系において、熱硬化型、光硬化型、湿気硬化型、および、嫌気硬化型などの各種樹脂である。
なお、接着材40が封止材である場合には、上述した調光シートの製造方法における折り曲げ工程後において、折り曲げ部20Bを折り曲げた後に封止材を硬化させる。封止材が紫外線硬化樹脂である場合には、封止材に紫外線を照射する。封止材が熱硬化性樹脂である場合には、封止材が硬化する温度まで加熱する。これにより、液晶端面31を封止材によって覆うことが可能である。なお、封止材は紫外線硬化性樹脂であれば、封止材が熱硬化性樹脂である場合に比べて、封止材の硬化に伴う温度の変化が小さく、封止材の膨張や収縮が生じにくい。そのため、封止材の膨張や収縮に起因して液晶層30における封止性が低下することが抑えられる。
10…第1透明シート部、10B…加工領域、10E…縁、10S…表面、10T,10T1,10T2…切断痕、11…第1シート、12…第1透明電極、20…第2基材、20A…第2透明シート部、20B…折り曲げ部、20B1…第1折り曲げ部、20B2…第2折り曲げ部、20E…縁、20E1…第1端、20E2…第2端、21…第2シート、21B…折り曲げシート、22…第2透明電極、22B…折り曲げ電極、22E…カット部、30…液晶層、30B…液晶加工域、31…液晶端面、40…接着材、50…透明体、60…挟み板。
Claims (8)
- 第1透明シート部と、
第2透明シート部と、前記第2透明シート部に隣接する折り曲げ部と、を一体として備えた第2基材と、
前記第1透明シート部の縁と前記第2透明シート部の縁とを繋ぐ液晶端面を有し、前記第1透明シート部と前記第2透明シート部とに挟まれた液晶層と、を備え、
前記折り曲げ部は、前記液晶端面を覆うように前記第2透明シート部から折り曲げられている
調光シート。 - 前記液晶端面と前記折り曲げ部との間を埋める接着材をさらに備える
請求項1に記載の調光シート。 - 前記液晶端面と前記折り曲げ部との間を埋める封止材をさらに備える
請求項1に記載の調光シート。 - 前記第1透明シート部は、前記液晶層と対向する面とは反対側に表面を備え、
前記折り曲げ部は、前記第1透明シート部の表面を覆うように折り返された折り返し部を有する
請求項1から3のいずれか一項に記載の調光シート。 - 前記第1透明シート部は、第1透明電極を備え、
前記第2基材は、透明シートと、前記透明シートに支持される透明電極と、を備え、
前記透明電極のなかで前記第2透明シート部に位置する部分が第2透明電極であり、
前記透明電極のなかで前記折り曲げ部に位置する部分が折り曲げ電極であり、
前記透明電極のなかで前記折り曲げ電極と前記第2透明電極とが互いに絶縁されている
請求項1から4のいずれか一項に記載の調光シート。 - 前記第2透明シート部の縁は、1つの辺を備え、
前記折り曲げ部は、前記辺における延在方向の全体にわたり連続する
請求項1から5のいずれか一項に記載の調光シート。 - 前記第1透明シート部は、前記液晶層と対向する面とは反対側に表面を備え、
前記第2透明シート部の縁は、1つの角を構成する2つの辺を備え、
前記折り曲げ部は、
一方の辺における延在方向の全体にわたり連続して前記第1透明シート部の表面上を覆うように折り返された第1折り返し部と、
他方の辺における延在方向の全体にわたり連続して前記第1透明シート部の表面上を覆うように折り返された第2折り返し部と、を備え、
前記第1透明シート部と対向する点から見て、前記角では、前記第1折り返し部の端と前記第2折り返し部の端とが、前記第1透明シート部の表面上で突き合わせられている
請求項1から6のいずれか一項に記載の調光シート。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載の調光シートと、
前記調光シートを駆動する駆動部と、を備える
調光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019162647A JP2021043236A (ja) | 2019-09-06 | 2019-09-06 | 調光シート、および、調光装置 |
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Family Applications (1)
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JP2019162647A Pending JP2021043236A (ja) | 2019-09-06 | 2019-09-06 | 調光シート、および、調光装置 |
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2019
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