JP2021043233A - 光輝性トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】低温定着性および光輝性に優れたトナーを提供する。【解決手段】結着樹脂、光輝性顔料を含有するトナー粒子を有する光輝性トナーであって、該結着樹脂が、第一の重合性単量体に由来する第一のモノマーユニット、及び、該第一の重合性単量体とは異なる第二の重合性単量体に由来する第二のモノマーユニットを有する重合体Aを含有し、該第一の重合性単量体が、炭素数18以上36以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一つであり、該第一のモノマーユニットのSP値をSP11(J/cm3)0.5とし、該第二のモノマーユニットのSP値をSP21(J/cm3)0.5としたとき、下記式(1)及び(2)を満足する。3.00≦(SP21−SP11)≦25.00 ・・・(1)21.00≦SP21・・・(2)【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成方法において使用する光輝性トナーに関する。
近年、複写機やプリンターなどの画像形成装置の発達に伴い、従来以上の高速化、高画質化、長寿命化、省エネルギー化に対応できるトナーが求められている。高画質化を達成するために、従来のYMCKでは表現できない色をカバーする特色トナーが開発されてきた。その一つとして、金属光沢色(メタリック色)を発するトナーが挙げられる。金属光沢色を発するために、例えば金属顔料やパール顔料などの光輝性顔料を用いたトナーが開発されている(例えば、特許文献1、2)。
一方で、省エネルギー化を達成するために、定着工程における消費電力を低下させることを目的として、より低い温度で定着できるトナーが開発されてきた。そこで、低温定着性の優れたトナーとして、結晶性樹脂を使用したトナーが開発されている(例えば、特許文献3、4)。
特開2014−157188号公報 特開2008−139464号公報 特開2014−199423号公報 特開2014−130243号公報
上記特許文献3、4に記載されているように、結晶性樹脂は融点を有するため、優れた低温定着性を示す。低温定着性と光輝性を両立させるために、結晶性樹脂を含むバインダー樹脂に光輝性顔料を含有させた場合、結晶性樹脂の結晶成分に起因して、定着後の画像が白くなり、そのため光輝性が低下することがあった。
そこで、光輝性顔料の量を増やすことで、結晶成分の影響を抑えて、光輝性を向上させる提案がなされている。しかしながら、光輝性顔料が増えるに伴い、フィラー効果によりトナーが溶融変形しにくくなり、優れた低温定着性が得られない場合があった。
このような問題に対し、本発明の目的は、低温定着性および光輝性に優れたトナーを提供することである。
本発明者らが鋭意検討した結果、特定の構造を有する結晶性樹脂と光輝性顔料を用いることにより、低温定着性および光輝性に優れるトナーが得られることがわかった。
即ち、本発明の第一のトナーは、結着樹脂、光輝性顔料を含有するトナー粒子を有する光輝性トナーであって、
該結着樹脂が、
第一の重合性単量体に由来する第一のモノマーユニット、及び、
該第一の重合性単量体とは異なる第二の重合性単量体に由来する第二のモノマーユニット
を有する重合体Aを含有し、
該第一の重合性単量体が、炭素数18以上36以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一つであり、
該第一のモノマーユニットのSP値をSP11(J/cm30.5とし、該第二のモノマーユニットのSP値をSP21(J/cm30.5としたとき、下記式(1)及び(2)を満足する光輝性トナーである。
3.00≦(SP21−SP11)≦25.00 ・・・(1)
21.00≦SP21 ・・・(2)
また、本発明の第二のトナーは、結着樹脂、光輝性顔料を含有するトナー粒子を有する光輝性トナーであって、
該結着樹脂が、
第一の重合性単量体、及び、
第一の重合性単量体とは異なる第二の重合性単量体
を含有する組成物の重合体である重合体Aを含有し、
該第一の重合性単量体が、炭素数18以上36以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一つであり、
該第一の重合性単量体のSP値をSP12(J/cm30.5とし、該第二の重合性単量体のSP値をSP22(J/cm30.5としたとき、下記式(3)及び(4)を満足する光輝性トナーである。
0.60≦(SP22−SP12)≦15.00 ・・・(3)
18.30≦SP22 ・・・(4)
本発明によれば、低温定着性および光輝性に優れたトナーを提供することができる。
本発明において、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを意味する。
本発明において、「モノマーユニット」とは、ポリマー中のビニル系モノマーが重合した主鎖中の、炭素−炭素結合1区間を1ユニットとする。ビニル系モノマーとは下記式(Z)で示すことができる。
Figure 2021043233
[式(Z)中、RZ1は、水素原子、又はアルキル基を表し、RZ2は、任意の置換基を表す。]
本発明において、結晶性樹脂とは、示差走査熱量計(DSC)測定において明確な吸熱ピークを示す樹脂を指す。
本発明者らは、低温定着性と光輝性に優れるトナーの検討を進めた。その結果、特定の構造を有する結晶性樹脂と光輝性顔料を用いることにより、所望のトナーを得ることができることを見出した。具体的には、極性の大きく異なる二種以上のモノマーユニットがブロック状に重合されている結晶性樹脂を結着樹脂に含有させることが重要であることを見出した。
本発明の効果が発現するメカニズムについて、本発明者らは以下のように推察している。
前記結晶性樹脂は、長鎖アルキルを含むモノマーユニットと、前記長鎖アルキルを含むモノマーユニットとは極性が大きく異なるモノマーユニットを含む。これらの極性が大きく異なることから、モノマーユニット同士がトナー粒子中でミクロ相分離状態を形成し、その結果、低温定着性に寄与する長鎖アルキルを含むモノマーユニットの相がトナー粒子中に全体に網目状に形成される。一方で、光輝性を発現させるためには、トナー画像へと入射した光が、光輝性顔料により規則的に、かつ効率よく反射されることが好ましい。例えば、メタリック感は入射光が正反射されることにより強まり、パール感は入射光が多重層で反射されることにより強まる。前記結晶性樹脂においては、長鎖アルキルを含むモノマーユニットが分子内で局在化しており、かつ長鎖アルキル部分が分子の側鎖に存在することから、結晶ドメインは小さくなり、その結果、画像中において、結晶ドメインによる光の散乱が抑制される。光の散乱が抑制された結果、光輝性顔料が有効に作用し、光輝性が発現すると考えられる。
本発明の第一のトナーは、結着樹脂、光輝性顔料を含有するトナー粒子を有する光輝性トナーであって、
該結着樹脂が、
第一の重合性単量体に由来する第一のモノマーユニット、及び、
該第一の重合性単量体とは異なる第二の重合性単量体に由来する第二のモノマーユニット
を有する重合体Aを含有し、
該第一の重合性単量体が、炭素数18以上36以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一つであり、
該第一のモノマーユニットのSP値をSP11(J/cm30.5とし、該第二のモノマーユニットのSP値をSP21(J/cm30.5としたとき、下記式(1)及び(2)を満足する。
3.00≦(SP21−SP11)≦25.00 ・・・(1)
21.00≦SP21 ・・・(2)
また、本発明の第二のトナーは、結着樹脂、光輝性顔料を含有するトナー粒子を有する光輝性トナーであって、
該結着樹脂が、
第一の重合性単量体、及び、
第一の重合性単量体とは異なる第二の重合性単量体
を含有する組成物の重合体である重合体Aを含有し、
該第一の重合性単量体が、炭素数18以上36以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一つであり、
該第一の重合性単量体のSP値をSP12(J/cm30.5とし、該第二の重合性単量体のSP値をSP22(J/cm30.5としたとき、下記式(3)及び(4)を満足する。
0.60≦(SP22−SP12)≦15.00 ・・・(3)
18.30≦SP22 ・・・(4)
ここで、SP値とは、溶解度パラメータ(soluble parameter)の略であり、溶解性の指標となる値である。算出方法については後述する。
本発明は、結着樹脂が重合体Aを含有する。重合体Aは、第一の重合性単量体と、該第一の重合性単量体とは異なる第二の重合体単量体と、を含有する組成物の重合体である。また、該重合体Aは、該第一の重合性単量体に由来する第一のモノマーユニットと、該第一の重合性単量体とは異なる該第二の重合体単量体に由来する第二のモノマーユニットと、を有する。
第一の重合性単量体は、炭素数18以上36以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一つである。また、第一のモノマーユニットは、該第一の重合性単量体に由来するものである。該(メタ)アクリル酸エステルは鎖長の長いアルキル基を有するため、結着樹脂に結晶性を付与することができる。そのため、トナーがシャープメルト性を発揮し、優れた低温定着性を示す。炭素数が18より少ないと、分子運動性が向上するため再結晶化しすくなり、結果として光輝性が悪化する。炭素数が36より多いと、結晶化が起こりにくくなり、かつ融点も向上するため低温定着性が悪化する。
炭素数18以上36以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、炭素数18以上36以下の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル[(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸ヘンエイコサニル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸リグノセリル、(メタ)アクリル酸セリル、(メタ)アクリル酸オクタコサ、(メタ)アクリル酸ミリシル、(メタ)アクリル酸ドドリアコンタ等]及び炭素数18以上36以下の分岐のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル[(メタ)アクリル酸2−デシルテトラデシル等]が挙げられる。これらの内、低温定着性の観点から、炭素数18以上36以下の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一つが好ましく、炭素数18以上30以下の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一つがより好ましく、直鎖の(メタ)アクリル酸ステアリル及び(メタ)アクリル酸ベヘニルの少なくとも一方がさらに好ましい。
第一の重合性単量体は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
第二の重合性単量体は、前記第一の重合性単量体とは異なる重合性単量体であって、上記式(1)及び(2)、又は、上記式(3)及び(4)を満たすものである。また、第二のモノマーユニットは、該第二の重合性単量体に由来するものである。該第二の重合性単量体は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
該第二の重合性単量体は、下記式(A)及び(B)からなる群から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
Figure 2021043233
(式中、Xは単結合又は炭素数1以上6以下のアルキレン基を示し、
1は、ニトリル基(−C≡N)、
アミド基(−C(=O)NHR10(R10は水素原子、若しくは炭素数1以上4以下のアルキル基))、
ヒドロキシ基、
−COOR11(R11は炭素数1以上6以下(好ましくは1以上4以下)のアルキル基若しくは炭素数1以上6以下(好ましくは1以上4以下)のヒドロキシアルキル基)、
ウレタン基(−NHCOOR12(R12は炭素数1以上4以下のアルキル基))、
ウレア基(−NH−C(=O)−NH(R132(R13はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1以上6以下(好ましくは1以上4以下)のアルキル基))、
−COO(CH22NHCOOR14(R14は炭素数1以上4以下のアルキル基)、又は
−COO(CH22−NH−C(=O)−NH(R152(R15はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1以上6以下(好ましくは1以上4以下)のアルキル基)
であり、
2は、炭素数1以上4以下のアルキル基であり、
3は、それぞれ独立して水素原子又はメチル基である。)
第二の重合性単量体として、上記式(A)及び(B)からなる群から選ばれる少なくとも一つを用いることにより、第二のモノマーユニットが特に高極性となり、トナー粒子中にミクロ相分離状態を好ましく形成することができる。
また、第二の重合性単量体としては、具体的には、例えば以下に挙げる重合性単量体のうち、上記式(1)及び(2)、又は、上記式(3)及び(4)を満たす重合性単量体を用いることができる。
ニトリル基を有する単量体;例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
ヒドロキシ基を有する単量体;例えば、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル等。
アミド基を有する単量体;例えば、アクリルアミド、炭素数1以上30以下のアミンとエチレン性不飽和結合を有する炭素数2以上30以下のカルボン酸(アクリル酸及びメタクリル酸等)を公知の方法で反応させた単量体。
ウレタン基を有する単量体:例えば、エチレン性不飽和結合を有する炭素数2以上22以下のアルコール(メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、ビニルアルコール等)と、炭素数1以上30以下のイソシアネート[モノイソシアネート化合物(ベンゼンスルフォニルイソシアネート、トシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、p−クロロフェニルイソシアネート、ブチルイソシアネート、ヘキシルイソシアネート、t−ブチルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、オクチルイソシアネート、2−エチルヘキシルイソシアネート、ドデシルイソシアネート、アダマンチルイソシアネート、2,6−ジメチルフェニルイソシアネート、3,5−ジメチルフェニルイソシアネート及び2,6−ジプロピルフェニルイソシアネート等)、脂肪族ジイソシアネート化合物(トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等)、脂環族ジイソシアネート化合物(1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート及び水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート等)、及び芳香族ジイソシアネート化合物(フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート及びキシリレンジイソシアネート等)等]とを公知の方法で反応させた単量体、及び
炭素数1以上26以下のアルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、t−ブチルアルコール、ペンタノール、ヘプタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、ノナノール、デカノール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、ドデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セタノール、ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エライジルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ノナデシルアルコール、ヘンエイコサノール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコール等)と、エチレン性不飽和結合を有する炭素数2以上30以下のイソシアネート[2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2−(0−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチル(メタ)アクリレート及び1,1−(ビス(メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等]とを公知の方法で反応させた単量体等。
ウレア基を有する単量体:例えば炭素数3以上22以下のアミン[1級アミン(ノルマルブチルアミン、t−ブチルアミン、プロピルアミン及びイソプロピルアミン等)、2級アミン(ジノルマルエチルアミン、ジノルマルプロピルアミン、ジノルマルブチルアミン等)、アニリン及びシクロキシルアミン等]と、エチレン性不飽和結合を有する炭素数2以上30以下のイソシアネートとを公知の方法で反応させた単量体等。
カルボキシ基を有する単量体;例えば、メタクリル酸、アクリル酸、(メタ)アクリル酸−2−カルボキシエチル。
ビニルエステル類:酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、オクチル酸ビニル等。
これらの中でも、ビニルエステル類は、非共役モノマーであり、第一の重合性単量体との反応性が適度に保たれやすいため、重合体Aの結晶性が向上しやすく、低温定着性に優れる。さらに、酢酸ビニルは低温定着性と光輝性をより高いレベルで両立できるため特に好ましい。その理由としては、酢酸ビニルのユニットが、分子サイズと極性のバランスが良いため、光輝性顔料と適度に相互作用し、その結果、低温定着性と光輝性が向上したと考えられる。
重合体A中の第一のモノマーユニットの含有割合は、重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として、5.0モル%以上60.0モル%以下であることが好ましく、重合体A中の第二のモノマーユニットの含有割合は、重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として、20.0モル%以上95.0モル%以下であることが好ましい。また、該重合体Aを構成する組成物中の該第一の重合性単量体の含有割合は、該組成物中の全重合性単量体の総モル数を基準として、5.0モル%以上60.0モル%以下であることが好ましく、該組成物中の該第二の重合性単量体の含有割合が、該組成物中の全重合性単量体の総モル数を基準として、20.0モル%以上95.0モル%以下であることが好ましい。
第一のモノマーユニットの含有割合、及び第一の重合性単量体の含有割合が上記範囲であることで、結着樹脂の結晶性によりトナーがシャープメルト性を発現し、優れた低温定着性を示す。また、第二のモノマーユニットの含有割合、及び第二の重合性単量体の含有割合が上記範囲であることで、結着樹脂と光輝性顔料との相互作用が有効に働く結果、トナーの変形と顔料の配向性が向上し、低温定着性と光輝性が向上する。
該第一のモノマーユニットの含有割合、及び第一の重合性単量体含有割合は、より好ましくは10.0モル%以上60.0モル%以下であり、さらに好ましくは20.0モル%以上40.0モル%以下である。
一方、第一のモノマーユニットの含有割合、又は第一の重合性単量体の含有割合が5.0モル%未満の場合、結晶性を有する非架橋部の割合が少ないため、低温定着性が低下する。また、第一のモノマーユニットの含有割合、又は第一の重合性単量体の含有割合が60.0モル%より多い場合、結晶による光散乱が強まるため、光輝性が低下する。
なお、重合体Aが、2種以上の炭素数18以上36以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルに由来するモノマーユニットを有する場合、第一のモノマーユニットの含有割合は、それらの合計のモル比率を表す。また、重合体Aに用いる組成物が2種以上の炭素数18〜36のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含む場合も同様に、第一の重合性単量体の含有割合は、それらの合計のモル比率を表す。
また、重合体A中の第二のモノマーユニットの含有割合が、重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として20.0モル%未満の場合、光輝性顔料との相互作用力が低下するため、低温定着性と光輝性が低下する。また、重合体A中の第二のモノマーユニットの含有割合が、重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として95.0モル%より多い場合、結晶となるモノマーユニットの含有割合が少ないため、低温定着性が劣る。
また、重合体A中の第二のモノマーユニットの含有割合は、重合体A中の全モノマーユニットの総モル数に対して40.0モル%以上95.0モル%以下であることがより好ましく、40.0モル%以上70.0モル%以下であることがさらに好ましい。シャープメルト性を有するユニットと、光輝性顔料と相互作用するユニットが両立できるため、低温定着性、光輝性の観点から好ましい。同様の理由から、組成物中の第二の重合性単量体の含有割合は、組成物中の全モノマーユニットの総モル数に対して40.0モル%以上95.0モル%以下であることが好ましく、40.0モル%以上70.0モル%以下であることがさらに好ましい。
重合体Aにおいて、式(1)および式(2)を満足する第二の重合性単量体に由来するモノマーユニットが2種類以上存在する場合、第二のモノマーユニットの割合は、それらの合計のモル比率を表す。また、重合体Aに用いる組成物が2種以上の第二の重合性単量体を含む場合も同様に、第二の重合性単量体の含有割合は、それらの合計のモル比率を表す。
重合体Aは、第一のモノマーユニットのSP値をSP11(J/m30.5とし、第二のモノマーユニットのSP値をSP21(J/m30.5としたとき、下記式(1)及び(2)を満足する。
3.00≦(SP21−SP11)≦25.00 ・・・(1)
21.00≦SP21 ・・・(2)
また、第二のトナーにおいては、重合体Aは、第一の重合性単量体のSP値をSP12(J/cm30.5とし、第二の重合性単量体のSP値をSP22(J/cm30.5としたとき、下記式(3)及び(4)を満足する。
0.60≦(SP22−SP12)≦15.00 ・・・(3)
18.30≦SP22 ・・・(4)
上記式(1)及び(2)又は上記式(3)及び(4)を満足することで、第二のモノマーユニットが高極性となり、第一及び第二のモノマーユニット間に極性差が生じる。かかる極性差により、トナー中にミクロ相分離状態を形成することができる。その結果、低温定着性に寄与するユニットと、光輝性顔料と相互作用するユニットを、トナー全体に分散させることができるため、低温定着性と光輝性に優れたトナーを得ることができる。
なお、本発明におけるSP値の単位は、(J/m30.5であるが、1(cal/cm30.5=2.045×103(J/m30.5によって(cal/cm30.5の単位に換算することができる。
上記式(1)及び(2)又は上記式(3)及び(4)を満足することで、低温定着性及び光輝性に優れるトナーが得られるメカニズムについて、以下のように推察している。
第一のモノマーユニットは、重合体Aに組み込まれ、第一のモノマーユニット同士が集合することで結晶性を発現する。通常の場合、第一のモノマーユニットの結晶化は、他のモノマーユニットが組み込まれていると阻害されるため、重合体として結晶性を発現しにくくなる。この傾向は、重合体の一分子内において複数種のモノマーユニット同士がランダムに結合していると顕著になる。
一方、本発明においては、第一のモノマーユニットの含有割合及び第二のモノマーユニットが上記式(1)及び(2)の範囲内となるように第一の重合性単量体及び第二の重合性単量体を使用することで、重合時に第一の重合性単量体と第二の重合性単量体がランダムに結合するのではなく、ある程度連続して結合できると考えられる。それにより、第一のモノマーユニット同士が集合したブロックが形成され、重合体Aはブロック共重合体となり、他のモノマーユニットが組み込まれていても結晶性を高めることが可能となり、融点も維持できると考えられる。すなわち、重合体Aは第一の重合性単量体に由来する第一のモノマーユニットを含む結晶性部位を有することが好ましい。また、重合体Aは、第二の重合性単量体に由来する第二のモノマーユニットを含む非晶性部位を有することが好ましい。
一方、各モノマーユニットのSP値であるSP11とSP21
(SP21−SP11)<3.00
である場合、モノマーユニット間の極性差が小さ過ぎることを意味し、トナー中にミクロ相分離状態を形成することができず、光輝性が低下する。また、
25.00<(SP21−SP11
である場合、ユニット間の極性差が大き過ぎることを意味し、重合体Aはブロック共重合体に類似の構造とならず、トナー粒子間に組成のバラつきが生まれ、低温定着性および光輝性が低下する。
また、第二のモノマーユニットのSP値であるSP21
SP21<21.00
である場合、第二のモノマーユニットが低極性であるため、光輝性顔料との相互作用が低下し、低温定着性と光輝性が低下する。
第二のトナーにおいては、各重合性単量体のSP値であるSP12とSP22
(SP22−SP12)<0.60
である場合、重合性単量体間の極性差が小さ過ぎることを意味し、トナー中にミクロ相分離状態を形成することができず、光輝性が低下する。また、
15.00<(SP22−SP12
である場合、重合性単量体間の極性差が大き過ぎることを意味し、重合体Aはブロック共重合体に類似の構造とならず、トナー粒子間に組成のバラつきが生まれ、低温定着性および光輝性が低下する。
また、第二の重合性単量体のSP値であるSP22
SP22<18.30
である場合、第二の重合性単量体が低極性であり、光輝性顔料との相互作用が低下し、低温定着性と光輝性が低下する。
なお、本発明において重合体A中に上記第一のモノマーユニットの要件を満たすモノマーユニットが複数種類存在する場合、式(1)におけるSP11の値はそれぞれのモノマーユニットのSP値を加重平均した値とする。例えば、SP値がSP111のモノマーユニットAを第一のモノマーユニットの要件を満たすモノマーユニット全体のモル数を基準としてAモル%含み、SP値がSP112のモノマーユニットBを第一のモノマーユニットの要件を満たすモノマーユニット全体のモル数を基準として(100−A)モル%含む場合のSP値(SP11)は、
SP11=(SP111×A+SP112×(100−A))/100
である。第一のモノマーユニットの要件を満たすモノマーユニットが3以上含まれる場合も同様に計算する。一方、SP12も同様に、それぞれの第一の重合性単量体のモル比率で算出した平均値を表す。
一方、第二の重合性単量体に由来するモノマーユニットは、上記方法で算出したSP11に対して式(1)を満たすSP21を有するモノマーユニット全てが該当する。同様に、第二の重合性単量体は、上記方法で算出したSP12に対して式(3)を満たすSP22を有する重合性単量体全てが該当する。
すなわち、該第二の重合性単量体が2種類以上の重合性単量体である場合、SP21はそれぞれの重合性単量体に由来するモノマーユニットのSP値を表し、SP21−SP11はそれぞれの第二の重合性単量体に由来するモノマーユニットに対して決定される。同様に、SP22はそれぞれの重合性単量体のSP値を表し、SP22−SP12はそれぞれの第二の重合性単量体に対して決定される。
重合体Aには、上述した第一の重合性単量体に由来する第一のモノマーユニット、第二の重合性単量体に由来する第二のモノマーユニットのモル比率を損ねない範囲で、上記式(1)又は(2)の範囲に含まれない第三の重合性単量体に由来するモノマーユニットが含まれていることが好ましい。
第三の重合性単量体としては、上記第二の重合性単量体として例示した単量体のうち、上記式(1)又は式(2)を満たさない単量体を用いることができる。
また、以下の単量体も用いることが可能である。例えば、スチレン、o−メチルスチレンなどのスチレン及びその誘導体、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシルのような(メタ)アクリル酸エステル類であり、この中でもスチレン、メタクリル酸メチル及びアクリル酸メチルが好ましい。なお、式(1)又は式(2)を満たす場合には、第二の重合性単量体として用いることができる。
重合体Aは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるテトラヒドロフラン(THF)可溶分の重量平均分子量(Mw)が、10,000以上200,000以下であることが好ましく、20,000以上150,000以下であることがより好ましい。Mwが上記範囲内であることで、室温付近での弾性が維持しやすくなる。
重合体Aの融点は、50℃以上80℃以下であることが好ましく、53℃以上70℃以下であることがより好ましい。重合体Aの融点が上記範囲内であると、より優れた低温定着性を示す。重合体Aの融点は、使用する第一の重合性単量体の種類や量、第二の重合性単量体の種類や量などによって調整可能である。
重合体Aの酸価は、30.0mgKOH/g以下であることが好ましく、15.0mgKOH/g以下であることがより好ましく、5.0mgKOH/g以下であることが最も好ましい。該酸価の下限は特に制限されないが、好ましくは0mgKOH/g以上である。
重合体Aは、ビニル重合体であることが好ましい。ビニル重合体は、例えば、エチレン性不飽和結合を含むモノマーの重合体が挙げられる。エチレン性不飽和結合とは、ラジカル重合することが可能な炭素−炭素二重結合を指し、例えば、ビニル基、プロペニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などが挙げられる。
<重合体A以外の樹脂>
結着樹脂には、必要に応じて、重合体A以外の樹脂を含有することもできる。結着樹脂に用いられる上記重合体A以外の樹脂としては、例えば以下の樹脂が挙げられる。
ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、スチレン系共重合体やポリエステル樹脂が好ましい。また、重合体A以外の樹脂は非晶性であることが好ましい。
また、結着樹脂中の重合体Aの含有量が50.0質量%以上であると、優れた低温定着性を示すことができる。より好ましくは80.0質量%以上100.0質量%以下であり、該結着樹脂が該重合体Aであることがさらに好ましい。
<光輝性顔料>
本発明において、光輝性顔料とは、メタリック(金属光沢)感やパール(真珠光沢)感などの光輝性を呈する顔料である。光輝性顔料の例としては、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、ステンレス、銅、ブロンズ、真鍮等の金属粉顔料、酸化チタンや酸化鉄により被覆されたマイカ、ガラスフレーク等が挙げられる。これらの中でも、アルミニウム金属粉顔料が光輝性に優れ、かつ重合体Aとの相互作用にも優れるため、光輝性と低温定着性の観点で好ましい。前記光輝性顔料は必要に応じて表面処理が施されていてもよい。
前記光輝性顔料は前記トナー粒子中に5.0質量%以上40.0質量%以下含まれること好ましい。5.0質量%より少ないと光輝性顔料が少ないため、光輝性が低下する。40.0質量%より多いと、フィラー効果によりトナーの溶融変形がされにくくなり、低温定着性が低下する。
前記光輝性顔料は公知の形状のものを使用することができるが、扁平状もしくは鱗片状であることが好ましい。
前記光輝性顔料の体積平均粒径は0.5μm以上50μm以下であることが好ましく、1.0μm以上30μm以下であることがより好ましく、2.0μm以上20μm以下であることが最も好ましい。
<離型剤>
トナー粒子は、離型剤としてワックスを含んでいてもよい。かかるワックスとしては、例えば以下のものが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスのような炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸のような飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸のような不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールのような飽和アルコール類;ソルビトールのような多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸のような脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールのようなアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドのような脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドのような飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミドのような不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’ジステアリルイソフタル酸アミドのような芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムのような脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸のようなビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドのような脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
これらのワックスの中でも、低温定着性を向上させるという観点で、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような炭化水素系ワックス、若しくはカルナバワックスのような脂肪酸エステル系ワックスが好ましく、炭化水素系ワックスがより好ましい。
上記ワックスの含有量は、結着樹脂100質量部あたり3質量部以上8質量部以下であることが好ましい。
また、示差走査熱量測定(DSC)装置で測定される昇温時の吸熱曲線における、上記ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度は、45℃以上140℃以下であることが好ましい。
<荷電制御剤>
トナー粒子は、必要に応じて荷電制御剤を含有してもよい。荷電制御剤を配合することにより、荷電特性を安定化、現像システムに応じた最適の摩擦帯電量のコントロールが可能となる。
荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く、且つ一定の帯電量を安定して保持できる、芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
ネガ系荷電制御剤としては、サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩或いはスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩或いはカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンが挙げられる。
荷電制御剤はトナー粒子に対して内添してもよいし、外添してもよい。荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対し、0.2質量部以上10.0質量部以下が好ましく、0.5質量部以上10.0質量部以下がより好ましい。
<無機微粒子>
トナーは、必要に応じて無機微粒子を含有してもよい。
無機微粒子は、トナー粒子に内添してもよいし、外添剤としてトナーと混合してもよい。無機微粒子としては、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子又はそれらの複酸化物微粒子のような微粒子が挙げられる。無機微粒子の中でもシリカ微粒子及び酸化チタン微粒子が、流動性改良及び帯電均一化のために好ましい。
無機微粒子は、シラン化合物、シリコーンオイル又はそれらの混合物のような疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。
流動性を向上させる観点からは、外添剤としての無機微粒子は、比表面積が50m2/g以上400m2/g以下であることが好ましい。また、耐久安定性を向上させる観点からは、外添剤としての無機微粒子は、比表面積が10m2/g以上50m2/g以下であることが好ましい。流動性向上と耐久安定性とを両立させるために、比表面積が上記範囲の無機微粒子を併用してもよい。
外添剤の含有量は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。トナー粒子と外添剤との混合は、ヘンシェルミキサーのような公知の混合機を用いることができる。
<現像剤>
トナーは、一成分系現像剤としても使用できるが、ドット再現性をより向上させるために、また、長期にわたり安定した画像を供給するために、磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として用いることが好ましい。
該磁性キャリアとしては、例えば、酸化鉄;鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、及び希土類のような金属粒子、それらの合金粒子、それらの酸化物粒子;フェライトなどの磁性体;磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア);など、一般に公知のものを使用できる。
トナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、その際の磁性キャリアの混合比率は、二成分系現像剤中のトナー濃度として、2質量%以上15質量%以下であることが好ましく、より好ましくは4質量%以上13質量%以下以下である。
<トナーの製造方法>
本発明のトナーについては、その製造方法は特に制限されず、粉砕法、懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化凝集法、分散重合法などの公知の方法を用いることができる。
例として、乳化凝集法について説明する。
乳化凝集法とは、目的の粒子径に対して、十分に小さい、トナー粒子の構成材料から成る微粒子の水系分散液を前もって準備し、その微粒子を水系媒体中でトナー粒子の粒子径になるまで凝集し、加熱などにより樹脂を融合させてトナー粒子を製造する方法である。
すなわち、乳化凝集法では、トナー粒子の構成材料から成る微粒子分散液を作製する分散工程、トナー粒子の構成材料から成る微粒子を凝集させて、トナー粒子の粒子径になるまで粒子径を制御する凝集工程、得られた凝集粒子に含まれる樹脂を融着させる融合工程、その後の冷却工程、得られたトナーをろ別し、過剰な多価金属イオンを除去する金属除去工程、イオン交換水などで洗浄するろ過・洗浄工程、及び洗浄したトナー粒子の水分を除去し乾燥する工程を経てトナー粒子が製造される。さらに必要に応じて、乾燥工程で得られたトナー粒子に無機微粒子が外添処理される。具体的には、シリカなどの無機微粒子や、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂微粒子を、乾燥状態で剪断力を印加して添加することが好ましい。
乳化凝集法においては、トナー粒子と有機溶剤との接触工程及び分離工程は、前記ろ過・洗浄工程で得られたトナー粒子のウェットケーキに対し有機溶剤で処理する工程、又は最終的に乾燥工程を経て得られたトナー粒子に対し、有機溶剤で処理する工程が該当する。
本発明のトナーは、体積基準のメジアン径が3.0μm以上30.0μm以下が好ましく、4.0以上20.0μm以下であることがより好ましい。
トナー粒子及び原材料の各種物性の測定方法について以下に説明する。
<重合体A中の各種重合性単量体に由来するモノマーユニットの含有割合の測定方法>
重合体A中の各種重合性単量体に由来するモノマーユニットの含有割合の測定は、1H−NMRにより以下の条件にて行う。
測定装置 :FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子社製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数 :64回
測定温度 :30℃
試料 :測定試料50mgを内径5mmのサンプルチューブに入れ、溶媒として重クロロホルム(CDCl3)を添加し、これを40℃の恒温槽内で溶解させて調製する。
得られた1H−NMRチャートより、第一の重合性単量体に由来するモノマーユニットの構成要素に帰属されるピークの中から、他に由来するモノマーユニットの構成要素に帰属されるピークとは独立したピークを選択し、このピークの積分値S1を算出する。
同様に、第二の重合性単量体に由来するモノマーユニットの構成要素に帰属されるピークの中から、他に由来するモノマーユニットの構成要素に帰属されるピークとは独立したピークを選択し、このピークの積分値S2を算出する。
さらに、第三の重合性単量体を使用している場合は、第三の重合性単量体に由来するモノマーユニットの構成要素に帰属されるピークから、他に由来するモノマーユニットの構成要素に帰属されるピークとは独立したピークを選択し、このピークの積分値S3を算出する。
第一の重合性単量体に由来するモノマーユニットの含有割合は、上記積分値S1、S2及びS3を用いて、以下のようにして求める。なお、n1、n2、3はそれぞれの部位について着眼したピークが帰属される構成要素における水素の数である。
第一の重合性単量体に由来するモノマーユニットの含有割合(モル%)=
{(S1/n1)/((S1/n1)+(S2/n2)+(S3/n3))}×100
同様に、第二の重合性単量体、第三の重合性単量体に由来するモノマーユニットの含有割合は以下のように求める。
第二の重合性単量体に由来するモノマーユニットの含有割合(モル%)=
{(S2/n2)/((S1/n1)+(S2/n2)+(S3/n3))}×100
第三の重合性単量体に由来するモノマーユニットの含有割合(モル%)=
{(S3/n3)/((S1/n1)+(S2/n2)+(S3/n3))}×100
なお、重合体Aにおいて、ビニル基以外の構成要素に水素原子が含まれない重合性単量体が使用されている場合は、13C−NMRを用いて測定原子核を13Cとし、シングルパルスモードにて測定を行い、1H−NMRにて同様にして算出する。
また、トナーが懸濁重合法によって製造される場合、離型剤やその他の樹脂のピークが重なり、独立したピークが観測されないことがある。それにより、重合体A中の各種重合性単量体に由来するモノマーユニットの含有割合が算出できない場合が生じる。その場合、離型剤やその他の樹脂を使用しないで同様の懸濁重合を行うことで、重合体A’を製造し、重合体A’を重合体Aとみなして分析することができる。
<SP値算出方法>
重合性単量体のSP値及び重合性単量体に由来するユニットのSP値は、Fedorsによって提案された算出方法に従い、以下のようにして求める。
それぞれの重合性単量体又は離型剤について、分子構造中の原子又は原子団に対して、「polym.Eng.Sci.,14(2),147−154(1974)」に記載の表から蒸発エネルギー(Δei)(cal/mol)及びモル体積(Δvi)(cm3/mol)を求め、(4.184×ΣΔei/ΣΔvi)0.5をSP値(J/cm30.5とする。
なお、SP11、SP21は、該重合性単量体の二重結合が重合によって開裂した状態の分子構造の原子又は原子団に対して、上記と同様の算出方法によって算出する。
SP13は、該重合体Aを構成する重合性単量体に由来するモノマーユニットの蒸発エネルギー(Δei)及びモル体積(Δvi)をモノマーユニット毎に求め、各モノマーユニットの該重合体Aにおけるモル比(j)との積をそれぞれ算出し、各モノマーユニットの蒸発エネルギーの総和をモル体積の総和で割ることによって求め、下記式により算出する。
SP3={4.184×(Σj×ΣΔei)/(Σj×ΣΔvi)}0.5
<GPCによる重合体A及び重合体A以外の樹脂のピーク分子量、重量平均分子量測定>
重合体A及び重合体A以外の樹脂のTHF可溶分の分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、室温で24時間かけて、トナーをテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マイショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。なお、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10mL
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソー社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
<トナーからトナー粒子を分離する方法>
トナーに外添剤が含まれる場合は、先ずトナー粒子から外添剤を分離する。
イオン交換水100mLにスクロース(キシダ化学製)160gを加え、湯せんをしながら溶解させ、ショ糖濃厚液を調製する。
遠心分離用チューブに該ショ糖濃厚液を31gと、コンタミノンN(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、及び有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)を6mL入れ分散液を作製する。
この分散液にトナー1.0gを添加し、スパチュラなどでトナーのかたまりをほぐす。
次に、遠心分離用チューブを振とう機にて振とうする。振とう後、溶液をスイングローター用ガラスチューブ(50mL)に入れ替えて、遠心分離機にて3500rpm、30minの条件で分離する。この操作により、トナー粒子と外れた外添剤が分離する。
トナー粒子と水溶液が十分に分離されていることを目視で確認し、トナー粒子を採取して減圧濾過器で濾過した後、乾燥機で1時間以上乾燥し、外添剤が分離されたトナー粒子を得る。
<トナー粒子から各材料を分離する方法>
上述の方法で得たトナー粒子に対し、含まれる各材料の溶剤への溶解度の差を利用して、トナー粒子から各材料を分離することができる。
第一分離:23℃のメチルエチルケトン(MEK)にトナー粒子を溶解させ、可溶分(重合体A以外の非晶性樹脂)と不溶分(重合体A、光輝性顔料、離型剤など)を分離する。
第二分離:100℃のMEKに、第一分離で得られた不溶分(重合体A、光輝性顔料、離型剤など)を溶解させ、可溶分(重合体A、離型剤)と不溶分(光輝性顔料など)を分離する。
第三分離:23℃のクロロホルムに、第二分離で得られた可溶分(重合体A、離型剤)を溶解させ、可溶分(重合体A)と不溶分(離型剤)を分離する。
以下、本発明を実施例と比較例を用いて更に詳細に説明するが、本発明の態様はこれらに限定されない。なお、実施例及び比較例の部数は特に断りが無い場合、すべて質量基準である。
<重合体A1の製造例>
・溶媒:トルエン 100.0部
・単量体組成物 100.0部
(単量体組成物は以下のアクリル酸ベヘニル・酢酸ビニル・スチレンを以下に示す割合で混合したものとする)
・アクリル酸ベヘニル(第一の重合性単量体) 60.0部(26.2モル%)
・酢酸ビニル(第二の重合性単量体) 30.0部(57.9モル%)
・スチレン(第三の重合性単量体) 10.0部(15.9モル%)
還流冷却管、撹拌機、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に、窒素雰囲気下、上記材料を投入した。反応容器内を200rpmで撹拌しながら、70℃に加熱して12時間重合反応を行い、単量体組成物の重合体がトルエンに溶解した溶解液を得た。続いて、上記溶解液を25℃まで降温した後、1000.0部のメタノール中に上記溶解液を撹拌しながら投入し、メタノール不溶分を沈殿させた。得られたメタノール不溶分をろ別し、さらにメタノールで洗浄後、40℃で24時間真空乾燥して重合体A1を得た。重合体A1の重量平均分子量は64600、融点は56℃、酸価は0.0mgKOH/gであった。
上記重合体A1をNMRで分析したところ、アクリル酸ベヘニル由来のモノマーユニットが26.2モル%、酢酸ビニル由来のモノマーユニットが57.9モル%、スチレン由来のモノマーユニットが15.9モル%含まれていた。重合性単量体及び重合性単量体由来のユニットのSP値を上記の方法により算出した。
<重合体A2〜A17の製造例>
重合体A1の製造例において、それぞれの重合性単量体及び部数を表1となるように変更した以外は同様にして反応を行い、重合体A2〜A17を得た。重合体A2〜A17の物性を表2〜4に示す。
Figure 2021043233
Figure 2021043233
Figure 2021043233
Figure 2021043233
表1〜4中の略号は以下の通り。
BEA:ベヘニルアクリレート
SA:ステアリルアクリレート
MYA:ミリシルアクリレート
HA:ヘキサデシルアクリレート
MN:メタクリロニトリル
HPMA:メタクリル酸2‐ヒドロキシプロピル
AM:アクリルアミド
AA:アクリル酸
VA:酢酸ビニル
St:スチレン
MM:メタクリル酸メチル
<重合体微粒子1分散液の製造例>
・トルエン(和光純薬製) 300部
・重合体A1 100部
上記材料を秤量・混合し、90℃で溶解させた。
別途、イオン交換水700部にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5.0部、ラウリン酸ナトリウム10.0部を加え90℃で加熱溶解させた。
次いで該トルエン溶液と該水溶液を混ぜ合わせ、超高速撹拌装置T.K.ロボミックス(プライミクス製)を用いて7000rpmで撹拌した。さらに、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業製)用いて200MPaの圧力で乳化した。その後、エバポレーターを用いて、トルエンを除去し、イオン交換水で濃度調整を行い重合体微粒子1の濃度が20質量%の水系分散液(重合体微粒子1分散液)を得た。
重合体微粒子1の体積分布基準の50%粒径(D50)を動的光散乱式粒度分布計ナノトラックUPA−EX150(日機装製)を用いて測定したところ、0.40μmであった。
<重合体微粒子2〜17分散液の製造例>
重合体微粒子1分散液の製造例において、それぞれの重合体Aを表5の通りとなるように変更した以外は同様にして乳化を行い、重合体微粒子2〜17分散液を得た。重合体微粒子2〜17分散液の物性を表5に示す。
Figure 2021043233
<重合体A以外の樹脂微粒子分散液(樹脂微粒子分散液A)の製造例>
・テトラヒドロフラン(和光純薬製) 300部
・非晶性ポリエステル樹脂 100部
[組成(モル%)〔ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:テレフタル酸:ドデシルコハク酸:トリメリット酸=80:20:75:10:15〕、Mw=152,000、酸価=12mgKOH/g]
・アニオン界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬製) 0.5部
上記材料を秤量・混合し、溶解させた。
次いで、1mol/Lのアンモニア水を20.0部加え、超高速撹拌装置T.K.ロボミックス(プライミクス製)を用いて4000rpmで撹拌した。さらに、イオン交換水700部を8g/minの速度で添加し、ポリエステル樹脂を析出させた。その後、エバポレーターを用いて、テトラヒドロフランを除去し、イオン交換水で濃度調整を行い、ポリエステル樹脂の濃度が20質量%の水系分散液(樹脂微粒子分散液A)を得た。
非晶性樹脂微粒子1分散液の体積分布基準の50%粒径(D50)は、0.12μmであった。
<重合体A以外の樹脂微粒子分散液(樹脂微粒子分散液B)の製造例>
・トルエン(和光純薬製) 300部
・結晶性ポリエステル 100部
[1,9−ノナンジオール:セバシン酸=100:100〕、重量平均分子量(Mw)=15,500、ピーク分子量(Mp)=11,400、融点=72℃、酸価=13mgKOH/g]
上記材料を秤量・混合し、90℃で溶解させた。
別途、イオン交換水700部にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5.0部、ラウリン酸ナトリウム10.0部を加え90℃で加熱溶解させた。
次いで該トルエン溶液と該水溶液を混ぜ合わせ、超高速撹拌装置T.K.ロボミックス(プライミクス製)を用いて7000rpmで撹拌した。さらに、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業製)用いて200MPaの圧力で乳化した。その後、エバポレーターを用いて、トルエンを除去し、イオン交換水で濃度調整を行い結晶性ポリエステルの濃度が20質量%の水系分散液(樹脂微粒子分散液B)を得た。
結晶性ポリエステルの体積分布基準の50%粒径(D50)を動的光散乱式粒度分布計ナノトラックUPA−EX150(日機装製)を用いて測定したところ、0.35μmであった。
<離型剤(脂肪族炭化水素化合物)微粒子分散液の製造例>
・脂肪族炭化水素化合物HNP−51(日本精蝋製) 100部
・アニオン界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬製) 5部
・イオン交換水 395部
上記材料を秤量し、撹拌装置付きの混合容器に投入した後、90℃に加熱し、クレアミックスWモーション(エム・テクニック製)へ循環させて分散処理を60分間行った。分散処理の条件は、以下のようにした。
・ローター外径:3cm
・クリアランス:0.3mm
・ローター回転数:19000r/min
・スクリーン回転数:19000r/min
分散処理後、ローター回転数1000r/min、スクリーン回転数0r/min、冷却速度10℃/minの冷却処理条件にて40℃まで冷却することで、離型剤(脂肪族炭化水素化合物)微粒子の濃度が20質量%の水系分散液(離型剤(脂肪族炭化水素化合物)微粒子分散液)を得た。
離型剤(脂肪族炭化水素化合物)微粒子の体積分布基準の50%粒径(D50)を動的光散乱式粒度分布計ナノトラックUPA−EX150(日機装製)を用いて測定したところ、0.15μmであった。
<光輝性顔料1分散液の製造例>
・光輝性顔料1 5部
[金属粉顔料(アルミニウム金属粉顔料、PCS900、Eckart社製)]
・アニオン界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬製) 0.25部
・イオン交換水 95部
上記材料を混合し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000r/minで10分間分散した。イオン交換水で濃度調整を行い、濃度が5質量%の光輝性顔料分散液1を得た。光輝性顔料分散液1中の光輝性顔料の体積平均粒径は10.0μmであった。
<光輝性顔料2分散液の製造例>
・光輝性顔料2 5部
[金属粉顔料(ゴールドブロンズ顔料、XA4‐206、Eckart社製)]
・アニオン界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬製) 0.25部
・イオン交換水 95部
上記材料を混合し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000r/minで10分間分散した。イオン交換水で濃度調整を行い、濃度が5質量%の光輝性顔料分散液2を得た。光輝性顔料分散液2中の光輝性顔料の体積平均粒径は15.0μmであった。
<トナー1の製造例>
・重合体微粒子1分散液 13部
・離型剤(脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液) 8部
・光輝性顔料1分散液 134部
・イオン交換水 65部
前記の各材料をトールビーカーに投入し、混合した後、pHが7.0になるよう0.1M塩酸で調整し、2%硫酸マグネシウム水溶液13部を添加した。続いて、ホモジナイザー ウルトラタラックスT50(IKA社製)を用いて5000r/minで10分間分散した。その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら、重合体微粒子1分散液113部を60分間かけて徐々に添加し、ウォーターバスを58℃まで加熱した。その後、随時、液を少量抽出し、2μmのマイクロフィルターに通し、ろ液が透明になるまで(重合体微粒子の凝集が完了するまで)58℃で撹拌を継続した。ろ液が透明になったのを確認後、ノニオン界面活性剤(ノイゲンTDS−200D、第一工業製薬製)の2%水溶液300部を添加し、さらにpHが7.0になるよう0.1M塩酸で調整し、撹拌を継続しながら、75℃まで加熱した。そして、75℃で1時間保持することで凝集粒子を融合させた。その後、50℃まで冷却し、3時間保持することで重合体の結晶化を促進させた。その後、25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、イオン交換水で洗浄を行った。洗浄終了後に真空乾燥機を用いて乾燥することでトナー粒子1を得た。次いで、
・トナー粒子1 100部
・平均粒径130nmのヘキサメチルジシラザンで表面処理した大粒径シリカ微粒子3部
・平均粒径20nmのヘキサメチルジシラザンで表面処理した小粒径シリカ微粒子 1部
上記の各材料をヘンシェルミキサーFM−10C型(三井三池化工機製)で回転数30s-1、回転時間10minで混合して、トナー1を得た。トナー1の重量平均粒径(D4)は11.0μmであった。トナー1の構成材料、物性を表6、7に示す。
<トナー2〜14、19〜20、23〜24の製造例>
トナー1の製造例において、重合体微粒子分散液の種類、光輝性顔料分散液の種類を上記表6の通りとなるように変更した以外はトナー1の製造例と同様の操作を行い、トナー2〜14、19〜20、23〜24を得た。物性を表7に示す。
<トナー15の製造例>
・重合体微粒子2分散液 5部
・離型剤(脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液) 8部
・光輝性顔料1分散液 20部
・イオン交換水 150部
前記の各材料をトールビーカーに投入し、混合した後、pHが7.0になるよう0.1M塩酸で調整し、2%硫酸マグネシウム水溶液13部を添加した。続いて、ホモジナイザー ウルトラタラックスT50(IKA社製)を用いて5000r/minで10分間分散した。その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら、重合体微粒子2分散液150部を60分間かけて徐々に添加し、ウォーターバスを58℃まで加熱した。
以後は実施例1と同様にして、トナー15を得た。物性を表7に示す。
<トナー16の製造例>
・重合体微粒子2分散液 28部
・離型剤(脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液) 8部
・光輝性顔料1分散液 289部
前記の各材料をトールビーカーに投入し、混合した後、pHが7.0になるよう0.1M塩酸で調整し、2%硫酸マグネシウム水溶液13部を添加した。続いて、ホモジナイザー ウルトラタラックスT50(IKA社製)を用いて5000r/minで10分間分散した。その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら、重合体微粒子2分散液60部を60分間かけて徐々に添加し、ウォーターバスを58℃まで加熱した。
以後は実施例1と同様にして、トナー16を得た。物性を表7に示す。
<トナー17の製造例>
・重合体微粒子2分散液 9部
・離型剤(脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液) 8部
・光輝性顔料1分散液 54部
・イオン交換水 125部
前記の各材料をトールビーカーに投入し、混合した後、pHが7.0になるよう0.1M塩酸で調整し、2%硫酸マグネシウム水溶液13部を添加した。続いて、ホモジナイザー ウルトラタラックスT50(IKA社製)を用いて5000r/minで10分間分散した。その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら、重合体微粒子2分散液138部を60分間かけて徐々に添加し、ウォーターバスを58℃まで加熱した。
以後は実施例1と同様にして、トナー17を得た。物性を表7に示す。
<トナー18の製造例>
・重合体微粒子2分散液 24部
・離型剤(脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液) 8部
・光輝性顔料1分散液 248部
前記の各材料をトールビーカーに投入し、混合した後、pHが7.0になるよう0.1M塩酸で調整し、2%硫酸マグネシウム水溶液13部を添加した。続いて、ホモジナイザー ウルトラタラックスT50(IKA社製)を用いて5000r/minで10分間分散した。その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら、重合体微粒子2分散液74部を60分間かけて徐々に添加し、ウォーターバスを58℃まで加熱した。
以後は実施例1と同様にして、トナー18を得た。物性を表7に示す。
<トナー21の製造例>
・重合体微粒子2分散液 7.2部
・樹脂微粒子分散液A 5.8部
・離型剤(脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液) 8部
・光輝性顔料1分散液 248部
前記の各材料をトールビーカーに投入し、混合した後、pHが7.0になるよう0.1M塩酸で調整し、2%硫酸マグネシウム水溶液13部を添加した。続いて、ホモジナイザー ウルトラタラックスT50(IKA社製)を用いて5000r/minで10分間分散した。その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら、重合体微粒子2分散液61.8部と樹脂微粒子分散液A51.2部の混合液を60分間かけて徐々に添加し、ウォーターバスを58℃まで加熱した。
以後は実施例1と同様にして、トナー21を得た。物性を表7に示す。
<トナー22の製造例>
・重合体微粒子2分散液 5.8部
・樹脂微粒子分散液A 7.2部
・離型剤(脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液) 8部
・光輝性顔料1分散液 248部
前記の各材料をトールビーカーに投入し、混合した後、pHが7.0になるよう0.1M塩酸で調整し、2%硫酸マグネシウム水溶液13部を添加した。続いて、ホモジナイザー ウルトラタラックスT50(IKA社製)を用いて5000r/minで10分間分散した。その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら、重合体微粒子2分散液51.2部と樹脂微粒子分散液A61.8部の混合液を60分間かけて徐々に添加し、ウォーターバスを58℃まで加熱した。
以後は実施例1と同様にして、トナー22を得た。物性を表7に示す。
<トナー25の製造例>
・樹脂微粒子分散液B 13部
・離型剤(脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液) 8部
・光輝性顔料1分散液 134部
前記の各材料をトールビーカーに投入し、混合した後、pHが7.0になるよう0.1M塩酸で調整し、2%硫酸マグネシウム水溶液13部を添加した。続いて、ホモジナイザー ウルトラタラックスT50(IKA社製)を用いて5000r/minで10分間分散した。その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら、樹脂微粒子分散液B113部を60分間かけて徐々に添加し、ウォーターバスを58℃まで加熱した。
以後は実施例1と同様にして、トナー25を得た。物性を表7に示す。
Figure 2021043233
Figure 2021043233
<磁性キャリア1の製造例>
・個数平均粒径0.30μm、(1000/4π(kA/m)の磁界下における磁化の強さ65Am2/kg)のマグネタイト1
・個数平均粒径0.50μm、(1000/4π(kA/m)の磁界下における磁化の強さ65Am2/kg)のマグネタイト2
上記の材料それぞれ100部に対し、4.0部のシラン化合物(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン)を加え、容器内にて100℃以上で高速混合撹拌し、それぞれの微粒子を処理した。
・フェノール:10質量%
・ホルムアルデヒド溶液:6質量%
(ホルムアルデヒド40質量%、メタノール10質量%、水50質量%)
・上記シラン化合物で処理したマグネタイト1:58質量%
・上記シラン化合物で処理したマグネタイト2:26質量%
上記材料100部と、28質量%アンモニア水溶液5部、及び水20部をフラスコに入れ、撹拌、混合しながら30分間で85℃まで昇温し、3時間保持して重合反応させて、生成するフェノール樹脂を硬化させた。
その後、硬化したフェノール樹脂を30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)、60℃の温度で乾燥して、磁性体分散型の球状の磁性キャリア1を得た。体積基準の50%粒径(D50)は、34.21μmであった。
<二成分系現像剤1の製造例>
92.0部の磁性キャリア1と8.0部のトナー1をV型混合機(V−20、セイシン企業製)により混合し、二成分系現像剤1を得た。
<二成分系現像剤2〜25の製造例>
二成分系現像剤1の製造例において、表8のように変更する以外は同様の操作を行い、二成分系現像剤2〜25を得た。
Figure 2021043233
〔実施例1〕
上記二成分系現像剤1を用いて、評価を行った。
画像形成装置として、キヤノン製デジタル商業印刷用プリンターimageRUNNER ADVANCE C5560改造機を用い、シアン位置の現像器に二成分系現像剤1を入れた。装置の改造点としては、定着温度、プロセススピード、現像剤担持体の直流電圧VDC、静電潜像担持体の帯電電圧VD、及び、レーザーパワーを自由に設定できるように変更した。画像出力評価は、所望の画像比率のFFh画像(ベタ画像)を出力し、紙上におけるFFh画像上のトナーの載り量が所望になるようにVDC、VD、及びレーザーパワーを調整して、後述の評価を行った。
FFhとは、256階調を16進数で表示した値であり、00hが256階調の1階調目(白地部)であり、FFhが256階調の256階調目(ベタ部)である。
以下の評価方法に基づいて評価し、その結果を表9に示す。
[低温定着性]
紙:GFC−081(81.0g/m2)(キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)
紙上のトナーの載り量:0.50mg/cm2
(現像剤担持体の直流電圧VDC、静電潜像担持体の帯電電圧VD、及びレーザーパワーにより調整)
評価画像:上記A4用紙の中心に2cm×5cmの画像を配置
試験環境:低温低湿環境:温度15℃/湿度10%RH(以下「L/L」)
定着温度:150℃
プロセススピード:377mm/sec
上記評価画像を出力し、低温定着性を評価した。以下で定義する剥がれ率の値を低温定着性の評価指標とした。
先ず、800ピクセル/インチの解像度で512ピクセル四方の領域をCCDカメラで撮影し、閾値を60%に設定し画像を二値化する。その時の閾値を60%に設定し画像を二値化する。次いで、4.9kPa(50g/cm2)の荷重をかけてシルボン紙により定着画像を摩擦(5往復)し、再度撮影および画像の二値化を行う。次いで、以下の式から画像濃度低下率を計算する。
画像濃度低下率=(摩擦後の白地部面積−摩擦前の白地部面積)/摩擦前の白地部面積×100
剥がれ率が低いほど、低温定着性が高いことを示す。得られた画像濃度低下率を下記の評価基準に従って評価した。評価がA〜Dであれば、本発明の効果が得られているものと判断した。
剥がれ率=(摩擦前の画像濃度−摩擦後の画像濃度)/摩擦前の画像濃度×100
(評価基準)
A:剥がれ率 3.0%未満
B:剥がれ率 3.0%以上5.0%未満
C:剥がれ率 5.0%以上8.0%未満
D:剥がれ率 8.0%以上12.0%未満
E:剥がれ率 12.0%以上
[光輝性]
紙:コート紙(OKトップコート+、王子製紙製、127g/m2
紙上のトナーの載り量:0.70mg/cm2
(現像剤担持体の直流電圧VDC、静電潜像担持体の帯電電圧VD、及びレーザーパワーにより調整)
評価画像:上記A4用紙の中心に2cm×5cmの画像を配置
試験環境:低温低湿環境:温度15℃/湿度10%RH(以下「L/L」)
プロセススピード:377mm/sec
上記条件にて前記未定着画像を定着させた。定着可能な最高温度における定着物の画像を、7日間25℃にて放置し、変角光度計(入射角45°、受光角315°)にて正反射率を測定した。正反射率が高いほど、光輝性は高い。尚、光輝性顔料による光の吸収の影響をなくすため、600nmの波長の反射率を測定した。評価がA〜Dであれば、本発明の効果が得られているものと判断した。
A:正反射率が1.20%以上
B:正反射率が1.00%以上1.20%未満
C:正反射率が0.80%以上1.00%未満
D:正反射率が0.60%以上0.80%未満
E:正反射率が0.60%未満
〔実施例2〜22、比較例1〜3〕
二成分系現像剤として、表8に記載の二成分系現像剤2〜25を用いるほかは、実施例1と同様に評価を行った。その結果を表9に示す。
Figure 2021043233

Claims (10)

  1. 結着樹脂、光輝性顔料を含有するトナー粒子を有する光輝性トナーであって、
    該結着樹脂が、
    第一の重合性単量体に由来する第一のモノマーユニット、及び、
    該第一の重合性単量体とは異なる第二の重合性単量体に由来する第二のモノマーユニット
    を有する重合体Aを含有し、
    該第一の重合性単量体が、炭素数18以上36以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一つであり、
    該第一のモノマーユニットのSP値をSP11(J/cm30.5とし、該第二のモノマーユニットのSP値をSP21(J/cm30.5としたとき、下記式(1)及び(2)を満足する光輝性トナー。
    3.00≦(SP21−SP11)≦25.00 ・・・(1)
    21.00≦SP21 ・・・(2)
  2. 前記第一のモノマーユニットの含有割合が、前記重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として、5.0モル%以上60.0モル%以下であり、
    前記重合体A中の該第二のモノマーユニットの含有割合が、前記重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として、20.0モル%以上95.0モル%以下である請求項1に記載の光輝性トナー。
  3. 結着樹脂、光輝性顔料を含有するトナー粒子を有する光輝性トナーであって、
    該結着樹脂が、
    第一の重合性単量体、及び、
    第一の重合性単量体とは異なる第二の重合性単量体
    を含有する組成物の重合体である重合体Aを含有し、
    該第一の重合性単量体が、炭素数18以上36以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一つであり、
    該第一の重合性単量体のSP値をSP12(J/cm30.5とし、該第二の重合性単量体のSP値をSP22(J/cm30.5としたとき、下記式(3)及び(4)を満足する光輝性トナー。
    0.60≦(SP22−SP12)≦15.00 ・・・(3)
    18.30≦SP22 ・・・(4)
  4. 前記組成物中の前記第一の重合性単量体の含有割合が、前記組成物中の全重合性単量体の総モル数を基準として、5.0モル%以上60.0モル%以下であり、
    前記組成物中の前記第二の重合性単量体の含有割合が、前記組成物中の全重合性単量体の総モル数を基準として、20.0モル%以上95.0モル%以下である請求項3に記載の光輝性トナー。
  5. 前記トナー粒子中に含まれる光輝性顔料が5.0質量%以上40.0質量%以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の光輝性トナー。
  6. 前記第二の重合性単量体が、下記式(A)及び(B)からなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1〜5のいずれか一項に記載の光輝性トナー。
    Figure 2021043233
    (式中、Xは単結合又は炭素数1以上6以下のアルキレン基を示し、
    1は、ニトリル基(−C≡N)、
    アミド基(−C(=O)NHR10,該R10は水素原子、若しくは炭素数1以上4以下のアルキル基)、
    ヒドロキシ基、
    −COOR11(該R11は炭素数1以上6以下のアルキル基若しくは炭素数1以上6以下のヒドロキシアルキル基)、
    ウレタン基(−NHCOOR12(該R12は炭素数1以上4以下のアルキル基))、
    ウレア基(−NH−C(=O)−NH(R132(該R13はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1以上6以下のアルキル基))、
    −COO(CH22NHCOOR14(該R14は炭素数1以上4以下のアルキル基)、又は
    −COO(CH22−NH−C(=O)−NH(R152(該R15はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1以上6以下のアルキル基)
    を示し、R2は、炭素数1以上4以下のアルキル基を示し、R3は、それぞれ独立して水素原子又はメチル基を示す。)
  7. 前記結着樹脂中の前記重合体Aの含有量が、50.0質量%以上である請求項1〜6のいずれか一項に記載の光輝性トナー。
  8. 前記光輝性顔料がアルミニウム金属粉顔料である請求項1〜7のいずれか一項に記載の光輝性トナー。
  9. 前記第二の重合性単量体が酢酸ビニルである請求項1〜8のいずれか一項に記載の光輝性トナー。
  10. 前記結着樹脂が、前記第一の重合性単量体、及び第二の重合性単量体とは異なる第三の重合性単量体を有する重合体Aを含有し、該第三の重合性単量体が、スチレン、メタクリル酸メチル及びアクリル酸メチルからなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1〜9のいずれか一項に記載の光輝性トナー。
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