JP2021042320A - 活性エネルギー線硬化型組成物、活性エネルギー線硬化型インク、画像形成装置、2次元または3次元の像形成装置、2次元または3次元の像形成方法、硬化物、構造体および成形加工品 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型組成物、活性エネルギー線硬化型インク、画像形成装置、2次元または3次元の像形成装置、2次元または3次元の像形成方法、硬化物、構造体および成形加工品 Download PDF

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長谷川 慎
Shin Hasegawa
慎 長谷川
森田 充展
Mitsunobu Morita
充展 森田
野口 宗
So Noguchi
宗 野口
雅秀 小林
Masahide Kobayashi
雅秀 小林
岡田 崇
Takashi Okada
崇 岡田
竜輝 山口
Tatsuki Yamaguchi
竜輝 山口
武範 末永
Takenori Suenaga
武範 末永
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Abstract

【課題】、硬化性、耐擦性、密着性および吐出性に優れた活性エネルギー線硬化型組成物を提供する。【解決手段】分子量が150以上250以下のエステル構造を有するアクリルアミド化合物(A1)と、2官能以上の重合性化合物(A2)と、350nm以下に極大吸収波長を有する開始剤(B1)と、前記開始剤(B1)の極大吸収波長との差が40nm以上である極大吸収波長を有する紫外線吸収剤(C1)とを含有する活性エネルギー線硬化型組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物、活性エネルギー線硬化型インク、画像形成装置、2次元または3次元の像形成装置、2次元または3次元の像形成方法、硬化物、構造体および成形加工品に関する。
従来より、紫外線硬化型インクは、オフセット、シルクスクリーン、トップコート剤などに供給、使用されており、乾燥工程の簡略化によるコストダウンや、環境対応として溶剤の揮発量低減などのメリットから近年使用量が増加している。
紫外線硬化型組成物としては、重合性化合物および重合開始剤を含むものが一般的である(例えば、特許文献1等参照)。また、光重合性組成物に樹脂成分を配合する技術も提案されている(例えば、特許文献2等参照)。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。従来の紫外線硬化型組成物による硬化膜は、塗膜硬度が高いため、硬化後に延伸加工等の加工が行われると、硬化膜が基材の変形に追従できずに、硬化物の延伸性が低く、所望の加工を行うことができない。このため、例えば、1官能性の光重合性化合物でガラス転移温度が低いものと高いものとを含有する活性エネルギー線硬化型組成物が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、フェノキシエチルアクリレートと、脂環式構造を有するジアクリレートと、を含む重合性化合物と、アシルフォスフィンオキサイドと、ヒドロキシフェニルトリアジン系化合物および2000以上4000以下の質量平均分子量を有するヒンダードアミン系化合物から選択される少なくとも1種の化合物と、を含有する光硬化型インク組成物が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら上記従来技術の組成物では、硬化性、耐擦性、密着性および吐出性に改善の余地があった。
したがって本発明の目的は、硬化性、耐擦性、密着性および吐出性に優れた活性エネルギー線硬化型組成物を提供することにある。
上記課題は、下記構成1)により解決される。
1)分子量が150以上250以下の一般式(1)または(2)で表されるエステル構造を有するアクリルアミド化合物(A1)と、2官能以上の重合性化合物(A2)と、350nm以下に極大吸収波長を有する開始剤(B1)と、前記開始剤(B1)の極大吸収波長との差が40nm以上である極大吸収波長を有する紫外線吸収剤(C1)とを含有する活性エネルギー線硬化型組成物。
(ただし、上記一般式(1)中、Rは水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を表し、Rは炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。ただし、R、R及びRの炭素数の合計は2〜6である。)
(ただし、上記一般式(2)中、環Xは窒素原子を含む炭素数2〜5の環構造を表し、Rは単結合、又は炭素数1〜3の直鎖若しくは分岐のアルキレン基を表し、Rは炭素数1〜3の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。ただし、環X、R及びRの炭素数の合計は3〜7である。)
本発明によれば、硬化性、耐擦性、密着性および吐出性に優れた活性エネルギー線硬化型組成物が提供される。
本発明に係る画像形成装置の機構部を説明する側面説明図である。 同機構部の要部平面説明図である。 同画像形成装置の記録ヘッドを構成する液体吐出ヘッドの一例を示す液室長手方向の断面説明図である。 同じく滴吐出動作の説明に供する断面説明図である。 同画像形成装置の制御部の概要を示すブロック説明図である。 同制御部の印刷制御部及びヘッドドライバの一例を示すブロック説明図である。 本発明の第1実施形態における駆動波形を説明する説明図である。 同駆動波形から生成する各駆動波形の説明に供する説明図である。 小滴を形成するパルスP3の詳細な説明に供するパルスP3の一例を示す説明図である。 パルスP3を与えたときの滴吐出状態の説明に供する説明図である。 パルスP3と参考例のパルスについてのサテライト長を測定結果の一例を説明する説明図である。 同じくミスト濃度の測定結果の一例を説明する説明図である。 パルスP3によるミストの低減と静電搬送の関係の説明に供する説明図である。 パルスP3における第2収縮波形要素c2を制振波形要素としていることによる作用効果の説明に供する残留振動の説明図である。 本発明における像形成装置の一例を示す概略図である。 本発明における別の像形成装置の一例を示す概略図である。 本発明におけるさらに別の像形成装置の一例を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について更に詳しく説明する。
(活性エネルギー線硬化型組成物)
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物(以下、単に組成物と呼ぶことがある)は、分子量が150以上250以下の下記一般式(1)または(2)で表されるエステル構造を有するアクリルアミド化合物(A1)と、2官能以上の重合性化合物(A2)と、350nm以下に極大吸収波長を有する開始剤(B1)と、前記開始剤(B1)の極大吸収波長との差が40nm以上である極大吸収波長を有する紫外線吸収剤(C1)とを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
上述のように、従来技術の組成物は、硬化性、耐擦性、密着性および吐出性に改善の余地があった。本発明者らの検討によれば、紫外線吸収剤と開始剤の組み合わせによっては吸収波長が重なってしまい、硬化性が不十分になること、ガラス転移温度が低い単官能モノマーを用いて硬化物を形成すると強度や耐擦性が大きく低下してしまい、耐擦性に優れる硬化物が得られないこと、また、多官能重合性化合物の含有量が少ないと硬化物の耐擦性が不十分となってしまうことがその理由であることが分かった。
本発明の組成物は上述のように、分子量が150以上250以下の下記一般式(1)または(2)で表されるエステル構造を有するアクリルアミド化合物(A1)と、2官能以上の重合性化合物(A2)と、350nm以下に極大吸収波長を有する開始剤(B1)と、前記開始剤(B1)の極大吸収波長との差が40nm以上である極大吸収波長を有する紫外線吸収剤(C1)とを含有することを特徴とし、このことにより、硬化性、耐擦性および密着性の低下を抑制でき、吐出性が優れたものとなる。以下、上記各成分について説明する。
<<アクリルアミド化合物(A1)>>
アクリルアミド化合物(A1)は、下記一般式(1)または(2)で表されるエステル構造を有する。
アクリルアミド化合物(A1)の分子量は、例えば150以上250以下であり、150以上200以下が好ましい。分子量が150以上の場合は、化合物の揮発による臭気を抑制することができ、例えばインクジェット吐出の安定性を向上させることができるので好ましい。分子量が250以下の場合は、組成物の硬化性が優れ、硬化物の強度も向上し、更に、組成物の粘度も高くならないので好ましい。
なお、本明細書においては、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを意味する。(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
アクリルアミド化合物(A1)としては、下記一般式(1)及び(2)少なくともいずれかで表される化合物であることが好ましく、一般式(1)又は(2)で表される化合物であることがより好ましく、一般式(1)で表される化合物であることが更に好ましい。
一般式(1)中、Rは水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表し、炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基であることが好ましい。Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。
一般式(1)中、Rは炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を表す。Rとしては、例えば、メチレン基、エタン−1,1−ジイル基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,1−ジイル基、ブタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、2−メチルプロパン−1,1−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基などが挙げられる。
一般式(1)中、Rは炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。なおRは、本発明の効果向上の観点から、炭素数1〜2のアルキル基であることが好ましい。
ただし、R、R及びRの炭素数の合計は2〜6である。
一般式(2)中、環Xは窒素原子を含む炭素数2〜5の環構造を表す。環Xとしては、例えば、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジンなどが挙げられ、ピロリジン、ピペリジンが好ましい。
一般式(2)中、Rは単結合、又は炭素数1〜3の直鎖若しくは分岐のアルキレン基を表す。Rとしては、例えば、単結合、メチレン基、エタン−1,1−ジイル基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基などが挙げられる。
一般式(2)中、Rは炭素数1〜3の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基などが挙げられる。
ただし、環X、R及びRの炭素数の合計は3〜7である。
一般式(1)又は(2)で表される化合物としては、例えば、N−アクリロイル−N−アルキルアミノ酸アルキルエステル(N−アクリロイルプロリンアルキルエステルを含む)、N−アクリロイルピペリジンカルボン酸アルキルエステルなどが挙げられる。本段落でいうアルキル基は、炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を意味するものであるが、特に好ましくは、炭素数1又は2のアルキル基(即ち、メチル基又はエチル基)が挙げられる。
上記N−アクリロイル−N−アルキルアミノ酸アルキルエステルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N−アクリロイル−N−メチルグリシンメチルエステル、N−アクリロイル−N−メチルグリシンエチルエステル、N−アクリロイル−N−メチルグリシンプロピルエステル、N−アクリロイル−N−メチルグリシンブチルエステル、N−アクリロイル−N−エチルグリシンメチルエステル、N−アクリロイル−N−エチルグリシンエチルエステル、N−アクリロイル−N−エチルグリシンプロピルエステル、N−アクリロイル−N−プロピルグリシンメチルエステル、N−アクリロイル−N−プロピルグリシンエチルエステル、N−アクリロイル−N−ブチルグリシンメチルエステル、N−アクリロイル−N−メチルアラニンメチルエステル、N−アクリロイル−N−メチルアラニンエチルエステル、N−アクリロイル−N−メチルアラニンプロピルエステル、N−アクリロイル−N−エチルアラニンメチルエステル、N−アクリロイル−N−エチルアラニンエチルエステル、N−アクリロイル−N−プロピルアラニンメチルエステル、N−アクリロイル−N−メチル−β−アラニンメチルエステル、N−アクリロイル−N−メチル−β−アラニンエチルエステル、N−アクリロイル−N−エチル−β−アラニンメチルエステル、N−アクリロイル−N−エチル−β−アラニンエチルエステル、N−アクリロイル−N−メチルバリンメチルエステル、N−アクリロイルプロリンメチルエステル、N−アクリロイルプロリンエチルエステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記N−アクリロイルピペリジンカルボン酸アルキルエステルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N−アクリロイルピペリジン−2−カルボン酸メチル、N−アクリロイルピペリジン−3−カルボン酸メチル、N−アクリロイルピペリジン−4−カルボン酸メチルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
インクジェット記録方式への適用のため、アクリルアミド化合物(A1)は、常温(25℃)で低粘度(100mPa・s以下)の、無色透明ないし淡黄色透明の液体であることが好ましい。また、使用者の安全のため、強い酸性や塩基性を示すものでなく、かつ不純物として有害なホルムアルデヒドを含有しないものが好ましい。
アクリルアミド化合物(A1)の含有量は、組成物の全量に対して、20質量%以上98質量%以下が好ましく、40質量%以上95質量%以下がより好ましく、64.8質量%以上95質量%以下が更に好ましい。
<<2官能以上の重合性化合物(A2)>>
2官能以上の重合性化合物(A2)(多官能モノマーと言うことがある)としては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、変性グリセリントリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、耐擦性に優れる点から、脂環構造を有するジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレートが好ましい。
前記2官能以上の重合性化合物(A2)としては、多官能オリゴマーを用いてもよい。多官能性のオリゴマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ウレタンオリゴマーを用いることが好ましい。
前記ウレタンオリゴマーとしては、市販品を用いることができる。前記市販品としては、例えば、日本合成化学株式会社製のUV−2000B、UV−2750B、UV−3000B、UV−3010B、UV−3200B、UV−3300B、UV−3700B、UV−6640B、UV−8630B、UV−7000B、UV−7610B、UV−1700B、UV−7630B,UV−6300B、UV−6640B、UV−7550B、UV−7600B、UV−7605B、UV−7610B、UV−7630B、UV−7640B、UV−7650B、UT−5449、UT−5454;サートマー社製のCN929、CN961E75、CN961H81、CN962、CN963、CN963A80、CN963B80、CN963E75、CN963E80、CN963J85、CN965、CN965A80、CN966A80、CN966H90、CN966J75、CN968、CN981、CN981A75、CN981B88、CN982、CN982A75、CN982B88、CN982E75、CN983、CN985B88、CN9001、CN9002、CN9788、CN970A60、CN970E60、CN971、CN971A80、CN972、CN973A80、CN973H85、CN973J75、CN975、CN977C70、CN978、CN9782、CN9783、CN996、CN9893;ダイセル・サイテック社製のEBECRYL210、EBECRYL220、EBECRYL230、EBECRYL270、KRM8200、EBECRYL5129、EBECRYL8210、EBECRYL8301、EBECRYL8804、EBECRYL8807、EBECRYL9260、KRM7735、KRM8296、KRM8452、EBECRYL4858、EBECRYL8402、EBECRYL9270、EBECRYL8311、EBECRYL8701などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
2官能以上の重合性化合物(A2)の含有量は、組成物の全量に対して、5質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。2官能以上の重合性化合物(A2)の含有量が5質量%以上であると、十分な強度が得られる。また、2官能以上の重合性化合物(A2)の含有量が30質量%以下であると、基材に対する密着性が良好である。
<<アクリルアミド化合物(A1)および2官能以上の重合性化合物(A2)以外のその他の重合性化合物>>
本発明の組成物は、アクリルアミド化合物(A1)および2官能以上の重合性化合物(A2)以外のその他の重合性化合物を含有していてもよい。
その他の重合性化合物としては、(メタ)アクリル酸エステル類に代表される公知の重合性モノマーを用いることができ、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他の重合性化合物としては、上記(メタ)アクリル酸エステル類以外にも、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド等のN−ビニル化合物類;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物類;ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等のビニルエーテル類;アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物類なども用いることができる。
なお、上記のエステル構造を含まないアクリルアミド化合物についても、その他の重合性の化合物として使用することができる。
<<開始剤(B1)>>
本発明の組成物に使用される開始剤(B1)は、350nm以下に極大吸収波長を有する化合物である。開始剤(B1)は、活性エネルギー線のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、重合性化合物(モノマーやオリゴマー)の重合を開始させることが可能なものであればよい。開始剤(B1)としては、公知のものの中から350nm以下に極大吸収波長を有する化合物を適宜選択すればよい。例えば、ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物など)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、アルキルアミン化合物などが挙げられる。
開始剤(B1)は、市販されているものを使用することができ、例えばIGM社製Irg379(最大吸収波長=約330nm)、KIP160(最大吸収波長=約280nm)、Irg184(最大吸収波長=約240nm)、Irg2959(最大吸収波長=約270〜280nm)等が挙げられる。
開始剤(B1)の極大吸収波長は、着色の観点から300nm以下であることが好ましく、250nm〜300nmであることがさらに好ましい。
開始剤(B1)の含有量は、十分な硬化速度を得る点から、組成物の全量に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上10質量%以下がさらに好ましい。
上記重合開始剤に加え、重合促進剤(増感剤)を併用することもできる。重合促進剤としては、特に限定されないが、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルベンジルアミン4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のアミン化合物などが挙げられる。重合促進剤の含有量は、使用する重合開始剤やその量に応じて適宜設定すればよい。
<<紫外線吸収剤(C1)>>
本発明の組成物に使用される紫外線吸収剤(C1)は、前記開始剤(B1)の極大吸収波長との差が40nm以上である極大吸収波長を有する化合物である。紫外線吸収剤(C1)は、画像の黄変防止を目的として添加される。
紫外線吸収剤(C1)の最大吸収波長と、前記開始剤(B1)の極大吸収波長との差は上記のように40nm以上であり、好ましくは両者の差は50nm以上であり、さらに好ましくは50nm〜150nmである。
また、紫外線吸収剤(C1)の極大吸収波長は、画像の黄変防止が向上するという観点から、280nm以上400nm以下であることが好ましい。
本発明の組成物に使用される紫外線吸収剤(C1)は、紫外性吸収能を有しかつ上記の条件を満たせば、公知のものの中から適宜選択すればよい。
紫外線吸収剤(C1)は市販されているものを利用することができ、例えば株式会社ADEKA製アデカスタブLA−F70(最大吸収波長=360nm付近)、アデカスタブLA−36(最大吸収波長=340〜360nm)、アデカスタブLA−36RG(最大吸収波長=340〜360nm)、アデカスタブLA−46(最大吸収波長=280〜300nm)等を挙げることができる。
紫外線吸収剤(C1)の含有量は、黄変防止が向上するという観点から、組成物の全量に対して、1質量%以上10質量%以下が好ましく、2質量%以上8質量%以下がさらに好ましい。
<<顔料>>
本発明の組成物は、顔料を含有していてもよい。顔料としては、本発明における組成物の目的や要求特性に応じて、ブラック、ホワイト、マゼンタ、シアン、イエロー、グリーン、オレンジ、金や銀等の光沢色、などを付与する種々の顔料や染料を用いることができる。顔料の含有量は、所望の色濃度や組成物中における分散性等を考慮して適宜決定すればよく、特に限定されないが、組成物の総質量(100質量%)に対して、0.1〜20質量%であることが好ましい。なお、本発明の組成物は、色材を含まず無色透明であってもよく、その場合には、例えば、画像を保護するためのオーバーコート層として好適である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができ、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機顔料としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。
有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料が挙げられる。
また、顔料の分散性をより良好なものとするため、分散剤をさらに含んでもよい。分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤などの顔料分散物を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。
染料としては、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<<有機溶媒>>
本発明の組成物は、有機溶媒を含んでもよいが、可能であれば含まない方が好ましい。有機溶媒、特に揮発性の有機溶媒を含まない(VOC(Volatile Organic Compounds)フリー)組成物であれば、当該組成物を扱う場所の安全性がより高まり、環境汚染防止を図ることも可能となる。なお、「有機溶媒」とは、例えば、エーテル、ケトン、キシレン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエンなどの一般的な非反応性の有機溶媒を意味するものであり、反応性モノマーとは区別すべきものである。また、有機溶媒を「含まない」とは、実質的に含まないことを意味し、0.1質量%未満であることが好ましい。
<<その他の成分>>
本発明の組成物は、必要に応じて公知のその他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、特に制限されないが、例えば、従来公知の、界面活性剤、重合禁止剤、レべリング剤、消泡剤、蛍光増白剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、定着剤、粘度安定化剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、及び増粘剤などが挙げられる。
(活性エネルギー線硬化型組成物の調製)
本発明の組成物は、上述した各種成分を用いて作製することができ、その調製手段や条件は特に限定されないが、例えば、上記(A1)、(A2)、(B1)、(C1)、その他の重合性化合物、顔料、分散剤等をボールミル、キティーミル、ディスクミル、ピンミル、ダイノーミルなどの分散機に投入し、分散させて顔料分散液を調製し、当該顔料分散液にさらに上記(A1)、(A2)、(B1)、(C1)、その他の重合性化合物、重合禁止剤、界面活性剤などを混合することにより調整することができる。
(活性エネルギー線硬化型組成物の用途)
本発明の組成物の用途は、一般に活性エネルギー線硬化型材料が用いられている分野であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、成形用樹脂、塗料、接着剤、絶縁材、離型剤、コーティング材、シーリング材、各種レジスト、各種光学材料などが挙げられる。
さらに、本発明の組成物は、インクとして用いて2次元の文字や画像、各種基材への意匠塗膜を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。この立体造形用材料は、例えば、粉体層の硬化と積層を繰り返して立体造形を行う粉体積層法において用いる粉体粒子同士のバインダーとして用いてもよく、また、図16や図17に示すような積層造形法(光造形法)において用いる立体構成材料(モデル材)や支持部材(サポート材)として用いてもよい。なお、図16は、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を所定領域に吐出し、活性エネルギー線を照射して硬化させたものを順次積層して立体造形を行う方法であり(詳細後述)、図17は、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物1005の貯留プール(収容部)1001に活性エネルギー線1004を照射して所定形状の硬化層1006を可動ステージ1003上に形成し、これを順次積層して立体造形を行う方法である。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を用いて立体造形物を造形するための立体造形装置としては、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、該組成物の収容手段、供給手段、吐出手段や活性エネルギー線照射手段等を備えるものが挙げられる。
また、本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させて得られた硬化物や当該硬化物が基材上に形成された構造体を加工してなる成形加工品も含む。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された硬化物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形することが必要な用途に好適に使用される。
上記基材としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス、又はこれらの複合材料などが挙げられ、加工性の観点からはプラスチック基材が好ましい。
なお、上質紙などの吸収性の基材においては浸透乾燥の効果が望めるため、速乾性のない水性インクや油性インクの使用も実用的であるのに対して、マットコート紙、グロスコート紙、プラスチックフィルム、プラスチック成型物、セラミック、ガラス、金属など非浸透性の基材においては速乾性を得られるインクを使用することがより実用的であり、光照射により直ちに硬化することから、本発明における活性エネルギー線硬化型組成物またはインクを使用することが望ましい。本発明は前述のような非浸透性で、難接着性の基材に対して特に好適なものであって、中でもポリエチレンテレフタレート(PET)に適する。PET基材においては表面を活性化して密着性を向上させる目的などでコロナ処理が行われるケースもあるが、そのような電気火花が発生する処理が困難な場所では、本発明における活性エネルギー線硬化型組成物またはインクを使用することにより、そのような処理がなくとも十分な密着性を得ることができる。
(像の形成方法、形成装置)
本発明の像の形成方法は、活性エネルギー線を用いてもよいし、加熱なども挙げられる。本発明の組成物を活性エネルギー線で硬化させるためには、活性エネルギー線を照射する照射工程を有し、本発明の像の形成装置は、活性エネルギー線を照射するための照射手段と、本発明の組成物を収容するための収容部と、を備える。更に、本発明の組成物を吐出する吐出工程、吐出手段を有していてもよい。吐出させる方法は特に限定されないが、連続噴射型、オンデマンド型等が挙げられる。オンデマンド型としてはピエゾ方式、サーマル方式、静電方式等が挙げられる。
前記吐出工程では、インク吐出・周波数応答性という理由から、本発明の組成物を周波数1〜30kHzで吐出するのが好ましい。
図15は、インクジェット吐出手段を備えた像形成装置の一例である。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色活性エネルギー線硬化型インクのインクカートリッジと吐出ヘッドを備える各色印刷ユニット1023a、1023b、1023c、1023dにより、供給ロール1021から供給された被記録媒体1022にインクが吐出される。その後、インクを硬化させるための光源1024a、1024b、1024c、1024dから、活性エネルギー線を照射して硬化させ、カラー画像を形成する。その後、被記録媒体1022は、加工ユニット1025、印刷物巻取りロール1026へと搬送される。各印刷ユニット1023a、1023b、1023c、1023dには、インク吐出部でインクが液状化するように、加温機構を設けてもよい。また必要に応じて、接触又は非接触により記録媒体を室温程度まで冷却する機構を設けてもよい。また、インクジェット記録方式としては、吐出ヘッド幅に応じて間欠的に移動する記録媒体に対し、ヘッドを移動させて記録媒体上にインクを吐出するシリアル方式や、連続的に記録媒体を移動させ、一定の位置に保持されたヘッドから記録媒体上にインクを吐出するライン方式のいずれであっても適用することができる。
更に、光源1024a、1024b、1024cからの活性エネルギー線照射を微弱にするか又は省略し、複数色を印刷した後に、光源1024dから活性エネルギー線を照射してもよい。これにより、省エネ、低コスト化を図ることができる。
本発明のインクにより記録される記録物としては、通常の紙や樹脂フィルムなどの平滑面に印刷されたものだけでなく、凹凸を有する被印刷面に印刷されたものや、金属やセラミックなどの種々の材料からなる被印刷面に印刷されたものも含む。また、2次元の画像を積層することで、一部に立体感のある画像(2次元と3次元からなる像)や立体物を形成することもでき、歯科材料にも応用できる。
図16は、本発明に係る別の像形成装置(3次元立体像の形成装置)の一例を示す概略図である。図16の像形成装置1039は、インクジェットヘッドを配列したヘッドユニット(AB方向に可動)を用いて、造形物用吐出ヘッドユニット1030から第一の活性エネルギー線硬化型組成物を、支持体用吐出ヘッドユニット1031、1032から第一の活性エネルギー線硬化型組成物とは組成が異なる第二の活性エネルギー線硬化型組成物を吐出し、隣接した紫外線照射手段1033、1034でこれら各組成物を硬化しながら積層するものである。より具体的には、例えば、造形物支持基板1037上に、第二の活性エネルギー線硬化型組成物を支持体用吐出ヘッドユニット1031、1032から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて溜部を有する第一の支持体層を形成した後、当該溜部に第一の活性エネルギー線硬化型組成物を造形物用吐出ヘッドユニット1030から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて第一の造形物層を形成する工程を、積層回数に合わせて、上下方向に可動なステージ1038を下げながら複数回繰り返すことで、支持体層と造形物層を積層して立体造形物1035を製作する。その後、必要に応じて支持体積層部1036は除去される。なお、図16では、造形物用吐出ヘッドユニット1030は1つしか設けていないが、2つ以上設けることもできる。
本発明のとくに好適な形態において、画像形成装置は、液滴を吐出する複数のノズルと、前記ノズルが通じる個別液室と、前記個別液室内の液体を加圧する圧力を発生する圧力発生手段と、を有する液体吐出ヘッドと、
複数のパルスを時系列で含む駆動波形を生成し、滴サイズに応じて、前記駆動波形から1又は2以上の前記パルスを選択して前記圧力発生手段に与えるヘッド駆動制御手段とを備え、
前記ヘッド駆動制御手段は、
前記個別液室を膨張させる第1膨張波形要素と、
前記個別液室を収縮させる第1収縮波形要素と、
前記個別液室を膨張させる第2膨張波形要素と、
前記膨張、収縮を繰り返した前記個別液室を初期状態に戻す第2収縮波形要素とを含むパルスを生成出力し、
前記第1収縮波形要素は、前記第1膨張波形要素によって生じる前記個別液室の圧力変動に共振するタイミングで前記個別液室を収縮させる波形要素であり、
前記第2収縮波形要素は、前記個別液室の圧力変動を抑制する波形要素であり、さらに
本発明の組成物を有する。
上記画像形成装置は、例えば特開2014−184658号公報、特開2014−108564号公報等に開示され公知であるが、以下、説明する。
図1は同画像形成装置の機構部の側面説明図、図2は同装置の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型インクジェット記録装置である。装置本体1の左右の側板21A、21Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド31、32でキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持している。そして、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して図2で矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ33には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出する液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド34a、34b(区別しないときは「記録ヘッド34」という。他の部材も同様)が搭載されている。各記録ヘッド34は、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド34は、それぞれ2つのノズル列を有している。そして、記録ヘッド34aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、それぞれ吐出する。また、記録ヘッド34bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、記録ヘッド34としては、1つのノズル面に複数のノズルを並べた各色のノズル列を備えるものなどを用いることもできる。
また、キャリッジ33には、記録ヘッド34のノズル列に対応して各色のインクを供給するための第2インク供給部としてのヘッドタンク35a、35bを搭載している。一方、カートリッジ装填部4には各色のインクカートリッジ(メインタンク)10y、10m、10c、10kが着脱自在に装着される。そして、インクカートリッジ10から供給ポンプユニット24によって各色の供給チューブ36を介して各ヘッドタンク35に各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を給紙するための給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)43及び給紙コロ43に対向する分離パッド44を備えている。この分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48とを備える。そして、給送された用紙42を静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト51は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ52が回転駆動されることによって図2のベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド34で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロである拍車63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて、再度、カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
さらに、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構81を配置している。この維持回復機構81には、記録ヘッド34の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)82a、82b(区別しないときは「キャップ82」という。)を備えている。また、維持回復機構81は、ノズル面をワイピングするためのワイパ部材(ワイパブレード)83と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け84を備えている。また、維持回復機構81は、キャリッジ33をロックするキャリッジロック87を備えている。また、このヘッドの維持回復機構81の下方側には維持回復動作によって生じる廃液を収容するための廃液タンク100が装置本体に対して交換可能に装着される。
また、キャリッジ33の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け88を配置している。この空吐出受け88には記録ヘッド34のノズル列方向に沿った開口部89などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42はガイド45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送される。更に、用紙42の先端は搬送ガイド37で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ56によって搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターンで帯電されている。この帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ33を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド34を駆動することにより、停止している用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
次に、記録ヘッド34を構成している液体吐出ヘッドの一例について図3及び図4を参照して説明する。なお、図3及び図4は同ヘッドの液室長手方向(ノズル配列方向と直交する方向)に沿う断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、流路板101と、振動板部材102と、ノズル板103とを接合している。これにより、液滴を吐出するノズル104が貫通孔105を介して通じる個別液室106、個別液室106に液体を供給する流体抵抗部107、液体導入部108がそれぞれ形成される。そして、フレーム部材117に形成した共通液室110から振動板部材102に形成されたフィルタ部109を介してインクが液体導入部108に導入され、液体導入部108から流体抵抗部107を介して個別液室106にインクが供給される。なお、「個別液室」は、加圧室、加圧液室、圧力室、個別流路、圧力発生室などと称されるものを含む意味である。
流路板101は、SUSなどの金属板を積層して、貫通孔105、個別液室106、流体抵抗部107、液体導入部108などの開口部や溝部をそれぞれ形成している。振動板部材102は各液室106、流体抵抗部107、液体導入部108などの壁面を形成する壁面部材であるとともに、フィルタ部109を形成する部材である。なお、流路板101は、SUSなどの金属板に限らず、シリコン基板を異方性エッチングして形成することもできる。
そして、振動板部材102の液室106と反対側の面に個別液室106のインクを加圧してノズル104から液滴を吐出させるエネルギーを発生するアクチュエータ手段(圧力発生手段)としての柱状の積層型の圧電部材112が接合されている。この圧電部材112の一端部はベース部材113に接合され、また、圧電部材112には駆動波形を伝達するFPC115が接続されている。これらによって、圧電アクチュエータ111を構成している。
なお、この例では、圧電部材112は積層方向に伸縮させるd33モードで使用しているが、積層方向と直交する方向に伸縮させるd31モードでもよい。
このように構成した液体吐出ヘッドにおいては、例えば、図3に示すように、圧電部材112に印加する電圧を基準電位Veから下げることによって圧電部材112が収縮し、振動板部材102が変形して個別液室106の容積が膨張する。これにより、個別液室106内にインクが流入する。
その後、図4に示すように、圧電部材112に印加する電圧を上げて圧電部材112を積層方向に伸長させ、振動板部材102をノズル104方向に変形させて個別液室106の容積を収縮させる。これにより、個別液室106内のインクが加圧され、ノズル104から液滴301が吐出される。
そして、圧電部材112に印加する電圧を基準電位Veに戻すことによって振動板部材102が初期位置に復元し、液室106が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室110から液室106内にインクが充填される。そこで、ノズル104のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図5を参照して説明する。なお、図5は同制御部のブロック説明図である。
この制御部500は、この装置全体の制御を司るCPU501と、CPU501が実行するプログラムを含む各種プログラムなどの固定データを格納するROM502と、画像データ等を一時格納するRAM503とを備えている。また、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ504と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505とを備えている。
また、記録ヘッド34を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動信号発生手段を含む印刷制御部508と、キャリッジ33側に設けた記録ヘッド34を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)509とを備えている。また、キャリッジ33を移動走査する主走査モータ554、搬送ベルト51を周回移動させる副走査モータ555、維持回復機構81のキャップ82やワイパ部材83の移動、吸引ポンプ812などを行なう維持回復モータ556を駆動するためのモータ駆動部510を備えている。また、帯電ローラ56にACバイアスを供給するACバイアス供給部511と、送液ポンプ241を駆動する供給系駆動部512などを備えている。
また、この制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル514が接続されている。
この制御部500は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F506を持っていて、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、画像読み取り装置、撮像装置などのホスト600側から、ケーブル或いはネットワークを介してI/F506で受信する。
そして、制御部500のCPU501は、I/F506に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC505にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、この画像データを印刷制御部508からヘッドドライバ509に転送する。なお、画像を出力するためドットパターンデータの生成はホスト600側のプリンタドライバ601で行なうことも、制御部500で行なうこともできる。
印刷制御部508は、上述した画像データをシリアルデータで転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、制御信号などをヘッドドライバ509に出力する。また、ROM502に格納されている駆動波形のパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動信号生成部を含む。そして、1の駆動パルス或いは複数の駆動パルスで構成される駆動波形を生成してヘッドドライバ509に対して出力する。
ヘッドドライバ509は、シリアルに入力される記録ヘッド34の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部508から与えられる駆動波形を構成する駆動パルスを選
択して記録ヘッド34の圧力発生手段としての圧電部材112に対して与える。これにより、記録ヘッド34を駆動する。このとき、駆動波形を構成するパルスの一部又は全部或いはパルスを形成する波形用要素の全部又は一部を選択することによって、例えば、大滴、中滴、小滴など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
I/O部513は、装置に装着されている各種のセンサ群515からの情報を取得し、プリンタの制御に必要な情報を抽出し、印刷制御部508やモータ駆動部510、ACバイアス供給部511の制御に使用する。センサ群515は、用紙の位置を検出するための光学センサや、機内の温度を監視するためのサーミスタ、帯電ベルトの電圧を監視するセンサ、カバーの開閉を検出するためのインターロックスイッチなどがある。I/O部513は様々のセンサ情報を処理することができる。
次に、印刷制御部508及びヘッドドライバ509の一例について図6のブロック説明図を参照して説明する。
印刷制御部508は、駆動波形生成部701と、データ転送部702とを備えている。駆動波形生成部701は、画像形成時に1印刷周期(1駆動周期)内に複数のパルス(駆動信号)で構成される駆動波形(共通駆動波形)を生成して出力する。データ転送部702は、印刷画像に応じた2ビットの画像データ(階調信号0、1)と、クロック信号、ラッチ信号(LAT)、滴制御信号M0〜M3を出力する。
なお、滴制御信号は、ヘッドドライバ509の後述するスイッチ手段であるアナログスイッチ715の開閉を滴毎に指示する2ビットの信号である。そして、滴制御信号は、共通駆動波形の印刷周期に合わせて選択すべきパルス又は波形要素でHレベル(ON)に状態遷移し、非選択時にはLレベル(OFF)に状態遷移する。
ここでは、滴制御信号M3で大滴用のパルスを選択し、滴制御信号M2で中滴用のパルスを選択し、滴制御信号M2で小滴用のパルスを選択肢、滴制御信号M0で微駆動のパルスを選択する。
ヘッドドライバ509は、データ転送部702からの転送クロック(シフトクロック)及びシリアル画像データ(階調データ:2ビット/1チャンネル(1ノズル)を入力するシフトレジスタ711と、シフトレジスタ711の各レジスト値をラッチ信号によってラッチするためのラッチ回路712とを有する。また、ヘッドドライバ509は、階調データと滴制御信号M0〜M3をデコードして結果を出力するデコーダ713と、デコーダ713のロジックレベル電圧信号をアナログスイッチ715が動作可能なレベルへとレベル変換するレベルシフタ714とを有する。さらに、ヘッドドライバ509は、レベルシフタ714を介して与えられるデコーダ713の出力でオン/オフ(開閉)されるアナログスイッチ715を備えている。
このアナログスイッチ715は、各圧電部材112の選択電極(個別電極)に接続され、駆動波形生成部701からの共通駆動波形Pvが入力されている。したがって、シリアル転送された画像データ(階調データ)と滴制御信号M0〜M3をデコーダ713でデコードした結果に応じてアナログスイッチ715がオンにする。このアナログスイッチ715がオンすることにより、共通駆動波形Pvを構成する所要のパルス(あるいは波形要素)が通過して(選択されて)圧電部材112に印加される。
次に、本発明の第1実施形態における駆動波形について図7を参照して説明する。図7は同駆動波形を説明する説明図である。
なお、「パルス」とは駆動波形を構成する要素としての駆動パルスを示す用語として使用する。「吐出パルス」とは圧力発生手段に与えられて液滴を吐出させる駆動パルスを示す用語として使用する。「非吐出パルス」とは圧力発生手段に与えられるが、滴を吐出させない(ノズル内のインクを流動させる)程度に圧力発生手段を駆動する駆動パルス(微駆動パルス)を示す用語として使用する。また、以下で説明する駆動波形及びその構成要素としてのパルスは一例であって、これに限るものではない。
図7に示す駆動波形(共通駆動波形)Pvは、1印刷周期(1駆動周期)内で、微駆動パルスとなるパルスP1、吐出パルスとなるパルスP2〜P5を時系列で生成した波形である。
これらのパルスP1〜P5を、図8に示す滴制御信号M3〜M0によって選択することで、結果として圧力発生手段に与えられる波形は、図8に示すように、滴サイズに応じて、1又は2以上のパルスが選択されて、大滴用吐出駆動波形、中滴用吐出駆動波形、小滴用吐出駆動波形及び微駆動波形として示す波形が得られる。
つまり、パルスP1〜P5が選択されることで、パルスP2〜P5で吐出された各滴が飛翔中に合体して大滴を形成する大滴用吐出駆動波形が得られる。パルスP2,P4が選択されることで、パルスP2、P4で吐出された各滴が飛翔中に合体して中滴を形成する中滴用吐出駆動波形が得られる。パルスP3が選択されることで、パルスP3で吐出される小滴を形成する小滴用吐出駆動波形が得られる。パルスP1が選択されることで、微駆動を行う微駆動波形が得られる。
次に、小滴を形成するパルスP3の詳細について図9も参照して説明する。図9はパルスP3の一例を示す説明図である。
このパルスP3は、ヘッド駆動制御手段で生成出される本件発明におけるパルスであり、第1膨張波形要素(第1引き込み波形要素)a1と、保持波形要素b1と、第1収縮波形要素(第1押し込み波形要素)c1と、保持波形要素b2と、第2膨張波形要素(第2引き込み波形要素)a2と、保持波形要素b3と、第2収縮波形要素(第2押し込み波形要素)c2と、を有している。
第1膨張波形要素a1は、基準電位Veから電位Vfまで立ち下がって個別液室106を膨張させる。保持波形要素b1は、第1膨張波形要素a1の立ち下がり電位Vfを所定時間保持する。第1収縮波形要素c1は、電位Vfから電位Vg(Vg<Ve)まで立ち上がって個別液室106を収縮させ、液滴を吐出させる。保持波形要素b2は第1収縮波形要素c1の立ち上がり電位Vgを所定時間保持する。
第2膨張波形要素a2は、電位Vgから電位Vfまで立ち下がって個別液室106を膨張させ、第1収縮波形要素c1で吐出される液滴の一部を引きちぎってノズル104内に戻す。保持波形要素b3は、第2膨張波形要素a2の立ち下がり電位Vfを所定時間保持する。
第2収縮波形要素c2は、電位Vfから基準電位Veまで立ち上がって、個別液室106を収縮させ、それまでに膨張、収縮を繰り返した個別液室106を初期状態に戻す。この第2収縮波形要素c2では液滴は吐出されない。
ここで、第1収縮波形要素c1は、第1膨張波形要素a1によって生じる個別液室106の圧力変動に共振するタイミングで個別液室106を収縮させる波形要素である。
また、第2収縮波形要素c2は、第1膨張波形要素a1、第1収縮波形要素c1及び第2膨張波形要素a2により生じる個別液室106の圧力変動を抑制する制振波形要素である。
次に、上述したパルスP3を与えたときの滴吐出状態について図10を参照して説明する。
図10(a)に示す状態から第1膨張波形要素a1を与えることで、図10(b)に示すように、メニスカス300がノズル104内に引き込まれ、所定時間経過後に第1収縮波形要素c1が与えられることによって、図10(c)に示すように液滴301となる部分がせり出す。このとき、第2膨張波形要素a2が与えられることによって、図10(d)に示すように、液滴301の一部が引きちぎられてノズル104内に戻される。
これによって、液滴301は小さな滴となり、かつ、サテライトやミストとなる、液滴301の尾部となる部分が引きちぎられてノズル104内に戻されることで、サテライトやミストが低減する。
ここで、パルスP3(実施形態)と、パルスP2と同じ形状の小滴用パルス(これを「参考例」とする。)とを使用して液滴を吐出させ、10℃及び15℃環境下でのサテライト長を測定した結果を図11に示している。
この図11から分かるように、いずれの環境下でも、実施形態のパルスP3を使用することで、参考例のパルスに比べて、サテライト長が格段に短くなる。サテライトが短くなることで、主滴から分離したサテライト滴がミストとなることも大幅に低減する。
また、参考例のパルスを使用して、制御によって小滴の使用割合を変化させ、小滴の使用割合を100%、68%、25%にした場合及び小滴を全く使用しない(小滴なし)の場合と、実施形態のパルスP3を使用して小滴の使用割合を100%とした場合とについて、被記録媒体上でのミスト濃度を測定した。その結果を図12に示している。
この図12から分かるように、実施形態のパルスP3を使用することで、小滴なしの場合には及ばないものの、参考例のパルスを使用して使用割合を低減した場合よりも、ミスト濃度は低くなる。つまり、ミストが低減していることが分かる。
次に、ミストの低減と静電搬送の関係について図13を参照して説明する。
上述した画像形成装置のように搬送ベルト51を帯電させて静電吸着力で用紙42を吸着して搬送しながら画像を形成する場合、用紙42の表面上にも搬送ベルト51に相応した帯電ピッチによって電荷が形成される。
そのため、装置内にミストが充満している場合、ミスト自体が電荷を帯びた微小粒子であることから、搬送ベルト51によって用紙42の表面上に帯びた電荷に引き寄せられ、用紙42上に帯電ムラとして画像に表れる画像不良が発生する。
すなわち、ミストが多くなると、図13(b)に示すように、帯電ピッチに応じたミスト画像がスジ状に現れる。これに対して、ミストが少ないと、図13(a)に示すように、ミスト画像は現れない。
上記実施形態のパルスP3を使用することでミスト画像が現れないのに対し、参考例のパルスを使用した場合にはミスト画像が現れることが確認された。
次に、パルスP3における第2収縮波形要素c2を制振波形要素としていることによる作用効果について図14を参照して説明する。
この図14は、滴吐出後の個別液室106内の残留振動を示すものである。図14の波形Aは、上記実施形態のパルスP3を使用して小滴を吐出させたときの残留振動を示している。波形Bは、上記実施形態のパルスP3の第2収縮波形要素c2が制振波形要素でない波形要素であるパルスを使用して小滴を吐出させたときの残留振動を示している。波形Cは、第1収縮波形要素c1で基準電位まで戻し、第2膨張波形要素a2による引きちぎりを行わない波形(単純引き押し波形)の使用して小滴を吐出させたときの残留振動を示している。
この図14から分かるように、第2膨張波形要素a2による引きちぎりを行った場合でも、第2収縮波形要素c2が制振波形要素でない場合(波形B)には、第2収縮波形要素c2が制振波形要素である場合(波形A)に比べて、残留振動の減衰に時間がかかる。また、波形Cは残留振動が波形Bより早く減衰しているが、ミストが多くなる。
このように、上記パルスP3における第2収縮波形要素c2を制振波形要素とすることで、残留振動が速やかに低減するので、高周波駆動が可能になる。
次に、パルスP3の波形要素の電位及び電圧変化率などについて前述した図9を参照して説明する。
ここでは、パルスP3の第1収縮波形要素c1と第2膨張波形要素a2の電圧変化率を同じとし、且つ、第1収縮波形要素c1の電圧変化時間をt1、第2膨張波形要素a2の電圧変化時間をt3、保持波形要素b2の保持時間をt2とするとき、少なくとも、t1>t3を満たす関係にしている。すなわち、第1収縮波形要素c1の立ち上げ時間t1を第2膨張波形要素a2の立ち下げ時間t3よりも長くしている。
すなわち、第1収縮波形要素c1の立ち上げ時間t1は、液滴をノズル外部に向けて押し出す期間であるが、立ち上げ時間t1を短くすると、基本吐出特性であるクロストーク特性が悪くなり、駆動波形が鈍る等吐出特性に大きな影響を与えてしまうことになる。
そこで、この第1収縮波形要素c1が電位Vgに到達するまでの立ち上げ時間t1と、保持時間t2によって、時間t1、t2を調整することで、目標に対し、充分な滴速度と滴径、高周波吐出の安定性を確保しながらも、サテライトの抑制など、全ての要求範囲を満たすことができる。
具体的には、図9において、電位Veと電位Vfとの電位差をV1、電位Vfと電位Vgとの電位差をV2、とするとき、V1=14V、V2=11V、としている。また、時間t1=1μs、t2=1μs、t3=0.5μs、に設定している。
次に、パルスP3の各波形要素の開始、終了と固有振動周期Tcの関係について同じく前述した図9を参照して説明する。
第1膨張波形要素a1の開始から第1収縮波形要素c1の開始までの時間T1は、0.45〜0.65Tcの範囲内に設定している。これにより、滴吐出効率が向上する。
第1収縮波形要素c1の開始から第2膨張波形要素a2の開始までの時間T2(前述した時間t2)は、0.5Tc未満に設定している。これにより、サテライト長を短くできる。
第1収縮波形要素c1の開始から第2収縮波形要素c2の開始までの時間T3は、0.5Tcとしている。これにより、第2収縮波形要素c2は、第1膨張波形要素a1、第1収縮波形要素c1及び第2膨張波形要素a2により変動した個別液室106の圧力変動を抑制する制振波形要素となる。
なお、時間T1〜T3は、上記に限定されるものではない。例えば、時間T3は、個別液室106の圧力変動と逆の位相で第2収縮波形要素a2をよる個別液室106の収縮を行なえる時間であればよい。
<<活性エネルギー線>>
本発明の組成物を硬化させるために用いる活性エネルギー線としては、紫外線の他、電子線、α線、β線、γ線、X線等の、組成物中の重合性成分の重合反応を進める上で必要なエネルギーを付与できるものであればよく、特に限定されない。特に高エネルギーな光源を使用する場合には、重合開始剤を使用しなくても重合反応を進めることができる。また、紫外線照射の場合、環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。さらに、紫外線発光ダイオード(UV−LED)及び紫外線レーザダイオード(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、紫外線光源として好ましい。
<物性>
本発明の組成物の粘度は、用途や適用手段に応じて適宜調整すればよく、特に限定されないが、例えば、当該組成物をノズルから吐出させるような吐出手段を適用する場合には、20℃から65℃の範囲における粘度、望ましくは25℃における粘度が3〜40mPa・sが好ましく、5〜15mPa・sがより好ましく、6〜12mPa・sが特に好ましい。また当該粘度範囲を、上記有機溶媒を含まずに満たしていることが特に好ましい。なお、上記粘度は、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE−22Lにより、コーンロータ(1°34'×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を20℃〜65℃の範囲で適宜設定して測定することができる。循環水の温度調整にはVISCOMATE VM−150IIIを用いることができる。
以下、本発明を実施例および比較例によってさらに説明するが、本発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。
<組成物の構成成分>
組成物の調製に用いた原材料の記号、化合物名、製品名(メーカー名)を表1、2に示した。
市販されていない原材料は、合成例1〜7に示す方法で合成した。合成した化合物の同定は核磁気共鳴分光法(使用装置:日本電子株式会社製、「JNM−ECX500」)で実施し、純度の測定はガスクロマトグラフ法(使用装置:株式会社島津製作所製、「GCMS−QP2010 Plus」)で実施した。これらの化学分析は定法により実施した。
*重合禁止剤:4−メトキシフェノール(精工化学株式会社製、商品名:「メトキノン」)
(合成例1)
<N−アクリロイル−N−メチルグリシンメチルエステル(A1−1)の合成>
N−メチルグリシンメチルエステル塩酸塩(シグマアルドリッチジャパン合同会社製、試薬)0.30モル、炭酸カリウム(関東化学株式会社製、試薬)0.45モル、及び水400mLを0℃〜10℃で撹拌混合し、その温度を保ったままアクリル酸クロリド(和光純薬工業株式会社製、試薬)0.33モルをゆっくり滴下した。滴下終了後、酢酸エチル(関東化学株式会社製、試薬)400mLで3回抽出し、酢酸エチル層を合わせて水400mLで1回洗浄した。酢酸エチルを減圧下、40℃で留去して、目的のN−アクリロイル−N−メチルグリシンメチルエステル(A1−1)0.20モルをほぼ無色透明の液体として得た。純度は98.3質量%であった。
なお、N−アクリロイル−N−メチルグリシンメチルエステル(A1−1)の分子量は157.2であり、公知の化合物である(CAS登録番号72065−23−7)。
(合成例2)
<N−アクリロイル−N−イソプロピルグリシンイソプロピルエステル(A1−2)の合成>
合成例1において、N−イソプロピルグリシンイソプロピルエステル塩酸塩をN−メチルグリシンエチルエステル塩酸塩(東京化成工業株式会社製、試薬)に変更した以外は、合成例1と同様にして、目的のN−アクリロイル−N−イソプロピルグリシンイソプロピルエステル(A1−2)0.22モルをほぼ無色透明の液体として得た。純度は98.5質量%であった。
なお、N−アクリロイル−N−イソプロピルグリシンイソプロピルエステル(A1−2)の分子量は213.2であった。
(合成例3)
<N−アクリロイル−N−イソプロピルグリシンメチルエステル(A1−3)の合成>
合成例1において、N−メチルグリシンメチルエステル塩酸塩をN−メチルグリシンイソプロピルエステル塩酸塩(東京化成工業株式会社製、試薬)に変更した以外は、合成例1と同様にして、目的のN−アクリロイル−N−イソプロピルグリシンイソプロピルエステル(A1−2)0.22モルをほぼ無色透明の液体として得た。純度は98.5質量%であった。
なお、N−アクリロイル−N−イソプロピルグリシンメチルエステル(A1−3)の分子量は185.2であった。
(合成例4)
<N−アクリロイル−N−メチルアラニンメチルエステル(A1−4)の合成>
合成例1において、N−メチルグリシンメチルエステル塩酸塩をN−メチルアラニンメチルエステル塩酸塩(東京化成工業株式会社製、試薬)に変更した以外は、合成例1と同様にして、目的のN−アクリロイル−N−メチルアラニンメチルエステル(A1−4)0.22モルをほぼ無色透明の液体として得た。純度は98.5質量%であった。
なお、N−アクリロイル−N−メチルアラニンメチルエステル(A1−4)の分子量は171.2であった。
(合成例5)
<N−アクリロイル−N−メチルグリシンイソプロピルエステル(A1−5)の合成>
合成例1において、N−メチルグリシンメチルエステル塩酸塩をN−メチルグリシンイソプロピルエステル塩酸塩(東京化成工業株式会社製、試薬)に変更した以外は、合成例1と同様にして、目的のN−アクリロイル−N−メチルアラニンメチルエステル(A1−5)0.22モルをほぼ無色透明の液体として得た。純度は98.5質量%であった。
なお、N−アクリロイル−N−メチルグリシンイソプロピルエステル(A1−5)の分子量は185.2であった。
(合成例6)
<N−アクリロイル−N−メチルアラニンイソプロピルエステル(A1−6)の合成>
合成例1において、N−メチルグリシンメチルエステル塩酸塩をN−メチルアラニンイソプロピルエステル塩酸塩(東京化成工業株式会社製、試薬)に変更した以外は、合成例1と同様にして、目的のN−アクリロイル−N−メチルアラニンメチルエステル(A1−6)0.22モルをほぼ無色透明の液体として得た。純度は98.5質量%であった。
なお、N−アクリロイル−N−メチルアラニンメチルエステル(A1−6)の分子量は199.2であった。
(合成例7)
<N−アクリロイルピペリジン−4−カルボン酸エチル(A1−7)の合成>
合成例1において、N−メチルグリシンメチルエステル塩酸塩をピペリジン−4−カルボン酸エチル(東京化成工業株式会社製、試薬)に変更した以外は、合成例1と同様にして、目的のN−アクリロイルピペリジン−4−カルボン酸エチル(A1−7)0.27モルをほぼ無色透明の液体として得た。純度は99.2質量%であった。
なお、N−アクリロイルピペリジン−4−カルボン酸エチル(A1−7)の分子量は211.3であり、公知の化合物である(CAS登録番号845907−79−1)。
<組成物の作製>
(実施例1)
A1−1:69.9質量%、A2−1:15.0質量%、B1−1:5.0質量%、C1−1:10.0質量%、重合禁止剤(メトキノン、精工化学株式会社製):0.1質量%を順に添加して2時間撹拌し、目視にて溶解残りがないことを確認した後、メンブランフィルターでろ過して粗大粒子を除去し、実施例1の組成物を作製した。
(実施例2〜14及び比較例1〜5)
実施例1において、下記表3の組成及び含有量(質量%)に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜14及び比較例1〜5の組成物をそれぞれ作製した。
<<吐出性試験>>
各種活性エネルギー線硬化型組成物に対し、簡易粒子化装置(株式会社ジェネシス、DropStation)を用い、吐出周波数依存性の試験を行った。ヘッドにはMH5420(株式会社リコー)を用いて、ヘッド温度を30〜50℃で吐出を行った。吐出条件として、電圧を19Vとし、吐出された組成物の液滴先端がノズルからの距離1mmとなる際の速度Vjを7(±0.5)m/sに設定した。飛翔状況の観察は、インクの吐出方向に対して垂直に配置されたCMOSカメラ(株式会社アートレイ、ARTCAM−036MI)を用いて行い、吐出周波数依存性ともに、液滴先端部分がノズルからの距離1mmを通過してから液滴後端部分がノズルからの距離1mmを通過するまでの観察が可能となるように設定した。
(吐出性評価)
上記の試験で用いた単純プル波形を繰り返し周波数10kHzおよび20kHzで吐出し、それぞれの周波数で不吐出となっていないか、また液滴が繋がらずに吐出しているかで吐出性を判断した。具体的な評価基準は以下の通りである。
○:20kHzで液滴が繋がらずに吐出できた。
×:20kHz以下で不吐出であり、また液滴が繋がってしまった。
<<硬化物の作製>>
得られた各組成物をそれぞれ膜厚が1mmとなるように2枚のガラス板で挟みこんだものに活性エネルギー線照射を活性エネルギー線照射装置(LightHammer6 Dバルブ、ヘレウス社製)を用いて行い、硬化物を作製した。この時の光量は1000、3000、5000mJ/cm照射し、それぞれ硬化物を作製した。
(硬化性の判定)
上記の方法で作製された硬化物を指触して、粘着感の状態を以下の3段階の基準で評価した。なお、積算光量を5000mJcmとした際に硬化しなかった場合、「−」と表示した。
◎:積算光量1000mJcmにおいて、表面も内部も粘着感がない。
〇:積算光量3000mJcmにおいて、表面も内部も粘着感がない。
×:積算光量5000mJcmにおいて、表面または内部のいずれか一方に粘着感がある。
(耐擦性の評価)
得られた各硬化物について、下記の条件でスチールウール試験を行い、ヘイズメーター(DIRECT READING HAZEMETER、東洋精機株式会社製)で試験前後のサンプルのヘイズを測定し、ヘイズ変化を求め、下記評価基準に従って、耐擦性を評価した。
[試験条件]
・スチールウール:#0000
・荷重:500g
・往復回数:100回
[評価基準]
◎:ヘイズ変化が3%未満
○:ヘイズ変化が3%以上15%未満
×:ヘイズ変化が15%以上
(黄変の判定)
上記の方法で作製された硬化物のb*を以下の基準で評価した。
〇:b*2<2.0
×:b*2>2.0
(密着性の判定)
上記の方法で作製された硬化物を、透明感圧付着テープ(ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)CT−18:以下、テープと呼ぶ)剥離による基材への密着性を、JIS−K−5600−5−6に示されるクロスカット法に準じて所定の切込みを入れた場合及び入れなかった場合の基材への付着性を評価した。なお、カットを入れた場合は、そこを端部にして内部応力が緩和され、塗膜剥離のきっかけになるため、より厳しい条件での評価となるのに対し、カットを入れない場合は、塗膜剥離のきっかけがないため、比較的厳しくない条件での評価という位置づけとなる。JIS規格では基材に対する密着性を付着性という用語で表現しているが、技術的にはこれらは同義である。
そして、テープ剥離試験における結果の表記は、テープを貼り付けた後に引き剥がし、全くはがれの見られない状態を「○」、剥がれが見られる状態を「×」と表記した。クロスカット法における試験結果としては塗膜に設けた5×5の25マスの切り込みに対して、テープを貼り付けたあとに引き剥がし、全くはがれが見られない状態を「○」とし、はがれが見られる場合を「×」と表記した。この際、刃入れの強弱等の影響を強く受けやすいカット交差部のわずかなはがれは無視した。
そしてそれらの結果を合わせて、密着性試験を下記のように表記することとした。
◎:テープ剥離試験○、クロスカット法○
〇:テープ剥離試験○、クロスカット法×
×:テープ剥離試験×、クロスカット法×
結果を表3に示す。
表3の結果から、各実施例の組成物は、分子量が150以上250以下の前記一般式(1)または(2)で表されるエステル構造を有するアクリルアミド化合物(A1)と、2官能以上の重合性化合物(A2)と、350nm以下に極大吸収波長を有する開始剤(B1)と、前記開始剤(B1)の極大吸収波長との差が40nm以上である極大吸収波長を有する紫外線吸収剤(C1)とを含有するものであるので、硬化性、耐擦性、密着性および吐出性に優れることが分かった。
1 装置本体
2 給紙トレイ
3 排紙トレイ
4 カートリッジ装填部
10 インクカートリッジ
21A、21B 側板
24 供給ポンプユニット
31、32 ガイドロッド
33 キャリッジ
34 記録ヘッド
35 ヘッドタンク
36 供給チューブ
41 用紙積載部
42 用紙
43 給紙コロ
44 分離パッド
45 ガイド部材
46 カウンタローラ
47 搬送ガイド部材
48 押さえ部材
49 先端加圧コロ
51 搬送ベルト
52 搬送ローラ
53 テンションローラ
56 帯電ローラ
61 分離爪
62 排紙ローラ
63 拍車
71 両面ユニット
72 手差しトレイ
81 維持回復機構
82 キャップ
83 ワイパ部材
84 空吐出受け
87 キャリッジロック
88 空吐出受け
100 廃液タンク
101 流路板
102 振動板部材
103 ノズル板
104 ノズル
105 貫通孔
106 個別液室
107 流体抵抗部
108 液体導入部
109 フィルタ部
110 共通液室
111 圧電アクチュエータ
112 圧電部材
113 ベース部材
115 EPC
241 送液ポンプ
300 メニスカス
301 液滴
500 制御部
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 不揮発性メモリ
505 ASIC
506 I/F
508 印刷制御部
509 ヘッドドライバ
510 モータ駆動部
511 ACバイアス供給部
512 供給系駆動部
513 I/O部
514 操作パネル
554 主走査モータ
555 副走査モータ
556 維持回復モータ
600 ホスト
601 プリンタドライバ
701 駆動波形生成部
702 データ転送部
711 シフトレジスタ
712 ラッチ回路
713 デコーダ
714 レベルシフタ
715 アナログスイッチ
1001 貯留プール(収容部)
1003 可動ステージ
1004 活性エネルギー線
1005 活性エネルギー線硬化型組成物
1006 硬化層
1021 供給ロール
1022 被記録媒体
1023a、1023b、1023c、1023d 各色印刷ユニット
1024a、1024b、1024c、1024d 光源
1025 加工ユニット
1026 印刷物巻取りロール
1030 造形物用吐出ヘッドユニット
1031、1032 支持体用吐出ヘッドユニット
1033、1034 紫外線照射手段
1035 立体造形物
1036 支持体積層部
1037 造形物支持基板
1038 ステージ
1039 像形成装置
特開2014−156506号公報 特許5634652号公報 特開2016−172841号公報 特許第5664841号公報

Claims (15)

  1. 分子量が150以上250以下の一般式(1)または(2)で表されるエステル構造を有するアクリルアミド化合物(A1)と、2官能以上の重合性化合物(A2)と、350nm以下に極大吸収波長を有する開始剤(B1)と、前記開始剤(B1)の極大吸収波長との差が40nm以上である極大吸収波長を有する紫外線吸収剤(C1)とを含有する活性エネルギー線硬化型組成物。
    (ただし、上記一般式(1)中、Rは水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を表し、Rは炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。ただし、R、R及びRの炭素数の合計は2〜6である。)
    (ただし、上記一般式(2)中、環Xは窒素原子を含む炭素数2〜5の環構造を表し、Rは単結合、又は炭素数1〜3の直鎖若しくは分岐のアルキレン基を表し、Rは炭素数1〜3の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。ただし、環X、R及びRの炭素数の合計は3〜7である。)
  2. 前記アクリルアミド化合物(A1)は前記一般式(1)で表され、前記Rは炭素数1〜2のアルキル基である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  3. 前記2官能以上の重合性化合物(A2)の含有量が、5質量%以上30質量%以下である請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  4. 前記開始剤(B1)の極大吸収波長が300nm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  5. 前記紫外線吸収剤(C1)の極大吸収波長が280nm以上400nm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  6. 前記開始剤(B1)の極大吸収波長との波長の差が50nm以上である極大吸収波長を有する紫外線吸収剤(C1)を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物からなることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インク。
  8. インクジェット用である請求項7に記載の活性エネルギー線硬化型インク。
  9. 液滴を吐出する複数のノズルと、前記ノズルが通じる個別液室と、前記個別液室内の液体を加圧する圧力を発生する圧力発生手段と、を有する液体吐出ヘッドと、
    複数のパルスを時系列で含む駆動波形を生成し、滴サイズに応じて、前記駆動波形から1又は2以上の前記パルスを選択して前記圧力発生手段に与えるヘッド駆動制御手段とを備え、
    前記ヘッド駆動制御手段は、
    前記個別液室を膨張させる第1膨張波形要素と、
    前記個別液室を収縮させる第1収縮波形要素と、
    前記個別液室を膨張させる第2膨張波形要素と、
    前記膨張、収縮を繰り返した前記個別液室を初期状態に戻す第2収縮波形要素とを含むパルスを生成出力し、
    前記第1収縮波形要素は、前記第1膨張波形要素によって生じる前記個別液室の圧力変動に共振するタイミングで前記個別液室を収縮させる波形要素であり、
    前記第2収縮波形要素は、前記個別液室の圧力変動を抑制する波形要素であり、さらに
    請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物を有する、
    画像形成装置。
  10. 請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物が収容された収容部と、活性エネルギー線を照射するための照射手段とを備える2次元または3次元の像形成装置。
  11. 請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物を照射する照射工程を有する2次元または3次元の像形成方法。
  12. 請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物を、周波数1〜30kHzで吐出する吐出工程を有する2次元または3次元の像形成方法。
  13. 請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させてなる硬化物。
  14. 基材と、該基材上の請求項13に記載の硬化物とを有する構造体。
  15. 請求項14に記載の構造体を加工してなる成形加工品。

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