JP2021042091A - コンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法、及び、コンクリート又はモルタル製品の製造方法 - Google Patents

コンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法、及び、コンクリート又はモルタル製品の製造方法 Download PDF

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明久 中上
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和也 本田
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Abstract

【課題】コンクリート又はモルタルの明度低下を抑制し、製品間の明度差を生じにくくすることが可能なコンクリート又はモルタルの明度低下抑制方法、及び、コンクリート又はモルタルの製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】本発明に係るコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法は、コンクリート又はモルタル製品の明度低下を抑制する方法であって、コンクリート又はモルタル材料を型枠に打設後、脱型して屋外に暴露するまでの暴露時積算温度を500℃・h以上とする。【選択図】なし

Description

本発明は、コンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法、及び、コンクリート又はモルタル製品の製造方法に関する。
近年、美観及び景観の観点から、コンクリート又はモルタルの色に関心が高まる傾向にある。特に、同一現場に設置されるコンクリート又はモルタル製品においては、製品間で色に違いが生じない方が好ましい。また、コンクリート又はモルタル製品は、明度が低い(黒い)より明度が高い(白い)方が好まれる。
コンクリート又はモルタル製品は、所定の強度を確保するため、成形後に養生が行われる。コンクリート又はモルタルの養生は、製品成形後から脱型するまでの養生(以下、一次養生と記す)と、脱型後の養生(以下、二次養生と記す)とに分かれる。一次養生は、型枠を脱型する際にコンクリート又はモルタルに欠け、剥離等を生じさせないよう、必要な強度を確保するために行われる。一方、二次養生は、脱型後に製品の設計強度を確保するために行われる。
二次養生は、屋内保管場所の制約から、通常、脱型後(一次養生後)直ぐに屋外の保管場所で暴露することにより行う。二次養生期間を経過した製品は、すぐに出荷可能となるが、すぐに出荷されない場合は、出荷されるまでの間、二次養生期間中の製品と分離して屋外保管場所に継続して保管される。ところが、製品を長期間屋外に暴露すると、暴露環境条件によっては、製品の色が大きく変わる場合があった。その要因の一つが天候であり、例えば、晴れていれば製品は白くなり、雨や雪が降っていると製品は黒くなる傾向にある。従来、このような天候により製品の色が黒くなる(明度が低くなる)ことを抑制するため、出荷されるまでの間、雨や雪が製品にかからないよう屋内で製品を保管する、製品をシートで覆う等の対策が行われてきた。
しかしながら、これらの対策は、屋内保管場所の制約、作業の手間を考慮すると現実的ではない。また、コンクリート又はモルタル製品の色は、天候以外の環境条件によっても変化する。そのため、従来の対策では、コンクリート又はモルタル製品の明度低下を充分に抑制できず、その結果、同一現場に設置される製品間で色に違いが生じていた。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、コンクリート又はモルタルの明度低下を抑制し、製品間の明度差を生じにくくすることが可能なコンクリート又はモルタルの明度低下抑制方法、及び、コンクリート又はモルタルの製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係るコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法は、コンクリート又はモルタル製品の明度低下を抑制する方法であって、コンクリート又はモルタル材料を型枠に打設後、脱型して屋外に暴露するまでの暴露時積算温度を500℃・h以上とする。
前記明度低下抑制方法は、打設後、脱型して屋外に暴露するまでの暴露時積算温度を500℃・h以上とすることにより、コンクリート又はモルタルの明度低下を抑制し、製品間の明度差を生じにくくする。
本発明に係るコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法は、コンクリート又はモルタル製品の標準明度が65.0以上71.0未満の場合に、前記標準明度と最低明度との差を4.0未満とすることが好ましい。
前記明度低下抑制方法は、斯かる構成により、コンクリート又はモルタルの明度低下を充分に抑制することができるため、製品間の明度差をより生じにくくする。
本発明に係るコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法は、コンクリート又はモルタル製品の標準明度が60.0以上65.0未満の場合に、前記標準明度と最低明度との差を9.0未満とすることが好ましい。
前記明度低下抑制方法は、斯かる構成により、コンクリート又はモルタルの明度低下を充分に抑制することができるため、製品間の明度差をより生じにくくする。
本発明に係るコンクリート又はモルタル製品の製造方法は、明度低下を抑制するコンクリート又はモルタル製品の製造方法であって、コンクリート又はモルタル材料を型枠に打設する工程(第一工程)と、打設後、脱型して屋外に暴露する工程(第二工程)と、を含み、打設後、脱型して屋外に暴露するまでの暴露時積算温度を500℃・h以上とする。
前記製造方法は、打設後、脱型して屋外に暴露するまでの暴露時積算温度を500℃・h以上とすることにより、コンクリート又はモルタルの明度低下を抑制し、製品間の明度差が生じにくいコンクリート又はモルタル製品を得ることができる。
本発明に係るコンクリート又はモルタル製品の製造方法は、コンクリート又はモルタル製品の標準明度が65.0以上71.0未満の場合に、前記標準明度と最低明度との差が4.0未満となるようにすることが好ましい。
前記製造方法は、斯かる構成により、コンクリート又はモルタルの明度低下を充分に抑制することができるため、製品間の明度差がより生じにくいコンクリート又はモルタル製品を得ることができる。
本発明に係るコンクリート又はモルタル製品の製造方法は、コンクリート又はモルタル製品の標準明度が60.0以上65.0未満の場合に、前記標準明度と最低明度との差が9.0未満となるようにすることが好ましい。
前記製造方法は、斯かる構成により、コンクリート又はモルタルの明度低下を充分に抑制することができるため、製品間の明度差がより生じにくいコンクリート又はモルタル製品を得ることができる。
本発明によれば、コンクリート又はモルタルの明度低下を抑制し、製品間の明度差を生じにくくすることが可能なコンクリート又はモルタルの明度低下抑制方法、及び、コンクリート又はモルタルの製造方法を提供することができる。
以下、本実施形態に係るコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法について説明する。
本実施形態に係るコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法は、コンクリート又はモルタル材料を型枠に打設後、脱型して屋外に暴露するまでの暴露時積算温度を500℃・h以上とする。前記暴露時積算温度は、700℃・h以上であることが好ましく、750℃・h以上であることがより好ましい。
ここで、暴露時積算温度とは、コンクリート又はモルタル材料を型枠に打設後、脱型して屋外に暴露するまでの積算温度であって、下記(1)式で示されるコンクリート又はモルタルの表面温度と時間との積の積算値をいう。
M=Σ(θ・T) ・・・(1)
M:積算温度(℃・h)
θ:コンクリート又はモルタルの表面温度(℃)
T:時間(h)
コンクリート又はモルタルの表面温度θは、例えば、型枠内面に取り付けた熱電対により測定することができる。
また、時間Tは、1/6h(すなわち、10min)以上であることが好ましく、1h以下であることが好ましい。例えば、時間Tが1hの場合、打設後、1h経過ごとにコンクリート又はモルタルの表面温度θを測定する。そして、測定された表面温度θと時間T(1h)との積を積算して、積算温度を算出する。
本実施形態に係るコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法では、コンクリート又はモルタル製品の標準明度が65.0以上71.0未満の場合に、前記標準明度と最低明度との差を4.0未満とすることが好ましく、2.5以下とすることがより好ましい。コンクリート又はモルタル製品の標準明度が65.0以上71.0未満の場合としては、例えば、コンクリート又はモルタル材料にフライアッシュが含まれない場合等が挙げられる。
一方、本実施形態に係るコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法では、コンクリート又はモルタル製品の標準明度が60.0以上65.0未満の場合に、前記標準明度と最低明度との差を9.0未満とすることが好ましく、6.0以下とすることがより好ましい。コンクリート又はモルタル製品の標準明度が60.0以上65.0未満の場合としては、例えば、コンクリート又はモルタル材料にフライアッシュが含まれる場合等が挙げられる。
ここで、標準明度とは、コンクリート又はモルタル製品を標準的な乾燥環境下に暴露した際の明度であり、具体的には、コンクリート又はモルタル製品を気温20±2℃、湿度60±5%の環境下に20日間暴露したときの明度をいう。また、最低明度とは、コンクリート又はモルタル製品を最も明度が低くなると想定される環境下に暴露した際の明度であり、具体的には、コンクリート又はモルタル製品を気温5±2℃、湿度99%以上の環境下に13日間暴露した後、気温20±2℃、湿度60±5%の環境下に7日間暴露したときの明度をいう。
本実施形態に係るコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法において用いられるコンクリート材料は、セメントと、粗骨材と、細骨材と、水とを含み、モルタル材料は、セメントと、細骨材と、水とを含む。
前記セメントとしては、特に限定されるものではなく、例えば、JIS R 5210で規定される普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等のポルトランドセメント、ポルトランドセメントにフライアッシュ、高炉スラグ等を混合した混合セメント等を用いることができる。
なお、標準明度が65.0以上71.0未満のコンクリート又はモルタル製品としては、例えば、セメントにフライアッシュを含まないコンクリート又はモルタル材料が挙げられる。一方、標準明度が60.0以上65.0未満のコンクリート又はモルタル製品としては、例えば、セメントにフライアッシュを含むコンクリート又はモルタル材料が挙げられる。
前記セメントの配合量は、特に限定されるものではなく、例えば、250〜450kg/mとすることができる。また、セメントに対する水の比(W/C)は、特に限定されるものではなく、例えば、35〜55質量%とすることができる。
前記粗骨材としては、特に限定されるものではなく、例えば、川砂利、山砂利、海砂利等の天然骨材、砂岩、硬質石灰岩、玄武岩、安山岩等の砕石等の人工骨材、再生骨材等が挙げられる。前記粗骨材の配合量は、特に限定されるものではなく、例えば、700〜1200kg/mとすることができる。
前記細骨材としては、特に限定されるものではなく、例えば、川砂、山砂、海砂、天然軽量細骨材(パーライト、ヒル石等)等の天然細骨材;砕砂、人工軽量細骨材、高炉スラグ細骨材等の人工細骨材;副産軽量細骨材等が挙げられる。前記細骨材の配合量は、特に限定されるものではなく、例えば、500〜900kg/mとすることができる。また、細骨材率(s/a)は、特に限定されるものではなく、例えば、35〜50%とすることができる。なお、細骨材率とは、全骨材(細骨材及び粗骨材)に対する細骨材の容積比率(%)を意味する。
前記水としては、特に限定されるものではなく、例えば、水道水、工業用水、回収水、地下水、河川水、雨水等を使用することができる。前記水の配合量は、特に限定されるものではなく、例えば、140〜190kg/mとすることができる。
本実施形態に係るコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法は、特に限定されるものではないが、例えば、振動締固め方式で製造されるL型擁壁、フリューム、平板等のコンクリート又はモルタル製品に用いることができる。
本実施形態に係るコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法は、打設後、脱型して屋外に暴露するまでの暴露時積算温度を500℃・h以上とすることにより、コンクリート又はモルタルの明度低下を抑制し、製品間の明度差を生じにくくする。
本実施形態に係るコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法は、コンクリート又はモルタル製品の標準明度が65.0以上71.0未満の場合に、前記標準明度と最低明度との差を4.0未満とすることにより、コンクリート又はモルタルの明度低下を充分に抑制することができるため、製品間の明度差をより生じにくくする。
本実施形態に係るコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法は、コンクリート又はモルタル製品の標準明度が60.0以上65.0未満の場合に、前記標準明度と最低明度との差を9.0未満とすることにより、コンクリート又はモルタルの明度低下を充分に抑制することができるため、製品間の明度差をより生じにくくする。
以下、本実施形態に係るコンクリート又はモルタル製品の製造方法について説明する。
本実施形態に係るコンクリート又はモルタル製品の製造方法は、コンクリート又はモルタル材料を型枠に打設する工程(第一工程)と、打設後、脱型して屋外に暴露する工程(第二工程)と、を含み、打設後、脱型して屋外に暴露するまでの暴露時積算温度を500℃・h以上とする。
前記第一工程は、前記コンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法で述べたコンクリート又はモルタル材料を混錬し、型枠に打設することにより行う。練り混ぜ温度は、特に限定されるものではなく、例えば、5〜35℃で行うことができる。
打設後、脱型して屋外に暴露するまでの暴露時積算温度は500℃・h以上とする。そして、前記第二工程は、前述した本実施形態に係るコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法を用いて行う。
本実施形態に係るコンクリート又はモルタル製品の製造方法は、打設後、脱型して屋外に暴露するまでの暴露時積算温度を500℃・h以上とすることにより、コンクリート又はモルタルの明度低下を抑制し、製品間の明度差が生じにくいコンクリート又はモルタル製品を得ることができる。
本実施形態に係るコンクリート又はモルタル製品の製造方法は、コンクリート又はモルタル製品の標準明度が65.0以上71.0未満の場合に、前記標準明度と最低明度との差が4.0未満となるようにすることにより、コンクリート又はモルタルの明度低下を充分に抑制することができるため、製品間の明度差がより生じにくいコンクリート又はモルタル製品を得ることができる。
本実施形態に係るコンクリート又はモルタル製品の製造方法は、コンクリート又はモルタル製品の標準明度が60.0以上65.0未満の場合に、前記標準明度と最低明度との差が9.0未満となるようにすることにより、コンクリート又はモルタルの明度低下を充分に抑制することができるため、製品間の明度差がより生じにくいコンクリート又はモルタル製品を得ることができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<試験1:コンクリートの明度>
表1に示す配合のコンクリートを、二軸強制練りミキサ(太平洋機工社製)を用いて練り混ぜた。練り混ぜたコンクリートは、100×100×50mmの型枠内に100×50mmの面から打設し、表2の養生温度条件でそれぞれ養生を行った。なお、養生期間中は、熱電対を用いて、15分ごとに試験体表面の温度を測定した。そして、前記(1)式に基づき、暴露時積算温度を算出した。また、試験体は、各養生温度条件につき2体作製した。
Figure 2021042091
表1に示す成分の詳細を下記に示す。
水(W):上水道水(密度=1.00g/cm
セメント(C) 普通:普通ポルトランドセメント(住友大阪セメント社製、密度=3.15g/cm
セメント(C) 早強:早強ポルトランドセメント(住友大阪セメント社製、密度=3.13g/cm
細骨材(S):陸砂(静岡県掛川産、密度=2.59g/cm
粗骨材(G):砕石(茨城県西茨城郡産、Gmax=20mm、密度=2.65g/cm
高性能減水剤(SP):ポリカルボン酸系(花王社製)
Figure 2021042091
表2に示す冷却方法のうち、「急冷」とは、保持時間終了時に蒸気養生槽から試験体を取り出し、恒温室で静置したことを意味し、「徐冷」とは、保持時間終了後も蒸気養生槽内で静置したことを意味する。
各試験体を材齢1日で脱型し、表3に示す「20℃気中」又は「5℃湿空」環境下に暴露した。なお、それぞれの環境下において、気温は、恒温恒湿室内の温度を5℃又は20℃に設定することで、それぞれ5±2℃、20±2℃に制御した。湿度は、恒温恒湿室内の湿度を60%に設定することで、60±5%に制御した。すなわち、これらの温度及び湿度は、JIS Z 8703−1983に基づき、それぞれ温度2級、湿度5級の許容差を含むものである。また、「5℃湿空」における「湿度99%以上」の環境は、恒温室にて密閉容器の底に水を張り、試験体を水に接触しない状態で設置することにより達成した。その後、色彩色差計(コニカミノルタ社製)を用いて明度の測定を行った。結果を表4に示す。なお、表4中、標準明度は「20℃気中」における明度、最低明度は「5℃湿空」における明度である。また、表4中の明度は、2体の試験体において測定した各9箇所の明度の平均値(2体×9箇所=18点の平均値)を示す。
Figure 2021042091
Figure 2021042091
表4の結果から分かるように、水セメント比やセメントの種類に関わらず、打設後、脱型して屋外に暴露するまでの暴露時積算温度が500℃・h以上である各実施例の試験体は、標準明度と最低明度との差が4.0未満であることから、コンクリートの明度低下を抑制することができる。その結果、コンクリート製品間の明度差を生じにくくすると言える。
<試験2:モルタル(フライアッシュ)の明度>
表5に示す配合のモルタルを、ホバードミキサ(HOBART社製)を用いて練り混ぜた。なお、フライアッシュとしては、明度の異なる5種類のフライアッシュを用いた。練り混ぜたモルタルは、φ50×100の型枠内に打設し、表6の養生温度条件でそれぞれ養生を行った。なお、養生期間中は、熱電対(T−G−0.32、東京測器研究所社製)を用いて、15分ごとに試験体表面の温度を測定した。そして、前記(1)式に基づき、暴露時積算温度を算出した。また、試験体は、各養生温度条件につき2体作製した。
Figure 2021042091
表5に示す成分の詳細を下記に示す。
水(W):上水道水(密度=1.00g/cm
セメント(C) 普通:普通ポルトランドセメント(住友大阪セメント社製、密度=3.15g/cm
細骨材(S):陸砂(静岡県掛川産、密度=2.59g/cm
フライアッシュ(FA):JIS II種(北陸電力社製)
Figure 2021042091
明度の測定は、試験1と同様の方法で行った。結果を表7に示す。なお、表7中の明度は、2体の試験体において測定した各5箇所の明度の平均値(2体×5箇所=10点の平均値)を示す。
Figure 2021042091
表7の結果から分かるように、打設後、脱型して屋外に暴露するまでの暴露時積算温度が500℃・h以上である各実施例の試験体は、標準明度と最低明度との差が9.0未満であることから、モルタルの明度低下を抑制することができる。その結果、モルタル製品間の明度差を生じにくくすると言える。

Claims (6)

  1. コンクリート又はモルタル製品の明度低下を抑制する方法であって、
    コンクリート又はモルタル材料を型枠に打設後、脱型して屋外に暴露するまでの暴露時積算温度を500℃・h以上とする、コンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法。
  2. コンクリート又はモルタル製品の標準明度が65.0以上71.0未満の場合に、前記標準明度と最低明度との差を4.0未満とする、請求項1に記載のコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法。
  3. コンクリート又はモルタル製品の標準明度が60.0以上65.0未満の場合に、前記標準明度と最低明度との差を9.0未満とする、請求項1に記載のコンクリート又はモルタル製品の明度低下抑制方法。
  4. 明度低下を抑制するコンクリート又はモルタル製品の製造方法であって、
    コンクリート又はモルタル材料を型枠に打設する工程(第一工程)と、
    打設後、脱型して屋外に暴露する工程(第二工程)と、を含み、
    打設後、脱型して屋外に暴露するまでの暴露時積算温度を500℃・h以上とする、コンクリート又はモルタル製品の製造方法。
  5. コンクリート又はモルタル製品の標準明度が65.0以上71.0未満の場合に、前記標準明度と最低明度との差が4.0未満となるようにする、請求項4に記載のコンクリート又はモルタル製品の製造方法。
  6. コンクリート又はモルタル製品の標準明度が60.0以上65.0未満の場合に、前記標準明度と最低明度との差が9.0未満となるようにする、請求項4に記載のコンクリート又はモルタル製品の製造方法。
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