JP2021041815A - 車両の車体構造 - Google Patents

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Keisuke Ebimoto
圭佑 戎本
裕貴 棗
Yuki Natsume
裕貴 棗
大介 辻
Daisuke Tsuji
大介 辻
晶子 中本
Akiko Nakamoto
晶子 中本
秀典 松岡
Shusuke Matsuoka
秀典 松岡
今村 大祐
Daisuke Imamura
大祐 今村
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【課題】段下げフロアを有する車両において側突荷重を車幅方向に有効に分散伝達することができる車両の車体構造を提供する。【解決手段】フロアアッパフレーム50とサイドシル2との間の第2フロアパネル42はフロアアッパフレーム50とフロアトンネル3との間の第1フロアパネル41より低い位置に形成されている。フロアアッパフレーム50のフレーム上面部50aはサイドシル2の上側稜線部25と下側稜線部26との上下方向中心位置Pより高い位置に設けられている。第1クロスメンバ6の第1部材61は、フロアパネル4に対向する上面部64と、該上面部64の前後方向両端部からフロアパネル4に延びる前面部65及び後面部66とを備えている。前面部65及び後面部66は、サイドシル2の上側稜線部25と下側稜線部26との上下方向中心位置Pより高い位置でフレーム上面部50aに接合されている。【選択図】図3

Description

本発明は車両側方からの衝突に耐え得る車両の車体構造に関する。
一般に、自動車などの車両では、車両側面に他車が衝突したり、車両側面が障害物に衝突した際に、車両側方のサイドシルに作用する側突荷重により車両のサイドシルが内倒れしてBピラー(センターピラー)が客室内に侵入すると乗員が負傷することになる。このため、サイドシルに作用する側突荷重を車両の車幅方向に延びるクロスメンバで受けて、Bピラーの客室への侵入を防止することが行われている。
FR(フロントエンジンリアドライブ)車や4WD(四輪駆動)車などの車両では、前方の駆動源から後方の駆動輪に動力を伝達するプロペラシャフトを配設するために、前後方向に延びる巨大断面のフロアトンネルが設けられている。このような巨大断面を有するフロアトンネルには、クロスメンバを介して作用する側突荷重を集中させないことも重要である。
例えば、特許文献1には、クロスメンバをサイドシルとフロアトンネルの間で前後方向に延びるアッパメンバに当接させるとともに、フロアトンネルの側壁部に設けられた連結部材に当接させる構造が記載されている。
一方、車両の底面に沿う空気の流れを整流して空気抵抗を低減することにより燃費を改善するため、車両の底にアンダーカバーが設けられることがある。この場合、車幅方向の両側のフロアパネルを段下げして、アンダーカバーと同じ高さにすることで、アンダーカバーの面積を縮小することも行われている。
しかし、段下げフロアの場合、フロアアッパメンバを挟んで車幅方向外側のフロアが車幅方向内側のフロアより低いため、車幅方向外側のクロスメンバの断面が大きくなる。この結果、側突時に側突荷重によりサイドシルが内倒れ変形する際、クロスメンバが予期せぬ変形を起こし、車幅方向に側突荷重を分散して伝達することができなくなり、Bピラーの倒れを許容する虞があった。
特開2015−134520号公報
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、段下げフロアを有する車両において側突荷重を車幅方向に有効に分散伝達することができる車両の車体構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、
車両の前後方向に延びる左右一対のサイドシルと、
前記サイドシルの車幅方向内側端部から車幅方向内側に延びるフロアパネルと、
前記サイドシルの車幅方向内側で車両前後方向に延び、前記フロアパネルの上面と協働して閉断面を形成する左右一対のフロアアッパフレームと、
車幅方向の中央で前記フロアパネルの内側端部から上方に突出した形状を有するフロアトンネルと、
前記フロアアッパフレームを介して前記フロアトンネルとの間に掛け渡されるクロスメンバとを備え、
前記フロアアッパフレームと前記サイドシルとの間の前記フロアパネルは前記フロアアッパフレームと前記フロアトンネルとの間の前記フロアパネルより低い位置に形成され、
前記サイドシルは、上面部と、該上面部の車幅方向内側端部から下方に延びる側面部と、該側面部の下端から車幅方向外側に延びる下面部と、前記上面部と前記側面部との間の上側稜線部と、前記下面部と前記側面部との間の下側稜線部とを備え、
前記フロアアッパフレームは、前記フロアパネルと対向するフレーム上面部と、該フレーム上面部の車幅方向両端部から前記フロアパネルに延びるフレーム側面部とを備え、
前記フレーム上面部は前記サイドシルの前記上側稜線部と前記下側稜線部との上下方向中心位置より高い位置に設けられ、
前記クロスメンバは、前記フロアパネルに対向するクロスメンバ上面部と、該クロスメンバ上面部の前後方向両端部から前記フロアパネルに延びるクロスメンバ前面部及びクロスメンバ後面部とを備え、
前記クロスメンバ前面部及び前記クロスメンバ後面部は、前記サイドシルの前記上側稜線部と前記下側稜線部との上下方向中心位置より高い位置で前記フレーム上面部に接合されている。
前記クロスメンバ前面部及び前記クロスメンバ後面部は、前記サイドシルと前記フレーム側面部との間において車幅方向に延びるビードを備える。
前記フロアトンネルは、前記フロアアッパフレームと前記フロアトンネルとの間の前記フロアパネルの車幅方向内側端部から上方に延びる立壁部と、該立壁部から車幅方向内側に延びる段上げ部とを備え、
前記クロスメンバ上面部は、前記段上げ部と前記サイドシルとを連結し、前記クロスメンバ前面部及び前記クロスメンバ後面部は、前記立壁部と前記サイドシルとを連結している。
請求項1の発明によれば、クロスメンバ上面部がサイドシルとフロアトンネルに接合され、クロスメンバ前面部及びクロスメンバ後面部が、サイドシルの上下方向中心位置より高い位置でフレーム上面部に接合されている。
このため、側突時の側突荷重に対して、サイドシルとフロアトンネルの間におけるクロスメンバ上面部の第1の突っ張り作用と、サイドシルとフロアアッパフレームのフレーム上面部との間におけるクロスメンバ前面部及びクロスメンバ後面部の第2の突っ張り作用とで、サイドシルが車幅方向内側に内倒れしようとするのに対抗することができる。
したがって、段下げフロアを有する車両でも、クロスメンバにより、サイドシルからフロアアッパフレーム及びフロアトンネルまで、側突荷重を車幅方向に有効に分散伝達することができる。
請求項2の発明によれば、クロスメンバ前面部及びクロスメンバ後面部のサイドシルとフレーム側面部との間に車幅方向に延びるビードを備えるので、クロスメンバ前面部及びクロスメンバ後面部の面外変形(座屈)が防止され、側突時に側突荷重をサイドシルとフロアアッパフレームの間で有効に突っ張ることができ、サイドシルとフロアトンネルとの間の突っ張りがメインとなってフロアトンネルに応力集中が生じるのを抑制できる。
請求項3の発明によれば、クロスメンバ上面部は、フロアトンネルの段上げ部とサイドシルとを連結し、クロスメンバ前面部及びクロスメンバ後面部は、フロアトンネルの立壁部とサイドシルとを連結しているので、側突時に側突荷重をサイドシルからフロアトンネルの立壁部および段上げ部で受けることができ、フロアトンネルの本体に応力集中が生じるのを抑制できる。
本発明の実施形態に係る車体構造を備える自動車の下部車体の平面図。 下部車体の第1クロスメンバと第2クロスメンバを車両前方から後方に向かってみた斜視図。 第1クロスメンバの車幅方向断面図。 第1クロスメンバの構成部材を示す分解拡大斜視図。 第1クロスメンバの第1部材とサイドシルの取付部における脆弱部の一例を示す斜視図(a)、脆弱部の変形例を示す斜視図(b)、脆弱部の他の変形例を示す斜視図(c)。 第1クロスメンバの取付手順を示す平面図。 第2クロスメンバの車幅方向断面図。 第2クロスメンバのトンネル側シート取付ブラケットとフロアトンネルの接合部の拡大斜視図。 第2クロスメンバのトンネル側シート取付ブラケットと、フロアトンネル、トンネルレインフォースメント及びバックボーンフレームとの接続状態を示す拡大分解斜視図。 図9のXa-Xa線断面図(a)及びXb-Xb線断面図(b)。
以下、本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。添付図面中、Fr、Rrはそれぞれ自動車の前側(又は前方)、後側(又は後方)を示し、OUT、INは、それぞれ自動車の車幅方向の外側(又は外方)、内側(又は内方)を示している。
<下部車体の全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る車両の車体構造を備える自動車の下部車体1を示す。下部車体1は、車両前後方向に延びる左右一対のサイドシル2と、左右一対のサイドシル2の間の車幅方向中央に配置されて車両前後方向に延びるフロアトンネル3と、左右一対のサイドシル2の車幅方向内側端部から車幅方向内側にフロアトンネル3まで延びるフロアパネル4とを備えている。
下部車体1には、補強部材として、左右一対のサイドシル2とフロアトンネル3の間で車両前後方向に延びる左右一対のフロアフレーム5が配設されている。左右一対のサイドシル2とフロアトンネル3の間に車幅方向に掛け渡される第1クロスメンバ6と第2クロスメンバ7が車両後方に向かってこの順で配置されている。
また、第1クロスメンバ6より前方には、左右一対のサイドシル2から左右一対のフロアフレーム5まで斜め後方に延びる斜めフレーム8が配設されている。さらに、第2クロスメンバ7より後方には、左右一対のサイドシル2とフロアトンネル3の間に車幅方向に掛け渡される第3クロスメンバ9が配置されている。
一方、下部車体1の前部には、ダッシュパネル10a及びダッシュパネルカウル10b、左右一対のフロントサイドフレーム11、バンパレインフォースメント12、フロントクロスメンバ13、エプロンメンバ14、サスペンションハウジング15等を備えている。また、下部車体1の後部には、左右一対のサイドシル2の後端から車両後方に延びる左右一対のリアサイドフレーム16と、左右一対のリアサイドフレーム16の間で車幅方向に延びるリアフロアパネル17と、リアクロスメンバ18とを備えている。下部車体1の斜めフレーム8、第3クロスメンバ9及び前部及び後部の構成部材は、本発明とは直接関係しないので、詳細な説明を省略する。
<サイドシル>
左右一対のサイドシル2は、図3に示すように、車幅方向外側に開放したハット形の断面形状を有するサイドシルインナパネル20と、車幅方向内側に開放したハット形の断面形状を有するサイドシルアウタパネル21とで構成されている。
サイドシルインナパネル20は、上面部22と、該上面部22の車幅方向内側端部から下方に延びる側面部23と、該側面部23の下端から車幅方向外側に延びる下面部24と、上面部22と側面部23との間の上側稜線部25と、下面部24と側面部23との間の下側稜線部26とを備えている。サイドシルインナパネル20の内側には、車両前後方向の複数の位置、特に第1クロスメンバ6及び第2クロスメンバ7と車両前後方向に重複する位置に補強板27が固定されている。
サイドシルアウタパネル21は、サイドシルインナパネル20と向かい合う同様の形状を有している。サイドシルインナパネル20とサイドシルアウタパネル21とは、車幅方向断面形状が略矩形の閉断面を形成するように接合されている。なお、サイドシル2には、図示しないが、フロントドアを支持するヒンジピラー、リアドアを支持するセンターピラーの各々の下部が接合される。
<フロアトンネル>
フロアトンネル3は、図1に示すように、ダッシュパネル10aから第3クロスメンバ9まで車両前後方向に延びている。フロアトンネル3は、図2に示すように、車幅方向断面形状が下方に開口し、上方に突出したハット形である。具体的には、フロアトンネル3は、図3に示すように、フロアパネル4と接合されるフランジ部30と、該フランジ部30から上方に立ち上がる立壁部31と、該立壁部31から車幅方向内側に延びてフランジ部30より1段高い位置に設けられた段上げ部32と、該段上げ部32から車幅方向中央に向かって斜めに立ち上がる傾斜壁部33と、天板部34とで構成されている。
フロアトンネル3の上面には、左右一対のバックボーンフレーム35が取り付けられている。左右一対のバックボーンフレーム35は、それぞれ、フロアトンネル3の天板部34と傾斜壁部33に対向して閉断面を形成するように逆L字形の車幅方向断面を有する。バックボーンフレーム35の車幅方向両端には上フランジ部36と下フランジ部37が設けられている。上フランジ部36と下フランジ部37はフロアトンネル3の天板部34と傾斜壁部33にそれぞれ接合されている。特に、図9に示すように、第2クロスメンバ7と車両前後方向に重複する位置のフロアトンネル3に接合される部分のバックボーンフレーム35の下フランジ部37には、車幅方向に延びる複数のビード38(素材をプレスして形成された線状に延びる凹部又は凸部)が形成されている。複数のビード38は、フロアトンネル3を介して後述するトンネルレインフォースメント100に接合されている。
フロアトンネル3の車幅方向両側の段上げ部32の下面には、図示しない変速機の後部を支持するマウントメンバ39aが取り付けられ、フロアトンネル3により両側の第1クロスメンバ6が分断されることによる車体剛性の低下を抑制している。
<フロアパネル>
図3に戻ると、フロアパネル4は、サイドシル2の車幅方向内側端部から車幅方向内側に延びている。すなわち、フロアパネル4の車幅方向外側の端部はサイドシルインナパネル20の側面部23と接合され、フロアパネル4の車幅方向内側の端部はフロアトンネル3の車幅方向両側のフランジ部30と接合されている。また、フロアパネル4は、図1においてダッシュパネル10aから第3クロスメンバ9まで車両前後方向に延びている。
フロアパネル4は、サイドシル2とフロアトンネル3の間の略中央に設けられた車両前後方向に延びる段差部40と、該段差部40より車幅方向内側の第1フロアパネル41と、当該段差部40より車幅方向外側の第2フロアパネル42とで構成されている。段差部40には後述するフロアフレーム5が設けられている。第2フロアパネル42は、第1フロアパネル41より低い位置に形成されている。すなわち、フロアフレーム43のフロアアッパフレームとサイドシルとの間の第2フロアパネル42はフロアアッパフレームとフロアトンネル3との間の第1フロアパネルより低い位置に形成されている。これにより図示しない整流板を第1フロアパネル41の下方だけに設け、第2フロアパネル42の下方には整流板を設ける必要がなくなり、整流板の面積を小さくすることができる。
左右一対のフロアフレーム5は、フロアパネル4の段差部40を上下から挟んで設けられ、車両前後方向に延びている。フロアフレーム5は、フロアパネル4の段差部40の上面と協働して閉断面を形成するフロアアッパフレーム50と、フロアパネル4の段差部40の下面と協働して閉断面を形成するフロアロアフレーム51とで構成されている。
フロアアッパフレーム50は、第1フロアパネル41と対向するフレーム上面部50aと、該フレーム上面部50aの車幅方向内側端部から第1フロアパネル41に延びるフレーム側面部50bと、当該フレーム上面部50aの車幅方向外側端部から第2フロアパネル42に延びるフレーム側面部50cとを備えている。フロアアッパフレーム50のフレーム上面部50aはサイドシル2の上側稜線部25と下側稜線部26との上下方向中心位置Pより高い位置に設けられている。車幅方向内側のフレーム側面部50bの下端は第1フロアパネル41の上面に接合され、車幅方向外側のフレーム側面部50cの下端は第2フロアパネル42の上面に接合されている。
フロアロアフレーム51は、第1フロアパネル41と対向するフレーム下面部51aと、該フレーム下面部51aの車幅方向内側端部から第1フロアパネル41に延びるフレーム側面部51bと、当該フレーム下面部51aの車幅方向外側端部から第2フロアパネル42に延びるフレーム側面部51cとを備えている。フロアロアフレーム51のフレーム下面部51aは第2フロアパネル42とほぼ同じ位置に設けられている。車幅方向内側のフレーム側面部51bの上端は第1フロアパネル41の下面に接合され、車幅方向外側のフレーム側面部51cの上端は第2フロアパネル42の下面に接合されている。
<第1クロスメンバ>
第1クロスメンバ6は、サイドシル側の第1部材61と、フロアトンネル側の第2部材62とからなっている。第1部材61には、シル側シート取付ブラケット60が取り付けられ、第2部材62には、トンネル側シート取付ブラケット63が取り付けられている。
第1部材61は、サイドシル2からフロアアッパフレーム50のフレーム上面部50aまで延びている。第1部材61は、図4に示すように、ハット形の車両前後方向断面を有し、フロアパネル4に対向する上面部64と、該上面部64の車両前後方向両端部からフロアパネル4に延びる前面部65及び後面部66とを備えている。また、前面部65及び後面部66は、第1フロアパネル41より低い位置に前面下部65A及び後面下部66Aを有する。
第1部材61の前面部65と後面部66の車幅方向外側端にフランジ65a,66aが設けられ、該フランジ65a,66aはサイドシル2の側面部23に接合されている。第1部材61の前面部65と後面部66の下端にフランジ65b,66bが設けられ、該フランジ65b,66bは第2フロアパネル42に接合されている。第1部材61の前面部65と後面部66の車幅方向内側端にフランジ65c,66c、65d,66dが設けられ、該フランジ65c,66cはフロアアッパフレーム50のフレーム側面部50cに接合され、フランジ65d,66dはフロアアッパフレーム50のフレーム上面部50aに接合されている。
第1部材61の上面部64の車幅方向外側端部には、切欠きからなる脆弱部67が形成されている。脆弱部67は、図5(a)示すように、第1部材61の上面部64の車幅方向外側端部を一部切り欠くことによって、側方衝突時の側突荷重に対して上面部64の車幅方向外側端部を優先的に潰すことで、側突荷重を第1クロスメンバ6の上面部64に伝達する役割を果たす。脆弱部67としては、切欠きの他、図5(b)、図5(c)に示すように、車両前後方向に延びるビードや、孔であってもよく、要するに、脆弱部67は、上面部の車幅方向外側端部における車幅方向の剛性弱めるものであればよい。
第1部材61の前面部65と後面部66には、車幅方向に延びる凹状のビード68が形成されている。ビード68は、第2フロアパネル42の上方で、前述したサイドシル2の上側稜線部25と下側稜線部26との上下方向中心位置Pより下方に設けることが好ましい。ビード68により、第1部材61の前面部65と後面部66は、側突荷重に対する剛性が高められている。
第2部材62は、第1部材61の車幅方向内側端部からフロアトンネル3まで延びている。第2部材62は、図3に示すように、ハット形の車両前後方向断面を有し、フロアパネル4に対向する上面部69と、該上面部69の車両前後方向両端部からフロアパネル4に延びる前面部70及び後面部71とを備えている。
第2部材62の上面部69の車幅方向外側端部は、第1部材61の上面部64の車幅方向内側端部の下方に位置し、図3に示すように、当該第1部材61の上面部64の車幅方向内側端部と重ね合わせて接合され、第1部材61の前面下部65Aと後面下部66A、第2部材62の前面部70と後面部71よりも板厚が厚く、強度が高く設定された高強度部72を形成している。第2部材62の前面部70と後面部71の下端にフランジ70a,71aが設けられ、該フランジ70a,71aは第2フロアパネル42に接合されている。第2部材62の上面部69の車幅方向外側端部は、第1部材61とシル側シート取付ブラケット60との接合部まで延びることで、高強度部72は、後述する第2部材62とトンネル側シート取付ブラケット63との間の高強度部86よりも強度が高く設定されている。
第2部材62の上面部69には、車幅方向に延びる凹状のビード73が形成されている。このビード73は、後述するシル側シート取付ブラケット60のビード78,80と車両前後方向において重複するように設けられている。
シル側シート取付ブラケット60は、車両のシートレールを固定する固定部材であるとともに、第1クロスメンバ6の第1部材61の上面部64のシル側端部を補強する補強部材である。シル側シート取付ブラケット60は、第1部材61の上面部64に対向する上面部74と、該上面部74の車両前後方向両端部からフロアパネル4に延びる前面部75及び後面部76とを備えている。
シル側シート取付ブラケット60の上面部74の車幅方向中央には、上方に突出するシートレール取付部77が形成されている。シル側シート取付ブラケット60の上面部74のシートレール取付部77より外側の端部には、車幅方向に延びる凹状のビード78が形成されている。シル側シート取付ブラケット60の上面部74の車幅方向外側の端部には、車幅方向外側に突出する突片79が形成され、該突片79がサイドシル2の上面部22に当接して接合されている。シル側シート取付ブラケット60の上面部74の内側端部には車幅方向に延びる上に凸状のビード80が形成され、該ビード80の両側で第1部材61の上面部64に当接して接合されている。
シル側シート取付ブラケット60の前面部75と後面部76には、上下方向に延びる凸状の複数のビード81が形成され、該ビード81の両側で第1部材61の前面部65と後面部66に当接して接合されている。また、シル側シート取付ブラケット60の前面部75と後面部76の車幅方向外側の端部には、フランジ75a,76aが形成され、該フランジ75a,76aはサイドシル2の側面部23に当接して接合されている。
トンネル側シート取付ブラケット63は、車両のシートレールを固定する固定部材である。トンネル側シート取付ブラケット63は、フロアパネル4の車幅方向内側端部からフロアトンネル3の傾斜壁部33まで延びている。トンネル側シート取付ブラケット63の車幅方向外側半分は、上面部82と前面部83及び後面部84からなるハット形の前後方向断面を有する。トンネル側シート取付ブラケット63の車幅方向内側半分の上面には、上方に突出するシートレール取付部85が形成されている。
トンネル側シート取付ブラケット63の車幅方向外側の端部は、第2部材62の上面部69の車幅方向内側端部の下方に位置し、当該第2部材62の上面部69の車幅方向内側端部と重ね合わせて接合され、図3に示すように、第1部材61の前面下部65Aと後面下部66A、第2部材62の前面部70と後面部71よりも板厚が厚く、強度が高く設定された高強度部86を形成している。
トンネル側シート取付ブラケット63の車幅方向内側の端部には、フランジ82aが設けられ、該フランジ82aは、フロアトンネル3の傾斜壁部33に当接して接合されている。
トンネル側シート取付ブラケット63の車幅方向内側半分の車両前後方向端部には、フランジ82b,82cが設けられ、それぞれ、フロアトンネル3の傾斜壁部33、段上げ部32に当接して接合されている。また、トンネル側シート取付ブラケット63の車幅方向外側半分の前面部83及び後面部84にフランジ83a,84aが設けられ、それぞれ
第1フロアパネル41の車幅方向内側端部に接合されている。
第1クロスメンバ6を組み立てるには、図6に示すように、まずトンネル側シート取付ブラケット63をフロアトンネル3に取り付けた後、トンネル側シート取付ブラケット63の車幅方向外側端部に重なるように、第2部材62を取り付ける(図6(a))。次に、第1部材61の車幅方向内側端部を第2部材62の車幅方向外側端部に重ねて取り付けるとともに、第1部材61の車幅方向外側端部をサイドシル2に取り付ける(図6(b))。最後に、シル側シート取付ブラケット60を第1部材61に重ねて取り付けるとともに、シル側シート取付ブラケット60の車幅方向外側端部をサイドシル2に取り付ける。
隣接する2つの部材あるいは全部の部材を予めサブアセンブリしておくこともできる。
<第2クロスメンバ>
第2クロスメンバ7は、図7に示すように、第1クロスメンバ6と同様に、サイドシル側の第1部材61と、フロアトンネル側の第2部材62とからなり、第1部材61にはシル側シート取付ブラケット60が取り付けられ、第2部材62にはトンネル側シート取付ブラケット63が取り付けられている。
第2クロスメンバ7は、第1クロスメンバ6より全体的に低く設置されている点、トンネル側シート取付ブラケット63がロアブラケット87とアッパブラケット88とで構成されている点、トンネル側シート取付ブラケット63が取り付けられるフロアトンネル3の内側にトンネルレインフォースメント100が設けられている点を除いて、第1クロスメンバと同様に構成を有しているため、対応する部分については説明を省略し、以下相違点のみ説明する。
第2クロスメンバ7は、第1クロスメンバ6より全体的に低く設置されているため、シル側シート取付ブラケット60の上面部の車幅方向外側の端部には、上方に突出するフランジ74aが形成され、該フランジ74aがサイドシル2の側面部23に当接して接合されている。
第2クロスメンバ7のトンネル側シート取付ブラケット63は、ロアブラケット87とアッパブラケット88とで構成されている。
ロアブラケット87は、フロアトンネル3の段上げ部32からフロアパネル4の車幅方向内側端部まで延びている。図8に示すように、ロアブラケット87の車幅方向外側半分は、上面部89と前面部90及び後面部91とからなるハット形の前後方向断面を有している。
ロアブラケット87は、フロアトンネル3の車幅方向両端を連結するトンネルメンバ39bの両端にトンネルメンバ3の段上げ部32を介してボルト締めされ、フロアトンネル3により両側の第2クロスメンバ7が分断されることによる車体剛性の低下を抑制している。
ロアブラケット87の車幅方向外側の端部は、第2部材62の上面部69の車幅方向内側端部の下方に位置し、当該第2部材62の上面部69の車幅方向内側端部と重ね合わせて接合され、第1部材61の前面下部65Aと後面下部66A、第2部材62の前面部70と後面部71よりも板厚が厚く、強度が高く設定された高強度部92を形成している。
ロアブラケット87の車幅方向外側半分の前面部90と後面部91の車両前後方向の端部には、フランジ90a,91aが形成され、該フランジ90a,91aはフロアパネル4の車幅方向内側端部に当接して接合されている。ロアブラケット87の車幅方向内側半分の内側端部と前後方向端部はフロアトンネル3の段上げ部32に当接して接合されている。
アッパブラケット88は、ロアブラケット87の上に配設されている。アッパブラケット88の上面には、上方に突出するシートレール取付部93が形成されている。アッパブラケット88の車幅方向外側の端部にはフランジ88aが設けられ、該フランジ88aはロアブラケット87の上面部89に当接して接合されている。
アッパブラケット88の車幅方向内側の端部にはフランジ88b,88c,88dが設けられ、これらのフランジ88b,88c,88dはフロアトンネル3の傾斜壁部33に当接して、該傾斜壁部33を介して後述するトンネルレインフォースメント100に接合されている。また、アッパブラケット88の車両前後方向端部にはフランジ88e,88fが設けられ、これらのフランジ88e,88fはフロアトンネル3の段上げ部32に当接して接合されている。
<トンネルレインフォースメント>
第2クロスメンバ7のトンネル側シート取付ブラケット63が接合されるフロアトンネル3の下面には、下側に開口する逆U時形の車幅方向断面を有する略鞍形のトンネルレインフォースメント100が取り付けられている。
トンネルレインフォースメント100は、図10に示すように、前側凸部101、前側凹部102、後側凸部103、後側凹部104、及び後端凸部105が、車両前後方向にこの順で配置され、それぞれ周方向に延びるように設けられている。後側凸部103の車幅方向両端部は中間部よりも幅広の幅広部106が形成されている。前側凹部102の車幅方向両側には、中間凸部107が前側凸部101と後側凸部103に沿って上下方向に延びるように設けられている。中間凸部107の車両前後方向両側に前側第1凹部102a、前側第2凹部102bが設けられている。前側凸部101、前側第1凹部102a、中間凸部107、前側第2凹部102b及び後側凸部103は、トンネルレインフォースメント100の内側からみて、略W字形の車両前後方向断面を有している。また、後側凸部103と後側凹部104及び後端凸部105は、略U字形の車両前後方向断面を有している。
トンネルレインフォースメント100は、フロアトンネル3の下面に接合されるとともに、以下に説明するように、フロアトンネル3を介してバックボーンフレーム35とトンネル側シート取付ブラケット63に接合されている。
すなわち、前側凸部101、中間凸部107、後側凸部103、後端凸部105には、図10(a)に示すように、フロアトンネル3を介して、バックボーンフレーム35のビード38に当接して溶接される前側第1当接部101a、中間第1当接部107a、後側第1当接部103a、後端第1当接部105aが設けられている。
また、中間凸部107、後側凸部103には、図10(b)に示すように、フロアトンネル3を介して、トンネル側シート取付ブラケット63のフランジ88bに当接して溶接される中間第2当接部107b、後側第2当接部103bが設けられている。さらに、前側凸部101、後側凸部103の幅広部106には、フロアトンネル3を介して、トンネル側シート取付ブラケット63のフランジ88c,88dに当接して溶接される前側第2当接部101b、後側第3当接部106aが設けられている。
トンネルレインフォースメント100は、トンネル側シート取付ブラケット63より後方に延設部108が設けられることで、トンネルレインフォースメント100の車両前後方向の長さは、第2クロスメンバ7のトンネル側シート取付ブラケット63よりも長く形成されている。
<側突時のクロスメンバの作用>
次に、前記構成からなる本実施形態の下部車体1における側突時の第1クロスメンバ6.第2クロスメンバ7の作用について説明する。
本実施形態の下部車体1では、車両側面に他車が衝突したり、車両側面が障害物に衝突した際に、図1に示すようにサイドシル2に作用する側突荷重Fを車幅方向に延びる第1クロスメンバ6と第2クロスメンバ7で受けて、図示しないピラーが客室に侵入することが防止されている。
すなわち、本実施形態の下部車体1では、第1クロスメンバ6において、図3に示すように、第1部材61の上面部64がシル側シート取付ブラケット60を介してサイドシル2に接合され、第1部材61の上面部64の車幅方向内側の端部が第2部材62の上面部69の車幅方向外側の端部と接合され、第2部材62の上面部64の車幅方向内側の端部がトンネル側シート取付ブラケット63の上面部82の車幅方向外側の端部と接合され、トンネル側シート取付ブラケット63がフロアトンネル3の段上げ部32と傾斜壁部33に接合されている。これにより、第1クロスメンバ6の上面部64、69、74,82はサイドシル2とフロアトンネル3に接合されている(図3中A部分)。
また、第1クロスメンバ6において、第1部材61の前面部65及び後面部66の車幅方向外側端部がサイドシル2に接合され、第1部材61の前面部65及び後面部66の車幅方向内側端部がサイドシル2の上下方向中心位置Pより高い位置でフロアアッパフレーム50のフレーム上面部50aに接合されている(図3中B部分)。
このため、側突時の側突荷重に対して、第1クロスメンバ6は、サイドシル2とフロアトンネル3の間における第1クロスメンバの上面部64、69、74,82の図7中A部分の第1の突っ張り作用と、サイドシル2とフロアアッパフレーム50のフレーム上面部50aとの間における第1部材61の前面部65及び後面部66の図7中B部分の第2の突っ張り作用とで、サイドシル2が図3中矢印Mで示すように車幅方向内側に内倒れしようとするのに対抗することができる。第2クロスメンバ7も同様である。したがって、第1フロアパネル41より低い第2フロアパネル42を有する段下げフロアを有する車両でも、第1クロスメンバ6、第2クロスメンバ7により、サイドシル2からフロアアッパフレーム50及びフロアトンネル3まで、側突荷重Fを車幅方向に有効に分散伝達することができる。
また、第1クロスメンバの第1部材61の前面部65及び後面部66のサイドシル2とフレーム側面部50bとの間に車幅方向に延びるビード68を備えている。このため、前面部65及び後面部66の面外変形(座屈)が防止され、側突時に側突荷重Fをサイドシル2とフロアアッパフレーム50の間で有効に突っ張ることができ、サイドシル2とフロアトンネル3との間の突っ張りがメインとなってフロアトンネル3に応力集中が生じるのを抑制できる。
さらに、第1クロスメンバ6の上面部64、69、74,82は、フロアトンネル3の段上げ部32とサイドシル2とを連結し、第1部材61の前面部65及び後面部66は、フロアトンネル3の立壁部31とサイドシル2とを連結している。このため、側突時に側突荷重Fをサイドシル2からフロアトンネル3の立壁部31および段上げ部32で受けることができ、フロアトンネル3の本体である傾斜壁部33と天板部34に応力集中が生じるのを抑制できる。
<クロスメンバの高強度部の作用>
本実施形態の下部車体1では、第1クロスメンバ6と第2クロスメンバ7のシル側シート取付ブラケット60と第1部材61の上面部64の間の重ね合わせ部、第1部材61の上面部64と第2部材62の上面部69間の重ね合わせ部、第2部材62の上面部69とトンネル側シート取付ブラケット63との間の重ね合わせ部に、第1部材61の前面下部65A及び後面下部66Aよりも肉厚が厚く、強度が高く設定された高強度部72,86が設けられている。これにより、側突時にサイドシル2が車室内側に内倒れするように第1クロスメンバ6と第2クロスメンバ7に入力される側突荷重Fを高強度部72,86を介して確実に車幅方向に伝達することができる。このため、低い第2フロアパネル42に対向する第1部材61の前面部65及び後面部66の変形を抑制することが可能である。
また、高強度部72,86は、第1部材61と第2部材62、さらにシル側シート取付ブラケット60及びトンネル側シート取付ブラケット63の複数の部材を重ね合わせた部分であるため、簡単な構成で高強度部を構成することができる。
さらに、高強度部72,86を有する第1部材61と第2部材62にシル側シート取付ブラケット60、トンネル側シート取付ブラケット63が取り付けられているので、シル側シート取付ブラケット60及びトンネル側シート取付ブラケット63の変形が抑制され、側突時にシートに着座している乗員への衝撃が緩和される。
シル側シート取付ブラケット60、第1部材61、第2部材62、トンネル側シート取付ブラケット63は、それぞれサイドシル2側の部材が上になるようにフロアトンネル3側の部材と固定されている。このため、サイドシル2が内倒れ変形させる側突荷重Fが第1クロスメンバ6、第2クロスメンバ7に入力された際、各部材の重ね合わせ部に面方向の圧縮力が作用するので、重ね合わせ部の剥離を抑制することができる。
第2部材62の上面のビード73は、図2に示すように、シル側シート取付ブラケット60のビード78、80と車両前後方向において重複するように設けられている。このため、サイドシル2にかかる側突荷重Fをシル側シート取付ブラケット60のビード78,80と第2部材62のビード73を介して、車幅方向内側に伝達することができる。
<クロスビームの脆弱部の作用>
本実施形態の下部車体1では、第1クロスメンバ6と第2クロスメンバ7の第1部材61のサイドシル側端部であってシル側シート取付ブラケット60と重複する位置に、車両前後方向に延びる切欠きからなる脆弱部67が設けられている。
側突時、サイドシルが受ける側突荷重Fによりサイドシル2にはサイドシル2を内倒れさせようとするモーメントMが作用する。この曲げモーメントMに対し、まずサイドシル2の上面部22に接合されているシル側シート取付ブラケット60の突片79の基部が面外変形する。突片79より車幅方向内側のシート取付ブラケット60はハット形断面で剛性が高いので、側突荷重は第1部材61の上面部64の車幅方向外側端部の脆弱部67に伝達される。
これにより、第1部材61の脆弱部67が潰れて側突時のエネルギーが吸収され、第1クロスメンバ6と第2クロスメンバ7の意図しない部位での座屈変形が抑制される。また、脆弱部67が潰れる方向に側突荷重Fを優先的に導くことで、側突荷重Fを車幅方向に有効に分散伝達することができる。
また、第1クロスメンバ6と第2クロスメンバ7の第1部材61の上面部64のサイドシル側端部に補強部材としてシル側シート取付ブラケット60が設けられている。これにより、潰れた脆弱部67を含む領域を補強部材であるシル側シート取付ブラケット60で受け止め、脆弱部67を潰した後の側突荷重Fを補強部材であるシル側シート取付ブラケット60と第1部材61、第2部材62を介して車幅方向に伝達することができる。
脆弱部67は、切欠き、ビード、孔のいずれかから選択されるものであるので、簡単な加工で脆弱部67を形成することができるうえ、側突時の脆弱部67の変形挙動をコントロールすることができる。
補強部材はシル側シート取付ブラケット60であり、脆弱部67はシル側シート取付ブラケット60のシートレール取付部77の車幅方向外側に位置するので、側突時に脆弱部67が潰れて変形しても、シル側シート取付ブラケット60のシートレール取付部77には至らず、シートに着座している乗員への衝撃が緩和される。
脆弱部67は第1部材61のサイドシル側端部の上面部64のみに設けられているので、側突時に上面部64と前面部65及び後面部66の間の稜線部が潰れずに残り、側突荷重Fを車幅方向に伝達することができる。
<トンネルレインフォースメントの作用>
本実施形態の下部車体1では、図9に示すように、トンネルレインフォースメント100は、前側第2当接部101b、中間第2当接部107b、後側第2当接部103b、後側第3当接部106aにおいて、フロアトンネル3を介してトンネル側シート取付ブラケット63に固定されている。また、トンネルレインフォースメント100は、前側第1当接部101a、中間第1当接部107a及び後側第1当接部103aにおいて、フロアトンネル3を介してバックボーンフレーム35の複数のビード38に固定されている。これにより、側突時に第2クロスメンバ7からトンネル側シート取付ブラケット63に入力される側突荷重Fは、トンネルレインフォースメント100の前側第2当接部101b、中間第2当接部107b、後側第2当接部103b、後側第3当接部106aを介してトンネルレインフォースメント100に伝達され、さらにトンネルレインフォースメント100の前側第1当接部101a、中間第1当接部107a及び後側第1当接部103aを介してバックボーンフレーム35の複数のビード38に伝達することができ、フロアトンネル3だけでなくトンネルトンネルレインフォースメント100の変形を抑制することができる。
また、トンネルレインフォースメント100の前側第1当接部101a、中間第1当接部107a及び後側第1当接部103aの稜線と、バックボーンフレーム35のビード38の稜線は、互いに接触している。このため、側突荷重Fをトンネルレインフォースメント100の前側第1当接部101a、中間第1当接部107a及び後側第1当接部103aを介して、バックボーンフレーム35の複数のビード38に確実に伝達することができる。
トンネルレインフォースメント100は、前側凸部101、中間凸部107及び後側凸部103に、バックボーンフレーム35の複数のビード38に当接する前側第1当接部101a、中間第1当接部107a及び後側第1当接部103aを有するとともに、シート取付ブラケット63に当接する前側第2当接部102a、中間第2当接部107b、後側第2当接部103b及び後側第3当接部106aを有する。このため、これらの当接部を介してトンネルレインフォースメント100とバックボーンフレーム35の接合、及びトンネルレインフォースメント100とシート取付ブラケット63との接合を容易にかつ確実に行うことできる。
トンネルレインフォースメント100は、前側凸部101と中間凸部107の間、中間凸部107と後側凸部103の間で、フロアトンネル3の下面から離間する方向に突出する前側凹部102a、後側凹部102bを有する。また、後側凸部103と後端凸部105との間でフロアトンネ3ルの下面から離間する方向に突出する後端凹部104を有する。このため、これらの連続する凸部と凹部とでトンネルレインフォースメント100の剛性を高めることができる。
トンネルレインフォースメント100は、後側当接部103の後方に延設部108を備え、該延設部108は、後端にバックボーンフレーム35のさらなるビード38に固定された後端凸部105を有する。このため、延長部108により車両前後方向に長くなったトンネルレインフォースメント100によりフロアトンネル3の剛性が高くなる結果、トンネルレインフォースメント100の前側にシート取付ブラケット63より側突荷重Fが入力されたときでも、フロアトンネル3の変形を確実に抑制することができる。
本発明は前記実施形態に限るものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で種々変更することができる。
例えば、第2クロスメンバ7のトンネル側シート取付ブラケット63は、ロアブラケット87とアッパブラケット88とで構成したが、第1クロスメンバ6のトンネル側シート取付ブラケット63と同様に、1部品で構成してもよい。逆に、第1クロスメンバ6のトンネル側シート取付ブラケット63を、第2クロスメンバ7のトンネル側シート取付ブラケット63と同様に、ロアブラケット87とアッパブラケット88とで構成してもよい。
1…下部車体
2…サイドシル
3…フロアトンネル
4…フロアパネル
5…フロアフレーム
6…第1クロスメンバ
7…第2クロスメンバ
22…上面部
23…側面部
24…下面部
25…上側稜線部
26…下側稜線部
31…立壁部
32…段上げ部
35…バックボーンフレーム
38…ビード
40…段差部
41…第1フロアパネル
42…第2フロアパネル
50…フロアアッパフレーム
50a…フレーム上面部
50b…フレーム側面部
50c…フレーム側面部
60…シル側シート取付ブラケット
61…第1部材
62…第2部材
63…トンネル側シート取付ブラケット
64…上面部
65…前面部
65A…前面下部
66…後面部
66A…後面下部
67…脆弱部
68…ビード
69…上面部
70…前面部
71…後面部
72…高強度部
73…ビード
78…ビード
80…ビード
86…高強度部
92…高強度部
100…トンネルレインフォースメント
101…前側凸部
103…後側凸部
107…中間凸部
108…延設部
101a…前側第1当接部
107a…中間第1当接部
103a…後側第1当接部
101b…前側第2当接部
107b…中間第2当接部
103b…後側第2当接部
106a…後側第3当接部

Claims (3)

  1. 車両の前後方向に延びる左右一対のサイドシルと、
    前記サイドシルの車幅方向内側端部から車幅方向内側に延びるフロアパネルと、
    前記サイドシルの車幅方向内側で車両前後方向に延び、前記フロアパネルの上面と協働して閉断面を形成する左右一対のフロアアッパフレームと、
    車幅方向の中央で前記フロアパネルの内側端部から上方に突出した形状を有するフロアトンネルと、
    前記フロアアッパフレームを介して前記フロアトンネルとの間に掛け渡されるクロスメンバとを備え、
    前記フロアアッパフレームと前記サイドシルとの間の前記フロアパネルは前記フロアアッパフレームと前記フロアトンネルとの間の前記フロアパネルより低い位置に形成され、
    前記サイドシルは、上面部と、該上面部の車幅方向内側端部から下方に延びる側面部と、該側面部の下端から車幅方向外側に延びる下面部と、前記上面部と前記側面部との間の上側稜線部と、前記下面部と前記側面部との間の下側稜線部とを備え、
    前記フロアアッパフレームは、前記フロアパネルと対向するフレーム上面部と、該フレーム上面部の車幅方向両端部から前記フロアパネルに延びるフレーム側面部とを備え、
    前記フレーム上面部は前記サイドシルの前記上側稜線部と前記下側稜線部との上下方向中心位置より高い位置に設けられ、
    前記クロスメンバは、前記フロアパネルに対向するクロスメンバ上面部と、該クロスメンバ上面部の前後方向両端部から前記フロアパネルに延びるクロスメンバ前面部及びクロスメンバ後面部とを備え、
    前記クロスメンバ前面部及び前記クロスメンバ後面部は、前記サイドシルの前記上側稜線部と前記下側稜線部との上下方向中心位置より高い位置で前記フレーム上面部に接合されていることを特徴とする車両の車体構造。
  2. 前記クロスメンバ前面部及び前記クロスメンバ後面部は、前記サイドシルと前記フレーム側面部との間において車幅方向に延びるビードを備えることを特徴とする請求項1に記載の車両の車体構造。
  3. 前記フロアトンネルは、前記フロアアッパフレームと前記フロアトンネルとの間の前記フロアパネルの車幅方向内側端部から上方に延びる立壁部と、該立壁部から車幅方向内側に延びる段上げ部とを備え、
    前記クロスメンバ上面部は、前記段上げ部と前記サイドシルとを連結し、前記クロスメンバ前面部及び前記クロスメンバ後面部は、前記立壁部と前記サイドシルとを連結している請求項1または2に記載の車両の車体構造。
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