JP2021041746A - 車両 - Google Patents

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【課題】良質な車室空間を形成することのできる車両を提供する。【解決手段】車両は、同一方向に向かって横並びで着座するように配置された二つの座席13F,13Rを有する。車両は、二つの座席13F,13Rに正規着座した乗員の間を遮る範囲を変更可能な態様で、二つの座席13F,13Rの間において移動可能に設けられた仕切り壁18F,18Rを有する。仕切り壁18F,18Rは、硬質の板材によって構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両に関するものである。
特許文献1には、車室内における車幅方向において隣り合う座席の間にカーテンを配置することが提案されている。このカーテンはルーフからつり下げられており、車両前後方向に畳んで邪魔にならない状態にしたり、車両前後方向に広げて隣り合う座席の間を仕切る状態にしたりすることが可能になっている。こうした車両では、カーテンによって隣り合う座席の間を簡易に仕切ることができるため、それら座席に着座した乗員のプライバシーが確保されるようになる。
特開2011−37423号公報
上記車両では、隣り合う座席の間がカーテンによって仕切られるとはいえ、車両の揺れや乗員の身体へのカーテンの接触に起因して同カーテンが揺れ動いてしまう。こうしたカーテンの揺動は、乗員の視界に入ることやカーテンを不要に接触させることによって乗員に不快感を与えるおそれがある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、良質な車室空間を形成することのできる車両を提供することにある。
上記課題を解決するための車両は、同一方向に向かって横並びで着座するように配置された二つの座席と、硬質の板材によって構成されて、前記二つの座席に正規着座した乗員の間を遮る範囲を変更可能な態様で、前記二つの座席の間に移動可能に設けられた仕切り壁と、を有する。
上記構成によれば、硬質の板材によって構成された仕切り壁によって隣り合う二つの座席に着座した乗員の間を遮ることができる。そのため、隣り合う二つの座席の間にカーテンが設けられる場合と比較して、それら座席の間を仕切る部材、具体的には仕切り壁の揺動を抑えることができ、その揺動に起因する不快感を抑えることができる。しかも、仕切り壁の移動を通じて、二つの座席に着座した乗員間を同仕切り壁によって遮る量を変更することにより、高い自由度で車室内にプライベート空間を形成することができる。このように上記構成によれば、良質な車室空間を形成することができる。
上記車両において、車室の内壁の一部をなして前記仕切り壁を内部に収容する収容壁部を有し、前記仕切り壁の移動範囲は、前記仕切り壁が前記収容壁部の内部に収容された状態になる移動位置と前記仕切り壁が前記収容壁部の外部に露出した状態になる移動位置とを含むことが好ましい。
上記構成によれば、乗員のプライベート空間を確保するべく外部に露出した状態の仕切り壁によって二つの座席の間を仕切った状態にすることに加えて、乗員間のコミュニケーションを容易にするべく仕切り壁を収容壁部に収容して二つの座席の間を開放した状態にすることができる。
上記車両において、前記仕切り壁の移動範囲は、前記二つの座席のうちの一方が配置されるスペースと他方が配置されるスペースとに車室内を区画した状態になる前記仕切り壁の移動位置を含むことが好ましい。
上記構成によれば、二つの座席に着座した乗員の間を遮蔽した状態にすることができる。
上記車両において、前記仕切り壁は、可視光透過率の高い部分と低い部分との組み合わせからなる模様を有してなるとともに、前記二つの座席の奥行き方向における座面後方側に向かうほど前記低い部分の占める割合が大きくなっていることが好ましい。
上記構成によれば、隣合う二つの座席の間を仕切り壁によって遮る際に、乗員が居るために隣席の乗員が気になる部分である座面後方側を見え難くするとともに、乗員が居ないために隣席の乗員が気にならない座面前方側を見え易くすることができる。そのため、乗員に与える圧迫感を抑えつつ、仕切り壁によって二つの座席の間を好適に仕切ることができる。
上記車両において、運転席を含む前部座席と、前記前部座席よりも車両後方に設けられて前列および後列が共に二つの座席からなる対面四座の後部座席と、を有し、前記仕切り壁は、前記前列の二つの座席の間と前記後列の二つの座席の間とに各別に設けられている。
上記構成によれば、後部座席に対面四座の座席が採用された車両において、同後部座席を良質な車室空間にすることができる。
本発明によれば、良質な車室空間を形成することができる。
一実施形態の車両の仕切り壁が閉位置であるときの車室内の平面構造を示す略図。 仕切り壁が閉位置であるときの車室内の側面構造を示す略図。 仕切り壁が開位置であるときの車室内の平面構造を示す略図。 仕切り壁が閉位置であるときの車室内の側面構造を示す略図。 仕切り壁の拡大側面図。 仕切り壁の支持構造を示す側面図。 電気回路構造を示すブロック図。 変形例の車両の仕切り壁が閉位置であるときの車室内の平面構造を示す略図。
以下、一実施形態の車両について説明する。
図1に示すように、車室11の前部には、運転席および助手席からなる前部座席12が設けられている。また、車室11内における前部座席12よりも車両後方には、車両前後方向に間隔を置いて二列で並ぶ後部座席13が配置されている。この後部座席13は、車両後方に向かって横並びで着座するように配置された前列の二つの座席13Fと、車両前方に向かって横並びで着座するように配置された後列の二つの座席13Rとからなる対面四座の座席である。車室11内には、前部座席12と後部座席13との間を仕切る隔壁14が設けられている。車両の側部にはスライドドア15が設けられている。この車両では、スライドドア15を開くことにより、その開放部分を介して後部座席13に対する乗員の乗降が可能になる。
図1および図2に示すように、車室11内には、前列の二つの座席13Fの間を仕切る収容壁部16Fが設けられている。収容壁部16Fは、車両上下方向および車両前後方向に延びて車室11の内壁の一部をなしている。収容壁部16Fは、車室11内においてルーフからフロアまで延びる態様で、隔壁14の後面から前列の二つの座席13Fの間に向けて車両後方に突出する形状をなしている。
収容壁部16Fは、車両後方側の端部がその車両上部と車両下部とを残して車両前方側に切り欠かかれた形状の窓部17Fを有している。窓部17Fの形状は、窓部17Fを介して隣席の乗員との間での良好なコミュニケーションを図ることが可能になる形状になっている。具体的には、窓部17Fは、車両上下方向においては前列の座席13Fに正規着座した乗員の頭の側方にあたる部分から同座席13Fの着座部分、詳しくは座席13Fの肘掛け部分の上端の側方にあたる部分までの範囲を少なくとも含むかたちで延設されている。また、窓部17Fの内縁における車両上下方向の中間部分は車両上下方向に直線状で延びている。そして、窓部17Fの中間部分の車両前後方向における位置が、座席13Fに正規着座した状態の乗員が振り向くことによって隣席に正規着座した状態の乗員の顔がよく見える位置に定められている。
車室11内には前列の二つの座席13Fの間を仕切る仕切り壁18Fが設けられている。仕切り壁18Fは車両前後方向および車両上下方向に延びる略平板状をなしている。仕切り壁18Fは、車両前後方向にスライド移動可能になっている。
本実施形態では、仕切り壁18Fを移動範囲における最も車両後方側の閉位置に移動させることにより、仕切り壁18Fが収容壁部16Fの外部に露出した状態になるとともに同仕切り壁18Fによって窓部17Fの全体が閉じられた閉状態になる。一方、図3および図4に示すように、仕切り壁18Fを移動範囲における最も車両前方側の開位置に移動させることにより、仕切り壁18Fが収容壁部16Fの内部に収容された状態になって、窓部17Fの内部に仕切り壁18Fが存在しない状態、すなわち窓部17Fが開かれた開状態になる。このように本実施形態の車両では、仕切り壁18Fの移動範囲として、図2に示す閉位置から図4に示す開位置までの範囲が定められている。
図1および図2に示すように、車室11内には、後列の二つの座席13Rの間を仕切る収容壁部16Rが設けられている。収容壁部16Rは、車両上下方向および車両前後方向に延びて車室11の内壁の一部をなしている。収容壁部16Rは、車室11内においてルーフからフロアまで延びる態様で、車室11の内壁における車両後方側の部分の前面から後列の二つの座席13Rの間に向けて車両前方に突出する形状をなしている。
収容壁部16Rは、車両前方側の端部がその車両上部と車両下部とを残して車両後方側に切り欠かかれた形状の窓部17Rを有している。窓部17Rの形状は、窓部17Rを介して隣席の乗員との間での良好なコミュニケーションを図ることが可能になる形状になっている。具体的には、窓部17Rは、車両上下方向においては後列の座席13Rに正規着座した乗員の頭の側方にあたる部分から同座席13Rの着座部分、詳しくは座席13Rの肘掛け部分の上端の側方にあたる部分までの範囲を少なくとも含むかたちで延設されている。また、窓部17Rの内縁における車両上下方向の中間部分は車両上下方向に直線状で延びている。そして、窓部17Rの中間部分の車両前後方向における位置が、座席13Rに正規着座した状態の乗員が振り向くことによって隣席に正規着座した状態の乗員の顔がよく見える位置に定められている。
車室11内には後列の二つの座席13Rの間を仕切る仕切り壁18Rが設けられている。仕切り壁18Rは車両前後方向および車両上下方向に延びる略平板状をなしている。仕切り壁18Rは、車両前後方向にスライド移動可能になっている。
本実施形態では、仕切り壁18Rを移動範囲における最も車両前方側の閉位置に移動させることにより、仕切り壁18Rが収容壁部16Rの外部に露出した状態になるとともに同仕切り壁18Rによって窓部17Rの全体が閉じられた閉状態になる。一方、図3および図4に示すように、仕切り壁18Rを移動範囲における最も車両後方側の開位置に移動させることにより、仕切り壁18Rが収容壁部16Rの内部に収容された状態になって、窓部17Rの内部に仕切り壁18Rが存在しない状態、すなわち窓部17Rが開かれた開状態になる。このように本実施形態の車両では、仕切り壁18Rの移動範囲として、図2に示す閉位置から図4に示す開位置までの範囲が定められている。
図5に示すように、各仕切り壁18F,18Rはガラス板によって構成されている。仕切り壁18F,18Rには、可視光透過率の高い部分である透明ガラス部分19と、円形状に粗面加工が施されているために可視光透過率の低い部分である磨りガラス部分20との組み合わせによってドット模様が描かれている。本実施形態の車両では、仕切り壁18F,18Rの表面における磨りガラス部分20の占める割合が、仕切り壁18Fにおいては車両前方側に向かうほど大きくなっており、仕切り壁18Rにおいては車両後方側に向かうほど大きくなっている。すなわち、仕切り壁18F,18Rではいずれも、これを間に挟む二つの座席13F,13Rの奥行き方向における座面後方側に向かうほど、上記磨りガラス部分20の占める割合が大きくなっている。
以下、仕切り壁18F,18Rの支持構造について説明する。
図6に示すように、車室11のフロアにおける前列の二つの座席13F(図1参照)の間にはベース部21Fが立設されている。また、車室11のフロアにおける後列の二つの座席13Rの間にはベース部21Rが立設されている。各ベース部21F,21Rは、車両上下方向および車両前後方向に延びる略矩形枠状をなしている。各ベース部21F,21Rの上部には下部レール22が固定されている。下部レール22は車両前後方向に延設されている。
車室11のルーフにおける各下部レール22の車両上方にあたる位置には、それぞれ上部レール23が固定されている。各上部レール23は、その車両下方に配置された下部レール22に対して平行に延びるように、車両前後方向に延設されている。
仕切り壁18F,18Rの上端には、それぞれ上方移動部24が固定されている。仕切り壁18Fに固定された上方移動部24は前列の二つの座席13Fの上方の上部レール23に車両前後方向にスライド移動可能な状態で係合しており、仕切り壁18Rに固定された上方移動部24は後列の二つの座席13Rの上方の上部レール23に車両前後方向にスライド移動可能な状態で係合している。
一方、仕切り壁18F,18Rの下端にはそれぞれ下方移動部25が固定されている。仕切り壁18Fに固定された下方移動部25はベース部21Fの下部レール22に車両前後方向にスライド移動可能な状態で係合しており、仕切り壁18Rに固定された下方移動部25はベース部21Rの下部レール22に車両前後方向にスライド移動可能な状態で係合している。
そして、各仕切り壁18F,18Rは、上方移動部24が上部レール23によって案内されるとともに下方移動部25が下部レール22によって案内されて、車両前後方向にスライド移動するようになっている。
図7に示すように、仕切り壁18Fに固定された上方移動部24には、ギア機構(図示略)を介して、モータ31が駆動連結されている。このモータ31の作動制御を通じて、仕切り壁18Fの移動位置が制御される。また、仕切り壁18Rに固定された上方移動部24には、ギア機構(図示略)を介して、モータ32が駆動連結されている。このモータ32の作動制御を通じて、仕切り壁18Rの移動位置が制御される。
図1に示すように、後部座席13のうちの前列の二つの座席13Fには開閉スイッチ33Fが設けられている。この開閉スイッチ33Fは、仕切り壁18Fの開閉に際して操作される。また、後部座席13のうちの後列の二つの座席13Rには開閉スイッチ33Rが設けられている。この開閉スイッチ33Rは、仕切り壁18Rの開閉に際して操作される。
図7に示すように、本実施形態の車両には、例えばマイクロコンピュータを中心に構成される電子制御装置30が設けられている。この電子制御装置30には、各モータ31,32の駆動回路が接続されるとともに、開閉スイッチ33F,33Rの出力信号が取り込まれている。電子制御装置30は、開閉スイッチ33F,33Rの出力信号に基づき各種の演算を行うとともに、その演算結果をもとに各モータ31,32の作動制御を実行する。
以下、各モータ31,32の作動制御の実行態様についてその作用とともに説明する。
本実施形態では、仕切り壁18F,18Rを閉じるべく開閉スイッチ33F,33Rが操作されると、同開閉スイッチ33F,33Rが操作されている間、仕切り壁18F,18Rを閉位置側に移動させる態様でモータ31,32が駆動される。
図3および図4に示すように、仕切り壁18F,18Rが開位置になっている状態、すなわち収容壁部16F,16Rの内部に収容された状態で、仕切り壁18F,18Rを閉じるべく開閉スイッチ33F,33Rが操作されると、仕切り壁18F,18Rが収容壁部16F,16Rの外部に脱出する方向に移動するようになる。これにより、仕切り壁18Fが車両後方側に移動して窓部17Fの一部を閉じて前列の二つの座席13Fの間が遮られるようになり、仕切り壁18Rが車両前方側に移動して窓部17Rの一部を閉じて後列の二つの座席13Rの間が遮られるようになる。
そして、開閉スイッチ33F,33Rの操作が継続されて、仕切り壁18F,18Rの移動位置が移動範囲における閉じ側の限界位置である閉位置になると、図1および図2に示すように、仕切り壁18F,18Rによって窓部17F,17Rの全体が閉じられる。これにより、仕切り壁18Fによって前列の二つの座席13Fの間が比較的広い範囲にわたって遮られた状態になり、仕切り壁18Rによって後列の二つの座席13Rの間が比較的広い範囲にわたって遮られた状態になる。
このように、仕切り壁18F,18Rを閉位置にして、隣り合う二つの座席13F,13Rの間を仕切り壁18F,18Rによって仕切ることにより、車室11内に座席毎のプライベート空間を形成することができる。これにより、隣席の乗員を気にすることなく、携帯端末を操作したり読書したりする等、ゆったりとした時間を過ごすことができるようになる。
本実施形態では、隣り合う二つの座席13F,13Rに着座した乗員の間を遮るための部材として、硬質の板材、詳しくはガラス板材からなる仕切り壁18F,18Rが用いられている。そのため、隣り合う二つの座席の間にカーテンが設けられる場合と比較して、それら座席の間を仕切る部材、具体的には仕切り壁18F,18Rの揺動が抑えられる。したがって、隣合う二つの座席13F,13Rの間を仕切る部材の揺動に起因して、それら座席13F,13Rに着座している乗員に不快感を与えることが抑えられるようになる。
一方、本実施形態では、仕切り壁18F,18Rを開くべく開閉スイッチ33F,33Rが操作されると、同開閉スイッチ33F,33Rが操作されている間、仕切り壁18F,18Rを開位置側に移動させる態様でモータ31,32が駆動される。
図1および図2に示すように、仕切り壁18F,18Rが閉位置になっている状態、すなわち窓部17F,17Rを閉じている状態で、仕切り壁18F,18Rを開くべく開閉スイッチ33F,33Rが操作されると、仕切り壁18F,18Rが収容壁部16F,16Rの内部に進入する方向に移動するようになる。これにより、仕切り壁18Fが車両前方側に移動して窓部17Fの一部を開いて前列の二つの座席13Fの間が開放されるようになり、仕切り壁18Rが車両後方側に移動して窓部17Rの一部を開いて後列の二つの座席13Rの間が開放されるようになる。
そして、開閉スイッチ33F,33Rの操作が継続されて、仕切り壁18F,18Rの移動位置が移動範囲における開き側の限界位置である開位置になると、図3および図4に示すように、仕切り壁18F,18Rが収容壁部16F,16R内に収容されて窓部17F,17Rの全体が開かれる。これにより、前列の二つの座席13Fの間が窓部17Fを介して広い範囲にわたって開放された状態になるとともに、後列の二つの座席13Rの間が窓部17Rを介して比較的広い範囲にわたって開放された状態になる。
本実施形態の車両では、このようにして仕切り壁18F,18Rを開位置にすることにより、隣り合う二つの座席13F,13Rの間を窓部17F,17Rを介して開放した状態にすることができる。これにより、車室11内を開放的な空間にして、乗員間のコミュニケーションを取り易い状態にすることができる。
他方、本実施形態では、仕切り壁18F,18Rの移動位置が閉位置と開位置との間の中間位置であるときに開閉スイッチ33F,33Rの操作が停止されると、モータ31,32の駆動が停止されて、このときの移動位置で仕切り壁18F,18Rが停止されるようになる。
このように本実施形態では、仕切り壁18F,18Rの移動位置を、閉位置と開位置との間の任意の位置に調整することができる。こうした仕切り壁18F,18Rの位置調整を通じて、隣合う二つの座席13F,13Rに着座した乗員間を仕切り壁18F,18Rによって遮る量を調整することができる。したがって、車室11内に高い自由度でプライベート空間を形成することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られる。
(1)ガラス板材によって構成された仕切り壁18F,18Rを、隣合う二つの座席13F,13Rに正規着座した乗員の間を遮る範囲を変更可能な態様で、二つの座席13F,13Rの間において移動可能に設けた。そのため、隣り合う二つの座席13F,13Rの間にカーテンが設けられる場合と比較して、それら座席13F,13Rの間を仕切る部材、具体的には仕切り壁18F,18Rの揺動を抑えることができ、その揺動に起因して乗員に不快感を与えることを抑えることができる。しかも、仕切り壁18F,18Rの移動を通じて、二つの座席13F,13Rに着座した乗員間を同仕切り壁18F,18Rによって遮る量を調整することにより、高い自由度で車室11内にプライベート空間を形成することができる。このように本実施形態によれば、良質な車室空間を形成することができる。
(2)仕切り壁18F,18Rの移動範囲として、仕切り壁18F,18Rが収容壁部16F,16Rの内部に収容された状態になる開位置と、仕切り壁18F,18Rが収容壁部16F,16Rの外部に露出した状態になる閉位置とを含む範囲を定めた。そのため、乗員のプライベート空間を確保するべく二つの座席13F,13Rの間を仕切った状態にすることに加えて、乗員間のコミュニケーションを容易にするべく二つの座席13F,13Rの間を開放した状態にすることができる。
(3)仕切り壁18F,18Rに可視光透過率の高い透明ガラス部分19と可視光透過率の低い磨りガラス部分20との組み合わせからなる模様を形成した。そして、仕切り壁18F,18Rにおいて、二つの座席13F,13Rの奥行き方向における座面後方側に向かうほど磨りガラス部分20の占める割合を大きくした。そのため、隣合う二つの座席13F,13Rの間を仕切り壁18F,18Rによって遮る際に、乗員が居るために隣席の乗員が気になる部分である座面後方側に磨りガラス部分20を多く形成して見え難くするとともに、乗員が居ないために隣席の乗員が気にならない座面前方側に透明ガラス部分19を多くして見え易くすることができる。これにより、乗員に与える圧迫感を抑えつつ、仕切り壁18F,18Rによって二つの座席13F,13Rの間を好適に仕切ることができる。
(4)後部座席13に対面四座の座席が採用された車両において、仕切り壁18F,18Rを、後部座席13における前列の二つの座席13Fの間と後列の二つの座席13Rの間とに各別に設けた。そのため、対面四座の後部座席13を良質な車室空間にすることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・仕切り壁18F,18Rの開閉に際して操作される開閉スイッチを前部座席12の近傍に設けるようにしてもよい。
・収容壁部16F,16Rを省略することができる。
・仕切り壁18F,18Rを、合成樹脂材料や木材など、ガラス材料以外の硬質の材料によって形成してもよい。
・仕切り壁18F,18Rの各部における透明ガラス部分19と磨りガラス部分20との比が一定になるように、それら透明ガラス部分19および磨りガラス部分20の組み合わせからなる模様を形成してもよい。
・仕切り壁18F,18Rに設ける模様は、幾何学模様や木目模様など、任意に変更することができる。また、数種類の模様を組み合わせた模様を仕切り壁18F,18Rに設けてもよい。仕切り壁18F,18Rにキャラクターなどの絵を描いたり、仕切り壁18F,18Rの一部または全体を半透明にしたり有色透明にしたりすることができる。その他、仕切り壁18F,18Rの全体を透明にすることなども可能である。
・図8に示すように、仕切り壁48F,48Rの移動位置の一つとして、隣合う二つの座席13F,13Rのうちの一方が配置されるスペースと他方が配置されるスペースとに車室41内を区画した状態になる移動位置を定めてもよい。同構成によれば、隣合う二つの座席13F,13Rに着座した乗員の間を遮蔽した状態にすることができる。
この場合には、図8に一例を示すように、仕切り壁48F,48Rとして、複数の分割板40によって構成されたものを採用することができる。また、分割板40を厚さ方向に並べた状態で収容壁部46に収容することによって窓部47を開放した状態にする一方、襖を閉じるときのように各分割板40を車両前後方向にスライド移動させることによって窓部47を閉じた状態にすることができる。その他、仕切り壁48F,48Rを複数の分割板40が折り曲げ可能に連結された構造にすることもできる。この場合には、仕切り壁48F,48Rをロール状に巻いた状態で収容壁部46に収容することによって窓部47を開放した状態にする一方、仕切り壁48F,48Rをまっすぐに伸ばしつつ収容壁部46から車両前後方向に脱出させることによって窓部47を閉じた状態にすることができる。
・仕切り壁の移動範囲は任意に変更することができる。仕切り壁の移動範囲を規定する位置としては、隣合う二つの座席13F,13Rに正規着座した乗員の間を遮らない位置P1や、乗員の間の一部を遮る位置P2、乗員の間の全体を遮る位置P3、二つの座席13F,13Rのうちの一方が配置されるスペースと他方が配置されるスペースとに車室11内を区画する位置P4を採用することができる。そして、それら位置P1〜P4のうちの二つによって定まる範囲を、仕切り壁の移動範囲にすることができる。
・仕切り壁18F,18Rの形状を、隣合う二つの座席13F,13Rに着座した乗員の間に挟まれた部分のうちの車両上下方向における一部分のみが遮られるようになる形状にしてもよい。例えば以下の(構成1)〜(構成3)を採用することができる。(構成1)仕切り壁18F,18Rの形状を、隣合う二つの座席13F,13Rの間に挟まれた部分のうちの車両上方側の部分のみを遮る形状にしてもよい。同構成によれば、車室11のルーフに設けられた隣席用の読書灯の光を仕切り壁18F,18Rによって遮ることが可能になる。(構成2)仕切り壁18F,18Rの形状を、隣合う二つの座席13F,13Rに正規着座した乗員の間における車両下方側の部分のみを遮る形状にしてもよい。同構成によれば、隣席の乗員による携帯端末の操作の様子や同携帯端末の画面表示など、隣席の乗員の手元を仕切り壁18F,18Rによって遮ることが可能になる。(構成3)仕切り壁18F,18Rの形状を、隣合う二つの座席13F,13Rに正規着座した乗員の間のうちの各乗員の頭部に挟まれた部分のみを遮る形状にしてもよい。同構成によれば、仕切り壁18F,18Rによって隣席の乗員の目線を遮ることができる。
・開閉スイッチ33F,33Rの操作に応じて仕切り壁18F,18Rの移動位置が閉位置および開位置のいずれかになるように各モータ31,32の作動制御を実行するようにしてもよい。具体的には、仕切り壁18F,18Rを閉じるべく開閉スイッチ33F,33Rが操作されたときには、仕切り壁18F,18Rが閉位置になるまで、各モータ31,32の作動制御を実行する。一方、仕切り壁18F,18Rを開くべく開閉スイッチ33F,33Rが操作されたときには、仕切り壁18F,18Rが開位置になるまで、各モータ31,32の作動制御を実行する。
・仕切り壁18Fと仕切り壁18Rとが連動して開閉するように、各モータ31,32の作動制御を実行するようにしてもよい。
・仕切り壁18F,18Rを電動式にすることに限らず、手動式にしてもよい。
・上記実施形態にかかる車両は、車両右側に向かって横並びで着座するように配置された左列の二つの座席と車両左側に向かって横並びで着座するように配置された右列の二つの座席とからなる対面四座の座席が後部座席として設けられた車両にも適用することができる。また、後部座席を構成する全ての座席が同一の方向を向いて着座するタイプの座席である車両などにも、上記実施形態にかかる車両は適用可能である。
・上記実施形態にかかる車両は、同一方向に向かって横並びで着座するように配置された二つの座席を有する車両であれば、後部座席として二つの座席のみが設けられた車両や、車両前後方向に間隔を置いて三列以上で並ぶ後部座席を有する車両、車幅方向に三つ以上の座席が並ぶ後部座席を有する車両などにも適用することができる。
11…車室、12…前部座席、13…後部座席、13F,13R…座席、14…隔壁、15…スライドドア、16F,16R…収容壁部、17F,17R…窓部、18F,18R…仕切り壁、19…透明ガラス部分、20…磨りガラス部分、21F,21R…ベース部、22…下部レール、23…上部レール、24…上方移動部、25…下方移動部、30…電子制御装置、31,32…モータ、33F,33R…開閉スイッチ、40…分割板、41…車室、46…収容壁部、47…窓部、48F,48R…仕切り壁。

Claims (5)

  1. 同一方向に向かって横並びで着座するように配置された二つの座席と、
    硬質の板材によって構成されて、前記二つの座席に正規着座した乗員の間を遮る範囲を変更可能な態様で、前記二つの座席の間に移動可能に設けられた仕切り壁と、
    を有する車両。
  2. 車室の内壁の一部をなして前記仕切り壁を内部に収容する収容壁部を有し、
    前記仕切り壁の移動範囲は、前記仕切り壁が前記収容壁部の内部に収容された状態になる移動位置と前記仕切り壁が前記収容壁部の外部に露出した状態になる移動位置とを含む
    請求項1に記載の車両。
  3. 前記仕切り壁の移動範囲は、前記二つの座席のうちの一方が配置されるスペースと他方が配置されるスペースとに車室内を区画した状態になる前記仕切り壁の移動位置を含む
    請求項1または2に記載の車両。
  4. 前記仕切り壁は、可視光透過率の高い部分と低い部分との組み合わせからなる模様を有してなるとともに、前記二つの座席の奥行き方向における座面後方側に向かうほど前記低い部分の占める割合が大きくなっている
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両。
  5. 運転席を含む前部座席と、前記前部座席よりも車両後方に設けられて前列および後列が共に二つの座席からなる対面四座の後部座席と、を有し、
    前記仕切り壁は、前記前列の二つの座席の間と前記後列の二つの座席の間とに各別に設けられている
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両。
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JPH0586671U (ja) * 1992-04-28 1993-11-22 古河電気工業株式会社 自動車用シート

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