JP2008230287A - 車両の車室内構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】前席シートの側方部に広い空間部を設けて優れた居住性が得られるとともに、乗員の着座安定性を確保できるようにする。
【解決手段】車室内のフロアパネル6上に前席シート5が設置されるとともに、この前席シート5の後方に複数の乗員が着座可能な後席シートが配設された車両において、上記前席シート5の側方に乗降用開口部1,2が形成されるとともに、この乗降用開口部1,2にサイドドア3,4が開閉可能に設けられ、かつ上記前席シート5の側方に、この前席シート5に着座した乗員の側面部を覆うカバー部材23が設けられた。
【選択図】図4
【解決手段】車室内のフロアパネル6上に前席シート5が設置されるとともに、この前席シート5の後方に複数の乗員が着座可能な後席シートが配設された車両において、上記前席シート5の側方に乗降用開口部1,2が形成されるとともに、この乗降用開口部1,2にサイドドア3,4が開閉可能に設けられ、かつ上記前席シート5の側方に、この前席シート5に着座した乗員の側面部を覆うカバー部材23が設けられた。
【選択図】図4
Description
本発明は、車室内のフロアパネル上に前席シートが設置されるとともに、この前席シートの後方に複数の乗員が着座可能な後席シートが配設された車両の車室内構造に関するものである。
近年、燃料消費量の節減等の要求から、コンパクトで軽量な車両が求められているが、このような車両では、コンパクトな構成でありながら車室内に複数の乗員が着座可能なスペースを確保するための工夫が必要となる。例えば、下記特許文献1では、車室内の車幅方向中心部に運転席シートを配設するとともに、その後方側に複数の後席シートを配設することにより、車体をコンパクト化しつつ車室内に複数の乗員が着座可能なスペースを確保することが行われている。
特開平7−156807号公報
上記特許文献1に開示されているように、車室内の車幅方向中心部に運転席シートを配設するとともに、その後方側に複数の乗員が着座可能な後席シートを配設した場合には、前席シートの側方部に広い空間部を設けて優れた居住性が得られるという利点を有する反面、前席シートにおける乗員の着座安定性を確保することが困難であり、乗員が不安感を覚えることがある等の問題があった。なお、上記特許文献に開示された車両では、車体前部を先窄まり形状とすることにより、前席シートの側方部に広すぎる空間部が形成されることに起因して前席シートにおける乗員の着座安定性が損なわれるのを防止するようにしているが、この構成では車体をデザインする際の自由度が極端に制限されるという問題がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、前席シートに着座した乗員の居住性を良好状態に維持しつつ、乗員の着座安定性を充分に確保できる車両の車室内構造を提供することを目的としたものである。
請求項1に係る発明は、車室内のフロアパネル上に前席シートが設置されるとともに、この前席シートの後方に複数の乗員が着座可能な後席シートが配設された車両において、上記前席シートの側方に乗降用開口部が形成されるとともに、この乗降用開口部にサイドドアが開閉可能に設けられ、かつ上記前席シートの側方に、この前席シートに着座した乗員の側面部を覆うカバー部材が設けられたものである。
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の車両の車室内構造において、上記カバー部材の上部に、前席シートに着座した乗員が使用可能なアームレスト部材が設けられたものである。
請求項3に係る発明は、上記請求項2に記載の車両の車室内構造において、上記アームレスト部材を昇降可能に支持する昇降支持部を備えたものである。
請求項4に係る発明は、上記請求項2または3に記載の車両の車室内構造において、上記アームレスト部材を前後移動可能に支持するスライド支持部を備えたものである。
請求項5に係る発明は、上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の車室内構造において、上記サイドドアと前席シートとの間に、荷物等を収納可能なラゲージルームが設けられたものである。
請求項1に係る発明では、カバー部材を上記前席シートの側方に上記カバー部材を設置するように構成したため、前席シートの側方に広い空間部を確保して居住性を良好状態に維持するように構成された車両において、前席シートに着座した乗員の側方移動を上記カバー部材により規制して前席シートにおける乗員の着座安定性を充分に確保できるという利点がある。
請求項2に係る発明では、特別な設置部材を設けることなく上記カバー部材を利用して、アームレスト部材を設置することができるため、簡単な構成で上記カバー部材およびアームレスト部材の両方を前席シートの側方部に配設して居住性を、より効果的に向上させることができる。
請求項3に係る発明では、昇降支持部によりアームレスト部材を昇降自在に支持するように構成したため、使用者の好みに応じてアームレスト部材の設置高さを変化させることにより利便性をさらに向上させることができるとともに、ボストンバック等からなる大型の荷物を前席シートの側方部に載置する際に、上記アームレスト部材の設置高さを上方位置に調節することにより、このアームレスト部材が上記ボストンバック等に干渉するのを効果的に防止できるという利点がある。
請求項4に係る発明では、スライド支持部によりアームレスト部材を前後移動可能に支持したため、使用者の好みに応じてアームレスト部材の前後位置を変化させることにより利便性をさらに向上させることができるとともに、前席シートの側方部に載置される荷物の形状等に応じて上記アームレスト部材の前後位置を調節することにより、このアームレスト部材が上記荷物に干渉するのを防止できる等の利点がある。
請求項5に係る発明では、サイドドアと前席シートとの間に荷物等を収納可能なラゲージルームを設けたため、車体の前後寸法が大きくなる等の問題を生じることなく、乗員用の荷物等を収納するためのスペースを充分に確保することができる。しかも、上記前席シートの側方部に設置されたカバー部材により上記ラゲージルームに収納された荷物等の側方移動を拘束することができるため、上記荷物等を安定した収納状態に保持でき、上記荷物等が前席シート側に移動することに起因して乗員が違和感を受けるのを効果的に防止できるという利点がある。
図1〜図4は、本発明の第1実施形態に係る車両の車室内構造を示し、この車両には、車室の側面部に乗降用開口部1,2が形成されるとともに、各乗降用開口部1,2にサイドドア3,4がそれぞれ開閉可能に設置されている。そして、上記車両の車室内には、運転席シートからなる前席シート5がフロアパネル6上の車幅方向中央部に設置され、この前席シート5の前方側にステアリングホイール9が設置されている。また、上記前席シート5の後方には、左右一対の後席シート7,8が配設されることにより、前席着座部よりも大きな車幅方向寸法を有する後席着座部が形成されている。
上記フロアパネル6の前方部には、前席シート5の設置部となる第1キックアップ部13が車幅方向の中央部分に形成されるとともに、この第1キックアップ部13上に、前席シート5を、車両の前後方向にスライド自在に支持する左右一対のシートスライドレール15が設置されている。上記第1キックアップ部13とサイドシル11との間には、車幅方向に延びるようにフロントフロア部12が設けられている。また、上記フロアパネル6の後方部には、後席シート7,8の設置部となる第2キックアップ部14が、車室後部において車幅方向の略全域に亘り形成されている。
上記第2キックアップ部14上に設置された左右の後席シート7,8は、それぞれ図1に示すように、側面視で前席シート5の後方部と重複し、かつ図3に示すように、平面視で前席シート5を左右から挟むように配設されるとともに、前方部が車幅方向の斜め外側を向くように傾斜したラインに沿って配設されている。上記第1,第2キックアップ部13,14の下方には、燃料タンク16が配設されている(図4参照)。また、上記車体の後部には、図2に示すように、車幅方向略中央にリヤピラー17が配設され、このリヤピラー17と上記サイドドア3,4との間には、車体の後部側面および後面を連続して覆うようにリヤウインド18が配設されている。
上記サイドドア3,4と前席シート5との間には、荷物等を収納可能な左右一対のラゲージルーム19,20がフロントフロア部12上に設けられている。すなわち、平面視で略矩形に形成された車室内の車幅方向中央部に上記前席シート5が配設され、この前席シート5の設置部となる第1キックアップ部13と、上記サイドドア3,4の下方に位置するサイドシル11との間に、車幅方向に延びる所定幅の略平坦面からなるフロントフロア部12が形成されている。このフロントフロア部12は、前席シート5の前方において車幅方向に延びるように設置されたインストルメントパネル21の下方部に位置するダッシュパネル22と、上記後席シート8,9の下方に位置する第2キックアップ部14との間において、車両の前後方向に延びる所定長さの略平坦面状に形成され、これにより荷物等を載置することが可能なラゲージルーム19,20が上記フロントフロア部12上に設けられている。
上記前席シート5の側方には、この前席シート5に着座した乗員の右側面部を覆うカバー部材23が上記フロントフロア部12上に立設されるとともに、その上端部には前席シート5に着座した乗員が使用可能なアームレスト部材28が設けられている。上記カバー部材23は、図5〜図7に示すように、例えば金網材、パンチングメタルまたは薄板材等からなるパネル材24と、その周辺部を保持する枠体25と、この枠体25の上部と下部とを連結するように上下方向に延びる丸パイプ材等からなる前後一対の支柱26,27とを有している。
また、上記カバー部材23は、その前方部、具体的には前席シート5の設置部よりも前方側に位置する部分の上端高さが後方部に比べて低くなるように、上記パネル材24および枠体25の上下寸法が設定されている。そして、上記枠体25が支柱26,27の車外側周面に溶接される等により、カバー部材23が支柱26,27に固着されている。上記支柱26,27の下端部には、取付ブラケット29が固着され、この取付ブラケット29がビス30等を介してフロントフロア部12に締結されることにより、上記カバー部材23が前席シート5の側方に立設された状態で固定されている。
上記支柱26,27には、丸パイプ材等からなる昇降バー31,32がそれぞれ昇降可能に支持されている。この昇降バー31,32の上端部には、車両の前後方向に延びる断面コ字状部材からなる支持レール33が固着され、上記アームレスト部材28には、支持レール33に沿ってスライド変位するスライドプレート34が設けられている。また、上記昇降バー31,32内には、一対のボール体36が配設されるとともに、このボール体36を昇降バー31,32に形成された透孔から外方側に突出させる方向に付勢するコイルばね等からなる付勢部材37が設けられている。さらに、上記支柱26,27には、昇降バー31,32内に配設されたボール体36が嵌入される凹部38〜40が上下の3個所に形成されている。
そして、上記昇降バー31,32および支柱26,27等によりアームレスト部材28を昇降自在に支持する昇降支持部が構成され、アームレスト部材28を持って昇降バー31,32を支柱26,27に沿って昇降変位させることにより、図7の実線で示す中間使用位置と、仮想線で示す上端位置および下端位置とに上記アームレスト部材28の設置高さが調節されるとともに、上記ボール体36が支柱26,27の凹部38〜40に嵌入されることにより、上記各位置においてアームレスト部材28が係脱可能に係止されるようになっている。また、上記支持レール33およびスライドプレート34等によりアームレスト部材28を前後移動可能に支持するスライド支持部が構成され、上記支持レール33に沿ってスライドプレート34をスライド変位させることにより、図5に示す後方位置と、図8に示す前方位置との間において、上記アームレスト部材28の前後位置が任意に調節されるように構成されている。
上記インストルメントパネル21の下方には、図5に示すように、サイドドア3,4と前席シート5との間に形成されたラゲージルーム20と連通する空間部35が設けられ、この空間部35の車幅方向中央側の壁面に沿うように上記カバー部材23が設置されている。なお、図7において、符号41は、フロアパネル6の上面を覆うように設置されたフロアマットである。
上記のように車室内のフロアパネル6上に前席シート5が設置されるとともに、この前席シート5の後方に複数の乗員が着座可能な後席シート7,8が配設された車両において、上記前席シート5の側方に乗降用開口部1,2が形成されるとともに、この乗降用開口部1,2を開閉可能に覆うサイドドア3,4が設けられ、かつ上記前席シート5の側方に、この前席シート5に着座した乗員の側面部を覆うカバー部材23が設けられた構成によれば、前席シート5の側方部に広い空間部を設けて居住性を良好状態に維持しつつ、前席シート5に対する乗員の着座安定性を充分に確保できるという利点がある。
すなわち、上記第1実施形態では、前席シート5をフロアパネル6上の車幅方向中心部に配設することにより、前席シート5の左右に広い空間部を確保して優れた居住性が得られるように構成された車両において、カバー部材23を支持する支柱26,27の下端部をフロントフロア部12上に固定することにより、上記前席シート5の右側方に上記カバー部材23を立設させた状態で設置するように構成したため、前席シート5に着座した乗員の側方移動を上記カバー部材23により規制することができる。したがって、前席シート5の側方部に広い空間部を設けた場合においても、車体前部を先窄まり形状とする等の手段を講じることなく、前席シート5における乗員の着座安定性を充分に確保できるという利点がある。
特に、上記第1実施形態に示すように前席シート5をフロアパネル6上の車幅方向中心部に配設するとともに、この前席シート5の後部がその後方に配設された左右一対の後席シート7,8と側面視で重複するように、上記前席シート5と後席シート7,8とを互いに近接させて配設した場合には、搭乗可能な乗員の人数を確保しつつ、室内スペースの前後寸法が大きくなるのを防止できるとともに、上記前席シート5および後席シート7,8の両方を効率よく配設することにより、車体を効果的にコンパクトかつ軽量に形成できるという利点がある。
さらに、上記第1実施形態では、サイドドア3,4と前席シート5との間に荷物等を収納可能なラゲージルーム19,20を設けたため、車室の後方側にラゲージルームを設けた場合のように、車体の前後寸法が大きくなったり、車体のデザイン性が悪化したりする等の問題を生じることなく、乗員用の荷物等を収納するためのスペースを充分に確保することができる。しかも、上記前席シート5の側方部に設置されたカバー部材23により上記ラゲージルーム20に収納された荷物等の側方移動を拘束することができるため、上記荷物等を安定した収納状態に保持でき、上記荷物等が前席シート5側に移動することに起因して運転者が違和感を受けるのを効果的に防止できるという利点がある。
また、上記第1実施形態に示すように、サイドドア3,4と前席シート5との間に形成されたラゲージルーム20と連通する空間部35をインストルメントパネル21の下方に設けるとともに、上記空間部35の車幅方向中央側の壁面に沿うように上記カバー部材23を設置した場合には、上記空間部35とラゲージルーム19,20とからなる広い収納スペースを確保し、この収納スペース内にゴルフバッグ等からなる長尺の荷物を収納できるという利点がある。
上記第1実施形態では、カバー部材23の上部に、前席シート5に着座した乗員が使用可能なアームレスト部材28を設けたため、特別な設置部材を設けることなく、上記カバー部材23を利用してアームレスト部材28を設置することができる。したがって、簡単な構成で上記カバー部材23およびアームレスト部材28の両方を前席シート5の側方部に配設して、この前席シート5に着座した乗員の居住性を、より効果的に向上させることができる。
また、上記第1実施形態に示すように、昇降バー31,32および支柱26,27等からなる昇降支持部によりアームレスト部材28を昇降自在に支持するように構成した場合には、使用者の好みに応じてアームレスト部材28の設置高さを変化させることにより、その利便性をさらに向上させることができる。しかも、図9に示すように、ボストンバック39等からなる大型の荷物を前席シート5の側方部に載置する際には、上記アームレスト部材28の設置高さを上方位置に調節することにより、このアームレスト部材28が上記ボストンバック39等に干渉するのを防止できるという利点がある。特に、上記のように昇降バー31,32に設けられたボール体36を、付勢部材37の付勢力に応じて支柱26,27の凹部38〜40に嵌入することにより、上記各位置においてアームレスト部材28を係脱可能に係止するように構成した場合には、このアームレスト部材28の設置高さが不測に変化するのを防止できるという利点がある。
さらに、上記実施形態では、支持レール33およびスライドプレート34等からなるスライド支持部によりアームレスト部材28を前後移動可能に支持するように構成したため、使用者の好みに応じてアームレスト部材28の前後位置を変化させることにより、その利便性をさらに向上させることができるとともに、前席シート5の側方部に載置される荷物の形状等に応じて上記アームレスト部材28の前後位置を調節することにより、このアームレスト部材28が上記荷物に干渉するのを防止できるという利点がある。
なお、上記アームレスト部材28を省略し、図10に示す第2実施形態のように、カバー部材23だけを前席シート5の側方に配設した構造としてもよい。また、図11に示す第3実施形態のように、上記カバー部材23の全長に亘ってその上端高さが一定となるように構成してもよい。しかし、図5に示す第1実施形態および図10に示す第2実施形態ように、上記カバー部材23の前方部における上端高さが後方部よりも低くなるように構成した場合には、前席シート5に着座した乗員が乗降する際に上記カバー部材23が邪魔になることがなく、上記前席シート5に対する乗員の乗降性を良好状態とすることができるとともに、前席シート5に乗員が着座した状態では、上記カバー部材23により乗員の側方移動を効果的に規制することができる等の利点がある。
上記各実施形態では、前席シート5の側方にカバー部材23を固定的に設置した例について説明したが、上記カバー部材23を係脱可能または起伏可能に設置した構造としてもよい。特に、上記第2実施形態に示すように、上記アームレスト部材28を省略した第2実施形態によれば、カバー部材23の板厚を薄くすることができるとともに、このカバー部材23を起伏可能に構成する際に上記アームレスト部材23が邪魔になるのを防止できるという利点がある。
図12〜図16は、前席シート5の側方部に沿って車両の前後方向に延びるように立設された状態と、フロントフロア部12に形成された凹入部53内に格納された状態とに変位可能なカバー部材47を有する本発明の第4実施形態を示している。上記フロントフロア部12に設けられたヒンジ部材49により揺動可能に支持された縦板48と、この縦板48の後辺部および前後方向中央部に設けられた図外のヒンジ部材により揺動可能に支持された前後一対の横板49,50と、上記縦板48の上辺部に設けられたロール軸51に巻取自在に支持されたトノカバー52とにより、上記カバー部材47が構成されている。
上記縦板48は、図13の仮想線および図14に示すように、フロントフロア部12に形成されて下方に凹入する凹入部53内に水平状態で格納された格納位置と、図13の実線および図12等に示すように、前席シート5の側面に沿って車両の前後方向に延びるように起立状態で設置された使用位置とに変位可能に設置されている。
また、上記前後一対の横板49,50は、それぞれ図12に示すように縦板48の壁面に折り重ねられた不使用位置と、図15に示すように車幅方向に延びるように設置された使用位置との変位可能に支持されている。そして、上記前後一対の横板49,50を使用位置に保持した状態で、上記ロール軸51に巻き取られた状態にあるトノカバー52を引き出し、その先端部に設けられたフック54を、図13に示すように、横板49,50の上端部に設けられた係合ピン55に係止することにより、図16に示すように、トノカバー52が引き出された状態に保持されるようになっている。
上記第4実施形態のように縦板48、前後一対の横板49,50およびトノカバー52を備えたカバー部材47を設置した構成によれば、サイドドア3,4と前席シート5との間に形成されたラゲージルーム19,20を上記カバー部材47で囲繞することにより、上記ラゲージルーム19,20に収納された荷物の移動を効果的に規制して安定した収納状態に保持できるという利点がある。しかも、上記縦板48、前後一対の横板49,50およびトノカバー52により上記収納物を隠蔽することにより、車室内の美観が損なわれるのを効果的に防止できるという利点がある。
また、上記各実施形態では、前席シート5の右側方にのみカバー部材23およびアームレスト部材28を設けた構造について説明したが、このカバー部材23を運転席シート5の左側方に設置し、あるいは運転席シート5の左右両側方にカバー部材23およびアームレスト部材28を設置した構造としてもよい。さらに、上記実施形態では、車室内の車幅方向中心部に運転席シートからなる前席シート5を設置するとともに、この前席シート5の後方に左右一対の後席シート7,8を配設した例について説明したが、これに限定されることなく、種々の変形が可能である。例えば、車室内の右側または左側にオフセットした位置に上記前席シート5を配設した構造としてもよく、この場合には、上記前席シート5の側方に広いラゲージルームを形成できるという利点がある。また、上記前席シート5の後方側に、複数の乗員が着座可能なベンチシートタイプの後列シートを配設した構造としてもよい。
1,2 乗降用開口部
3,4 サイドドア
5 前席シート
6 フロアパネル
7,8 後席シート
20 ラゲージルーム
21 インストルメントパネル
23 カバー部材
28 アームレスト部材
26,27 支柱(昇降支持部)
31,32 昇降バー(昇降支持部)
33 支持レール(スライド支持部)
34 スライドプレート(スライド支持部)
3,4 サイドドア
5 前席シート
6 フロアパネル
7,8 後席シート
20 ラゲージルーム
21 インストルメントパネル
23 カバー部材
28 アームレスト部材
26,27 支柱(昇降支持部)
31,32 昇降バー(昇降支持部)
33 支持レール(スライド支持部)
34 スライドプレート(スライド支持部)
Claims (5)
- 車室内のフロアパネル上に前席シートが設置されるとともに、この前席シートの後方に複数の乗員が着座可能な後席シートが配設された車両において、上記前席シートの側方に形成された乗降用開口部を開閉可能に覆うサイドドアを有し、上記前席シートの側方に、この前席シートに着座した乗員の側面部を覆うカバー部材が設けられたことを特徴とする車両の車室内構造。
- 上記カバー部材の上部に、前席シートに着座した乗員が使用可能なアームレスト部材が設けられたことを特徴とする請求項1記載の車両の車室内構造。
- 上記アームレスト部材を昇降可能に支持する昇降支持部を備えたことを特徴とする請求項2記載の車両の車室内構造。
- 上記アームレスト部材を前後移動可能に支持するスライド支持部を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の車両の車室内構造。
- 上記サイドドアと前席シートとの間に、荷物等を収納可能なラゲージルームが設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の車室内構造。
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Cited By (4)
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