JP2021041202A - 不正咬合及び関連する問題の追跡、予測、及び予防的矯正を行う方法 - Google Patents

不正咬合及び関連する問題の追跡、予測、及び予防的矯正を行う方法 Download PDF

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Abstract

【課題】今後の歯又は歯列矯正の症状を予測する方法及びシステムを提供する。【解決手段】患者の口腔内の口内物体の今後の位置を計算する、コンピュータで実施される方法が提供される。この方法は、第1及び第2の時点における口腔内の実際の状態を表す第1及び第2のデジタルデータを受け取るステップを含んでよい。この方法は、第1及び第2の時点にわたる口腔内の口内物体の速度を算出する為に、第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップを含んでよい。この速度に基づいて、今後の時点における口内物体の今後の位置を推定することが可能である。【選択図】なし

Description

本発明は、不正咬合のような歯又は歯列矯正の症状の追跡、予測、及び予防的矯正を行う、改良された方法及び装置に関する。
歯列矯正症状を識別して特徴化する従来の方法及び装置は、少なくとも幾つかの場合において、あまり理想的とは言えない。例えば、従来の手法は、患者に症状(例えば、痛み、不正咬合)が既に現れてから初めて診断し、歯列矯正症状の処置を行うものと言ってよく、まだ発生していない今後の症状を予防的に識別して矯正することに関してはあまり理想的とは言えない。更に、医療専門家であれば、歯列矯正症状を目視検査で識別することが、場合によっては可能であるが、患者の歯列の変化量及び変化率を特徴化して伝達することがさほど容易ではない場合がある。幾つか例を挙げると、医療専門家は、患者の歯がどんどん曲がっていく可能性があること、歯と歯の間の位置関係がどんどん広がる可能性があること、歯のエナメル質の摩耗がどんどん悪化する可能性があること(例えば、歯ぎしりの場合)、患者の顎が動かなくなる可能性があること、患者が不眠になる可能性があること(例えば、睡眠時無呼吸の場合)、歯茎の手術が必要になる可能性があること(例えば、歯肉の後退が見つかった場合)などを示すことが可能である。しかしながら、医療専門家は、これから起こる特定の微小な変化、更にはこれらの変化の結果として起こりうる今後の症状を推定することが困難な場合がある。更に、従来の方法は、目視検査で検出できない患者の歯列の変化(例えば、歯根の変化)を監視して予測することに関してもあまり理想的とは言えない。
様々な歯列矯正症状に関連付けられる微小な変化を特徴化して報告する従来の技術は、少なくとも幾つかの場合において、あまり理想的とは言えない。例えば、従来の技術では、医療専門家又は患者が、歯列矯正症状の予測されるいかなる進行も(例えば、3次元で)可視化することができない場合がある。又、技術によっては、歯列矯正症状の静止画しか示すことができず、予測情報を提供することができない。
以上を踏まえて、不正咬合のような歯又は歯列矯正の症状の追跡、予測、及び予防的矯正を行う、改良された方法及び装置を提供することが望ましいであろう。理想的には、そのような方法及び装置であれば、患者の歯列の変化を正確に識別し、予測し、定量化し、可視化することが可能であろう。
本開示の実施形態は、患者の今後の歯又は歯列矯正の症状を予測するシステム、方法、及び装置を提供する。実施形態によっては、異なる複数の時点における患者の口腔内を表すデジタルデータが受け取られて使用されることにより、今後の時点における口腔内の予測デジタル表現が生成される。例えば、このデジタルデータを使用して、1つ以上の口内物体(例えば、歯、歯肉、気道)の変化を算出し、これを今後の時点に外挿することによって、目視検査のみに基づく予測に比べて、予測の精度を高めることが可能である。予測デジタル表現に基づいて、患者の今後の望ましくない歯又は歯列矯正の症状を推定することが可能であり、これによって、それらの症状が実際に発生したり、より悪化した状態まで進行したりする前に、先制的に診断して処置することが可能になる。更に、本明細書に記載のシステム、方法、及び装置を使用して、予測された症状に対する1つ以上の処置選択肢を生成することが可能であり、これによって、患者及び/又は医師が意志決定しやすくなる。任意選択で、選択された処置選択肢によって得られる、予測される結果のデジタル表現を生成して表示することが可能であり、これは、患者及び/又は医師に更なる指針を提供する。有利なことに、本明細書に記載のアプローチは、様々な歯又は歯列矯正の症状の予防的な診断及び矯正を可能にし、このことは、処置の費用を減らし、期間を短縮し、且つ/又は難度を下げる上で有利となるであろう。
一態様では、患者の口腔内の口内物体の今後の位置を計算する、コンピュータで実施される方法が、第1の時点における口腔内の実際の状態を表す第1のデジタルデータを受け取るステップと、第1の時点と異なる第2の時点における口腔内の実際の状態を表す第2のデジタルデータを受け取るステップと、を含む。本方法は、第1及び第2の時点にわたる口腔内の口内物体の速度を算出する為に、第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップを含んでよい。この速度に基づいて、今後の時点における口内物体の今後の位置が推定されてよい。今後の位置の推定は、口内物体が今後の位置に来る前に行われてよい。
本明細書、特許請求の範囲、及び添付図面を精査することにより、本開示の他の目的及び特徴が明らかになるであろう。
文献の引用
本明細書で言及される全ての発行物、特許、及び特許出願は、個々の発行物、特許、又は特許出願のそれぞれが、参照によって組み込まれるものとして具体的且つ個別に示されているのと同程度に、参照によって本明細書に組み込まれている。
後述の特許請求の範囲において、本発明の新規な特徴を具体的に説明する。本発明の原理が利用される例示的実施形態を説明する以下の詳細説明と、以下の添付図面とを参照することにより、本発明の特徴及び利点がよりよく理解されよう。
様々な実施形態による、患者の顎同士の解剖学的関係を示す立面図である。 様々な実施形態による、患者の下顎を詳細に示すとともに、歯がどのように動きうるかを大まかに示す図である。 様々な実施形態による、図2Aのうちの1つの歯を示して、歯の移動距離をどのように決定しうるかを定義する図である。 様々な実施形態による、患者の今後の歯又は歯列矯正の症状を予測するシステムを示す図である。 様々な実施形態による、一連の歯の概略を示す図である。 様々な実施形態による、移動した、図4Aの一連の歯の概略を示す図である。 様々な実施形態による、図4Aの一連の歯と図4Bの一連の歯とを比較して、一連の歯の位置変化を特定することの概略を示す図である。 様々な実施形態による、図4Bの一連の歯の、既に特定された軌道及び大きさの変化に基づいて予測される今後の位置の概略を示す図である。 様々な実施形態による、歯根を含む一連の歯の概略を示す図である。 様々な実施形態による、移動した、図5Aの一連の歯の概略を示す図である。 様々な実施形態による、図5Aの一連の歯と図5Bの一連の歯とを比較して、一連の歯の位置変化を歯根移動に基づいて特定することの概略を示す図である。 様々な実施形態による、図5Bの一連の歯の、既に特定された軌道及び大きさの変化に基づいて予測される今後の位置の概略を示す図である。 様々な実施形態による、歯の概略を示す図である。 様々な実施形態による、図6Aの歯の形状及びサイズが時間とともに変化したことの概略を示す図である。 様々な実施形態による、図6Aの歯と図6Bの歯とを比較して、一連の歯の形状及びサイズの変化を特定することの概略を示す図である。 様々な実施形態による、図6Bの歯の、既に特定された形状及びサイズの変化の軌道及び大きさに基づいて予測される今後の形状の概略を示す図である。 様々な実施形態による、歯肉線の概略を示す図である。 様々な実施形態による、図7Aの歯肉線の位置及び形状が時間とともに変化したことの概略を示す図である。 様々な実施形態による、図7Aの歯肉線と図7Bの歯肉線とを比較して、歯肉線の位置及び形状の変化を特定することの概略を示す図である。 様々な実施形態による、図7Bの歯肉線の、既に特定された形状変化の軌道及び大きさに基づいて予測される今後の位置及び形状の概略を示す図である。 様々な実施形態による、歯の軌道の直線外挿の概略を示す図である。 様々な実施形態による、歯の軌道の非直線外挿の概略を示す図である。 様々な実施形態による、患者の今後の症状を推定する為の、患者の口腔内の予測デジタル表現を生成する方法を示す図である。 様々な実施形態による、患者の今後の症状を予測して処置するアルゴリズムを示す図である。 様々な実施形態による、図10Aのアルゴリズムの続きを示す図である。 乃至 様々な実施形態による、患者の今後の歯又は歯列矯正の症状を予測する為のユーザインタフェースを示す図である。 様々な実施形態による、患者の今後の歯又は歯列矯正の症状を予測するシステムの概略を示す図である。 様々な実施形態による、口内物体の今後の状態を推定する為に口内物体の変化を計算する方法を示す図である。
本開示は、歯又は歯列矯正の症状の検出及び/又は予測を早期に行う為の、改良された、より効果的な方法及びシステムを提供する。様々な口内症状のうちの1つ以上の症状の診断又は処置を行う為に、本明細書に開示の方法及び装置が様々な様式で組み合わされてよい。実施形態によっては、本明細書に記載の方法及び装置は、患者に発生しうる様々なタイプの歯又は歯列矯正の症状を検出及び予測すること、その症状を防止又は矯正する為の適切な処置製品及び/又は処置方法を決定すること、及び/又はそれらの処置製品及び/又は処置方法の投与の予測される結果を表示することに使用されてよい。一予測方法は、複数の時点における歯の表面スキャンデータ及び/又は表面下データを比較して、歯の位置及び/又は形状の経時変化を算出し、例えば、算出された変化に基づいて、今後の歯の位置及び/又は形状の予測を生成することを含んでよい。
そのような方法は、目視検査又は静的データだけを頼りにする方法に比べて予測精度を高めることが可能である。口腔内の変化は、写真、研究用模型、及び/又は以前の臨床検査の記録に基づく視覚的なアセスメントが困難な場合があり、それは、多くの場合、変化が他の組織に比べて微小であり、且つ/又はその進行が遅い為である。口内スキャンに基づく変化であっても、スキャン間の差異が極端に微小である場合がある為、デジタル式の幾何学的形状アセスメントの支援がない目視での検出は困難な場合がある。しかしながら、そのような微小な経時変化は累積的であり、十分な時間が経過すれば、より大きな、より重大な組織に成長する可能性がある。これらの問題は、本開示の実施形態の使用に基づいて、防止、軽減、又は解決されることが可能である。
本開示の方法及びシステムによれば、歯又は歯列矯正の症状を、それらがより深刻になるか、且つ/又は処置しにくくなる前に識別し、予測することが可能である。例えば、小児の場合には、乳歯が抜けて永久歯に生え替わる際に、叢生の可能性がある歯を早期に識別し、適切な処置をタイミングよく弱い力で行うことが可能である(これは、例えば、歯がまださほど強く口腔の骨構造につながっていない可能性がある為、又は現れた歯が小さいか、軽い為である)。従来の事後対応的な処置アプローチと異なり、本開示の予測方法は、歯又は歯列矯正の症状が実際に発生したり、より重篤な状態まで進行したりする前に、その症状を検出することが可能であり、これによって、医療専門家が早期の段階で予想して処置を予防的に開始することが可能になる。有利なことに、早期段階の歯列矯正又は歯の症状に対する処置は、症状がより遅い段階で検出された場合より、さほど難しくなく、さほど積極的でなく、さほど費用がかからず、さほど時間がかからず、且つ/又はさほど痛くないものになりうる。
一態様では、患者の口腔内の口内物体の今後の位置を計算する、コンピュータで実施される方法が、第1の時点における口腔内の実際の状態を表す第1のデジタルデータを受け取るステップと、第1の時点と異なる第2の時点における口腔内の実際の状態を表す第2のデジタルデータを受け取るステップと、を含む。本方法は、第1及び第2の時点にわたる口腔内の口内物体の速度を算出する為に、第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップを含んでよい。この速度に基づいて、今後の時点における口内物体の今後の位置が推定されてよい。今後の位置の推定は、口内物体が今後の位置に来る前に行われてよい。
実施形態によっては、第1及び第2のデジタルデータは、それぞれが口腔内の表面データ又は表面下データのうちの1つ以上を含む。
実施形態によっては、本方法は更に、口内物体の今後の位置にある口内物体のグラフィカル表現を、ディスプレイに表示されたユーザインタフェースに表示するステップを含む。
実施形態によっては、本方法は更に、第1及び第2のデジタルデータに基づいて、第1の時点と第2の時点の間での口内物体の位置変化を算出するステップと、位置変化が所定の閾値を超えているかどうかを評価するステップと、を含む。所定の閾値は、様々な方法で受け取られたり、決定されたりしてよい。例えば、所定の閾値は、ユーザによって入力されてよい。代替又は組み合わせとして、所定の閾値は、ユーザの優先傾向、患者の特性、又は、歯又は歯列矯正に関する文献からの値のうちの1つ以上に基づいて決定されてよい。所定の閾値は、例えば、望ましくない歯又は歯列矯正の症状を表すものであってよい。
位置変化が所定の閾値を超えている場合には、様々なアクションが実施されてよい。実施形態によっては、本方法は更に、位置変化が所定の閾値を超えているという評価に対する応答として、アラートをユーザに対して出力するステップを含む。代替又は組み合わせとして、本方法は更に、位置変化が所定の閾値を超えているという評価に対する応答として、望ましい歯又は歯列矯正の結果をもたらす複数の選択肢を生成するステップを含んでよい。複数の選択肢は、ディスプレイに表示されたユーザインタフェースに表示されてよい。複数の選択肢は、望ましくない歯又は歯列矯正の症状に対する複数の処置選択肢を含んでよい。実施形態によっては、複数の選択肢を表示するステップは、複数の処置選択肢のそれぞれに関連する価格情報、処置時間情報、処置の合併症の情報、又は保険の払戻金の情報のうちの1つ以上を表示するステップを含む。
本開示は、口腔内に位置するか、且つ/又は口腔内に関連する様々なタイプの口内物体に適用可能である。例えば、口内物体は、歯冠、歯根、歯肉、気道、口蓋、舌、又は顎のうちの1つ以上を含んでよい。本方法は更に、口内物体の形状、サイズ、又は色のうちの1つ以上のものの変化率を算出する為に、第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップを含んでよい。例えば、口内物体は歯を含んでよく、変化率は歯の形状変化速度を含んでよい。別の例として、口内物体は歯肉を含んでよく、変化率は歯肉の形状変化速度を含んでよい。
本明細書に記載のシステム、方法、及び装置は、口内物体の直線的且つ/又は非直線的な移動を予測することに使用可能である。実施形態によっては、口内物体の今後の位置を推定するステップは、速度に基づいて口内物体の移動軌道を推定するステップを含む。移動軌道は直線的であってよい。実施形態によっては、本方法は更に、第1、第2、及び第3の時点にわたる速度に基づいて口内物体の移動軌道を推定するステップを含む。移動軌道は非直線的であってよい。非直線的な移動軌道は、例えば、移動方向の変化、又は移動速度の変化のうちの1つ以上を含んでよい。口内物体の今後の位置は、非直線的な移動軌道に基づいて推定されてよい。任意選択で、本方法は更に、第1、第2、及び第3の時点にわたる、口内物体に関連付けられた力ベクトルを算出する為に、第1、第2、及び第3のデジタルデータを含むデータを処理するステップを含む。
実施形態によっては、本方法は更に、第1及び第2の時点に続く今後の時点における口腔内の予測デジタル表現を、口内物体の今後の位置に基づいて生成するステップを含む。
実施形態によっては、口内物体の今後の位置を推定するステップは、直線外挿又は非直線外挿を用いて速度を今後の時点に外挿するステップを含む。
実施形態によっては、本方法は更に、口内物体の今後の位置に基づいて口腔内の今後の症状を推定するステップを含む。今後の症状は、口腔内が未処置のままであるとすれば今後の時点において発生すると予測される、望ましくない歯又は歯列矯正の症状を含んでよい。今後の症状は、今後の症状の発生前に推定されてよい。
実施形態によっては、第1のデジタルデータを受け取るステップ、第2のデジタルデータを受け取るステップ、データを処理するステップ、又は今後の位置を推定するステップのうちの1つ以上のステップが、1つ以上のプロセッサを利用して実施される。
別の態様では、患者の口腔内の口内物体の今後の位置を計算する為のコンピュータシステムが、1つ以上のプロセッサとメモリとを含む。メモリは命令を含んでよく、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、第1の時点における口腔内の実際の状態を表す第1のデジタルデータを受け取るステップと、第1の時点と異なる第2の時点における口腔内の実際の状態を表す第2のデジタルデータを受け取るステップと、をシステムに実施させる。命令は、第1及び第2の時点にわたる口腔内の口内物体の速度を算出する為に、第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップを、システムに実施させてよい。命令は、速度に基づいて今後の時点における口内物体の今後の位置を推定するステップであって、今後の位置の推定は、口内物体が今後の位置に来る前に行われる、上記推定するステップを、システムに実施させてよい。
別の態様では、患者の口腔内の口内物体の経時位置変化を計算する、コンピュータで実施される方法が、第1の時点における口腔内の実際の状態を表す第1のデジタルデータを受け取るステップと、第1の時点と異なる第2の時点における口腔内の実際の状態を表す第2のデジタルデータを受け取るステップと、を含む。本方法は、第1の時点と第2の時点の間での口内物体の位置変化を算出する為に、第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップを含んでよい。本方法は、位置変化が所定の閾値を超えているかどうかを評価するステップを含んでよい。
実施形態によっては、本方法は更に、位置変化が所定の閾値を超えているという評価に対する応答として、アラートをユーザに対して出力するステップを含む。任意選択で、本方法は、位置変化が所定の閾値を超えているという評価に対する応答として、望ましい歯又は歯列矯正の結果をもたらす複数の選択肢を生成するステップと、ディスプレイに表示されたユーザインタフェースにこれらの複数の選択肢を表示するステップと、を含んでよい。所定の閾値は、ユーザの優先傾向、患者の特性、又は、歯又は歯列矯正に関する文献からの値のうちの1つ以上に基づいて決定されてよい。
別の態様では、患者の口腔内の口内物体の経時位置変化を計算する為のコンピュータシステムが、1つ以上のプロセッサとメモリとを含む。メモリは命令を含んでよく、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、第1の時点における口腔内の実際の状態を表す第1のデジタルデータを受け取るステップと、第1の時点と異なる第2の時点における口腔内の実際の状態を表す第2のデジタルデータを受け取るステップと、をシステムに実施させる。命令は、第1の時点と第2の時点の間での口内物体の位置変化を算出する為に、第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップを、システムに実施させてよい。命令は、位置変化が所定の閾値を超えているかどうかを評価するステップを、システムに実施させてよい。
別の態様では、患者の今後の症状を推定する為に患者の口腔内の予測デジタル表現を生成する方法が提供される。本方法は、第1の時点における口腔内を表す第1のデジタルデータを受け取るステップと、第1の時点と異なる第2の時点における口腔内を表す第2のデジタルデータを受け取るステップと、を含んでよい。第1及び第2の時点に続く今後の時点における口腔内の予測デジタル表現が、第1及び第2のデジタルデータに基づいて生成されてよい。予測デジタル表現に応じて、口腔内の今後の症状が推定されてよい。今後の症状は、口腔内が未処置のままであるとすれば今後の時点において発生すると予測される、望ましくない歯又は歯列矯正の症状を含んでよい。今後の症状は、今後の症状の発生前に推定されてよい。
本開示との使用に適するデジタルデータには様々なタイプがある。実施形態によっては、第1及び第2のデジタルデータは、それぞれが口腔内の3次元データを含む。代替又は組み合わせとして、第1及び第2のデジタルデータは、それぞれが口腔内の2次元データを含んでよい。実施形態によっては、第1及び第2のデジタルデータは、それぞれが口腔内の1つ以上のスキャンを含む。第1及び第2のデジタルデータは、それぞれが口腔内の表面データを含んでよく、表面データは、口腔内の3次元表面トポグラフィを表すスキャンデータを含んでよい。
代替又は組み合わせとして、第1及び第2のデジタルデータは、それぞれが口腔内の表面下データを含んでよい。表面下データは、X線データ、円錐ビームコンピュータ断層撮影(CBCT)データ、CATスキャンデータ、磁気共鳴画像化(MRI)データ、又は超音波データのうちの1つ以上を含んでよい。例えば、表面下データは、患者の歯の1つ以上の歯根の表現を含んでよい。従って、口腔内の予測デジタル表現は、表面下データに基づく、今後の時点における1つ以上の歯根の予測デジタル表現を含んでよく、今後の症状は、1つ以上の歯根の予測デジタル表現に基づいて推定されてよい。任意選択で、表面下データは、患者の気道、顎、又は骨のうちの1つ以上のものの表現を含む。
実施形態によっては、第1の時点と第2の時点は、少なくとも1か月、少なくとも3か月、少なくとも6か月、又は少なくとも1年だけ異なる。今後の時点は、第1及び第2の時点から少なくとも1か月、少なくとも3か月、少なくとも6か月、少なくとも1年、少なくとも2年、又は少なくとも5年が経過した時点であってよい。
患者の口腔内の進行を経時監視して、その今後の状態を予測する為に、異なる複数の時点におけるデジタルデータが取得及び分析されてよい。例えば、実施形態によっては、本方法は更に、第1及び第2の時点と異なる第3の時点における口腔内を表す第3のデジタルデータを受け取るステップを含む。予測デジタル表現は、第1、第2、及び第3のデジタルデータに基づいて生成されてよい。
本明細書に記載の予測アプローチは、口腔内のデジタルデータに加えて、他のタイプのデータも利用してよい。実施形態によっては、本方法は更に、患者の追加データを受け取るステップを含み、この追加データに基づいて予測デジタル表現が生成される。追加データは、人口統計情報、生活習慣情報、医療情報、医療履歴、家族の医療履歴、又は遺伝因子のうちの1つ以上を含んでよい。
本明細書に記載の予測手法は、様々な様式で実施されてよい。実施形態によっては、予測デジタル表現を生成するステップは、第1のデジタルデータと第2のデジタルデータの比較を生成するステップを含む。この比較を生成するステップは、第1及び第2のデジタルデータを共通座標系において互いに位置合わせするステップを含んでよい。任意選択で、この比較を生成するステップは、第1の時点における口内物体の特性を測定するステップと、第2の時点における口内物体の特性を測定するステップと、第1の時点と第2の時点との間での口内物体の特性の変化を算出するステップと、を含む。例えば、口内物体は、歯又は歯肉のうちの1つ以上を含んでよく、特性は、歯又は歯肉の位置、方位、形状、サイズ、又は色のうちの1つ以上を含んでよい。
実施形態によっては、本方法は更に、第1又は第2の時点のうちの1つ以上における測定された特性を、患者情報データベースにある測定された特性と比較するステップを含む。第1又は第2の時点のうちの1つ以上における測定された特性を、患者情報データベースにある測定された特性と比較するステップは、人口統計情報、生活習慣情報、医療情報、医療履歴、家族の医療履歴、又は遺伝因子のうちの1つ以上に基づいてよい。
1つ以上の口内物体の変化が、患者の口腔内の今後の状態を予測する為のベースとして使用されてよい。例えば、実施形態によっては、本方法は更に、算出された変化に応じて口内物体の特性の今後の変化を予測するステップを含み、予測デジタル表現は今後の変化に基づいて生成される。今後の変化は、選択された時間間隔に応じて予測されてよい。
実施形態によっては、予測デジタル表現は、第1の時点と第2の時点の間での口内物体の特性の算出された変化に応じて生成される。特性の変化を算出するステップは、歯の移動速度、歯の形状変化速度、歯のサイズ変化速度、又は歯肉の形状変化速度のうちの1つ以上を算出するステップを含んでよい。例えば、予測デジタル表現を生成するステップは、口内物体の特性の変化率を、第1の時点と第2の時点との間で算出された変化に基づいて算出するステップを含んでよい。この変化率を今後の時点に外挿することにより、今後の時点における口内物体の特性を予測することが可能である。
本開示は、様々なタイプの口内物体の今後の状態、例えば、1つ以上の歯の今後の位置を予測する為に利用可能である。実施形態によっては、例えば、予測デジタル表現は、今後の時点における予測された配列の患者の歯を表現する。従って、予測デジタル表現を生成するステップは、第1の時点における第1の配列の患者の歯を表現する第1のデジタルモデルを生成するステップと、第2の時点における第2の配列の患者の歯を表現する第2のデジタルモデルを生成するステップと、第1の配列と第2の配列の間での1つ以上の歯の歯移動速度を計算するステップと、を含んでよい。その歯移動速度に従って、第2のデジタルモデルの1つ以上の歯を再配置することにより、今後の時点における患者の歯の予測される配列を生成することが可能である。任意選択で、第2のデジタルモデルの1つ以上の歯を再配置するステップは、1つ以上の歯の再配置中に1つ以上の歯の間で発生する衝突を検出するステップと、検出された衝突に応じて歯移動速度を修正するステップと、を含んでよい。
本明細書に記載の実施形態を使用して、多様なタイプの歯又は歯列矯正の症状を予測することが可能である。実施形態によっては、望ましくない歯又は歯列矯正の症状として、不正咬合、虫歯、1つ以上の歯の欠損、歯根吸収、歯周病、歯肉退縮、顎関節障害、歯ぎしり、気道閉塞、又は睡眠時無呼吸のうちの1つ以上がある。今後の症状の推定は、望ましくない歯又は歯列矯正の症状を表す予測デジタル表現の1つ以上のパラメータを測定することによって可能である。その1つ以上のパラメータとして、過蓋咬合の量、反対咬合の量、歯の傾斜の量、歯の挺出の量、歯の圧下の量、歯の回転の量、歯の並進の量、歯の離間の量、歯の叢生の量、歯の摩耗の量、歯肉退縮の量、顎の幅、又は口蓋の幅のうちの1つ以上があってよい。実施形態によっては、本方法は更に、これら1つ以上のパラメータを1つ以上の閾値と比較して、望ましくない歯又は歯列矯正の症状が今後の時点において発生すると予測されるかどうかを判定するステップを含む。1つ以上のパラメータにおいて異常が検出された場合には、アラートが生成されてよい。任意選択で、本方法は更に、ディスプレイに表示されるユーザインタフェースを生成するステップを含んでよく、このユーザインタフェースは、1つ以上のパラメータを表示するように構成される。
本明細書に記載の予測手法の結果は、ユーザに対して表示されてよい。実施形態によっては、本方法は更に、ディスプレイに表示されるユーザインタフェースを生成するステップを含んでよい。ユーザインタフェースは、今後の時点における口腔内の予測デジタル表現を表す、予測される3次元モデルを表示するように構成されてよい。ユーザインタフェースは、第1の時点における口腔内を表す第1の3次元モデルと、第2の時点における口腔内を表す第2の3次元モデルと、を表示するように構成されてよい。任意選択で、ユーザインタフェースは、第1の3次元モデル、第2の3次元モデル、又は予測される3次元モデルのうちの2つ以上のオーバレイを表示するように構成される。
今後の症状が識別されたら、可能性のある処置選択肢が、ユーザに対して生成及び表示されてよい。従って、実施形態によっては、本方法は更に、今後の症状に対する1つ以上の処置選択肢を生成するステップと、その1つ以上の処置選択肢を、ディスプレイに表示されたユーザインタフェースに表示するステップと、を含む。1つ以上の処置選択肢は、今後の症状に対する1つ以上の処置製品又は処置方法のリストを含んでよい。1つ以上の処置製品又は処置方法のリストは、価格情報、処置時間情報、処置の合併症の情報、又は保険の払戻金の情報のうちの1つ以上を含んでよい。任意選択で、本方法は更に、1つ以上の処置選択肢の比較を生成するステップと、その比較を、ディスプレイに表示されたユーザインタフェースに表示するステップと、を含んでよい。比較を生成するステップは、処置の有効性、費用、期間、又は予測される結果のうちの1つ以上を比較するステップを含んでよい。
本開示の幾つかの実施形態は、1つ以上の処置選択肢を患者に投与することによって達成可能な処置結果の予測を提供する。実施形態によっては、本方法は更に、1つ以上の処置選択肢のうちの少なくとも1つの処置選択肢の投与後の口腔内の第2の予測デジタル表現を生成するステップと、ディスプレイに表示されたユーザインタフェースを使用して、第2の予測デジタル表現を表す第2の予測される3次元モデルを時間とともに表示するステップと、を含む。
実施形態によっては、本方法は更に、ディスプレイに表示されたユーザインタフェースを介して、1つ以上の処置選択肢から少なくとも1つの処置選択肢を選択するユーザ入力を受け取るステップと、受け取られたユーザ入力に対する応答として、その少なくとも1つの処置選択肢の為の指示を生成するステップと、を含む。任意選択で、その指示は、第1又は第2のデジタルデータのうちの1つ以上に基づいて生成される。
別の態様では、患者の口腔内の予測デジタル表現を生成して患者の今後の症状を推定するシステムが提供される。本システムは、1つ以上のプロセッサとメモリとを含んでよい。メモリは命令を含んでよく、命令は、第1の時点における口腔内を表す第1のデジタルデータを受け取るステップと、第1の時点と異なる第2の時点における口腔内を表す第2のデジタルデータを受け取るステップと、をシステムに実施させる為に、1つ以上のプロセッサによって実行可能である。命令は、第1及び第2のデジタルデータに基づいて、第1及び第2の時点に続く今後の時点における口腔内の予測デジタル表現を生成するステップを、システムに実施させてよい。命令は、その予測デジタル表現に応じて口腔内の今後の症状を推定するステップを、システムに実施させてよい。今後の症状は、口腔内が未処置のままであるとすれば今後の時点において発生すると予測される、望ましくない歯又は歯列矯正の症状を含んでよい。今後の症状は、今後の症状の発生前に推定されてよい。
実施形態によっては、本システムは更に、ディスプレイを含み、命令は、ユーザインタフェースを生成するステップを、ディスプレイに実施させる。ユーザインタフェースは、口腔内の予測デジタル表現を表す、予測される3次元モデル、第1の時点における口腔内を表す第1の3次元モデル、第2の時点における口腔内を表す第2の3次元モデル、又は今後の症状に対する1つ以上の処置選択肢のうちの1つ以上を表示するように構成されてよい。実施形態によっては、ユーザインタフェースは、1つ以上の処置選択肢を表示するステップと、1つ以上の処置選択肢から少なくとも1つの処置選択肢を選択するユーザ入力を受け取るステップと、を実施するように構成されてよい。任意選択で、ユーザインタフェースは、少なくとも1つの処置選択肢の投与後の口腔内の第2の予測デジタル表現を表す、第2の予測される3次元モデルを表示するステップを実施するように構成される。実施形態によっては、ユーザインタフェースは、1つ以上の処置選択肢の比較を表示するステップを実施するように構成される。
本明細書では特定の実施形態を、今後の歯の配列を予測する文脈で示すが、これは限定を意図するものではなく、当然のことながら、本開示のシステム、方法、及び装置は、他のタイプの口内組織又は口内物体、例えば、歯肉、顎、口蓋、舌、及び/又は気道の今後の状態を外挿することにも適用されてよい。
次に図面を参照すると、図1は、上顎骨22及び下顎骨20を有する頭蓋骨10を示す。下顎骨20は、関節30で頭蓋骨10とヒンジ結合される。関節30は、顎関節(TMJ)と呼ばれる。上顎骨22は上顎101に関連付けられ、下顎骨20は下顎100に関連付けられる。
顎100及び101のコンピュータモデルが生成されてよく、顎100及び101にある歯の間の相互作用がコンピュータシミュレーションによりモデル化される。コンピュータシミュレーションでは、顎にマウントされている歯と歯の間の接触を含む動きにシステムが注目できるようにすることが可能である。コンピュータシミュレーションでは、顎100及び101が互いに接触したときの物理的に正確な、リアルな顎の動きをシステムがレンダリングできるようにすることが可能である。更に、モデルを使用して顎の動きをシミュレートすることが可能であり、そのような動きとして、突き出る動き、横方向の動き、「歯に誘導される」動きなどがあり、歯に誘導される動きでは、下顎100の経路が、顎100及び101の解剖学的限界ではなく歯同士の接触によって誘導される。動きの特定は、一方の顎に関して可能であるが、咬合を表す両顎に関しても可能である。
次に図2Aを参照すると、下顎100は、例えば、複数の歯102を含む。これらの歯のうちの少なくとも幾つかは、最初の歯配列から次の歯配列へと移動する可能性がある。歯がどのように移動したかを示す基準系として、歯102を通る任意の中心線(CL)が引かれてよい。この中心線(CL)を基準にすると、各歯の移動を、軸104、106、及び108(104は中心線)で表される直交する複数の方向で追跡することが可能である。中心線は、軸108(歯根角度)及び軸104(トルク)を中心に、それぞれ矢印110及び112で示されるように回転してよい。更に、この歯は、中心線を中心に回転してよい。従って、歯の、可能性のある全ての自由な動きを追跡することが可能である。これらの動きを幾つか挙げると、平行移動(例えば、X軸方向又はY軸方向の一方又は両方の移動)、回転(例えば、Z軸を中心とする移動)、挺出(例えば、Z軸方向の移動)、傾斜(例えば、X軸又はY軸の一方又は両方を中心とする移動)などがある。歯の移動だけでなく、歯肉線114の移動も、モデル100のようなモデルを使用して追跡可能である。実施形態によっては、モデルは、歯根の移動も追跡できるように、顎のX線情報も含む。
図2Bは、任意の歯の移動の長さが、歯102上の任意の点Pの最大直線平行移動の観点からどのように定義されうるかを示す。各点P1は、その歯が、図2Aで定義された直交方向又は回転方向のいずれかに動くにつれて、平行移動が累積されると考えられる。即ち、その点は、通常、非直線経路をたどるが、処置中の任意の2つの時点において決定される、歯における任意の点との間の直線距離が存在しうる。例えば、ある任意の点P1は、実際に矢印d1で示されるように正しく端から端まで平行移動するかもしれないが、別の任意の点P2は、弓状経路に沿って移動した結果として最終的にはd2の平行移動になるかもしれない。本開示の多くの態様が、任意の特定の歯において引き起こされる、点P1の最大許容移動の観点から定義されることになる。そして、そのような最大歯移動は、任意の処置ステップでその歯が最大移動をした場合のその歯における点P1の最大直線平行移動として定義されることが可能である。
本開示は、口腔内の1つ以上の構造物の変化を監視及び追跡するシステム、方法、及び装置を提供するものであり、そのような構造物として、歯、歯肉、顎、TMJ関節、舌、口蓋、気道などがあり、これらに限定されない。そのような変化の例として、1つ以上の歯の移動(例えば、挺出、圧下、回転、トルキング、傾斜、又は平行移動)、1つ以上の歯のサイズ、形状、及び/又は色の変化、1つ以上の歯に関連付けられた歯肉のサイズ、形状、及び/又は色の変化、上顎と下顎との間の咬合関係(「咬合」)の変化、顎及び/又は口蓋の幅の変化、舌の位置づけの変化、又は気道の形状の変化のうちの1つ以上がある。
実施形態によっては、患者の口腔内の変化が、歯又は歯列矯正の1つ以上の症状を結果として引き起こすか、且つ/又は、それらの症状を表す可能性がある。本明細書では、「症状」という語句は、病気、不調、又は他の、望ましくないか、異常であるか、且つ/又は機能不全である、患者に発現している状態を意味する。そのような症状の例として、不正咬合(例えば、歯の叢生、歯の離間、過蓋咬合、水平被蓋、反対咬合、交差咬合、離開咬合)、虫歯、1つ以上の歯の欠損、歯根吸収、歯周病(例えば、歯肉炎、歯周炎)、歯肉退縮、顎関節障害、歯ぎしり、気道閉塞、睡眠時無呼吸などがあり、これらに限定されない。本明細書で用いられる症状は、処置又は他の治療的介入の結果が不満足又は不成功であること(例えば、歯列矯正処置計画の所定の歯配列からの歯のずれ、意図された結果を達成しようとする睡眠時無呼吸の処置の失敗など)とは区別されてよい。
実施形態によっては、口腔内の特定の変化が、まだ発生していない今後の望ましくない歯又は歯列矯正の症状を表すか、且つ/又は、これらに関連付けられる。例えば、特定の歯移動が、進行性であれば、今後の不正咬合につながる可能性がある。別の例として、歯肉の形状の特定の変化が今後の歯肉退縮を表す場合がある。更に別の例として、患者の歯列弓及び/又は口蓋の幅が十分でないことは、(例えば、舌が後方にずれることによる)睡眠時無呼吸の可能性の増大につながる場合がある。更に別の例として、歯及び/又は歯肉の色合いの変化が虫歯又は歯周病を表す場合がある。
そこで、本開示は、口腔内の経時変化を監視及び追跡することにより、患者の今後の症状を予測するシステム、方法、及び装置を提供する。実施形態によっては、口腔内の変化を検出する為に、異なる複数の時点にわたって口腔内のデータがキャプチャされる。検出された変化に基づいて、今後のある時点における口腔内の状態(例えば、口腔内の1つ以上の物体の位置、形状、サイズなど)の予測が行われてよい。予測された今後の状態を分析することにより、今後の時点に発生しうる何らかの今後の歯又は歯列矯正の症状を識別することが可能であり、例えば、今後の不正咬合、虫歯、1つ以上の歯の欠損、歯根吸収、歯周病、歯肉退縮、顎関節障害、歯ぎしり、気道閉塞、及び/又は睡眠時無呼吸などを識別することが可能である。今後の症状が識別されたら、(例えば、症状を防ぐか矯正する為の)可能性のある処置の選択肢が生成されて開業医及び/又は患者に提示されて、精査されてよい。実施形態によっては、これらのアプローチは、従来の目視検査に比べて高められた感度及び精度で口腔内の変化の検出及び今後の症状の予測を行うことを可能にする為に、デジタルモデリングを伴うコンピュータベースの方法で実施される。
実施形態によっては、本開示のシステム、方法、及び装置は、今後の症状を発生前に予測する為に使用される。例えば、本明細書に記載の幾つかの実施形態を使用して、患者の現在の歯配列が正常であっても、患者の歯の今後の不正咬合を予測することが可能である。別の例として、本明細書に記載の幾つかの実施形態を使用して、現在の患者に睡眠時無呼吸事象が全く発生していなくても、患者がこれから睡眠時無呼吸になることを予測することが可能である。本明細書に記載のアプローチは、今後の患者に歯又は歯列矯正の症状が実際に発現する数か月前、更には数年前に症状を予測することが可能であり、従って、そのような症状を先制的且つ予防的に処置することが可能になる。
図3は、患者における今後の歯又は歯列矯正の症状を予測するシステム300を示す。システム300は、異なる複数の時点における患者の口腔内を表す複数のデータセットを含み、例えば、第1の時点における口腔内を表す第1のデジタルデータ302、及び(例えば、第1の時点に続く)第2の時点における口腔内を表す第2のデジタルデータ304を含む。必要に応じて、追加の時点のデジタルデータ(例えば、第3の時点の第3のデジタルデータ、第4の時点の第4のデジタルデータなど)が含まれてもよい。これらのデジタルデータは、1つ以上の口内物体(例えば、歯、歯肉、顎、TMJ関節、舌、口蓋など)の実際の状態の表現を提供することが可能であり、例えば、特定の時点における口内物体の位置、形状、サイズ、色合いなどを表すことが可能である。例えば、第1のデジタルデータ302は、第1の時点における1つ以上の歯及び/又は歯肉の配列を表す3次元モデルを含んでよく、第2のデジタルデータ304は、第2の時点における1つ以上の歯及び/又は歯肉の配列を表す3次元モデルを含んでよい。代替又は組み合わせとして、デジタルデータは、歯及び周辺組織に加えて口腔内の他の部分(例えば、患者の顎又は気道)のデータも提供することが可能である。そのようなデータは、口腔内の様々な構造物同士がどのように相互作用して歯又は歯列矯正の症状を発生させている可能性があるか、並びに、歯又は歯列矯正の症状を軽減又は処置する為にこれらの相互作用をどのように矯正することが可能かについて、より完全な理解を与えることが可能である。例えば、睡眠時無呼吸の処置として、歯の位置の矯正(例えば、口蓋を広げて舌を前方に移動させること)、並びに患者の顎及び噛み合わせの矯正(例えば、下顎を前進させて気道の組織を締めつけること)が含まれてよい。当然のことながら、口腔内の実際の状態を表すデータは、口腔内の予測された状態、所望の状態、又は理想的な状態を表すデータと区別されてよく、例えば、歯又は歯列矯正の治療の投与によって達成されることが望ましい状態(例えば、歯列矯正処置計画における歯のターゲット配列)を表すデータと区別されてよい。
本明細書に記載の実施形態との使用に適するデジタルデータには様々なタイプがあり、例えば、2次元データ(例えば、写真、放射線透過写真、又は他のタイプの画像)又は3次元データ(例えば、スキャンデータ、表面トポグラフィデータ、2次元データから構築された3次元モデル)が適切である。デジタルデータは、静的(例えば、静止画像)であっても動的(例えば、動画)であってもよい。デジタルデータは、1つ以上の口内物体のサイズ、形状、及び/又は表面トポグラフィの表現を提供してよく、例えば、患者の歯、歯肉などの位置及び方位を示すスキャン又は画像を表してよい。更に、デジタルデータは、異なる口内物体同士の空間関係(例えば、相対的な位置及び方位)の表現を提供してもよく、例えば、上顎と下顎との間の咬合関係を表す咬合採得データ、頭蓋計測分析データ、歯列弓に対するTMJの相対位置を表す顔弓測定データなどを表してよい。異なる複数のタイプのデジタルデータを互いに組み合わせることにより、ある特定の時点での患者の口腔内表面及び/又は表面下空洞を正確に表すデジタルモデルを形成することが可能である。例えば、2次元データと3次元データとを組み合わせてよく、これについては本明細書において詳述する。
実施形態によっては、デジタルデータは、患者の口腔内のスキャンデータを含み、例えば、1つ以上の3次元スキャンを含む。3次元口腔内スキャンの取得は、例えば、光ビームのアレイの共焦点集束を利用して表面トポグラフィを決定する口腔内スキャナ(例えば、アライン・テクノロジ・インコーポレイテッド(Align Technology, Inc.)(カリフォルニア州サンノゼ)から調達できるiTero(商標)及びiOC(商標)スキャンシステム)を使用して行われてよい。スキャンデータは、歯及び/又は歯肉のような口内物体の3次元表面トポグラフィのデジタル表現を提供することが可能である。3次元口腔内スキャンにより、例えば、歯列の小さな変化を、比較的非侵襲的な方式で正確にキャプチャして可視化することが可能である。3次元口腔内スキャンは、電離放射線を使用しなくてよい為、X線を使用しうる他の手法(例えば、円錐ビームコンピュータ断層撮影(CBCT)又はCATスキャン)に比べて非常に安全な方法である。3次元口腔内スキャンは又、代替方法(例えば、シリコーン又はアルギン酸塩を使用するような歯列印象、目視検査)では検出しにくい場合がある小変化又は微小変化を検出するのに十分な精度及び分解能(例えば、20〜50ミクロン)を有することも可能である。実施形態によっては、スキャンデータをセグメント化して、個々の歯を互いに、且つ/又は歯肉から分離することにより、各歯のマニピュレート可能な3次元表現が提供される。或いは、セグメント化されないスキャンデータが使用されてよい。
実施形態によっては、デジタルデータは、口腔内の1つ以上の目に見える外部表面(例えば、歯肉線より上に位置する歯表面(歯冠など)、歯肉面、舌など)を表す表面データを提供する。表面データは、本明細書で上述したように、口腔内スキャンにより取得可能である。代替又は組み合わせとして、デジタルデータは、表面スキャンデータでは見えない、口腔内の1つ以上の表面下構造物(例えば、歯のうちの、歯肉線より下に位置する部分(歯根など)、骨、筋肉、顎、気道など)を表す表面下データを提供することが可能である。表面下データとしては、1つ以上のX線データ(例えば、咬翼、歯根尖端周囲X線、セファログラフ、パノグラフ)、CBCTデータ、CATスキャンデータ、磁気共鳴画像化(MRI)データ、超音波データなどがあってよい。表面下データは、2次元(例えば、画像)であっても、3次元(例えば、ボリュメトリックデータ)であってもよい。
実施形態によっては、表面下データを表面データと組み合わせることにより、表面構造物及び表面下構造物の両方を含む口腔内の3次元デジタル表現を生成することが可能である。例えば、表面データと表面下データを組み合わせることにより、歯冠、歯根、及び歯肉を含む歯の全体構造の3次元表現を生成することが可能である。歯根のデータは、歯移動の理解、特に、移動の速度及び/又は方向の非直線変化に関する理解を深めることに役立ちうるものであり、従って、今後の歯移動をより正確に予測することに役立ちうる。例えば、歯根同士の衝突、虫歯又は吸収による歯根の形状変化などは、歯の移動に影響を及ぼす可能性がある。あるタイプの歯移動は、歯根がこれに対応する歯冠移動を先導する「歯根が先の」移動であってよい。実施形態によっては、1つ以上の歯冠の3次元表面データが、スキャンにより取得可能である。それらの歯冠に対応する1つ以上の歯根の3次元表面下データが、CBCTスキャンデータにより取得可能である。代替又は組み合わせとして、2次元X線画像又は他の画像をつなぎ合わせて、歯根の3次元表現を形成することが可能である。任意選択で、歯冠データ及び歯根データをそれぞれ別々の歯構成要素にセグメント化することにより、それらの構成要素を個別にマニピュレートできるようにすることが可能である。その後、歯冠データ及び歯根データを(例えば、表面マッチングを用いて)デジタル的に組み合わせることにより、歯全体の3次元モデルを生成することが可能である。実施形態によっては、表面マッチングアルゴリズムが歯冠の表面データを使用して、歯根データのマッチングを行い、歯根データを、各歯にとっての正しい位置に向けて方向づける。マッチングは、3次元空間において、ランドマーク(例えば、歯肉縁、咬合面隆線)に基づいて実施されてよい。マッチングの精度及び速度は、マッチング過程で使用される表面データの量に応じて変わる可能性がある。歯根のマッチングが行われて、歯根が正しい位置にあると、アルゴリズムは、それらの歯根のデータをサンプリングして歯根の表面データを生成することが可能である。その後、歯根の表面データと歯冠の表面データとをつなぎ合わせることにより、歯モデルを生成することが可能である。
デジタルデータが生成及び/又は取得される時点は、必要に応じて変わってよい。例えば、各時点は、少なくとも1か月、少なくとも2か月、少なくとも3か月、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月、少なくとも7か月、少なくとも8か月、少なくとも9か月、少なくとも10か月、少なくとも11か月、少なくとも1年、少なくとも2年、少なくとも5年、又は他の任意の、変化の正確な検出及び/又は予測に十分な長い時間間隔だけ異なってよい。各時点の間隔は、必要に応じて、同じであってもよく、変わってもよい。任意選択で、時点間隔は、変化の発生が多いと予想される患者ほど短くてよく(例えば、小児患者)、変化の発生が少ないと予想される患者ほど長くてよい(例えば、成人患者)。実施形態によっては、各デジタルデータセットは別々の時点で取得され、又、実施形態によっては、少なくとも幾つかのデジタルデータセットは同じ時点で取得されてよい。実施形態によっては、それらの時点を定期歯科検診(例えば、1年又は半年ごとの健診)のタイミングに合わせ、その検診時にデジタルデータが取得される。任意選択で、デジタルデータは、患者の口腔内の外科的処置の前及び/又は後に取得されてよく、この場合は、監視の精度を高める為に非常に短い間隔でデジタルデータを取得することが有益であろう。
任意選択で、システム300は、追加データ306の1つ以上のセットを含んでよい。追加データ306は、患者の、歯又は歯列矯正の健康状態に関連する可能性がある任意のデータであってよく、たとえば、人口統計情報(例えば、年齢、性別、人種)、生活習慣情報(例えば、身体活動レベル、喫煙状態、薬物摂取状態、アルコール摂取状態、食習慣、口腔衛生習慣)、医療情報(例えば、身長、体重、体格指数(BMI))、医療履歴、家族の医療履歴、及び/又は遺伝因子などであってよい。これらの患者固有の因子は、例えば、特定の、歯又は歯列矯正の症状が発生する可能性に影響をおよぼす場合がある。追加データは、単一時点又は異なる複数の時点で取得可能であり、これらの時点は、デジタルデータ302、304の時点と同じであってもなくてもよい。
実施形態によっては、本明細書に記載のように予測の生成に使用されるデジタルデータ及び/又は追加データとして、以下のアイテムのうちの1つ以上があってよく、即ち、2次元画像、3次元画像、1つ以上の2次元画像から生成される3次元画像、CBCTデータ、3次元スキャンデータ、動画データ、頭蓋計測分析データ、石膏モデル分析データ、成長予測、咬合関係、類似の患者及び/又は処置の履歴データ、人種、性別、年齢、食習慣、患者に不眠があるかどうか、患者がいびきをかくかどうか、睡眠時無呼吸診断データ、口腔睡眠器具の為の滴定試験データ、歯ぎしり、及び/又は処置担当者からの分析データのうちの1つ以上のデータがあってよい。
第1のデジタルデータ302、第2のデジタルデータ304、及び/又は追加データ306は、患者の口腔内の予測デジタル表現308を生成する為に使用される。予測デジタル表現308は、第1及び第2の時点に続く今後の時点での患者の口腔内の2次元又は3次元モデルであってよい。この今後の時点は、デジタルデータが最後に取得された時点から少なくとも1か月、少なくとも2か月、少なくとも3か月、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月、少なくとも7か月、少なくとも8か月、少なくとも9か月、少なくとも10か月、少なくとも11か月、少なくとも1年、少なくとも2年、少なくとも5年、少なくとも10年、少なくとも20年、又は他の任意の所望の期間が経過した時点であってよい。実施形態によっては、予測デジタル表現308は、1つ以上の口内物体の今後の時点の状態予測(例えば、位置、形状、サイズ、色合いなど)を示す。
予測デジタル表現308は、様々な様式で生成されてよい。実施形態によっては、口腔内の経時変化を特定する為に、異なる複数の時点における口腔内のデジタルデータ(例えば、第1のデジタルデータ302と第2のデジタルデータ304)の比較が生成される。例えば、これらのデジタルデータを使用して、異なる複数の時点のそれぞれにおける、1つ以上の口内物体(例えば、歯、歯肉、顎、TMJ、口蓋、気道)の1つ以上の特性(例えば、位置、方位、形状、サイズ、色)が測定されてよい。それぞれ異なる時点において取得された測定結果を比較することにより、口内物体の変化の割合、大きさ、方向、場所などを特定することが可能である。そして、これらの変化を今後の時点に外挿することにより、口内物体の今後の状態を予測することが可能である。従って、口腔内の予測デジタル表現308は、注目する口内物体ごとにこのプロセスを繰り返すことにより生成可能である。予測デジタル表現308を生成する例示的方法について、後で詳述する。
代替又は組み合わせとして、予測デジタル表現308は、患者データ(例えば、デジタルデータ、追加データ、測定された特性、特定された変化)と(例えば、患者情報データベースに保管されている)類似患者の履歴データとの比較に基づいて生成されてよい。それらの履歴データは、例えば、現在の患者の状況とよく似ているか、ほとんど一致する特徴を有する患者のデータであってよい。そのような類似性として、幾つか挙げるとすれば、咬合、歯位置、歯形状、歯移動の速度、歯形状の変化などがあってよい。任意選択で、類似性は、本明細書に記載の更なる患者固有因子に基づいてよく、例えば、人口統計情報、生活習慣情報、医療情報、医療履歴、家族の医療履歴、及び/又は遺伝因子が類似している患者に基づいてよい。患者の口腔内の特定された変化を、患者データベースで利用可能な類似患者の類似変化に関するデータと比較してよい。実施形態によっては、特定された、1つ以上の口内物体の変化の割合、大きさ、方向、及び/又は場所が、履歴患者データに基づいて調節されてよい。履歴患者データを使用して、患者の口腔内の変化の今後の結果を予測することにより、予測デジタル表現308が生成されてよい。
予測デジタル表現308は、患者の口腔内の今後の症状310を予測することに使用される。本明細書で上述したように、今後の症状310は、口腔内が未処置のままであれば今後の時点で発生することが予測される望ましくない歯又は歯列矯正の症状(例えば、不正咬合、虫歯、1つ以上の歯の欠損、歯根吸収、歯周病、歯肉退縮、TMJ障害、歯ぎしり、気道閉塞、睡眠時無呼吸など)であると言える。本明細書では、「未処置」は、特定の症状に対する処置がされないことを意味しており、必ずしも、患者が他の症状に対する処置を受けないことを意味するものではない。例えば、今後の症状310は、不正咬合を矯正又は防止する処置を患者が受けない場合に今後発生すると予測される不正咬合であってよい。別の例として、今後の症状310は、患者が歯肉退縮を矯正又は防止する処置を受けない場合に今後発生すると予測される歯肉退縮であってよい。
実施形態によっては、今後の症状310は、予測デジタル表現308を分析して、今後の時点に何らかの望ましくない歯又は歯列矯正の症状が存在するかどうかを識別することによって予測される。例えば、予測デジタル表現308における1つ以上の歯の位置を評価して、不正咬合があるかどうかを判定することが可能である。別の例として、予測デジタル表現308における歯肉線の位置を評価して、過大な歯肉退縮が発生しているかどうかを判定することが可能である。任意選択で、予測デジタル表現308を使用して、望ましくない症状を表す1つ以上のパラメータを測定することが可能であり、そのようなパラメータとして、過蓋咬合の量、反対咬合の量、歯の傾斜の量、歯の挺出の量、歯の圧下の量、歯の回転の量、歯の平行移動の量、歯の離間量、歯の叢生の量、歯の摩耗の量、歯肉退縮の量、顎の幅、及び/又は口蓋の幅などがある。測定されたパラメータを、そのパラメータの予想範囲及び/又は閾値と比較することにより、今後の時点に望ましくない症状が発生するかどうかを判定することが可能である。
予測される今後の症状310に基づいて、1つ以上の処置選択肢312を生成してよい。処置選択肢は、予測される歯又は歯列矯正の症状を矯正及び/又は防止する製品及び/又は方法を含んでよい。例示的処置製品として、矯正器具(例えば、アライナやブレースなどの歯再配置器具、リテーナ、睡眠時無呼吸用器具、マウスガード、歯スプリント、咬合床)、インプラント及び修復物(例えば、クラウンやブリッジなどの補綴物、詰め物)、薬物(例えば、抗生物質、口内洗浄液、練り歯磨き)があり、これらに限定されない。例示的処置方法として、矯正手術(例えば、歯列矯正手術、歯周手術)、歯列及び/又は他の口内物体の修正(例えば、歯列矯正、抜歯、保隙、間隔監視、間隔回復、歯牙隣接面の切削(IPR)、蒸留、口蓋拡張、咬合調整)、口腔衛生習慣の改善(例えば、歯磨き、デンタルフロスでの歯間掃除、口内洗浄液の使用)、及び生活習慣の改善(例えば、食習慣、身体活動レベル、喫煙状態、薬物摂取状態、アルコール摂取状態)があり、これらに限定されない。
歯又は歯列矯正の症状と、これに対応する処置選択肢の例を幾つか挙げると、気道閉塞又は睡眠時無呼吸(例えば、下顎前進器具などの睡眠時無呼吸用器具、矯正手術、口蓋拡張など)、歯の叢生(例えば、抜歯、IPR、蒸留、口蓋拡張、抜歯、歯列矯正など)、少なくとも1つの欠損歯(例えば、歯の閉鎖、インプラント、矯正手術など)、歯の離間の問題(例えば、歯の閉鎖、IPR、抜歯、口蓋拡張、矯正手術など)、歯周病(例えば、矯正手術、よりよい衛生法の推奨、口内洗浄液など)、歯肉退縮(例えば、矯正手術、よりよい衛生法の推奨、口内洗浄液など)、TMJ障害(例えば、顎再配置手術、顎再配置器具など)、咬合ずれ(例えば、矯正手術、矯正器具など)、過蓋咬合(例えば、矯正器具、歯列矯正など)、交差咬合(例えば、矯正器具、歯列弓拡張、歯列矯正など)、離開咬合(例えば、矯正器具、矯正手術、歯列矯正など)、水平被蓋(例えば、矯正器具、歯列矯正など)、反対咬合(例えば、矯正器具、矯正手術、歯列矯正など)、不正咬合(例えば、保隙、間隔監視(又は間隔回復)、矯正手術、歯列矯正など)、歯根吸収(例えば、インプラントなど)、又は歯ぎしり(例えば、矯正器具、咬合調節など)などがある。
処置選択肢312は、処置製品及び/又は処置方法のリストとして与えられてよい。任意選択で、リストは、各処置選択肢に関する価格情報、処置時間情報、処置の合併症の情報、又は保険の払戻金の情報のうちの1つ以上を含んでもよい。リストされた処置選択肢は、様々な様式でランク付けされてよく、幾つか例を挙げると、治療としての有効性、費用、処置時間、患者又は患者にとっての妥当性、又は保険の払戻金でランク付けされてよい。リストは、それらの治療製品及び/又は治療方法に関して推奨されるベンダ及び/又は医療専門家へのハイパーリンクを含んでもよい。例えば、気道の問題が識別されてよく、1人以上の気道専門家が推奨されてよい。
任意選択で、1つ以上の処置選択肢の予測される結果314が生成されてよい。予測される結果314は、選択された処置選択肢の投与に続く今後の時点における1つ以上の口内物体の予測される状態(例えば、位置、形状、サイズ、色合いなど)を表すことが可能である。この今後の時点は、処置選択肢の投与から少なくとも1か月、少なくとも2か月、少なくとも3か月、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月、少なくとも7か月、少なくとも8か月、少なくとも9か月、少なくとも10か月、少なくとも11か月、少なくとも1年、少なくとも2年、少なくとも5年、少なくとも10年、少なくとも20年、又は他の任意の所望の期間が経過した時点であってよい。今後の時点は、患者の活動又は人生の出来事(例えば、結婚、休暇、出張など)に基づいて決定されてよい。実施形態によっては、予測される結果314を生成することは、処置が適用された後の患者の口腔内を表現する1つ以上のモデル(例えば、2次元又は3次元モデル)を生成することを含む。
予測される処置結果314は、様々な手法により生成されてよい。例えば、結果314は、あらかじめ取得されている患者の口腔内のデータ、及び/又は他の関連する患者データ(例えば、第1のデジタルデータ302、第2のデジタルデータ304、及び/又は追加データ306)に基づいて生成されてよい。実施形態によっては、処置結果314は、例えば、類似患者(例えば、現在の患者と類似の特徴を有する患者)の履歴データとの比較に基づいて決定される。任意選択で、類似処置の結果を表す履歴処置データを使用して、その処置を現在の患者に適用した場合の結果を予測することが可能である。
任意選択で、実施形態によっては、患者の口腔内の既存の症状316も特定される。既存の症状は、患者の口腔内において既に発生したか現在存在している望ましくない歯又は歯列矯正の症状(例えば、不正咬合、虫歯、1つ以上の歯の欠損、歯根吸収、歯周病、歯肉退縮、顎関節障害、歯ぎしり、気道閉塞、睡眠時無呼吸など)であってよい。実施形態によっては、既存の症状316は、患者の口腔内の以前及び/又は現在のデータ(例えば、第1のデジタルデータ302及び第2のデジタルデータ304)を分析して、何らかの望ましくない歯又は歯列矯正の症状が現時点で存在しているかどうかを識別することによって予測される。デジタルデータから既存の症状を識別することは、本明細書で上述された、予測デジタル表現から今後の症状を識別することと同様に行われてよい。既存の症状316に関する処置選択肢312及び/又は予測される結果314も、今後の症状310に関して本明細書に記載された方法と同様に生成されてよい。当然のことながら、予測される今後の症状を検出して処置する文脈で本明細書に示される実施形態は、既存の症状を検出して処置することにも同様に適用可能である。
本明細書で上述したように、今後の時点における患者の口腔内の予測デジタル表現は、それぞれ異なる時点で取得された口腔内のデジタルデータを比較することにより生成可能である。実施形態によっては、それらのデジタルデータを比較することにより、口内物体の1つ以上の特徴(例えば、位置、サイズ、形状、色など)の経時変化が特定される。口内物体の変化を識別する為のデジタルデータセット同士の比較には、様々な方法が用いられてよい。実施形態によっては、2つ以上のデジタルデータセットが、共通座標系内で互いに位置合わせされる。本明細書に記載のアプローチにより、必要に応じて、2次元デジタルデータセットを別の2次元デジタルデータセットと(例えば、2つの画像同士を)位置合わせしたり、3次元デジタルデータセットを別の3次元デジタルデータセットと(例えば、2つの3次元モデル同士を)位置合わせしたり、且つ/又は、2次元デジタルデータセットを3次元デジタルデータセットと、或いは3次元デジタルデータセットを2次元デジタルデータセットと(例えば、画像と3次元モデルとを)位置合わせしたりすることが可能である。単一座標系でデータ同士を位置合わせすることにより、測定の為の基準系が確立される。
例えば、それぞれ異なる時点において取得された歯のデジタルデータ(例えば、本明細書に記載の、歯冠と歯根の3次元モデルをつなぎ合わせたもの)を処理して、歯の先端又は縁端部や臨床歯冠の顔面軸(FACC)のような一意識別子又は識別ランドマークを決定することが可能である。これらの識別子を他のデジタル表現の中の対応する識別子と突き合わせることにより、異なる複数の時点の間に発生した変化を特定することが可能である。代替又は組み合わせとして、デジタルデータ同士の位置合わせに表面マッチングアルゴリズムを使用することが可能である。実施形態によっては、マッチングプロセスにより、2つの歯が、各歯の歯冠中心及び局所座標系にほぼ基づいて配置される。そして、歯ごとにマッチング操作が実施される。マッチング操作は、誤差値を最小限に抑えながら、適切な歯位置を見つけようとする反復プロセスであってよい。実施形態によっては、このプロセスは、元の歯冠上の点と、現在の歯の対応する点とを見つけ、これらの点の間の距離を計算する。その後、このプロセスは、これらの誤差の平方和を最小化する変化を特定する。これらの歯が配置され、プロセスは繰り返される。新たな点のセットが選択されると、このプロセスは、差を求めて、誤差を最小化する変化を特定する。上述の各ステップは、誤差が終了条件を下回るか、最大反復回数に達するまで繰り返されてよい。
デジタルデータ同士の位置合わせが行われたら、異なるデータセット間の変化を特定することが可能である。例えば、最初のデジタルデータと次のデジタルデータとを共通座標系に重ね合わせることにより、データ間のボリュメトリックな差異を3次元で特定することが可能であり、従って、それらのデータとデータの間に発生した歯の変化を特定することが可能である。変化の大きさと、変化が発生した時間間隔とを比較することにより、変化率を算出することが可能である。実施形態によっては、変化率は、歯移動速度、歯形状変化速度、歯サイズ変化速度、歯肉形状変化速度などのうちの1つ以上を含んでよい。例えば、歯の摩耗が識別された場合には歯形状変化速度が計算されてよく、歯肉退縮又は歯肉炎が識別された場合には歯肉形状変化速度が計算されてよい。これらの変化は、経時変化の大きさ及び/又は方向を示す1つ以上のベクトルとして表現されてよい。
予測デジタル表現は、その後、算出された変化率を今後の時点に外挿することによって生成されてよい。外挿は、算出された変化率と同じ変化率で口内物体が変化し続けることを前提としてよい。例えば、歯移動の文脈では、歯が、障害物に遭遇しない限り、現在の歯移動ベクトルで指定される方向及び速度で移動し続けることを前提としてよい。従って、外挿を行うことにより、歯の軌道を予測することが可能であり、それによって、歯の今後の位置を推定することが可能である。使用される外挿方法は、直線外挿(例えば、変化率が一定であることが前提)であっても、非直線外挿(例えば、変化率は時間変動しうるという前提)であってもよく、これについては本明細書で詳述する。直線外挿は、少なくとも2つの異なる時点のデータを使用して実施されてよく、非直線外挿は、少なくとも3つの異なる時点のデータを使用して実施されてよい。非直線外挿を行うことにより、例えば、曲線経路を通る歯移動、及び/又は加速又は減速がある歯移動を予測することが可能である。実施形態によっては、非直線歯移動は、歯の表面及び/又は表面下の衝突がある場合に発生することがあり、或いは、患者の生理学的状態、食習慣、年齢などの変化に起因して発生することがある。
一例として、図4Aから図4Dは、一連の歯400の移動の追跡及び予測をどのように行うことができるかを示している。一連の歯400は、第1の歯、第2の歯、及び第3の歯を含んでよい。図4Aは、最初の時点における第1の歯401a、第2の歯402a、及び第3の歯403aを示す。図4Bは、次の時点における第1の歯401b、第2の歯402b、及び第3の歯403bを示す。図4Bに示されるように、一連の歯400は、それらの最初の時点における位置から移動している。
図4Cに示されるように、一連の歯400の、最初の時点及び次の時点における位置を比較することが可能である。例えば、歯400の3次元モデル同士を重ね合わせて比較することが可能である。最初の時点と次の時点との間の各歯の移動ベクトルを算出することが可能である。移動は、第1の歯の、最初の時点(歯401a)から次の時点(歯401b)への間の平行移動であってよく、対応する移動ベクトル411が算出されてよい。移動は、第2の歯の、最初の時点(歯402a)から次の時点(歯402b)への挺出であってよく、対応する移動ベクトル412が算出されてよい。移動は、第3の歯の、最初の時点(歯403a)から次の時点(歯403b)への傾斜であってよく、対応する移動ベクトル413が算出されてよい。
図4Dに示されるように、移動ベクトル411、412、及び413を使用して、今後の時点における歯400の位置を推定することが可能である。実施形態によっては、歯400は、移動ベクトル411、412、及び413で示される軌道に沿って移動し続けると仮定される。例えば、第1の歯401cは、第1の移動ベクトル411で示される速度で更に平行移動してよく、第2の歯402cは、第2の移動ベクトル412で示される速度で更に挺出してよく、第3の歯403cは、第3の移動ベクトル413で示される速度で更に傾斜してよい。念の為に述べておくと、第1の歯401a、第1の歯401b、及び第1の歯401cは、それぞれ異なる時点における、一連の歯400のうちの同じ第1の歯であり、第2の歯402a、第2の歯402b、及び第2の歯402cは、それぞれ異なる時点における、一連の歯400のうちの同じ第2の歯であり、第3の歯403a、第3の歯403b、及び第3の歯403cは、それぞれ異なる時点における、一連の歯400のうちの同じ第3の歯である。
図4A〜4Dでは平行移動、挺出、及び傾斜がそれぞれ単独で示されているが、歯は、回転などの他の様式で移動することもあり、複数の様式の任意の組み合わせで移動することもある。例えば、可能性のある歯移動を幾つか挙げると、歯は傾斜と平行移動とを行うことがあり、歯は挺出と回転とを行うことがあり、歯は傾斜と平行移動と挺出とを行うことがあり、これらを追跡することにより、今後の移動を推定することが可能である。追跡可能な歯移動として、歯の挺出、圧下、回転、トルキング、傾斜、及び平行移動のうちの1つ以上がある。代替又は組み合わせとして、他のタイプの歯の変化も本明細書に記載の方法で追跡されてよく、そのような変化として、歯根吸収、エナメル質の虫歯、及び/又はカリエス形成があってよい。
実施形態によっては、本明細書で上述したように、表面スキャンデータに加えて表面下データを使用して、一連の歯の移動の追跡及び予測が行われてよい。図5Aから図5Dは、一連の歯500の移動の追跡及び予測をどのように行うことができるかを示している。一連の歯500は、第1の歯及び第2の歯を含んでよい。図5Aは、最初の時点における第1の歯501a及び第2の歯502aを示す。各歯は、歯肉線503より上の部分(それぞれ歯冠504a及び歯冠505a)と、歯肉線503より下の部分(それぞれ歯根506a及び歯根507a)とを含む。図5Bは、次の時点における第1の歯501b及び第2の歯502bを示す。図5Bに示されるように、一連の歯500は、それらの最初の時点における位置から移動しており、次の時点における歯冠504b、505b及び歯根506b、507bの位置は最初の時点と異なっている。実施形態によっては、それぞれ異なる時点における歯500の歯冠の位置は、3次元スキャンにより特定可能であり、一方、それぞれ異なる時点における歯500の歯根の位置は、他のタイプのデータ、例えば、表面下データ(例えば、X線、CBCTスキャン、CTスキャン、MRI、超音波など)により特定可能である。従って、見える部分及び見えない部分の両方を含む各歯の全体像は、デジタル的に表現可能であり、例えば、3次元モデルとして表現可能である。
図5Cに示されるように、一連の歯500の、最初の時点及び次の時点における位置を比較することが可能である。例えば、歯冠及び歯根の両方を含む歯500の3次元モデル同士を重ね合わせて比較することが可能である。この比較は、最初の時点及び次の時点の歯500の歯冠の位置を比較することと、最初の時点及び次の時点の歯500の歯根の位置を比較することと、を含む。最初の時点と次の時点との間の各歯の移動ベクトル510、511を算出することが可能である。移動ベクトル510、511は、歯500の歯冠及び/又は歯根の位置変化に基づいてよい。図5Cに示されるように、歯500は、ベクトル510、511で示される速度及び軌道で時間とともに移動する。移動ベクトル510、511を使用して、今後の時点における歯500の位置を推定することが可能である。例えば、図5Dに示されるように、各歯が移動ベクトル510、511に従って移動し続けると仮定すると、第1の歯501cと第2の歯502cは、減速し始め、その後の時点で互いに衝突することが予測されうる。任意選択で、歯根の形状変化(例えば、歯根吸収に起因する歯根の収縮)を表すベクトルも算出されてよく、歯の今後の位置の予測に使用されてよい。
実施形態によっては、歯根の移動及び/又は形状変化を分析して外挿することにより、今後の歯位置が予測される。このアプローチは、表面スキャンデータのみが頼りである為に歯冠の分析に限定される方法に比べて有利な場合があり、それは、歯根の位置及び構造が歯の移動に重大な影響を及ぼしうる為である。従って、本明細書に記載のように表面スキャンデータと表面下データとを組み合わせて歯構造全体の変化を特定することにより、今後の歯位置の外挿の精度を高めることが可能である。
本明細書で上述したように、歯の形状及び/又はサイズの変化も特定可能である。歯の形状及び/又はサイズ(例えば、長さ、幅、高さ、表面積、体積など)の変化は、歯ぎしり、不正咬合、噛み合わせの不適切な矯正などの症状が関係している場合がある。図6Aは、最初の時点における歯600aを示し、図6Bは、次の時点における同じ歯600bを示す。本明細書で上述したように、歯600a、600bをそれぞれ異なる時点でスキャンすることにより、形状及び/又はサイズの経時変化の3次元モデルを生成することが可能である。図6Cは、歯600a、600bのモデルを互いに重ね合わせて形状及び/又はサイズの経時変化を示した図であるが、この図に示されるように、歯600a、600bのモデルは、互いに位置合わせされてよい。歯600a及び600bの表面を比較することにより、変化の軌道及び大きさを表すベクトル610を算出することが可能である。図6B及び図6Cに示されるように、歯600bは、ベクトル610で示された速度及び軌道で時間とともに摩耗する。ベクトル610に基づいて、図6Dにおいて歯600cとして示される、歯600bの今後の形状及び/又はサイズを推定することが可能である。例えば、歯は、ベクトル610で示される速度と同等の速度で摩耗し続けると仮定されてよい。代替又は組み合わせとして、歯モデル600a及び600bの体積を互いに比較することにより、歯の体積変化率を(例えば、最初の体積に対する変化率として)算出することが可能である。従って、この体積変化を今後の時点に外挿することにより、今後の歯600cのサイズ及び/又は形状を推定することが可能である。
図6A〜6Dでは歯の垂直方向の摩耗が単独で示されているが、他の形状及び/又はサイズの変化、例えば、歯の側面の摩耗や、これらの組み合わせなども、今後の移動の推定の為に追跡されてよい。形状及び/又はサイズの変化を、歯の移動と組み合わせて追跡することにより、今後の時点における歯の形状及び位置を推定することが可能である。本明細書に記載の予測アプローチは、目視検査が頼りの方法に比べて、歯の形状及び/又はサイズの変化をより早期に、より正確に検出できるようにすることが可能であり、従って、不正咬合、歯根吸収、エナメル質の虫歯、カリエス形成などのような症状の診断及び矯正をより早期に行えるようにすることが可能である。
本明細書で上述したように、歯肉や他の、歯の近くの組織の変化を特定することも可能である。歯肉の位置及び/又は形状の変化は、歯肉退縮や歯肉炎などの歯肉関連症状が関係している場合がある。図7Aは、最初の時点における歯702の歯肉線700aを示し、図7Bは、次の時点における同じ歯702及び歯肉線700bを示す。本明細書で上述したように、歯702及び歯肉線700a、700bを、それぞれ異なる時点でスキャンすることにより、位置及び/又は形状の経時変化の3次元モデルを生成することが可能である。図7Cは、歯702及び歯肉線700a、700bのモデルを互いに重ね合わせて位置及び/又は形状の経時変化を示した図であるが、この図に示されるように、歯702及び歯肉線700a、700bのモデルは、互いに位置合わせされてよい。歯肉線の位置及び/又は形状の変化の軌道及び大きさを表すベクトル710を算出することが可能である。図7B及び図7Cに示されるように、歯肉線は、ベクトル710で示された速度及び軌道で時間とともに後退する。ベクトル710に基づいて、図7Dにおいて歯肉線700cとして示される、歯肉線700bの今後の位置及び/又は形状を推定することが可能である。例えば、歯肉がベクトル710に従って退縮し続けるという仮定に基づいて、今後の歯肉線700cの位置及び/又は形状を計算してよい。
代替又は組み合わせとして、対応する歯702のサイズ(例えば、長さ、幅、高さ、表面積、体積など)を追跡することにより、歯肉線の変化の軌道及び大きさを特定することが可能である。例えば、歯の表面積及び/又は高さ(例えば、歯冠から歯肉線までの距離)の増大は、歯肉退縮を示している場合がある。図7A及び図7Bに示されるように、歯702は、第1の時点において最初の高さ704aを有し、第2の時点において増大した高さ704bを有する。図7Cに示されるように、高さ704a、704bの差705を用いて、歯702の高さの変化率を計算することが可能である。図7Dに示されるように、この高さの変化率を使用して、今後の時点における歯702の今後の高さ704cを予測することが可能である。例えば、歯の高さがある閾値を超えると、歯肉退縮又は歯肉炎が発生している可能性がある。本明細書に記載の予測アプローチは、他の方法(例えば、目視検査、歯肉の隙間の測定)に比べて、歯肉の位置及び/又は形状の変化をより早期に、より正確に検出できるようにすることが可能である。
本明細書で上述したように、口内物体(例えば、歯)の形状及び/又は位置の変化を追跡することにより、その物体の形状変化及び/又は移動の現在の軌道を特定することが可能である。口内物体の形状及び/又は位置の変化は、場合によっては直線的であり、その場合は、少なくとも2つの時点で取得されたデータ(スキャンデータ、表面下データなど)を比較することによって追跡可能である。口内物体の形状及び/又は位置の変化は、場合によっては非直線的(例えば、指数関数的)であり、その場合は、少なくとも3つの時点で取得されたデータを比較することによって追跡可能である。その後、直線又は非直線の外挿手法を用いて、その物体の予測される軌道を算出して、今後の時点における形状及び/又は位置を予測することが可能である。
図8Aは、第1(最初)の時点における歯800(時刻t=0)と、第2(次)の時点における同じ歯801(時刻t=t)とを示す。本明細書で上述したように、この歯からスキャンデータ(例えば、3次元スキャン)が作られてよく、これを比較して、今後の時点において歯がどのように変化しうるかを推定することが可能である。スキャンデータは、1つ以上の時点における追加データ(例えば、歯根の表面下データ)と組み合わせることが可能である。第1の時点における歯800と第2の時点における歯801との差異によって示されるように、歯の移動及び/又は形状変化は直線的に定義されることが可能であり、この直線的な移動速度及び/又は形状変化率を外挿することにより、今後の時点における歯の位置及び/又は形状を推定することが可能である。図8Aは更に、今後(次)の時点(時刻t=t)における歯899を示す。
図8Bは、第1(最初)の時点における歯800’(時刻t=0)と、第2(次)の時点における同じ歯801’(時刻t=t)と、第3(次)の時点における同じ歯802’(時刻t=t)とを示す。本明細書で上述したように、この歯からスキャンデータが作られてよく、これを比較して、今後の時点において歯がどのように変化しうるかを推定することが可能である。スキャンデータは、1つ以上の時点における追加データ(例えば、歯根の表面下データ)と組み合わせることが可能である。第1の時点における歯800’と第2の時点における歯801’と第3の時点における歯802’との差異によって示されるように、歯の移動及び/又は形状変化は非直線的に定義されることが可能であり、この非直線的な移動速度及び/又は形状変化率を外挿することにより、今後の時点における歯の位置及び/又は形状を推定することが可能である。図8Bは更に、今後(次)の時点(時刻t=t)における歯899’を示す。
任意選択で、予測デジタル表現は、口内物体の予測される軌道を、構造物が遭遇しうる障害(例えば、他の歯、衝突している歯根、咬合、歯根の吸収又は老朽化、歯肉退縮)に基づいて(例えば、本明細書に記載の衝突防止アルゴリズムを用いることにより)調節する外挿方法を用いて生成されてよい。例えば、実施形態によっては、患者の歯の、それぞれ異なる時点で取得された様々な配列のデジタルモデルを使用して、患者の歯の、今後の時点における配列の予測デジタル表現が生成される。本明細書に記載のように、1つ以上の歯に関して、様々な配列の間の歯移動速度を計算することが可能である。次に、計算された速度に従ってデジタルモデルの歯を再配置することにより、今後の歯配列を生成することが可能である。再配置時には、衝突検出プロセスを用いて、予測された移動によって隣接歯との衝突が引き起こされるかどうかを検出することが可能である。例えば、衝突検出プロセスは、各時間ステップにおいて、歯の表面を表す幾何学的形状同士が交差することがあるかどうかを判定することが可能である。歯は、衝突が発生しない限り、計算された移動速度に従って移動し続けると見なされてよい。
予測された歯同士の衝突を検出する為に、様々な手法が実施されてよい。例えば、実施形態によっては、衝突検出アルゴリズムは、物体が占有する空間の再帰細分割を中心とし、これは二分木状に編成される。デジタルデータセット内の各歯は、三角形で表現される。木の各ノードは、有向境界ボックス(OBB)と呼ばれ、ノードの親内に現れる三角形のサブセットを収容する。親ノードの子らは、それらの間に、親ノードに格納されている全ての三角形データを収容する。
ノードの境界ボックスは有向である為、そのノードにある全ての三角形の周囲に隙間なくフィットする。木の葉ノードは、理想的には1つの三角形を収容するが、場合によっては複数の三角形を収容する可能性がある。2つの物体の衝突を検出することは、それらの物体のOBB木が交差するかどうかを判定することを含む。木の根ノードのOBB同士が重なり合う場合は、根の子が重なりに関してチェックされる。アルゴリズムは、葉ノードに達するまで再帰的に進む。この時点で、葉にある三角形が衝突に巻き込まれるかどうかを判定する為に、ロバスト三角形交差ルーチンが使用される。
実施形態によっては、メモリ及び時間の節約の為に、OBB木がさほど高速でないように構築されてよい。このアプローチは、モデルの幾つかの部分は衝突に巻き込まれることが絶対にないという観測結果に由来するものであり、従って、モデルのそのような部分に関するOBB木の計算は不要である。OBB木は、再帰的衝突判定アルゴリズムの間に必要に応じて木の内部ノードを分割することによって拡張される。更に、モデル中の、衝突データに不要な三角形も、OBB木の構築時に特に考慮から除外されてよい。例えば、動きの見方には2つのレベルがあってよい。物体は、グローバルな意味で「移動する」ものとして概念化されてよく、或いは、他の物体に対して相対的に「移動する」ものとして概念化されてよい。追加情報は、互いに対して静止状態にある物体同士の衝突の状態が変化しないという理由から、そのような物体間の衝突情報の再計算を行わないことにより、衝突検出にかかる時間を短縮する。
代替実施形態では、収集検出アルゴリズムが、2つの歯がそれに沿って位置するところのz軸に沿って方向づけられた「衝突バッファ」を計算する。衝突バッファは、衝突検出が必要な移動軌道に沿って、ステップごと、又は位置ごとに計算される。バッファを作成する為に、歯と歯の間にx、y平面を定義する。この平面は、2つの歯に対して「中立」であってよい。理想的には、中立平面は、どの歯とも交差しないように配置される。一方又は両方の歯との交差が避けられない場合、中立平面は、可能な限り歯が中立平面の反対側に位置するように方向づけられる。言い換えると、中立平面は、各歯の表面積のうちの、中立平面に対して他方の歯と同じ側にある量を最小化する。中立平面が離散点からなるグリッドである場合、その分解能は、衝突検出ルーチンに要求される分解能に応じたものになる。典型的な高分解能の衝突バッファであれば400×400グリッドを含み、典型的な低分解能のバッファであれば20×20グリッドを含む。z軸は、中立平面に垂直な線によって定義される。
各歯の相対位置は、グリッドの各点について、中立平面と各歯の最も近い面との間の、z軸に平行な直線距離を計算することによって求められる。例えば、任意のグリッド点(M,N)において、中立平面と歯の後ろ側の最も近い面は、値Z1(M,N)で表される距離で隔てられ、中立平面と歯の前側の最も近い面は、値Z2(M,N)で表される距離で隔てられる。中立平面がz=0に位置し、歯の後ろ側のzの値が正であるように衝突バッファが定義されると、中立平面上の任意のグリッド点(M,N)においてZ1(M,N)=Z2(M,N)となる場合に歯同士が衝突する。
歯同士の衝突が検出された場合には、一方又は両方の歯の移動速度及び/又は軌道を修正することが可能である。例えば、実施形態によっては、衝突が発生する場合には、予測された移動の経路を衝突からそらす為に「プッシュ」ベクトルが生成される。プッシュベクトルに基づいて、現在の歯は衝突から「跳ね返り」、新たな歯移動が生成される。或いは、衝突によって、衝突した歯同士のその後の移動の一部又は全てが止まる(例えば、移動速度が低下するか、ゼロにセットされる)と見なされてよい。任意選択で、実施形態によっては、衝突が検出されると(例えば、ユーザにアラートする為に)外挿プロセスが停止する。
異なる複数の時点で取得された表面スキャンデータ及び/又は他のタイプのデジタルデータを外挿することにより、目視検査や静的な画像又はモデルの精査では不可能な、より早期の、より信頼性の高い予測が可能になる。起こりうる不正咬合の変化の一態様は、歯移動の連鎖が小さな増分で発生しうる、というものである。歯と歯が過咬合である為に、1つの歯が、ほとんど検出できない小さな増分で移動する場合がある。過咬合があると、それによって、その歯が最初に移動する可能性があり、それによって、別の場所で過咬合が引き起こされる可能性があり、それによって別の移動が別の場所で引き起こされる可能性があり、それによって過咬合が別の場所で引き起こされる可能性があり、以降も同様に続く可能性がある。そのような「ドミノ」作用を予測するのは極めて困難な場合がある。これは、顎の移動及び筋肉組織の作用が、医師の目視検査ではほとんど考慮されない為である。最初の時点において3次元スキャンなどのデジタルデータを取得し、第2及び/又は次のデジタルデータを取得するまで十分な時間(例えば、6か月又は1年)を取ることにより、咬合、顎、及び軟組織の実際の結果が、歯自体の配列において明らかになる場合がある。歯の修復治療があった場合には、その役割についても特定可能である。
図9は、患者の今後の症状を推定する為に患者の口腔内の予測デジタル表現を生成する方法900を示す。方法900は、本明細書において提供される他の全ての方法と同様に、本開示のシステム及び装置の任意の実施形態との組み合わせで用いられてよい。例えば、方法900の幾つか又は全てのステップが、本明細書において詳述されるコンピュータシステムの1つ以上のプロセッサによって実施されてよい。
ステップ905で、口腔内の第1のデジタルデータが受け取られる。第1のデジタルデータは、第1の時点における口腔内又は口腔内の1つ以上の物体(例えば、歯、歯肉、顎、口蓋、舌、気道、TMJなど)の実際の状態を表すものであってよい。実施形態によっては、第1の時点は、患者に対する歯及び歯列矯正の監視が開始される最初の時点である。実施形態によっては、最初の時点が発生するのは、乳歯が現れてから永久歯が現れるまでの間であり、例えば、4歳から6歳の間である。歯のスキャンデータを比較的早い年齢で取得することにより、歯又は歯列矯正の症状が目視検査で検出可能になる前に、そのような症状の検出を十分容易にすることが可能である。
ステップ910で、口腔内の第2のデジタルデータが受け取られる。第2のデジタルデータは、第1の時点と異なる第2の時点における口腔内又は口腔内の1つ以上の構造物の実際の状態を表すものであってよい。第1の時点と第2の時点は、例えば、少なくとも1か月、少なくとも2か月、少なくとも3か月、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月、少なくとも7か月、少なくとも8か月、少なくとも9か月、少なくとも10か月、少なくとも11か月、少なくとも1年、少なくとも2年、少なくとも5年、又は他の任意の、本明細書に記載のように正確な測定結果及び/又は予測を生成する為の適切な時間間隔だけ異なってよい。第2の時点は、第1の時点のすぐ後であってよい。第2の時点が発生しうるのは、永久歯が現れ始めてから全ての乳歯が抜けるまでの間であり、例えば、6歳から12歳の間である。
実施形態によっては、例えば、第1及び第2のデジタルデータは、口腔内の3次元スキャンであり、且つ/又は、患者の歯列及び/又は周辺組織(例えば、歯肉、口蓋、舌、気道)の3次元表面トポグラフィを表すデータを含む。各スキャンは、上顎及び/又は下顎の歯列弓を含んでよい。本明細書で上述したように、歯の3次元モデルは、スキャンに基づいて生成されてよい。異なる2つ以上の時点で取得されたスキャンデータを使用して、歯、歯肉、咬合などのような口内物体の今後の位置及び/又は形状を推定することが可能であり、これについては本明細書で詳述する。代替又は組み合わせとして、スキャンデータに加えて、歯根の表面下データなど、他のタイプのデジタルデータも使用してよく、これによって、見えない口内物体(例えば、歯根、顎、気道)の位置及び/又は形状を推定することも可能である。
任意選択で、第2の時点に続く更なる時点での口腔内を表すデジタルデータを受け取ることが可能であり、例えば、第3の時点で取得された第3のデジタルデータ、第4の時点で取得された第4のデジタルデータなどを受け取ることが可能である。本明細書で後述するように、任意の数の時点において任意の数のデジタルデータセットを受け取って、後で分析してよい。本明細書に記載のデジタルデータは、患者の歯の発育過程における任意に組み合わされた時点で取得されてよく、例えば、永久歯列の発育前、発育中、及び/又は発育後の任意に組み合わされた時点で取得されてよい。例えば、次のデジタルデータが取得されてよいのは、全ての乳歯が抜けた後(例えば、12才以降)、且つ/又は、完全な永久歯列が生えそろってから(例えば、第3臼歯が現れてから(これは典型的には17歳から25歳の間に起こる))である。
ステップ915で、追加データが受け取られる。実施形態によっては、追加データは、他の、現在の症状を識別すること、及び/又は患者の今後の症状を予測することに役立つ情報を提供する。例えば、追加データは、人口統計情報、生活習慣情報、医療情報、医療履歴、家族の医療履歴、及び/又は遺伝因子などであってよい。追加データは、異なる1つ以上の時点で受け取られてよく、それらの時点は、第1及び第2のデジタルデータの収集時点と同じであってもなくてもよい。例えば、追加データは、歯の発育中の複数の時点において、且つ/又はスキャンデータと同時に受け取られてよい。或いは、追加データは単一時点において受け取られてよい。
ステップ920で、口腔内の予測デジタル表現が生成される。予測デジタル表現は、第1及び第2の時点に続く今後の時点における口腔内又は口腔内の1つ以上の構造物の予測される今後の状態の2次元又は3次元モデルであってよい。この今後の時点は、第1及び/又は第2の時点から少なくとも1か月、少なくとも2か月、少なくとも3か月、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月、少なくとも7か月、少なくとも8か月、少なくとも9か月、少なくとも10か月、少なくとも11か月、少なくとも1年、少なくとも2年、少なくとも5年、少なくとも10年、少なくとも20年、又は他の任意の所望の期間が経過した時点であってよい。今後の時点は、人生の出来事に対応してよく、例えば、患者が18歳になったとき、結婚したとき、引っ越したとき、引退したとき、旅行したとき、競争したときなどに対応してよい。
本明細書で上述したように、予測デジタル表現は、様々な方法により、第1及び第2のデジタルデータに基づいて生成されてよい。例えば、実施形態によっては、2つ以上の時点のデジタルデータが比較されて、その比較が生成される。任意の数の時点の任意の数のデジタルデータセットが比較されてよい。実施形態によっては、比較を生成することは、第1及び第2のデジタルデータを共通座標系内で互いに位置合わせすることを含む。比較を生成することは、(例えば、第1のデジタルデータを使用して)第1の時点における口内物体の特性を測定することと、(例えば、第2のデジタルデータを使用して)第2の時点における口内物体の特性を測定することと、第1の時点と第2の時点との間での特性の変化を特定することと、を含んでよい。任意選択で、次の複数の時点にわたる特性の変化を特定する為に、その複数の時点での特性の測定を、対応するデジタルデータを用いて実施してよい。
その特定された変化及び/又は選択された時間間隔に応じて、口内物体の特性の今後の変化が予測されてよく、これを用いて予測デジタル表現が生成されてよい。例えば、本明細書で上述したように、特性の変化率が算出されてよく、選択された今後の時点における口内物体の特性を予測する為に、その今後の時点に変化率が外挿されてよい。複数の口内物体(例えば、患者の口腔内の各歯)に対してこのプロセスを繰り返すことにより、今後の時点における口腔内のデジタル表現を予測して生成することが可能である。
一例示的実施形態では、本明細書に記載の方法を適用することにより、今後の時点における患者の歯の予測を生成することが可能である。実施形態によっては、第1の時点における歯の位置及び/又は形状の測定を、例えば、第1の時点におけるスキャンデータから行うことが可能であり、第2の時点における歯の位置及び/又は形状の測定を、例えば、第2の時点におけるスキャンデータから行うことが可能である。任意選択で、追加の時点(例えば、第3の時点)における歯の位置及び/又は形状の測定を、例えば、追加の時点で取得されたスキャンデータから行うことが可能である。実施形態によっては、歯を取り巻く組織の位置及び/又は形状が測定されてもよく、例えば、歯肉、舌、口蓋、気道などの位置及び/又は形状が測定されてもよい。
2つ以上の時点の間に、歯には様々な変化が発生している可能性がある。例えば、1つ以上の歯が移動しているかもしれず、1つ以上の歯が摩耗又は欠損しているかもしれず、1つ以上の歯が修復又は交換されているかもしれず、歯を取り巻く歯肉の一部又は全てが退縮又は膨張しているかもしれない。そこで、1つ以上の歯及び/又は周囲組織の移動速度及び/又は形状変化速度を算出することが可能である。それぞれ異なる時点における歯及び/又は周辺組織同士を比較してよく、これは、第1の時点と第2の時点との間の時間間隔にわたる1つ以上の歯及び/又は周辺組織の移動及び/又は形状変化を測定し、そのような移動又は変化の速度を算出することにより可能である。例えば、第1の時点における上顎歯列弓を、第2の時点における上顎歯列弓と位置合わせして比較してよく、第1の時点における下顎歯列弓を、第2の時点における下顎歯列弓と位置合わせして比較してよい。
人の口は、その人ごとのサイズ、形状、及び咬合ゆえに、それぞれ固有である。歯の位置のいかなる自然劣化も、歯移動の速度が様々であること、並びに歯の摩耗する場所が様々であることにより、患者固有であると考えられる。例えば、患者によっては、歯の後ろ側の咬合面の摩耗の結果として咬合が深くなる場合があり、これは、歯が舌に向かって下がる際に歯の前側にかかる内向き圧力の結果として、歯の前側の接触が強くなり、密集度が高まることにつながる。別の例では、人によっては、舌の圧力によって隙間及び前歯咬合の開口が広がる可能性があり、これは、最初はほとんど知覚できないであろう速度で始まる可能性があるが、時間とともに大きくなって有意な変化になる可能性がある。歯ごとのそのような変化の速度は、3次元スキャンの比較から算出可能である。個々の歯が、識別及びラベリングされてよい。2つのスキャンの間での、個々の歯、及び/又は歯の1つ以上の識別されたランドマークのX位置、Y位置、及び/又はZ位置の差が算出されてよい。歯の個々の軌道が計算されてよい。歯移動の速度、規模、及び方向が、3次元ベクトルとして計算されてよい。歯の形状変化の速度及び位置も算出されてよい。例えば、摩耗した場所は摩耗し続ける可能性が高い。実施形態によっては、1つ以上の歯の変化の、算出された速度、規模、方向、及び/又は位置が、歯根位置又は歯肉線の比較から得られる情報などの追加情報に基づいて調整されてよい。例えば、異なる2つの時点における歯根位置の比較を外挿することにより、今後の任意の時点における歯根位置を推定することが可能であり、この推定された歯根位置を少なくとも部分的に使用して、その今後の時点及び衝突時における歯の変化を推定することが可能である。別の例では、異なる2つの時点における歯肉線の比較を外挿することにより、今後の任意の時点における歯肉線を推定することが可能であり、この推定された歯肉線を少なくとも部分的に使用して、その今後の時点における歯の変化を推定することが可能である。スキャンに基づく歯の変化の速度及び軌道の算出及び使用については、本明細書において既に詳述した。
任意選択で、歯の変化は、患者データベースから得られる類似患者の類似変化に関するデータと比較されてよい。今後の時点における歯の位置及び/又は形状の予測が、例えば、第1の時点と第2の時点の間の歯の移動又は形状変化の算出された速度、及び/又は患者データベースから得られる患者データ(例えば、類似患者の類似の移動又は変化のデータ)に基づいて行われてよい。この予測は、例えば、第1及び第2の時点の位置及び/又は形状のデータを直線外挿して、今後の時点における位置及び/又は形状までの移動のベクトル及び/又は速度を算出することにより実施可能である。第3の、又は更なる時点において、第3の、又は更なる3次元スキャンを行うことにより、任意の非直線変化を検出して非直線外挿を実施することが可能である。これについては本明細書において詳述する。例えば、曲線経路に沿う歯移動、及び/又は歯移動の加速又は減速を予測することが可能である。
実施形態によっては、各歯の予測される軌道を算出することは可能であるが、隣接歯などの障害物によって、予測された歯移動が完全に行われることが妨げられる可能性がある。例えば、この変化をコンピュータシステムでレンダリングすると、歯同士が3次元幾何学的形状として重なり合う可能性がある。本開示の実施形態は、本明細書で上述したように、歯の今後の位置及び/又は形状を予測する際に歯衝突防止アルゴリズムを提供することが可能である。
実施形態によっては、予測デジタル表現は、例えば、今後の時点における口腔内の3次元モデルとして、ユーザに対して表示される。3次元モデルは、幾つか挙げると、予測される歯移動、予測される歯方位変化、予測される歯形状変化、予測される歯肉線変化、予測される歯根位置変化、予測される咬合位置変化、予測される気道変化、又は予測される舌位置変化のうちの1つ以上であってよい。医療専門家が、歯及び/又は他の口内物体の予測される今後の位置、サイズ、形状などを可視化して検証することが可能であるように、3次元モデルデータの表示が行われてよい。これらのモデルは、後で使用できるように患者データベースに格納されてもよい。
ステップ925で、口腔内の今後の症状が推定される。本明細書で上述したように、今後の症状は、口腔内が未処置のままであれば今後の時点で発生することが予測される望ましくない歯又は歯列矯正の症状であると言える。実施形態によっては、今後の症状は、今後の症状の発生前に特定される。或いは、今後の症状は、今後の症状が発生しているものの、まだ目視で検出できない段階で特定可能である。実施形態によっては、今後の症状は、予測デジタル表現に基づいて予測可能であり、例えば、予測デジタル表現の1つ以上のパラメータを測定して、異常が存在しているかどうかを判定することにより予測可能である。歯又は歯列矯正の症状を予測するに当たり、追加情報を考慮に入れてよく、そのような追加情報を幾つか挙げると、患者又は患者の年齢、歯の発育年齢、臼歯関係、切歯の叢生及び/又は離間、歯列弓形状、顔タイプ、気道、水平方向/垂直方向の過蓋咬合などがある。
本コンピュータシステムは、例えば、現在の患者又は患者データが、歯又は歯列矯正の処置にふさわしい範囲に入る場合、現在の患者又は患者データが、データベースにある、既に識別されている歯又は歯列矯正の症状のデータとほぼ一致する場合、現在の患者又は患者データが、症状が再発する場合の現在の患者又は患者のデータとほぼ一致する場合に、歯又は歯列矯正の症状を自動的に予測すること、又は、該当するものがある場合に歯又は歯列矯正の症状のリストを自動的に出力することが可能である。そして、本コンピュータシステムを使用する医療専門家が、リストにある症状のうちの1つ以上を選択してよい。代替又は組み合わせとして、本コンピュータシステムは、医療専門家が評価して歯又は歯列矯正の症状の診断を行うことが可能なキーパラメータ(例えば、測定結果)を出力して表示することが可能である。任意選択で、医療専門家は、特定のキーパラメータを監視対象として選択してよく、本コンピュータシステムは、予測プロセス中にそれらのパラメータの問題又は異常が検出されると、アラートを生成することが可能である。予測される歯又は歯列矯正の症状、並びにその症状に対する処置は、本明細書で上述された症状及び対応する処置のいずれを含んでもよい。実施形態によっては、本明細書に記載の方法は、既存の歯又は歯列矯正の症状を識別することに適用されてもよい。歯又は歯列矯正の症状を識別又は予測して処置する別の方法が、参照により本明細書に組み込まれている、米国特許仮出願第62/079,451号に記載されている。
実施形態によっては、ステップ925は、予測デジタル表現に対する参照データ及び/又は参照特徴を自動的に設定及び/又は検出することを含む。そのような参照データ及び/又は参照特徴を使用して、診断及び処置を容易にする為に自動的に計算される様々な歯の測定値を取得することが可能である。そのような選択された参照データ及び参照特徴は、そのような参照データ及び参照特徴の自動認識を、コンピュータで実施される方法により可能にすることができる参照データ特性及び歯の特徴特性を含むデータベース、ライブラリ、又は他の同様のメモリアプリケーションを通して適切に認識されることが可能である。例えば、実施形態によっては、参照データ及び/又は参照特徴の自動的な設定及び/又は検出は、参照物体の自動設定、参照フレームの自動設定、解剖学的な歯の特徴の自動検出、及び/又は歯列矯正基準の自動構築を含んでよい。そして、そのような特徴、フレーム、及び基準のうちの任意の1つ以上を使用して、今後の症状を予測する為の適切な測定値を自動的に計算することが可能である。
実施形態によっては、歯の測定値の自動計算は、歯の様々な寸法(例えば、サイズ、形状などの歯の特性)の計算、並びに歯列弓の寸法など(例えば、歯列弓内の歯の相対位置)の計算を含んでよい。例えば、歯の測定値の自動計算は、相対角度位置の計算を含んでよく、例えば、歯冠の角度(傾斜)、歯冠の傾斜(トルク)、及び/又は歯冠の(歯軸の周りの)回転の計算を含んでよい。更に、歯の測定値の自動計算は、各歯の、他の歯に対する相対並進位置の計算、例えば、歯冠の高さ及び/又は突出の計算を含んでよい。歯の測定値の自動計算は、相対的な重なりの計算、例えば、局所的な過密、又は歯同士がどのように邪魔し合っているかの計算を含んでもよい。別の計算される歯の測定値は、相対角度位置及び相対並進位置の測定値の微分である相対コヒーレンスを含んでよい。例えば、隣接する2つの歯の相対コヒーレンスは、角度成分及び並進成分に関する、それらの相対位置の差である。
実施形態によっては、計算される歯の測定値は、歯の形状特性を含み、例えば、歯冠形状、近心から遠心までの幅、頬側から舌側までの幅、歯冠高さ(咬合平面に垂直な方向の歯冠長さ)、及び他の同様の歯特性(例えば、歯冠基部の周りにあるスプライン曲線(歯冠と歯肉面の境界にあるスプライン曲線))を含む。歯の測定値の自動計算は、他の様々な歯の特徴(例えば、切歯、犬歯、小臼歯、臼歯の特性)の計算を含んでもよく、これには、点特徴(中心点と中心点を取り巻く領域(例えば、歯尖)とで表される特徴)、及び細長特徴(中心曲線と中心曲線を取り巻く領域(例えば、溝やリッジ)とで表される特徴)が含まれる。歯の測定値の自動計算は、歯の寸法及び/又は歯列弓の寸法などの計算を含んでよく、これは、静的又は動的な歯の特徴、設定、検出、及び/又は構築された基準物体及び/又は基準フレームのうちの1つ以上に基づいてよい。
実施形態によっては、歯の測定値の自動計算は更に、歯位置合わせ特性の算出を含んでもよく、例えば、犬歯リッジ位置合わせ角度、下顎臼歯位置合わせ特性、上顎臼歯位置合わせ特性、臼歯周辺リッジ相対高さ、臼歯の頬舌的傾斜距離、及び/又は歯間接触の算出を含んでよい。更に、歯の測定値の自動計算は、咬合特性の自動計算を含んでよく、これには、例えば、歯列弓に沿う咬合接触及び咬合関係が含まれてよい。
本明細書に記載の歯の測定値を使用して、望ましくない歯又は歯列矯正の症状の存在を検出することが可能である。実施形態によっては、本明細書で上述したように、叢生、離間、水平被蓋、離開咬合、交差咬合、アングルクラス、咬合接触などのような不正咬合の程度及び量は、計算された様々な歯の測定値から自動的に算出されて、ユーザに対して適切に表示されてよく、これは歯の処置及び計画を容易にすることが可能である。例えば、水平被蓋は、下顎切縁リッジの中点を通る曲線と下顎歯列弓上の中間平面との交点から(閉位置の)上顎切歯の頬側面までの距離によって判定されてよい。別の例として、過蓋咬合は、下顎切縁リッジの中点を通る曲線の上方にある上顎切歯の頬側面のパーセンテージとして定義されてよい。このようにして、不正咬合の自動特定が、正確に、高信頼度で、且つ/又は効率よく達成可能である。
実施形態によっては、測定値を使用して、歯列矯正指数又は歯牙指数を自動的に計算することが可能であり、これは、例えば、予測される今後の症状の評価及びアセスメントの為に計算することが可能である。例えば、ピア・アセスメント・レイティング(PAR)指数、ABO不一致指数、ABO客観的等級付けシステムなどのような歯列矯正指数又は歯牙指数の自動計算は、自動的に計算された測定結果に基づいて実現されてもよい。本明細書において提供される、これらの自動化された方法は、そのような指数の手動計算又は目視アセスメントにつきものの誤差、不正確さ、及び時間遅延を低減又は排除することが可能である。実施形態によっては、PAR指数が、測定値の特定及びアセスメントによって自動的に計算され、例えば、前歯の接触点を見つけること、臼歯咬合クラスを判定すること、臼歯の離開咬合又は交差咬合を検出又は測定すること、前歯の水平被蓋を計算すること、及び/又は中線不一致を測定することにより自動的に計算される。そのような指数が計算可能であることにより、ユーザは、症状の複雑さのアセスメント、及び/又は処置プロセスの任意の段階における処置結果の質の測定を効率よく行うことが可能になる。更に、そのような指数を使用することにより、処置前、処置中、及び/又は処置後に処置事例を採点又は評価できるようにすることが可能になる。
ステップ930で、今後の症状に対する処置選択肢が生成及び/又は表示される。例えば、推奨される処置製品及び/又は処置方法のリストが(例えば、医療専門家に対して)生成及び表示されてよい。生成される処置製品及び/又は処置方法は、個々の患者に合わせてカスタマイズされてよく、例えば、症状の重篤さ、患者固有の特性(例えば、人口統計情報、生活習慣情報など)、処置費用及び処置期間に関する所望のパラメータなどに基づいてカスタマイズされてよい。医療専門家は、表示された処置製品及び/又は処置方法の中から、予測された歯又は歯列矯正の症状の処置に使用すべきものを1つ以上選択してよい。
推奨される処置製品及び/又は処置方法は、症状又は予測される症状の重篤さに基づいて生成されてよい。実施形態によっては、症状又は予測される症状の重篤さのアセスメントは、矯正が必要かどうかを判断する為に行われる。例えば、重篤さが閾値(例えば、距離、回転、歯列弓、過蓋咬合、反対咬合、叢生、離間、歯肉の隙間などの量)を超える場合には、矯正が推奨されてよい。閾値は、医療専門家の優先傾向及び判断に応じて様々であってよい。任意選択で、患者の症状又は予測される症状の重篤さは、矯正が必要かどうかを医療専門家が判断できるように、対応する閾値の有無にかかわらず、医療専門家に対して表示されてよい。矯正が必要であると医療専門家が判断した場合は、本明細書に記載のように、推奨される製品及び/又は方法のリストが生成及び表示されてよい。矯正が不要であると医療専門家が判断した場合は、ステップ935及び945が省略されてよい。又、実施形態によっては、重篤さに関係なく、症状又は予測される症状が識別されると、推奨される処置製品及び/又は処置方法が生成されてよい。例えば、症状が最初に検出された時点で処置を指示すること、例えば、歯ぎしりによる歯の摩耗の最初の徴候があった時点でTMJの問題を制限するために咬合床を提供すること、歯肉炎が予測される場合には口腔衛生習慣(例えば、歯磨きの習慣、歯ブラシのタイプ、口内洗浄液の使用)を改善することなどを指示することが有利であろう。
ステップ935で、処置選択肢の予測される結果が生成及び/又は表示される。処置選択肢を患者に投与することの結果を予測する為に、様々な方法が用いられてよい。実施形態によっては、処置結果を予測する為に、本明細書に記載の外挿手法が用いられてもよい。例えば、歯の再配置器具によって引き出された歯位置変化を今後の時点に外挿することによって、器具装着後の患者の歯の今後の配列を予測することが可能である。代替又は組み合わせとして、処置結果を予測する為に、履歴患者情報のデータマイニングが行われてよい。例えば、データマイニングにより、類似患者の履歴データ(例えば、症状のタイプ、症状の重篤さ、人口統計情報、生活習慣情報、医療情報、医療履歴、家族の医療履歴、遺伝因子などに関して類似の履歴データ)を患者データベースから取り出すことが可能であり、類似処置の履歴データを処置データベースから取り出すことが可能である。そして、これらの履歴患者データ及び/又は履歴処置データは、提案された一連の処置に対して患者がどのように反応するか、並びに、そのような処置の有効性、費用、及び期間を予想することのベースとして使用されてよい。
様々な処置製品及び/又は処置方法の予測される結果を互いに比較することにより、(例えば、処置の有効性、期間、費用、患者の優先傾向、見た目などに関して)最適な一連の処置を選択しやすくすることが可能である。例えば、処置製品及び/又は処置方法の適用を考慮に入れた、口腔内の2次元又は3次元モデルを生成することが可能である。実施形態によっては、様々な処置選択肢の結果を表す、異なる複数のモデルが表示され、比較される。任意選択で、医療専門家及び/又は患者に対して、未処置のままの、今後の時点における口腔内のモデル、並びに比較という点から、処置が行われた同様のモデルが示されてよい。
ステップ940で、今後の症状に対する処置選択肢が選択され、指示される。処置選択肢の指示は、処置提供者又は製品の製造元から行われてよい。選択された選択肢が処置製品(例えば、器具、補綴材料など)である実施形態では、指示手順は、患者固有のデータを使用して処置製品を設計及び/又は生成することを含んでよい。実施形態によっては、患者固有のデータは、ステップ905〜915で取得されたデジタルデータ及び/又は追加データを含む。例えば、患者の現在の歯配列を表す3次元デジタルデータを使用して、患者の歯を再配置するシェルアライナを設計することが可能である。別の例として、患者の睡眠時無呼吸に対する処置を行う為の下顎前進器具を作成する為のベースとして、患者の歯及び顎のデジタル表現が使用されてよい。患者固有のデータが、例えば、製品を作成する製造機械及び/又は製造施設に送信されてよい。
当然のことながら、方法900は一例として上述されている。方法900の各ステップのうちの1つ以上のステップが1つ以上のサブステップを含んでよい。方法900は、更なるステップ又はサブステップを含んでよく、1つ以上のステップ又はサブステップが省略されてよく、且つ/又は、1つ以上のステップ又はサブステップを繰り返してよい。例えば、2つではなく3つ以上のデジタルデータセットが取得されて分析されてよく、歯及び/又は歯肉の移動又は他の変化の非直線的な軌道及び大きさが算出されて分析されてよい。実施形態によっては、ステップ915、930、935、又は940のうちの1つ以上が任意選択である。方法900の各ステップは任意の順序で実施されてよく、例えば、ステップ920〜905の順序は、必要に応じて変更されてよい。方法900の各ステップのうちの1つ以上のステップが、本明細書で後述するように、コンピュータシステムによって実施されてよい。
図10A及び図10Bは、患者の今後の症状を予測して処置するアルゴリズム1000を示す。アルゴリズム1000は、本明細書に記載のシステム、方法、及び装置のいずれの実施形態とも組み合わせて使用することが可能である。更に、本明細書ではアルゴリズム1000を3次元スキャンの文脈で説明するが、当然のことながら、アルゴリズム1000は、他のタイプの、患者の口腔内のデジタルデータ(例えば、2次元画像データ)にも適用可能である。
本アルゴリズムは、ステップ1002から始まる。ステップ1004で、第1の3次元スキャンが第1の時点(t)において受け取られ、座標系に入力される。この3次元スキャンをセグメント化して、注目する口内物体(例えば、個々の歯)を隔離することにより、その物体の測定及び分析を容易にすることが可能である。スキャンは、本明細書で上述したように、他のスキャンとの比較のベースとして使用可能な、1つ以上の口内物体及び/又は口腔内のランドマーク(例えば、歯肉線、顎幅、歯の咬合面、対向する顎など)に関連付けられる特性を識別するように処理されてよい。
実施形態によっては、3次元スキャンは、口腔内の表面データ、例えば、歯冠及び歯肉のデータを提供する。任意選択で、本アルゴリズムは、ステップ1006で、歯根のデータのような、何らかの表面下データが受け取られたかどうかをチェックする。表面下データが受け取られた場合、本アルゴリズムは、ステップ1008で、そのデータが2次元か3次元かを判定する。3次元表面下データであれば、ステップ1010に示されるように、3次元スキャンに直接つなぎ合わされてよい。2次元表面下データであれば、ステップ1012に示されるように、追加処理がなされてから、3次元スキャンデータと組み合わされてよい。例えば、表面マッチングアルゴリズムなどのアルゴリズムを使用して、2次元データ内のランドマークを識別し、これを使用して3次元画像を構築することが可能である。或いは、2次元データを、第1の3次元スキャンと同じ座標系に貼り付けてよい。その表面下データは、ステップ1010で、3次元スキャンデータと組み合わされてよい。
ステップ1014で、第2の3次元スキャンが第2の時点(t)において受け取られる。第2のスキャンは、第1のスキャンと同じ座標系に入力され、セグメント化され、上述のステップ1004と同様の特性及び/又はランドマークを識別するように処理されてよい。任意選択で、ステップ1006から1010に関して上述されたプロセスと同様に、表面下データが取得され、第2の3次元スキャンデータにつなぎ合わされてよい。
ステップ1016で、本アルゴリズムは、スキャンで描かれた口内物体に何らかの変化があったかどうかを検出する。変化の検出は、第1の3次元スキャンと第2の3次元スキャンとを互いに比較することによって可能である。スキャンデータ間の変化の検出は、本明細書に記載の様々な方法に従って実施可能である。例えば、2つのスキャンの間での、1つ以上の口内物体の対応する特性及び/又はランドマークの変化が計算されてよい。変化が検出された場合、本アルゴリズムは、ステップ1018に示されるように、変化を計算して(例えば、グラフィカルユーザインタフェース上に)表示する。
変更が検出されなかった場合、本アルゴリズムは、ステップ1020に示されるように、口腔内の今後の状態の予測を生成する。本明細書で上述したように、ステップ1020は、時点t、tに続く今後の時点における口腔内の予測デジタル表現を生成することを含んでよい。予測は、ステップ1016で特定された、1つ以上の口内物体の変化に基づいて(例えば、直線外挿及び/又は非直線外挿の手法により)生成されてよい。
ステップ1022で、本アルゴリズムは、予測された口腔内の今後の状態において何らかの歯又は歯列矯正の症状が検出されたかどうかについてアセスメントを行う。症状が検出されなかった場合、本アルゴリズムはステップ1024に進み、そこでは、次の時点(t)におけるスキャンデータが受け取られ、座標系に入力され、セグメント化され、且つ/又は特性及び/又はランドマークを特定するように処理される。任意選択で、ステップ1006から1010に関して上述されたプロセスと同様に、表面下データが取得され、更なる3次元スキャンデータにつなぎ合わされてよい。次に本アルゴリズムはステップ1016から1022を実施することに進み、新たなスキャンと前のスキャンとの間に何らかの変化があったかどうかを判定し、口腔内の今後の状態を予測し、今後の状態において何らかの症状が存在するかどうかを検出することが可能である。ステップ1016から1024は、新たなスキャンが取得された場合に予測を更新する為に、必要に応じて繰り返されてよい。例えば、3つ以上のスキャンを比較することにより、本明細書で上述したように、検出された変化の非直線外挿を実施することが可能である。
予測された歯又は歯列矯正の症状がステップ1022で検出された場合は、ステップ1026に示されるように、その予測された症状が(例えば、3次元モデル及び/又は症状のリストとしてユーザインタフェースに)表示される。ステップ1028で、その予測された症状に対して可能性のある処置選択肢が生成及び表示される。ステップ1030で、本アルゴリズムは、表示された処置選択肢のうちの1つ以上を選択するユーザ入力が受け取られたかどうかを検出する。選択が行われなかった場合、且つ/又はユーザが選択肢の選択を辞退した場合、本アルゴリズムはステップ1032に進み、そこで、ユーザは、口腔内の次回スキャンをスケジュールすることを促される。上述のステップ1024において、更なるスキャンが受け取られ、処理されてよい。或いは、更なるスキャンがスケジュールされない場合、本アルゴリズムはステップ1034において終了する。
処置選択肢が選択された場合、ユーザは、ステップ1036で、選択された処置選択肢の情報を閲覧する選択肢が与えられる。ステップ1038で情報が(例えば、グラフィカルユーザインタフェース上に)表示される。ユーザインタフェースは、例えば、その情報がある、処置提供者のウェブサイトへのリンクを与えてよい。
ステップ1040で、ユーザは、処置選択肢の予測される結果を閲覧する選択肢が与えられる。予測される結果は、予想される処置費用、処置期間、処置結果などを含んでよく、ステップ1042で(例えば、グラフィカルユーザインタフェース上に)表示されてよい。実施形態によっては、予測される結果は、処置選択肢が適用された場合の口腔内の予測される今後の状態を表す2次元又は3次元モデルとして表示されてよい。任意選択で、ユーザは、様々な処置選択肢の予測される結果を互いに比較すること、及び/又は口腔内の未処置の状態と比較することの選択肢が与えられてよい。
ステップ1044で、ユーザは、処置選択肢を指示する選択肢が与えられる。ユーザが処置選択肢を指示しないことを選択した場合、本アルゴリズムはステップ1046で終了する。或いは、本アルゴリズムはステップ1024に戻って、更なるスキャンデータを受け取って予測手順を続行してよい。ユーザが処置選択肢を指示することを決定した場合は、ステップ1048でその選択肢が指示される。任意選択で、処置製品の生成を容易にする為に、処置選択肢に関連したデジタルデータ(例えば、患者の口腔内のスキャン)が処置提供者にアップロード及び/又は送信されてよい。その後、本アルゴリズムはステップ1050で終了する。代替実施形態では、処置が患者に投与された後に、患者の口腔内の監視を続行する為に更なるスキャンがステップ1024で受け取られてよい。
図13は、様々な実施形態による、患者の口腔内の口内物体の変化を計算して、口内物体の今後の状態を推定する方法1300を示す。方法1300は、本明細書に記載のシステム、方法、及び装置のいずれの実施形態とも組み合わせて使用することが可能である。実施形態によっては、方法1300は、コンピュータで実施される方法であり、方法1300の一部又は全てのステップが、コンピューティングシステム又はコンピューティング装置(例えば、1つ以上のプロセッサ)を利用して実施される。例えば、方法1300は、1つ以上のプロセッサとメモリとを含むコンピュータシステムによって実施されてよく、各命令がプロセッサによって実行されることによって、本システムが本明細書に記載の各ステップを実施することが可能である。
ステップ1310で、第1の時点における口腔内を表す第1のデジタルデータが受け取られる。ステップ1320で、第2の時点における口腔内を表す第2のデジタルデータが受け取られる。ステップ1310及び1320は、本明細書で上述された方法900のステップ905及び910と同様に実施されてよい。同様に、方法1300のその後のステップにおいて、更なる時点におけるデジタルデータが受け取られて使用されてよい。受け取られるデジタルデータは、口腔内の任意のデータを含んでよく、例えば、表面データ及び/又は表面下データを含んでよい。受け取られるデジタルデータは、口腔内の実際の状態を表してよく、例えば、特定の時点における1つ以上の口内物体の実際の位置、方位、サイズ、形状、色などを表してよく、従って、口腔内の予測される状態、又は所望の状態、又は理想的な状態を表すデータと区別されてよい。
ステップ1330で、第1及び第2の時点にわたる口腔内の口内物体の変化を特定する為にデータが処理される。処理されるデータは、例えば、ステップ1310及び1320で取得された第1及び第2のデジタルデータ、並びに、他の時点におけるデータ、及び/又は、歯列矯正の健康状態に関連しうる他の任意の追加データを含んでよい。口内物体は、本明細書に記載のいずれの物体であってもよく、例えば、歯冠、歯根、歯肉、気道、口蓋、舌、及び顎のうちの1つ以上であってよい。口内物体の変化は、その物体の任意の特性の変化であってよく、例えば、位置、方位、形状、サイズ、及び/又は色の変化であってよい。例えば、ステップ1330は、第1の時点と第2の時点の間の口内物体の位置変化を特定することを含んでよい。
代替又は組み合わせとして、第1及び第2の時点にわたる口内物体の変化率を算出する為にデータが処理されてよい。本明細書で上述したように、この変化率は、口内物体の位置、方位、形状、サイズ、及び/又は色のうちの1つ以上における変化率であってよい。例えば、ステップ1330は、口内物体の速度(例えば、移動速度)を算出することを含んでよい。別の例として、ステップ1330は、歯の歯形状変化速度、及び/又は歯肉の歯肉形状変化速度を算出することを含んでよい。実施形態によっては、変化率を算出することは、それらの時点にわたる変化(例えば、図4A〜4D、図5A〜5D、図6A〜6D、及び図7A〜7Dに示されたものと同様の変化)の軌道及び大きさを表すベクトルを算出することを含む。
ステップ1340では、ステップ1330で算出された変化が所定の閾値を超えるかどうかが評価される。例えば、ステップ1330は、第1及び第2のデジタルデータに基づいて、第1の時点と第2の時点の間の口内物体の位置変化を算出することを含んでよく、ステップ1340は、その位置変化が所定の閾値を超えるかどうかを評価することを含んでよい。所定の閾値は、望ましくない歯又は歯列矯正の症状を表すものであってよく、患者は、変化が閾値を超えた場合に、症状を有するか、今後の時点において症状が発生するリスクがあると判定されてよい。所定の閾値の値は様々な方法で決定されてよく、例えば、ユーザの優先傾向、患者の特性、及び/又は歯又は歯列矯正に関する文献からの値に基づいて決定されてよい。実施形態によっては、所定の閾値はユーザによって入力され、例えば、医師又は処置専門家によって入力される。
実施形態によっては、算出された変化が所定の閾値を超えると、(例えば、ディスプレイに表示されたユーザインタフェースを介して)ユーザに対してアラートが出力される。アラートは、望ましくない歯又は歯列矯正の症状が患者に現れたか、現れるリスクがあることをユーザに知らせることが可能である。任意選択で、変化が所定の閾値を超えたという評価に対する応答として、所望の歯又は歯列矯正の結果を生成する複数の選択肢がユーザに対して生成され、ディスプレイに表示されたユーザインタフェースに表示されてよい。複数の選択肢は、存在しているか発生すると予測されている望ましくない歯又は歯列矯正の症状に対する処置を行う為の複数の処置選択肢であってよい。表示される処置選択肢は、本明細書で上述したように、関連付けられた価格情報、処置時間情報、処置の合併症の情報、及び/又は保険の払戻金の情報を含んでもよい。
代替実施形態では、算出された変化の評価に他の基準が用いられてもよく、そのような基準として、算出された変化が所定の閾値を下回るかどうか、算出された変化が所定の閾値にほぼ等しいかどうか、算出された変化が所定の範囲に収まるかどうか、算出された変化が所定の範囲から外れるかどうか、又はこれらの組み合わせがあり、これらに限定されない。
ステップ1350で、算出された変化に基づいて、口内物体の今後の状態が推定される。今後の状態は、口内物体の今後の位置、方位、形状、サイズ、色などであってよい。例えば、実施形態によっては、ステップ1350は、口内物体の今後の位置を推定することを含み、今後の位置は、ステップ1340で計算された移動速度に基づいて移動軌道を算出することにより推定される。移動軌道は、直線的(例えば、図8Aを参照)又は非直線的(例えば、図8Bを参照)であってよい。従って、口内物体の今後の位置は、直線外挿又は非直線外挿を適宜用いて、口内物体の速度を今後の時点に外挿することによって推定されてよい。実施形態によっては、非直線的な移動軌道は、3つ以上の時点におけるデジタルデータに基づいて算出され、例えば、第1、第2、及び第3の時点における口腔内の実際の状態をそれぞれ表す第1、第2、及び第3のデジタルデータに基づいて算出される。非直線的な移動軌道は、例えば、物体の移動方向の変化、及び/又は移動速度の変化を含んでよい。そのような非直線的な変化は、3つ以上の時点におけるデータを使用して算出及び外挿されてよい。更に、3つ以上の時点におけるデータを使用して、他のパラメータが算出されてよく、例えば、第1、第2、及び第3の時点にわたる、口内物体に関連付けられた力ベクトルが算出されてよい。
任意選択で、現在又は今後の歯又は歯列矯正の症状の可視化及び診断を容易にする為に、口内物体の今後の状態のグラフィカル表現がユーザに対して表示されてよい。例えば、今後の位置が予測された場合、このグラフィカル表現は、口腔内の今後の位置における口内物体を示すことが可能である。グラフィカル表現は、本明細書において詳述するように、コンピュータシステムに作用的に結合されたディスプレイに表示されるインタラクティブなグラフィカルユーザインタフェースの一部として与えられてよい。
口内物体の今後の状態を用いて、口腔内が未処置のままであるとすれば今後の時点に発生することが予測される今後の望ましくない歯又は歯列矯正の症状を推定することが可能である。本明細書で上述したように、今後の症状は、今後の症状が発生する前に予測されることが可能であり、これによって予防的処置が可能になる。本明細書に記載の他の実施形態と同様に、今後の時点における口腔内の予測デジタル表現は、口内物体の予測される今後の状態に基づいて生成され、今後の症状を予測する為に使用される。
当然のことながら、方法1300は一例として上述されている。方法1300の各ステップのうちの1つ以上のステップが1つ以上のサブステップを含んでよい。方法1300は、更なるステップ又はサブステップを含んでよく、1つ以上のステップ又はサブステップが省略されてよく、且つ/又は、1つ以上のステップ又はサブステップを繰り返してよい。例えば、2つではなく3つ以上のデジタルデータセットが取得されて分析されてよい。幾つかのステップは任意選択であってよく、たとえば、ステップ1340及び/又は1350は任意選択であってよい。例えば、実施形態によっては、ステップ1350が省略され、方法1300は、口内物体及び/又は口腔内の今後の状態を予測することを含まない。そのような実施形態では、望ましくない歯又は歯列矯正の症状が現在存在しているかどうか、又は今後発生すると予測されるかどうかを示す為には、変化が所定の閾値を超えたかどうかについての評価だけで十分であると考えられる。
実施形態によっては、今後の歯又は歯列矯正の症状を予測するシステム、方法、及び装置は、ユーザに対してデータを出力すること、及び/又はユーザ入力を受け取ることの為に1つ以上のユーザインタフェースを実施する。例えば、患者の今後の症状を予測するように構成されたコンピュータシステムが、グラフィカルユーザインタフェースをディスプレイ(例えば、モニタ、スクリーンなど)に生成する命令を含んでよい。このコンピュータシステムは、ユーザインタフェースによる対話を可能にする為に、ユーザからの入力を受ける1つ以上の入力装置(例えば、キーボード、マウス、タッチスクリーン、ジョイスティックなど)と作用的に結合されてよい。ユーザインタフェースは、患者の口腔内の変化、何らかの予測される今後の症状、可能性のある処置選択肢、及び/又は処置選択肢の予測される結果をユーザが可視化できるようにすることが可能である。
図11Aから図11Gは、患者の今後の症状を予測するユーザインタフェース1100を示す。ユーザインタフェース1100は、コンピュータシステムの1つ以上のプロセッサによって生成され、ユーザに対してディスプレイに表示されてよい。ユーザインタフェース1100は、ユーザが様々な機能にアクセスできるようにする1つ以上のプルダウンメニュー1102、口腔内のデジタルモデル又は他の患者データを表示する表示窓1104、表示されている患者データについての時間的順序情報を示すタイムライン1106、識別及び/又は予測された歯又は歯列矯正の症状のリスト1108、それらの症状に対して可能性のある処置選択肢又はソリューションのリスト1110、1つ以上の処置選択肢に関連付けられた費用情報を表示するボタン1112又は他の対話要素、及び/又は、表示窓1104の表示をマニピュレートする為のナビゲーションダイヤル1114又は他の対話要素を含んでよい。ユーザは、今後の症状の予測に関連する様々な操作を実施する為に(例えば、クリック、キーボード入力などにより)ユーザインタフェース1100の様々な要素と対話してよい。
図11Aは、患者の口腔内のデジタルデータを表示しているユーザインタフェース1100を示す。デジタルデータは、本明細書に記載のデジタルデータタイプ(例えば、スキャンデータ、表面下データなど)の任意の適切な組み合わせから生成されてよく、任意の適切な形式でユーザインタフェース1100により表示されてよい。図示されている実施形態では、デジタルデータは、患者の上顎歯列弓1116a及び下顎歯列弓1116bの3次元モデルとして表示窓1104に表示されている。代替実施形態では、デジタルデータは別のフォーマットで表示されてよく、例えば、口腔内の2次元画像として表示されてよい。必要に応じて、口腔内の他の部分のモデルが表示されてもよく、例えば、顎、口蓋、気道、舌、及び/又はTMJのモデルが表示されてもよい。ユーザインタフェース1100は、表示窓1104に何のデータを表示するか、そしてどのように表示するかをユーザが制御できるようにする各種のツール及び設定を含んでよい。ユーザは、異なる複数の表示形式を切り替える選択肢を有してよく、例えば、2次元表示と3次元表示とを切り替える選択肢を有してよい。実施形態によっては、ユーザは、口腔内のどの部分を表示するかを制御することが可能であり、これは、例えば、プルダウンメニュー1102の「表示」選択肢1118の適切なフィールドを選択することによって可能である。例えば、ユーザは、下顎歯列弓のみを表示すること、上顎歯列弓のみを表示すること、或いは下顎歯列弓と上顎歯列弓とを(例えば、閉じた状態又は開いた状態で)一緒に表示することを選択してよい。任意選択で、ユーザは、特定の組織を表示するかどうかを選択してもよく、例えば、歯、歯根、歯肉、舌、顎、口蓋、気道などを表示するかどうかを、そのようなデータが利用可能であれば選択してよい。ナビゲーションダイヤル1114を使用して、表示されたデータに対する更なるマニピュレーションが行われてよい。例えば、ナビゲーションダイヤル1114を使用して、表示窓1104に表示されたデータの、3次元空間における位置、方位、及び/又はズームレベルを制御することが可能である。
本明細書に記載のように、患者の口腔内のデジタルデータは、複数の時点において受け取られてよい。従って、ユーザインタフェース1100を使用して、異なる複数の時点におけるデータを表示して比較することが可能である。実施形態によっては、タイムライン1106は、特定の患者に関して利用可能なデジタルデータの時間的順序(例えば、経時スキャン)を表示する。ユーザは、タイムライン1106で1つ以上の時点を選択することにより、その選択された時点におけるデータを表示することが可能である。例えば、図11Aでは、マーカ1120で示されるように1つの時点が選択されており、表示窓1104に示されているデジタルデータは、その選択された時点において取得された口腔内のデータに対応する。
実施形態によっては、複数の時点が選択されると、表示窓1104は、対応する複数のデジタルデータセットを互いに重ね合わせて表示し、これによって、異なる複数の時点におけるデータの目視比較が容易になる。異なる時点の間の口腔内の変化を、ユーザの優先傾向に合わせて、強調表示、着色、陰影付け、マーキングなどで視覚的に示すことが可能である。実施形態によっては、ユーザインタフェース1100は、異なる時点の間の変化を定量化する測定データ(例えば、寸法データ、力データ、及び/又はベクトルデータ)も表示する。任意選択で、ユーザインタフェース1100は、選択された1つ以上の時点にわたる患者の口腔内の推移をアニメーションで表示してよい。そのような実施形態では、ユーザインタフェース1100は、ユーザがアニメーションを再生、停止、巻き戻し、及び/又は早送りできるようにする1つ以上のアニメーション制御手段(図示せず)を含んでよい。
ユーザインタフェース1100は、選択された時点において患者の口腔内に存在する現在の歯又は歯列矯正の症状のリスト1108を表示してよい。本明細書で上述したように、本明細書に記載のアプローチを用いて、口腔内のデジタルデータに基づいて既存の症状を識別することが可能である。例えば、図11Aでは、選択された時点において、軽微な離間症状及び軽微な回転症状が識別されている。実施形態によっては、口腔内の、リストされた症状に関連付けられた部分が、表示窓1104に示されたデータにおいて、視覚インジケータ(例えば、ラベル、着色、陰影付けなど)によって識別される。例えば、図示された実施形態では、患者の上顎及び下顎歯列弓1116a〜bのうちの影響がある場所が、丸印とラベルでマーキングされている。
実施形態によっては、ユーザインタフェース1100は、識別された歯又は歯列矯正の症状に対して可能性のある処置選択肢(本明細書では処置ソリューションとも呼ばれる)のリスト1110を表示してよい。リスト1110は、各ソリューションがどの症状に対して処置を行うかを示してよい。任意選択で、リストされた処置ソリューションはハイパーリンクとして表示されてよく、ユーザは、このハイパーリンクをクリック又は選択することにより、各ソリューションについての追加情報を表示することが可能であり、例えば、説明、処置製品又は処置方法のイメージ、予想される費用、予想される処置期間、保険及び払戻金の情報、処置提供者リスト、処置提供者のウェブページ、注文情報などを表示することが可能である。代替又は組み合わせとして、ユーザが「費用」ボタン1112を選択すると、個々のソリューションの予想される費用が表示される。実施形態によっては、処置ソリューションが選択されると、ユーザインタフェース1100は、予測される処置結果を表示する。これについては本明細書において詳述する。任意選択で、ユーザインタフェース1100は、1つ以上の予約のタイミングを提案する表示を生成してよく、それらは、例えば、検出された症状の推移の観察、及び/又は選択された処置ソリューションの投与の予約である。
図11Bは、更なる時点において取得されたデジタルデータを表示しているユーザインタフェース1100を示す。図示された実施形態では、タイムライン1106は、更なる時点を含むように更新されている。識別された症状のリスト1108と、可能性のある処置ソリューションのリスト1110も、口腔内の推移を反映するように更新されている。例えば、図11Aに示された患者データと比較すると、図11Bに示された、後の時点の患者データは、識別された症状1108の数が増え、重篤度が高まっていることを示している。このことは、表示されている処置ソリューション1110の数が増え、積極性が高まっていることにも反映されている。
図11Cは、今後の時点における患者の口腔内の予測デジタル表現を表示しているユーザインタフェース1100を示す。予測デジタル表現は、本明細書で上述したように、以前の時点における口腔内のデジタルデータに基づいて生成されてよい。実施形態によっては、予測デジタル表現は、ユーザがプルダウンメニュー1102の「予測」選択肢1122を選択したときに生成されてよい。ユーザは、今後のいつの時点の予測を生成するかを指定してよく、例えば、1つ以上の事前設定された選択肢から選択するか、カスタム日付を入力することにより、指定してよい。
時間間隔が選択されたら、本明細書に記載の方法に従って、以前の時点におけるデジタルデータを使用して予測デジタル表現が生成される。任意選択で、ユーザは、どの時点を使用して予測を生成するかを選択してよく、例えば、タイムライン1106から所望の時点を選択することによって選択してよい。結果として得られる予測デジタル表現は、口腔内の2次元又は3次元モデルとして表示窓1104に表示されてよく、例えば、患者の下顎歯列弓1124a及び上顎歯列弓1124bのモデルとして表示されてよい。図11Aに関して上述したように、ユーザは、予測デジタル表現が表示窓1104にどのように表示されるかを(例えば、位置、方位、ズーム、表示などを調節することによって)調節してよい。タイムライン1106は、(例えば、マーカ1126で示されるように)予測によって表現される今後の時点と、予測に使用されたデジタルデータに対応する時点との間の時間的順序関係を示すように更新されてよい。更に、ユーザインタフェース1100は、口腔内の予測された状態と、口腔内の以前及び/又は現在の状態とを、ユーザが比較できるようにするツールが組み込まれてよい。例えば、以前の時点のデジタルデータの上に予測デジタル表現を重ね合わせてよく、以前の状態と今後の状態との間の変化を、ユーザの好みに合わせて、強調表示、着色、陰影付け、マーキングなどで視覚的に示すことが可能である。必要に応じて、変化の定量的測定値が計算され、表示されてよい。別の例として、ユーザインタフェース1100は、患者の口腔内が以前の時点から今後の時点にかけてどのように推移するかをアニメーション表現で表示するように構成されてよい。
本明細書で上述したように、予測デジタル表現を使用して、選択された今後の時点において口腔内で発生しうる1つ以上の歯列矯正又は歯の症状を予測することが可能である。予測される今後の症状は、リスト1108においてユーザに対して表示されてよく、且つ/又は、表示窓1104のモデル上に示されてよい。更に、識別された症状に対して可能性のある処理ソリューションがリスト1110に表示されてよく、関連リソースへのリンクが適宜与えられてよい。例えば、図11Cに示された予測は、最後の時点からの5年間で、患者には、最後の時点に既に存在していた軽微な離間と軽微な回転の症状(図11Aを参照)に加えて、重大な離間と軽微な叢生の症状が現れるであろうことを示している。ユーザインタフェース1100は更に、識別された症状を処置及び/又は防止する可能性のある処置ソリューションとして歯列矯正があることを示している。
図11Dは、選択された処置ソリューションの予測される結果を表示しているユーザインタフェース1100を示す。予測される結果は、選択されたソリューションの投与後の指定された時点における口腔内の状態を表す2次元又は3次元モデルとして表示されてよい。例えば、図示された実施形態では、患者の上顎歯列弓1128a及び下顎歯列弓1128bのモデルが表示窓1104に表示されており、これらは、今後の時点1132における、選択された処置ソリューション1130の予測される結果に対応する。本明細書で上述したように、ユーザは、予測される結果を表しているモデルが表示窓1104にどのように表示されるかを(例えば、位置、方位、ズーム、表示などを調節することによって)調節してよい。任意選択で、インタフェース1100は更に、予測される結果に関連する他のタイプのデータを表示してよく、例えば、予想される費用、予想される処置期間、保険及び払戻金の情報、処置提供者リスト、処置提供者のウェブページ、注文情報などを表示してよい。
実施形態によっては、ユーザインタフェース1100は、ユーザが、予測される結果を、(例えば、対応する時点をタイムライン1106で選択することによって)口腔内の以前及び/又は現在の状態と比較すること、並びに、未処置のままの場合の口腔内の予測される今後の状態と比較することを可能にする。例えば、以前の時点のデジタルデータ、及び/又は未処置状態の予測デジタル表現に、予測される結果を表すモデルを重ね合わせてよい。様々なデジタルモデルの間の変化を視覚的に示すことが可能であり、例えば、強調表示、着色、陰影付け、マーキングなどによって視覚的に示すことが可能である。必要に応じて、変化の定量的測定値が計算され、表示されてよい。
任意選択で、複数の処置ソリューションが利用可能である場合に、インタフェース1100は、意志決定を容易にする為に様々な処置の特性(例えば、費用、期間など)及び/又は結果を比較するツールを含んでよい。例えば、インタフェース1100は、様々な処置ソリューションの結果を表す口腔内の複数のモデルを(例えば、互いに重ね合わせて)表示することによって、様々な処置の有効性の目視比較を容易にすることが可能である。別の例として、処置ソリューションごとの予想される費用、期間、及び/又は他の任意の関連パラメータが、(例えば、リスト又は表の形式で)表示されて比較されてよい。
図11Eは、患者の口腔内のデジタルデータの比較を表示しているユーザインタフェース1100を示す。図示されている実施形態は、異なる2つの時点において取得された口内データの比較を示しているが、当然のことながら、本明細書に記載の実施形態は、他のタイプのデータの比較にも同様に適用可能であり、例えば、以前に取得された口内データと、口腔内の予測される今後の状態との比較にも適用可能である。更に、本明細書に記載のアプローチにより、必要に応じて、3つ以上のデータセット(例えば、、3つ、4つ、5つ、又はそれ以上のデータセット)を比較することが可能である。
実施形態によっては、比較は、表示窓1104において、第1のモデル1134と第2のモデル1136とを重ね合わせたものとしてユーザに示される。ユーザは、どのデータセット同士を比較するかを、例えば、タイムライン1106において適切な選択を行うことにより、選択することが可能である。図11Eでは、第1のモデル1134は、第1の時点1138において取得された口腔内のデジタルデータに対応し、第2のモデル1136は、その後の時点1140において取得されたデータに対応する。本明細書に記載の他の実施形態と同様に、ユーザは、表示窓1104に示されたデータをマニピュレートすることが可能であり、これは、例えば、口腔内のどの部分を表示して比較するかを(例えば、「表示」選択肢1118及び/又は表示設定1142で)選択すること、及び/又は表示された内容を(例えば、ナビゲーションダイヤル1114で)調節することにより可能である。
表示窓1104に表示された異なるモデル同士は、着色、陰影付け、輪郭付け、強調表示などにより、目視で互いに区別することが可能である。例えば、第1のモデル1134は破線の輪郭で描かれており、一方、第2のモデル1136はボリュメトリック表現で描かれている。更に、表示されているモデル同士の間に差異又は変化があれば、それらは、強調表示、着色、陰影付け、マーキング、ラベリングなどの視覚インジケータで示されてよい。任意選択で、それらの差異又は変化が既存の症状又は予測される今後の症状を表す場合、これらは、表示窓1104及び/又は症状リスト1108においてユーザに対して示されてよい。例えば、図示されている実施形態では、第1の時点1138と第2の時点1140との間で患者の特定の歯が摩耗しており、症状リスト1108には「歯ぎしり」と表示されている。
図11Fは、咬合している患者の歯列弓のモデル1144を表示しているユーザインタフェース1100を示す。本明細書で上述したように、患者の咬合をモデル化する為に、患者の上顎歯列弓と下顎歯列弓との間の空間関係を表すデータが取得されて使用されてよい。従って、ユーザインタフェース1100を使用して、咬合している患者の歯列弓を表示することが可能であり、或いは、又は同時に、(例えば、図11Aから図11Eに示されたように)各歯列弓を別々に表示することが可能である。咬合している歯列弓を表示することは、咬合関連症状、例えば、反対咬合、過蓋咬合、交差咬合、又は同様のクラスII又はIIIの不正咬合の推移及び/又は予測を表示することに関して有利でありうる。任意選択で、咬合データに顎の他の部分のデータを補足することにより、患者の口内の解剖学的構造をより完全に表現することが可能であり、これによって、口腔内の複数の領域が関与する複雑な症状の診断及び処置を支援することが可能である。例えば、咬合データとともにTMJ及び歯根のデータを表示することにより、例えば、TMJの痛みの原因になりうる歯根移動及び歯ぎしりの問題を可視化することが容易になる。
図11Gは、睡眠時無呼吸の処置ソリューションのデジタルモデル1146を表示しているユーザインタフェース1100を示す。実施形態によっては、睡眠時無呼吸の処置ソリューションは、患者の下顎を上顎に対して前進させる為に、口腔器具(例えば、下顎前進スプリント)を睡眠中の患者の顎に装着することを含む。下顎を前進させることにより、例えば、舌を上気道から遠ざけて睡眠時無呼吸事象の発生率を下げることが可能である。従って、ユーザインタフェース1100は、器具を装着することによって引き起こされる患者の顎の相対位置を表すモデル1146を表示することが可能である。モデル1146は、現在又は以前の時点における患者の口腔内のデジタルデータを使用して生成されてよく、例えば、歯のスキャンデータ、及び/又は顎間の咬合関係を表す咬合データを使用して生成されてよい。実施形態によっては、口腔内の更なる部分も表示され、例えば、舌、口蓋、及び/又は上気道のモデルが表示される。任意選択で、必要に応じて、ユーザインタフェース1100は、ユーザが、顎の前進の目標量を調節する為に、モデル1146をマニピュレートすること(例えば、上顎及び/又は下顎の各位置を変化させること)をできるようにすることが可能である。実施形態によっては、ユーザが患者の睡眠時無呼吸に対する処置を行う為に口腔器具療法を注文することを選択した場合、口腔器具の設計及び製造を容易にする為に、注文プロセスの一環として、モデル1146が処置提供者及び/又は器具製造元に送信されてよい。
本開示は又、本明細書において提供される方法を実施するようにプログラムされるか、他の方法で構成されることが可能なコンピュータシステムを提供する。
図12は、本明細書に記載の方法を実施するようにプログラムされたコンピュータサーバ(「サーバ」)1201を含むシステム1200を概略的に示す。サーバ1201は、「コンピュータシステム」と呼ばれてよい。サーバ1201は中央処理装置(CPU、本明細書では「プロセッサ」又は「コンピュータプロセッサ」とも呼ばれる)1205を含み、これは、シングルコア又はマルチコアのプロセッサ、或いは並列処理を行う複数のプロセッサであってよい。サーバ1201は更に、メモリ1210(例えば、ランダムアクセスメモリ、読み出し専用メモリ、フラッシュメモリ)と、電子記憶装置1215(例えば、ハードディスク)と、1つ以上の他のシステムと通信する為の通信インタフェース1220(例えば、ネットワークアダプタ)と、周辺装置1225(例えば、キャッシュ、他のメモリ、データ記憶装置、及び/又は電子ディスプレイアダプタ)と、を含む。メモリ1210、記憶装置1215、インタフェース1220、及び周辺装置1225は、マザーボードなどの通信バス(実線)を介してCPU1205と通信している。記憶装置1215は、データを記憶するデータ記憶装置(又はデータリポジトリ)であってよい。サーバ1201は、通信インタフェース1220を利用して、コンピュータネットワーク(「ネットワーク」)1230と作用的に結合されている。ネットワーク1230は、インターネット、インターネット及び/又はエクストラネット、或いは、インターネットと通信しているイントラネット及び/又はエクストラネットであってよい。ネットワーク1230は、場合によっては、電気通信ネットワーク及び/又はデータネットワークである。ネットワーク1230は、1つ以上のコンピュータサーバを含んでよく、これらは、クラウドコンピューティングなどの分散コンピューティングを可能にしてよい。ネットワーク1230は、場合によっては、サーバ1201を利用してピアツーピアネットワークを実施してよく、これは、各装置がサーバ1201と結合されてクライアント又はサーバとして動作することを可能にしてよい。サーバ1201は、画像化装置1245と通信しており、例えば、口内スキャン装置又はシステムと通信している。サーバ1201は、ネットワーク1230を介して画像化装置1245と通信してよく、或いは一代替として、画像化装置1245と直接通信してよい。
記憶装置1215は、コンピュータ可読ファイル(例えば、3D口内スキャンファイル)などのファイルを記憶することが可能である。サーバ1201は、場合によっては、サーバ1201の外部に1つ以上の増設データ記憶装置を含んでよく、それらは、例えば、イントラネット又はインターネットを介してサーバ1201と通信しているリモートサーバ上に位置してよい。
状況によっては、システム1200は、単一サーバ1201を含む。又、状況によっては、システム1200は、イントラネット及び/又はインターネットを介して互いに通信する複数のサーバを含む。
本明細書に記載の方法は、サーバ1201の電子記憶位置、例えば、メモリ1210上又は電子記憶装置1215上などに記憶されるマシン(又はコンピュータプロセッサ)実行可能コード(又はソフトウェア)によって実施されてよい。コードは、使用時には、プロセッサ1205によって実行されてよい。場合によっては、コードは、プロセッサ1205からのアクセスに備えて、記憶装置1215から取り出されてメモリ1210に記憶されてよい。状況によっては、電子記憶装置1215はなくてよく、マシン実行可能命令はメモリ1210に記憶される。或いは、コードは、リモートコンピュータシステム上で実行されてよい。
コードは、コードを実行するように適合されたプロセッサを有するマシンでの使用に備えて事前コンパイル及び構成されてよく、或いは、実行時にコンパイルされてよい。コードは、コードが事前コンパイル方式又は実行時コンパイル方式で実行されることを可能にするように選択されてよいプログラミング言語で供給されてよい。
本明細書において提供されるシステム及び方法の各態様(例えば、サーバ1201)は、プログラミングの形で実施されてよい。本技術の様々な態様は、典型的には、ある種のマシン可読媒体の形で実行又は実施されるマシン(又はプロセッサ)実行可能コード及び/又は関連データの形式の「製品」又は「製造物」として考えられてよい。マシン実行可能コードは、電子記憶装置に記憶されてよく、例えば、メモリ(例えば、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)又はハードディスクに記憶されてよい。「記憶装置」型の媒体には、コンピュータの有形メモリ、プロセッサなど、又はそれらの関連モジュール(例えば、各種半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブなど)のうちのいずれか又は全てが含まれてよく、これらはいつでもソフトウェアプログラミングに対して非一時的な記憶を提供することが可能である。ソフトウェアの全て又は一部分が、インターネット又は他の様々な電気通信ネットワークを介して伝達されることが時々ある。そのような通信により、例えば、ソフトウェアを1つのコンピュータ又はプロセッサから別のコンピュータ又はプロセッサにロードできるようにすることが可能であり、例えば、管理サーバ又はホストコンピュータからアプリケーションサーバのコンピュータプラットフォームにロードできるようにすることが可能である。従って、ソフトウェア要素を保持することが可能な別のタイプの媒体として、光波、電波、及び電磁波があり、これらは、例えば、ローカル装置間の物理的インタフェースを介して、又は有線の光地上回線網を介して、又は様々な無線リンクを介して使用される。そのような波を搬送する物理的要素、例えば、有線又は無線リンク、光リンクなども、ソフトウェアを保持する媒体と見なされてよい。本明細書では、コンピュータ「可読媒体」又はマシン「可読媒体」などの用語は、非一時的な有形の「記憶装置」媒体に限定されない限り、命令を実行の為にプロセッサに与えることに関与する任意の媒体を意味する。
従って、コンピュータ実行可能コードなどのマシン可読媒体は、様々な形式をとってよく、例えば、有形記憶媒体、搬送波媒体、物理的伝送媒体などの形式をとってよく、これらに限定されない。不揮発性記憶媒体は、例えば、図面に示されたデータベースなどを実施することに使用可能であるような任意のコンピュータなどにあるいずれかの記憶装置のような光ディスク又は磁気ディスクを含む。揮発性記憶媒体は、そのようなコンピュータプラットフォームの主メモリなどの動的メモリを含む。有形の伝送媒体としては、同軸ケーブル、銅線、光ファイバなどがあり、これらは、コンピュータシステム内のバスを構成するワイヤを含む。搬送波伝送媒体は、電気信号又は電磁信号、或いは音波又は光波の形式をとってよく、それらは、例えば、無線周波数(RF)データ通信や赤外線(IR)データ通信において生成される。従って、コンピュータ可読媒体の一般的な形態として、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の任意の磁気媒体、CD−ROM、DVD、又はDVD−ROM、他の任意の光媒体、パンチカード、紙テープ、他の任意の、穴パターンを有する物理的記憶媒体、RAM、ROM、PROM及びEPROM,、FLASH−EPROM、他の任意のメモリチップ又はカートリッジ、データ又は命令を運ぶ搬送波、そのような搬送波を運ぶケーブル又はリンク、又は他の任意の、コンピュータがプログラミングコード及び/又はデータを読み取ることが可能な媒体がある。これらの形態のコンピュータ可読媒体のうちの多くが、1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行の為にプロセッサに搬送することに関与してよい。
サーバ1201は、データマイニング、抽出、変換、及びロード(ETL)、又はスパイダリング(システムがネットワーク経由でリモートシステムからデータを取り出して、アプリケーションプログラマインタフェースにアクセスしたり、結果として得られるマークアップをパースしたりするウェブスパイダリングを含む)の各操作を行うように構成されてよく、これにより、システムがローデータソースからの情報(又はマイニングされたデータ)をデータウェアハウスにロードできるようにすることが可能になる。データウェアハウスは、ビジネスインテリジェンスシステム(例えば、Microstrategy(登録商標)、Business Objects(登録商標))とともに使用されるように構成されてよい。
本開示の方法の結果は、ユーザ(例えば、ヘルスケア提供者など)の電子装置のユーザインタフェース(UI)(例えば、グラフィカルユーザインタフェース(GUI))において、ユーザに対して表示されてよい。UI(例えば、GUI)は、ユーザの電子装置のディスプレイ上に与えられてよい。ディスプレイは、静電性又は抵抗性のタッチ式ディスプレイであってよい。そのようなディスプレイは、本開示の他のシステム及び方法で使用されてもよい。
1つ以上のプロセッサが、本開示の様々な実施形態及び実施態様を参照して説明された様々なステップ及び方法を実施するようにプログラムされてよい。本出願のシステムの実施形態は、(例えば、上述のような)様々なモジュールで構成されてよい。それらのモジュールのそれぞれは、様々なサブルーチン、プロシージャ、及びマクロを含んでよい。それらのモジュールのそれぞれは、個別にコンパイルされ、リンクされて単一の実行可能プログラムになってよい。
そのような方法に利用されるステップの数が、上述のものに限定されないことは明らかであろう。又、それらの方法は、説明されたステップが全て存在することを必要としない。本方法は別々の複数のステップとして上述されたが、実施形態の意図された機能性から逸脱しない限り、1つ以上のステップが追加されてよく、組み合わされてよく、更には削除されてよい。これらのステップは、例えば、別の順序で実施されてよい。又、上述の方法が、部分的に、又はほぼ自動化された様式で実施されてよいことも明らかであろう。
当業者であれば理解されるように、本開示の方法は、少なくとも部分的にはソフトウェアの形態で実施されてよく、コンピュータシステム又は他のデータ処理システムにおいて実施されてよい。従って、例示的実施形態によっては、本開示を実施する為に、ハードウェアが、ソフトウェア命令との組み合わせで使用されてよい。本明細書に記載の、且つ/又は添付図面に示されたフロー図にあるプロセス記述、要素、又はブロックは全て、プロセス中の特定の論理機能又は論理要素を実施する1つ以上の実行可能命令を含むモジュール、セグメント、又はコード部分を潜在的に表すものとして理解されたい。更に、1つ以上の実施例において説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの任意の組み合わせの形態で実施されてよい。ソフトウェアの形態で実施された場合、それらの機能は、1つ以上の命令又はコードとしてコンピュータ可読媒体上で送信又は記憶されてよく、これらの命令はハードウェアベースの処理装置で実行されてよく、処理装置は、例えば、1つ以上のプロセッサであり、そのようなプロセッサとして、汎用マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルロジックアレイ、又は他の論理回路がある。
本明細書では、「及び/又は」という語句は、2つの言葉又は表現が一緒に、又は別々に取り上げられるべきであることを示す機能語として使用される。例えば、A及び/又はBは、Aのみ、Bのみ、AとBをまとめて包含する。
本明細書では好ましい実施形態を図示及び説明してきたが、当業者であれば明らかなように、そのような実施形態は、あくまで例として与えられたものである。当業者であれば、本発明から逸脱しない範囲で様々な変形、変更、及び置換を思いつかれることであろう。当然のことながら、本発明を実施する際には、本明細書に記載の実施形態に対する様々な代替形態が使用されてよい。非限定的な例として、当業者であれば理解されるように、1つの図面又は実施形態を参照して説明された特定の特徴又は特性が、別の図面又は実施形態で説明された特徴又は特性と適切に組み合わされてよい。本発明の範囲は以下の特許請求の範囲によって定義されるものとし、特許請求の範囲及びその等価物の範囲に収まる方法及び構造物は、特許請求の範囲によってカバーされるものとする。
本明細書では好ましい実施形態を図示及び説明してきたが、当業者であれば明らかなように、そのような実施形態は、あくまで例として与えられたものである。当業者であれば、本発明から逸脱しない範囲で様々な変形、変更、及び置換を思いつかれることであろう。当然のことながら、本発明を実施する際には、本明細書に記載の実施形態に対する様々な代替形態が使用されてよい。非限定的な例として、当業者であれば理解されるように、1つの図面又は実施形態を参照して説明された特定の特徴又は特性が、別の図面又は実施形態で説明された特徴又は特性と適切に組み合わされてよい。本発明の範囲は以下の特許請求の範囲によって定義されるものとし、特許請求の範囲及びその等価物の範囲に収まる方法及び構造物は、特許請求の範囲によってカバーされるものとする。
〔付記1〕
患者の口腔内の口内物体の今後の位置を計算する、コンピュータで実施される方法であって、
第1の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第1のデジタルデータを受け取るステップと、
前記第1の時点と異なる第2の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第2のデジタルデータを受け取るステップと、
前記第1及び第2の時点にわたる前記口腔内の口内物体の速度を算出する為に、前記第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップと、
前記速度に基づいて今後の時点における前記口内物体の今後の位置を推定するステップであって、前記今後の位置の推定は、前記口内物体が前記今後の位置に来る前に行われる、前記推定するステップと、
を含む方法。
〔付記2〕
前記第1及び第2のデジタルデータは、それぞれが前記口腔内の表面データ又は表面下データのうちの1つ以上を含む、付記1に記載の方法。
〔付記3〕
前記口内物体の前記今後の位置にある前記口内物体のグラフィカル表現を、ディスプレイに表示されたユーザインタフェースに表示するステップを更に含む、付記1に記載の方法。
〔付記4〕
前記第1及び第2のデジタルデータに基づいて、前記第1の時点と前記第2の時点の間での前記口内物体の位置変化を算出するステップと、
前記位置変化が所定の閾値を超えているかどうかを評価するステップと、
を更に含む、付記1に記載の方法。
〔付記5〕
前記位置変化が前記所定の閾値を超えているという評価に対する応答として、アラートをユーザに対して出力するステップを更に含む、付記4に記載の方法。
〔付記6〕
前記所定の閾値は、ユーザによって入力される、付記4に記載の方法。
〔付記7〕
前記所定の閾値は、ユーザの優先傾向、患者の特性、又は、歯又は歯列矯正に関する文献からの値のうちの1つ以上に基づいて決定される、付記4に記載の方法。
〔付記8〕
前記所定の閾値は、望ましくない歯又は歯列矯正の症状を表す、付記4に記載の方法。
〔付記9〕
前記位置変化が前記所定の閾値を超えているという評価に対する応答として、望ましい歯又は歯列矯正の結果をもたらす複数の選択肢を生成するステップと、
ディスプレイに表示されたユーザインタフェースに前記複数の選択肢を表示するステップと、
を更に含む、付記4に記載の方法。
〔付記10〕
前記複数の選択肢は、望ましくない歯又は歯列矯正の症状に対する複数の処置選択肢を含み、前記複数の選択肢を表示する前記ステップは、前記複数の処置選択肢のそれぞれに関連する価格情報、処置時間情報、処置の合併症の情報、又は保険の払戻金の情報のうちの1つ以上を表示するステップを含む、付記9に記載の方法。
〔付記11〕
前記口内物体は、歯冠、歯根、歯肉、気道、口蓋、舌、又は顎のうちの1つ以上を含む、付記1に記載の方法。
〔付記12〕
前記口内物体の形状、サイズ、又は色のうちの1つ以上のものの変化率を算出する為に、前記第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップを更に含む、付記1に記載の方法。
〔付記13〕
前記口内物体は歯を含み、前記変化率は歯の形状変化速度を含む、付記12に記載の方法。
〔付記14〕
前記口内物体は歯肉を含み、前記変化率は歯肉の形状変化速度を含む、付記12に記載の方法。
〔付記15〕
前記口内物体の今後の位置を推定する前記ステップは、前記速度に基づいて前記口内物体の移動軌道を推定するステップを含む、付記1に記載の方法。
〔付記16〕
前記移動軌道は直線的である、付記15に記載の方法。
〔付記17〕
前記第1及び第2の時点と異なる第3の時点における前記口腔内を表す第3のデジタルデータを受け取るステップと、
前記第1、第2、及び第3の時点にわたる前記口腔内の口内物体の速度を算出する為に、前記第1、第2、及び第3のデジタルデータを含むデータを処理するステップと、
を更に含む、付記1に記載の方法。
〔付記18〕
前記第1、第2、及び第3の時点にわたる前記速度に基づいて前記口内物体の移動軌道を特定するステップであって、前記移動軌道は非直線的である、前記特定するステップと、
前記非直線的な移動軌道に基づいて前記口内物体の前記今後の位置を推定するステップと、
を更に含む、付記17に記載の方法。
〔付記19〕
前記非直線的な移動軌道は、移動方向の変化、又は移動速度の変化のうちの1つ以上を含む、付記18に記載の方法。
〔付記20〕
前記第1、第2、及び第3の時点にわたる、前記口内物体に関連付けられた力ベクトルを算出する為に、前記第1、第2、及び第3のデジタルデータを含むデータを処理するステップを更に含む、付記17に記載の方法。
〔付記21〕
前記第1及び第2の時点に続く今後の時点における前記口腔内の予測デジタル表現を、前記口内物体の前記今後の位置に基づいて生成するステップを更に含む、付記1に記載の方法。
〔付記22〕
前記口内物体の前記今後の位置を推定する前記ステップは、直線外挿又は非直線外挿を用いて前記速度を前記今後の時点に外挿するステップを含む、付記1に記載の方法。
〔付記23〕
前記口内物体の前記今後の位置に基づいて前記口腔内の今後の症状を推定するステップを更に含み、前記今後の症状は、前記口腔内が未処置のままであるとすれば前記今後の時点において発生すると予測される、望ましくない歯又は歯列矯正の症状を含み、前記今後の症状は、前記今後の症状の発生前に推定される、付記1に記載の方法。
〔付記24〕
前記第1のデジタルデータを受け取る前記ステップ、前記第2のデジタルデータを受け取る前記ステップ、前記データを処理する前記ステップ、又は前記今後の位置を推定する前記ステップのうちの1つ以上のステップが、1つ以上のプロセッサを利用して実施される、付記1に記載の方法。
〔付記25〕
患者の口腔内の口内物体の今後の位置を計算する為のコンピュータシステムであって、
1つ以上のプロセッサと、
命令を含むメモリと、を含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、
第1の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第1のデジタルデータを受け取るステップと、
前記第1の時点と異なる第2の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第2のデジタルデータを受け取るステップと、
前記第1及び第2の時点にわたる前記口腔内の口内物体の速度を算出する為に、前記第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップと、
前記速度に基づいて今後の時点における前記口内物体の今後の位置を推定するステップであって、前記今後の位置の推定は、前記口内物体が前記今後の位置に来る前に行われる、前記推定するステップと、を前記システムに実施させる、
システム。
〔付記26〕
患者の口腔内の口内物体の経時位置変化を計算する、コンピュータで実施される方法であって、
第1の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第1のデジタルデータを受け取るステップと、
前記第1の時点と異なる第2の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第2のデジタルデータを受け取るステップと、
前記第1の時点と前記第2の時点の間での前記口内物体の位置変化を算出する為に、前記第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップと、
前記位置変化が所定の閾値を超えているかどうかを評価するステップと、
を含む方法。
〔付記27〕
前記位置変化が前記所定の閾値を超えているという評価に対する応答として、アラートをユーザに対して出力するステップを更に含む、付記26に記載の方法。
〔付記28〕
前記位置変化が前記所定の閾値を超えているという評価に対する応答として、望ましい歯又は歯列矯正の結果をもたらす複数の選択肢を生成するステップと、
ディスプレイに表示されたユーザインタフェースに前記複数の選択肢を表示するステップと、
を更に含む、付記26に記載の方法。
〔付記29〕
前記所定の閾値は、ユーザの優先傾向、患者の特性、又は、歯又は歯列矯正に関する文献からの値のうちの1つ以上に基づいて決定される、付記26に記載の方法。
〔付記30〕
患者の口腔内の口内物体の経時位置変化を計算する為のコンピュータシステムであって、
1つ以上のプロセッサと、
命令を含むメモリと、を含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、
第1の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第1のデジタルデータを受け取るステップと、
前記第1の時点と異なる第2の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第2のデジタルデータを受け取るステップと、
前記第1の時点と前記第2の時点の間での前記口内物体の位置変化を算出する為に、前記第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップと、
前記位置変化が所定の閾値を超えているかどうかを評価するステップと、を前記システムに実施させる、
システム。

Claims (30)

  1. 患者の口腔内の口内物体の今後の位置を計算する、コンピュータで実施される方法であって、
    第1の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第1のデジタルデータを受け取るステップと、
    前記第1の時点と異なる第2の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第2のデジタルデータを受け取るステップと、
    前記第1及び第2の時点にわたる前記口腔内の口内物体の速度を算出する為に、前記第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップと、
    前記速度に基づいて今後の時点における前記口内物体の今後の位置を推定するステップであって、前記今後の位置の推定は、前記口内物体が前記今後の位置に来る前に行われる、前記推定するステップと、
    を含む方法。
  2. 前記第1及び第2のデジタルデータは、それぞれが前記口腔内の表面データ又は表面下データのうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記口内物体の前記今後の位置にある前記口内物体のグラフィカル表現を、ディスプレイに表示されたユーザインタフェースに表示するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1及び第2のデジタルデータに基づいて、前記第1の時点と前記第2の時点の間での前記口内物体の位置変化を算出するステップと、
    前記位置変化が所定の閾値を超えているかどうかを評価するステップと、
    を更に含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記位置変化が前記所定の閾値を超えているという評価に対する応答として、アラートをユーザに対して出力するステップを更に含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記所定の閾値は、ユーザによって入力される、請求項4に記載の方法。
  7. 前記所定の閾値は、ユーザの優先傾向、患者の特性、又は、歯又は歯列矯正に関する文献からの値のうちの1つ以上に基づいて決定される、請求項4に記載の方法。
  8. 前記所定の閾値は、望ましくない歯又は歯列矯正の症状を表す、請求項4に記載の方法。
  9. 前記位置変化が前記所定の閾値を超えているという評価に対する応答として、望ましい歯又は歯列矯正の結果をもたらす複数の選択肢を生成するステップと、
    ディスプレイに表示されたユーザインタフェースに前記複数の選択肢を表示するステップと、
    を更に含む、請求項4に記載の方法。
  10. 前記複数の選択肢は、望ましくない歯又は歯列矯正の症状に対する複数の処置選択肢を含み、前記複数の選択肢を表示する前記ステップは、前記複数の処置選択肢のそれぞれに関連する価格情報、処置時間情報、処置の合併症の情報、又は保険の払戻金の情報のうちの1つ以上を表示するステップを含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記口内物体は、歯冠、歯根、歯肉、気道、口蓋、舌、又は顎のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記口内物体の形状、サイズ、又は色のうちの1つ以上のものの変化率を算出する為に、前記第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記口内物体は歯を含み、前記変化率は歯の形状変化速度を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記口内物体は歯肉を含み、前記変化率は歯肉の形状変化速度を含む、請求項12に記載の方法。
  15. 前記口内物体の今後の位置を推定する前記ステップは、前記速度に基づいて前記口内物体の移動軌道を推定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記移動軌道は直線的である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記第1及び第2の時点と異なる第3の時点における前記口腔内を表す第3のデジタルデータを受け取るステップと、
    前記第1、第2、及び第3の時点にわたる前記口腔内の口内物体の速度を算出する為に、前記第1、第2、及び第3のデジタルデータを含むデータを処理するステップと、
    を更に含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記第1、第2、及び第3の時点にわたる前記速度に基づいて前記口内物体の移動軌道を特定するステップであって、前記移動軌道は非直線的である、前記特定するステップと、
    前記非直線的な移動軌道に基づいて前記口内物体の前記今後の位置を推定するステップと、
    を更に含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記非直線的な移動軌道は、移動方向の変化、又は移動速度の変化のうちの1つ以上を含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記第1、第2、及び第3の時点にわたる、前記口内物体に関連付けられた力ベクトルを算出する為に、前記第1、第2、及び第3のデジタルデータを含むデータを処理するステップを更に含む、請求項17に記載の方法。
  21. 前記第1及び第2の時点に続く今後の時点における前記口腔内の予測デジタル表現を、前記口内物体の前記今後の位置に基づいて生成するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
  22. 前記口内物体の前記今後の位置を推定する前記ステップは、直線外挿又は非直線外挿を用いて前記速度を前記今後の時点に外挿するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  23. 前記口内物体の前記今後の位置に基づいて前記口腔内の今後の症状を推定するステップを更に含み、前記今後の症状は、前記口腔内が未処置のままであるとすれば前記今後の時点において発生すると予測される、望ましくない歯又は歯列矯正の症状を含み、前記今後の症状は、前記今後の症状の発生前に推定される、請求項1に記載の方法。
  24. 前記第1のデジタルデータを受け取る前記ステップ、前記第2のデジタルデータを受け取る前記ステップ、前記データを処理する前記ステップ、又は前記今後の位置を推定する前記ステップのうちの1つ以上のステップが、1つ以上のプロセッサを利用して実施される、請求項1に記載の方法。
  25. 患者の口腔内の口内物体の今後の位置を計算する為のコンピュータシステムであって、
    1つ以上のプロセッサと、
    命令を含むメモリと、を含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、
    第1の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第1のデジタルデータを受け取るステップと、
    前記第1の時点と異なる第2の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第2のデジタルデータを受け取るステップと、
    前記第1及び第2の時点にわたる前記口腔内の口内物体の速度を算出する為に、前記第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップと、
    前記速度に基づいて今後の時点における前記口内物体の今後の位置を推定するステップであって、前記今後の位置の推定は、前記口内物体が前記今後の位置に来る前に行われる、前記推定するステップと、を前記システムに実施させる、
    システム。
  26. 患者の口腔内の口内物体の経時位置変化を計算する、コンピュータで実施される方法であって、
    第1の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第1のデジタルデータを受け取るステップと、
    前記第1の時点と異なる第2の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第2のデジタルデータを受け取るステップと、
    前記第1の時点と前記第2の時点の間での前記口内物体の位置変化を算出する為に、前記第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップと、
    前記位置変化が所定の閾値を超えているかどうかを評価するステップと、
    を含む方法。
  27. 前記位置変化が前記所定の閾値を超えているという評価に対する応答として、アラートをユーザに対して出力するステップを更に含む、請求項26に記載の方法。
  28. 前記位置変化が前記所定の閾値を超えているという評価に対する応答として、望ましい歯又は歯列矯正の結果をもたらす複数の選択肢を生成するステップと、
    ディスプレイに表示されたユーザインタフェースに前記複数の選択肢を表示するステップと、
    を更に含む、請求項26に記載の方法。
  29. 前記所定の閾値は、ユーザの優先傾向、患者の特性、又は、歯又は歯列矯正に関する文献からの値のうちの1つ以上に基づいて決定される、請求項26に記載の方法。
  30. 患者の口腔内の口内物体の経時位置変化を計算する為のコンピュータシステムであって、
    1つ以上のプロセッサと、
    命令を含むメモリと、を含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、
    第1の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第1のデジタルデータを受け取るステップと、
    前記第1の時点と異なる第2の時点における前記口腔内の実際の状態を表す第2のデジタルデータを受け取るステップと、
    前記第1の時点と前記第2の時点の間での前記口内物体の位置変化を算出する為に、前記第1及び第2のデジタルデータを含むデータを処理するステップと、
    前記位置変化が所定の閾値を超えているかどうかを評価するステップと、を前記システムに実施させる、
    システム。
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