JP2007163504A - 健康計測診査装置、方法 - Google Patents

健康計測診査装置、方法 Download PDF

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JP2007163504A JP2007005266A JP2007005266A JP2007163504A JP 2007163504 A JP2007163504 A JP 2007163504A JP 2007005266 A JP2007005266 A JP 2007005266A JP 2007005266 A JP2007005266 A JP 2007005266A JP 2007163504 A JP2007163504 A JP 2007163504A
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Yuusuke Nonomura
野々村友佑
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Abstract

【課題】健康状態(リスク、ゲイン)を計測または診査する装置、方法
【解決手段】
検診手段、方法、所定のフローチャート手段、方法、所定のリスク計測手段、方
法、所定の診査手段、方法、所定の診断手段、方法、所定の治療、予防、手段、
方法、所定の連携手段、方法、などの手段、方法のいずれかひとつまたは組み合
わせによる手段や方法により健康に関する計測、診査、診断、治療、予防などを
行ってゆく。ただし最終的な診断、治療、予防などは術者が決定するものであり
、本発明は術者を強力にサポートする支援手段、方法などである。以上を使用し
て上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、口腔内からの情報により健康に問題のあるリスク因子を計測、診査
する技術である。
従来には、唾液や歯垢を採取してMSB培地にて培養し、そのコロニーなどを観
察する細菌培養検査などが単独に存在した。またリスク因子の関係における手段
(連携手段)、方法はなかった。
従来のリスク診査は、健康情報の一部をみることでしかなく、統合的なリスク診
査は極めて困難もしくは不可能で、またたとえ健康状態の一部を計測していても
、総合的な診断を行う事が極めて困難か、もしくは不可能であった。
また従来では一部細菌の培養または顕微鏡観察の域をでず、不可能であった新し
いリスク計測もいくつか可能となった。即ち本発明は、あらたなリスク(情報)
計測を可能とした。さらに従来のリスク(情報)計測と新たなリスク(情報)計
測を適時統合化し、さらに精度の高い診査を可能とし、それらの診査を、さらに
統合化することにより、一例として口腔内の主用な疾患である齲蝕と歯周病およ
び、それを原因とする口臭の治療、予防が従来法では不可能な域の精度で実現さ
れる。
1〔請求項1の手段〕
健康計測(診査)装置は、
採取された採取物の環境を制御あるいは変化させる環境制御手段と
その制御された採取物を計測する計測手段とを
備える事を特徴とする。
2〔請求項2の手段〕
請求項1に記載の環境制御手段は、
薬剤供給用スライドグラスである事を特徴とする。
3〔請求項3 の手段〕
請求項1に記載の環境制御手段は、
試薬手段である事を特徴とする。
4〔請求項4 の手段〕
請求項1に記載の環境制御手段は、
雰囲気調整手段である事を特徴とする。
5〔請求項5 の手段〕
請求項1に記載の環境制御手段は、
電磁波照射手段である事を特徴とする。
6〔請求項6 の手段〕
請求項1に記載の環境制御手段は、
媒体波付与手段である事を特徴とする。
7〔請求項7 の手段〕
請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
顕微鏡であることを特徴とする。
8〔請求項8 の手段〕
請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
培地(手段)であることを特徴とする。
9〔請求項9 の手段〕
請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
pH計測手段であることを特徴とする。
10〔請求項10の手段〕
請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
ガス計測手段であることを特徴とする。
11〔請求項11の手段〕
請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
光学計測手段であることを特徴とする。
12〔請求項12の手段〕
請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
DNA(RNA)計測(手段)であることを特徴とする。
13〔請求項13の手段〕
請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
微生物同定手段であることを特徴とする。
14〔請求項14の手段〕
請求項1から請求項13におけるいづれか1項に記載の健康計測診査装置は、
採取定量手段を備える事を特徴とする。
15〔請求項15の手段〕
請求項1から請求項14におけるいづれか1項に記載の健康計測診査装置は、
基準画像手段、計測画像手段のいづれかまたはその組み合わせを備える事を特徴とする。

前回説明の 課題を解決するための手段
1〔請求項1の手段〕
請求項1の健康計測診査装置は、
生体、特に口腔内よりの歯垢、唾液、歯周滲出液など採取された試料から所定の
疾病への所定のリスク計測手段を備える事を特徴とする。
2〔請求項2の手段〕
請求項2の健康計測診査装置は、
生体、特に口腔内よりの歯垢、唾液、歯周滲出液など採取された試料から所定の
疾病への所定のリスク診査手段を備える事を特徴とする。
3〔請求項3の手段〕
請求項3の
健康計測診査装置は、
生体、特に口腔内よりの歯垢、唾液、歯周滲出液などの採取定量手段
を備える事を特徴とする。
4〔請求項4の手段〕
請求項4の健康計測診査装置は、
環境制御手段
を備える事を特徴とする。
5〔請求項5の手段〕
請求項5の健康計測診査装置または方法は、
所定の連携手段または連携方法を備えることを特徴とする。
を備える事を特徴とする。
6〔請求項6の手段〕
請求項6の健康計測診査装置または方法は、
所定の検診手段または検診方法を備えることを特徴とする。
7〔請求項7の手段〕
請求項7の健康計測診査方法または方法は、
所定のフローチャート手段またはフローチャート方法を備えることを特徴とする
1〔請求項1の作用および効果〕
健康計測(診査)装置は、
採取された採取物の環境を制御あるいは変化させる環境制御手段と
その制御された採取物を計測する計測手段とを
備える事を特徴とするので環境制御された計測ができる。
2〔請求項2の作用および効果〕
請求項1に記載の環境制御手段は、
薬剤供給用スライドグラスである事を特徴とするので採取物に薬剤供給した観察、計測ができる。
3〔請求項3 の作用および効果〕
請求項1に記載の環境制御手段は、
試薬手段である事を特徴とするので、採取物に試薬供給した観察、計測ができる。
4〔請求項4 の作用および効果〕
請求項1に記載の環境制御手段は、
雰囲気調整手段である事を特徴とするので、採取物に雰囲気を調整した観察、計測ができる。
5〔請求項5 の作用および効果〕
請求項1に記載の環境制御手段は、
電磁波照射手段である事を特徴とするので、採取物に電磁波を照射した観察ができる。
6〔請求項6 の作用および効果〕
請求項1に記載の環境制御手段は、
媒体波付与手段である事を特徴とするので、採取物に媒体波を付与した観察、計測ができる。
7〔請求項7 の作用および効果〕
請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
顕微鏡であることを特徴とするので、環境制御された採取物が検鏡できる。
8〔請求項8 の作用および効果〕
請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
培地(手段)であることを特徴とするので、環境制御された採取物を培養できる。
9〔請求項9 の作用および効果〕
請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
pH計測手段であることを特徴とするので、環境制御された採取物のpH計測ができる。
10〔請求項10の作用および効果〕
請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
ガス計測手段であることを特徴とするので、環境制御された採取物のガスを計測できる。
11〔請求項11の作用および効果〕
請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
光学計測手段であることを特徴とするので、環境制御された採取物の光学計測ができる。
12〔請求項12の作用および効果〕
請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
DNA(RNA)計測(手段)であることを特徴とするので、環境制御された採取物のDNAまたはRNA計測ができる。
13〔請求項13の作用および効果〕
請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
微生物同定手段であることを特徴とするので、環境制御された採取物の微生物同定ができる。
14〔請求項14の作用および効果〕
請求項1から請求項13におけるいづれか1項に記載の健康計測診査装置は、
採取定量手段を備える事を特徴とするので、定量採取ができる。
15〔請求項15の作用および効果〕
請求項1から請求項14におけるいづれか1項に記載の健康計測診査装置は、
基準画像手段、計測画像手段のいづれかまたはその組み合わせを備える事を特徴とするので、環境制御された採取物に対して基準画像による参照や、計測画像が観察、計測できる。

前回説明の 発明の作用および発明の効果
1〔請求項1の作用および効果〕
請求項1の健康計測診査装置は、
生体、特に口腔内よりの歯垢、唾液、歯周滲出液など採取された試料から所定の
疾病への所定のリスク計測手段を備える事を特徴とするので、所定のリスク計測
ができるので、的確な診査、診断、治療、予防ができる。
2〔請求項2の作用および効果〕
請求項2の健康計測診査装置は、
生体、特に口腔内よりの歯垢、唾液、歯周滲出液など採取された試料から所定の
疾病への所定のリスク診査手段を備える事を特徴とするので、的確な診査、診断
、治療、予防ができる。
3〔請求項3の作用および効果〕
請求項3の健康計測診査装置は、
生体、特に口腔内よりの歯垢、唾液、歯周滲出液などの採取定量手段
を備える事を特徴とするので、定量的な試料採取ができる。それにより的確で定
量的な診査、診断、治療、予防ができる。
4〔請求項4の作用および効果〕
請求項4の健康計測診査装置は、
環境制御手段
を備える事を特徴とするので、的確でな診査、診断、治療、予防ができる。
5〔請求項5の作用および効果〕
請求項5の健康計測診査装置または方法は、
所定の連携手段または連携方法を備えることを特徴とするので、的確で定量的な
診断、治療、予防ができる。また術者が予測不可能もしくは困難なリスク因子、
診査、診断が可能となる。また術者自身も考えつかないような問題点を容易に検
出でき、かつ複雑な病態、治療体系、予防体系においても容易に的確な診査、診
断、治療、予防ができる。
6〔請求項6の作用および効果〕
請求項6の健康計測診査装置または方法は、
所定の検診手段または検診方法を備えることを特徴とするので、的確でな診査、
診断、治療、予防ができる。また診査項目などの検診項目を一目で確認でき、す
ぐに的確な検診ができる。
7〔請求項7の作用および効果〕
請求項7の健康計測診査方法または方法は、
所定のフローチャート手段またはフローチャート方法を備えることを特徴とする
ので、的確でな診査、診断、治療、予防ができる。また初心者でも熟練者の計測
、診査、診断、治療、予防ができる。
本発明の健康計測診査装置を、図1〜図48に示す実施例または変形例に基づき
説明する。生体、特に口腔内からの情報により健康に問題のあるリスク情報(因
子)を計測(検出)することを実施の形態とする。またその情報をもとにし、さ
らに診査、判定、処理、診断、分析しても良い。
〔実施例の構成〕
一例として健康計測診査装置(手段、方法)は、主用手段として、微生物性健康
診査手段、力学的診査手段、位置形態など空間診査手段、審美診査手段、その他
の硬組織疾患診査手段、その他の軟組織疾患診査手段、食事生活習慣診査手段、
心理的診査手段などのいづれかまたはその組み合わせからなる。それを検診手段
が統合している。(ここで、必要に応じて前記診査手段に新しい診査手段を追加
したり、前記診査手段のいずれかを削除したりする診査手段設定手段を設けても
良い。)
1検診手段(一例として図1、図4、図38、図47)
微生物性健康診査手段、力学的診査手段、位置形態など空間画像診査手段、審
美診査手段、その他の硬組織疾患診査手段、その他の軟組織疾患診査手段、食事
生活習慣診査手段、心理的診査手段などのいずれかまたはその組み合わせの診査
手段と連携手段(連携リスク手段)(一例として図1の1)としての歯列口腔表
示(入力)手段(入力手段を兼用してもよい。)と患者情報管理手段(オプショ
ン)とからなる。(図1には検診手段の表示入力手段の一例を、図4には検診手
段のブロック図の一例を記載。)
ここで、連携手段としての歯列口腔表示(入力)手段(入力手段を兼用してもよ
い。)は、検診手段の階層での連携(手段)であり、前記各診査手段における情
報を歯牙、歯列、口腔組織の表示部位にて統合する。また統合された情報をもと
の後述の応答制御をおこなっても良い。具体的には、歯列や歯牙あるいは口腔内
を模式的に表示(表現)したり、3次元映像などにて表示したりし、その歯牙、
他の治療、予防対象の組織を指、ペン、マウスカーソル、音声、手話などにて指
定するとそのリスク値、健康計測値、診査値、診断値などが表示される。(一例
として図1の1における歯牙アイコンをマウスの右ボタンクリックにて、プルダ
ウンメニューを選択できるなどである。)
一方患者情報管理手段は、タイトル部(図1の右部に表示の患者情報表示入力手
段)の情報のみで、他のデータベースにリンクしているのみでも良い。具体的な
一例としては、ActiveXコンポーネントとして、あるいは共有Fileによりアクセ
ス、MIFS、File Maker, Excel、SQLなど他のデータベースからのデータを呼び出
したり、また本装置からのデータを他のデータベースソフトにて処理したり、Ac
tiveX間の通信により使用するなどである。もちろん健康計測診査装置自身がデ
ータベースエンジンを有してそれを使用しても良いが、ここでは基本的に患者情
報管理手段を独立性の高い構造とし、それにより高速計測、より高度なマルチタ
スク性、安定性、データベースの高速性、高安定性、高マルチタスク性、健康診
査計測装置の高速性、高安定性、高マルチタスク性、さらにはビジネス上の独立
性を確保しながら、さらに相互に独立的に大きな進化を得る事とする。
2微生物性健康診査手段(一例として図2、図3、図5、図44、図45、図4
7)
図2に示すフローチャート(手段、方法)が微生物性健康診査手段における実
施の形態である。(微生物性とは主に微生物に依存する疾病における名称で、こ
の健康診査において全てが微生物に依存する健康診査というわけではない。)(
図3に微生物性健康診査手段とリスク計測手段の接続図の一例を、図5に微生物
性健康診査手段のブロック図の一例を記載。 図44、図45に動作一例を記載
。図33に分光計測用フローチャート手段を記載。)
3微生物性健康診査手段におけるフローチャート手段{以後単にフローチャート
(手段)と記す。}図2
フローチャート(手段)の構成は、ひとつ以上のリスク計測手段、ひとつ以上の
リスク診査手段、およびひとつ以上の連携手段(連携リスク手段)である。これ
らを方法で行えば、医院でのビジネスモデルということであろう。
4リスク計測手段。(いずれかは必須である。)図3における各計測(手段)
リスク情報計測手段(リスク計測手段):pH(ペーハー)計測(手段)、アン
モニア計測(手段)、H2S計測(手段)、インドール計測(手段)、ガス計測(
手段)、顕微鏡計測(手段)、培養計測(手段)、微生物産生物質計測(手段)
、DNA(RNA)計測(手段)(PCR法を含む)、分光計測(手段)、環境試験(手
段)、環境試験の一部である感受性試験(手段)、などである。(代表図は、図
1)
ここで、前記計測手段において以下の採取定量手段を使用すると好適な場合が多
い.また計測項目においては必須の時がある。採取定量手段は、生体、特に口腔
内からの試料の定量性が良い。
採取定量手段:
(1)
図6の採取定量手段は、探針の形状をなしその一部が平面となるような面を有し
ているので、定量性がある。(腹平探針)またその面で歯垢などを採取しやすく
なっている。(一例として図6)
(2) 図7の採取定量手段は、所定の採取凹形状をなす採取定量手段。 1具体例
として計量探針がある。(図7)採取凹形状(図7の計量手段)により歯垢など
を定量的に採取できる。この凹形状により一定量の試料を採取できる探針様の形
状をしているものが標準形である。(1)の採取定量手段より定量性が高い。(一例
として図7)
(3) 試料取り出し手段つき採取定量手段は、所定の採取凹形状をなし、ノック式
、スライド式、横滑り式などの試料取り出し手段にて採取物(試料)が取り出せ
る試料取り出し手段を備えた採取定量手段。1具体例として取り出し手段付き計
量探針がある。(2)の効果にさらに取り出しが容易になり計測が合理的かつ正確に
なる。図7の計量手段の奥がピストンとシリンダの関係となっており、そこのピ
ストン部がスライドして試料が押し出される。この押し出しはシャープペンやボ
ールペンのスライド機構と同様なものである。
(4) 図8の採取定量手段は、断面がなめらかな曲線形状で、その直交方向が一定
の直線形状をなす採取定量手段。ただし培地への接触部は面でもよい。その場合
は、断面は直線部を含むなめらかな曲線である。(図8は、面があるもの。もち
ろん直線でもよい。)1具体例として背直探針がある。探針の背が直線的になっ
ているので、寒天培地などに一定量の微生物を同条件で塗布することができる。
一例の動作として、この背の直線部分で口腔内の被観察組織をなぞったり、また
歯周ポケットなどの組織に挿入したペーパーポイントの採取部位に背を触れさせ
、その背を培地に滑らせるようになぞるなどである。一例として図8の背直探針
使用例参照。
さらにこの探針の背直部分と把持手段の間に加圧手段を採用しても良い。一例と
して、板バネ、スプリングなどを使用し培地に一定的なの加圧をなし、定量的な
微生物塗布ができる。(一例として図8)この時この探針の材質は、樹脂、金属
、セラミックスなどで作られるが、一例として白金、セラミックにより作られる
と火炎滅菌しても酸化などされずに好適である。(セラミックは酸化物なのでそ
れ以上の酸化がない。)他の前記採取定量手段に関しても火炎滅菌するなら同様
な素材を使用してもよい。
(5) 採取定量手段は、屈曲ペーパーポイントである事を特徴とする。(図9)
一例として先端から10mmまでが直線的になっており、10mm点から約45
度の角度で直線的に屈曲(単屈曲)したペーパーポイントなどである。(いずれ
の直線部も多重屈曲でも良いし、屈曲寸法、屈曲形状は口腔組織に合わせて製作
しても良い。この場合、歯周ポケットをさらに保護したり、口腔組織の採取部位
以外に抵触し汚染されることが少ない。)またペーパーポイントの屈曲角は、術
者の使用感により違う角度を採用してもよい。また屈曲部位から先端までの長さ
も術者や培地の大きさにあわせても良い。(一例として図9)ここで、屈曲部は
、密度があがるので吸水が採取部位より少なく、試料採取量が定量化される。ま
たこの屈曲部にニス、樹脂、油脂などの吸水防止剤を塗布するとさらに採取量が
定量化される。
この屈曲ペーパーポイントは、先端部のみが歯周ポケットに挿入され、他の部分
が口腔組織に触れないので、正確な計測ができる。また先端が決められた長さに
なっているので、歯周ポケットのポケット底を細菌レベルで突き破らずに安全で
ある。さらに歯周ポケットに対して斜めにも容易に挿入できるのでさらに安全で
ある。さらにまた、屈曲している部位までに滲出液が容易に浸透し、屈曲したと
ころを滲出液の浸透が超えにくいかまたは、超えないので試料を一定量採取でき
るなどの定量性がある。
ここでまた、ペーパーポイントに滲出液などが浸透すると色(調)が変化する色
(調)変化手段を採用しても良い。一例として炎症をおこしている部位の滲出液
は酸性などpHが中性でない場合がおおいので、これを利用し既知のpH試薬をペ
ーパーポイントに浸漬しておく。すると滲出液が浸透した部分だけ色がかわる。
これによりさらに定量化の精度を上げても良い。この変化手段は、屈曲部につけ
ても良いし、全体につけても良いなどどこでも良いが、屈曲部あるいは、先端か
らポケット深さ程度の部分にリング状につけると高精度な定量化ができる。
以上(1)から(5)などの採取定量手段がある。
リスク診査手段。
図2において、歯周病リスク診査、口臭歯周病リスク診査、齲蝕リスク診査
らなる各診査手段。そしてその個々の診査手段がリスク大と診査された場合行わ
れ、この診査情報をもとに行動を決定する診断手段を術者が利用し診断を下し、
そしてさらなる診査手段、治療手段、予防手段に移行する。それらの個々の手段
を経て、再度、適時歯周病リスク診査、口臭歯周病リスク診査、齲蝕リスク診査
が行われる。さらに発ガン因子リスク診査を採用しても良い。
ここで、分光計測手段(分光法)、分光計測診査手段によるリスク情報計測、診
査は、歯周病リスク診査、口臭歯周病リスク診査、齲蝕リスク診査を統合的に計
測、診査することができるので、別枠にもうけた。これは、図2の四角(フロー
ボックス)で囲んだ各々の歯周病リスク診査、口臭歯周病リスク診査、齲蝕リス
ク診査と連携しても良いし、また単独で機能しても良い.そして、リスク情報計
測は、どの位置からスタートしても良い。さらにまた、計測、診査、診断などの
各手段は、患者の病態、要求などに応じて適時選択してもよい。
ここで、分光計測(手段)は、これら歯周病リスク診査、口臭歯周病リスク診査
、齲蝕リスク診査の3診査(手段)に内蔵される部分もあってもよいし、また分
光診査手段の内部計測(手段)として内蔵し、独立した診査手段として機能して
も良い。さらに分光計測、診査は、環境や感受性試験の計測、診査の一部もしく
は全部を行ってもよい。
6連携手段 (連携リスク手段)
検診手段階層の連携手段:
また検診手段における図1の歯列口腔表示(入力)手段(入力手段を兼用しても
よい。)も連携手段である。
微生物性健康診査手段階層の連携手段:
連携手段(連携リスク手段)とは、計測されたリスク情報を統合化したり、リス
ク情報からの情報により処理された個々の診査情報を統合化したり、さらに診断
情報を統合化することにより、個々のリスク情報では到達できない高いレベルで
の計測、診査、診断を行う。(図43参照) 一方図1、図2における齲蝕と歯
周病の連携あるいは収束関係も、連携の一部もしくは全部となる場合もある。一
例としては、フロー線(フローライン)、フローボックス、フローラインとフロ
ーボックス全ての接続関係における応答(制御)手段による応答制御である。検
診手段レベルとの応答関係などは、階層間の連携手段である。
[効果]
図2に示されるフロー手段の経路を循環したり、並行に経路をたどると、自然に
特徴pH値が病的状態に比べ高くなったり、口臭がなくなったり、歯周病原生微
生物、齲蝕原生微生物が除去、減少して歯周病、齲蝕、病原菌に起因する疾病が
なくなってゆく。そして検診手段により各種診査手段と連携し予防治療を合理的
、効果的かつ容易に行える。
上記手段は、術者や製造者が取捨選択し使用、製造する。
第1実施例は、pH計測手段である。(pHは水素イオン濃度)
[第1実施例の形態]
pH計測手段は、生体よりの試料とくに歯垢、唾液、などの口腔内よりの試料、
外来物質、標準または基準試料などのいずれかひとつまたはその組み合わせにお
ける特徴(的)pHを計測する。ここで環境制御手段を使用しても良いし、採取
定量手段を使用しても良い。もちろん両者を使用してもよい。(図3や図18な
どに記載された環境制御手段を使用する場合、環境制御手段は、図18における
いずれかまたはその組み合わせを使用する。)試料に与えられた試薬や加振など
は、環境制御手段の一例である。
A歯垢pH計測手段
歯垢においては、歯垢の特徴的なpHを計測できる。すなわち(歯垢)pH計測手
段は、歯垢の静的pH値、歯垢の最低pH値とその時間のいずれかひとつまたはそ
の両方、時間pH面積値、デルタpH、基準時間のpH値における各値のいずれかひ
とつ、またはその組み合わせを出力する。また歯垢と投与試薬による前記特徴p
H値の計測、歯垢と投与試薬による時間pH曲線または/と、微生物と投与試薬種
類によるpH曲線による試薬時間pH曲線群などである歯垢試薬スペクトラムなど
のpH(複)スペクトラムを計測しても良い。
また採取した試料を計測開始直後に得られた値を特に特徴pH値における初期計
測値とする。とくに初期にあらわれる極大値などは重要である。これらの初期計
測値は、大きな意味のある場合が多い。具体的には、これらの値は唾液の緩衝能
を特徴的に示しており、その値が大きいほど齲蝕リスクが少ない。(負のリスク
、ゲインという事となる。)
ここで、静的pH値の特殊な場合以外、すなわち採取した試料をそのまま計測す
る以外は、環境制御手段における試薬手段などを使用する。
これらの特徴pHは齲蝕リスク、修復物メインテナンス期間、修復の可否などの
齲蝕リスク診査情報における判断基準のひとつとなる情報ともなる。即ち齲蝕は
、酸を中心とした歯牙脱灰により始まるとされているので、歯牙における酸の度
合い、すなわちpHを計測する事は非常に重要であり、特に特徴pHがそのリスク
を表現している。さらに齲蝕は、主に微生物が生産する酸と、微生物のなんらか
の因子、たとえば赤外線などの電磁波、あるいはアパタイトへの分子振動などが
重要な可能性があるが、主因は酸であるとされている。
B 唾液pH計測手段
唾液の特徴的なpH変化、すなわち唾液緩衝能を計測できる。基準時間のpH値
、デルタpH、時間pH面積値、最高pH値のいずれかひとつ、またはその組み合わ
せを出力する。
C 外来物質pH計測手段
口腔内への外来物質である食品のpHを計測する。一例として蔗糖、ジュース、
ケーキなどのpHを計測する。この値は、食事指導などの齲蝕リスク診査情報の
基準情報となる。またAの歯垢pH計測への投与試薬の決定のための情報ともなる
D 標準または基準試料pH計測手段
St.Mutansコロニーなどの齲蝕細菌などを始めとする微生物と投与試薬における
計測。
微生物と投与試薬による特徴pH、微生物と投与試薬による時間pH曲線または/
と、微生物と投与試薬種類によるpH曲線による微生物試薬時間pH曲線群を含む
pH(複)スペクトラムを計測する。歯垢微生物の推定、同定、齲蝕リスク治療
、齲蝕予防、などの齲蝕リスク診査情報への判定情報のひとつとなる。
E 口腔内よりの試料pH計測手段
舌苔、膿汁、組織、などのpH計測で、前記A、B、Cなどの計測を適用できる。
これらの情報は、各組織、病巣の病状、健康状態を診査する情報となる。
ここで、術者は上記のいずれのpH計測手段を選択しても良い。
[pH計測手段の構成]
pH計測手段は、図10のpHセンサモジュール(または図11のセンサモジュ
ール+ガス透過膜など)と図12から図16、などの後述で示される個々の特徴
pH測定手段(特定pH測定手段)のいずれかひとつ、またはその組み合わせにて
構成される。また変形例としてpHスペクトラム計測(診査)手段やpH複スペク
トラム計測(診査)手段などがある。
ここで基本的に、
ブロック図などの図面において基本的に最低限必要な手段などを実線で、あると
便利な手段などを点線で記載した。また形状における点線は隠れた線を基本的に
表した. 基本的に一点鎖線は、明示的な表現などに使用したり、他の実線と意
味を違わせる時に使用した。
特徴pH測定手段は、静的pH値測定手段と、動的pH値測定手段である最低pH計
測手段時間、最高pH計測手段、時間pH面積計測手段、デルタpH計測手段、基準
時間pH計測手段などである。ここで、反応を加速するためなど試料に振動を与
える環境制御手段の一つである振動付与手段を採用しても良い。(基本的には使
用しない。)またpH計測手段は、採取定量手段を使用する場合が多い。試薬や
試薬投与手段も使用する場合が多い。
ここで、pH計測部分、すなわち試料を設置する部分(この場合FET電極部)には
、環境制御手段のひとつである試薬手段を術者が投与したり、また試薬投与手段
などが試薬手段を投与、付与する場合が多い。(後述)この試薬(手段)は、唾
液で代用する場合もある。この場合は、試薬がなく生体試料のみとなる。この時
は、唾液歯垢複合体として口腔内環境をより反映するという利点と、個々の特徴
を独立に測定できないという欠点とがある。
これらの手段のうち、pHセンサモジュールを含めて齲蝕リスク診査手段や健康
計測診査装置に内蔵してもよいし、また独立していてもよいし、さらにまた他の
診査手段とに分散していても良いが、pHセンサモジュールのみをワイヤレス、
ワイヤードなどにて独立させた構造が臨床では好適である。
図10にpH計測手段の一例としてpH電極に(IS)FETタイプの電極を使用した
pHセンサモジュールを使用した。(電極はガラス電極などの他のpH電極でも良
い。)図10においてpHセンサモジュールよりの信号を必要ならBufferingまた
は増幅し、A/D変換器を介し、後段の特徴pH測定手段に接続する。すなわちこの
センサモジュールは、センサ部分に試料をのせるとpH値がアナログあるいはデ
ジタル信号にて出力するものである。
特徴pH測定手段
以下に特徴pH測定手段のいくつかを記述する。いずれかのひとつまたはその組
み合わせを選択する。
A歯垢pH計測手段
1 静的pH値計測手段
記憶手段(スタート信号であるトリガ信号により記憶する)と初期値設定
手段からなる。
試薬を使用する場合:
試薬に蒸留水、精製水あるいは中性pH7.0の水溶液を使用する。これらの水
を使用する場合は、極力少ない量が好適である。
試薬を使用しない場合:
また電極間を埋めるだけの多量の歯垢があれば歯垢のみを測定してもよい。また
定量の歯垢と定量の唾液を計測しても良い。
記憶手段は、pHセンサモジュールからの信号または外部からのトリガ信
号に同期して記憶する。初期値設定手段は、記憶手段をリセットして、その値を
7.0などにする。この値は、14.0最高値や、歯垢のとりうる最高値として
も良い。ここで連携手段の応答(制御)手段が発振、発散しないようにエラー表
示としてメモリの最高値FF、EOFなどを設定しても良い。
ここで、同一試料からの静的pH値と動的pH値を計測し差分などの比較をして
も良い。
(図16の上図)これにより歯垢中の唾液由来などの緩衝能pH値、pH計測手段
のノイズなどのバックグラウンド信号を差引いた値をえることもできる。
2 動的pH値計測手段の種類
1 最低pH計測手段 (最低pH値と、所用時間の何れかひとつまはた両方を計
測)(図12)は:
時間発生手段、時間記憶手段、比較手段、最低値記憶手段、初期値設定手段とか
らなる。初期値設定手段は、((pH値)記憶手段)、時間発生手段、時間記憶
手段、(記憶手段の切り替え手段)、最低値記憶手段などを初期化する。((p
H値)記憶手段)、記憶手段の切り替え手段、などは、あると便利だが、無くて
も良い。
また最低pH値が生じた時間は判明すると便利であるが省力しても良い。(時間
発生手段、時間記憶手段を省略するという事。)しかし最低pH値が生じた時間
を知ることはリスクをさらに詳細にしることであるので、あるほうがお勧めであ
る。すなわち臨界pHよりかなり低いpHを示したとするなら、その低いpHが長
い時間持続するのは、より多くの歯牙の脱灰などの破壊を意味しているからなど
である。
(a記憶手段)
pHセンサモジュールからの信号を記憶する。その記憶場所は、0個以上である
b時間発生手段
スタート信号であるトリガ信号が入力されると始動する。そして内部にあるクロ
ック信号をもとに時間を発生させる。この時間信号は、スイッチ手段を通過して
時間記憶手段へ出力される。(ここで、pH記憶手段がある場合、内部のクロッ
クをもとに、測定間隔が時間発生手段によりつくられ、これが記憶手段の切り替
え手段へ出力される。)
c時間記憶手段
最低pHが生じた時間を保持する記憶手段。時間発生手段からの計測開始から
の時間の内比較手段によりスイッチ手段が閉じた(指示した)時間を更新保持す
る。結果的には最低pH時間(pH曲線の極小値)が保持される。
(d記憶手段の切り替え手段)
時間発生手段からの測定間隔により記憶配列Mの位置を切り替える。そしてそ
の時間毎に計測値が記憶手段に記憶される。計測後に比較して最低pH値を求め
ても良い。
Mの数が測定個数より大きい場合。
順次配列を切り替えてゆき、全pH値を記憶する。0,1,2,3、…、n−1
、n
(n>=0)(ただしn−1があるときは、n>=1)
e比較手段
一例として初期値として初期値設定手段が最低値記憶手段に14.0またはFFh
(25.5)などを設置する。
この最低値記憶手段の値と計測値を常にまたは計測毎に比較手段が比較し、低い
pH値を比較手段が選択し最低値記憶手段に更新保持させる。すると計測期間中
において最も低いpH値を最低値記憶手段が記憶することになる。
最高値計測の場合は、逆となる。
また記憶配列Mにおけるn―1とn番目の記憶値を比較し小さい値を選択し出力
する。
など計測において最も低い値を計測できるならいずれの手段でも良い。
f最低値記憶手段、
比較手段からの値を更新保持する。
g初期値設定手段
上記手段をリセットし初期値にする。一例としてpH記憶手段は7.0(7〜1
4など)、記憶手段の切り替え手段はM0で0、時間発生手段の時間信号は0、
時間記憶手段は0、最低値記憶手段は、7.0(7〜14など)である。
ここで、トリガ信号発生手段は、採用してもよいし、人間が操作してもよいが、
採用すると診療時間の短縮、院内感染予防になり便利である。最低pHのトリガ
信号発生手段は、pHセンサモジュールからの信号は、一例としてFET電極と基準
電極が通電していない場合0または14となるように設定している。そしてトリ
ガ信号がmin6、max8と設定されたなら、pHセンサモジュールからの信号がpH
6〜8の間であれば、トリガ信号発生手段がトリガ信号を出力するなどである。
(以下同様)
2 時間pH面積計測手段(時間pH面積値) (図13)
時間発生手段、閾値保持手段、閾値比較手段、乗算手段、加算手段、初期値設定
手段とからなる。記憶手段の切り替え手段と(pH値)記憶手段は、全pH曲線の
把握などが必要なら設置する。初期値設定手段は、((pH値)記憶手段)、時
間発生手段、時間記憶手段、(記憶手段の切り替え手段)、比較手段などを初期
化する。閾値保持手段、(pH値)記憶手段などの記憶(一時記憶でも半永久的
記憶でもよい)は、同じ記憶配列に保持管理されても良い。他の実施例、変形例
も同様である。
a時間発生手段
スタート信号であるトリガ信号が入力されると始動する。そして内部にあるクロ
ック信号をもとに時間を発生させる。この時間信号が乗算手段の動作タイミング
を指示する。
b閾値保持手段
歯牙の臨界pHなどの特定のpH値を保持する。他の記憶手段の記憶配列を使用し
ても良い。
c閾値比較手段
閾値保持手段からの閾値と計測値を比較し、計測値を超えた場合に閾値からその
値を引いた値を乗算手段に出力する。ここで、閾値を超えるとは、歯垢計測のお
おくの場合などにおける酸側の計測の場合は、低くなる方向、唾液などの高くな
る方向の計測では高くなる方向の場合が多い。
d乗算手段
閾値比較手段からの値を単位時間ごとに乗算してゆく。
e加算手段
乗算手段からの値を加算してゆく。
f時間pH面積値記憶手段、
加算手段からの値を更新保持する。
g初期値設定手段
上記手段をリセットし初期値にする。一例として時間発生手段の時間信号は0、
時間pH面積値記憶手段は0、などである。
必要なら
記憶手段 pH計測手段と閾値比較手段の間にいれる。
pHセンサモジュールからの信号を記憶する。その記憶場所は、0個以上である

記憶手段の切り替え手段
時間発生手段からの測定間隔により記憶配列Mの位置を切り替える。
Mの数が1個の時 以上 Mが測定個数より小さい場合以下。
リング状に切り替えが行われる。0→1→0→1…..
3以上も同様。ただし2の場合は、どちらかいずれかを初期値とし、次の記憶手
段を動的pH値としても良い。
Mの数が測定個数より大きい場合。
順次配列を切り替えてゆき、全pH値を記憶する。0,1,2,3、…、n−1
、n
(n>=0)(ただしn−1があるときは、n>=1)
3 デルタpH計測手段 (図14)
(pH値)記憶手段、時間発生手段、時間記憶手段、記憶手段の切り替え手段、
差分除算手段、最大値記憶手段、初期値設定手段とからなる。初期値設定手段は
、(pH値)記憶手段、時間発生手段、時間記憶手段、記憶手段の切り替え手段
、比較手段、最大値記憶手段を初期化する。(pH値)記憶手段はpH値が1つを
1単位とし、2単位以上あればよい。(図のMは2個以上)差分除算手段は、(
pH値)記憶手段の任意の値を選択できる。デルタは、本来図14のごとくの記
号で表現されるが、特許庁規程の文字になかったので、あえて「デルタ」とした
。改善がのぞまれる。
a記憶手段
pHセンサモジュールからの信号を記憶する。その記憶場所は、2個以上である
b時間発生手段
スタート信号であるトリガ信号が入力されると始動する。そして内部にあるクロ
ック信号をもとに時間を発生させる。この時間信号は、スイッチ手段を通過して
時間記憶手段へ出力される。そして内部のクロックをもとに、測定間隔が時間発
生手段によりつくられ、これが記憶手段の切り替え手段へ出力される。
c時間記憶手段
最大デルタpHが生じた時間を保持する記憶手段。時間発生手段からの計測開始
からの時間の内比較手段によりスイッチ手段が指示した時間を更新保持する。結
果的には最大デルタpHが生じた時間が保持される。
d記憶手段の切り替え手段
時間発生手段からの測定間隔により記憶配列Mの位置を切り替える。
Mが2個の時 以上 Mが測定個数より小さい場合以下。
リング状に切り替えが行われる。0→1→0→1…..
3以上も同様。ただし2の場合は、どちらかいずれかを初期値とし、次の記憶手
段を動的pH値としても良い。
Mが測定個数より大きい場合。
順次配列を切り替えてゆき、全pH値を記憶する。0,1,2,3、…、n−1
、n
(n>=0)(ただしn−1があるときは、n>=1)
e差分除算手段
記憶配列Mにおけるn―1とn番目の記憶値を引き、その値を計測時間間隔で除
する。 デルタpH=O(Mn−1)−O(Mn)/デルタt、O(Mn)は、n番目の記憶手
段の値、デルタtは、計測間隔時間である。
f最大値記憶手段
差分除算手段からの値を更新保持する。この時前回の値(初期値)と現在の値の
大きい方を選択し記憶する。記憶を更新した時、すなわち前回の値(初期値)よ
り現在の値が大きい時、最大値記憶手段は、その時間を時間記憶手段に記憶する
ようにスイッチ手段を閉じる。
g初期値設定手段
上記手段をリセットし初期値にする。一例としてpH記憶手段は7.0(7〜1
4など)、記憶手段の切り替え手段はM0で0、時間発生手段の時間信号は0、
時間記憶手段は0、最大値記憶手段は0などである。
4 基準時間pH計測手段 (図15)
時間発生手段、時間比較手段、基準時間設定手段、基準時間pH記憶手段、初期
値設定手段とからなる。初期値設定手段は、時間発生手段、基準時間pH記憶手
段などを初期化する。
a時間発生手段
スタート信号であるトリガ信号が入力されると始動する。そして内部にあるクロ
ック信号をもとに時間を発生させる。この時間が時間比較手段に出力される。
b基準時間設定手段
測定開始から何分など、所定の基準時間におけるpHをみるかが設定されてい
る。これは永久的な記憶でも良いし、また術者入力手段からの入力値や、その半
永久的記憶値でも良い。
c時間比較手段
基準時間設定手段の設定時間に時間発生手段からの時間が達した場合にスイッチ
手段を閉じ基準時間pH値として基準時間pH記憶手段に記憶させる。
d基準時間pH記憶手段
基準時間設定手段により設定された時間のpH値を記憶する。
ここで、一例として10分などの所定の時間におけるpHをブザーなどで知らせ
るハンディタイプのpH計を基準時間pH計測手段として製造しても良い。歯垢を
電極にのせると前記トリガを使用すれば、自動的に計測開始で10分など設定時
間になれば、ブザーとともに基準時間のpH値を液晶画面などの表示手段にて表
示できる。また電源を電池とすることで容易にどこでも使用が可能となる。この
表示を見て術者が診査、診断を行うような独立型のpH計であっても良い。他の
pHにも、このようなタイプの製造を施しても良い。
ここで、BlueToothなどのワイヤレス、USBなどのワイヤードの外部通信手段を有
しているとさらに便利である。他の実施例も同様に装備すると便利である。
以上これらの各手段は、コンピュータ上でソフトウエアにて構成してもよいし、
各手段は、ハードウェアのみで実現しても良い。
B 唾液pH計測手段
1最高pH
最低pHの設定または構成の違いは、最高値記憶手段の値と計測値とを比較手
段が比較し常に大きな値を最高値記憶手段に記憶する設定または構成がちがい、
あとの手段または手段の設定は最低pH計測手段と同様な構成、設定である。
2基準時間のpH値計測手段
歯垢pH計測手段の2の4 基準時間pH計測手段を使用する。ここで試薬は、
酸性水溶液などを使用する。
3デルタpH計測手段
歯垢pH計測手段の2の3 デルタpH計測手段を使用する。ここで試薬は、酸
性水溶液などを使用する。
4時間pH面積計測手段
歯垢pH計測手段の2の2 時間pH面積計測手段を使用する。ここで試薬は、
酸性水溶液などを使用する。
以上の計測から齲蝕を防止する唾液の緩衝能がわかる。
C 外来物質pH計測手段
歯垢pH計測手段の1静的pH値計測手段を使用する。
D 標準または基準試料pH計測手段
本計測手段は、歯垢と標準または基準微生物コロニーなどという試料対象が変わ
るのみで、計測手段は、歯垢の各手段と同じである。歯垢も一種の微生物コロニ
ーであるので計測手段の変更がない。ただし、その上位の診査手段は全てが同じ
ではない。
E 口腔内よりの試料pH計測手段
AからDまでの計測手段を試料に合わせて使用する。
〔実施例の動作〕
SwをOnにして起動状態とする。一例として右上の最後大臼歯から歯垢を採取定
量手段(ここでは計量探針 図7)にて一定量歯垢を採取する。そして採取し
た歯垢をpH電極(FET電極)上にのせる。そして、試薬を一例として50μl滴
下し、図10のように基準電極とpH電極が通電するように滴下する。この時一
例として試薬は、5%蔗糖液を使用した。
一例として以下の試薬のいずれかを使用する。
試薬1 蔗糖5%溶液 0より大きく〜20%程度の範囲で使用する
。適度なアルカリ試薬などを投与して中性で使用してもよい。一例としてNaOHを
滴下し、pH7.0中性とするなどである。中性試薬の場合、後述の初期値検査
などの理論値計測に好適であるが、実際は、NaOHなどと蔗糖を摂取することはな
く、また単体のリスクを計測することは、要素還元主義にかなっているので、蔗
糖単体が第1義的に好適である。
試薬2 蔗糖(Sucrose)、NaCl (一例として0.9%程度)
試薬3 蔗糖、NaCl、NaHCO3(第2リスクパラメータ手段)一例として1mM
程度。
NaHCO3(第2リスクパラメータ手段)は、微生物の生成するCO2が多くなるほど
pH値を下げる。ただしNaHCO3(第2リスクパラメータ手段)は、濃度がこい場
合は、負のリスクすなわちゲインになる。
試薬4 蒸留水または精製水。これは、歯垢の生のpH値を計測するときに使
用する。(水による希釈補正を行うのが望ましい。)この場合試薬なしで電極間
を通電できれば、補正なしに生の歯垢pH値を計測できる
一例として現状で最も齲蝕リスク診査に対する情報としてもっとも重要と思われ
る最低pH計測の動作を説明する。ここで術者が、その動的pH値の1最低pH値
と時間を選択する。(術者入力手段などにてpH計測手段を制御する。)そして
歯垢のpHが時間とともに低下してゆき、ある値を境に再び上昇してゆく。この
時図12における最低値記憶手段に最低pH値が記憶される。ただし最低pHは、
計測時間がかかるので、リアルタイムの診断、治療にそぐわない場合が多い、そ
ういった場合は基準時間pH計測を選択する。これは近似的に良い値を出してく
れる.
さらに具体的には、逐次pH値が比較手段により最低値記憶手段の記憶値と計測
値を比較し常に低い値を最低値記憶手段に記憶してゆく。
この時、一例として時間値も更新保持される。そして、デルタpH値の極性が反転
したところで、最低値と、その時間が確定する。(最低pHを下回らない。)こ
こでは、比較手段、記憶手段、最低値記憶手段、時間発生手段、などは、コンピ
ュータの記憶手段、制御手段で構築しても良いし、すべてハードウエアで構築し
ても良い。
ここで、動的pH値の最初の値P0として、初期値記憶手段に記憶された初期値
は、静的pH値として扱っても良い。またpHセンサモジュールは、0または14
を初期値として起動するが、ここでは初期値を0として起動し、試料をFET電極
にのせ基準電極と通電した時から始まる変動するpH値の極大を極大検出手段を
使用して(最低pH値の比較手段の作用を変更し、最大値を選択するように設定
してもよいし、最低pH計測手段と最高pH計測手段を一つのセンサモジュール出
力に接続して最高pH値と最低pH値を計測しても良い。)pH計測値における初
期値をこの初期極大値としても良い。この場合唾液中のリン酸バッファなどが多
量に含まれた歯垢(採取時に唾液が多く混入してしまったり、純粋に拡散のみで
リン酸バッファなどが多量に混入していたりする。)は、この初期極大値が大き
い。この初期極大値は歯牙に対する防御因子である。(負のリスク、すなわちゲ
インである。)
一例として最低pH計測手段の計測値を記載する。
5%蔗糖水溶液 pH約6.5を試薬として使用した場合。

最低pHに到達した時間(分)、 最低pH値、 10分値、 初期値、 加振
A 16 4.3
B 30 3.8
C 27 5.2 5.8 6.7 変化なし
D 34 3.9 4.2 下がる
E 1 5.7 5.8 かわらず
F 20 4.9 5.0 8.4

(A,B,C…は、敬称省略)
5%蔗糖、0.9%NaCl、1mM NaHCO3 による水溶液 pH約7.7
ここでNaClは、インピーダンス低下手段。NaHCO3は、微生物などのCO2よりのp
H変化値を加味するためのCO2pH変化検出手段。溶液を弱アルカリにするアルカ
リ手段でもある。さらにまた外来物質として摂取した場合を想定した第2リスク
パラメータとしても使用できる。

最低pHに到達した時間(分)、 最低pH値
G 21 4.2
H 8 5.6
I 20 6.2
J 12 5.7
K 25 5.4
pH計測手段の出力値は、齲蝕リスク診査手段で診査されリスク度に変換されて
も良い。
以下の特徴pH計測手段は、最低pHを計測する時に記憶されたpH値を基に各手
段が計測値を算出しても良いし、独立した手段として製造しても良い。
2 時間pH面積計測手段 エナメル、象牙質の臨界pH以下の面
積を計測する時は、エナメル、象牙質の臨界pH値を閾値保持手段に、全面積の
時は、初期値を閾値保持手段に、pH7以下の面積、pH7以上の面積の時は7を
閾値保持手段に設定する。
そして臨界pHを閾値として、pH計測値ひとつの時間単位、一例として10秒間
隔にpH値が閾値比較手段に比較されてゆく、すなわちここで閾値比較手段と乗
算手段、そして加算手段において、閾値比較手段において閾値以下となったpH
値に関して、個々に10(秒)を乗算手段が乗算し、その値の合計値(面積)を
加算手段が算出する。
一例として
K 23.8(pH*t)
3 デルタpH (1、2を予測しても良い。)
逐次pH値が記憶手段に記憶されており、この記憶されたpH値をO(Mn)とする
。この値ひとつに時間単位、一例として10秒間隔に記憶手段の切り替え手段と
記憶手段とにより記憶手段にpH値が記憶されてゆく、この時O(Mn-1)とO(Mn)
の差分pH値を単位時間、ここでは10秒で差分除算手段が除した値がデルタpH
となり、その値が逐次、最大値記憶手段に記憶されてゆく。
一例として デルタpH (最低pH値、参考値)
K 0.08 5.1
M 0.18 4.2
4 基準時間のpH (1、2を予測しても良い。)
計測開始から任意の設定時間、一例として10分とし、その時点でのpH値を、基
準時間設定手段、時間発生手段と時間比較手段とによりスイッチ手段が基準時間
に閉じ、基準時間pH値記憶手段がその時点でのpHを記憶する.
一例として 10分後のpH値 (最低pH値、参考値)
C, E 5.8
K 5.4 5.1
L 5.1 4.5
M 4.5 4.2
N 4.2 4.0
B唾液pH計測手段の動作
唾液の場合は、pH1〜pH5程度の酸溶液の試薬を使用する。6.8から6.1
程度よりひくいpHが良い様である。
一例としてHCl水溶液をpH電極部に40μl滴下しておく、これに先立ちpHが
1から6.0程度、一例としてpH2.2(一例として低pHより滴定し、2.2
になった瞬間に停止する。)になるようあらかじめHCl濃度を調整しておく。そ
して電極部に5μlの唾液をピペットなどにて滴下し、歯垢と同様な基準時間の
pH値計測、デルタpH計測、3時間pH面積計測の測定をおこなう。
計測一例として
初期値
唾液のpH値の一例 7.7
HCl添加
初期値 2.2
最終値 7.2 (20秒)
後段の第1齲蝕リスク診査手段は、最終値が高い、または唾液単体の値に近いほ
ど、また回復時間が短いほどリスク小とする。
C 外来物質pH計測手段
歯垢pH計測手段の1静的pH値計測手段の動作参照。試料の採取が違う。
一例として5%蔗糖溶液pH値:6.5などである。
これに試薬として唾液を投与しても良い。一例として数秒で8程度に上昇し、そ
して唾液単体の値にもどるなどである。
D 標準または基準試料pH計測手段
既知の微生物コロニーなどの特徴pH基準値となる計測。
本計測手段は、歯垢と標準または基準微生物コロニーという試料が変わるのみで
、計測動作は、歯垢の各手段と同じである。歯垢も一種の微生物コロニーである
ので計測手段の変更がない。動作の違いは、分離培養、基準あるいは標準株復元
による微生物試料をpH電極部に付与し、歯垢と同様に必要に応じて試薬などの
環境制御手段使用する。
特徴pH値よりの微生物同定への応用:
一例としてMSB寒天培地で培養したStr.Mutansのコロニーを前記歯垢と同様に各
特長pH値を計測するなどである。この特徴pHを基準に歯垢の特徴pHとを相関
手段が相関値を算出して歯垢中の微生物を推定または同定する微生物同定手段を
使用しても良い。また連携手段の微生物同定手段を使用しても良い。後者は、p
H基準値の他にさらに標準微生物の基準値を有しており、それを連携手段の比較
手段が相関などの比較をし微生物を同定する。これと同様な原理で疾病を同定し
ても良い。
このpH曲線をもとに歯垢pH曲線(pHスペクトラム)との間に、既知の相関手
段にて相関係数を算出し、歯垢の微生物を推定する微生物(pH)同定手段を使
用しても良い。(後述のpH(複)スペクトラム計測手段参照)
またTSBV培地で培養したActinobacillus
actinomycetemcomitansを計測する場合は、試薬にグルコースなどの糖を使用す
ればよい。具体的には前記のごとくTSBV培地(好気的CO2錠剤使用)のコロニー
を歯垢と同様にpH電極にのせ、5%グルコース水溶液50μlを前記のごとく
投与する。するとActinobacillus
actinomycetemcomitansが培養されていれば、pHが低下する。さらにフルクトー
ス、ガラクトース、マルト−ス、マンノースでも同様にpHが低下する。一方ラ
クト−ス、ラフィノースでは、pHの低下がみられない。これらの糖を試薬手段
として使用し、前記特徴pHを計測し、それを基準値として記憶しておく。そし
て歯垢や培養コロニーのコロニーを同様な試薬手段を使用して特長pHを計測し
、その特徴pHと先の基準特徴pHとを比較手段が比較し微生物を推定または同定
する微生物同定手段を使用してもよい。ここで比較手段は、相関、差分、除算手
段を使用する。
この情報より微生物同定手段が基準値としての糖−酸関係においてActinobacill
us actinomycetemcomitansの条件を満たすという比較値を出力する。具体的には
基準値と計測値に対して比較手段が相関などの比較をし、一例としてこの値が0
.90以上なら一致と表示するなどである。これは、表示手段により表示されて
も良いし、また信号としてリスク診査手段に伝達されても良い。またPorphyromo
nas
gingivalis(以降P.G.とする)のコロニーを前記歯垢と同様にpH電極上にのせ
、P.G.の要求栄養素であるアスパラギン酸またはグルタミン酸を前記試薬と
して滴下し産生NHをみてP.G.の同定に使用しても良い。さらに詳しくは
既知の微生物におけるpH(複)スペクトラムを計測し基準値とし、その基準ス
ペクトラムを計測スペクトラムを比較すると良い。(後述のpH(複)スペクト
ラム計測手段 参照)
ここで微生物同定手段は、基準値として糖による酸の生成、生成強度などの基準
値を基準値記憶手段にもっており、それと計測値を比較手段において比較するこ
とにより微生物を同定または推定する。
E 口腔内よりの試料pH計測手段
AからDまでの計測手段を試料に合わせて使用する。
特徴pH値よりの環境試験への応用:
また添加試薬により同様に試料の特徴pH値の変化により試料中微生物に+方向
の物質、―方向の物質を判明する環境試験手段を使用しても良い。この場合―の
時は、抑制物質であり病原性微生物の抑制に役立つ。また+の場合共生微生物の
増強物質として判明し、使用すれば共生微生物増強(それによる病原微生物の抑
制)としてはたらく。これらの結果は、治療薬、治療方法を強力に支援してくれ
る。
特徴pH値よりの感受性試験への応用:(環境試験の一部であるが、重要である
ので明示する。)
試薬手段に抗生物質、フッ素などの齲蝕原生微生物への抑制、殺菌、静菌的な物
質を使用する。この時各特長pHは、それら添加された物質が歯垢などの試料中
における微生物に作用していれば、最低pHは添加しない状態より高い値をとり
、面積値も小さく、デルタpHも小さい、もちろん基準時間pH値も初期値に近く
、pH変動自身がすくなくなる。これらのいずれかまたはその組み合わせにより
感受性ありまたはなしの値を出力する感受性試験手段を設けても良い。
図16の下図における動的pHを比較手段にて比較しても良い。一例として歯垢
を試料として計測を行い。他方を唾液を試料として計測を行い。その値を比較手
段にて比較する。この時比較手段(ここでは差分を使用)の出力が0となるよう
に環境制御手段が唾液にたいして酸を供給する。すると実際の環境にちかい歯垢
の酸の近似量が環境制御手段からの酸の濃度で推定できる。
第1実施例の変形例
アンモニア計測(手段) (NH
アンモニア計測手段(アルカリガスあるいは、脱Hプロトンガス計測手段)は、
pHセンサモジュールと、ガス透過膜、試薬とを主な構成とする。(図11)
ガス透過膜は、第2実施例でも使用する気孔ありの疎水性膜を使用する。ここで
は0.8μm程度の気孔をゆうする疎水膜を使用した。後段の処理系は、前記特
徴pH計測手段、あるいは後記pH(複)スペクトラム計測手段のいずれかを使用
する。
そしてpH計測手段に弱酸性液を試薬として50μl滴下しておく、一例としてH
Cl水溶液を2〜6程度に調整した水溶液を使用する。その上にガス透過膜(気
孔あり疎水膜)を図11のpHセンサモジュールの電極上にカバーのごとく水溶
液に接するように設置する。この時疎水膜(ガス透過手段)の上に歯垢を計量探
針などにて塗布、または設置し、その上を試料保持手段にて予め保持しておく。
試薬は、酸性水、アルカリ性水でもよいし、pHが14でなくpHが計測できるH
プロトン互換性液体、ジェルなどpHが計測できる液体、流動体、固体であれば
よい。
そして、pH計測を開始する。この時NH3が多ければおおいほどpHが上昇する。
この計測手段は、試料の酸に影響されずNH3ガスなどのアルカリ性ガスのみを計
測できる。もちろん試料の総合pHを計測したいときは、疎水性カバーなしで計
測すればよい。
またこの時、試料保持手段を使用すると、試料中から拡散しているガスが効率よ
く試薬に透過する。(ガス不透過性の樹脂膜、板などを使用する。これはヒンジ
を取り付けて開閉できる構造でも良い。)さらにまたガス透過膜と試料保持手段
の間で、試料に接するように環境制御手段の一つとして試薬手段を設置しても良
い。一例として尿素、アミノ酸、硝酸、亜硝酸などの環境因子薬を浸透させた親
水性あるいは、疎水性の膜や紙などでできている。これにより試料中にウレアー
ゼ菌、硝酸還元菌、亜硝酸還元菌、アミノ酸利用菌などが存在しているとpHが
アルカリ側にシフトする。この値をもとに細菌の確認、同定、推定を行える。こ
れは、前記pH診査手段あるいは後記pHスペクトラム計測診査手段、またはpH
複スペクトラム計測診査を使用して実現が可能である。さらに必要に応じて緩衝
剤(Buffer)を試薬手段に混合し使用しても良い。
顕微鏡pH検出
スライドグラスに薬液供給手段(1箇所以上)を設ける。(図25の薬剤
供給用スライドグラスを使用してもよい。)(この円形のくぼみに試薬を投与す
ると試薬供給路をとおり、カバーグラスとスライドグラスの中間に試薬が浸透し
、試料の環境を変化させる。)
そこから環境制御手段のひとつであるpH指示薬を、試料に投与しその色調変化
を顕微鏡にて観察する。
この時、薬液供給手段から蔗糖などの糖を供給し、色調変化をみても良い。一例
として蔗糖を投与し色調変化をみれば、上記pHセンサと近似的同様なリスクが
検出できる。
さらに具体的には、既知の色調pH変換手段(一例として図20の比色手段も使
用可能)が、色調をpH値に変換する。この値は、上記リスク診査と同様にフロ
ーチャート手段に入力でき、そして処理できる。
色調pH変換手段は、一例として図20の比色手段において、pH1〜pH14ま
での色調を基準値として記憶しており、その色調と計測色調値を比較手段にて比
較し最も近い値をもってその色調に対応するpH値を出力する。もちろんpH値は
、1毎だけではなく0.1以下の刻みでも良い。
この場合CCDの任意の1Dot以上にpH値変化を調査できる。
MSB培地などの培地計測におけるpH計測
MSB液体培地のpH変化をpH指示薬や、上記pH計測手段にて計測しても良い。液
体培地のpH指示薬の場合、その色調を術者が術者入力手段にて齲蝕リスク診査
手段に入力してもよいし、比色計を使用し齲蝕リスク診査手段に入力をしても良
い。
pHスペクトラム計測(図17、図18)
[実施の形態]
pHスペクトラムを計測することを実施の形態とする。pHスペクトラムとは、
歯垢、微生物コロニーなどに糖、アミノ酸などの試薬を前記歯垢計測のごとく添
加したときにみられる時間pH変動曲線である。これをFFTなどして周波数空間で
観察したものも含める。
[構成]
pHスペクトラム計測手段を主な構成とし、必要に応じてpHスペクトラム診査
手段を採用する。
α:pHスペクトラム計測手段は、pHセンサモジュールとpHスペクトラム手段
とからなる。また必要に応じて(スペクトラム)比較手段を採用してもよい。
pHスペクトラム手段は、pH(スペクトラム)値記憶手段、記憶手段の切り替え
手段、時間発生手段とからなる。必要に応じて時間記憶手段やトリガ信号発生手
段などの手段を採用してもよい。
pH値記憶手段は、pH値を記憶する記憶素子などにてつくられ、記憶手段の切り
替え手段により記憶場所を切り替えられる。この記憶場所の一部または全部を必
要に応じて基準値記憶手段にしても良い。(図18の(1)と(2)など参照)
記憶手段の切り替え手段は、pH値を記憶する記憶素子における記憶場所を切り
替える。時間発生手段により計測時間毎などにより切り替えが起こる。また手動
にて切り替えをしても良い。
時間発生手段は、計測するタイミングの管理をおこなう。手動の場合は、不用で
あるがないと不便である。
時間記憶手段は、計測間隔時間、T(n)値、固定値などを記憶する。
計測間隔値は、計測毎に計測時間を記憶しておく。計測時間をデルタpH値により
変化させるデルタpH時間間隔計測手段を使用するときなどにこの値が採用される
。これにより変化の大きな計測では密に、変化の少ない計測では疎にサンプリン
グができる。
T(n)値は、n番目におけるメモリ値の時間を関数Tにより算出し、その関数T
を時間記憶手段が記憶している。
固定値は、ある任意の時間を設定する。一例として固定値として1分おきに計測
するなら記憶値は1分である。これにより記憶手段の記憶場所であるn個目の時
間は、n分となる。n×時間間隔値(時間記憶手段の値)記憶値が0.5分なら
0.5nである。
である。
(スペクトラム)比較手段
比較手段は、図18における1のpH記憶値と、2におけるpH記憶値を、差分、
除算、相関、手動比較などをおこなう。ここで、比較手段は、自動比較と手動比
較いずれかまたは双方を使用する。
比較値記憶手段は、比較値を記憶する手段である。これは、なくても良いが、な
いと不便である。
手動比較手段
ここで、比較手段を術者が術者入力手段にておこなう手動比較手段を採用しても
良い。
手動比較は、基準pHスペクトラムと計測pHスペクトラムを表示手段により表示
し、その表示を術者が見て比較値表示入力手段にて入力するものである。(一例
として図17のリストボックス内の比較値の部分に入力したり、図3、図4、図
5の術者入力手段などを使用する。)また、手動のみで操作をしてもよいが、こ
のような表示入力手段が便利である。
自動比較手段の例 (一例として図17の自動ボタンにより起動)
差分比較は、基準pHスペクトラムと計測pHスペクトラムの差を算出する。
除算比較は、基準pHスペクトラムと計測pHスペクトラムの除算をおこなう。
相関比較は、基準pHスペクトラムと計測pHスペクトラムの相関値を算出する。
β:pHスペクトラム診査手段(図17の診査)は、比較値、計測値(基準値を
含む)をリスクに変換するリスク変換手段を備える事を特徴とする。ここでリス
ク値記憶手段をそなえているとさらに便利である。
[動作]
動作の一例として、MSB培地で培養されたMutansコロニーを歯垢と同様にpHセン
サモジュールにのせ、試薬として5%蔗糖を50μl滴下する。そして時間発生
手段により発生したタイミング(計測時間毎の計測)により記憶手段の切り替え
手段がpH記憶手段の記憶場所を切り替えながら、pH値を記憶していく。これを
基準値としてpH記憶手段が記憶している。これは内部トリガなどにより自動的
に行われても良いし、計測命令表示入力手段(M.C.C. 図17)を使用して操作
してもよい。
そして同様にpHセンサモジュールに歯垢をのせ前記のごとく計測を開始する。
そして基準値と計測値を比較手段が比較する。このとき計測開始時間0から順に
同じ時間の記憶されたpH値を比較するように記憶手段の切り替え手段が動作す
る。そして比較された値が比較値記憶手段に記憶される。これをpHスペクトラ
ム診査手段が診査をおこなってもよいし、そのままの値を表示するなどしても良
い。
一例として時間発生手段が固定値として1秒を採用する。そしてその値に従いp
Hを時間とともに計測してゆく。この時間pH曲線がpHスペクトラムである。
そしてpHスペクトラム診査手段は、以下の比較手段のいずれかまたはその組み
合わせを使用して診査を行う。
自動pHスペクトラム診査手段
差分比較は、基準pHスペクトラムと計測pHスペクトラムの差が0にちかいほど
被計測物が基準物質に近い。この時自動感度調節により基準物質の強度が増減し
最も0に近くなるところで感度調整を終了するようにフィードバック手段が動作
する。
除算比較は、基準pHスペクトラムと計測pHスペクトラムの除算をおこない、そ
の値が1などの一定値に近いほど計測物質が基準物質に近い。この時自動感度調
節により基準物質の強度が増減し最も1に近くなるところで感度調整を終了する
ようにフィードバック手段が動作しても良いし、また除算結果の変動率を計算す
る比較手段であってもよい。その場合変動率が低いほど計測物質が基準物質に近
い。
相関比較は、基準pHスペクトラムと計測pHスペクトラムの相関値を算出し、そ
の値が1に近いほど計測物質が基準物質に近い。
などがある。
すなわちpHスペクトラム診査手段の出力は、基準物質との近似性、相似性、す
なわち微生物の場合、その生物である可能性を定量したものとなる。
手動pHスペクトラム診査手段では、
図17は、pHスペクトラム計測診査装置における表示入力手段である。ここ
で純粋培養したコロニーのpHスペクトラムをpH値記憶手段が有している。これ
を計測pH値表示手段が表示する。また基準値表示入力手段において基準物質の
pHスペクトラムが呼び出される。
そして基準値表示手段により表示される。その基準値と計測値を術者が比較し、
そうであると認定したら+、違うなら−、どちらともいえないなら±を入力する
などである。また前記、差分、除算、相関を手動で行う。一例として少しづつ基
準値と計測値の差分をとったり、途中でとめて比較したり、また差分がオーバー
したら加算をして比較をする。さらに量が多ければ++、さらにさらに量が多け
れば+++などとしても良い。
これらのスペクトラムをもとに特徴pH算出手段が、前記、最低pH値、時間pH
面積値、デルタpH値、基準時間pH値などを算出しても良い。特徴pH算出手段は
、図12における比較手段、図13における閾値比較手段と乗算手段、図14に
おける差分乗算手段、図15における時間比較手段のいずれかひとつまたはその
組み合わせからなる。これは環境設定手段により設定された計測を自動に行われ
ても良いし、計測命令表示入力手段(M.C.C. 図17)を使用して手動または自
動的に操作してもよい。
[効果]
微生物毎に特徴的なpHスペクトラムを呈するので、微生物の同定、推定ができ
る。また歯牙などの組織への詳細な侵襲程度(リスク)がわかる。現在までは糖
またはアミノ酸の利用が+などの2値的表示または単一時間に固定された値でし
かなかった。それを代謝の変化すなわちpHスペクトラムで表現することにより
、精度の高い微生物の同定、推定ができる。またこれにより一般微生物検査にも
使用ができる。この場合従来は、単に酸+、−などの2値化評価であったが、本
pHスペクトラムによる非常に情報量の多い計測、診査、同定となるので高い精
度で微生物の同定ができ、かつ少ない診査項目(グルコース1項目とか、シュー
クロース1項目などである。)で微生物の同定ができる。また微生物の属性にも
寄与する。
pH複スペクトラム計測(図17、図18)
[実施の形態]
pH複スペクトラムを計測することを実施の形態とする。
[構成]
pH複スペクトラム計測手段の構成を使用し、それに環境制御手段を動的に使用
する。すなわち、pHスペクトラムでは単一あるいは複数の試薬を持続的に使用
するなど環境制御手段を計測の間変化させないで使用しスペクトラムを計測した
。それに対してpH複スペクトラム計測は、環境制御手段を計測の間に変化させ
て使用するなど複合スペクトラムを計測する。これを主な構成とし、必要に応じ
てpH複スペクトラム診査手段を採用する。
環境制御手段は、試薬手段、雰囲気調整手段、電磁波照射手段、媒体波付与手段
などのいずれかひとつまたはその組み合わせからなる。(図18参照)
また環境制御手段は、一例として感受性試験、微生物要求栄養素試験、微生物
環境試験、または手動診査などの時に使用する。ここで環境設定手段(またはボ
タン)は、各手段の動作、パラメータなどを決定するもので、計測の環境を制御
するものではない。
環境試験手段(自動、手動)、
環境試験手段は、環境制御手段により(微生物)試料に対して付与した物質(気
体、固体、液体)に対して、基準値表示入力ボタン(リスト)にて指定された物
質(微生物産生物、反応産生物など)の発生、また環境制御手段により(微生物
)試料に対して付与した物質された物質を基準物質のいずれか一方または、その
両方を計測することにより微生物の環境にたいする反応を計測できる。その計測
値により微生物を同定、推定したり、発育促進物質を同定したり、抑制物質を同
定したりできる。もちろん自動的に作動させても良い。
[動作]
pHスペクトラムと同じであるが、計測途中で初期に投与した試薬の種類濃度を
環境制御手段により変化させる。これによりpHスペクトラムが変動する。この
時環境制御手段が作動した時間が環境切り替え時として時間記憶手段に記憶され
る。
[効果]
微生物毎に特徴的なpH複スペクトラムを呈するので、pHスペクトラムよりさら
に微生物の同定、推定が精度よくできる。また歯牙などの組織へのさらに詳細な
侵襲程度(リスク)がわかる。
以上、上記pH計測は、齲蝕リスク診査手段あるいは、pH計測手段に対して、術
者が術者入力手段を介して操作したり、自動、半自動にて操作される。そして個
々のpH計測値を得る。この値を齲蝕リスク診査手段が診査し、連続的または段
階的なリスク値に変換してもよい。これらは内部トリガなどにより自動的に行わ
れても良いし、計測命令表示入力手段(M.C.C. 図17)を使用して操作しても
よい。
さらにこの齲蝕リスク値が大と診査手段が出力すれば、診断の後、後段の個々の
微生物の同定、(原因菌の同定)が起動され(後述)、その結果濃度の高い原因
微生物は、診断ののちに医師の治療または、予防措置により治療、除菌、減少さ
せられる。(図2)
上記pH計測手段の出力は、アナログ、デジタル出力により他の手段、機器に通
信手段を介して伝達、通信しても良い。
〔実施例の効果〕
口腔内の酸産生菌が蔗糖などを利用し、酸を発生させ、その酸による齲蝕が生
じる。これを、計測することにより齲蝕リスク診査への非常に重要かつ直接的な
リスク情報を得る事ができるので、精度の高い齲蝕リスクによる診査、すなわち
的確な診査、診断、そしてそれによる的確な治療、予防ができる。また迅速、か
つ直接的なリスク診査につながる値を計測できる。さらにNH3などの歯周病リス
ク、環境試験(感受性試験を含む)による微生物同定および治療薬の発見、など
ができる。
〔第2実施例〕
第2実施例は、NH、アンモニア計測(手段)、H2S計測手段などのガス計測
手段である。(図19)
〔実施の形態〕
NH、H2Sなどのガス状成分の計測を実施の形態とする。
〔構成〕
疎水膜によるNH計測 (図19参照)
ガス反応手段 ( H(プロトン)反応手段)
ガス透過手段 (気孔ありの疎水性膜)
試料保持手段 不透過性のいわゆるシール(樹脂膜)
枠組み手段 透明プラスチック
試料反応手段(オプション) 親水性膜+試薬、試薬など
ガス反応手段としてのH(プロトン)反応手段として、BPB(ブロモフェノールブ
ルー)の溶液でろ紙(親水性膜)を染色し、乾燥させたものを使用する。
ここで試料反応手段のひとつであるリン酸緩衝液などを使用し試料がほぼ中性に
なるように調整すると歯垢などの試料の単体での試験となりさらによい。これを
使用しない時は、唾液の緩衝能下の診査となり現在の口腔内の状況を反映するし
、またガムをかんで緩衝能をあげた歯垢を採取して、その状況の診査としてもよ
い。pHに影響されるガスは、緩衝能などの環境pHに留意をする。試料反応手段
は、試薬のみでもよいし、また親水性膜に試薬を浸透させたものでも良い。
ガス透過手段は、疎水性膜を使用する。
この時気孔率は、0.8μmを使用した。ガス以外の分子、物質が通過しなけれ
ば、このサイズは、どのような値でも良いが、1μm程度以下が好適である。
試料保持手段は、疎水性あるいは親水性の膜に接着手段を塗布したものである。
これは、好ましくはガスや液体の不透過性の疎水性膜を使用し、試料の漏洩を防
止するのが好ましい。いわゆるシールを使用してもよい。接着手段には、公知の
シールに使用されるものを使用した。この時シールの端にのみ接着手段を塗布し
、試料に接着手段が添加されないようにした。
枠組み手段 透明プラスチックで構成した。
この15mm×30mm 厚さ0.3mm程度の透明プラスチック板の上に、ガス
反応手段としてH(プロトン)反応手段 10mm×10mmをのせ、その上
にガス透過手段15mm×15mmを、のりしろ2mm(外周全て)にて貼り付
け固定する。試料保持手段は、仮着台紙に仮着されたものを枠組み手段に接着し
ても良いし、別途に用意しても良い。
〔実施例の動作〕
唾液または歯垢を歯ブラシ、歯間ブラシ、計量探針などの採取手段で採取する。
この時このましくは、採取定量手段(計量探針など)を使用し、定量化するのが
よい。
そして採取された歯垢などの試料を図19におけるガス透過膜の中心付近に塗布
する。
そして、試料保持手段で、試料をガス透過膜上に固定する。
全体を反転させて、H(プロトン)反応手段の色調を肉眼もしくは公知の比色計
で観察する。
青成分が生じれば陽性で、この色調変化を比色計にて計測し、その連続的な
値を微生物性健康診査手段に送信しても良い。ここでCCDカメラと画像計測手段
を使用しても良い。
この値とpHの値により、齲蝕リスクをさらに精度高くできる。またPorphyr
omonas
gingivalis(以降P.G.とする)のアスパラギン酸またはグルタミン酸を試薬とし
て滴下したコロニーを前記歯垢と同様に塗布し産生NHをみてP.G.の同定
に使用しても良い。
図20に示したように、CCDカメラとリング光源手段(反射光源で規格化された
ものならどのようなものでもよい。)のぞましくは、遮光された箱の中にCCDカ
メラおよび、光源、被計測物設置手段をそなえる。ここで被計測物設置手段は、
被計測物とカメラ、光源を一定の位置に固定するものである。
そして、前記アンモニア計測手段のガス反応手段と枠組み手段のみを使用する。
そして定量されたアンモニアを滴定した前記アンモニア計測手段のガス反応手段
と枠組み手段を被計測物設置手段にのせ、その色調画像とアンモニア濃度を記憶
手段に記憶してゆく。これにより基準画像とアンモニアの濃度の基準値が作られ
る。この基準値と計測されたデータを(色)比較手段が比較してアンモニア濃度
を算出する。(図20参照)
ここでは、計測された画像の平均値を平均値手段が算出し、その値と基準値とを
色比較手段が比較し、もっとも近い値を出力する。そして、濃度値を0、±、+
、++の4値出力とした。もちろん0,1,2,3という値でも良いし、n階調
(n>0)の値を採用しても良い。(図20の下図参照)この比色手段は、図に
あるように基準値を切り替える事によりアンモニア、HS、インドール、コロニ
ー、pHに対して比色を行える。
また、既知のRGBによる画像処理手段を使用していれば、一例としてガス反応手
段が青色発色の場合、B(青色画像記憶手段)の強度をもってアンモニアにたい
する濃度としても良い。この場合さらに精度を上げるなら、特開平2001−0
78206特定波長抽出装置、特開平11−261844信号拡張装置、ハイダ
イナミックレンジ受像装置、特開平11−258049色識別装置、色記憶装置
、色追跡装置、カラーコード識別装置、カラーコード記憶装置、エンコーダ装置
、特開平11−287711波長画像観察装置、2001−319197情報媒
体および情報検出装置と情報媒体書き込み装置とその使用方法などを使用しても
良い。
肉眼の場合。
青色が発色されれば、陽性とする。 発色がなければ、陰性とする。
〔実施例の効果〕
歯垢中のアンモニアは、口臭の1原因である。また歯周病羅漢の1指標とし
て使用できる。またNHとpH計測値により、齲蝕リスクをさらに精度高くでき
る。さらにアンモニアとHSは、還元性を有しているので歯周病菌を酸化から保
護する点、歯周病菌自体アンモニア、HS酸性菌が多いので歯周病リスクの指標
ともなる。
〔変形例〕
アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸などを試薬として使用し、NH生産
性を記録しても良い。これにより微生物の同定の一助となる。
試薬は、BPB(ブロモフェノールブルー)やHClを使用したが、可能であれば他
の試薬でも良い。フェノールレッドとHCl、pH試験紙として、BTB,PR,AZY,CR,T
Bを使用しても良い。またKovac試薬にてインドールを計測しても良い。
上記実施例も含めて、いずれの場合もアンモニア検出感度をリスク因子と調整す
るとさらに良い。
ここで上記構造のH(プロトン)反応手段をガス反応手段に変更して以下のごと
くH2S検出を行っても良い。
H2S計測手段は、一例として、
ガス反応手段 (硫酸第1鉄 など)
ガス透過手段 (疎水性膜)
試料保持手段
枠組み手段 透明プラスチック
試料反応手段(オプション) 親水性膜+試薬、試薬など
からなる。(図19参照)
ガス反応手段として硫酸第1鉄 %溶液でろ紙(親水性膜)を染色し、乾燥させ
たものを使用する。ここで、硫酸第1鉄濃度を加減することにより感度調整がで
きる。
ガス透過手段は、疎水性膜を使用する。一例として時気孔率は、0.8μm程度
を使用する。
ガス以外の分子、物質が通過しなければ、このサイズは、どのような値でも良い
が、1μm程度以下が好適である。
試料保持手段は、疎水性あるいは親水性の膜に接着手段を塗布したものである。
これは、好ましくは疎水性膜を使用し、試料の漏洩を防止するのが好ましい。
接着手段には、公知のシールに使用されるものを使用した。この時シールの端に
のみ接着手段を塗布し、試料に接着手段が添加されないようにした。
枠組み手段 透明プラスチックで構成した。
この15mm×30mm 厚さ0.3mm程度のプラスチック板の上に、H(プロ
トン)反応手段 10mm×10mmをのせ、その上にガス透過手段15mm
×15mmを、のりしろ2mm(外周全て)にて貼り付け固定する。試料保持手
段は、仮着台紙に仮着されたものを枠組み手段に接着する。
〔実施例の動作〕
唾液または歯垢を歯ブラシ、歯間ブラシ、計量探針などの採取手段で採取する。
この時このましくは、採取定量手段(計量探針など)を使用し、定量化するのが
よい。
そして採取された歯垢などの試料を図19におけるガス透過膜の中心付近に塗布
する。
そして、試料保持手段で、試料をガス透過膜上に固定する。
全体を反転させて、ガス反応手段の色調を肉眼もしくは比色手段にて計測する。
黒色成分が生じれば陽性で、その連続的な値を微生物性健康診査手段に送信し
ても良い。
ここで、前記CCDカメラと画像計測手段を使用しても良い。
肉眼の場合。
黒色が発色されれば、陽性とする。 発色がなければ、陰性とする。
ここで、ガス反応手段にコバック試薬を使用してインドール産生を見ても良い。
ただしこの試薬は光に敏感であったり濃塩酸を高濃度に使用したりしているので
注意が必要である。
〔実施例の効果〕
歯垢中のH2Sは、口臭の1原因である。また歯周病の病原物質の1指標とし
て使用できる。同様にインドール、アンモニアも歯周病の病原性物質である。
〔第3実施例〕
第3実施例は、Str.(Mutans)計測(手段)、Lactobacillus計測(手段)、Can
dida計測(手段)、Actinomyces計測(手段)、Porphyromonas
gingivalis計測(手段)、Actinobacillus actinomycetemcomitans計測(手段)
、Bacteroides
forsythus計測(手段)、Treponema denticola計測(手段)、Capnocytophaga計
測(手段)、Prevotella
intermedia計測(手段)、Campylobacter rectus計測(手段)、Selenomonas計
測(手段)、Eikenella
corrodens計測(手段)、Fusobacterium nucleatum計測(手段)、などがある。
Treponemaなど前記微生物のうち臨床上かならずしも培養法が最適でない場合も
存在するが、必要なら培養を行っても良い。
〔実施の形態〕
ここでは、培養を実施の形態とする。
〔構成〕
前記微生物の選択培地と採取手段(主に採取定量手段)と微生物計測手段とか
らなる。手動計測で使用する場合は、選択培地と採取手段の2つでもよい。この
結果を術者入力手段にて健康計測診査装置に入力する。
1前記微生物の選択培地
2採取手段(主に採取定量手段)
Aペーパーポイント(特に屈曲ペーパーポイント)
B計量探針
C背直探針
などがある。
3微生物計測手段
一例として微生物計測手段は、既知のCCDカメラ、既知の画像入力手段、培養計
測(制御)手段、とを備える。リスク診査手段は、フロー手段におけるリスク診
査手段で行っても良いし、また必要に応じて培養計測(制御)手段にて装備して
も良い。またオプションとしてリスク診査手段の一部を内蔵してもよいし、感受
性試験手段を採用しても良い。(図22)
培養計測(制御)手段は、
計測画像手段と、自動コロニーカウント手段または手動コロニーカウント手段と
のいずれかまたはその組み合を備える。(図21,図22)
自動コロニーカウント手段は、一例としてコロニー画像を0と1に2値化して、
0の部分の個数をカウントするなどである。さらに具体的には画面左上のメモリ
値(0または1)を走査手段が走査していき0の値で画面にたいして連続的に0
となっている領域を走査完了フラグをたてながら走査してゆく、1の画素はフラ
グをたてない。
そして次に一つ下の走査線にくだりこんどは左右にたいして同様な走査を繰り返
して走査完了フラグをたててゆく。この連続走査を停止するまで行うとひとつの
コロニーを認識した事になる。
そして、コロニー一つを発見したなら、最初に0の値を見つけた画素の次の画素
から再走査をおこなう。この時走査完了フラグのある画素は、とばして走査をお
こなう。そして全画面を走査する。このようなコロニーオペレーターを使用し、
画面上のコロニーの数をかぞえる。
この時複数のコロニーが重なっていて一つに数えられる事がおおい場合、すなわ
ちコロニーレベルが2,3などの高密度な場合、補正手段により補正してより正
しい数を数えても良い。
ここでコロニーオペレーターが作動する画素を特定する範囲設定手段を使用して
おくと精度の高い計測ができる。すなわち背直探針にて、背直探針の横方向(図
8)に一直線に培地をなぞっておいて(規格接種法)、そのなぞった矩形的な範
囲を範囲設定手段にて指定することにより精度が高く、だれがおこなっても同じ
基準で規格化された値が得られる。
この範囲設定手段は、マウスカーソルなどの指定手段にて指定(左ボタンダウン
状態)された座標から、左ボタンダウンのままマウスを移動させて、画面上に矩
形領域を指定し、終点にてボタンを離すなどの範囲設定手段を使用しても良い。
さらにこの時矩形領域を培地上の接種領域に適合させるために領域をマウスでド
ラッグして回転手段(左上座標軸に対して回転移動さるなど)にて回転を与えた
り、マウスでドラッグして直線移動手段にて領域を上下、左右に移動させたりし
てもよい。そしてこの矩形領域の左上の座標がコロニーオペレーターに渡され、
その座標値から走査が始まる。
この時コロニーオペレーターは、コロニーの全面積すなわち個々のコロニー画素
における走査完了フラグの数を計測している。さらにまた走査した範囲における
全画面の画素とコロニー面積の比率でコロニーレベル(密度)を表示しても良い
。この判定は、前記コロニーの重なりによる誤差がない。
一例としてコロニー面積/走査範囲面積を C(%)とすると、
コロニーレベル
0 <= C <24 :0
25<= C <50 :1
50<= C <75 :2
75<= C <=100 :3
手動コロニーカウント手段は、図21のごとく計測画像におけるコロニーを術者
がかぞえてそれをコロニー値表示入力手段に入力するなどである。
リスク診査手段の一部は、(第9実施例などで詳細を記載)を兼用しても良い。
コロニーリスク変換手段、または手動リスク入力手段、のいずれかまたはその組
み合を備え、そしてリスク表示(入力)手段を備える。(図21、図22)ここ
で手動リスク入力手段は、基準画像のウインドウにあるリスク入力ボタンで操作
しても良い。
一例としてP.G.が歯周ポケットから後記の既知のコロニー判定法にてレベル3で
発見されたならリスク+++と入力するなどである。
多例として既知のコロニー密度計測を術者が行っても良い。そしてその値を微生
物性健康診査手段にキーボードやマウスを使用して入力してもよい。このような
計測も微生物計測手段である。
ここで判定は、コロニーの量で判定する。
1 既知の判定法としてコロニーの量を0、1、2、3の4段階などにて判定す
る。5の値から算出する密度コロニー判定変換手段を使用してもよいし、また計
測画像を術者がみて手動で入力しても良い。
2 コロニーの数 コロニーオペレーターまたは手動で数えたコロニー画素。
3 コロニーの面積 コロニーオペレーターが数えたコロニー画素の合計値。
4 コロニーの大きさと数の分布。 コロニーオペレーターが数えた各コロニー
画素数を横軸に、その個数を縦軸にとった分布スペクトラム。
5 コロニーの密度。一例として走査領域のコロニー画素/培地画素。
などいずれかの指標を使用する。図21の環境設定手段にて指定し、コロニー値
表示入力手段で表示、入力したり、自動コロニーカウント手段にて自動的に表示
してもよい。
感受性試験(計測制御)手段を使用する場合(第4実施例)は、
自動阻止円計測手段、または手動阻止円計測手段を備える。(図21、図22)
〔実施例の動作〕
一例としてPorphyromonas gingivalis(以降P.G.とする)の既知の選択培地(BG
Aなど)を使用する。縁上歯垢を滅菌面球などで除去し、歯周ポケットにペーパ
ーポイント(屈曲ペーパーポイントが最適であるがストレートを使用しても良い
。)を挿入する。具体的な一例としては、ペーパーポイント(第1採取定量手段
)を歯周ポケットに10秒から30秒、このましくは10秒程度挿入する。
そして、そのポイントを既知のP.G.選択培地にのせる。そして第2採取定量手段
である定量化探針(背直線探針)を使用し、この背直探針の背の直線部分で、そ
の歯周ポケットに挿入したペーパーポイントの採取部位に背を触れさせ、その背
を培地に滑らせるようになぞるなどである。
この時最初の滑走は、直線的にかつ少なくとも一回で行う。そしてその横のあい
ている培地上に通法の滑走で微生物を付与する。直線的にかつ一回で行った場所
は範囲設定手段で範囲設定すると規格化された計測ができる。そしてこの幅は、
背直探針の縦方向の長さとするのが良い。(ここで、図8における背直探針の使
用例のごとく1→2→3→4と順に一回のみ一直線的になぞってゆくとさらに詳
細なコロニー密度が計測できる。)
そしてこれを2日間嫌気培養する。
ここで、第1採取定量手段のみにて、これを培地上でなぞって、定量しても良い
。その場合は、ペーパーポイント(第1採取定量手段)の先端が45度などの角
度にて屈曲されている方が操作性、定量性が良い。具体的な一例としては、先端
が10mmで45度に屈曲されたペーパーポイントを使用するなどである。
そして48時間嫌気培養する。そして直線的な滑走部位付近を既知のCCDカメラ
で計測し、既知の画像入力手段にて画像処理を行い得た画像を培養計測制御手段
にて計測する。ここで前記採取定量法にて処理された定量化コロニーに対応させ
てコロニーの数、コロニーの面積、コロニーの大きさと数の分布、密度などを算
出し、リスク診査手段に伝達する。
図21における画像が実際の計測一例であり、コロニーの数、コロニーの面積、
コロニーの大きさと数の分布、密度を計算可能な画像に加工してある。具体的に
は、既知のP.G.選択培地(赤色)の場合グレーレベルで閾値以上は白、閾値未満
は黒としたり、青色画像において閾値以上は白、閾値未満は黒として灰白色のコ
ロニーを白、赤色の培地を黒の2値化画像化し、これの白色の個数、面積、大き
さ、またはそれらの分布を既知の画像処理手段にて計測する。
ここでCCDカメラとリング光源手段(反射光源で規格化されたものならどのよう
なものでもよい。)、のぞましくは、遮光手段(遮光された箱)の中にCCDカメ
ラおよび、光源、被計測物設置手段をそなえるのが良い。ここで被計測物設置手
段は、被計測物とカメラ、光源を一定の位置に固定するものである。さらに培地
が透明なものは、背景に乱反射防止手段を使用しても良い。さらに培地成分の変
化をとらえるために透過光源手段を使用してもよい。
後段の手段の動作概要:
(歯周病リスク診査手段が、既知のコロニー計測処理を行い。そのコロニー密度
をさらに本手段特有のコロニー密度で0,1,2,3の4値などに変換する。0
、+、++、+++などの値でもよいし、リスクなし、リスク小、リスク大、リ
スク大大などのテキスト値でも良い。)
〔変形例〕
分光計測やDNA、PCR計測を上記計測手段に使用しても良い。
Actinobacillus
(actinomycetemcomitans)計測(手段)としては、TSBV培地の好気的培養(1
日から2日程度)で既知のCO2添加剤を使用する。
Bacteroides forsythus計測(手段)は、既知のTSBVによる嫌気培養を使用する
。ここで、従来Bacteroides
forsythusは、非常に培養が困難とされてきたが、容易に培養できるようになっ
た。具体的には、前記P.G.選択培地(Porphyromonas
gingivalis選択培地)と同様にポケット内より試料を採取し、同様にTSBV寒天培
地に塗布する。そして、これを約2日間嫌気培養する。ここでは、嫌気培養手段
として嫌気培養に樹脂製の密閉袋であるアネロパック(三菱ガス化学)と、嫌気
剤としてアネロケンキ(三菱ガス化学)を使用した。(これも環境制御手段のひ
とつである。)そして、培養したコロニーのトリプシン活性と顕微鏡計測での形
態計測をおこなった。トリプシン活性+で顕微鏡では、紡錘菌が多数観察できた
。ただし、TSBV寒天培地では、他の細菌様の像もみられたが、紡錘菌主体、多数
の像であった。
Porphyromonas
gingivalisを微生物同定手段が同定しても良い。一例として微生物同定手段は、
形状(後記顕微鏡計測手段を使用)、トリプシン様(酵素)活性、硫化水素、イ
ンドール、(アンモニア)、カタラーゼ、オキシダーゼなどの計測値を計測手段
にて計測し、その値を形状短桿菌(後記顕微鏡計測手段を使用)、トリプシン様
(酵素)活性、硫化水素、インドール、(アンモニア)が+、カタラーゼ、オキ
シダーゼは−という基準値と比較する。そして同じ値ならPorphyromonas
gingivalisを表示または出力する。
Actinobacillus
(actinomycetemcomitans)は、TSBV 好気的雰囲気でCO2錠剤法。(錠剤は、(
株)イシズカ製)
基準値として形状は短桿菌(後記顕微鏡計測手段を使用)、オキシダーゼ+、カ
タラーゼ+、所定の糖で酸産生を前記pH計測手段にて計測し、pH曲線で前記微
生物同定手段が推定、同定する。
Bacteroides forsythusは、TSBV嫌気培養で、紡錘菌(後記顕微鏡計測手段を使
用)、エスクリン分解性 +、糖非分解性、トリプシン活性+が基準値として記
憶される。
Candidaは、一例としてクロモアガー(日研生物)などを使用する。
Str.(Mutans)は、MSB培地(オーラルケア)、他のStrは、MS培地を使用する。
採取定量法は、背直探針を使用して歯垢を採取し、それを1塗りするなどである
。1塗りは、直線的1塗りでもよいし、曲線的1塗りでも良いが、直線的1塗り
がお勧めである。
Lactobacillusは、オーラルケアのLB、またはSL培地などに唾液をかんりゅうし
たり、背直探針で塗布する。
Actinomycesは、BHI培地に唾液または歯垢を背直探針で塗布する。
Treponema denticolaは、培養法は顕微鏡計測に大して手間、時間がかかるので
お勧めではないが、あえて使用しても良い。
Capnocytophagaは、日水の羊血液寒天培地とIDテスト・HN-20ラピッドを使用した
り、TBBP培地を使用する。(ドリガルスキー改良培地には生えないので確認培地
としても良い。)屈曲ペーパーポイントと背直探針あるいは背直探針のみを使用
する。
Prevotella intermediaは、血液寒天培地に屈曲ペーパーポイントと背直探針を
使用する。そののち確認培地で確認などをする。
Campylobacter rectusは、変法スキロー培地を使用する。屈曲ペーパーポイント
と背直探針を使用する。
Selenomonasは、チオグリコレート培地に屈曲ペーパーポイントと背直探針を使
用する。
Eikenella corrodensは、トリプトケースソイ寒天培地にリンコマイシンと羊脱
線維素血を添加したものを使用する。屈曲ペーパーポイントと背直探針あるいは
背直探針のみを使用する。
Fusobacterium nucleatumは、CVE培地を使用し、屈曲ペーパーポイントと背直探
針あるいは背直探針のみを使用する。
〔実施例の効果〕
探針の背が直線的になっているので、寒天培地などに一定量の微生物を同条件で
塗布することができる。P.G.選択培地の場合は、歯周病菌の最も生態侵襲の高い
細菌であるPorphyromonas gingivalisの量が定量(的)に判明する。他の選択培
地もリスクに合わせた微生物の定量(的)計測ができるので精度の高い診査がで
きる。また画像処理手段を使用すると、さらに精度の高い計測ができる。また他
の顕微鏡計測、感受性試験、アンモニア、H2S計測などにも使用できるので汎用
性が高い。
〔第4実施例〕
第4実施例は、第3実施例で主に使用した培養手段における微生物コロニーに
対する感受性を判定する感受性試験手段(培養法)である。
〔実施の形態〕
培養などにより繁殖した微生物が感受性を有する薬剤を投与し、その発育阻止(
度合い)を計測することを実施の形態とする。
〔構成〕
前記の微生物計測手段、環境制御手段の一つである微生物阻止手段、を採用す
る。ここで微生物計測手段は、第3実施例の計測手段と兼用でも独立でもよい。
(図22)
〔実施例の動作〕
第3実施例での培地上、通法の曲線的滑走、塗布面に感受性を見たい抗菌剤を所
定濃度にて浸透させたペーパーディスク(微生物阻止手段)をのせて培養をおこ
なう。そして阻止円(阻止帯)を画像処理手段とCCDカメラで計測する。そして
この円の大きさ(直径、面積など)を画像計測手段が計測し、感受性試験診査手
段に伝達される。そして環境制御手段との連携により感受性あり、なしもしくは
最小阻止濃度変換を行いその値を表示手段などに表示する。そしてこの値を術者
が評価して、投与抗菌剤の種類を決定する。
自動阻止円計測手段による自動計測
自動計測の場合図21の自動ボタンを押すと、画像データを輪郭抽出手段が処理
し、円の輪郭が抽出される。そしてそして画像実スケール手段により校正された
校正値Vを乗算手段が乗する。これにより阻止円の直径が記憶手段に記憶される
手動阻止円計測手段による手動計測
図21において円アイコンを選択する。すると矢印カーソルをクリックすると円
があらわれる。その円を阻止円にのせ、そしてクリックドラッグし円の大きさを
変更しながら、阻止円にあわせる。この円の直径をドット換算で記憶し、そして
画像実スケール手段により校正された校正値Vを乗算手段が乗する。これにより
阻止円の直径が記憶手段に記憶される。
〔実施例の効果〕
感受性の高い抗菌剤を選択できる。また耐性菌の出現を抑制できる。この時採取
定量手段を使用し感受性を計測しているので定量性の高い感受性評価ができる。
〔変形例〕
PCR、DNA、分光法(後述)を使用しても良い。
〔第5実施例〕
第5実施例は、顕微鏡計測(手段)である。
〔実施の形態〕
口腔内より採取された歯垢、唾液、 舌苔、組織、膿汁などの試料を顕微鏡で計
測することを実施の形態とする。
〔構成〕
顕微鏡とCCDカメラと画像入力手段と顕微鏡計測手段とからなる。(図24参
照)
ここで環境制御手段を使用して微生物の同定、推定、環境因子、感受性などを計
測しても良い。また基準画像手段を備えてもよい。
顕微鏡計測手段は、計測画像手段を採用する。ここで光学計測手段を併用しても
良い。光学計測手段は、比色手段、分光手段、回折手段のいずれかひとつまたは
、その組み合わせからなる。比色手段は、図20のものを使用しても良い。分光
手段は、第8実施例のものを図37の構成で使用してもよい。また回折手段の光
学回路も図37を使用し、焦点のみを調整し使用しても良い。
計測画像手段
A 静的計測手段
a相関係数、パターンマッチングなどの幾何学的計測手段により計測する場
合。
b画面上でオーバーラップして比較推定する場合。
B 動的計測手段
空間周波数の変動を検出し、基準または標準微生物パターンの変化と対応あ
るいは、相関係数を算出し特定の微生物を推定する。
指標
1齲蝕、歯周侵襲因子
環境制御手段の試薬手段の使用
以下の2例は、図25の薬剤供給用スライドグラス(環境制御手段のひとつ)を
使用すると良い。図25では薬剤供給が一箇所だが何箇所でも設置しても良い。
一例として蔗糖、アミノ酸を一つの供給路からいれ、べつの供給路からpH試薬
をいれるなどである。
a 齲蝕の場合蔗糖などの糖を試薬手段として歯垢などの試料を薬剤供給用スライ
ドグラスの薬剤供給路(薬剤供給手段)から試料に投与し、pH試薬を別の供給
路から投与使用して計測画像からの画像を比色手段(図20の手段)にて解析す
る。すなわち比較手段が任意の画素における計測値と基準pH色調値を比較し対
応するpH値をもとめる。ここで前記pH計測手段にて使用した蔗糖などの試薬を
添加し、pHの動向を観察しても良い。グルタミン酸、アスパラギン酸などのア
ミノ酸を使用すれば歯周病の近似的リスク値のもとになるNHをおおまかに計測
できる。
b 歯周病の場合、トリプシン様酵素活性試薬を試薬手段にて投与し、計測画像
からの画像を比色手段(図20の手段)にて解析し、基準トリプシン様酵素活性
試薬色調値と比較手段が比較し対応する
以上の手段にて微生物の同定、推定を行っても良い。
2齲蝕、歯周防御因子(歯周被侵襲因子)
a 齲蝕の場合
前記pH試薬を薬剤供給路から投与し、別の供給路から採取した唾液を投入する
。その結果pH指示薬が酸側から中性あるいはアルカリ側にシフトする。この量
を前記pH計測手段にて計測する。第1実施例におけるリスク診査にてリスク値
に変換しても良い。
b 歯周病の場合
炎症性細胞浸潤関連
特に白血球好中球、リンパ球、単球、形質細胞などを含む)
顕微鏡計測における歯周病リスク判定には、白血球特に好中球の有無、濃度が
特に重要な観点となる。すなわちP.G.などのなんらかの微生物の生体内への感染
が生じた場合、好中球が出現する。そして感染の程度によりその濃度が変化する
。高濃度の感染では、多くの好中球があるようである。また低濃度では少ないよ
うである。
ここで白血球の濃度を顕微鏡計測で計測し、そしてP.G.のポケット内濃度を前記
培養計測で計測して、比較手段(相関)で比較しても良い。高い相関がでるので
、顕微鏡計測の好中球をP.G.の近似濃度としてリスク診査手段に伝達しリスク診
査手段にてリスク変換しても良い。(他の微生物の感染もあるので危険率を多く
つけたリスク値としても良い。)
さらに白血球の破壊産物、リンパ球、形質細胞などが多くみられた場合歯周病が
ながくつづいている可能性を示唆している。これもリスク診査手段でリスク変換
してもよい。
血液関連
溶血(赤血球) これは、歯周被侵襲因子などとして独立させても良い。
3歯周病、齲蝕などの病原性微生物
Treponema (denticola)は、主に手動(光学)値により判定し、リスク変換
される。
回折手段:
Porhpyromonas gingivalis(P.G.)を、顕微鏡像におけるP.G.を回折手段のター
ゲット(+印)にあわせる。そして回折手段により400nm、このましくはさ
らに短波長のレーザーが図37の集光光学系により集光される。この時菌体表面
に線毛などの回折要素がある場合は、著しい回折光がCCDカメラに捕らえられる
分光手段:
歯垢中のStr.Mutans(Mutans Streptococci)は、第8実施例の分光計測を図3
7の光学回路で実現する。この時使用波長は、1038cm−1と1080cm
−1(3300cm−1や1650cm−1など)である。この2つの波数の赤
外線の吸収強度の比によりStr.Mutansの活動度を計測できる。動作は、顕微鏡像
におけるStr.Mutansを分光手段のターゲット(+印)にあわせる。
ここで分光計測における図37の光学回路と回折手段における図37の光学回路
の違いは、回折手段は、回折光を計測するか、分光手段は、反射、透過光の吸収
強度を観察するかの違いである。
〔実施例の動作〕
まず歯垢などの試料を採取定量手段にて歯牙などから採取する。その試料をスラ
イドグラスにのせ、水または生食でけんだくし、カバーグラスで圧接する。この
とき図25の薬剤供給用スライドグラスを使用してもよい。使用すると容易に環
境制御手段が使用できる。
そして試料の像は、CCDカメラに結像し、その像は、既知の画像入力手段を経て
計測画像手段が画像を表示する。
手動モード
図23において画像、すなわち計測命令表示手段の一例が表示されている。そし
てその横に微生物とリスク値などの表示手段へのボタン(選択する微生物の静止
画や動画をボタンに環境設定手段にて貼り付けると良い。)、とその下にリスト
形式の生体、侵襲、防御、微生物名表示選択手段、RDボタン(リスク診査画面表
示手段の動作ボタン)、などがある。また動画、静止画、基準値表示、比色、分
光、回折、環境制御手段、
戻る、フロー、M.D.B.、連携手段
環境試験、感受性試験、微生物同定、
に対応するボタンを環境設定手段(ボタンにより起動)にて設定しても良い。
ここで表示選択手段は、プルダウンメニューやリストボックスなどでも良い。
自動モード(図23の自動ボタンなどを使用したり、内部トリガにより自動計測
する。)
計量探針、探針状の採取定量手段で採取した歯垢を通法に従い顕微鏡に設置する
。そしてこの画像をCCDカメラと画像計測手段にて計測する。この画像は、逐次
画面に表示しても良い。ここで、画像の所定の座標における画素の時間的変化を
検出する画素差分計測手段により動的空間周波数パターンが高空間周波数(1/
0.5〜1/1.5 (1/μm) で特に高空間周波数の方)に変動があり、か
つ水平方向または垂直方向などの一定方向に対して5〜15μの空間において連
続した3Dスペクトラムの変動パターンが計測されれば、Treponemaの疑いありの
表示を行う。これは既知の光点追跡用の情報ブロックを使用すると容易である。
そして術者も合わせて画面上でTreponemaの確認をおこない。確認されれば、そ
れを後述の第2歯周病リスク診査手段に入力する。
〔実施例の効果〕
歯周病の疾病の程度や治療指標として良好なTreponemaを検出できるので、治療
や予防に好適である。
[変形例]
画素差分計測手段は、低空間周波数(1/1〜1/2 (1/μm)に断続的かつ
水平あるいは垂直的に短な連続的なパターンの急速な変動がみられればCampylob
acter
rectusの可能性を示唆表示する。また低空間周波数(1/1〜1/2 (1/μm
)に連続的かつ水平あるいは垂直的などの一定方向に4〜8μmの空間に緩やか
な変動がみられればCapnocytophagaを示唆表示する。
また顕微鏡計測では、
Candida、Bacteroides forsythus、Treponema 、Capnocytophaga、Campylobacte
r rectus、Selenomonas Fusobacterium nucleatum、Propionibacterium(V.K3産
生)、Leptotrichia
Rothiaなどが良好あるいは近似的に計測できる(確定診断できるものと、できな
いものとに注意する。)。Actinomycesは、精度がわるく不明瞭であるが、ある
程度観察できる場合がある。
これらの微生物は、参照画像手段により比較しても良い。具体的には、基準画像
ボタン(図23)を押すと、予め計測された参照用微生物画像が映し出される。
この時この画像は、歯垢などの計測画像に透過型のオーバーラップ表示をしても
よいし、並列して表示しても良い。
これらの計測は、後述の歯周病リスク診査手段にて診査されリスク度などに換算
される。
また蛍光発色法などを使用して微生物の同定、推定をおこなっても良いし、図3
7における光路を使用し分光計測(第8実施例)を併用し微生物の同定、推定を
行っても良い。
〔第6実施例〕
第6実施例は、DNA(RNA)計測(手段)(PCR法を含む)である。
〔実施の形態〕
齲蝕微生物、歯周病微生物のDNA(RNA)計測(PCR法を含む)を実施の形態とす
る。
〔構成〕
DNA計測装置は、採取定量手段とDNA計測手段とからなる。
DNA計測手段は、ここでは既知のPCR計測手段を使用する。
もちろんRNAを指標としてもよい。
採取定量手段は、屈曲ペーパーポイントを使用する。ここでは、先端から10m
mまでが直線的になっており、10mm点から約45度の角度で直線的に屈曲(
単屈曲)したペーパーポイントである。ここで、屈曲位置は、ポケットに合わせ
て種々な値のポイントを製造しても良いし、口腔組織に合わせた屈曲形状も曲線
的なものでも良い。
〔実施例の動作〕
採取部位の歯周ポケットに屈曲ペーパーポイントを挿入する。
その屈曲ペーパーポイント(採取定量手段)からの採取試料を既知の指標DNAのP
CR同定手段(DNA計測手段)にて計測する。
一例として
Porphyromonas
gingivalis 0
Actinobacillus
actinomycetemcomitans 0
Bacteroides
forsythus 4,400
Prevotella
intermedia 0
などの結果が得られる。(本PCR法の検出感度は、数個程度である。)
〔実施例の効果〕
既知のDNA計測手段に採取定量手段を使用するので、定量性が高い。
さらに屈曲ペーパーポイントは、先端部のみが歯周ポケットに挿入され、他の部
分が口腔組織に触れないので、正確な計測ができる。また先端が決められた長さ
になっているので、歯周ポケットのポケット底を細菌レベルで突き破らずに安全
である。さらにまた、屈曲している部位までに滲出液が容易に浸透し、屈曲した
ところを滲出液の浸透が超えにくいかまたは、超えないので試料を一定量採取で
きるなどの定量性がある。
〔第7実施例〕
第7実施例は、微生物産生物質計測手段の開示。
〔実施の形態〕
酵素、毒素、などの病原性物質の微生物における産生物質の計測を主な実施の形
態とする。
〔構成〕
微生物産生物質計測装置は、採取定量手段と微生物産生物計測手段とからなる。
微生物産生物質計測手段は、ここでは既知のトリプシン様酵素活性計測手段を使
用する。
採取定量手段は、屈曲ペーパーポイントを使用する。ここでは、先端から10m
mまでが直線的になっており、10mm点から約45度の角度で直線的に屈曲(
単屈曲)したペーパーポイントである。
〔実施例の動作〕
採取部位の歯周ポケットに屈曲ペーパーポイントを挿入する。
その屈曲ペーパーポイント(採取定量手段)からの採取試料を既知のトリプシン
様酵素活性計測手段にて計測する。
ここで一例として前記第2、第3実施例において使用したCCDカメラと画像処理
手段、および比色計測手段を使用する。(図20を利用する。)その場合、顕微
鏡計測手段、培養計測手段などにCCDカメラと画像処理手段を使用する場合、そ
れらとともに同じ構成の計測手段を使用でき効率的である。
その結果を図20などの比色手段にて計測する。そしてその値を第1歯周病リ
スク診査手段に入力する。この時第1歯周病リスク診査手段は、陰性(0)、陽
性(+)、強陽性(++)の3値に変換し出力する。具体的な一例としては、ト
リプシン様酵素0.01から1.00(TryU/ml)の酵素を所定の時間(一例と
して15分)反応させた試薬の色を、前記比色手段の基準値記憶手段に基準値と
して記憶させておく。そしてその基準値と計測値を比較手段が比較し計測値より
トリプシン様酵素濃度を記憶手段から選択する。
一例としてCCDカメラとリング光源手段(反射光源で規格化されたものならどの
ようなものでもよい。)のぞましくは、遮光された箱の中にCCDカメラおよび、
光源、被計測物設置手段をそなえる。ここで被計測物設置手段は、被計測物とカ
メラ、光源を一定の位置に固定するものである。そしてCCDは、画像処理手段に
より記憶手段に画像データとして保管される。さらに具体的な一例としては、R,
G,Bの各色8Bit階調のプレーンを記憶手段に記憶するようにA/D変換される。(
図20を利用する。)もちろん12bit階調の方がよいのはいうまでもない。
具体的には、トリプシン活性酵素を反応試薬で反応させたバイアルを乱反射防止
手段の前におく、そして前記画像処理手段を使用して画像を計測する。その捕ら
えた画像の中で青色成分の画像における、基準閾値以上の強度分布を閾値手段が
選択し、そしてその強度合計を比較値とする。
最大値、平均値、メディアンなどの統計値を採用しても良い。
〔実施例の効果〕
トリプシン様活性(+)以上の場合、Porphyromonas gingivalis(P.G.)、Bact
eroides forsythus(B.F.)、Treponema
denticola(T.D.)のいづれかの存在があきらかになる。また屈曲ポイントなど
の採取定量手段、画像処理手段のいずかか一方または、その両方を使用すると定
量性が飛躍的にあがり、微生物リスクの定量化ができる。
また従来の視認でのリスク判定では感度が低すぎ陰性と判断されてしまうなど感
度が低かったが、画像処理手段における比色計測手段を使用すると感度があがり
精度の高い侵襲計測ができ診査、診断の精度があがる。さらにまた比色計測手段
は、人為的な視認誤差を低くし精度の高い定量性を提供する。さらに顕微鏡計測
と併用すると、かなりの場合P.G.、B.F.およびT.D.との鑑別診断ができる。(Ca
pnocytophagaの一部菌種に注意が必要であるが、Capnocytophagaは、顕微鏡計測
での鑑別が容易である。)
[変形例]
非病原性物質を計測し、それを指標にしても良い。一例として病原性微生物の産
生する非病原性多糖体を計測し、微生物の推定や同定をみるなどである。一例と
してはα13グルカンを計測し、Str.Mutansを同定するなどである。
以上の効果として
微生物産生物の計測は、口腔内のリスク因子である病原性菌の良い指標となる。
〔第8実施例〕
第8実施例は、主に分光計測(手段)を開示する。
またここで特殊計測診査(手段)の環境試験(その一つである感受性試験)にお
ける分光計測(手段)も開示する。(図26から図37)さらに特殊計測診査(
手段)の環境試験から得られた情報により特殊計測診査(手段)による微生物を
同定する微生物同定を採用しても良い。(ここで微生物同定は、特殊計測診査を
使用しなくても計測手段のみでも可能である。)
また一般に感受性試験は、病原性微生物に対して意味するとおもわれるが、ここ
では全ての微生物に対してである。また生体ゲイン(負のリスク)として、病原
性微生物への抗菌剤感受性試験手段としても使用ができる。共生菌への薬剤感受
性試験手段は、生体リスクに含まれる.生体のリスクとは、生体に害をなす要因
を有する物質(生命体も非生命体も含める。)のみならず、生体を保護したり、
共生している生命体や物質(負のリスク)も含める。
[実施の形態]
光(可視、紫外、赤外などの電磁波)を使用し、生体のリスク、生体へのリス
ク情報関連などの計測を行う事を実施の形態とする。
――― 構成 ―――――――――――――――――――――――――――――
―――
[構成]
分光計測診査装置
分光計測診査装置は、1分光計測手段と2分光診査手段とからなる。
ここで、分光計測手段のみを使用して診査を術者が行っても良いし、また診査値
を汎用入(出力)手段にてリスク診査手段に入力してもよい。
1.分光計測手段は、(1)試料計測手段と(2)比較分光計測手段とからなる。(図2
6、図27、図34、図35など参照)
比較分光計測(制御)手段は、少なくとも計測値記憶手段、基準値記憶手段、比
較手段を備える。(図26、図27、図34、図35など参照)
ここで、基準値表示手段、計測値表示手段、比較値表示手段を備えるのが各値を
術者が視認し計測内容を把握したり、より高精度な診査を行える点などで好まし
いが、必ずしも必要ではない。また基準値波数と計測値波数を整合させる基準値
⇔計測値波数合わせ手段を採用しても良い。(図32、図36)
さらに基準値表示入力(制御)手段、分光計測Startボタン、基準値書き込みボ
タンなどを備えるのが術者が視認し計測内容を把握したり、より高精度な診査を
行える点などで好ましいが、必ずしも必要ではない。(図26、図32、図36
基準値表示手段、計測値表示手段、比較値表示手段、基準値表示入力(制御)手
段、分光計測Startボタン、基準値書き込みボタンなどは自動診査時においは、
必ずしも必要ではないが前記における術者の確認、さらなる病態への性質予測な
どにて備えるのが好適で高度な診療ができるので有効ではある。(図26、図3
2、図36)
もちろん本装置を開始させる電源スイッチは必要であることはいうまでもなく、
後は全てが自動に作動してもよいが、術者の確認、さらなる病態予測のためには
好ましくないが、選択するのは術者であるのはいうまでもない。
比較分光計測手段の主な手段である比較手段は、手動比較、差分(加算)比較、
乗算(除算)比較、相関比較、窓関数比較などのいずれかあるいはその組み合わ
せの手段を採用することができる。いいかえれば、比較手段はこれら手動比較、
差分(加算)比較、乗算(除算)比較、相関比較、窓関数比較などの手段のいず
れかあるいはその組み合わせを選択し製造あるいは操作される。
これらの手段などは、一例として図32や図36のごとくボタンにより切り替え
たり、また全自動にて切り替えたり、あるいはそのいずれかまたはその組み合わ
せを製造時、操作時に選択されて製造または操作されても良い。具体的な一例で
は、相関手段を比較手段としたり、また差分と相関を比較手段に採用するなどで
ある。
2.分光診査手段は、リスク手段、環境試験手段(自動、手動)、環境試験手
段の一部である感受性試験(計測制御)手段(自動、手動)、微生物同定手段(
自動、手動)、のいずれかまたはその組み合わせからなる。ここでリスク手段は
、検診手段のいずれかまたはその組み合わせにおける各手段(連携手段、微生物
性健康診査手段、あるいは微生物性健康診査手段の各手段など)を搭載しても良
い。(図26、図32、図36)
リスク手段は、分光値リスク変換手段(自動)、手動リスク入力手段、のいずれ
かまたはその組み合わせを採用する。(図26) ここで、この2つの分光値リ
スク変換手段(自動)、手動リスク入力手段は、リスク手動自動診査ボタンなど
にて切り替えられる様にしても良い。(図32、図36の手動自動診査(ボタン
))
この時、この手動自動診査ボタンが押した状態が自動、押さない状態が手動など
の状態は環境設定手段にて決めればよいし、2つのボタンによりOn,Offを実現す
るなどは、術者が環境設定手段にて決めればよい。
そして手動リスク入力手段は、採用するのが望ましく、計測値、基準値または比
較値のいずれかひとつまたはその組み合わせを参照しながらリスクを診査表示入
力手段などの術者入力手段を使用して術者が入力するものである。(図32、図
36における下図の診査画面(診査表示入力手段))
この診査表示入力手段は、(診査、基準、計測、リスクなどの名前)名、リスク
値(度)、備考などを表示でき、さらにこの内容を術者が書き換える事ができる
機能を有する。
これは、術者の確認、さらなる病態への性質予測などにて備えるのが好適で高度
な診療ができるので有効であり、また術者が診査内容を把握することにより高精
度な診査を行える点などで好ましいが、必ずしも必要ではない。
そしてここでは、分光値リスク変換手段(自動)、は、自動的に診査画面の診査
内容が表示されるが、ここでも術者がその内容を、この画面の表示入力手段を使
用して追加変更できる。
診査表示(入力)手段は、表示のみでも良いし表示と入力をそなえて診査表示入
力手段としても良い。 環境試験手段(自動、手動)、環境試験の一部である感
受性試験(計測制御)手段(自動、手動)、微生物同定手段(自動、手動)、な
どの各手段は、自動または手動あるいはその両方を備えていても良い。(図26
、図32、図36)
以上の装置、方法、各手段において、これらのいずれかあるいはその組み合わせ
を選択し製造、操作を行う。
―――――――――――― 1.分光計測手段 ―――――――――――――
――――
1.分光計測手段
(1)試料計測手段 (A体外試料計測手段またはB生体計測手段のいずれかを採用す
る。)(図26、図27、図34、図35)
A.体外試料計測手段。
体外試料計測手段は、既知の分光計測モジュールと体外計測手段を主な構成とす
る。(図27、図34、図35)
α:分光計測モジュールは、光源とセンサと制御手段により試料の所定波長に
おける吸収、発光量を計測し、出力するものである。これは、出力光とその光を
計測するセンサ部とが利用できるものである。その光出力部から光がビーム状に
なってセンサ部に入射するように調整されている。このビーム光路の中に被計測
物(試料)を設置すれば、分光計測ができるようになっているものである。また
制御部分を制御して光の強度、波長、周波数、振幅、デューティー比、変調度、
コヒーレンシー、搬送波などを外部から制御できるものが望ましい。(図28)
β:体外計測手段
体外計測手段は、少なくとも枠組み手段と試料保持手段からなる。(図31)ま
た任意移動テーブルや枠組み固定手段を使用して分光計測モジュールに設置して
も良い。(図29)具体的な一例として体外計測手段は、図31における枠組み
手段と試料保持手段とからなり、それを図29のごとく分光計測モジュールに設
置する。図31は、試料保持手段が枠組み手段に嵌合あるいは接着により固定さ
れており、2枚の試料保持手段の間隙が試料を挿入する試料挿入手段となる。挿
入された試料は、側面から漏洩しないように枠組み手段が設置されている。
ここでは、図31のごとく2枚(複数)の試料保持手段を採用し、その間隙(試
料挿入手段)に試料を挿入したりするが、図29の(実線部)ごとく1枚の試料
保持手段に試料を付与して計測しても良い。さらにここで前記採取定量手段を使
用して定量性をあげても良い。
もちろん3枚以上かさねて複数の間隙に試料を挿入して計測しても良い。この時
試料保持手段の各挿入手段間に挿入手段間交通手段を設置し、各挿入手段におけ
る試料の拡散、交通を行っても良い。この挿入手段間交通手段は、孔でも良いし
、その孔にバルブのような交通量制御手段を設置したり、その孔にフィルターを
挿入した選択的な挿入手間段交通手段であっても良い。これらの挿入手間段交通
手段は、試料への試薬などの投与により試料の反応、応答が動的にかつ自動的に
計測できる。これらを採用すると歯垢などの高分子マトリックス(グルカンなど
)を除去し、低分子成分を計測したり、また0.2μmぐらいの気孔率フィルタ
ーにより細菌をろ過した試料を計測することもできる。また他例として図48の
構造を採用しても良い。
試料保持手段
試料保持手段は、図31のごとく試料を保持する手段である。ここではBaF2(フ
ッ化バリウム)により作成される。一例としての寸法は10×10mm厚さ1m
m(1〜2mm)である。糖を計測する時は、厚さが1mm程度以下が良好であ
る。もちろん吸収強度補正をして厚いものを使用してもよいし、また診査手段に
て吸収強度補正を行っても良い。
ここで試料保持手段の材質は、波長に合わせ変更しても良い。一例としてCaF2
Si(シリコン)、Ge(ゲルマニウム)、KRS-5(TlBr-TlI)、ジンクセレン、石
英、ほう珪酸ガラス、ポリエチレン、ポリプロピレンなどである。
枠組み手段
枠組み手段は、樹脂、金属、セラミックスなどで作成される。
体外計測手段の設置
ここで体外計測手段をビーム光路の利用できる部分に設置する。具体的な一例で
は、図31における試料保持手段をZ軸移動テーブルなどに固定し、試料保持手
段の中心などの被計測部位を、分光計測モジュールの計測ビームに位置させる。
図29
B.生体計測手段
生体計測手段は、既知の分光計測モジュールと生体プローブを主な構成とする。
生体プローブは、単光路プローブ、複光路プローブ(図では2光路)、ミラープ
ローブ、導波路プロ−ブなどのいずれかあるいはその組み合わせを採用する。(
図30)
この時前記ビーム光路を電磁波診査装置の光路にミラーやビームスプリッタを使
用し分光計測モジュールの光をプローブに導き、そしてプローブからの光をセン
サ部に導くように光路を形成する。(図30)一例として図30における光プロ
ーブは、前記の分光波長透過性の物質でできており、黒の部分に金、アルミ、ク
ロムなどの分光波長反射膜がコーティングされており、センサー手段の部分のみ
反射コーティングがなされていない。そして分光計測モジュールからのビームが
導波路を通り、このビームが把持部分を通過し、センサー手段の部分で外部の接
触組織に吸収、反射される。この時の波長吸収強度が反射手段を反射し再度おな
じ程度の吸収強度を受け把持手段をとおり、分光計測モジュールに帰ってくる。
ここでプローブ先端は、a,b,c,d,e,fなどのコーティング型を採用し、目的にあ
わせて使用しても良い。
C環境制御手段は、試薬手段、雰囲気調整手段、電磁波照射手段、媒体波付与手
段などのいずれかひとつまたはその組み合わせからなる。
また環境制御手段は、前記A.体外試料計測手段、B生体計測手段、特にA手段
に必要な場合に用いる。一例として微生物環境試験、環境試験の一部である感受
性試験や微生物要求栄養素試験、あるいは微生物同定、などの時に使用する。も
ちろん手動診査、手動、自動計測に使用しても良い。環境制御手段は、他の実施
例に使用しても良いことはいうまでもない。
α:試薬手段の一例としては、
a 抗菌剤
主に感受性試験に使用する。生体微生物試料や、標準微生物試料に対して投与
し、その要求栄養素と代謝産物のいずれか一方または、その両方の量を比較分光
計測し、活動度すなわち抗菌剤への感受性を見る。または、微生物内の特定蛋白
、糖、脂質の変化を見て、それを感受性として計測する時に使用する。さらにま
た微生物の同定、推定ができる。
などである。
b 要求栄養素剤
微生物の要求する栄養素を計測、検出するために微生物試料に投与する。これ
により微生物の同定、推定ができる。
c pH試薬
試料のpHを計測するために投与する。pHは、pH試薬を使用せずにOH−やNH
などのシフト量を計測しても良い。また微生物の同定、推定ができる。
d pH調整剤
試料のpH値を制御し、反応を制御したり、至適pHをみつけたり、微生物の同
定、推定に使用したりする。
e 培地成分剤
特定の選択培地成分を投与することにより、特定の微生物のみを選択培養する
。また微生物の同定、推定ができる。また広範囲の微生物用に非選択培地成分剤
を使用しても良い。
f 雰囲気調整剤
試料の液体、および気体の成分を調整する。これにより微生物の生育または病
原性促進や、逆に生育、病原性の抑制が計測できる。そして微生物の同定、推定
、または治療、予防剤の発見ができる。
g 被計測対象物以外の微生物剤
試料に含まれている微生物以外の微生物を試料に投与する。この微生物が共生
微生物の場合と、拮抗微生物の場合とで反応がちがってくる。一例として共凝集
する微生物としてP.GとB.F.などがある。またStr.などを抑制する微生物としてP
.G.などがある。これらの反応により微生物の同定、推定あるいは、リスク予測
ができる。
微生物産生物剤
バクテリオシン、NH3、酸などの他の微生物の生育、病原性を促進したり、抑制
したりする。これらは、環境制御のひとつである菌叢制御にも使用できる。
微生物の同定、推定、リスク予測ができる。一例としてP.G.などが減少し、Str.
育成が促進されその結果、齲蝕リスクが上昇してしまうなどである。その逆もあ
る。
β:雰囲気調整手段
雰囲気調整手段は、ガス、液体、固体製剤を試料に付与する手段、または試料保
持手段における前記選択透過手段なども雰囲気調整手段でもある。
具体的には、図23における光路(ビーム)の部分を外部と遮断する遮断手段に
より覆い、このチャンバーの雰囲気を制御するなどである。一例としては、金属
や樹脂の遮断手段により覆い、この中を真空ポンプで吸引し、その後にCO2で置
換するなどである。このガスの一例としては、85%N2、10%H2、5%CO2
どである。
γ:電磁波照射手段
電磁波照射手段は、ラジオ波、可視、紫外、赤外などの電磁波を試料に照射する
手段。
特定の反応を促進したり、抑制したりして特定の反応のみを選択できる。またこ
の結果により治療に使用できる波長、強度、振幅などを発見、選択できる。
δ:媒体波付与手段
媒体波付与手段は、振動、音波、超音波などを試料に付与する手段。
試料の不均一性を均一にできる。反応速度を早くできる。特定の反応のみを加速
できる。またこの結果により治療に使用できる波長、強度、振幅などを発見、選
択できる。
以上の情報は、治療、予防、診断などに使用できる。また治療薬としての使用が
できるものを発見することができる。一例として環境制御手段を使用し、病原性
微生物の反応を計測し、病原性微生物の抑制ができたなら、それを治療、予防薬
として検討するなどである。
(2)比較分光計測手段
図26、図27、図34、図35において、比較分光計測手段は、少なくとも
分光値記憶手段、基準値記憶手段、比較手段とからなる。そして比較値記憶手段
、時間発生手段、記憶手段の切り替え手段、時間記憶手段、閾値手段、トリガ信
号発生手段などのいずれかひとつまたはその組み合わせを選択し、製造、組み込
みしても良い。また必要なら計測値表示手段、基準値表示手段、比較値表示手段
をそなえる。そしてこの時、各表示手段は、表示入力手段としてもよいし、また
入力手段を別に設けたりしてもよい。
A.分光値記憶手段
分光値記憶手段は、分光計測モジュールからの分光値が記憶される記憶手段であ
る。
B.基準値記憶手段
基準値記憶手段は、分光計測モジュール、外部入力手段、からの分光値を記憶す
る。特に微生物あるいは既知の薬剤などの試料を記憶し、計測値と比較する。
C.比較手段
比較手段は、
手動比較手段、差分(加算)比較手段、乗算(除算)比較手段、相関比較手段、
窓関数比較手段などのいずれかあるいはその組み合わせの手段を採用することが
できる。その手段により基準値と計測値を比較し、感受性試験、環境試験、微生
物同定、リスク診査などを行う。またその各比較手段は、波数同一の比較である
が、波数シフト比較手段を併用して違う波数の値や値群を比較しても良い。また
基準値や計測値の強度を増幅(|G|>0)する増幅手段を使用しても良い。
α:手動比較手段
手動比較手段は、一例として図27において、基準値表示入力手段のいずれかを
選択すると基準値表示手段が起動する。そしてこの基準値表示手段の基準値と計
測値表示手段の計測値を重ね合わせて術者が、その両方の値を比較する。この場
合基準値表示手段は、半透過手段による半透過性の表示をおこなってもよい。
β:差分(加算)比較手段
差分(加算)比較手段は、計測値間の差または、基準値と計測値の差を算出する
。負の値の加算でもよい。
γ:乗算(除算)比較手段
乗算(除算)比較手段は、計測値間の割合または、基準値と計測値の割合を算出
する。
δ:相関比較手段
相関比較手段は、計測値間の相関(係数)または、基準値と計測値の相関(係数
)を算出する。また相関比較手段は、計測値や基準値の強度を増幅する手段を使
用し相関係数最大にする強度調節手段を使用しても良い。
ε:窓関数比較手段
窓関数比較手段は、ある計測値を窓関数として、それと計測値間を乗算(除算)
または、基準値を窓関数として計測値との乗算(除算)を算出する。
有用なオプション群:
Oa比較値記憶手段
比較値記憶手段は、比較手段からの出力値を記憶する。
基準値表示手段により表示された基準値と、計測値表示手段に表示された計測値
を術者が比較し、リスク値やリスク因子を入力する場合などは、比較値記憶手段
は必ずしも必要ではないが、あれば便利である。
Ob時間発生手段
時間発生手段は、計測始まりの前後からの(計測)時間を発生する。計測前から
動作するプレトリガ機能もあってもよい。
Oc記憶手段の切り替え手段
記憶手段の切り替え手段は、分光値を記憶する記憶手段の場所を切り替える。
Od時間記憶手段
時間記憶手段は、分光値の記憶された時間や、比較手段が比較値を算出した時間
を記憶する。
Oe閾値手段
閾値手段は、比較手段の出力値が閾値を超えた時、その出力値を比較値記憶手段
に記憶する。そしてその時の時間を時間記憶手段に記憶しても良い。
Ofトリガ信号発生手段
トリガ信号発生手段は、分光値が出力された時点で比較分光計測が始動するよう
に信号を出す。これを装備すると試料をプローブに触れた時点、試料保持手段を
光路に設置した時点などの試料信号が発生した時点で自動的に計測を開始、終了
することもできる。この場合、電源スイッチのみでも計測または診査までを行う
こともできる。
Og スタート信号(入力)手段
スタート信号(入力)手段は、外部からの始動(Start)命令を受信し計測を始
動する。
装備すると病態、リスクなどのさらなる診査、診断を可能とする有用なオプショ
ンとしての計測値表示手段、基準値表示(入力)手段、比較値(入力)表示手段
に関して:
D 計測値表示手段
分光計測Startボタンや、前記トリガにより手動または自動にて計測をした結果
において、記憶された計測値を表示する手段。(図26,図32,図36など参
照)図32のごとく計測毎(分光計測Startボタンを押す毎に)に計測1、計測
2、計測3などの表示を行う。ここで、画面消去は一例として分光計測ボタンを
5秒間おすと消去される。もちろん消去ボタンを作成してもよいし、またプルダ
ウンメニューに挿入しても良いなど、ボタン、リスト、メニューなどは、他のボ
タン、リスト同様に術者の好みに合わせて環境設定手段にて変更しても良いが、
本実施例の配置をお勧めする。
E 基準値表示(入力)手段
基準値表示入力手段は、基準値記憶手段に記憶された基準値を選択、表示する
。一例としてボタン手段による操作と、リスト手段による操作がある。
また環境設定手段におけるボタン変更手段によりボタン手段が指定する基準値の
操作変更が可能である。またリスト手段は、すべての基準値が検索、選択、変更
できる。
ボタン手段は、図32における基準値表示ボタンが一例である。一例としてα1
3ボタンを押すと基準値表示手段にα13グルカンの値(吸収強度曲線またはス
ペクトラム)が表示される。この表示は、環境設定手段により計測画面に行う事
も可能である。
リスト手段は、図32における基準値表示テキストを表示しているリストボック
スが一例である。ここでは、左を基準値表示とし、右を比較値表示手段の表示と
している。さらに右端には、スライダーが装備されている。これらの表示は、環
境設定手段により変更、追加、削除ができる。(他のボタン、リスト、画面など
と同様である。)
この基準値表示テキストを選択すると前記ボタン手段と同様な表示を行う事がで
きる。さらにこのリストボックスの右にあるスライダーを操作すれば、さらに多
くの基準値をスライドし確認、そして選択が可能となるのは言うまでもない.
さらにまた、この基準値表示テキストは、術者が追加、変更可能である設定を環
境設定手段にて行える場合、基準値表示入力手段として入力もサポートする。
一例として、
α13グルカン、α16グルカン、フルクタン、POx、OH、Ig(抗体)、A1(
アミド1)、A2(アミド2)、NH、H2S、COx、Sac(糖)、AmA(アミノ酸)
、Lip(脂肪酸)、Vt(ビタミン)、Nuc(核酸)、Ref

「ここで、アミド1やアミド2は、通常は、図面(図32、図33、図36など
)に書かれている数字を使用するが、特許庁の規定外であるのであえて1、2と
記載した。これに関しては、改善を求める。」

などの基準値がある。一個の選択でも良いし、もちろん複数選択しても良い。そ
の場合基準値表示手段にオーバーラップ表示しても良いし、また合成手段による
(ピーク)合成値を表示しても良い。これらの表示設定も環境設定手段によって
なされる。
基準値を入力する場合は、
(1) 計測値を基準値として記憶する場合
計測値記憶手段にある計測値を、一例として基準値書き込みボタンを押し、基準
値書き込み手段にて基準値記憶手段に記憶する。この時前記リスト手段の基準値
表示テキストにおける基準名が一例として「新しい基準値」というデフォルトの
題名で表示される。そしてこのデフォルトの名前を術者が、基準値に対応する物
質の名前などに置き換え保存する。
(2) 外部より汎用入出力手段を通して入力する場合。
FD,MO,CD、DVDなどから汎用の入力手段を使用し基準値記憶手段に記憶させる。
ここで基準値表示手段は、
基準値表示(入力)手段により指定された基準値を表示する。基準値が複数指定
された場合は、オーバーラップ手段にてオーバーラップ表示しても良いし、また
合成手段による(ピーク)合成値を表示しても良い。
また基準値表示入力手段の基準値表示ボタンやリスト手段中の基準値表示テキス
トを押した時、基準値表示手段が起動するか、しないかは、環境設定手段に術者
が登録しておく。
F比較値表示(入力)手段
比較値表示手段の表示は、一例として図32におけるリストボックスの比較値部
分である。この場所には、基本的に比較値を表示する。そして術者が入力、変更
、追加、削除も可能である。これらの設定も環境設定手段にて行われる。
―――――――――――― 2.分光診査手段 ―――――――――――――
――――
2.分光診査手段
A リスク手段(分光値リスク変換手段、手動リスク入力手段)
リスク手段は、一例として基準値表示入力手段のボタン手段にともない起動し、
手動または自動にて分光値をリスク値に変換する。
分光値リスク変換手段は、基準値表示入力手段が特定の基準値を指定し、かつ自
動ボタンが押された場合に起動し分光値を基準値や閾値に比較しながらリスク値
を自動算出する。
手動リスク入力手段は、一例として基準値表示手段とともに起動し、その表示枠
に手動リスク入力手段のボタン手段が表示される。そして、手動または自動で基
準値と計測値が比較され、術者がリスク値を選択する。
ここで計測値、基準値、比較値を術者が確認しながら、診査を行う場合は、計測
手段における計測値表示手段、基準値表示(入力)手段、比較値表示(入力)手
段などを使用するのが好ましい。
B 診査表示(入力)手段、
診査表示(入力)手段は、基準値または基準値に対応したリスク物質とリスク値
を表示する。ここで、術者がリスク値に問題があるとするなら変更などが可能で
ある。(図32、図36など参照)
有用なオプションとしての特殊計測診査としての環境試験、およびその一部であ
る感受性試験、そしてそれらを利用した微生物同定(手段)をいかに記述する。
C 環境試験手段(自動、手動)、
環境試験手段は、環境制御手段により(微生物)試料に対して付与した物質(気
体、固体、液体)に対して、基準値表示入力ボタン(リスト)にて指定された物
質(微生物産生物、反応産生物など)の発生、抑制、また環境制御手段により(
微生物)試料に対して付与した物質のいずれか一方または、その両方を計測する
ことにより微生物の環境にたいする反応を計測できる。
もちろん未知の物質を指標として、何らかのピーク、反応がある場合に微生物が
活動度大、中、小、何の反応も無い場合微生物活動度0として評価する活動度評
価手段を採用しても良い。この時、特に投与物質を抗生剤として設定した場合を
感受性試験というが、これは感染症には非常に重要なので環境試験の一部ではあ
るが独立したボタンとした。また同様に環境試験の結果微生物の同定ができる場
合があるが、微生物同定は、歯科において非常に重要なので、これも独立させた
。ここで前記計測値などにより微生物を同定、推定したりもできるし、さらに進
めて微生物治療、予防、菌叢制御に有用な発育促進物質を同定したり、抑制物質
を同定したりできる。
D 感受性試験(計測制御)手段(自動、手動)、
感受性試験(計測制御)手段は、主に抗菌剤の微生物への感受性を試験するもの
である。
試料保持手段に挿入された培地手段と微生物試料へ抗菌剤を投与し、その要求栄
養素、産生物、構造変化を時間的および基準値との間に比較分光することにより
微生物への感受性を試験するものである。
動作
感受性基準値の選択を基準値表示入力手段に対して、基準値表示入力ボタン(リ
スト)にて入力する。そして試料と培地手段を試料保持手段に設置し、計測を開
始する。そしてある閾値をある時間内に越えない場合に感受性ありとするなどで
ある。また感受性試験ボタンを押して、自動的に計測診査を行っても良い。
すると抗菌剤を投与していない場合を基準値としている場合において、図36の
計測値表示手段における計測1、計測2、計測3のごとく所定の時間における計
測値が減少する場合、感受性ありと判断する。もちろん感受性の程度、時間など
を自動的に算出する感受性試験手段を使用しても良い。一例として抗菌剤を投与
していない場合の基準値との比較値において、閾値を下回った場合に感受性あり
と表示する構造を採用するなどである。これらは、仮想空間上の手段でもよいし
、完全なハードウエアであってもよい。
また他例では、微生物の代謝産物の有無をもって、有りの時感受性なし(乏しい
)、無しの時感受性ありとする手段を採用しても良い。
E 微生物同定手段(自動、手動)、
微生物同定手段は、基準値表示入力ボタン(リスト)にて指定された物質などに
対応(差分比較、波数比較、相関比較、窓関数比較、手動比較)する微生物を検
索する。
F 手動診査手段
手動診査手段は、
微生物同定
感受性試験
環境試験
などを計測値表示手段による計測値と基準値表示手段による基準値とを術者が視
認しながら、前記診査を術者自信が手動でおこなうための表示入力を行う手段で
ある。
――― 動作 ―――――――――――――――――――――――――――――
―――
〔実施例の動作〕
1.フローチャート手段による動作:
一例として図1の検診手段、図2、図33におけるフローチャート手段に従い分
光計測、分光診査が動作する。もちろん独立した装置であってもよいが、検診手
段やフローチャート手段により制御された方が診断、治療、予防への機能性が高
い。
健康計測診査装置の電源をONにする。すると検診手段が起動し画面に検診手段表
示入力手段が表示され待機状態となる。(図1)
そして、検診手段の微生物性健康診査(ボタン)を選択する。微生物性健康診査
の検診ボックス(検診―微生物性健康診査インターフェィス)がアクティブ表示
され、微生物性フローチャート手段が表示される。(図2、図33)
A.検診手段の微生物性健康診査からの起動
(1)齲蝕、歯周病、発ガン性因子の選択
検診手段から微生物性健康診査手段が起動し、図33におけるフローチャート手
段の検診ボックスから始まる。齲蝕または歯周病あるいは、両者並行のフローを
選択する。ここで発ガン因子計測を併用、単独で選択しても良い。フローの選択
は、一例としてフローチャート手段の表示されたフロー線を押すことで選択、指
令が入力される。
(2)侵襲、防御因子の計測(分光計測の起動、パラメータの伝達)
図33、図44における生体因子、防御因子、生体侵襲因子における因子を選
択すると一例としてプルダウンメニューが表示され、そのなかから分光計測を選
択する。するとフローチャート手段は、このパラメータを分光計測手段に伝達し
計測が始まる。
そして基準値記憶手段に生体因子、防御因子、生体侵襲因子などの基準値が記憶
されている。さらに計測手段により計測された計測値を基準値記憶手段における
基準値とを、手動、半自動、自動で相関、差分などの比較を比較手段がおこない
推定あるいは同定に供する値を出力する。この値を後記の診査手段が診査しリス
ク値(リスク度)に変換する。
(3)第1リスク診査(分光値あるいは侵襲防御因子濃度―リスク値変換手段)
第1リスク診査は、分光計測で計測された侵襲物質や防御物質(細胞も含む)が
健康人のレベルを超えていたらリスク大と出力する。分光診査手段が行っても良
いし、また後記の汎用性な第1リスク診査手段が行っても良い。
リスク大なら診断1、または診断4に進む。リスク小なら微生物性健康診査手段
の検診手段ボックス(検診―微生物性健康診査インターフェィス)にもどる。こ
こから検診手段にもどっても良いし、また微生物性健康診査手段のフロー手段を
続けても良い。
(4)診断(診断1、診断4)
診断1、診断4は、侵襲物質や防御物質(細胞も含む)がリスク大の原因の微生
物を特定するか、もしくは特定せずに治療予防するかを判断する。これは、おも
に術者が術者入力手段を使用し判断し、フローを進める。具体的には診断表示入
力手段が表示され、フローの進む方向を入力する。一例として進む方のフローの
線分を押すとそちらのフローを入力できる。
(5)病原性微生物の計測(分光計測の起動、パラメータの伝達)
フロー線をかいして診断1、診断4から原因微生物の特定が指示されると、病原
性または共生微生物の計測が始まる。一例としてPhase1(のPriority1)からP
hase3までの各段階における微生物の計測を微生物計測入力手段に術者が選択し
入力をする。このパラメータを分光計測手段に伝達し計測が始まる。また侵襲因
子などの分光計測から対応すると推定される微生物名をフローチャート手段の連
リスク診査手段が判断し自動的に分光計測を開始しても良い。一例として「Sa
c」ボタン(Sac:糖)を選択し、その中から蔗糖を選択し、それを基準としてSac
―蔗糖分解値+++と/またはα13グルカンの生成値+++と歯牙侵襲計測値
がフローチャート手段の連携リスク手段に入力がありフローに従い微生物同定手
段が起動していれば、Str.Mutansの自動計測を連携リスク診査手段が同定、推定
する。
(6)第2リスク診査(分光値あるいは微生物濃度―リスク値変換手段)
病原性または共生微生物の値を第2リスク診査手段は、リスク値へと変換する。
分光診査手段が行っても良いし、また後記の汎用性な第1リスク診査手段が行っ
ても良い。
(7)診断(診断2、診断5)
診査内容を診査表示入力手段が表示する。それを術者が見て診断を下す。一例と
して齲蝕リスクが非常に高いので治療的な予防処置を行う。また歯周病リスクは
、低いのでメインテナンスを続行する。時間があれば、菌叢の検査と、そのリス
ク値の検診を行う。などである。この結果によりフローの予防、治療行為に進む
か、診断6ないし診断3に進むかをフローチャート手段に術者入力手段を使用し
て入力する。そして診断3または診断6に進むと診断表示入力手段の表示があり
(または術者が診断3(6)ボタンを押して起動する。)、検診手段、齲蝕リス
ク診査、歯周病リスク診査、発ガン因子診査のいずれかまたはその組み合わせの
フローを術者が、フローチャート手段に術者入力手段を使用して指示する。
(8)治療、予防、診断(治療、予防時における診断、総合診断)
前記診断2または診断5より治療、予防を行う事が決定されたなら、このボタン
を押す。(自動起動し治療、予防メニューを治療、予防、診断表示入力手段が表
示しても良い。)
(9)環境試験、感受性試験
ここで、病原性微生物に有効な薬剤、食事などを調査するために必要なら感受性
試験手段や環境試験手段が使用される。
2.フローチャートから独立した動作:
検診手段のショートカットボタンより分光計測、分光診査を起動する。
そして術者の考えに従い計測、診査を実行する。
――――――――――――― 以上Main routine ―――――――――――――
――
―――――――――――――― Sub routine ――――――――――――――
―――
フローチャート手段における前記(2)の侵襲、防御計測、前記(5)の微生物計測から
の指令とパラメータで(比較)分光計測診査装置の分光計測手段が起動し、受け
渡されたパラメータにより手段や処理の選択、動作を開始してもよいし、またパ
ラメータなしで分光計測診査装置の計測表示入力手段を起動し、そこに改めてパ
ラメータを基準値表示入力手段にて入力しても良い。
パラメータとは、{ 基準値や計測微生物名、侵襲、防御、生体因子名、微生物
同定、環境試験、感受性試験、手動診査 }などの値である。パラメータが分光
計測手段に伝達されると計測表示入力手段が起動し、パラメータで指定された基
準値がアクティブになる。もちろんこれに術者が必要に応じて基準値を削減、付
加したりしても良い。
試料を採取定量手段などにて採取し、その試料を体外計測手段の試料保持手段に
塗布、挿入する。または生体プローブを歯牙、歯周ポケットに接触、挿入する。
そして分光計測モジュールが比較分光手段からの命令または術者の操作で動作を
開始する。
比較分光計測基本動作
1.図27における比較分光計測は、基準値と計測値を比較する。
分光計測モジュールが分光計測を行いその分光値が分光値記憶手段に記憶される
。その値と基準値記憶手段にある基準値とが比較手段により比較される。そして
その値が比較値記憶手段に記憶される。または記憶されずに出力されても良いが
、記憶手段があったほうか記録がのこる。
2.ある波長の強度または、あるスペクトラムパターンの強度を比較手段が所定
の時間毎に比較し、その比較値を比較値記憶手段に記憶する。また比較値の記憶
された時間も同時に時間記憶手段に記憶しても良い。(図34)
分光計測モジュールが分光計測を行いその分光値が分光値記憶手段に記憶される
。この時計測時間毎に計測値が記憶されるように時間発生手段により記憶手段の
切り替え手段が動作する。そして計測値が計測時間毎に記憶されてゆく。ある時
間における計測値と、またある時間における計測値が比較手段により比較される
。(一例として図36の計測3、計測2、計測1などの変化を計測できる。)(
図34では、ひとつ前の時間の計測値と比較しているが、n個前でも良いし、任
意の複数個の計測値を比較しても良い。)そしてその値が比較値記憶手段に記憶
される。
3.図35のごとく比較手段の出力が閾値を越えた時、その比較値を記憶手段に
記憶する。またその記憶した時間値も時間記憶手段に記憶しても良い。
分光計測モジュールが分光計測を行いその分光値が分光値記憶手段に記憶される
。この時計測時間毎に計測値が記憶されるように時間発生手段により記憶手段の
切り替え手段が動作する。そして計測値が計測時間毎に記憶されてゆく。ある時
間における計測値と、またある時間における計測値が比較手段により比較される
。(図 では、ひとつ前の時間の計測値と比較しているが、n個前でも良いし、
任意の複数個の計測値を比較しても良い。)そして、比較手段で処理された値が
閾値手段の閾値を越えたり、下まわったら、その値が比較値記憶手段に記憶され
る。このときの閾値と条件(閾値を上回るか、下回るかなどの方向性、その値を
含むか含まないか、シュミットトリガーなのかなどの閾値性状)は、環境設定手
段にて設定される。
ここで比較手段は、手動比較手段、差分(加算)比較手段、乗算(除算)比較手
段、相関比較手段、窓関数比較手段などのいずれかあるいはその組み合わせでな
るが、検診手段やフローチャート手段から伝達されたパラメータにより選択、動
作されても良い。また診査手段は、後記の汎用的な診査手段を使用しても良い。
A.フローチャート手段における
歯牙侵襲、防御 計測:
手動比較手段または差分比較手段を使用した例
一例として基準値としてα13グルカン波数(強度X)とリン酸関連物質波数(
強度Y)を選択して強度を比較手段にて比較する。そしてその値がX>Yなら基準値
表示手段の表示部の上部にある比較値入力手段にて比較値である0、±、+(1
)、++(2)、+++(3)を術者が押す。またこのときAボタンを押すと自
動的にリスク値リスク診査手段が立ち上がり、自動的にXとYを比較し、リスク値
+、++、+++に変換される。そしてこの結果が、リスク変換手段をへて診査
表示(入力)手段に表示される。一例としてStr.M. 3×3で9cという値、ま
たは相関係数0.95に比較値3をかけた値2.85×3という値, 齲蝕リス
ク +++などである。この時齲蝕リスクに対するMutansのRxは、3とした。こ
こでα13グルカンは、直接的な侵襲因子ではなく間接的な侵襲因子ということ
で記載した。
他例としてSacと乳酸または、α13グルカンの生成値をパラメータとして渡し
て、計測表示入力手段の基準値表示入力手段のボタンがアクティブになり、基準
値表示手段が表示される。このとき手動ボタンを選択してリスクを入力しても良
いし、自動ボタンまたはAボタンを押して自動リスク変換をしても良い。
他例として感受性試験あるいは微生物同定を開示する。すなわちP.G.を既知の選
択培地(液体)にて分離培養する。(培養計測の項参照)そして、その培養液を
図 における試料保持手段に挿入する。その時最初の計測値のアミド1(や2)
の計測値を記憶手段に記憶する。そしてn回目(n>=1)の計測値と比較手段
が順次比較してゆく。(図 参照)

「ここでもアミド1やアミド2は、本来なら図32、図33、図36のような数
字をもちいるのだが、特許庁規定の文字ではないのでやむなく表現した。」

ここで比較手段が相関手段(基準値記憶手段を含む)の時は、相関係数が0.9
0を超えた所で同定とする。また同様な値で感受性ありとする。この例あるいは
他例であっても最終的な判断(同定などの診断行為)、確認は、医師がおこない
、これらの機構は、あくまでも支援作業とすることがお勧めである。
これらの計測の場合リスク値といっしょに定量値を記憶手段に記憶しても良い。
その場合は、基準値―量 対応値 記憶手段に、この基準値が入力されており、
それを差分比較手段が0の出力に収束するように定量手段が計測値と基準値を検
索し対応させる。このとき差分ではなく乗算比較や相関比較を定量手段が使用し
ても良い。
窓関数比較手段を使用した例:
窓関数比較手段は、ある計測値を窓関数として、それと計測値間を乗算または、
基準値を窓関数として計測値との乗算を算出する。
一例として、Str.Mutansの計測値を窓関数として使用する。すると採取歯垢中に
Str.Mutans優位となれば、窓関数手段を使用した比較分光計測手段における値が
増加する。ここで、さらにStr. sobrinus sanguis mitior
mitis milleri salivarius などの関数を使用し、その比率を比率手段が算出
し比較するとよい。また歯垢の主な多糖類であるα13グルカンとα16グルカ
ンによる吸収曲線を窓関数としても良い。さらにまた1038cm−1のガウス
分布曲線による窓関数を使用しても良い。
相関比較手段を使用した例:
窓関数比較手段は、ある計測値を基準数として、それと計測値間を相関または、
基準値をと計測値との相関を算出する。
一例として、Str.Mutansの計測値を基準値として基準値記憶手段に記憶しておく
。すると採取歯垢中にStr.Mutans優位となれば、すなわち歯垢の計測値と基準値
との相関比較手段を使用した比較分光計測手段における値が1にちかずく。ここ
で、さらにStr. sobrinus sanguis mitior
mitis milleri salivarius などの関数を使用して相関値を求めてもよい。ま
た歯垢の主な多糖類であるα13グルカンとα16グルカンによる吸収曲線を基
準値としても良い。さらにまた1038cm−1のガウス分布曲線による基準値
を使用しても良い。
特定の微生物株あるいは生体防御因子、生体因子などにおける基準値と計測値と
の相関係数を算出しても良い。
乗算(除算)比較手段を使用した例:
細菌産生物 α13グルカンの値を計測手段から得、リン酸関連物質あるいは、
内部基準物質の値を計測手段から得、その2つの値を比較手段(乗算(除算)比
較手段)が除する。具体的にはα13グルカンの強度値(1038cm−1にお
ける強度)/内部基準物質の値(1080cm−1における強度)これが、f=
α13強度/1080cm−1強度。そして比較手段にてf >1ならリスク+
などと表示する。f=1なら±、f<1ならリスク小などと出力する。
パラメータに環境試験や感受性試験が含まれている場合の一例。
ある波長の強度または、あるスペクトラムパターンの強度の差を比較手段が所
定の時間毎に比較し、その差を差分記憶手段に記憶する。また差分値の記憶され
た時間も同時に時間記憶手段に記憶される。ここで閾値手段を使用し比較手段の
出力が閾値を越えた時、その時の時間と値を記憶手段に記憶しても良い。その場
合環境試験、感受性試験の判断が2値的に行え便利である。また多値の判定であ
っても良い。
ここで、生体産生の起炎物質を定量、定性計測し、それを同定、リスク変換して
も良い。
基準値は、外部入力手段から入力された値でもよいし、数学的に作成された値、
関数でも良い。
図33におけるフローチャート手段には、各フローボックスの中に環境制御手段
の一例を(図2のフローチャート手段とは異なる部分)記載した。一例として歯
周防御に関して、生体からリリースされた抗体濃度を計測するために、抗体の立
体構造の変位をみて抗体を計測するためにブロモフェノールを環境制御手段とし
て使用する。この時アミド2のシフトを計測したなら抗体産生+で濃度が高いほ
どリスク大と診査手段が判断する。他も主な環境制御手段を記載した。また細菌
には、その全ての種類に対して相関(比較)が有用であるので、環境制御手段と
ともに相関を列挙した。

「ここでもアミド2は、本来は、図32,33,36の表現が通常である。」
[変形例]
図37のごとく顕微鏡に分光計測診査装置を取り付けても良い。この場合、視認
と分光計測が同時に同一試料に対して行える。この場合、スライドグラス(カバ
ーグラスの下)は、分光分析用の透過材にて作成し、カバーグラスは、スライド
グラス側を金、アルミ、クロムなどにてコーティングする。そのコーティングは
、下部からの可視光線(図示しない)を透過し対物レンズをとおり結象する程度
のコーティングで、下部からのIR、可視、紫外などの分光分析用の光を反射する
程度の厚さを採用する。この回路は、とくにIRで有用である。
ここで、スライドグラスは、IRの場合、BaF2,CaF2、KRS-5(TlBr-TlI)、ジンク
セレンなどにて作られる。カバーグラスは、可視光線を透過するならどのような
材質でも良い。
〔実施例の効果〕
分光計測、診査は、一つの装置で微生物性健康計測診査の殆どの計測、診査がで
きる。また精度、感度、迅速性にすぐれた健康計測、診査ができる。さらにまた
検査に対して使用する消耗剤などの廃棄物も少ない。
齲蝕、歯周病、口臭、発ガン因子など主要な疾患の計測、診査が一括してでき
る。また感受性試験、微生物同定試験、要求栄養素、微生物産生物などの計測が
できるので、疾病の治療、予防が高精度でできる。
差分比較,乗算比較、相関比較,窓関数比較の各手段は、主に感受性試験、環境
因子など病原微生物あるいは共生微生物本体の同定、あるいはそれら微生物の産
生物、要求栄養素、病態へのリスク度などを診査するのに非常に役立つ。また手
動比較は、術者の経験にあわせてさらに高度なリスク計測、診査ができる。
〔第9実施例〕
第9実施例は、健康(計測)診査装置の骨格部分の説明である。すなわち前記
計測手段や診査手段の一部または全部を統合、制御する手段の説明である。(図
1〜図5、図38から図47)
健康(計測)診査装置は、
微生物性(健康)診査手段、
力学的(健康)診査手段、
位置形態など空間画像(健康)診査手段、
審美(健康)診査手段、
その他の硬組織疾患(健康)診査手段、
その他の軟組織疾患(健康)診査手段、
食事生活習慣(健康)診査手段、
心理的(健康)診査手段
などからなる。それを統合しているのが検診手段である。(図1)
ここで、必要に応じて前記診査手段に新しい診査手段を追加したり、前記診査手
段のいずれかを削除したりする環境設定手段を設けても良い。
ここでは検診手段の1手段である微生物性健康診査手段を以下に説明する。
[実施の形態]
図2に示すフローチャート(手段、方法)が微生物性健康診査手段における実施
の形態である。(微生物性とは主に微生物に関連する疾病における名称で、この
健康診査において全てが微生物に依存する健康診査というわけではない。)
ここで、図2のフロー(チャート)手段において、一例として齲蝕のフロー手段
のみで製造したり、歯周病のフロー手段のみを選択し、製造するなどフロー(チ
ャート)手段の一部を製造しても良いし、環境設定手段において、必要なフロー
手段のみの表示入力手段を表示または表示入力しても良い。
[構成]
――――――――――――― フローチャート手段の概要 ―――――――――

フローチャート(手段)の構成は、ひとつ以上のリスク計測手段、ひとつ以上の
リスク診査手段、である。そして計測値、基準値、比較値、リスク値、診断値な
どがひとつ以上の場合、ひとつ以上の連携(リスク)手段が装備されていると便
利である。(図47参照)計測手段は、計測値、基準値、比較値のいづれかひと
つまたはその組み合わせの値を出力できる。リスク診査手段は、リスク値を出力
できる。診断手段は、診断値を有する.
これらを方法で行えば、医院でのビジネスモデルということであろう。
ここで、リスク計測手段は、前記の各計測手段や、既知の計測手段を使用する。
リスク診査手段は、後述する。
連携(リスク)手段は、後述する。
これらを実現するさらに詳細な手段を図1から図48の各図に示す。
pH計測手段、ガス計測手段、顕微鏡計測手段、培養計測手段、微生物産生物質
計測手段、PCR計測手段、DNA計測手段、RNA計測手段、分光計測手段、アンモニ
ア計測手段、H2S計測手段、インドール計測手段、環境試験手段、感受性試験手
段(感受性計測手段)、微生物同定手段などの何れかひとつまたはその組み合わ
せの計測手段と、入力手段、出力手段、制御手段、記憶手段からなり、ここでは
さらに表示手段、術者入力手段などを装備する。さらにトリガ手段を装備すると
便利である。
ここで計測手段は、他の計測手段を使用しリスク診査、連携リスク診査をおこな
っても良いなど、微生物性健康情報のOSのように他の計測手段を接続または制御
するなど微生物性健康診査(手段、方法)を柔軟使用しても良い。
ここではこのフローチャート手段を、出力手段を介し表示手段で表示し、その構
成要素である処理手段(四角)であるフローボックスと接続線フローライン(線
)を表示入力手段として使用する。この入力、出力(表示)手段をフローチャー
ト手段の必要要素とする。もちろん従来のダイアログボックスのような対話形態
の入出力手段を使用してもよいが、こちらのフローチャート手段の方が、複雑な
流れ、大きな情報の中での現在の情報(位置)を容易に把握しやすいのでお勧め
である。(図44参照)
ここで、図2などにおけるフローチャート(手段)をディスプレイ(表示手段)
に表示し本発明独自の術者入力手段として使用しても良い。一例の構成動作とし
て図における四角の部分(フローボックス)、そして接続線であるフローライン
(フロー線)は、マウスやペンでクリックすると各手段が起動する。(図44)
デフォルトでは、フローボックスを右ボタンクリックすると、プルダウンメニュ
−があらわれて、目的の計測などを左ボタンで起動する。またフローラインをダ
ブルクリックすると連携手段が起動する。これらの動作は、環境設定手段にて追
加、削除、変更などができるが、このスタイルがお勧めである。
そして現状の位置、すなわち患者の治療、予防、検査などの現状を表す位置をフ
ローチャートの位置(フローボックスやフローラインの位置)として状況表示手
段が輝度や色を変えることにより術者に伝達する。さらに状況表示手段は、過去
の状況を色で区別するようにしてもよい。
そのフローチャート手段のフローボックスを、術者がペンやマウスでクリックす
ると図45に一例として示されるプルダウンメニューが表示され、そのいずれか
を選択起動すると計測命令表示入力手段(M.C.C.)(計測値、基準値、比較値の
いずれかひとつまたはその組み合わせ)(図17、図21、図23、図32、図
36)、などが起動する。もちろんフローボックスにたったひとつの計測命令表
示入力手段を対応させてもよいし、また自動計測、自動診査で、診査値のみをみ
るように環境設定手段にて設定をしても良い。
環境設定手段は、初心者から熟練者までの技量にあわせて設定を変更することが
できるので便利であるが、微生物性健康診査手段のフローチャート手段において
は、少なくとも齲蝕、または歯周病のいずれか、のぞましくはその両者は、環境
設定手段にて選択したいものである。なぜなら歯科医のMainの仕事は、歯科の2
大疾患である齲蝕と歯周病の予防、治療にあるからである。
一方、フローラインをダブルクリックなどすると、連携手段(図44、図43参
照)が起動し、診査情報(図40)、診断情報(図41)、治療予防情報(図4
2)、連携(リスク)情報(図43)、そして経過情報(現状の指針、それらの
履歴など)(図39の詳細表示を行い日付でソートすると履歴がわかる。また備
考欄に指針などの所見を記載する。)が表示される。
ここで輝度の変化している現在のこの位置から進んでも良いし、また経過をうか
がいこの位置で停止しても良い。さらにまた初診の患者は、その主訴、視診、X
線などの画像診などから術者が自由にStartボタンを選択し、このフローチャー
トを進めていっても良い。もちろん初診でも検診ボタン(手段)からはいっても
よい。連携(手段)における応答制御をうけれない時は、連携(リスク)応答補
正手段により不足している診査、(診断)情報を入力し、そのサービスを受けて
もよい。
ここで検診手段(図1)の所定の部分(図38)を、術者がペンやマウスでクリ
ックすると計測情報(計測値、基準値、比較値のいずれかひとつまたはその組み
合わせ)(図39)、診査情報(図40)、診断情報(図41)、治療予防情報
(図42)、連携(リスク)情報(図43)、そして経過情報(現状の指針、そ
れらの履歴など)(図39の詳細表示を行い日付でソートすると履歴がわかる。
また備考欄に指針などの所見を記載する。図40、図41、図42も同様に環境
設定手段にて詳細表示ができる。)が表示される。
―――――――― 連携(リスク)手段 ―――――――――――――――
―――
そしてフローチャートの接続{各処理の入力(手段)、出力(手段)、または入
出力(手段)のいずれかの接続を必要条件とし、さらにそれら相互の動作を応答
制御する必要があれば、応答制御(手段)も必要となる。}が、連携(手段)で
ある。連携(リスク)手段は、ある時はインターフェイスであり、またある時は
微生物同定などの特異的微生物項目診査を行う接続であり、時には既知のサーボ
ループやフィードバックループ理論を適用した応答制御手段でもある。(ここで
リスク診査を行う連携(リスク)手段を連携リスク診査手段とする。これは連携
(リスク)手段の一部である。)
連携(リスク)手段(連携手段)は、2つの値を自由に操作、表示できる。ひと
つは、各階層における値(C.V.,M.V.、R.V.,D.V.,T.P.V.)であり、もうひとつ
は、応答制御値(Response Value: Res. V.)である。ただし応答制御値は、
計測値が一つであったり、治療予防希望がループにならない場合などは不必要で
あるのでオプションである。
C.V. (略してCV):Clinical
value
M.V. (略してMV):Measuring
value
R.V. (略してRV):Risk
value (負の場合、すなわちGainも含める。)
D.V. (略してDV):Diagnostic
value
T.P.V. (略してTPV):Treatment
& Prevention value
さらに基準値として微生物の基準値(要求栄養素、産生物、抑制物など)、や疾
病の基準値(生化学基準値、画像値、理学値など)を有していていも良い。その
場合、計測値との比較をとる比較手段を備える。これにより微生物同定や疾病同
定が可能となる。
具体的には、検診手段、フローチャート手段のフローライン、各計測命令表示入
力手段(M.C.C.)、各計測表示入力手段(M.D.B.)、各診査(リスク値)表示入
力手段(R.D.B.)、診断表示入力手段、治療予防表示入力手段などからカーソル
、ペンなどをボタン、線、絵、リスト、テキストなどの表示入力手段などに押し
当てたり、ダブルクリックするなどして起動することができる。そして起動する
と一例として図43のごとく起動した階層の値を表示する。ここで、フローライ
ンから起動した場合は、通常フローチャートの履歴、すなわちフローチャートを
とおり計測、診査、診断した過去の記録値が全て表示される。他の起動の場合は
、その起動した階層の値を通常表示する。この表示設定も環境設定手段にて行う
。フローラインの履歴を過去?年遡るかも同様に環境設定手段にて設定しておく
などである。
応答制御値(Response Value: Res.
V.)(略してResV)は、一例として連携(リスク)手段から起動できる。もちろ
んフローラインから起動する値を応答制御値のみにすることも環境制御手段によ
り可能である。
すなわち連携(リスク)手段の構成、効果は、
1齲蝕リスク診査と歯周病リスク診査の相互サーボループ(フィードバックル
ープを含む)などで、両リスクが発振状態となった場合に有効にリスクを最適値
に収束できる。
リスク診査のフィードバックループとしての使用、
3各計測手段の連携で、一例として微生物同定因子の収集と分析、判定。多例
として疾患の同定。
一例として連携(リスク)手段における応答制御手段は、歯周病菌の齲蝕菌への
抗菌因子やアンモニア生成による歯牙侵襲物質である酸の緩和などの因子、齲蝕
菌の歯周病菌への抗菌因子などの因子、など相反する作用因子をもつサーボルー
プとして齲蝕リスク、歯周病リスクを最適に収束させるようにサーボループやフ
ィードバックループを調整するなどである。
具体的な一例として歯周治療を行うとNH3が減少したり齲蝕微生物へのバクテリ
オシンなどの抗菌因子が減少する。その結果齲蝕リスクがます。また齲蝕微生物
を減少させると歯周病菌への抗菌因子が減少し歯周病のリスクが増大するなどで
ある。両者とも減少し、非病原性常在菌で収束するのが最も良く、その場合連携
(リスク)手段の応答制御のひとつであるサーボループの収束条件は、不要とな
る。
連携(リスク)手段における応答制御手段の他の一例としては、歯周侵襲因子
計測であるトリプシン酵素活性計測手段が陽性反応を出力し、歯周防御侵襲因子
計測である顕微鏡計測がトレポネーマ、紡錘菌の存在を検出せず、かつ白血球
検出した場合、連携(リスク)手段がこの3つの入力を相互に接続し診査できる
。そして直接計測していないPorphyromonas gingivalisの存在可能性が非常に大
きいことを探索できるなどである。このように健康診査手段に入力される計測手
段の各値あるいは診査値は、常に基準値の一つとしての微生物同定表を基準とし
た連携(リスク)手段の微生物同定手段にて比較し、推定、同定しモニターする
こともできる。また疾患の所見値を基準値として記憶手段に記憶しておき、計測
値、診査値を比較手段で比較し疾患の同定、推定を行っても良い。
連携(リスク)手段は、一種のフィードバックループとして歯周病リスク診査
どの単体の診査に使用し疾病の予防、治療を劣悪な状態より最良の状態に収束す
るように接続しても良い。このフィードバックにより疾病が収束するようにルー
プ定数が連携(リスク)手段の応答制御手段に設定されても良い。
フローチャート(手段)の個々の構成手段
リスク診査
リスク診査(手段)は、計測値をリスク、リスク度、リスク値に変換する手段、
方法である。
図17、図21、図23、図32、図36における診査画面(診査表示入力手段
)にいおいて個々のリスク値または総合リスク値が表示または、非表示でもとめ
られる。具体的には、個々の計測に対して用意されたリスク変換手段を使用する

リスク(変換)手段 (0から4は、自動的)
一例として
リスク値=
0. Rx×比較値、(計測値、基準値)
一例として
図21では、比較値は、コロニー密度、0,1,2,3など、この時Rxは、1
である。
図23では、画像における対象物の密度。(P.G.の密度など)一例として1画面
内のP.G.面積率など、この場合Rxは、0−25−50−75−100%の多段階
閾値変換手段を使用するなどである。さらに具体的にはP.G.の画素数/全画素×R
xなどである。
この時Rxは
0以上 25未満 0
25以上 50未満 1
50以上 75未満 2
75以上 100未満 3
図17においてRxは、多段階閾値変換手段をとったり、一例として(最低pH
値―5.5)×―2や、(基準時間pH値―5.5+補正値)×―2、補正値は
、一例として−0.5などという値を採用するなどである。
1. Rx×相関値×(計測値/基準値)
2. Rx×相関値×差分値
3. Rx×差分値
4. Rx×(計測値/基準値)
5. 手動リスク入力値
Rxは、図17、図32、図36においては、ここの値に特有な値をとる。
Rca:齲蝕侵襲リスク変換子 Rcm:齲蝕原生微生物リスク変換子
Rpa:歯周病リスク変換子 Rpm:歯周病原生微生物リスク変換子
Rot:その他のリスク変換子
などの値をとる実数。
個々に次元(デメンション)が違うベクトル値。よって比較値や計測値などの次
元をDmとし、リスク値の次元をdmなどであらわすと、dm/Dmの次元をとる。ここ
に次元が違うので、個々の次元の違いを解消する係数を作成し、その合計値を口
腔総合リスク値として算出しても良い。
―――――――――――――――― 齲蝕リスク診査 ―――――――――
―――
1齲蝕リスク診査(手段)
A要治療的階層 第1齲蝕リスク診査(手段)
歯牙侵襲、防御因子計測(手段)
第1齲蝕リスク診査(手段)は、pH計測手段からの特定pH値を入力する。
特定pH値とは、静的値と、動的値である最低pH、最低pH値にいたる時間、時
間pH面積、デルタpH、基準時間pHなどの各値である。
そして、リスク、リスク度あるいはリスク値に変換し、その値のいずれかひとつ
または、その組み合わせを出力する。
B予防的階層 第2齲蝕リスク診査(手段)
Mutans streptococci
(Streptococcus Mutansなど) Phase1
Lactobacillus
Phase2
Candida
Phase3 (1)
(特にCandida
albicans Final Phase)
Actinomyces 象牙質部におけるPhase1 priority2
その他の微生物として Phase1 priority3
Streptococcus sanguis
Streptococcus mitis
のいずれかまたはその組み合わせの計測値を入力し、リスク、リスク度、リスク
値などのいずれかひとつまたは、その組み合わせを出力する。
具体的には基準物質(微生物を含む)などの基準と比較して密度、濃度などの比
較値が計測手段で計測される。もちろんpHなど7.0が基準値となり計測値が
直接比較値になる場合もあるし、また臨界pH値を基準値として比較値を計測値
として出力する場合もある。これらの比較値(計測値)をリスク変換した値がリ
スク値である。そしてリスク値は、単にリスクというテキストで表現してもよい
し、リスク度で表現してもよいし、またリスク値という実数値や整数値のような
値で表現してもよいが、リスク値を選択すれば様様な演算処理を診査、診断に使
用でき、高精度な診査、診断や未知のリスク、統計処理に有利である。またリス
ク度やリスクは、人間がわかりやすいので、表現に都合がよい。これらは、適時
変換して使用しても良い。
リスクとは、疾病にかかる危険度の通常の人間の会話形式でのテキスト値をとる
。一例として「あなたは、齲蝕になる危険性(リスク)が非常に高いです。」な
どである。ここでは、(1) リスク なし、うたがい、小、大、大大 とした。
(2) リスク度とは、リスクなしは、0、リスク小は+、リスク大は++、リスク
最大は、+++などの数値以外(0は除く)での評価値である。
(3)
リスク値は、ここでは段階的な数値であり、0,1,2,3といったn段階(n
>=0)の整数値、または実数などの値でもよい。
具体的な一例として、比較値はおもに0,1,2,3、4などのn段階値(nは
整数)をとる場合が多い。(コロニー面積やpH値といった人間にとって多段階
の値をとる場合も多いが、コロニーレベルや臨界pHによる段階値(規格値)へ
の変換(比較手段による比較値として)を行う場合がお勧めである。
もっとも個々の計測に対して固有なリスク変換子を用意してリスク値を規格化(
正規化)された値としても良い。前者は、種々な計測でも、その値の尺度が等し
いので理解しやすい、後者は、計測自体の純粋な値をみることができやすい。こ
れらの値を並べて表示しても良いし、またいずらかを選択して表示しても良い。
これらの設定は、環境設定手段にておこなわれる。)
具体的な変換は、後述する。
―――――――――――――――― 齲蝕リスク診査 ―――――――――
―――
―――――――――――――――― 歯周病リスク診査 ――――――――
―――
2歯周病リスク診査(手段)
A要治療的階層 第1歯周リスク診査(手段)
炎症物質、因子 (計測手段)
第1歯周リスク診査(手段)は、歯周防御因子計測手段または歯侵襲因子計測手
段からの値を入力する。
そして、リスク、リスク度あるいはリスク値に変換し、その値のいずれかひとつ
または、その組み合わせを出力する。
B予防的階層 第2歯周リスク診査(手段)
Phase
Priority1
Porphyromonas
gingivalis
Bacteroides
forsythus
Priority2 (Phase1)
Prevotella
intermedia
Actinobacillus
actinomycetemcomitans
Treponema
denticola
Capnocytophaga
Priority3 (Phase1)
Campylobacter
rectus
Selenomonas
Eikenella
corrodens
Fusobacterium
nucleatum
ここでActinobacillus actinomycetemcomitansとBacteroides forsythusは、そ
の順位が逆かもしれない。これら優先順位は病原性が明らかになり次第、環境設
定手段にて変更する。
Priority4 (Phase1)
Prevotella
Prevotella melaninogenica
Peptostreptococcus
Peptostreptococcus micros
Streptococcus
Streptococcus constellatus
Streptococcus intermedius
Streptococcus anginosus
Streptococcus sanguis
Streptococcus mittis
Streptococcus salivarius
Streptococcus acidominimus
Staphylococcus aureus
Staphylococcus epidermidis
Actinomyces
Pseudomonas
Neisseria
Veillonella
Klebsiella
Enterococcus
Enterobacter
Serratia
Clostridium
Pasteurella
Peptococcus
Propionibacterium
Rothia
Corynebacterium
Leptotrichia
Eubacterium
Planococcus
Ruminococcus
Coprococcus
Sarcina
Phase2
Lactobacillus
Phase3 (1)
Candida 特にCandida albicans
Final Phase
のいずれかまたはその組み合わせの計測値を入力し、リスク、リスク度、リスク
値などのいずれかひとつまたは、その組み合わせを出力する。
具体的な変換は、後述する。
―――――――――――――――― 歯周病リスク診査 ――――――――
―――
―――――――――――――――― 齲蝕リスク診査 ―――――――――
―――
ここで、さらに前記齲蝕リスク診査を詳細に説明すると
第1齲蝕リスク診査手段の入力値と出力値は、
入力値 : 出力値
A歯垢
基本的には、多段階閾値変換手段として0から3の4値出力(もちろんn段
階でも良い。 n>=2)
リスク リスク度 リスク値
(pH5.5+補正値)以上: リスク小 (0)
(0)
(pH5.5+補正値)未満(pH5+補正値)以上:リスクあり (+)、 (1)
(pH5+補正値)未満(pH4+補正値)以上:
リスク大 (++)、 (2)
(pH4+補正値)未満: リスク大大 (+++)、 (3)
となるが
試薬、歯垢量、および計測項目において閾値が異なる。上記閾値に下記の補正値
を補正手段が加算してもよい。その場合、さらに精度の高い診査ができる。
このリスク値やその閾値は一例であり、そのリスク値やその閾値は、ここの術者
により変更できる。また文献などの試料を参考にして術者入力手段により順次変
更しても良い。さらにまた学習手段において、診査した臨床値より最適値を求め
ても良い。 この場合、その地域毎の最適値を見つけることができる。さらにそ
の地域の齲蝕や歯周病などの口腔疾患に対する環境問題が発見できるので、地域
医療のさらなる前進ができる。
1.静的pH計測補正値は、 0
2.最低pH値計測補正値は、
a試薬 5%Sucroseのみの水溶液 pH6.5
+0.5
b 5%蔗糖、0.9%NaCl、1mM NaHCO3 による水溶液 pH約7
.7

c 5%蔗糖、pH調整剤としてNaOHにてpH7.0水溶液

ただし、上記補正値は、試薬量50μlで、かつ採取定量手段の定量歯垢が、容
積0.28mmの時。 これらの補正値は、術者が適時変更しても良い。

3.基準時間の補正値は、0
ディメンションの違う計測値では、
時間pH面積値
面積計測における閾値を(pH5.5+補正値)として、(ここで、補正値は、
上記試薬の補正値を表す.
0なら、リスク小 (0)
+値なら、リスクあり (1)
さらに細かく設定しても良い。
デルタpH:
第2齲蝕リスク診査手段
Start手段または診断手段からの入力があった場合、Phase1微生物の計測手段の
起動の有無、あるいは過去の計測値の有無は、最低限の動作として表示などを表
示手段が行う。もちろん全項目微生物に関して表示しても良い。
Phase1微生物であるMurans
streptococciのレベル(入力値):出力値
0:リスク値0
1:リスク値1 +
2:リスク値2 ++
3:リスク値3 +++
Phase2微生物であるLactbacillusのレベル(入力値):出力値
歯周病リスク値0の時
0:リスク値0
1:リスク値1 + 象牙質、2次カリエス修復物の調査を表示。
2:リスク値2 ++ 象牙質、2次カリエス修復物の調査、その結果あれ
ば治療を表示。
3:リスク値3 +++ 象牙質、2次カリエス修復物の治療を表示。
さらにリスク2、3では、蔗糖などの摂取過剰を調査する。
歯周病が存在し、そのリスク度が2以上の場合、歯周病の治療を表示する。
Phase3 (1)微生物であるCandidaのレベル(入力値):出力値
0:リスク値0
1:リスク値1 + 象牙質、2次カリエス修復物の調査を表示。
2:リスク値2 ++ 象牙質、2次カリエス修復物の調査、その結果あれ
ば治療を表示。
3:リスク値3 +++ 象牙質、2次カリエス修復物の治療を表示。
特に根面カリエスに注意。を表示する。
Actinomyces
0:リスク値0
1:リスク値1 +
2:リスク値2 ++
3:リスク値3 +++
象牙質、根面カリエスに注意する表示を行う。
B唾液
5.5以下 リスク値 3 +++ 3
7.1以上7.5未満 リスク値 0
7.5以上8.0未満 リスク値 −1 − (ゲイン)
8.0以上 リスク値 −2 −−(ゲイン)

1基準時間のpH値
2最高値pH (歯垢pH計測の初期最大値を含む。)
3デルタpH計測手段
4時間pH面積計測手段
C 外来物質pH計測手段
摂取食品
(pH5.5+補正値)以上:リスク小 (0) (0)
(pH5+補正値)以上(5.5+補正値)未満:リスクあり(+)、 (1

(pH5+補正値)未満(pH4+補正値)以上:リスク大 (++)、 (2

(pH4+補正値)未満:リスク大大 (+++)、 (3

ここでの補正値は、食品と歯垢微生物に対応する。
一例として、
5%蔗糖水溶液 pH6.5
補正値=(0 + Str.Mutansレベル値)、ここでStr.Mutansレベル値は、0,
1,2,3の4値。
一例としてStr.Mutans レベル3の時、補正値は、+3:リスク+++となる。
ここで、図17、図21、図23、図32、図36における診査画面(診査表示
入力手段)にいおいて個々のリスク値または総合リスク値をn段階評価(n>=
2)や連続値評価を採用しても良いが、4または5段階程度の評価がわかりやす
くてよいようである。(ここのリスク値を多段階値または連続値として、総合リ
スク値を4ないし5段階評価のようなn段階評価としても良い。 この場合、こ
このリスクを相対比較しながら総合リスクをみることができる。 しかしかなり
術者の熟練度を要するが、精度の高い診査を行える。)この表示値も個々の術者
が環境設定手段を使用して変更できる。
D 標準または基準試料pH計測手段
歯垢pHと同じ入出力値、補正値。
E 口腔内よりの試料pH計測手段
AからDまでの計測手段を試料に合わせて使用する。
―――――――――――――――― 齲蝕リスク診査 ―――――――――
―――
―――――――――――――――― 歯周病リスク診査 ――――――――
―――
ここで前記歯周病リスク診査(手段)を詳細に説明する。
第1歯周病リスク診査手段の入力値と出力値は、
入力値 : 出力値
歯周病防御因子計測手段からの値
炎症性細胞浸潤
特に白血球(とくに好中球、リンパ球、単球、形質細胞、好酸球 など):
+++
炎症の時期と上記の個々の白血球を対応して、治療、予防への診査情報を出力し
ても良い。
抗体: +++
歯周病侵襲因子計測手段からの値
トリプシン様酵素: +、++ 濃度値
毒素:種類により濃度リスクを設定する。
その他の産生物:種類により濃度リスクを設定する。
これらの濃度リスクを加算、乗算、減算、除算して出力する。これは、生体の防
御因子を侵襲因子が総合的に上回らなければ破壊が生じないためである。
Start手段または診断手段からの入力があった場合、Phase1のPriority1微生物
の計測手段の起動の有無、あるいは過去の計測値の有無は、最低限の動作として
表示などを表示手段が行う。もちろん全項目微生物に関して表示しても良い。こ
れらを表示するか否か、あるいは、どの計測を選択するか否かは、術者の判断で
あることはいうまでもない。
第2歯周病リスク診査手段の入力値と出力値は、一例として
入力値 : 出力値
Phase1のPriority1の微生物の検出:1菌種につきリスク+++または 3
Phase1のPriority2の微生物の検出:1菌種につきリスク++ または 2
Phase1のPriority3の微生物の検出:1菌種につきリスク+ または 1
以上のスコアを微生物の計測に付き加算してゆく加算値、また微生物濃度によ
り重みをつけて検出微生物の合計値を採用する濃度リスク値またはPhaseXのPrio
rityYの微生物の検出があれば前記表のリスク値、多段階閾値変換手段のいづれ
かまたは、その組み合わせをリスク値として算出しても良い。この時最大値を設
定してもよいし、最大値を無限としてもよい。
Phase2の微生物の検出:リスク不明 リスク−かもしれない。
Phase3の微生物の検出:リスク1.5
また歯周病の程度P1、P2、P3、P4にてP1、P2、P3は、Phase1のPriority1また
は、Priority2あるいはPriority4までのいずれかまたはその組み合わせを使用
し、P4症例にはPhase3のリスクを加味するなどを使用しても良い。
このようにPhase3すなわちFinal Phaseの微生物を感染症のPhaseにあわせてリ
スク判断するとさらに高精度な診断ができる。ただし一例として組織の生命度な
どによっては、Phase1からPhase3が瞬時におこる場合があるので、そのような
場合は、Phase1からPhase3までのすべてを使用するなどである。具体的には免
疫不全症、末期ガンなどの生命度低下などの場合などである。
また他例といてP1,P2をPhase1のPriority2ないしPriority3を使用し、P3をPha
se1Priority4を使用する。
Phase2を全体に併用しても良い。
ここで、
Phase1のPriority1の微生物の検出:Rx に1
Phase1のPriority2の微生物の検出:Rx 2/3
Phase1のPriority3の微生物の検出:Rx 1/3
としても良い。
一例として、
Phase3齲蝕の有無からフローチャート手段を実行、またはPhase3齲蝕の有無(
計測)を検診手段などの歯列口腔表現手段の計測歯牙に対応する歯種に入力して
から、その結果が0あるいは無しと診査値表示入力手段に表示しても良い。Phas
e3齲蝕が検出されていれば、フローチャート手段にしたがい、さらに計測、診
査をすすめる。
他例として
以下の表示を連携手段が診断値表示入力手段に表示しても良い。
Phase1のPriority1の微生物が存在し、かつ齲蝕の無い時:
歯周病リスク係数++++ 4
Phase1のPriority2の微生物が存在し、かつ齲蝕の無い時:
歯周病リスク係数+++ 3
Phase1の微生物が存在しない時で齲蝕の無い時:
歯周病係数2
として、歯周病のリスク値に上記係数をかけるなどしても良い。
ここで、リスク値の計算において上限を設定してもよいし、また設定しなくても
よいが、5段階程度以内が理解しやすい。
いづれのリスク算定の値を本診査手段に記憶保持、採用するかは術者の自由であ
る。
―――――――――――――――― 歯周病リスク診査 ――――――――
―――
――――――――――――― 齲蝕予防治療(手段、方法)――――――――
――
第2齲蝕リスク診査手段の結果がリスクありまたはリスク1以上なら、その診査
結果における対策を表示し、その結果を入力(待機)する。
一例としてPhase1を例とし、
Mutans streptococci レベル3 と表示し、その対策を表示する。
Mutansのリスク大ならNaF、SnF2、クロールへキシジンなどの薬剤、PTCの表示。
そしてそれを使用した旨を予防治療手段に入力する。するとフローチャート手段
が「診断」にすすむ。ここで、さらに齲蝕リスク診査をつづけるか、検診手段に
もどるか、歯周病リスク診査に進むかを術者が判断する。この時この診断(ボタ
ン)手段をクリックなどすれば、どの経路が最適かを判断する履歴(齲蝕リスク
情報、歯周病リスク情報、連携(リスク)情報、他の診査、診断情報など)が表
示される。これにもとずき術者がフローチャート手段の経路を選択する。ここで
、この診断を人工知能手段により行っても良いが、最後の確認(ボタン)手段は
、術者に提供された方が良い。
――――――――――――― 歯周病予防治療(手段、方法)―――――――
――
第2歯周病リスク診査手段の結果がリスクありまたはリスク1以上なら、その診
査結果における対策を表示し、その結果を入力(待機)する。
歯周病リスク診査の出力が大大、(+++)、3または大、(++)、2なら、
一例として抗菌剤の使用と歯垢、歯石および炎症物質の除去を出力し、また必要
に応じてリスク情報(履歴)の表示を行う。中(+)ならリスク情報(履歴)の
表示を行う。
そして治療、予防手段が決定したら、術者は治療、予防を行う。一例としてスケ
ーリング、SRP、(PMTC)を順次おこなう。この時この行程を抗菌剤(アジスロ
マイシンのジスロマック、ニューキノロンのスパラなど)を投与した1週間以内
に行う。そして1週間後に連携(リスク)手段であるFeedBackループを通って歯
周病リスク診査の入力位置へと進む。この時診断手段は、検診や齲蝕リスク診査
への経路は、優先度が低いと表示を行う。
そして歯周病リスク診査を前記のごとく行う。この結果、リスク大なら歯周防御
、侵襲因子計測を経て前記フロー(歯周病リスク診査)を行う。
そして歯周病診査をおえフローチャート手段が「診断」にすすむ。ここで、さら
に歯周リスク診査をつづけるか、検診手段にもどるか、齲蝕リスク診査に進むか
を術者が判断する。この時この診断(ボタン)手段をクリックなどすれば、どの
経路が最適かを判断する履歴(齲蝕リスク情報、歯周病リスク情報、連携(リス
ク)情報、他の診査、診断情報など)が表示される。(他の診査、診断情報は、
検診手段階層の連携(リスク)手段により伝達される)これにもとずき術者がフ
ローチャート手段の経路を選択する。ここで、この診断を人工知能手段により行
っても良いが、最後の確認(ボタン)手段は、術者に提供された方が良い。
[動作]
コンピュータ上の仮想空間での検診手段と完全なハードウエアで実現した検診手
段。いずれも図47のような表示入力手段を使用するのがのぞましい。
完全なハードウエアで実現した検診手段は、
患者ごとにデータの混信がないように患者の数だけ検診手段を用意し以下の検診
手段の起動、動作を行うのが望ましい。
コンピュータ上の仮想空間での検診手段は、
一例としてコンピュータの仮想空間に図47のごとく実行可能ファイルと患者管
理フォルダーを作成する。ここで実行可能ファイル(アプリケーションファイル
)として検診手段があり、初回の起動はこれを使用する。(図47)
この検診手段手段をダブルクリック(選択起動)などすると、検診手段オブジェ
クトが作成される。この時、最低限患者氏名の入力を要求するダイアログボック
スが生成され、これに患者氏名を入力すると、以降検診手段のタイトルバーに患
者氏名が表示され、ファイルネームが患者氏名のデータファイル(一例として拡
張子.DNF)(Diagnostic Navigation File)が、一例としてウインドウズなど
のOS上のツリーなどの氏名管理フォルダーに生成される。氏名が野々村友佑なら
「な行」のホルダーに生成される。次回からはこれを起動する。また同一名前を
入力した時、同じ人間であれば、DNFファイルを起動し、同姓同名の他人なら末
尾に1などの数字をつけて区別する同姓同名混同防止手段を使用しても良い。
また最低源要求するIDは、この氏名以外に整数値を使用してもよいが、氏名の方
が人間的である。
このIDとしての氏名によりデータが管理される、すなわち検診手段という1実行
ファイルあるいは1プログラムで1人のみのデータ(.DNF)が管理、処理される
ので他人のデータと混同することがまずない。つまりアプリケーション間通信を
行う事でしか個人個人のデータの混同はないので安心である。
もっとも前述の患者情報管理手段として他のデータベースを使用し、患者間の統
計などの処理を行う機能を他のプログラムで使用すれば、患者間のデータの混同
をまねく場合も考えられるが、それは、その他のプログラム中にセイフティー手
段を作るか、または検診手段に、検診手段の専用データファイルであるDNFと同
じデータを常に複製、整合する重複データ整合手段を搭載し、外部でこの複製フ
ァイルの参照を行った場合、2つの整合性を整合性手段にて確認し、もし変更が
見られたなら、警告表示を行い、もとの値に修正するか、新しい値に修正するか
を術者に問い、決定ボタンなどにていずれかを選択させ、DNFと複製ファイルを
整合させる。一例として、検診手段の専用データファイルは、.DNFファイルを、
外部のデータベースが参照する複製データファイルは、CSV.txt、.mdb、.xls、v
cfを使用するなどである。
一度検診手段をある患者に作成すると、前記のごとく氏名管理フォルダ−に生成
された氏名をファイル名とした検診手段を起動することにより追加、変更ができ
る。
検診手段の起動、動作
前記の動作の後に、患者氏名の検診実行ファイルを起動したり、検診起動ボタン
を押したりして検診手段を起動すると、検診手段の入力表示手段が表示される。
検診手段は、図1における各種診査ボタン、診断(情報)、Startボタン集、歯
式(2D,3D表示)による連携手段の表示入力手段の一例、など様様な手段を選択
できる。
この時、一例としてpH計測手段などのいづれかの計測手段が作動し、トリガ信
号が検診手段に入力されれば、そのトリガが検診手段における微生物性健康診査
手段などのいづれかの診査手段に伝達され、いづれかの診査手段における計測手
段が起動し計測がはじまるようなイベント起動性な動作をおこなっても良い。(
マルチタスキングがさらに便利である。)
ここで微生物性健康診査を選択すると起動する入力表示手段であるフローチャ
ート(手段)が、図2である。この表示の四角部分(フローボックス)は、ボタ
ンになっておりクリック、タッチなどにて起動する。(図38)そして現在の状
況を色あるいは、輝度により表示する状況表示手段を有する。
―――――――――― フローチャート(手段)の動作 ――――――――――
――
このフローチャートの始まりは、「Start」の部分、または「検診」の部分であ
る。この場合実際の検診後にPTC、すなわちプロフェッショナルトゥースクリー
ニングを行うとさらに良い。そして図2では5つのStartとひとつの「検診」を
有する。この何れかのStartから始まる。一例として検診手段におけるStart(ボ
タン)集のいずれかの項目を選択すると起動する。「検診」は、検診手段の微生
物性健康診査(ボタン)から始まる。
歯周侵襲、防御因子計測からのStart を起動した時
検診手段における歯周侵襲、防御因子計測を選択肢、歯周侵襲、防御因子計測手
段が起動する。一例として図44、図45、図41をへて図21(図20から図
24、図26、図27、図32から図37)などの計測命令表示入力手段が起動
し、計測をおこなう。ここで、自動計測、自動診査を使用し診査結果のみを診査
表示入力手段で確認するように環境設定手段で設定しても良い。この場合診査値
が途中経過を表示せずにみることができる。
炎症物質が歯周侵襲、防御因子計測手段にて検出されるかまたは組織破壊物質、
因子が計測手段にてある閾値以上検出されたなら、歯周病リスク診査手段が病的
な状態であるという診査出力を行う。具体的な一例では、図23、図24におけ
る顕微鏡計測により、患者からの試料である縁上または縁下歯垢中に、白血球
計測(観察)された。この結果が歯周病リスク手段に伝達される。そしてリスク
大大(+++)の値を出力する。この値を診断手段(術者の判断でも良いし、術
者が作成した統計的値などにて閾値を決定した診断手段でも良い。)が判断し、
原因菌の同定を指示したり(下方への矢印)、広域スペクトラムの歯周病菌感受
性抗菌剤の投与、外科的処置などを行ったり、指示を出力したりする(右方への
矢印)。
一方、診断の結果その原因となる微生物を検出するように歯周病リスク診査手段
が動作すれば、歯周病微生物の計測手段が起動する。
具体的な一例においては歯周病微生物計測が前記イベントにより動作し、検出さ
れた微生物において、Phase1のPriority1とPriority2の微生物が検出された
なら、特に除菌、減菌の必要があるリスク大大(+++)の出力(Priority1)
、除菌、減菌の必要があるリスク大(++)(Priority2)、必要に応じて除菌
、減菌の必要があるリスク中(Priority3)(+)と出力する。
さらに具体的には、歯周ポケットに挿入されたペーパーポイントを培養計測手段
の培地(一例としてP.G.選択培地)に置かれる。そして微生物が付着した滲出液
で浸潤しているこのペーパーポイントの先の部分に採取定量手段としての背直探
針を接触させる。そしてこの背直部分で培地を一回直線的になぞる。そしてあま
った培地部分を通法にしたがい、曲線的に面をつくりなぞる。
この培地を嫌気培養2日間などをし、そのコロニーをCCDカメラなどの画像計測
手段が画像計測し、コロニー密度を算出する。一例としてこの時コロニー密度は
、0,1,2,3などの通報の密度計測を基準とし計測がされる。特に背直探針
で一回直線的になぞった部分は、再現性のある密度計測ができる。また曲線的な
面でのコロニーは、感受性試験の培養法に使用でき便利である。
歯周病リスク診査の出力が大大、(+++)、3または大、(++)、2なら、
一例として術者は、抗菌剤の使用と歯垢、歯石および炎症物質の除去を行う。中
(+)なら、その濃度や、治療階層でのリスクを歯周病リスク診査手段からの出
力値で吟味し術者が判断(診断)を行う。この診断を術者の経験から作成された
診断手段を使用し健康診査手段の表示手段などから診断を出力しても良い。これ
を術者が見て、さらに診断を進めても良い。
そして治療、予防手段が決定したら、治療、予防を行う。一例としてスケーリン
グ、SRP、(PMTC)を順次おこなう。この時この行程を抗菌剤(アジスロマイシ
ンのジスロマック、ニューキノロンのスパラなど)を投与した1週間以内に行う
。そして1週間後に連携(リスク)手段であるFeedBackループを通って歯周病リ
スク診査の入力位置へと進む。そして歯周病リスク診査を前記のごとく行う。こ
の結果、リスク大なら歯周防御、侵襲因子計測を経て前記フロー(歯周病リスク
診査)を行う。
そしてリスク小なら診断手段をへて検診へ、または齲蝕リスク診査へと進む。こ
こで、齲蝕リスク診査は、その初段の診査である歯牙侵襲、防御因子計測(pH
計測)は、ただちに行っても良いし、また抗菌剤投与後から1ヶ月程度経過して
から開始してもよい。この後は、齲蝕リスク診査からのStartと同じである。
齲蝕リスク診査からのStart
一例として、歯牙侵襲、防御因子計測(pH計測など)のStartから始めるとする

歯垢pH(水素イオン濃度)が歯牙の臨界pHなどから決められた閾値より小さい
など歯垢、唾液そして外来物質などを加味した診査値がリスク大となったなら、
そのpHを小さくしている原因の微生物を検出するように診査手段が動作する(
下方矢印)。そして検出された微生物を除菌などする。そして再度、齲蝕リスク
診査へ進んでも良いし、また歯周病リスク診査にすすんでも良い。
再度齲蝕リスク診査を行いリスク小なら、歯周病リスク診査へと進むように連携
(リスク)手段が強く示唆する。そして術者が判断(診断)を行い、歯周病リス
ク診査へ進むとする。そしてリスク大なら前記歯周病リスク診査過程を行い、前
記のごとく必要なら治療、予防を行う。
そして、歯周病リスク診査と齲蝕リスク診査を個々にあるいは交互に行う事で両
リスクが減少してゆく。そして両リスクが小または0と各診査手段が診査したな
ら定期検診(検診手段へもどる)となる。
定期検診時には、検診手段を起動し、微生物性健康診査が選択されれば、検診ボ
タン手段から始まるフローチャート手段を順次行う。もちろん各Startボタンか
ら健康診査を行っても良い。
ここで、齲蝕菌と歯周病菌の抗菌因子などにて両方のリスクが、歯周病リスクが
小となったら齲蝕リスクが小から大へなり、またその逆に齲蝕リスクが小となっ
た場合に歯周病リスクが大となるなどの発振状態となった場合、連携リスク診断
の応答制御手段を使用し、最適値へと収束させるように連携診査をおこなっても
良い。
[効果]
このように画面に健康診査における全てのフローが表示され、それを順次選択し
診療を進める事ができるので、(人間一人の記憶では、とても不可能なレベルで
の)迅速で、非常に効率良く、かつ高い精度にて診査、診断、治療、予防ができ
る。また連携リスクにより、人間が通常では発見できないようなつながり(病態
、治療法、予防法など)を発見することもできる。
[本実施例の変形例]
ここでフローチャート書き換え手段が、内部情報や外部からの情報をもとに人工
知能手段によりフローチャートを常に新しい品質の高い構成、情報に変更しても
よい。あるいは、術者が術者入力手段を使用し、内部の診査基準値からフローま
でを変更しても良い。
菌叢制御診査(治療予防階層) (図42参照)
共生菌叢の歯垢、歯肉溝から採取されたバクテリオシンなどの抽出物を使用すれ
ば病的菌叢を共生菌菌叢に変化させることができる。
空間画像診査
図43のごとく連携手段、検診手段でよびだして使用し、病原微生物の侵襲個所
を写真やレントゲンで確認しても良い。
力学的診査
さらにこのとき力学的診査を連携手段などにてよびだし、病的個所の負荷を診査
し病原性微生物駆除の効率をあげてもよい。
食事生活習慣診査 (検診手段からこの手段を使用するか、連携手段にてよびだ
す。)
玄米菜食は、口腔内の自浄性をあげ、齲蝕、歯周病菌の減少をおこなう。もちろ
ん蔗糖の摂取を基本的になくする方向の指導をすれば、さらに齲蝕菌の齲蝕病原
性、増殖は極めて低くなる。また直接的なアスパラギン酸、グルタミン酸の摂取
を少なくするように指導すればP.G.、F.N.などの歯周病菌の発育がすくくなる可
能性がおおきいなどの指導への基準値を微生物性健康診査手段が連携手段を通じ
て連携してゆくと合理的である。
心理的診査
これにより副交感神経優位の環境をつくり唾液の分泌を上げ、抗菌因子、緩衝能
の上昇などの齲蝕、歯周病予防、あるいは共生菌の菌叢の確立に寄与する。この
指導とともに微生物性健康診査手段の計測、診査を連携手段が連携し、心理診査
の効果を具現化しても良い。
この場合、自律訓練法のステップを心理的診査が表示し、そして微生物性健康診
査手段の計測、診査値により効果を具現化し、より高いステップに進むように連
携手段が表示入力をしてゆく。
音声入力や手話入力を行い、それを術者入力手段としても良い。
〔総合変形例〕
上記実施例では、手段を数多く開示したが、これは方法として使用してもよい。
方法の場合、明確にかなりの部分は歯科医師の医療業務ということになる。こ
れは、一般工業界でいうところの(歯科医院での)ビジネスモデルである。
pH計測手段は、培養試験のコロニーまたは液体pHを計測してもよい。
pH計測手段の試薬は、試薬として蔗糖などを使用し、pH計測を行ったが、マン
二トール、ソルビトール、ラフィノース、メリビオース、グルコース、フルクト
ース、ガラクトース、アラビノース、ラクトース、セロビオース、メレジトース
、マンノース、マルトース、リボース、ラムノース、トレハロース、イヌリン、
サリシン、エスクリン、キシロース、スターチ、などを使用してpH計測を行っ
てもよい。ここで、さまざまな糖あるいは配糖体などを使用し、歯垢のpH変動
曲線を齲蝕リスク診査手段が記憶することになる。
ここで同様な計測を既知の微生物種別毎に計測しておき、その既知の微生物由来
pH変動曲線と、歯垢のpH変動曲線との相関を相関手段にてもとめる。(n種類
の糖による計測を行えば、n個のpH変動曲線が得られる。これは、各糖に対す
る微生物の分解曲線でもある。糖要求性を時間的に表したものでもある。)これ
により歯垢中の微生物種の同定、推定ができる。測定の操作は、歯垢をpH電極
に乗せたのに対して、純粋培養の微生物コロニーをpH電極にのせる。これ以外
の操作は、歯垢と同じである。
また後記の培養計測と連携しても良い。一例として
Porphyromonas
gingivalis、Actinobacillus actinomycetemcomitans、Bacteroides forsythus
をそれぞれPG,AA,BFとして表記すると。
PG AA BF
Glucose − + − :pH計測手段にて計測。
トリプシン + − + :微生物産生物計測手段にて計測。
エスクリン − − + :培養計測にて計測
なので、pH計測手段により培養計測により生成されたコロニーを前記Mutansと
同様な操作で計測する。そしてトリプシン様酵素活性(Tr)やエスクリン分解性
(Esc)などとともにPG,AA,BFの鑑別診査ができる。
またActinobacillus actinomycetemcomitansを他のActinobacillusと鑑別をして
も良い。その場合は、ラフィノース、マンノース、グルコース、ガラクトースな
どの水溶液を使用し、pH計測手段を前記操作にて使用する。
前記歯周治療を行うとNH3やバクテリオシンなどの抗菌因子が減少する。その結
果齲蝕リスクが増す可能性が大きいので、齲蝕リスク診査を行うほうが良い事を
連携リスク診査手段が表示など出力するのが望ましい。
ここで、図45のαpの一つである酸化還元電位を計測手段の一つとしても良い
。この場合FET入力など高インピーダンスの電位計の1つの電極をポケット内に
、他方の電極を歯肉や粘膜に当てて計測を行う。この場合ポケット内電極は、先
端が通電でき、他が絶縁体でできている電極が好適である。
図1などの図中の治療、予防(手段)、(方法)は、術者が取捨択一するなど、
これらの治療、予防手段、方法は、本発明では術者の自由であり、ほんの一例に
すぎない。即ち個々の治療、予防は、既知の1手段、方法を記載したにすぎず、
ここでの手段、方法はなんらかの治療、予防を行えば良い。連携リスク診査、診
断(手段)(方法)は、これら治療、予防をブラックボックスとして扱ってよい
のである。もちろん患者の都合や希望で施行されない場合もあるかもしれない。
以上の各計測装置は、術者が診査、診断を行うような独立型のリスク計測手段で
あっても良い。
連携手段を手動で操作した場合、その階層、処理した値などを自動的に追跡記憶
する追跡記憶手段を備えても良い。また連携手段に計測診査部位と計測診査情報
を関連ずけるなどの連携線表示手段などを装備しても良い。さらにまた図43の
階層などの値の区別をしている線(下図のタイリング表示の時)の代わりにフォ
ルダーを採用しても良い。
これらの場合熟練者の連携が誰でも使用できるので初心者でも高度な診断ができ
る。
分光計測において比較手段が計測された値に窓関数を乗し、差分をとる窓関数手
段を採用した一例として、Str.Mutansの計測値を窓関数として使用する。すると
採取歯垢中にStr.Mutans優位となれば、窓関数手段を使用した比較分光計測手段
における値が増加する。ここで、さらにStr.
sobrinus sanguis mitior mitis milleri salivarius などの関数を使用し
、その比率を比率手段が算出し比較するとよい。また歯垢の主な多糖類であるα
13グルカンとα16グルカンによる吸収曲線を窓関数としても良い。さらにま
た1038cm−1のガウス分布曲線による窓関数を使用しても良い。
分光計測などの基準物質としては、
α13グルカン、α16グルカン、フルクタン、Sac(糖)、POx、OH、抗体、A
mA(アミノ酸)、A1 アミド1、A2 アミド2、NH3、H2S、COx、Lip(脂肪
酸)、Vt(ビタミン)、Nuc(核酸)、その他の基準物質としてRefボタンを採用
しても良い。
試料保持手段としてBaF2を2枚使用し、その間にドーナッツ型のスペーサーを挟
み込み枠組み手段にて固定し使用しても良い。この時枠組み手段側にもスペーサ
ーを挿入しても良い。ここで上部は開放となるので上部が挿入手段となる。
この時スペーサーは、シリコンゴムを使用する。この材質は、他にポリエチレン
、ポリプロピレンなどの樹脂、ワックスなどを適時使用しても良い。
この時2枚使用する場合その一部をガス透過膜としてガスを計測しても良い。一
例として第2、第3実施例の構造を使用する。
分光計測による同定試験の多例として:Sucピークの分解時間、速度、Sucピーク
の減少とともにα13グルカンに依存するピーク発生によりMutansが推定される
分光計測やガス計測による感受性試験として: PGのH2Sの発生をモニタ−して
、その発生が無い場合は、感受性ありとするなどである。
選択培地の選択性、添加薬剤、CO2、脱気、脱水、脱イオン、脱分子などを環境
制御手段のオプションとしても良い。
また微生物の
作用促進剤( 機能(生育、毒素産生、体内進入、運動機能など)などを指標と
する。)、
作用拮抗剤( 機能(生育、毒素産生、体内進入、運動機能など)などを指標と
する。)
を環境制御手段のオプションとしても良い。
以上本発明の各手段は、コンピュータ上でソフトウエアにて構成してもよいし、
各手段は、ハードウェアのみで実現しても良い。もちろん他の実施例や変形例に
応用しても良い。

実施例および変形例のさらなる効果をあげると、初心者の歯科医でも熟練者の診
断ができ、かつ患者への情報開示も通信などでおこなえるので来院回数減少、治
療の状態把握に便利である。また歯科だけでなく医科、微生物の一般同定、食品
、環境衛生、など様様な分野で使用ができる。
上記実施例または変形例における手段は、全てハードウエアで作成してもよいし
、記憶手段と制御手段による仮想手段、ソフトウエアで作成されても良い。
上記実施例または変形例は単独で実施しても良いし、また組み合わせて実施し
ても良い。また他の用途に使用しても良い。一例としては、図1の連携(リスク
診査)、(リスク)診査、診断、計測における各手段、方法は、患者の病態、健
康状態に応じて、実施する手段を選択して、おこなうなどである。また、診査、
診断の最終判断は、あくまでも医師が行うのはいうまでもない。
う蝕や歯周病を診査、診断、計測でき、予防、処置などが高度に行える。
検診手段の表示入力(手段)を示した一例。 フローチャート(手段)の一例。 健康(計測)診査装置の一例。(ブロック図) 検診手段の一例。(ブロック図) 微生物性健康診査手段の一例。(ブロック図) 採取定量手段の一例。(腹平探針) 採取定量手段の一例。(計量探針) 採取定量手段の一例。(背直探針) 採取定量手段の一例。(屈曲ペーパーポイント) pHセンサモジュールの一例。 pHセンサモジュールの一例。ガス計測の一例。(主にアンモニアガス) 最低pH計測手段の一例。 時間pH面積計測手段の一例。 デルタpH計測手段の一例。 基準時間pH計測手段の一例。 組み合わせによるpH計測手段の一例。静的pHと動的pH、動的pHと動的pHの比較pH計測例。 計測命令表示入力手段の一例。(pH(複)スペクトラム計測手段の表示入力手段一例。) pH(複)スペクトラム計測手段の一例。(ブロック図) アンモニア、H2S、インドールなどのガス計測手段の一例。 比色手段(装置)の一例である。 計測命令表示入力手段の一例。培養計測手段、感受性試験手段における表示入力手段の一例。 培養計測手段、感受性試験手段におけるブロック図の一例。 計測命令表示入力手段の一例。顕微鏡計測手段における表示入力手段の一例。 顕微鏡計測手段におけるブロック図の一例。 試薬手段としての薬剤供給スライドグラスの一例。 分光計測診査装置の一例。(ブロック図) 試料計測手段と比較分光計測手段の一例。(比較分光計測装置) 分光計測モジュールの一例。 体外試料計測手段の一例。(分光計測モジュールと体外計測手段)。 生体計測手段の一例と、それに使用するプローブの例。(分光計測モジュールと生体プローブ)単光路プローブ 一例として照射用の光路と受光用の光路が同じプローブ。複光路プローブ:2光路プローブ 一例として照射用の光路と受光用の光路が独立しているプローブ。多光路プローブ 2光路プローブや単光路プローブを組み合わせて複数の光路を形成する。 体外計測手段の一例。 計測命令表示入力手段の一例。分光計測診査手段の表示入力手段の一例。 分光計測診査装置における微生物性健康診査のフローチャート手段の一例。多用する比較手段や、主な環境制御手段の試薬手段などを一例として記載。 試料計測手段と比較分光計測手段の一例。(比較分光計測装置)おもに計測値どおしを比較する例、おもに環境試験に使用する。 試料計測手段と比較分光計測手段の一例。(比較分光計測装置)おもに計測値どおしを比較し、その比較値が閾値をこえたり、下回った時を記憶する例、おもに感受性試験に使用する。もちろん環境試験にも使用できる。 計測命令表示入力手段の一例。分光計測診査手段の表示入力手段の一例。ボタンは個数と値が環境設定手段により変更できる。図34、図35の比較を時間的に表示するなどの例。 分光計測と顕微鏡計測を試料に対して同時に同一部位に対して行うための手段の一例。(もちろん他部位を計測することもできる。) 検診手段の動作一例。 検診手段の計測ボタン動作一例。 検診手段の診査ボタン動作一例。 検診手段の診断ボタン動作一例。 検診手段の治療予防ボタン動作一例。 連携手段の動作一例。 フローチャート手段の動作一例。 フローチャート手段におけるフローボックスの動作一例。 Full画面表示一例。(顕微鏡計測) 患者管理ホルダの一例。健康(計測)診査手段のブロック図(左下図)の一例。 環境制御手段と採取定量手段の一例。(総合変形例など)
符号の説明
1 連携(リスク)手段の表示入力手段の一例。
(歯式、口腔の画像表示を応用した表示入力手段。)

Claims (15)

  1. 健康計測(診査)装置は、
    採取された採取物の環境を制御あるいは変化させる環境制御手段と
    その制御された採取物を計測する計測手段とを
    備える事を特徴とする健康計測(診査)装置。
  2. 請求項1に記載の環境制御手段は、
    薬剤供給用スライドグラスである事を特徴とする。
  3. 請求項1に記載の環境制御手段は、
    試薬手段である事を特徴とする。
  4. 請求項1に記載の環境制御手段は、
    雰囲気調整手段である事を特徴とする。
  5. 請求項1に記載の環境制御手段は、
    電磁波照射手段である事を特徴とする。
  6. 請求項1に記載の環境制御手段は、
    媒体波付与手段である事を特徴とする。
  7. 請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
    顕微鏡であることを特徴とするリスク計測手段。
  8. 請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
    培地(手段)であることを特徴とするリスク計測手段。
  9. 請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
    pH計測手段であることを特徴とするリスク計測手段。
  10. 請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
    ガス計測手段であることを特徴とするリスク計測手段。
  11. 請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
    光学計測手段であることを特徴とするリスク計測手段。
  12. 請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
    DNA(RNA)計測(手段)であることを特徴とするリスク計測手段。
  13. 請求項1に記載の(リスク)計測手段は、
    微生物同定手段であることを特徴とするリスク計測手段。
  14. 請求項1から請求項13におけるいづれか1項に記載の健康計測診査装置は、
    採取定量手段を備える事を特徴とする健康計測診査装置。
  15. 請求項1から請求項14におけるいづれか1項に記載の健康計測診査装置は、
    基準画像手段、計測画像手段のいづれかまたはその組み合わせを備える事を特徴とする健康計測診査装置。
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