JP2021037056A - 電気炊飯器 - Google Patents

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洋史 米田
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Abstract

【課題】加熱ムラを抑制することが可能な電気炊飯器を提供する。【解決手段】炊飯器1は、炊飯器本体2と、蓋体3と、炊飯器本体2に収容される内鍋4と、内鍋4を加熱する加熱部6と、を備え、内鍋4の上部を構成する内鍋上部4aが第一素材である第一素材M1により形成され、内鍋4の下部を構成する内鍋下部4bが、第一素材M1とは熱伝導率が異なる第二素材M2により形成されている。内鍋4では、第一素材M1の熱伝導率を、第二素材M2の熱伝導率に比して高くしている。【選択図】図2

Description

本発明は、電気炊飯器の技術に関する。
従来、全体を同じ素材により形成した内鍋を備えた電気炊飯器が知られている。例えば、特許文献1に記載の如くである。特許文献1に記載された電気炊飯器に備えられた内鍋は、基体が焼き物であるいわゆる土鍋であり、内鍋全体の基体部分はセラミック(コーディエライト系の素材)で形成されている。
全体を同じ素材により形成した内鍋は、各部位における熱伝導率が略均一であるため、炊飯時における内鍋各部の温度分布は、内鍋の周囲にある加熱手段の配置状況に応じて決定される。しかしながら、従来の電気炊飯器では、内鍋の底部に配置される加熱手段のほうが、内鍋の側部に配置される加熱手段よりも高火力に設定されており、各加熱手段による加熱量には上下方向に偏りがある。このため、従来の電気炊飯器では、内鍋の温度分布を上下方向において均等にすることが難しく、炊飯時における炊きムラの問題や保温時の温度ムラに起因するツユだれの問題等が生じている。
特開2019−47907号公報
本発明は、斯かる現状の課題に鑑みてなされたものであり、加熱ムラを抑制することが可能な電気炊飯器を提供することを目的としている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、本発明に係る電気炊飯器は、炊飯器本体と、蓋体と、前記炊飯器本体に収容される内鍋と、前記内鍋を加熱する加熱部と、を備え、前記内鍋の上部を構成する内鍋上部が第一素材により形成され、前記内鍋の下部を構成する内鍋下部が、前記第一素材とは熱伝導率が異なる第二素材により形成されていることを特徴とする。
このような構成の電気炊飯器によれば、加熱部の配置を変更することなく、内鍋の上下方向における温度分布を調整することができる。これにより、炊飯時の加熱ムラや保温時の温度ムラを抑制することができる。
また、本発明に係る電気炊飯器においては、前記第一素材の熱伝導率が、前記第二素材の熱伝導率に比して高いことが好ましい。
このような構成によれば、内鍋上部を昇温しやすくすることができる。これにより、内鍋の上下方向における温度分布を調整することができる。
また、本発明に係る電気炊飯器においては、前記第一素材が金属であり、前記第二素材がセラミックであると好適である。
このような構成によれば、いわゆる土鍋で炊いたような御飯の炊きあがりを得ながら、内鍋下部に比して内鍋上部を昇温しやすくすることができる。これにより、内鍋上部におけるツユ付きが抑制され、炊きあがった御飯の上にツユが落ちること、ひいては、御飯の食味が低下することを抑制できる。
また、本発明に係る電気炊飯器においては、前記第二素材の熱伝導率が、前記第一素材の熱伝導率に比して高いことが好ましい。
このような構成によれば、内鍋下部に比して内鍋上部における蓄熱量を大きくすることができる。これにより、内鍋の上下方向における温度分布を調整することができる。
また、本発明に係る電気炊飯器においては、前記第一素材がセラミックであり、前記第二素材が金属であってもよい。
このような構成によれば、内鍋下部に比して内鍋上部における蓄熱量を大きくすることができる。これにより、内鍋上部におけるツユ付きが抑制され、炊きあがった御飯の上にツユが落ちること、ひいては、御飯の食味が低下することを抑制できる。
また、本発明に係る電気炊飯器においては、前記内鍋上部と前記内鍋下部とが、弾性を有する接着剤により接合されていることが好ましい。
このような構成によれば、第一素材と第二素材の接合部において、第一素材と第二素材の膨張量の差異を吸収することができる。これにより、第一素材と第二素材の接合部で割れや剥がれが生じることを抑制できる。
また、本発明に係る電気炊飯器においては、前記内鍋上部と前記内鍋下部との接合部において、前記内鍋の外周面から外側に突出する鍔部を備えることが好ましい。
このような構成によれば、第一素材と第二素材の接合部において、接着剤による接合面積を確保することができ、内鍋上部と内鍋下部を確実に接合することができる。また、接合部周辺において、内鍋の蓄熱量を増大させることができる。
また、本発明に係る電気炊飯器においては、前記炊飯器本体は、前記鍔部を支持する鍔支持部を備え、前記鍔支持部が、前記炊飯器本体の上面より下方に形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、鍔部からの放熱を抑制することができる。これにより、電気炊飯器における内鍋の保温効果をより高めることができる。また、電気炊飯器の大型化を抑制することができる。
また、本発明に係る電気炊飯器において、前記加熱部は、前記内鍋の側部を加熱する側面ヒータを含み、前記側面ヒータが、前記炊飯器本体に配置された前記内鍋の平面視における前記鍔部の直下に位置していることが好ましい。
このような構成によれば、側面ヒータから出力された熱が、その上方に位置する鍔部において効率よく蓄熱される。これにより、側面ヒータの加熱効率が向上されるとともに、鍔部における蓄熱量の増大が図られる。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本発明に係る電気炊飯器によれば、加熱部の配置を変更することなく、内鍋の上下方向における温度分布を調整することができる。
本発明の一実施形態に係る電気炊飯器の全体構成を示す平面図。 図1におけるA−A線断面矢視図。 本発明の一実施形態に係る電気炊飯器を構成する内鍋を示す図、(A)平面図、(B)側面図。 本発明の一実施形態に係る電気炊飯器を構成する内鍋を示す図、(A)底面図、(B)斜視図。 図3(A)におけるB−B線断面矢視図、(A)全体図、(B)図5(A)におけるC部の拡大図。 本発明の一実施形態に係る電気炊飯器を構成する内鍋を示す分解斜視図。 従来の電気炊飯器を示す側面視断面図。 従来の電気炊飯器を構成する内鍋を示す斜視図。
[炊飯器の全体構成]
図1および図2に示す炊飯器1は、本発明に係る電気炊飯器の一実施形態であり、炊飯器本体2と蓋体3を備えている。なお、説明の便宜上、炊飯器1に対して、図1および図2に示した矢印のように、前後方向、左右方向、および上下方向を規定している。また、以下の説明における、前、後、左、右、上、下等の記載は、炊飯器1を構成する各部が、炊飯器1が使用される際の所定位置に組み付けられている状態を基準として向きを表している。
炊飯器本体2は、炊飯器1の外殻の下部を構成する部位であり、蓋体3の下方に配置され、内鍋4を収容するための空間を形成する。蓋体3は、炊飯器1の外殻の上部を構成する部位であり、炊飯器本体2の上方に配置されて、炊飯器本体2の内部に形成された内鍋4の収容空間を封止可能に構成されている。
さらに、炊飯器1は、内鍋4、容器部材5、加熱部6、内蓋7、制御装置8を備えている。容器部材5と加熱部6の一部、および制御装置8は、炊飯器本体2の内部に収容されている。炊飯器本体2に収容された容器部材5は、内鍋4を加熱または保温するための容器状に構成された部材であり、炊飯器本体2における内鍋4を収容するための空間の一部を構成している。また、加熱部6の一部は、蓋体3の内部に収容されている。内蓋7は、蓋体3の下面(炊飯器1の炊飯時に内部に位置する側の面)に配置されている。
蓋体3は、ヒンジ3aを備えている。蓋体3は、炊飯器本体2の後端上部にヒンジ3aを介して連結されており、前後方向および略上下方向を向く姿勢の間で回動可能に構成されている。
内鍋4は、炊飯器1における御飯を炊くための空間(以下、炊飯空間と呼ぶ)の一部を構成する部位であり、底部4pおよび側部4qと、底部4pと側部4qをつなぐ湾曲部4rを備え、炊飯器本体2に収容された状態で使用される。炊飯空間は、被調理物(例えば、米と水)を加熱調理するための空間であり、調理中において被調理物が対流可能な空間となっている。なお、炊飯器1の炊飯空間は、御飯以外の調理物を加熱調理することも可能である。
加熱部6は、内鍋4を加熱するための手段であり、第1メインヒータ6a、第2メインヒータ6b、側面ヒータ6c、蓋ヒータ6eにより構成している。第1メインヒータ6aと第2メインヒータ6bは、一連のメインヒータを構成しており、第1メインヒータ6aが容器部材5の下方に配置され、第2メインヒータ6bが湾曲部5cの裏側に配置されている。また、加熱部6は、側面ヒータ6cが容器部材5の側部5bの裏側に配置されている。さらに、蓋ヒータ6eは、蓋体3の内部に配置されている。
加熱部6は、第1メインヒータ6aで内鍋4の底部4p、第2メインヒータ6bで内鍋4の湾曲部4rを誘導加熱し、側面ヒータ6cで容器部材5の側部5bを誘導加熱する。また、加熱部6は、蓋ヒータ6eによって、内鍋4を直接加熱する。加熱部6を構成する各ヒータ6a・6b・6c・6eの出力は、ユーザーの設定や制御装置8に予め設定されているプログラム等に応じて、制御装置8によって個別に制御可能である。
図2に示すように、内蓋7は、蓋体3の下面に配置されている。そして、内蓋7は、蓋体3に対して着脱可能に構成されている。内蓋7の外周部には、外径方向外側へ延びるリング状の上面シール部7aと、下方へ延びるリング状の側面シール部7bが形成されている。上面シール部7aおよび側面シール部7bは、内蓋7と内鍋4との間の隙間を封止するものである。
また、炊飯器1は、蓋体3の上面において、操作部10を備えている。操作部10は、動作状況や操作指示状況などを表示する液晶などの画像表示デバイスを用いた表示部を兼ねており、メニューなどの文字表示部分をユーザーがタッチして選択を行うことができるタッチパネル部10aと、タッチパネル部10aの周囲の領域に配置された各種操作ボタンが表示されるタッチ入力部10b・10c・10dを備えている。炊飯器1では、タッチパネル部10aとタッチ入力部10b・10c・10dとが、ユーザーからの炊飯器1への操作を入力する操作部10を構成している。
また、蓋体3は、炊飯器1の内部の圧力を調節する調圧ユニット13を備えており、調圧ユニット13を介して、炊飯時に発生する蒸気を排出する。蓋体3の後方側には、調圧ユニット13の上端部分に位置する、蒸気放出口14aを備えた調圧キャップ14が配置されている。また、蓋体3の前方側には、蓋体3のロックを解除するロックボタン15が配置されている。
また、操作部10の左側近傍には、炊飯器1にユーザーが近づいたことを感知する人感センサ16が配置されている。そして、炊飯器1では、人感センサ16が赤外線などによってユーザーが近くにいることを検知した場合には、タッチパネル部10aと各タッチ入力部10b・10c・10dとが待機状態から動作状態に遷移して、タッチパネル部10aと各タッチ入力部10b・10c・10dの操作ボタンが表示されるように構成している。
ユーザーは、操作部10のタッチパネル部10aに表示された文字情報や、各タッチ入力部10b・10c・10d上に表示された操作ボタンをタッチすることで、炊飯、保温などの炊飯器1の動作の指示や、白米炊飯モードや具入り炊飯モードなどの調理メニューの選択、保温時間や吸水開始までの時間などのタイマー設定を行うことができる。
そして、炊飯器1では、炊飯器本体2に内鍋4が収容された状態で蓋体3を閉めると、内鍋4の上端に内蓋7の上面シール部7aが当接するとともに、内鍋4の内周部に側面シール部7bが当接し、内鍋4の上部開口が内蓋7によって封止される。このとき、内鍋4と内蓋7によって、炊飯器1における炊飯空間が形成される。
制御装置8は、炊飯器1の炊飯動作を制御する装置であり、所謂マイコンにより構成されている。制御装置8は、加熱部6、操作部10、センタセンサ11、蓋センサ12、調圧ユニット13、人感センサ16等と接続されている。
制御装置8は、ユーザーが操作部10により炊飯モードを選択すると、選択された炊飯モードに応じたプログラムに従って加熱部6の出力を調整する。また、制御装置8には、センタセンサ11や蓋センサ12の検出結果がフィードバックされ、さらに加熱部6への出力を調整する。センタセンサ11は、内鍋4の温度を検出する温度センサであり、蓋センサ12は、調圧ユニット13を介して内鍋4から放出される気体(蒸気)の温度を検出する温度センサである。
[内鍋の詳細な構成]
図3〜図5において、炊飯器1を構成する内鍋4を詳細に示している。図5(A)(B)に示す如く、内鍋4は、内鍋上部4aと内鍋下部4bにより構成されている。内鍋上部4aは、内鍋4の上部を構成する部位であり、第一素材M1により形成されている。また、内鍋下部4bは、内鍋4の下部を構成する部位であり、第二素材M2により形成されている。
第一素材M1は、銅やアルミ、ステンレスなどを含む金属である。つまり、内鍋上部4aは、銅やアルミ、ステンレスなどの金属層により形成される金属製である。そして、内鍋4では、内鍋上部4aを形成する第一素材M1の熱伝導率を、10〜400[W/(m・K)]程度としている。
第二素材M2は、成分としてSiOを含むセラミックである。そして、内鍋下部4bは、基体部分はSiOを含むコーディエライト系の材料で構成され、基体部分の両面にリチア系の釉薬が塗布され、外表面には発熱体である銀ペーストがコーティングされている。また、内鍋4の被調理物に接触する内表面には、アルミ溶射膜を介してフッ素コーティングが施されている。つまり、内鍋下部4bは、基体が焼き物のいわゆる土鍋として構成されている。そして、内鍋4では、内鍋下部4bを形成する第二素材M2の熱伝導率を、1〜2[W/(m・K)]程度としている。
このように、炊飯器1を構成する内鍋4では、内鍋上部4aの熱伝導率を、内鍋下部4bの熱伝導率に比して高くしている。このような構成では、加熱部6の出力変更に対する内鍋上部4aの応答性が内鍋下部4bに比べてよく、加熱部6の出力増大に伴って内鍋上部4aを速やかに昇温させることができるため、内鍋下部4bに比べて内鍋上部4aを高温に制御しやすくなっている。
[内鍋の別実施形態]
ここまでで例示した炊飯器1の内鍋4では、内鍋上部4aの熱伝導率を、内鍋下部4bの熱伝導率に比して高くしているが、これとは反対に、内鍋下部4bの熱伝導率を、内鍋上部4aの熱伝導率に比して高くする構成としてもよい。具体的には、内鍋上部4aを上述した第二素材M2で形成し、内鍋下部4bを上述した第一素材M1で形成する構成としてもよい。
そして、内鍋上部4aを上述した第二素材M2で形成し、内鍋下部4bを上述した第一素材M1で形成した場合には、内鍋下部4bに比べて内鍋上部4aが冷めにくくなるため、一旦内鍋4全体が所定の温度以上に温まった後は、内鍋下部4bに比べて内鍋上部4aを高温に保持しやすくなる。一方、内鍋下部4bは、加熱部6の出力に応じて応答性よく温度を変化させることができ、被調理物に対する加熱温度を細かく調整することができる。
即ち、本発明の一実施形態に係る炊飯器1では、内鍋4を構成する内鍋上部4aと内鍋下部4bとを、熱伝導率が異なる素材で形成することによって、例えば、内鍋上部4aの加熱部6の出力に対する応答性を高めたり、あるいは、内鍋上部4aの保温性を高めたりすることが可能になって、これにより、内鍋4の上下方向における温度分布を調整することが可能になる。
[鍔部]
また、内鍋4は、内鍋上部4aと内鍋下部4bの接合部において、鍔部4cが形成されている。鍔部4cは、内鍋上部4aの下端部に形成された鍔上部4eと、内鍋下部4bの上端部に嵌め込まれた鍔下部4fにより構成されている。内鍋上部4aの下端における内周部には、内鍋下部4bの上端部を嵌合させるための環状凹部4dが形成されており、環状凹部4dに内鍋下部4bの上端部を嵌め込むことで、内鍋上部4aと内鍋下部4bを一体に構成している。
図5(A)(B)および図6に示すように、鍔部4cは、内鍋上部4aの一部である鍔上部4eと、内鍋下部4bと一体の鍔下部4fにより構成されている。鍔上部4eは、内鍋上部4aの下端部を半径方向外側に向けて突出させて鍔状に成形した部位であり、鍔上部4eの下端には、鍔下部4fとの接合面となる平面部が形成されている。また、鍔下部4fは、内鍋下部4bの上端部の外周面に形成されたリング状の溝部4gに差し込まれた状態で、内鍋下部4bに対して接着剤Gにより接着されている。鍔下部4fは、半径方向外側に向けて突出された鍔状の部位であり、鍔下部4fの上端には、鍔上部4eとの接合面となる平面部が形成されている。
なお、鍔上部4eと鍔下部4fの接合面においては、鍔上部4eか鍔下部4fの一方にスポット状の凹状部を形成し、他方に該凹状部に対応するスポット状の凸状部を形成する構成とし、凸状部が凹状部に嵌りこむように構成することで、鍔上部4eと鍔下部4fの周方向の相対変位を防止する構成としてもよい。
そして、鍔部4cは、鍔上部4eと鍔下部4fが、互いの接触面に塗布された接着剤Gにより接合されて、一体化されている。このとき鍔部4cでは、鍔上部4eと鍔下部4fの間に、接着剤Gの層(以下、接着剤層GAと呼ぶ)が形成される。
内鍋4では、内鍋上部4aと内鍋下部4bの接合部に鍔部4cを設けることによって、接着剤Gによる接着面積を増大し、ひいては、内鍋上部4aと内鍋下部4bの接合に必要な接着力を確保している。
[接着剤による接合]
内鍋4において、内鍋上部4aと内鍋下部4bの接着に用いている接着剤Gは、耐熱性を有するシリコン系接着剤である。また、接着剤Gとしては、被調理物に接触する可能性を考慮して、食品衛生上の要求仕様を満たすものを採用している。
また、内鍋4では、内鍋上部4aと内鍋下部4bを異なる各素材M1・M2により構成しているため、それぞれの部位4a・4bの熱膨張量および熱収縮量が異なっている。内鍋4では、このような各部位4a・4bの熱膨張量および熱収縮量の差異を接着剤層GAで吸収することができるように構成されている。これにより、内鍋4の内鍋上部4aと内鍋下部4bを異なる素材M1・M2により構成した場合であっても、内鍋上部4aと内鍋下部4bとの接合部で割れや剥がれが生じることを抑制できる。
[鍔支持部の構成]
図2に示す如く、炊飯器1は、炊飯器本体2において鍔支持部20を備えている。鍔支持部20は、炊飯器本体2の容器部材5に内鍋4を収容したときに、下方から鍔部4cに接する部位である。鍔支持部20は、炊飯器本体2における内鍋4の収容空間の周りに形成された環状凹部21の底部を構成する平面部であり、炊飯器本体2の上面2a(蓋体3との合わせ面)に比べて一段下がった位置に形成されている。
炊飯器1では、炊飯器本体2の容器部材5に内鍋4を収容したときに、炊飯器本体2の内側に形成された環状凹部21に鍔部4cが内包されるように構成している。
[従来の炊飯器の構成]
ここで、従来の炊飯器の構成について説明する。図7には、従来の構成である炊飯器101を示している。なお、炊飯器101の構成について、ここで説明しない部位については、前述した炊飯器1の構成と共通している。
炊飯器101は、炊飯器本体102と蓋体103を備えている。なお、蓋体103は、前述した蓋体3と構成が同じであるため、ここでの説明は省略する。
さらに、炊飯器101は、内鍋104、容器部材105、加熱部106、内蓋107を備えている。なお、容器部材105、内蓋107は、それぞれ前述した容器部材5、内蓋7と構成が同じであるため、ここでの説明は省略する。
内鍋104は、炊飯器101における御飯を炊くための炊飯空間の一部を構成する部位であり、炊飯器本体102に収容された状態で使用される。図8に示す内鍋104は、全体が同じ素材(セラミック)で構成されている点と、鍔部104cが、内鍋104の上端部に突設されている点で、前述した内鍋4と異なっている。
そして、炊飯器本体102は、鍔支持部を備えていない点で、本発明の一実施形態に係る炊飯器本体2と異なっている。
このような構成である従来の炊飯器101においては、炊飯器本体102に内鍋104を収容した状態において、内鍋104の鍔部104cは、炊飯器本体102の上面102aよりも上方に位置している。このため、蓋体103を開放した状態において、鍔部104cは、全体が外気に晒されることとなる。
鍔部104cは、内鍋104の底部や側部に比べて肉厚であり、底部や側部に比べて蓄熱量が多くなる部位ではあるが、炊飯器101において蓋体103が開放されたときには、鍔部104cに蓄えられた熱は、速やかに放熱されることとなる。このため、従来の炊飯器101においては、鍔部104cによる蓄熱効果を、鍔部104c周辺の温度低下の抑制等のために積極的に利用することが難しい。
一方、図2に示すように、炊飯器1では、炊飯器本体2において環状凹部21を備え、その底部において鍔支持部20を備えている。そして、炊飯器1では、炊飯器本体2の容器部材5に内鍋4を収容したときに、鍔部4cが環状凹部21内に収容されて炊飯器本体2の内側に内包されるとともに、鍔支持部20によって支持されるように構成している。このため、炊飯器1では、蓋体3を開放した状態において、鍔部4cは、該鍔部4cの上面以外の部位が外気に直接晒されることがないため、鍔部4cからの放熱が抑制される。
また、炊飯器1では、鍔部4cを炊飯器本体2の内部に収める構成としたことで、蓋体3側に鍔部4cを収めるためのスペースを確保する必要がない。炊飯器本体2に比べて小さい蓋体3には、スペースの余裕が少ないため、蓋体3側に鍔部4cを収めようとすれば、蓋体3を大型化する必要が生じる。炊飯器1では、炊飯器本体2側に鍔部4cを収める構成としたことで、蓋体3の大型化が不要となり、ひいては、炊飯器1の大型化が抑制されている。
鍔部4cは、内鍋4の底部4pや側部4qに比べて肉厚であり、蓄熱量が大きくなる部位である。炊飯器1においては、蓋体3が開放されたときに、鍔部4cに蓄えられた熱が、従来の炊飯器101に比べて逃げにくいため、鍔部4c周辺の温度保持に有利である。このため、蓋体3を開放したときに、鍔部4cの周辺をツユ付きが生じない高温により長時間維持することができる。蓋体3の開放時間が短ければ、内鍋上部4aにおけるツユ付きを確実に防止することができ、炊きあがった御飯にツユが滴下するのを防止することができる。
また、図2に示すように、炊飯器1では、平面視における鍔部4cの直下に側面ヒータ6cを配置している。このような構成では、側面ヒータ6cの出力により発生した熱が上方へ立ち上って効率よく鍔部4cに蓄熱させることができる。炊飯器1では、側面ヒータ6cの周囲で生じた熱をできる限り余すことなく鍔部4cに蓄熱させることで、側面ヒータ6cの加熱効率を向上させることができる。そして、鍔部4cの周辺をツユ付きが生じない高温まで効率よく加熱することができ、加熱部6による出力を増やすことなく、内鍋上部4aにおけるツユ付きを効率よく防止することができる。
また、図7に示す従来の炊飯器101では、加熱部106に肩ヒータ106dが含まれている。一方、図2に示す炊飯器1では、鍔部4cを設けたことによって、肩ヒータを省略している。炊飯器1では、鍔部4cの蓄熱効果によって、内鍋4の上部の温度を、肩ヒータを設けた場合に劣らない温度に維持することができる。なお、鍔部4cを設けた場合において、鍔部4cの周囲に肩ヒータに相当するヒータを設ける構成としてもよい。
1 炊飯器(電気炊飯器)
2 炊飯器本体
2a 上面
3 蓋体
4 内鍋
4a 内鍋上部
4b 内鍋下部
4c 鍔部
6 加熱部
6c 側面ヒータ
20 鍔支持部
G 接着剤
M1 第一素材
M2 第二素材

Claims (9)

  1. 炊飯器本体と、
    蓋体と、
    前記炊飯器本体に収容される内鍋と、
    前記内鍋を加熱する加熱部と、
    を備え、
    前記内鍋の上部を構成する内鍋上部が第一素材により形成され、
    前記内鍋の下部を構成する内鍋下部が、前記第一素材とは熱伝導率が異なる第二素材により形成されている、
    ことを特徴とする電気炊飯器。
  2. 前記第一素材の熱伝導率が、
    前記第二素材の熱伝導率に比して高い、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気炊飯器。
  3. 前記第一素材が金属であり、
    前記第二素材がセラミックである、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電気炊飯器。
  4. 前記第二素材の熱伝導率が、
    前記第一素材の熱伝導率に比して高い、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気炊飯器。
  5. 前記第一素材がセラミックであり、
    前記第二素材が金属である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の電気炊飯器。
  6. 前記内鍋上部と前記内鍋下部とが、
    弾性を有する接着剤により接合されている、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の電気炊飯器。
  7. 前記内鍋上部と前記内鍋下部との接合部において、
    前記内鍋の外周面から外側に突出する鍔部を備える、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の電気炊飯器。
  8. 前記炊飯器本体は、
    前記鍔部を支持する鍔支持部を備え、
    前記鍔支持部が、
    前記炊飯器本体の上面より下方に形成されている、
    ことを特徴とする請求項7に記載の電気炊飯器。
  9. 前記加熱部は、
    前記内鍋の側部を加熱する側面ヒータを含み、
    前記側面ヒータが、
    前記炊飯器本体に配置された前記内鍋の平面視における前記鍔部の直下に位置している、
    ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の電気炊飯器。
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