JP2021036161A - コントロールケーブル - Google Patents

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【課題】インナーケーブルの摺動性を確保し、シール部材によってアウターケーシング内への水分の浸入を抑制すること。【解決手段】コントロールケーブル1は、インナーケーブル2と、アウターケーシング3と、シール部材4とを備え、シール部材4は、アウターケーシング3の端部3bに取り付けられる取付部41と、取付部41からアウターケーシング3の軸X方向に延びるシール部42とを有し、シール部42は、インナーケーブル2を挿通する挿通孔421を有し、シール部材4は、シール部42の外周から、インナーケーブル2の径方向外側に向かって突出し、挿通孔421の延在方向に沿って延びる、複数の補強部43を有し、複数の補強部43は、シール部42の周方向に所定の間隔で離間して配置されている。【選択図】図2

Description

本発明はコントロールケーブルに関する。
アウターケーシングの内側に水分が浸入することを抑制するために、アウターケーシングの端部にゴム等の柔軟な材料によって形成されたシール部材が設けられている(たとえば、特許文献1参照)。シール部材は、端部にインナーケーブルが挿通される挿通孔を有している。挿通孔を画定するシール部材の内壁は、インナーケーブルの外周に密着することによって、インナーケーブルを伝う水分がアウターケーシング内に浸入することを抑制している。
特開2003−120647号公報
このようなシール部材は弾性材料によって構成されているので、インナーケーブルが操作や振動等によってアウターケーシングの端部から湾曲状に変形した場合には、シール部材の端部は、インナーケーブルから湾曲する力を受けて、インナーケーブルの湾曲に追随した変形をすることとなる。そのため、シール部材は、挿通孔の開口を広げる力をインナーケーブルから受け、水分が浸入する隙間が挿通孔に生じ得る。また、水分が浸入する隙間が生じないようにシール部材をインナーケーブルに密着させると、シール部材の挿通孔を貫通するインナーケーブルが操作によって移動するときは、インナーケーブルの摺動抵抗が高くなり、操作性が低下する。
本発明は、インナーケーブルの摺動性を確保し、シール部材によってアウターケーシング内への水分の浸入を抑制するコントロールケーブルを提供することを目的とする。
本発明のコントロールケーブルは、インナーケーブルと、前記インナーケーブルが挿通されるアウターケーシングと、前記アウターケーシングの端部に設けられたシール部材とを備え、前記シール部材は、前記アウターケーシングの端部に取り付けられる取付部と、前記取付部から前記アウターケーシングの軸方向に延びるシール部とを有し、前記シール部は、前記アウターケーシングの端部から導出した前記インナーケーブルを挿通する挿通孔を有し、前記シール部材は、前記シール部の外周から、前記インナーケーブルの径方向外側に向かって突出し、前記挿通孔の延在方向に沿って延びる、複数の補強部を有し、前記複数の補強部は、前記シール部の周方向に所定の間隔で離間して配置されている。
本発明のコントロールケーブルによれば、インナーケーブルの摺動性を確保し、シール部材によってアウターケーシング内への水分の浸入を抑制することができる。
本発明の一実施形態のコントロールケーブルの全体図である。 シール部材がアウターケーシングの他方の端部に取り付けられた状態を示す斜視図である。 シール部材を、インナーケーブルが導出される第1開口部側から見た図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図3のV−V線断面図である。 シール部材に挿通されたインナーケーブルが湾曲した状態を示す概略図である。 図6の状態に対応するシール部材の概略断面図である。 補強部が設けられていないシール部材において、インナーケーブルが湾曲した状態を示す参考図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態のコントロールケーブルを説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまで一例であり、本発明のコントロールケーブルは、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1に示されるように、本実施形態のコントロールケーブル1は、インナーケーブル2と、インナーケーブル2が挿通されるアウターケーシング3と、アウターケーシング3の端部に設けられたシール部材4とを備えている。
コントロールケーブル1は、コントロールケーブル1の一端側に加わった操作力を他端側に伝達する。本実施形態では、コントロールケーブル1は、図1に示されるように、操作部P1に加わった操作力を被操作部P2に伝達し、被操作部P2を遠隔操作できるように構成されている。具体的には、インナーケーブル2の一端部2aが操作部P1に接続され、インナーケーブル2の他端部2bが被操作部P2に接続され、操作部P1に加わった操作力がインナーケーブル2を介して被操作部P2に伝達される。コントロールケーブル1は、たとえば、車両等の取付対象(図示せず)に所定の配索経路で取り付けられる。コントロールケーブル1は、図1では直線状に延びた状態で示しているが、通常は取付対象に取り付けられた状態で、鉛直方向および/または水平方向に湾曲して三次元的に配索される。
コントロールケーブル1が適用される用途は特に限定されない。たとえば、コントロールケーブル1は、車両の給油口の開閉機構、車両のフードの開閉機構、車両のシートの傾倒状態を変更するため操作されるシートケーブルの操作機構などの、操作力伝達機構に適用することができる。また、コントロールケーブル1の取付対象は車両に限定されず、コントロールケーブル1は、コントロールケーブル1により操作力を伝達することが可能な任意の構造に適用することができる。なお、本実施形態では、コントロールケーブル1は、車両の室内と室外とを仕切る隔壁(たとえばフロアパネルなど)に設けられるグロメットGを有しており、インナーケーブル2の一端部2a側が室内側となり、インナーケーブル2の他端部2b側が室外側となる。
インナーケーブル2は、アウターケーシング3の内側空間に挿通されている。インナーケーブル2は、アウターケーシング3の軸Xに沿って摺動し、インナーケーブル2の一端部2aと他端部2bとの間で操作力を伝達する。本実施形態では、インナーケーブル2は、インナーケーブル2の一端部2a側に設けられた操作部P1に加わった操作力を、インナーケーブル2の他端部2b側に設けられた被操作部P2に伝達し、被操作部P2を遠隔操作する。本実施形態では、上述したように、インナーケーブル2の他端部2bは室外側に配置されており、インナーケーブル2の他端部2bは、雨水等、水が浸入する環境に位置している。
アウターケーシング3は、インナーケーブル2が摺動可能に挿通される。アウターケーシング3は、可撓性を有するチューブ状の部材である。アウターケーシング3は、一方の端部3aおよび他方の端部3bを有している。アウターケーシング3の一方の端部3aおよび他方の端部3bは、取付対象の所定の部位に取り付けられる。本実施形態では、アウターケーシング3の他方の端部3bは室外側に配置されており、アウターケーシング3の他方の端部3bは、雨水等、水が浸入する環境に位置している。
本実施形態では、図1に示されるように、アウターケーシング3は、チューブ状のアウターケーシング本体31と、アウターケーシング本体31の両端に設けられた端末部材T1、T2とを有している。アウターケーシング3の一方の端部3aは、端末部材T1を有しており、端末部材T1を介して車体等の取付対象に取り付けられる。また、アウターケーシング3の他方の端部3bは、端末部材T2を有しており、端末部材T2を介して車体等の取付対象に取り付けられる。端末部材T1およびT2の形状および構造は、アウターケーシング3を固定することができ、取付対象に取り付け可能であれば、特に限定されない。
本実施形態では、端末部材T1は、アウターケーシング本体31の一端が固定されるアウターケーシング固定部T11と、取付対象に接続される接続部T12とを有している。また、端末部材T2は、アウターケーシング本体31の他端が固定されるアウターケーシング固定部T21と、取付対象に接続される接続部T22と、シール部材4が取り付けられるシール部材連結部T23とを有している。シール部材連結部T23は、後述するシール部材4の取付部41が連結される部位である。シール部材連結部T23は、本実施形態では、アウターケーシング3の軸X方向でシール部材4の一方の端面が当接する当接面を有する基部T231と、インナーケーブル2が導出され、シール部材4の取付部41の内側に位置する先端部T232と、軸X方向で基部T231および先端部T232の間に位置し、取付部41の端部(後述する他方の端部41b)が係合する係合部T233とを有している。本実施形態では、係合部T233は環状溝である。
シール部材4は、アウターケーシング3の内側空間から導出されたインナーケーブル2を伝って水分がアウターケーシング3の内側空間内に浸入することを抑制する。シール部材4は、インナーケーブル2が摺動可能な状態でインナーケーブル2の外周と密着して、アウターケーシング3内に水分が浸入することを抑制する。シール部材4は、たとえば、ゴム等の弾性材料を含むように構成されている。これにより、シール部材4は、インナーケーブル2の操作や振動による変形に応じて追従可能となり、シール性が向上する。シール部材4の弾性材料は、インナーケーブル2が摺動可能な状態でインナーケーブル2の外周と密着して、アウターケーシング3内に水分が浸入することを抑制することができれば、特に限定されないが、たとえば、材料としてEPDMを含むことが好ましい。
シール部材4は、図1、図4および図5に示されるように、アウターケーシング3の他方の端部3bに取り付けられる取付部41と、取付部41からアウターケーシング3の軸X方向に延びるシール部42とを有している。本実施形態では、取付部41とシール部42とは軸X方向で隣接して設けられている。図2〜図5に示されるように、取付部41の外径はシール部42の外径よりも大きく、取付部41が大径部、シール部42が小径部として構成されている。
取付部41は、図1に示されるように、インナーケーブル2が導出されるアウターケーシング3の他方の端部3bに取り付けられるシール部材4の部位である。取付部41は、アウターケーシング3の他方の端部3bに設けられた開口から水分が浸入することを抑制できるように、アウターケーシング3の他方の端部3bに取り付けられる。本実施形態では、取付部41は、アウターケーシング3の他方の端部3bに設けられた端末部材T2のシール部材連結部T23に着脱可能に取り付けられる。
取付部41は、図4および図5に示されるように、シール部42側となる一方の端部41aと、アウターケーシング3の他方の端部3bと係合する他方の端部41bとを有している。取付部41の形状は、シール部材4をアウターケーシング3の他方の端部3bに取り付けることができれば、特に限定されない。本実施形態では、取付部41は、図4および図5に示されるように、一方の端部41aと他方の端部41bとの間に延びる筒状の胴部411と、他方の端部41bに設けられ、シール部材連結部T23の係合部T233に係合する被係合部412とを有している。
被係合部412は、シール部材連結部T23の係合部T233に軸X方向で係合する。これにより、インナーケーブル2がシール部材4に対して摺動したときに、シール部材4がシール部材連結部T23から離脱することが抑制される。本実施形態では、図4および図5に示されるように、被係合部412は、胴部411の内面に対して、径方向内側に突出しており、環状溝として形成された係合部T233に嵌合する。
胴部411は、図5に示されるように、被係合部412に対して薄肉に形成されている。これにより、シール部材4の取付部41をシール部材連結部T23へ取り付ける際に胴部411が径方向外側に広がるように変形しやすい。
シール部42は、インナーケーブル2の外周に密着し、アウターケーシング3の内側空間への水分の浸入を抑制する。シール部42は、図1〜図5に示されるように、アウターケーシング3の他方の端部3bから導出したインナーケーブル2を挿通する挿通孔421を有している。シール部42は、図4および図5に示されるように、シール部42の一方の端部に、インナーケーブル2が導出される第1開口部42aを有し、他方の端部に、取付部41の内側の空間と連通する第2開口部42bを有している。挿通孔421は、第1開口部42aと第2開口部42bとの間に軸X方向に延び、シール部42の内壁42cによって画定されている。
挿通孔421は、インナーケーブル2が摺動可能な状態で、インナーケーブル2の外周に密着するように構成されている。これにより、インナーケーブル2を伝った水分がアウターケーシング3の他方の端部3bに設けられた開口からアウターケーシング3の内側空間へ浸入することが抑制される。
挿通孔421を画定するシール部42の内壁42cは、図4および図5に示されるように、軸X方向で隣接して形成された凹部C1および凸部C2を有している。シール部42のうち、凹部C1が形成された部分は、凸部C2が形成された部分に対して薄肉領域となり、凸部C2が形成された部分は、凹部C1が形成された部分に対して厚肉領域となる。内壁42cに形成された凸部C2はインナーケーブル2の外周に密着し、凹部C1はインナーケーブル2の外周に非接触となる。これにより、インナーケーブル2を軸X方向に摺動しやすくするとともに、インナーケーブル2の外周に密着する凸部C2が変形しやすく、シール性能を向上させることができる。
シール部材4は、図2〜図4に示されるように、シール部42の外周から、インナーケーブル2の径方向外側に向かって突出し、挿通孔421の延在方向に沿って延びる、複数の補強部43を有している。複数の補強部43は、シール部42の周方向(軸X周り方向)に所定の間隔で離間して配置されている。
詳細は後述するが、補強部43は、上述した構成によって、シール部42の軸X方向および軸X方向に垂直な方向での変形量が所定範囲となるように、シール部42の変形を抑制する。シール部42の軸X方向での変形を抑制することにより、インナーケーブル2の摺動性を向上させることができる。また、シール部42の軸X方向に垂直な方向での変形を抑制することにより、インナーケーブル2とシール部42の内壁との間から水分が浸入することを抑制することができる。したがって、後述するように、インナーケーブル2の摺動性を確保し、シール部材4によってアウターケーシング3内への水分の浸入を抑制することができる。
補強部43は、本実施形態ではシール部42と一体に形成されているが、シール部42と別体として設けられていてもよい。補強部43の径方向外側への突出量は、シール部42に対して軸X方向に加わる力、および、シール部42に対して軸Xに垂直な方向に加わる力に関してシール部42を補強することができれば、特に限定されない。本実施形態では、補強部43は、取付部41の外周面よりも径方向外側に突出している。また、補強部43の幅(周方向の寸法)も特に限定されない。
補強部43の軸X方向の長さは、シール部42に対して軸X方向に加わる力、および、シール部42に対して軸Xに垂直な方向に加わる力に関してシール部42を補強することができれば、特に限定されない。本実施形態では、補強部43は、取付部41の他方の端部41bまで延びているが、補強部43は、シール部42の外周のみに沿って設けられていてもよい。
補強部43は、シール部42の周方向に所定の間隔で離間して配置されている。シール部42は、一対の補強部43の間には、補強部43が設けられていない中間部422(図2参照)を有している。補強部43の間の中間部422は、補強部43が設けられた部位よりも軸Xに垂直な方向に変形可能な可撓性を有する。この中間部422の方向にインナーケーブル2から力が加わった場合、中間部422は、補強部43に対して径方向の厚さが薄いので、補強部43が設けられた領域と比較して変形しやすい。したがって、中間部422は、インナーケーブル2の操作や振動による変形に追従しやすい。したがって、インナーケーブル2を円滑に摺動させることができるとともに、シール部材4が破損しにくい。中間部422は、インナーケーブル2の変位に対して、変形可能な可撓性と追随可能な弾性とを有することが好ましい。補強部43についても、インナーケーブル2の変位に対して、シール部42が変形可能な可撓性とインナーケーブル2に追随可能な弾性とを有することが好ましい。
なお、補強部43の数は、シール部42に対して軸X方向に加わる力、および、シール部42に対して軸Xに垂直な方向に加わる力に関してシール部42を補強することができれば、特に限定されない。本実施形態では、補強部43は、周方向に均等に4つの補強部43が設けられているが、補強部43は、2つ、3つ、または5つ以上設けられていてもよい。ただし、シール部42は、インナーケーブル2が軸Xに垂直な方向に湾曲して変形したときに、中間部422がインナーケーブル2の変形に追随できる程度に周方向の長さが確保されていることが好ましい。中間部422の周方向での合計長さは特に限定されないが、たとえば、シール部42の外周の周方向の全長に対する、中間部422の周方向での合計長さの比率が30〜80%であることが好ましく、40〜60%であることがより好ましい。
つぎに、本実施形態のコントロールケーブル1の作用効果について、より詳細に説明する。
上述したように、本実施形態では、コントロールケーブル1はシール部材4を有し、シール部材4は、シール部42の外周から、インナーケーブル2の径方向外側に向かって突出し、挿通孔421の延在方向に沿って延びる、複数の補強部43を有している。複数の補強部43は、シール部42の周方向に所定の間隔で離間して配置されている。これにより、図2〜図4に示されるように、補強部43が設けられた領域において、中間部422に対して、シール部42が径方向で肉厚となっている。そのため、補強部43が設けられていないシール部と比較して、シール部42全体が曲げに対して強くなる。一方、補強部43は、シール部42の周方向に離間して配置されているため、補強部43の間の中間部422においては、補強部43が設けられた領域と比較して、変形しやすくなっている。この構造の場合、たとえば、図6および図7に示されるように、インナーケーブル2が操作または振動によって下方に変形した場合、シール部42全体の変形が抑えられ、挿通孔421が形成されたシール部42の内壁42cとインナーケーブル2の外周との間に水が浸入する隙間が生じることが抑制される。補強部43がない場合、図8に示されるように、シール部42全体が変形しやすいので、インナーケーブル2の変形に追随して、シール部42の内壁42cとインナーケーブル2の外周との間に隙間が生じて、水分がアウターケーシング3の開口に向かって浸入してしまう。
また、インナーケーブル2の変形時に、図6に示されるように、インナーケーブル2から補強部43の間の中間部422に力が加わると、中間部422は補強部43と比較して径方向の厚さが薄いので、図7に示されるように、シール部42がインナーケーブル2の変形に追随して変形する。上述したように、本実施形態では、インナーケーブル2の湾曲状の変形にシール部42が追随し、シール部42の過度の変形が生じるような外力がシール部42に加わった場合でも、インナーケーブル2の外周とシール部42の内壁42cとの間に隙間が生じることが抑制される。したがって、インナーケーブル2とシール部42の内壁42cとの間の隙間から、アウターケーシング3の他方の端部3bの開口に向かって水分が浸入することが抑制される。
また、本実施形態では、図2〜図4に示されるように、複数の補強部43により、シール部42が径方向外側に肉厚になっている領域が複数生じる。したがって、シール部42全体として、軸X方向の圧縮に強くなる。そのため、インナーケーブル2が挿通孔421内を摺動するときに、インナーケーブル2からシール部42に軸X方向に力が加わった場合であっても、シール部42の内壁42cがインナーケーブル2に引きずられるように変形することが抑制される。これにより、インナーケーブル2の摺動時の摺動抵抗が小さくなり、シール部42のゴム材料などがインナーケーブル2の摺動時に挿通孔421内に巻き込まれるなどの不具合の発生を抑制することができる。また、コントロールケーブル1の組付時など、シール部材4の挿通孔421へのインナーケーブル2の挿入が容易になる。
また、上述した効果に加えて、補強部43が設けられていることにより、作業者がシール部材4を把持しやすく、取扱性が向上する。また、補強部43が設けられていることによって、他の種類のシール部材との間での識別を、目視および手触りで容易に行うことが可能となる。
また、本実施形態では、上述したように、複数の補強部43は、取付部41の他方の端部41bまで連続して延びている。この場合、補強部43によって取付部41が補強されるので、取付部41をアウターケーシング3の他方の端部3b(本実施形態では、シール部材連結部T23)から外れにくくすることができる。また、複数の補強部43がシール部材4の周方向で離間しており、取付部41の全周が肉厚となるわけではないので、取付部41をアウターケーシング3の他方の端部3bに取り付ける際に径方向外側に広げるときの抵抗はそれほど大きくはならない。したがって、シール部材4の取付部41をアウターケーシング3の他方の端部3bに取り付けやすく、かつ、アウターケーシング3の他方の端部3bから外れにくくなる。
また、本実施形態では、複数の補強部43は、シール部42の外周のうち、少なくとも凹部C1が設けられた薄肉領域を含むように軸X方向に延びている。この場合、シール部42のうち凹部C1が設けられ薄くなった薄肉領域が補強部43によって補強される。凹部C1が設けられて薄くなった薄肉領域は変形しやすくなり、上述したシール部42が図8に示されるように曲がりやすく、インナーケーブル2の外周とシール部42の内壁42cとの間に隙間が生じやすくなる。本実施形態では、この凹部C1によって薄くなった薄肉領域が補強部43によって補強されていることによって、インナーケーブル2の外周とシール部42の内壁42cとの間に隙間が生じることが抑制され、シール部42は、シール性と追随性の両立が容易になる。
また、本実施形態では、シール部材4は、上述したように、材料としてEPDMを含んでいる。この場合、シール部42から径方向外側に突出した補強部43は、車両等の取付対象の振動を吸収する緩衝部として機能する。したがって、シール部材4を介してインナーケーブル2から振動が伝達すること、またはシール部材4を介してインナーケーブル2へ振動が伝達することが抑制される。
1 コントロールケーブル
2 インナーケーブル
2a インナーケーブルの一端部
2b インナーケーブルの他端部
3 アウターケーシング
3a アウターケーシングの一方の端部
3b アウターケーシングの他方の端部
31 アウターケーシング本体
4 シール部材
41 取付部
41a 取付部の一方の端部
41b 取付部の他方の端部
411 胴部
412 被係合部
42 シール部
42a 第1開口部
42b 第2開口部
42c シール部の内壁
421 挿通孔
422 中間部
43 補強部
C1 凹部
C2 凸部
G グロメット
P1 操作部
P2 被操作部
T1 端末部材
T11 アウターケーシング固定部
T12 接続部
T2 端末部材
T21 アウターケーシング固定部
T22 接続部
T23 シール部材連結部
T231 基部
T232 先端部
T233 係合部
X アウターケーシングの軸

Claims (4)

  1. インナーケーブルと、
    前記インナーケーブルが挿通されるアウターケーシングと、
    前記アウターケーシングの端部に設けられたシール部材と
    を備え、
    前記シール部材は、
    前記アウターケーシングの端部に取り付けられる取付部と、
    前記取付部から前記アウターケーシングの軸方向に延びるシール部とを有し、
    前記シール部は、前記アウターケーシングの端部から導出した前記インナーケーブルを挿通する挿通孔を有し、
    前記シール部材は、前記シール部の外周から、前記インナーケーブルの径方向外側に向かって突出し、前記挿通孔の延在方向に沿って延びる、複数の補強部を有し、
    前記複数の補強部は、前記シール部の周方向に所定の間隔で離間して配置されている、
    コントロールケーブル。
  2. 前記取付部は、前記シール部側となる一方の端部と、前記アウターケーシングの端部と係合する他方の端部とを有し、
    前記複数の補強部は、前記取付部の前記他方の端部まで連続して延びている、請求項1に記載のコントロールケーブル。
  3. 前記挿通孔を画定する前記シール部の内壁が、前記軸方向で隣接して形成された凹部および凸部を有し、
    前記複数の補強部は、前記シール部の外周のうち、少なくとも前記凹部が設けられた薄肉領域を含むように前記軸方向に延びている、請求項1または2に記載のコントロールケーブル。
  4. 前記シール部材は、材料としてEPDMを含んでいる、請求項1〜3のいずれかに記載のコントロールケーブル。
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