JP2021035761A - 加熱装置、乾燥装置、液体を吐出する装置 - Google Patents

加熱装置、乾燥装置、液体を吐出する装置 Download PDF

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Abstract

【課題】異常画像の発生を抑制しつつ、消費電力を低減する。【解決手段】シート材Pに対して液体を付与する吐出ユニット23と、吐出ユニット23を通過したシート材Pを加熱する第1加熱手段60と、第1加熱手段60を通過したシート材を吸引して搬送する吸引搬送機構部31と、吸引搬送手段31で搬送されるシート材Pを加熱する第2加熱手段32と、第2乾燥手段32による加熱を行うとき、シート材Pの薄紙のコート紙であるときに第1加熱手段60による加熱を行わせる制御をする手段とを備えている。【選択図】図9

Description

本発明は加熱装置、乾燥装置、液体を吐出する装置に関する。
液体を吐出する手段を備える装置において、液体が付与されたシート材(被付与部材)を加熱する加熱手段を含む乾燥装置を備えるものがある。
例えば、シート材を吸引搬送ベルト搬送しながら加熱して乾燥するものがある(特許文献1)。
特開2018−154500号公報
ところで、吸引搬送ベルトでシート材を搬送しながら加熱した場合、吸引穴のない部分では温度が相対的に高くなり、吸引穴の部分では温度が相対的に上がらず、温度ムラが生じる。この吸引搬送ベルトの温度ムラによってシート材に付与された液体による画像に色ムラなどの画像ムラが生じるという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、異常画像を抑制しつつ、消費電力を低減することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る加熱装置は、
シート材に対して液体を付与する液体付与手段と、
前記液体付与手段を通過した前記シート材を加熱する第1加熱手段と、
前記第1加熱手段を通過した前記シート材を吸引して搬送する吸引搬送手段と、
前記吸引搬送手段で搬送される前記シート材を加熱する第2加熱手段と、
前記第2乾燥手段による加熱を行うとき、前記シート材に関する情報が所定の条件を満たすときに前記第1加熱手段による加熱を行わせる制御をする手段と、を備えている
構成とした。
本発明によれば、異常画像を抑制しつつ、消費電力を低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る液体を吐出する装置である印刷装置の概略説明図である。 同印刷装置の吐出ユニットの一例の平面説明図である。 同印刷装置の受け渡し胴の一例の斜視説明図である。 本発明の第1実施形態における第1乾燥手段(第1加熱手段)及び第2乾燥手段(第2加熱手段)の説明に供する要部説明図である。 吸引搬送ベルトの第1例の斜視説明図である。 吸引搬送ベルトの第2例の説明図である。 同第1実施形態における第1乾燥手段及び第2乾燥手段による乾燥動作の制御に係る部分のブロック説明図である。 図7の記憶手段に記憶されたテーブルの一例の説明図である。 同第1実施形態における乾燥制御手段による乾燥動作の制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第2実施形態における乾燥動作の制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第3実施形態における乾燥動作の制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第4実施形態に係る液体を吐出する装置である印刷装置の概略説明図である。 同第4実施形態における第1乾燥手段及び第2乾燥手段による乾燥動作の制御に係る部分のブロック説明図である。 図13の記憶手段に記憶されたテーブルの一例の説明図である。 同第4実施形態における乾燥動作の制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第5実施形態における乾燥動作の制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第6実施形態における記憶手段に格納したテーブルの一例の説明図である。 同じく乾燥動作の制御の説明に供するフロー図である。 本発明の第7実施形態の説明に供する説明図である。 本発明の第8実施形態の説明に供する説明図である。 本発明の第9実施形態の説明に供する説明図である。 本発明の第10実施形態の説明に供する説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明の第1実施形態について図1及び図2を参照して説明する。図1は同実施形態に係る液体を吐出する装置である印刷装置の概略説明図、図2は同印刷装置の吐出ユニットの一例の平面説明図である。
印刷装置1は、搬入部10と、印刷部20と、乾燥部30と、搬出部40とを備えている。印刷装置1は、搬入部10から搬入されるシート材Pに対し、印刷部20で液体を付与して所要の印刷を行い、乾燥部30でシート材Pに付着した液体を乾燥させた後、シート材Pを搬出部40に排出する。
搬入部10は、複数のシート材Pが積載される搬入トレイ11と、搬入トレイ11からシート材Pを1枚ずつ分離して送り出す給送装置12と、シート材Pを印刷部20へ送り込むレジストローラ対13とを備えている。
給送装置12には、ローラやコロを用いた装置や、エアー吸引を利用した装置など、あらゆる給送装置を用いることが可能である。給送装置12により搬入トレイ11から送り出されたシート材Pは、その先端がレジストローラ対13に到達した後、レジストローラ対13が所定のタイミングで駆動することにより、印刷部20へ送り出される。
印刷部20は、シート材Pを搬送するシート搬送装置21を備えている。シート搬送装置21は、シート材Pを周面に担持して回転する担持部材(回転部材)であるドラム26と、ドラム26の周面に吸引力を生じさせる吸引手段である吸引装置27などを有している。
また、印刷部20は、シート搬送装置21のドラム26に担持されて搬送されるシート材Pに向けて液体を吐出して付与する液体吐出部22を備えている。
また、印刷部20は、送り込まれたシート材Pを受け取ってドラム26との間でシート材Pを渡す渡し胴24と、ドラム26によって搬送されるシート材Pを乾燥部30へ受け渡す受け渡し胴25を備えている。
搬入部10から印刷部20へ搬送されてきたシート材Pは、渡し胴24に設けられた把持手段(グリッパ)によって先端が把持され、渡し胴24の回転に伴って搬送される。渡し胴24により搬送されたシート材Pは、ドラム26との対向位置でドラム26へ受け渡される。
ドラム26の表面には、把持手段(グリッパ)が設けられており、シート材Pの先端がグリッパによって把持される。ドラム26の表面には、複数の吸引穴が分散して形成されている。吸引手段である吸引装置27によってドラム26の所要の吸引穴から内側へ向かう吸い込み気流を発生させる。
そして、渡し胴24からドラム26へ受け渡されたシート材Pは、グリッパによって先端が把持されるとともに、吸引装置27による吸い込み気流によってドラム26上に吸着担持され、ドラム26の回転に伴って搬送される。
液体吐出部22は、液体付与手段である吐出ユニット23(23A〜23F)を備えている。例えば、吐出ユニット23Aはシアン(C)の液体を、吐出ユニット23Bはマゼンタ(M)の液体を、吐出ユニット23Cはイエロー(Y)の液体を、吐出ユニット23Dはブラック(K)の液体を、それぞれ吐出する。また、吐出ユニット23F,23Fは、YMCKのいずれか、或いは、白色、金色(銀色)などの特殊な液体の吐出に使用する。さらに、表面コート液などの処理液を吐出する吐出ユニットを設けることもできる。
吐出ユニット23は、例えば、図2に示すように、複数のノズルを配列したノズル列101を有する複数の液体吐出ヘッド(以下、単に「ヘッド」という。)100をベース部材102に配置したフルライン型ヘッドである。
液体吐出部22の各吐出ユニット23は、印刷情報に応じた駆動信号によりそれぞれ吐出動作が制御される。ドラムに担持されたシート材Pが液体吐出部22との対向領域を通過するときに、吐出ユニット23から各色の液体が吐出され、当該印刷情報に応じた画像が印刷される。
液体吐出部22によって液体が付与されたシート材Pは、ドラム26の表面から受け渡し回転体である受け渡し胴25に送り出される。受け渡し胴25の表面にも、シート材Pの先端を把持する把持手段(グリッパ)が設けられており、ドラム26のグリッパから受け渡し胴25のグリッパへとシート材Pの先端の掴み替えが行われることで、シート材Pはドラム26の表面から受け渡し胴25に受け渡される。
そして、シート材Pは受け渡し胴25の回転によって受け渡し胴25の周面(受け渡し経路)を経て乾燥部30の吸引搬送手段としての吸引搬送機構部31に渡される。
ここで、印刷部20と乾燥部30との間には、受け渡し胴25による受け渡し経路でシート材Pを乾燥する第1加熱手段としての第1乾燥手段60が配置され、印刷部20でシート材P上に付着した液体を第1乾燥手段60によって加熱して乾燥する。
乾燥部30は、印刷部20の受け渡し胴25から渡されるシート材Pを吸引した状態で搬送する(吸引搬送する)搬送手段である吸引搬送機構部31と、吸引搬送機構部31で搬送されるシート材P上の液体に温風を吹き付けて乾燥させる第2加熱手段としての第2乾燥手段32とを備えている。
印刷部20で液体が付与されたシート材Pは、受け渡し胴25によって吸引搬送機構部31に渡されるとき第1乾燥手段60によって乾燥され、更に、吸引搬送機構部31で搬送されながら第2加熱手段としての第2乾燥手段32によって加熱されて乾燥され、搬出部40へ受け渡される。
第2乾燥手段32を通過するとき、第1乾燥手段60による乾燥(プレ乾燥)がなされたシート材P上の液体には更に乾燥処理が施される。
本実施形態では、第1加熱手段としての第1乾燥手段60と第2加熱手段としての第2乾燥手段32とによって本願発明に係る加熱装置(乾燥装置)を構成している。
これにより液体中の水分等の液分が蒸発し、シート材P上に液体中に含まれる着色剤が確実に定着し、また、シート材Pのカールが抑制される。
搬出部40は、複数のシート材Pが積載される搬出トレイ41を備えている。乾燥部30から搬送されてくるシート材Pは、搬出トレイ41上に順次積み重ねられて保持される。
なお、液体を吐出する装置として、カットされたシート材Pに印刷を施す印刷装置で説明しているが、連帳紙などの連続体に印刷を施す印刷装置などにも同様に本願発明を適用できる。
ここで、印刷装置1で使用している液体としてのインクについて説明する。
本実施形態のインクは水性インクであり、有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤を含む。
<インク>
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<色材>
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、顔料として、混晶を使用しても良い。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
次に、受け渡し回転体である受け渡し胴の一例について図3を参照して説明する。図3は同受け渡し胴の斜視説明図である。
受け渡し胴25は、回転軸25aと、回転軸25aの両端部に取りつけたフランジ部25b、25bと、フランジ部25、25b間に掛け渡した保持部材84と、保持部材84に保持された複数のグリッパを有するグリッパ部82などとを備えている。
このように、受け渡し胴25は、シート材Pの幅方向において、回転軸25a、グリッパ部82、保持部材84以外の部分は、概ね、空洞になっており、温風や輻射熱は、受け渡し胴25を軸方向と直交する方向に突き抜けることができる。
次に、本発明の第1実施形態における第1乾燥手段(第1加熱手段)及び第2乾燥手段(第2加熱手段)について図4を参照して説明する。図4は同第1乾燥手段及び第2乾燥手段の説明に供する要部説明図である。
本実施形態では、受け渡し胴25の内部に、第1乾燥手段60として、輻射加熱手段である赤外線ヒータ(IRヒータ)60Aを配置している。
また、乾燥部30の吸引搬送手段である吸引搬送機構部31は、ドラム26から送り出されて、受け渡し胴25から渡されるシート材Pを吸着して搬送する搬送ベルトとしての吸引搬送ベルト301を備えている。吸引搬送ベルト301は、駆動ローラ303と従動ローラ304との間に掛け回され、駆動ローラ303を駆動することで周回移動する。
また、乾燥部30の第2乾燥手段32は、吸引搬送ベルト301で搬送されるシート材Pに対して液体を乾燥させるための温風を吹き付ける温風吹付け手段302を備えている。なお、第2乾燥手段32は、温風吹付け手段302に限るものではなく、輻射加熱手段、例えばIRヒータなどを使用することもできる。
ここで、吸引搬送ベルト301の異なる例について図5及び図6を参照して説明する。図5は吸引搬送ベルトの第1例の斜視説明図、図6は吸引搬送ベルトの第2例の説明図である。
吸引搬送ベルト301は、その表面に複数の貫通孔(吸引孔)が分散して開口した通気構造を有する。また、吸引搬送ベルト301の内側には吸引機構305としての吸引ファンを有し、吸引ファンが作動することでシート材Pは吸引搬送ベルト301に吸着される。
吸引搬送ベルト301には例えばガラス繊維のメッシュベルトを使用することができる。メッシュベルトは、例えば、図5の第1例に示すように、線状部材が網目状に配置されているものである。メッシュベルトを使用することで、温風吹付け手段302から吹き付けられる温風の跳ね返りによるシート材Pのばたつきを低減することができる。
なお、吸引搬送ベルト301は、表面に吸引孔が形成されているものであればよく、図6の第2例に示すように、複数の支持ワイヤ326でシート材Pを支持する構成、その他、例えば、多孔質状部材であってもよい。また、吸気孔は図5、図6に示すような矩形状に限られず、円形、ハニカム形状などであってもよい。
なお、第2乾燥手段32の温風吹付け手段302によってシート材Pに与える熱量は第1乾燥手段60のIRヒータ60Aによってシート材Pに与える熱量よりも多くしている。
このように、ドラム26から搬送手段である吸引搬送機構部31の吸引搬送ベルト301にシート材Pを受け渡す受け渡し胴25による受け渡し経路上で、第1乾燥手段60としてのIRヒータ60Aによってシート材Pを乾燥する。
そして、IRヒータ60Aによって乾燥されたシート材Pを、第2乾燥手段32の温風吹付け手段302によって温風を吹き付けて更に乾燥する。
これによって、確実にシート材Pに付与された液体を乾燥することができ、乾燥性が向上する。
つまり、第2乾燥手段32による乾燥の前に、早期に第1乾燥手段60による乾燥を行うことで、印刷面(液体が付与された面)での顔料の移動に起因する乾燥ムラや光沢ムラ、画像ムラを抑制することができる。そして、この状態で第2乾燥手段32による乾燥を行うことで、確実に定着させて印刷面の剥がれなどを防止することができる。
なお、第1乾燥手段60は上述したIRヒータに限られない。たとえば、受け渡し胴25による受け渡し経路に対して、受け渡し胴25の背面側から、シート材Pの液体が付与された面に対して温風を吹き付ける温風吹付け手段を配置してもよい。
ここで、吸引搬送ベルト301は、第2乾燥手段32の温風吹付け手段302に対向しているため、温風吹付け手段302によりベルト表面(シート材Pと接触する面)の温度が上昇する。しかし、吸引搬送ベルト301の吸引孔は空間であるため、ベルト表面よりも温度上昇しない。
したがって、水系の液体(インク)があまり乾いていない状態で吸引搬送ベルト301のベルト表面にシート材Pが載ると、ベルト表面と吸気孔との温度差に起因して、シート材P上のインク中の顔料が流動し、例えば、メッシュベルトの網の形状に相当する模様(色むら)が画像に表れる。特に、シート材Pの厚さが薄いまたは坪量が小さいコート紙(表面に塗料を塗布し平滑さを高めたシート)で色むらが発生する。
そこで、本実施形態のように、吸引搬送ベルト301上での第2乾燥手段32による乾燥(本乾燥)の前に第1乾燥手段60による乾燥(プレ乾燥)を行うことで、インクの流動を抑制することができる。これにより、メッシュベルトの網跡が画像に表れてしまう異常画像を防止することができる。つまり、水系の液体(インク)をシート材に付与し、かつ、シート材をメッシュベルトで搬送しながら乾燥を行う構成とするとき、メッシュベルトにシート材を載せる前にプレ乾燥を行うことで異常画像の発生を防止できる。
また、本実施形態のように液体として少なくとも水を含むインクを使用していることで、第1乾燥手段60による乾燥(ベルト表面と吸引孔による加熱の不均一等に起因するインクの流動を抑制する)と第2乾燥手段32による乾燥(排紙部にシート材Pが積み重ねられたときのインクの擦れを抑制)を行うことができる。
ここで、シート材Pの厚さが薄い又は坪量が小さいコート紙でインクの流動が発生しているが、厚みがあるコート紙は吸引搬送ベルト301による加熱ムラがインク層に到達する前にシート材Pのシート層内にて均一化されるため、色ムラが発生しない。また、表面にコーティングされていない普通紙においては、顔料が流動する前にシート層に浸透するため、加熱ムラの影響による色ムラが発生しない。
そのため、これら加熱ムラの影響による色ムラが発生しないシート材Pの場合、プレ乾燥が必要ないため、第1乾燥手段60による乾燥(プレ乾燥)を行わないで消費電力を抑えることが好ましい。
そこで、本実施形態では、シート材Pの種類に応じて、第1乾燥手段による乾燥の実行の有無を制御するようにしている。
次に、第1乾燥手段及び第2乾燥手段による乾燥動作の制御に係る部分について図7及び図8を参照して説明する。図7は同制御に係る部分のブロック説明図、図8は図7の記憶手段に記憶されたテーブルの一例の説明図である。
操作手段501は、シート材Pの種類(種別)を入力することができる。例えば、シート材Pとして、コート紙(コーティングされたシート材)、普通紙などを設定することができ、これらはシート材Pに関する情報である。
また、操作手段501は、シート材Pの種類(種別)としてコート紙を設定したときには、シート材Pの坪量又は厚みの情報を入力することができる。これらのシート材Pの坪量又は厚みの情報はシート材Pに関する情報である。
なお、操作手段501は、例えば、印刷装置1に備えられた操作パネル(操作画面)、あるいは、印刷装置1に接続された印刷指示端末(例えばコンピュータ)によって構成することができる。
記憶手段502には、図8に示すように、シート材Pの種別(紙種)と、坪量又は厚みの情報と、第1乾燥手段60及び第2乾燥手段32のON/OFFに関する情報とをテーブル化したテーブルが記憶されている。
乾燥制御手段503は、操作手段501から入力されるシート材Pの種別、坪量又は厚みの情報に基づいて記憶手段502のテーブルを読み出して、第1乾燥手段60のON/OFF、第2乾燥手段32のON/OFFを制御する。
この乾燥制御手段503は、シート材Pに関する情報が所定の条件を満たすとき、即ち、本実施形態では、シート材Pがコート紙であり、かつ、坪量が小さい(厚さが薄い)ときに、第1乾燥手段60をON状態にして第1乾燥手段60による乾燥(加熱)を行わせる制御をする。なお、第2乾燥手段32についてはシート材Pの種別、坪量又は厚みがいずれであってもON状態にする。
次に、第1実施形態における乾燥制御手段503による乾燥動作の制御について図9のフロー図を参照して説明する。
まず、操作手段501によってシート材Pの種類が設定される(ステップS1、以下単に「S1」というように表記する。)。
そこで、シート材Pの種別が普通紙か否かを判別する(S2)。
ここで、シート材Pの種別が普通紙であるときには、所定の条件であるコート紙であることが満たされていないので、第1乾燥手段60をOFF状態(乾燥を行わない状態)にし、第2乾燥手段32をON状態(乾燥を行う状態)にする(S3)。
これに対し、シート材が普通紙でないとき、すなわち、本実施形態では、シート材Pがコート紙であるときには、次に、操作手段501によってシート材Pの厚さ(又は秤量)が設定される(S4)。
そこで、シート材Pの厚さ(又は坪量)が閾値以下であるか否かをチェックして、シート材Pが薄紙(閾値以下の厚さ)か否かを判別する(S5)。
ここで、シート材Pが薄紙であるときには、シート材Pに関する情報が所定の条件であるコート紙で、かつ、薄紙であるという条件が満たされたので、第1乾燥手段60をON状態(乾燥を行う状態)にし、第2乾燥手段32をON状態(乾燥を行う状態)にする(S6)。
これに対し、シート材Pが薄紙でないときには、シート材Pに関する情報が所定の条件であるコート紙で、かつ、薄紙であるという条件が満たされていないので、ステップS3に移行し、第1乾燥手段60をOFF状態(乾燥を行わない状態)にし、第1乾燥手段60をOFF状態(乾燥を行わない状態)にし、第2乾燥手段32をON状態(乾燥を行う状態)にする。
このように、吸引搬送ベルト301の吸引孔の有無による加熱ムラの影響による色ムラが発生しないシート材P、例えば、普通紙、厚紙のコート紙のときは、第1乾燥手段60による乾燥を実行しないように制御しているので、装置の消費電力を抑えることができる。
一方、吸引搬送ベルト301の吸引孔の有無による加熱ムラの影響による色ムラが発生するシート材P、例えば、薄紙のコート紙のときは、第1乾燥手段60による乾燥を実行することで、色ムラの発生を抑えて異常画像を抑制する。
なお、図8のテーブルにおいて、坪量が150gsmを超える場合を坪量が大きい(圧紙)としている。通常、坪量で管理する場合が多いが、仮に、厚みを基準としては、厚さ0.17mmを超える場合を厚紙とすることもできる。したがって、坪量が150gsm、あるいは、厚さ0.17mmを閾値として、坪量が150gsm以下、あるいは、厚さ0.17mm以下を薄紙とする。ただし、閾値はこれに限るものではない。
次に、本発明の第2実施形態について図10を参照して説明する。図10は同実施形態における乾燥動作の制御の説明に供するフロー図である。
本実施形態では、使用するシート材Pの種別番号を操作手段501で入力する。また、記憶手段502には、シート材Pの種別番号とシート材Pの種別(コート紙、普通紙など)、坪量(又は厚み)が対応づけられたテーブルも記憶されている。
そこで、操作手段501によってシート材Pの種別番号が入力される(S11)と、乾燥制御手段503は記憶手段502のテーブルを参照して、当該種別番号のシート材Pが普通紙か否かを判別する(S12)。
ここで、シート材Pの種別が普通紙であるときには、所定の条件であるコート紙であることが満たされていないので、第1乾燥手段60をOFF状態(乾燥を行わない状態)にし、第2乾燥手段32をON状態(乾燥を行う状態)にする(S13)。
これに対し、シート材が普通紙でないとき、すなわち、本実施形態では、シート材Pがコート紙であるときには、当該シート材Pの厚さ(又は坪量)が閾値以下であるか否かをチェックして、シート材Pが薄紙(閾値以下の厚さ)か否かを判別する(S14)。
ここで、シート材Pが薄紙であるときには、シート材Pに関する情報が所定の条件であるコート紙で、かつ、薄紙であるという条件が満たされたので、第1乾燥手段60をON状態(乾燥を行う状態)にし、第2乾燥手段32をON状態(乾燥を行う状態)にする(S15)。
これに対し、シート材Pが薄紙でないときには、シート材Pに関する情報が所定の条件であるコート紙で、かつ、薄紙であるという条件が満たされていないので、ステップS13に移行し、第1乾燥手段60をOFF状態(乾燥を行わない状態)にし、第1乾燥手段60をOFF状態(乾燥を行わない状態)にし、第2乾燥手段32をON状態(乾燥を行う状態)にする。
このように構成することで、シート材Pに関する情報の入力が簡易になり、操作性が向上する。
次に、本発明の第3実施形態について図11を参照して説明する。図11は同実施形態における乾燥動作の制御の説明に供するフロー図である。
本実施形態では、前記第1実施形態の記憶手段502のテーブルを備えていない。操作手段501から入力されるシート材の種別、坪量(又は厚さ)などのシート材Pに関する情報はバッファなどに一時的に保存される。
そこで、乾燥制御手段503は、第2乾燥手段32をON状態にしてシート材Pを乾燥(加熱)させる状態にする(S21)。つまり、前記第1、第2実施形態で説明したように、シート材Pに関する情報に関係なく、第2乾燥手段32はON状態にするので、本実施形態では、第2乾燥手段32のON/OFFはシート材Pに関する情報と関連付けていない。
次いで、入力されたシート材Pの種別がコート紙か否かを判別する(S22)。
ここで、シート材Pの種別がコート紙でなければ、つまり、普通紙であれば、所定の条件が満たされていないので、そのまま処理を終了する。したがって、第1乾燥手段60はON状態にされない。
これに対し、シート材Pの種別がコート紙であれば、坪量(又は厚さ)が閾値以下(薄紙)か否かを判別する(S23)。
ここで、シート材Pの坪量(又は厚さ)が閾値以下(薄紙)でなければ、所定の条件が満たされていないので、そのまま処理を終了する。したがって、第1乾燥手段60はON状態にされない。
これに対し、シート材Pの坪量(又は厚さ)が閾値以下(薄紙)であれば、所定の条件が満たされているので、第1乾燥手段60をON状態にしてシート材Pを乾燥(加熱)させる状態にする(S24)。
これにより、前記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができ、テーブルの参照なども不要になり、処理も簡単になる。
次に、本発明の第4実施形態について図12を参照して説明する。図12は同実施形態に係る液体を吐出する装置である印刷装置の概略説明図である。
印刷装置1は、前記第1実施形態の印刷装置1の構成に加えて、シート材Pに対して前処理を行う前処理部50を印刷部20の搬送経路上流側に配置している。
前処理部50は、処理液54を収容する処理液収容器55と、処理液54を汲み上げる汲み上げローラ51と、シート材Pに処理液54を塗布(付与)する塗布ローラ52と、塗布ローラ52にシート材Pを挟んで対向する対向ローラ53とを備えている。処理液54としては、液体と反応して滲みを抑制するための処理液などが挙げられる。
塗布ローラ52によりシート材Pの下面に処理液54が塗布された後、シート材Pは上下を反転し、レジストローラ対13に搬送される。レジストローラ対13を通過したシート材Pは、処理液54が付与された面が吐出ユニット23に対向して搬送され、吐出ユニット23から液体が付与される。
次に、第1乾燥手段及び第2乾燥手段による乾燥動作の制御に係る部分について図13及び図14を参照して説明する。図13は同制御に係る部分のブロック説明図、図14は図13の記憶手段に記憶されたテーブルの一例の説明図である。
本実施形態では、操作手段501は、前記第2実施形態と同様に、使用するシート材Pの種別番号を入力する。
処理液塗布設定手段504は、前処理部50による処理液の塗布(塗布の有無、塗布量)を設定する。本実施形態では、処理液塗布設定手段504で設定された処理液54の塗布の有無に関する情報がシート材Pに関する情報として乾燥制御手段503に与えられる。
記憶手段502には、図14に示すように、シート材Pに対する処理液54の塗布の有無と、シート材Pの種別と、坪量又は厚みの情報と、第1乾燥手段60及び第2乾燥手段32のON/OFFに関する情報とをテーブル化したテーブルが記憶されている。また、記憶手段502には、シート材Pの種別番号とシート材Pの種別(コート紙、普通紙など)、坪量(又は厚み)が対応づけられたテーブルも記憶されている。
乾燥制御手段503は、操作手段501から入力されるシート材Pの種別番号と、処理液塗布設定手段504から与えられる処理液の塗布の有無の情報に基づき、第1乾燥手段60のON/OFF、第2乾燥手段32のON/OFFを制御する。
この乾燥制御手段503は、シート材Pに関する情報が所定の条件を満たすとき、すなわち、本実施形態では、処理液54の塗布が無く、シート材Pがコート紙であり、かつ、坪量が小さい(厚さが薄い)ときに、第1乾燥手段60をON状態にして第1乾燥手段60による乾燥(加熱)を行わせる制御をする。なお、第2乾燥手段32についてはシート材Pの種別、坪量又は厚みがいずれであってもON状態にする。
つまり、処理液の塗布とインクの流動との間には相関関係があり、処理液54を通常設定量で塗布することにより、処理液54によりインク顔料の流動を防止する効果がある。ただし、処理液54を塗布すると印刷物のコストが上がるため、処理液54の塗布の有無を選択できることが好ましい。そこで、処理液54を塗布しないときには、処理液54によるインク顔料の流動防止効果がないので、画像ムラが生じない薄紙のコート紙のみ第1乾燥手段60による乾燥を行う。
そこで、本実施形態における乾燥動作の制御について図15のフロー図を参照して説明する。
処理液塗布設定手段504によって処理液塗布の有無が設定され、処理液塗布の有無に関する情報がシートPに関する情報として乾燥制御手段503に与えられる(S31)。
次いで、操作手段501によってシート材Pの種別番号が入力される(S32)と、乾燥制御手段503は記憶手段502のテーブルを参照して、当該種別番号のシート材Pが普通紙か否かを判別する(S33)。
ここで、シート材Pの種別が普通紙であるときには、所定の条件であるコート紙であることが満たされていないので、第1乾燥手段60をOFF状態(乾燥を行わない状態)にし、第2乾燥手段32をON状態(乾燥を行う状態)にする(S34)。
これに対し、シート材が普通紙でないとき、すなわち、本実施形態では、シート材Pがコート紙であるときには、当該シート材Pの厚さ(又は坪量)が閾値以下であるか否かをチェックして、シート材Pが薄紙(閾値以下の厚さ)か否かを判別する(S35)。
ここで、シート材Pが薄紙であるときには、シート材Pに関する情報が所定の条件である処理液の塗布無、コート紙で、かつ、薄紙であるという条件が満たされたので、第1乾燥手段60をON状態(乾燥を行う状態)にし、第2乾燥手段32をON状態(乾燥を行う状態)にする(S36)。
これに対し、シート材Pが薄紙でないときには、シート材Pに関する情報が所定の条件であるコート紙で、かつ、薄紙であるという条件が満たされていないので、ステップS34に移行し、第1乾燥手段60をOFF状態(乾燥を行わない状態)にし、第1乾燥手段60をOFF状態(乾燥を行わない状態)にし、第2乾燥手段32をON状態(乾燥を行う状態)にする。
このように、加熱ムラの影響による色ムラが発生しないときは、第1乾燥手段による乾燥を行わないので、装置の消費電力を抑制することができる。
次に、本発明の第5実施形態について図16を参照して説明する。図16は同実施形態における乾燥動作の制御の説明に供するフロー図である。
本実施形態では、前記第4実施形態の記憶手段502の各テーブルを備えていない。操作手段501から入力されるシート材の種別、坪量(又は厚さ)、処理液塗布設定手段504から与えられる処理液54の塗布の有無などのシート材Pに関する情報はバッファなどに一時的に保存される。
そこで、乾燥制御手段503は、第2乾燥手段32をON状態にしてシート材Pを乾燥(加熱)させる状態にする(S41)。つまり、前記第4実施形態で説明したように、シート材Pに関する情報に関係なく、第2乾燥手段32はON状態にするので、本実施形態では、第2乾燥手段32のON/OFFはシート材Pに関する情報と関連付けていない。
次いで、処理液54の塗布無である否かを判別する(S42)。
ここで、処理液54の塗布無でないとき、すなわち、処理液54が塗布されるときには、所定の条件が満たされていないので、そのまま処理を終了する。したがって、第1乾燥手段60はON状態にされない。
次いで、入力されたシート材Pの種別がコート紙か否かを判別する(S43)。
ここで、シート材Pの種別がコート紙でなければ、つまり、普通紙であれば、所定の条件が満たされていないので、そのまま処理を終了する。したがって、第1乾燥手段60はON状態にされない。
これに対し、シート材Pの種別がコート紙であれば、坪量(又は厚さ)が閾値以下(薄紙)か否かを判別する(S44)。
ここで、シート材Pの坪量(又は厚さ)が閾値以下(薄紙)でなければ、所定の条件が満たされていないので、そのまま処理を終了する。したがって、第1乾燥手段60はON状態にされない。
これに対し、シート材Pの坪量(又は厚さ)が閾値以下(薄紙)であれば、所定の条件が満たされているので、第1乾燥手段60をON状態にしてシート材Pを乾燥(加熱)させる状態にする(S45)。
これにより、前記第4実施形態と同様の作用効果を得ることができ、テーブルの参照なども不要になり、処理も簡単になる。
次に、本発明の第6実施形態について図17を参照して説明する。図17は同実施形態における記憶手段に格納したテーブルの一例の説明図である。
本実施形態では、前記第4実施形態における処理液塗布設定手段504は、前処理部50による処理液の塗布の有無、塗布有りのときの塗布量を設定し、塗布の有無及び塗布量がシート材Pに関する情報として乾燥制御手段503に入力される。
記憶手段502には、図17に示すように、シート材Pに対する処理液54の塗布の有無と付与量である塗布量(微量、少量、通常、多量の別)、シート材Pの種別と、坪量又は厚みの情報と、第1乾燥手段60のON(ONデューティ:加熱デューティ)/OFFに関する情報、第2乾燥手段32のON/OFFに関する情報をテーブル化したテーブルが記憶されている。また、記憶手段502には、シート材Pの種別番号とシート材Pの種別(コート紙、普通紙など)、坪量(又は厚み)が対応づけられたテーブルも記憶されている。
なお、塗布量(付与量)の微量、少量、通常、多量の関係は、第1塗布量(微量)、第1塗布量よりも多い第2塗布量(少量)、第2塗布量より多い第3塗布量(通常)、第3塗布量より多い第4塗布量(多量)とする。
つまり、本実施形態では、処理液を塗布するときの塗布量の大小で4パターン(微量・少量・通常・多量)有し、これ以外に処理液を塗布しない、の計5つのモードを備えている。そして、操作者は、操作手段501から5つモードを選択できる構成となっている。そして、図17に示すテーブルのように、前述した実施形態の条件に加えて、処理液の塗布量を踏まえた、第1乾燥手段60のOFF/ONとONデューティイ(Duty:加熱デューティ)が紐づけられている。
乾燥制御手段503は、操作手段501から入力されるシート材Pの種別番号と、処理液塗布設定手段504から与えられる処理液の塗布の有無及び塗布量の情報に基づき、第1乾燥手段60のON/OFF、第2乾燥手段32のON/OFFを制御する。また、乾燥制御手段503は、第1乾燥手段60をON状態にするときには、処理液塗布設定手段504から与えられる処理液の塗布量の情報に基づいてONデューティを制御(変更)する。
この乾燥制御手段503は、シート材Pに関する情報が所定の条件を満たすとき、すなわち、本実施形態では、処理液54の塗布が無く、又は、塗布が有り、塗布量が微量若しくは少量であり、シート材Pがコート紙であり、かつ、坪量が小さい(厚さが薄い)ときに、第1乾燥手段60をON状態にして第1乾燥手段60による乾燥(加熱)を行わせる制御をする。なお、第2乾燥手段32についてはシート材Pの種別、坪量又は厚みがいずれであってもON状態にする。
また、乾燥制御手段503は、シート材Pに関する情報が所定の条件を満たし、第1乾燥手段60をON状態にするときには、処理液54の塗布量に応じて、第1乾燥手段60のONデューティを制御する。
つまり、処理液54が塗布された薄紙のコート紙であっても、処理液54の塗布量が所定量以下のとき、本実施形態では、微量のとき、少量のときは、それぞれ処理液54によるインク顔料の流動防止効果が少ないために第1乾燥手段60による乾燥も行っている。ただし、塗布量よってインク顔料の流動防止効果が異なるので、微量の場合には、少量の場合よりもONデューティを相対的に高くしている。
次に、本実施形態における乾燥動作の制御について図18のフロー図を参照して説明する。
まず、処理液塗布設定手段504によって処理液塗布の有無及び塗布量が設定され、処理液塗布の有無及び塗布量に関する情報がシートPに関する情報として乾燥制御手段503に与えられる(S51)。
次いで、操作手段501によってシート材Pの種別番号が入力される(S52)と、乾燥制御手段503は記憶手段502のテーブルを参照して、当該種別番号のシート材Pが薄紙のコート紙であるか否かを判別する(S53)。
ここで、シート材Pの種別が薄紙のコート紙でないとき、すなわち、普通紙であるときには、所定の条件であるコート紙であることが満たされていないので、第1乾燥手段60をOFF状態(乾燥を行わない状態)にし、第2乾燥手段32をON状態(乾燥を行う状態)にする(S54)。
これに対し、シート材が薄紙のコート紙であるときには、処理液54の塗布が有るか否かを判別する(S55)。
ここで、処理液54の塗布が無ければ、シート材Pに関する情報が所定の条件である処理液の塗布無、コート紙で、かつ、薄紙であるという条件が満たされたので、第1乾燥手段60をONデューティ(高)でON状態(乾燥を行う状態)にし、第2乾燥手段32をON状態(乾燥を行う状態)にする(S56)。
これに対し、処理液54の塗布が有れば、塗布量が微量か否かを判別する(S57)。
ここで、処理液54の塗布量が微量であれば、シート材Pに関する情報が所定の条件である処理液の塗布有、塗布量微量、コート紙で、かつ、薄紙であるという条件が満たされたので、第1乾燥手段60をONデューティ(中)でON状態(乾燥を行う状態)にし、第2乾燥手段32をON状態(乾燥を行う状態)にする(S58)。
これに対し、処理液54の塗布量が微量でなければ、塗布量が少量か否かを判別する(S59)。
ここで、処理液54の塗布量が少量であれば、シート材Pに関する情報が所定の条件である処理液の塗布有、塗布量少量、コート紙で、かつ、薄紙であるという条件が満たされたので、第1乾燥手段60をONデューティ(底)でON状態(乾燥を行う状態)にし、第2乾燥手段32をON状態(乾燥を行う状態)にする(S60)。
これに対し、処理液54の塗布量が少量でなければ、つまり、塗布量が通常又は多量であれば、シート材Pに関する情報が所定の条件を満たしていないので、ステップS54に移行し、第1乾燥手段60をOFF状態(乾燥を行わない状態)にし、第1乾燥手段60をOFF状態(乾燥を行わない状態)にし、第2乾燥手段32をON状態(乾燥を行う状態)にする。
ここで、第1乾燥手段60の高Duty、中Duty、低Dutyは、ヒータへの入力電圧を変更することにより実現させており、高Duty程、高い入力電圧としている。他の手法として、同電圧にてON/OFFを切り替え、高Duty程、ONの比率を高くすることにより実現することもできる。
前述したように、処理液の塗布有り(通常・多量)の場合には、処理液によりインク顔料の流動を防止でき、塗布有り(微量・少量)、塗布無しの場合には、第1乾燥手段60によりインクを半乾き状態にすることで流動を抑制できるため、第1乾燥手段60による適正な加熱により、色ムラの無い高画質を得ることができる。
なお、本実施形態においても、前述したようにテーブルを備えず、第2乾燥手段32をO状態にした後、薄紙のコート紙か否かを判別する。そして、薄紙のコート紙のときには、処理液54の塗布の有無、処理液54の塗布有のときの塗布量を順次判別して、塗布無のとき、塗布有で微量のとき、塗布有で少量のとき、それぞれのONデューティで第1乾燥手段60をON状態にする制御(処理)を行うこともできる。
次に、本発明の第7実施形態について図19を参照して説明する。図19は同実施形態の説明に供する説明図である。
本実施形態では、第1乾燥手段60として、受け渡し胴25による受け渡し経路に対して、シート材Pの液体が付与された面と反対側から加熱するIRヒータ60Aと、温風を吹き付ける温風吹付け手段60Bを配置している。
このように構成することで、シート材Pに与える熱量を第1実施形態、第2実施形態よりも多くすることができる。
次に、本発明の第8実施形態について図20を参照して説明する。図20は同実施形態の説明に供する説明図である。
本実施形態では、第1乾燥手段60は、受け渡し胴25による受け渡し経路に対して、シート材Pの液体が付与された面と反対側から加熱するIRヒータ60Aを備え、受け渡し胴25とIRヒータ60Aとの間にガイド部材であるガイド板83を配置している。
これにより、シート材Pにジャムなどが発生したとき、シート材PとIRヒータ60Aとが接触することを防止できる。
次に、本発明の第9実施形態について図21を参照して説明する。図21は同実施形態の説明に供する説明図である。
本実施形態では、第1乾燥手段60として、受け渡し胴25による受け渡し経路に対して、受け渡し胴25の背面側から、シート材Pの液体が付与された面(表面)に対して温風を吹き付ける温風吹付け手段60Bを配置している。
また、第1乾燥手段60として、受け渡し胴25による受け渡し経路に対して、シート材Pの液体が付与された面と反対側の面(裏面)を加熱するIRヒータ60Aを配置している。
このように、シート材Pの表面と裏面とを共に加熱することで、シート材Pを効率的に乾燥することができる。
また、ドラム26よりも小径の受け渡し胴25による受け渡し経路でプレ加熱を実施していることで、シート材Pに対して、表面と裏面から効率的に熱を与えることが可能となる。
そして、受け渡し胴25は、上述したように、シート材Pを保持する幅方向の領域において、概ね空洞になっている。したがって、温風吹き付け手段60Bから吹き出された温風は、受け渡し胴25の内部を通過して、グリッパに把持されたシート材Pの表面に吹き付けることができる。
ドラム26よりも小径の受け渡し胴25を使用することで、受け渡し胴25を挟んで温風を吹き出す位置とシート材Pの搬送位置とを近づけることができ、効率的に熱を与えることができる。
本実施形態では、温風吹き付け手段60Bの温風温度は60〜100℃とし、IRヒータ60Aは波長が2〜3μmの熱源を使用している。
次に、本発明の第10実施形態について図22を参照して説明する。図22は同実施形態の説明に供する説明図である。
本実施形態は、第1加熱手段としての第1乾燥手段60を通過したシート材Pを吸引搬送手段としての吸引搬送機構部31に搬送する搬送手段である搬送部33を備えている。
つまり、本実施形態では、吸引搬送機構部31の吸引搬送ベルト301は、乾燥部30内に配置している。そして、受け渡し胴25と乾燥部30の吸引搬送ベルト301との間に搬送部33を配置している。
搬送部33は、受け渡し胴25からシート材Pを受け取って吸引搬送ベルト301にシート材Pを渡す受け渡しベルト308を備えている。受け渡しベルト308は、駆動ローラ306と従動ローラ307との間に掛け回され、駆動ローラ306を駆動することで周回移動する。受け渡しベルト308は、シート材Pを吸引又は吸着して搬送することができる。また、受け渡しベルト308は、図5や図6と同じ構成としてもよい。
1 印刷装置
10 搬入部
20 印刷部
21 シート搬送装置
22 液体吐出部
23 吐出ユニット
25 受け渡し胴(受け渡し回転体)
30 乾燥部
31 吸引搬送機構部
32 第2乾燥手段(第2加熱手段)
33 搬送手段
51 ドラム
60 第1乾燥手段(第1加熱手段)
60A IRヒータ
60B 温風吹付手段
100 液体吐出ヘッド(ヘッド)
301 吸引搬送ベルト
302 温風吹付け手段
312 IRヒータ

Claims (9)

  1. シート材に対して液体を付与する液体付与手段と、
    前記液体付与手段を通過した前記シート材を加熱する第1加熱手段と、
    前記第1加熱手段を通過した前記シート材を吸引して搬送する吸引搬送手段と、
    前記吸引搬送手段で搬送される前記シート材を加熱する第2加熱手段と、
    前記シート材に関する情報が所定の条件を満たすときに前記第1加熱手段による加熱を行わせる制御をする手段と、を備えている
    ことを特徴とする加熱装置。
  2. 前記シート材に関する情報は、前記シート材の厚さ又は坪量である
    ことを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記シート材に関する情報は、前記シート材の種別である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱装置。
  4. 前記シート材に関する情報は、前記シート材に対する処理液の付与の有無に関する情報である
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の加熱装置。
  5. 前記制御する手段は、前記シート材に対する前記処理液の付与量に応じて前記第1加熱手段に対する加熱デューティを変化させる制御をする
    ことを特徴とする請求項4に記載の加熱装置。
  6. 前記第1加熱手段を通過した前記シート材を前記吸引搬送手段に搬送する搬送手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の加熱装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の加熱装置を備えている
    を特徴とする乾燥装置。
  8. シート材に対して液体を付与する液体付与手段と、
    前記液体付与手段を通過した前記シート材を乾燥させる第1乾燥手段と、
    前記第1加熱手段を通過した前記シート材を吸引して搬送する吸引搬送手段と、
    前記吸引搬送手段で搬送される前記シート材を乾燥させる第2乾燥手段と、
    前記シート材に関する情報が所定の条件を満たすときに前記第1乾燥手段による乾燥を行わせる制御をする手段と、を備えている
    ことを特徴とする乾燥装置。
  9. シート材に対して液体を付与する液体付与手段と、
    請求項1ないし6のいずれかに記載の加熱装置、又は、請求項7及び8のいずれかに記載の乾燥装置と、を備えている
    ことを特徴とする液体を吐出する装置。
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