JP2021033230A - 自動車用防眩性シートおよび自動車用防眩性合わせガラス - Google Patents

自動車用防眩性シートおよび自動車用防眩性合わせガラス Download PDF

Info

Publication number
JP2021033230A
JP2021033230A JP2019157218A JP2019157218A JP2021033230A JP 2021033230 A JP2021033230 A JP 2021033230A JP 2019157218 A JP2019157218 A JP 2019157218A JP 2019157218 A JP2019157218 A JP 2019157218A JP 2021033230 A JP2021033230 A JP 2021033230A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antiglare
laminated glass
incident angle
glare
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019157218A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6972071B2 (ja
Inventor
強臣 宮古
Takeomi Miyako
強臣 宮古
信裕 志水
Nobuhiro Shimizu
信裕 志水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Oji Holdings Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Oji Holdings Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2019157218A priority Critical patent/JP6972071B2/ja
Publication of JP2021033230A publication Critical patent/JP2021033230A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6972071B2 publication Critical patent/JP6972071B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】前方からの可視光線を透過させつつも、防眩性に優れた自動車用防眩性合わせガラスおよび自動車用防眩性シートを提供する。【解決手段】防眩性シートと該防眩シートを挟む2枚の透明板とを有する自動車用防眩性合わせガラスであって、入射角が0°の場合の視感透過率(%)が、入射角が40°の場合の視感透過率より小さいことを特徴とする自動車用防眩性合わせガラスである。また、入射角が0°の場合の視感透過率(%)が、入射角が40°の場合の視感透過率より小さいことを特徴とする自動車用防眩性シートである。【選択図】なし

Description

本発明は、自動車用防眩性シート、自動車用防眩性合わせガラスおよび該合わせガラスを備えた自動車に関するものである。
自動車の運転時等において、太陽光線、ヘッドライト、夜間のLED街路灯等の眩しさを防止する防眩手段としては、サングラスやサンバイザーの他、フロントガラスに設置されるサンシェードがある。これらの防眩手段において、防眩効果を高めるために可視光線透過率を小さくすると、交通標識や信号の色が見え難くなるおそれがあった。
そこで、太陽光線等の個々の波長に応じて光線透過率を制御して、可視光線の透過量をある程度維持しつつ、眩しさに関わる特定の波長領域の光線のみを抑制する試みが検討されてきている。
眩しさに関わる特定の波長領域の光線のみを抑制する方法としては、特定の波長領域の光線を選択的に吸収する色素を使用する方法がある。例えば特許文献1には、波長580nm付近の光を吸収する3価のネオジムイオンを含有する合わせガラス用中間膜が開示されている。
特開2007−55839号公報
自動車のフロントガラスは前方の視野を確保する必要もあるため、単純に透過率を下げることは好ましくない。自動車のフロントガラスは自動車の前面に斜めに備え付けられているので、上からの太陽光線の入射角は小さくなり、フロントガラスの前方からの光の入射角は大きくなる。そうすると、フロントガラスにおいて、入射角が小さくなるに従い透過率を低下させることができれば、太陽光線から感じる眩しさを効果的に抑制できる上、前方の視野を確保できる。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、前方からの可視光線を透過させつつも、防眩性に優れた自動車用防眩性シートおよび自動車用防眩性合わせガラスを提供することを課題とする。また、当該合わせガラスを備えた自動車を提供することを課題とする。
本発明者らは、入射角が小さくなるに従い透過率を低下させることができるフィルムについて検討を進めた。その結果、屈折率が異なる層が多数積層されたシートによる多積層光干渉を利用することで、入射角が大きくなるにつれ反射率の最大の波長を短波長側にシフトさせることができることを見出した。
人間の目は、波長毎に光を感じる強さ(視感度)が異なり、明所であれば一般に、550nmを中心とした波長の光に敏感であるとされている。そうすると、550nm付近の波長の光の強度を選択的に低減させることができれば、強い光線からの光から感じる眩しさをより効果的に抑制できると考えられる。すなわち、多積層光干渉を利用することにより、入射角が大きくなるにつれ、反射率の最大波長を550nm付近から短波長側にシフトさせることで、視感透過率を大きくすることが可能となる。
本発明は、このような検討を踏まえて、完成するに至ったものである。すなわち、本発明は以下のような構成を有するものである。
(1)本発明の自動車用防眩性合わせガラスは、防眩性シートと該防眩シートを挟む2枚の透明板とを有する自動車用防眩性合わせガラスであって、入射角が0°の場合の視感透過率(%)が、入射角が40°の場合の視感透過率より小さいことを特徴とする。
(2)本発明の自動車用防眩性シートは、入射角が0°の場合の視感透過率(%)が、入射角が40°の場合の視感透過率より小さいことを特徴とする。
(3)前記防眩性シートは屈折率が異なる2層以上の層を含み、波長500〜550nmの範囲に分光反射率の最大値を有することが好ましい。
(4)前記屈折率が異なる2層以上の層は、金属酸化物層を含むことが好ましい。
(5)本発明の自動車は、前記合わせガラスを備えている。
本発明の自動車用防眩性シートおよび自動車用防眩性合わせガラスは、前方からの可視光線を透過させつつも、防眩性に優れている。
本実施形態の自動車用防眩性合わせガラスの製造方法を示す模式図である。 実施例で使用したLED光源の波長に対する光強度を示すグラフである。 実験1の入射角(°)と透過率(%)をプロットしたグラフである。 実験2の入射角(°)と透過率(%)をプロットしたグラフである。 実験3の入射角(°)と透過率(%)をプロットしたグラフである。 実験4の入射角(°)と透過率(%)をプロットしたグラフである。 実験5の入射角(°)と透過率(%)をプロットしたグラフである。
以下、本発明の実施の形態について説明する。ただし、本発明の実施形態は、以下の実施形態に限定されるものではない。以下では、「自動車用防眩性シート」を単に「防眩性シート」と記載し、「自動車用防眩性合わせガラス」を単に「防眩性合わせガラス」と記載する。
本実施形態の防眩性シートおよび防眩性合わせガラスは、入射角が0°の場合の視感透過率(%)が、入射角が40°の場合の視感透過率より小さいことを特徴とする。
視感透過率は、一般に、光源の放射スペクトル分布と明所視における平均的な人眼の比視感度関数との積から求められる。視感透過率の測定方法は、JIST 7333:2005に規定されている。
入射角が0°の場合の視感透過率(%)は、特に限定されず、好ましくは50〜75%、より好ましくは60〜73%であり、入射角が40°の場合の視感透過率は、特に限定されず、好ましくは53〜80%、より好ましくは60〜75%である。
入射角が40°の場合の視感透過率と入射角が0°の場合の視感透過率(%)の差は、特に限定されず、好ましくは0.1%以上、より好ましくは3%以上、更に好ましくは5%以上である。
本実施形態の防眩性シートおよび防眩性合わせガラスは、入射角が0°の場合の視感透過率(%)が、入射角が40°の場合の視感透過率より小さいという要件を満たしている限り、どのような構造を有するものであってよい。
上記の要件(入射角が0°の場合の視感透過率(%)が、入射角が40°の場合の視感透過率より小さい)を実現するための方法としては、例えば、屈折率が異なる層が多数(例えば、2層以上)積層されたシートによる多積層光干渉を利用する方法が挙げられる。このような多積層光干渉を利用することで、入射角が大きくなるにつれ視感透過率を大きくすることが可能となる。通常であれば、入射角が大きくなるにつれ光路が大きくなるため、視感透過率が低下していくことになる。
これは、多積層光干渉を利用することで、入射角が大きくなるにつれ反射率の最大の波長が短波長側にシフトしていくためである。つまり、反射率の最大波長が視感度が高い範囲にあり、入射角が大きくなるにつれ反射率の最大波長が視感度が低い短波長側にシフトしていくことで、視感透過率が大きくなっていくことになる。反射率の最大波長は、視感度が高い範囲にあることが望ましく、好ましくは波長500〜550nm、より好ましくは波長520〜540nmである。
多積層光干渉を利用する積層シートとしては、例えば、屈折率が相異なる層が交互に積層されたものが挙げられる。交互に積層される層の数としては、特に限定されず、例えば、2〜100、好ましくは4〜70である。また、各層の厚さは、例えば、20〜1000nm、好ましくは30〜900nmである。積層シート全体の厚さは、例えば、40nm〜100μm、好ましくは120nm〜60μmである。屈折率の差は、好ましくは0.02以上、より好ましくは0.70以上である。屈折率の差が大きい場合は積層する層の数を少なくても本発明の効果を得ることができ、反対に屈折率の差が小さい場合は積層する層の数を多くする必要がある。
このような多積層光干渉を利用するシートとしては、例えば、(1)樹脂を積層したもの(例えば、特開2017−181889号公報)、(2)金属酸化物を積層したもの、(3)金属化合物粒子が分散された樹脂を積層したもの、などが挙げられる。なお、以下では、屈折率が異なる二層以上の層のうち、相対的に屈折率が高い層を「高屈折率層」と称し、相対的に屈折率が低い層を「低屈折率層」と称する。
(1)の樹脂を積層したものとしては、例えば、屈折率が異なる熱可塑性樹脂(熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂B)が交互に積層されたものが挙げられる。
使用する熱可塑性樹脂としては、好ましくはポリエステルであり、中でも芳香族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸とジオールあるいはそれらの誘導体を用いて得られるポリエステルが好ましい。ここで、芳香族ジカルボン酸として、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン酸などが挙げられる。脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ドデカンジオン酸、シクロヘキサンジカルボン酸とそれらのエステル誘導体などが挙げられる。中でも好ましくはテレフタル酸と2,6−ナフタレンジカルボン酸である。これらの成分は1種単独で又は2種以上併用して使用してもよく、さらには、ヒドロキシ安息香酸等のオキシ酸などを一部共重合してもよい。
ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、イソソルベート、スピログリコールなどが挙げられる。中でも好ましくはエチレングリコールである。これらのジオール成分は1種単独で又は2種以上併用して使用してもよい。
上記ポリエステルのうち、ポリエチレンテレフタレートおよびその共重合体、ポリエチレンナフタレートおよびその共重合体、ポリブチレンテレフタレートおよびその共重合体、ポリブチレンナフタレートおよびその共重合体、ポリヘキサメチレンテレフタレートおよびその共重合体、並びにポリヘキサメチレンナフタレートおよびその共重合体の中から選択されるポリエステルを用いること、特に熱可塑性樹脂Aとして用いることが好ましい。
熱可塑性樹脂Bとしては、以下の樹脂C,D又はEを主たる成分として使用することが好ましい。熱可塑性樹脂Bとしては、以下の樹脂C,D又はEを主たる成分とする熱可塑性樹脂と、ポリエチレンテレフタレートの混合物からなることも好ましい。
樹脂C:スピログリコール成分を共重合した共重合ポリエチレンテレフタレート
樹脂D:スピログリコール成分およびシクロヘキサンジカルボン酸成分を共重合した共重合ポリエチレンテレフタレート
樹脂E:シクロヘキサンジメタノール成分を共重合した共重合ポリエチレンテレフタレート
(2)の金属酸化物を積層したものとしては、例えば、屈折率が異なる金属酸化物層が交互に積層されたものが挙げられる。
このような金属酸化物層は、基材フィルムの少なくとも一方の表面に設けることができる。金属酸化物積層部は、基材フィルムの車内側および車外側のいずれに設置してもよい。金属酸化物積層部は、基材フィルムの一方の面上に直接形成してもよいし、他の基材層上に形成して、その後基材フィルムと接着層等によって貼合してもよい。
基材フィルムは、可視光線を透過させるように透明樹脂から構成されている。基材フィルムとして使用される透明樹脂としては、アクリル系、ポリカーボネート系、スチレン系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、水添環状樹脂、フッ素系、シリコーン系、ウレタン系など種々の樹脂が使用でき、用途や目的に応じて、使い分けることができる。これらの透明樹脂の中では、加工性の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系が好ましい。
高屈折率層を構成する金属酸化物としては、チタン酸ランタン(LaTiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化チタン(TiO)、酸化タンタル(Ta)、酸化ニオブ(Nb)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化セリウム(CeO)、酸化イットリウム(Y)、およびそれらの混合物などの誘電体材料が挙げられる。また、低屈折率層を構成する金属酸化物としては、例えば、二酸化ケイ素(SiO)などの誘電体材料が挙げられる。基材フィルムに金属酸化物層を形成する方法は、一般に、気相法が用いられる。気相法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法など公知の方法を適宜選択することができる。
(3)の金属化合物粒子が分散された樹脂を積層したものとしては、例えば、屈折率が異なる、金属酸化物粒子が分散された水溶性樹脂が交互に積層されたものが挙げられる。
このような層は、透明の有機材料で形成された基材上に設けることができる。
金属酸化物粒子としては、例えば、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、チタン酸鉛、鉛丹、黄鉛、亜鉛黄、酸化クロム、酸化第二鉄、鉄黒、酸化銅、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化イットリウム、酸化ニオブ、酸化ユーロピウム、酸化ランタン、ジルコン、酸化スズなどが挙げられる。
高屈折率層で用いる金属酸化物粒子としては、TiO、ZnO、ZrOが好ましい。低屈折率層で用いる金属酸化物粒子としては、二酸化ケイ素粒子を用いることが好ましく、酸性のコロイダルシリカゾルを用いることが特に好ましい。
水溶性高分子としては、特に限定されず、例えば、反応性官能基を有するポリマー、無機ポリマー、増粘多糖類、ゼラチンなどが挙げられる。
防眩性合わせガラスは、防眩性シートと前記防眩性シートを挟む2枚の透明板とを有している。防眩性シートの両側に接着層を設けて、2枚の透明板で挟んで、固定することによって、防眩性合わせガラスが形成される。防眩性合わせガラスに使用される透明板としては、透明ガラスまたは前記した透明樹脂を用いることができる。ガラスとしては、ソーダ石灰ガラスが代表的なものである。
防眩性合わせガラスの接着層としては、合わせガラスの中間膜と透明板との接着層として使用される樹脂膜であれば特に制限されない。接着層に使用される接着剤としては、例えば、ポリビニルブチラール系樹脂(PVB系樹脂)等のポリビニルアセタール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂(EVA系樹脂)、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。接着層の厚さは、100〜1000μmであることが好ましい。
接着層に使用される接着剤には、紫外線吸収剤、抗酸化剤、帯電防止剤、熱安定剤、滑剤、充填剤、着色剤、接着調整剤等を適宜添加配合してもよい。
防眩性合わせガラスを製造する方法は、公知の合わせガラスを製造する方法を用いることができる。具体例を次に説明する。図1は、本実施形態の防眩性合わせガラスの製造方法を示す模式図である。
まず、図1(a)に示すように、2枚のガラス板5の間に、両面に接着層を形成した防眩性フィルム4を積層する。積層されたガラス板5、防眩性フィルム4およびガラス板5は、ローラー21上を移動して、次の工程に移る。
次に、図1(b)に示すように、密閉されたチャンバ22内で、積層されたガラス板5、防眩性フィルム4およびガラス板5は、ヒータ23によって80〜140℃の温度範囲、例えば90℃程度に加熱される。続いて、1対の圧着ロール24を通過させることによって、積層されたガラス板5、防眩性フィルム4およびガラス板5は仮圧着される。
次に、図1(c)に示すように、仮圧着された防眩性合わせガラス10は、オートクレーブ25中に収納される。オートクレーブ25中で、約1MPaに加圧され、80〜140℃の温度範囲、例えば130℃程度に加熱されることによって、仮圧着後に残った気泡は取り除かれ、防眩性フィルム4の接着層がガラス板5と十分に貼合されて、防眩性合わせガラス10が製造される。
防眩性合わせガラス形成工程における加熱としては、仮圧着前の加熱とオートクレーブ25中での加熱の2回行われる。いずれの場合も加熱温度は、80〜140℃であることが好ましい。また、通常は、仮圧着前の加熱時よりもオートクレーブでの加熱時の方が加熱温度を高く設定する。
本実施形態の防眩性シートは、前方からの可視光線を透過させつつも、防眩性に優れていることから、自動車等の交通車輌の窓(特にフロントガラス)において、窓ガラスに貼り合わせて利用することができる。また、防眩性合わせガラスは、そのまま自動車のフロントガラスとして(特に設置角度を20〜50°にして)利用することができる。
本実施形態を下記の実施例によって、さらに具体的に説明する。
(防眩性フィルムの作製)
防眩性フィルム1はピカサス「41GB31」(東レ株式会社製)を使用した。
防眩性フィルム2〜4は、真空蒸着器を用い、成膜開始真空度:0.9mPa、電子ビーム蒸発、成膜時基材温度:60±30℃でZrO/SiOの順に成膜して、積層膜を作製した。
(合わせガラスの作製)
グリーンガラスのフロートガラス板(厚さ2mm、以下「ガラス板」と記載する。)上に、接着層としての380μm厚のPVB(ポリビニルブチラールフィルム、積水化学工業社製、S−LEC PVB 0.38mm)のシート(以下「PVBシート」と記載する。)を置いた。その上に、上記防眩性フィルムを、金属積層部を下側にして置き、さらに接着層としてのPVBシートを置き、最後にガラス板を置いて、防眩フィルムを接着層で挟み込んだ積層板を得た。この積層板を図1に記載した製造ラインに通した。
すなわち、密閉されたチャンバ22内で、ヒータ23を用い、得られた積層板を約90℃に加熱した。その後、1対の圧着ロール24を通過させることによって、積層されたガラス板5と防眩フィルム4とを仮圧着させた。次に、仮圧着された防眩合わせガラス10をオートクレーブ25中に収納した。オートクレーブ25中で、約1MPaに加圧し、約130℃で30分間加熱することによって、仮圧着後に残った気泡を取り除き、防眩フィルム4が接着層によってガラス板5と十分に貼合された防眩性合わせガラス10を製造した。
<評価項目>
(光学特性)
分光光度計(日立製作所社製、U−4100)を用い、合わせガラス試験片のスペクトルを300〜2500nmの波長範囲で測定し、最大反射率および最大反射波長を求めた。また、変角分光測色システム(村上色彩技術研究所社製、GCMS−4)を用い、合わせガラス試験片のスペクトルを390〜730nmの波長範囲で測定し、D65光源、A光源、C光源およびLED光源(図2)を使用した下記数値を計算により求めた。
測定項目:
・視感透過率:JIS Z 8722:2009準拠
・視感反射率:JIS Z 8722:2009準拠
防眩性フィルム1〜4の構成を表1に、実験1〜5の評価結果を表2に示した。図3〜7は、それぞれ実験1〜5の入射角(°)と透過率(%)をプロットしたグラフである。
実験1、3、4では、入射角が低いほど、視感透過率が小さくなる傾向が見られた。自動車のフロントガラスでは、空気抵抗を低減するため、角度を付けて設置されている。太陽光など低い入射角で光が入射する場合、当該品は視感透過率が小さくなるので、防眩性に優れる。一方、実験2、5では、入射角が低いほど、視感透過率が高くなるので、上記使用の際では、防眩性に劣る。

Claims (5)

  1. 防眩性シートと該防眩シートを挟む2枚の透明板とを有する自動車用防眩性合わせガラスであって、
    入射角が0°の場合の視感透過率(%)が、入射角が40°の場合の視感透過率より小さいことを特徴とする自動車用防眩性合わせガラス。
  2. 前記防眩性シートは屈折率が異なる2層以上の層を含み、波長500〜550nmの範囲に分光反射率の最大値を有する、請求項1に記載の防眩性合わせガラス。
  3. 前記屈折率が異なる2層以上の層が、金属酸化物層を含む、請求項2に記載の防眩性合わせガラス。
  4. 入射角が0°の場合の視感透過率(%)が、入射角が40°の場合の視感透過率より小さいことを特徴とする自動車用防眩性シート。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の合わせガラスを備えた自動車。
JP2019157218A 2019-08-29 2019-08-29 自動車用防眩性シートおよび自動車用防眩性合わせガラス Active JP6972071B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019157218A JP6972071B2 (ja) 2019-08-29 2019-08-29 自動車用防眩性シートおよび自動車用防眩性合わせガラス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019157218A JP6972071B2 (ja) 2019-08-29 2019-08-29 自動車用防眩性シートおよび自動車用防眩性合わせガラス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021033230A true JP2021033230A (ja) 2021-03-01
JP6972071B2 JP6972071B2 (ja) 2021-11-24

Family

ID=74677341

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019157218A Active JP6972071B2 (ja) 2019-08-29 2019-08-29 自動車用防眩性シートおよび自動車用防眩性合わせガラス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6972071B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06340450A (ja) * 1993-05-31 1994-12-13 Central Glass Co Ltd 車輌用の窓ガラス
WO2000033110A1 (fr) * 1998-11-30 2000-06-08 Asahi Glass Company Ltd. Film antireflet pour fenetre de materiel de transport, verre a film antireflet, verre feuillete et leur procede de production
JP2002509271A (ja) * 1998-01-13 2002-03-26 ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー カラーシフトフィルム
JP2004341272A (ja) * 2003-05-16 2004-12-02 Nissan Motor Co Ltd 角度選択透過性反射材、及びそれを用いた車両用積層ガラス,車両
JP2007271896A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Toray Ind Inc 着色フィルム
JP2007316156A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Sony Corp 液晶パネル、液晶表示装置および光学素子
JP2008052076A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Fujifilm Corp ガラス
JP2019028364A (ja) * 2017-08-02 2019-02-21 日東電工株式会社 反射防止フィルム

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06340450A (ja) * 1993-05-31 1994-12-13 Central Glass Co Ltd 車輌用の窓ガラス
JP2002509271A (ja) * 1998-01-13 2002-03-26 ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー カラーシフトフィルム
WO2000033110A1 (fr) * 1998-11-30 2000-06-08 Asahi Glass Company Ltd. Film antireflet pour fenetre de materiel de transport, verre a film antireflet, verre feuillete et leur procede de production
JP2004341272A (ja) * 2003-05-16 2004-12-02 Nissan Motor Co Ltd 角度選択透過性反射材、及びそれを用いた車両用積層ガラス,車両
JP2007271896A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Toray Ind Inc 着色フィルム
JP2007316156A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Sony Corp 液晶パネル、液晶表示装置および光学素子
JP2008052076A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Fujifilm Corp ガラス
JP2019028364A (ja) * 2017-08-02 2019-02-21 日東電工株式会社 反射防止フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6972071B2 (ja) 2021-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102589372B1 (ko) p-편광 방사선을 갖는 헤드업 디스플레이(HUD)를 위한 프로젝션 장치
KR102626086B1 (ko) p-편광 방사선을 갖는 헤드업 디스플레이(HUD)를 위한 프로젝션 장치
CN110520295B (zh) 具有导电涂层和抗反射涂层的用于平视显示器的复合玻璃板
CN110121414B (zh) 具有防晒涂层和反射热射线的涂层的复合玻璃板
KR20220162779A (ko) p 편광 복사선을 갖는 헤드업 디스플레이(HUD)용 프로젝션 어셈블리
JP6498662B2 (ja) 積層グレージング
ES2433891T3 (es) Sustrato transparente que comprende un revestimiento antirreflejos
KR102638013B1 (ko) 측면 판유리로 구성된 차량용 프로젝션 어셈블리
KR20220085794A (ko) P 편광 방사선을 갖는 헤드업 디스플레이(hud)을 위한 프로젝션 어셈블리
KR20200121866A (ko) P-편광 광선 부분들을 갖는 헤드-업 디스플레이(hud)를 위한 프로젝션 어레인지먼트
JP2020532763A (ja) ヘッドアップディスプレイ及びそれに対するコーティング
KR101795142B1 (ko) 눈부심 방지 다층코팅을 구비한 투명기판
CN113238377B (zh) 一种抬头显示系统
CN113238378A (zh) 一种抬头显示系统
EA034775B1 (ru) Многослойное остекление для транспортных средств
JP2009536607A (ja) 美的透明部品
JP6972071B2 (ja) 自動車用防眩性シートおよび自動車用防眩性合わせガラス
JP7318376B2 (ja) 自動車用防眩性・遮熱性シートおよび自動車用防眩性・遮熱性合わせガラス
JP2022131942A (ja) 自動車用防眩性合わせガラス
CN114258508A (zh) 具有p偏振辐射的平视显示器(HUD)的投影装置
JP7205558B2 (ja) 防眩性・遮熱性シートおよび防眩性・遮熱性合わせガラス
CN116438149A (zh) 包括复合玻璃板的投影装置
KR20230070250A (ko) P-편광 복사선을 갖는 헤드업 디스플레이(hud)용 프로젝션 어셈블리
CN116868094A (zh) 包括复合玻璃板的投影装置
CN117280266A (zh) 在复合玻璃板上具有两个显示区域的投影装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210302

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6972071

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150