JP2021032255A - ホースクランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】金属製ホースクランプのバンド内面の接触圧を均一にする。【解決手段】本発明のホースクランプは、筒状のハウジング4内に軸心方向に沿ってウォーム8を軸支し、固定端3aをハウジング4の底壁7aに固着し、可動端3bを上記ウォーム8と雌ねじ部3cにより噛み合わせて、ウォーム8と底壁7a内面とウォーム8周面との間に挿入して円形ループを形成するバンド3を備え、ウォーム8を回転操作することによりホース2の端部を締付固定するホースクランプであって、ハウジング4とウォーム8を共に金属により別体に形成し、バンド3の固定端3aをホース2の周面に沿って形成された底壁7aの外周面に沿わせて溶着固定するとともに、前記バンド3の固定端3aの先端を可動端3b側のバンドの内周面に押接させてなる。【選択図】図2
Description
この発明は、例えば車両の油やガス等の流体給排用のホースの接続部を緊締するためのホースクランプに関する。
従来上記のようなホースクランプとして特許文献1〜3に示すものが公知である。これらはいずれも円形ループを形成するバンドの一端(固定端)をウォーム(ボルト)を軸支したハウジング側に固定し、ラック状のねじ山付の他端(可動端)をハウジング内に挿入して上記ウォームをねじ操作することにより、ホース接続外周を締付固定するものである。
上記文献の内特許文献1のものは、バンドの固定端可動端共にハウジング(ボルトホルダ)内に挿通しているため、ホース周面に接触するハウジングの底面の両端部2ケ所でバンド横断方向の境界溝が形成される。この境界溝の凹凸により、ホース外周面に対するバンド及びハウジング底面の接触圧に不均一が生じることによって、ホース接続部の内周面とホースを接続する機器類の接続口(パイプ)外周との接触圧に少なくとも3ケ所の不均一部分が生じるため、経年変化によるホースの耐久性やホース接続部のシール性能が損なわれるという問題がある。
これに対し特許文献2,3のものは、ハウジングとバンド固定端が共にプラスチックで一体成形されているため、バンド内周面での境界溝による凹凸は、バンド可動端の1ケ所のみとなって、ホース外周面との接触圧の不均一は少なくとも半減し、さらにプラスチック成形のバンドの場合は、特許文献2の図6に示すように、固定端の先端をエッジ状に鋭利な断面にできる(ホース周面への喰い込みが生じ難い)ことにより、前記凹凸溝を限りなく浅くして上記欠点を抑制することができる。
しかし、特許文献2,3の上記優位点は、ハウジングとバンドを一体成形できるプラスチック製であることによって実現できるのであって、これをそのまま高強度の金属製にすることは、事実上不可能であるか、極めて高コストになることを免れないという問題がある。
また、仮にハウジング部分とバンド部分を一体の板金製にした場合、ハウジング部分のウォーム締付に耐える強度確保が困難であるほか、プレス加工前の材料取りが十字形又はL字形等になるため、材料ロスが多く結果として高コストになるという問題がある。
本発明は上記のような課題を解決するための本発明のホースクランプは、第1に筒状のハウジング4内に該ハウジング4の軸心方向に沿ってウォーム8を回転可能に軸支し、固定端3aを構成する一端をハウジング4の底壁7aに固着し、可動端3bを構成する他方の端部を上記ウォーム8と雌ねじ部3cにより噛み合わせて、ウォーム8と底壁7a内面とウォーム8周面との間に挿入して円形ループを形成するバンド3を備え、該円形ループをホース2の差込端に外装しウォーム8を回転操作することによりホース2の端部を締付固定するホースクランプであって、ハウジング4とウォーム8を共に金属により別体に形成し、バンド3の固定端3aをホース2の周面に沿って形成された底壁7aの外周面に沿わせて溶着固定するとともに、前記バンド3の固定端3aの先端を可動端3b側のバンドの内周面に摺動可能に押接させてなることを特徴とする。
第2に、ハウジング4の横断面が、ウォーム8を挿通して軸支する山形の円弧状に折り曲げ形成されたホールド部6と、該ホールド部6の両端に連設され内向きにフック状に折り曲げ形成されて先端が突き合された平板状断面の底壁7aを備えたバンド挿通部7と、該バンド挿通部7内にバンド3の可動端3bを挿通し、底壁7aの外周面に沿ってバンド3の固定端3aの外周を重ね合せスポット溶接して固着したことを特徴とする。
第3に、円弧状断面のホールド部6と角筒状断面のバンド挿通部7との間に、周面方向に下降傾斜した断面の補強リブ部4aを曲げ形成したことを特徴とする。
第4に、ウォーム8とホールド部6間の端部にハウジング4に対するウォーム8の軸方向の位置決めをする係合部8cと軸心を保持する軸心保持部8bを設けてなることを特徴とする。
以上のように構成される本発明によれば、ホース締付時のバンド内周面とハウジング底面側において形成される円形ループの境界溝(段差)が1本になるため、接触圧(押圧)の不均一部分が減少するとともに、ハウジング部分とバンド部分の押抜きによる材料取りの形状が単純な略長方形又は正方形にできるので、ステンレス鋼板等からなる材料のロスが抑制されるほか、成形型が小型化でき単純構造にできるという利点がある。
またハウジング単独で板金形成することにより、プレス成形の構造選択の自由度も高まり、周壁への補強リブの形成等による強度アップも行える。
図面は本発明を実施するための一形態を示し、ホースクランプは、鋼材管等からなるホース接続口1に嵌合された弾力性を備えたホース2の接続部外周に、円形ループを形成して、巻回して外装されるステンレス鋼板からなるバンド3と、該バンド3の重ね合わされた固定端3aと可動端3bをスライドさせてループの内径を縮小拡大させることにより、ホース2を接続口1に締付固定するハウジング4とを備えている。
ハウジング4はホース2の軸心O1と直交する軸心O2を持つC型断面の筒状体に板金形成されており、横断面上部は山形の円弧状又はドーム状,トンネル状に湾曲形成された円筒片からなるホールド部6となっている。さらに該ホールド部6の前後両端側はさらに幅広の角筒状断面に折り曲げ形成され、その断面両先端は水平方向に中央で突合わされて角筒の底壁7aを成形している。
上記ホールド部6内にはその軸心O2に沿ってウォーム8が回転操作(ねじ操作)可能に軸支されており、該ウォーム8の一端(左端)にはボルトヘッド8aが設けられ、その内側面にはリング状の凹部からなり、ホールド部6の左端部を当接させて受け止めてウォーム8の軸心を保持する軸心保持部8bが形成されている。
他方ウォーム8の右端にはフランジ状の係合部8cが形成され、ホールド部6の逆U字形に切欠かれた端壁6a内にウォーム8の軸端が収容されて係止される。上記軸心保持部8bと係合部8cとによってウォーム8は、軸心O2方向の移動が規制され、ねじ操作時のバンド締着の反力を付与する機構となっている。
そしてバンド3の固定端3aの円弧状ループの外周面は、その外周面に沿うように湾曲又は屈曲形成されたバンド挿通部7の底壁7aの外周下面に重ねられてスポット溶接により固着されている。図4(A),(B)はこのスポット溶接における溶着スポット3dの配置と形状を示しており、この例では底壁7aの下面と重なる部分に山形の小径の球面状凸部(その背面は凹部)からなる複数個(3個)の溶着スポット3dが定位置に配設形成されている。スポット溶接によりこれらの溶着スポット3dが、底壁7a側と溶着される。
またバンド3の可動端3b側の一定範囲には、前記ウォーム8のねじ山と対応する凹凸からなる雌ねじ部3cがプレス加工等により形成され、円形ループを形成するバンド3の可動端3bの先端は図2に示されるように、バンド挿通部7の底壁内面とウォーム8の下面との間に挿入され、ウォーム8のねじ山に上記雌ねじ部3cが噛み合った状態でウォーム8を締付方向に操作すると、バンド3の円形ループが縮径してホース2が締付られ、緩め方向に操作することにより拡径して緩められる。
この時バンド3の固定端3aの先端は、ハウジング4のバンド挿通部7の底壁7aよりさらに右側に延出されており且つその先端はバンド3の内周面に弾力的に押接されており、バンド3のループが拡大縮小される際には、上記内面に対して摺動している。
その結果押接した固定端3aの先端内面と、これを受け止めるバンド3の内面との間にはバンド3の板厚以上の段差が形成されることが防止され、バンド締付時のホース周面に掛る面圧の不均一が抑制される。その結果ホース接続部における均一で強固な締付力が得られ、流体の内圧による漏れ出しが効果的に防止できるほか、ホース2の部分的変質が抑制されて耐久性も向上する。上記バンド3の固定端3aの先端は、締付操作時にホース2の周面に喰い込まないように先端の面取りや先端に向って肉薄になる勾配を付すことが望ましい。
尚、図示する例ではハウジング4の円弧状断面のホールド部6の前後両側外周と角筒状のバンド挿通部7の上部外周との間の長さ方向略中間部に、上面が周方向に下降傾斜する一定左右幅のリブ部4aがプレス成形により突設形成されている。
このリブ部4aにより、ハウジン部4のホールド部6とバンド挿通部7との結合が強化され、ウォーム8の締付時にウォーム8のねじ部とバンド3側の雌ねじ部3cとの噛み合い圧力によるハウジング4の内径の拡がりや、ウォーム8と雌ねじ部3cの噛み合いの緩みやねじ部の外れが防止できる。また、この時ウォーム8の左右両端側が、半円形断面のホールド部6の内面によってウォーム8の軸心外れによるねじ外れが規制される利点もある。
2 ホース
3 バンド
3a 固定端
3b 可動端
3c 雌ねじ部
4 ハウジング
4a 補強リブ部
6 ホールド部
7 バンド挿通部
7a 底壁
8 ウォーム
8b 軸心保持部
8c 係合部
3 バンド
3a 固定端
3b 可動端
3c 雌ねじ部
4 ハウジング
4a 補強リブ部
6 ホールド部
7 バンド挿通部
7a 底壁
8 ウォーム
8b 軸心保持部
8c 係合部
Claims (4)
- 筒状のハウジング(4)内に該ハウジング(4)の軸心方向に沿ってウォーム(8)を回転可能に軸支し、固定端(3a)を構成する一端をハウジング(4)の底壁(7a)に固着し、可動端(3b)を構成する他方の端部を上記ウォーム(8)と雌ねじ部(3c)により噛み合わせて、ウォーム(8)と底壁(7a)内面とウォーム(8)周面との間に挿入して円形ループを形成するバンド(3)を備え、該円形ループをホース(2)の差込端に外装しウォーム(8)を回転操作することによりホース(2)の端部を締付固定するホースクランプであって、ハウジング(4)とウォーム(8)を共に金属により別体に形成し、バンド(3)の固定端(3a)をホース(2)の周面に沿って形成された底壁(7a)の外周面に沿わせて溶着固定するとともに、前記バンド(3)の固定端(3a)の先端を可動端(3b)側のバンドの内周面に摺動可能に押接させてなるホースクランプ。
- ハウジング(4)の横断面が、ウォーム(8)を挿通して軸支する山形の円弧状に折り曲げ形成されたホールド部(6)と、該ホールド部(6)の両端に連設され内向きにフック状に折り曲げ形成されて先端が突き合された平板状断面の底壁(7a)を備えたバンド挿通部(7)と、該バンド挿通部(7)内にバンド(3)の可動端(3b)を挿通し、底壁(7a)の外周面に沿ってバンド(3)の固定端(3a)の外周を重ね合せスポット溶接して固着した請求項1に記載のホースクランプ。
- 円弧状断面のホールド部(6)と角筒状断面のバンド挿通部(7)との間に、周面方向に下降傾斜した断面の補強リブ部(4a)を曲げ形成した請求項2に記載のホースクランプ。
- ウォーム(8)とホールド部(6)間の端部にハウジング(4)に対するウォーム(8)の軸方向の位置決めをする係合部(8c)と軸心を保持する軸心保持部(8b)を設けてなる請求項1〜3のいずれかに記載のホースクランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2021032255A true JP2021032255A (ja) | 2021-03-01 |
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JP2019148495A Pending JP2021032255A (ja) | 2019-08-13 | 2019-08-13 | ホースクランプ |
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Citations (4)
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JPH06507465A (ja) * | 1991-05-24 | 1994-08-25 | ゼーガー・オルビス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー オッフェネ ハンデルス ゲゼルシャフト | ホースクリップ |
WO2005100842A1 (ja) * | 2004-04-12 | 2005-10-27 | Takagi Mfg. Co. Ltd. | 接続用クランプ装置 |
JP2008275055A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Tokai Rubber Ind Ltd | ホースクランプ |
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2019
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