JP2021029950A - ゴルフクラブ用シャフト - Google Patents

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Abstract

【課題】女性ゴルファーに適したゴルフクラブを提供する。【解決手段】女性ゴルファー用のゴルフクラブは、ゴルフシャフト、ゴルフヘッドおよびグリップから構成される。当該ゴルフシャフトは、女性ゴルファー用のゴルフクラブ用シャフトであって、素管の状態で、振動数が235cpm以上255cpm以下であり、重量が39g以上57g以下であり、かつキックポイントが44%以上55%以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、ゴルフクラブ用シャフトに関する。
1992年以降、少子高齢化や、若年層のゴルフ離れにより、ゴルフ市場は縮小傾向にある。団塊の世代がゴルフからリタイアしていくことを考慮すると、この傾向はさらに顕著になる可能性が指摘されている。この状況を憂慮し、2002年に、(財)日本ゴルフ協会は、ゴルフ界に向け、ゴルフ市場活性化策を連携して実施することを提言する「GLF21」を発刊した。これを受けて、2003年に、経済産業省は、委託調査として「ゴルフ市場活性化行動計画検討会」を設置し、報告書をまとめている。その中で、中長期的なゴルフ市場の拡大の対策の一つとして、女性ゴルファーおよび若年ゴルファーの育成が挙げられている。
女性ゴルファーをターゲットとしたゴルフクラブ用シャフト(以下、単に「シャフト」とも言う)としては、一般に、軽量で剛性の小さいシャフトが知られている。また、ターゲットの性別に限らず、軽量なシャフトも各種知られている。
このようなシャフトとしては、一様な強度分布を得ることで、余剰な重量を削減し、軽量化したシャフトが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、上記のシャフトとしては、軽量であり、かつシャフトの片持ち曲げ変位が小さい、繊維強化樹脂製のシャフトが知られている。このようなゴルフクラブ用のシャフトは、ゴルファーの力量に左右されることなく、高い飛距離性能を有するとともに、方向性にも優れている(例えば、特許文献2参照)。
国際公開第2013/180098号 国際公開第2016/056624号
しかしながら、ゴルファーに適したシャフトの設計には、依然として検討の余地が残されている。たとえば、前述のような女性ゴルファー用の軽量なシャフトが、真に女性ゴルファーにとって適しているのか、は明らかではなかった。
本発明は、こうした背景に鑑み、女性ゴルファーに適したゴルフクラブを提供することを目的としている。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るゴルフクラブ用シャフトは、女性ゴルファー用のゴルフクラブ用シャフトであって、振動数が235cpm以上255cpm以下であり、重量が39g以上57g以下であり、かつキックポイントが44%以上55%以下である素管を有する。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るゴルフクラブは、上記のゴルフクラブ用シャフトと、前記ゴルフクラブ用シャフトの一端側に取り付けられるゴルフヘッドと、前記ゴルフクラブ用シャフトの他端側に取り付けられるグリップとを有する、女性ゴルファー用のゴルフクラブである。
本発明の一態様によれば、女性ゴルファーに適したゴルフクラブを提供することができる。
ゴルフクラブ用シャフトの振動数を測定する前の状態を模式的に示す図である。 ゴルフクラブ用シャフトのトルクの測定方法を説明するための図である。 ゴルフクラブ用シャフトのバランスポイントを説明するための図である。 ゴルフクラブ用シャフトのキックポイントの測定方法を説明するための図である。 ゴルフクラブ用シャフトの順式片持ち曲げ試験の変位量の測定方法を説明するための図である。 ゴルフクラブ用シャフトの逆式片持ち曲げ試験の変位量の測定方法を説明するための図である。 本発明の実施例においてゴルフクラブ用シャフトの製造に用いたマンドレルの形状の一例を模式的に示す図である。 本発明の実施例におけるゴルフクラブ用シャフトの第一の例の製造に用いられる積層構成を説明するための図である。 本発明の実施例におけるゴルフクラブ用シャフトの第二の例の製造に用いられる積層構成を説明するための図である。 本発明の実施例におけるゴルフクラブ用シャフトの第三の例の製造に用いられる積層構成を説明するための図である。 本発明の実施例におけるゴルフクラブ用シャフトの第四の例の製造に用いられる積層構成を説明するための図である。 本発明の実施例におけるゴルフクラブ用シャフトの第五の例の製造に用いられる積層構成を説明するための図である。 本発明の実施例におけるゴルフクラブ用シャフトの第六の例の製造に用いられる積層構成を説明するための図である。 本発明の実施例におけるゴルフクラブ用シャフトの第七の例の製造に用いられる積層構成を説明するための図である。 本発明の実施例におけるゴルフクラブ用シャフトの第八の例の製造に用いられる積層構成を説明するための図である。 本発明の実施例におけるゴルフクラブ用シャフトの第九の例の製造に用いられる積層構成を説明するための図である。 本発明の実施例におけるゴルフクラブ用シャフトの第十の例の製造に用いられる積層構成を説明するための図である。
[シャフト]
本発明の実施形態に係るゴルフクラブ用シャフトは、女性ゴルファー用のシャフトである。本実施形態において、女性ゴルファーは、女性のゴルフプレイヤーであればよいが、中でも、ゴルフクラブの安定したスイングをすることができる女性のゴルフプレイヤー、自らゴルフクラブを所有してゴルフを楽しむ女性のプレイヤーであることが好ましい。
女性ゴルファーは、男性ゴルファーと比較すると、身長が低い、手が小さい、筋力に乏しい、身体が柔軟である、という傾向にある。従って、クラブ長が比較的短く、グリップが細く、軽量である方がクラブを扱いやすい。
本実施形態に係るゴルフクラブシャフトは、女性ゴルファーのうち、中級女性ゴルファー、および上級女性ゴルファー(中上級女性ゴルファー)に特に適している。具体的には、女性ゴルファーのスイングにおけるヘッドスピードは、30m/s以上であることが好ましい。32m/s以上がより好ましく、33m/s以上がさらに好ましい。45m/s以下が好ましく、43m/s以下がより好ましく、41m/s以下が更に好ましい。前記上限値以下であることで、シャフトのしなりすぎによる振り遅れを防ぐことができる。前記下限値以上であることで、シャフトが適切にしなり飛距離を伸ばすことができる。
感性工学を用いて、中上級女性ゴルファーが好む物性について解析した結果、本発明の特徴を有するゴルフシャフトを用いると、飛距離を伸ばしながら良好な打感を得られることが分かった。
ゴルフクラブ用シャフトは、通常、グリップ側がより太く、クラブヘッド側がより細い形状を有しており、この点、本実施形態に係るシャフトも同様である。以下、シャフトの太い方の端を「バット端」とも言い、シャフトの細い方の端を「チップ端」とも言う。また、ゴルフクラブ用シャフトを、以後、単に「シャフト」とも呼称する。
なお、本実施形態のゴルフクラブ用シャフトは、ゴルフクラブに組む前のシャフト(ゴルフクラブの部品)であってもよいし、ゴルフクラブの各部品をゴルフクラブに組み立てた際の、ゴルフクラブにおけるシャフトの部分であってもよい。また、また、本実施形態のシャフトは、ゴルフクラブに組み立てる際に、長さを調整するためにカットした状態であってもよいし、このようなカットをしていない状態であってもよい。本実施形態のシャフトは、ゴルフクラブに組み込まれた状態において種々の効果を発現する。
本実施形態のシャフトは、ゴルフクラブの種類に限定されない。すなわち、本実施形態のシャフトは、ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアン、パターなどの、いずれの種類のゴルフクラブにおけるシャフトでもあってもよい。
<シャフトの物性>
本実施形態のシャフトは、女性ゴルファー用のシャフトであることから、以下に示す物性を特に有する。
(振動数)
本実施形態のシャフトの振動数は、235cpm以上255cpm以下である。ここで、振動数は、素管の状態での値である。素管とは、シャフトを構成する部材であり、後述する意匠付与層などの他の構成を有さない管状体である。前記下限値以上であることで、シャフトがしなりすぎず、方向性が安定する。前記上限値以下であることでシャフトが程よくしなって、飛距離が向上する。シャフトの振動数は、例えば、ストレート層に用いる強化繊維の種類や強化繊維の含有量、巻回数によって調整することが可能である。
(重量)
本実施形態のシャフトの重量は、後述する意匠性付与層を有する状態で、43g以上61g以下であることが好ましい。シャフトの重量は、43g以上であることが好ましく、43.5g以上であることがより好ましく、44g以上であることがさらに好ましく、44.5g以上であることが特に好ましく、45g以上であることが最も好ましい。シャフトの重量は、61g以下であることが好ましく、60g以下であることがより好ましく、59g以下であることがさらに好ましく、58.5g以下であることがさらに一層好ましく、58g以下であることが特に好ましく、57g以下であることが最も好ましい。前記下限値以上であることで、手打ちを防ぎ、スイングが安定する。前記上限値以下であることで、ダフり、スライスが低減する。
本実施形態のシャフトの重量は、後述する意匠性付与層を有しない状態、すなわち素管である状態で、39g以上57g以下である。素管の重量は、39g以上であることが好ましく、39.5g以上であることがより好ましく、40g以上であることがさらに好ましく、40.5g以上であることが特に好ましく、41g以上であることが最も好ましい。素管の重量は、57g以下であることが好ましく、56g以下であることがより好ましく、55g以下であることがさらに好ましく、54g以下であることが特に好ましく、53g以下であることが最も好ましい。前記下限値以上であることで、手打ちを防ぎ、スイングが安定する。前記上限値以下であることで、ダフり、スライスが低減する。
(キックポイント)
本実施形態のシャフトのキックポイントは、素管の状態で、44%以上55%以下である。キックポイントとは、シャフトがその軸方向(長手方向)に沿って圧縮された場合に最も撓む部位におけるチップ端からの距離がシャフトの全長に占める割合である。なお、以下の記載において、シャフトの物性値は、特に断り書きがない限り、素管の状態の値である。
本発明のシャフトの対象ゴルファーである中上級女性ゴルファーは、比較的ヘッドスピードが速いため、アドレスにおいて、ヘッドが確実に戻っているようにするため、チップ側の剛性が高くすることが好ましい。チップ側の剛性を高くするためには、チップ側の補強を多くするため、キックポイントが高くなる。
当該キックポイントが前記下限値未満であると、シャフト先端が相対的に柔らかくなりすぎ、打球方向が安定しにくくなることがあり、キックポイントが前記上限値を超えると、シャフト先端が相対的に硬くなりすぎ、飛距離の低減や打感が悪く感じることがある。打感とは、ゴルフボールを打った時に、手に伝わる感覚のことである。キックポイントは、打感・方向性・飛距離の観点から、50%以下であることが好ましく、48%以下であることがより好ましく、47%以下であることがさらに好ましい。シャフトのキックポイントは、例えば、部分補強層のシャフト長さ方向に対する長さ、強化繊維の種類、強化繊維の含有量、巻回数によって調整することができる。
ここで、本実施形態のシャフトは、本実施形態における効果を奏する範囲において、上記以外の他の物性をさらに有していてもよい。
(長さ)
本実施形態のシャフトの長さは、800mm以上1220mm以下であってよい。シャフトの長さが前記下限値未満であると、飛距離が出ないことがあり、シャフトの長さが前記上限値を超えると、振りきれないことがある。
シャフトの長さは、ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンなどのゴルフクラブの種類に応じた適切な長さであればよい。本実施形態のシャフトの長さは、女性ゴルファー用であることをさらに考慮すると、ドライバーであれば1042〜1219mm、フェアウェイウッドであれば1016〜1118mm、ユーティリティであれば991〜1067mm、アイアンであれば813〜1016mmであることが好ましい。前記範囲内であることで、振り遅れることなく安定したスイングが可能となる。なお、本明細書において、「〜」は、その両端の数値を含む範囲であることを意味する。
(外径)
本実施形態のシャフトにおけるチップ端側の外径は、8.00〜9.50mmであることが市販のヘッドを装着できる観点から好ましい。チップ端側の外径とは、軸方向におけるシャフトのチップ端から10mmの位置の外径である。チップ端側の外径は、8.20〜9.20mmであることがより好ましく、8.40〜9.10mmであることがさらに好ましい。
また、本実施形態のシャフトにおけるバット端側の外径は、14.30〜15.30mmであることがグリップ装着可否点から好ましい。バット端側の外径とは、軸方向におけるシャフトのバット端から25mmの位置の外径である。バット端側の外径が大きすぎても小さすぎても市販のグリップが装着できないことがある。バット端側の外径は、女性ゴルファーの握り易さの観点から、14.50〜15.20mmであることがより好ましく、14.60〜15.10mmであることがさらに好ましい。
さらに、バット端から200mm位置の外径は14.00〜15.20mmであることがグリップ右手側の握りやすさの観点から好ましい。
シャフトの外径は、例えば、後述する繊維強化樹脂層の厚さや積層数(巻回数)および、用いるマンドレルの外径によって調整することが可能である。
(トルク)
本実施形態のシャフトのトルクは、5.5〜10.5°であることがシャフト重量とねじ切り強度のバランスの観点から好ましい。前記範囲内であることで、良好な打感とシャフトの強度を両立できる。シャフトのトルクとは、シャフトのチップ端側においてシャフトの周方向に沿ってシャフトに所定の捻り荷重をかけたときに、シャフトのチップ端で観測されるシャフトの捻れ量である。トルクを小さくするためには、バイアス層を増やすため、重量が重くなる傾向にある。
トルクが前記下限値未満であると重量が重くなりすぎて振りきれなくなることがあり、トルクが前記上限値を超えるとねじ切り強度が規格外となることがある。トルクは、例えば強化繊維の重なり数を多くすることによって小さくすることができるが、この場合、シャフトはより重くなる。従来、女性ゴルファー用のシャフトについては、重くなると振りにくい、硬くなって打感が悪くなる、と考えられている。トルクは、シャフト重量とねじ切り強度の観点から、5.8〜10.2°であることがより好ましい。トルクは、例えば、バイアス層に用いる強化繊維の種類、含有量、巻回数などによって調整することが可能である。
(バランスポイント)
本実施形態のシャフトのバランスポイントは、45〜55%であることが振りやすさと先端強度の観点から好ましい。シャフトのバランスポイントとは、シャフトのチップ端からシャフトの重心までの距離がシャフトの全長に占める割合である。シャフトのバランスポイントは、部分補強層により調整することができる。バランスポイントが小さすぎるとヘッドを重く感じ、振りきれなくなることがあり、バランスポイントが大きすぎるとシャフト重量との両立のため相対的に先端部の積層枚数を減らすことになり、折れやすくなることがある。シャフトのバランスポイントは、振りやすさと先端強度を両立する観点から、46.5〜54%であることがより好ましく、48.5〜53.5%であることがさらに好ましい。バランスポイントは、例えば、部分補強層の位置や目付、巻回数、含有する強化繊維や充填剤の種類などを変更してシャフト全体の重さに対する重さの割合を制御することによって調整することが可能である。
なお、以上に説明したシャフトの物性は、後述の実施例で記載した方法によって測定することが可能である。
(片持ち曲げ試験の変位量)
片持ち曲げ試験とは、シャフトの太径端側、または細径端側を固定し、固定していない側に決まった荷重をかけて、荷重をかけた側の端部の水平からの変位量を測定する試験のことである。太径端側を固定する場合は順式片持ち曲げ試験と呼び、細径端側を固定する場合は逆式片持ち曲げ試験と呼ぶ。
(1)順式片持ち曲げ試験の変位量
本実施形態のシャフトは、順式片持ち曲げ試験で得られる変位量が、150mm以上であることが好ましい。155mm以上がより好ましく、160mm以上が更に好ましく、165mm以上が特に好ましい。250mm以下であることが好ましく、240mm以下であることがより好ましく、230mm以下であることが更に好ましく、220mm以下であることが特に好ましい。上記下限値以上であることで、先端の剛性が高くなり過ぎず、女性ゴルファーにとって良好な打感が得られる傾向にある。上記上限値以下であることで、シャフト先端の強度が十分に確保される傾向にある。
本実施形態のシャフトは、女性ゴルファー向けであるため、男性ゴルファーと比較すると、比較的ヘッドスピードが遅い傾向にある。そのため、剛性が全体的に低いシャフトを用いることで、シャフトをうまく撓らせてスイングすることができる。
順式片持ち曲げ試験の変位量は、例えば以下の方法によって測定することができる。すなわち、図5に示されるように、シャフトを、チップ端11から920mmの第一の位置で下側から支持し、第一の位置からさらに150mmバット端12側の第二の位置で上側から支持する。次いで、チップ端11から10mmの位置に3.0kgf(29.4N)の荷重を印加する。当該荷重の印加前後におけるチップ端11の位置の変化量を、「順式片持ち曲げ試験の変位量」とする。順式片持ち曲げ試験の変位量は、例えばマンドレルの外径やプリプレグの巻回数、強化繊維の弾性率によって調整することができる。
(2)逆式片持ち曲げ試験の変位量
本実施形態のシャフトは、逆式片持ち曲げ試験の変位量が、200mm以上であることが好ましい。190mm以上がより好ましく、180mm以上が更に好ましく、170mm以上が特に好ましい。また、90mm以下であることが好ましく、100mm以下であることがより好ましく、110mm以下であることが更に好ましく、120mm以下であることが特に好ましい。上記下限値以上であることは、先端強度とボールスピード向上の観点から好ましい。上記上限値以下であることは、良好な打感の観点から好ましい。
逆式片持ち曲げ試験の変位量は、例えば以下の方法によって測定することができる。すなわち、図6に示されるように、シャフトを、チップ端11から148mmの第三の位置で下側から支持し、第三の位置からさらに50mmチップ端11側の第四の位置で上側から支持する。次いで、第三の位置から616mmバット端12側の位置に2.7kgf(26.5N)の荷重を印加する。当該荷重の印加前後におけるバット端12の位置の変化量を「逆式片持ち曲げ試験の変位量」とする。逆式片持ち曲げ試験の変位量は、順式片持ち曲げ試験の変位量と同様に調整することができる。
<素管の構成>
本実施形態のシャフトの素管は、上記の物性を実現する観点から、強化繊維を含む樹脂成形体で構成されていることが好ましい。素管とは、例えば、所定の形状に裁断したプリプレグをマンドレルに巻き付けた後、樹脂製のテープで緊結してから硬化または固化し、引き続いてマンドレルを除去して、表面を研磨した管のことである。素管の物性がゴルフクラブ用シャフトの物性を実質的に決定する。
素管は、複数の繊維強化樹脂層を有する。繊維強化樹脂層の枚数は、後述するように、ゴルフクラブ用シャフトの機能を分担して発現するため、2枚以上であることが好ましい。
素管は、繊維強化樹脂層以外に、樹脂層、タングステンなどの金属粉末を含む樹脂層である重量調整層、金属や強化繊維以外のフィラーを含む樹脂層、樹脂粉末などを含んでいてもよい。当該樹脂成形体は、強化繊維と、硬化または固化されるマトリックス樹脂とを含む樹脂組成物で構成され得る。以下、樹脂組成物に関し、マトリックス樹脂および強化繊維について説明する。
(マトリックス樹脂)
マトリックス樹脂には、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂のいずれをも使用することができる。マトリックス樹脂は、硬化後の物性が高いため、好ましくは熱硬化性樹脂が用いられる。
熱可塑性樹脂は、加熱により粘度の高い液体状態になって、外力により自由に変形でき、冷却して外力を除去すると、固体状態でその形状を保つ。また、この過程を繰り返し行える。熱可塑性樹脂の種類は、限定されず、成形品としての機械特性を大きく低下させない範囲で適宜選択することができる。熱可塑性樹脂の例には、ポリアミド系樹脂、ポリアクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、およびこれらの混合樹脂が含まれる。
熱硬化性樹脂は、熱または触媒の作用を受けて、分子間架橋による硬化反応が進行し、不溶不融の三次元網目構造を構築する反応性ポリマーである。熱硬化性樹脂の種類は、限定されず、成形品としての機械特性を大きく低下させない範囲で適宜選択することができる。熱硬化性樹脂の例には、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、ユリア系樹脂、メラミン系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、およびこれらの混合樹脂、が含まれる。中でも、エポキシ系樹脂は、硬化収縮率が少なく、硬化後において高い強度、剛性および靱性を有するので、最も好ましく使用される。
エポキシ系樹脂の例には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、イソシアネート変性エポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂が含まれる。エポキシ樹脂の状態は、液状であってもよいし、固体状であってもよい。
エポキシ樹脂は、一種でもそれ以上でもよいし、硬化剤と併用されてもよい。当該硬化剤は、熱硬化性樹脂の硬化反応を進行させ得るものであればよい。硬化剤は、一般に、硬化後の物性が良好なことから、アミン系の硬化剤であることが好ましい。
(強化繊維の種類)
本実施形態における強化繊維は、本実施形態の効果が得られる範囲において適宜に決めることができ、一種でもそれ以上でもよい。強化繊維の例には、金属繊維、ボロン繊維、炭素繊維、ガラス繊維およびセラミックス繊維などの無機系繊維、アラミド繊維、その他の高強力合成繊維が含まれる。無機繊維は、軽量かつ高強力であることから好ましく使用される。これらの中でも、比強度、比剛性に優れるため、炭素繊維が最も好ましい。
(強化繊維径)
強化繊維径は3〜100μmであることが好ましい。なお、「強化繊維径」とは、それぞれの強化繊維の断面における等面積円相当直径のことである。
特に、強化繊維が炭素繊維である場合、強化繊維径は、生産性の観点から、1μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましい。また、上記の場合、強化繊維径は、強度の観点から、20μm以下であることが好ましく、12μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがさらに好ましい。
強化繊維径を上記の上限値以下とすることにより、引張強度や引張弾性率を高くすることができる。また、強化繊維の太さを上記の下限値以上とすることにより、強化繊維の生産性を高くすることができ、製造コストを安くすることができる。
(強化繊維の強度および弾性率)
強化繊維の強度は、使用するシャフトの部位にもよるが、炭素繊維の場合、好ましくはJIS R 7608(2007)に準拠したストランドでの(前述の樹脂組成物の)引張強度が1000MPa以上であることが好ましい。また、強化繊維の引張弾性率は、同様の理由で45GPa以上であることが好ましい。
(強化繊維の長さ)
強化繊維の長さは限定されない。たとえば、強化繊維には、長繊維、短繊維およびこれらの混合繊維など、どのような長さの繊維を用いてもよい。また、長さの異なる二種以上の強化繊維を混合して使用してもよい。本実施形態において、樹脂成形体の強度を高める観点から、強化繊維には、長繊維を用いることが好ましい。
本実施形態において、樹脂成形体は、強化繊維を含む複数の樹脂層で構成されていることは、シャフトの前述した物性を実現する観点から好ましい。当該樹脂層は、プリプレグによって構成することができる。プリプレグは、前述した強化繊維とマトリックス樹脂とを含有するシート状の樹脂組成物であり、当該樹脂組成物の一態様である。樹脂層は、プリプレグを、強化繊維の配向方向を考慮して、適当な形状および大きさに切断し、あるいは形成することによって構成され得る。
(強化繊維の形態)
樹脂層において、強化繊維は、一方向材(繊維を一方向に引き揃えたもの)であってもよいし、強化繊維を製織して織物としたクロス材であってもよい。
一方向材は、強化繊維の配向方向における強度または弾性率などの強化繊維の物性を十分に活用する観点から好適である。また、一方向材は、強化繊維に直交する方向のドレープ性に優れている。このため、後述するシートラップ法でシャフトを製造する場合は、樹脂層を後述のマンドレルに巻き付けやすく、取扱い性が良好である。
クロス材は、主にシャフトの最外面に意匠性を付与するために利用することができる。クロス材は、すだれ織などによる一方向性織物、平織、朱子織、綾織などによる二方向性織物、三軸織物、ノンクリンプ織物、などのいずれの織組織のクロス材であってもよい。二方向性織物や三軸織物は、意匠性の観点で好ましい。三軸織物は、耐久性を高める観点から好ましい。
(強化繊維の含有率)
樹脂層における強化繊維の体積含有率は、シャフトの剛性を十分に高くする観点から、60体積%以上であることが好ましく、65体積%以上であることがより好ましい。また、当該体積含有率は、マトリックス樹脂と強化繊維とを充分に密着させるためには、ある程度の樹脂量が必要であることから、75体積%以下であることが好ましく、70体積%以下であることがより好ましい。
(強化繊維の目付け)
樹脂層における強化繊維の目付けは、限定されない。たとえば、樹脂層のそれぞれに必要な厚さおよび巻き径から、当該目付けを適宜選択することができる。
(強化繊維の配向角度)
樹脂層における強化繊維の配向方向は、シャフトに発現させるべき物性に応じて、例えば前述の特許文献1、2に記載の発明と同様にして、適宜に決めることが可能である。樹脂層は、当該配向方向に応じた複数の層となり得る。当該樹脂層の例には、ストレート層、フープ層、アングル層およびバイアス層が含まれる。
(ストレート層)
ストレート層は、シャフトの軸方向に対して略平行に配向した強化繊維を含有する樹脂層である。ストレート層は、例えば、シャフトの軸方向に対して一方向材の強化繊維が配向角度−5°〜+5°で配向している樹脂層である。ストレート層は、その強化繊維がシャフトの長手方向に略平行に配向していることから、シャフトの曲げ剛性あるいは曲げ強度を高くすることができる。
ストレート層における強化繊維の引張弾性率は、50GPa以上400GPa以下であることが好ましい。強化繊維の引張弾性率が50GPa以上であると、曲げ剛性が十分であり、当該シャフトを有するゴルフクラブを用いる女性ゴルファーのスイングリズムが良くなることがある。一方、強化繊維の引張弾性率が400GPa以下であれば、シャフトの曲げ剛性と曲げ強度が女性ゴルファーにとって適切な範囲になる。
ストレート層の単層での厚さは0.050mm以上0.500mm以下であることが好ましく、0.075mm以上0.150mm以下であることがより好ましい。ストレート層の厚さが上記の下限以上であれば、樹脂層の積層枚数が多くなりすぎないため、シャフトの生産性が高くなることがある。また、ストレート層の取扱い性が良くなるため、ストレート層における皺などの不良が発生しにくくなり、成形性が良好になることがある。また、ストレート層の厚さが上記の上限以下であれば、シャフトの外径あるいは曲げ剛性を均一にすることが可能である。よって、製造されるシャフトの品質を高める観点から好ましい。
(フープ層)
フープ層は、シャフトの長手方向に対して一方向材の強化繊維の配向角度が85〜95°である樹脂層である。フープ層は、主に、シャフトの潰し剛性および潰し強度を十分に高める観点から好ましい。潰し剛性とは、シャフトの管状構造を潰す方向における剛性であり、潰し強度とは、シャフトの管状構造を潰す方向における強度である。
フープ層における強化繊維の引張弾性率は240GPa以上であることが好ましい。当該引張弾性率が240GPa以上であると、シャフトにおける潰し剛性が十分に確保され得る。このため、シャフトの潰し変形によるスイングリズムの乱れが起こりにくい。
フープ層の単層での厚さは0.02mm以上0.100mm以下であることが好ましい。フープ層の厚さが0.02mm以上であれば、十分な潰し剛性を得ることができる。フープ層の厚さが0.100mm以下であれば、スープ層の取扱い性が良くなり、フープ層における皺などの発生が抑制され、成形性が良好になることがある。
(アングル層)
アングル層は、シャフトの長手方向に対して一方向材の強化繊維の配向角度が20〜70°である樹脂層である。アングル層における強化繊維の上記長手方向に対する配向角度をαとすると、αは、20〜70°、好ましくは30〜60°、さらに好ましくは35〜55°である。αを上記の範囲内とすることは、シリンダのねじり剛性、曲げ剛性および潰し剛性を十分に高める観点から好ましい。
アングル層における強化繊維の引張弾性率は、240GPa以上550GPa以下であることが好ましい。当該引張弾性率が240GPa以上であることは、シャフトのねじり剛性を十分に高める観点、ボールインパクト時のヘッドのフェース面の返りが遅れることを防止する観点、そのために方向性を良好にする観点、から好ましい。また、上記引張弾性率が550GPa以下であることは、シャフトのねじ切り強度を十分に確保する関手から好ましい。
アングル層の単層での厚さは、0.020mm以上0.150mm以下であることが好ましく、0.050mm以上0.125mm以下であることがより好ましい。アングル層の厚さが上記の下限値以上であれば、樹脂層の積層数が多くなり過ぎないため、樹脂層での皺などの発生が抑制され、成形性をより良好にすることができる。アングル層の厚さが上記の上限値以下であれことは、シャフトの外径あるいは曲げ剛性を均一にする観点から好ましい。
(バイアス層)
バイアス層は、正負のαを有するアングル層の対を含む層である。バイアス層は、シャフトの長手方向に対して正の配向角度+αで配向した強化繊維を含有するアングル層(+α層)と、負の配向角度−αで配向した強化繊維を含有するアングル層(−α層)とを含有する。バイアス層は、主に、シャフトのねじり剛性あるいはねじ切り強度を高める観点から好ましい。
バイアス層を構成する+α層と−α層は、実質的に半周ずらして貼り合わせることが望ましい。+α層と−α層をずらして貼り合わせると、巻き付け端部の凹凸が大きくならないため、異方性を小さくすることができる。また、+α層と−α層をずらして貼り合わせることは、シャフトの外観不良あるいは強度の低下などの問題を生じにくくする観点から好ましい。
(その他の樹脂層)
本実施形態のシャフトは、本実施形態における効果が得られる範囲において、前述した樹脂層以外の他の樹脂層をさらに含んでもよい。このような他の層の例には、部分的なバイアス層および部分的なストレート補強層が含まれるこのような部分的な層を設けることは、シャフトのねじり剛性あるいは曲げ剛性を部分的に制御する観点から好ましい。他の樹脂層における強化繊維の引張弾性率および当該他の樹脂層の単層での厚さは、その機能に応じて、上述の範囲から適宜に決めることが可能である。
(樹脂層における他の材料)
本実施形態において、樹脂層は、前述した強化繊維およびマトリックス樹脂以外の他の材料をさらに含んでいてもよい。他の材料は、一種でもそれ以上でもよく、本実施形態の効果と当該他の成分を配合することによる効果の両方を奏する適当な量で用いることができる。当該他の材料は、例えば、重量の調整または強度の調整などの目的で配合され、その例には、タングステンなどの金属粉末、強化繊維以外のフィラー、および、樹脂粉末が含まれる。また、他の材料の例には、硬化剤、消泡剤、脱泡剤および色剤が含まれる。
<素管の製法>
本実施形態のシャフトは、本実施形態の効果を奏するシャフトを製造可能な方法範囲において、公知の製造方法を適用することができる。当該製造方法の一例には、前述した樹脂層(例えばプリプレグ)を、マンドレルに複数枚巻きつけ、加熱し、次いで冷却した後に、マンドレルから抜き取ることで、硬化した樹脂成形品としてシャフトを得るシートラッピング法が挙げられる。
シートラッピング法において、前述の樹脂組成物に含まれるマトリックス樹脂が熱硬化性樹脂の場合では、プリプレグは、マトリックス樹脂が未硬化の状態であるシート状の樹脂組成物を示し、加熱によって硬化が完了する。すなわち、前述したように、本実施形態のシャフトを樹脂層で構成する場合には、当該樹脂層は、マトリックス樹脂が熱硬化性樹脂であれば、加熱により硬化が完了する。
シートラッピング法では、面積または強化繊維の配向角度が異なる複数種のプリプレグを用意し、これらを1枚ずつ順次マンドレルに巻回し、多層構造のシャフトを製造することが一般的である。プリプレグの枚数は、限定されないが、8〜14枚程度が一般的である。
各プリプレグにおける面積、形状、強化繊維の配向角度、強化繊維の引張弾性率、マンドレルにおけるプリプレグを巻回する位置、プリプレグの数(樹脂層の層数)、およびマンドレルの形状などを適宜に調整することにより、シャフトのテーパー度、シャフトの外径および前述した種々の物性を有する本実施形態のシャフトを製造することができる。
<シャフトにおける付加的な構成>
本実施形態のシャフトは、本実施形態の効果を奏する範囲において、他の構成をさらに有していてもよい。当該他の構成の例には、意匠性付与層が含まれる。
(意匠性付与層)
意匠性付与層は、通常、シャフトの表面を構成する層であり、模様、色、あるいはブランド名などを表示する加飾の役割を担う。意匠性付与層を有することで、デザイン性を向上させ、消費者の購買意欲を高めることができる。また、女性ゴルファーが抱く好感度を高める観点から好ましい。意匠性付与層は、シャフトの全長に亘って配置されていてもよく、長手方向におけるシャフトの一部に配置されていてもよい。
意匠性付与層は、表面層のみで構成されてもよいし、表面層を含む複数の層によって構成されてもよい。たとえば、意匠性付与層は、当該意匠性付与層を製造する前のシャフトの外面に形成される全ての層であり得る。意匠性付与層は、公知の方法によって製造することができる。たとえば、意匠性付与層は、下塗り層、中塗り層などを付与した後、加飾層により装飾を施し、その表面に透明又は半透明の塗料からなるオーバーコート層を形成する方法によって製造することができる。あるいは、意匠性付与層は、例えば、有色のスプレーコートにより加飾を施す方法によって製造することができる。
意匠性付与層(例えば上記の加飾層)の材料は、所望の意匠を発現可能な範囲において、例えば美観を向上させ得る範囲において、公知の材料から適宜に選ぶことができる。当該材料の例には、インクおよび金属箔が含まれる。なお、前述したオーバーコート層、下塗り層、中塗り層などの種々の層の材料は、隣接する層との密着性が高く、それぞれの層における所期の用途(例えばオーバーコート層であれば保護被膜の用途など)に使用され得る範囲において、公知の材料から適宜に選ぶことができる。
[ゴルフクラブ]
本実施形態のゴルフクラブは、女性ゴルファー用のゴルフクラブである。本実施形態のゴルフクラブは、前述した本実施形態のシャフトと、当該シャフトの一端側に取り付けられるゴルフヘッドと、前記シャフトの他端側に取り付けられるグリップとを有する。
本実施形態のゴルフクラブは、例えば、シャフトに本実施形態のシャフトを用いる以外は、公知のゴルフクラブと同様に構成することができる。たとえば、本実施形態のゴルフクラブは、シャフトのチップ端にゴルフクラブヘッド(以下、単に「ヘッド」とも言う)を取り付け、バット端にグリップを取り付けることにより組み上げられる。ゴルフクラブの製造では、通常、クラブ長を考慮して、シャフトの両端をカットしてからヘッドおよびグリップを取り付ける。本実施形態において、シャフトは、このような切断の前のものであってもよいし、切断後のものであってもよい。
<ゴルフクラブの物性>
(ゴルフクラブの重量)
本実施形態のゴルフクラブの重量は、240g以上であることが好ましく、250g以上がより好ましく、260g以上がさらに好ましい。また、本実施形態のゴルフクラブの重量は、330g以下であることが好ましく、320g以下がより好ましく、310g以下がさらに好ましい。前記下限値以上であれば、ミート率向上の効果がある。前記上限値以下であれば、ヘッドスピード向上、ダフり防止の効果がある。ゴルフクラブの重量は、ヘッド、シャフトまたはグリップの重さによって調整することが可能である。
(ゴルフクラブの長さ)
本実施形態のゴルフクラブの長さは、40インチ以上であることが好ましく、41インチ以上がより好ましく、42インチ以上がさらに好ましい。また、本実施形態のゴルフクラブの長さは、48インチ以下であることが好ましく、47インチ以下がより好ましく、46インチ以下がさらに好ましい。前記下限値以上であれば、飛距離向上の効果がある。前記上限値以下であれば、スイングのブレを防ぐ。なお、ゴルフクラブの長さとは、シャフトの軸方向におけるヘッドの端からグリップの端までの距離である。ゴルフクラブの長さは、シャフトの長さ、またはヘッドあるいはグリップのサイズによって調整することが可能である。
<ヘッド>
本実施形態におけるヘッドは、女性ゴルファー全般を対象として、あるいは、特定の女性ゴルファーを対象として、またヘッドの種類に応じて、適宜に選ぶことができる。たとえば、ゴルフクラブがウッドの場合、ヘッドの重量が180〜200gであり、ヘッドのロフト角が10〜17°であり、ヘッドのライ角が55〜60°であることが、ヘッドスピードが比較的遅い傾向にある女性ゴルファーの飛距離を伸ばす観点から好ましい。また、ゴルフクラブがフェアウェイウッドの場合、ヘッドの重量が180〜210gであり、ヘッドのロフト角が20〜30°であり、ヘッドのライ角が55〜65°であることが、所期の方向への飛距離を伸ばす観点から好ましい。また、ゴルフクラブがアイアンの場合、ヘッドの重量が210〜300gであり、ヘッドのロフト角が25〜50°であり、ヘッドのライ角が58〜65°であることが、上記の飛距離および方向性の観点から好ましい。
<グリップ>
本実施形態におけるグリップは、本実施形態のシャフトに装着可能な範囲において限定されない。女性ゴルファーは、全ゴルファーの中で相対的に手が小さい傾向にあるため、グリップは、手が小さくても握りやすいグリップであることが好ましく、より具体的には、外径が比較的小さいことが好ましい。
上記の観点から、本実施形態におけるグリップの外径は、13mm以上であることが好ましく、13.5mm以上であることがより好ましく、14mm以上であることがさらに好ましい。また、上記の観点から、本実施形態におけるグリップの外径は、16mm以下であることが好ましく、15.5mm以下であることがより好ましく、15mm以下であることがさらに好ましい。前記下限値以上であることで、市販のグリップが装着できる。前記上限値以下であることで手が小さくても十分にグリップできる。
[まとめ]
本実施形態のシャフトは、女性ゴルファーをユーザと想定している従来のゴルフクラブに比べて、より良好な打感と好ましいフィーリングとを女性ゴルファーに提供し、飛距離および方向性の一方または両方の観点からより優れたショットを女性ゴルファーに実現させ得る。
なお、打感とは、球を打ったときの直接のまたは間接的な満足感である。たとえば、打感とは、インパクト時の感触の満足感である。あるいは、打感とは、インパクト時の感触の満足感に加えて、スイング時のゴルフクラブから受ける印象、または、ショット後の球の挙動、などの他の要素を合わせた総合的な満足感であってよい。
上記の説明から明らかなように、本実施形態は、女性ゴルファー用のゴルフクラブ用シャフトであって、素管の状態で、振動数が235cpm以上255cpm以下であり、重量が39g以上57g以下であり、かつキックポイントが44%以上55%以下であるゴルフクラブ用シャフトを提供する。
また、本実施形態は、上記のゴルフクラブ用シャフトと、当該ゴルフクラブ用シャフトの一端側に取り付けられるゴルフヘッドと、ゴルフクラブ用シャフトの他端側に取り付けられるグリップとを有する、女性ゴルファー用のゴルフクラブを提供する。
上記のシャフトは、ゴルフクラブに用いられることによって、女性ゴルファーに対して、少なくとも従来のゴルフクラブよりも良好な打感をもたらす。よって、上記の構成によれば、女性ゴルファーに適したゴルフクラブを提供することができる。
本実施形態のシャフトは、意匠性付与層をさらに有してもよい。そして、意匠性付与層を有する状態で、シャフトの重量は、43g以上58.5g以下であってよい。この構成は、女性ゴルファーが抱く好感度を高める観点からより効果的である。
本実施形態のシャフトは、強化繊維を含む樹脂成形体で構成されていてもよい。この構成は、シャフトに所期の種々の物性を付与する観点からより効果的である。
本実施形態において、樹脂成形体は、前記強化繊維を含む複数の樹脂層で構成されていてもよい。この構成は、シャフトに所期の種々の物性を付与する観点からより一層効果的である。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。実施例の説明に先立って、女性を対象としている市販のシャフトについて行った調査およびその結果を説明する。
シャフトの製造には、表4〜13に示すプリプレグ、表3に示すサイズのマンドレル、表14、15に示すプリプレグの形状パターン、および図8〜17に示す積層構成を用いた。マンドレルの形状を図7に模式的に示した。
[市販品の調査]
女性向け、またはユニセックス用の市販のゴルフ用シャフトとして、下記表のAからGの七種類のシャフトを用意した。シャフトAは女性用であり、その他のシャフトは男女兼用である。シャフトA〜Gのそれぞれについて、下記の物性を下記の方法によって測定した。なお、シャフトAについては塗装が施された状態で、その他のシャフトについては塗装が施されていない状態で、下記物性を測定した。
(1)シャフトの長さ(Ls)
シャフトのバット端からチップ端までの距離を測定し、得られた測定値をシャフトの長さとした。
(2)シャフトの重量(Ws)
シャフトの重量を測定し、得られた測定値をシャフトの重量とした。なお、「Ws」は未塗装のシャフトの重量を表しており、「Ws」は塗装されたシャフトの重量を表している。
(3)チップ端側の外径(ODtip)
シャフトの長手方向(「軸方向」とも言う)におけるチップ端から10mmの位置におけるシャフトの外径を測定し、シャフトのチップ端側の外径とした。
(4)バット端側の外径(ODbutt)
シャフトの長手方向におけるバット端から25mmの位置におけるシャフトの外径を測定し、シャフトのバット端側の外径とした。
(5)振動数(FREQ)
図1は、ゴルフクラブ用シャフトの振動数を測定する前の状態を模式的に示す図である。図2は、ゴルフクラブ用シャフトの振動数の測定時における状態を模式的に示す図である。図1に示されるように、シャフト1の長手方向におけるバット端から180mmの位置でシャフト1を固定治具5Aにより固定する。シャフト1のチップ端から固定治具5Aまでの距離は988mmである。次いで、シャフト1のチップ端に錘4を取り付ける。錘4は、ヘッドを模したものであり、196gの質量を有する。次いで、図2に示されるように、固定治具5で上記のように固定されているシャフト1のチップ端から錘4を落とし、この時に生じるシャフト1の振動を、ゴルフクラブタイミングハーモナイザー(藤倉コンポジット株式会社製)を用いて測定し、シャフト1の振動数とした。
(6)トルク(Tq)
図2は、ゴルフクラブ用シャフトのトルクの測定方法を説明するための図である。図2に示されるように、シャフト1の長手方向におけるチップ端から1035mmの位置でシャフト1を固定治具5D、5Eにより固定する。次いで、シャフト1の長手方向におけるチップ端から45mmの位置に、シャフト1の軸方向に直交しかつ水平方向に延在する梁部を固定する。次いで、梁部における位置であって、シャフト1の軸線から120mm離れた位置に1.152kgf(11.30N)の大きさの荷重を与える。こうしてシャフト1に捻り荷重を与える。このときのシャフト1のチップ端における捻れ角度を測定し、トルクとした。捻れ角度は、例えば、捻り荷重付与前のシャフト1のチップ端において当該チップ端面の中心を通り鉛直上方に向かう架空の線と、捻り荷重の付与後に上記梁部側に傾く当該架空の線とがなす角度で表される。
(7)バランスポイント(Bp)
図3は、ゴルフクラブ用シャフトのバランスポイントを説明するための図である。図3に示されるように、シャフト1の長さ(チップ端11とバット端12との間の距離)をLsとし、シャフト1の長手方向におけるチップ端11からシャフト1の重心2までの距離をLgとする。シャフト1のバランスポイントは、下記式で表される。
バランスポイント(%)=(LG/LS)×100
(8)キックポイント(Kp)
キックポイントは、フォーティーン社製シャフトキックポイントゲージ「FG−105RM」を用いて測定した。図4は、ゴルフクラブ用シャフトのキックポイントの測定方法を説明するための図である。図4に示されるように、シャフト1のチップ端11を固定治具5Bで、バット端12を固定治具5Cで、それぞれ、シャフト1の軸を回転軸として回転可能に支持する。次いで、シャフト1の軸方向に沿い、かつ固定治具5B、5Cが相対的に近づく向きの圧縮荷重Pをシャフト1に印加し、シャフト1を湾曲させる。湾曲したシャフト1Cの周方向に最も突出した部位におけるシャフト1の軸線上の点である湾曲点3とチップ端11との間の水平方向(圧縮前のシャフト1の軸方向)における距離をLkとする。また、圧縮荷重Pを印加したときのチップ端11とバット端12との間の水平方向における距離をLbとする。シャフト1のキックポイントは、下記式で表される。
キックポイント(%)=(Lk/Lb)×100
なお、キックポイントの測定において、シャフト1に印加する圧縮荷重Pは、湾曲したシャフト1Cの水平方向における長さLbが圧縮荷重P印加前のシャフト1の長さLsの98.5〜99.5%となる大きさである。
結果を表1に示す。
Figure 2021029950
[ゴルフクラブの準備]
シャフトA〜Gのそれぞれにおけるチップ端にゴルフクラブヘッドを取り付け、バット端にグリップを取り付けて、ゴルフクラブA〜Gを用意した。
[市販シャフトの評価]
ゴルフクラブA〜Gについて、感性工学の手法を用いて評価した。感性工学とは、人間の感性の価値を科学的手法により発見し、人間の感性を活用することで社会に資することを目的とする学問である。
表2に、市販のゴルフ用シャフトを有するゴルフクラブA、B、C、D、E、FおよびGを感性工学の一手法で評価した場合の評価結果を示す。表中の数値は、シャフトの使いやすさを表しており、数値が大きい程、女性ゴルファーが使いたい道具であることを示している。なお、シャフトの使いやすさとは、ボールを打つまでの振り易さと、打感の両者を含めた概念である。
Figure 2021029950
表2から明らかなように、打感について、ゴルフシャフトA、CおよびGは、他に比べて明らかに低い。
ここで、前述したように、一般には、女性用ゴルフシャフトは、軽いこと、およびしなやかであること、がよいとされている。しかしながら、シャフトの使いやすさについては、比較的軽量なゴルフシャフトAおよびC、そして最もしなやかなゴルフシャフトGは、他に比べて明らかに低い。特に、ゴルフシャフトAは、女性用の市販品にも関わらず、使いやすさについては相対的に低い評価となっている。
表2から明らかなように、市販の男女兼用または女性用のゴルフシャフトには、少なくとも女性ゴルファーの打感を高める観点から検討の余地が残されているものがあることがわかる。
[実施例1 シャフト1aの製造]
<マンドレルの用意>
図7は、本発明の実施例においてゴルフクラブ用シャフトの製造に用いたマンドレルの形状の一例を模式的に示す図である。図7に示されるような形状を有する鉄製のマンドレルを用意した。当該マンドレルは、細径端と太径端とを有し、当該細径端を含み、所定の外径を有する複数の部分Pを有する。各マンドレルにおける各部Pの外径、それぞれの細径端からの距離を表3に示す。表3中における「位置」は、(細径端からの)距離を表している。当該距離および外径の単位は、いずれも「mm」である。
Figure 2021029950
<プリプレグの用意>
表4〜表13に示される品番のプリプレグを用意した。また、これらのプリプレグを用いて、下記表14、表15に示すサイズのプリプレグを用意した。表中の数値は、図8〜図17に記載されている寸法を表している。プリプレグは、いずれも、三菱ケミカル株式会社製である。
<シャフト1aの製造>
表3に示されるマンドレル1を用い、図8および表4に示されるサイズのパターンのプリプレグを用いた。まず、配向角度+45°の強化繊維を含有するプリプレグと配向角度−45°の強化繊維を含有するプリプレグを1枚ずつ用意し、図8のパターン2左側(細径端部)において、2枚の巻き始め端部(プリプレグの図中上端)が10mmずれるように重ね、図8の右側端部(太径端部)において、2枚の巻き始め端部が22mmずれるように重ね、アイロンを用いて180℃で貼り合わせ、バイアス層形成用貼り合わせプリプレグ(パターン2)を得た。
同様に、配向角度90°の強化繊維を含有するプリプレグと配向角度0°の強化繊維を含有するプリプレグを1枚ずつ用意して重ねあわせて、アイロンを用いて180℃で貼り合わせ、貼り合わせプリプレグ(パターン5)を得た。
次いで、プリプレグを、図8に示される位置関係でマンドリル1に巻き付けた。マンドレルにおけるプリプレグを巻き付ける位置は、細径端側から測って70mmから1260mmまでの部分とした。パターン2、3、5、7には、弾性率が325GPaで引張強度が7000MPaである炭素繊維を含むプリプレグを使用した。
パターン1および3、4は細径端部に配置、パターン6は太径端部に配置し、強化繊維の配向角度がマンドレルの軸方向に対して0°となるように配置して、部分ストレート層とした。パターン2は、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が+45°に配向したプリプレグと、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が−45°に配向したプリプレグをそれぞれ1枚重ね合わせて、バイアス層とした。パターン5はシャフト全長に、強化繊維の配向角度がマンドレルの軸方向に対して0°および90°となるように配置して、ストレート層およびフープ層とした。パターン7は、シャフト全長に、強化繊維の配向角度がマンドレルの軸方向に対して0°となるよう配置し、ストレート層とした。パターン8は、強化繊維の配向角度がマンドレルの軸方向に対して0°となるよう細径端部に配置し、先端部分補強層とした。
次いで、上記のように巻き付けたパターンの上から、20mm幅のポリプロピレン製収縮テープをピッチ2mmでさらに巻きつけた。続いて、これを135℃に加熱した硬化炉に入れて2時間硬化した後、硬化炉から取り出して、常温まで放冷して、前記収縮テープを剥ぎ取り、細径端部を10mm、太径端部を12mm切断して、全長を1168mmとした。次いで表面を研磨して、重量が41.4g、細径端部の外径が8.52mm、固有振動数が235.0cpm、バランスポイントが51.9%、キックポイントが44.4%のシャフト素管1aを得た。
得られたシャフトにイオンプレーディング塗装、下塗り、中塗り、スプレー塗装、クリヤー塗装を順に行った後、研磨して、熱転写層を設けた。引き続き、クリヤー塗装を行い、塗装後のシャフト1aを得た。
得られたシャフトの全長、重量、固有振動数、バランスポイント、キックポイントを、前述した市販のゴルフ用シャフトと同様に評価した。また、シャフト1aについて、前述した順式片持ち曲げ試験の変位量(図5)および逆式片持ち曲げ試験の変位量(図6)を測定した。評価結果を表7に示す。なお、重量は、塗装後に測定し、全長、固有振動数、バランスポイント、キックポイント、曲げ剛性値は、塗装前に測定した。また、表中、「D1」は順式片持ち曲げ試験の変位量を表し、「D2」は逆式片持ち曲げ試験の変位量を表している。
[実施例2 シャフト2aの製造]
表3に示されるマンドレル2を使用し、図9に示す形状であり、表5に示す種類であり、かつ表14および表15に示すサイズのパターンのプリプレグを用いて、実施例1と同様にしてシャフト素管2aおよびシャフト2aを製造し、その物性を評価した。マンドレルにおけるプリプレグを巻き付ける位置は、細径端側から測って100mmから1290mmまでの部分とした。結果を表16に示す。
パターン2〜4には、貼り合わせプリプレグを用いた。パターン2、3では、強化繊維の配向方向が互いに直交するように貼り合わせたプリプレグを、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が±45°となる向きで使用した。パターン4では、強化繊維の配向方向が互いに直交するように貼り合わせたプリプレグを、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が0°および90°となる向きで使用した。
[実施例3 シャフト3aの製造]
表3に示されるマンドレル3を使用し、図10に示す形状であり、表6に示す種類であり、かつ表14および表15に示すサイズのパターンのプリプレグを用いて、実施例1と同様にしてシャフト素管3aおよびシャフト3aを製造し、その物性を評価した。結果を表16に示す。
パターン2、3、5には、貼り合わせプリプレグを用いた。パターン2、3では、強化繊維の配向方向が互いに直交するように貼り合わせたプリプレグを、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が±45°となる向きで使用した。パターン5では、強化繊維の配向方向が互いに直交するように貼り合わせたプリプレグを、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が0°および90°となる向きで使用した。マンドレルにおけるプリプレグを巻き付ける位置は、細径端側から測って100mmから1290mmまでの部分とした。
[実施例4 シャフト4aの製造]
表3に示されるマンドレル4を使用し、図11に示す形状であり、表7に示す種類であり、かつ表14および表15に示すサイズのパターンのプリプレグを用いて、実施例1と同様にしてシャフト素管4aおよびシャフト4aを製造し、その物性を評価した。結果を表16に示す。
パターン2、3、5には、貼り合わせプリプレグを用いた。パターン2、3では、強化繊維の配向方向が互いに直交するように貼り合わせたプリプレグを、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が±45°となる向きで使用した。パターン5では、強化繊維の配向方向が互いに直交するように貼り合わせたプリプレグを、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が0°および90°となる向きで使用した。マンドレルにおけるプリプレグを巻き付ける位置は、細径端側から測って50mmから1240mmまでの部分とした。
[実施例5 シャフト5aの製造]
表3に示されるマンドレル5を使用し、図12に示す形状であり、表8に示す種類であり、かつ表14および表15に示すサイズのパターンのプリプレグを用いて、実施例1と同様にしてシャフト素管5aおよびシャフト5aを製造し、その物性を評価した。結果を表16に示す。なお、実施例5の物性値は想定値である。
パターン2、4には、貼り合わせプリプレグを用いた。パターン2では、強化繊維の配向方向が互いに直交するように貼り合わせたプリプレグを、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が±45°となる向きで使用した。パターン4では、強化繊維の配向方向が互いに直交するように貼り合わせたプリプレグを、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が0°および90°となる向きで使用した。マンドレルにおけるプリプレグを巻き付ける位置は、細径端側から測って60mmから1250mmまでの部分とした。
[実施例6 シャフト1bの製造]
表3に示されるマンドレル6を使用した。マンドレルにおけるプリプレグを巻き付ける位置は、細径端側から測って70mmから1260mmまでの部分とした。
図13に示す形状であり、表9に示す種類であり、かつ表14および表15に示すサイズのパターンのプリプレグを用いた。まず、配向角度+45°の強化繊維を含有するプリプレグと配向角度−45°の強化繊維を含有するプリプレグを1枚ずつ用意し、図13のパターン2左側(細径端部)において、2枚の巻き始め端部(プリプレグの図中上端)が10mmずれるように重ね、図13の右側端部(太径端部)において、2枚の巻き始め端部が21mmずれるように重ね、アイロンを用いて180℃で貼り合わせ、バイアス層形成用貼り合わせプリプレグ(パターン2)を得た。
次いで、マンドレル6にプリプレグ(パターン1〜9)を順次巻きつけ、その上に20mm幅のポリプロピレン製収縮テープをピッチ2mmで巻きつけた。
パターン1および3、4は細径端部に配置、パターン7は太径端部に配置し、強化繊維の配向角度がマンドレルの軸方向に対して0°となるように配置して、部分ストレート層とした。パターン2は、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が+45°に配向したプリプレグと、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が−45°に配向したプリプレグをそれぞれ1枚重ね合わせて、バイアス層とした。パターン5、6、8は、シャフト全長に、強化繊維の配向角度がマンドレルの軸方向に対して0°となるよう配置し、ストレート層とした。パターン9は、強化繊維の配向角度がマンドレルの軸方向に対して0°となるよう細径端部に配置し、先端部分補強層とした。
続いて、これを135℃に加熱した硬化炉に入れて2時間硬化した後、硬化炉から取り出して、常温まで放冷して、前記収縮テープを剥ぎ取り、細径端部を10mm、太径端部を12mm切断して、全長を1168mmとした。次いで表面を研磨して細径端部の外径が8.5mm、固有振動数が255.0cpm、バランスポイントが53.3%、キックポイントが44.6%のシャフト素管1bを得た。そして、シャフト1aと同様にしてシャフト1bを製造し、その物性を評価した。結果を表16に示す。
[実施例7 シャフト2bの製造]
表3に示されるマンドレル7を使用し、図14に示す形状であり、表10に示す種類であり、かつ表14および表15に示すサイズのパターンのプリプレグを用いて、実施例6と同様にしてシャフト素管2bおよびシャフト2bを製造し、その物性を評価した。結果を表16に示す。
パターン2、3には、貼り合わせプリプレグを用いた。パターン2、3では、強化繊維の配向方向が互いに直交するように貼り合わせたプリプレグを、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が±45°となる向きで使用した。マンドレルにおけるプリプレグを巻き付ける位置は、細径端側から測って100mmから1290mmまでの部分とした。
[実施例8 シャフト3bの製造]
表3に示されるマンドレル8を使用し、図15に示す形状であり、表11に示す種類であり、かつ表14および表15に示すサイズのパターンのプリプレグを用いて、実施例6と同様にしてシャフト素管3bおよびシャフト3bを製造し、その物性を評価した。結果を表16に示す。
パターン2、3には、貼り合わせプリプレグを用いた。パターン2、3では、強化繊維の配向方向が互いに直交するように貼り合わせたプリプレグを、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が±45°となる向きで使用した。マンドレルにおけるプリプレグを巻き付ける位置は、細径端側から測って110mmから1300mmまでの部分とした。
[実施例9 シャフト4bの製造]
表3に示されるマンドレル9を使用し、図16に示す形状であり、表12に示す種類であり、かつ表14および表15に示すサイズのパターンのプリプレグを用いて、実施例6と同様にしてシャフト素管4bおよびシャフト4bを製造し、その物性を評価した。結果を表16に示す。
パターン2、3には、貼り合わせプリプレグを用いた。パターン2、3では、強化繊維の配向方向が互いに直交するように貼り合わせたプリプレグを、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が±45°となる向きで使用した。マンドレルにおけるプリプレグを巻き付ける位置は、細径端側から測って20mmから1210mmまでの部分とした。
[実施例10 シャフト5bの製造]
表3に示されるマンドレル10を使用し、図17に示す形状であり、表13に示す種類であり、かつ表14および表15に示すサイズのパターンのプリプレグを用いて、実施例6と同様にしてシャフト素管5bおよびシャフト5bを製造し、その物性を評価した。結果を表16に示す。
パターン2には、貼り合わせプリプレグを用いた。パターン2では、強化繊維の配向方向が互いに直交するように貼り合わせたプリプレグを、マンドレルの軸方向に対して強化繊維が±45°となる向きで使用した。マンドレルにおけるプリプレグを巻き付ける位置は、細径端側から測って60mmから1250mmまでの部分とした。
[ゴルフクラブ1a〜5bの製造]
ゴルフシャフト1aのチップ端側に市販のヘッド装着し、バット端側に市販のグリップを装着し、表7に示す長さの試験用のゴルフクラブ1aを製造した。ゴルフシャフト1aに代えてゴルフシャフト1b、2a、2b、3a、3b、4a、4b、5aおよび5bのそれぞれを用いる以外は同様にして、ゴルフクラブ1b、2a、2b、3a、3b、4a、4b、5aおよび5bのそれぞれを製造した。
[ゴルフクラブの評価]
A〜Fの6名の女性ゴルファーに、ゴルフクラブ1a、ゴルフクラブ2a、ゴルフクラブ3a、ゴルフクラブ4a、ゴルフクラブ5a、を用いて、ゴルフクラブごとにゴルフボールを5球ずつ試打することで、各ゴルフクラブについて評価してもらった。
女性ゴルファーA〜Fは、いずれも、女性であり、アマチュアのゴルファーである。また、女性ゴルファーA〜Fは、いずれも、女性ゴルファーとして中級から上級のゴルファーであり、一ラウンドのスコアが通常100未満である。各女性ゴルファーは、年間ラウンド数10回以上、ヘッドスピード30m/s以上である。
女性ゴルファーA〜Fとも、ゴルフクラブ1a、ゴルフクラブ2a、ゴルフクラブ3a、ゴルフクラブ4a、ゴルフクラブ5aを用いた。
また、比較のため、女性ゴルファーA〜Fのそれぞれが、自分用に有している市販のゴルフクラブ(ゴルフクラブ0)についても、本実施例におけるゴルフクラブ1a〜5aと同様に3球打ち、同じ項目について評価した。
評価項目は以下の通りである。なお、弾道の計測には、TrackMan社製弾道計測装置「TrackMan Pro2」を用いた。なお、測定値は、いずれもゴルフクラブ毎の平均値である。
(1)クラブスピード(CS)
クラブヘッドが球と接触するインパクト時のクラブヘッドの移動速度を測定し、クラブスピードとした。
(2)ボールスピード(BS)
インパクト直後の球の移動速度を測定し、ボールスピードとした。
(3)打出し角(LA)
地面に対する球の打ち出し方向の角度を測定し、ランチ角とした。
(4)スピン量(SR)
インパクト直後に球に発生する回転数を毎分で測定し、スピン量とした。
(5)打球高さ(Height)
打ち出された球が到達した最高点を測定し、打球高さとした。
(6)飛距離(Carry)
球をヒットした地点から、球が地面に落ちた地点までの距離を測定し、飛距離とした。
(7)左右のずれ(Side)
球が地面に落ちた時点における、インパクト時のスイングの方向に対する左右方向へのずれを測定し、左右のずれとした。当該スイング方向に対して左方向のずれをL、右方向のずれをRで表す。
(8)到達距離(Total)
球をヒットした地点から、球が地面に落ち、転がるなどしてさらに移動した距離を含めた球の総移動距離を測定し、到達距離とした。
(9)打感(Feeling)
女性ゴルファーA〜Fのそれぞれについて、各ゴルフクラブで球を打ったときの感覚についての所見を求め、ゴルフクラブ1〜5の中で、最もよいと感じたものを「1」で、その次によいと感じたものを「2」で表示してもらった。
評価結果を表17および表18に示す。
女性ゴルファーAは、ゴルフクラブ3については、「硬い感じ」と表現される感触の良さを、ゴルフクラブ4については、ゴルフクラブ3よりも少し硬いと感じることを、そしてゴルフクラブ5については、ゴルフクラブ3と同じくらい打ちやすいことを、それぞれ所見で述べている。
女性ゴルファーBは、ゴルフクラブ4について、打ちやすさを所見で述べている。
女性ゴルファーCは、ゴルフクラブ5については振り心地の気持ち良さを、そしてゴルフクラブ2についてはゴルフクラブ5と同様の気持ち良さを、それぞれ所見で述べている。
女性ゴルファーDは、ゴルフクラブ1については、「ヘッドが効く」と表現される打ちやすさの感覚を、そしてゴルフクラブ4については、ヘッドが効いていることに加えて、より打ち易いとの感覚と持った時にヘッドの重さを感じることを、それぞれ所見で述べている。
女性ゴルファーEは、ゴルフクラブ3については、軟らかく感じること、タイミングが取りやすいこと、および「動く感じ」があることを、そしてゴルフクラブ5については、ヘッドを感じること、気持ちよく振れること、およびヘッドを感じやすいこと、をそれぞれ所見で述べている。
女性ゴルファーFは、ゴルフクラブ4について、シャフトが短いこと、および柔らかいことを所見で述べている。
以上の結果によれば、ゴルフクラブ1〜5は、女性ゴルファーに対して良好な打感を提供するものであることは明らかと考えられる。
なお、以上の結果によれば、好ましい打感は、スイングおよび打球の弾道の解析結果におけるより良好な結果と一致することもあるが、必ずしも一致しないことがわかる。しかしながら、スイング解析結果および打球の弾道解析結果については、シャフト以外の要素(ゴルフヘッドの形状、重さ、グリップの形状など)の最適化によって向上の余地があることは明らかと考えられる。
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本発明によれば、物性が特定の範囲に設定されているため、女性ゴルファーであっても、打感が良く、飛距離を伸ばすことができるシャフトを提供できる。
1 シャフト(ゴルフクラブ用シャフト)
1C 湾曲したシャフト
2 重心
3 湾曲点
4 錘
5A、5D、5E 固定治具
10 マンドレル
11 チップ端
12 バット端

Claims (5)

  1. 女性ゴルファー用のゴルフクラブ用シャフトであって、
    振動数が235cpm以上255cpm以下であり、重量が39g以上57g以下であり、かつキックポイントが44%以上55%以下である素管を有する、
    ゴルフクラブ用シャフト。
  2. 意匠性付与層をさらに有し、重量が43g以上58.5g以下である、請求項1に記載のゴルフクラブ用シャフト。
  3. 前記素管は、強化繊維を含む樹脂成形体で構成されている、請求項1または2に記載のゴルフクラブ用シャフト。
  4. 前記樹脂成形体は、前記強化繊維を含む複数の樹脂層で構成されている、請求項3に記載のゴルフクラブ用シャフト。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のゴルフクラブ用シャフトと、前記ゴルフクラブ用シャフトの一端側に取り付けられるゴルフヘッドと、前記ゴルフクラブ用シャフトの他端側に取り付けられるグリップとを有する、女性ゴルファー用のゴルフクラブ。
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