JP2021027814A - アナモックス菌の培養装置、および、アナモックス菌の培養方法 - Google Patents

アナモックス菌の培養装置、および、アナモックス菌の培養方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021027814A
JP2021027814A JP2019147830A JP2019147830A JP2021027814A JP 2021027814 A JP2021027814 A JP 2021027814A JP 2019147830 A JP2019147830 A JP 2019147830A JP 2019147830 A JP2019147830 A JP 2019147830A JP 2021027814 A JP2021027814 A JP 2021027814A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anamox
space
culture
culture solution
bacterium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019147830A
Other languages
English (en)
Inventor
知広 松下
Tomohiro Matsushita
知広 松下
佑輔 田邊
Yusuke Tanabe
佑輔 田邊
紗季 金本
Saki Kanemoto
紗季 金本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Zosen Corp filed Critical Hitachi Zosen Corp
Priority to JP2019147830A priority Critical patent/JP2021027814A/ja
Publication of JP2021027814A publication Critical patent/JP2021027814A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)

Abstract

【課題】アナモックス菌を効率良く増殖させる培養装置および培養方法を実現する。【解決手段】培養液(8)を収容する培養槽(1)と、培養槽(1)の内部空間を上部空間(6)と下部空間(7)とに仕切り、培養液(8)を通過させる孔を有する仕切板(2)と、下部空間(7)内に培養液(8)を収容したときに、仕切板(2)の下側に集積される、菌類を捕捉する浮揚性の多孔質担体(3)と、多孔質担体(3)を撹拌する撹拌装置(4)と、培養液(8)を上部空間(6)と下部空間(7)との間で循環させる循環流路(5)と、を備える培養装置を用いる。【選択図】図1

Description

本発明は、アナモックス菌の培養装置、および、アナモックス菌の培養方法に関する。
従来から、下水処理場、および、し尿処理場などにて汚水を処理する方法として、微生物の代謝を利用して、汚水に含まれる有機物を除去する方法が用いられている。
近年では、嫌気性細菌であり、かつ、独立栄養性細菌であるアナモックス菌を用いて、汚水に含まれる窒素(例えば、アンモニア性窒素、および、亜硝酸性窒素)を窒素ガスとして除去する技術に注目が集まっており、当該技術の開発が進められている。
アナモックス菌は、自然界に存在するが、その量は極めて少ない。アナモックス菌は、活性汚泥中にも存在するが、活性汚泥中のアナモックス菌の量も、やはり少ない。それ故に、アナモックス菌を汚水処理に用いる場合、アナモックス菌の量を増やす必要がある。
アナモックス菌は増殖速度が遅く、かつ、当該増殖速度は、汚水に含まれる様々な物質の影響を受け易い。それ故に、アナモックス菌の増殖と、汚水処理とを同時に進行させることは容易ではない。
そこで、近年、アナモックス菌の増殖と、汚水処理とを別々に行う技術、より具体的に、予めアナモックス菌を集積培養してその量を増やした上で、当該アナモックス菌を汚水処理に用いる技術、の開発が進められている(例えば、特許文献1および2参照)。
特開2010−214244号公報 特開2018−167229号公報
しかしながら、上述のようなアナモックス菌を集積培養する技術には、(i)集積培養時に発生する窒素ガスが、アナモックス菌と培養液との接触を阻害し、かつ、培養槽の真の容量を減少させる傾向、および、(ii)アナモックス菌以外の菌類の増殖によって、アナモックス菌の増殖が抑えられる傾向を示し、アナモックス菌を効率良く増殖させる点において、改善の余地があった。
本発明の一態様は、アナモックス菌を効率良く増殖させることができる、アナモックス菌の培養装置、および、アナモックス菌の培養方法を実現することを目的とする。
<1>上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るアナモックス菌の培養装置は、アナモックス菌、および、当該アナモックス菌を培養するための培養液を内部空間内に収容する培養槽と、上記内部空間を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板であって、上記上部空間と上記下部空間とを連通させ、かつ、上記下部空間から上記上部空間へ上記培養液を通過させる孔が形成されている、仕切板と、上記アナモックス菌を含む菌類を捕捉する浮揚性の多孔質担体群であって、上記下部空間内に上記培養液を収容したときに、上記孔を通過せずに上記仕切板の下側に集積される、多孔質担体群と、上記仕切板の下側に集積された上記多孔質担体群を撹拌する撹拌装置と、上記培養液を上記上部空間と上記下部空間との間で循環させる循環流路と、を備えている。
本アナモックス菌の培養装置は、アナモックス菌、および、当該アナモックス菌を培養するための培養液を内部空間内に収容する培養槽を備えている。このとき、内部空間内に培養液を収容すると、当該内部空間を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板は、培養液の中に配置されることになる。
本アナモックス菌の培養装置は、循環流路を備えており、当該循環流路によって培養液を上部空間と下部空間との間で循環させる。
本アナモックス菌の培養装置は、内部空間を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板を備えている。当該仕切板には孔が形成されているので、当該孔を介して、下部空間から上部空間へ向かう培養液の流れを通過させることができる。本アナモックス菌の培養装置では、以上のようにして、培養液が、上部空間と下部空間との間を循環する。
培養液を循環させると、(a)仕切板の下側に、複数の多孔質担体が集積してなる担体層の中を、培養液を通過させることによって、最初に培養槽内に収容されるアナモックス菌を、複数の多孔質担体の各々に均一に保持させること、が可能になる。更に、培養液を循環させると、(b)仕切板の下側に、複数の多孔質担体が集積してなる担体層の中を、培養液を通過させることによって、複数の多孔質担体の各々が接触する窒素の濃度を均一にすることができ、その結果、複数の多孔質担体の各々で均一に反応を生じさせること、が可能になる。換言すれば、培養液を循環させると、(b’)仕切板の下側に、複数の多孔質担体が集積してなる担体層の中を、培養液を通過させることによって、担体層の上部に存在する多孔質担体で生じる反応と、担体層の下部に存在する多孔質担体で生じる反応とを、均一にすること、が可能になる。更に、培養液を循環させると、(c)後述する培地による反応阻害を防ぐこと、が可能になる。更に、培養液を循環させると、(d)培養液のpHを調節するためのpH調節試薬による反応阻害を防ぐこと、が可能となる。
本アナモックス菌の培養装置は、アナモックス菌を含む様々な菌を捕捉する、浮揚性の多孔質担体を複数備えている。多孔質担体は浮揚性であるので、下部空間内に培養液を収容したときに、上部空間側へ浮き上がる。このとき、上部空間と下部空間との間には仕切板が設けられているので、多孔質担体は、仕切板に設けられている孔を通過することなく、仕切板の下側に集積される。その結果、仕切板の下側に、複数の多孔質担体が集積してなる担体層(換言すれば、アナモックス菌を含む菌類を捕捉する担体層)が形成される。
下部空間から上部空間へ向かう培養液の流れは、担体層を通過した後、上部空間に至る。このとき、担体層は、孔を有する多孔質担体によって形成されているので、当該孔の中などに、様々な菌(例えば、アナモックス菌、硝酸菌、亜硝酸菌など)が捕捉される。それ故に、担体層を通過した後に上部空間に至る培養液に含まれる菌の数は、減少する。その結果、本アナモックス菌の培養装置では、多孔質担体の表面および内部にてアナモックス菌を集積培養することができる。アナモックス菌の培養過程では、亜硝酸菌、硝酸菌による硝化反応が、アナモックス菌の生育を阻害することがある。本アナモックス菌の培養装置では、これら硝化細菌も大部分が担体層に捕捉されるため、硝化細菌が上部空間に至って水面から酸素を取り込んで生じる硝化反応が大幅に抑制され、アナモックス菌の生育を阻害することを防ぐことができる。
多孔質担体にてアナモックス菌を集積培養すると、アナモックス菌による脱窒反応に伴って発生する窒素ガスが、多孔質担体の表面上に蓄積する。多孔質担体の表面上に蓄積した窒素ガスは、アナモックス菌と培養液との接触を阻害し、その結果、アナモックス菌の増殖が阻害される。また、多孔質担体の表面上に蓄積した窒素ガスは、培養槽の内部空間の真の容量を減少させる。本アナモックス菌の培養装置は、仕切板の下側に集積した多孔質担体を撹拌する撹拌装置を備えている。当該撹拌装置によって多孔質担体を撹拌することにより、多孔質担体の表面上に蓄積した窒素ガスは、多孔質担体の表面から解離し、上部空間に向かって除去される。その結果、本アナモックス菌の培養装置は、アナモックス菌を効率良く増殖させることができる。
<2>本発明の一態様に係るアナモックス菌の培養装置は、更に、上記上部空間内または上記下部空間内に培地を流入させる培地流入流路と、上記上部空間または上記下部空間から上記培養液を流出させる培養液流出流路と、を備え、(i)上記培地を上記上部空間内に流入させる場合には、上記培養液を上記下部空間から流出させ、(ii)上記培地を上記下部空間内に流入させる場合には、上記培養液を上記上部空間から流出させることが好ましい。
本アナモックス菌の培養装置であれば、培地流入流路を介して上部空間内または下部空間内に培地を流入させながら、アナモックス菌の培養を行うことができる。更に、本アナモックス菌の培養装置であれば、流出口を介して、上部空間内または下部空間内の余分な培養液を流出させながら、アナモックス菌の培養を行うことができる。つまり、本アナモックス菌の培養装置であれば、(i)アナモックス菌の培養装置に対して、任意の窒素濃度に調製した培地を追加しながら、かつ、(ii)アナモックス菌の培養装置から脱窒反応後の培養液を除去しながら、アナモックス菌の培養を行うことができる。その結果、本アナモックス菌の培養装置は、アナモックス菌をより効率良く増殖させることができる。
また、本アナモックス菌の培養装置は、培養液流出流路を介して、上部空間内または下部空間内の培養液を流出させる。アナモックス菌は、多孔質担体によって捕捉されるので、上部空間内および下部空間内の培養液に含まれるアナモックス菌の数は少ない。それ故に、本アナモックス菌の培養装置であれば、培養装置からアナモックス菌を流出させることなく培養液の出し入れができるため、効率よくアナモックス菌を増殖させることができる。
また、本発明の一態様に係るアナモックス菌の培養装置では、培地を流入させる空間と、培養液を流出させる空間とが異なっている。当該構成によれば、培地が必ず担体層を通過した後に流出口より流出するので、培地に含まれる窒素を効率よくアナモックス菌に与えることができる。
<3>本発明の一態様に係るアナモックス菌の培養装置は、更に、上記培養槽の内部空間内に収容された培養液のpHを制御するpH制御部を備えていることが好ましい。
アナモックス菌の増殖に伴い反応が盛んに進むようになると、培養液のpHが変化する。アナモックス菌の増殖には、好ましいpHの範囲が存在し、当該pHの範囲から培養液のpHが外れると、アナモックス菌の増殖効率が低下する。本アナモックス菌の培養装置であれば、培養液のpHを好ましいpHの範囲内に維持することができ、その結果、アナモックス菌をより効率良く増殖させることができる。
<4>本発明の一態様に係るアナモックス菌の培養装置は、更に、上記培養槽の内部空間内に収容された培養液の温度を制御する温度制御部を備えていることが好ましい。
アナモックス菌の増殖には、好ましい温度の範囲が存在し、当該温度の範囲から培養液の温度が外れると、アナモックス菌の増殖効率が低下する。本アナモックス菌の培養装置であれば、培養液の温度を好ましい温度の範囲内に維持することができ、その結果、アナモックス菌をより効率良く増殖させることができる。
<5>本発明の一態様に係るアナモックス菌の培養装置は、更に、上記培養槽の内部空間内の収容された培養液の溶存酸素濃度を検知する溶存酸素濃度検知部と、上記溶存酸素濃度に基づいて、上記培養槽の内部空間内に収容された培養液に窒素ガスを供給する窒素ガス供給部と、を備えていることが好ましい。
アナモックス菌は、嫌気性細菌であって、代謝反応に酸素を必要としない。一方、硝酸菌および亜硝酸菌などの好気性細菌は、代謝反応に酸素を必要とする。アナモックス菌とこれらの好気性細菌とが共存する条件下であって、かつ、酸素が存在する条件下にて培養を行うと、これらの好気性細菌の増殖が優勢となる。
溶存酸素濃度検知部によって検知された培養液の溶存酸素濃度が、所定の値よりも高い場合には、窒素ガス供給部によって培養液に窒素ガスを供給することによって、培養液の溶存酸素濃度を一定値以下に制御することができる。それ故に、本アナモックス菌の培養装置であれば、アナモックス菌の増殖を優勢にすることができる。
<6>上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るアナモックス菌の培養方法は、アナモックス菌、および、当該アナモックス菌を培養するための培養液を、培養槽の内部空間内に収容する収容工程と、上記内部空間を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板の下側に、上記アナモックス菌を含む菌類を捕捉する浮揚性の多孔質担体群を集積させる集積工程と、上記培養液を上記上部空間と上記下部空間との間で循環させながら、上記仕切板に形成されている、上記上部空間と上記下部空間とを連通させる孔を介して、上記下部空間から上記上部空間へ上記培養液を通過させる通過工程と、上記仕切板の下側に集積された上記多孔質担体群を撹拌する撹拌工程と、を有する。
本アナモックス菌の培養方法では、アナモックス菌、および、当該アナモックス菌を培養するための培養液を、培養槽の内部空間内に収容する。このとき、内部空間内に培養液を収容すると、当該内部空間を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板は、培養液の中に配置されることになる。
上記仕切板の下側には、アナモックス菌を含む様々な菌を捕捉する、浮揚性の多孔質担体が複数存在する。多孔質担体は浮揚性であるので、下部空間内に培養液を収容したときに、上部空間側へ浮き上がる。このとき、上部空間と下部空間との間には仕切板が設けられているので、多孔質担体は、仕切板に設けられている孔を通過することなく、仕切板の下側に集積される。その結果、仕切板の下側に、複数の多孔質担体が集積してなる担体層(換言すれば、アナモックス菌を含む菌類を捕捉する担体層)が形成される。
本アナモックス菌の培養方法では、培養液を上部空間と下部空間との間で循環させる。上記仕切板には孔が形成されているので、当該孔を介して、下部空間から上部空間へ向かう培養液の流れを通過させることができる。本アナモックス菌の培養方法では、以上のようにして、培養液が、上部空間と下部空間との間を循環する。なお、培養液を循環させると、例えば、上述した<1>の欄にて説明した(a)、(b)、(b’)、(c)および(d)が可能となる。
下部空間から上部空間へ向かう培養液の流れは、担体層を通過した後、上部空間に至る。このとき、担体層は、孔を有する多孔質担体によって形成されているので、当該孔の中などに、様々な菌(例えば、アナモックス菌、硝酸菌、亜硝酸菌など)が捕捉される。それ故に、担体層を通過した後に上部空間に至る培養液に含まれる菌の数は、減少する。その結果、本アナモックス菌の培養方法では、多孔質担体の表面および内部にてアナモックス菌を集積培養することができる。アナモックス菌の培養過程では、亜硝酸菌、硝酸菌による硝化反応が、アナモックス菌の生育を阻害することがある。本アナモックス菌の培養方法では、これら硝化細菌も大部分が担体層に捕捉されるため、硝化細菌が上部空間に至って水面から酸素を取り込んで生じる硝化反応が大幅に抑制され、アナモックス菌の生育を阻害することを防ぐことができる。
多孔質担体にてアナモックス菌を集積培養すると、アナモックス菌による脱窒反応に伴って発生する窒素ガスが、多孔質担体の表面上に蓄積する。多孔質担体の表面上に蓄積した窒素ガスは、アナモックス菌と培養液との接触を阻害し、その結果、アナモックス菌の増殖が阻害される。また、多孔質担体の表面上に蓄積した窒素ガスは、培養槽の内部空間の真の容量を減少させる。本アナモックス菌の培養方法では、仕切板の下側に集積した多孔質担体を撹拌する。多孔質担体を撹拌することにより、多孔質担体の表面上に蓄積した窒素ガスは、多孔質担体の表面から解離し、上部空間に向かって除去される。その結果、本アナモックス菌の培養方法は、アナモックス菌を効率良く増殖させることができる。
<7>本発明の一態様に係るアナモックス菌の培養方法は、更に、上記上部空間内または上記下部空間内に培地を流入させる流入工程と、上記上部空間または上記下部空間から上記培養液を流出させる流出工程と、を有し、(i)上記培地を上記上部空間内に流入させる場合には、上記培養液を上記下部空間から流出させ、(ii)上記培地を上記下部空間内に流入させる場合には、上記培養液を上記上部空間から流出させることが好ましい。
本アナモックス菌の培養方法であれば、流入工程にて上部空間内または下部空間内に培地を流入させながら、アナモックス菌の培養を行うことができる。更に、本アナモックス菌の培養方法であれば、流出工程にて上部空間内または下部空間内の余分な培養液を流出させながら、アナモックス菌の培養を行うことができる。つまり、本アナモックス菌の培養方法であれば、(i)上部空間または下部空間に対して任意の窒素濃度に調製した培地を追加しながら、かつ、(ii)上部空間または下部空間から脱窒反応後の培養液を除去しながら、アナモックス菌の培養を行うことができる。その結果、本アナモックス菌の培養方法は、アナモックス菌をより効率良く増殖させることができる。
また、本アナモックス菌の培養方法は、流出工程にて、上部空間内または下部空間内の培養液を流出させる。アナモックス菌は、多孔質担体によって捕捉されるので、上部空間内および下部空間内の培養液に含まれるアナモックス菌の数は少ない。それ故に、本アナモックス菌の培養方法であれば、上部空間または下部空間からアナモックス菌を流出させることなく培養液の出し入れができるため、効率よくアナモックス菌を増殖させることができる。
また、本発明の一態様に係るアナモックス菌の培養方法では、培地を流入させる空間と、培養液を流出させる空間とが異なっている。当該構成によれば、培地が必ず担体層を通過した後に流出口より流出するので、培地に含まれる窒素を効率よくアナモックス菌に与えることができる。
本発明の一態様によれば、アナモックス菌を効率良く増殖させることができる。
本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養装置の構成の概略を示す図である。 本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養装置の構成の概略を示す図である。 本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養方法の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例に係るアナモックス菌の培養装置の構成の概略を示す図である。 本発明の実施例の試験結果を示すグラフである。 本発明の実施例の試験結果を示すグラフである。
本発明の一実施形態について説明すると以下の通りであるが、本発明はこれに限定されない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された文献の全てが、本明細書中において参考文献として援用される。本明細書中、数値範囲に関して「A〜B」と記載した場合、当該記載は「A以上B以下」を意図する。
〔1.アナモックス菌の培養装置〕
図1および図2を参照しながら、本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養装置について説明する。
本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養装置は、アナモックス菌、および、当該アナモックス菌を培養するための培養液8を内部空間内に収容する培養槽1と、上記内部空間を上部空間6と下部空間7とに仕切る仕切板2であって、上部空間6と下部空間7とを連通させ、かつ、下部空間7から上部空間6へ培養液8を通過させる孔が形成されている、仕切板2と、アナモックス菌を含む菌類を捕捉する浮揚性の多孔質担体3群であって、下部空間7内に培養液8を収容したときに、上記孔を通過せずに仕切板2の下側に集積される、多孔質担体3群と、仕切板2の下側に集積された多孔質担体3群を撹拌する撹拌装置4と、培養液8を上部空間6と下部空間7との間で循環させる循環流路5と、を備えている。なお、本明細書において「培養液」とは、培養槽の内部空間内に既に存在する培地を意図する。培養槽の内部空間へ新たに供給される培養液は、既に培養槽内に存在する培養液と区別するために「培地」とも記載する。
本実施形態の培養装置によって培養されるアナモックス菌は、単一種類のアナモックス菌であってもよいし、複数種類のアナモックス菌であってもよい。本実施形態の培養装置では、活性汚泥、または、アナモックス菌を用いた排水処理設備から採取した、当該菌を多く含有する菌塊などを菌原料として用い、当該菌原料に含まれるアナモックス菌を培養してもよい。本実施形態の培養装置は、アナモックス菌以外の雑菌が共存したとしても、当該雑菌の増殖を抑え、かつ、アナモックス菌の増殖を優勢にすることができるので、アナモックス菌を効率良く増殖させることができる。
培養液8は、アナモックス菌が増殖するための成分を含んでいるものである。培養液8は、アナモックス反応と呼ばれる脱窒反応に必要な成分であるNH4+、NO2−、およびHCO3−に加え、代謝活動または菌体合成に必要な元素(例えば、Fe、P、Mg、Ca、K、S、Mn、Co、Ni、ZnおよびCu)を含み得る。
培養液8は、上述した成分などを人工的に混合した培地であり得る。培養液8として、十分に窒素濃度が低下した下水処理場の処理水、または、し尿処理場の処理水に、NH4+およびNO2−を加えたものを用いることも可能である。アナモックス菌の増殖速度は、培養液8に含まれる成分の影響を受け易い。それ故に、アナモックス菌をより効率良く増殖させるという観点からは、各成分の含有量が適切に調節された培地(例えば、上述した成分などを人工的に混合した培地)、が好ましい。
培養槽1としては、所望の大きさの培養槽を用いることができる。培養槽1の下部空間の容積は限定されない。培養槽1の下部空間の容積は、例えば、0.1L以上、1L以上、10L以上、100L以上、または、1000L以上であってもよい。培養槽1の下部空間の容積の上限値は、例えば、1×10L〜1×10Lであってもよい。培養槽1の下部空間の容積は、必要とするアナモックス菌の量に応じて、適宜、設定すればよい。
仕切板2は、上記内部空間を上部空間6と下部空間7とに仕切るための構成である。なお、当該仕切板2の下側(換言すれば、下部空間7)には、後述する多孔質担体3が、位置を固定化されることなく、移動可能に配置されている。仕切板2を構成する材料は、限定されず、当該材料として、樹脂および金属を挙げることができる。
仕切板2には孔が形成されており、当該孔によって、上部空間6と下部空間7とが連通している。当該孔は、培養液8を下部空間7から上記上部空間6へ通過させるが、後述する多孔質担体3を下部空間7から上記上部空間6へ通過させない、大きさおよび/または形状を有している。当該孔の形状は、例えば、スリット状、または、メッシュ状であってもよい。
仕切板2に形成される孔の数、孔の大きさ、および、孔の形状は、限定されず、所望の数、大きさ、および、形状であり得る。培養槽1の内部空間の中にてより均一に培養液8を流通させ、かつ、発生した窒素ガスをより容易に除去するという観点から、仕切板2には、複数の孔が略均一に形成されていることが好ましい。例えば、仕切板2の開口率(孔の面積の総和÷仕切板2の面積×100)は、30%以上、50%以上、70%以上であってもよい。仕切板2の開口率の上限値は、限定されず、例えば、70%、または、80%であってもよい。
多孔質担体3は、(i)アナモックス菌を含む菌類を捕捉する(換言すれば、アナモックス菌を含む菌類を付着させる)ことができるものであり、(ii)浮揚性のものであり(換言すれば、「比重<1」を満たすもの)、かつ、(iii)仕切板2に形成されている孔を通過しないものであればよく、具体的な構成は限定されない。
多孔質担体3の材質としては、限定されず、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、および、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、および、これらから選択される少なくとも2つの物質の混合物(例えば、ポリエステル、ポリエチレンおよびポリプロピレンの混合物)を挙げることができる。より具体的に、多孔質担体としては、日立造船製の排水処理担体(商品名:ファビオス(登録商標2638025))を挙げることができる。
多孔質担体3が備える孔の形状としては、限定されず、多孔質担体の表層に形成された凹凸状の孔であってもよいし、多孔質担体3の内部に届くように形成された孔であってもよいし、多孔質担体3を貫通するように形成された孔であってもよいし、これらの孔の組み合わせであってもよい。上記構成によれば、多孔質担体3の表面積を大きくすることによって、当該多孔質担体3の表面にて、より多くのアナモックス菌を培養することができる。
多孔質担体3の形状および/または大きさは、多孔質担体3が仕切板2に形成されている孔を通過できない形状および/または大きさであればよく、特に限定されない。
多孔質担体3群の全容積は、限定されず、例えば、下部空間の全容積を100%としたときに、20%〜80%、40%〜80%、または、60%〜80%であってもよい。
撹拌装置4は、仕切板2の下側に集積された多孔質担体3群を撹拌することができる構成であればよく、具体的な構成は限定されない。
図1に示す撹拌装置4は、軸棒と、当該軸棒に接続されている羽根と、によって構成されている。上記羽根は、培養液8の中を浮揚して、仕切板2の下側にて集積された、複数の多孔質担体3によって形成される担体層の中に配置され得る。上記軸棒を回転させることによって、担体層の中に配置された羽根が回転し、これによって、多孔質担体3群が撹拌される。多孔質担体3群が撹拌されると、多孔質担体3の表面上に蓄積した窒素ガスは、多孔質担体3の表面から解離し、上部空間6に向かって浮上し、培養液8の上面から除去される。その結果、本アナモックス菌の培養装置は、アナモックス菌を効率良く増殖させることができる。
上記羽根の形状は、限定されず、プロペラ状の形状であってもよいし、螺旋状の形状であってもよい。
上記羽根は、多孔質担体3群の全てを撹拌するように構成されていてもよいが、多孔質担体3の一部を撹拌するように構成されていてもよい。羽根によって多孔質担体3群の一部を撹拌し、多孔質担体3群の一部の配置を変化させれば、当該配置の変化が多孔質担体3群の全体に伝わり、多孔質担体3群の全体を十分に撹拌することができる。
図1に示す撹拌装置4の場合、アナモックス菌の培養装置に設けられる撹拌装置4の数は、限定されず、1個であってもよいし、複数個であってもよい。また、1個の撹拌装置4に設けられる羽根の数は、限定されず、1個であってもよいし、複数個であってもよい。上述したように、多孔質担体3の一部を撹拌するように羽根が構成されている場合であっても、多孔質担体3群の全体を十分に撹拌することができる。それ故に、アナモックス菌の培養装置に設けられる撹拌装置4の数が少数であり、および/または、1個の撹拌装置4に設けられる羽根の数が少数であっても、多孔質担体3群の全体を十分に撹拌することができる。この場合、アナモックス菌の培養装置を簡略化することができるという利点がある。
図1に示す撹拌装置4の場合、軸棒の回転速度は、限定されないが、多孔質担体3を摩耗しない程度の、緩やかな回転速度が好ましい。このような回転速度としては、例えば、5rpm〜10rpmを挙げることができる。勿論、当該回転速度は、棒軸に接続されている羽根の形状などに応じて、適宜、設定され得る。
図2に示す撹拌装置4は、仕切板2の位置を、位置Aから位置Bへ、および/または、位置Bから位置Aへ変化させる機構を備えているものである。例えば、仕切板2を位置Aに配置した状態でアナモックス菌を集積培養すると、アナモックス菌による脱窒反応に伴って発生する窒素ガスが、多孔質担体3の表面上に蓄積する。次いで、仕切板2の位置を位置Aから位置Bへ変化させると、多孔質担体3が位置Bに配置された仕切板2へ向かって浮き上がり、これによって、多孔質担体3群が撹拌される。多孔質担体3群が撹拌されると、多孔質担体3の表面上に蓄積した窒素ガスは、多孔質担体3の表面から解離し、上部空間6に向かって浮上し、培養液8の上面から除去される。その結果、本アナモックス菌の培養装置は、アナモックス菌を効率良く増殖させることができる。なお、位置Bに配置された仕切板2は、窒素ガスが多孔質担体3の表面から解離した後、再び位置Aに配置されてもよい。
位置Aと位置Bとの間の距離は、限定されない。位置Aと位置Bとの間の距離は、例えば、1cm〜1m、または、1cm〜10cmであってもよい。仕切板2を振動させることによって、仕切板2の位置を、位置Aから位置Bへ、および/または、位置Bから位置Aへ変化させてもよい。
図1および図2に示す撹拌装置4による多孔質担体3群の撹拌頻度は、限定されない。撹拌装置4は、(i)多孔質担体3群を撹拌し続けるものであってもよいし、(ii)多孔質担体3群を所定の時間撹拌した後で所定の時間停止する動作を繰り返すものであってもよい(例えば、多孔質担体3群を1分間撹拌した後で30分間停止する動作を繰り返すもの)。上記(ii)の構成の場合、窒素ガスの発生量が多くなるほど、撹拌装置4は、撹拌する時間が長いもの、および/または、停止する時間が短いもの、であることが好ましい。また、アナモックス菌が多孔質担体3群に定着するまでは、上記(ii)の構成であって、撹拌する時間が短いもの、および/または、停止する時間が長いもの、であることが好ましい。当該構成であれば、多孔質担体3の表面上に蓄積した窒素ガスを確実に除去することができる。
循環流路5は、培養液8を上部空間6と下部空間7との間で循環させるための流路である。循環流路5は、培養液8を上部空間6から下部空間7へ向かって循環させるものであってもよく、培養液8を下部空間7から上部空間6へ向かって循環させるものであってもよい。仕切板2によって上端面の位置が固定された担体層に、下部空間7から上部空間6に向かって培養液8を通すことで、多孔質担体3群が水流に乗って動くことが阻止され、菌原料が効率よく多孔質担体3群に捕捉されるという観点から、循環流路5は、培養液8を上部空間6から下部空間7へ向かって循環させるものであることが好ましい。なお、循環流路5が培養液8を下部空間7から上部空間6へ向かって循環させるものである場合、後述する培地流入流路10、および/または、図示しない流路などを用いて、仕切板2に形成された孔を介した、下部空間7から上部空間6へ向かう培養液8の流れを形成すればよい。
循環流路5は、ポンプ9を備えている。当該構成によれば、上部空間6と下部空間7との間の培養液8の循環を確実に行うことができる。なお、ポンプ9としては、市販のポンプを用いることができる。
本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養装置は、更に、上部空間6内または下部空間7内に培地を流入させる培地流入流路10と、上部空間6または下部空間7から培養液8を流出させる培養液流出流路12と、を備え、(i)培地を上部空間6内に流入させる場合には、培養液8を下部空間7から流出させ、(ii)培地を下部空間7内に流入させる場合には、培養液8を上部空間6から流出させてもよい。なお、培養液流出流路12は、例えば、培地流入流路10を介して培養槽1内に流入した培養液8と同じ体積の培地を、培養槽1から流出させるものであることが好ましい。当該構成によれば、培養槽1の内部空間内の窒素濃度が低下した培養液8を、窒素濃度が高い培地に交換しながらアナモックス菌を連続培養できるので、アナモックス菌をより効率良く増殖させることができる。なお、培地は、培養槽1の内部空間内の窒素濃度が低下した培養液8よりも窒素濃度が高いものであればよく、具体的な成分は限定されない。培地は、例えば、アナモックス反応と呼ばれる脱窒反応に必要な成分であるNH4+、NO2−、およびHCO3−に加え、代謝活動または菌体合成に必要な元素(例えば、Fe、P、Mg、Ca、K、S、Mn、Co、Ni、ZnおよびCu)を含み得る。
培地流入流路10は、上部空間6内に培地を流入させるものであってもよいし、下部空間7内に培地を流入させるものであってもよい。仕切板2によって上端面の位置が固定された担体層に、下部空間7から上部空間6に向かって培養液8を通すことで、多孔質担体3群が水流に乗って動くことが阻止され、菌原料が効率よく多孔質担体3群に捕捉されるという観点から、培地流入流路10は、下部空間7内に培地を流入させるものであることが好ましい。
培地流入流路10は、ポンプ11を備えていてもよい。ポンプ11としては、市販のポンプを用いることができる。
培養液流出流路12は、上部空間6から培養液8を流出させるものであってもよいし、下部空間7から培養液8を流出させるものであってもよい。(i)培地を上部空間6内に流入させる場合には、培養液流出流路12は、培養液8を下部空間7から流出させるものであり得、(ii)培地を下部空間7内に流入させる場合には、培養液流出流路12は、培養液8を上部空間6から流出させるものであり得る。
本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養装置は、更に、培養槽1の内部空間内に収容された培養液8のpHを制御するpH制御部20を備えていてもよい。
pH制御部20は、より具体的に、培養槽1の内部空間内に収容された培養液8のpHを計測するための、pH計であり得る。当該pH計としては、市販のpH計を用いることができる。
pH制御部20は、pH調節流路22に備えられているポンプ21の動作を制御し得る。なお、pH調節流路22は、酸性溶液および/またはアルカリ性溶液を、上部空間6内または下部空間7内に流入させて、培養液8のpHを調節するための構成である。アナモックス菌の増殖には、中性域のpHが好ましい。ただし、アナモックス菌の脱窒反応により、培養液8のpHはアルカリ性に傾くため、pH制御部20は、ポンプ21による酸(例えば、硫酸)の添加動作を制御することによって、培養液8のpHを中性域(例えば、8.0以下)に調節するものであることが好ましい。
本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養装置は、更に、培養槽1の内部空間内に収容された培養液8の温度を制御する温度制御部を備えていてもよい。なお、温度制御部は、培養液8の温度を制御できる構成であればよく、その具体的な構成は限定されない。温度制御部の一例としては、図1および図2に示すウォータージャケット30を挙げることができる。
ウォータージャケット30内には、ウォーターバス31によって、アナモックス菌の増殖に適した温度に調節された媒体(例えば、水)が供給され得る。また、ウォータージャケット30内にて温度が変化した媒体は、返送流路32を介してウォーターバス31に返送され得る。これによって、培養液8の温度を、アナモックス菌の増殖に適した温度(例えば、25℃〜40℃)に調節することができる。
本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養装置は、更に、培養槽1の内部空間内に収容された培養液8の溶存酸素濃度を検知する溶存酸素濃度検知部40と、検知された溶存酸素濃度に基づいて、培養槽1の内部空間内に収容された培養液8に窒素ガスを供給する窒素ガス供給部と、を備えていてもよい。なお、窒素ガス供給部は、培養槽1内の培養液8に窒素ガスを、粗大な気泡にならないように供給できる構成であればよく、その具体的な構成は限定されない。窒素ガス供給部の一例としては、図1に示す窒素ガス供給流路42を挙げることができる。
溶存酸素濃度検知部40は、窒素ガス供給流路42に備えられているバルブ41の動作を制御し得る。窒素ガス供給流路42の一端は、窒素ガスを収容しているボンベ(図示せず)に接続され得、窒素ガス供給流路42の他端は、培養槽1に接続され得る。溶存酸素濃度検知部40によってバルブ41の動作を制御して、培養液8に供給される窒素ガスの量を調節することによって、培養液8の溶存酸素濃度を所望の溶存酸素濃度(例えば、0.0mg/L〜0.2mg/L)に調節することができる。アナモックス菌は、嫌気性細菌であるので、上記構成によれば、アナモックス菌をより効率良く増殖させることができる。
窒素ガス供給流路42は、上部空間6内の培養液8に窒素ガスを供給するものであってもよいし、下部空間7内の培養液8に窒素ガスを供給するものであってもよい。アナモックス菌の培養が十分でなく、アナモックス菌から発生する窒素ガスが十分でない時期に、強制的に培養液8の溶存酸素濃度を低くするために、培養液8に窒素ガスを供給することがある。この場合には、アナモックス菌の反応効率よりも窒素ガスによる脱酸素効率が優先され、窒素ガス供給流路42は、下部空間7内の培養液8に窒素ガスを供給するものであることが好ましい。
〔2.アナモックス菌の培養方法〕
図3を参照しながら、本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養方法について説明する。なお、上述した〔1.アナモックス菌の培養装置〕の欄にて既に説明した構成については、ここでは、その説明を省略する。
本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養方法は、アナモックス菌、および、当該アナモックス菌を培養するための培養液を、培養槽の内部空間内に収容する収容工程S1と、上記内部空間を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板の下側に、上記アナモックス菌を含む菌類を捕捉する浮揚性の多孔質担体群を集積させる集積工程S2と、上記培養液を上記上部空間と上記下部空間との間で循環させながら、上記仕切板に形成されている、上記上部空間と上記下部空間とを連通させる孔を介して、上記下部空間から上記上部空間へ上記培養液を通過させる通過工程S3と、上記仕切板の下側に集積された上記多孔質担体群を撹拌する撹拌工程S4と、を有する。
本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養方法は、集積工程S2、通過工程S3、および、撹拌工程S4を含む培養工程を行う。本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養方法は、撹拌工程S4の後、通過工程S3へ戻ることができる。つまり、本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養方法は、撹拌工程S4および通過工程S3を、所望の回数だけ繰り返し行うことができる。
本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養方法は、更に、上記上部空間内または上記下部空間内に培地を流入させる流入工程と、上記上部空間または上記下部空間から上記培養液を流出させる流出工程と、を有し、(i)上記培地を上記上部空間内に流入させる場合には、上記培養液を上記下部空間から流出させ、(ii)上記培地を上記下部空間内に流入させる場合には、上記培養液を上記上部空間から流出させてもよい。なお、当該流入工程は、上述した培地流入流路によって行われ得、当該流出工程は、上述した培養液流出流路によって行われ得る。当該流入工程、および、流出工程は、例えば、通過工程S3、および/または、撹拌工程S4に包含され得る。
本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養方法は、更に、上記培養槽の内部空間内に収容された培養液のpHを制御するpH制御工程を有してもよい。なお、当該pH制御工程は、上述したpH制御部によって行われ得る。
本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養方法は、更に、上記培養槽の内部空間内に収容された培養液の温度を制御する温度制御工程を有してもよい。なお、当該温度制御工程は、上述した温度制御部によって行われ得る。
本発明の一実施形態に係るアナモックス菌の培養方法は、更に、上記培養槽内の内部空間内に収容された培養液の溶存酸素濃度を検知する溶存酸素濃度検知工程と、上記溶存酸素濃度に基づいて、上記培養槽の内部空間内に収容された培養液に窒素ガスを供給する窒素ガス供給工程と、を有してもよい。なお、当該溶存酸素濃度検知工程は、上述した溶存酸素濃度検知部によって行われ得、当該窒素ガス供給工程は、上述した窒素ガス供給部によって行われ得る。
上記流入工程、流出工程、pH制御工程、温度制御工程、溶存酸素濃度検知工程、および、窒素ガス供給工程の各々は、アナモックス菌の培養開始後、全期間にて行われてもよいし、一部の期間にて行われてもよい。
例えば、pH制御工程、温度制御工程、溶存酸素濃度検知工程、および、窒素ガス供給工程の各々は、例えば、通過工程S3、および/または、撹拌工程S4に包含され得る。
本試験では、アナモックス菌の培養を行った。以下に、試験方法、および、試験結果について説明する。
<1.培養装置>
図4に、本試験に用いた培養装置の構成の概略を示す。当該培養装置では、上部空間から下部空間に培養液を循環させることで、仕切板に形成されている孔を介した、下部空間から上部空間へ向かう培養液の流れを生じさせている。培養液の流出口を上部空間に設けており、培地もまた、上部空間へ流入させる。ここで、培地流入流路の出口を循環流路の入口直近に配置しているため、上部空間に吐出された培地は拡散することなく即座に下部空間に移送されることから、実質的に、下部空間に培地を流入させるのと同じ効果が得られる。
多孔質担体は、浮揚性のものであり、かつ、下部空間から上部空間へ向かう培養液の流れを受けながら、当該多孔質担体は、仕切板に向かって浮かび上がり、仕切板の下側に集積される。なお、本試験では、多孔質担体として、日立造船製の排水処理担体(商品名:ファビオス(登録商標))を用いた。
<2.培地(培養液)>
培養槽に供給する培地としては、水道水と薬品とを用いて調製された、有機物を含まない培地を用いた。具体的に、当該培地は、窒素源として(NHSOとNaNOとを含み、炭素源としてKHCOを含むものであった。以下、培地または培養液に含まれるアンモニア態様の窒素を「NH−N」、亜硝酸態様の窒素を「NO−N」、硝酸態様の窒素を「NO−N」、全窒素を「T−N」とも表記する。
培養開始直後の培地としては、60mg/Lの濃度のNH−N、60mg/Lの濃度のNO−N、500mg/Lの濃度のKHCO、並びに、必須元素および微量元素を含む培地を用いた。必須元素および微量元素の調製については、文献「担体添加型一槽式Anammox反応槽における窒素除去特性の検討、北條ほか、土木学会論文集G(2016)」にしたがった。以下では、当該培地を「培地(60+60)」とも呼ぶ。
より高い窒素濃度の培地を調製する場合には、NH−NとNO−Nとの量比を「NH−N:NO−N=1:1」とし、培地に含まれるNH−NおよびNO−Nの量を増加させた。より高い窒素濃度の培地に含まれる必須元素および微量元素(例えば、KHCO)の濃度は、培養開始直後の培地に含まれる必須元素および微量元素の濃度と同じ濃度とした。
<3.培養装置の運転>
<3−1.培養槽への菌原料の投入>
多孔質担体を培養槽の下部空間内に充填し、その後、培養槽の内部空間に、水道水、および、所定の量の菌原料(例えば、多孔質担体1Lあたり、固形分量2000mgの菌原料)を加えた。
ウォータージャケットによって、培養槽の内部空間内の温度を25℃〜30℃に維持した。
循環流路に備えられているポンプを一昼夜稼働させて、下部空間から上部空間へ向かう水道水の流れを形成した。これにより、多孔質担体にて活性汚泥を捕捉した。
<3−2.原水の供給、および、連続運転>
循環流路に備えられているポンプを稼働させた状態にて、上部空間内に対する培地(60+60)の流入を開始した。
アナモックス反応が進行すると、内部空間内の培養液のpHが上昇する。そこで、培養液にHSOを加えることによって、培養液のpHを8.0以下に維持した。
アナモックス反応が進行すると、多孔質担体の表面上に窒素ガスが蓄積する。そこで、多孔質担体群を間欠的に撹拌することによって、窒素ガスを上部空間に向かって浮上させ、培養液の上面から除去した。なお、撹拌装置としては、回転速度が30rpm〜50rpmであり、かつ、多孔質担体群を1分間撹拌した後で30分間停止する動作を繰り返す撹拌装置を用いた。
<3−3.流入窒素負荷の調節>
培養槽の水理学的滞留時間(HRT)72時間の条件(0.04kgN/m槽/日)にて、上部空間内への培地(60+60)の流入を開始した。
T−N流入負荷(流入窒素負荷)を段階的に上げるために、まず、上部空間内への培地(60+60)の流入量のみを段階的に増加させた。培養槽の水理学的滞留時間(HRT)18時間の条件(0.16kgN/m槽/日)に達して以降、培地の流入量は変化させずに、より高い窒素濃度の培地を上部空間内へ流入させた。
T−N流入負荷を一段上げるタイミングは、アナモックス菌が遊離亜硝酸の影響によって活性を失わないよう、培養槽の内部空間内の培養液に含まれるNO−Nの濃度が50mg/L未満であることを確認した後とした。なお、窒素除去ではなく培養が目的であるため、T−N除去速度(窒素除去速度)は、重視しなかった。
<3−4.活性汚泥の添加条件>
本試験では、し尿処理施設で採取した活性汚泥を菌原料として用いた。当該活性汚泥を、培養槽の内部空間に投与した。活性汚泥を培養槽の内部空間に投与した後のSS濃度(固形物濃度)は、800mgSS/L槽(2200mgSS/L担体=800÷担体充填率37%)であった。
<3−5.試験結果1>
図5に、T−N流入負荷(流入窒素負荷)、および、T−N除去速度(窒素除去速度)の推移を示す。また、図6に、培地T−N(原水窒素濃度)、および、培養液に含まれる各態様の窒素の濃度の推移を示す。
T−N除去速度が順調に立ち上がり、90日間の運転によって、2.1kgN/m槽/日(5.7kgN/m担体/日=2.1÷担体充填率37%)に達した。このとき培地T−Nは、凡そ1600mg/L(NH−N 750mg/L + NO−N 850mg/L)であった。
90日以降の運転では、T−N流入負荷を大きくしても、T−N除去速度が変わらない状態が続いた。このときの多孔質担体あたりのT−N除去速度は5.7kgN/m担体/日であった。
<3−7.試験結果2>
多孔質担体は、培養開始時には種汚泥の付着により灰褐色であった。培養を開始してから45日目頃から、多孔質担体の色は、赤色に変化しはじめ、培養日数を経るにしたがって、赤色が濃くなった。このことは、赤色の原因であるアナモックス菌が効率良く増殖していることを示している。
本発明は、汚水の処理に利用することができる。
1 培養槽
2 仕切板
3 多孔質担体
4 撹拌装置
5 循環流路
6 上部空間
7 下部空間
8 培養液
9 ポンプ
10 培地流入流路
11 ポンプ
12 培養液流出流路
20 pH制御部
21 ポンプ
22 pH調節流路
30 ウォータージャケット(温度制御部)
31 ウォーターバス
32 返送流路
40 溶存酸素濃度検知部
41 バルブ
42 窒素ガス供給流路(窒素ガス供給部)
S1 収容工程
S2 集積工程
S3 通過工程
S4 撹拌工程

Claims (7)

  1. アナモックス菌、および、当該アナモックス菌を培養するための培養液を内部空間内に収容する培養槽と、
    上記内部空間を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板であって、上記上部空間と上記下部空間とを連通させ、かつ、上記下部空間から上記上部空間へ上記培養液を通過させる孔が形成されている、仕切板と、
    上記アナモックス菌を含む菌類を捕捉する浮揚性の多孔質担体群であって、上記下部空間内に上記培養液を収容したときに、上記孔を通過せずに上記仕切板の下側に集積される、多孔質担体群と、
    上記仕切板の下側に集積された上記多孔質担体群を撹拌する撹拌装置と、
    上記培養液を上記上部空間と上記下部空間との間で循環させる循環流路と、を備えている、アナモックス菌の培養装置。
  2. 更に、上記上部空間内または上記下部空間内に培地を流入させる培地流入流路と、
    上記上部空間または上記下部空間から上記培養液を流出させる培養液流出流路と、を備え、
    (i)上記培地を上記上部空間内に流入させる場合には、上記培養液を上記下部空間から流出させ、(ii)上記培地を上記下部空間内に流入させる場合には、上記培養液を上記上部空間から流出させる、請求項1に記載のアナモックス菌の培養装置。
  3. 更に、上記培養槽の内部空間内に収容された培養液のpHを制御するpH制御部を備えている、請求項1または2に記載のアナモックス菌の培養装置。
  4. 更に、上記培養槽の内部空間内に収容された培養液の温度を制御する温度制御部を備えている、請求項1〜3の何れか1項に記載のアナモックス菌の培養装置。
  5. 更に、上記培養槽の内部空間内に収容された培養液の溶存酸素濃度を検知する溶存酸素濃度検知部と、
    上記溶存酸素濃度に基づいて、上記培養槽の内部空間内に収容された培養液に窒素ガスを供給する窒素ガス供給部と、を備えている、請求項1〜4の何れか1項に記載のアナモックス菌の培養装置。
  6. アナモックス菌、および、当該アナモックス菌を培養するための培養液を、培養槽の内部空間内に収容する収容工程と、
    上記内部空間を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板の下側に、上記アナモックス菌を含む菌類を捕捉する浮揚性の多孔質担体群を集積させる集積工程と、
    上記培養液を上記上部空間と上記下部空間との間で循環させながら、上記仕切板に形成されている、上記上部空間と上記下部空間とを連通させる孔を介して、上記下部空間から上記上部空間へ上記培養液を通過させる通過工程と、
    上記仕切板の下側に集積された上記多孔質担体群を撹拌する撹拌工程と、を有する、アナモックス菌の培養方法。
  7. 更に、上記上部空間内または上記下部空間内に培地を流入させる流入工程と、上記上部空間または上記下部空間から上記培養液を流出させる流出工程と、を有し、
    (i)上記培地を上記上部空間内に流入させる場合には、上記培養液を上記下部空間から流出させ、(ii)上記培地を上記下部空間内に流入させる場合には、上記培養液を上記上部空間から流出させる、請求項6に記載のアナモックス菌の培養方法。
JP2019147830A 2019-08-09 2019-08-09 アナモックス菌の培養装置、および、アナモックス菌の培養方法 Pending JP2021027814A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019147830A JP2021027814A (ja) 2019-08-09 2019-08-09 アナモックス菌の培養装置、および、アナモックス菌の培養方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019147830A JP2021027814A (ja) 2019-08-09 2019-08-09 アナモックス菌の培養装置、および、アナモックス菌の培養方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021027814A true JP2021027814A (ja) 2021-02-25

Family

ID=74666844

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019147830A Pending JP2021027814A (ja) 2019-08-09 2019-08-09 アナモックス菌の培養装置、および、アナモックス菌の培養方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021027814A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115448451A (zh) * 2022-10-11 2022-12-09 西安建筑科技大学 一种厌氧氨氧化重金属抑制的快速恢复方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005324132A (ja) * 2004-05-14 2005-11-24 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 廃水処理方法及び装置
JP2006061097A (ja) * 2004-08-27 2006-03-09 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 固定化微生物の製造方法、及びそれによって製造された固定化微生物、並びにその固定化微生物を用いた反応装置
CN102765805A (zh) * 2012-08-08 2012-11-07 大连民族学院 用于污水处理的填料及其制备方法、以及污水处理方法
JP2018167229A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 日立造船株式会社 窒素含有汚水の処理に用いる菌体保持担体、汚水処理装置及び汚水処理装置の立ち上げ方法
WO2019117243A1 (ja) * 2017-12-13 2019-06-20 学校法人東洋大学 廃水処理用のアナモックス菌群保持用担体ならびにアナモックス菌群付着体、及び該付着体を用いた廃水処理装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005324132A (ja) * 2004-05-14 2005-11-24 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 廃水処理方法及び装置
JP2006061097A (ja) * 2004-08-27 2006-03-09 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 固定化微生物の製造方法、及びそれによって製造された固定化微生物、並びにその固定化微生物を用いた反応装置
CN102765805A (zh) * 2012-08-08 2012-11-07 大连民族学院 用于污水处理的填料及其制备方法、以及污水处理方法
JP2018167229A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 日立造船株式会社 窒素含有汚水の処理に用いる菌体保持担体、汚水処理装置及び汚水処理装置の立ち上げ方法
WO2019117243A1 (ja) * 2017-12-13 2019-06-20 学校法人東洋大学 廃水処理用のアナモックス菌群保持用担体ならびにアナモックス菌群付着体、及び該付着体を用いた廃水処理装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115448451A (zh) * 2022-10-11 2022-12-09 西安建筑科技大学 一种厌氧氨氧化重金属抑制的快速恢复方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1607374B1 (en) Method for operating anaerobic ammonium oxidation vessel and anaerobic ammonium oxidation equipment
EP1695941B1 (en) Process for treating ammonium containing liquid
CN107108293A (zh) 含氮废水的脱氮方法以及脱氮装置
JP7133339B2 (ja) 窒素処理方法
Miyake et al. Efficient aerobic granular sludge production in simultaneous feeding and drawing sequencing batch reactors fed with low-strength municipal wastewater under high organic loading rate conditions
JP2021027814A (ja) アナモックス菌の培養装置、および、アナモックス菌の培養方法
KR100527172B1 (ko) 축산폐수 및 분뇨등 고농도의 질소를 함유하는 오폐수처리장치 및 방법
JP5610198B2 (ja) 廃液処理装置
JP2006314991A (ja) 畜産廃水及び糞尿等のような高濃度の窒素を含む汚廃水の処理装置及びその処理方法
JP4811702B2 (ja) 嫌気性アンモニア酸化法及び廃水処理方法
KR101186606B1 (ko) 하수 및 오/폐수의 질소 와 인을 복합적으로 제거하는 고도처리장치
CN103209931A (zh) 排水处理装置
JP3470392B2 (ja) 有機性廃水の処理方法および処理装置
JP2004188329A (ja) 畜産排水処理装置
US7056438B2 (en) Flood and drain wastewater treatment system and associated methods
JP6811360B2 (ja) 水処理方法
JPH07185589A (ja) 窒素除去用排水処理方法および装置
JP2010201377A (ja) 嫌気性微生物固定化担体の保存システムおよび保存方法
JPH09253687A (ja) 排水の嫌気・好気処理装置
JP7173718B2 (ja) 排水処理方法及び排水処理装置
JPH0531493A (ja) 汚水処理方法及び装置
JP2019217482A (ja) 水処理方法および水処理装置
JP7378370B2 (ja) 水処理方法及び水処理装置
KR100403288B1 (ko) 저농도 암모니아가 함유된 오수의 비폭기 질산화 처리방법
KR20170101701A (ko) 하수의 회분 식 생물학적 고도처리장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221108

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230509