JP2021027685A - ロータ、およびモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】ロータの回転位置の検出精度の向上を図る。【解決手段】中心軸を中心として回転可能なロータ本体と、ロータ本体に固定されたセンサマグネット25と、センサマグネットの一部を軸方向一方側から覆う磁性体である遮蔽部材27と、を備える。センサマグネットは、磁極がN極とS極とのうちの一方である第1磁極部25Nと、磁極がN極とS極とのうちの他方である第2磁極部25Sと、を有する。軸方向一方側から視て、第1磁極部の面積は、第2磁極部の面積よりも大きい。遮蔽部材は、第1磁極部の一部、第2磁極部の一部、および第1磁極部と第2磁極部との境界を軸方向一方側から覆っている。軸方向一方側から視て、第1磁極部のうち遮蔽部材によって覆われる部分の面積は、第2磁極部のうち遮蔽部材によって覆われる部分の面積よりも大きい。【選択図】図4
Description
本発明は、ロータ、およびモータに関する。
センサマグネットを備えるモータが知られている。例えば、特許文献1には、センサマグネットとしての永久磁石がモータの出力軸の先端に設けられた構成が記載されている。
上記のようなモータにおいては、センサマグネットにおけるN極とS極との境界の位置がずれる場合があった。この場合、磁気センサによってセンサマグネットの磁界から検出されるロータの回転位置が、実際のロータの回転位置に対してずれる場合がある。そのため、ロータの回転位置の検出精度が低下する場合があった。
本発明は、上記事情に鑑みて、回転位置の検出精度が低下することを抑制できる構造を有するロータ、およびモータを提供することを目的の一つとする。
本発明のロータの一つの態様は、中心軸を中心として回転可能なロータ本体と、前記ロータ本体に固定されたセンサマグネットと、前記センサマグネットの一部を軸方向一方側から覆う磁性体である遮蔽部材と、を備える。前記センサマグネットは、磁極がN極とS極とのうちの一方である第1磁極部と、磁極がN極とS極とのうちの他方である第2磁極部と、を有する。軸方向一方側から視て、前記第1磁極部の面積は、前記第2磁極部の面積よりも大きい。前記遮蔽部材は、前記第1磁極部の一部、前記第2磁極部の一部、および前記第1磁極部と前記第2磁極部との境界を軸方向一方側から覆っている。軸方向一方側から視て、前記第1磁極部のうち前記遮蔽部材によって覆われる部分の面積は、前記第2磁極部のうち前記遮蔽部材によって覆われる部分の面積よりも大きい。
本発明のロータの一つの態様は、中心軸を中心として回転可能なロータ本体と、前記ロータ本体に固定されたセンサマグネットと、前記センサマグネットの一部を軸方向一方側から覆う磁性体である遮蔽部材と、を備える。前記センサマグネットは、磁極がN極とS極とのうちの一方である第1磁極部と、磁極がN極とS極とのうちの他方である第2磁極部と、を有する。軸方向一方側から視て、前記第1磁極部のうち前記遮蔽部材の外側に位置する部分の面積と、前記第2磁極部のうち前記遮蔽部材の外側に位置する部分の面積とは、互いに同じである。
本発明のモータの一つの態様は、上記のロータを備える。
本発明の一つの態様によれば、ロータの回転位置の検出精度が低下することを抑制できる。
各図に適宜示すZ軸方向は、正の側を「上側」とし、負の側を「下側」とする上下方向である。各図に適宜示すX軸方向およびY軸方向は、Z軸方向と直交する方向であり、かつ、互いに直交する方向である。各図に適宜示す中心軸Jは、Z軸方向と平行であり、上下方向に延びる仮想線である。以下の説明においては、中心軸Jの軸方向、すなわち上下方向と平行な方向を単に「軸方向」と呼ぶ。中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼ぶ。中心軸Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。本実施形態において上側は、軸方向一方側に相当する。下側は、軸方向他方側に相当する。
なお、上下方向、上側および下側とは、単に各部の配置関係等を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
<第1実施形態>
図1に示す本実施形態の駆動装置1は、例えば、電動パワーステアリング装置である。図1に示すように、駆動装置1は、モータ10と、制御装置60と、を備える。モータ10は、駆動装置1に設けられた制御装置60に取り付けられている。モータ10は、ハウジング11と、ロータ20と、ステータ30と、ベアリングホルダ40と、ベアリング51,52と、を備える。ハウジング11は、ロータ20、ステータ30、ベアリングホルダ40、およびベアリング51,52を収容している。ハウジング11は、例えば、上側に開口する円筒状である。
図1に示す本実施形態の駆動装置1は、例えば、電動パワーステアリング装置である。図1に示すように、駆動装置1は、モータ10と、制御装置60と、を備える。モータ10は、駆動装置1に設けられた制御装置60に取り付けられている。モータ10は、ハウジング11と、ロータ20と、ステータ30と、ベアリングホルダ40と、ベアリング51,52と、を備える。ハウジング11は、ロータ20、ステータ30、ベアリングホルダ40、およびベアリング51,52を収容している。ハウジング11は、例えば、上側に開口する円筒状である。
ステータ30は、ロータ20と径方向に隙間を介して対向している。ステータ30は、例えば、ロータ20の径方向外側に位置する。ステータ30は、ステータコア31と、インシュレータ32と、複数のコイル33と、を有する。複数のコイル33は、インシュレータ32を介してステータコア31に装着されている。ベアリングホルダ40は、ベアリング52を保持している。
ロータ20は、中心軸Jを中心として回転可能である。ロータ20は、ロータ本体22と、被検出部23と、を備える。ロータ本体22は、中心軸Jを中心として回転可能である。ロータ本体22は、中心軸Jに沿って延びるシャフト21と、シャフト21に固定されたロータコア28と、ロータコア28に固定されたロータマグネット29と、を有する。シャフト21は、中心軸Jを中心として軸方向に延びる円柱状である。シャフト21は、ベアリング51,52によって中心軸J回りに回転可能に支持されている。
ロータコア28は、シャフト21の外周面に固定されている。ロータコア28は、磁性体である。図示は省略するが、ロータコア28は、複数の板部材が軸方向に積層されて構成されている。板部材の材料は、例えば、電磁鋼板である。なお、板部材の材料は、磁性体であれば、特に限定されない。
被検出部23は、シャフト21に取り付けられている。図2に示すように、被検出部23は、マグネットホルダ24と、センサマグネット25と、充填部材26と、遮蔽部材27と、を有する。すなわち、ロータ20は、マグネットホルダ24と、センサマグネット25と、充填部材26と、遮蔽部材27と、を備える。マグネットホルダ24は、ロータ本体22に固定されている。より詳細には、マグネットホルダ24は、シャフト21の上側の端部に固定されている。マグネットホルダ24は、例えば、非磁性部材である。マグネットホルダ24は、例えば、金属製である。マグネットホルダ24は、周壁部24aと、支持壁部24bと、を有する。
周壁部24aは、下側に開口してシャフト21の上側の端部およびセンサマグネット25を内部に収容している。周壁部24aは、例えば、中心軸Jを中心とする円筒状である。周壁部24aの内部には、下側からシャフト21の上側の端部が圧入されている。これにより、マグネットホルダ24をシャフト21に対して強固かつ容易に固定できる。
周壁部24aは、周壁部24aの内周面から径方向外側に窪む第1凹部24cおよび第2凹部24eを有する。第1凹部24cおよび第2凹部24eは、例えば、周方向に沿って延びる円環状である。第1凹部24cは、周壁部24aの軸方向の中心よりも上側に位置する。第1凹部24cは、周壁部24aの内周面のうち上端部よりも下側に離れて配置されている。第1凹部24cは、シャフト21の上側の端部よりも上側に位置する。第2凹部24eは、第1凹部24cよりも上側に位置する。第2凹部24eは、周壁部24aの内周面のうちの上端部に位置する。第2凹部24eの内径は、第1凹部24cの内径よりも小さい。
周壁部24aは、周壁部24aの内部とマグネットホルダ24の外部とを繋ぐ第1貫通孔24dを有する。すなわち、マグネットホルダ24は、第1貫通孔24dを有する。周壁部24aの内部とは、例えば、第1凹部24cの内部および第2凹部24eの内部を含む。第1貫通孔24dは、例えば、径方向に延びて、周壁部24aの外周面から第1凹部24cの内面のうち径方向外側に位置する面までを貫通している。これにより、第1貫通孔24dは、第1凹部24cの内部とマグネットホルダ24の外部とを繋いでいる。第1貫通孔24dは、例えば、中心軸Jを径方向に挟んで一対設けられている。図2において一対の第1貫通孔24dが中心軸Jを挟む方向は、Y軸方向である。第1貫通孔24dは、例えば、充填部材26によって閉塞されている。
周壁部24aは、周壁部24aの内周面から径方向外側に窪む溝部24gを有する。溝部24gは、軸方向に延びている。溝部24gの上側の端部は、第1凹部24cよりも下側に位置し、シャフト21の上側の端部よりも上側に位置する。溝部24gの下側の端部は、周壁部24aの下側の端部に位置する。溝部24gは、下側に開口している。溝部24gは、例えば、周壁部24aの内部と周壁部24aの外部とを繋いでいる。
支持壁部24bは、センサマグネット25の上側に位置する。支持壁部24bは、例えば、周壁部24aの上端部から径方向内側に拡がっている。支持壁部24bは、板面が軸方向を向く板状である。支持壁部24bは、例えば、支持壁部24bを軸方向に貫通する第2貫通孔24fを有する。すなわち、マグネットホルダ24は、第2貫通孔24fを有する。図3に示すように、第2貫通孔24fは、例えば、中心軸Jを中心とする円形状である。なお、図3では、遮蔽部材27の図示を省略している。
第2貫通孔24fの内径は、センサマグネットの25の外径よりも小さい。なお、第2貫通孔24fの内径は、大きい方が望ましい。第2貫通孔24fの内径が大きいほど、支持壁部24bの突出量が小さくなる。これにより、支持壁部24bの軸方向の寸法を小さくしても、支持壁部24bが径方向に対して傾いて突出する等の不具合を抑制しやすい。したがって、支持壁部24bを精度よく作りやすい。
マグネットホルダ24は、マグネットホルダ24の上側の面から下側に窪む保持凹部24h,24iを有する。保持凹部24h,24iは、第2貫通孔24fの内縁から径方向外側に窪んでいる。保持凹部24hと保持凹部24iとは、中心軸Jを径方向に挟んで配置されている。図3において保持凹部24hと保持凹部24iとが中心軸Jを挟む方向は、X軸方向である。保持凹部24hと保持凹部24iとが中心軸Jを挟む方向は、一対の第1貫通孔24dが中心軸Jを挟む方向と直交する。保持凹部24hおよび保持凹部24iは、上側から視て略矩形状である。
保持凹部24h,24iは、支持壁部24bと周壁部24aとに跨って設けられている。保持凹部24h,24iの径方向外側の端部は、周壁部24aに設けられている。保持凹部24h,24iのうち周壁部24aに設けられた部分は、周壁部24aの上側の面から下側に窪み、下側に底部24jを有する凹部である。保持凹部24h,24iのうち支持壁部24bに設けられた部分は、支持壁部24bを軸方向に貫通している。第2貫通孔24fおよび保持凹部24h,24iが設けられることで、支持壁部24bは、周方向に沿って円弧状に延びる一対の円弧部24kを有する。一対の円弧部24kは、中心軸Jを径方向に挟んで配置されている。一対の円弧部24kが中心軸Jを挟む方向は、保持凹部24hと保持凹部24iとが中心軸Jを挟む方向と直交する。
センサマグネット25は、例えば、ネオジム焼結磁石である。図2に示すように、センサマグネット25は、シャフト21の上側に位置する。センサマグネット25は、例えば、周壁部24aの内部において、シャフト21から上側に離れて配置されている。センサマグネット25とシャフト21との軸方向の間には、隙間G1が設けられている。センサマグネット25は、例えば、中心軸Jを中心とする円板状である。センサマグネット25の外径は、シャフト21の上端部の外径よりも小さい。センサマグネット25は、軸方向に沿って視て、第2貫通孔24fと重なっている。
センサマグネット25は、外周面25eと上側の端面25aとの境界である第1境界部25cと、外周面25eと下側の端面25bとの境界である第2境界部25dと、を有する。第1境界部25cおよび第2境界部25dは、センサマグネット25の全周に亘って設けられる円環状である。第1境界部25cおよび第2境界部25dは、例えば、丸みを帯びている。第1境界部25cは、センサマグネット25における上端部の径方向外周縁部に設けられた角部が丸面取りされて丸みを帯びた部分である。第2境界部25dは、センサマグネット25における下端部の径方向外周縁部に設けられた角部が丸面取りされて丸みを帯びた部分である。
第1境界部25cと第2境界部25dとの少なくとも一方は、互いに周方向位置および形状が異なる部分を有する。第1境界部25cと第2境界部25dとは、例えば、両方がそれぞれ互いに周方向位置および形状が異なる異形部分を有する。
なお、本明細書において「互いに形状が異なる」とは、丸みを帯びた形状の場合に、互いに曲率が異なっていることを含む。第1境界部25cに設けられた互いに周方向位置および形状が異なる異形部分は、例えば、互いに曲率が異なっている。また、第2境界部25dに設けられた互いに周方向位置および形状が異なる異形部分は、互いに曲率が異なっている。具体的には、例えば、図2に示す第1境界部25cのうち左側に位置する部分である異形部分25fと右側に位置する部分である異形部分25gとは、互いに曲率が異なっている。また、例えば、図2に示す第2境界部25dのうち左側に位置する部分である異形部分25hと右側に位置する部分である異形部分25iとは、互いに曲率が異なっている。
センサマグネット25の丸面取り加工は、例えば、バレル研磨によって行われる。バレル研磨は、比較的加工精度が低く、丸面取りされた部分の曲率がばらつきやすい。そのため、例えば、バレル研磨によって丸面取りされた第1境界部25cの曲率および第2境界部25dの曲率は、周方向においてばらつきやすい。したがって、バレル研磨によって丸面取りを行うことによって、互いに周方向位置および形状が異なる異形部分25f,25g,25h,25iを含んだ第1境界部25cおよび第2境界部25dを容易に作ることができる。
センサマグネット25の上側の端面25aのうち径方向外周縁部は、一周に亘って支持壁部24bの下側の面に接触している。これにより、第2貫通孔24fの下側の開口は、センサマグネット25によって閉塞されている。図4に示すように、センサマグネット25の上側の端面25aのうち支持壁部24bよりも径方向内側に位置している部分は、遮蔽部材27によって覆われている部分を除いて、マグネットホルダ24の上側に露出している。図2に示すように、センサマグネット25の下側の端部は、第1貫通孔24dが延びる径方向に沿って視て、第1貫通孔24dと重なる位置に配置されている。
図3および図4に示すように、センサマグネット25は、第1磁極部25Nと、第2磁極部25Sと、を有する。第1磁極部25Nの磁極は、N極である。第2磁極部25Sの磁極は、S極である。第2磁極部25Sは、上側から視て第1磁極部25Nに隣り合って繋がっている。第1磁極部25Nと第2磁極部25Sとは、第1磁極部25Nと第2磁極部25Sとの境界Bを挟んで、径方向に並んで配置されている。図3および図4において第1磁極部25Nと第2磁極部25Sとが並ぶ方向は、Y軸方向である。図3および図4において第1磁極部25Nは、センサマグネット25のうち境界Bよりも右側に位置する部分である。図3および図4において第2磁極部25Sは、センサマグネット25のうち境界Bよりも左側に位置する部分である。
第1磁極部25Nと第2磁極部25Sとの境界Bは、例えば、軸方向と直交する方向に延びている。図3および図4において境界Bが延びる方向は、X軸方向である。境界Bは、例えば、第1磁極部25Nと第2磁極部25Sとが並ぶ方向および軸方向の両方と直交する方向に直線状に延びている。境界Bは、中心軸Jに対して径方向にずれた位置に位置している。
第1磁極部25Nと第2磁極部25Sとは、上側から視て、略半円状である。第1磁極部25Nにおける上側の面の面積は、第2磁極部25Sにおける上側の面の面積よりも大きい。すなわち、センサマグネット25を上側から視て、第1磁極部25Nの面積は、第2磁極部25Sの面積よりも大きい。
第1磁極部25Nの径方向外周縁部の一部は、支持壁部24bによって上側から覆われている。第1磁極部25Nの径方向外周縁部の一部は、一対の円弧部24kのうちの一方の円弧部24kによって上側から覆われている。第1磁極部25Nの径方向外周縁部の一部における上面は、支持壁部24bにおける一方の円弧部24kの下面と接触している。
第2磁極部25Sの径方向外周縁部の一部は、支持壁部24bによって上側から覆われている。第2磁極部25Sの径方向外周縁部の一部は、一対の円弧部24kのうちの他方の円弧部24kによって上側から覆われている。第2磁極部25Sの径方向外周縁部の一部における上面は、支持壁部24bにおける他方の円弧部24kの下面と接触している。
充填部材26は、樹脂製である。図2に示すように、充填部材26は、周壁部24aの内部に充填されている。なお、本明細書において「充填部材が周壁部の内部に充填されている」とは、周壁部の内部の少なくとも一部に充填部材が設けられていればよく、周壁部の内部全体に充填部材が設けられていなくてもよい。充填部材26は、例えば、周壁部24aの内部の一部のみに設けられている。充填部材26は、シャフト21の上側の端部よりも上側に位置している。
充填部材26は、例えば、環状部26aと、支持部26bと、栓部26cと、介在部26dと、を有する。環状部26aは、中心軸Jを中心とする円環状である。環状部26aは、第1凹部24c内の全体に充填されている。環状部26aは、センサマグネット25の下側部分を径方向外側から囲んでいる。環状部26aの上側部分における内周面は、センサマグネット25の外周面25eの下側部分と接触している。
支持部26bは、環状部26aの内周面から径方向内側に突出している。支持部26bは、センサマグネット25の下側に位置する。支持部26bは、センサマグネット25を下側から支持している。支持部26bは、軸方向に沿って視て、支持壁部24bと重なる位置に配置されている。支持部26bが設けられることで、センサマグネット25は、軸方向において、支持壁部24bと充填部材26との間に挟まれている。これにより、センサマグネット25が軸方向に移動することが抑制され、センサマグネット25がマグネットホルダ24内から抜け出ることが抑制される。したがって、センサマグネット25がシャフト21から外れることを抑制できる。このように、センサマグネット25は、充填部材26およびマグネットホルダ24を介してシャフト21に固定されている。すなわち、センサマグネット25は、間接的にロータ本体22に固定されている。
また、本実施形態によれば、センサマグネット25には、切り込みが設けられていない。そのため、センサマグネット25と同サイズの切り込みが設けられたセンサマグネットを採用する場合に比べて、センサマグネット25が放出する磁束の量が多い。これにより、センサマグネット25の軸方向の寸法を小さくしても、センサマグネット25から放出される磁束量を確保しやすい。したがって、センサマグネット25を軸方向に小型化することができ、ロータ20全体を軸方向に小型化できる。
支持部26bは、例えば、中心軸Jを囲む環状である。より詳細には、支持部26bは、中心軸Jを中心とする円環状である。支持部26bは、センサマグネット25の下側の端面25bのうち径方向外周縁部に接触している。本実施形態では支持部26bが環状であるため、センサマグネット25の下側の端面25bのうち支持部26bよりも径方向内側に位置する部分は、充填部材26から下側に露出している。センサマグネット25の下側の端面25bのうち支持部26bよりも径方向内側に位置する部分は、シャフト21の上側の端面と隙間G1を介して対向している。
支持部26bの下側の面は、径方向外側に向かうに従って下側に位置する凹曲面26eである。支持部26bの上側の面は、径方向外側に向かうに従って上側に位置する凹曲面26fである。凹曲面26fは、第2境界部25dに沿った形状である。凹曲面26fは、第2境界部25dと接触して、第2境界部25dを下側および径方向外側から覆っている。これにより、第2境界部25dのうち互いに周方向位置および形状が異なる異形部分25h,25iは、それぞれ充填部材26と接触している。そのため、例えば、第2境界部25dのうち互いに形状が異なる異形部分25h,25iの一方が他方よりも径方向外側に位置していると、第2境界部25dのうち互いに形状が異なる異形部分25h,25iの一方が他方に接触する充填部材26の部分に周方向に引っ掛かる。したがって、センサマグネット25が充填部材26に対して周方向に回転することを抑制できる。
また、本実施形態によれば、第2境界部25dにおいて互いに周方向位置および形状が異なる異形部分25h,25iは、丸みを帯びて互いに曲率が異なる部分である。そのため、上述したように、バレル研磨を用いることで、互いに周方向位置および曲率が異なる異形部分25h,25iを含む第2境界部25dを容易に作ることができる。また、センサマグネット25の面取り精度を比較的低くできるため、センサマグネット25の製造コストを低減することができる。
栓部26cは、環状部26aから径方向外側に延びている。栓部26cは、中心軸Jを挟んで一対設けられている。一対の栓部26cのそれぞれは、一対の第1貫通孔24d内の全体にそれぞれ充填されている。栓部26cが第1貫通孔24dの内面に引っ掛かることで、充填部材26がマグネットホルダ24に対して周方向に回転することを抑制できる。
介在部26dは、環状部26aの径方向内端部から上側に延びている。介在部26dは、センサマグネット25のうち第1凹部24cよりも上側に位置する部分と周壁部24aの内周面との径方向の隙間に充填された部分である。介在部26dは、第2凹部24e内の全体にも充填されている。介在部26dは、センサマグネット25の第1境界部25cに接触し、第1境界部25cを上側および径方向外側から覆っている。これにより、第1境界部25cのうち互いに周方向位置および形状が異なる異形部分25f,25gは、それぞれ充填部材26と接触している。そのため、上述した第2境界部25dと同様にして、センサマグネット25の周方向の回転を抑制することができる。
介在部26dのうち第2凹部24eよりも下側に位置する部分は、全周に亘って設けられてもよいし、周方向の一部のみに設けられてもよい。例えば、センサマグネット25が図2に示す位置よりも径方向にずれて、センサマグネット25の外周面25eが周壁部24aの内周面のうち第1凹部24cと第2凹部24eとの軸方向の間に位置する部分の一部と接触する場合がある。この場合、介在部26dのうち第2凹部24eよりも下側に位置する部分は、周方向の一部のみに設けられる。また、センサマグネット25の外径が周壁部24aの内径とほぼ同じで、センサマグネット25の外周面25eが周壁部24aの内周面のうち第1凹部24cと第2凹部24eとの軸方向の間に位置する部分の全周と接触する場合には、介在部26dが設けられなくてもよい。
図3に示すように、介在部26dのうちの一部は、軸方向に沿って視て、保持凹部24h,24iと重なっている。介在部26dのうち保持凹部24h,24iと軸方向に重なる部分の上端部は、遮蔽部材27と接触している。
図2に示すように、遮蔽部材27は、センサマグネット25の一部を上側から覆う磁性体である。遮蔽部材27の材料は、磁性体であれば特に限定されない。遮蔽部材27の材料は、例えば、ロータコア28の材料と同じ材料である。そのため、ロータコア28を作る材料と同じ材料から遮蔽部材27を作ることができ、遮蔽部材27の製造を容易にできる。遮蔽部材27の材料は、例えば、電磁鋼板である。
遮蔽部材27は、板面が軸方向を向く板状である。図4に示すように、遮蔽部材27は、例えば、径方向の一方向に沿って延びる長方形板状である。遮蔽部材27は、例えば、境界Bが延びる方向に沿って延びている。なお、本明細書において「遮蔽部材は、境界が延びる方向に沿って延びている」とは、遮蔽部材が境界と平行に延びている場合に加えて、遮蔽部材が境界に対して僅かに傾いて延びている場合も含む。遮蔽部材27が延びる方向は、例えば、境界Bが延びる方向と平行である。
以下の説明においては、遮蔽部材27が延びる方向と平行な方向を延伸方向と呼び、延伸方向および軸方向の両方と直交する方向を幅方向と呼ぶ。図1から図5において、延伸方向は、X軸方向と平行な方向であり、幅方向は、Y軸方向と平行な方向である。延伸方向は、例えば、一対の第1貫通孔24dが中心軸Jを挟む方向と直交する方向である。一対の第1貫通孔24dが中心軸Jを挟む方向は、例えば、幅方向と平行な方向である。
遮蔽部材27は、マグネットホルダ24に保持されている。このようにマグネットホルダ24を設けて、マグネットホルダ24に遮蔽部材27を保持させることで、遮蔽部材27をセンサマグネット25の上側に容易に配置できる。
図4に示すように、遮蔽部材27は、マグネットホルダ24の上側の面から下側に窪む保持凹部24h,24iに嵌め合わされて保持されている。そのため、充填部材26を成形してセンサマグネット25をシャフト21に取り付けた後であっても、遮蔽部材27をマグネットホルダ24に対して容易に取り付けることができる。
遮蔽部材27の延伸方向一方側の端部は、保持凹部24hに嵌め合わされている。遮蔽部材27の延伸方向他方側の端部は、保持凹部24iに嵌め合わされている。遮蔽部材27の延伸方向両側の端部は、保持凹部24h,24iの径方向外側の端部に設けられた各底部24jによって下側から支持されている。遮蔽部材27の延伸方向両側の端部が保持凹部24h,24iに嵌め合わされることで、遮蔽部材27がセンサマグネット25およびマグネットホルダ24に対して相対的に周方向に回転することが抑制される。
遮蔽部材27は、中心軸Jが通る位置に配置されている。図2に示すように、遮蔽部材27は、センサマグネット25の上側の面に接触している。遮蔽部材27は、センサマグネット25の磁力によってセンサマグネット25の上側の面に吸着されている。遮蔽部材27の上側の板面は、例えば、マグネットホルダ24の上側の面と軸方向において同じ位置に配置されている。なお、遮蔽部材27の上側の面は、マグネットホルダ24の上側の面よりも上側に位置してもよいし、下側に位置してもよい。
図4に示すように、遮蔽部材27は、第1磁極部25Nの一部、第2磁極部25Sの一部、および第1磁極部25Nと第2磁極部25Sとの境界Bを上側から覆っている。第1磁極部25Nは、遮蔽部材27によって上側から覆われていない非被覆部25Naと、遮蔽部材27によって上側から覆われている被覆部25Nbと、を有する。第2磁極部25Sは、遮蔽部材27によって上側から覆われていない非被覆部25Saと、遮蔽部材27によって上側から覆われている被覆部25Sbと、を有する。
非被覆部25Naは、第1磁極部25Nのうち上側から視て遮蔽部材27の外側に位置する部分である。図4では、非被覆部25Naは、第1磁極部25Nのうち遮蔽部材27よりも右側に位置する部分である。被覆部25Nbは、第1磁極部25Nのうち上側から視て遮蔽部材27と重なる部分である。上側から視て、被覆部25Nbの面積は、例えば、非被覆部25Naの面積よりも大きい。
非被覆部25Saは、第2磁極部25Sのうち上側から視て遮蔽部材27の外側に位置する部分である。図4では、非被覆部25Saは、第2磁極部25Sのうち遮蔽部材27よりも左側に位置する部分である。被覆部25Sbは、第2磁極部25Sのうち上側から視て遮蔽部材27と重なる部分である。上側から視て、被覆部25Sbの面積は、例えば、非被覆部25Saの面積よりも小さい。
上側から視て、非被覆部25Naの面積と非被覆部25Saの面積とは、互いに同じである。すなわち、上側から視て、第1磁極部25Nのうち遮蔽部材27の外側に位置する部分の面積と、第2磁極部25Sのうち遮蔽部材27の外側に位置する部分の面積とは、互いに同じである。非被覆部25Naと非被覆部25Saとは、遮蔽部材27を幅方向に挟んで対称に配置されている。
なお、本明細書において「ある対象同士の面積が互いに同じである」とは、ある対象同士の面積が互いに厳密に同じである場合に加えて、ある対象同士の面積が互いに略同じである場合も含む。すなわち、「非被覆部25Naの面積と非被覆部25Saの面積とが互いに同じである」とは、非被覆部25Naの面積と非被覆部25Saの面積とが互いに厳密に同じである場合と、非被覆部25Naの面積と非被覆部25Saの面積とが互いに略同じである場合と、を含む。
上側から視て、被覆部25Nbの面積は、被覆部25Sbの面積よりも大きい。すなわち、第1磁極部25Nのうち遮蔽部材27によって覆われる部分の面積は、第2磁極部25Sのうち遮蔽部材27によって覆われる部分の面積よりも大きい。
図1に示すように、制御装置60は、モータ10の上側に固定されている。制御装置60は、ケース61と、回路基板62と、磁気センサ63と、制御部64と、を有する。ケース61は、回路基板62と磁気センサ63とを収容している。回路基板62は、板面が軸方向を向く板状である。回路基板62には、例えば、インバータ回路が設けられている。
磁気センサ63は、回路基板62の下側の面に取り付けられている。図2に示すように、磁気センサ63は、センサマグネット25の上側に位置する。磁気センサ63は、センサマグネット25の磁界を検出する。磁気センサ63は、センサマグネット25の磁界の変化を検出することで、ロータ20の回転を検出する。磁気センサ63は、例えば、磁気抵抗素子である。
磁気センサ63は、複数の検出部63aを有する。検出部63aは、検出部63aを軸方向に通る磁束の向きおよび強さを検出可能な部分である。図4に示すように、複数の検出部63aは、周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置されている。検出部63aの数は、特に限定されない。検出部63aは、例えば、4つ設けられている。検出部63aは、例えば、軸方向に沿って視て、遮蔽部材27と重なっている。図2に示すように、検出部63aは、遮蔽部材27の上側に間隔を空けて対向して配置されている。
磁気センサ63は、4つの検出部63aを通る磁束の向きから各検出部63aの下側に位置するセンサマグネット25の部分の磁極がN極であるかS極であるかを検出可能である。これにより、磁気センサ63によって、磁極がN極である第1磁極部25Nの周方向位置と、磁極がS極である第2磁極部25Sの周方向位置とを検出可能であり、ロータ20の回転を検出できる。
ここで、例えば、遮蔽部材27が設けられていない場合において、第1磁極部25Nと第2磁極部25Sとの境界Bの位置が中心軸Jに対して径方向にずれていると、ロータ20が一回転する間において、検出部63aが軸方向に対向するセンサマグネット25の磁極の割合がN極とS極とで不均等になる。例えば、図3のように境界Bがずれている場合、検出部63aは、ロータ20が一回転する間において、第1磁極部25Nと対向している割合が、第2磁極部25Sと対向している割合よりも大きくなる。そのため、磁気センサ63によって検出されるN極とS極とが切り換わる際のロータ20の回転位置が、境界Bが中心軸Jを通る場合におけるN極とS極とが切り換わる際のロータ20の回転位置に対してずれる。したがって、磁気センサ63によるロータ20の回転位置の検出精度が低下する場合があった。
これに対して、本実施形態によれば、第1磁極部25Nの一部、第2磁極部25Sの一部、および第1磁極部25Nと第2磁極部25Sとの境界Bを上側から覆う遮蔽部材27が設けられている。そして、遮蔽部材27は磁性体である。そのため、第1磁極部25Nのうち遮蔽部材27によって覆われた部分から上側に放出された磁束は、遮蔽部材27を通り、第2磁極部25Sのうち遮蔽部材27によって覆われた部分へと流れる。すなわち、遮蔽部材27は、遮蔽部材27が覆うセンサマグネット25の部分の磁束が上側に流れて磁気センサ63まで到達することを遮断する。これにより、磁気センサ63において検出されるセンサマグネット25の磁界は、センサマグネット25のうち遮蔽部材27によって覆われていない部分のみによって生じる磁界とほぼ同等になる。すなわち、磁気センサ63によるセンサマグネット25の磁界の検出において、センサマグネット25のうち遮蔽部材27に覆われた部分は設けられていないのとほぼ同じとなる。
そして、上側から視て、第1磁極部25Nのうち遮蔽部材27によって覆われる被覆部25Nbの面積は、第2磁極部25Sのうち遮蔽部材27によって覆われる被覆部25Sbの面積よりも大きい。ここで、上側から視て、第1磁極部25Nの面積は、第2磁極部25Sの面積よりも大きい。そのため、遮蔽部材27によって覆う第1磁極部25Nの面積を、遮蔽部材27によって覆う第2磁極部25Sの面積よりも大きくすることで、上側から視た際における、第1磁極部25Nのうち遮蔽部材27の外側に位置する部分の面積と、第2磁極部25Sのうち遮蔽部材27の外側に位置する部分の面積とを、同じ面積に近づけやすい。すなわち、第1磁極部25Nのうち遮蔽部材27によって覆われていない部分の面積と、第2磁極部25Sのうち遮蔽部材27によって覆われていない部分の面積とを、同じ面積に近づけやすい。
さらに、遮蔽部材27は、第1磁極部25Nと第2磁極部25Sとの境界Bを上側から覆う。そのため、磁気センサ63において検出される磁界においてN極とS極とが切り換わるタイミングは、検出部63aの下側において実際の境界Bが周方向に通過したタイミングではなく、センサマグネット25のうち遮蔽部材27によって覆われていない部分のN極とS極との配置から決まる見かけ上の境界Baが検出部63aの下側を通過したタイミングとなる。図4に示すように、見かけ上の境界Baは、例えば、実際の境界Bと平行に延びる直線状であり、中心軸Jを通る。
見かけ上の境界Baは、第1磁極部25Nのうち遮蔽部材27によって覆われていない非被覆部25Naと、第2磁極部25Sのうち遮蔽部材27によって覆われていない非被覆部25Saとの間の幅方向の中心に設けられる。すなわち、見かけ上の境界Baは、遮蔽部材27の幅方向の中心に設けられる。例えば、軸方向と直交する方向に延びる長方形状の遮蔽部材27によって境界Bを含んで円板状のセンサマグネット25の一部を上側から覆う場合、遮蔽部材27によって覆われない非被覆部25Naの面積と非被覆部25Saの面積とが同じ場合に、非被覆部25Naと非被覆部25Saとの間の幅方向の中心は、中心軸Jを通る。そのため、非被覆部25Naの面積と非被覆部25Saの面積とが近いほど、見かけ上の境界Baを中心軸Jに近づけることができる。
したがって、遮蔽部材27によってセンサマグネット25の一部を上側から覆い、第1磁極部25Nにおける非被覆部25Naの面積と第2磁極部25Sにおける非被覆部25Saの面積とを同じ面積に近づけることで、実際の境界Bが中心軸Jに対して径方向にずれていても、磁気センサ63による磁界の検出において、第1磁極部25Nと第2磁極部25Sとの境界Bを見かけ上の境界Baに補正できる。これにより、境界Bが中心軸Jに対して径方向にずれている場合であっても、磁気センサ63によって検出されるN極とS極とが切り換わる際のロータ20の回転位置が、境界Bが中心軸Jを通る場合におけるN極とS極とが切り換わる際のロータ20の回転位置に対してずれることを抑制できる。そのため、磁気センサ63によるロータ20の回転位置の検出精度が低下することを抑制できる。
また、本実施形態によれば、上側から視て、第1磁極部25Nのうち遮蔽部材27の外側に位置する部分の面積と、第2磁極部25Sのうち遮蔽部材27の外側に位置する部分の面積とは、互いに同じである。そのため、見かけ上の境界Baの位置を、中心軸Jを通る位置としやすい。したがって、磁気センサ63によるロータ20の回転位置の検出精度が低下することをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、遮蔽部材27は、センサマグネット25の上側の面に接触している。そのため、第1磁極部25Nのうち遮蔽部材27によって覆われた部分からは磁束が遮蔽部材27へとより流れやすく、遮蔽部材27に流れた磁束は第2磁極部25Sのうち遮蔽部材27によって覆われた部分へとより流れやすい。これにより、遮蔽部材27によってセンサマグネット25の磁束の一部をより好適に遮蔽することができる。したがって、磁気センサ63による磁界の検出において、第1磁極部25Nと第2磁極部25Sとの境界Bをより精度よく補正でき、磁気センサ63によるロータ20の回転位置の検出精度が低下することをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、遮蔽部材27が延びる延伸方向と、境界Bが延びるX軸方向とは同一方向である。すなわち、遮蔽部材27は、第1磁極部25Nと第2磁極部25Sとの境界Bが延びる方向に沿って延びている。そのため、遮蔽部材27によって境界Bを上側から好適に覆うことができる。これにより、磁気センサ63によるロータ20の回転位置の検出精度が低下することをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、センサマグネット25は、ネオジム焼結磁石である。そのため、センサマグネット25の磁力を大きくでき、センサマグネット25の磁界を磁気センサ63によって検出しやすくできる。
また、ネオジム焼結磁石は、例えば、プレス成形工程と、焼結工程と、切り出し工程と、着磁工程とがこの順で行われることで作られる。図6に示すように、プレス成形工程は、ネオジムを含む粉状の材料を、金型PMを用いたプレス成形によって直方体状等に成形し、成形体PBを作る工程である。プレス成形工程は、プレス成形する材料を所定方向Wの磁界MF中に配置した状態で行われる。磁界MFによって、成形体PBは、磁化容易方向が磁界MFの向きに揃えられた状態となる。焼結工程は、成形体PBを焼結する工程である。切り出し工程は、焼結した成形体PBから所望する磁石の形状を切り出す工程である。切り出し工程においては、例えば図7の破線に沿って成形体PBが複数のブロックに細分化され、各ブロックが加工されて磁石の形状に成形される。着磁工程は、切り出した成形体PBを着磁装置によって磁化させる工程である。
図6に示すように、上述したプレス成形工程においてプレス成形される材料が配置される装置は、材料を所定方向Wに挟んだ一対のコイルC1,C2によって磁界MFを発生させる。なお、図6および図7において所定方向Wは、左右方向である。発生させられる磁界MFは、一方のコイルC1の内側から材料を通りつつ他方のコイルC2の内側へ向かい、コイルC1,C2および材料の外側を通って一方のコイルC1の内側へと戻る。そのため、プレス成形される材料の所定方向Wの両端部における磁界MFの向きは、コイルC1,C2の外側に向かうにつれて所定方向Wに対して斜めに傾いた状態となる。これにより、図7に示すように、所定方向Wの中央部における成形体PBの磁化容易方向ED1は所定方向Wに沿うのに対して、所定方向Wの両端部における成形体PBの磁化容易方向ED2は、所定方向Wに対して傾いた状態となる。ここで、所定方向Wと平行な方向が所望する磁化容易方向である場合、所定方向Wの中央部における成形体PBの磁化容易方向ED1は所望する磁化容易方向と一致するのに対して、所定方向Wの両端部における成形体PBの磁化容易方向ED2は、所望する磁化容易方向に対して傾いた状態となる。なお、図7では、成形体PBの磁化容易方向を仮想的に矢印で示している。
上記のように成形体PBの所定方向Wの両端部において磁化容易方向ED2が所望する磁化容易方向に対して傾くため、切り出し工程において、成形体PBの所定方向Wの両端部から磁石を切り出すと、磁石の磁化容易方向ED2が所望する磁化容易方向に対して傾いた状態となる。したがって、着磁工程において磁化された磁石におけるN極とS極との境界が、所望する位置に対してずれる場合がある。そのため、センサマグネット25をネオジム焼結磁石とすると、本実施形態のように境界Bが中心軸Jに対して径方向にずれた状態となりやすい。したがって、遮蔽部材27によって、磁気センサ63によるロータ20の回転位置の検出精度が低下することを抑制できる効果は、センサマグネット25がネオジム焼結磁石である場合に特に有用に得られる。
なお、検出部63aは、例えば、図4に示す位置よりも径方向外側に配置されてもよい。この場合、検出部63aは、ロータ20が一回転する間の一部において、遮蔽部材27と軸方向に重ならなくてもよい。また、磁気センサ63は、ホールIC等のホール素子であってもよい。
制御部64は、回路基板62の上側の面に取り付けられている。制御部64は、磁気センサ63の検出結果に基づき、ステータ30に設けられるコイル33への給電を制御する。
ここで、本実施形態によれば、マグネットホルダ24に、支持壁部24bを軸方向に貫通する第2貫通孔24fが設けられている。そのため、センサマグネット25と第2貫通孔24fとを、軸方向に沿って視て、互いに重なる位置に配置することで、センサマグネット25における上側の端面25aの一部を、第2貫通孔24fを介してマグネットホルダ24の外部に露出させることができる。これにより、センサマグネット25の端面25aの軸方向位置をロータ20の外部から確認することができる。したがって、磁気センサ63とセンサマグネット25との軸方向の間の距離が好適となる位置に、磁気センサ63を容易に配置できる。また、支持壁部24bの軸方向の寸法を大きくした場合でも、例えば、第2貫通孔24f内に磁気センサ63を挿入することで、磁気センサ63をセンサマグネット25に近づけて配置することができる。
ロータ20を組み立てる作業者等は、周壁部24aに下側からセンサマグネット25を挿入し、センサマグネット25の上側の端面25aを支持壁部24bの下側の面に接触させる。このとき、周壁部24aの内周面における上端部には、第2凹部24eが設けられている。そのため、例えば、センサマグネット25の上側の第1境界部25cが面取りされていない状態であっても、センサマグネット25の角部である第1境界部25cを第2凹部24eによって逃がすことができる。これにより、センサマグネット25を好適に周壁部24a内の奥まで挿入させて支持壁部24bに接触させることができる。周壁部24aに挿入される際において、センサマグネット25は、例えば、磁化されていない状態である。
なお、本明細書において「作業者等」とは、各作業を行う作業者および組立装置等を含む。各作業は、作業者のみによって行われてもよいし、組立装置のみによって行われてもよいし、作業者と組立装置とによって行われてもよい。
図5に示すように、作業者等は、センサマグネット25を挿入した後、またはセンサマグネット25を挿入すると同時に、センサマグネット25の下側から周壁部24aにピンPを挿入する。作業者等は、ピンPの上端部をセンサマグネット25の下側の端面25bに接触させ、ピンPによってセンサマグネット25を支持壁部24bに押し付ける。
ピンPは、軸方向に延びる円柱状である。ピンPの外径は、周壁部24aの内径とほぼ同じであり、センサマグネット25の外径よりも大きい。ピンPが挿入された状態において、周壁部24aの下側の開口はピンPによって閉塞されている。ピンPの外周面とピンPの上側の端面との境界であるピン境界部Paは、ピンPの上端部における径方向外周縁部に設けられた角部が丸面取りされて丸みを帯びた部分である。ピン境界部Paは、センサマグネット25の第2境界部25dの下側に位置する。ピン境界部Paおよび第2境界部25dが丸みを帯びているため、ピン境界部Paと第2境界部25dとの軸方向の間には、隙間G2が設けられる。
作業者等は、保持凹部24h,24iに遮蔽部材27を嵌め合わせて、遮蔽部材27をマグネットホルダ24に保持させる。遮蔽部材27を保持させる作業は、ピンPおよびセンサマグネット25を周壁部24aに挿入する後であってもよいし、ピンPおよびセンサマグネット25を周壁部24aに挿入する前であってもよい。
作業者等は、ピンPによってセンサマグネット25を周壁部24a内に保持し、かつ、遮蔽部材27をマグネットホルダ24に保持させた状態で、ディスペンサDを用いて、溶融した樹脂Mを第1貫通孔24dから周壁部24a内に流し込む。周壁部24a内に流し込まれた樹脂Mが硬化することで、充填部材26が作られる。ここで、隙間G2に入り込んだ樹脂Mによって、支持部26bが作られる。これにより、ピンPを周壁部24aから引き抜いても、支持部26bによってセンサマグネット25を下側から支持できる。
また、樹脂Mを流し込む際にはピンPの上側の端面がセンサマグネット25の下側の端面25bに接触している。そのため、ピンPとセンサマグネット25との軸方向の間のうち隙間G2よりも径方向内側には樹脂Mが入り込まない。これにより、支持部26bが中心軸Jを囲む環状に成形される。また、センサマグネット25の下側の端面25bのうち支持部26bよりも径方向内側の部分は、充填部材26によって覆われず、充填部材26から下側に露出した状態となる。
このように、ピンPをセンサマグネット25の下側の端面25bに接触させた状態で周壁部24a内に樹脂Mを流し込むことで、充填部材26の支持部26bが中心軸Jを囲む環状に成形される。言い換えれば、支持部26bが中心軸Jを囲む環状であるため、本実施形態によれば、周壁部24a内に樹脂Mを流し込んで充填部材26を作る場合に、ピンPをセンサマグネット25の下側の端面25bに接触させた状態で周壁部24a内に樹脂Mを流し込む方法を採用できる。したがって、樹脂Mを周壁部24a内に流し込んだ際に、センサマグネット25が軸方向に移動することをピンPによって抑制でき、センサマグネット25を周壁部24a内に位置精度よく保持させることができる。
また、丸面取りされたピン境界部Paとセンサマグネット25との間の隙間G2を利用して支持部26bを作ることで、支持部26bの下側の面を、径方向外側に向かうに従って下側に位置する凹曲面26eとすることができる。言い換えれば、支持部26bの下側の面が凹曲面26eとなっているため、丸面取りされたピン境界部Paを利用して支持部26bを作る方法が採用できる。これにより、単純な形状のピンPを用いて、容易に支持部26bを作ることができる。
また、周壁部24aの内部とマグネットホルダ24の外部とを繋ぐ第1貫通孔24dが設けられるため、ピンPを挿入して周壁部24aの下側の開口が閉塞された状態であっても、第1貫通孔24dを介して周壁部24aの内部に樹脂Mを流し込むことができる。これにより、ピンPによってセンサマグネット25を好適に支持しつつ、充填部材26が成形される。
また、樹脂Mを流し込む際には遮蔽部材27が保持凹部24h,24iに嵌め合わされてマグネットホルダ24に保持される。そのため、保持凹部24h,24iのうち支持壁部24bを軸方向に貫通する部分から、上側に樹脂Mが漏れることを抑制できる。なお、樹脂Mを流し込む際には、遮蔽部材27の代わりに、他の部材を保持凹部24h,24iに嵌め合わせた状態として、樹脂Mが漏れることを抑制してもよい。この場合、作業者等は、充填部材26が成形された後に、保持凹部24h,24iに嵌め合わされた他の部材を取り外し、遮蔽部材27を保持凹部24h,24iに嵌め合わせる。
作業者等は、充填部材26が成形された後、ピンPを周壁部24aから引き抜き、シャフト21の上側の端部を、周壁部24aに下側から圧入する。このとき、周壁部24aには溝部24gが設けられているため、シャフト21を圧入していくとともに、周壁部24a内の空気を、溝部24gを介して外部に排出できる。これにより、第1貫通孔24dが栓部26cによって閉塞され、第2貫通孔24fがセンサマグネット25によって閉塞された状態でも、シャフト21を周壁部24a内に容易に圧入することができる。
作業者等は、充填部材26が成形された後、着磁装置を用いてセンサマグネット25を磁化させる。センサマグネット25を磁化させる作業は、シャフト21が周壁部24aに圧入される前であってもよいし、シャフト21が周壁部24aに圧入された後であってもよい。充填部材26が成形された後にセンサマグネット25の磁化を行うことで、充填部材26を成形する際に、溶融した樹脂Mの熱によってセンサマグネット25が減磁することを抑制できる。なお、センサマグネット25は、周壁部24aに挿入された後で、かつ、充填部材26が成形される前に磁化されてもよいし、周壁部24aに挿入される前に磁化されてもよい。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態では、第1実施形態の構成に相当する構成について符号の百の位に「1」を付して同じ部分については説明を割愛する一方、特に変更部分について説明する。また、第2実施形態では、第1実施形態の構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を割愛する。
以下、第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態では、第1実施形態の構成に相当する構成について符号の百の位に「1」を付して同じ部分については説明を割愛する一方、特に変更部分について説明する。また、第2実施形態では、第1実施形態の構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を割愛する。
図8および図9に示すように、本実施形態のロータ120においてセンサマグネット125は、センサマグネット125の上側の面から下側に窪む保持凹部125jを有する。図9に示すように、保持凹部125jは、径方向の一方向に直線状に延びている。図8および図9において保持凹部125jが延びる方向は、Y軸方向である。保持凹部125jの両端部は、センサマグネット125の外周面に開口している。保持凹部125jの底面には、中心軸Jが通る。マグネットホルダ124は、第1実施形態のマグネットホルダ24と異なり、保持凹部24h,24iを有しない。
遮蔽部材127の形状は、第1実施形態の遮蔽部材27の形状と同様である。図8および図9において遮蔽部材127が延びる延伸方向は、Y軸方向である。遮蔽部材127の延伸方向は、一対の第1貫通孔24dが中心軸Jを挟む方向と平行である。
遮蔽部材127は、保持凹部125jに嵌め合わされて保持されている。そのため、遮蔽部材127をセンサマグネット125に直接保持させることができる。これにより、遮蔽部材127の位置がセンサマグネット125に対して相対的にずれることを抑制しやすい。遮蔽部材127の軸方向の厚さは、例えば、保持凹部125jの軸方向の深さと同じである。そのため、保持凹部125jに嵌め合わされた遮蔽部材127の上側の板面は、センサマグネット125の上側の面と軸方向において同じ位置に配置されている。なお、遮蔽部材127の軸方向の厚さは、保持凹部125jの軸方向の深さと異なっていてもよい。
図8に示すように、遮蔽部材127は、周壁部24aの径方向内側に位置する。すなわち、周壁部24aは、遮蔽部材127を内部に収容している。遮蔽部材127の延伸方向両端部における上側の面は、支持壁部24bの下側の面に接触している。遮蔽部材127は、センサマグネット125よりも径方向外側に突出する突出部127a,127bを有する。
突出部127a,127bは、遮蔽部材127のうち延伸方向の両端部のそれぞれである。突出部127a,127bは、それぞれ介在部26dと接触している。すなわち、突出部127a,127bは、充填部材26と接触している。そのため、突出部127a,127bを充填部材26の部分に周方向に引っ掛かけることができる。したがって、遮蔽部材127を利用して、センサマグネット125が充填部材26に対して周方向に回転することを抑制できる。なお、本実施形態では、センサマグネット125は、異形部分25f,25g,25h,25iを有しなくてもよい。
本発明は上述の各実施形態に限られず、本発明の技術的思想の範囲内において、他の構成を採用することもできる。遮蔽部材の形状は、特に限定されない。遮蔽部材は、第1磁極部と第2磁極部との境界に沿って延びなくてもよい。遮蔽部材は、板状でなくてもよい。遮蔽部材は、複数設けられてもよい。遮蔽部材は、センサマグネットの上側に隙間を介して配置されてもよい。
センサマグネットは、ロータ本体に直接固定されてもよい。この場合、センサマグネットは、シャフトに固定されてもよいし、ロータコアに固定されてもよい。センサマグネットは、ロータコアに樹脂等を介して間接的に固定されてもよい。
センサマグネットの形状は、特に限定されない。センサマグネットは、例えば、周方向に沿った環状であってもよい。この場合、第1磁極部と第2磁極部とは、周方向に沿って交互に複数ずつ設けられてもよい。この場合、遮蔽部材は、例えば、第1磁極部と第2磁極部との境界ごとに設けられてもよい。第1磁極部と第2磁極部との境界は、曲線状であってもよいし、直線状に延びる部分と曲線状に延びる部分との両方を有してもよい。
上側から視て、第1磁極部の面積は、第2磁極部の面積と同じであってもよい。第1磁極部において、遮蔽部材によって上側から覆われている部分の面積は、遮蔽部材によって上側から覆われていない部分の面積より小さくてもよいし、遮蔽部材によって上側から覆われていない部分の面積と同じであってもよい。第2磁極部において、遮蔽部材によって上側から覆われている部分の面積は、遮蔽部材によって上側から覆われていない部分の面積より大きくてもよいし、遮蔽部材によって上側から覆われていない部分の面積と同じであってもよい。上側から視て、第1磁極部のうち遮蔽部材によって覆われる部分の面積は、第2磁極部のうち遮蔽部材によって覆われる部分の面積より小さくてもよいし、第2磁極部のうち遮蔽部材によって覆われる部分の面積と同じであってもよい。第1磁極部の磁極がS極であり、第2磁極部の磁極がN極であってもよい。
センサマグネットの種類は、特に限定されない。センサマグネットは、フェライト焼結磁石等、ネオジム焼結磁石以外の焼結磁石であってもよい。センサマグネットは、ネオジムボンド磁石、フェライトボンド磁石等のボンド磁石であってもよい。
マグネットホルダは、金属製でなくてもよい。マグネットホルダは、例えば、樹脂製であってもよい。この場合、マグネットホルダは、例えば、充填部材と同じ樹脂材料から成形されてもよい。マグネットホルダの形状は、特に限定されない。マグネットホルダは、ねじ等によってシャフトに固定されてもよい。マグネットホルダおよび充填部材は、設けられなくてもよい。
上述した実施形態では、駆動装置に設けられた制御装置にモータが取り付けられた構成としたが、これに限られない。本発明の他の実施形態のモータは、制御装置を備える機電一体型のモータであってもよい。すなわち、本発明の他の実施形態のモータは、磁気センサと、制御部と、を備えていてもよい。
なお、上述した実施形態のモータの用途は、特に限定されない。上述した実施形態のモータは、車両に搭載されてもよいし、車両以外の機器に搭載されてもよい。また、本明細書において説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
10…モータ、20,120…ロータ、21…シャフト、22…ロータ本体、28…ロータコア、24,124…マグネットホルダ、24a…周壁部、24b…支持壁部、24h,24i,125j…保持凹部、25,125…センサマグネット、25N…第1磁極部、25S…第2磁極部、26…充填部材、27,127…遮蔽部材、63…磁気センサ、127a,127b…突出部、B…境界、J…中心軸
Claims (13)
- 中心軸を中心として回転可能なロータ本体と、
前記ロータ本体に固定されたセンサマグネットと、
前記センサマグネットの一部を軸方向一方側から覆う磁性体である遮蔽部材と、
を備え、
前記センサマグネットは、
磁極がN極とS極とのうちの一方である第1磁極部と、
磁極がN極とS極とのうちの他方である第2磁極部と、
を有し、
軸方向一方側から視て、前記第1磁極部の面積は、前記第2磁極部の面積よりも大きく、
前記遮蔽部材は、前記第1磁極部の一部、前記第2磁極部の一部、および前記第1磁極部と前記第2磁極部との境界を軸方向一方側から覆い、
軸方向一方側から視て、前記第1磁極部のうち前記遮蔽部材によって覆われる部分の面積は、前記第2磁極部のうち前記遮蔽部材によって覆われる部分の面積よりも大きい、ロータ。 - 軸方向一方側から視て、前記第1磁極部のうち前記遮蔽部材の外側に位置する部分の面積と、前記第2磁極部のうち前記遮蔽部材の外側に位置する部分の面積とは、互いに同じである、請求項1に記載のロータ。
- 中心軸を中心として回転可能なロータ本体と、
前記ロータ本体に固定されたセンサマグネットと、
前記センサマグネットの一部を軸方向一方側から覆う磁性体である遮蔽部材と、
を備え、
前記センサマグネットは、
磁極がN極とS極とのうちの一方である第1磁極部と、
磁極がN極とS極とのうちの他方である第2磁極部と、
を有し、
軸方向一方側から視て、前記第1磁極部のうち前記遮蔽部材の外側に位置する部分の面積と、前記第2磁極部のうち前記遮蔽部材の外側に位置する部分の面積とは、互いに同じである、ロータ。 - 前記遮蔽部材は、前記センサマグネットの軸方向一方側の面に接触している、請求項1から3のいずれか一項に記載のロータ。
- 軸方向他方側に開口する周壁部を有し、前記ロータ本体に固定されたマグネットホルダと、
前記周壁部の内部に充填された充填部材と、
をさらに備え、
前記ロータ本体は、前記中心軸に沿って延びるシャフトを有し、
前記周壁部は、前記シャフトの軸方向一方側の端部および前記センサマグネットを内部に収容し、
前記マグネットホルダは、前記センサマグネットの軸方向一方側に位置する支持壁部を有し、前記シャフトに固定され、
前記センサマグネットは、軸方向において、前記支持壁部と前記充填部材との間に挟まれている、請求項1から4のいずれか一項に記載のロータ。 - 前記マグネットホルダは、前記マグネットホルダの軸方向一方側の面から軸方向他方側に窪む保持凹部を有し、
前記保持凹部には、前記遮蔽部材が嵌め合わされて保持されている、請求項5に記載のロータ。 - 前記センサマグネットは、前記センサマグネットの軸方向一方側の面から軸方向他方側に窪む保持凹部を有し、
前記保持凹部には、前記遮蔽部材が嵌め合わされて保持されている、請求項5に記載のロータ。 - 前記周壁部は、前記遮蔽部材を内部に収容し、
前記遮蔽部材は、前記センサマグネットよりも径方向外側に突出する突出部を有し、
前記突出部は、前記充填部材と接触している、請求項7に記載のロータ。 - 前記第1磁極部と前記第2磁極部との境界は、軸方向と直交する方向に延び、
前記遮蔽部材は、前記第1磁極部と前記第2磁極部との境界が延びる方向に沿って延びている、請求項1から8のいずれか一項に記載のロータ。 - 前記ロータ本体は、磁性体であるロータコアを有し、
前記遮蔽部材の材料は、前記ロータコアの材料と同じ材料である、請求項1から9のいずれか一項に記載のロータ。 - 前記センサマグネットは、ネオジム焼結磁石である、請求項1から10のいずれか一項に記載のロータ。
- 請求項1から11のいずれか一項に記載のロータを備える、モータ。
- 前記センサマグネットの軸方向一方側に位置して、前記センサマグネットの磁界を検出する磁気センサを備える、請求項12に記載のモータ。
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