(本開示の実施の形態に至る経緯)
従来、入場者のタグから識別情報を読み取り、識別情報の数に基づいて対象領域内の混雑状況を求める経路案内装置がある。経路案内装置は、求めた混雑状況と、入場者が入力した目的地とに基づいて、地図情報に混雑状況の重み付けをして入場者の現在地から目的地までの経路を求める。これにより、従来の経路案内装置は、入場者に最適な経路情報を提供できる。つまり、入場者は、目的地までの最適な経路情報を取得できる。
また、テーマパーク内に設けられた複数のアトラクションのうち、利用者によって指定されたアトラクション(以下、指定アトラクションという)を予約するテーマパーク管理装置がある。テーマパーク管理装置は、指定アトラクションの予約時間を割り付けた予約情報を生成して、利用者の通信端末に送信する。これにより、テーマパーク管理装置は、利用者に対して効率的にアトラクションを利用させることができる。つまり、利用者は、効率的に指定アトラクションを利用できる。
しかし、上述した経路案内装置およびテーマパーク管理装置では、入場者によってアトラクションが指定されるため、人気のアトラクションに予約が集中することがあった。このような場合、対象領域内の混雑状態を管理することは困難である。
そこで、以下の実施の形態では、テーマパーク内の混雑状態を管理するとともに、入場者に複数のアトラクションのそれぞれをより効率的に利用させる入場者ガイド方法および入場者ガイドシステムの例を説明する。
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る入場者ガイド方法および入場者ガイドシステムを具体的に開示した実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
図1は、入場者ガイドシステム100のシステム構成例を示す概略図である。図2は、実施の形態1に係る入場ゲート1および複数の監視カメラ4a,4b,…のそれぞれの内部構成例を示すブロック図である。入場者ガイドシステム100は、例えばテーマパークにおいて入場者が利用するアトラクションの決定と、このアトラクションまでの経路の生成および案内とを実行するためのシステムである。入場者ガイドシステム100は、入場ゲート1と、サーバ2と、端末装置3と、複数の監視カメラ4a,4b,…のそれぞれと、ネットワークNW1と、を含んで構成される。なお、図1に示す入場ゲート1および端末装置3は、1つに限らず複数あってよいことは言うまでもない。
入場ゲート1は、テーマパークの出入り口などに設置され、テーマパーク内に入場するためのゲートである。入場ゲート1は、複数のゲート(不図示)のそれぞれからテーマパーク内に入場する入場者を撮像可能に設置された複数の監視カメラGTCM1,GTCM2,…のそれぞれを含んで構成される。
複数のゲート(不図示)のそれぞれは、入場ゲート1に備えられ、入場者をテーマパーク内に入場させるためのゲートである。なお、複数のゲートのそれぞれは、有人のゲートであってよい。
複数の監視カメラGTCM1,GTCM2,…のそれぞれは、複数のゲートのそれぞれに備えられ、テーマパーク内に入場する入場者を撮像可能に設置される。複数の監視カメラGTCM1,…のそれぞれは、通信部10と、プロセッサ11と、メモリ12と、撮像部13と、を含んで構成される。
通信部10は、ネットワークNW1を介してサーバ2との間で通信可能に接続される。通信部10は、撮像部13によって撮像された入場者の顔を含む撮像画像をサーバ2に送信する。
プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing unit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いて構成されて、メモリ12と協働して、各種の処理および制御を行う。具体的には、プロセッサ11はメモリ12に保持されたプログラムおよびデータを参照し、そのプログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。各部の機能は、例えば撮像画像から人物の顔画像を切り出す機能である。
メモリ12は、例えばプロセッサ11の各処理を実行する際に用いられるワークメモリとしてのRAM(Random Access Memory)と、プロセッサ11の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROM(Read Only Memory)とを有する。RAMには、プロセッサ11により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、プロセッサ11の動作を規定するプログラムが書き込まれている。
撮像部13は、少なくともレンズ(不図示)とイメージセンサ(不図示)とを有して構成される。イメージセンサは、例えばCCD(Charged−Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)の固体撮像素子であり、撮像面に結像した光学像を電気信号に変換する。撮像部13は、複数の監視カメラGTCM1,…のそれぞれの電源がオンである間、撮像された撮像画像(撮像映像)をサーバ2に設置されたレコーダ(不図示)に送信する。また、撮像部13は、複数の監視カメラGTCM1,…のそれぞれの電源がオンである間、撮像画像あるいは撮像画像に映る人物の顔画像を切り出して、サーバ2に送信する。
次に、サーバ2について説明する。サーバ2は、テーマパーク内の地図データMPを備え、入場ゲート1に設置された複数の監視カメラGTCM1,…のそれぞれと、複数の監視カメラ4a,4b,…のそれぞれと、複数の端末装置のそれぞれと、に基づいて、テーマパーク内の経路(つまり、道)の混雑状態、テーマパーク内のアトラクションおよび施設の混雑状態などを分析し、入場者が利用するアトラクションおよびそのアトラクションまでの経路を管理する。サーバ2は、通信部20と、プロセッサ21と、メモリ22と、アトラクションデータベースDB1と、重畳画像データベースDB2と、入場者データベースDB3と、を含んで構成される。
通信部20は、ネットワークNW1を介して複数の監視カメラGTCM1,…のそれぞれと、複数の端末装置のそれぞれと、複数の監視カメラ4a,…のそれぞれとの間で通信可能に接続される。通信部20は、複数の監視カメラGTCM1,…のそれぞれ、複数の端末装置のそれぞれ、および複数の監視カメラ4a,…のそれぞれから入場者の心拍数あるいは心拍変動などのバイタル情報または入場者の撮像画像を受信する。また、通信部20は、複数の入場者のそれぞれが所持する端末装置(不図示)から位置情報を受信する。
プロセッサ21は、例えばCPUまたはFPGAを用いて構成されて、メモリ22と協働して、各種の処理および制御を行う。具体的には、プロセッサ21はメモリ22に保持されたプログラムおよびデータを参照し、そのプログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。ここでいう各部は、バイタル分析部23と、混雑分析部24と、アトラクション選択部25と、経路生成部26と、ストーリーライン生成部27と、を含んで構成される。また機能は、例えば入場者の顔画像に基づいて入場者のバイタル情報を分析する機能、テーマパーク内の各種混雑状態を分析する機能、各種混雑状態に基づいて入場者の移動経路を生成する機能、および各種初期設定に基づいてストーリーラインを生成する機能などである。
メモリ22は、例えばプロセッサ21の各処理を実行する際に用いられるワークメモリとしてのRAMと、プロセッサ21の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROMとを有する。RAMには、プロセッサ21により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、プロセッサ21の動作を規定するプログラムが書き込まれている。
バイタル分析部23は、入場者の心拍数あるいは心拍変動などのバイタル情報から、入場者の感情あるいはストレスを測定する。なお、バイタル分析部23は心拍数あるいは心拍変動などに限らず、入場者の顔の血流分布を測定してもよいし、常時端末装置3から受信される入場者の顔画像に基づく心拍数の変動を測定してもよい。また、バイタル分析部23は、端末装置3から入場者の音声データを受信する場合、入場者の音声データに基づくバイタル情報を分析可能であってよい。バイタル分析部23は、測定結果をアトラクション選択部25に出力するとともに、入場者データベースDB3に記憶する。
混雑分析部24は、テーマパーク内の地図データMP(図3参照)を有し、テーマパーク内の経路(道)の混雑状態およびアトラクションの混雑状態を分析する。具体的には、混雑分析部24は、経路ごとの入場者の人数(経路混雑情報TB1における移動人数)およびアトラクションごとの待機列の人数(アトラクションデータTB2における待ち人数)を分析する。
混雑分析部24は、入場ゲート1に設置された複数の監視カメラGTCM1,…のそれぞれと、テーマパーク内に設置された複数の監視カメラ4a,…のそれぞれとから撮像画像を受信し、監視カメラのそれぞれが撮像する撮像画像に映る入場者の人数を分析する。また、混雑分析部24は、複数の端末装置のそれぞれの位置情報に基づいて、入場者の人数を分析する。なお、アトラクションごとの待機列の人数は、待機列の長さに基づいて分析されてもよい。混雑分析部24は、分析結果に基づいて、地図データMPに関連付けられた経路混雑情報TB1、およびアトラクションデータベースDB1に記憶されたアトラクションデータTB2を更新する。
また、混雑分析部24は、アトラクションデータベースDB1に記憶されたアトラクションごとの利用時間および1回の稼働あたりの利用可能人数を参照し、アトラクションごとの待ち人数から予測待ち時間を算出する。
なお、混雑分析部24は、所定の時間ごと(例えば、5分ごと,10分ごとなど)に定期的に分析処理を実行し、経路混雑情報TB1およびアトラクションデータTB2を更新する。
さらに、混雑分析部24は、アトラクション選択部25によって選択される複数の入場者のそれぞれの次のアトラクションの情報と、経路生成部26によって生成される複数の入場者のそれぞれが次のアトラクションまで移動する経路の情報とを取得し、所定時間後のテーマパーク内の経路(道)の混雑状態およびアトラクションの混雑状態を分析してもよい。
アトラクション選択部25は、混雑分析部24による分析結果、入場者の好みのアトラクションの情報および入場者のバイタルデータに基づいて、入場者が次に利用するアトラクションを選択する。
まず、アトラクション選択部25は、アトラクションデータベースDB1に記憶され、複数のアトラクションのそれぞれに関する情報を記憶したアトラクションデータTB2と、入場者データベースDB3に記憶され、入場者に関する設定情報(例えば、入場者ごとのアトラクションの好み,入場者の身長・体重・年齢などの情報)とを参照する。アトラクション選択部25は、参照情報(データ)に基づいて、アトラクションごとに設定された制限事項に基づいて入場者が利用できないアトラクションおよび入場者の好みに合わないアトラクションを選出し、次のアトラクション候補から除外する。なお、アトラクション選択部25は、この処理を入場者が最初に設定情報を設定した際にのみ実行しても、例えば入場者がその日の体調に応じて設定情報を変更した際に再度実行してもよい。除外されたアトラクションのそれぞれの情報は、入場者データベースDB3に記憶される。
アトラクション選択部25は、アトラクションデータベースDB1を参照し、残ったアトラクションのそれぞれの混雑情報に基づいて、混雑が少ない次のアトラクション候補のそれぞれをさらに選出する。
さらにアトラクション選択部25は、バイタル分析部23による分析結果が示す現在の入場者のバイタル情報に基づいて、選出された次のアトラクション候補のそれぞれのうち、入場者に最も適した1つのアトラクションを次のアトラクションとして選択する。アトラクション選択部25は、例えば以前のアトラクションの利用前後における入場者のバイタル情報を比較し、比較結果に基づいて次のアトラクションを選択する。アトラクション選択部25は、次のアトラクションの情報を経路生成部26に出力する。
なお、上述したアトラクション選択部25によって選択される次のアトラクションは、入場者が以前に利用済みのアトラクションであってもよいし、テーマパーク内のイベントあるいは施設であってもよい。具体的には、アトラクション選択部25は、入場者のバイタル情報が著しい興奮(ストレス)状態にある場合などには、入場者のストレス状態あるいは興奮を落ち着かせるために休憩を推奨するために、パレードなどのイベント,テーマパーク内の飲食店あるいは買い物をするための施設などが選択されてよい。
経路生成部26は、地図データMP、経路混雑情報TB1およびアトラクション選択部25から入力された次のアトラクションの情報に基づいて、入場者の現在位置から次のアトラクションまでの経路を生成する。
なお、経路生成部26によって生成される経路は、経路混雑情報に基づいて生成されるため、現在位置から次のアトラクションまでの最短経路でなくてよい。つまり、経路生成部26は、混雑している場所を迂回するため、経路の情報に経由地点の情報を含んで生成してよい。ここでいう経由地点は、施設あるいはテーマパーク内に設置されたモニュメントなどの設置物など、入場者が移動する際に目印となる構造物であってもよい。これにより、実施の形態1に係る入場者ガイドシステム100は、混雑状態にある経路を迂回させ、入場者を次のアトラクションまで案内することができる。したがって、入場者ガイドシステム100は、テーマパーク内の混雑状態を管理するとともに、入場者に複数のアトラクションのそれぞれをより効率的に利用させることができる。
ストーリーライン生成部27は、ストーリーラインの初期設定画面Sc1(図8参照)に示すように複数の選択肢のそれぞれに関連する1つのストーリーを軸としたストーリーラインを生成する。ストーリーライン生成部27は、複数の選択肢のそれぞれのうち入場者の選択結果に関連する1つのストーリーラインを生成する。ストーリーラインは、アトラクションの利用ごとに生成される複数のプロットデータのそれぞれからなり、アトラクション選択部25によって除外されたアトラクションのそれぞれ以外、かつ入場者の好みに合ったアトラクションのそれぞれを周回することで完結可能な1つのストーリーとして生成される。
これにより、入場者ガイドシステム100は、入場者の好みと合わないアトラクションあるいは入場者が利用不可能なアトラクションに基づくプロットデータを必要としないストーリーラインを生成できる。したがって入場者は、テーマパーク内のすべてのアトラクションのそれぞれを周回しなくてもストーリーラインを完結させることができる。
また、ストーリーライン生成部27は、プロットデータに対する入場者のバイタル情報(反応),入場者の入力操作(選択)などに基づいて、次のプロットデータを適応的に変更して生成してよい。また、ストーリーライン生成部27は、例えば、入場者が体験したアトラクション、入場者のバイタル情報、テーマパーク内の混雑度などに基づいて、ストーリーラインを都度変更してもよい。
ここでいうストーリーラインは、経路生成部26によって生成された経路に沿って入場者を次のアトラクションまでガイドするためのゲームである。ストーリーラインは、入場者の選択およびバイタル情報に基づいて、ストーリーの展開あるいはストーリーの結末が変化する。また、ストーリーラインは、複数のアトラクションのそれぞれを周回することで完結する1つのストーリーとして構成されるメインストーリーと、メインストーリーに必須でなく、そのストーリー単体で完結されるサブストーリーとによって構成されてよい。
サブストーリーは、アトラクション以外のイベントあるいは施設(例えばテーマパーク内で開催されるイベント,レストランなどの施設,小売店,経路生成部26によって指定される経路に設定された経由地点など)と関連付けられたサブプロットデータによって構成される。サブストーリーは、メインストーリーのおまけ要素として位置づけられ、メインストーリーの完結に関係しなくてもよい。
なお、ストーリーライン生成部27は、アトラクション選択部25によって以前選択されたアトラクションが再度選択された場合、サブストーリー(つまり、サブプロットデータ)を生成してもよい。
ここでいうプロットデータおよびサブプロットデータは、端末装置3のモニタ34に表示される画像,音などの複数の重畳データのそれぞれを含んで構成されるAR(Augmented Reality)データである。プロットデータおよびサブプロットデータは、ゲームデータとしての重畳データと、経路の情報に基づいて入場者を次のアトラクションまでガイドするガイドデータとしての重畳データとを含む。これらの重畳データは、ストーリーラインの初期設定画面Sc1(図8参照)に示される複数の選択肢SL1,SL2,SL3,SL4のそれぞれに関連するメインストーリーごとに、重畳画像データベースDB2に記憶される。
プロットデータおよびサブプロットデータは、入場者のバイタル情報の変化に応じて、画像の大きさ,画像の色,音量,音声などを変化させるための表示調整パラメータを調整可能に生成される。プロットデータおよびサブプロットデータは、端末装置3が備える背面カメラ33bによって撮像される撮像画像に重畳され、モニタ34に表示される。なお、プロットデータおよびサブプロットデータの表示方法は、これに限らない。例えばプロットデータあるいはサブプロットデータは、撮像画像に重畳されるARモードと、撮像画像に重畳されずにそのままモニタ34に表示されるモードとを有し、入場者の入力操作に応じてこれらのモードを切り替え可能であってもよい。
ストーリーライン生成部27は、生成されたストーリーラインあるいはサブストーリーライン(つまり、プロットデータおよびサブプロットデータ)の情報を入場者データベースDB3に記憶するとともに、端末装置3に送信する。
アトラクションデータベースDB1は、テーマパーク内に備えられた複数のアトラクションのそれぞれに関するデータを記憶する。なお、アトラクションデータベースDB1は、アトラクションごとにデータを記憶してもよいし、図5に示すアトラクションデータTB2にようにテーマパーク内に備えられたすべてのアトラクションのそれぞれについてのデータであってもよい。
重畳画像データベースDB2は、ストーリーラインあるいはサブストーリーラインの生成に必要なデータ(例えば、画像,文字(文章),音楽,効果音など)を記憶する。
入場者データベースDB3は、入場者を識別可能な情報、入場者ごとのストーリーラインに関する情報(例えば、ストーリーラインの初期設定選択情報,アトラクション選択部25によって除外されたアトラクションのそれぞれの情報,ストーリーラインの進捗情報,プレイ済みのプロットデータの情報など)を記憶する。入場者データベースDB3は、プロセッサ31によって参照される。具体的にプロセッサ31は、所定の入場者(端末装置)がテーマパーク外に出たことを検知すると、ストーリーラインの進捗情報を入場者データベースDB3に記憶する。また、プロセッサ31は、所定の入場者(端末装置)が再度入場ゲート1を通過してテーマパーク内に入ったことを検知すると、入場者データベースDB3に記憶されたストーリーラインの進捗情報を参照し、記憶されたストーリーラインを再開する。
なお、ストーリーラインの数(種類)は、購入により増やすことができる。また、プロットデータあるいはサブプロットデータにおける画像の大きさ,画像の色,音量,音声などは、購入により増やすことができる。
さらに、ストーリーラインは、テーマパークのテーマ(例えば、ヒーロー,恐竜,宇宙など)に関連するものであっても、テレビ番組,映画,ビデオゲームなどに関連するものであってもよい。これにより、生成されるプロットデータは、上述したテーマパークのテーマあるいはテレビ番組,映画,ビデオゲームなどに関連する情報(例えば、文字,画像,音楽など)が使用されてもよいし、これらを宣伝するための宣伝データを含んでよい。
次に、端末装置3の内部構成について説明する。端末装置3は、例えばスマートフォンあるいはタブレット端末などの無線通信可能な装置であり、サーバ2との間で無線通信可能に接続される。端末装置3は、サーバ2から受信された次のアトラクションまでの経路の情報に基づいて入場者を案内(ガイド)するとともに、受信されたストーリーラインあるいはサブストーリーライン(つまり、プロットデータおよびサブプロットデータ)をモニタ34に重畳表示して、入場者を楽しませる。また、端末装置3は、モニタ34側に備える前面カメラ33aを用いて入場者を撮像し、入場者の顔画像をサーバ2に送信する。端末装置3は、通信部30と、プロセッサ31と、メモリ32と、撮像部33と、モニタ34と、記憶部35と、を含んで構成される。
プロセッサ31は、例えばCPUまたはFPGAを用いて構成されて、メモリ32と協働して、各種の処理および制御を行う。具体的には、プロセッサ31はメモリ32に保持されたプログラムおよびデータを参照し、そのプログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。各部の機能は、例えば撮像画像から人物の顔画像を切り出す機能、プロットデータあるいはサブプロットデータを撮像画像に重畳する機能などである。
メモリ32は、例えばプロセッサ31の各処理を実行する際に用いられるワークメモリとしてのRAMと、プロセッサ31の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROMと、を有する。RAMには、プロセッサ31により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、プロセッサ31の動作を規定するプログラムが書き込まれている。
撮像部33は、少なくともレンズ(不図示)とイメージセンサ(不図示)とを有して構成される。イメージセンサは、例えばCCD)またはCMOSの固体撮像素子であり、撮像面に結像した光学像を電気信号に変換する。撮像部33は、前面カメラ33aと、背面カメラ33bと、を含んで構成される。
前面カメラ33aは、モニタ34側に設けられ、入場者の顔を撮像する。プロセッサ31は、前面カメラ33aに撮像された入場者の顔画像より心拍数あるいは心拍変動などのバイタル情報を算出する。そして、プロセッサ31は、この算出された心拍数、心拍変動などのバイタル情報を通信部30、ネットワークNW1を介してサーバ2に送信する。
背面カメラ33bは、前面カメラ33aに対して筐体の反対側に設けられ、入場者の周囲を撮像可能に設けられる。背面カメラ33bは、撮像画像をプロセッサ31に出力する。プロセッサ31は、背面カメラ33bによって撮像された撮像画像にプロットデータ(あるいはサブプロットデータ)を重畳したストーリーライン画像を生成し、モニタ34に出力する。
なお、プロセッサ31は、上述した心拍数あるいは心拍変動などのバイタル情報を算出せず、単に、前面カメラ33aにより撮像された撮像画像から入場者の顔画像だけを切り出し、サーバ2に送信するだけでもよい。この場合、サーバ2のバイタル分析部23が心拍数、心拍変動等を算出し、さらに入場者の感情あるいはストレスを測定する。また、プロセッサ31がバイタル分析部23の代わりに感情あるいはストレスを測定してもよい。また、顔画像は、前面カメラ33aに限らず背面カメラ33bによって撮像されてもよい。また他の例として、端末装置3は心拍数を測定可能なウェアラブル端末等と連携してもよい。この場合、端末装置3は、心拍数あるいは心拍変動などのバイタル情報を、例えば、近距離無線通信を介して受信し、受信したバイタル情報を、ネットワークNW1を介してサーバ2に送信する。
さらに、端末装置3は、さらに入場者の音声を集音可能なマイク(不図示)を含んで構成されてよい。このような場合、サーバ2は、マイクによって集音された入場者の音声信号に基づいて、入場者のバイタル情報を分析することができる。
モニタ34は、入場者に関する設定情報、次のアトラクションまでの経路の情報、背面カメラ33bの撮像画像にプロットデータを重畳したストーリーライン画像などを表示可能なタッチパネルである。モニタ34は、入場者に関する設定情報、ストーリーラインの初期設定画面Sc1に対する入力操作、ストーリーライン画像などに対する入場者の入力操作を受け付け、入力内容をプロセッサ31に出力する。
記憶部35は、ストーリーライン(ゲーム)に関する情報が記憶される。ストーリーライン(ゲーム)に関する情報とは、例えばストーリーラインの初期設定の情報,ゲームの進捗データに関する情報,入場者の設定情報などである。
複数の監視カメラ4a,4b,…のそれぞれは、テーマパーク内および施設内に設置され、入場者を撮像可能に設置される。複数の監視カメラ4a,4b,…のそれぞれは、通信部40と、プロセッサ41と、メモリ42と、撮像部43と、を含んで構成される。なお、複数の監視カメラのそれぞれ4a,…のそれぞれは、アトラクションに設置されてもよい。
通信部40は、ネットワークNW1を介してサーバ2との間で通信可能に接続される。通信部40は、撮像部43によって撮像された撮像画像に映る入場者の人数の情報をサーバ2に送信する。
プロセッサ41は、例えばCPUまたはFPGAを用いて構成されて、メモリ42と協働して、各種の処理および制御を行う。具体的には、プロセッサ41はメモリ42に保持されたプログラムおよびデータを参照し、そのプログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。各部の機能は、例えば撮像画像に映る入場者の人数をカウントする機能などである。
メモリ42は、例えばプロセッサ41の各処理を実行する際に用いられるワークメモリとしてのRAMと、プロセッサ41の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROMとを有する。RAMには、プロセッサ41により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、プロセッサ41の動作を規定するプログラムが書き込まれている。
撮像部43は、少なくともレンズ(不図示)とイメージセンサ(不図示)とを有して構成される。イメージセンサは、例えばCCDまたはCMOSの固体撮像素子であり、撮像面に結像した光学像を電気信号に変換する。撮像部43は、複数の監視カメラ4a,…のそれぞれの電源がオンである間、撮像された撮像画像(撮像映像)をサーバ2に設置されたレコーダ(不図示)に送信する。また、撮像部43は、複数の監視カメラ4a,…のそれぞれの電源がオンである間、撮像画像あるいは撮像画像に映る入場者の人数をカウントし、カウント結果をサーバ2に送信する。
なお、複数の監視カメラ4a,…のそれぞれは、入場者の顔画像に基づいてバイタル情報を分析可能であってよい。この場合、複数の監視カメラ4a,…のそれぞれは、分析結果をサーバ2に送信する。
ネットワークNW1は、入場ゲート1に設置された複数の監視カメラGTCM1,…のそれぞれ、テーマパーク内に設置された複数の監視カメラ4a,…のそれぞれ、およびサーバ2との間で通信可能に接続される。
また、ネットワークNW1は、端末装置3とサーバ2との間で無線通信可能に接続される。無線通信可能なネットワークNW1は、例えば無線LAN(Local Area NetWork)、無線WAN(Wide Area NetWork)、4G(第4世代移動通信システム)、5G(第5世代移動通信システム)、またはWi−fi(登録商標)等の無線通信規格に準じて提供されるネットワークである。
図3は、テーマパーク内の地図データMPの一例を示す図である。地図データMPは、テーマパーク内に設けられた複数のアトラクションAt1,At2,At3,At4,At5,At6,At7,At8,At9のそれぞれの位置情報と、複数の経由地点V1,V2,V3,V4のそれぞれの位置情報と、複数の施設SH1,SH2,SH3,SH4のそれぞれの位置情報と、イベント会場EV1の位置情報などを含んで構成される。
複数の経由地点V1〜V4のそれぞれの位置情報は、後述する経路生成部26によって生成される経路の情報において、混雑状態にある場所あるいは道などを回避して移動するための経由地点の設定に用いられるための情報である。
複数の施設SH1〜SH4のそれぞれの位置情報は、テーマパーク内に設けられたお土産店,飲食店,小売店などの施設に関する位置情報である。
なお、地図データMPに記憶される各種位置情報および経由地点は、テーマパーク内に設置されたモニュメントなどの設置物など、入場者が移動する際に目印となる構造物などの位置情報であってもよい。さらに、各種位置情報および経由地点は、期間が限定される位置情報(例えば、季節と関連して開催されるイベント会場など)、1日のうち所定の時間帯に限定される位置情報であってもよい。
図4は、経路混雑情報TB1の一例を示す図である。経路混雑情報TB1は、地図データMPの経路ごとに混雑分析部24によって分析された経路(道)に関する混雑情報である。
経路混雑情報TB1は、移動開始地点,移動開始地点から移動先地点までに経由される経由地点,移動先地点,現在の移動人数,移動開始地点から移動先地点までの移動に要する予測移動時間,経路混雑状況などの情報を含み、地図データMPと関連付けられ、メモリ22に記憶される。
移動開始地点および移動先地点は、地図データMPに記憶された複数のアトラクションAt1〜At9のそれぞれと、複数の施設SH1〜SH4のそれぞれと、イベント会場EV1などアトラクション選択部25によって選択され得る所定の場所が設定される。なお、図4には移動先地点として、経由地点V2,V3のそれぞれが設定されているが、これに限らないことは言うまでもない
移動人数は、複数の監視カメラ4a,…のそれぞれのうち所定の経路(道)を撮像する監視カメラのそれぞれから受信された入場者の人数の情報と、複数の端末装置のそれぞれの位置情報とに基づいて予測される。予測移動時間は、移動開始地点から移動先地点までの移動距離および移動人数に基づいて予測される。
混雑度は、予測移動時間に基づいて判定される。混雑度は、テーマパークの管理者によって混雑と判定される閾値が任意に設定されてよい。また、混雑度は、経路ごと、かつ平日,休日,長期休暇など入場者の総数が大きく異なる日あるいは期間によって異なる閾値が設定されてよいし、経路の距離および経路幅に基づいて設定されてもよい。なお、図4に示す混雑度は、「混雑」,「空き」,「やや空き」などの言葉を用いて表現されるが、これに限らず例えば数値,アイコンなどで示されてもよい。
例えば、経路生成部26は、入場者の現在位置がAt1であって次のアトラクションがアトラクションAt4である場合、経由地点V2を通過する経路は、最短ルートであるが、現在の移動人数が358名であり、予測される予測移動時間が10分、混雑度が「混雑」となっている。一方、経由地点V3を通過する経路は、遠回りのルートとなるが、現在の移動人数が49名であり、予測される予測移動時間が15分、混雑度が「空き」となっている。このような場合、経路生成部26は、混雑している経路を回避させるため、経由地点V3を通過する経路を生成する。なお、経路生成部26によって入場者が遠回りしなければならない場合、ストーリーライン生成部27は、メインストーリーを進めるにあたって有利になるアイテムなどの回収を含むサブストーリーを生成してもよい。
図5は、アトラクションデータTB2の一例を示す図である。アトラクションデータTB2は、アトラクション名,アトラクションのジャンル,アトラクション利用の際の制限事項,1回の稼働における利用時間,1回の稼働における利用可能人数,現在の待ち人数,予測待ち時間,混雑状態などのアトラクションに関する情報を含む。なお、アトラクションデータTB2は、図5に図示した情報以外に、例えば最高速度,最大傾斜角度,コース全長,最大負荷重力,最高高度,回転数,平均心拍上昇値などの情報を含んでよい。さらに、アトラクションデータTB2は、これらのアトラクションに関する情報に基づいてアトラクションを総合的に評価するための恐怖度,絶叫度,難易度などの指標情報を含んでよい。これにより、アトラクション選択部25は、アトラクションの利用前後における入場者のバイタル情報に応じた次のアトラクションを選択できる。
ジャンルは、「絶叫系」,「眺望系」,「恐怖系」など、アトラクションの概要を示す情報である。ジャンルは、これに限らず、例えば「子供向け」,「ファミリー向け」,「カップル向け」など対象に関する情報、アトラクションに関連する作品のタイトル名などであってもよい。
制限事項は、アトラクションを安全に利用するための利用条件に関する情報が記憶される。制限事項の一例として、図5に示すように「身長125cm未満」,「身長90cm未満」,「年齢12歳未満」などである。
アトラクションデータTB2は、混雑分析部24によって算出された予測待ち時間に基づいて、アトラクションごとの混雑度を判定する。混雑度は、テーマパークの管理者によって混雑と判定される閾値が任意に設定される。例えば、アトラクションデータTB2は、平日,休日,長期休暇などの繁忙期などに応じて管理者によって任意に設定された閾値(例えば、平日60分以上,休日120分以上,繁忙期150分以上など)を用いて混雑度を判定する。なお、図5に示す混雑度は、「混雑」,「やや混雑」,「やや空き」などの言葉を用いて表現されるが、これに限らず例えば数値,アイコンなどで示されてもよい。
図6は、入場者のバイタル情報TB3の一例を示す図である。バイタル分析部23の分析結果は、バイタル情報TB3として入場者ごとに入場者データベースDB3に記憶される。なお、図6に示すバイタル情報TB3は、アトラクション利用前後の入場者の心拍数の変化を記憶する例について示すが、さらに移動中のバイタル情報あるいはストーリーラインをプレイしている間のバイタル情報を記憶してもよい。
バイタル情報TB3は、アトラクション名,アトラクションの利用日時,アトラクションの利用前バイタル情報,アトラクションの利用後バイタル情報などを含む。バイタル情報TB3は、入場者ごとに管理され、図6に示すように利用日時「2018/05/26」においてアトラクションAt1の利用した際のバイタル情報「利用前バイタル情報95,利用後バイタル情報118」、アトラクションAt2の利用した際のバイタル情報「利用前バイタル情報85,利用後バイタル情報105」と、利用日時「2019/08/11」においてアトラクションAt3を利用した際のバイタル情報「利用前バイタル情報90,利用後バイタル情報124」とを記憶する。
図7は、ストーリーラインの初期設定画面Sc1を示す図である。ストーリーライン生成部27は、この初期設定画面Sc1に表示される複数の選択肢SL1,SL2,SL3,SL4のそれぞれのうち、入場者の入力操作によって選択された1つの選択肢が示すストーリーに関するストーリーラインを生成する。なお、ストーリーラインは入場者の入力操作に応じて異なるように(個別に最適化されるように)生成されてもよい。これにより、それぞれの入場者は、それぞれのストーリーラインを楽しむことができる。
初期設定画面Sc1は、モニタ34に表示される。選択肢SL1は、男性がモンスターを倒すストーリーである。選択肢SL2は、海賊船の女船長が財宝を収集するストーリーである。選択肢SL3は、少年が魔法を使ってモンスターを倒すストーリーである。選択肢SL4は、動物のキャラクターを仲間にしていくストーリーである。なお、これらの選択肢SL1〜SL4のそれぞれは一例であり、テーマパークに関連するキャラクターあるいは作品に関するストーリーを選択するための選択肢であってよい。
実施の形態1に係る入場者ガイドシステム100におけるサーバ2の動作手順例を示すフローチャートである。
サーバ2は、入場者の設定情報(例えば、ストーリーラインの初期設定画面の選択結果の情報,身長,体重,年齢,アトラクションの好みなど)および入場者の顔画像を受信する(St1)。入場者の設定情報は、入場者の入力操作に基づいて端末装置3からネットワークNW1を介して受信される。入場者の顔画像は、入場ゲート1あるいはテーマパーク内に設置された監視カメラによって撮像されてもよいし、端末装置3の前面カメラ33aあるいは背面カメラ33bによって撮像されてもよい。
サーバ2は、受信された顔画像に基づいて、入場者のバイタル情報を分析する(St2)。
サーバ2は、アトラクションごとの待ち人数および予測待ち時間に基づいて、アトラクションの混雑度を判定し、混雑度が小さい(つまり、より混雑していない)アトラクションを次のアトラクションの候補として選択する(St3)。なお、サーバ2は、混雑度の代わりにストーリーラインに基づいて、または、混雑度およびストーリーラインに基づいて、次のアトラクションの候補を選択してもよい。ストーリーラインは入場者ごとに異なるものであるため、次のアトラクションの候補選択にストーリーラインを考慮することで、入場者がひとつのアトラクションに集中するといった混雑を抑制することができる。
サーバ2は、入場者のバイタル情報に基づいて、候補として選択されたアトラクションのうち1つのアトラクションを次のアトラクションとして選択する(St4)。具体的には、サーバ2は、入場者のバイタル情報に基づく興奮度あるいはストレス状態が高すぎる場合には、興奮度あるいはストレス状態を低下させるアトラクションを選択する。また、サーバ2は、入場者のバイタル情報に基づいて、選択した次のアトラクションの難易度を選択してもよい。例えば、サーバ2は、入場者のバイタル情報に基づく興奮度あるいはストレス状態が高すぎる場合には、次のアトラクションの難易度を低く設定し、入場者への過度のストレスを与えることを抑止する。なお、選択されるアトラクションは、単にアトラクションに限らず、例えばイベント,休憩などが選択されてよい。
サーバ2は、テーマパーク内の混雑状態に応じて、入場者の現在位置から次のアトラクションまでの間、混雑度がより小さい位置を通過する経路の情報を生成する(St5)。これにより、入場者ガイドシステム100は、入場者が同じ場所に集合あるいは通過することを回避させることができ、テーマパーク内の混雑状態を管理できる。
サーバ2は、生成された経路の情報に基づいて、入場者を次のアトラクションまでガイドするためのガイドデータを生成する(St6)。なお、ガイドデータは重畳データとして生成されるが、単に入場者の現在位置と次のアトラクションまでの経路を表示する地図データを含んでよい。
サーバ2は、入場者の設定情報およびバイタル情報に適合するゲームデータを生成する(St7)。具体的には、サーバ2は、入場者が初期設定画面で選択した選択結果に関連し、かつバイタル情報が示す興奮度あるいはストレス状態に応じたゲームデータを生成する。例えば、サーバ2は、興奮度あるいはストレス状態が低い場合、興奮度あるいはストレス状態を高めるための音楽,文字,色などを設定したゲームデータを生成する。
サーバ2は、生成されたガイドデータおよびゲームデータを含むプロットデータを生成し、端末装置3に送信する(St8)。
サーバ2は、ステップSt8の処理を実行した後、ステップSt2の処理に戻り、以降の処理を繰り返し実行する。以上により、実施の形態1に係る入場者ガイドシステム100は、テーマパーク内の混雑状態を管理するとともに、入場者に複数のアトラクションのそれぞれをより効率的に利用させることができる。
図9は、プロットデータの表示例を示す図である。画面Sc2は、背面カメラ33bによって撮像された撮像画像にプロットデータ(ゲームデータAR1およびガイドデータGu1)が重畳されている様子を示す。
ゲームデータAR1は、次のアトラクションまで入場者が遊ぶため重畳データである。ゲームデータAR1は、初期設定画面Sc1における選択肢SL3を選択した場合の重畳データである。なお、ゲームデータは、選択された選択肢が示すストーリーラインに応じて重畳データが選択されるため、次のアトラクションとして同一アトラクションが選択された場合であっても、初期設定画面Sc1において選択された選択肢が異なる場合には異なる重畳データが表示される。
ガイドデータGu1は、生成された経路の情報に基づいて、入場者を次のアトラクションまでガイドするためのガイドデータである。ガイドデータGu1は、生成された経路の情報と入場者の位置情報とに応じて、進むべき方向を示す。
なお、ガイドデータGu1は図9に示す例に限らず、例えばゲームデータAR1が表示されていない間は、次のアトラクションまでの距離,時間などを示す情報であってもよく、背面カメラ33bの撮像画像に重畳表示されてもよい。
これにより、実施の形態1に係る入場者ガイドシステム100は、テーマパーク内の混雑状態を管理するとともに、入場者に複数のアトラクションのそれぞれをより効率的に利用させることができる。
以上により、実施の形態1に係る入場者ガイド方法は、端末装置3とサーバ2との間で通信可能に接続され、複数の入場者のそれぞれの位置情報に基づいて、対象(つまり、テーマパーク)領域内の混雑状態とアトラクションごとの混雑状態とを判定し、アトラクションの混雑状態に基づいて、入場者が利用する次のアトラクションを選出する。入場者ガイド方法は、対象領域内の混雑状態に基づいて、混雑地点を回避する経路からなる次のアトラクションまでの経路を生成し、生成された経路に基づいて、入場者を次のアトラクションまでガイドするためのプロットデータを生成し、プロットデータを表示することで入場者を次のアトラクションまでガイドする。
これにより、実施の形態1に係る入場者ガイド方法は、混雑状態(混雑度)に基づいて、次のアトラクションの選択および経路を生成することにより、テーマパーク内におけるアトラクションおよび経路における混雑状態を管理することができる。さらに、入場者ガイド方法は、混雑状態に基づいて次のアトラクションを選択するため、入場者に複数のアトラクションのそれぞれをより効率的に利用させることができる。
また、実施の形態1に係る端末装置3は、入場者の顔を撮像する少なくとも1つのカメラ(前面カメラ33aあるいは背面カメラ33b)を備える。入場者ガイド方法は、撮像された入場者の顔画像に基づいて、入場者のバイタル情報を分析し、アトラクションの混雑状態とバイタル情報とに基づいて、次のアトラクションを選出する。これにより、入場者ガイド方法は、単に混雑状態に基づくアトラクションではなく、入場者の興奮度あるいはストレス状態に適合した次のアトラクションを選択できる。
また、実施の形態1に係る入場者ガイド方法は、入場者のバイタル情報をアトラクション利用後の顔画像に基づいて分析する。これにより、入場者ガイド方法は、利用したアトラクションによって変化した入場者の興奮度あるいはストレス状態に適合する次のアトラクションを選択できる。
また、実施の形態1に係る入場者ガイド方法は、少なくとも入場者の端末装置3に対する入力に基づいて生成されたストーリーラインに基づいてプロットデータを生成し、次のアトラクションを選出する。これにより、入場者がひとつのアトラクションに集中するといった混雑を抑制することができる。
また、実施の形態1に係る端末装置3は、入場者の顔を撮像する前面カメラ33aと、入場者の周囲を撮像する背面カメラ33bとを備える。入場者ガイド方法は、背面カメラ33bによって撮像された撮像画像にプロットデータを重畳して表示する。これにより、入場者ガイド方法は、背面カメラ33bによって撮像された撮像画像に映る風景に、入場者を次のアトラクションまでガイドするプロットデータを重畳して表示できる、したがって、入場者は、背面カメラ33bに映る周囲の風景の中に移動方向が表示されるため、次のアトラクションまで生成された経路に沿って迷わず移動することができる。
また、実施の形態1に係るサーバ2は、対象領域内に設置された複数の監視カメラ4a,…のそれぞれと接続される。入場者ガイド方法は、複数の監視カメラ4a,…のそれぞれによって撮像された撮像画像に映る複数の入場者のそれぞれの人数に基づいて、対象領域内の混雑状態とアトラクションごとの混雑状態とを判定する。これにより、入場者ガイド方法は、リアルタイムで対象領域内の各所の混雑状態を判定することができる。
また、実施の形態1に係る入場者ガイド方法は、プロットデータを入場者のバイタル情報に応じた表示を実行する表示調整パラメータを有して構成する。これにより、入場者ガイド方法は、入場者のバイタル情報を次のアトラクションにより適合する状態にすることができる。
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各種の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。