JP2021026337A - 移設制限装置、工作機械、移設制限方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

移設制限装置、工作機械、移設制限方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】振動センサの異常を判定することができる移設制限装置、工作機械、移設制限方法及びコンピュータプログラムを提供する。【解決手段】運転対象物の振動の大きさである振動値を検出する第1振動センサ25と、該第1振動センサ25により検出された振動値に基づいて、前記運転対象物が移設されたか否かを判定する移設判定部とを備え、該移設判定部により前記運転対象物が移設されたと判定された場合、前記運転対象物の運転を禁止する移設制限装置であって、前記運転対象物の振動値を検出し、前記第1振動センサ25と異なる第2振動センサ14と、前記第1振動センサ25により検出された振動値と前記第2振動センサ14により検出された振動値との類似度を導出する導出部と、前記類似度に基づいて、前記第1振動センサ25又は第2振動センサ14に異常があるか否かを判定する異常判定部とを備える。【選択図】図2

Description

本開示は、運転対象物が移設されたと判定した場合、前記運転対象物の運転を禁止する移設制限装置、工作機械、移設制限方法及びコンピュータプログラムに関する。
従来、運転対象物の移設を判定し、運転対象物が移設されたと判定した場合、運転対象物の運転を禁止する移設制限装置が提供されている。
特許文献1に記載の移設制限装置は、運転対象物の振動を検出する振動センサを備え、振動センサの検出結果に基づいて、運転対象物の移設を判定する。予め定めた操作を実行することにより、所定時間が経過するまで運転対象物の運転の禁止は解除される。
特開2017−117223号公報
特許文献1に記載の移設制限装置は、所定時間の運転を許容しているので、操作者の利便性が向上している。しかし、振動センサの故障等の異常を判定することができない。振動センサに異常がある場合、運転対象物の移設を正しく判定することができないおそれがある。
本開示は、振動センサの異常を判定することができる移設制限装置、工作機械、移設制限方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本開示に係る移設制限装置は、運転対象物の振動の大きさである振動値を検出する第1振動センサと、該第1振動センサにより検出された振動値に基づいて、前記運転対象物が移設されたか否かを判定する移設判定部とを備え、該移設判定部により前記運転対象物が移設されたと判定された場合、前記運転対象物の運転を禁止する移設制限装置であって、前記運転対象物の振動値を検出し、前記第1振動センサと異なる第2振動センサと、前記第1振動センサにより検出された振動値と前記第2振動センサにより検出された振動値との類似度を導出する導出部と、前記類似度に基づいて、前記第1振動センサ又は第2振動センサに異常があるか否かを判定する異常判定部とを備える。
また前記異常判定部により前記第1振動センサ又は第2振動センサに異常があると判定された場合、前記運転対象物の運転を禁止する禁止部を備える。
また前記導出部は、前記第1振動センサにより検出された振動値と前記第2振動センサにより検出された振動値とに基づき、相関関数を用いて算出された値を前記類似度として導出する
また前記導出部は、前記第1振動センサにより検出された振動値の最大値と前記第2振動センサにより検出された振動値の最大値とに基づいて、前記類似度を導出する。
また前記異常判定部は、前記運転対象物の運転中に、前記第1振動センサ又は第2振動センサに異常があるか否かを判定する。
また前記移設判定部による前記運転対象物が移設されたか否かの判定と前記異常判定部による前記第1振動センサ又は第2振動センサに異常があるか否かの判定とは、並行して行われる。
また前記第1振動センサの設置位置と前記第2振動センサの設置位置とは、離隔している。
更に本開示に係る工作機械は、前記運転対象物は、主軸を含む工作機械本体であり、該工作機械本体と、上記の移設制限装置とを備える。
また前記主軸の駆動中に、前記異常判定部による前記第1振動センサ又は第2振動センサに異常があるか否かの判定が行われる。
更に本開示に係る移設制限方法は、第1振動センサにより運転対象物の振動の大きさである振動値を検出し、前記第1振動センサにより検出された振動値に基づいて前記運転対象が移設されたか否かを判定し、前記運転対象が移設されたと判定した場合、前記運転対象物の運転を禁止する移設制限方法であって、前記第1振動センサと異なる第2振動センサにより前記運転対象物の振動値を検出し、前記第1振動センサにより検出された振動値と前記第2振動センサにより検出された振動値との類似度を導出し、前記類似度に基づいて、前記第1振動センサ又は第2振動センサに異常があるか否かを判定する。
更に本開示に係るコンピュータプログラムは、運転対象物の振動の大きさである振動値を検出する第1振動センサにより検出された振動値に基づいて前記運転対象が移設されたか否かを判定する移設判定部により、前記運転対象物が移設されたと判定された場合、前記運転対象物の運転を禁止する移設制限装置で実行可能なコンピュータプログラムであって、前記移設制限装置に、前記第1センサと異なる第2振動センサにより検出された前記運転対象物の振動値を取得し、前記第1センサにより検出された振動値と前記第2センサにより検出された振動値との類似度を導出し、前記類似度に基づいて、前記第1振動センサ又は第2振動センサに異常があるか否かを判定する処理を実行させる。
本開示によれば、第1振動センサ又は第2振動センサの異常を判定するので、運転対象物の移設の判定が正常に行われないおそれがあることを知ることができる。
本開示によれば、第1振動センサに異常がある場合、運転対象物が移設されたとしても、運転対象物の運転は禁止されないおそれがあるので、第1振動センサ又は第2振動センサに異常があると判定された場合、運転対象物の運転を禁止する。
本開示によれば、第1振動センサにより検出された振動値と第2振動センサにより検出された振動値とに基づき、相関関数を用いて算出された値を類似度として用いることにより、第1振動センサ又は第2振動センサに異常があるか否かの判定の精度は向上する。相関関数は、例えば相互相関関数である。
本開示によれば、第1振動センサにより検出された振動値の最大値と第2振動センサにより検出された振動値の最大値とを比較することにより、第1振動センサ又は第2振動センサに異常があるか否かの判定は容易である。
本開示によれば、運転対象物の運転中に運転対象物には振動が生じるので、振動値の検出は容易である。
本開示によれば、異常判定部が第1センサ又は第2センサに異常があるか否かを判定している間に、運転対象物が移設された場合であっても、運転対象物の移設を判定することができる。
本開示によれば、第1センサ及び第2センサの設置位置が近い場合、衝撃などの外的要因で第1センサ及び第2センサが異常となるおそれがあるので、第1センサ及び第2センサの設置位置を離隔することにより、第1センサ及び第2センサが同時に異常となることを防ぐことができる。
本開示によれば、振動センサの異常を判定することができる。
工作機械を略示する斜視図である。 工作機械の構成を略示するブロック図である。 制御装置による移設制限処理を説明するフローチャートである。 実施の形態2に係る工作機械の構成を略示するブロック図である。 実施の形態2における移設検知装置による移設判定処理を説明するフローチャート、及び制御装置による移設制限処理を説明するフローチャートである。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1は、工作機械を略示する斜視図である。図中100は、工作機械であり、基台1、機械本体2(運転対象物、図2参照)、機械カバー3、操作部4及び筐体5を備える。基台1は、機械本体2を支持している。機械カバー3は、機械本体2を覆っている。筐体5は、機械本体2に取り付けられている。操作部4は、表示部4a(図2参照)、スイッチ、ボタン及びタッチパネルを備え、操作者の操作を受け付ける。
図2は、工作機械100の構成を略示するブロック図である。機械本体2は、主軸駆動機構2a及びワーク保持部駆動機構2bを備える。主軸駆動機構2aは、工具を装着する主軸の回転及び主軸の上下左右前後移動を実行する。ワーク保持部駆動機構2bは、ワークを保持するワーク保持部の回転を実行する。
工作機械100は、制御装置10と移設検知装置20とを備える。制御装置10と移設検知装置20とは、筐体5の内面に取り付けられている。制御装置10は、機械本体2に接続されている。
移設検知装置20は、CPU21と、不揮発性の記憶部22と、RAM23とを備える。記憶部22は、例えばEEPROM、EPROM及びフラッシュメモリである。またハードディスクであってもよい。CPU21は、記憶部22に記憶された移設判定プログラムをRAM23に読み出して、工作機械100の移設を判定する処理を実行する。記憶部22に記憶された移設判定プログラムは、工作機械100が読み取り可能な記録媒体24から読み出された移設判定プログラムを記憶したものであってもよい。
更に移設検知装置20は、第1振動センサ25と、入出力インタフェース(入出力I/F)26と、電池27とを備える。入出力I/F26は、制御装置10が備えている入出力I/F15と通信可能に接続されている。制御装置10と移設検知装置20とは、入出力I/F15及び入出力I/F26を介して相互に通信する。第1振動センサ25は工作機械100の振動の大きさである振動値を検出する。以下、第1振動センサ25により検出された振動値を、第1振動値と称する。第1振動値が、予め設定した移設判定の閾値を超過した場合、CPU21は、超過信号を制御装置10に出力し、後述する電源6のオン状態又はオフ状態を示す情報と第1振動値が移設判定の閾値を超過したことを示す情報とを対応付けて記憶部22に記憶させる。CPU21は、制御装置10が備えているCPU11からの要求に応じて、第1振動値を制御装置10に出力する。
制御装置10は、CPU11と、不揮発性の記憶部12と、RAM13と、第2振動センサ14と、入出力I/F15とを備える。入出力I/F15は、機械本体2と操作部4とに通信可能に接続されている。第2振動センサ14は、第1振動センサ25と同様に工作機械100の振動値を検出する第1振動センサ25と異なるセンサである。第1振動センサ25及び第2振動センサ14は、例えば、加速度センサ、ジャイロセンサである。第1振動センサ25の設置位置と第2振動センサ14の設置位置とは、同様の振動が生じる機械本体2の位置である。例えば、第1振動センサ25と第2振動センサ14とは、筐体5内の一面に設置されている(移設検知装置20と制御装置10とは、筐体5内の一面に取り付けられている)。第1振動センサ25の向きと第2振動センサ14の向きとは同じであると好ましい。以下、第2振動センサ14により検出された振動値を、第2振動値と称する。
記憶部12は、例えばEEPROM、EPROM及びフラッシュメモリである。またハードディスクであってもよい。CPU11は、記憶部12に記憶された制御プログラムをRAM13に読み出して、主軸駆動機構2a及びワーク保持部駆動機構2bを制御する。また、第1振動値と第2振動値との類似度を導出し、導出した類似度に基づいて第1振動センサ25及び第2振動センサ14の異常を判定する処理を行う。第1振動センサ25の向きと第2振動センサ14の向きとが同じである場合、異常の判定の精度は向上する。記憶部12に記憶された制御プログラムは、工作機械100が読み取り可能な記録媒体16から読み出された制御プログラムを記憶したものであってもよい。
入出力I/F15を介して、操作部4から制御装置10に操作信号が入力される。入出力I/F15を介して、制御装置10から主軸駆動機構2a及びワーク保持部駆動機構2bに駆動/停止信号が出力される。
工作機械100は、電源6と、電源スイッチ7とを備える。電源スイッチ7は、電源6のオン状態とオフ状態とを切り替える。電源スイッチ7は、入出力I/F26に接続されており、入出力I/F26を介して、電源6の状態(オン状態又はオフ状態)を示す信号を移設検知装置20に入力する。移設検知装置20は、電池27を電源とすることにより、電源6がオフ状態でも前述の処理を実行可能である。
制御装置10及び移設検知装置20は、移設制限装置を構成する。制御装置10は、導出部と異常判定部と禁止部とを構成する。移設検知装置20は、移設判定部を構成する。
図3は、制御装置10による移設制限処理を説明するフローチャートである。以下、ステップをSと略す。制御装置10は、電源6がオフ状態からオン状態に切り替わった時、移設制限処理を実行する。電源6がオン状態になった場合、制御装置10のCPU11は、移設検知装置20からの超過信号の入力の有無を判定する(S1)。
超過信号の入力がある場合(S1:YES)、CPU11は、移設検知装置20の記憶部22が電源6のオフ状態を示す情報と第1振動値が移設判定の閾値を超過したことを示す情報とを対応付けて記憶しているか否かを判定する。すなわち、CPU11は、電源6のオフ状態において第1振動値が移設判定の閾値を超過したか否かを判定する(S2)。
電源6のオフ状態において第1振動値が移設判定の閾値を超過していない場合(S2:NO)、CPU11は、後述するS11の処理を行う。電源6のオフ状態において第1振動値が移設判定の閾値を超過していない場合とは、記憶部22が電源6のオフ状態を示す情報と第1振動値が移設判定の閾値を超過したことを示す情報とを対応付けて記憶していない場合である。記憶部22が電源6のオフ状態を示す情報と第1振動値が移設判定の閾値を超過したことを示す情報とを対応付けて記憶していない場合とは、第1振動値が移設判定の閾値を超過したことを示す情報を記憶部22が記憶していない場合(第1振動値が移設判定の閾値を超過していない場合)である。又は、記憶部22が電源6のオン状態を示す情報と第1振動値が移設判定の閾値を超過したことを示す情報とを対応付けて記憶している場合である。
電源6がオン状態である場合、主軸及びワーク保持部が稼働し、ワークを加工している。ワークの加工により工作機械100には振動が生じる。この振動の大きさを第1振動センサ25は検出する。この場合、第1振動値が移設判定の閾値を超過してもCPU11は後述するS3以下の処理を実行しない。ワークの加工時に発生した振動により、工作機械100が移設されたと誤判定されることを防止するためである。
電源6のオフ状態において第1振動値が移設判定の閾値を超過した場合(S2:YES)、CPU11は、工作機械100が移設されたと判定し、表示部4aに警告を表示する信号を出力する(S3)。電源6のオフ状態において第1振動値が移設判定の閾値を超過した場合とは、記憶部22が電源6のオフ状態を示す情報と第1振動値が移設判定の閾値を超過したことを示す情報とを対応付けて記憶している場合である。CPU11は、工作機械100の運転を禁止する(S4)。CPU11は、操作部4から入力される主軸駆動機構2a又はワーク保持部駆動機構2bの駆動信号を無視する。工作機械100は、運転が禁止される場合、アラームが鳴る構成であってもよい。
CPU11は、操作部4の操作により運転禁止を解除するための解除画面の呼び出しがあったか否かを判定する(S5)。解除画面の呼び出しがない場合(S5:NO)、CPU11は、再度S5の判定を行うべくループ処理を行う。
解除画面の呼び出しがあった場合(S5:YES)、CPU11は、解除操作があったか否かを判定する(S6)。操作者は、解除画面を呼び出す操作を知らされていない。操作者から連絡を受けた工作機械100の製造者が、操作部4にてボタン、スイッチ又はタッチパネルを操作することにより、解除画面を呼び出す信号は制御装置10に入力される。解除操作がない場合(S6:NO)、CPU11は、再度S6の判定を行うべくループ処理を行う。解除操作があった場合(S6:YES)、CPU11は、工作機械100の運転禁止を解除し(S7)、移設制限処理を終了する。解除操作は、製造者のみが知っている操作であり、例えば予め設定されたパスワードの入力である。
超過信号の入力がない場合(S1:NO)、CPU11は、移設検知装置20のCPU21に、所定期間における第1振動値の出力を要求する(S11)。CPU11は、CPU21により出力された所定期間における第1振動値と、所定期間における第2振動値とを取得し(S12)、記憶部12に記憶させる。第1振動値は、所定期間において周期的に出力及び取得され、記憶部12に記憶される。第2振動値は、所定期間において第1振動値の取得と同じ周期で取得され、記憶部12に記憶される。所定期間は、例えば、工作機械100が運転している期間、すなわちワークを加工している期間における一定の時間である。工作機械100には、ワークの加工時に振動が生じるので、振動値の検出は容易である。所定期間は、主軸が稼働している期間における一定の時間であると好ましい。工作機械100には、主軸の稼働時に大きい振動が生じるので、振動値の検出はより容易である。
CPU11は、記憶部12に記憶されている第1振動値と第2振動値との類似度を導出し(S13)、導出した類似度に基づいて第1振動センサ25又は第2振動センサ14に異常があるか否かを判定する(S14)。CPU11は、記憶部12に記憶された第1振動値と第2振動値とに基づき、相関関数、例えば、相互相関関数を用いて算出された値を類似度として導出する。相互相関関数を用いて類似度を導出する方法の一例を説明する。第1振動値及び第2振動値は、所定期間において周期的に、例えば0.5秒ごとに取得され、夫々の振動値が取得された時刻と対応付けて、記憶部12に記憶されている。CPU11は、記憶部12に記憶されている第1振動値、及び第1振動値が取得された時刻の集合の近似曲線の関数(以下、第1振動値に関する関数)を最小二乗法により導出する。また、記憶部12に記憶されている第2振動値、及び第2振動値が取得された時刻の集合の近似曲線の関数(以下、第2振動値に関する関数)を最小二乗法により導出する。第1振動値に関する関数、及び第2振動値に関する関数は、最小二乗法以外の公知の手法により、導出されてもよい。CPU11は、相互相関関数を用いて、第1振動値に関する関数、及び第2振動値に関する関数の相関を示す値を算出する。この相関を示す値が、相互相関関数を用いて算出された値に相当し、類似度として導出される。CPU11は、相互相関関数を用いて算出された値の絶対値が異常判定の閾値よりも小さい場合、第1振動センサ25又は第2振動センサ14に異常があると判定する(S14:YES)。CPU11は、表示部4aに異常を表示する信号を出力し(S15)、S4の処理を行う。CPU11は、相互相関関数を用いて算出された値の絶対値が異常判定の閾値以上である場合、第1振動センサ25及び第2振動センサ14に異常がないと判定し(S14:NO)、処理を終了する。類似度として、第1振動値と第2振動値とに基づき、相関関数を用いて算出された値を導出することにより、第1振動センサ25又は第2振動センサ14に異常があるか否かを精度よく判定することができる。
CPU11は、第1振動値の最大値と第2振動値の最大値とに基づいて、類似度を導出してもよい。例えば、CPU11は、第1振動値の最大値と第2振動値の最大値との差を類似度として導出し、振動値の最大値の差が所定値よりも大きい場合、第1振動センサ25又は第2振動センサ14に異常があると判定し、S15の処理を行う。また、振動値の最大値の差が所定値以下の場合、第1振動センサ25及び第2振動センサ14に異常がないと判定し、処理を終了する。振動値の最大値の差を導出する場合、類似度の導出が容易なので、CPU11の負荷は少ない。
工作機械100は製造者の指定した条件で設置されなければ、製造者が保証する工作機械の性能を十分に発揮することができないおそれがある。工作機械100が製造者の指定した条件と異なる条件で設置された場合、すなわち工作機械100が移設された場合、工作機械100は、不安全な状態で運転されるおそれがある。実施の形態にあっては、電源6のオフ状態において第1振動値が移設判定の閾値を超過した後、すなわち工作機械100が移設されたと判定された後、電源6がオン状態になった場合、工作機械100の運転を禁止する。
第1振動センサ25又は第2振動センサ14に異常がある場合、工作機械100の移設を正しく判定できないおそれがある。第1振動センサ25又は第2振動センサ14に異常があると判定した場合、工作機械100の運転を禁止することにより、工作機械100の安全性を高めることができる。
第1振動センサ25の設置位置と第2振動センサ14の設置位置とは、離隔されていてもよい。例えば、移設検知装置20が筐体5内の一面に取り付けられ、制御装置10が筐体5内の他面に取り付けられてもよい。第1振動センサ25の向きと第2振動センサ14の向きとは同じであると、異常の判定の精度が向上するので好ましい。第1振動センサ25と第2振動センサ14とが近くに設置されていると、例えば外的な衝撃によって、第1振動センサ25と第2振動センサ14とが同時に故障するおそれがある。第1振動センサ25の設置位置と第2振動センサ14の設置位置とを離隔することにより、第1振動センサ25と第2振動センサ14とが同時に故障することを防止することができる。
(実施の形態2)
図4は実施の形態2に係る工作機械100の構成を略示するブロック図である。実施の形態2に係る構成の内、実施の形態1と同様な構成部材については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
実施の形態2の工作機械100において、移設検知装置20は、ローパスフィルタ(LPF、Low−Pass Filter)28を備える。第1振動センサ25は、取得した第1振動値の信号にLPF28を通過させる出力と、取得した第1振動値の信号にLPF28を通過させない出力との2通りの出力を行う。
ワークの加工中に工作機械100に生じる振動と移設により工作機械100に生じる振動とは、振動の周波数が異なる。工作機械100には、移設時に低周波数(例えば1Hz未満)の振動が生じ、加工時に高周波数(例えば1Hz以上)の振動が生じる。第1振動値の信号がLPF28を通過することにより、低周波数の振動、すなわち移設時の振動の振動値は取り出される。
CPU21は、LPF28を通過した第1振動値が予め設定した移設判定の閾値を超過した場合、超過信号を制御装置10に出力する。CPU21は、制御装置10のCPU11からの要求に応じて、LPF28を通過していない第1振動値を出力する。
移設検知装置20がLPF28を備えることにより移設による振動と加工による振動とが区別可能であるので、CPU21は、電源6がオン状態の場合、すなわち工作機械100の運転中においても、工作機械100が移設されたか否かを判定することができる。
図5は、実施の形態2における移設検知装置20による移設判定処理を説明するフローチャート、及び制御装置10による移設制限処理を説明するフローチャートである。まずは、移設検知装置20による移設判定処理について説明する。
製造者が工作機械100を製造者の指定した条件で設置した後に、特定の操作を行うことにより、移設検知装置20は、移設判定のための処理を開始する。特定の操作は、製造者のみが知っている操作であり、例えば、前述の解除操作のパスワードとは異なるパスワードの入力である。移設検知装置20のCPU21は、制御装置10からのLPF28を通過していない第1振動値の出力要求の有無を判定する(S21)。LPF28を通過していない第1振動値の出力要求がある場合(S21:YES)、CPU21は、LPF28を通過していない第1振動値を制御装置10に出力し(S22)、LPF28を通過した第1振動値を取得する(S23)。LPF28を通過していない第1振動値の出力要求がない場合(S21:NO)、CPU21は、S23の処理を行う。
CPU21は、取得したLPF28を通過した第1振動値が移設判定の閾値を超過したか否かを判定する(S24)。LPF28を通過した第1振動値が移設判定の閾値を超過した場合(S24:YES)、CPU21は、超過信号を制御装置10に出力し(S25)、S21に処理を戻す。LPF28を通過した第1振動値が移設判定の閾値を超過していない場合(S24:NO)、CPU21は、S21に処理を戻す。
移設制限処理について説明する。制御装置10は、電源6がオフ状態からオン状態に切り替わった時、移設制限処理を実行する。電源6がオン状態になった場合、制御装置10のCPU11は、S25において移設検知装置20のCPU21から出力される超過信号の入力の有無を判定する(S31)。
超過信号の入力がある場合(S31:YES)、CPU11は、表示部4aに警告を表示する信号を出力する(S32)。S32からS36は、実施の形態1のS3からS7と同じ処理なので、説明を省略する。
超過信号の入力がない場合(S31:NO)、CPU11は、移設検知装置20のCPU21に、所定期間におけるLPF28を通過していない第1振動値の出力を要求する(S311)。CPU11は、S22において移設検知装置20のCPU21から出力された所定期間におけるLPF28を通過していない第1振動値と、所定期間における第2振動値とを取得し(S312)、記憶部12に記憶させる。
CPU11は、記憶部12に記憶されているLPF28を通過していない第1振動値と第2振動値との類似度を導出し(S313)、導出した類似度に基づいて第1振動センサ25又は第2振動センサ14に異常があるか否かを判定する(S314)。CPU11は、実施の形態1と同様にして、類似度を導出し、第1振動センサ25又は第2振動センサ14の異常を判定する。CPU11は、第1振動センサ25又は第2振動センサ14に異常があると判定した場合(S314:YES)、表示部4aに異常を表示する信号を出力し(S315)、S33の処理を行う。
移設検知装置20のCPU21による前述の工作機械100の移設を判定する処理と、制御装置10のCPU11による類似度を導出する処理、及び第1振動センサ25又は第2振動センサ14の異常を判定する処理とは、並行して行われている。CPU11は、第1振動センサ25又は第2振動センサ14に異常がないと判定した場合(S314:NO)、S25において移設検知装置20のCPU21から出力される超過信号の入力の有無を判定する(S316)。類似度を導出する処理、及び第1振動センサ25又は第2振動センサ14の異常を判定する処理の途中において、超過信号が入力される恐れがあるため、CPU11は、再び超過信号の入力の有無を判定する。超過信号の入力がある場合(S316:YES)、CPU11は、S32の処理を行う。超過信号の入力がない場合(S316:NO)、CPU11は、処理を終了する。
第1センサ又は第2センサに異常があるか否かを判定している間に、工作機械100が移設された場合であっても、工作機械100の移設を判定することができる。
制御装置10及び移設検知装置20がハイパスフィルタ(HPF、Hight−Pass Filter)を備えていてもよい。第1振動センサ25は、取得した第1振動値の信号に、LPF28を通過させる出力と、HPFを通過させる出力との2通りの出力を行う。第2振動センサ14は、取得した第2振動値の信号にHPFを通過させる出力を行う。CPU11は、HPFを通過した第1振動値及び第2振動値に基づいて、類似度を導出する。類似度の導出における外乱による影響が排除される。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。各実施例にて記載されている技術的特徴は互いに組み合わせることができ、本発明の範囲は、特許請求の範囲内での全ての変更及び特許請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。
2 機械本体(工作機械本体)
10 制御装置(移設制限装置、導出部、異常判定部、禁止部)
11 CPU
12 記憶部
13 RAM
14 第2振動センサ
20 移設検知装置(移設制限装置、移設判定部)
25 第1振動センサ
100 工作機械(運転対象物)

Claims (11)

  1. 運転対象物の振動の大きさである振動値を検出する第1振動センサと、該第1振動センサにより検出された振動値に基づいて、前記運転対象物が移設されたか否かを判定する移設判定部とを備え、該移設判定部により前記運転対象物が移設されたと判定された場合、前記運転対象物の運転を禁止する移設制限装置であって、
    前記運転対象物の振動値を検出し、前記第1振動センサと異なる第2振動センサと、
    前記第1振動センサにより検出された振動値と前記第2振動センサにより検出された振動値との類似度を導出する導出部と、
    前記類似度に基づいて、前記第1振動センサ又は第2振動センサに異常があるか否かを判定する異常判定部とを備える
    移設制限装置。
  2. 前記異常判定部により前記第1振動センサ又は第2振動センサに異常があると判定された場合、前記運転対象物の運転を禁止する禁止部を備える
    請求項1に記載の移設制限装置。
  3. 前記導出部は、前記第1振動センサにより検出された振動値と前記第2振動センサにより検出された振動値とに基づき、相関関数を用いて算出された値を前記類似度として導出する
    請求項1又は請求項2に記載の移設制限装置。
  4. 前記導出部は、前記第1振動センサにより検出された振動値の最大値と前記第2振動センサにより検出された振動値の最大値とに基づいて、前記類似度を導出する
    請求項1又は請求項2に記載の移設制限装置。
  5. 前記異常判定部は、前記運転対象物の運転中に、前記第1振動センサ又は第2振動センサに異常があるか否かを判定する
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の移設制限装置。
  6. 前記移設判定部による前記運転対象物が移設されたか否かの判定と前記異常判定部による前記第1振動センサ又は第2振動センサに異常があるか否かの判定とは、並行して行われる
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の移設制限装置。
  7. 前記第1振動センサの設置位置と前記第2振動センサの設置位置とは、離隔している
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の移設制限装置。
  8. 前記運転対象物は、主軸を含む工作機械本体であり、
    該工作機械本体と、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の移設制限装置とを備える
    工作機械。
  9. 前記主軸の駆動中に、前記異常判定部による前記第1振動センサ又は第2振動センサに異常があるか否かの判定が行われる
    請求項8に記載の工作機械。
  10. 第1振動センサにより運転対象物の振動の大きさである振動値を検出し、前記第1振動センサにより検出された振動値に基づいて前記運転対象が移設されたか否かを判定し、前記運転対象が移設されたと判定した場合、前記運転対象物の運転を禁止する移設制限方法であって、
    前記第1振動センサと異なる第2振動センサにより前記運転対象物の振動値を検出し、
    前記第1振動センサにより検出された振動値と前記第2振動センサにより検出された振動値との類似度を導出し、
    前記類似度に基づいて、前記第1振動センサ又は第2振動センサに異常があるか否かを判定する
    移設制限方法。
  11. 運転対象物の振動の大きさである振動値を検出する第1振動センサにより検出された振動値に基づいて前記運転対象が移設されたか否かを判定する移設判定部により、前記運転対象物が移設されたと判定された場合、前記運転対象物の運転を禁止する移設制限装置で実行可能なコンピュータプログラムであって、
    前記移設制限装置に、
    前記第1センサと異なる第2振動センサにより検出された前記運転対象物の振動値を取得し、
    前記第1センサにより検出された振動値と前記第2センサにより検出された振動値との類似度を導出し、
    前記類似度に基づいて、前記第1振動センサ又は第2振動センサに異常があるか否かを判定する
    処理を実行させるコンピュータプログラム。
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